説明

変圧器用騒音低減構造

【課題】従来に比べて低コストで維持管理が容易であり、さらに特定周波数の低減が可能な変圧器用騒音低減構造を提供する。
【解決手段】変圧器1本体の周囲を覆う防音壁2を有する変圧器用騒音低減構造101において、変圧器1の稼動状態で発生する騒音の特定周波数に共鳴する共鳴型吸音構造体3を、変圧器の外面と防音壁の内面によって形成される閉空間4内の床面5に設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁誘導の作用により交流電流の電圧を変える変圧器の騒音低減構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題に対する関心の高まりとともに、変圧器に対しても低騒音化が求められている。変圧器の騒音は、変圧器を構成するコイルでの電磁振動や、鉄心での磁歪振動などがコイル及び鉄心を覆う変圧器のタンクに伝播し、タンク表面から騒音となって外部へ放射される。振動源であるコイル及び鉄心は、変圧器に必須の構成であるため削減することはできない。よって変圧器で発生した騒音を低減するために、変圧器本体の周囲に鉄板やコンクリート製の防音壁を設置する方法がある。この方法は、防音壁の遮音効果により、外部へ放射される騒音を低減するが、防音壁の内側では音の反射により、騒音が増大するといった問題があった。
【0003】
この問題を解決するため、現在では防音壁の内壁に、共鳴型吸音構造体もしくは吸音材を設置することによって、防音壁内側の騒音を低減している(例えば特許文献1)。また、振動センサー、集音装置、及び音声発生装置を用い、音声発生装置から発生する音声を制御して、いわゆるノイズキャンセリング方法によって、防音壁内側の騒音を低減している(例えば特許文献2、3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−213541号公報(請求項1、図1)
【特許文献2】特開平6−338426号公報(請求項1、図1)
【特許文献3】特開2008−218745号公報(請求項1、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば特許文献1のように、共鳴構造体を用い、この共鳴構造体を防音壁に設置する構造では、共鳴構造体の内部で共鳴により増大した音が防音壁を介して外部へ透過するのを防止するため、防音壁の板厚を増して音の透過損失を増加させる必要がある。このため、防音構造全体の重量増加、及びその製造コストの増大が問題となっていた。
【0006】
一方、吸音材を用いた防音構造では、吸音材は、200Hz以下の低周波数帯域における騒音低減量が小さいという問題がある。
また、振動センサー、集音装置、音声発生装置を用いる防音構造では、これらの機器が必要となるため、製造コストの増大や、メンテナンスが必要であることが問題となっていた。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、従来に比べて低コストで維持管理が容易であり、かつ特定周波数の騒音の低減が可能な、変圧器用騒音低減構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の一態様における変圧器用騒音低減構造は、変圧器と、この変圧器を包囲する防音壁と、稼動状態の変圧器から発生する騒音の特定周波数に共鳴する共鳴型吸音構造体とを備えた変圧器用騒音低減構造において、上記共鳴型吸音構造体は、変圧器の外面と防音壁の内面とによって形成される閉空間の内、変圧器を据え付けた床面に設置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様における変圧器用騒音低減構造によれば、共鳴型吸音構造体を変圧器の据え付け面である床面に設置したことから、防音壁の板厚を増大することなく有効に騒音を低減することができる。さらに、騒音低減のために振動センサー、集音装置、及び音声発生装置を使用する必要がないことから、従来に比べて低コストであり維持管理が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態1による変圧器用騒音低減構造を示す断面図である。
【図2】図1に示す変圧器用騒音低減構造に備わる共鳴型吸音構造体の断面図である。
【図3】図1に示す変圧器用騒音低減構造に備わる共鳴型吸音構造体の斜視図である。
【図4】図1に示す変圧器用騒音低減構造に備わる共鳴型吸音構造体の吸音率、及び、比較対象の吸音材における吸音率をそれぞれ記したグラフである。
【図5】本発明の実施の形態2における変圧器用騒音低減構造に備わる共鳴型吸音構造体の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態3における変圧器用騒音低減構造に備わる共鳴型吸音構造体の一例を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態4における変圧器用騒音低減構造に備わる共鳴型吸音構造体の一例を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態5における変圧器用騒音低減構造に備わる共鳴型吸音構造体の一例を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態6における変圧器用騒音低減構造に備わる共鳴型吸音構造体の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態である変圧器用騒音低減構造について、図を参照しながら以下に説明する。尚、各図において、同一又は同様の構成部分については同じ符号を付している。
【0012】
実施の形態1.
図1には、本発明の実施の形態1による変圧器用騒音低減構造101が示されている。変圧器用騒音低減構造101は、変圧器1と、変圧器1を包囲して稼働状態の変圧器1が発する騒音の外部への漏れを低減する防音壁2と、共鳴型吸音構造体3とを備える。共鳴型吸音構造体3は、変圧器1が発する騒音の特定周波数で共鳴させて、結果としてこの周波数の騒音の低減を図る構造部分である。
このような共鳴型吸音構造体3は、変圧器1の本体外面1aと、防音壁2の内面2aとによって形成される閉空間4の中で、変圧器1を据え付けた床面5に設置される。以下には、共鳴型吸音構造体3についてさらに詳しく説明する。
【0013】
通常、変圧器1の本体から放射された騒音では、変圧器1における励磁電源周波数の2倍の周波数成分がピーク状に出現する。このような騒音は、防音壁2の遮音効果により減少して防音壁2の外側へ放射される。また防音壁2内の閉空間4では、吸音対策を講じなければ、壁面での騒音の反射により騒音レベルは増大する。
【0014】
本実施の形態1では、共鳴型吸音構造体3は、その共鳴周波数が変圧器1の励磁電源周波数の2倍の周波数成分となるよう、詳細後述のように寸法設計され、上述のように床面5に設置される。
このような構成により、防音壁2の内側での騒音は、共鳴吸音構造体3で吸音され低減される。一方、床面5は、音の透過損失が大きいことから、共鳴吸音構造体3の内部で共鳴により増大した音が床面5を通して外部へ透過することは防止あるいは抑制される。よって、防音壁2の内側の閉空間4における騒音を低減することが可能となり、防音壁2の外側へ放射される騒音を低減することできる。
【0015】
次に、共鳴型吸音構造体3の共鳴周波数の設計方法について以下に説明する。
図2には、共鳴型吸音構造体3の断面を示し、図3には共鳴型吸音構造体3の斜視図を示している。共鳴型吸音構造体3は、中空の筐体であり、筐体を形成する天板31と、側板32と、底板33とを有し、天板31、側板32、底板33の内側にて空洞部34を形成する。これら天板31、側板32、底板33は、本実施形態では、アルミニウム、鉄などの強度の大きい金属板を用いているが、樹脂など金属以外の材料を用いてもよい。
【0016】
また、天板31は、当該天板31を貫通し空洞部34に通じる円形状の開口、つまり円孔35を有する。円孔35は、本実施形態では図示するように、天板31に格子状にて配置されているが、配置形態は格子状に限定するものではない。また、本実施形態1では複数の円孔35を設けているが、共鳴型吸音構造体3の大きさに依存して、一つの共鳴型吸音構造体3において一つの円孔35を有する形態を採ることもできる。
【0017】
ここで、閉空間4における音響伝達媒質、即ち空気の、音速をc[m/sec]、密度をρ[kg/m]、粘性係数をμ[kg/(m・sec)]とし、共鳴型吸音構造体3の空洞部34の容積をV[m]、円孔35の個数をn[個]、円孔35の直径をd[m]、円孔35の深さをt[m]、円孔35の有効深さをte[m]、円孔35の総面積をS[m]とした場合、共鳴型吸音構造体3の共鳴周波数fr[Hz]は次式で表される。尚、この例では、円孔35の深さtは、天板31の板厚に等しく、円孔35の有効深さteは、深さtに規定の係数を乗じた値である。
【0018】

【0019】
したがって、変圧器1の騒音でピーク状に出現する周波数をft[Hz]とすると、
fr=ft (2)
となるように、共鳴型吸音構造体3の(1)式に示される各部寸法を調整することによって、大きな騒音低減効果を得ることができる。即ち、共鳴型吸音構造体3の(1)式に示される各部寸法を調整することにより、騒音内の、ピーク状に出現している特定周波数に、共鳴型吸音構造体3の共鳴周波数frを調整することができる。これにより、吸音材では騒音低減効果が小さかった200Hz以下の低周波数帯域の騒音低減が可能となる。
【0020】
例えば、変圧器1における励磁電源周波数が50Hzである場合、変圧器1の騒音の内、ピーク状に出現する周波数(特定周波数)ftは、上述のように励磁電源周波数の2倍となることから、100[Hz]となる。よって、上記式(1)におけるfrをftとして、共鳴型吸音構造体3を設計することで、当該騒音を抑制することができる。
【0021】
本実施形態1では、設計用の共鳴周波数frを励磁電源周波数の2倍の周波数に設定したが、設計用の共鳴周波数frは、この共鳴周波数frと同等範囲、つまり共鳴周波数frに対して±10%の範囲内であれば、これによって設計された共鳴型吸音構造体3による騒音低減の効果は、ある程度大きく得られる。
【0022】
また、共鳴型吸音構造体3の設計において、音響特性である音響インピーダンスZrを考慮することが好ましい。
ここで、共鳴型吸音構造体3の音響特性である音響インピーダンスZrは、次式で表される。
【0023】

【0024】
(3)式の音響インピーダンスZrにおける実部は、音響抵抗Rrと定義され、次式で表される。
【0025】

【0026】
(3)式において、共鳴器表面の音響インピーダンスZrの虚部は、音響リアクタンスXrと定義され、次式で表される。
【0027】

【0028】
ここで、共鳴型吸音構造体3に音が角度θ度で入射した場合の共鳴型吸音構造体3の吸音率αは、次式で表される。
【0029】

【0030】
ここで音場入射を想定した場合の吸音率αは、入射角0〜78度で平均して算出され、次式で表される。
【0031】

【0032】
また、共鳴型吸音構造体3への音の入射を垂直入射と想定する場合の吸音率αは、式(6)において、入射角0度(θ=0)で算出できる。また、ランダム入射と想定する場合の吸音率αは、入射角0〜90度で平均して算出できる。
【0033】
このようにして求めた吸音率αが、周波数Ft=Frで最大となるように、共鳴型吸音構造体3の各部寸法を調整することで、より高い吸音特性を有することが可能となる。
特に、音場入射を想定した式(7)で計算される吸音率αが0.9〜1.0の範囲内となるように共鳴型吸音構造体3を構成することにより、高い吸音特性を有することが可能となる。
【0034】
図4には、一般的に使用されているロックウール吸音材と、本実施の形態1に従い製作した共鳴型吸音構造体3との各吸音率の実測値が周波数とともにグラフで示されている。図4の例では、励磁周波数50Hzの場合を想定して、吸音材で最も騒音を低減することが困難な周波数100Hzに、共鳴型吸音構造体3の共鳴周波数を調整している。
その結果、図4からも明らかなように、共鳴型吸音構造体3は、100Hzをピークにその前後の周波数の音を低減可能であることが分かる。
【0035】
以上説明したように、本実施の形態1の変圧器用騒音低減構造101によれば、特許文献2、3の発明で用いられているような、振動センサー、集音装置、及び音声発生装置は使用することなく、高い騒音低減効果を得ることが可能である。また、吸音材では吸音が困難な周波数の騒音を低減することができる。したがって、従来に比べて安価で、かつ少ないメンテナンスあるいはメンテナンスが不要であり、特定周波数の騒音を低減することができる変圧器用騒音低減構造が提供可能である。
【0036】
実施の形態2.
実施の形態1では、図3に示すように比較的大きい共鳴型吸音構造体3を一つ用いる場合を例に採ったが、本実施の形態2における変圧器用騒音低減構造では、図5に示すように、比較的小さい共鳴型吸音構造体3−2を複数個、あるいは図3に示す共鳴型吸音構造体3を複数個、集合化して配置する構成を例示する。
【0037】
この構成によれば、実施の形態2の変圧器用騒音低減構造は、実施の形態1の変圧器用騒音低減構造101が奏する効果を得ることができるとともに、さらに、共鳴型吸音構造体3のサイズが比較的小さいことから、閉空間4内の床面5に共鳴型吸音構造体3を設置する自由度を向上することができる。
【0038】
実施の形態3.
上述の、実施の形態1、2では、共鳴型吸音構造体3は、天板31、側板32、及び底板33にて筐体を構成している例を示した。一方、本実施の形態3では、図6に示すように、共鳴型吸音構造体3−3は、底板33を省略し、天板31及び側板32から形成される構成を開示する。
【0039】
即ち、閉空間4内の床面5が整地され平坦である場合には、図6に示すように、床面5に側板32を直接、立設する構成を採ることができる。即ち、床面5を共鳴型吸音構造体3−3の底板とし共用する。
この構成によれば、実施の形態3の変圧器用騒音低減構造は、実施の形態1の変圧器用騒音低減構造101が奏する効果を得ることができるとともに、底板を削除したことから共鳴型吸音構造体3−3の重量及び製造コストを削減することができる。
【0040】
実施の形態4.
実施の形態3では、閉空間4内の床面5が整地され平坦である場合の構成を説明したが、本実施の形態4では、逆に、閉空間4内の床面5が整地されておらず凹凸がある場合における共鳴型吸音構造体の構成例を示す。
即ち、図7に示すように、共鳴型吸音構造体3−4は、天板31、側板32、及び可撓性底板36によって筐体を形成する。可撓性底板36は、共鳴型吸音構造体3の底板33に代わる部材であり、底板33が金属材等からなるに対し、可撓性底板36は、側板32よりも柔軟な例えばゴムシートなどの可曉性部材からなる。
【0041】
このように構成することで、実施の形態4の変圧器用騒音低減構造は、実施の形態1の変圧器用騒音低減構造101が奏する効果を得ることができるとともに、さらに、例えば凹凸があるような床面5であっても、可撓性底板36がその凹凸を吸収可能であり、また、共鳴型吸音構造体3−4の底面からの音漏れを防止することができる。さらに、可撓性底板36を用いることから、鳴型吸音構造体3−4の質量及び製造コストを削減することも可能である。
【0042】
実施の形態5.
実施の形態4では、共鳴型吸音構造体3−4の底部全面を可撓性底板36にて構成したが、本実施の形態5では、図8に示す共鳴型吸音構造体3−5のように、側板32における床面5との接点部分37aのみに可撓性部材37を設ける構成を採っている。
【0043】
この構成によれば、実施の形態5の変圧器用騒音低減構造は、実施の形態1の変圧器用騒音低減構造101が奏する効果を得ることができるとともに、可撓性部材37として、例えばOリングなどの部材を使用することが可能となる。また、実施の形態3における共鳴型吸音構造体3−3と同様に、床面5を共鳴型吸音構造体3−5の底板とし共用することができる。よって、実施の形態4における共鳴型吸音構造体3−4に比べて共鳴型吸音構造体3−5の重量及び製造コストを削減することができる。勿論、実施の形態4における共鳴型吸音構造体3−4と同様に、例えば凹凸があるような床面5であっても、可撓性部材37がその凹凸を吸収でき、また共鳴型吸音構造体3−5の底面からの音漏れを防止することができる。
【0044】
実施の形態6.
実施の形態1〜5では、共鳴型吸音構造体3等は直方体等の角筒形状である場合を説明したが、共鳴型吸音構造体の形状は、角筒形状に限定するものではなく、任意の形状を採ることができる。即ち、他の一例として本実施の形態6では、図9に示すように、共鳴型吸音構造体3−6は、円筒形状にて構成している。
【0045】
実施の形態6においても、実施の形態1の変圧器用騒音低減構造101が奏する効果を得ることができるとともに、共鳴型吸音構造体3−6のように、例えば円筒形状にて構成することで、側板32としてパイプを使用することができ、共鳴型吸音構造体の製造の自由度を向上させることができる。
【符号の説明】
【0046】
1 変圧器、2 防音壁、3 共鳴型吸音構造体、
3−2〜3−6 共鳴型吸音構造体、4 閉空間、5 床面、31 天板、
33 底板、34 空洞部、35 円孔、36 可撓性底板、37 可撓性部材、
101 変圧器用騒音低減構造。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変圧器と、この変圧器を包囲する防音壁と、稼動状態の変圧器から発生する騒音の特定周波数に共鳴する共鳴型吸音構造体とを備えた変圧器用騒音低減構造において、
上記共鳴型吸音構造体は、変圧器の外面と防音壁の内面とによって形成される閉空間の内、変圧器を据え付けた床面に設置されることを特徴とする変圧器用騒音低減構造。
【請求項2】
上記共鳴型吸音構造体は、中空の筐体で構成され、この筐体において上記閉空間に面し上記床面に対向する天板には該天板を貫通する円孔を有し、
ここで、音響伝達媒質における、音速をc[m/sec]、密度をρ[kg/m]、粘性係数をμ[kg/(m・sec)]、共鳴型吸音構造体の筐体内の容積をV[m]、円孔の個数をn[個]、円孔の径をd[m]、円孔の深さをt[m]、円孔の有効深さをte[m]、円孔の総面積をS[m]、共鳴型吸音構造体における共鳴周波数をft[Hz]としたとき、
共鳴周波数ftは、次式で表され、


上記変圧器の励磁電源周波数の2倍を騒音の上記特定周波数として上記共鳴周波数ftに設定し、この共鳴周波数ftを用いて共鳴型吸音構造体は設計される、請求項1記載の変圧器用騒音低減構造。
【請求項3】
上記共鳴型吸音構造体における音響特性である音響インピーダンスZrの実部に相当する音響抵抗Rr、虚部に相当する音響リアクタンスXrは、それぞれ次式で表され、


さらに、上記共鳴型吸音構造体へ音が角度θで入射したときの共鳴型吸音構造体の吸音率αは、次式で表され、


ここで音場入射を想定した場合の吸音率αは、入射角0〜78度で平均して算出されて次式で表され、


この音場入射吸音率αが0.9〜1.0の範囲となるように上記共鳴型吸音構造体は設計される、請求項1又は2に記載の変圧器用騒音低減構造。
【請求項4】
上記共鳴型吸音構造体は、複数個設けられ、これらを集合化して床面に配置される、請求項1から3のいずれか1項に記載の変圧器用騒音低減構造。
【請求項5】
上記共鳴型吸音構造体は、上記床面を当該筐体の底板とし共用して形成される、請求項1から4のいずれか1項に記載の変圧器用騒音低減構造。
【請求項6】
上記共鳴型吸音構造体は、当該筐体における側面と上記床面との接点部分に可撓性部材を有する、請求項5記載の変圧器用騒音低減構造。
【請求項7】
上記共鳴型吸音構造体は、上記床面に接する当該筐体の底板を可撓性部材にて構成する、請求項1から4のいずれか1項に記載の変圧器用騒音低減構造。
【請求項8】
上記共鳴型吸音構造体は、角筒形状又は円筒形状である、請求項1から7のいずれか1項に記載の変圧器用騒音低減構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2013−21035(P2013−21035A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151327(P2011−151327)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】