説明

基地局装置及びプログラム

【課題】呼接続手順における遅延時間をソフトウェア処理によって削減することが可能な基地局装置を得る。
【解決手段】携帯電話端末8との間で無線通信を行う基地局装置1は、無線通信に用いる無線リソースの管理を行う無線リソース管理部4と、呼接続処理部5と、を備える。呼接続処理部5は、無線リソース管理部4とは独立の機能ブロックとして設けられ、携帯電話端末8に関する呼接続処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話による通信は電波を利用するため、通信サービスのエリア内であっても、屋外基地局(以下「マクロセル基地局」と称す)からの電波が届きにくい(又は届かない)電波不感エリアでは、携帯電話による通信が不可能となる。そこで、電波不感エリアにおいても携帯電話による通信を可能とすべく、小型基地局を用いた通信システムの構築が検討されている。
【0003】
この通信システムにおいては、半径が数メートルないし数十メートル程度の極小セル(フェムトセル)を通信圏内とする小型基地局(以下「フェムトセル基地局」と称す)が、電波不感エリア内に設置される。また、フェムトセル基地局は、有線通信回線を介して、携帯電話事業者の移動体通信ネットワークに接続される。従って、電波不感エリア内の携帯電話は、フェムトセル基地局及び有線通信回線を介して、移動体通信ネットワークに接続される。その結果、電波不感エリア内においても携帯電話による通信が可能となる。
【0004】
なお、下記特許文献1には、光通信の加入者宅内に設置された無線基地局を備える通信システムが開示されている。この通信システムにおいて、加入者宅内で使用される携帯電話からの信号は、宅内の無線基地局から光通信ケーブルを介して収容局に送信され、収容局からIP網、一般電話交換網、又は移動通信交換網等の各種ネットワークに送信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−15103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
W−CDMAによる3.5世代までの移動通信システムでは、呼接続手順(つまり端末が接続要求を行ってから音声又はパケットデータの送受信が可能となるまでの手順)における遅延時間の指定がなかった。そのため、呼接続手順における遅延時間(以下「接続遅延時間」と略す)は、通信ネットワークを運用する移動通信事業者又はネットワーク装置を提供する装置ベンダの設計に依存していた。ところが、3.9世代と称されるLTE(Long Term Evolution)では、3GPP(Third Generation Partnership Project)の仕様によって、接続遅延時間に関して「100msec以内」という明確な制限がなされた。
【0007】
マクロセル基地局に関しては、それが移動通信事業者の設備であり、専用の施設又は敷地内に設置されるため、高性能のCPUを使用する等、ハードウェア性能を向上することで、接続遅延時間を仕様の制限範囲内まで削減することが可能である。しかしながら、ハードウェア性能を向上することはマクロセル基地局のコストの上昇に繋がるため、ソフトウェア処理によって接続遅延時間を削減することが望まれる。
【0008】
また、フェムトセル基地局など、マクロセルよりも小さいセルを形成する小型基地局に関しては、それがユーザの宅内やオフィス内等の限られたスペースに設置されるものであり、小型化及び低消費電力化が要求されるため、使用するハードウェアが制限される。従って、ハードウェア性能の向上による接続遅延時間の削減には一定の限界があるため、ソフトウェア処理によって接続遅延時間を削減する必要がある。
【0009】
また、現在の3GPPの仕様(TS36.300 V8.9.0(JUN-2009))では、呼接続に関わる処理及び無線リソースの管理に関わる処理が、ともにRRM(Radio Resource Management)としてひとまとめに記述されている。従って、この仕様の通りにRRMの全てを一意に扱おうとした場合には、ソフトウェアの構造が複雑化するばかりか、直接的には呼接続に関係のない処理の影響を受けて、接続遅延時間が長くなる可能性がある。
また、RRMに限らず、多くの機能を一つの機能ブロックに処理させる設計では、一部の機能に変更を加えたい場合であっても、ソフトウェア全体の構造が複雑であるため、その変更が困難である。
【0010】
本発明はかかる事情に鑑みて成されたものであり、ソフトウェアの構造を簡単化することが可能な基地局装置及びプログラムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様に係る基地局装置は、端末との間で無線通信を行う基地局装置であって、無線通信に用いる無線リソースの管理を行う無線リソース管理部と、前記無線リソース管理部とは独立の機能ブロックとして設けられ、前記端末に関する呼接続処理を行う呼接続処理部と、を備えることを特徴とするものである。
【0012】
第1の態様に係る基地局装置によれば、呼接続処理部は、無線リソース管理部とは独立の機能ブロックとして設けられている。従って、呼接続処理部は端末に関する呼接続処理を専用に行えばよく、直接的には呼接続に関係のない無線リソースの管理の影響によって呼接続処理は遅延しないため、接続遅延時間を削減することができる。また、無線リソース管理部と呼接続処理部とが別個の機能ブロックとして設けられているため、ソフトウェアの構造を簡単化することができる。従って、無線リソース管理部の機能に変更を加えたい場合には、無線リソース管理部に対応するソフトウェアのみを変更すれば足り、呼接続処理部の機能に変更を加えたい場合には、呼接続処理部に対応するソフトウェアのみを変更すれば足りるため、機能の変更を容易に行うことができる。
【0013】
本発明の第2の態様に係る基地局装置は、第1の態様に係る基地局装置において特に、前記基地局装置に関するAS(Access Stratum)構成を変更する必要が生じた場合、前記無線リソース管理部は、AS構成を変更する旨の変更開始通知を前記呼接続処理部に送出し、前記変更開始通知を受領した前記呼接続処理部は、AS構成の変更を許可する旨の変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出し、前記無線リソース管理部は、前記変更許可通知を受領した後にAS構成を変更することを特徴とするものである。
【0014】
第2の態様に係る基地局装置によれば、無線リソース管理部は、変更開始通知を呼接続処理部に送出し、変更開始通知を受領した呼接続処理部は、変更許可通知を無線リソース管理部に送出し、無線リソース管理部は、変更許可通知を受領した後にAS構成を変更する。従って、呼接続処理部が変更前の古いAS構成に対応した呼接続処理を行ってしまうことを、予め回避することができる。
【0015】
本発明の第3の態様に係る基地局装置は、第2の態様に係る基地局装置において特に、前記変更開始通知を受領した前記呼接続処理部は、現在実行している呼接続処理を中断又は中止して、前記変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出することを特徴とするものである。
【0016】
第3の態様に係る基地局装置によれば、変更開始通知を受領した呼接続処理部は、現在実行している呼接続処理を中断又は中止して、変更許可通知を無線リソース管理部に送出する。従って、無線リソース管理部は、呼接続処理部が現在実行している呼接続処理の完了を待つことなく、AS構成の変更を直ちに行うことができる。
【0017】
本発明の第4の態様に係る基地局装置は、第3の態様に係る基地局装置において特に、前記無線リソース管理部は、AS構成の変更が完了した後に、AS構成の変更が完了した旨の変更完了通知を前記呼接続処理部に送出し、前記変更完了通知を受領した前記呼接続処理部は、中断した前記呼接続処理を再開することを特徴とするものである。
第4の態様に係る基地局装置によれば、無線リソース管理部は、AS構成の変更が完了した後に、変更完了通知を呼接続処理部に送出し、変更完了通知を受領した呼接続処理部は、中断した呼接続処理を再開する。従って、呼接続処理部は、変更後の新たなAS構成によって、中断した呼接続処理を正しく行うことができる。
【0018】
本発明の第5の態様に係る基地局装置は、第4の態様に係る基地局装置において特に、前記変更完了通知を受領した前記呼接続処理部は、中断した前記呼接続処理を再開すると、変更後のAS構成に基づいて、前記端末に送出するメッセージを生成することを特徴とするものである。
第5の態様に係る基地局装置によれば、変更後のAS構成に基づいて、呼接続処理部が端末に送出すべきメッセージを生成することができる。
【0019】
本発明の第6の態様に係る基地局装置は、第2の態様に係る基地局装置において特に、前記変更開始通知を受領した前記呼接続処理部は、現在実行している呼接続処理が完了した後に、前記変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出することを特徴とするものである。
【0020】
第6の態様に係る基地局装置によれば、変更開始通知を受領した呼接続処理部は、現在実行している呼接続処理が完了した後に、変更許可通知を無線リソース管理部に送出する。従って、現在実行している呼接続処理を中断又は中止する必要がないため、端末においては、実行中であった呼接続処理が突然に中断又は中止されてしまうという事態を回避することができる。
【0021】
本発明の第7の態様に係る基地局装置は、第2〜第6のいずれか一つの態様に係る基地局装置において特に、前記無線リソース管理部及び前記呼接続処理部とは独立の機能ブロックとして設けられ、他の装置からの前記基地局装置に対するAS構成の変更要求を受け付けるAS構成管理部をさらに備えることを特徴とするものである。
【0022】
ここで、「他の装置」には、SON(Self Organizing Network)、O&M(Operations And Maintenance)、又は任意の上位装置が含まれる。
【0023】
第7の態様に係る基地局装置によれば、AS構成管理部は、他の装置からの基地局装置に対するAS構成の変更要求を受け付ける。従って、無線リソース管理部は当該他の装置からの当該変更要求の受け付け処理を行う必要がないため、無線リソース管理部の処理負荷を軽減することができる。また、AS構成管理部は、無線リソース管理部及び呼接続処理部とは別個の機能ブロックとして設けられているため、ソフトウェアの構造を簡単化することができる。従って、AS構成管理部の機能に変更を加えたい場合には、AS構成管理部に対応するソフトウェアのみを変更すれば足りるため、機能の変更を容易に行うことができる。
【0024】
本発明の第8の態様に係る基地局装置は、第1〜第7のいずれか一つの態様に係る基地局装置において特に、前記呼接続処理を行うにあたって前記呼接続処理部が前記端末に送出するメッセージのパラメータ設定値を記憶する記憶部をさらに備えることを特徴とするものである。
【0025】
第8の態様に係る基地局装置によれば、記憶部には、呼接続処理部が端末に送出するメッセージのパラメータ設定値が記憶されている。従って、呼接続処理部は、記憶部に記憶されているパラメータ設定値に基づいて、端末に送出するメッセージを作成することができる。その結果、呼接続処理部によるメッセージの作成処理が簡略化されるため、接続遅延時間をさらに削減することができる。
【0026】
本発明の第9の態様に係る基地局装置は、第1〜第7のいずれか一つの態様に係る基地局装置において特に、前記呼接続処理を行うにあたって前記呼接続処理部が前記端末に送出するメッセージを記憶する記憶部をさらに備えることを特徴とするものである。
第9の態様に係る基地局装置によれば、記憶部には、呼接続処理部が端末に送出するメッセージが記憶されている。従って、呼接続処理部は、記憶部に記憶されているメッセージを読み出して、端末に送出することができる。その結果、呼接続処理部によるメッセージの作成処理が不要となるため、接続遅延時間をさらに削減することができる。
【0027】
本発明の第10の態様に係る基地局装置は、第8又は第9の態様に係る基地局装置において特に、前記無線リソース管理部は、前記記憶部の内容を更新することで、AS構成を変更することを特徴とするものである。
第10の態様に係る基地局装置によれば、呼接続処理部は、AS構成の変更に伴って更新された記憶部の内容を読み出すことで、AS構成の変更に対応した適切なメッセージを得ることができる。
【0028】
本発明の第2の態様に係る基地局装置は、第1の態様に係る基地局装置において特に、無線リソース管理に関わる処理として呼接続に関わる処理が含まれている規格に準拠し、前記無線リソース管理部は、前記規格における無線リソース管理に関わる処理のうち、少なくとも呼接続に関わる処理の機能が除かれた機能ブロックであり、前記呼接続処理部は、前記規格における無線リソース管理に関わる処理のうち、少なくとも、呼接続に関わる処理の機能を有する機能ブロックであることを特徴とするものである。
【0029】
前記規格は、LTE(Long Term Evolution)であるのが好ましい。また、無線リソース管理に関わる処理としては、3GPP(Third Generation Partnership Project)の仕様におけるRRM(Radio Resource Management)の処理であるのが好ましい。LTE対応の基地局装置に関しては、3GPPの仕様によって接続遅延時間が100msec以内に制限されており、接続遅延時間を削減する必要性が高いため、本発明を適用するメリットが特に大きい。
【0030】
本発明の第12の態様に係る基地局装置は、第1〜第9のいずれか一つの態様に係る基地局装置において特に、前記無線リソース管理部及び前記呼接続処理部とは独立の機能ブロックとして設けられ、前記端末へのシステム情報の報知処理を行うシステム情報報知処理部をさらに備えることを特徴とするものである。
【0031】
第12の態様に係る基地局装置によれば、システム情報報知処理部は、端末へのシステム情報の報知処理を行う。従って、無線リソース管理部及び呼接続処理部はシステム情報の報知処理を行う必要がないため、無線リソース管理部及び呼接続処理部の処理負荷を軽減することができる。呼接続処理部の処理負荷が軽減されることにより、接続遅延時間も削減される。また、システム情報報知処理部は、無線リソース管理部及び呼接続処理部とは別個の機能ブロックとして設けられているため、ソフトウェアの構造を簡単化することができる。従って、システム情報報知処理部の機能に変更を加えたい場合には、システム情報報知処理部に対応するソフトウェアのみを変更すれば足りるため、機能の変更を容易に行うことができる。
【0032】
本発明の第13の態様に係る基地局装置は、端末との間で無線通信を行う基地局装置であって、無線通信に用いる無線リソースの管理を行う無線リソース管理部と、前記無線リソース管理部とは独立の機能ブロックとして設けられ、前記端末へのシステム情報の報知処理を行うシステム情報報知処理部と、を備えることを特徴とするものである。
【0033】
第13の態様に係る基地局装置によれば、システム情報報知処理部は、端末へのシステム情報の報知処理を行う。従って、無線リソース管理部はシステム情報の報知処理を行う必要がないため、無線リソース管理部の処理負荷を軽減することができる。また、システム情報報知処理部は、無線リソース管理部とは別個の機能ブロックとして設けられているため、ソフトウェアの構造を簡単化することができる。従って、無線リソース管理部の機能に変更を加えたい場合には、無線リソース管理部に対応するソフトウェアのみを変更すれば足り、システム情報報知処理部の機能に変更を加えたい場合には、システム情報報知処理部に対応するソフトウェアのみを変更すれば足りるため、機能の変更を容易に行うことができる。
【0034】
本発明の第14の態様に係る基地局装置は、第13の態様に係る基地局装置において特に、前記基地局装置に関するAS(Access Stratum)構成を変更する必要が生じた場合、前記無線リソース管理部は、AS構成を変更する旨の変更開始通知を前記システム情報報知処理部に送出し、前記変更開始通知を受領した前記システム情報報知処理部は、AS構成の変更を許可する旨の変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出し、前記無線リソース管理部は、前記変更許可通知を受領した後にAS構成を変更することを特徴とするものである。
【0035】
第14の態様に係る基地局装置によれば、無線リソース管理部は、変更開始通知をシステム情報報知処理部に送出し、変更開始通知を受領したシステム情報報知処理部は、変更許可通知を無線リソース管理部に送出し、無線リソース管理部は、変更許可通知を受領した後にAS構成を変更する。従って、システム情報報知処理部が変更前の古いAS構成に対応した報知処理を行ってしまうことを、予め回避することができる。
【0036】
本発明の第15の態様に係る基地局装置は、第14の態様に係る基地局装置において特に、前記変更開始通知を受領した前記システム情報報知処理部は、現在実行している報知処理を中断又は中止して、前記変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出することを特徴とするものである。
【0037】
第15の態様に係る基地局装置によれば、変更開始通知を受領したシステム情報報知処理部は、現在実行している報知処理を中断又は中止して、変更許可通知を無線リソース管理部に送出する。従って、無線リソース管理部は、システム情報報知処理部が現在実行している報知処理の完了を待つことなく、AS構成の変更を直ちに行うことができる。
【0038】
本発明の第16の態様に係る基地局装置は、第15の態様に係る基地局装置において特に、前記無線リソース管理部は、AS構成の変更が完了した後に、AS構成の変更が完了した旨の変更完了通知を前記システム情報報知処理部に送出し、前記変更完了通知を受領した前記システム情報報知処理部は、中断した前記報知処理を再開することを特徴とするものである。
第16の態様に係る基地局装置によれば、無線リソース管理部は、AS構成の変更が完了した後に、変更完了通知をシステム情報報知処理部に送出し、変更完了通知を受領したシステム情報報知処理部は、中断した報知処理を再開する。従って、システム情報報知処理部は、変更後の新たなAS構成によって、中断した報知処理を正しく行うことができる。
【0039】
本発明の第17の態様に係る基地局装置は、第16の態様に係る基地局装置において特に、前記変更完了通知を受領した前記システム情報報知処理部は、中断した前記報知処理を再開すると、変更後のAS構成に基づいて、報知情報を生成することを特徴する。
第17の態様に係る基地局装置によれば、変更後のAS構成に基づいて、報知情報を生成することができる。
【0040】
本発明の第18の態様に係る基地局装置は、第14の態様に係る基地局装置において特に、前記変更開始通知を受領した前記システム情報報知処理部は、現在実行している報知処理が完了した後に、前記変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出することを特徴とするものである。
【0041】
第18の態様に係る基地局装置によれば、変更開始通知を受領したシステム情報報知処理部は、現在実行している報知処理が完了した後に、変更許可通知を無線リソース管理部に送出する。従って、現在実行している報知処理を中断又は中止する必要がないため、端末においては、実行中であった報知処理が突然に中断又は中止されてしまうという事態を回避することができる。
【0042】
本発明の第19の態様に係る基地局装置は、第13〜第18のいずれか一つの態様に係る基地局装置において特に、前記無線リソース管理部及び前記システム情報報知処理部とは独立の機能ブロックとして設けられ、他の装置からの前記基地局装置に対するAS構成の変更要求を受け付けるAS構成管理部をさらに備えることを特徴とするものである。
【0043】
第19の態様に係る基地局装置によれば、AS構成管理部は、他の装置からの基地局装置に対するAS構成の変更要求を受け付ける。従って、無線リソース管理部は当該他の装置からの当該変更要求の受け付け処理を行う必要がないため、無線リソース管理部の処理負荷を軽減することができる。また、AS構成管理部は、無線リソース管理部及びシステム情報報知処理部とは別個の機能ブロックとして設けられているため、ソフトウェアの構造を簡単化することができる。従って、AS構成管理部の機能に変更を加えたい場合には、AS構成管理部に対応するソフトウェアのみを変更すれば足りるため、機能の変更を容易に行うことができる。
【0044】
本発明の第20の態様に係る基地局装置は、第13〜第19のいずれか一つの態様に係る基地局装置において特に、前記報知処理を行うにあたって前記システム情報報知処理部が前記端末に報知する報知情報のパラメータ設定値を記憶する記憶部をさらに備えることを特徴とするものである。
【0045】
第20の態様に係る基地局装置によれば、記憶部には、システム情報報知処理部が端末に報知する報知情報のパラメータ設定値が記憶されている。そのため、システム情報報知処理部は、記憶部から読み出したパラメータ設定値に基づいて、報知情報を作成することができる。従って、システム情報報知処理部による報知情報の作成処理が簡略化されるため、システム情報報知処理部の動作期間を短縮することができる。その結果、システム情報報知処理部の動作期間が長くなることに起因する呼接続処理の遅延を回避できるため、接続遅延時間を削減することができる。
【0046】
本発明の第21の態様に係る基地局装置は、第13〜第19のいずれか一つの態様に係る基地局装置において特に、前記報知処理を行うにあたって前記システム情報報知処理部が前記端末に報知する報知情報を記憶する記憶部をさらに備えることを特徴とするものである。
第21の態様に係る基地局装置によれば、記憶部には、システム情報報知処理部が端末に報知する報知情報が記憶されている。従って、システム情報報知処理部は、記憶部に記憶されている報知情報を読み出して、端末に報知することができる。そのため、システム情報報知処理部による報知情報の作成処理が不要となるため、システム情報報知処理部の動作期間を短縮することができる。その結果、システム情報報知処理部の動作期間が長くなることに起因する呼接続処理の遅延を回避できるため、接続遅延時間を削減することができる。
【0047】
本発明の第22の態様に係る基地局装置は、第20又は第21の態様の基地局装置において特に、前記無線リソース管理部は、前記記憶部の内容を更新することで、AS構成を変更することを特徴とするものである。
第22の態様に係る基地局装置によれば、システム情報報知処理部は、AS構成の変更に伴って更新された記憶部の内容を読み出すことで、AS構成の変更に対応した適切な報知情報を生成することができる。
【0048】
本発明の第23の態様に係るプログラムは、端末との間で無線通信を行う基地局装置に搭載されるコンピュータを、無線通信に用いる無線リソースの管理を行う無線リソース管理手段と、前記無線リソース管理手段とは独立の機能ブロックとして設けられ、前記端末に関する呼接続処理を行う呼接続処理手段と、として機能させることを特徴とするものである。前記プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されているのが好ましい。
【0049】
第23の態様に係るプログラムによれば、呼接続処理手段は、無線リソース管理手段とは独立の機能ブロックとして設けられている。従って、呼接続処理手段は端末に関する呼接続処理を専用に行えばよく、直接的には呼接続に関係のない無線リソースの管理の影響によって呼接続処理は遅延しないため、接続遅延時間を削減することができる。また、無線リソース管理手段と呼接続処理手段とが別個の機能ブロックとして設けられているため、ソフトウェアの構造を簡単化することができる。従って、無線リソース管理手段の機能に変更を加えたい場合には、無線リソース管理手段に対応するソフトウェアのみを変更すれば足り、呼接続処理手段の機能に変更を加えたい場合には、呼接続処理手段に対応するソフトウェアのみを変更すれば足りるため、機能の変更を容易に行うことができる。
【0050】
本発明の第24の態様に係るプログラムは、端末との間で無線通信を行う基地局装置に搭載されるコンピュータを、無線通信に用いる無線リソースの管理を行う無線リソース管理手段と、前記無線リソース管理手段とは独立の機能ブロックとして設けられ、前記端末へのシステム情報の報知処理を行うシステム情報報知処理手段と、として機能させることを特徴とするものである。前記プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されているのが好ましい。
【0051】
第24の態様に係るプログラムによれば、システム情報報知処理手段は、端末へのシステム情報の報知処理を行う。従って、無線リソース管理手段はシステム情報の報知処理を行う必要がないため、無線リソース管理手段の処理負荷を軽減することができる。また、システム情報報知処理手段は、無線リソース管理手段とは別個の機能ブロックとして設けられているため、ソフトウェアの構造を簡単化することができる。従って、無線リソース管理手段の機能に変更を加えたい場合には、無線リソース管理手段に対応するソフトウェアのみを変更すれば足り、システム情報報知処理手段の機能に変更を加えたい場合には、システム情報報知処理手段に対応するソフトウェアのみを変更すれば足りるため、機能の変更を容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0052】
本発明によれば、ソフトウェアの構造を簡単化することが可能な基地局装置及びプログラムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態に係る基地局装置の構成を示すブロック図である。
【図2】基地局装置に搭載されるコンピュータの構成を示す図である。
【図3】呼接続処理部と携帯電話端末とによる呼接続処理の実行手順を示す図である。
【図4】呼接続処理の実行中に変更要求が入力された場合に実行される処理についての第1の例を示す図である。
【図5】呼接続処理の実行中に変更要求が入力された場合に実行される処理についての第2の例を示す図である。
【図6】報知処理の実行中に変更要求が入力された場合に実行される処理についての第1の例を示す図である。
【図7】報知処理の実行中に変更要求が入力された場合に実行される処理についての第2の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、異なる図面において同一の符号を付した要素は、同一又は相応する要素を示すものとする。
【0055】
図1は、本発明の実施の形態に係る基地局装置1の構成を示すブロック図である。図1では、基地局装置1が備える全機能のうち、AS(Access Stratum)に対応する機能の一部を抜き出して示している。基地局装置1は、LTE(Long Term Evolution)に対応するマクロセル基地局(eNodeB)又はフェムトセル基地局(Home eNodeB)である。但し、基地局装置1はW−CDMAに対応する基地局であってもよい。なお、基地局装置1は、フェムトセル基地局などマクロセルよりも小さいセルを形成する小型基地局であるのが好適である。
本実施形態に係る基地局装置1は、LTEのように、無線リソース管理(RRM)に関わる処理として呼接続に関わる処理が含まれている規格に準拠したものであり、上記の無線リソース管理(RRM)の処理を、ソフトウェア処理によって実行する。
TS36.300 V8.9.0(JUN-2009)では、RRMの機能として、
Connection Mobility Control, Radio Bearer Control, Radio admission Control, Dynamic Resource Allocation, Packet Scheduling, Inter-cell Interference Coordination,Load Balancing, Inter-RAT Radio Resource Management,Subscriber Profile ID for RAT/Frequency Priorityが記述されている。
【0056】
図1に示すように基地局装置1は、AS構成管理部2、システム情報報知処理部3、無線リソース管理部4、及び呼接続処理部5を備えて構成されている。これらの処理部は、それぞれが独立の機能ブロックとして構成されている。また、基地局装置1は、記憶部としてのデータベース6を備えている。
【0057】
図2は、基地局装置1に搭載されるコンピュータの構成を示す図である。コンピュータは、CPU10とメモリ11とを備えている。メモリ11には、プログラム12が格納されている。プログラム12をメモリ11から読み出してCPU10が実行することにより、図1に示したAS構成管理部2、システム情報報知処理部3、無線リソース管理部4、及び呼接続処理部5の各機能が実現される。換言すれば、プログラム12は、基地局装置1に搭載されるコンピュータを、AS構成管理部2、システム情報報知処理部3、無線リソース管理部4、及び呼接続処理部5として機能させるプログラムである。但し、図1に示したように、AS構成管理部2、システム情報報知処理部3、無線リソース管理部4、及び呼接続処理部5の各々の処理部は、互いに独立の機能ブロック(ソフトウェアコンポーネント;Software Component)として構成されている。そのため、プログラム12は、各々の処理部に対応する複数のモジュールに分割されている。あるいはプログラム12は、各々の処理部に対応する複数のプログラムであってもよい。また、各々の処理部に対応するモジュール又はプログラムを、別々のCPUによって処理する構成であってもよい。
【0058】
呼接続処理部5は、携帯電話端末8に関する呼接続処理を行う。例えば、呼接続処理部5は、RRC Connectionの確立制御及び無線ベアラの確立制御等の処理のためのメッセージS12の伝送を、端末8に対して行う。
また、呼接続処理部5は、上位レイヤメッセージS11の伝送を、ネットワーク側装置であるMME(Mobility Management Entity)7に対して行う。
呼接続処理部5は、3GPP(Third Generation Partnership Project)の仕様(TS36.300 V8.9.0)に記述されているRRM(Radio Resource Management)の機能のうち、Connection Mobility Control、及びRadio Bearer Control等の機能を抜き出したものに相当する。Connection Mobility Control、及びRadio Bearer Controlは、3GPPの仕様に記述されているRRMの処理の機能うち、呼接続処理に必要な処理の機能である。
呼接続処理部5は、3GPPの仕様に記述されているRRMの処理の機能のうち、呼接続処理に必要とされない機能である、Radio admission Control, Dynamic Resource Allocation, Packet Scheduling,Inter-cell Interference Coordination, Load Balancing, Inter-RAT Radio Resource Management,Subscriber Profile ID for RAT/Frequency Priorityの機能は有していない。
【0059】
図3は、呼接続処理部5と携帯電話端末8とによる呼接続処理の実行手順を示す図である。まず期間P1においてRRC Connectionの確立が行われる。具体的には、携帯電話端末8から呼接続処理部5にRRC Connection Requestが送信され、次に呼接続処理部5から携帯電話端末8にRRC Connection Setupが送信され、次に携帯電話端末8から呼接続処理部5にRRC Connection Setup Completeが送信される。
【0060】
次に期間P2においてSecurity Modeの設定が行われる。具体的には、呼接続処理部5から携帯電話端末8にSecurity Mode Commandが送信され、次に携帯電話端末8から呼接続処理部5にSecurity Mode Completeが送信される。
【0061】
次に期間P3において、ユーザデータ論理パスの確立が行われる。具体的には、呼接続処理部5から携帯電話端末8にRRC Connection Reconfigurationが送信され、次に携帯電話端末8から呼接続処理部5にRRC Connection Reconfiguration Completeが送信される。
【0062】
ここで、図1に示したデータベース6には、呼接続処理部5から携帯電話端末8へ送信されるメッセージを作成するためのパラメータ設定値が記憶されている。記憶されるパラメータ設定値には、使用周波数帯域、論理チャネル構成、物理チャネル構成、及び最大同時送信数等の、MAC構成及びPHY構成等に関する各種の情報が含まれる。これらのパラメータの多くは無線基地局1の構成(AS構成)に応じて決定されるものであり、基地局装置1の運用条件が変更されない限り、パラメータの値も動的に変化することはない。呼接続処理部5は、データベース6からパラメータ設定値をデータS9として読み出すことにより、その読み出したパラメータ設定値に基づいてメッセージを作成する。例えば図3に示したRRC Connection Setupには、そのIE(Information Element)として、SRB1(Signaling Radio Bearer 1)の確立のために携帯電話端末8が必要とするRadioResourceConfigDedicated-SRB1(MAC構成情報及び/又はPHY構成情報)が含まれている。呼接続処理部5は、RRC Connection Setupを作成するにあたって、データベース6からパラメータ設定値をデータS9として読み出すことにより、その読み出したパラメータ設定値に基づいてRadioResourceConfigDedicated-SRB1を設定する。なお、図3に示した他のメッセージ(Security Mode Command、RRC Connection Reconfiguration)についても同様に、呼接続処理部5は、データベース6から読み出したパラメータ設定値に基づいてこれらのメッセージを作成する。
【0063】
図1を参照して、システム情報報知処理部3は、MIB(Master Information Block)及びSIB(System Information Block)等のシステム情報を、それぞれ所定の周期で携帯電話端末8に向けて報知する。システム情報を作成するための上記と同様のパラメータ設定値はデータベース6に記憶されており、システム情報報知処理部3は、データベース6からパラメータ設定値をデータS8として読み出すことによって、その読み出したパラメータ設定値に基づいて、報知すべきシステム情報(報知情報)を作成する。
【0064】
AS構成管理部2は、基地局装置1のAS構成を管理するとともに、SON(Self Organizing Network)、O&M(Operations and Maintenance)、又は通信ネットワーク内の上位装置からの、基地局装置1に対するAS構成の変更要求S1を受け付ける。AS構成管理部2は、SON、O&M又は上位装置といった外部要因によるAS構成の変更要求SQを一元的に受け付ける。AS構成管理部2は、自らはAS構成の変更処理を行わず、受け付けた変更要求S1を無線リソース管理部4に入力する。また、無線リソース管理部4には、MAC又はPHY等の下位レイヤからのAS構成の変更要求S2が入力される。
【0065】
無線リソース管理部4は、基地局装置1と携帯電話端末8との間の無線通信に用いる無線リソースを管理するとともに、変更要求S1,S2に基づき、データベース6に記憶されている情報(上記のパラメータ設定値を含む)を更新することによってAS構成の変更を行う。したがって、変更要求S1,S2による変更内容に応じてデータベース6に記憶されている情報が更新されると、呼接続処理部5又はシステム情報報知処理部3が、データベース6から読み出すパラメータ設定値(データS9,S8)も変化することになる。
無線リソース管理部4は、呼接続処理部5及びシステム情報報知処理部3とは独立して動作しているため、無線リソース管理部4は、データベース6の更新を行う前に、呼接続処理部5及び/又はシステム情報報知処理部3に対して、データベース6の更新を行う旨の通知(変更開始通知)を行う機能を有している。無線リソース管理部4は、データベース6の更新を行う旨の通知(変更開始通知)を行った後、呼接続処理部5及び/又はシステム情報報知処理部3からの応答(変更許可通知)を待って、データベース6の更新を行う。さらに、データベース6の更新中は、呼接続処理部5及び/又はシステム情報報知処理部3は、処理を中断又は停止しているため、無線リソース管理部5は、データベース6の更新後に、データベース6の更新が完了した旨の通知(変更完了通知)を行う。
なお、データベース6に記憶されている各種の情報は、無線リソース管理部4のみによって書き換え可能であり、他の処理部からの書き換えは禁止されている。ただし、他の処理部(呼接続処理部5及び/又はシステム情報放置処理部3)は、データベース6のデータを読み出すことはできる。
無線リソース管理部4は、3GPPの仕様に記述されているRRMの機能のうち、Radio Admission Control、Dynamic Resource Allocation、Packet Scheduling、Inter-cell Interference Coordination、Load Balancing、及びInter-RAT Ratio Resource Management等の機能を抜き出したものに相当する。つまり、本実施形態では、3GPPの仕様に記述されているRRMの処理の機能のうち、呼接続処理に関するConnection Mobility Control、及びRadio Bearer Control、及び、Subscriber Profile ID for RAT/Frequency Priorityの機能を除いた機能が、無線リソース管理部4が担うべきRRMの機能となっている。
なお、加入者プロファイルに関する情報(Subscriber Profile ID for RAT/Frequency Priority)は、無線リソース管理部4及び呼接続処理部5とは、別個に設けられたデータベース6によって、他のデータとともに管理される。
【0066】
図4は、呼接続処理部5が呼接続処理W1を実行している最中に無線リソース管理部4に変更要求S1又は変更要求S2が入力された場合に実行される処理についての第1の例を示す図である。
まず、変更要求S1,S2を受領した無線リソース管理部4は、AS構成を変更する旨の変更開始通知S5Aを、呼接続処理部5に送出する。次に、変更開始通知S5Aを受領した呼接続処理部5は、実行中の呼接続処理W1を中断し、AS構成の変更を許可する旨の変更許可通知S6を、無線リソース管理部4に送出する。次に、変更許可通知S6を受領した無線リソース管理部4は、変更要求S1,S2に基づいて基地局装置1のAS構成を変更するとともに、データベース6にアクセスすることにより、AS構成の変更内容に応じてデータS7によって情報の書き換えを行う。
例えば、AS構成の変更内容が、基地局装置1のMAC構成を変更するものである場合、データベース6のパラメータ設定値のうち、MAC構成に関する値が、変更される。MAC構成に関する値としては、例えば、RRC Connection SetupのRadioResourceConfigDedicated-SRB1に含まれているMAC-MainConfig-SRBに関する値、又は当該値を生成するための情報である。MAC-MainConfig-SRBに関する値としては、maxHARQ-Tx、periodicBSR-Timer、retxBSR-Timer、TTiBundlingなどがある。
次に、無線リソース管理部4は、AS構成の変更が完了した旨の変更完了通知S5Bを、呼接続処理部5に送出する。次に、変更完了通知S5Bを受領した呼接続処理部5は、中断していた呼接続処理W1を、その中断箇所から再開する。なお、呼接続処理部5は、呼接続処理W1を中断するのではなく中止してもよい。またこの場合、中止した呼接続処理W1を、AS構成の変更完了後に最初からやり直してもよい。呼接続処理部5は、変更完了通知S5B受領後に、データベース6にアクセスすることで、AS構成の変更後のパラメータ設置値(maxHARQ-Tx、periodicBSR-Timer、retxBSR-Timer、TTiBundlingなど)を用いた呼接続処理用メッセージを生成することができる。
【0067】
図5は、呼接続処理部5が呼接続処理W1を実行している最中に無線リソース管理部4に変更要求S1又は変更要求S2が入力された場合に実行される処理についての第2の例を示す図である。まず、変更要求S1,S2を受領した無線リソース管理部4は、変更開始通知S5Aを呼接続処理部5に送出する。次に、変更開始通知S5Aを受領した呼接続処理部5は、実行中の呼接続処理W1を中断又は中止することなく継続し、呼接続処理W1の実行が完了した後に、変更許可通知S6を無線リソース管理部4に送出する。次に、変更許可通知S6を受領した無線リソース管理部4は、変更要求S1,S2に基づいて基地局装置1のAS構成を変更するとともに、データベース6にアクセスすることにより、AS構成の変更内容に応じてデータS7によって情報の書き換えを行う。次に、無線リソース管理部4は、変更完了通知S5Bを呼接続処理部5に送出する。
【0068】
図6は、システム情報報知処理部3が報知処理W2を実行している最中に無線リソース管理部4に変更要求S1又は変更要求S2が入力された場合に実行される処理についての第1の例を示す図である。まず、変更要求S1,S2を受領した無線リソース管理部4は、AS構成を変更する旨の変更開始通知S3Aを、システム情報報知処理部3に送出する。次に、変更開始通知S3Aを受領したシステム情報報知処理部3は、実行中の報知処理W2を中断し、AS構成の変更を許可する旨の変更許可通知S4を、無線リソース管理部4に送出する。次に、変更許可通知S4を受領した無線リソース管理部4は、変更要求S1,S2に基づいて基地局装置1のAS構成を変更するとともに、データベース6にアクセスすることにより、AS構成の変更内容に応じてデータS7によって情報の書き換えを行う。次に、無線リソース管理部4は、AS構成の変更が完了した旨の変更完了通知S3Bを、システム情報報知処理部3に送出する。次に、変更完了通知S3Bを受領したシステム情報報知処理部3は、中断していた報知処理W2を、その中断箇所から再開する。
なお、システム情報報知処理部3は、報知処理W2を中断するのではなく中止してもよい。またこの場合、中止した報知処理W2を、AS構成の変更完了後に最初からやり直してもよい。システム情報報知処理部3は、変更完了通知S3B受領後に、データベース6にアクセスすることで、AS構成の変更後のパラメータ設置値を用いたシステム情報(報知情報)を生成することができる。但し、システム情報の報知処理は定期的に繰り返し実行されるため、中止した報知処理W2のやり直しは行わなくてもよい。
【0069】
図7は、システム情報報知処理部3が報知処理W2を実行している最中に無線リソース管理部4に変更要求S1又は変更要求S2が入力された場合に実行される処理についての第2の例を示す図である。まず、変更要求S1,S2を受領した無線リソース管理部4は、変更開始通知S3Aをシステム情報報知処理部3に送出する。次に、変更開始通知S3Aを受領したシステム情報報知処理部3は、実行中の報知処理W2を中断又は中止することなく継続し、報知処理W2の実行が完了した後に、変更許可通知S4を無線リソース管理部4に送出する。次に、変更許可通知S4を受領した無線リソース管理部4は、変更要求S1,S2に基づいて基地局装置1のAS構成を変更するとともに、データベース6にアクセスすることにより、AS構成の変更内容に応じてデータS7によって情報の書き換えを行う。次に、無線リソース管理部4は、変更完了通知S3Bをシステム情報報知処理部3に送出する。
【0070】
本実施の形態に係る基地局装置1によれば、呼接続処理部5は、無線リソース管理部4とは独立の機能ブロックとして設けられている。従って、呼接続処理部5は携帯電話端末8に関する呼接続処理を専用に行えばよく、直接的には呼接続に関係のない無線リソースの管理の影響によって呼接続処理は遅延しないため、接続遅延時間を削減することができる。つまり、本実施の形態では、呼接続処理に必要なConnection Mobility ControlとRadio Bearer Controlを、無線リソース管理部4から分離することで、呼接続処理部5では、Connection Mobility ControlとRadio Bearer Control以外の無線リソース管理に関わる処理の要否判断を行う必要がない。したがって、これらの要否判断によるオーバーヘッドをなくすことができ、接続遅延時間を削減することができる。
また、無線リソース管理部4と呼接続処理部5とが別個の機能ブロックとして設けられているため、ソフトウェアの構造を簡単化することができる。従って、無線リソース管理部4の機能に変更を加えたい場合には、無線リソース管理部4に対応するソフトウェアのみを変更すれば足り、呼接続処理部5の機能に変更を加えたい場合には、呼接続処理部5に対応するソフトウェアのみを変更すれば足りるため、機能の変更を容易に行うことができる。
【0071】
また、本実施の形態に係る基地局装置1は、LTEに対応する無線基地局である。LTE対応の基地局装置に関しては、3GPPの仕様によって接続遅延時間が100msec以内に制限されており、接続遅延時間を削減する必要性が高いため、本発明を適用するメリットが特に大きい。
【0072】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、図4,5に示したように、無線リソース管理部4は、変更開始通知S5Aを呼接続処理部5に送出し、変更開始通知S5Aを受領した呼接続処理部5は、変更許可通知S6を無線リソース管理部4に送出し、無線リソース管理部4は、変更許可通知S6を受領した後にAS構成を変更する。従って、呼接続処理部5が変更前の古いAS構成に対応したパラメータ設定値に基づいて呼接続処理を行ってしまうことを、予め回避することができる。
【0073】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、図4に示したように、変更開始通知S5Aを受領した呼接続処理部5は、現在実行している呼接続処理W1を中断又は中止して、変更許可通知S6を無線リソース管理部4に送出する。従って、無線リソース管理部4は、呼接続処理部5が現在実行している呼接続処理W1の完了を待つことなく、AS構成の変更を直ちに行うことができる。
【0074】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、図4に示したように、無線リソース管理部4は、AS構成の変更が完了した後に、変更完了通知S5Bを呼接続処理部5に送出し、変更完了通知S5Bを受領した呼接続処理部5は、中断した呼接続処理W1を再開する。従って、呼接続処理部5は、変更後の新たなAS構成に対応したパラメータ設定値に基づいて、中断した呼接続処理W1を正しく行うことができる。
【0075】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、図5に示したように、変更開始通知S5Aを受領した呼接続処理部5は、現在実行している呼接続処理W1が完了した後に、変更許可通知S6を無線リソース管理部4に送出する。従って、現在実行している呼接続処理W1を中断又は中止する必要がないため、携帯電話端末8においては、実行中であった呼接続処理W1が突然に中断又は中止されてしまうという事態を回避することができる。
【0076】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、AS構成管理部2は、他の装置(SON、O&M、又は任意の上位装置)からの基地局装置1に対するAS構成の変更要求S1を受け付ける。従って、無線リソース管理部4は当該他の装置からの変更要求S1の受け付け処理を行う必要がないため、無線リソース管理部4の処理負荷を軽減することができる。また、AS構成管理部2は、無線リソース管理部4及び呼接続処理部5とは別個の機能ブロックとして設けられているため、ソフトウェアの構造を簡単化することができる。従って、AS構成管理部2の機能に変更を加えたい場合には、AS構成管理部2に対応するソフトウェアのみを変更すれば足りるため、機能の変更を容易に行うことができる。
【0077】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、データベース6には、呼接続処理部5が携帯電話端末8に送出するメッセージのパラメータ設定値が記憶されている。従って、呼接続処理部5は、データベース6に記憶されているパラメータ設定値に基づいて、携帯電話端末8に送出するメッセージを作成することができる。その結果、呼接続処理部5によるメッセージの作成処理が簡略化されるため、接続遅延時間をさらに削減することができる。
【0078】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、システム情報報知処理部3は、携帯電話端末8へのシステム情報の報知処理を行う。従って、無線リソース管理部4及び呼接続処理部5はシステム情報の報知処理を行う必要がないため、無線リソース管理部4及び呼接続処理部5の処理負荷を軽減することができる。呼接続処理部5の処理負荷が軽減されることにより、接続遅延時間も削減される。また、システム情報報知処理部3は、無線リソース管理部4及び呼接続処理部5とは別個の機能ブロックとして設けられているため、ソフトウェアの構造を簡単化することができる。従って、システム情報報知処理部3の機能に変更を加えたい場合には、システム情報報知処理部3に対応するソフトウェアのみを変更すれば足りるため、機能の変更を容易に行うことができる。
【0079】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、図6,7に示したように、無線リソース管理部4は、変更開始通知S3Aをシステム情報報知処理部3に送出し、変更開始通知S3Aを受領したシステム情報報知処理部3は、変更許可通知S4を無線リソース管理部4に送出し、無線リソース管理部4は、変更許可通知S4を受領した後にAS構成を変更する。従って、システム情報報知処理部3が変更前の古いAS構成に対応したパラメータ設定値に基づいて報知処理を行ってしまうことを、予め回避することができる。
【0080】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、図6に示したように、変更開始通知S3Aを受領したシステム情報報知処理部3は、現在実行している報知処理W2を中断又は中止して、変更許可通知S4を無線リソース管理部4に送出する。従って、無線リソース管理部4は、システム情報報知処理部3が現在実行している報知処理W2の完了を待つことなく、AS構成の変更を直ちに行うことができる。
【0081】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、図6に示したように、無線リソース管理部4は、AS構成の変更が完了した後に、変更完了通知S3Bをシステム情報報知処理部3に送出し、変更完了通知S3Bを受領したシステム情報報知処理部3は、中断した報知処理W2を再開する。従って、システム情報報知処理部3は、変更後の新たなAS構成に対応したパラメータ設定値に基づいて、中断した報知処理W2を正しく行うことができる。
【0082】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、図7に示したように、変更開始通知S3Aを受領したシステム情報報知処理部3は、現在実行している報知処理W2が完了した後に、変更許可通知S4を無線リソース管理部4に送出する。従って、現在実行している報知処理W2を中断又は中止する必要がないため、携帯電話端末8においては、実行中であった報知処理W2が突然に中断又は中止されてしまうという事態を回避することができる。
【0083】
また、本実施の形態に係る基地局装置1によれば、データベース6には、システム情報報知処理部3が携帯電話端末8に報知する報知情報のパラメータ設定値が記憶されている。そのため、システム情報報知処理部3は、データベース6から読み出したパラメータ設定値に基づいて、報知情報を作成することができる。従って、システム情報報知処理部3による報知情報の作成処理が簡略化されるため、システム情報報知処理部3の動作期間を短縮することができる。その結果、システム情報報知処理部3の動作期間が長くなることに起因する呼接続処理の遅延を回避できるため、接続遅延時間を削減することができる。
【0084】
<第1の変形例>
以上の説明では、データベース6にパラメータ設定値を記憶しておき、呼接続処理部5は、データベース6からパラメータ設定値を読み出すことにより、その読み出したパラメータ設定値に基づいてメッセージを作成した。これに代えて、データベース6にメッセージ自身を記憶しておき、呼接続処理部5がデータベース6からメッセージを読み出して、その読み出したメッセージを携帯電話端末8に送信してもよい。ここで、AS構成の変更があった場合には、無線リソース管理部4は、その変更内容に応じて、データベース6に記憶しているメッセージの内容を更新する。
【0085】
また、データベース6に記憶しているメッセージのうち、メッセージ毎に動的に変化する可能性があるIE(例えばrrc-TransactionIDentifier)については、編集対象エリアとして設定しておく。呼接続処理部5からメッセージの読み出し要求を受けたデータベース6が、編集対象エリアとして設定されている領域のアドレスを呼接続処理部5に通知することにより、呼接続処理部5は編集対象エリアを特定することができる。呼接続処理部5は、データベース6からメッセージを読み出した後に編集対象エリアの内容を編集して、編集後のメッセージを携帯電話端末8に送信する。
【0086】
第1の変形例によれば、データベース6には、呼接続処理部5が携帯電話端末8に送出するメッセージが記憶されている。従って、呼接続処理部5は、データベース6に記憶されているメッセージを読み出して、携帯電話端末8に送出することができる。その結果、呼接続処理部5によるメッセージの作成処理が不要となるため、接続遅延時間をさらに削減することができる。
【0087】
<第2の変形例>
以上の説明では、データベース6にパラメータ設定値を記憶しておき、システム情報報知処理部3は、データベース6からパラメータ設定値を読み出すことにより、その読み出したパラメータ設定値に基づいてシステム情報を作成した。これに代えて、データベース6にシステム情報自身を記憶しておき、システム情報報知処理部3がデータベース6からシステム情報を読み出して、その読み出したシステム情報を携帯電話端末8に報知してもよい。ここで、AS構成の変更があった場合には、無線リソース管理部4は、その変更内容に応じて、データベース6に記憶しているシステム情報の内容を更新する。
【0088】
また、上記第1の変形例と同様に、データベース6に記憶しているシステム情報のうち、システム情報毎に動的に変化する可能性があるIEについては、編集対象エリアとして設定しておく。システム情報報知処理部3からシステム情報の読み出し要求を受けたデータベース6が、編集対象エリアとして設定されている領域のアドレスを呼接続処理部5に通知することにより、システム情報報知処理部3は編集対象エリアを特定することができる。システム情報報知処理部3は、データベース6からシステム情報を読み出した後に編集対象エリアの内容を編集して、編集後のシステム情報を携帯電話端末8に報知する。
【0089】
第2の変形例によれば、データベース6には、呼接続処理部5が携帯電話端末8に報知するシステム情報が記憶されている。従って、システム情報報知処理部3は、データベース6に記憶されているシステム情報を読み出して、携帯電話端末8に報知することができる。その結果、システム情報報知処理部3によるシステム情報の作成処理が不要となるため、システム情報報知処理部3の動作期間を短縮することができる。その結果、システム情報報知処理部3の動作期間が長くなることに起因する呼接続処理の遅延を回避できるため、接続遅延時間を削減することができる。
【0090】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0091】
1 基地局装置
2 AS構成管理部
3 システム情報報知処理部
4 無線リソース管理部
5 呼接続処理部
6 データベース
12 プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末との間で無線通信を行う基地局装置であって、
無線通信に用いる無線リソースの管理を行う無線リソース管理部と、
前記無線リソース管理部とは独立の機能ブロックとして設けられ、前記端末に関する呼接続処理を行う呼接続処理部と、
を備える、基地局装置。
【請求項2】
前記基地局装置に関するAS(Access Stratum)構成を変更する必要が生じた場合、
前記無線リソース管理部は、AS構成を変更する旨の変更開始通知を前記呼接続処理部に送出し、
前記変更開始通知を受領した前記呼接続処理部は、AS構成の変更を許可する旨の変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出し、
前記無線リソース管理部は、前記変更許可通知を受領した後にAS構成を変更する、請求項1記載の基地局装置。
【請求項3】
前記変更開始通知を受領した前記呼接続処理部は、現在実行している呼接続処理を中断又は中止して、前記変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出する、請求項2に記載の基地局装置。
【請求項4】
前記無線リソース管理部は、AS構成の変更が完了した後に、AS構成の変更が完了した旨の変更完了通知を前記呼接続処理部に送出し、
前記変更完了通知を受領した前記呼接続処理部は、中断した前記呼接続処理を再開する、請求項3に記載の基地局装置。
【請求項5】
前記変更完了通知を受領した前記呼接続処理部は、中断した前記呼接続処理を再開すると、変更後のAS構成に基づいて、前記端末に送出するメッセージを生成する、請求項4記載の基地局装置。
【請求項6】
前記変更開始通知を受領した前記呼接続処理部は、現在実行している呼接続処理が完了した後に、前記変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出する、請求項2に記載の基地局装置。
【請求項7】
前記無線リソース管理部及び前記呼接続処理部とは独立の機能ブロックとして設けられ、他の装置からの前記基地局装置に対するAS構成の変更要求を受け付けるAS構成管理部をさらに備える、請求項2〜6のいずれか一つに記載の基地局装置。
【請求項8】
前記呼接続処理を行うにあたって前記呼接続処理部が前記端末に送出するメッセージのパラメータ設定値を記憶する記憶部
をさらに備える、請求項1〜7のいずれか一つに記載の基地局装置。
【請求項9】
前記呼接続処理を行うにあたって前記呼接続処理部が前記端末に送出するメッセージを記憶する記憶部
をさらに備える、請求項1〜7のいずれか一つに記載の基地局装置。
【請求項10】
前記無線リソース管理部は、前記記憶部の内容を更新することで、AS構成を変更する、請求項8又は9記載の基地局装置。
【請求項11】
前記基地局装置は、無線リソース管理に関わる処理として呼接続に関わる処理が含まれている規格に準拠し、
前記無線リソース管理部は、前記規格における無線リソース管理に関わる処理のうち、少なくとも呼接続に関わる処理の機能が除かれた機能ブロックであり、
前記呼接続処理部は、前記規格における無線リソース管理に関わる処理のうち、少なくとも、呼接続に関わる処理の機能を有する機能ブロックである、請求項1に記載の基地局装置。
【請求項12】
前記無線リソース管理部及び前記呼接続処理部とは独立の機能ブロックとして設けられ、前記端末へのシステム情報の報知処理を行うシステム情報報知処理部
をさらに備える、請求項1〜11のいずれか一つに記載の基地局装置。
【請求項13】
端末との間で無線通信を行う基地局装置であって、
無線通信に用いる無線リソースの管理を行う無線リソース管理部と、
前記無線リソース管理部とは独立の機能ブロックとして設けられ、前記端末へのシステム情報の報知処理を行うシステム情報報知処理部と、
を備える、基地局装置。
【請求項14】
前記基地局装置に関するAS(Access Stratum)構成を変更する必要が生じた場合、
前記無線リソース管理部は、AS構成を変更する旨の変更開始通知を前記システム情報報知処理部に送出し、
前記変更開始通知を受領した前記システム情報報知処理部は、AS構成の変更を許可する旨の変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出し、
前記無線リソース管理部は、前記変更許可通知を受領した後にAS構成を変更する、請求項13に記載の基地局装置。
【請求項15】
前記変更開始通知を受領した前記システム情報報知処理部は、現在実行している報知処理を中断又は中止して、前記変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出する、請求項14に記載の基地局装置。
【請求項16】
前記無線リソース管理部は、AS構成の変更が完了した後に、AS構成の変更が完了した旨の変更完了通知を前記システム情報報知処理部に送出し、
前記変更完了通知を受領した前記システム情報報知処理部は、中断した前記報知処理を再開する、請求項15に記載の基地局装置。
【請求項17】
前記変更完了通知を受領した前記システム情報報知処理部は、中断した前記報知処理を再開すると、変更後のAS構成に基づいて、報知情報を生成する、請求項16記載の基地局装置。
【請求項18】
前記変更開始通知を受領した前記システム情報報知処理部は、現在実行している報知処理が完了した後に、前記変更許可通知を前記無線リソース管理部に送出する、請求項14に記載の基地局装置。
【請求項19】
前記無線リソース管理部及び前記システム情報報知処理部とは独立の機能ブロックとして設けられ、他の装置からの前記基地局装置に対するAS構成の変更要求を受け付けるAS構成管理部をさらに備える、請求項13〜18のいずれか一つに記載の基地局装置。
【請求項20】
前記報知処理を行うにあたって前記システム情報報知処理部が前記端末に報知する報知情報のパラメータ設定値を記憶する記憶部
をさらに備える、請求項13〜19のいずれか一つに記載の基地局装置。
【請求項21】
前記報知処理を行うにあたって前記システム情報報知処理部が前記端末に報知する報知情報を記憶する記憶部
をさらに備える、請求項13〜19のいずれか一つに記載の基地局装置。
【請求項22】
前記無線リソース管理部は、前記記憶部の内容を更新することで、AS構成を変更する、請求項20又は21記載の基地局装置。
【請求項23】
端末との間で無線通信を行う基地局装置に搭載されるコンピュータを、
無線通信に用いる無線リソースの管理を行う無線リソース管理手段と、
前記無線リソース管理手段とは独立の機能ブロックとして設けられ、前記端末に関する呼接続処理を行う呼接続処理手段と、
として機能させる、プログラム。
【請求項24】
端末との間で無線通信を行う基地局装置に搭載されるコンピュータを、
無線通信に用いる無線リソースの管理を行う無線リソース管理手段と、
前記無線リソース管理手段とは独立の機能ブロックとして設けられ、前記端末へのシステム情報の報知処理を行うシステム情報報知処理手段と、
として機能させる、プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−44695(P2012−44695A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224017(P2011−224017)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【分割の表示】特願2011−530701(P2011−530701)の分割
【原出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】