説明

圧電制御された集積磁性装置

【課題】圧電制御された集積磁性装置を提供すること
【解決手段】本発明に係る磁性装置(1)が基板の上に集積されており、本装置は、駆動電極(11a、11b)に結合され、圧電材料から作製された少なくとも1つの素子と、この圧電材料素子の応力下で変形可能な少なくとも1つの磁性素子(8)とを備える。本装置(1)は、基板に対して可動であるビーム(7)の形態を有し、基準長手軸(A1)に沿って所定の幅(W1)の2つの横断部(9)を備える。圧電材料素子は横断部(9)の少なくとも一部によって形成され、各横断部(9)は基板上に機械的に繋止するための領域を備える。横断部(9)は、磁性素子(8)が上に配置される、所定の幅(W2)の少なくとも1つの中心ブランチ(10)によって接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に集積された可変応答磁性装置に関し、本装置は、駆動電極に結合され、圧電材料から作製された少なくとも1つの素子(element)と、この圧電材料素子の応力下で変形可能な少なくとも1つの磁性素子とを備える。
【0002】
特に、本発明は、可変インダクタ、または共振器、移相器、もしくは結合器などの伝送線路素子、またはスピン発振器にも応用される。
【背景技術】
【0003】
超小型電子技術に由来する集積製造技術によって全部または一部が実現され、連続的かつ可逆的なインダクタンス変化を可能にする集積または半集積可変インダクタの幾つかのタイプが存在する。しかし、現在までに製造された様々なタイプの素子は、数多くの欠点、特に、過小なインダクタンス変化、周波数に関する不安定さ、電力面でコスト高の駆動様式等々を呈する。
【0004】
インダクタンス変化を有する従来の集積受動素子は、一般に、ほとんどの場合では非常に高い導電率を有する、1つまたは複数の部分中のコイルと、恐らくは、「磁気芯」と呼ばれ、ほとんどの場合では高い相対透磁率(典型的にはμ>100)を有する1つまたは複数の磁性部分とから構成される。インダクタンス変化に利用され得る3つの知られた主要原理が存在する。
【0005】
第1の原理は、特に、米国特許第6184755号およびルーベック(Lubecke)等による論文「Self−Assembling MEMS Variable and Fixed RF Inductors」(米電気電子学会、Trans.Mic.Th.and Tech.、第49巻no.11、2001年)に説明されたように、コイルの幾何学形状を変えることによってコイル内部の相互インダクタンスを調節することにある。二次巻線または他の任意の導電性部分との結合を調節することも可能である。この原理は、集積装置で実施するのに最も単純な原理であるが、それは僅かなインダクタンス変化が実現されることを可能にするに過ぎない。
【0006】
第2の原理は、特に、サーカール(Sarkar)等による論文「Microassembled Tunable MEMS Inductor」(米電気電子学会、MEMS、2005年)に説明されたように、コイルと磁性素子との相対距離を変更することによって、これらの間の結合を調節することにある。この原理は、大きなインダクタンス変化が実現されることを可能にするが、素子が上に作製される基板の平面内で大きな振幅(典型的には約10μm)の動きを必要とするので、駆動に関わる問題を提示する。
【0007】
第3の原理は、磁性材料自体の透磁率を調節することにある。特に、ブルーベル(Vroubel)等による論文「Integrated Tunable Magnetic RF Inductor」(米電気電子学会、Elec.Dev.Letter、第25巻no.12、2004年)に説明されたように、幾つかの知られた装置(本質的に個別的な素子)が、透磁率を変更するために磁界の印加を利用する。しかし、磁界の印加は、大きな電力消費をもたらす電流の連続使用が必要である。
【0008】
特に、フロムバーガー(Frommberger)等らによる論文「Processing and application of magnetoelastic thin films in high−frequency devices」(Microelectronics Engineering、67〜68頁、2003年)およびルートウィック(Ludwig)等による論文「High−Frequency Magnetoelastic Multilayer Thin Films and Applications」(米電気電子学会、Trans.Mag.、第39巻no.5、2003年)に説明されているように、材料に印加される機械的応力による材料の電磁透過率の変化を利用することにある、別の手段が存在する。この特性は、様々な大きさで全ての磁性材料中に存在する、磁気弾性という名前で知られている磁気力学的結合によるものである。
【0009】
磁気弾性における知られた対応では、一軸磁性材料(uniaxial magnetic material)の層中に印加された応力の振幅および方向を制御することが必須である。実際に、この応力は磁性材料の動的振る舞いに大きな影響を与えることは確かである。応力が不均一に過ぎれば、または応力が基板の平面内で磁性材料の異方性の軸から0°または90°の方向へ印加されなければ、印加された応力に従って磁気特性を予測することは非常に難しくなる。その場合には磁性層の透磁率変化および動的振る舞いはもはや制御不可能である。
【0010】
さらには、インダクタの駆動様式を決定する必要がある。圧電材料は、一般に、その集積容量およびその低電力消費のために使用される。積層またはヘテロ構造体の形態で圧電層と磁気弾性層とを組み合わせる装置が、例えば、アライ(Arai)等による論文「A New Hybrid Device using Magnetostrictive Amorphous Films and Piezoelectric Substrates」(米電気電子学会、Trans.Mag.、第30巻no.2、1994年)に説明されているように、既に研究されて共鳴器またはセンサまたは可変インダクタを実現することが企図されている。
【0011】
図1に模式的に示されているように、上記論文は、2つの電極3、4(それぞれ上部電極および下部電極であり、上部電極3は磁性材料から作製される)によって上面および下面が一部被覆された、圧電材料から作製された基板2を備える装置1を説明する。電極3、4間に電圧が印加されると、基板2の中に圧電応力σが加わることになり、次に、この応力が磁性材料に伝達され、よって磁性材料の磁気特性の変化を引き起こす。
【0012】
ワン(Wan)等による論文「Magnetoelectric Properties of a Heterostructure of Magnetostrictive and Piezoelectric Composites」(米電気電子学会、Trans.Mag.、第40巻no.4、2004年)も、圧電材料および磁性材料の使用を組み合わせる装置の別の実施例を説明する。図2に模式的に示されているように、装置1は、平行磁界Mを有する磁歪材料の部分5と、磁界Mに直交する電界Eを有する圧電材料の部分6とを備えるヘテロ構造体によって構成され得る。
【0013】
上に説明された装置は集積化されず、バルク圧電性基板として製造される。さらには、圧電材料が平面の全方向へ応力を印加するので、機械的応力は制御されない。したがって、インダクタンス変化は制御が難しく、しかも高い周波数における電磁特性が優れているわけではない。
【0014】
さらには、国際公開特許第2005/064590号パンフレットが、基板上に、完全に基板に固着された圧電層の積層と、強磁性素子の両側で圧電層上に配置された、表面音響波を生成する手段とを備える磁性装置を説明する。圧電層は、表面波の生成に関与するように、かつその表面波を強磁性素子に伝搬することを保証するように設計される。
【0015】
国際公開特許第2005/064783号パンフレットが、スピン発振器用の様々な可能な構造体を説明する。第1の構造体は、基板上に、基板と一体化しかつ発振器の自由な強磁性層と接触している圧電層を備える。上記構造体は、強磁性層の両側に配置された駆動手段を備える。電界を印加すると、圧電層の水準おいて、強磁性層に伝達される変形を引き起こす。これが、強磁性層の磁気弾性特性の変化をもたらし、したがって発振器周波数およびそのQ値(quality factor)の変更をもたらす。
【0016】
第2の構造体は、基板に対して局部的に懸架されかつ発振器の自由層と接触している圧電層を備える。第1の構造体と異なり圧電効果が利用されることはなく、すなわち、懸架された膜の変形は、圧電層の誘電性質を利用する静電(または容量性)効果によって実現される。
【0017】
第3の構造体は、同様に懸架されるが、発振器の自由層から距離を隔てた圧電層を備える。この懸架された構造体は、別の磁性素子を備えて、2つの磁性素子間の静磁気結合を変更する目的のみを果たす。
【0018】
上に説明された全ての構造体では、強磁性材料に対して誘起された応力の方向の制御が実行されることはなく、説明された懸架構造体は、いずれの様態においても、この応力を制御するように動作することはない。
【特許文献1】米国特許第6184755号明細書
【特許文献2】国際公開特許第2005/064590号パンフレット
【特許文献3】国際公開特許第2005/064783号パンフレット
【非特許文献1】ルーベック(Lubecke)等による論文「Self−Assembling MEMS Variable and Fixed RF Inductors」(米電気電子学会、Trans.Mic.Th.and Tech.、第49巻no.11、2001年)
【非特許文献2】サーカール(Sarkar)等による論文「Microassembled Tunable MEMS Inductor」(米電気電子学会、MEMS、2005年)
【非特許文献3】ブルーベル(Vroubel)等による論文「Integrated Tunable Magnetic RF Inductor」(米電気電子学会、Elec.Dev.Letter、第25巻no.12、2004年)
【非特許文献4】フロムバーガー(Frommberger)等による論文「Processing and application of magnetoelastic thin films in high−frequency devices」(Microelectronics Engineering、67〜68頁、2003年)
【非特許文献5】ルートウィック(Ludwig)等による論文「High−Frequency Magnetoelastic Multilayer Thin Films and Applications」(米電気電子学会、Trans.Mag.、第39巻no.5、2003年)
【非特許文献6】アライ(Arai)等による論文「A New Hybrid Device using Magnetostrictive Amorphous Films and Piezoelectric Substrates」(米電気電子学会、Trans.Mag.、第30巻no.2、1994年)
【非特許文献7】ワン(Wan)等による論文「Magnetoelectric Properties of a Heterostructure of Magnetostrictive and Piezoelectric Composites」(米電気電子学会、Trans.Mag.、第40巻no.4、2004年)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明の目的は上記の全ての欠点を改善することであり、特に、大きな振幅の一軸で均一な応力を一軸磁性材料の中に印加するために、磁性材料に掛けられた機械的応力を支配することによって、たとえ高い周波数であっても、大きな応答変化が実現されることを可能にし、かつこの変化が適切に制御されることを可能にする集積された可変応答磁性装置を提供する目的を有する。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明の目的は、本装置が、基板に対して可動であるビーム(beam)の形態にあり、基準長手軸に沿って所定の幅の2つの横断部(transverse part)を備えることを特徴とし、さらに、
− 圧電材料素子は、横断部の少なくとも一部によって形成されること、
− 各横断部が、基板上に機械的に繋止するための領域(zone)を備えること、および
− 横断部は、磁性素子が上に配置される、所定の幅の少なくとも1つの中心ブランチ(central branch)によって接続されることを特徴とする。
【0021】
他の利点および特徴は、非限定的実施例のために供され、添付の図面に示された本発明の特定の実施形態の以降の説明からよりはっきりと明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図を参照して、本発明に係る集積された可変応答磁性装置が、可変インダクタとして非限定的な対応で説明される。しかし、本発明に係る装置はまた、他のタイプの磁性装置、すなわち、アンテナ、フィルタまたは移相器用の素子、スピン発振器等々にも関する。
【0023】
図を参照すると、集積された可変応答磁性装置は、低駆電力を使用して連続的(または不連続的)および可逆的インダクタンスまたはインピーダンス変化を必要とする全ての分野に応用され得る、基板上に集積された可変インダクタ1である。
【0024】
図3に示された特定の実施形態では、可変インダクタ1が、磁性材料に印加される応力に従って変化する透磁率を有する磁性材料から作製された磁性素子8の中に、機械的応力を生成するように設計され、圧電材料から作製されたビーム7の形態にある。ビーム7は、引張り試験棒の形態を実質的に有し、基準長手軸A1(図3)に沿って、所定の長さW1の2つの横断部9と、有利なことに横断部9の幅W1よりも小さい所定の長さW2の中心ブランチ10(この上に磁性素子8が配置される)とを備える。
【0025】
ビーム7は基板(図1から14および21から23では明解にするために示されていない)の中に繋止されており、この基板上で、好ましくは、横断部9の端部に有利に位置決めされた機械的繋止領域(a zone for mechanical anchoring)16(図7)の水準に、可変インダクタ1が形成される。したがって、ビーム7は、最大変形振幅を許容するために、基板の繋止領域16の外側では基板に対して動きが自由である。
【0026】
圧電材料ビーム7の形状は、結合された磁性素子8の中に一軸で均一な応力を生成するように選択および最適化されている。
【0027】
図3で、可変インダクタ1は、ビーム7の両側に位置決めされ、圧電材料ビーム7と協働し、磁性材料8の中に機械的応力を印加するために必要な駆動電圧を生成する駆動電極11a、11bを備える。電極11aと11b(すなわち、陽極または陰極)との間に印加された電圧に応じて、圧縮または引張り応力が磁性素子8の中に生成される。
【0028】
磁性素子8は、鉄系および/またはコバルト系および/またはニッケル系の合金から構成され、例えば、材料の異方性を向上させるために磁界下で堆積された一軸磁性材料から作製されることが好ましい。有利なことに、異方性の方向は、ビーム7の基準長手軸A1に対して実質的に平行または垂直である。
【0029】
図3で、インダクタ1は、好ましくは横断部9の表面のほとんどにわたって、それぞれ横断部の下方および上方で延びる下部電極11aおよび上部電極11bを備える。図示されていないが、別法の実施形態では、単一の横断部9が駆動電極を備えることが可能であるが、その場合に、電極をいずれも備えない横断部9は、ビーム7を基板中に繋止する目的を本質的に果たす(図21)。
【0030】
可変インダクタ1は、中心ブランチ10と、結合された磁性素子8とを包囲するソレノイド・コイル12を備えることが好ましい。コイル12は、磁性素子8の周囲の領域に磁界を創出するように設計された電気伝導性素子の役目をし、ビーム7上の電極11によって印加された電圧に従って変化するインダクタンス値を有する。
【0031】
図4、5、および6に示された可変インダクタ1の別法の実施形態では、コイル12が他の電気伝導性素子によって置き換えられ得る。図4では、電気伝導性素子は、磁性素子8に近接して配置された複数の連続的な平行ブランチを備える蛇行13の形態にある電線である。蛇行13のループはビーム7の中心ブランチ10の下方に配置されることが好ましい。
【0032】
図5では、電気伝導性素子は、磁性素子8に近接して、好ましくは、磁性素子8を支持するビーム7の中心ブランチ10の下方に配置された直線14の形態にある電線である。直線14の形態にある電線は、例えば、ビーム7の中心ブランチ10に垂直な2本の第1の平行直線を備え、これらの直線は、中心ブランチ10の下方で磁性素子8に沿って延びる第3の直線によって接続されている。
【0033】
図6では、電気伝導性素子は、好ましくは磁性素子8を支持するビーム7の中心ブランチ10の下方で、磁性素子8に近接して延びる螺旋15の形態にある電線である。
【0034】
図7では、圧電材料ビーム7のみが示されている。ビーム7の横断部9はそれぞれが、中心ブランチ10に対向する横断部9の端部を画定する長さL1および幅W1の繋止領域16を備え、この領域は、可変インダクタ1が上に製造される基板(明解にするために図7に図示されていない)を繋止し、この基板と強力に機械的に接続させることを行う。その場合に、横断部9の長さL2および幅W1の残りの領域17は、ビーム7のほとんどの応力を生成することを行う。
【0035】
ビーム7の各横断部9は、横断部9の領域17からビーム7の中心ブランチ10まで延びて、好ましくは、横断部9の領域17とビーム7の中心ブランチ10とに有利に接する楕円形状を呈する、長さL3および可変断面を有するオプション的な移行領域(transition zone)18によって延長される。長さL4および幅W2の中心ブランチ10は、磁性素子8と接触しているビーム7の領域に対応する、ビーム7の有用領域19を画定する。移行領域18が存在する場合には、上部電極11bおよび下部電極11aは、移行領域18まで達しないことが好ましい(図7)。
【0036】
楕円形状の各移行領域18は、特に、応力が均一に分布されることを可能にし、他方では可変インダクタ1の最大のコンパクトさを保証する。しかも、その端部のみ(繋止領域16)が埋め込まれたこのようなビーム7はまた、より大きな応力が印加されることを可能にし、この応力がより適切に制御されることを可能にし、かつ漂遊容量を低減する。
【0037】
図8および9に示された別法の実施形態では、ビーム7の移行領域18が、より簡素な形状、例えば、長方形(図8)または台形(図9)を有し得る。図示されていないが、他の別法の実施形態では、移行領域18の形状が楕円形であり得るが、中心ブランチ10および横断部9に接していない。
【0038】
図10に示された別法の実施形態では、可変インダクタ1のビーム7が、ビーム7の横断部9の繋止領域16に隣接する応力生成領域17の中に作成された、好ましくは円形または楕円形の複数の穴20を備える。このような穴20は、下で説明されるように、可変インダクタ1が製造されるとき、ビーム7を解放する処理を著しく容易にする。
【0039】
図示されていないが、他の別法の実施形態では、穴が、応力生成領域17の中に作成された穴20の補完として、またはその穴の代用としてビーム7の移行領域18の中にも作成され得る。
【0040】
図示されていないが、他の別法の実施形態では、横断部9が、中心ブランチ10および繋止領域16に接続され、規則的な間隔で離間された材料の平行な細片の形態にあり得る。同様に、中心ブランチ10も横断部9に接続された材料の平行な細片によって形成され得る。
【0041】
図11から13に示された特定の実施形態では、圧電材料ビーム7およびこのビーム7の中心ブランチ10上に配置された関連する磁性素子8のみが示されている。図11では、磁性素子8が長方形または正方形の断面を有する。図12では、磁性素子8が楕円面形状の断面を有する。図13では、磁性素子8が、好ましくはビーム7の中心ブランチ10上で横並びに、好ましくは規則的に配置された、好ましくは長方形または楕円面形状の複数の接合されていない基本素子から構成される。
【0042】
一般的な対応では、磁性素子8に一軸磁性材料を使用する場合に、材料の異方性の軸は、圧電材料ビーム7の基準長手軸A1に平行かまたは垂直でなければならない(図11)。
【0043】
例えば、上で説明されたビーム7を有する可変インダクタ1では、平行六面体形状の磁性素子8およびソレノイド型のコイル12であり、巻数は、例えば、3と20との間から構成される。磁性素子8の幅は約50から300μmであり、磁性素子8の厚さは約100nmから2μmであり、磁性素子8の長さは約50から300μmである。
【0044】
上の値の実施例を考慮して、コイル12の電磁特性(インダクタンス、抵抗、静電容量、Q値(quality factor)等々)は、例えば、アンソフト社(Ansoft)の「HFSS」ソフトウェアなどの有限要素シミュレーション・ソフトウェアによって精密に計算され得る。さらには、下部電極11aおよび上部電極11bは、製造方法が許容する限りの薄さ、例えば、約50nmから1μmでなければならない。
【0045】
ビーム7の厚さは、例えば、約100nmから2μmである。一般的な対応では、圧電材料ビーム7の厚さは、駆動電圧(厚さに伴い減少する)と、磁性素子8に対する応力伝達(ビーム7が薄すぎると損なわれる)との間の折り合いである。
【0046】
例えば、図7では、ビーム7の有用領域19を構成するビーム7の中心ブランチ10は、最大変形振幅を得るために、約10μmの製造余裕分を見て、磁性材料8とほとんど大きさが変わらないことが好ましい。したがって、磁性素子8の寸法は、中心ブランチ10の対応する寸法W2およびL4を決定する。その場合に、繋止領域16の長さL1は、繋止の機械的強さが許容する限り小さくてもよい(用いられる製造方法に著しく依存する)。
【0047】
横断部9の領域17および移行領域18のそれぞれの長さL2およびL3、ならびに横断部9の幅W1も寸法決めするために、「ANSYS」ソフトウェアなどの有限要素シミュレーション・ソフトウェアが使用され得る。一般的な対応では、長さL2および幅W1の増加は、有用領域19に印加された応力の強度をサイズ全体の損傷に至るまで増大させる傾向にある一方で、典型的には約50μmから300μmである長さL3の増加は、応力の一軸性および均一性を向上させる。
【0048】
一般的な対応では、印加された最大電圧は、圧電材料ビーム7、磁性素子8、または駆動電極11に使用された材料の塑性閾値よりも低い応力を生成しなければならない。同様に、圧縮応力の印加の場合では、印加された電圧は圧電材料ビーム7の座屈を引き起こしてはならない。
【0049】
図14では、可変インダクタ1の別法の実施形態が、先の実施形態とは圧電材料ビーム7の中心ブランチ10の個数を異にする。インダクタ1は、2つの中心ブランチ10(それぞれが磁性素子8および、例えば、ソレノイド・コイル12と協働する)によって接続された2つの横断部9を依然として備える。下部電極11aおよび上部電極11bは、好ましくは横断部9の表面の全体を覆い、中心ブランチ10は、好ましくは楕円形状を有する移行領域18によって横断部9に接続される。コイル12は直列または並列に接続される。
【0050】
同じ駆動装置、すなわち、同じ圧電材料ビーム7によって制御された幾つかのコイル12および幾つかの磁性素子8を含む、このようなインダクタ1の使用は、特に、可変インダクタ1の寸法全体が低減され、合計インダクタンス密度が増大されることを可能にする。
【0051】
図示されていないが、他の別法の実施形態では、ビーム7の2つの中心ブランチ10は、図4から6に示されたように、他のタイプの電気伝導性素子に、および/または図11から13に示したように、他の形態の磁性素子8に、および/または図7から10に示されたように、他の形状の移行領域18に結合され得る。
【0052】
集積可変インダクタ1を製造する方法が、図15から20に関してさらに詳細に説明される。以降の説明では、本製造方法は、ソレノイド型コイル12(図3)を備え、上で説明されたように、外形付けられたビームを有するインダクタ1を製造するように設計される。この場合には、圧電材料ビーム7は基板に固着され、この基板上に、インダクタが、下に説明されかつ図15から20に例示されるように、コイル12と同じ材料層で有利に作製された側端23によって作製される。
【0053】
図15では、製造方法は、最初に、高導電性材料、例えば、銅、アルミニウム、または金から作製されたコイル12の底部分を、例えば、電気分解または物理的堆積によって基板21上に形成し、次いで第1の犠牲層22によって該底部分がカプセル封入(encapsulated)されて、側端23を面一に残すことを含む。犠牲層22は、例えば、プラズマ化学気相成長法(PECVD)によって堆積されたシリコン酸化膜から、または重合体樹脂から作製される。犠牲層22の機械的または化学機械的な平坦化工程も実行され得る。
【0054】
別法として、側端23は、例えば、電気分解によって堆積されてもよく、コイル12の底部分の材料とは異なる材料から作製されてもよい。側端23を包囲する犠牲層22の部分は、基板21に隣接するコイル12を包囲する部分とは異なる性質であり得る。
【0055】
本方法は、次に、インダクタ1のビーム7を形成するように設計された圧電材料層25の、インダクタ1の下部電極11a形成するように設計された第1の導電性金属層24の積層と、インダクタ1の上部電極11bを形成するように設計された第2の導電性金属層26の積層とを堆積することを含む(図15)。
【0056】
例えば、圧電材料層25は、物理蒸着法(PVD)処理によって堆積され、下部電極は、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)圧電ビーム用に白金から、または窒化アルミニウム(AIN)圧電ビーム用にモリブデンから作製され得る。上部電極は、例えば、金、銅、またはタングステン等々から作製され、下部電極とは異なる性質であり得る。例えば、金またはタングステンから作製された相補的な保護層(図示されず)が、特に、後でインダクタを解放し易くするために設けられ得る。
【0057】
図16および17では、犠牲層22が除去される前に、次いで、インダクタ1のビーム7の特徴的な形状の輪郭を画するために、層24、25、26の積層をエッチングする工程が実行される。層24、25、26のパターン形成が、湿式エッチングすなわち物理的化学的エッチング式、または乾式エッチングすなわち反応性イオン・エッチング(RIE)式の化学的方法によって実行され得る。図16に示されたように、ビーム7を形成する3つの層24、25、26の積層の縁部は、次に側端23に結合される。
【0058】
次いで、先に形成されたビーム7の中心ブランチ10の上に位置決めされた磁性素子8を形成するために、一軸磁性材料の層27(図16)が堆積されてエッチングされる(図17)。例えば、磁性素子8は、鉄系および/またはニッケル系および/またはコバルト系合金材料の物理蒸着法(PVD)によって得られる。層27も異なる誘電性および導電性層の積層によって形成され得る。
【0059】
図17では、エッチングによる層24、25、26のパターン形成が、こうして、ビーム7の基準軸A1に垂直な2つの横断部9と、磁性素子8が面上に実現される中心ブランチ10とを有するビーム7の特徴的形状が得られることを可能にする。残りの処理されるべきことは、図20に示されたように、インダクタ1を得るためにコイル12を閉じることだけである。
【0060】
図18から20では、次に、コイル12の上部分を形成できるように、第1の犠牲層22と同一のまたは異なる性質の第2の犠牲層28が、先に形成されたビーム7の上に堆積される(図18)。最後に、犠牲層22および28が除去されると、こうして形成された構造体が解放されることを可能にする。インダクタ1は、次に、図19に示されたように、側端23によって基板21上に懸架されかつ繋止される。
【0061】
コイル12の上部分の形成がエッチングによって実現され、犠牲層28を貫通する接点の再開が化学的もしくは物理的化学的方法または反応性イオン・エッチングによって実現され得る。コイル12の上部分の堆積は、電気分解によって実行されてもよく、コイル12の底部分の材料とは異なる材料から実現されてもよい。構造体の解放が、犠牲層22および28を湿式エッチング式または物理的化学的エッチング(RIE)式の選択化学エッチングすることによって実行され得る。
【0062】
仕上げられたインダクタ1の上面図を例示する図20では、本発明に係る方法は、両端に埋め込まれたインダクタ1が、応力を集中してそれを可能な限り一軸にかつ均一にするために、磁性素子およびコイルがインダクタの中心部に実質的に位置決めされること可能にする特徴的な形状で得られることを可能にする。このような製造方法は、こうして超小型電子技術に由来しかつ超小型システムに適応された製造技術を使用する。
【0063】
したがって、上で説明された様々な実施形態に係るこのような集積可変インダクタ1は、均一かつ一軸の応力(引張りまたは圧縮)が磁性素子に印加されることを可能にし、特に、そのインダクタのビームの特徴的な形態および形状により、所与の駆動電圧に対して、これらの応力の値が最大化されることを可能にする。
【0064】
さらには、両端に埋め込まれた解放された圧電材料ビームの使用は、低い駆動電圧を使って大きな、連続的または不連続的な、可逆的なインダクタンス変化を実現し、他方では同時に、特に高い周波数で適正な周波数特性を維持するように、本発明に係る可変インダクタの機械的および電磁的特性が高められることを可能にする。
【0065】
本発明は、上で説明された様々な実施形態に限定されるものではない。ビーム7の異なる領域の幅および長さの値は非限定的であり、特に、可変インダクタ1の要求サイズおよび要求インダクタンス値に応じる。電極11は、ビーム7の移行領域18の上方に延びてもよい(図7)。図14に示された別法の実施形態では、インダクタ1は、3つ以上の中心ブランチ10を備えてもよく、全てが、対応する磁性素子8に、かつ好ましくはソレノイド・コイル式の対応する電気伝導性素子に結合される。
【0066】
図21に示された別法の実施形態では、圧電材料ビーム7が、下部電極11aおよび上部電極11bと協働する、図7に示されたような、圧電材料から作製された第1の横断部9と、ビーム7を基板に繋止する領域16のみを備える、遙かに小さい第2の横断部9とを備える。インダクタ1の動作原理は同じであり、ソレノイド・コイル12と、ビーム7の中心ブランチ10の上に位置決めされた磁性素子8とを有する。
【0067】
図22に示された他の別法の実施形態では、横断部9の幅W1が、対応する繋止領域16の幅W3よりも小さくてもよい。さらには、磁性素子8が上に位置決めされる中心ブランチ10の幅W2が、横断部9の幅W1よりも大きくてもよい。一般的な対応では、ビーム7の異なる領域の幅W1、W2、およびW3は、相互に関連付けられておらず、ビーム7は完全に異なる複雑な形状を取り得る。
【0068】
図示されていないが、他の別法の実施形態では、圧電材料ビーム7および関連する磁性素子8は、層22および28を除去することなく、ビーム7を基板に対して十分に変形させることを可能にするために十分に柔軟な絶縁材料、例えば、低誘電定数を有する重合体樹脂の層22および28の中にカプセル封入され得る。その場合には、もはやビーム7の解放を実行する必要がない。
【0069】
一般的な対応では、本発明は、圧電材料から作製された素子を備えるビーム7の形態にある任意の可変応答磁性装置に用途を見いだす。圧電材料素子は、ビーム7全体によって、またはビームの一部のみ、すなわち、横断部9の一部、横断部9の全部、もしくは両方の横断部9によって形成されてもよく、その場合には、中心ブランチ10および移行領域18は別の材料から作製され得る。
【0070】
本発明は、特に、調節可能な構成要素を使用することによって構成要素の点数制限が要求される任意のタイプの再構成可能な電子回路に用途を見いだす。動的透磁率を変更するために使用される原理ばかりでなく、この原理を実際に応用することも、インダクタンスまたは動作周波数値の点で限定されるものではない。したがって、本発明は、非常に低い駆動電力で連続的(または不連続的)および可逆的な動的透磁率変化が必要な全ての分野に、特に、再構成可能な多帯域回路、精巧なインピーダンス調節、および調節可能な発振器に用途を見いだす。
【0071】
本発明はまた、磁性素子8が電気伝導性素子(例えば、コイル12)に結合される様態に応じて、他のタイプの可変応答磁性装置にも用途を見いだす。一般的な対応では、磁性素子は、圧電材料ビームの変形が磁性材料の磁気特性の変化を生成するように、該ビームに機械的に固定されねばならない。
【0072】
したがって、電気伝導性素子が磁性素子の片側のみで磁性素子から距離を隔てて位置決めされる場合では、例えば、蛇行13の形態(図4)、直線14の形態(図5)、もしくは螺旋15の形態(図6)にある素子の場合、または磁性素子8の両側に位置決めされる場合、例えば、ソレノイド12の形態(図3)にある素子の場合では、磁性装置は可変インダクタである。
【0073】
電気伝導性素子が磁性素子の片側のみに位置決めされる場合では、共鳴器、移相器、結合器、アンテナ、フィルタ等々のような線路伝達素子を実現することも可能である。
【0074】
図23では、電気伝導性素子29が、ビーム7の中心ブランチ10と磁性素子8との間でかつ磁性素子8の上方に、好ましくは磁性素子8の両側に接触して位置決めされる場合では、スピン発振器1が実現され得る。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】多層構造体を有する、従来技術に係る磁性装置の特定の実施形態を模式的に示す図である。
【図2】ヘテロ構造体から構成された、従来技術に係る磁性装置の別の特定の実施形態を模式的に示す図である。
【図3】本発明に係る集積された可変応答磁性装置の特定の実施形態を示す図である。
【図4】図3に係る磁性装置の別法の実施形態を模式的に示す図である。
【図5】図3に係る磁性装置の別法の実施形態を模式的に示す図である。
【図6】図3に係る磁性装置の別法の実施形態を模式的に示す図である。
【図7】図3に係る磁性装置のビームの上面図である。
【図8】図7に係る磁性装置の別法の実施形態のビームの上面図である。
【図9】図7に係る磁性装置の別法の実施形態のビームの上面図である。
【図10】図7に係る磁性装置の別法の実施形態のビームの上面図である。
【図11】図3に係る磁性装置の別法の実施形態の上面図であり、ビームおよび磁性素子のみを示す。
【図12】図3に係る磁性装置の別法の実施形態の上面図であり、ビームおよび磁性素子のみを示す。
【図13】図3に係る磁性装置の別法の実施形態の上面図であり、ビームおよび磁性素子のみを示す。
【図14】本発明に係る磁性装置の他の別法の実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図15】本発明に係る磁性装置を製造する方法の特定の実施形態の異なる工程を示す側断面図である。
【図16】本発明に係る磁性装置を製造する方法の特定の実施形態の異なる工程を示す側断面図である。
【図17】本発明に係る磁性装置を製造する方法の特定の実施形態の異なる工程を示す上面図である。
【図18】本発明に係る磁性装置を製造する方法の特定の実施形態の異なる工程を示す側断面図である。
【図19】本発明に係る磁性装置を製造する方法の特定の実施形態の異なる工程を示す側断面図である。
【図20】本発明に係る磁性装置を製造する方法の特定の実施形態の異なる工程を示す上面図である。
【図21】本発明に係る磁性装置の他の別法の実施形態を模式的に示す斜視図である。
【図22】本発明に係る磁性装置の他の別法の実施形態のビームを非常に模式的に示す上面図である。
【図23】本発明に係る磁性装置の他の別法の実施形態のビームを非常に模式的に示す側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動電極(11)に結合され、圧電材料から作製された少なくとも1つの素子と、圧電材料から作製された前記素子の応力下で変形可能な少なくとも1つの磁性素子(8)とを備える、基板(21)上に集積された可変応答磁性装置(1)であって、
前記基板(21)に対して可動であるビーム(7)の形態にあり、基準長手軸(A1)に沿って所定の幅(W1)の2つの横断部(9)を備えることを特徴とし、さらに、
− 前記圧電材料素子は、横断部(9)の少なくとも一部によって形成されること、
− 各横断部(9)が、前記基板(21)上に機械的に繋止するための領域(16)を備えること、および
− 前記横断部(9)は、前記磁性素子(8)が上に配置される、所定の幅(W2)の少なくとも1つの中心ブランチ(10)によって接続されることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記中心ブランチ(10)の前記幅(W2)は、前記横断部(9)の前記幅(W1)よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記2つの横断部(9)は圧電材料から作製されることを特徴とする請求項1および2の一項に記載の装置。
【請求項4】
前記中心ブランチ(10)は圧電材料から作製されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記駆動電極(11a、11b)は、一部が前記ビーム(7)の前記横断部(9)の表面上に延びることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記駆動電極(11a、11b)は、前記圧電材料素子の両側に位置決めされることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
各横断部(9)が、前記対応する中心ブランチ(10)まで延びる移行領域(18)によって延長されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記移行領域(18)は可変断面であることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記移行領域(18)は、前記結合された横断部(9)および中心ブランチ(10)に接する楕円形状を有することを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記移行領域(18)は複数の穴を備えることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
各横断部(9)が複数の穴(20)を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記磁性素子(8)は、前記ビーム(7)の前記基準軸(A1)に平行な異方性の軸を有する一軸磁性材料を含むことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記磁性素子(8)は、前記ビーム(7)の前記基準軸(A1)に垂直な異方性の軸を有する一軸磁性材料を含むことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記磁性素子(8)は、実質的に長方形状の断面を有することを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記磁性素子(8)は、実質的に楕円面形状の断面を有することを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記磁性素子(8)は、前記ビーム(7)の前記中心ブランチ(10)の上に横並びで配置された複数の接合されていない基本磁性素子から構成されることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記装置は、前記磁性素子(8)と結合された少なくとも1つの電気伝導性素子を備えることを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記電気伝導性素子は、ソレノイド・コイル(12)であることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記コイル(12)は、前記磁性材料(8)を包囲することを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記電気伝導性素子は、蛇行(13)の形態にある電線であることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項21】
前記電気伝導性素子は、直線(14)の形態にある電線であることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項22】
前記電気伝導性素子は、螺旋(15)の形態にある電線であることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項23】
前記電気伝導性素子は、前記磁性素子(8)から距離を隔てて位置決めされることを特徴とする請求項20から22のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
前記電気伝導性素子は、前記磁性素子(8)の片側のみに配置されることを特徴とする請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記電気伝導性素子(29)は、前記磁性素子(8)の両側にかつこの素子に接触して配置されることを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項26】
前記ビーム(7)は、柔軟な絶縁材料の中にカプセル封入されることを特徴とする請求項1から25のいずれか一項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2008−72120(P2008−72120A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−236824(P2007−236824)
【出願日】平成19年9月12日(2007.9.12)
【出願人】(502142323)コミサリア、ア、レネルジ、アトミク (195)
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L’ENERGIE ATOMIQUE
【出願人】(594016872)サントル、ナショナール、ド、ラ、ルシェルシュ、シアンティフィク、(セーエヌエルエス) (83)
【出願人】(591035139)エステーミクロエレクトロニクス ソシエテ アノニム (31)
【Fターム(参考)】