説明

地盤補強工法

【課題】支持地盤が傾斜していたり不規則な状態で形成されていたりする場合であっても、打設される杭の下端を確実に支持地盤に支持させることができ、より一層確実に地盤を補強することができる新規な地盤補強工法を提案する。
【解決手段】戸建住宅,集合住宅又は工場その他の既設構造物1に近接した位置において、支持地盤10の深度を測定する深度測定工程と、上記既設構造物1の基礎の下側を掘削し、空間5を形成する掘削工程と、上記掘削工程により形成された空間5内において、上記既設構造物1を支持しながら、複数の杭7(7A,7B,7C)を、それぞれ該杭7の長さ方向に徐々に継ぎ足しながら地中8に打設する杭打設工程と、を備えた地盤補強工法において、上記杭7(7A)の下端が、上記深度測定工程で得た深度に到達する以前に、継ぎ足した杭7(7C)の上端と上記既設構造物1の基礎4との間に荷重計測器9を介在させ、該荷重計測器9による荷重の数値が所定の値を超えた場合に、上記杭打設工程を中止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地盤を補強するために使用される地盤補強工法に関し、特に、戸建住宅,集合住宅又は工場その他の既設構造物を支持している地盤を補強するために使用される地盤補強工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
戸建住宅,集合住宅又は工場その他の既設構造物は、強靭な地盤により支持されていることが好ましいが、必ずしもこうした強靭な地盤ではなく、軟弱な地盤に支持されている場合も少なくない。例えば、盛土で地盤が形成されている場合や、沼地に盛土された地盤により構造物が支持されている場合には、構造物の自重又は地震等の発生により不同沈下し、構造物が傾斜する危険性が高い。また、こうした軟弱地盤に建設された構造物が傾斜している場合も多い。そこで、こうした既設構造物を支持している地盤を改良・補強する工法として、アンダーピニング工法が採用されている。このアンダーピニング工法は、既設構造物を支持している地盤を補強する際にこれまで使用されている工法であり、先ず、既設構造物の基礎の下側を掘削し、所定の空間を形成した上で、該空間内において、該戸建住宅を反力として用いながら、所定の本数の杭を下方に打設し、これらの杭により上記基礎の下方から戸建住宅を支持させるものである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の技術では、アンダーピニング工法による杭の打設は、該杭が支持地盤に到達するか否かに拘らず、傾斜した既設構造物が水平状態に復帰されたり、既設構造物の基礎にクラックが発生したりした場合に停止している。こうした上述した従来のアンダーピニング工法では、十分地盤を補強することができず、地震の発生による不同沈下により既設構造物が傾き、或いは、傾いた既設構造物を上記従来の工法により水平に補正した後に、地震等の発生を原因として、再び傾く危険性がある。こうした危険性が生ずる主な原因は、打設された杭の下端が支持地盤(強靭な地盤)に支持されていないことによるものが殆どである。なお、こうした事態の発生を防止するために、予め既設構造物の近傍からボーリング調査を行い、支持地盤の深度を測定し、この測定された深度に届くまで杭を打設する方法が採用されているが、施工現場によっては、支持地盤が傾斜していたり、不規則な状態で支持地盤が形成されていたりする場合には、やはり打設された杭の下端が支持地盤に支持されず、上記危険性は回避できない。
【0004】
そこで、本発明は、上述した地盤補強工法が有する課題を解決するために提案されたものであって、支持地盤が傾斜していたり不規則な状態で形成されていたりする場合であっても、打設される杭の下端を確実に支持地盤に支持させることができ、より一層確実に地盤を補強することができる新規な地盤補強工法を提案することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した目的を達成するために提案されたものであり、第1の発明(請求項1記載の発明)は、戸建住宅,集合住宅又は工場その他の既設構造物に近接した位置において、支持地盤の深度を測定する深度測定工程と、上記既設構造物の基礎の下側を掘削し、空間を形成する掘削工程と、上記掘削工程により形成された空間内において、上記既設構造物を支持しながら、複数の杭を、それぞれ該杭の長さ方向に徐々に継ぎ足しながら地中に打設する杭打設工程と、を備えた地盤補強工法において、上記杭の下端が、上記深度測定工程で得た深度に到達する以前に、継ぎ足した杭の上端と上記既設構造物の基礎との間に荷重計測器を介在させ、該荷重計測器による荷重の数値が所定の値を超えた場合に、上記杭打設工程を中止することを特徴とするものである。
【0006】
なお、この第1の発明において、改良する地盤上に設けられた構造物は、戸建住宅や集合住宅,工場等の建築物ばかりではなく屋外のプラント,鉄塔,タンク等であっても良い。また、補強すべき地盤は、必ずしも地震などにより傾斜した構造物を支持しているものばかりではなく、正常な水平レベルを維持している構造物が支持された地盤も含む。また、最初の工程である深度測定工程では、既設構造物の周囲の環境により、例えば、ボーリング,スウェーデン式サウンディング等の方法が採用される。なお、こうした深度測定工程で行われる支持地盤の深度の特定位置は、可能な限り既設構造物の近傍で行うことが好ましく、また、測定回数は特に限定されない。例えば、ボーリングによる場合、これを複数回実施することは高コストとなることから、既設構造物が住宅などである場合には、スウェーデン式サウンディング試験を行う場合が多い。また、上記掘削工程においては、既設構造物の外周側から地盤を掘削し、該構造物の基礎の下側に空間を形成するものであり、必ずしも構造物の基礎の下側全てを掘削する必要はない。なお、こうした掘削工程は後述する杭打設工程と共に行われる。すなわち、先ずは、既設構造物の外周側の適当な位置から部分的に掘削し、既設構造物の下側に杭を打設するに十分な空間を形成し、この空間内において、上方に位置する基礎の下面で反力をとりながら(又は、打撃等による杭打ち込み方法を採用することにより)杭を地中に打設するとともに、該杭により既設構造物を支持し、この状態でさらに掘削することにより、横方向に上記空間を広げ、杭の打設により既設構造物を支持して行く。こうした掘削工程と杭打設工程を交互に経ながら、既設構造物の全部又は一部を上記杭により支持する。なお、この杭は、鉛直方向の長さが、少なくとも上記空間の高さよりも短尺に成形されたものであり、これを継ぎ足しながら下方に打設されるものであって、該杭の材質,形状,外径は特に限定されるものではなく、さらに杭と杭とを継ぎ足す方法も、溶接方法,ボルト及びナットによる締結方法,嵌合方法,係合方法等種々の方法を採用することができる。
【0007】
そして、この第1の発明においては、上述した杭打設工程において、杭の下端が、上記深度測定工程で得た深度に到達する以前に、継ぎ足した杭の上端と上記既設構造物の基礎との間に荷重計測器を介在させ、該荷重計測器による荷重の数値が所定の値を超えた場合に、上記杭打設工程を中止するものである。この杭の下端とは、特定の位置において最初に打設された杭の下端である。また、上記荷重測定器は、上記既設構造物の下方に形成された空間において継ぎ足された杭と、該既設構造物の基礎との間に介在・配置されるものであり、荷重測定器と継ぎ足された杭の上端との間や、荷重測定器と基礎との間に木片,繊維などの緩衝材を配置しても良い。また、この荷重計測器は、少なくと、該荷重計測器に作用した荷重を計測できるものであれば、デジタル式でもアナログ式でも良く、その大きさや形状が問われるものではない。また、上記荷重測定装置を、継ぎ足した杭の上端と上記既設構造物の基礎との間に介在させるタイミングは、少なくと、杭の下端が、上記深度測定工程で得た深度に到達する以前であれば足り、最初の杭を打設する当初から荷重測定器を介在させても良い。
【0008】
そして、この発明においては、上記荷重計測器による荷重の数値が所定の値を超えた場合に、上記杭打設工程を中止するものであり、この所定の数値とは、地表と支持地盤との間に形成された地層や、該支持地盤の硬度にもよるが、例えば、杭打設工程中において、上記深度測定工程において得られた深度に達する前段階における荷重と比較することによって得られた大きな荷重を指す。すなわち、こうした荷重が荷重測定器により測定された場合には、支持地盤に杭の下端が当接したものと判断し、杭打設工程を終了する。なお、上記荷重計測器による荷重の数値が所定の値に達する以前の作業中に、既設構造物に異常が発生した場合においては、その時点において、その近辺において打設する杭を増加させ(増し打ちし)、また、こうした作業途中での杭の増し打ちの必要性がないように、既設構造物の構造や老朽化の程度に応じて、必要十分な杭の本数を予め決定する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るに係る地盤補強工法によれば、打設される杭により地盤が補強され、構造部の健全性が確保されるばかりではなく、打設された杭の下端は必ず支持地盤(硬質地盤)に当接し支持されることから、地震等の発生に伴う不同沈下を有効に防止することができる。特に、上記不同沈下により既に傾斜した構造物を、本発明に係る地盤補強工法により補強した場合には、例えば、支持地盤が傾斜している場合であって、全ての杭の下端は該支持地盤に当接し支持されることから、上記傾斜した構造物を水平状態に補正することができるばかりではなく、所謂二次沈下の発生により再び傾斜してしまうという事態を有効に回避することができる。すなわち、この地盤補強工法によれば、ボーリング等の方法により限定された位置で且つ計算により求められた支持地盤の深度と、実際に打設された杭の支持状態との齟齬の結果から生ずる不安定性又は二次沈下の発生を有効に解消し又は防止することができる。
【0010】
そして、上記荷重測定器としてロードセルを用いた場合には、精度も高く取り扱いも簡便であることから、作業性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態に係る地盤補強工法を、図面を参照しながら工程順に詳細に説明する。
【0012】
この実施の形態に係る地盤補強工法は、本発明を、図1に示すように、圧密沈下又は地震等の発生により傾斜した戸建住宅1を正常な状態に復帰(復元)させるとともに、該戸建住宅1を支持する地盤を改良する際の工法に適用したものである。そこで、以下、この地盤補強工法に付いて工程順に説明すると、先ず、図1に示す傾斜した戸建住宅1の近傍において、図示しないボーリング装置等を使用して後述する支持地盤(硬質地盤)10の深度(距離)Lを測定する(深度測定工程)。また、こうした深度測定工程により、使用する杭(鋼管杭)の使用予定本数、油圧ジャッキの個数や油圧ジャッキの最大荷重などを算出する。
【0013】
そして、上記震度測定工程が終了すると、次いで、上記戸建住宅1の近傍から地盤3を掘削し、図2に示すように、(戸建住宅Hの)基礎4の下方を掘削し、空間(作業空間)5を形成する。次いで、上記空間5内に、油圧ジャッキ6及び鋼管杭7を搬入し、この油圧ジャッキ6を基礎4の下方に配置し、上記鋼管杭7を下方に(地盤3に)打設する(杭打設工程)。この鋼管杭7の打設方法を説明すると、上記基礎4の下方に油圧ジャッキ6を配置し、この油圧ジャッキ6の下方に鋼管杭7を鉛直方向に配置する。そして、上記油圧ジャッキ6を、該油圧ジャッキ6を構成するシリンダー6aが伸張するよう駆動させ、上記戸建住宅1の荷重を反力として利用し、図3に示すように、上記鋼管杭7を下方に打設する。なお、上記空間5内において、こうした鋼管杭7を、例えば1本打設することにより、上記戸建住宅1の一部を支持した場合には、上記空間5を更に拡張し、同じ要領で別の箇所で鋼管杭7を打設する。こうした手順により、上記戸建住宅1の全部(又は一部)を上記要領にて最初に打設した鋼管杭7Aにより支持する。なお、上記鋼管杭7の打設方法は、上述したように、戸建住宅1の荷重を反力として利用する方法ばかりではなく、機械的な打撃により打設する方法であっても良い。
【0014】
そして、このようにそれぞれ1本の鋼管杭7Aにより戸建住宅1を支持すると、次いで、再び次の(2番目の)鋼管杭7Bを、油圧ジャッキ6と既に打設した鋼管杭7Aとの間に配置し、油圧ジャッキ6のシリンダー6aが伸張するよう駆動させ、図4に示すように、順番に他の位置においても次の(2番目の)鋼管杭7Bを打設する。なお、上記1番目の鋼管杭7Aと2番目の鋼管杭7Bとは、互いに溶接することにより固定する。こうした作業を繰り返すことにより、徐々に鋼管杭7(7A,7B・・・7N)が継ぎ足されながら打設されることにより、上記1番目の鋼管杭7Aの下端は、下方に形成された支持地盤10に近づく。なお、こうして打ち込まれた鋼管杭7の数により、1番目の鋼管杭7Aの下端位置は、上記深度測定工程で特定された支持地盤10の形成予想位置との関係で、把握されていることから、該支持地盤10の形成予想位置に上記1番目の鋼管杭7Aの下端が近づいたと判断した場合には、最も上方に配置された(例えば、3番目の)鋼管杭7Cの上部の油圧ジャッキ6と基礎4との間にロードセル9を配置し、この状態で上記油圧ジャッキ6を駆動させる。そして、こうした油圧ジャッキ6の駆動による、上記ロードセル9は、上端の着力点に作用した荷重が内部の歪ゲージを変位させ、この出力が該ロードセル9を構成する表示装置9aに荷重として表示される。したがって、作業者は、この表示装置9aに表示された荷重の値を目視しながら、途中で大きく荷重数値が上昇した場合には、図5に示すように、支持地盤10に上記1番目の鋼管杭7Aの下端が当接した(又はさらに打設された)ものと判断する。なお、この実施の形態においては、上記ロードセル9と基礎4との間には、該ロードセル9の安定性や破損を防止するために、平板11を配置している。また、本実施の形態においては、上記3番目の鋼管杭7Cの側方に、該鋼管杭7Cの上面と面一とされた受台12を支持板13とともに溶接する。
【0015】
そして、特定の部位において、上記ロードセル9を用いて特定の鋼管杭7の下端(1番面の鋼管杭7Aの下端)が支持地盤10により支持されたことが確認されると、それまで駆動させていた油圧ジャッキ6の駆動を停止させるとともに、図6に示すように、上記油圧ジャッキ6を上記受台12上に移動させることにより、該油圧ジャッキ6により戸建住宅1(の一部)を支持させ、次いで、上記3番目の鋼管杭7Cの上端に4番目の鋼管杭7Dを溶接する。なお、この4番目の鋼管杭7Dの上端は、上記基礎4の下面に当接することはなく僅かな隙間が空くことから、図7に示すように、この隙間内に、(本実施の形態では)鉄板14を配置させ、次いで上記油圧ジャッキ6を撤去する。
【0016】
そして、このような要領で特定の位置における作業が終了すると、その位置の近傍(又は離間した位置)において、上記ロードセル9を使用しながら、それぞれの位置において荷重を測定し支持地盤10に1番目の鋼管杭7Aの下端が支持されたことを確認した上で、上記4番目の鋼管杭7Dを含めた全ての鋼管杭7(7A・・・7D)により戸建住宅1を支持させる。なお、傾いた戸建住宅1を正常な状態に復帰させる場合には、最も下方に位置する部位における4番目の鋼管杭7Dと基礎4とが傾きの程度に応じて大きく離間するよう油圧ジャッキ6の駆動により、正常な状態となるまで復帰させるとともに、その傾きの程度に応じた肉厚の鉄板14を該4番目の鋼管杭7Dと基礎4との間に配置させる。
【0017】
なお、このように全ての鋼管杭7の下端が硬質な支持地盤10に支持された場合には、上記受台12及び支持板12を取り除き、スラリー15を上記空間5内に充填するとともに、掘削工程において発生した残土16を地表に敷設する。こうした一連の作業により地盤補強作業は終了する。
【0018】
このように、上述した実施の形態に係る地盤補強工法では、ロードセル9を用いた荷重の測定により、全ての鋼管杭7の下端は、硬質な支持地盤10に支持されるとともに、戸建住宅1は、これらの鋼管杭7により安定的に支持されるものであり、支持地盤10に支持されない鋼管杭7が打設されることがない。したがって、この地盤補強工法によれば、傾斜状態から正常な状態に復帰された戸建住宅1が、圧密沈下又は地震等の発生により、二次沈下し再度傾斜してしまう事態を有効に防止することができる。特に、上記実施の形態では、最初の(1番目の)鋼管杭7の打設工程においてはロードセル9を使用せず、深度測定工程において得た支持地盤10の深度(地表からの距離)に継ぎ足しながら打設した鋼管杭7Cが近接した状態から使用を開始することから、鋼管杭7を打設する位置の数に応じた数のロードセル9を用意する必要が無く、1つのロードセル9の使用で足りる。
【0019】
なお、上記実施の形態では、戸建住宅1を支持する地盤を補強する工法について説明したが、本発明は、こうした戸建住宅1に限定されず、集合住宅,工場,プラント,タンク等の構造物を支持する地盤を補強するために使用されても良い。また、上記実施の形態では、傾斜した戸建住宅1を支持する地盤を補強する工法について説明したが、本発明は、傾斜することなく正常な状態で構造物を支持している地盤を補強するために使用されても良い。また、本発明は、上述したロードセル9を用いることなく、他の荷重測定器を使用しても良いし、杭として鋼管杭を使用することなく、例えば、所謂コンクリート杭や硬質樹脂を素材とした杭を使用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】傾斜した戸建住宅と支持地盤の位置を模式的に示す側面図である。
【図2】掘削工程により戸建住宅の下方に空間が形成された後の状態を模式的に示す側面図である。
【図3】油圧ジャッキを使用して1番目の鋼管杭を打設した後の状態を模式的に示す側面図である。
【図4】油圧ジャッキを使用して2番目の鋼管杭を打設した後の状態を模式的に示す側面図である。
【図5】油圧ジャッキ及びロードセルを使用して3番目の鋼管杭を打設した後の状態を模式的に示す側面図である。
【図6】油圧ジャッキを受台上に移動させ4番目の鋼管杭を溶接した後の状態を模式的に示す側面図である。
【図7】4番目の鋼管杭と基礎との間に鉄板を配置した状態模式的に示す側面図である。
【図8】空間内にスラリーを充填した後の状態を模式的に示す側面図である。
【図9】残土を地表に敷設した状態を模式的に示す側面図である。
【符号の説明】
【0021】
1 戸建住宅
3 地盤
4 基礎
5 空間
6 油圧ジャッキ
7(7A,7B,7C,7D) 鋼管杭
9 ロードセル
10 支持地盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸建住宅,集合住宅又は工場その他の既設構造物に近接した位置において、支持地盤の深度を測定する深度測定工程と、
上記既設構造物の基礎の下側を掘削し、空間を形成する掘削工程と、
上記掘削工程により形成された空間内において、上記既設構造物を支持しながら、複数の杭を、それぞれ該杭の長さ方向に徐々に継ぎ足しながら地中に打設する杭打設工程と、
を備えた地盤補強工法において、
上記杭の下端が、上記深度測定工程で得た深度に到達する以前に、継ぎ足した杭の上端と上記既設構造物の基礎との間に荷重計測器を介在させ、該荷重計測器による荷重の数値が所定の値を超えた場合に、上記杭打設工程を中止することを特徴とする地盤補強工法。
【請求項2】
前記荷重計測器は、ロードセルであることを特徴とする請求項1記載の地盤補強工法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸建住宅、集合住宅又は工場その他の既設構造物に近接した位置において、支持地盤の深度を測定する深度測定工程と、
上記既設構造物の基礎の下側を掘削し、空間を形成する掘削工程と、
上記掘削工程により形成された空間において、上記既設構造物を支持しながら、複数の杭をそれぞれ該杭の長さ方向に徐々に継ぎ足しながら地中に打設する杭打設工程と、
を備えた地盤補強工法において、
上記杭の下端が、上記深度測定工程で得た深度に到達する以前に、継ぎ足した杭の上端と上記既設構造物の基礎との間に荷重計測器を介在させ、上記杭にかかる荷重を計測することを特徴とする、地盤補強工法。
【請求項2】
前記杭打設工程において、前記荷重計測器による荷重の数値が所定の値を超えた場合に前記杭打設工程を中止することを特徴とする、請求項1に記載の地盤補強工法。
【請求項3】
前記荷重計測器はロードセルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の地盤補強工法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−322166(P2006−322166A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−144502(P2005−144502)
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【出願人】(505181550)株式会社新生工務 (8)
【Fターム(参考)】