説明

場内車両管制システム

【課題】
市場などの場内に入場する車両に対し、車両毎に予め設定されている目的エリアへ的確に誘導する。
【解決手段】
場内入口30に設けられ、車両20に搭載された車載器21と無線通信を行い、通信圏内に入った車載器21の車載器識別情報を取得する入場車両情報取得手段31と、車載器識別情報に対応付けて、端末連絡先と、目的エリアを記憶する記憶手段12と、入場車両情報取得手段31が車載器識別情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先に対し、取得した車載器識別情報に対応する目的エリアに誘導する誘導情報を通知する誘導処理を行うことを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などの近距離無線通信
システムを利用して、市場などの場内において車両を目的エリアへ誘導する場内車両管制システムに関する。
【背景技術】
【0002】
魚市場、青果市場、卸市場といった市場において、運送業者は、市場内で待機する届先業者まで物資を直接、車両で搬入、搬出することが一般的である。現在、市場内において車両を誘導する方法には表示装置や誘導員が採用されているが、必ずしも効率的な方法とはいえず、場内で車両が交錯し混雑することが問題となっている。市場内で車両管理を行い、混雑を回避するため適切に誘導するためには、車両固有の情報および場内における位置把握などにより車両を誘導する技術が必要となる。
【0003】
車両管理技術として、DSRC(Dedicated Short Range Communication)システムを
用いた各種、駐車場管理システムが提案されている。DSRCは、周波数を5.8MHz帯にもち、変調方式をASKとする通信方式であり、高速道路にて料金徴収を行うETC(Electronic Toll Collection System)にも採用される方式である。
【0004】
特許文献1には、このようなDSRCシステムを利用し、駐車場入口に設けられた路側機から、車載通信機を介してカーナビゲーション装置に駐車場内の地図画像及び空き駐車場所への誘導経路を示す駐車場内誘導システムが開示されている。また、特許文献2には、駐車場に進入する際、路側機から無線(DSRC)にて提供された駐車位置をICカードやメモリに記憶、あるいは印字することで、駐車場に再入場したユーザが自車位置を確認することができる駐車位置管理システムが開示されている。
【特許文献1】特開2007−280073号公報
【特許文献2】特開2001−60300号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の駐車場管理システムは、本発明において課題となる市場などの場内における車両誘導に適したものとはなっていない。具体的には、市場内における車両誘導では、運送業者の車両は目的とする届け先が決まっている、すなわち、車両毎に場内での目的地が定められたものであるため、空き駐車場所までの誘導経路を示す特許文献1に開示する車両管理とは扱うデータ、並びにその管理方法が異なるものである。また、特許文献1、特許文献2に開示されるシステムは、何れも通信にDSRCシステムを利用するものであるが、特許文献1では車載通信機(車載器)をカーナビゲーション装置に接続する構成を必要とし、特許文献2では車載器に自車位置確認のための各種構成を必要とするものであり、ETCに用いられる車載器など、既存のインフラをそのまま利用することはできない。
【0006】
また、特許文献1、特許文献2は、駐車場内で入口から空き駐車場所までの経路や、駐車した場所を確認することはできるものの、場内の適所において目的とする場所までの誘導を行うことはできない。複雑かつ広大な市場内においては、入場時のみならず、場内の適宜ポイントで車両を誘導することが場内での混雑緩和につながる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決するため、本発明の場内車両管制システムは、場内入口に設けられ、
車両に搭載された車載器と無線通信を行い、通信圏内に入った車載器の車載器識別情報を取得する入場車両情報取得手段と、車載器識別情報に対応付けて、端末連絡先と、目的エリアを記憶する記憶手段と、入場車両情報取得手段が車載器識別情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先に対し、取得した車載器識別情報に対応する目的エリアに誘導する誘導情報を通知する誘導処理を行う制御手段を備えることを特徴とするものである。
【0008】
さらに、本発明の場内車両管制システムは、場内各所に設けられ、車両に搭載された車載器と無線通信を行い、通信圏内に入った車載器の車載器識別情報を取得する場内車両情報取得手段を備え、制御手段は、所定の場内車両情報取得手段が車載器情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先に対し、取得した車載器識別情報に対応する目的エリアに誘導する追加誘導情報を通知する追加誘導処理を行うものである。
【0009】
さらに、本発明の場内車両管制システムにおいて、記憶手段は、車載器識別情報に対応付けて、業者側連絡先を記憶し、制御手段は、入場車両情報取得手段が車載器識別情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する業者側連絡先に対して車両の到着を通知する連絡処理を行うものである。
【0010】
また、本発明の場内車両管制システムは、場内入口に設けられ、車両に搭載された車載器と無線通信を行い、通信圏内に入った車載器の車載器識別情報を取得する入場車両情報取得手段と、車載器識別情報に対応付けて、端末連絡先と、複数のエリアからなる候補エリアを記憶する記憶手段と、入場車両情報取得手段が車載器識別情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する候補エリアに含まれる複数のエリアから1つの目的エリアを決定し、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先に対し、決定した目的エリアに誘導する誘導情報を通知する誘導処理を行う制御手段を備えることを特徴とするものである。
【0011】
さらに、本発明の場内車両管制システムは、場内各所に設けられ、車両に搭載された車載器と無線通信を行い、通信圏内に入った車載器の車載器識別情報を取得する場内車両情報取得手段を備え、制御手段は、所定の場内車両情報取得手段が車載器情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先に対し、決定した目的エリアに誘導する追加誘導情報を通知する追加誘導処理を行うものである。
【0012】
さらに、本発明の場内車両管制システムにおいて、記憶手段は、車載器識別情報に対応付けて、業者側連絡先を記憶し、制御手段は、入場車両情報取得手段が車載器識別情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する業者側連絡先に対して車両の到着を通知する連絡処理を行うものである。
【0013】
さらに、本発明の場内車両管制システムにおいて、連絡処理は、誘導処理にて決定した目的エリアを、取得した車載器識別情報に対応する業者側連絡先に通知するものである。
【0014】
さらに、本発明の場内車両管制システムにおいて、制御手段は、誘導処理において、取得した車載器識別情報が記憶手段に記憶されていない場合、取得した車載器識別情報に対応付けて、端末連絡先と、目的エリアまたは候補エリアとを登録する登録処理を行うものである。
【0015】
さらに、本発明の場内車両管制システムにおいて、制御手段は、誘導処理において、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先の端末が、場内入口に存在するか否かを確認する確認処理を行い、当該端末が存在する場合には誘導情報を通知し、当該端末が存在しない場合、取得した車載器識別情報に対応付けて、端末連絡先を登録する登録処理を行う
ものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、DSRCなどの近距離無線通信システムと、携帯電話などの情報端末とを組み合わせて利用することで、市場などの場内に入場する運送業者などの車両に対して、目的エリアへの誘導指示を行うことができ、従来、誘導員などを利用して行っていた車両誘導の省力化を図ることができる。また、入場している車両の数や、入場している車両の目的エリアを把握することで、効率的な車両誘導を行い、市場内の混雑を緩和することができる。市場内の混雑緩和に伴い、運送業者の待ち時間を削減し、運送効率を上げ運送コストを下げることができる。
【0017】
また、運送業者の入場を卸業者へ連絡する構成によれば、卸業者は、車両が目的エリアとなる荷捌き場に到着する前に、準備を開始することができ、荷捌きにかかる時間を短縮することができる。そして、場内各所にDSRCアンテナを設置して、場内での車両位置を検出する構成においては、目的エリアへの誘導を入場時のみならず、目的エリアまでの経路途中において適宜通知することが可能となり、さらに分かり易い車両誘導を行うことができる。そして、場内での車両故障などのトラブルによりドライバから緊急通報を受けた場合でも、車両の現在位置により迅速な措置を取ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、魚市場、青果市場などの場内区分けの様子を示したものである。この例では、場内は1階と2階の2つのフロアで構成されており、各フロアは格子状にA〜Jの10個のエリアにて構成されている。また、1階エリアAには車両が入場するための入場口30が設けられ、そして、1階エリアEには車両が退場するための退場口40が設けられている。また、図示はしていないが、車両は1階のエリアから2階のエリアへ移動することができる。本実施形態では、説明を簡単とするため、このように場内エリア構成を格子状としたが、実際の場内エリア構成は、格子状に限られるものではなく、各種形状のエリアが組み合わされた複雑な構成となる。場内に入場した運送業者は、卸業者が待機している荷捌き場(バース)のある目的エリアへ車両を移動し、積荷を降ろす、あるいは載積するといった荷捌きを行う。そして、荷捌きを終えた車両は退場口40から退場する。このような場内での車両の滞在時間を短縮することができれば、市場内の混雑が緩和され、運送効率を向上させることができる。
【0019】
図2は、運送効率の向上を図ることができる場内車両管制システムの一実施形態を示した図である。入場口30上方には入場車両情報取得手段としてのDSRCアンテナ31が配置されている。DSRCアンテナ31は、その通信圏を数メートルとする短距離無線通信手段であり、通信圏内に入った車載器21から車載器識別情報としての車載器番号を取得する。DSRCアンテナ31の位置は、入場口30上方に限ることなく、入場口30に位置する車両20の車載器21が通信圏内となる位置であれば、側方、あるいは、下方(道路に埋設する)など適宜箇所に設けることができる。このDSRCアンテナ31は、圏内に入った車載器21の存否を認識するのみで、車両20の通行方向を認識することはできないが、場内に入場口30と退場口40が設けられることで、入場する車両20なのか、退場する車両20であるのかを判別することができる。
【0020】
入場口30には入場ゲート32と、路側機33が配置され、入場ゲート32は、そのゲートを開閉することで入場する車両を制限する。路側機33は、有線、あるいは、無線による通信手段にて管制制御センター10と接続される。そして、路側機33が備えるディスプレイ、スピーカ、プリンタなどの出力手段にて、入場する車両20のドライバーに対して各種情報を提供することができると共に、タッチパネルなどの入力手段によりドライバーから各種情報を取得することができる。これら各種情報は管制センター10との間で
やりとりされる。
【0021】
一方、市場内へ物資を運搬する運送業者の車両20には車載器21が搭載される。この車載器21には、ETCシステムで用いられる車載器を流用することができる。ETCシステムなど既存の車載器21を利用することで安価、かつ容易に本発明のシステムを構築することができる。各車載器21には、固有の車載器識別情報が記憶されている。DSRCアンテナ31の通信圏内に車載器21が入ることで、この車載器識別情報を読み取り車両を識別することができる。ETCシステムでは、車載器21にETCカードを装着して利用することになるが、車載器識別情報としては、車載器21自身が記憶する車載器番号に代え、このETCカードに記憶されるETCカード番号を採用してもよいし、車載器番号と、ETCカード番号を併せて識別することとしてもよい。
【0022】
車両20に搭乗するドライバーは、誘導情報を受け取るための情報端末として携帯電話22を所持している。情報端末としては携帯電話22に限られるものではなく、市販されるPHSやPDA、さらには、本システム専用の情報端末であってもよい。携帯電話やPHS、PDAといった既存の情報端末を採用すれば、新たなインフラを構築することなく容易にシステムを作ることができる。
【0023】
本システムの中枢となる管制センター10には、各構成の制御を担う制御手段としてのサーバ11、各種データを記憶する記憶手段としての記憶部12、携帯電話22と各種情報のやりとりを行う自動応答アプリ13、管制センター10を公衆回線網に接続するためのPBX(構内交換機)14などを備える。
【0024】
サーバ11は、記憶部12が記憶する各種データを利用して車両の誘導を行う。本発明では、この各種データとして、少なくとも車載器識別情報に対応付けて、車両20のドライバーが所持する端末の端末連絡先と、場内での目的エリアを記憶することが必要とされる。本実施形態では、車載器識別情報として車載器番号を、また端末連絡先として携帯電話番号を利用する。この他、車載器識別情報に対応付けて、市場内で荷を待つ届先業者が所持する業者側端末の連絡先(業者側端末連絡先)や、当該届先業者の名称などの届先属性などを記憶し、更なる車両20の管制処理に利用してもよい。
【0025】
また、サーバ11は、入場ゲート32の開閉処理や、路側機33を介して入場口30に一時停車した車両20のドライバーに対して各種情報の提供、あるいは、ドライバーから各種情報の取得を行う。なお、これらの入場ゲート32、路側機33は必要に応じて設けられるものであり本発明における必須構成ではない。
【0026】
自動応答アプリ13は、サーバ11の指示に基づいて携帯電話22に対する誘導情報などを出力する。出力された情報はPBX14を介して公衆回線網に送信され、対象となる携帯電話22に送信される。なお、サーバ11はPBX14にも接続されており、携帯電話22に対して直接情報を送受信を行うことができる。本実施形態では、情報端末に携帯電話22を用い、公衆回線網を介して管制センター10と携帯電話22間で情報の送受信をする構成としたが、情報端末22にPHSやPDA、あるいは、本システムに特化した端末を用いる場合には、用いる情報端末22に応じた通信ネットワークが採用される。
【0027】
では、これら構成に基づく本発明の場内車両管制システムについて、図3〜図5を用いて説明する。図3は記憶部12に記憶される各種データの一例を示した図であり、図4は場内車両管制システムにおける処理を示したフロー図であり、図5は場内車両管制システムにおける誘導経路の一例を示した図である。
【0028】
図3には、構成としての記憶部12で説明した、車載器番号に対応付けられた各種デー
タが示されている。これら各種データには、車両20のドライバーが所持する携帯電話22の携帯電話番号、場内の目的エリア、届先属性、届先の携帯電話番号がある。また、車両20の状況を示すログとして、入場時刻と退場時刻も併せて記録されている。図3に示す3つの例は、それぞれ、その入場時刻と退場時刻から、1.車両20は既に場外である。2.車両20はまだ市場に到着していない。3.車両20は場内にいる。ものであることを示した例であることが分かる。なお、この車両の状況を示すログは、場内にいるか否かを示すフラグであってもよい。
【0029】
このようなデータを用いて車両20の誘導を行う場内車両管制システムの処理のフローが図4に示す。また、場内における車両誘導の様子を図5に示す。車両20が入場口30に到着する(S100)と、DSRCアンテナ31によって車載器21の車載器番号が取得される。サーバ11は、取得した車載器番号が、携帯電話22の携帯電話番号とに対応付けられているか、すなわち、事前登録されたものであるか否かの確認を行う(S200)。事前登録がされていない場合には、S200にて、取得した車載器番号に携帯電話番号と目的エリアを対応付ける登録処理を実行する。この登録処理の詳細については後ほど説明を行う。一方、事前登録されている場合、あるいは、登録処理が終了した場合には、S103にて入場ゲート32を開いて車両20を場内へ導く。
【0030】
S104では、入場した車両20に対して目的エリアへの誘導情報の通知を行う。この誘導情報の内容としては、目的エリアの名称、並びに、そこにたどり着く経路を通知するものであってもよい。例えば、図5に示すような、目的エリアが1階のFエリアである場合には、「まず、直進しJエリアに入ります。左折してIエリアに入ります。400m直進した所が目的地1階Fエリアです。」のように通知を行う。また、簡単には「1階Fエリア」のように、その目的エリアの名称のみを通知することとしてもよい。
【0031】
また、この誘導情報の通知手法には、携帯電話番号を端末連絡先とする場合、携帯電話番号を宛先として短文を送信することのできるショートメッセージ(SMS)や、自動音声案内などが採用される。端末連絡先としては、この携帯電話番号に限られるものではなく、Eメールアドレスを利用することも可能であり、その場合には、場内地図、あるいは、誘導経路を記載した場内地図を送信することも可能となる。このように端末連絡先には、携帯電話番号やEメールアドレスなどが考えられるが、複数登録できる構成としてもよい。その場合、何れか登録されている方に誘導情報を通知したり、複数登録されている場合には、何れかを優先して通知することができる。なお、本システム専用の端末とする場合には、端末連絡先を情報端末に割り当てられたIDとすることが考えられる。
【0032】
さらに本実施形態は、S105において、届先業者に対して車両20の到着を通知する付加機能としての連絡処理を行うこととしている。この連絡処理は、届先業者が所持する業者側情報端末に対して、車両20の到着を知らせる処理であり、本実施形態では、業者側情報端末に携帯電話50を採用することとし、業者側連絡先として携帯電話50の携帯電話番号を記憶部12に記憶している。この業者側情報端末50は、携帯電話以外に、PHS、PDA、専用端末を採用することができ、また、必ずしも届先業者が所持する端末である必要もなく、例えば場内に設置された電光掲示板などに表示することとしてもよい。このように、届先業者に車両20の到着を通知することで、届先業者は、車両20が到着する前に、荷下ろし、あるいは、荷積みの準備を行うことができ、効率的に作業を進めることができる。よって、車両20の滞在時間を削減し、場内における車両20の移動をさらに潤滑に行うことが可能になる。
【0033】
以上、場内車両システムの主な処理について説明を行ったが、次に、図6、図7を用いて登録処理の詳細について説明を行う。図4のフロー図で説明したように、S102において車載器番号と携帯電話番号とが事前に登録されていないときには、S200に進み、
車載器番号と携帯電話番号との対応付けを行う登録処理を実行する。本実施形態では、少なくとも、車載器番号と、携帯電話番号と、目的エリアを予め対応付けておく必要があるが、これらが対応付けられていない、すなわち、事前登録されていないケースとして図6に示す各種ケースが考えられる。図6中、CaseAは、入場しようとする車両20の車載器番号は目的エリアに対応付けて登録されているものの、携帯電話番号が登録されていない場合である。この場合、入場口30で停車している車両20から取得した車載器番号に対して携帯電話番号を何らかの方法で取得して対応付け、登録を行えばよい。
【0034】
図7は、その携帯電話番号取得の一実施形態を示したフロー図である。本実施形態では、入場口30にて管制センター10の電話番号が掲示物、あるいは、路側機33の出力手段にてドライバーに提示される。登録処理が開始される(S201)と、車両20のドライバーは所持する携帯電話22を用いて、入場口30にて提示された管制センター10の電話番号に電話をかける。管制センター10は、携帯電話22が番号非通知設定になっているか否かを判断する(S203)。番号非通知設定されている、すなわち、携帯電話番号が取得できなかった場合、自動応答アプリ13は、番号非通知設定を解除してもう一度かけ直すように音声メッセージを通知する(S204)。一方、番号非通知設定されておらず、管制センター10が携帯電話番号を取得できた場合には、自動応答アプリ13にて携帯電話番号を取得できた旨の音声メッセージを通知する(S205)。そして、入場口30に停車している車両20の車載器番号に、取得した携帯電話番号を対応付け(S206)、登録処理を終了する(S207)。このように、携帯電話22にて管制センター10に電話をかけるだけで、車両20のドライバーは登録処理を終えることができる。
【0035】
携帯電話番号の登録は、この実施形態に限らず、例えば、入場口30に設置された路側機33に対し、携帯電話22の赤外線、Bluetooth(登録商標)などの通信機能を用いて
携帯電話番号を送信することとしてもよい。この他、携帯電話22のwebブラウザ機能を用いて、管制センター10と連携したwebサイトにアクセスして携帯電話番号を入力することとしてもよい。この場合、webサイトへのアクセスは、携帯電話22に付属するカメラにて、入場口30に掲示されるQRコードを読み取ったり、入場口30に掲示されるURLを直接、携帯電話22に手入力するなど、各種の手法にて行うことができる。以上、携帯電話22を用いた登録処理について説明したが、この登録処理には、携帯電話22を用いず、路側機33に設けられる入力手段で直接、入力することとしてもよい。
【0036】
次に、図6で示すCaseBの場合について説明する。CaseBは、既に携帯電話番号に目的エリアは対応付けられているものの、車載器番号が対応付けられていない場合である。この場合もCaseAと同様、車両20のドライバーが所持する携帯電話22の携帯電話番号が判別できれば対応付けを行うことができる。携帯電話番号判別の方法は、CaseAの取得と同様に行えばよい。
【0037】
CaseA、CaseBでは、携帯電話番号を取得、あるいは、判別することで登録を行うことができたが、CaseCはその両方が存在しない場合を示した例である。この場合、携帯電話番号を管理センター10に通知するだけでは、目的エリアを判別することができない。したがって、届先業者の名称などの属性、あるいは、目的エリアの名称をドライバーに選択させて目的エリアと対応付ける必要がある。ドライバーは携帯電話22で管制センター10と連携するwebサイトへアクセスし、携帯電話番号を入力すると共に、目的エリアを指定するため、届先業者の名称や目的エリアを入力、または、選択を行う。また、これらの指定は、路側機33の入力手段を用いて行ってもよい。
【0038】
以上、CaseA〜CaseCについて、情報端末として携帯電話22を用いた場合の登録処理を説明したが、情報端末としてPHS、PDA、専用端末を用いた場合の登録処理においては、車載器識別情報に対応付けて、端末連絡先、目的エリアを登録できる構成
であればよい。また、端末連絡先には、Eメールアドレス、端末IDなど各種情報端末にて利用できる端末連絡先を採用することができる。
【0039】
では、次に目的エリアを1つに特定せず、場内の車両状況に応じて複数の候補から決定する実施形態について説明する。図8は、この実施形態説明のため場内の一部分(1階フロア)を示した図である。各エリアの車両占有状況は、場内に入場中の車両20に設定されている目的エリアを管理にて判別することができる。図中、濃い背景色を有するエリア(C、J、Hの符号)は、既に満車の状況であることを示している。また、前述した実施形態では目的エリアを1つに特定することとしたが、本実施形態では、この目的エリアに代えて、複数のエリアからなる候補エリアとすることを特徴としている。
【0040】
図8では、届先業者「○×水産」が利用可能なエリアとして、F、G、Hの3つのエリアが候補エリアとして割り当てられている。車両20が入場する際、場内各エリアにおける車両占有状況に基づいて、各車両20(実際には車載器番号)に登録された候補エリアの中から目的エリアを決定する。図の「○×水産」の例では、候補エリアF、G、H中、エリアHは既に満車であるから、エリアF、あるいは、エリアGが目的エリアとして決定される。複数候補が残る場合には、適宜規定、例えば、所定順(例えば、符号の若いエリア)や、入退場口との距離の関係(入場口に近いエリア)などのルールに従って決定すればよい。このように、本実施形態では、目的エリアに自由度を持たせることで、より円滑に場内の車両管制を行うことができる。また、本実施形態では、図12のS105で説明した、届先業者に対して車両の到着を連絡する連絡処理において、決定した目的エリアを含めて知らせることで、届先業者は目的エリアを車両到着前に確認することができる。
【0041】
では、次に場内での車両管制を詳細に行うため、場内各所に場内車両情報取得手段を設けた実施形態について図9〜図11を用いて説明を行う。図9は、この実施形態説明のため場内の一部分(1階フロア)を例にとって示した図である。図10は、本実施形態で利用する記憶部12に記憶する各種データの例を示した図である。そして、図11は、本実施形態の追加誘導処理を示した図である。
【0042】
図9中、入場口30には入場車両情報取得手段としてのDSRCアンテナ31が設置され、退場口40には退場車両情報取得手段としてのDSRCアンテナ41が設置されている。前述の実施形態ではこれらのDSRCアンテナ31、41にて場内の車両管理を行うものであったが、本実施形態では新たに場内車両情報取得手段としてのDSRCアンテナ60a〜60jが場内各所に配置され、管制センター10内のサーバ11に接続される。本実施形態では各エリアの境界に、このDSRCアンテナ60a〜60jを設け、移動する車両20がどのエリアにいるかを判別できるようにしている。入場口30での車両入場にて説明したと同じように、DSRCアンテナは車両の移動方向は検出できないものの、前にいたエリアが分かれば現在いるエリアを判別できる。例えば、車両20が入場口30からエリアAに入場し、DSRCアンテナ60aが当該車両20の車載器番号を検出した場合には、車両20はエリアBに進入したものと判別できる。
【0043】
このように、場内車両情報取得手段としてのDSRCアンテナ60a〜60jを設置することにより、管制センター10は、場内での車両20の位置をモニターすることができ、目的エリアまでの追加誘導情報を通知したり、車両故障など緊急時に迅速に対処することができる。また、図8で説明した各エリアの車両占有状況に、この場内車両位置の管理を適用することで、さらに詳細な車両占有状況を取得することが可能となる。なお、この配置に限らず、隣接するエリア間に複数のDSRCアンテナ60を配置してもよく、また、追加誘導情報を通知するという目的のためには必ずしも各エリア間に設ける必要もない。
【0044】
図10は、この場内車両情報取得手段としてのDSRCアンテナ60を設置した実施形態における、記憶部12での各種データ管理の例を示した図である。図に示したように、データの例としては、車両20が、場外であるか場内であるか、場内の場合においては、退場済みであるのか未到着であるのかの2種類に、場内の場合においては、目的エリアに到着中であるか、誘導中であるか、退場中であるかの3種類に分類することができる。また、図3で説明した実施形態のデータの項目とは、現在エリアを記憶、管理できる点で異なっている。また、目的エリアに到着したか否かを示す誘導フラグをデータ項目として管理してもよい。さらには、車両20の移動履歴、移動時刻など車両20の移動に関するログを記録しておき、後の誘導管理に役立ててもよい。
【0045】
図11は、この場内車両情報取得手段を採用した場合において可能となる追加誘導処理のフロー図である。車両20が入場した後、この追加誘導処理が開始される(S300)。場内車両情報取得手段としてのDSRCアンテナ60a〜60jの何れかが車両20を検知する(S301)と、前述の手法にて当該車両20の現在エリアが判別される(S302)。また、当該車両20の目的エリアも記憶部12を参照することで判別される(S303)。そして、現在エリアが目的エリアに一致しているか否かが判断され(S304)、一致していないと判断した場合は、現在のエリアが追加誘導情報を通知する所定ポイントであるか否かが判断される。所定ポイントでない場合には、S301に戻って新たに車載器番号が取得されることを待つ。
【0046】
他方、所定ポイントである場合には、所定ポイントから目的エリアまでの経路を案内する追加誘導情報を、当該車両20に対応する携帯電話22に対して通知する。追加誘導情報の通知は、誘導処理と同様、ショートメッセージ(SMS)や、自動音声案内にて行われる。また、端末連絡先にEメールアドレスを採用した場合には、文字による通知のみならず、地図を添付することも可能となる。
【0047】
さらに本実施形態では、届先業者に対して車両20の現在エリアを通知する追加連絡処理を行うこととしている(S307)。入場の際、届先業者に車両20の到着を通知した連絡処理と同様に、車両20の現在エリアを当該車両20の車載器番号に対応する業者側端末連絡先に通知することで、届先業者は車両20が場内でどのエリアに居るのかを把握することができる。本実施形態では、この追加連絡処理を、追加誘導情報の通知と同じ所定ポイント通過のタイミングで行うこととしたが、そのタイミングは異なるものであってもよい。
【0048】
一方、S304において、現在エリアが目的エリアに一致していると判断した場合には、車両20が目的エリアに到着したことを示すものであるから、誘導フラグを0から1に変更し(S308)、追加誘導処理を終了する(S309)。ここで、追加誘導処理は終了することとなるが、この後、車両20は退場口40から退場することとなるため、退場口40までの経路を誘導処理、追加誘導処理と同様に通知する退場誘導処理を行うこととしてもよい。
【0049】
以上、場内車両情報取得手段としてのDSRCアンテナ60a〜60jを採用した実施形態について説明したが、この実施形態では場内での車両20の位置を管理することができると共に、車両20が目的エリアに到着する経路途中においても追加誘導情報を通知することができ、さらに車両20のドライバーにとって分かり易い場内案内を提供することができる。
【0050】
では、次に、車両20、入場時における携帯電話番号の確認処理を行う実施形態について図12を用いて説明する。同じ車両20であっても、異なるドライバーが運転するなどの事情により携帯電話22が異なる場合がある。異なっている場合には、実際にドライバ
ーが所持する携帯電話22に対して誘導処理、追加誘導処理を行うことはできない。このため、本実施形態では、入場時にドライバーが所持する携帯電話22が、車両20に対応付けられているものか否かを確認する確認処理を行うことしている。
【0051】
図12は、本実施形態における車両20の入場時の処理であり、図4で説明した実施形態の処理と比較して、破線の枠で囲った処理が追加されている。他の処理については図4と同様のものであるため、ここでは、この破線の枠で囲った処理を中心に説明を行う。S102にて事前登録があると判断された場合、図4では直ちにゲートを開く(S103)こととしていたが、本実施形態では、確認処理(S400)が実行される。この確認処理は、入場口30に停車する車両20のドライバーが所持する携帯電話22の携帯電話番号が、当該車両20の車載器番号に実際に対応付けられている番号か否かを確認するための処理である。
【0052】
GPS機能を搭載する携帯電話22の場合には、管制センター10は、携帯電話22と通信して携帯電話22の位置が入場口30付近に位置するか否かを確認を行う。携帯電話22が入場口30付近に位置していると確認できた場合には、ゲートを開いて車両20を場内に導く(S103)。一方、確認できなかった場合は、車両20には、予め対応付けられた携帯電話22でない可能性があるため、携帯電話番号の登録処理を実行する(S200)。このように、車両入場時にドライバーが所持する携帯電話22の位置を確認することで、確実に場内において誘導処理を行うことができる。
【0053】
また、GPS非搭載の携帯電話22の場合には、各携帯キャリアが提供している簡易位置取得機能を利用することで、事前に登録した携帯電話22であるか否かを確認することができる。この場合、情報端末としてPHSを用いる場合には、ある程度正確にその位置を把握することができるが、携帯電話においては通信圏が最大数kmとなってしまい誤差が生じることとなる。この場合、このような誤差であっても、ある程度、市場の範囲内にいることを確認できた場合には、入場口30付近に位置するとみなすこととしてもよい。
【0054】
また、確認処理は、GPS機能、簡易位置取得機能に限らず、例えば、路側機33などに設けられる出力手段にて携帯電話番号を提示することとしてもよい。登録されている携帯電話番号を表示、あるいは、音声にて車両20のドライバーに伝えることで確認することができる。ドライバーが異なる携帯電話番号と判断した場合には、ドライバーが路側機33の入力手段や、携帯電話22にて登録処理を行うこととなる(S200)。
【0055】
さらには以上のような確認処理を組み合わせて行うこととしてもよい。例えば、GPS機能を搭載する携帯電話22である場合には、GPS機能による確認処理を行い、そうでない場合には、簡易位置取得機能による確認処理を行い、さらに取得できない場合には携帯電話番号をドライバーに提示するようにする。このように段階を踏むことで、ドライバーの手間を省くと共に、短い時間で確認処理を実行することができる。以上、入場時の確認処理について説明したが、このような確認処理を採用することで、より確実に場内での車両誘導を行うことができる。
【0056】
以上、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、それぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせて構成した実施形態も本発明の範疇となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】市場などの場内区分けの様子を示した図。
【図2】場内車両管制システムの構成を示した図。
【図3】記憶部に記憶される各種データの例を示した図。
【図4】場内車両管制システムにおける処理を示したフロー図。
【図5】場内車両管制システムにおける車両誘導の様子を示した図。
【図6】データベース未登録状況の各種形態を示した図。
【図7】登録処理を示したフロー図。
【図8】場内での車両状況を示した図。
【図9】場内のDSRCアンテナ配置の様子を示した図。
【図10】他の実施形態に係る各種データの例を示した図。
【図11】追加誘導処理を示したフロー図。
【図12】場内車両管制システムにおける他の実施形態の処理を示したフロー図。
【符号の説明】
【0058】
10…管制センター、11…サーバ、12…記憶部、13…自動応答アプリ、14…PBX(場内交換機)、20…車両、21…車載器、22…携帯電話(情報端末)、30…入場口、31…DSRCアンテナ(入場車両用)、32…入場ゲート、33…路側機、40…退場口、41…DSRCアンテナ(退場車両用)、50…携帯電話(業者側情報端末)、60a〜j…DSRCアンテナ(場内車両用)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
場内において車両の誘導を行う場内車両管制システムであって、
場内入口に設けられ、車両に搭載された車載器と無線通信を行い、通信圏内に入った車載器の車載器識別情報を取得する入場車両情報取得手段と、
車載器識別情報に対応付けて、端末連絡先と、目的エリアを記憶する記憶手段と、
入場車両情報取得手段が車載器識別情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先に対し、取得した車載器識別情報に対応する目的エリアに誘導する誘導情報を通知する誘導処理を行う制御手段を備えることを特徴とする
場内車両管制システム。
【請求項2】
場内各所に設けられ、車両に搭載された車載器と無線通信を行い、通信圏内に入った車載器の車載器識別情報を取得する場内車両情報取得手段を備え、
制御手段は、所定の場内車両情報取得手段が車載器情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先に対し、取得した車載器識別情報に対応する目的エリアに誘導する追加誘導情報を通知する追加誘導処理を行う
請求項1に記載の場内車両管制システム。
【請求項3】
記憶手段は、車載器識別情報に対応付けて、業者側連絡先を記憶し、
制御手段は、入場車両情報取得手段が車載器識別情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する業者側連絡先に対して車両の到着を通知する連絡処理を行う
請求項1または請求項2に記載の場内車両管制システム。
【請求項4】
場内において車両の誘導を行う場内車両管制システムであって、
場内入口に設けられ、車両に搭載された車載器と無線通信を行い、通信圏内に入った車載器の車載器識別情報を取得する入場車両情報取得手段と、
車載器識別情報に対応付けて、端末連絡先と、複数のエリアからなる候補エリアを記憶する記憶手段と、
入場車両情報取得手段が車載器識別情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する候補エリアに含まれる複数のエリアから1つの目的エリアを決定し、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先に対し、決定した目的エリアに誘導する誘導情報を通知する誘導処理を行う制御手段を備えることを特徴とする
場内車両管制システム。
【請求項5】
場内各所に設けられ、車両に搭載された車載器と無線通信を行い、通信圏内に入った車載器の車載器識別情報を取得する場内車両情報取得手段を備え、
制御手段は、所定の場内車両情報取得手段が車載器情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先に対し、決定した目的エリアに誘導する追加誘導情報を通知する追加誘導処理を行う
請求項4に記載の場内車両管制システム。
【請求項6】
記憶手段は、車載器識別情報に対応付けて、業者側連絡先を記憶し、
制御手段は、入場車両情報取得手段が車載器識別情報を取得した際、取得した車載器識別情報に対応する業者側連絡先に対して車両の到着を通知する連絡処理を行う
請求項4または請求項5に記載の場内車両管制システム。
【請求項7】
連絡処理は、誘導処理にて決定した目的エリアを、取得した車載器識別情報に対応する業者側連絡先に通知する
請求項6に記載の場内車両管制システム。
【請求項8】
制御手段は、誘導処理において、取得した車載器識別情報が記憶手段に記憶されていない場合、取得した車載器識別情報に対応付けて、端末連絡先と、目的エリアまたは候補エリアとを登録する登録処理を行う
請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の場内車両管制システム。
【請求項9】
制御手段は、誘導処理において、取得した車載器識別情報に対応する端末連絡先の情報端末が、場内入口に存在するか否かを確認する確認処理を行い、当該情報端末が存在する場合には誘導情報を通知し、当該情報端末が存在しない場合、取得した車載器識別情報に対応付けて、端末連絡先を登録する登録処理を行う
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の場内車両管制システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2010−146460(P2010−146460A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−325436(P2008−325436)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【Fターム(参考)】