説明

外観が改善された光源または信号伝達モジュール

【課題】点灯されると複数の可視光源を備えるモジュールとして見える主光源からなる光源または信号伝達モジュールを提供する。
【解決手段】主方向(X−X)に沿って照明または信号伝達ビームを放射するための光源または信号伝達モジュールにおいて、光源(11)、および一連の反射タイル(20i)からなる光束回収ミラー(20)を備え、各反射タイル(20i)は、光源(11)上に位置する第1の焦点と、主方向(X−X)に平行な方向において反射タイル(20i)に対して位置する第2の焦点(Fi)の2つの焦点を有する円錐セグメントからなり、各反射タイル(20i)は、光源(11)の像(Fi)、(Φi)を生成するようになっており、反射タイル(20i)、(20j)からなる2つの焦点を有する円錐セグメントのパラメータを調節して、第2の焦点(Fi)、(Fj);(Φi)、(Φj)に所定の光度特性を付与することができ、光源(11)からの像(Fi)、(Φi)を直接見ることができるモジュール。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点灯時に優れた外観を呈する、主として自動車用の光源または信号伝達モジュールに関する。
【0002】
本発明は、二輪自動車、乗用車、小型貨物車、大重量車両などの自動車の分野に特に適している。
【背景技術】
【0003】
特許文献1には、基本的に、フィラメントを有するランプ、リヤリフレクタ、およびこのランプの前面に配置された透明な偏向体からなる信号伝達ランプが開示されている。
【0004】
実際の光源に関連づけられているリヤリフレクタは、主垂線に沿って等間隔に分布する複数の光源(本明細書では仮想光源と呼ぶ)を、放射の方向、すなわち光軸X−Xに対して垂直に、この垂線に沿って生成するように設計されている。そのため、リヤリフレクタは、楕円形に見える一連のセクションに分割されており、第1の焦点は、フィラメント上に位置し、第2の焦点は、仮想光源が生成される位置にある。
【0005】
光源の前面に配置されている透明な偏向体は、焦点に関連した、垂直で実質的に連続したセクションを有する。このセクションは、光線が水平面に対して実質的に平行に広がるように、この焦点から光線を垂直方向に偏向するように設計されている。この水平面は、焦点が光源の線に本質的に従うように、このセクションをシフトさせることにより得られる。
【0006】
このレイアウトの目的は、例えば、中央の高い位置にある第3の高位中心ストップランプなどの高さに比べて、幅の広い信号伝達ランプを生成することにある。光源の前面に配置されている偏向体は、方位角を実際には変更しないで、多数の光源から発散する光線を持ち上げて、0に近い値に戻すように設計されている。
【0007】
さらに、リフレクタは、各仮想光源が、正中水平面において、実質的に同じ角度範囲に沿って前進する光線を放射して、観察可能などのような角度の位置から見ても、ランプの全ての照明範囲が均一の外観となるように設計されている。
【0008】
そのため、特許文献1に開示されているランプは、各光源を区別することがなく、特別な審美的影響を有しない均一の照明範囲を生成する。
【0009】
さらに、特許文献2には、一定距離または実質的に離隔した光源の効果を発揮するように設計されたリフレクタを備える車両用ランプが開示されている。この特許文献に記載されているリフレクタは、その表面に亘って均一に分布された、凸状または凹状の反射面を備える様々なレンズ状反射体を備えている。この反射体は、水平または垂直方向に、またはランプの長手方向軸に対して側方向に、列状に配置されるか、またはランプと同軸をなす円周上、または円周の一部に、円形セクターとして配置される。
【0010】
この特許文献に開示されている各反射体は、表面が曲面、凹面、または凸面であり、所望の照明効果に応じて、水平方向または垂直方向の曲率半径が選択される。そのため、各反射体は、平滑なカバーガラスを通して、複数の光の像の様に見える。
【0011】
このようなデザインによると、審美的またはスタイル上の影響が現れないようにするために、反射体のデザインについて殆ど自由がない。この特許文献には、反射体のためのマトリックスベースまたは円形配置のみが示されている。
【0012】
さらに、複数の像を生成する反射体がリフレクタに局在しているため、放射される信号伝達光線軸から外れた位置にいる観察者には、複数の像の一部のみしか見えない。また、規則に従った光格子に適合するように、リフレクタを構成する複数列の反射体を所定の方向に向けて、ランプの前面に陰影ゾーンを生成しなければならない。
【特許文献1】フランス国特許第2627256号
【特許文献2】ヨーロッパ特許第0678703号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記の技術的な問題点を解決するためになされたものであり、点灯されると、複数の可視光源を有するモジュールに見える主光源からなる光源または信号伝達モジュールを提供することを目的としている。
【0014】
この光源または信号伝達モジュールでは、各可視光源を比較的大きな観察角度から確認できる場合には、所定のパターンを生成するべく、各可視光源の強度が任意の所定値に調節し、各可視光源の位置も自由に調節することができる。全ての可視光源からの光束は、この光源または信号伝達モジュールによって得られる照明または信号伝達機能に関連した規則に適合しうる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、1つの主方向に照明または信号伝達ビームを放射するための光源または信号伝達モジュールを提供するものである。このモジュールは、1つの光源と、一連の反射タイルからなる光束回収ミラーを有する。各反射タイルは、光源上に位置する第1の焦点と、主方向に対して特定の方向において反射タイルに対して位置する第2の焦点の2つの焦点を有する円錐セグメントからなっている。各反射タイルは、光源の像を生成する。
【0016】
本発明によると、反射タイルからなる2つの焦点を有する円錐セグメントのパラメータを調節して、第2の焦点に、一連の所定の光度特性を得ることができ、光源からの像を直接見ることができる。
【0017】
本発明の他の特徴は、次の通りである。
・反射タイルからなる2つの焦点を有する円錐セグメントは、楕円の回転セグメントであり、第2の焦点は、反射タイルの前方に位置している。
・反射タイルからなる2つの焦点を有する円錐セグメントは、双曲面の回転セグメントであり、第2の焦点は、反射タイルの後方に位置している。
・第2の焦点は、主方向とほぼ平行な、反射タイルを通る方向に位置している。
・第2の焦点は、主方向に対して傾斜している方向において、反射タイルに対して位置している。
・第2の焦点の所定の光度特性は、光線が第2の焦点から発散する立体角と、光線が第2の焦点から発散する方向を含む群に属する。
・反射タイルからなる2つの焦点を有する円錐セグメントのパラメータは、光源を起源とし、反射タイルの外形に基づいた立体角と、2つの焦点を有する円錐セグメントを決定する式のパラメータを含む群に属する。
・光源からの像は、照明または信号伝達ビームの主方向との直交する平面に沿って位置している。
・モジュールは、カバーガラスも備えている。
・カバーガラスは、平滑で偏向が小さい。
・カバーガラスは、少なくとも1つの偏向体を有する。
・偏向体は、反射タイルに対して特定の方向に位置する。
・偏向体は、屈折体である。
・屈折要素は、反射タイルによって生成される像に明確に集束させる収束体である。
・偏向体は、光発散体である。
・光源は、白熱灯のフィラメントからなる。
・光源は、エレクトロルミネセンスダイオードからなる。
・光学素子は、光源の前方に配置されている。
・光学素子は、光シャッターとして機能する。
・光学素子は、入射する光線を前方に反射させるリフレクタである。
【0018】
また本発明は、少なくとも2つの照明または信号伝達モジュールを有することを特徴とする照明または信号伝達装置をも提供する。
【0019】
本発明の他の目的、特徴、および利点は、添付の図面を参照して説明する限定目的ではない実施例の記載から、明らかになると思う。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本明細書において、原則として、「前」は、照明または信号伝達の光線が発せられる方向を指し、「後」は、この反対方向を指す。例えば、図1では、前は図面の右側であり、後は図面の左側である。
【0021】
図1および図2を参照されたい。これらの図は、主方向X−Xに沿って照明または信号伝達の光線を放射する光源11、光束反射ミラー20、およびカバーガラス30からなる自動車用信号伝達ランプの模式図である。光源11は、図1〜図3に示すように、白熱灯10のフィラメント11とするか、またはエレクトロルミネセンスダイオードとすることができる。
【0022】
第1の実施形態では、カバーガラス30は、本質的に平滑であって、このガラス30を通過する光線の進路に有意に影響を与える光学要素を一切含まない。
【0023】
図2に示すように、ミラー20は、連続していても、連続していなくても良い一連の反射タイル201、202、、、、20i、20jからなっている。各タイル20iおよび20jは、2つの焦点を有する円錐セグメントからなっている。第1の焦点は、フィラメント11上に位置している。
【0024】
図3および図4に示す実施形態では、各タイル20iおよび20jは、楕円セグメントからなり、第2の焦点Fi、Fjは、特定の方向Xi−Xi、Xj−Xjにおいて、タイル20i、20jの前方に位置している。
【0025】
図15および図16に例示する実施形態では、各タイル20iおよび20jは、双曲面のセグメントからなり、第2の焦点Φi、Φjは、特定の方向Xi−Xi、Xj−Xjにおいて、タイル20i、20jの後方に位置している。
【0026】
方向Xi−Xi、Xj−Xjは、図3および図4に示すように、タイル20iおよび20jの中心を通り、主方向であるX−Xに対して平行にすることができる。方向Xi−Xi、Xj−Xjは、主方向X−X軸に沿って傾斜した方向とすることもできる。これは、例えば、規則に従った光格子と一致させるため、または本発明のモジュールが取り付けられている照明または信号伝達装置の内壁などの光線の進路上の障害物を避けるために、光線を特定の方向に放射する場合に必要となる。
【0027】
図3および図4に例示する実施形態では、各第2の焦点Fi、Fjは、光源11の実像を生成する。図15および図16に例示する実施形態では、各第2の焦点Φi、Φjは、光源11の虚像を生成する。
【0028】
第2の焦点Fi、FjまたはΦi、Φjは、点灯時にモジュールに付与する外観に基づいて、主軸X−Xに垂直な同じ平面に沿って配置するか、または自由に配置することができる。カバーガラス30に対する第2の焦点Fi、Fj、またはΦi、Φjの平面の空間的レイアウトは、これらの平面が同一平面でない場合、点灯時にモジュールに深さと外形の印象を与える。
【0029】
したがって、ランプ10が点灯されると、フィラメント11が白熱灯の場合、各反射タイル20i、20jは、平滑で偏向の小さいカバーガラス30を通して見える実像(Fi、Fj)または虚像(Φi、Φj)を生成することを容易に理解できると思う。
【0030】
また、図18に示すように、図3または図4の実施形態と、図15または図16の実施形態を組み合わせることが可能であり、一部がこのミラー20の前方に位置する第2の焦点Fi、Fjを有する楕円セグメントであり、他がミラー20の後方に位置する第2の焦点Φi、Φjを有する双曲面セグメントである反射タイル20i、20jから、ミラー20を構成することができる。このような実施形態によると、点灯時にモジュールに要求される外観によって決まるミラー20のデザインがより自由になる。
【0031】
この方式では、点灯時にモジュールに要求される効果に基づいて、所望の数の反射タイル20i、20jをミラー20に設けることができる。図5および図6に示すように、一例を、ミラー20の反射タイル20a、20bで確認することができる。これらのタイルは、それらの中心が円に沿って互いに一定距離となるように、同心円状に設けられている。
【0032】
その結果、フィラメント11の実像Fa、Fbまたは虚像Φa、Φbは、実像が主方向X−Xに平行な軸Xi−Xi、Xj−Xjに沿って位置する場合、図9に示すように、同心円状に規則的に分布させることができる。実像Fa、Fbまたは虚像Φa、Φbは、軸X−Xに対して軸Xi−Xi、Xj−Xjを適当な傾斜として、対称にする必要のない任意の他のレイアウトに従って分布させることができる。
【0033】
さらに、タイル20a、20bを、実像Fa、Fbまたは虚像Φa、Φbの強度を予め決定するように設計することもできる。それにより、図4および図16に示すように、フィラメント11が1つの光源と仮定すると、このフィラメントは、異なる立体角Ωi、Ωjから各反射タイル20i、20jを見ていることになる。したがって、各反射タイル20i、20jの寸法を選択することにより、各タイルによって反射されて各実像Fi、Fjに達する光の量、または各虚像Φi、Φjからくるように見える光の量を決定することが可能である。
【0034】
同様に、例えば、反射タイル20kは、図7および図8に示すように、螺旋状に規則的にミラー20に配置することができる。これにより、フィラメント11の実像Fkまたは虚像Φkは、図10に例示するように、螺旋状に均等に分布する。像FkまたはΦkが同様の強度レベルを有するようにするために、タイル20kは、図7および図8に示すように、フィラメント11からの距離に従ってサイズを大きくすることができる。
【0035】
図4に例示するように、反射タイル20iが、フィラメント11から受け取った光を実像Fiに集束させる立体角Δiによって、この光線は、同じ立体角Δiで実像Fiから発散する。これにより、平均方向X−Xiにおいて、立体角Δiの内側にいる観察者は、実像Fiを完全に見ることができる。
【0036】
同様に、図16に例示するように、反射タイル20iを形成する双曲面のパラメータに従って、光線が、立体角Δiで虚像Φiから発散し、平均方向X−Xiにおいて立体角Δiの内側にいる観察者は、虚像Φiを見ることができる。
【0037】
さらに、楕円は、次の一般式によって適当に選択される正規直交基準点に従って画定される表面であることは、一般に知られている。
(x2/a2)+(y2/b2)+(z2/c2)=1
ただし、a、b、cは、楕円の半軸の長さに等しい厳密な正の設定パラメータである。
【0038】
同様に、双曲面は、次の一般式によって適当に選択される正規直交基準点に従って画定される表面であることは、一般に知られている。
(x2/α2)+(y2/β2)−(z2/γ2)=1
ただし、α、β、γは、双曲面の半軸の長さに等しい厳密な正の設定パラメータである。
【0039】
この場合、各楕円または各双曲面の両方の焦点の位置は、第1の焦点が、ランプ10のフィラメント11上に位置し、第2の焦点FiまたはΦiが、フィラメント11の実像または虚像が位置する点、すなわち軸X−Xに平行または平行でなくても良い軸Xi−Xi上に位置する。正規直交基準点の原点は、両方の焦点をつなぐ線分の中間に位置し、1つの軸が、両方の焦を通り、他の2つの軸が、第1の軸に垂直であり、互いに垂直である。
【0040】
上記したパラメータa、b、cまたはα、β、γを適切に選択することで、例えば、各反射タイル20iによって反射される光線をどのように案内するかを選択することができる。すなわち、各反射タイルは、光源または信号伝達モジュールの視認性が高まる、または規則に従った光格子に適合するかにかかわらず、所定の方向に光線を反射させるように設計することができる。
【0041】
もちろん、パラメータa、b、cまたはα、β、γの選択を、特定の方向に放射される光の量を決定するために、光線がFiまたはΦiから発散する立体角Δiをどのように設定するかの選択と組み合わせる。
【0042】
具体的には、立体角Δiの値、従ってFiまたはΦiの全ての像が見える角度を決定することが可能である。例えば、主方向X−Xに対して約20度の角度をなす範囲内にいる観察者が完全に見えるように反射タイル20iを形成することが可能である。
【0043】
図11、図12、および図17は、カバーガラス30が偏向要素40を備えた、本発明の別の実施形態を模式的に示している。具体的には、偏向要素40i、40jは、軸Xi−Xi、Xj−Xjが主軸X−Xに対して平行であるか否かにかかわらず、軸Xi−Xi、Xj−Xj上に、反射タイル20i、20jの向かいに配置されている。偏向要素40i、40jは、屈折要素、収束要素、または発散要素からなり、実像Fiまたは虚像Φiで集束する。
【0044】
したがって、偏向要素40i、40jは、最終的に、モジュールに特殊な外観を付与するか、または所定の光度プロフィールを実現するために、実際に平行、収束、または発散する光線を生成することができる。
【0045】
したがって、カバーガラス30は、光源11からの実像Fi、Fjまたは虚像Φi、ΦJを直接見ることができる平滑ゾーンと、例えば屈折要素または発散要素などの偏向要素を備えたゾーン40の両方を有することができる。
【0046】
上記した第1および第2の実施形態の変更形態として、図12に示すように、光学素子50を光源11の前方に配置することができる。この光学素子50は、観察者が主光源11からの実像や虚像しか見ることができないように、主光源11を覆うシャッターとして機能しうる。光学素子50はまた、本発明のモジュールが、照明または信号伝達装置としての機能に加えて、規則に従った信号伝達システムの機能も果たすように、例えば、他の車両の照明装置からくる光線を前方に反射させるリフレクタとすることもできる。
【0047】
したがって、本発明は、点灯されると複数の光源を有するモジュールに見える、1つの光源からなる光源または信号伝達モジュールを実現する。各光源の位置は、様々な幾何学的パターンを生成するべく決定することができ、光源の強度は、任意の所定の値に調節することができる。
【0048】
既に説明したように、これらの選択は、光を喪失させる屈折要素を用いずに可能である。したがって、本発明のモジュールの光の収率が最適になる。さらに、楕円または双曲面の表面により、放物線の表面に比べて良好な、主光源から放射された光束の回収が可能となる。反射ミラーが、楕円または双曲面セグメントからなるため、様々なセグメント間のどの切れ目も、多焦点放物線表面によって形成される切れ目よりも大幅に小さい。
【0049】
そのため、ここに開示する光源または信号伝達モジュールは、テールランプ、ストップランプ、方向指示器、またはバックランプなどの要求される規則に従った照明または信号伝達を果たす手段として、単独で用いることができる。また、照明または信号伝達装置を、多数の異なるモジュールを用いて製造することもできる。
【0050】
図13および図14は、このような照明または信号伝達装置を示している。図13は、ポジションランプとストップランプの2つの機能を果たす装置を示している。この装置では、キャビティAとキャビティBの2つを用いており、これらの各キャビティは、上記したモジュールの1つに対応している。これらのキャビティは、ミラー20および20’をそれぞれ有しており、各ミラーは、反射タイル20i(図面を見やすくするために不図示)を備えている。
【0051】
この例は、標準ランプR5Wの単一フィラメント11Bを備えるランプ10Bと協働するキャビティBの反射タイルと同じ方式で、ランプ10Aおよび標準ランプP21/5Wのフィラメント11A、11’Aと協働するキャビティA内の反射タイルを含んでいる。
【0052】
ポジションランプ機能は、同じ5Wの出力を有するフィラメント11’Aと11Bの同時点灯によって果たされ、ストップランプ機能は、21Wの出力を有するフィラメント11Aの点灯によって果たされる。これらの2つの機能は、1つのモジュールで説明した上記利点を維持したまま果たされる。
【0053】
同様に、例えば、第3の中心高位ストップランプを形成するために、図14に示すように、複数のモジュールを並置して、信号伝達機能を備える細長いランプを形成することができる。この図面では、使用する光源は、エレクトロルミネセンスダイオード111、112、113、114であり、この例では、4つのリフレクタの反射面201、202、203、204と協働する。これにより、全く新しい外観の信号伝達機能を実現することができる。
【0054】
ここに記載した説明は、本発明を実施形態に限定するためのものではなく、当業者は、本発明の範囲内で、様々な変更を加えることが可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に従って組み立てられた信号伝達モジュールの模式的な軸方向鉛直断面図である。
【図2】図1の信号伝達モジュールの模式的な正面図である。
【図3】光源から放射された光線の進路を例示する、図1および図2の信号伝達モジュールの模式的な斜視図である。
【図4】信号伝達モジュールの多数の反射タイルによって反射される光線の進路の模式図である。
【図5】本発明のモジュールに用いることができるリフレクタの後側の模式的な側面図である。
【図6】図5のリフレクタの模式的な正面図である。
【図7】本発明のモジュールに用いることができる別のリフレクタの模式的な斜視図である。
【図8】図7のリフレクタの模式的な正面図である。
【図9】図5および図6のリフレクタを備える、本発明の信号伝達モジュールから放射される光線の模式図である。
【図10】図7および図8のリフレクタを備える、本発明の信号伝達モジュールから放射される光線の模式図である。
【図11】信号伝達モジュールの多数の反射タイルによって反射される光線の進路を示す、本発明の別の信号伝達モジュールの模式図である。
【図12】本発明の第2の実施形態の情報に従って形成した信号伝達モジュールの模式的な軸方向鉛直断面図である。
【図13】本発明の情報に従って形成した2つのモジュールを備える第1の照明または信号伝達装置の模式図である。
【図14】本発明の情報に従って形成したいくつかのモジュールを備えた第2の照明または信号伝達装置の模式図である。
【図15】モジュールの反射タイルの構成が変更された、図3と類似する模式的な斜視図である。
【図16】モジュールの反射タイルの構成が変更された、図4と類似する模式的な斜視図である。
【図17】モジュールの反射タイルの構成が変更された、図11と類似する模式的な斜視図である。
【図18】図4および図16に用いられる生産モジュールの組合せの模式図である。
【符号の説明】
【0056】
10 白熱灯
10A、10B ランプ
11、11A、11’A、11B 光源(フィラメント)
111、112、113、114 エレクトロルミネセンスダイオード
20 光束回収ミラー
201、202、203、204 反射面
20a、20b、20i、20j、20k 反射タイル
30 カバーガラス
40i、40j 偏向体
50 光学素子
Fa、Fb、Fi、Fj 実像(第2の焦点)
X−X 主方向
Xi−Xi、Xj−Xj 方向
Φa、Φb、Φi、Φj 虚像
Ωi、Ωj 立体角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主方向X−Xに沿って、照明または信号伝達ビームを放射するための光源または信号伝達モジュールにおいて、光源11、および一連の反射タイル20iからなる光束回収ミラー20を備え、前記各反射タイル20iは、前記光源11上に位置する第1の焦点と、前記主方向X−Xを基準に、特定の方向Xi−Xiにおいて、前記反射タイル20iに対して位置する第2の焦点Fiとの2つの焦点を有する円錐セグメントからなり、前記各反射タイル20iは、前記光源11の像Fi、Φiを生成するようになっており、
前記反射タイル20i、20jを備え、2つの焦点を有する前記円錐セグメントのパラメータを調節して、前記第2の焦点Fi、Fj;Φi、Φjに所定の光度特性を付与することができ、かつ前記光源11からの前記像Fi、Φiを直接見ることができるようになっていることを特徴とするモジュール。
【請求項2】
反射タイル20i、20jからなる2つの焦点を有する円錐セグメントは、楕円の回転セグメントであり、第2の焦点Fiは、反射タイル20iの前方に位置していることを特徴とする、請求項1に記載のモジュール。
【請求項3】
反射タイル20i、20jからなる2つの焦点を有する円錐セグメントは、双曲面の回転セグメントであり、第2の焦点Fiは、反射タイル20iの後方に位置していることを特徴とする、請求項1に記載のモジュール。
【請求項4】
第2の焦点Fi、Φiは、主方向X−Xとほぼ平行な、反射タイル20iを通る方向Xi−Xiに位置していることを特徴とする、請求項2または3に記載のモジュール。
【請求項5】
第2の焦点Fi、Φiは、主方向X−Xに対して傾斜した、反射タイル20iを通る方向Xi−Xiに位置していることを特徴とする、請求項2または3に記載のモジュール。
【請求項6】
第2の焦点Fi、Fj;Φi、Φjの所定の光度特性は、光線が前記第2の焦点Fi、Fj;Φi、Φjから発散する立体角Δi、Δjと、前記光線が前記第2の焦点Fi、Fj;Φi、Φjから発散する方向Xi−Xiを含む群に属することを特徴とする、請求項4または5に記載のモジュール。
【請求項7】
反射タイル20i、20jからなる、2つの焦点を有する円錐セグメントのパラメータは、光源11を起源とし、前記反射タイル20i、20jの外形に基づいた立体角Ωi、Ωjと、2つの焦点を有する円錐セグメントを決定する式のパラメータa、b、c;α、β、γを含む群に属することを特徴とする、請求項4または5に記載のモジュール。
【請求項8】
光源11からの像Fi、Fj;Φi、Φjは、照明または信号伝達ビームの放射のための主方向X−Xに垂直な同じ平面に沿って位置していることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のモジュール。
【請求項9】
モジュールは、カバーガラス30を備えていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のモジュール。
【請求項10】
カバーガラス30は、平滑で偏向が小さいことを特徴とする、請求項9に記載のモジュール。
【請求項11】
カバーガラス30は、少なくとも1つの偏向体40を有することを特徴とする、請求項9に記載のモジュール。
【請求項12】
偏向体40は、反射タイル20iを通る特定の方向Xi−Xiに位置していることを特徴とする、請求項11に記載のモジュール。
【請求項13】
偏向体40は、屈折体であることを特徴とする、請求項12に記載のモジュール。
【請求項14】
屈折体は、反射タイル20iによって生成される像Fi:Φiに本質的に集束させる収束体であることを特徴とする、請求項13に記載のモジュール。
【請求項15】
偏向体40は、発散体であることを特徴とする、請求項12に記載のモジュール。
【請求項16】
光源11は、白熱灯10のフィラメント11からなることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載のモジュール。
【請求項17】
光源11は、エレクトロルミネセンスダイオードからなることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のモジュール。
【請求項18】
光学素子50は、光源11の前方に配置されていることを特徴とする、請求項1〜17のいずれかに記載のモジュール。
【請求項19】
光学素子50は、シャッターであることを特徴とする、請求項18に記載のモジュール。
【請求項20】
光学素子50は、入射する光線を前方に反射させるリフレクタであることを特徴とする、請求項18に記載のモジュール。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれかに記載の光源または信号伝達モジュールを、少なくとも2つ備えていることを特徴とする自動車の証明または信号伝達装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−177166(P2008−177166A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−8704(P2008−8704)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(391011607)ヴァレオ ビジョン (133)
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
【Fターム(参考)】