説明

基板処理装置及びその方法

【課題】ワイヤーボンディング工程を効率的に遂行できる基板処理装置及びその方法を提供する。
【解決手段】本発明による基板処理装置は、幅が互いに異なる基板を処理する装置において、前記基板が置かれるヒーティングブロックを有し、前記基板を加熱するヒーティング部と、前記ヒーティングブロックの一側に配置され、前記基板の一側部を支持するフロントレールと、前記ヒーティングブロックの一側と対向する他側に、前記フロントレールと並行して配置され、前記基板の他側部を支持するリアレールと、前記フロントレールと前記リアレールとの間隔を前記基板の幅に対応するように前記フロントレールを移動させるレール駆動部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理装置及びその方法に関し、より詳細には印刷回路基板を処理する基板処理装置及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体パッケージは様々な段階のアセンブリ(assembly)工程、例えばダイソーイング(die sawing)工程、ダイボンディング(die bonding)工程、ワイヤーボンディング工程、モールディング(molding)工程、マーキング(marking)工程等を経て製造される。
【0003】
これらのアセンブリ工程の中でワイヤーボンディング工程は、半導体チップのパッド(pad)とリードフレーム(lead frame)のリード(lead)とをボンディングワイヤーで接続する工程である。
【0004】
ワイヤーボンディング工程では、様々の半導体装置のパッケージの基板となる印刷回路基板に半導体チップが搭載され、印刷回路基板のリードフレームとの間をボンディングワイヤーで接続する装置で行われるが、多様なサイズの基板が存在し、それぞれの基板に応じて基板搭載部を変更しなければならないといった問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許出願公開第10−2002−0032188号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は上記従来の基板処理装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、ワイヤーボンディング工程を効率的に遂行できる基板処理装置及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた本発明による基板処理装置は、幅が互いに異なる基板を処理する装置において、前記基板が置かれるヒーティングブロックを有し、前記基板を加熱するヒーティング部と、前記ヒーティングブロックの一側に配置され、前記基板の一側部を支持するフロントレールと、前記ヒーティングブロックの一側と対向する他側に、前記フロントレールと並行して配置され、前記基板の他側部を支持するリアレールと、前記フロントレールと前記リアレールとの間隔を前記基板の幅に対応するように前記フロントレールを移動させるレール駆動部とを有することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明による基板処理方法は、第1基板と、前記第1基板より小さい幅を有する第2基板とを処理する方法において、第1基板処理段階と第2基板処理段階とを有し、前記第1基板処理段階は、フロントレールとリアレールとの間の間隔を前記第1基板の幅に対応させるためにフロントレールとリアレールの内の少なくともいずれか1つを並行して移動させ前記第1基板の幅に調節する段階と、前記フロントレールと前記リアレールのとの間の空間に前記第1基板を移送させる段階と、ヒーティングブロックを使って前記第1基板を加熱する段階とを含み、前記第2基板処理段階は、前記フロントレールと前記リアレールとの間の間隔を前記第2基板の幅に対応させるためにフロントレールとリアレールの内の少なくともいずれか1つを並行して移動させ前記第2基板の幅に調節する段階と、前記フロントレールと前記リアレールのとの間の空間に前記第2基板を移送させる段階と、ヒーティングブロックを使って前記第2基板を加熱する段階とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る基板処理装置及びその方法によれば、1つのヒーティングブロックでサイズが互いに異なる基板を処理できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を示す斜視図である。
【図2】図1のフロントレールとヒーティング部とを示す斜視図である。
【図3】図1のA−A’線に沿って切断したヒーティング部の断面図である。
【図4】第1基板処理段階を示す平面図である。
【図5】図4のB−B’線に沿って切断した断面図である。
【図6】第2基板処理段階を示す平面図である。
【図7】本発明の他の実施形態によるヒーティングボディーとガイドブロックとが結合された形態を示す断面図である。
【図8】本発明のその他の実施形態によるヒーティングボディーとガイドブロックとが結合された形態を示す断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態による基板処理装置を示す斜視図である。
【図10】図9の基板処理装置を利用して第1基板を処理する工程を示す平面図である。
【図11】図9の基板処理装置を利用して第2基板を処理する工程を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明に係る基板処理装置及びその方法を実施するための形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
本発明を説明するに際し、関連された公知の構成又は機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明確にし得ると判断される場合にはその詳細な説明は省略する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態による基板処理装置を示す斜視図である。
図1を参照すると、基板処理装置10はワイヤーボンディング工程を遂行する。
ワイヤーボンディング工程は、基板Bの上に形成されたリードフレーム(Lead Frame)のリードLと半導体チップCとをボンディングワイヤーで接続する。
【0013】
基板Bは、印刷回路基板(Printed Circuit Board)である。
基板処理装置10は、レール部100、ヒーティング部200、連結部材300、及びワイヤーボンディング部400を含む。
【0014】
レール部100は、基板Bの移動を一方向に案内する。ヒーティング部200は半導体チップCとリードLとが適正温度に予熱されるように基板Bを加熱する。連結部材300はレール部100とヒーティング部200とを連結する。ワイヤーボンディング部400は半導体チップCとリードRとをボンディングワイヤーで接続する。
【0015】
以下、レール部100に沿って基板Bが移動する方向を第1方向Xとする。そして、上方から見る時、第1方向Xと直交する方向を第2方向Yとし、第1方向X及び第2方向Yと垂直となる方向を第3方向Zとする。
【0016】
レール部100は、基板供給源(図示せず)から供給された基板Bを第1方向Xへ案内する。基板BにはリードLが形成されている。そして、基板Bはその上面に半導体チップCが搭載された状態で供給される。
レール部100はフロントレール(front rail)110、リアレール(rear rail)120、及びレール駆動部130を含む。
【0017】
フロントレール110は、その横方向が第1方向Xと並行して配置され、移送される基板Bの一側部を支持する。
フロントレール110は、第1レール111と第1レール支持ブロック112とを含む。
第1レール111は第1方向Xに沿って長さが長い板で提供される。第1レール111は基板Bの移送経路とほぼ同一の高さに位置し、移送される基板Bの一側部を案内する。
第1レール支持ブロック112は第1レール111の下部に配置され、第1レール111を支持する。第1レール支持ブロック112は直四角形板で提供され得る。
【0018】
リアレール120は、フロントレール110と並行して配置される。
リアレール120は第2方向Yに沿って所定間隔でフロントレール110と離隔される。リアレール120は移送される基板Bの他側部を支持する。
リアレール120は第2レール121と第2レール支持ブロック122とを含む。
第2レール121は第1レール111と対応する同様の形状で提供され、第1方向Xに沿って配置される。第2レール121は基板Bの移送経路とほぼ同一の高さに位置し、移送される基板Bの他側部を案内する。
【0019】
第2レール支持ブロック122は第2レール121の下部に配置され、第2レール121を支持する。第2レール支持ブロック122は方形板で提供され得る。第2レール支持ブロック122には開口123が形成される。開口123はおおよそ直四角形状を有し、ヒーティングブロック210が出入可能である幅を有する。開口123は第2レール121に隣接して形成される。
【0020】
レール駆動部130は、フロントレール110とリアレール120との間隔を調節する。
レール駆動部130は、フロントレール110とリアレール120との内の少なくともいずれか1つを第2方向Yへ移動させてフロントレール110とリアレール120との間隔を調節する。
本実施形態では、レール駆動部130は、フロントレール110を第2方向Yへ移動させてフロントレール110とリアレール120との間隔を調節する。
フロントレール110とリアレール120との間隔は工程処理で提供される基板Bの第2方向Y幅に対応する。
【0021】
例えば、第2方向Yに幅が互いに異なる第1基板及び第2基板に対してワイヤーボンディング工程を遂行する場合、フロントレール110とリアレール120との間隔は第1間隔と第2間隔との中でいずれか1つに維持され得る。第1間隔は第1基板の幅に対応され、第2間隔は第2基板の幅に対応される。第1間隔は第1基板に対するワイヤーボンディング工程を遂行する場合維持され、第2間隔は第2基板に対するワイヤーボンディング工程を遂行する場合に維持される。
【0022】
ヒーティング部200は、基板Bを所定温度に加熱する。
ワイヤーボンディング工程は基板Bに形成されたリードLと半導体チップCとが適正温度に予熱された状態で遂行される。予熱される温度はリードLと半導体チップCとの材質にしたがって異なる。一実施形態によれば、リードLと半導体チップCとは150℃以上250℃以下の温度に予熱され得る。
【0023】
図2は、図1のフロントレールとヒーティング部とを示す斜視図であり、図3は、図1のA−A’線に沿って切断したヒーティング部の断面図である。
図2及び図3を参照すると、ヒーティング部200は、ヒーティングブロック210、ヒーティングボディー220、クランピング部材230、ガイドブロック240、及び支持ブロック250を含む。
【0024】
ヒーティングブロック210は、直四角形状の板で提供される。
ヒーティングブロック210は、第2方向Y幅が図1に示した基板Bの幅に対応する。
ヒーティングブロック210の上面には複数の真空ホール211が形成される。真空ホール211は一定の間隔で互いに離隔して均一に形成される。
ヒーティングブロック210の底面には第1真空溝212が形成される。
【0025】
本実施形態によれば、第1真空溝212は2つ形成され、互いに離隔して配置される。複数の真空ホール211は第1真空溝212と連結される。
第1真空溝212と真空ホール211とは同一の圧力で圧力調節される。
ワイヤーボンディング工程で、基板Bはヒーティングブロック210に置かれる。ヒーティングブロック210はヒーティングボディー220から伝達された熱を基板Bへ提供して基板Bを加熱する。
本実施形態によれば、基板Bは第1方向Xの長さがヒーティングブロック210の第1方向Xの長さより長い。基板Bはヒーティングブロック210の第1方向Xの長さに対応する領域程度に順次的に第1方向Xへ移動されてワイヤーボンディング工程に提供される。
【0026】
ヒーティングボディー220は、ヒーティングブロック210の下部に配置され、ヒーティングブロック210を支持する。
ヒーティングボディー220は直六面体形状のブロックで提供され、その横方向が第1方向Xと並行して配置される。
ヒーティングボディー220はヒーティングブロック210の第1方向X幅に対応する長さを有する。
【0027】
ヒーティングボディー220の上面一側部には固定突起221が形成される。
固定突起221は、ヒーティングボディー220の上面から上部に突出され、その終端がヒーティングボディー220の中心に向かって上向きに傾く。固定突起221の終端とヒーティングボディー220の上面との間にはヒーティングブロック210の一側部が挿入される。固定突起221の終端はヒーティングブロック210の一側部を押えてヒーティングブロック210をヒーティングボディー220に結合させる。
【0028】
ヒーティングボディー220の他側にはクランピング部材230が固定設置される。
クランピング部材230は、ヒーティングボディー220に第2方向Yへ挿入及び固定されたピン231を中心に回転可能するように提供される。
クランピング部材230の上端部232はヒーティングボディー220の上面と並行して形成される。クランピング部材230の上端部232はヒーティングボディー220の上面と所定間隔離隔されてヒーティングボディー220の上部に配置される。
【0029】
クランピング部材230の上端部232とヒーティングボディー220の上面との間の空間には、ヒーティングブロック210の他側部が挿入される。
クランピング部材230は、ヒーティングブロック210の他側部を押さえてヒーティングブロック210をヒーティングボディー220に結合させる。上述した固定突起221及びクランピング部材230によってヒーティングブロック210はヒーティングボディー220に結合される。
【0030】
ヒーティングボディー220の上面には第2真空溝222が形成される。
第2真空溝222は2つ形成され、第1方向Xに沿って互に離隔して配置される。
第2真空溝222は、第1真空溝212と対応する形状を有し、第1真空溝212の位置と対応する位置に形成される。
ヒーティングブロック210がヒーティングボディー220に固定された状態で、第2真空溝222は各々第1真空溝212と連結される。第2真空溝222は真空ライン227に連結される。真空ライン226に設置された真空ポンプ(図示せず)の駆動で第1及び第2真空溝212、222が減圧され、真空ホール211が減圧される。真空ホール211の減圧によってヒーティングブロック210に置かれた基板Bはヒーティングブロック210の上面に真空吸着される。
【0031】
ヒーティングボディー220には第1及び第2挿入孔223、224が形成される。
第1及び第2挿入孔223、224は、各々ヒーティングボディー220の一側面から他側面へ延長される貫通孔である。第1及び第2挿入孔223、224は第1方向Xと並行して形成され、互に離隔して配置される。
【0032】
第1挿入孔223は、第2挿入孔224より大きい半径を有する。
第1挿入孔223にはヒーター271が挿入される。ヒーター271は発熱してヒーティングボディー220を加熱する。
第2挿入孔224にはサーモカップル(thermocouple、図示せず)が挿入される。サーモカップルはヒーティングボディー220の温度を測定する。
【0033】
ヒーティングボディー220は、黄銅(brass)材質で提供され得る。
黄銅は他の金属に比べて熱伝導性が優れる。そのため、ヒーター271で発生した熱はヒーティングボディー220の各領域に均一に伝達されるので、ヒーティングボディー220の領域別の温度偏差が補償され得る。
【0034】
ヒーティングボディー220の底面にはガイド溝225が形成される。
ガイド溝225は第2方向Yに沿って形成され、ヒーティングボディー220の前方から後方へ延長される。ガイド溝225の両側部は上端部から下端部に行くほど、ヒーティングボディー220の中心と近づくように傾く。
【0035】
ガイドブロック240はヒーティングボディー220の下方に位置する。
ガイドブロック240は平面から見る時、方形形状の板で提供される。
ガイドブロック240は支持ブロック250に固定設置され、第2方向Yの移動が制限される。ガイドブロック240の上面にはガイド突出部241が形成される。
【0036】
ガイド突出部241はガイドブロック240の上面中心領域に形成され、ガイドブロック240の上面から上方へ突出する。ガイド突出部241は第2方向Yに沿って形成される。ガイド突出部241はガイド溝225に対応する形状を有し、ガイド溝225へ挿入される。ガイド突出部241はヒーティングボディー220の第2方向Yへの移動を案内する。
【0037】
連結部材300は、ヒーティング部200とフロントレール110とを連結する。
連結部材300は、垂直ガイドレール310、垂直移動ブロック320、及び連結ロード部330を含む。
垂直ガイドレール310は、第3方向Zに並行して配置され、第1レール支持ブロック112の一側面に固定結合される。垂直ガイドレール310は一対で提供され、第1方向Xに沿って離隔されて並行して配置される。垂直ガイドレール310の上端及び下端にはストッパー部311が提供される。ストッパー部311は垂直移動ブロック320が垂直ガイドレール310から離脱することを防止する。
【0038】
垂直移動ブロック320は直四角形形状の板で提供され、垂直ガイドレール310に連結される。
垂直移動ブロック320は一側部が1つの垂直ガイドレール310に連結され、他側部が他の1つの垂直ガイドレール310に連結される。垂直移動ブロック320は垂直ガイドレール310に沿って第3方向Zへ移動する。
【0039】
連結ロード部330は、垂直移動ブロック320とヒーティングボディー220とを連結する。
連結ロード部330は、その横方向が第2方向Yと並行して配置される。連結ロード部330は、一端が垂直移動ブロック320の側面に固定連結され、他端がヒーティングボディー220の一側面に固定連結される一実施形態で、連結ロード部330は一対のロードを含むように提供され、第1方向Xに沿って離隔して並行して配置される。
【0040】
上述した連結部材300の構造によって、フロントレール110が第2方向Yへ移動する場合、ヒーティングボディー220及びヒーティングブロック210は、フロントレール110と共に第2方向Yへ移動する。
この時、ガイドブロック240は固定位置され、ヒーティングボディー220のみが第2方向Yへスライド移動する。そして、垂直移動ブロック320が垂直ガイドレール310に沿って第3方向Zへ移動する場合、ヒーティングブロック210、ヒーティングボディー220、ガイドブロック240、及び支持ブロック250は第3方向Zへ移動する。
【0041】
基板Bがヒーティング部200へ移送される過程で、垂直移動ブロック320は下降されてヒーティングブロック210の上面が基板Bの移送経路より低く配置される。これによって、基板Bとヒーティングブロック210との衝突が予防される。基板Bがヒーティングブロック210の上部に位置した時、垂直移動ブロック320は上昇してヒーティングブロック210の上面に基板Bが載置かれる。
【0042】
再び、図1を参照すると、ワイヤーボンディング部400は,レール部100の一側に配置される。ワイヤーボンディング部400は、ヒーティング部200によって適正温度に予熱されたリードLと半導体チップCとをワイヤーで接続する。
【0043】
以下、上述した基板処理装置を利用して基板を処理する方法を説明する。
ここで述べる基板処理方法は、サイズが互いに異なる第1基板と第2基板とに対するワイヤーボンディング工程を遂行する。
一方向において、第1基板の幅は第2基板の幅より大きい。
基板処理方法は、第1基板を処理する第1基板処理段階と、第2基板を処理する第2基板処理段階とを含む。
第1基板処理段階と第2基板処理段階とは提供される基板のサイズにしたがって選択的に遂行される。
【0044】
図4は、第1基板処理段階を示す平面図であり、図5は図4のB−B’線に沿って切断した断面図である。
図4及び図5を参照すると、ワイヤーボンディング工程で第1基板B1が提供される。
第1基板B1は、第2方向Yに第1幅W1を有する。
【0045】
第1基板B1が移送される前、レール駆動部130はフロントレール110とリアレール120との間隔を第1間隔G1に調節する。
レール駆動部130は、フロントレール110とリアレール120との内の少なくともいずれか1つを第2方向Yへ移動させてフロントレール110とリアレール120との間隔を第1間隔G1に調節する。
本実施形態によれば、レール駆動部130はフロントレール110を第2方向Yへ移動させてフロントレール110とリアレール120との間隔を第1間隔G1に調節する。
第1間隔G1は、第1幅W1に対応する。
【0046】
第1間隔G1を有してフロントレール110とリアレール120とはヒーティングブロック210の両側に各々位置する。
フロントレール110とリアレール120とが第1間隔G1に維持された状態で、第1基板B1はフロントレール110とリアレール120とに沿って第1方向Xへ移送される。
この時、ヒーティングブロック210は、その上面が第1基板B1移送経路の下方に位置する。第1基板B1の一部領域がヒーティングブロック210の上部に位置した時、ヒーティングブロック210を上昇させて基板B1を支持する。
真空ポンプの駆動によって真空ホール211が減圧されて第1基板B1はヒーティングブロック210の上面に真空吸着される。
【0047】
ヒーター(図3の符号271)で発生した熱によってヒーティングボディー220が加熱され、ヒーティングボディー220の熱がヒーティングブロック210へ伝達されて第1基板B1が加熱される。
第1基板B1のリードLと半導体チップCとが所定温度に維持されれば、ワイヤーボンディング部400はリードLと半導体チップCとをワイヤーWで接続する。
ヒーティングブロック210に支持された第1基板B1領域のワイヤーボンディング工程が完了すれば、第1基板B1は第1方向Xへ所定距離移動する。以後、ワイヤーボンディング工程が遂行されない第1基板B1領域に対する工程が遂行される。
【0048】
図6は、第2基板処理段階を示す平面図である。
図6を参照すると、ワイヤーボンディング工程に第2基板B2が提供される。
第2基板B2は、第2方向Yへ第2幅W2を有する。
第2基板B2が供給される前、レール駆動部130はフロントレール110とリアレール120との間隔を第2間隔G2に調節する。
第2間隔G2は第2幅W2に対応する。レール駆動部130はフロントレール110を第2方向Yへ移動させてフロントレール110とリアレール120との間隔を第2間隔G2に調節する。
【0049】
フロントレール110の移動によって、ヒーティングボディー220とヒーティングブロック210とが共に第2方向Yへ移動する。ヒーティングボディー220はガイドブロック(図5の符号240)に沿ってスライド移動する。
第2間隔G2はヒーティングブロック210の第2方向Yの幅より小さい。そのため、ヒーティングブロック210の一側は第2レール支持ブロック(図1の符号122)の開口(図1の符号123)から突き出てフロントレール110とリアレール120との間の空間の外側に位置する。
【0050】
リアレール120は、上方から見る時、ヒーティングブロック210の一部領域と重畳する地点に位置する。
第2基板B2は、フロントレール110とリアレール120とに沿って第1方向Xへ移送される。第2基板B2はフロントレール110とリアレール120との間に位置されるヒーティングブロック210の領域にて支持される。第2基板B2はヒーティングブロック210の上面に真空吸着され、ヒーティングブロック210によって加熱される。以後、ワイヤーボンディング工程が遂行されてリードと半導体チップとがワイヤーに接続される。
【0051】
上述した基板処理工程のように、本発明のヒーティングブロック210は、ワイヤーボンディング工程に提供される基板B1、B2が、サイズが相違しても基板B1、B2を加熱できる。そのため、基板B1、B2でのサイズ変更に伴うヒーティングブロック210交替が要求されない。
【0052】
図7は、本発明の他の実施形態によるヒーティングボディーとガイドブロックとが結合された形態を示す断面図である。
図7を参照すると、ガイド溝225を形成するヒーティングボディー220の底面には第1突起220a及び第2突起220bが形成される。
【0053】
第1突起220aは、ガイド溝225の両側の下端からヒーティングボディー220の中心方向へ突出され、ヒーティングボディー220の上面と並行するよう配置される。
第2突起220bは、ヒーティングボディー220の中心領域で垂直方向に突出され、ガイド溝225の内に配置される。第2突起220bは一対で提供され、互に離隔して並行して配置される。ガイドブロック240のガイド突出部241はガイド溝225に対応する形状で提供される。
【0054】
図8は、本発明のその他の実施形態によるヒーティングボディーとガイドブロックとが結合された形態を示す断面図である。
図8を参照すると、ガイド溝225の一側部は「<」形状に提供され、他側部は「>」形状に提供される。
ガイド突出部241は、ガイド溝225に対応する形状を有する。
ガイド溝225を形成するヒーティングボディー220の内側面とガイド突出部241の外側面との間にはVレール500が提供される。Vレール500はヒーティングボディー220がなめらかにガイド突出部241に沿って移動するようにヒーティングボディー220の移動を助ける。
【0055】
図9は、本発明の他の実施形態による基板処理装置を示す斜視図である。
図9を参照すると、フロントレール110には第1開口113が形成される。
第1開口113は第1レール支持ブロック112に形成される。第1開口113はほぼ直四角形形状を有し、ヒーティングブロック210が出入可能である幅を有する。第1開口113は第1レール111に隣接して形成される。
リアレール120には第2開口123が形成される。
第2開口123は第2レール支持ブロック122に形成される。第2開口123は第1開口113に対応する形状を有する。第2開口123は第1開口113と対向して配置される。
【0056】
レール駆動部130は、フロントレール110とリアレール120との内の少なくともいずれか1つを第2方向Yへ移動させてフロントレール110とリアレール120との間隔を調節する。レール駆動部130はフロントレール110とリアレール120とを同時に第2方向Yへ移動させ得る。
ヒーティングブロック210は、ヒーティングボディー220に固定支持され、ヒーティングボディー220は支持ブロック250に固定支持される。ヒーティングボディー220はフロントレール110とリアレール120との間の中間領域に位置する。
【0057】
図10は、図9の基板処理装置を利用して第1基板を処理する工程を示す平面図である。
図10を参照すると、レール駆動部130はフロントレール110とリアレール120とを第2方向Yへ移動させてフロントレール110とリアレール120との間隔を第1間隔G1に調節する。第1間隔G1は第1基板B1の幅W1に対応する。第1基板B1はフロントレール110とリアレール120とに沿って第1方向Xへ移送されてワイヤーボンディング工程に提供される。
【0058】
図11は、図9の基板処理装置を利用して第2基板を処理する工程を示す平面図である。
図11を参照すると、レール駆動部130はフロントレール110とリアレール120とを第2方向Yへ移動させてフロントレール110とリアレール120との間隔を第2間隔G2に調節する。第2間隔G2は第2基板B2の幅W2に対応する。
第2間隔G2はヒーティングブロック210の第2方向Yの幅より小さい。
【0059】
ヒーティングブロック210の一側は第1開口(図9の符号113)から突き出てフロントレール110とリアレール120との間の空間の外側に位置する。そして、ヒーティングブロック210の他側も第2開口(図9の123)から突き出てフロントレール110とリアレール120との間の空間の外側に位置する。フロントレール110とリアレール120との間の空間には第2間隔G2に対応するヒーティングブロック210領域が位置する。第2基板B2はフロントレール110とリアレール120とに沿って第1方向Xへ移送されてワイヤーボンディング工程に提供される。
【0060】
上述した実施形態で説明したように、フロントレール110とリアレール120との移動にフロントレール110とリアレール120との間の空間に位置するヒーティングブロック210の幅が調節され得る。
これによって、サイズが互いに異なる基板B1、B2は1つのヒーティングブロック210で工程処理され得る。
【0061】
尚、本発明は、上述の実施例に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0062】
10 基板処理装置
100 レール部
110 フロントレール
111 第1レール
112 第1レール支持ブロック
113 第1開口
120 リアレール
121 第2レール
122 第2レール支持ブロック
123 第2開口
130 レール駆動部
200 ヒーティング部
210 ヒーティングブロック
211 真空ホール
212 第1真空溝
220 ヒーティングボディー
221 固定突起
222 第2真空溝
223 第1挿入孔
224 第2挿入孔
225 ガイド溝
226、227 真空ライン
230 クランピング部材
231 ピン
240 ガイドブロック
241 ガイド突出部
250 支持ブロック
271 ヒーター
300 連結部材
310 垂直ガイドレール
311 ストッパー部
320 垂直移動ブロック
330 連結ロード部
400 ワイヤーボンディング部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅が互いに異なる基板を処理する装置において、
前記基板が置かれるヒーティングブロックを有し、前記基板を加熱するヒーティング部と、
前記ヒーティングブロックの一側に配置され、前記基板の一側部を支持するフロントレールと、
前記ヒーティングブロックの一側と対向する他側に、前記フロントレールと並行して配置され、前記基板の他側部を支持するリアレールと、
前記フロントレールと前記リアレールとの間隔を前記基板の幅に対応するように前記フロントレールを移動させるレール駆動部とを有することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記ヒーティング部と前記フロントレールとを固定連結させる連結部材をさらに有し、
前記ヒーティング部は、前記フロントレールと共に移動することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記レール駆動部は、前記フロントレールと前記リアレールとの間隔を第1間隔又は前記第1間隔より小さい第2間隔に維持させ、
前記リアレールは、前記第1間隔では前記ヒーティングブロックの他側に配置され、前記第2間隔では装置上方から見た場合、前記ヒーティングブロックの一部領域と重畳する地点に配置されることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記リアレールは、前記基板と同一高さに配置されるレールと、
前記レールの下部で前記レールを支持し、開口が形成されたレール支持ブロックとを含み、
前記フロントレールの移動にしたがって前記ヒーティングブロックは前記開口を出入することを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記ヒーティング部は、前記ヒーティングブロックの下部に配置され、水平方向移動が制限された支持ブロックと、
前記ヒーティングブロックと前記支持ブロックとの間で前記ヒーティングブロックを支持及び加熱し、水平方向移動が可能となるように前記支持ブロックに結合されるヒーティングボディーとをさらに含み、
前記連結部材は、前記ヒーティングボディーと前記フロントレールとを連結することを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記支持ブロックの上面にはガイド突出部が形成され、
前記ヒーティングボディーの底面には前記ガイド突出部が挿入されるガイド溝が形成され、
前記ヒーティングボディーは前記ガイド突出部に沿ってスライド移動することを特徴とする請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記ヒーティングボディーの材質は、黄銅(brass)であることを特徴とする請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項8】
第1基板と、前記第1基板より小さい幅を有する第2基板とを処理する方法において、
第1基板処理段階と第2基板処理段階とを有し、
前記第1基板処理段階は、
フロントレールとリアレールとの間の間隔を前記第1基板の幅に対応させるためにフロントレールとリアレールの内の少なくともいずれか1つを並行して移動させ前記第1基板の幅に調節する段階と、
前記フロントレールと前記リアレールのとの間の空間に前記第1基板を移送させる段階と、
ヒーティングブロックを使って前記第1基板を加熱する段階とを含み、
前記第2基板処理段階は、
前記フロントレールと前記リアレールとの間の間隔を前記第2基板の幅に対応させるためにフロントレールとリアレールの内の少なくともいずれか1つを並行して移動させ前記第2基板の幅に調節する段階と、
前記フロントレールと前記リアレールのとの間の空間に前記第2基板を移送させる段階と、
ヒーティングブロックを使って前記第2基板を加熱する段階とを含むことを特徴とする基板処理方法。
【請求項9】
前記第1基板処理段階で、前記フロントレールと前記リアレールとは前記ヒーティングブロックの両側に各々配置され、
前記第2基板処理段階で、前記フロントレールと前記リアレールの内の少なくともいずれか1つは、上方から見た場合、前記ヒーティングブロックの一部領域と重畳する地点に配置されることを特徴とする請求項8に記載の基板処理方法。
【請求項10】
前記フロントレールと前記リアレールとの間隔は、前記フロントレールの移動によって調節され、
前記ヒーティングブロックは前記フロントレールと共に移動することを特徴とする請求項9に記載の基板処理方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−4977(P2013−4977A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−133891(P2012−133891)
【出願日】平成24年6月13日(2012.6.13)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】