説明

埋め込み型注入装置

薬剤供給システムのための注入装置は、先端(2)を有する注入針(1)と、注入針に結合され、注入装置が患者の体内に埋め込まれると、注入針の先端を前進させ繊維組織を貫通するように配置される駆動装置(D)とを備える。注入針と駆動装置は患者の体内への埋め込み用に設計される。薬剤供給システムのその他の構成要素は、埋め込み型注入装置の一部、または、埋め込まれた注入装置と協働して体外での使用のためのものであってもよい。好ましくは、注入針は、注入サイクルごとに、前進および後退できる。さらに、各前進および/または後退時、注入針は注入部位を変更でき横方向に移動してもよい。注入針(1)と駆動装置(D)は、好ましくは、本体(15)内に配置され、注入針は自己封止貫通膜(18)を貫通するように配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、埋め込み型注入装置と、埋め込み型注入装置と患者の体外から埋め込まれた注入装置と協働するための少なくとも1つの体外構成要素の両方を備える薬剤供給システムとに関する。
【背景技術】
【0002】
本発明による注入装置は、長期使用、すなわち、患者が何か月または何年にもわたって所定時間間隔で薬剤を注入される場合の使用に特に適する。これは一般に、化学療法時の細胞増殖抑制治療や、糖尿病の際のインシュリン治療などに当てはまる。
【0003】
このような長期治療において、皮膚を貫通するシリンジにより静脈または組織に規則的な時間間隔で皮膚を貫通して薬剤を供給することは、患者にとって不便である。また、皮膚がひどくかぶれてしまうおそれがある。シリンジまたは供給カテーテルを、数日間または数週間、身体組織の所定位置にとどまらせる場合には、針の出口などの患者の体内の針の部分に繊維組織(fibrosis)が増殖かつ堆積し、出口を詰まらせ薬剤供給ができなくなるおそれもある。同様に、シリンジまたは供給カテーテルが数日間または数週間患者の血管内の所定位置にとどまっていると、血管内炎症により血栓(thrombosis)となって血栓静脈炎が発症する。このような血栓形成は、針の出口だけでなく、血管全体を詰まらせる場合がある。
【0004】
長期使用のための埋め込み型薬剤供給装置の使用もまた提案されている。皮膚刺激はこれらの装置にともなう問題でないが、これらの装置は依然として、繊維組織および血栓が薬剤供給注出口で形成かつ堆積するという欠点を免れない。したがって、このような埋め込み型装置の長期使用は限定される。
【0005】
WO2004/012806A1では、液体をポンプ注入する埋め込み型ポンプと、ポンプによりポンプ注入される液体を方向づける埋め込み型弁装置とを備える、患者の体内に液体を供給するための装置が開示されている。薬剤供給装置としての該装置の使用を含む各種用途が提案されている。該弁装置の該弁部材は、上記文献の説明のように配置されて、優れた密封性と長期信頼性とをもたらすためにセラミック材料で形成されている。このような装置はまた、本発明の注入装置と好都合に組み合わせることができ、したがって、本出願に引用して組み入れることができる。このことは特に、弁装置の構成だけでなく、上記装置のポンプにも適用される。しかし、WO2004/012806A1では、繊維組織および血栓が薬剤供給注出口で形成かつ堆積するという問題については触れていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、長期間埋め込み部位にとどまる埋め込み型注入装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による注入装置は、注入針と、注入針に連結され、且つ注入装置が患者の体内に埋め込まれて、注入針の先端を前進させ、繊維組織を貫通するように配置される駆動装置とを備える。少なくとも注入針と駆動装置は、患者の体内へ埋め込まれるように設計される。エネルギ源、制御装置、データ処理装置、および/または薬剤用貯蔵器および/またはポンプなどのその他の構成要素は体外にあって、薬剤供給システムを完成させてもよい。しかし、上記構成要素も同様に埋め込まれ、埋め込み型注入装置に属することが好ましく、単一体として埋め込み可能なように、埋め込み型注入装置の残りの構成要素とともに一体に形成されることが最も好ましい。
【0008】
本発明による注入装置は、使い捨て用または多数回使用として長期間埋め込み部位にとどまってもよい。たとえば、患者が近い将来または1〜2年以内にのみ、たとえば呼吸管を冒す著しいアレルギー性反応などのアレルギー症になる可能性がある場合、注入装置は適時に使い捨て用として患者の体内に埋め込まれてもよい。時が経つにつれて、繊維組織が注入装置上で増殖する。しかし、使用時、注入針は繊維組織を貫通するように駆動装置により前進されて、注入針の先端を介して患者の体内へ迅速に薬剤を供給できる。注入装置が血管に隣接して埋め込まれる場合、使用前に血栓が形成される危険性なく注入針の先端は血管の中へ前進させられる。
【0009】
注入装置が埋め込まれて多数回使用される場合、駆動装置は、好ましくは、注入針の先端を前進あるいは後退させるように構成される。したがって、薬剤が患者に供給されるたびに、注入針を前進させ、薬剤を注入し、注入針を再び後退させる。
【0010】
好ましくは、注入針は注入装置の本体内に配置され、注入針の先端が本体の外壁を通過するように配置される。これにより、繊維組織は注入針内に増殖するのを防ぐことができる。この場合、注入針は、注入針の前方に堆積した繊維組織を貫通した後でも依然として繊維組織の生長から保護される。
【0011】
外壁は注入針が外壁を通過できるように開口すべきと考えられるが、注入針が外壁を貫通するように配置されることが好ましい。そのため、外壁は、注入針による貫通に対して少なくとも部分的に自己封止(self−sealing)材料で形成されてもよい。本体全体が自己封止材料から形成されてもよいが、自己封止材料が外壁内に少なくとも1つのウィンドウ領域を形成すると安定するので好都合であり、ウィンドウ領域は注入針の先端が貫通できるように配置される。ウィンドウ領域は、外壁に圧入されて外壁に好ましくは一体化された自己封止貫通膜により形成されてもよい。
【0012】
一般に、自己封止材料は、好ましくは、シリコンを備えるポリマ材料からできている。その他の生体適合可能なポリマ材料もまた使用される。
【0013】
自己封止材料はまた複合材料であってもよい。このような複合材料の特に好ましい実施形態は、少なくとも1つの外形状付与層と、この外層内に収容された自己封止軟質材料とを備える。したがって、外層は、軟質材のための外郭構造を形成する。外層は、上記したポリマのうちの1つなどの生体適合可能なポリマから形成されてもよく、自己封止軟質材料はゲルであってもよい。
【0014】
注入装置の駆動装置は、注入針を収容する本体から分離されてもよいが、2つの構成要素が単一モジュールとして埋め込まれるように、注入装置の本体内に駆動装置全体を配置することも好ましい。
【0015】
本発明の特に好ましい1つの態様によれば、注入針の先端は、注入部位を変更するように横方向に移動可能である。たとえば、注入装置が患者の体内に埋め込まれるときに、血管の任意切開後、血管に隣接して配置されてもよい。上記したように、血管の同一部位に頻繁に貫通すると炎症が起き、しばらくして貫通は困難または不可能となる。一方、注入装置を血管内の所定位置にとどまらせると、血栓に続いて血栓静脈炎が発症する。適時に注入針を横方向に変位させることにより注入部位を変更すると、このような問題が克服される。
【0016】
このため、駆動装置は、注入針の先端を横方向に変位させるように注入針が取り付けられる可動キャリッジを備えてもよい。可動キャリッジは、たとえば、スライド状などのターンテーブルおよび/またはシャトルバスを備えてもよい。
【0017】
注入針の先端を前進および/または後退させるたびに、駆動装置は先端を横方向に変位させるように構成されることが好ましい。
【0018】
したがって、注入針の先端の横方向変位と前進/後退とが整合して行われる。注射針の先端の横方向変位は、注入前および/または注入後に行われてもよい。この機構は、ある回数の横方向変位後または所定距離にわたる横方向変位後、注入針の先端が初期位置に横方向に戻され、次回数の注入が、前回注入針が貫通した位置で再び行われる。このことは、注入針の先端が限られたウィンドウ領域を貫通するように位置付けられる場合、または、注入装置が血管に隣接して埋め込まれる場合に特に適切である。
【0019】
注入装置の注入針は、好ましくは、先端で閉じる筒状体であり、患者の体内へ薬剤を供給するために横方向に配置される供給注出口を有する。したがって、注入針は、貫通時、どの材料も切り抜くことはなく、単に材料を分割するだけである。したがって、注入針が繊維組織および/または自己封止貫通膜などの材料を貫通するとき、その材料が薬剤供給通路に侵入したり薬剤供給通路を遮断したりすることはない。
【0020】
貯蔵器は、注入針に結合されて設けられる。一般に、注入液は貯蔵器に収容される。貯蔵器は、埋め込み型注入装置の本体から分離されて体内に配置されてもよく、また、患者の体外に配置されてもよい。後者の場合、外部貯蔵器は、埋め込まれた注入装置に固定導管を介して接続されてもよい。外部貯蔵器への再充填は一般に、埋め込まれた貯蔵器への再充填より容易であり、したがって、このことは、大量の薬剤を患者に投与する必要がある場合に有利である。
【0021】
貯蔵器の周縁の少なくとも一部は、注入液が貯蔵器に充填または貯蔵器から引き出されると可撓材料が変形することにより貯蔵器の体積が変化できる可撓材料から形成されてもよい。したがって、貯蔵器はバルーンタイプであってよい。可撓材料はポリマ膜を備えてもよい。長期劣化を低減させるため、あらかじめ曲げられた折り目(crises)を有するベローズ構造が好ましい。
【0022】
具体的な実施形態によれば、貯蔵器から液体を引き出すと、貯蔵器の少なくとも一部で圧力が減少し、注入針の前方の圧力と比較して負圧となる。たとえば、貯蔵器は、ガスチャンバと液体チャンバとを備えてもよく、チャンバは、膜、たとえば、ポリマ膜により分離される。液体が液体チャンバから引き出されると、ガスチャンバの圧力はこれに応じて減少する。
【0023】
ヒトの体外から埋め込まれた貯蔵器へと液体を注入するための注入ポートが貯臓器に設けられてもよい。このように、注入装置とともに患者の体内に埋め込まれる貯蔵器は、その埋め込まれた貯蔵器が適切な時間間隔で容易に補給されるため、小さいままであってもよい。
【0024】
注入ポートは、一般に補給シリンジを患者の皮膚を貫通させて貯蔵器に液体を補給する際、補給シリンジによって生ずる貫通を自己封止する材料で構成されていることが好ましい。注入装置、または、少なくとも貯蔵器の自己封止注入ポートは補給シリンジにより容易に補給できるように患者の体内に皮下埋め込みされることが好ましい。
【0025】
貯蔵器が注入装置の本体の一部を形成する場合に、少なくとも貯蔵器の周縁の一部分たとえば、自己封止注入ポートおよび/または体積変化を許容する柔軟な材料で構成される部分が注入装置の本体の外壁の一部分を構成するようにしてもよい。
【0026】
患者の体内へ注入針を介して薬剤を注入するため、貯蔵器は、自動で、好ましくは手動で圧縮されてもよいが、貯蔵器と注入針との間にポンプを連結し、貯蔵器から注入針へ薬剤をポンプ注入することが好ましい。ポンプにより、正確な投与量の薬剤を量り分けることが容易になる。
【0027】
外部貯蔵器に接続されて体外で使用されるポンプの場合、そのポンプの種類はさして重要ではないが、ある具体的な種類のポンプが、ポンプが埋め込み型注入装置とともに埋め込まれて使用される場合には特に好ましい。具体的には、埋め込み型ポンプは、第1および第2の弁部材を有する弁装置を備え、第1および第2の弁部材の各々は、第1および第2の弁部材の間で封止接触を形成するように互いに向き合う滑らかなサービスを有しており、封止接触を維持しながら、互いに2つの滑らかな表面を変位させて調整することにより異なる複数の液体チャネルをさらに形成させることが好ましい。この種のポンプは、上記参照したWO2004/012806A1により詳細に説明されている。第1および第2の弁部材は、長期にわたる優れた密封性と多くの物質に対する不活性のためセラミック材料から形成されることが好ましい。
【0028】
このポンプは、また、WO2004/012806A1に説明されるように、膜タイプのポンプであってよいが、この種のポンプに限るものではない。膜タイプのポンプは、ピストンが移動するとピストンにより変位可能な膜を備えてもよく、ピストンはピストンが移動すると、第1および第2の弁部材とを互いに摺動可能に変位させるように弁装置に連結される。注入針が注入装置の本体内に配置される場合、ポンプもまた、注入装置の本体に収容されるか、または、患者の体内に遠隔埋め込みするために注入装置の本体から分離されてもよい。
【0029】
ポンプおよび/または注入針の先端を前進、後退、および横方向に変位させるための駆動装置は、手動で作動されてもよい。このことは、埋め込まれた注入装置からポンプが体外に分離される場合、特に実用的である。ポンプが注入装置とともに埋め込まれた場合には、機械遠隔制御で作動してもよく、さらに好ましくは、患者の体内に皮下埋め込みされて手動で操作されるように配置される感圧スイッチにより作動されてもよい。
【0030】
ポンプまたは駆動装置を手動で作動すると、他方の、すなわち、駆動装置またはポンプも同時に作動されることが好ましい。たとえば、ポンプにより増大した圧力により、駆動装置が注入針を前進させ、注入液が注入針の先端を通じて患者の体内に供給されると、ポンプの圧力解除により、戻しばねやその他の弾性手段が注入針を後退させる。機械式のステッパにより、前進および/または後退ごとに、注入針を横方向に変位させてもよい。
【0031】
ポンプおよび/または駆動装置を手動で作動する代わりに、少なくとも1つのモータが設けられてもよい。モータは、ポンプおよび/または駆動装置を、たとえば、電気的、磁気的、または電磁的に作動させるか、あるいは、ポンプおよび/または駆動装置を液圧式に作動させるように配置されてもよい。モータは、ポンプまたは駆動装置を作動させるように配置され、他方の、すなわち、駆動装置またはポンプを同時に作動させるのが好ましい。注入装置のその他のエネルギ消費部分を作動させるため他のモータを設けてもよい。
【0032】
本発明が意味する用語「モータ」は、手動力以外のエネルギを用いるものであり、このような手動力以外のエネルギを運動エネルギまたは液圧エネルギまたは別の種類のエネルギに自動的に変換するか、または、このような手動力以外のエネルギを直接使用して、ポンプ、駆動装置、および/または注入装置および薬剤供給装置システムのその他の部分を作動させる全てのものを含む。たとえば、電磁的に作動される駆動装置の場合、駆動装置の一部はモータの一部となりうる。
【0033】
モータが注入装置の一部を形成し、注入装置の本体から分離されて患者の体内に遠隔埋め込みされるか、または、注入装置の本体に収容されて、注入装置とともに患者の体内に埋め込まれる場合、注入装置外からモータへの導電またはワイヤレスでエネルギの転送をするように結合要素が設けられてもよい。たとえば、モータは、外部電磁場によりワイヤレスで駆動されるように配置されてもよい。
【0034】
患者の皮膚に取り付けられる、1次エネルギ源または電池、特に、再充電可能な電池などの、患者の体外で使用される外部エネルギ源は、ポンプおよび/または駆動装置および/または注入装置のその他のエネルギ消費部分に、エネルギを供給するために用いられてもよい。エネルギ源は特に、これらの構成要素を作動させるための少なくとも1つのモータに接続されてもよい。ワイヤレスでエネルギ転送するための外部エネルギ源は、電磁場、磁場、または電場などの外部場を発生するか、または、電磁波信号または音波信号などの波動信号を発生するようにしてもよい。
【0035】
エネルギが、埋め込まれた注入装置にワイヤレスで転送される場合、ワイヤレスで転送されたエネルギを電気エネルギに変換するための変換装置が設けられてもよい。このような変換装置は、変換装置と患者の体外のエネルギ供給手段との間の距離と細胞組織量とを最小化するように患者の皮下に直接配置されることが好ましい。
【0036】
エネルギ源および/またはエネルギ貯蔵手段から変換装置へのワイヤレスでエネルギを転送するためのエネルギ伝達装置は、電磁場を発生させてもよい。代わりに、または、さらに、ワイヤレスでのエネルギ転送のためのエネルギ伝達装置は、磁場を発生させてもよい。また、ワイヤレスでのエネルギ転送のためのエネルギ伝達装置は、電場を発生させてもよい。ワイヤレスでのエネルギはまた、少なくとも1つの波動信号によりエネルギ伝達装置により伝達されてもよい。このような信号は電磁波信号を含んでいてもよく、赤外線信号、可視光信号、紫外線信号、レーザ信号、マイクロ波信号、ラジオ波信号、X線放射信号、およびγ線放射信号のうち少なくとも1つを含んでもよい。また、波動信号は、音波信号または超音波信号を含んでいてよい。さらに、ワイヤレスでのエネルギは、ディジタル信号またはアナログ信号、あるいは、これらの組み合わせとして伝達されてもよい。
【0037】
外部エネルギ源の代わりに、または、これに付け加えて、埋め込み型注入装置はそれ自体、エネルギ源を備えてもよい。このようなエネルギ源は、注入装置の本体の一部であってもよくまたはこれに収容されていてもよい。しかし、また、遠隔埋め込みのため注入装置の本体から分離されて患者の体内にそれぞれ別々に設けられてもよい。
【0038】
このような埋め込み型エネルギ源は、好ましくは、長寿命電池などのエネルギ貯蔵手段、さらに好ましくは、アキュムレータを備える。アキュムレータは、再充電可能な利点がある。アキュムレータは、再充電可能な電池および/またはキャパシタを備えるのが好ましい。
【0039】
また、注入装置外の1次エネルギ源からアキュムレータへの導電またはワイヤレスでのエネルギ転送のための結合要素は、注入装置が患者の体内に埋め込まれると、患者の体外からアキュムレータを充電するのに設けられてもよい。同様に、アキュムレータは、注入装置の少なくとも1つのモータへの導電および/またはワイヤレスにエネルギを供給するための結合要素を備えてもよい。
【0040】
少なくとも1つのモータがモータを手動で作動させるための作動手段を備えている場合、少なくとも1つのモータを制御するための制御装置を設けることが好ましい。制御装置はまた、ポンプ、駆動装置および/または注入装置のその他のエネルギ消費部分を制御するのに使用されてもよく、注入装置が内部または外部エネルギ源を含む場合、このようなエネルギ源を制御するのに使用されてもよい。制御装置は、適切な量の薬剤が適切な時間間隔で投与されるように患者個人の要求に合うように調整されてもよい。自動投与により、患者の負担は実質的に軽減される。
【0041】
好ましくは、制御装置が注入装置の本体に収容されるか、または注入装置の本体から離れて患者の体内に埋め込まれるかに関係なく、制御装置は、患者の体外の外部データ処理装置と患者の体内に埋め込まれる制御装置間のデータ転送のためのデータ転送ポートを有する。上記データ転送ポートにより、患者の変更要求に適合するように制御装置が注入装置を管理する。データ転送ポートは、データ転送のためのワイヤレス転送ポートであることが好ましく、たとえば、医師の診察時、制御装置とデータ処理装置間で簡単にデータ交換ができる。制御装置は、適合柔軟性を向上させるためプログラミング可能であることが最も好ましい。
【0042】
データ転送ポートの有無に関わらず、制御装置はまた、たとえば、患者の皮膚に体外設置されてもよい。外部制御装置は、いかなる障害時でも、容易にアクセスできる利点がある。外部制御装置は、注入装置とともに埋め込まれた少なくとも1つのモータをワイヤレスで遠隔制御することが好ましい。
【0043】
制御信号送信装置は、埋め込まれたモータへの体外制御信号のワイヤレス送信のために設けられてもよい。同様に、患者の体外から患者の体内に埋め込まれる制御装置へデータをワイヤレス送信するためのデータ送信インタフェースが設けられてもよい。また、ワイヤレスでの制御信号および/またはデータ送信は、上記した波動信号のうちの1つを備え、ディジタル信号またはアナログ信号、あるいは、これらの組み合わせを含んでいてもよい。さらに、エネルギがモータに伝達されると同様に、制御信号が送信されることが好ましい。たとえば、制御信号はエネルギ信号を変調させることにより送信されてよく、エネルギ信号はディジタル制御信号またはアナログ制御信号のための搬送波信号を兼ねる。具体的には、制御信号は、周波数、位相および/または振幅変調信号であってもよい。
【0044】
制御装置とは別に、またはこの一部として、患者の治療に関するパラメータがフィードバックされてもよい。このようなパラメータは、患者の身体パラメータおよび/または注入装置の処理パラメータであってもよい。そのため、少なくとも1つのフィードバックセンサは、このようなパラメータを検出するのに設けられる。フィードバックセンサは、たとえば血液細胞の種類、薬剤レベル、グルコースレベル、酸素レベル、phレベル、血管流量、圧力、電気パラメータ、膨張、距離などのいずれかに関する1つ以上のパラメータを検出する。
【0045】
フィードバックセンサは制御装置に接続されてもよく、制御装置はフィードバックセンサの1つ以上の信号に応じて薬剤供給を制御するための制御プログラムを備えてもよい。さらに、または、代わりに、フィードバックデータは、制御装置から外部データ処理装置へ転送されてもよい。このようなフィードバックデータは、医師の診断に有益である。
【0046】
上記のように、注入装置は患者の体内の様々な位置に埋め込まれる。たとえば、患者の腹部または胸郭内に注入装置またはその一部を埋め込ませることは、注入装置、あるいは、たとえば、その貯蔵器の体積が比較的大きい場合、適切な選択肢となる。この場合、腹部内の貯蔵器を充填することが困難なため、完全に充填された貯蔵器とともに注入装置を埋め込むことが好ましいと考えられる。しかし、管を介して貯蔵器に接続される皮下に設置される注入ポートは、この場合適切である。
【0047】
一方、上記のように、注入装置は皮下埋め込みされてもよい。皮下埋め込みにより、注入装置と薬剤供給システムの体外構成要素間のワイヤレスでのエネルギおよび/またはデータ転送の実現性が増加する。また、注入装置が皮下埋め込みされる場合は、患者の皮膚を貫通する補給針による注入ポートを介しての貯蔵器の充填は、かなり容易になる。貯蔵器は、補給針により、所定投薬量の注入液にて充填されてもよい。しかし、状況により、注入装置の全ての部分が、腹部または胸郭、その他の部分に皮下配置されてもよい。
【0048】
個々の治療により、脂肪組織内、筋内、または血管、あるいは、胃腸管または患者の腎臓などの尿管に隣接して、注入装置を埋め込み、注入液が細胞組織内や筋肉に注入され、あるいは、血管、胃腸管または尿管に直接注入されるようにすると好都合である。注入装置の位置を適正に選択することにより得られる利点は様々であり、薬剤が直接供給されるとよりよく再吸収され、薬剤はさらに迅速に作用し、および/またはより多くの量を供給できる。
【0049】
本発明の上記した各種の特徴は、明らかに矛盾していない限り、いかなる方法で組み合わせられてもよい。本発明の好ましい実施形態についてより詳細に、かつ添付図を参照して以下に説明する。また、注入装置の全体的な機能が明らかに損なわれない限り、それぞれの実施形態の個々の特徴を組み合わせて、または交換されて用いられてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
図1は、患者の皮膚100の下に皮下埋め込みされる、機械式の、さらに正確には、液圧機械式の注入装置を示す。注入装置は、先端2を有する針1を備える。先端2は末端で閉じ、横方向に薬剤供給注出口3を有する。針1は、駆動装置Dの作動時、開口管4内に長手方向に変位するように配置されている。
【0051】
管4は皮膚100を貫通し、体外ポンプPに取り付けられている。ポンプPは、模式的に示されているが、種々の形に設計することが可能である。図1に示す実施形態では、患者に供給される注入液が入っている貯蔵器Rは、ポンプPの一部である。また、貯蔵器RはポンプPから分離され、たとえば、図2に主に示されているように、ポンプPに接続されてもよい。しかし、図1の実施形態では、貯蔵器Rから管4を介して針1に向けて注入液をポンプ注入するために、ポンプPのピストン10はピストンロッド状のアクチュエータ11により手動で変位可能である。手動で駆動される代わりに、ポンプはモータ駆動されてもよく、モータは、一定の時間間隔で一定量の薬剤を投薬するように自動的に制御されてもよい。代わりに、貯蔵器R、ポンプPおよび/または上記したモータ、モータ用の自動制御などの薬剤供給システムのその他の構成要素は、注入針1と駆動装置Dとともに埋め込まれてもよい。その他の変形例が可能で、図2〜8を参照して後述される実施形態を考慮すれば明らかとなる。
【0052】
図1に示す注入装置では、ピストン10が作動して貯蔵器R内の圧力が増加すると、駆動装置Dのばね5の力に逆らって針1が変位する。これにより、針1の先端2は、注入装置の前方に堆積した繊維組織を貫通する。戻しばね5が完全に圧縮され、ピストン10により注入液に加えられる圧力がさらに増加すると、ボール弁6は第1の戻しばね5より強力な第2の戻しばね7に抗して変位する。このように、圧力が十分高いレベルに保たれている限り、注入液は貯蔵器Rから管4、中空針1、針の出口3を介して患者の体内にポンプ注入される。圧力が解除されると、ボール弁6は、戻しばね5、7により閉じられ、針1は図1に示す初期位置に後退する。
【0053】
針1の外面と管4の内面間は、繊維組織が侵入し生長しないようにぴったりと嵌合する必要がある。
【0054】
なお、針1に作用して針1を前進させる力は、実際の圧力と針1の断面積の積として計算される。典型的な注入針の断面は比較的小さいため、繊維組織を貫通し、戻しばね5、7の反力に打ち勝つため、大きな圧力を加える必要がある。したがって、厳密に分離された2つのチャンバが駆動装置の前後に形成されるように駆動装置Dを構成すると好都合である。これにより、駆動装置Dの後方のチャンバが大気圧程度の低圧に維持されると、針1に作用する力は、実際の圧力と駆動装置Dの全体の断面積との積に一致し、かなり大きくなる。
【0055】
これを図2に示す。駆動装置Dは、図1に示されるように針1が取り付けられたピストン8を備える。ピストン8は、ピストン8の前方の第1のチャンバ9aと、ピストン8の後方の第2のチャンバ9bとを分離する。第1のチャンバ9aの圧力がポンプPにより付勢される圧力に一致するが、第2のチャンバ9bの圧力は低い値に維持される。
【0056】
たとえば、チャンバ9bは圧縮性ガスで充填することもできる。この場合、圧縮空気がすでに針の後退力を発生しているため、戻しばね5なしで済ますことができる。
【0057】
しかし、ガスチャンバを確実にシールすることは困難である。したがって、第2のチャンバ9bは、気体の代わりに注入液などの液体で満たされ、液体は可撓体積12に圧入されてもよい。可撓体積12は、強力な反力を生じずに充填できるような簡単なバルーンタイプである。または、可撓体積12は、可撓膜により第2のチャンバ9bの液体から区画されるガスチャンバを備えてもよい。この場合も、戻しばね5なしで済ますことができる。
【0058】
可撓体積12の代わりに、導管13により、第2のチャンバ9bと貯蔵器Rとを接続してもよい。これにより、針1を前進させると、液体は第2のチャンバ9bから導管13を介して貯蔵器Rに排出され、針1を戻しばね5により後退させると、液体は貯蔵器Rから導管13を介して第2のチャンバ9bに戻される。
【0059】
もちろん、ポンプPと貯蔵器Rは、必要な場合、遠隔または単一装置として、駆動装置Dと針1とともに患者の体内に埋め込まれてもよい。
【0060】
図3は、皮下埋め込みされる、完全埋め込み型、厳密には機械式の注入装置を示す。注入装置の個々の構成要素は、外壁16a、16bを備える一体型本体15に収容される。外壁16a、16bにより区画された体積は、注入液で完全に満たされる。壁部16aは、注入と補充のたびに発生する体積変化を可能にするように可撓である。壁部16aは、充填針の貫通に対して自己封止性であるポリマ材料から作られる。注入装置は、皮下埋め込みされながら、ポリマ壁部16aを貫通して注入液が補充される。
【0061】
外壁部16bは堅牢で、本体15内に収容された個々の構成要素に安定性をもたらす。ウィンドウ領域17は、堅牢な壁部16bに形成され、貫通膜18はウィンドウ領域17内に密封状に圧入される。貫通膜18は、注入針1の貫通に対して自己封止する材料から形成され、注入針はウィンドウ領域17を貫通するように配置されている。
【0062】
針1は、図2を参照して上記したように、ピストン8の前方の第1のチャンバ9aと、ピストン8の後方の第2のチャンバ9bとを分離するピストン8に接続されている。戻しばね5と、戻しばね7を有するボール弁6もまた設けられている。開口部19は、第2のチャンバ9bを貯蔵器Rに接続するように設けられ、第1のチャンバ9a内の圧力が上昇すると、ピストン8は第2のチャンバ9bから開口部19を介して貯蔵器Rに注入液を排出し、貯蔵器Rはおよそ大気圧にある。
【0063】
第1のチャンバ9aの圧力は、手動で作動されるプッシュボタン式のアクチュエータ11と単一体として形成されたピストン10を備えるポンプPにより増加される。戻しばね20は、図3に示す初期位置にピストン10を付勢する。流路21は、ピストン10内に、流れ狭窄部22と、ピストン10が摺動可能に配置されるハウジング24の少し上に配置された出口開口部23とともに形成されている。
【0064】
図3に示す注入装置は、次のように機能する。皮膚に面するプッシュボタン11が皮下配置されると、患者は戻しばね20の弾性力に逆らってプッシュボタン11を押し下げる。流路21の流れ狭窄部22により、第1のチャンバ9aに収容された注入液は、流路21を介して貯蔵器Rに戻されないが、第2のチャンバ9bから開口部19を介して貯蔵器Rに注入液を排出しながら、ウィンドウ領域17に向けて針1とともにピストン8を付勢する。ピストン8が終端位置にあり、プッシュボタン11がさらに押し下げられると、第1のチャンバ9aの圧力は戻しばね7のばね力に打ち勝つのに十分高いレベルに上昇し、ボール弁6を開き、注入液を中空針1を介して排出し、この間に、針の先端2は貫通膜18とこの表面に堆積した繊維組織とを貫通する。圧力が解除されると、ボール弁6はすぐに閉じ、戻しばね20は、注入針1とともに同時にピストン8を後退位置に引き戻しながら、プッシュボタン11を初期位置に付勢する。戻しばね5は無くてもよく、戻しばね5は安全手段として働くだけとなる。ピストン8が開始位置に到達すると、流路21はプッシュボタン11をさらに上方へ移動させるために必要であり、貯蔵器Rから第1のチャンバ9aに追加注入液を引き込ませ、追加注入液は、注入サイクル中に、患者に供給される注入液量を補償する。
【0065】
図3に示す注入装置は、厳密には機械式であり、ガスチャンバを含まず、ピストン要素8、10に特定の封止を必要としないなどのいくつかの利点がある。
【0066】
駆動装置Dの前進および後退機能に加えて、図3に示す注入装置の駆動装置はさらに、注入針1の先端を横方向に変位させるための手段を備える。図3の具体的な実施形態では、このような横方向変位手段の具体例を示す。特に、針1は、第2の壁部16bの円形溝26に回転可能に取り付けられたターンテーブル25に取り付けられている。さらに、ガイドピン27は、針1に強固に取り付けられ、外壁15の堅牢な壁部16bに確実に固定されたガイド構造28と協働する。注入針1を前進または後退させると、ガイドピン27はガイド構造28に案内され、注入針1を横方向に変位させ、この横方向変位により円形溝26内でターンテーブル25が回転する。
【0067】
ガイド構造28の原理を、図4を参照してより詳細に説明する。ガイド構造28内の弾性フラップ28a、28bは、注入針1を繰り返し前進および後退させると、ガイド構造28全体を介してガイドピン27を案内する。ガイド構造28は、貫通膜18に隣接して配置された血管200へ貫通膜18を貫通して10個の異なる注入部位を設けるように設計されている。必要に応じて、ガイド構造28の軌道は、ガイドピン27を図4に示す開始位置に戻す戻し通路28cを含んでもよい。このような戻し作用は、堅牢な第2の壁部16bに固定された戻しばね29により引き起こされる。
【0068】
なお、図3に示す注入装置の全ての構成要素がポリマ材料から形成されてもよいが、少なくとも注入針1と戻しばね5、7、20、29は不活性金属から形成されることが好ましい。
【0069】
図5は、複合材料で形成される貫通膜17の好ましい実施形態を示す。この同一複合材料はまた、外側本体15の可撓性の第1の壁部16a、または、本発明の別の実施形態に関連して説明される注入ポート用に用いられる。図5に示す貫通膜17の複合材料は、自己封止軟質材料17bが収容される体積を区画する形状付与層17aを備える。自己封止軟質材料17bは、形状付与層17aの貫通時、注入針1による貫通口を流れない程度の粘性を有するゲルタイプである。単一の形状付与層17aの代わりに、形状付与層17aは複数の層を備えてもよい。
外形状付与層17aはシリコンおよび/またはポリウレタンを含む。なぜなら、そのような物質は注入針1によって生ずる貫通孔を自己封止する性質を有している。
【0070】
図6は、本発明による注入装置の完全自動化された実施形態を示す。しかし、上記した手動操作要素と、ここに説明される自動操作要素は、可能な場合、組み合わされ交換可能である。図6は薬剤供給システム全体を模式的に示したものであり、患者の皮膚100の下に配置された全ての構成要素は埋め込み型注入装置の一部であり、患者の皮膚100上の構成要素は薬剤供給システムを完成するのに必要である。
【0071】
モータMにより駆動されたポンプPは、前進時に本体15の貫通膜17を貫通するように、貯蔵器Rは本体15内の駆動装置Dに取り付けられた注入針1と接続される。流体導管4は、注入針1の前進を補償するのに十分な長さを有する。駆動装置Dは、上記した実施形態同様に、ポンプPにより発生される力により液圧式に作動されるが、別のモータが駆動装置Dを作動するように設けられてもよい。一方、モータMは、駆動装置Dを作動するように設計され、駆動装置Dが動くと、ポンプPが注入作動するように設計されている。
【0072】
図6に示す実施形態は様々な貯蔵器の種類のうちの1つを備えるが、特定の種類の貯蔵器について説明する。図6に示す貯蔵器Rの体積は、膜60により2つの部分に分割されている。一方の部分はガスで満たされ、もう一方の部分は注入液で満たされる。注入ポート61を経由して、貯蔵器Rには補給針により注入液が補充される。貯蔵器Rが充填されると、ガス部分は大気圧、または、過剰圧にある。各注入サイクル時、注入液が貯蔵器Rから引き出されると、ガス部分の圧力は大気圧以下、すなわち、負の相対値に減少する。ポンプPの種類によっては、ポンプPから貯蔵器Rへの逆流を防止するように単一作用のボール弁62が設けられることは好都合である。
【0073】
モータMは患者の体外から制御装置Cによりワイヤレスに制御される。制御装置Cは、注入サイクル間の時間間隔と、各注入サイクル時患者の体内に注入される注入液の量とを決定する。制御装置CとモータM間のワイヤレス通信の代わりに、電気接点が皮膚100を介して設けられてもよい。また、制御装置Cは、モータMとともに埋め込まれてもよい。この場合、変更要求に従って制御装置の適正な構成を可能にするように、制御装置Cは、無線により、または、電気接点を介して、患者の体外からプログラム可能であることが好ましい。
【0074】
制御装置Cに加えて、または、これの代わりに、モータMを作動するための感圧スイッチが皮下配置されてもよい。
【0075】
モータMにエネルギを供給する様々な方法がある。たとえば、エネルギは、モータMにより直接使用される際および/または再充電可能な電池および/またはキャパシタなどのアキュムレータAを充電する際、患者の体外から供給されてもよい。図6に示す実施形態では、体外1次エネルギ源Eは、第1の形態のエネルギを電気エネルギなどの第2の形態のエネルギに変換するエネルギ変換装置Tに、患者の皮膚100を介して第1の形態のエネルギを伝達する。電気エネルギは、要求に応じて、モータMに2次エネルギを供給するアキュムレータAを再充電するのに用いられる。
【0076】
一般に、外部エネルギ源Eは、電磁場、磁場、電場などの外部場を発生させるか、または、電磁波信号または音波信号などの波動信号を発生させる。たとえば、図6に示されるようなエネルギ変換装置Tは、太陽電池として作用するが、1次エネルギ源Eの特定の波動信号で構成されていてもよい。エネルギ変換装置Tはまた、温度変化を電気エネルギに変換するように構成されていてもよい。
【0077】
外部1次エネルギ源Eの代わりに、アキュムレータAの代わりの通常の長寿命電池などの埋め込み型1次エネルギ源Eが用いられてもよい。
【0078】
エネルギ信号はまた、エネルギの送信が無線または有線にかかわらず、エネルギ信号を適切に変調させることにより制御装置Cの制御信号を送信するのに用いられ、エネルギ信号は、ディジタル制御信号またはアナログ制御信号のための搬送波信号を兼ねる。特に、制御信号は、周波数、位相および/または振幅変調信号であってよい。
【0079】
図7は、図6に示す配置に関連して用いられるモータ−ポンプ装置の断面図を示す。このモータ−ポンプ装置は、WO2004/012806A1に広範に説明されており、これに開示される他のポンプ装置もまた同様に、本発明に関連して用いられる。モータ−ポンプ装置は弁ポンプアセンブリを備える。膜ポンプPと弁ポンプ装置30は、該アセンブリの2つの主要な要素を構成し、それぞれ円筒ハウジング31に取り付けられる。弁装置30は、ハウジング31に静止して取り付けられ固定されたセラミックディスク32の形状をした第1の弁部材と、セラミックディスク32に向かい合って接触し、固定ディスク32に対して回転可能なセラミックディスク33の形状をした第2の弁部材とを備える。モータ34は、セラミックディスク32、33を囲むハウジング31に取り付けられている。モータ34は、回転可能なディスク33に下部中心孔の対応するスプラインに連結されるスプラインモータ軸を含み、ディスク33はモータ34の回転に従うが、ディスク33をモータ軸35に対して軸方向にわずかに移動可能にしている。モータ軸35には、停止部材36と、ディスク33に対してわずかな量の圧力を付勢し、固定ディスク32に対してディスク33を付勢するばね座金37とが取り付けられている。
【0080】
ポンプPは、どんな種類の膜であってもよいポンプ膜47を含む。好ましくは、膜47は、金属膜、たとえば、チタニウム膜、または、長寿命が得られて、経時的に膜47を介して液体が拡散するのを回避するために、プラスチック材料で被覆されている。弁ポンプアセンブリに内蔵された本実施形態においては、操作装置は、対向する2つのカム表面49付きの切り欠き溝を有するカムスリーブ48と、カム表面49を押圧し、切り欠き溝内で回転するカムホイール50と、回転ディスク33に接続されたポンプ軸51とを備える。カムホイール50は、カムホイール軸52を介してポンプ軸51に取り付けられている。ポンプ軸51は回転可能なディスク33の上部中心孔53の一致するスプラインに連結されているスプライン軸57を介して回転ディスク33に接続されているため、ポンプ軸51は回転する。上記したスプライン連結により、ディスク33はポンプ軸51に対して軸方向にいくらか移動可能である。ポンプ軸51は、封入されたボール軸受54に取り付けられ、ボール軸受54に対して軸方向に固定されている。ポンプ軸51上の複数の細長い溝55は、ボール軸受54を通過して、固定ディスク32の第1のチャネル38と膜47下のポンプチャンバ56の間の液体流路としての役割をはたす。
【0081】
モータ34が回転しているとき、膜47は上下に動く。膜47が上下に動いている時、回転可能なディスク33は第1のチャネル38を第2のチャネル40と第3のチャネル41とに交互に接続し、液体が、第2のチャネル40または第3のチャネル41からポンプチャンバ56に送られるか、または、第2のチャネル40または第3のチャネル41によりポンプチャンバ52から受け取られる。図7では、第2のチャネル40がチャンバ56から第1のチャネル38を介して液体を受け取るように、第1のチャネル38は開口チャネル46を介して第2のチャネルに接続された形で示されている。
【0082】
ディスク32、33用に選択される材料は、ディスクが経時的に互いに固着しないように極めて小さい公差で機能できる必要があるため重要である。この目的に適する市販の材料として、たとえば、セラミック、または、その他の材料たとえば炭素繊維などと混合されたセラミックが例示される。
【0083】
図8は、注入装置が自動的に駆動され、注入装置の全ての構成要素が外側本体15に収容される、本発明の第3の実施形態を示す。注入装置は、血管200を本体15に近接して維持するための血管200のホルダ90としての横方向伸張部分を有する、実質的にディスク形状をしている。図8に示す注入装置は皮下埋め込みされていて、患者の皮膚100にあるウィンドウを介して見たものである。皮膚100は、ディスク形状の注入装置の平らな表面を覆っている。
【0084】
注入針1は、駆動装置Dの一部であるターンテーブルに取り付けられる。ターンテーブルが回転すると、注入針1の先端は、血管200に近接したウィンドウ18に沿って横方向に移動する。特に、注入針1は、軸方向に前後に可動するようにターンテーブルに取り付けられ、先端がウィンドーに対してある傾斜角を有してウィンドウ18を通過する。この傾斜角があるので、注入針1の先端は、ウィンドウ18を通過して血管200の内部にまで進んだとき、血管200の対向する境界を貫通することはない。ホルダ90は、注入針が貫通かつ注入する時、血管200を支持する。
【0085】
本体15の内部は貯蔵器Rを兼ねる。または、貯蔵器Rは、本体15内か、好ましくは、本体15の外壁の一部を構成する周縁の一部とともに、密閉されたチャンバとして設けられてもよい。このような周縁部分が可撓材料から作られる場合、このような可撓性は貯蔵器Rの体積変化を補償できる。しかし、少なくとも注入ポート61は、貯蔵器Rを充填するために設けられる。
【0086】
注入針は、縦方向と横方向の両方の変位のために駆動装置Dに取り付けられ、ポンプPは貯蔵器Rと注入針1とを接続している。
【0087】
ポンプPは、第1のモータMにより駆動され、駆動装置Dは第2のモータMにより駆動される。または、単一モータMを、ポンプPと駆動装置Dの両方を駆動するのに用いてもよい。また、上記のように、ポンプPが作動すると、駆動装置Dが同時に作動する。または、駆動装置Dを作動すると、ポンプPが作動するようにしてもよい。
【0088】
長寿命電池Bは、2つのモータMにエネルギを供給するように設けられる。または、再充電可能な電池などのアキュムレータは、長寿命電池Bの代わりに用いられてもよい。
【0089】
さらに、制御装置Cは、2つのモータMを制御するように設けられる。図8に示す実施形態では、制御装置Cは、外部データ処理装置80により、患者の体外からプログラム可能である。データ処理装置80と制御装置Cの間のデータ交換は、患者の体外から制御装置Cへデータをワイヤレスで送信するための埋め込まれたデータ送信インタフェースを介して無線で行うことが好ましいが、必要ならば、患者の皮膚を貫通して有線で行うこともできる。さらに、データ交換は、制御装置Cからデータ処理装置80へのデータ送信を可能にするように双方向通信できることが好ましい。このようなデータは、注入装置の性能、実行する注入サイクル数、貯蔵器Rの充填状態などについてのデータを含んでもよい。
【0090】
図8の注入装置はさらに、図8に示す実施形態のように、血管200内に配置され、生理学的パラメータを検出するフィードバックセンサFを含んでもよい。このようなパラメータは制御装置Cに送られ、注入サイクルを促進するための対応する制御プログラムに用いられてもよい。代わりに、または、さらに、生理学的パラメータは、外部データ処理装置80に転送され、医師が適正な診断ができるようにしてもよい。最終的には、医師はデータ処理装置80を用いて、フィードバックセンサFにより送られた生理学的パラメータにしたがって、制御装置Cを調整する。いずれの種類の患者の身体パラメータ、または、注入装置の処理パラメータも、制御装置に送り返され、制御装置はこの結果により注入装置を制御する。
【0091】
図8は、注入装置が自動的に駆動され、注入装置の全ての構成要素が外側本体15に収容されている本発明の第3の実施形態を示すが、各種構成要素のうち1つ以上が電池Bなどのように外側本体15から分離されて埋め込まれるか、または制御装置Cなどのように患者の体外で埋め込まれる。また、ポンプPおよび/または貯蔵器Rは、外側本体15に別々に接続されてもよく、好ましくは、外側本体15に近接して取り付けられてもよい。図8に具体的に示されていない構成要素は、上記実施形態で説明されたものか、または異なるものであってもよい。
【0092】
患者の体内に上記した注入装置のいずれか1つを埋め込むことによりヒトまたは動物を治療する方法は、
皮膚を切開するステップと、
患者の体内の、該注入装置の埋め込みのための適正位置を任意切開するステップと、
前記適正位置に該注入装置を配置するステップと、
該注入装置の配置後、少なくとも該皮膚を閉じるステップと
を含む。
【0093】
皮膚を閉じるには、たとえば、縫合、テーピング、およびその他の適切な技術を含んでもよい。注入装置は、患者の体内または脂肪組織内に皮下配置されるか、または、筋内に配置されてもよい。注入液を循環血液に直接注入するため、注入装置を血管(200)に隣接して配置する場合、埋め込みのための適正位置を任意切開するステップは、各血管を任意切開し、血管に隣接して注入装置を配置することを含む。血管は、注入装置に接続されたホルダ90により注入装置に固定されてもよい。
【0094】
注入装置は、患者の胃腸管または尿管内に、または隣接して配置されてもよい。注入装置を胃腸管または尿管に隣接して配置する場合、注入装置に接続されたホルダにより胃腸管または尿管に固定されてもよい。さらなる別法として、注入装置は、患者の胸郭または患者の腹部に配置されてもよい。
【0095】
注入装置が血管に隣接して、または、患者の胃腸管もしくは尿管に隣接して、もしくは患者の胃腸管内もしくは尿管内に、または、患者の胸郭内もしくは腹部内に配置される場合、皮膚を切開し、埋め込みのための適正位置を任意切開し、前記適正位置に注入装置を配置するステップは、
該注入装置が該患者の胸郭または腹部に埋め込まれる場合、ヴェレス針または別の種類のガス膨脹針を該腹部腔または胸郭腔に挿入し、該腹部腔または胸郭腔をガスで満たすことと、
鍵穴状開口部を切開することと、
該鍵穴状開口部を介して該適性位置に向けて少なくとも1つの套管針を挿入することと、
該少なくとも1つの套管針を介して前記位置に向けて1つ以上の医療器具とカメラを前進させることと、
上記位置を切開することと、
該少なくとも1つの套管針または皮膚内の切開部分を介して前記位置に該注入装置またはこの一部を供給することと
を含む。
【0096】
たとえば、貯蔵器Rは、前記方法で腹部腔または胸郭腔に配置されてもよい。また、注入装置または貯蔵器Rなどの注入装置の一部は、開口手術で埋め込まれてもよく、この場合、胸郭壁または腹部壁が、患者の胸郭または腹部内の適正位置に注入装置を配置するため開口され、その後、皮膚とその他の組織層は、縫合などにより閉じられ、好ましくは層状に縫合される。
【0097】
貯蔵器Rを充填することは、好ましくは、該貯蔵器の周縁に接続および/または一体化された注入ポートを通過して一定量の注入液を注入するステップを含む。
【0098】
注入装置の以下の要素、
駆動装置Dを作動させるためのモータMと、
モータMにエネルギを供給するエネルギ貯蔵手段Bであって、電池、キャパシタ、および再充電可能な電池のうち少なくとも1つを備える手段と、
接触式にエネルギをモータMに伝達するための、外部エネルギ源Eまたはエネルギ貯蔵手段BとモータM間の電気結合要素90と、
モータMもしくはエネルギ貯蔵手段B、または、両方を、体外1次エネルギ源Eに接続し、モータMもしくはエネルギ貯蔵手段B、または、両方に、非接触式にエネルギを伝達するためのワイヤレスな結合手段と、
モータMを制御するための制御装置Cと、
ワイヤレスなエネルギ伝達または受取手段と、
外部データ処理装置80から制御装置Cへデータをワイヤレス送信するためのデータ送信インタフェースと、
フィードバックセンサFと、
該注入液を保持するための貯蔵器Rと、
貯蔵器を充填するための注入ポート61
のうち1つ以上の要素は、少なくとも駆動装置Dと注入針1から遠くに埋め込まれてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の第1の実施形態による厳密に機械式の注入装置を示す図である。
【図2】いくつかの変形例とともに図1の注入装置を概略的に示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態による厳密に機械式の、完全埋め込み型注入装置の断面図である。
【図4】血管に隣接して配置された、図3の注入装置の一部の平面図である。
【図5】複合材料から形成された貫通膜の断面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態によるモータ駆動の注入装置を示す図である。
【図7】図6に示す実施形態に関連した使用に適するモータ駆動ポンプ装置を示す図である。
【図8】血管に隣接して皮下埋め込みされた完全自動の一体型注入装置を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端(2)を有する注入針(1)と、
注入針に結合され、且つ注入装置が患者の体内に埋め込まれると、該注入針の該先端を前進させ、繊維組織を貫通するように配置される駆動装置(D)とを備え、
前記注入針と駆動装置は、患者の体内に埋め込まれるように設計されている注入装置。
【請求項2】
該注入針は該注入装置の本体(15)内に配置され、該注入針の該先端は前記本体の外壁(16b)を通過するように配置されている、請求項1に記載の注入装置。
【請求項3】
該注入針は該外壁を貫通するように配置されている、請求項2に記載の注入装置。
【請求項4】
該外壁の少なくとも一部分は注入針によって生ずる貫通を自己封止する材料で形成されている、請求項3に記載の注入装置。
【請求項5】
該自己封止材料は少なくとも1つのウィンドウ領域(17)を該外壁に形成し、前記ウィンドウ領域は該注入針の該先端が貫通するように配置される、請求項4に記載の注入装置。
【請求項6】
該ウィンドウ領域は該外壁に密封状に圧入されて該外壁と一体化された貫通膜(18)により形成される、請求項5に記載の注入装置。
【請求項7】
該自己封止材料はポリマ材料で形成されている、請求項5〜6のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項8】
該ポリマ材料は、シリコンとポリウレタンとを含む材料群から選択される少なくとも1つのポリマを備える、請求項7に記載の注入装置。
【請求項9】
該自己封止材料は複合材料で製作されている、請求項4〜8のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項10】
該複合材料は少なくとも1つの外形状付与層(17a)と該外層に収容される自己封止軟質材料(17b)とを備える、請求項9に記載の注入装置。
【請求項11】
該自己封止軟質材料はゲルである、請求項10に記載の注入装置。
【請求項12】
該駆動装置(D)は該注入針(1)の該先端(2)を前進および後退させるように構成されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項13】
該駆動装置は該注入装置の該本体(15)内に全体的に配置されている、請求項2を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項14】
該注入針(1)の該先端(2)は、該注入部位を変更できるように横方向に移動可能である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項15】
該駆動装置は、該注入針の該先端を横方向変位させるように注入針が取り付けられる可動キャリッジを備える、請求項14に記載の注入装置。
【請求項16】
該可動キャリッジはターンテーブル(25)を備える、請求項15に記載の注入装置。
【請求項17】
該可動キャリッジはシャトル(27)を備える、請求項15または16に記載の注入装置。
【請求項18】
該シャトルはスライド状である、請求項17に記載の注入装置。
【請求項19】
該駆動装置は、該注入針の該先端を前進および/または後退させるとともに、該注入針の該先端を横方向に変位させるように構成されている、請求項12を含む、請求項14〜18のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項20】
該注入針は、該先端が閉じられ且つ横方向に配置された供給出口(3)を有する管状本体を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項21】
貯蔵器(R)は該注入針に結合されている、請求項1〜20のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項22】
貯蔵器の周縁の少なくとも一部(16a;60)は、注入液が該貯蔵器に充填または該貯蔵器から引き出されると、可撓材料の変形により該貯蔵器の体積変化を可能にする該可撓材料から製作されている、請求項21に記載の注入装置。
【請求項23】
該可撓材料はポリマ膜を備える、請求項21〜22のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項24】
該貯蔵器から液体を引き出すと、該貯蔵器の少なくとも一部に負圧が発生する、請求項23に記載の注入装置。
【請求項25】
該貯蔵器はガスチャンバと液体チャンバとを備え、前記チャンバは該ポリマ膜(60)により分離されている、請求項24のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項26】
該貯蔵器には該貯蔵器を充填するための注入ポート(61)が設けられている、請求項21〜25のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項27】
該注入ポートは補給針によって生ずる貫通を自己封止する材料を備える、請求項26に記載の注入装置。
【請求項28】
該貯蔵器は、該注入装置の本体から分離され、患者の体内に遠隔埋め込みされている、請求項2を含む、請求項21〜27のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項29】
該貯蔵器は該注入装置の本体の一部であるか、またはこれに収容されている、請求項2を含む、請求項21〜27のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項30】
該貯蔵器の周縁の少なくとも一部(16a,16b)は、少なくとも部分的に該注入装置の本体の該外壁を構成する、請求項29に記載の注入装置。
【請求項31】
ポンプ(P)は該貯蔵器(R)に結合されていて、該貯蔵器から該注入針(1)へ注入液をポンプ注入する、請求項21〜30のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項32】
該ポンプは第1および第2の弁部材(32,33)を有する弁装置を備え、前記第1および第2の弁部材の各々は、第1および第2の弁部材の間の封止接触を形成するように互いに向き合う滑らかな表面を有しており、封止接触を維持しながら、2つの滑らかな表面を互いに変位させることにより整合される異なる液体チャネル(38,40,41,46)をさらに有する、請求項31に記載の注入装置。
【請求項33】
該第1および第2の弁部材はセラミック材料から製作されている、請求項32に記載の注入装置。
【請求項34】
該ポンプは膜タイプのポンプである、請求項31〜33のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項35】
該膜タイプのポンプは該ピストン(48)が移動するとこのピストンにより変位可能な膜(47)を備え、該ピストンは該ピストンが移動すると第1および第2の弁部材を互いに摺動可能に変位させるように弁装置に結合されている、請求項34に記載の注入装置。
【請求項36】
該ポンプは、該注入装置の本体(15)から分離されて患者の体内に遠隔埋め込みされている、請求項2を含む、請求項31〜35のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項37】
該ポンプは該注入装置の本体(15)に収容されている、請求項2を含む、請求項31〜35のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項38】
作動手段(11)は、請求項31〜37に記載の該ポンプ(P)および/または該駆動装置(D)を直接手動で作動させるために設けられている、請求項1〜37のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項39】
注入装置が患者の体内に皮下埋め込みされて動作するように配置される場合、該作動手段は手動操作のための感圧スイッチを備える、請求項38に記載の注入装置。
【請求項40】
該作動手段は、該ポンプまたは該駆動装置を直接作動させるように配置され、他方の、すなわち、該駆動装置または該ポンプを同時に間接的に作動させる、請求項38〜39のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項41】
少なくとも1つのモータ(M)は、請求項31〜37に記載の該ポンプ(P)、該駆動装置(D)、および該注入装置のその他のエネルギ消費部分のうち少なくとも1つを作動させるために設けられている、請求項1〜40のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項42】
該モータは、該ポンプ、該駆動装置、および該注入装置のその他のエネルギ消費部分のうち少なくとも1つを電気的、磁気的、および/または電磁的に作動させるように配置されている、請求項41に記載の注入装置。
【請求項43】
該モータは、該ポンプ、該駆動装置、および該注入装置のその他のエネルギ消費部分を液圧式に作動させるように配置されている、請求項41に記載の注入装置。
【請求項44】
該モータは、該ポンプまたは該駆動装置を作動させるように配置され、他方の、すなわち、該駆動装置または該ポンプを同時に間接的に作動させる、請求項41〜43のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項45】
作動手段は該モータを手動で作動させるために設けられている、請求項41〜44のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項46】
該モータは該注入装置の本体(15)に収容されている、請求項2を含む、請求項41〜45のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項47】
該モータは、該注入装置の本体(15)から分離されて患者の体内に遠隔埋め込みされている、請求項2を含む、請求項41〜45のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項48】
該結合要素は、該注入装置外から少なくとも1つのモータに導電エネルギを転送するために設けられている、請求項46〜47のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項49】
該結合要素は、該注入装置外から少なくとも1つのモータにワイヤレスでエネルギを転送するために設けられている、請求項46〜47のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項50】
少なくとも1つの該モータは外部電磁場により駆動されるように配置されている、請求項49に記載の注入装置。
【請求項51】
該ポンプ、該駆動装置、および該注入装置のその他のエネルギ消費部分のうちの少なくとも1つにエネルギを供給するためのエネルギ源(E)をさらに備える、請求項1〜50のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項52】
該エネルギ源は、該注入装置の本体(15)の一部であるか、またはこれに収容されている、請求項2を含む、請求項51に記載の注入装置。
【請求項53】
該エネルギ源は、該注入装置の本体(15)から分離されて患者の体内に遠隔埋め込みされている、請求項2を含む、請求項51に記載の注入装置。
【請求項54】
該エネルギ源はエネルギ貯蔵手段を備える、請求項51〜53のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項55】
該エネルギ貯蔵手段は電池(B)を備える、請求項54に記載の注入装置。
【請求項56】
該エネルギ貯蔵手段はアキュムレータ(A)を備える、請求項54〜55のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項57】
該アキュムレータは再充電可能な電池を備える、請求項56に記載の注入装置。
【請求項58】
該アキュムレータはキャパシタを備える、請求項56〜57のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項59】
該注入装置が患者の体内に埋め込まれた場合に、該注入装置には患者の体外から該アキュムレータを充電するための該アキュムレータへの導電エネルギ転送用の結合要素が備えられ、該注入装置外から該アキュムレータに導電エネルギを転送する請求項56〜58のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項60】
該注入装置が患者の体内に埋め込まれた場合に、該注入装置には患者の体外から該アキュムレータを充電するための該アキュムレータへのワイヤレスでのエネルギ転送用の結合要素(T)が備えられ、該注入装置外から該アキュムレータに導電エネルギを転送する、請求項56〜59のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項61】
該エネルギ源には該注入装置のエネルギ消費部分へ導電エネルギを供給するための結合要素が備えられる、請求項51〜60のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項62】
該エネルギ源には該注入装置のエネルギ消費部分へワイヤレスでエネルギを供給するための結合要素が備えられる、請求項51〜61のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項63】
該注入針(1)を介して該患者の体へ供給される注入液の量を制御するために少なくとも1つの制御装置(C)が設けられている、請求項1〜62のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項64】
該注入装置の該ポンプ、該駆動装置、その他のエネルギ消費部分、および該注入装置が内部または外部エネルギ源を含む場合には、前記エネルギ源、のうちの少なくとも1つを制御するために制御装置(C)が設けられている、請求項1〜63のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項65】
該制御装置は所定時間間隔で該エネルギ消費部分を作動させる、請求項64に記載の注入装置。
【請求項66】
該注入装置は、該外部データ処理装置と該制御装置間のデータ転送のためのデータ転送ポートを有する、請求項63〜65のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項67】
該データ転送ポートは、該データ転送のためのワイヤレスのデータ転送ポートである、請求項63〜66のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項68】
該制御装置はプログラム可能である、請求項63〜67のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項69】
該制御装置は該注入装置の本体(15)に収容されている、請求項63〜68のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項70】
該制御装置は、患者の体内に遠隔埋め込みするため、該注入装置の本体(15)から分離されている、請求項63〜68のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項71】
該少なくとも1つのフィードバックセンサ(F)は、該患者の治療に関連したパラメータを検出するために設けられている、請求項1〜70のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項72】
該少なくとも1つのフィードバックセンサ(F)は、1つ以上の該患者の身体パラメータおよび/または該注入装置の処理パラメータを検出する、請求項71に記載の注入装置。
【請求項73】
該少なくとも1つのフィードバックセンサ(F)は、血液中の血液細胞の種類、薬剤レベル、グルコースレベル、酸素レベル、phレベル、および血管流量に関するパラメータ群のうち1つ以上のパラメータを検出する、請求項72に記載の注入装置。
【請求項74】
該少なくとも1つのフィードバックセンサ(F)は、圧力、電気パラメータ、膨張、距離を含むパラメータ群のうち1つ以上のパラメータを検出する、請求項72に記載の注入装置。
【請求項75】
該少なくとも1つのフィードバックセンサは分光測光法によりパラメータの少なくとも1つを検出する、請求項71〜74のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項76】
該少なくとも1つのフィードバックセンサは請求項63〜69のいずれか一項に記載の該制御装置(C)に接続される、請求項71〜75のいずれか一項に記載の注入装置。
【請求項77】
該少なくとも1つのフィードバックセンサの1つ以上の信号に応じて少なくとも1つの該モータ(M)を制御するための制御プログラムをさらに備える、請求項41を含む、請求項76に記載の注入装置。
【請求項78】
請求項1〜77のいずれか一項に記載の埋め込み型注入装置と、注入装置が患者の体内に埋め込まれたときに、患者の体外から該注入装置と協働するための少なくとも1つの外部構成要素とを備える薬剤供給システム。
【請求項79】
該少なくとも1つの外部構成要素として、該患者の体外での使用のための外部エネルギ源(E)を備え、前記エネルギ源は該患者の体外から該注入装置へエネルギを転送するように構成されている、請求項78に記載の薬剤供給システム。
【請求項80】
電気結合要素は該注入装置へ導電エネルギを転送するために設けられている、請求項79に記載の薬剤供給システム。
【請求項81】
結合要素は該注入装置へワイヤレスでエネルギを転送するために設けられている、請求項79〜80のいずれか一項に記載の薬剤供給システム。
【請求項82】
該外部エネルギ源は、電磁場、磁場、もしくは電場などの外部場を発生させるか、または、電磁波信号もしくは音波信号などの波動信号を発生させる、請求項81に記載の薬剤供給システム。
【請求項83】
該少なくとも1つの外部構成要素として、該患者の体外での使用のための外部データ処理装置(80)を備え、前記データ処理装置は請求項66に記載の該注入装置の該制御装置(C)の該データ転送ポートと該データ処理装置間とでデータを転送するように構成されている、請求項78〜82のいずれか一項に記載の薬剤供給システム。
【請求項84】
該外部データ処理装置はデータ転送のためのワイヤレスのデータ転送ポートを有する、請求項83に記載の薬剤供給システム。
【請求項85】
該外部データ処理装置は該制御装置をプログラムする、請求項83〜84のいずれか一項に記載の薬剤供給システム。
【請求項86】
該少なくとも1つの外部構成要素として、請求項41に記載の該注入装置の該少なくとも1つのモータ(M)を制御するために設けられている外部制御装置(C)を備える、請求項41を含む、請求項78〜85のいずれか一項に記載の薬剤供給システム。
【請求項87】
該制御装置は所定時間間隔で該少なくとも1つのモータを作動させる、請求項86に記載の薬剤供給システム。
【請求項88】
該制御装置は該少なくとも1つのモータの無線遠隔制御するように構成されている、請求項86〜87のいずれか一項に記載の薬剤供給システム。
【請求項89】
該制御装置はプログラム可能である、請求項86〜88のいずれか一項に記載の薬剤供給システム。
【請求項90】
該少なくとも1つの外部構成要素として、該患者の体外から該注入針に結合された外部貯蔵器(R)を備える、請求項78〜89のいずれか一項に記載の薬剤供給システム。
【請求項91】
該少なくとも1つの外部構成要素として、該外部貯蔵器に結合され該外部貯蔵器から該注入針へ注入液をポンプ注入するための外部ポンプ(P)を備える、請求項90に記載の薬剤供給システム。
【請求項92】
該少なくとも1つの外部構成要素として、該外部ポンプを作動させるための外部モータ(M)を備える、請求項91に記載の薬剤供給システム。
【請求項93】
該少なくとも1つの外部構成要素として、該外部ポンプを直接手動で作動させるための作動手段(11)を備える、請求項91に記載の薬剤供給システム。
【請求項94】
該少なくとも1つの外部構成要素として、注入液貯蔵器(R)を充填するための充填針を備える、請求項78〜93のいずれか一項に記載の薬剤供給システム。
【請求項95】
患者の体内に請求項1〜77のいずれか一項に記載の該注入装置を埋め込むことによりヒトまたは動物を治療する方法であって、
皮膚を切開するステップと、
該患者の体内の、該注入装置の埋め込みのための適正位置を任意切開するステップと、
前記適正位置に該注入装置を配置するステップと、
該注入装置の配置後、少なくとも該皮膚を閉じるステップと
を含む方法。
【請求項96】
該適正位置に該注入装置を配置する該ステップは、該注入装置またはその一部を該患者の体内の皮下に(100)配置することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
該適正位置に該注入装置を配置する該ステップは、該注入装置またはその一部を該患者の脂肪組織内に配置することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項98】
該適正位置に該注入装置を配置する該ステップは、該注入装置またはその一部を該患者の体内に筋内配置することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項99】
埋め込みのための適正位置を任意切開する該ステップは、該患者の血管(200)を任意切開することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項100】
該適正位置に該注入装置を配置する該ステップは、該注入装置またはその一部を該血管に隣接して配置することを含む、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
該注入装置に接続されたホルダにより該注入装置に該血管を固定するステップを含む、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
埋め込みのための適正位置を任意切開する該ステップと、前記適正位置に該注入装置を配置するステップは、該患者の胃腸管または尿管を開口することと、該胃腸管または該尿管に該注入装置を配置することとを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項103】
埋め込みのための適正位置を任意切開する該ステップと、前記適正位置に該注入装置を配置するステップは、該患者の胃腸管または尿管を任意切開することと、該胃腸管または該尿管に隣接して該注入装置またはその一部を配置することとを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項104】
該注入装置に接続されたホルダにより該注入装置に該胃腸管または該尿管を固定するステップを含む、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
該適正位置に該注入装置を配置する該ステップは、該患者の胸郭に該注入装置またはその一部を配置することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項106】
該適正位置に該注入装置を配置する該ステップは、該患者の腹部に該注入装置またはその一部を配置することを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項107】
該皮膚を切開する該ステップと、埋め込みのための該適正位置を任意切開する該ステップと、前記適正位置に該注入装置を配置するステップは、
該注入装置が該患者の胸郭または腹部に埋め込まれる場合、ヴェレス針または別の種類のガス膨脹針を該腹部腔または該胸郭腔に挿入すること、および該腹部腔または該胸郭腔をガスで満たすことと、
鍵穴状開口部を切開することと、
該鍵穴状開口部を介して該適性位置に向けて少なくとも該1つの套管針を挿入することと、
該少なくとも1つの套管針を介して前記位置に向けて1つ以上の医療器具とカメラを前進させることと、
前記位置を切開することと、
該少なくとも1つの套管針または分離切開部分を介して前記位置に該注入装置またはその一部を供給することとを含む、請求項95〜106のいずれか一項に記載の方法。
【請求項108】
埋め込みのための適正位置を任意切開する該ステップと、前記適正位置に該注入装置を配置するステップは該患者の胸郭を開口することと、該患者の胸郭に該注入装置またはその一部を配置することとを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項109】
埋め込みのための適正位置を任意切開する該ステップと、前記適正位置に該注入装置を配置する該ステップは、該患者の腹部壁を開口することと、患者の腹部に該注入装置またはその一部を配置することとを含む、請求項95に記載の方法。
【請求項110】
少なくとも皮膚を閉じる該ステップは、層状に縫合することを含む、請求項108〜109のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
該患者の体内に少なくとも該駆動装置(D)と該注入針(1)から遠くに以下の要素:
該駆動装置(D)を作動させるためのモータ(M)と、
該モータにエネルギを供給するエネルギ貯蔵手段(B)であって、電池、キャパシタ、および再充電可能な電池のうち少なくとも1つを備える手段と、
接触式にエネルギを該モータに伝達するための、外部エネルギ源(E)または該エネルギ貯蔵手段(B)と該モータ間の電気結合要素(90)と、
該モータもしくはエネルギ貯蔵手段、または、両方を、体外1次エネルギ源に接続し、該モータもしくはエネルギ貯蔵手段、または、両方に、非接触式にエネルギを伝達するためのワイヤレスの結合要素と、
該モータ(M)を制御するための制御装置(C)と、
外部データ処理装置(80)から該制御装置(C)へデータを無線送信するためのデータ送信インタフェースと、
フィードバックセンサ(F)と、
無線エネルギ受取手段と、
無線エネルギ伝達手段と、
該注入液を保持するための注入液貯蔵器(R)と、
該貯蔵器(R)を充填するための注入ポート
のうち1つ以上を配置することをさらに含む、請求項95〜110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
請求項1〜77のいずれか一項に記載の該注入装置によりヒトまたは動物を治療する方法であって、前記注入装置は患者の体内に埋め込まれ、注入液が該患者の体内に供給されると該注入針の先端を前進させる該ステップを含む方法。
【請求項113】
該注入針の先端を前進させる該ステップは、繊維組織を貫通しての前進を含む、請求項112に記載の方法。
【請求項114】
該注入針の先端を前進させる該ステップは、患者の血管内への前進を含む、請求項112〜113のいずれか一項に記載の方法。
【請求項115】
該注入針の先端を前進させる該ステップは、該患者の胃腸管または尿管内への前進を含む、請求項112〜113のいずれか一項に記載の方法。
【請求項116】
該注入針の先端を前進させる該ステップは、注入装置の本体の外壁を貫通しての前進を含む、請求項2を含む、請求項112〜115のいずれか一項に記載の方法。
【請求項117】
請求項1〜77のいずれか一項に記載の該注入装置によりヒトまたは動物を治療する方法であって、前記注入装置は患者の体内に埋め込まれ、注入液が患者の体内へ供給されるときはいつでも、
該注入針の該先端を前進させるステップと、
該注入針の該前進させた先端を介して該注入液を供給するステップと、
該注入針の該先端を後退させるステップとを含む方法。
【請求項118】
該注入針の該先端を前進および後退させる該ステップは、繊維組織を貫通しての前進および後退を含む、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
該注入針の該先端を前進および後退させる該ステップは、患者の血管内への前進および患者の血管からの後退を含む、請求項117〜118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
該注入針の該先端を前進および後退させる該ステップは、該患者の体の該胃腸管または該尿管内への前進と、該患者の体の該胃腸管または該尿管からの後退とを含む、請求項117〜118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項121】
該注入針の該先端を前進および後退させる該ステップは、該注入装置の本体の該外壁を貫通しての前進と後退とを含む、請求項2を含む、請求項117〜120のいずれか一項に記載の方法。
【請求項122】
注入部位を変更できるように該注入装置の該本体内の該注入針の該先端を横方向に移動させるステップを含む、請求項14を含む、請求項117〜120のいずれか一項に記載の方法。
【請求項123】
請求項1〜77のいずれか一項に記載の該注入装置によりヒトまたは動物を治療する方法であって、前記注入装置は患者の体内に埋め込まれ、該患者の皮膚に注入液補給針を貫通させることにより、該注入装置の埋め込まれた注入液貯蔵器(R)を充填するステップと、該補給針を介して該貯蔵器に直接または間接的に注入液を注入するステップとを含む方法。
【請求項124】
該貯蔵器を充填する該ステップは、該貯蔵器の周縁に接続および/または一体化された注入ポートを貫通して一定の量の注入液を注入することを含む、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
該貯蔵器を充填する該ステップは、該貯蔵器に所定量の注入液を注入することを含む、請求項123または124に記載の方法。
【請求項126】
請求項1〜77のいずれか一項に記載の該注入装置によりヒトまたは動物を治療する方法であって、注入液が所定時間間隔および/または所定量にて該患者の体内に供給されるように該注入装置を適合させるステップを含む方法。
【請求項127】
体外制御装置により該患者の体外から該注入装置を制御するステップを含む、請求項126に記載の方法。
【請求項128】
該注入装置の該制御装置により該患者の体内から該注入装置を制御するステップを含む、請求項69または70を含む、請求項126に記載の方法。
【請求項129】
外部データ処理装置と該制御装置の該データ転送ポート間でデータを転送するステップを含む、請求項66を含む、請求項128に記載の方法。
【請求項130】
該制御装置をプログラムするステップを含む、請求項129に記載の方法。
【請求項131】
該制御装置から該外部データ処理装置へフィードバックデータを転送することを含む、請求項129〜130のいずれか一項に記載の方法。
【請求項132】
フィードバックセンサから該制御装置にフィードバック信号を転送するステップと、
該フィードバック信号に対して該注入装置を制御するステップと
を含む、請求項128〜130のいずれか一項に記載の方法。
【請求項133】
フィードバックセンサから該制御装置にフィードバック信号を転送するステップと、
該制御装置から外部データ処理装置へフィードバックデータを転送するステップと、
該外部データ処理装置により該制御装置をプログラミングし該フィードバックデータに対して該注入装置を制御するステップと
を含む、請求項128〜130のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−514580(P2009−514580A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−538289(P2008−538289)
【出願日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際出願番号】PCT/EP2006/010349
【国際公開番号】WO2007/051563
【国際公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(508301010)インジェクティカ アーゲー (1)
【Fターム(参考)】