説明

圧縮性の悪い活性物質及びトコフェロールポリエチレングリコールスクシネート(TPGS)を含む錠剤

投与された時に治療作用を与えるのに充分な量で、錠剤に作成するのに適した固体組成物が薬剤活性物質を含む(組成物の総重量に基づき0.2〜15重量%の、脂溶性ビタミンの水溶性製剤;及び組成物の総重量に基づき、10〜80重量%の賦形剤)。本発明の別の態様は固体組成物を作成するための方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬活性物質の経口投与、更に詳しくは錠剤の形の圧縮性の悪い医薬活性物質の製造に関する。
【背景技術】
【0002】
経口投与を目的とする薬剤活性物質のような種々の物質は、しばしば固体剤型で製造される。本明細書において用語「固体剤型(solid dosage form)」は、特に経口投与又は直腸投与に適しており、例えば錠剤、被覆錠剤、香錠、ペレット錠、顆粒剤などの任意の所望の形を有する提供を意味する。用語「錠剤」は、当業者のみではなく世間一般に周知されている。一般に用語「錠剤」は、錠剤のみではなく、おそらく他の形で時に異なる名前の同様の別個の物体、例えば「カプレット(caplets)」(例えばカプセル形の錠剤)、トローチ剤及び丸剤も含む。本明細書においてこの用語は、また、薬剤活性物質が、通常操作条件下で保持するが、所望の部位、時間又はこれらの組合せで崩壊することができる有形物に圧縮されるように、種々の方法で混合され、当業者に公知の1つ又はそれ以上の装置を使用して最終的に圧縮された、粒状固体物質の混合物を示すのに使用される。
【0003】
典型的には錠剤は、薬剤、賦形剤、例えば増量剤、錠剤を一緒に保持する結合剤、摂取後の錠剤の破壊を促進し薬剤を放出するための崩壊剤及び錠剤押抜き具に錠剤が粘着するのを防ぐ滑沢剤を含有する。更に錠剤は、錠剤の外観、味又は寿命を改善するための生物活性又は不活性物質で被覆される。
【0004】
薬学的意味で任意の1回の投与で必要な用量は、最も少ない可能な錠剤で投与すべきである。しかし錠剤の形とこれを飲む個人について考慮しなければならない。任意の1回の投与で必要な薬剤活性物質の用量が、錠剤の最大飲用可能サイズを超えることは比較的まれである。近年当業者により認識されている問題は、任意の1回の投与で与えられる活性成分の量が最大飲用可能サイズにほとんど近くなっているため、薬理的に不活性であるがしばしばあるように活性物質の圧縮性が悪い場合に満足できる錠剤を製造するのにその存在が決定的に重要な錠剤化補助物(及び場合により他の成分)を取り込む余地が少ないことである。
【0005】
従来から、錠剤はその重量により規定され、その大きさによってではない。正確には何が錠剤の絶対的に最大「飲用可能(swallowable)」サイズであるかは、錠剤の形とこれを飲用しなければならない個人に大きく依存する。一般に絶対的な最大「飲用可能」サイズは約1200mgであるが、それより小さいサイズが好ましい。重量の限界がいくらであっても、飲用される錠剤はその重量限界内に、薬剤活性物質のみではなく他の必要な又は好ましいタイプの成分を含むそのすべての成分を収容できなければならない。更に利用可能な錠剤製造機械の多くは飲用可能な錠剤を製造するようなサイズであるため、この考慮は、飲用予定の錠剤のみでなく、他の種類の錠剤にもある程度影響を与える。
【0006】
錠剤の製造において、各錠剤の最終圧縮は、金型内の複数個のパンチ(punches)の間で起きる。錠剤の製造において、一般に粒状固体材料の予め顆粒化された混合物は金型に充填されるか又は入れられる。次にこの材料は所定圧力と温度に圧縮され錠剤が生成される。すべての成分(活性物質を含む)が良好な圧縮特性を有する時、最も簡単で安価な既知の技術である乾式造粒法、又はいわゆる予備スラグ化を含むその改変法を使用してもよい。しかし混合物の圧縮特性が悪い(通常存在する活性物質の性質及び/又は量に帰因する欠陥)場合、湿式造粒法として知られている方法に頼らなければならない。
【0007】
湿式造粒法の実施には多くの技術と熟練が必要であり、これは一般に、少なくとも一部の造粒補助剤を均一な湿った合着性非ペースト塊に変換できる量と方法でこれらを含む、混合された粉末錠剤成分に、造粒液体を取り込めばよい。この物質は次に通常塊をふるいから押し出すことにより、ほとんど均一なサイズの湿った顆粒に成形される。次に湿った顆粒は乾燥され、再度ふるいにかけて凝集塊を分解し、最後に他の造粒補助剤と混合して、造粒の準備のできた顆粒を製造する。湿式造粒法が使用される圧縮性の悪い材料では、通常従来のタイプの造粒補助剤(例えば結合剤、直打用滑沢剤、滑沢剤及び崩壊剤)の1つ又はすべてのある適切な量を取り込むことが必要である。当業者は以下の用語を理解されたい。「結合剤」は、粉末粒子を結合させて一緒にし圧密と圧縮に適した形にすることを助ける物質を意味する;「直打用滑沢剤」は、圧縮の前に粒子及び/又は顆粒を金型に充填することを助ける物質を意味する;「滑沢剤」は、圧縮した錠剤が金型を離れることを助ける物質を意味する;そして「崩壊剤」は、錠剤が通常体内の最終目的地に達すると崩壊しそしておそらく溶解することを助ける物質を意味する。
【0008】
湿式造粒法の1つの問題は、圧縮性の悪い物質をほぼ均一なサイズの湿った顆粒に変換するのに典型的に使用される「液体」が、薬剤活性物質の吸収又はその効力を妨害し得ることである。例えばクロラゼプ酸二カリウムは不安障害の管理と不安症状の短期的緩解に使用される。この薬剤の説明は例えば米国再発行特許第28315号明細書に記載されている。微量の水、即ち約0.3%w/vが薬剤を加水分解してノルジアゼパム(nordiazepam)にすることがわかっている。更に水溶性ビタミン(例えばビタミンCやB)のような物質の場合は、顆粒性混合物を作成するために加えられた水が、この物質の寿命を短くしこの物質の効力を低下させる。
【0009】
圧縮性の悪い物質に関連する別の問題は、標準的な硬さの錠剤を得るためには過度に高い圧力が必要なことである。しかし過度の圧力は、キャッピング(即ち錠剤の上部が破壊される)又は薄層化(錠剤の層が分離する)を引き起こすことがある。これらの問題を克服するために、高レベルの結合剤が必要であり、これは投与後の錠剤の崩壊を阻害することがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って水性又は脂溶性物質について許容され、活性物質の効力と寿命に悪影響を与えない圧縮性の悪い物質から錠剤を作成するための組成物と方法に対するニーズがある。
【0011】
本発明の目的は、錠剤の製造に適した固体顆粒化組成物を提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、錠剤化のような薬剤製造法に充分な易流動性と圧縮性である圧縮性の悪い薬剤活性物質の固体剤型を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、錠剤の製造に適した固体顆粒化組成物を作成する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、錠剤を作成するのに適した固体組成物である。この固体組成物は、圧縮性の悪い薬剤活性物質を、投与された時治療作用を与えるのに充分な量で含む;組成物の総重量の0.2〜10重量%のトコフェロールポリエチレングリコールスクシネート;及び組成物の総重量の20〜60重量%の賦形剤(ここで賦形剤はトコフェロールポリエチレングリコールスクシネート以外の物質である)。
【0015】
本発明の別の態様は、固体組成物を製造するための方法、特に所定量のトコフェロールポリエチレングリコールスクシネートを60℃未満の温度で溶融する工程;溶融したトコフェロールポリエチレングリコールスクシネートを所定量の圧縮性の悪い薬剤活性物質と混合して、実質的に均一な顆粒化混合物を生成する工程;混合物を充分に冷却及びスクリーニングして実質的に均一な顆粒化物質を生成する工程;及び実質的に均一な顆粒化物質に賦形剤を混合する工程を含む錠剤化に適した方法である。
【0016】
驚くべきことに、従来の湿式造粒法の改変法を使用することにより、圧縮性の悪い(poorly compressive)物質に水を加えることなくこの所望の目標を達成する圧縮性の悪い薬剤活性物質から錠剤を製造するための方法が、提供されることがわかった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明において固体組成物は、固体、圧縮性の悪い物質及び圧縮性の悪い薬剤活性物質を、投与された時治療作用を与えるのに充分な量で含む。用語「圧縮性の悪い」は公知であり、錠剤化分野の一般的知識から、又は成分を含む標準的錠剤について日常的圧縮試験を行うことにより、当業者に理解されている。圧縮性の悪い物質は、例えばキャッピング、薄層化するか又は破砕性試験で1重量%より大きい消失を有する。固体の圧縮性の悪い物質は、親水性、親油性又は両親媒性でもよい。薬剤活性物質の非限定例には、鎮痛剤、抗炎症剤、抗蠕虫薬、抗不整脈剤、抗細菌剤、抗ウイルス剤、抗凝固剤、抗うつ剤、抗糖尿病薬、抗てんかん薬、抗癌剤、抗真菌剤、抗痛風薬、抗高血圧剤、抗マラリア薬、抗扁桃痛薬、抗ムスカリン様作用薬、抗新生物剤、勃起不全改善薬、免疫抑制剤、抗原虫薬、抗甲状腺薬、不安緩解剤、鎮静剤、催眠剤、神経弛緩薬、β-遮断薬、強心薬、コルチコステロイド、利尿剤、抗パーキンソン病薬、消化管薬、ヒスタミン受容体アンタゴニスト、角質溶解剤、脂質制御剤、抗狭心症薬、cox−2インヒビター、抗酸化剤、ロイコトリエンインヒビター、マクロライド系抗生物質、筋弛緩剤、栄養剤、アヘン性鎮痛剤、プロテアーゼインヒビター、性ホルモン、興奮薬、筋弛緩剤、抗骨粗鬆症薬、抗肥満症薬、認知増強薬、抗尿失禁薬、栄養油、抗良性前立腺肥大症薬、ホルモン、ステロイド、ステロイドアンタゴニスト、ビタミン、必須脂肪酸、非必須脂肪酸及びこれらの混合物がある。
【0018】
圧縮性の悪い固体薬剤活性物質は当業者に公知であり、錠剤としての固体剤型の製造時に日常的実験により測定することができる。本明細書において用語「圧縮性の悪い」は、米国薬局方公定書(USP23/NF18、1981頁)に記載の用に破砕性について試験した時1重量%より大きい重量消失が有する任意の固体顆粒状又は粒状物質を更に含む。このような圧縮性の悪い物質の非限定例には、特に限定しないが以下を含む:ナリジクス酸(即ち、1-エチル-1,4-ジヒドロ-7-メチル-4-オキソ-1,8-ナフチリジン-3-カルボン酸);メチオニン(即ち、2-アミノ-4-(メチルチオ)酪酸)有り又は無しのパラセタモール(即ち、N-(4-ヒドロキシフェニル)アセトアミド、ヘキソパル(即ち、ミオ-イノシトールヘキサ-3-ピリジンカルボキシレート);ベノリレート(即ち、2-(アセチルオキシ)安息香酸4-(アセチルアミノ)フェニルエステル;パラセタモールメチオネート(即ち、N-アセチル-パラ-アミノフェニルN’-アセチル-メチオネート)及びアスコルビン酸。
【0019】
固体剤型中の薬剤活性物質の量は、望ましくは投与された時治療作用を与えるのに充分な量である。上記したように錠剤のサイズは典型的には250〜1200mgであり、400〜850mgが好ましい。一般に錠剤中に存在する薬剤活性物質の量は、錠剤の5〜95重量%である。好ましくは薬剤活性物質の量は錠剤の10〜85重量%であり、更に好ましくは錠剤の25〜70重量%である。薬剤活性物質は微量の水の影響を受けやすい場合は、錠剤は1重量%未満の水を含有し、好ましくは錠剤は0.05〜0.1重量%の水を含有する。本明細書において用語「重量%」は、特に明記しない場合は組成物の総重量に基づく。
【0020】
本発明の固体組成物は、0.2〜15重量%、好ましくは0.2〜10重量%、更に好ましくは0.5〜8重量%、最も好ましくは0.5〜5重量%未満の脂溶性ビタミンの水溶性製剤を更に含む。本発明での使用に適した脂溶性ビタミンの水溶性製剤は、米国特許第3,102,078号及び米国特許第2,680,749号(これらを参照することによりその全体を本明細書に組み入れる)に開示されているものである。一般に米国特許第3,102,078号は、7〜9重量部の活性ビタミンE(コハク酸のトコフェリルエステルのポリオキシエチレングリコールエステル)を混合した最大3重量部の水不溶性脂溶性ビタミン組成物を含む水溶性製剤を開示する。ポリオキシエチレングリコール部分は、200〜20,000、望ましくは400〜10,000、好ましくは400〜3000、更に好ましくは400〜1000の範囲の分子量を有する。脂溶性ビタミンの水溶性製剤はビタミンEポリエチレングリコール1000スクシネートであり、イーストマンケミカルカンパニー(Eastman Chemical Company)から商品名ビタミンE TPGS(Vitamin E TPGS)(登録商標)で入手できる。ビタミンE TPGS(Vitamin E TPGS)(登録商標)は非常に安定であり、通常の条件下では加水分解されない。その治療効果は充分記載されており、当業者により認識されている。
【0021】
本発明において固体組成物は、トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシネート以外の、10〜80重量%、好ましくは15〜70重量%、更に好ましくは20〜60重量%の薬学的に許容される添加剤又は賦形剤を含む。このような賦形剤は、固体剤型(例えば錠剤)の生産を促進し、最終固体型の性質を調節する。賦形剤はプレコーティングされるか又は封入される。このような賦形剤の例には、機能により以下がある。
【0022】
抗粘着剤(抗固着剤、直打用滑沢剤、流れ促進剤、滑沢剤)、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒュームドシリカ(カルボシル(Carbosil)、エアロシル(Aerosil))、微粉化シリカ(シロイド(Syloid)No. FP244、グレースユーエスエー(Grace U.S.A.))、ポリエチレングリコール類、界面活性剤、ワックス、ステアリン酸、ステアリン酸塩、ステアリン酸誘導体、デンプン、硬化植物油、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ロイシン、PEG−4000、及びラウリル硫酸マグネシウム(これらの抗粘着剤は0.1〜10重量%の量で存在し、好適な範囲は0.3〜3.0重量%である)。
【0023】
抗凝固剤、例えばアセチル化モノグリセリド。
【0024】
消泡剤、例えば長鎖アルコール及びシリコーン誘導体。
【0025】
抗酸化剤、例えばBHT、BHA、没食子酸、没食子酸プロピル、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、4-ヒドロキシメチル-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール及びトコフェロール。
【0026】
結合剤(接着剤)、即ち粒子−粒子結合により粉末材料に凝着性を付与する物質、例えばマトリックス結合剤(乾燥デンプン、乾燥糖)、膜結合剤(PVP、デンプンペースト、セルロース、ベントナイト、ショ糖)及び化学的結合剤(ポリマー性セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース、HPC及びHPMC;糖シロップ;コーンシロップ;水溶性多糖、例えばアラビアゴム、トラガカント、グアーガム、及びアルギン酸塩;ゼラチン;ゼラチン加水分解物;寒天;ショ糖;ブドウ糖;及び非セルロース結合剤、例えばPVP、PEG、ビニルピロリドンコポリマー、α化デンプン、ソルビトール、及びグルコース)。
【0027】
緩衝剤(bufferants)、ここで酸が薬学的に許容される酸であるもの、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨー化水素酸、硫酸、硝酸、ホウ酸、リン酸、酢酸、アクリル酸、アジピン酸、アルギン酸、アルカンスルホン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、安息香酸、ホウ酸、酪酸、炭酸、クエン酸、脂肪酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、ヒドロキノスルホン酸、イソアスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモフェニルスルホン酸、プロピオン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、チオグリコール酸、トルエンスルホン酸及び尿酸、及びここで塩基が薬学的に許容される塩基であるもの、例えばアミノ酸、アミノ酸エステル、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、水酸化マグネシウムアルミニウム、ジイソプロピルエチルアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、トリイソプロパノールアミン又は薬学的に許容される陽イオンと酢酸、アクリル酸、アジピン酸、アルギン酸、アルカンスルホン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、安息香酸、ホウ酸、酪酸、炭酸、クエン酸、脂肪酸、ギ酸、フマル酸、グルコン酸、ヒドロキノスルホン酸、イソアスコルビン酸、乳酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、p−ブロモフェニルスルホン酸、プロピオン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、チオグリコール酸、トルエンスルホン酸及び尿酸の塩。
【0028】
キレート剤、例えばEDTA及びEDTA塩。
【0029】
凝固剤、例えばアルギン酸塩。
【0030】
着色剤又は不透明剤、例えば二酸化チタン、食品色素、レーキ、天然植物着色剤、酸化鉄、ケイ酸塩、硫酸塩、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム。
【0031】
凍結防止剤、例えばトレハロース、リン酸塩、クエン酸、酒石酸、ゼラチン、デキストラン及びマンニトール。
【0032】
希釈剤又は増量剤、例えば乳糖、マンニトール、タルク、ステアリン酸マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、クエン酸、噴霧乾燥乳糖、加水分解デンプン、直接圧縮可能デンプン、微結晶セルロース、セルロース系誘導体、ソルビトール、ショ糖、ショ糖ベースの材料、硫酸カルシウム、第二リン酸カルシウム及びブドウ糖。
【0033】
崩壊剤又は超崩壊剤、例えば架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(Ac−Di−Sol)、グリコール酸ナトリウムデンプン(Explotab、Primojel)、及び架橋ポリビニルポリピロリドン(Plasdone−XL)、粘土、ガム、セルロース、セルロース誘導体、アルギン酸塩、グリコール酸ナトリウムデンプン及び微結晶セルロース。これらの物質は3〜15%(w/w)の範囲で存在し、好ましくは5〜10%(w/w)の範囲で存在する。
【0034】
香味剤又は不感脂化剤、例えば噴霧乾燥香味剤、芳香油、及びエチルバニリン。
【0035】
可塑剤、例えばポリエチレングリコール、クエン酸エステル(例えば、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル)、アセチル化モノグリセリド、グリセリン、トリアセチン、プロピレングリコール、フタル酸エステル(例えば、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル)、ヒマシ油、ソルビトール、及びジブチルセッケート(dibutyl seccate)。
【0036】
保存剤、例えばアスコルビン酸、ホウ酸、ソルビン酸、安息香酸、及びこれらの塩、パラベン、フェノール、ベンジルアルコール、及び第四級アンモニウム化合物;
【0037】
天然甘味剤を含む甘味剤、例えばマルトース、ショ糖、グルコース、ソルビトール、グリセリン、及びデキストラン、そして人口甘味剤、例えば、アスパルテーム、サッカリン、及びサッカリン塩を含む;そして
【0038】
タンパク質(例えばコラーゲン、ゼラチン、ゼイン、グルテン、イガイ(mussel)タンパク質、リポタンパク質);炭水化物(例えばアルギン酸塩、カラゲニン、セルロース誘導体、ペクチン、デンプン、キトサン);ガム(例えばキサンタンガム、アラビアゴム);鯨ろう;天然又は合成ワックス;カルナウ蝋;脂肪酸(例えばステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸);脂肪酸アルコール;糖;シェラック、例えば糖に基づくもの(例えば乳糖、ショ糖、ブドウ糖)、又はデンプン;多糖ベースのシェラック(例えばマルトデキストリン及びマルトデキストリン誘導体、デキストレート、シクロデキストリン及びシクロデキストリン誘導体);セルロースベースのシェラック(例えば微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、セルロースアセテートブチレート、酢酸トリメリット酸セルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース);無機物質、例えばリン酸二カルシウム、ハイドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム、タルク及びチタニア;ポリオール、例えばマンニトール、キシリトール及びソルビトール;ポリエチレングリコールエステル;及びポリマー、例えばアルギン酸塩、ポリ(ラクチドコグリコリド)、ゼラチン、架橋ゼラチン及び寒天−寒天のような物質。
【0039】
一般的に使用される上記添加剤にはかなりの重複があることがわかるが、これはある添加剤が、当前記分野の異なる担当者により分類が異なるか、又はいくつかの異なる機能のいずれかについて一般的に使用されるためである。即ち上記の添加剤は単に例示するものであり、本発明の組成物に含まれる添加剤の種類を決して限定するものではないことを理解されたい。このような添加剤の量は、所望の特定の性質に従って当業者が容易に決定することができる。
【0040】
固体剤型は1つ又はそれ以上の腸溶コーティング、シールコーティング、フィルムコーティング、バリアコーティング、圧縮コーティング、迅速崩壊コーティング、延長放出コーティング又は酵素分解コーティングで被覆されてよい。所望の性能のために複数のコーティングを適用してもよい。更に剤型は、即時放出、拍動性放出、制御放出、長期放出、遅延放出、標的化放出、同期放出、又は標的化遅延放出用に設計することができる。放出/吸収制御のために、活性成分有り又は無しで、種々の成分タイプとコーティングのレベル又は厚さを有する固体担体を作成することができる。このような多用な固体担体は、所望の性能を達成するための剤型で混合することができる。これらの用語の定義は当業者に公知である。更に剤型放出プロフィールは、ポリマーマトリックス組成物、被覆マトリックス組成物、多成分組成物、被覆多成分組成物、イオン交換樹脂ベースの組成物、浸透圧ベースの組成物又は生体分解性ポリマー組成物により影響を受ける。理論に拘束されるつもりは無いが、放出は好ましくは拡散、溶解、浸食、イオン交換、浸透圧又はこれらの組合せにより影響を受ける。
【0041】
本明細書において用語「長期放出コーティング」は、長期間にわたって送達に影響を与えるように設計されたコーティングを意味する。好ましくは長期放出コーティングは、例えばエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アクリルエステル、又はカルボキシメチルセルロースナトリウムで作成されるpH-依存性コーティングである。コーティング材料及び/又はコーティング厚さの選択に依存して、小腸と大腸の両方、小腸のみ、又は大腸のみへの送達を達成するために、当業者は種々の長期放出剤型を容易に設計することができる。
【0042】
固体剤型をコーティングするのに使用される方法は決定的に重要ではなく、一般に当業者に公知である。例えば錠剤は、噴霧コーティング、流動床コーティング、及びパンコーティングを使用してコーティングされる。更に、本発明の組成物の成分は全て、市販されているものを使用することができる。
【0043】
本発明の固体組成物の製造において以下の方法が使用される:a)脂溶性ビタミン(例えばコハク酸トコフェロールポリエチレングリコール)の水溶性製剤の所定量を、好ましくは60℃未満の温度で溶融する;b)溶融トコフェロールポリエチレングリコールスクシネートに所定量の薬剤活性物質を接触させて、実質的に均一な粒状混合物を生成する;c)粒状混合物を充分に冷却しスクリーニングして実質的に均一な顆粒化物質を生成する;及びd)実質的に均一な顆粒化物質に賦形剤を混合する。本明細書において用語「実質的な」又は「実質的に」は、80%を超える、好ましくは90%を超える、更に好ましくは95%を超える物質が均一なサイズ及び/又は均一な濃度であることを意味する。これらの顆粒化後賦形剤は通常、最終錠剤に発泡性を付与できる1つ又はそれ以上の成分又は成分の混合物からなるか又はこれを含むが、この場合、この方法のすべてのパラメータは、その所望の性質又は作用に害が無いように最終錠剤を生成するように選択しなければならない。本発明の方法はまた、顆粒及びそこから本発明の方法中のどこかでもしくは本発明の方法により製造された錠剤を作成することも包含する。
【0044】
本発明の顆粒化法は当然、任意の種類の活性物質の錠剤(たとえ容易に圧縮できる薬剤活性物質であっても)の作成に使用できることを当業者は認識するであろう。しかし本発明のこの顆粒化法は、圧縮性の悪い活性物質の錠剤の生成を改善することを目的として開発されている。
【0045】
本発明は、以下の具体例により更に詳細に例示される。これらの例は例示態様であり、決して本発明を限定するものではなく、特許請求の範囲と内容内にあることを理解されたい。例中のすべての部と%は、特に明記しない場合は組成物全体の重量に基づく。
【実施例】
【0046】
後述の例において成分は以下からなる。
a)圧縮性の悪い性質の錠剤のモデル活性物質として30〜70重量%のアスコルビン酸(Weisheng Pharma、Shijiazhuang、中国、から入手できる)を選択した;
b)脂溶性ビタミンの水溶性製剤として2〜10重量%ビタミンE 1000NF TPGS(Eastman Chemical Company)、(Kingsport、テネシー州から入手できる)を使用し、これは熱結合剤/滑沢剤として機能した;
c)結合剤/増量剤として20〜68重量%の微結晶セルロース(MCC、アビセル(Avicel)PH101、FMC、Newark、デラウェア州)を機能的に使用した;及び
d)MCCの重量に基づき約4重量%のヒュームドシリカ(SYLOID、W.R. Grace、Columbia、メリーランド州から入手できる)を流れ補助物として機能的に使用した。
【0047】
2つの造粒製剤方法を行った。方法1の操作は以下の通りである。
1.必要に応じてアスコルビン酸、TPGS、MCCを秤量する。
2.活性物質を60℃に加熱し、オーブン中で温度を維持する。
3.TPGSを60℃に加熱し、混合ボール中で60℃で維持する。
4.ワイヤーかくはん器(wire stirrer)(N50、Hobart Manufacturing、ロンドン、イングランド)の付いたミキサーを使用して、加温した活性物質を60℃で5分間、溶融TPGS中に混合する。
5.混合材料を非加熱混合ボール中に移し、更に8分間混合し、混合物を室温まで冷却させる。
6.室温まで冷却後、物質を14メッシュのふるいに通して塊を除去する。
7.ふるいにかけた物質にMCCを加え、非加熱混合ボール中で3分間混合する。
8.ヒュームドシリカを加え、非加熱混合ボール中で3分間混合する。
【0048】
方法1を使用して製造した物質から錠剤を製造する。
16ステーションロータリー錠剤成形機(D3B、Manesty、イングランド、から入手できる)を使用して約600mgの錠剤を作成した。40個の錠剤の試料サイズを使用して破砕性を測定した。試料中の錠剤が破砕性試験を通過したら、この圧縮力でより多くの錠剤を製造し、そうでない場合は、圧縮力を調整して破砕性試験を通過するのに充分に錠剤を硬くした。錠剤を作成するための圧縮力と排出力とを記録した。錠剤作成後、金型と押抜き機を調べて接着物質を観察した。
【0049】
方法2の操作は以下の通りである。
1.必要に応じてアスコルビン酸、MCC、TPGS、及びヒュームドシリカを秤量する。
2.活性物質とMCCを60℃に加熱し、オーブン中でこの温度を維持する。
3.TPGSを60℃に加熱し、加熱混合ボール中で60℃で維持する。
4.ワイヤーかくはん器を使用して非加熱ミキサーボール中で、加温した活性物質とMCCを3分間混合する。
5.加熱混合ボール中の溶融TPGSに4からの物質を移し、60℃で5分間攪拌して実質的に均一な混合物を生成する。
6.5からの混合物を非加熱混合ボールに移し、室温で8分間攪拌する。混合物を室温まで冷却させる。
7.室温まで冷却後、物質を14メッシュのふるいに通して塊を除去する。
8.7からの物質を非加熱混合ボール中に移し、ヒュームドシリカを加え、室温で3分間混合する。
【0050】
方法2を使用して製造した物質から錠剤を製造する方法は、上記方法1で記載したものと同じである。
【0051】
粉末流動性、圧縮力及び排出力を使用して、方法の実行可能性を評価した。
【0052】
錠剤の重量、破砕性、硬度及び厚さを錠剤品質の尺度として評価した。
【0053】
USP溶解試験法装置IIを使用して、pH1.2の緩衝液中のアスコルビン酸放出プロフィールを測定した。pH1.2の緩衝液は、USP25/NF20に記載の方法に従って製造した。溶解試験は、37℃に維持した溶解媒体1000ml中で行った。パドルの攪拌速度を50rpmに設定した。TPGS含量の異なる(2、5、及び10重量%)アスコルビン酸錠剤を試験した。試験のために6つの錠剤をランダムに選択し、平均を放出プロフィールとして報告した。結果は以下の表Iに示す。
【0054】
【表1】

【0055】
例1
方法1に従って、アスコルビン酸(840.03g)、TPGS(120.00g)、MCC(230.60g)、及びヒュームドシリカ(9.63g)を有する顆粒化物質を製造した。混合物はホッパーから錠剤形成機に自由に流れた。600mgの錠剤を作成するために、3900lbsの圧縮力が必要であり、排出力は20lbであった。破砕性試験(バンデルカンプ(Vanderkamp)、モデル10809)のために20個の錠剤をランダムに選択した。破砕性は以下のように計算する。
破砕性(%)=(試験前の20個の錠剤の重量−試験後の20個の錠剤の重量)/(試験前の20個の錠剤の重量)×100%。
【0056】
結果を以下の表IIに示す。
【表2】

【0057】
100個の錠剤をランダムに選択して、錠剤の硬度と厚さを試験した。錠剤の平均硬度と厚さは、それぞれ84ニュートン(N)と2.34mmであると測定された。錠剤は時間とともに硬くなり、新鮮な錠剤が84Nで、1時間後の錠剤が98N、1日後の錠剤が106Nであった。
【0058】
例2
方法2において、アスコルビン酸(300.23g)、TPGS(60.12g)、MCC(230.43g)、及びヒュームドシリカ(9.62g)を有する顆粒化物質を製造した。混合物はホッパーから錠剤形成機に自由に流れた。600mgの錠剤を作成するために、3400lbsの圧縮力が必要であり、排出力は70lbであった。破砕性試験結果はを以下の表IIIに示す。
【表3】

【0059】
20個の錠剤の平均硬度と厚さは、それぞれ106Nと2.50mmであると測定された。錠剤は時間とともに硬くなり、新鮮な試料が106Nで、1時間後に117N、6時間後に117Nであった。
【0060】
例3
錠剤を作成するための成分を方法1の操作に従って製造した。錠剤作成中に流動性とプロセスの問題が観察されなかった時点を作業点と呼んだ。作業点を以下の表IVに示す。
【0061】
例4
錠剤を作成するための成分を方法2の操作に従って製造した。錠剤作成中に流動性とプロセスの問題が観察されなかった時点を作業点と呼んだ。作業点を以下の表Vに示す。
【表4】

【0062】
【表5】

【0063】
本明細書で参照されたすべての特許、特許出願、刊行物、及び文献は、本発明の実施に関するすべての開示について、参照することによりその全体が本明細書に組み入れる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.投与された時に治療作用を与えるのに充分な量の薬剤活性物質;
b.組成物の総重量に基づき、0.2〜15重量%の脂溶性ビタミンの水溶性製剤;及び
c.組成物の総重量に基づき、10〜80重量%の賦形剤(ここで賦形剤はトコフェロールポリエチレングリコール1000スクシネート以外の物質である)。
を含んでなる固体組成物。
【請求項2】
前記薬剤活性物質が、鎮痛剤、抗炎症剤、抗蠕虫薬、抗不整脈剤、抗細菌剤、抗ウイルス剤、抗凝固剤、抗うつ剤、抗糖尿病薬、抗てんかん薬、抗癌剤、抗真菌剤、抗痛風薬、抗高血圧剤、抗マラリア薬、抗扁桃痛薬、抗ムスカリン様作用薬、抗新生物剤、勃起不全改善薬、免疫抑制剤、抗原虫薬、抗甲状腺薬、不安緩解剤、鎮静剤、催眠剤、神経弛緩薬、β-遮断薬、強心薬、コルチコステロイド、利尿剤、抗パーキンソン病薬、消化管薬、ヒスタミン受容体アンタゴニスト、角質溶解剤、脂質制御剤、抗狭心症薬、cox−2インヒビター、抗酸化剤、ロイコトリエンインヒビター、マクロライド系抗生物質、筋弛緩剤、栄養剤、アヘン性鎮痛剤、プロテアーゼインヒビター、性ホルモン、興奮薬、筋弛緩剤、抗骨粗鬆症薬、抗肥満症薬、認知増強薬、抗尿失禁薬、栄養油、抗良性前立腺肥大症薬、ホルモン、ステロイド、ステロイドアンタゴニスト、ビタミン、必須脂肪酸、非必須脂肪酸及びこれらの混合物よりなる群から選択される圧縮性の悪い物質である請求項1に記載の固体組成物。
【請求項3】
脂溶性ビタミンの水溶性製剤がビタミンEポリエチレングリコールスクシネートであり、ポリエチレングリコール部分が200〜20,000の範囲の分子量を有する請求項1に記載の固体組成物。
【請求項4】
脂溶性ビタミンの水溶性製剤がビタミンEポリエチレングリコールスクシネートであり、ポリエチレングリコール部分が400〜3000の範囲の分子量を有する請求項1に記載の固体組成物。
【請求項5】
脂溶性ビタミンの水溶性製剤がビタミンEポリエチレングリコールスクシネートであり、ポリエチレングリコール部分が400〜2000の範囲の分子量を有する請求項1に記載の固体組成物。
【請求項6】
ポリエチレングリコール部分が1000の分子量を有し、トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシネートの量が0.2重量%〜10重量%である請求項3に記載の固体組成物。
【請求項7】
トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシネートの量が0.5重量%〜8重量%である請求項6に記載の固体組成物。
【請求項8】
トコフェロールポリエチレングリコール1000スクシネートの量が0.5重量%〜5重量%である請求項6に記載の固体組成物。
【請求項9】
前記賦形剤は、抗固着剤、直打用滑沢剤、流れ促進剤、滑沢剤、抗凝固剤、消泡剤、抗酸化剤、結合剤、緩衝剤、キレート剤、凝固剤、着色剤、凍結防止剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、香味剤又は甘味剤、可塑剤、保存剤及びこれらの混合物よりなる群から選択される請求項1に記載の固体組成物。
【請求項10】
前記賦形剤の量が、固体組成物の総重量に基づき15〜70重量%である請求項9に記載の固体組成物。
【請求項11】
前記賦形剤の量が、固体組成物の総重量に基づき、20〜60重量%である請求項9に記載の固体組成物。
【請求項12】
a.所定量のトコフェロールポリエチレングリコールスクシネートを60℃未満の温度で溶融する工程;
b.前記溶融したトコフェロールポリエチレングリコールスクシネートと所定量の薬剤活性物質とを混合して、実質的に均一な粒状混合物を生成する工程;
c.前記粒状混合物を充分に冷却しスクリーニングして実質的に均一な顆粒化物質を生成する工程;及び
d.前記実質的に均一な顆粒化物質に賦形剤を混合する工程
を含んでなる請求項1に記載の固体組成物を製造する方法。
【請求項13】
e.錠剤を作成するように改造した装置で前記実質的に均一な顆粒化物質を圧縮して錠剤を作成する工程を更に含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記溶融したトコフェロールポリエチレングリコールスクシネートを接触させる前に、添加剤と前記薬剤活性物質とを混合することを更に含む請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記添加剤が滑沢剤、抗固着剤、滑沢剤、抗凝固剤、消泡剤、抗酸化剤、結合剤、緩衝剤、キレート剤、凝固剤、着色剤、凍結防止剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、香味剤、甘味剤、可塑剤、保存剤及びこれらの混合物よりなる群から選択される請求項14に記載の方法。
【請求項16】
請求項10に記載の方法により製造される請求項1に記載の固体薬剤。
【請求項17】
請求項12に記載の方法により製造される請求項1に記載の固体薬剤。
【請求項18】
トコフェロールポリエチレングリコールスクシネートの量が0.2重量%〜10重量%である請求項16又は17に記載の固体薬剤。
【請求項19】
トコフェロールポリエチレングリコールスクシネートの量が0.5重量%〜5重量%である請求項18に記載の固体薬剤。
【請求項20】
前記賦形剤が、抗固着剤、直打用滑沢剤、流れ促進剤、滑沢剤、抗凝固剤、消泡剤、抗酸化剤、結合剤、緩衝剤、キレート剤、凝固剤、着色剤、凍結防止剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、香味剤もしくは甘味剤、可塑剤、保存剤及びこれらの混合物よりなる群から選択される請求項16又は17に記載の固体薬剤。
【請求項21】
前記賦形剤の量が、固体組成物の総重量に基づき15〜70重量%である請求項18に記載の固体薬剤。

【公表番号】特表2008−517909(P2008−517909A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537912(P2007−537912)
【出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/036200
【国際公開番号】WO2006/047067
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(594055158)イーストマン ケミカル カンパニー (391)
【Fターム(参考)】