説明

変調コードの符号化/復号化方法及び装置

【課題】変調コードの符号化/復号化方法及び装置を提供する。
【解決手段】ソース情報にエラー検出用ビットを付加するステップ、エラー検出用ビット及びソース情報で構成されたデータ列のうち、ラン長制限コードのk−拘束条件(または、最大ラン長制限条件)を違反したデータ列にエラー検出コードによって検出可能なエラーパターンを挿入することに該当するk−拘束条件符号化を実行し、k−拘束条件符号化が実行されたデータ列を記録媒体に記録するステップ及び記録されたデータ列を読み込み、読み込んだデータ列のエラー発生の有無を検出するステップを含むことを特徴とする変調コードの符号化及び復号化方法である。したがって、本発明によれば、コード率損失がないので、従来の技術より高密度を達成でき、複雑度面で従来の技術より簡単であり、信頼できるタイミング復元能力を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体に記録されるデータ列がラン長制限条件のうち、特に、k−拘束条件を満足させるための変調コード符号化/復号化方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、変調コードは、記録媒体に記録されるデータ列が与えられたラン長制限条件を満足するようにラン長制限(RLL:Run Length Limited)コードを使用していた。RLLコードは、(d,k)で表現し、符号化及び復号化は、一定の規則をもって行われる。ここで、dは、NRZI(Non Return to Zero Invert)信号表現領域で1と1との間に発生する連続的な0の最小数を意味し、隣接シンボル間の干渉を減らす役割を行い、kは、1と1との間に発生する連続的な0の最大数を意味し、一定の時間内にタイミング情報を抽出できるように最大遷移間隔を制限する役割を行う。一般的に、商業的なハードディスクドライブには、RLLコードとしてk−拘束コードと呼ばれる(0,k)コードを使用する。
【0003】
しかし、RLLコードは、システム構成のために必須的な要素である一方、シャノンコーディング理論によってコード率損失を伴って、記録密度の向上を限定させる原因となり、また復号化過程でエラー伝達によってシステムの性能を低下させる原因となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする技術的課題は、RLL条件を満足しないデータ列にエラー検出コードが検出可能なエラーパターンを挿入(ビットフリップ)することによって、コード率損失をなくし、エラーパターン挿入によって引き起こされたエラーをエラー訂正メカニズムによって訂正する方法を含む変調コードの符号化/復号化方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を達成するために、本発明による変調コードの符号化及び復号化方法は、ソース情報にエラー検出用ビットを付加するステップ、エラー検出用ビット及びソース情報で構成されたデータ列のうち、RLLコードのk−拘束条件(または、最大RLL条件)を違反したデータ列に、エラー検出コードによって検出可能なエラーパターンを挿入することに該当するk−拘束条件符号化を実行し、k−拘束条件符号化が実行されたデータ列を記録媒体に記録するステップ及び記録されたデータ列を読み込んで、読み込んだデータ列のエラー発生の有無を検出するステップを含むことを特徴とする。
【0006】
前記他の課題を達成するために、本発明による変調コードの符号化及び復号化装置は、ソース情報にエラー検出用ビットを付加するエラー検出コード符号化部、エラー検出用ビット及びソース情報で構成されたデータ列のうち、RLLコードのk−拘束条件(または、最大RLL条件)を違反したデータ列に、エラー検出コードによって検出可能なエラーパターンを挿入することに該当するk−拘束条件符号化を実行するk−拘束条件符号化部、k−拘束条件符号化が実行されたデータ列を記録する記録媒体及び記録媒体に記録されたデータ列を読み込み、読み込んだデータ列のエラー発生の有無を検出するエラー検出コード復号化部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明による変調コードの符号化/復号化方法及び装置は、コード率損失がないので、従来の技術より高密度を達成できる。
【0008】
また、本発明による変調コードの符号化/復号化方法及び装置は、復号化過程でエラーの伝達がない。
【0009】
また、本発明による変調コードの符号化/復号化方法及び装置は、符号化及び復号化方法が複雑度面で従来の技術より簡単である。
【0010】
また、本発明による変調コードの符号化/復号化方法及び装置は、従来の技術で広く使用しているk−拘束(10以上)を実現できて、従来の技術のように信頼できるタイミング復元能力を提供する
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明による変調コードの符号化及び復号化方法を添付された図面を参照して次の通り説明する。
図1は、本発明による変調コードの符号化及び復号化方法を説明するための一実施形態のフローチャートである。
【0012】
まず、記録媒体に記録されるソース情報にエラー検出用ビットを付加する(ステップ10)。エラー検出コードとしてパリティチェックコード(PCC:Parity Check Code)及びサイクリックリダンダンシーチェックコード(CRCC:Cyclic Redundancy Check Code)のうち何れか一つを使用することを特徴とする。
【0013】
ステップ10後に、エラー検出用ビット及びソース情報で構成されたデータ列のうち、RLLコードのk−拘束条件(または、最大RLL条件)を違反したデータ列に、エラー検出コードによって検出可能なエラーパターンを挿入することに該当するk−拘束条件符号化を実行し、k−拘束条件符号化が実行されたデータ列を記録媒体に記録する(ステップ12)。
【0014】
RLLコードは、シャノンコーディング理論によってコーディング過程でリダンダンシービットの付加が必然的であり、符号化及び復号化は、一定の規則によって行われる。一方、本発明は、k−拘束条件を満足しないコードワードにエラー検出コードが検出可能なエラーパターンを人為的に挿入(ビットフリップ)してk−拘束条件を付加するため、コード率の損失がなく、ビットフリップ位置の選択に対する規則のみあり、完壁な復号化規則はない。本発明は、一定の規則のない復号化器によって誤った復号化が行われうるが、誤った復号化は、エラー率に影響を与えず、人為的に挿し込まれたエラーパターンは、エラー訂正メカニズムによって訂正される。エラーパターンは、エラー検出コードによって検出可能なパターンであって、k−拘束条件を違反したデータ列の中間領域に挿入することを特徴とする。
【0015】
例えば、NRZ信号表現領域でデータ列が“01111110”であり、kは4という。kが4である場合、NRZ信号表現領域で可能な連続的な0または1の数は5である。しかし、データ列“01111110”のうち、“111111”データ列は、連続的な1の数が6となってk=4を満足しない。本発明では、“111111”をk−拘束条件を満足するデータ列に変換するために、データの中間領域にエラー検出コードが検出可能なエラーパターンを挿入した。一例として“001100”というエラーパターンがエラー検出コードによって検出可能であると仮定したとき、エラーパターンが挿し込まれたデータ列、すなわち、k−拘束符号化されたデータ列は、“110011(=111111+001100)”となる。言い換えれば、エラーパターンを構成するビットのうち、1の位置と関連したデータ列のビットをフリップすることによって、コード率の損失なしにk−拘束符号化が行われ、記録媒体に記録されるデータ列には、人為的に作られたエラーパターンが含まれる。
【0016】
本発明によるk−拘束符号化過程をNRZI信号表現領域で説明すれば、次の通りである。NRZI信号表現領域でデータ列を“010000010”とし、kは4としよう。kが4である場合、NRZI信号表現領域で1と1との間に発生可能な連続的な0の数は4である。しかし、データ列“010000010”のうち、“00000”のデータ列は、連続的な0の数が5となって、k=4を満足しない。エラーパターン“00110”がエラー検出コードによって検出可能であると仮定したとき、データ列“00000”の中間領域にエラーパターンが挿し込まれたデータ列、すなわち、k−拘束符号化されたデータ列は、“00110(=00000+00110)”となる。
【0017】
前記の例で、k−拘束符号化及び記録過程は、データ列に人為的にエラーパターンを挿入し、エラーパターンが含まれたデータ列を記録する過程で構成されていることが確認できる。ビットフリップによって引き起こされたエラーは、エラー訂正メカニズム、特に、ポストビタービにビットフリップによって発生したエラーイベントをフィルタとして使用することによって訂正できる。前記の例で、ビットフリップによって人為的に引き起こされたエラーを訂正するために、ポストビタービに使用せねばならないエラーイベントフィルタは、±[2,2]=[1,1]であるということが分かる。
【0018】
本発明で、k−拘束条件のkは、少なくとも10以上であることを特徴とし、kが10以上である場合、k=∞である場合とほぼ同じ性能を達成できるということが模擬実験を通じて確認できる。kが10未満である場合には、エラーパターン挿入の頻度数が増加して、チャンネルによって発生したエラーがないとしても、エラー訂正メカニズムのエラー訂正能力の限界のために、人為的なエラーを訂正できなくなる。結果的に、信号対ノイズ比が上昇してもエラー率が低下しないエラーフロアが発生して、信頼できる情報復元能力が確保できなくなる。
【0019】
ステップ12後に、記録媒体に記録されたデータ列を読み込み、読み込んだデータ列のエラー発生の有無を検出する(ステップ14)。
【0020】
読み込んだデータ列のエラーは、前述したステップ12で挿し込まれたエラーパターンでもあり、記録媒体に記録された情報を読み込む過程で発生するエラー(チャンネル歪曲によって発生したエラー)でもある。すなわち、ステップ14は、チャンネル歪曲によって発生したエラーだけでなく、エラーパターンの挿入によって引き起こされたエラー発生の有無を検出する。
【0021】
ステップ14で読み込んだデータ列のエラー発生を検出したならば、読み込んだデータ列に対してk−拘束条件復号化を実行する(ステップ16)。
【0022】
ここで、k−拘束復号化とは、k−拘束条件を違反したデータ列にエラーパターンを挿入する過程の逆過程を意味する。前述したk−拘束符号化の例で、kが4である場合、k−拘束を違反するデータ列“111111(00000)”は、“110011(00110)”にk−拘束符号化されるということが分かる。k−拘束復号化は、k−拘束符号化の逆過程であって、データ列のうち“110011(00110)”のパターンを探し、“111111(00000)”に変換することによって行われる。k−拘束復号化過程がパターンマッチング方式によって行われるため、もし“110011(00110)”が、エラーパターンが挿し込まれたデータ列ではなくても、k−拘束復号化が行われて誤った復号化を行う場合が発生する恐れがある。本発明のk−拘束復号化は、完壁な規則に基づいて復号化を行わないため、正しいデータ列を誤ったデータ列に復号化できる。しかし、誤った復号化によって追加的に引き起こされたエラーは、システムの性能に影響を与えない。その理由は、エラー訂正メカニズムがk−拘束復号化によって出力されるデータ列のエラーを訂正することではなく、記録媒体から読み込んだデータ列に存在するエラーを訂正するためである。
【0023】
ステップ16後に、k−拘束条件復号化が実行されたデータ列を利用して、エラー訂正メカニズムは、読み込んだデータ列のエラーを訂正する(ステップ18)。読み込んだデータ列のエラーは、符号化過程で挿し込まれたエラーパターンによるエラー場合でもあり、記録媒体に記録された情報を読み込む過程で発生するエラー(チャンネル歪曲によって発生したエラー)場合でもある。ステップ14で読み込んだデータ列のエラー発生を検出したならば、エラー訂正メカニズムを使用して読み込んだデータ列のエラーを訂正する。エラー訂正メカニズムは、k−拘束条件復号化が実行されたデータ列を利用して行われる。特に、本発明では、エラー訂正メカニズムとしてポストビタービを使用してデータ列に発生したエラーを訂正する。
【0024】
特に、NRZ信号表現領域から読み込んだデータ列に存在する1または0のシンボルの間に挿し込まれたエラーを訂正するか、またはNRZI信号表現領域から読み込んだデータ列に存在する0のシンボルの間に挿し込まれたエラーを訂正することを特徴とする。
【0025】
ステップ18は、k−拘束条件復号化が実行された結果を部分応答多項式とコンボリューションした結果を等化部の出力から差し引いた後、差し引き信号を整合フィルタリングし、整合フィルタリングされた結果を利用して前記読み込んだデータ列のエラーを訂正することを特徴とする。このとき、読み込んだデータ列に挿し込まれたエラーパターンと対応する整合フィルタを使用して整合フィルタリングすることを特徴とする。
【0026】
以下、本発明による変調コードの符号化及び復号化装置を添付された図面を参照して次のように説明する。
図2は、本発明による変調コードの符号化及び復号化装置を説明するための一実施形態のブロック図であって、エラー検出コード符号化部100、k−拘束条件符号化部110、記録媒体120、エラー検出コード復号化部150、k−拘束条件復号化部160及びエラー訂正部190で構成される。
【0027】
エラー検出コード符号化部100は、記録媒体120に記録されるソース情報にエラー検出用ビットを付加し、エラー検出用ビットが付加されたデータ列をk−拘束条件符号化部110に出力する。
【0028】
エラー検出コード符号化部100は、PCC及びCRCCのうち何れか一つをエラー検出コードとして使用することを特徴とする。
【0029】
k−拘束条件符号化部110は、エラー検出用ビット及びソース情報で構成されたデータ列のうち、RLLコードのk−拘束条件(または、最大RLL条件)を違反したデータ列にエラー検出コードによって検出可能なエラーパターンを挿入する。このようなk−拘束条件を違反したデータ列にエラーパターンを挿入することをk−拘束条件符号化という。
【0030】
k−拘束条件符号化部110は、k−拘束条件を違反したデータ列の一部分をビットフリップすることによってk−拘束条件符号化を行うため、コード率の損失がない。k−拘束符号化部110は、エラー検出コード符号化部100で使用したエラー検出コードによって検出可能なエラーパターンを挿入する。
【0031】
k−拘束条件符号化部110は、k−拘束条件を違反したデータ列の中間領域にエラーパターンを挿入することを特徴とする。
【0032】
k−拘束条件符号化部110は、NRZ及びNRZI信号表現領域でk−拘束条件を違反したデータ列にエラーパターンを挿入することを特徴とする。
【0033】
k−拘束条件符号化部110は、k−拘束条件に該当するk”を少なくとも10以上に設定することを特徴とする。その理由は、エラー訂正メカニズムを行った後、k=10以上である場合のエラー率及びk=∞でエラー率がほぼ同じであるためである。
【0034】
記録媒体120は、k−拘束条件符号化部110からデータ列を入力されて記録する。ここで、記録媒体は、記録システムに使われる全ての記録媒体を含む。
【0035】
等化部130は、記録媒体120から読み込んだ信号に存在する隣接シンボル間の干渉を除去及びチャンネルの周波数特性を所望の部分応答多項式の周波数特性と類似して変換させる役割を行う。
【0036】
データ列推定部140は、等化部130の出力信号に基づいて記録媒体120に記録されたデータ列を推定する。推定したデータ列には、チャンネル歪曲によって発生したエラー及びエラーパターンの挿入によって人為的に引き起こされたエラーを含みうる。
【0037】
エラー検出コード復号化部150は、データ列推定部140によって推定されたデータ列のエラー発生の有無を検出する。エラー検出コード復号化部150によってエラーが検出されたとすれば、エラー訂正メカニズムを構成するk−拘束条件復号化部160、部分応答多項式算出部170、整合フィルタリング部180及びエラー訂正部190などが動作してデータ列に存在するエラーを訂正する。特に、本発明は、エラー訂正メカニズムは、ポストビタービ方式を使用する。
【0038】
k−拘束条件復号化部160は、エラー検出コード復号化部150の検出有無の結果によって動作有無が決定され、データ列推定部140によって推定されたデータ列をk−拘束条件符号化部110の逆過程に該当するk−拘束条件復号化を実行する。
【0039】
k−拘束条件復号化部160の復号化は、完壁な規則に基づいて行われないため、データ列推定部140によって推定されたデータ列にエラーがないとしても、誤った復号化を行える。ここで、完壁な規則とは、k−拘束条件復号化部160がk−拘束条件符号化部110によって符号化されたデータ列にエラーが存在しない場合、エラーなしにk−拘束条件符号化部110の入力を復元することを意味する。しかし、本発明でk−拘束条件復号化部160が誤った復号化を行っても、システム性能、すなわちエラー率に影響を及ぼさない。その理由は、エラー訂正部190は、k−拘束条件復号化部160の出力を利用して、データ列推定部140によって推定されたデータ列に発生したエラーを訂正するためである。
【0040】
部分応答多項式算出部170は、k−拘束条件復号化部160によって復号化されたデータ列を使用して等化部130の出力を推定する。ここで、等化部130の出力は、部分応答多項式と関連した理想的な部分応答信号で構成される。
【0041】
整合フィルタリング部180は、エラー検出コードが検出可能なエラーイベント及び部分応答多項式によって構成された整合フィルタで構成されている。一般的に、エラーイベントは、記録システムの主なエラーイベントであり、エラーイベントに該当する整合フィルタは、エラーイベント及び部分応答多項式をコンボリューションした後、時間反転を行うことによって具現できる。整合フィルタリング部180は、k−拘束条件符号化過程でエラーパターンの挿入によって発生した人為的なエラーと関連したエラーイベント整合フィルタを必ず含むことを特徴とする。整合フィルタリング部180の入力は、等化部130の出力信号と、K−拘束復号化部160の出力信号と部分応答多項式とのコンボリューションによって生成された信号との間の差信号である。
【0042】
エラー訂正部190は、データ列推定部140によって推定されたデータ列に存在するエラーの発生位置及びエラーイベント形態を探してエラー訂正を行う。エラー訂正部150は、エラー訂正メカニズムであって、ポストビタービを使用してデータ列推定部140によって推定されたデータ列に存在するエラーを訂正する。
【0043】
このような本願発明の変調コードの符号化/復号化方法及び装置は、理解を助けるために図面に示された実施形態を参照して説明されたが、これは、例示的なものに過ぎず、当業者ならば、これから多様な変形及び均等な他の実施形態が可能であるということが分かるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の変調コードの符号化/復号化方法及び装置は、ハードディスクドライブ関連の技術分野に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明による変調コードの符号化及び復号化方法を説明するための一実施形態のフローチャートである。
【図2】発明による変調コードの符号化及び復号化装置を説明するための一実施形態のブロック図である。
【符号の説明】
【0046】
100 エラー検出コード符号化部
110 k−拘束条件符号化部
120 記録媒体
130 等化部
140 データ列推定部
150 エラー検出コード復号化部
160 k−拘束条件復号化部
170 部分応答多項式算出部
180 整合フィルタリング部
190 エラー訂正部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ソース情報にエラー検出用ビットを付加するステップと、
(b)前記エラー検出用ビット及び前記ソース情報で構成されたデータ列のうち、ラン長制限コードのk−拘束条件(または、最大ラン長制限条件)を違反したデータ列にエラー検出コードによって検出可能なエラーパターンを挿入することに該当するk−拘束条件符号化を実行し、前記k−拘束条件符号化が実行されたデータ列を記録媒体に記録するステップと、
(c)前記記録されたデータ列を読み込んで、前記読み込んだデータ列のエラー発生有無を検出するステップと、を含むことを特徴とする変調コードの符号化及び復号化方法。
【請求項2】
前記変調コードの符号化及び復号化方法は、
(d)前記(c)ステップで前記読み込んだデータ列のエラー発生を検出したならば、前記読み込んだデータ列のk−拘束符号化過程で人為的に挿し込まれたエラーパターンを除去するためのk−拘束条件復号化を実行するステップと、
(e)前記k−拘束条件復号化が実行されたデータ列を利用したエラー訂正メカニズムを使用して、前記読み込んだデータ列に存在するエラーを訂正するステップと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の変調コードの符号化及び復号化方法。
【請求項3】
前記変調コードの符号化及び復号化方法は、
前記エラー検出コードとしてパリティチェックコード及びサイクリックリダンダンシーチェックコードのうち何れか一つを使用することを特徴とする請求項1または2に記載の変調コードの符号化及び復号化方法。
【請求項4】
前記(b)ステップは、
前記k−拘束条件を違反したデータ列の中間領域に前記エラーパターンを挿入することを特徴とする請求項1または2に記載の変調コードの符号化及び復号化方法。
【請求項5】
前記(b)ステップは、
NRZ信号表現領域及びNRZI信号表現領域のうち何れか一つの信号表現領域で前記k−拘束条件を違反したデータ列に前記エラーパターンを挿入することを特徴とする請求項1または2に記載の変調コードの符号化及び復号化方法。
【請求項6】
前記(b)ステップは、
前記k−拘束条件が10以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の変調コードの符号化及び復号化方法。
【請求項7】
前記(e)ステップは、
NRZ信号表現領域から読み込んだデータ列に存在する1または0のシンボルの間に挿し込まれたエラーを訂正するか、またはNRZI信号表現領域から読み込んだデータ列に存在する0のシンボルの間に挿し込まれたエラーを訂正することを特徴とする請求項2に記載の変調コードの符号化及び復号化方法。
【請求項8】
前記(e)ステップは、
前記エラー訂正メカニズムとしてポストビタービを使用して前記読み込んだデータ列のエラーを訂正することを特徴とする請求項2に記載の変調コードの符号化及び復号化方法。
【請求項9】
前記(e)ステップは、
(e1)前記k−拘束条件復号化が実行された結果を部分応答多項式とコンボリューションした結果を等化部の出力から差し引いた後、差し引いた結果を整合フィルタリングするステップと、
(e2)前記整合フィルタリングされた結果を利用して前記読み込んだデータ列のエラーを訂正するステップと、を含むことを特徴とする請求項8に記載の変調コードの符号化及び復号化方法。
【請求項10】
前記(e1)ステップは
前記データ列に挿し込まれたエラーパターンと対応する整合フィルタを使用して整合フィルタリングすることを特徴とする請求項9に記載の変調コードの符号化及び復号化方法。
【請求項11】
ソース情報にエラー検出用ビットを付加するエラー検出コード符号化部と、
前記エラー検出用ビット及び前記ソース情報で構成されたデータ列のうち、ラン長制限コードのk−拘束条件(または、最大ラン長制限条件)を違反したデータ列にエラー検出コードによって検出可能なエラーパターンを挿入することに該当するk−拘束条件符号化を実行するk−拘束条件符号化部と、
前記k−拘束条件符号化が実行されたデータ列を記録する記録媒体と、
前記記録媒体に記録されたデータ列を読み込み、前記読み込んだデータ列のエラー発生の有無を検出するエラー検出コード復号化部と、を備えることを特徴とする変調コードの符号化及び復号化装置。
【請求項12】
前記変調コードの符号化及び復号化装置は、
前記エラー検出コード復号化部の検出結果に応答して、前記読み込んだデータ列のk−拘束符号化過程で人為的に挿し込まれたエラーパターンを除去するためのk−拘束条件復号化を実行するk−拘束条件復号化部と、
前記k−拘束条件復号化が実行されたデータ列を利用したエラー訂正メカニズムを使用して、前記読み込んだデータ列に存在するエラーを訂正するエラー訂正部と、をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の変調コードの符号化及び復号化装置。
【請求項13】
前記エラー検出コード符号化部は、
パリティチェックコード及びサイクリックリダンダンシーチェックコードのうち何れか一つを前記エラー検出コードとして使用することを特徴とする請求項11または12に記載の変調コードの符号化及び復号化装置。
【請求項14】
前記k−拘束条件符号化部は、
前記k−拘束条件を違反したデータ列の中間領域に前記エラーパターンを挿入することを特徴とする請求項11または12に記載の変調コードの符号化及び復号化装置。
【請求項15】
前記k−拘束条件符号化部は、
NRZ信号表現領域及びNRZI信号表現領域のうち何れか一つの信号表現領域で前記k−拘束条件を違反したデータ列に前記エラーパターンを挿入することを特徴とする請求項11または12に記載の変調コードの符号化及び復号化装置。
【請求項16】
前記k−拘束条件符号化部は、
前記k−拘束条件が10以上であることを特徴とする請求項11または12に記載の変調コードの符号化及び復号化装置。
【請求項17】
前記変調コードの符号化及び復号化装置は、
NRZ信号表現領域から読み込んだデータ列に存在する1または0のシンボルの間に挿し込まれたエラーを訂正するか、またはNRZI信号表現領域から読み込んだデータ列に存在する0のシンボルの間に挿し込まれたエラーを訂正することを特徴とする請求項12に記載の変調コードの符号化及び復号化装置。
【請求項18】
前記エラー訂正部は、
前記エラー訂正メカニズムとしてポストビタービを使用して前記読み込んだデータ列のエラーを訂正することを特徴とする請求項12に記載の変調コードの符号化及び復号化装置。
【請求項19】
前記変調コードの符号化及び復号化装置は、
前記k−拘束条件復号化が実行された結果を部分応答多項式とコンボリューションした結果を前記読み込んだデータ列に存在する隣接シンボル間の干渉を除去する等化部の出力から差し引いた後、前記差し引いた結果を整合フィルタリングする整合フィルタリング部を備え、
前記整合フィルタリングされた結果を利用して前記エラー訂正部が前記読み込んだデータ列のエラーを訂正することを特徴とする請求項18に記載の変調コードの符号化及び復号化装置。
【請求項20】
前記整合フィルタリング部は、
前記読み込んだデータ列に挿し込まれたエラーパターンと対応する整合フィルタを含むことを特徴とし、
前記読み込んだデータ列に挿し込まれたエラーパターンと対応する整合フィルタを使用して整合フィルタリングすることを特徴とする請求項19に記載の変調コードの符号化及び復号化装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−209954(P2006−209954A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−18034(P2006−18034)
【出願日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【出願人】(506029185)ユニバーシティ・オブ・ミネソタ (1)
【Fターム(参考)】