説明

多層支持体

本発明は、上面が少なくとも2層の樹脂層を備える、上面及び裏面を有する基体を含む記録媒体用支持体であって、支持体から最も離れた樹脂層、すなわち基体から最も離れた樹脂層が、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸、α−オレフィンとα,β−不飽和酸のエステル、α−オレフィンとα,β−不飽和ジカルボン酸の無水物、又はα−オレフィンとビニルエステルのコポリマーを含む支持体に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体材料、具体的には記録用途で用いるための樹脂コーティングされた支持体材料に関する。本発明は、さらにかかる支持体材料を含む記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、記録媒体に用いられる支持体材料は、その上に少なくとも1層の樹脂層が備えられる基材を含む。この樹脂層の上に、例えば、(従来の)写真用途用の乳剤層又はインクジェット用途用のインク受容層等の、使用される記録方法に応じた、受容媒体が付与される。
【0003】
典型的には、画像検査法用の記録媒体、具体的には印画紙用記録媒体は、溶融押出コーティング法又は共押出法により製造される。(共)押出コーティングでは、溶融ポリマー層は、典型的には、270℃を超える高温でスロットダイを通して押し出される。溶融状態にある間、ポリマー層はコーティングされる基材とともに2つのローラのニップを通して延伸される。これらのローラの一方である、チルローラは、ポリマー層を固化するために冷却される。他方のローラである、ニップローラは、通常その周縁上に圧縮性材料の層を備え、圧力を加えて、基体とポリマー層との接着を生じさせる。
【0004】
支持体の重要な態様は樹脂表面の外観であり、これは平滑であり、かつ、高光沢を示すべきである。さらに、支持体の樹脂表面は、ピットとも名付けられた、クレータ欠陥(crater defect)が多過ぎないことが重要である。ピットは、基体上に樹脂を溶融押出コーティングする時に、チルロールの回転による空気の閉じ込めにより引き起こされる場合がある。ピットの数が増加する時、支持体の外観は損なわれ、かかる支持体を使用して作製された記録媒体の質が低下する。
【0005】
押出コーティングにおいて高ライン速度を使用する時、ピットの数は増加し、それ故に、記録媒体用支持体の製造において、生産速度及び生産性を上げることは困難であった。
【0006】
ピットの数はまた、支持体の樹脂層の全厚さの低下とともに増加する。それ故に、記録媒体用支持体のコストを低減することは困難であった。樹脂でコーティングされた基体のクレータ欠陥の数は、樹脂層を基体へ確実に接着させるために必要とされる温度を超える温度に、樹脂層の溶融温度を上昇させることにより低減することができる。これは一般に、例えば、目やに(die drool)を生じさせる場合がある等の、より多くの欠陥の発生に関連するリスクのため好ましくない。これらの欠陥は、支持体の外観の劣化を導き、それを修復するために生産を中止することを必要とする。
【0007】
先行技術では、上述のクレータ欠陥問題に対する種々の解決法が提案されている。
【0008】
欧州特許出願公開第0285146号には、チルローラ上の空気を、押し出された樹脂フィルムからより容易に漏れることができる気体に置換することにより、200m/分のような高押出ライン速度でクレータ欠陥の数を低減する方法が記載されている。
【0009】
特開平11−352638号には、200m/分のような高押出ライン速度における別の方法が記載されており、これは、押出機から出てくる樹脂フィルムを、基材とともにニップと冷却ローラとの間を通過させ、ニップ内の樹脂フィルムの温度を上昇させる方法である。
【0010】
欧州特許出願公開第1130460号には、ポリマー樹脂層との押出コーティング前に紙基体を加熱する、300m/分のような高押出ライン速度における別の方法が記載されている。また他の公報も、クレータの低減方法を提案しているが、技術的な複雑さ、又は提案されたシステムの生産設備に損傷を与える潜在的リスク、又は支持体の製造における生産工程の数の増加といった多大な不利点を有する。
【0011】
例えば、特開平11−352637号には、第一ニップ後、ホットローラによる新たな加圧を少なくとも1度使用する方法が記載されている。米国特許第4994357号には、押出コーティング時、溶融樹脂層を、200kg/cm以下の線圧下で、チルローラとバックアップローラとの間を通過させる方法が記載されている。特開昭59−198451号には、支持体を二連続押出コーティングにより作製する方法が記載されている。
【0012】
記録媒体用支持材を提供する当該技術分野においては、媒体を低コスト及び高速で生産し、それにより支持体上のクレータ欠陥の量を十分低水準に保つことに対する要求が依然として存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、良好な表面特性を有する、即ち、クレータ欠陥が少量である記録媒体用支持体を提供することである。
【0014】
本発明のさらなる目的は、表面特性を犠牲にすることなく、溶融押出コーティング中、超高ライン速度で製造することができる、記録媒体用支持体を提供することである。
【0015】
本発明のさらなる目的は、高押出速度で製造することができ、それにより良好な表面特性が維持される、表面積当たりの樹脂の重量として表される、ポリマー樹脂の厚さが薄い記録媒体用支持体を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、比較的低い樹脂溶融温度において、優れた表面特性を有する、即ち、押出コーティング中の高ライン速度でのクレータ欠陥量が最小限である、記録媒体用支持体を提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、比較的低いニップ圧において、優れた表面特性を有する、即ち、押出コーティング中の高ライン速度でのクレータ欠陥量が最小限である、記録媒体用支持体を提供することである。
【0018】
本発明のこれらの及び他の目的は、支持体の画像ベアリング側の最外層が特定の種類のコポリマー、具体的にはα−オレフィン系ポリマーを含む、記録媒体用支持体を提供することにより達成される。コポリマーは、
α−オレフィン及びα,β−不飽和カルボン酸;
α−オレフィン及びα,β−不飽和酸のエステル;
α−オレフィン及びα,β−不飽和ジカルボン酸の無水物;
α−オレフィン及びビニルエステル;又は
これらの組み合わせ
のコポリマーであってよい。
好ましくは、支持体は、以下のものではない:
−3層の樹脂層で共押出コーティングされた、167g/m2の重量を有するコロナ処理活性化バライタ紙であって、最外樹脂層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した4.0dg/分のメルトフローインデックス及び922kg/m3の密度を有するエチレンメタクリル酸コポリマーを含み、中間層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した7.5dg/分のメルトフローインデックス及び919kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、25%アナタース型二酸化チタン及びウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有し、原紙に隣接する最下層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した7.5dg/分のメルトフローインデックス及び919kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有し;樹脂層の総コーティング重量が30g/m2であり、最外層に1g/m2のコーティング重量が適用され;樹脂層が350m/分のライン速度、325℃の溶融温度、及び370N/cmの線圧で共押出されるバライタ紙、
−3層の樹脂層で共押出コーティングされた、167g/m2の重量を有するコロナ処理活性化バライタ紙であって、最外樹脂層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した7.0dg/分のメルトフローインデックス及び922kg/m3の密度を有するエチレンメタクリル酸コポリマーを含み、中間層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した7.5dg/分のメルトフローインデックス及び919kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、25%アナタース型二酸化チタン及びウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有し、原紙に隣接する最下層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した7.5dg/分のメルトフローインデックス及び919kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有し;樹脂層の総コーティング重量が30g/m2であり;最外層に1g/m2のコーティング重量が適用され;樹脂層が350m/分のライン速度、325℃の溶融温度、及び370N/cmの線圧で共押出されるバライタ紙、
−3層の樹脂層で共押出コーティングされた、167g/m2の重量を有するコロナ処理活性化バライタ紙であって、最外樹脂層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した3.7dg/分のメルトフローインデックス及び915kg/m3の密度を有する、高溶融強度ポリプロピレン及びポリプロピレンマレイン酸コポリマー(比95:5)を含有し、中間層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、25%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有し、原紙に隣接する最下層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有し;樹脂層の総コーティング重量が30g/m2であり、最外層に1g/m2のコーティング重量が適用され;樹脂層が300m/分のライン速度、325℃の溶融温度、及び320N/cmの線圧で共押出されるバライタ紙、
−3層の樹脂層で共押出コーティングされた、167g/m2の重量を有するコロナ処理活性化バライタ紙であって、最外樹脂層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した3.7dg/分のメルトフローインデックス及び915kg/m3の密度を有する、高溶融強度ポリプロピレン及びポリプロピレンマレイン酸コポリマー(比80:20)を含有し、中間層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、25%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有し、原紙に隣接する最下層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有し;樹脂層の総コーティング重量が30g/m2であり、最外層に1g/m2のコーティング重量が適用され;樹脂層が300m/分のライン速度、325℃の溶融温度、及び320N/cmの線圧で共押出されるバライタ紙;又は、
−3層の樹脂層で共押出コーティングされた、167g/m2の重量を有するコロナ処理活性化バライタ紙であって、最外樹脂層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した3.7dg/分のメルトフローインデックス及び915kg/m3の密度を有する、高溶融強度ポリプロピレン及びポリプロピレンマレイン酸コポリマー(比50:50)を含有し、中間層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、25%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有し、原紙に隣接する最下層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有し;樹脂層の総コーティング重量が30g/m2であり、最外層に1g/m2のコーティング重量が適用され;樹脂層が300m/分のライン速度、325℃の溶融温度、及び320N/cmの線圧で共押出されるバライタ紙。
【0019】
未だ公開されていない欧州特許出願第1650599号から範囲を区別するため、ディスクレーマーを組み込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明は、上面及び裏面を有する基体を含む支持体であって、少なくとも上面が少なくとも2層の非配向(non−oriented)樹脂層を備え、最外層(即ち、基体から最も離れた層)が特定のコポリマーを含む支持体を提供する。本発明に従ってこの目的のために用いられるコポリマーは、α−オレフィン及びα,β−不飽和カルボン酸、α−オレフィン及びα,β−不飽和酸のエステル、α−オレフィン及びα,β−不飽和ジカルボン酸の無水物、α−オレフィン及びビニルエステルのコポリマーであってよい。本明細書では、上面とは、特に記録媒体のような、受容媒体を備えることを意図する面である。
【0021】
本明細書で使用する時、「非配向樹脂」という用語は、樹脂中の空洞形成開始剤(void−initiating material)の存在下で伸長が成された時、例えば微小空洞を作製するために、押出コーティング処理をした後、樹脂がある方向に伸長していないことを意味する。
【0022】
本発明では、許容できないクレータ欠陥なく、高ライン速度で生産することができる記録媒体用支持体を提供することが可能になっている。さらに、本発明の支持体は、高速で、表面積当たりの樹脂の重量として表される樹脂厚さを、薄い厚みでポリマー樹脂を生産することができる。本発明はまた、クレータ欠陥の量が少なく、溶融押出コーティング中、高ライン速度、比較的低い樹脂溶融温度で生産することができる記録媒体用支持体を提供する。本発明は、さらに、容易に入手可能であり、容易に処理可能である、低コストポリオレフィン原材料を使用しながら、高平滑性及び光沢を有する記録媒体用支持体を提供する。驚くべきことに、支持体の最外層の樹脂を、別のポリマー、具体的にはα−オレフィン及びα,β−不飽和カルボン酸、α−オレフィン及びα,β−不飽和酸のエステル、α−オレフィン及びα,β−不飽和ジカルボン酸の無水物、又はα−オレフィン及びビニルエステルのコポリマーの低密度ポリエチレンと置換することで、クレータ欠陥の発生の劇的な減少を導くことが見出された。本発明の基本となるのはこの所見である。
【0023】
本発明で使用する時、「α−オレフィン」という用語は、好ましくは、式RCH=CH2(式中、Rは水素原子又は1〜8個の炭素を有する炭化水素基を表す)により表される物質である。例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、スチレン、3−メチル−ブテン−1及び4−メチルブテン−1が挙げられる。これらの中でも、エチレン及びプロピレンが最も好ましくい。コポリマー中のα−オレフィンの好適な量は、60〜99重量%、好ましくは75〜95重量%、最も好ましくは80〜90重量%である。他のモノマー、即ちα,β−不飽和カルボン酸、α,β−不飽和酸のエステル、α,β−不飽和ジカルボン酸の無水物、ビニルエステル、又はこれらの組み合わせの好適な量は、1〜40重量%、好ましくは5〜25重量%、最も好ましくは10〜20重量%である。
【0024】
α,β−不飽和カルボン酸としては、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、又はこれらの組み合わせが挙げられる。さらに、α,β−不飽和カルボン酸の基としては、α,β−不飽和カルボン酸のアミド又はニトリル誘導体を挙げることができる。α,β−不飽和カルボン酸の基の中でも、モノマーとしてアクリル酸及びメタクリル酸を使用することが好ましい。
【0025】
α,β−不飽和ジカルボン酸の無水物の基の中でも、無水マレイン酸が好ましい。
【0026】
本発明で用いられるα,β−不飽和酸のエステルの例としては、3〜10個の炭素原子を有するものが挙げられる。これらの中でも、モノマーとしてメタクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート及び/又はグリシジルメチルアクリレートが好ましい。
【0027】
本発明に従って選択することができる他のモノマーとしては、ビニルエステル類、ビニルアミド、又は酢酸ビニルが挙げられる。これらの中でも酢酸ビニルが好ましい。
【0028】
本発明による最外層の樹脂は、モノマーとしての2種の成分のみのコポリマーとして構成されることが必須ではない。α−オレフィンモノマーの使用は別にして、上述のα,β−不飽和カルボン酸、α,β−不飽和酸のエステル、α,β−不飽和酸ジカルボン酸の無水物及びビニルエステルのモノマーの任意の組み合わせが使用できる。α−オレフィンモノマーの好適な量は、総ポリマーの60〜99重量%、より好ましくは65〜95重量%、より好ましくは70〜90重量%である。α−オレフィンモノマーは別にして、他のモノマーの好適な量は、総ポリマーの1〜40重量%、好ましくは5〜35重量%、最も好ましくは10〜30重量%である。本発明による好ましい例は、エチレン、ブチルアクリレート及び無水マレイン酸のターポリマーの使用である。
【0029】
別の好ましい態様では、上述のコポリマーの混合物が使用される。最外樹脂層中で少なくとも1種の上述のコポリマー及び少なくとも1種の他の樹脂の混合物を使用することがさらにより好ましい。この他の樹脂は、好ましくは、2〜8個の炭素原子量を有するα−オレフィンのポリマーである。1又は2種類以上の低密度ポリエチレン類又は線状低密度ポリエチレン類又はポリプロピレン又はポリブテン−1が好ましい。
【0030】
上述のポリマーの混合物は、乾式ブレンド混合物又は溶融ブレンド混合物であってよい。上述の(コ)ポリマーの混合物を利用する場合、クレータ欠陥性能は、例えばカオス的混合要素(chaotic mixing element)若しくは伸長的混合要素(elongational mixing element)等の、押出機内のより効率的な混合スクリューの使用により、又はオフライン若しくはオンライン「ピギーバック(piggy back)」ツインスクリュー押出機若しくは、例えばバンブリミキサー、ブッシュコニーダー等の他の混合装置内で調製する化合物の使用により、さらに改善できることが見出された。
【0031】
支持体の最外樹脂層中のポリマーの混合物のポリエチレン含量の増加に伴って、この場合もクレータ欠陥の発生が増加することが見出された。それ故に、現実的な観点から見れば、クレータ欠陥と他の特性とのトレードオフでは、かかる混合物は、好ましくは、最外層の総重量の30重量%以下のポリエチレンを含むべきである。
【0032】
本発明の最外層中の(コ)ポリマーの混合物の流動特性は、本発明の生産条件下で、この最外層とこの最外層の下の層との間に界面不安定性が存在しない又は許容できる水準で存在し、かつ、層カプセル化(layer encapsulation)が存在しない又は許容できる水準で存在するような方法で選択される。
【0033】
原則として、本発明の支持体の最外層のコーティング重量に制限はない。支持体が、例えば、印画紙用支持体として用いられる場合、非色素性外層の存在は、支持体上の画像の鮮明度の低下を招き、その場合鮮明度の低下は、支持体の最外層のコーティング重量の増加に伴って増大する。また、経済的な理由では、一般に、(コ)ポリマーコーティング重量が高すぎることは好ましくない。それ故に、最外層のコーティング重量は、好ましくは3g/m2以下、より好ましくは1g/m2以下である。しかしながら、現実的なコーティングの観点から見れば、コーティング重量は最低0.2g/m2存在する。
【0034】
例えば支持体が印画紙用支持体として使用される場合の画像の鮮明度を改善するため、又は、支持体の白色度若しくは不透明度を改善するため等の必要な時、本発明の支持体の最外層を、1又は2種以上の白色不透明顔料で着色してよい。この白色不透明顔料は、アナタース型二酸化チタン、ルチル型二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、リトポン等のような、当該技術分野において記載された任意の白色顔料、及びこれらの任意の混合物から選択してよい。本発明の支持体の最外層中の白色顔料の種類は、好ましくは、アナタース型又はルチル型二酸化チタン、又はこれらの二酸化チタン型顔料の混合物を含む。好ましくは、アナタース型又はルチル型二酸化チタンの粒径は、0.1μm〜0.4μmであり、支持体の最外層中の白色顔料の濃度は、最外層の総重量を基準として20重量%を超えない。量が多いと、目やにを生じさせる場合があり、これらの欠陥は支持体の外観の劣化を招き、それらを修復するために生産を中止する必要がある。存在する場合、白色顔料の量は少なくとも5%である。
【0035】
本発明の支持体の最外層は、樹脂コーティングされた基体に対して、既知の添加剤のような、1又は2種以上の物質を備えてよい。具体的には、最外層は、例えばウルトラマリンブルー及び/又はバイオレット、コバルトブルー、無水リン酸コバルト、キナクリドン顔料並びにこれらの混合物等の、さらなる(少)量の1又は2種以上の着色染料若しくは顔料及び/又は青味剤を含有してよい。1又は2種以上の蛍光増白剤、最も好ましくはビス−ベンゾオキサゾール型蛍光増白剤が存在してよい。例えば、ヒンダードフェノール型酸化防止剤、亜リン酸型酸化防止剤、ラクトン型酸化防止剤及びこれらの混合物等の、1又は2種以上の酸化防止剤が存在してよい。さらに、最外層は、帯電防止剤;紫外線安定剤及び/又は例えば、ヒンダードアミン光安定剤等の光安定剤;ニッケルキレート;置換ベンゾフェノン類又はベンゾトリアゾール;例えば、ステアリン酸金属塩等のチルロール離型剤;フルオロポリマー;多価アルコール;ポリエチレングリコール;ポリプロピレングリコール;樹脂でコーティングされた基体用の既知の添加剤として使用される他の物質;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、1又は2種以上の添加剤を含んでよい。最外樹脂層の記録層への接着(記録媒体を提供するための)は、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理、加熱処理若しくは化学的下塗、又は表面処理方法の組み合わせ等の、当該技術分野において既知である従来の表面処理方法により改善することができる。
【0036】
本発明の支持体の第二樹脂層は、通常、5g/m2〜50g/m2、好ましくは9g/m2〜25g/m2のコーティング重量を有する。本発明の第二樹脂層中の樹脂の種類は、当該技術分野において既知である任意の種類の(押出コーティング)樹脂から選択することができ、好ましくは、本発明の第二層中の樹脂は、ポリオレフィン若しくはオレフィンコポリマー又はオレフィン性ポリマーの混合物である。本発明の好ましい態様では、第二層中に用いられる樹脂の種類は、ポリエチレン樹脂又は異なるポリエチレン樹脂の混合物である。本発明の最も好ましい態様では、第二層で用いられる樹脂の種類は、低密度ポリエチレン樹脂又は異なる低密度ポリエチレン樹脂の混合物である。
【0037】
本発明の種々の層中の樹脂又は樹脂混合物は、最終製品の目的とする特性に応じて、互いから独立に選択することができる。本発明の第二層中の樹脂又は樹脂混合物のメルトフローインデックスの値は、本発明の生産条件下で、この第二層とこの第二層に隣接する層との間に界面不安定性が存在しない又は許容できる水準で存在し、かつ、層カプセル化が存在しない又は許容できる水準で存在するような方法で選択される。
【0038】
本発明の第二層は、さらに、1又は2種以上の白色不透明顔料をさらに含み、支持体の白色度及び不透明度を強化することができる、又は、この支持体を印画紙用支持体として用いる場合、画像の鮮明度を上昇させることができる。この白色不透明顔料は、アナタース型二酸化チタン、ルチル型二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、リトポン等のような、当該技術分野において記載された任意の白色顔料、及びこれらの混合物から選択することができる。本発明の特に好ましい態様では、本発明の支持体の第二層中の白色顔料の種類は、アナタース型若しくはルチル型二酸化チタン、又はこれらの顔料の混合物を含む。好ましくは、アナタース型又はルチル型二酸化チタンの粒径は、0.1μm〜0.4μmであり、支持体の第二層中の白色顔料の濃度は、第二層の総重量を基準として35重量%を超えない。アナタース型二酸化チタンは、好ましくは、非常に良好な白色度を得るために用いられる。最外層及び第二層中の顔料の種類は、互いから独立に選択することができる。例えば、アナタース型の二酸化チタンを層のうち1層で用いることができ、ルチル型の二酸化チタンを別の層で用いることができる。
【0039】
所望により、本発明の支持体の第二樹脂層は、さらに、真珠箔のような1又は2種以上の顔料、及び/又は(少量の)1又は2種以上の着色染料若しくは顔料、及び/又は例えば、ウルトラマリンブルー及び/又はバイオレット、コバルトブルー、無水リン酸コバルト、キナクリドン顔料及びこれらの混合物等の青味剤を含有してよい。さらに、蛍光増白剤、最も好ましくはビス−ベンゾオキサゾール型蛍光増白剤、例えば、ヒンダードフェノール型酸化防止剤、亜リン酸型酸化防止剤、ラクトン型酸化防止剤及びこれらの混合物等の酸化防止剤、例えば、半導体金属酸化物粒子等の帯電防止剤、紫外線安定剤及び/又は例えば、ヒンダードアミン光安定剤等の光安定剤、ニッケルキレート、置換ベンゾフェノン類又はベンゾトリアゾール、並びに樹脂コーティングされた記録媒体用の既知の添加剤として用いられる他の物質からなる群から選択される1又は2種以上の添加剤を選択してよい。
【0040】
さらに、本発明の支持体の第二樹脂層は、第二層の最外樹脂層への接着を向上させるため、第二樹脂層の存在し得る第三樹脂コーティング層への接着を向上させるため、又は、第二樹脂層が基体に接触する最下層である時、この基体への接着を向上させるために、例えば、当該技術分野において既知であるような、1又は2種以上の接着促進剤を含有してよい(例えば、好適な添加剤の例については、米国特許第5466519号を参照のこと)。必要に応じて、最下樹脂層の基体への接着は、最下樹脂層をオゾン溶融処理することにより向上させることができる。
【0041】
或いは、第二樹脂層と最外樹脂層との間、第二樹脂層と存在し得る第三樹脂コーティング層との間の接着を促進するために、又は、第二樹脂層が基体に接触している最下樹脂層である場合に、第二樹脂層のこの基体への接着を向上させるために、当該技術分野において記載されたような結合層を適用してよい。必要に応じて、樹脂の基体への接着は、例えば、結合層が最下層である場合、結合層をオゾン溶融処理することにより向上させることができる。
【0042】
本発明の第二樹脂層の溶融温度は、基体に接触する最下樹脂層として利用される場合、接着促進剤及び/又は結合層の必要なく、第二層の基体への接着を促進するために、十分高い水準で選択することができる。このために、第二樹脂層がポリエチレンである場合、溶融温度は好ましくは少なくとも300℃、より好ましくは少なくとも280℃である。
【0043】
本発明の第二層の下に第三層を適用することは、本発明の第二層が高濃度の二酸化チタン又は他の顔料を含む場合、ダイリップストリップ(die lip strip)の発生を防ぐために、有利である場合がある。本発明の第三層は、1g/m2〜50g/m2、好ましくは2g/m2〜25g/m2のコーティング重量を有してよい。本発明の好ましい態様では、第三層で用いられる樹脂の種類は、ポリオレフィン型又はオレフィンコポリマー又は種々のオレフィン性ポリマー型樹脂の混合物である。本発明の特に好ましい態様では、第三層で使用される樹脂の種類は、低密度ポリエチレン樹脂又は異なる低密度ポリエチレン樹脂の混合物である。第三層の樹脂又は樹脂混合物は、他の層の樹脂から独立に選択することができ、最終製品の目的とする特性に応じて異なってよい。本発明の第三層中の樹脂又は樹脂混合物のメルトフローインデックスの値は、本発明の生産条件下で、この第三層とこの第三層に隣接する樹脂層との間に界面不安定性が存在しない又は許容できる水準で存在し、かつ、層カプセル化が存在しない又は許容できる水準で存在するような方法で選択される。
【0044】
本発明の第三層は、さらに好ましくは、白色不透明顔料又は白色不透明顔料の混合物、最も好ましくは、0.1μm〜0.4μmの粒径を有するアナタース型若しくはルチル型二酸化チタン又はこれらの顔料の混合物を含む。第三層中の白色顔料の濃度は、好ましくは、第三層の総重量を基準として20重量%を超えない。最も好ましくは15重量%を超えない。第三層及び第二層中の顔料の種類は、互いから独立に選択することができる。よって、アナタース型の二酸化チタンは、層のうち1層に用いることができ、ルチル型の二酸化チタンは別の層に用いることができる。所望により、第三層は、さらなる(少)量の1又は2種以上の着色染料若しくは顔料及び/又は例えば、ウルトラマリンブルー及び/又はバイオレット、コバルトブルー、無水リン酸コバルト、キナクリドン顔料及びこれらの混合物等の青味剤を含んでよい。さらに、1又は2種以上の添加剤を、蛍光増白剤、最も好ましくはビス−ベンゾオキサゾール型蛍光増白剤、例えば、ヒンダードフェノール型酸化防止剤、亜リン酸型酸化防止剤、ラクトン型酸化防止剤及びこれらの混合物等の酸化防止剤、例えば、半導体金属酸化物粒子等の帯電防止剤、紫外線安定剤及び/又は例えば、ヒンダードアミン光安定剤等の光安定剤、ニッケルキレート、置換ベンゾフェノン類又はベンゾトリアゾール、並びに樹脂でコーティングされた記録媒体用の既知の添加剤として使用される他の物質からなる群から選択することができる。さらに、本発明の支持体の第三樹脂層は、第三層の第二隣接樹脂層への接着を向上させるため、第三樹脂層の基体への接着を向上させるため、又は、最下層樹脂が結合層である場合に、第三樹脂層のこの結合層への接着を向上させるために、当該技術分野において既知であるような、接着促進剤を含んでよい。これらの接着促進剤の例は、米国特許第5466519号に開示されているが、これらのみに限定されない。
【0045】
第三層及び隣接する第二層及び/又は基体の間の接着を促進するために、第三層の上及び/又は下に当該技術分野において記載されたような結合層を使用すること、及び/又は第三層中に接着促進剤を使用することが可能である。
【0046】
或いは(又は必要に応じて、さらに)、本発明の第三樹脂層の溶融温度は、基体に接触する最下樹脂層として利用する場合、高価な接着促進剤及び/又は結合層の必要なく、基体への第三層の接着を促進するのに十分に高い水準で選択することができる。このために、第三樹脂層がポリエチレンである場合、溶融温度は少なくとも300℃、より好ましくは少なくとも280℃であるべきである。
【0047】
必要に応じて、基体への樹脂の接着は、最下樹脂層をオゾン溶融処理することにより向上させることができる。
【0048】
上面及び裏面を有する基体を含む本発明の支持体はまた、例えば、防水、帯電防止、アンチカーリング、ブロッキング防止、滑り防止、接合強度、及び/又は印刷を受容及び保持する能力(例えば、バーコード又は有用な情報を含有する他のしるし)のような達成される特性に応じて、その裏面上に、少なくとも1層の樹脂層及び/又は少なくとも1層の他のコーティング層を備えてもよい。本発明の支持体の目的とする用途が、印画紙用基板又はインクジェット紙用基板である場合、この裏面は、好ましくは、ポリエチレン樹脂で押出コーティングされ、最も好ましくは低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンとの混合物で押出コーティングされる。このポリマー層上に、帯電防止コーティング、固着防止(anti−sticking)コーティング等が施され得る。
【0049】
本発明の支持体の基体は、印画紙、顔料でコーティングされた原紙、合成原紙又はポリマーシートベースのような高品質天然パルプを含む未加工原紙のような、当該技術分野において既知である任意の基体から選択することができる。本発明において好ましい基体は、80〜350g/m2の重量、最も好ましくは120〜250g/m2の基体重量を有する、高品質天然パルプを含有する未加工原紙又は顔料でコーティングされた原紙である。本発明の記録媒体の基体として顔料でコーティングされた原紙を使用する場合、本発明に従って樹脂層を受容する顔料でコーティングされた紙の側の平均表面粗さ(Ra)は、例えば、欧州特許出願公開第1126081号に規定されたもののような、先行技術のものより高い場合があるが、依然としてピット又はクレータ欠陥のない表面が得られる。従って、顔料コーティング層の高重量の使用及び/又は多コーティング層の使用及び/又は顔料でコーティングされた原紙の製造におけるスーパーカレンダーを避けることができ、これは該顔料でコーティングされた原紙の製造コストを著しく低下させる。先行技術は、ポリマー樹脂層を付与する際、クレータのような欠陥の発生を防ぐために、基体として原紙を必要とするために、1μm以下の平均表面粗さRaが必要であることを教示する。本発明では、基体として顔料でコーティングされた原紙を基体として使用する場合、少なくとも2層の非配向樹脂層を受容する側の顔料でコーティングされた紙の平均表面粗さは1を超える場合がある。好ましくは、粗さは2.0μm未満、より好ましくは1.5μm未満、最も好ましくは1.0μm未満である。
【0050】
本発明において基体として未加工原紙を使用する場合、基体の平均表面粗さは、1を超える場合もあるが、好ましくは1.5未満、より好ましくは1.0μm未満である。
【0051】
本発明において顔料でコーティングされた原紙が基体として用いられる場合、原紙上のバインダー及び顔料の水性分散物として付与される顔料コーティングの総乾燥コーティング重量は、好ましくは60g/m2未満、最も好ましくは30g/m2未満である。クレータ欠陥の数を低減する優れた能力のために、本発明では、顔料コーティングの総コーティング重量がさらに少ないことも可能である。顔料でコーティングされた基体の白色度は、着色コーティング中に白色顔料及び/又は青色染料及び/又は蛍光増白剤を添加することにより調節することができる。その光沢は、カレンダー及び/又はスーパーカレンダーにより、並びに、適切な顔料種類及び粒径及び粒度分布の選択により、必要な水準に調節することができる。本発明用の顔料でコーティングされた原紙で用いられ得る典型的な顔料は、炭酸カルシウム、カオリン、硫酸バリウム、酸化チタン、粘土、ケイ酸アルミウニムマグネシウム、酸化アルミニウム水酸化物、スチレン−アクリルコポリマー、及びこれらの組み合わせである。顔料の粒径は特に制限されないが、より狭い粒径分布は、接着又は光沢の提供において有利な場合がある。粒子の少なくとも70%が1μmより小さい粒径を有し、少なくとも40%が0.35〜0.8μmの粒径を有する顔料を有利に使用することができる。
【0052】
本発明用の顔料でコーティングされた原紙で用いられ得る典型的なバインダーとしては、スチレンアクリレートラテックス、スチレン−ブタジエンラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエンラテックス、ポリアクリレートラテックス、ポリビニルアルコール、デンプン及び他の多糖類、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。本発明の記録媒体の基体として顔料でコーティングされた紙を使用する場合、紙の顔料コーティングに隣接する樹脂層は、この樹脂層の紙の顔料コーティングへの接着を(さらに)増大させるために、好ましくは、顔料又は充填剤、例えば、酸化チタン、タルカム、炭酸カルシウムを含有する。
【0053】
基体として顔料でコーティングされた原紙を有する本発明の支持体を含む記録媒体を印画紙として使用する場合、顔料でコーティングされた紙により付与されるさらなる利益は、顔料コーティングが顔料でコーティングされた紙の天然紙部分を効果的に隠すため、本発明の樹脂層中の酸化チタンの量を減少させ得ることである。従って、当該技術分野において既知である従来からの印画紙と比較して、画像の鮮明度を失う(loosing)ことなく、製造コストをさらに低下させることができる。
【0054】
支持体の使用に応じて、本発明の層構造は、基体の上面のみ又は上面及び裏面にも適用することができる。
【0055】
必要ならば、本発明の支持体の基体の前面及び所望により裏面は、溶融押出処理前に活性化処理に供される。処理は、コロナ処理及び/又は火炎処理及び/又はオゾン処理及び/又はプラズマ処理及び/又はプラズマ蒸着処理及び/又は加熱処理及び/又は化学的下塗を含んでよい。
【0056】
本発明の支持体は、当該技術分野において記載されているような、(タンデム)押出コーティング技術又は連続押出コーティング技術により製造することができる。最も好ましくは、本発明の支持体は、本発明の全ての樹脂層及び必要に応じて結合層が、フィードブロック技術又はマルチマニホールドダイ技術及びこれらの技術の組み合わせを使用して、同時に基体に付与される、共押出技術により製造される。これにより、支持体の製造の経済性が著しく上昇する。(共)押出ラインでは、ダイから押し出される溶融樹脂は、さらに、樹脂と基体との間の接着を向上させるために、オゾンで処理してよい。樹脂と基体との間の接着をさらにより向上させるために、ダイから押し出される樹脂層の溶融温度は少なくとも280℃である。
【0057】
本発明の支持体の製造のための共押出処理に好ましい速度は、200若しくは300、若しくは450又は実に600m/分を超えてもよく、これにより支持体の製造の経済性をさらにより上昇させる。同量のピットを維持しながら、押出コーティングされた樹脂の総量を低減することも可能である。例えば、同量のピットを維持しながら、ポリエチレンの最外層を本発明のコポリマーを含む最外層へ変更することにより、上面がコーティングされた樹脂の量を30g/m2から20g/m2へ低減することが可能である。
【0058】
ニップがチルロールと加圧機能を有する加圧ロールとの間にある、本発明の支持体の製造のニップ圧は、好ましくは1500N/cm未満、より好ましくは700N/cm未満である。本発明の支持体の製造に用いられるチルロールの表面構造は、本発明の多くの利点のために、鏡面光沢型表面を含む任意の光沢構造であってよいが、最も好ましいのは光沢ファインマット(fine matte)表面である。(共)押出コーティングでは、クレータ欠陥の量は、本発明をチルローラ中のより高温の冷却媒体と化合した場合、さらに低減する場合がある。この発明の1の態様では、冷却媒体の温度は12℃より高いが50℃を超えない。
【0059】
本発明は、さらに、本明細書で記載したような支持体、好ましくは受容媒体を含む記録媒体に関する。受容媒体は、通常、基体から離れた最外樹脂層の側に設けられる。受容媒体は、写真用乳剤層、インク受容層(インクジェット用途のような)、感熱紙用途のための記録層、又は電子写真紙用途のための記録層のような、写真活性層であってよい。記録媒体は、当該技術分野において既知である方法で製造することができる。
【0060】
本発明のコポリマーは、商業的に得ることができる又は標準的な重合技術により製造することができる。コポリマーは、ランダム、ブロック又はグラフトコポリマーであってよい。
本発明は、さらに、記録媒体用支持材においてクレータ欠陥形成を低減するための、α−オレフィン、即ち、α−オレフィン及びα,β−不飽和カルボン酸、α−オレフィン及びα,β−不飽和酸のエステル、α−オレフィン及びα,β−不飽和ジカルボン酸の無水物、及び/又はα−オレフィン及びビニルエステルを含むコポリマーを含む上述のコポリマーの使用、又は、α−オレフィンと、モノマーとしてα,β−不飽和カルボン酸、α,β−不飽和酸のエステル、α,β−不飽和ジカルボン酸の無水物、及びビニルエステルの任意の組み合わせとのコポリマーの使用に関する。好ましくは、該支持体は、以下のものではない:
−3層の樹脂層で共押出コーティングされた、167g/m2の重量を有するコロナ処理活性化バライタ紙であって、最外樹脂層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した4.0dg/分のメルトフローインデックス及び922kg/m3の密度を有するエチレンメタクリル酸コポリマーを含み、中間層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した7.5dg/分のメルトフローインデックス及び919kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、25%アナタース型二酸化チタン及びウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有し、原紙に隣接する最下層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した7.5dg/分のメルトフローインデックス及び919kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有し;樹脂層の総コーティング重量が30g/m2であり、最外層に1g/m2のコーティング重量が適用され;樹脂層が350m/分のライン速度、325℃の溶融温度、及び370N/cmの線圧で共押出されるバライタ紙;
−3層の樹脂層で共押出コーティングされた、167g/m2の重量を有するコロナ処理活性化バライタ紙であって、最外樹脂層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した7.0dg/分のメルトフローインデックス及び922kg/m3の密度を有するエチレンメタクリル酸コポリマーを含み、中間層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した7.5dg/分のメルトフローインデックス及び919kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、25%アナタース型二酸化チタン及びウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有し、原紙に隣接する最下層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した7.5dg/分のメルトフローインデックス及び919kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有し;樹脂層の総コーティング重量が30g/m2であり;最外層に1g/m2のコーティング重量が適用され;樹脂層が350m/分のライン速度、325℃の溶融温度、及び370N/cmの線圧で共押出されるバライタ紙;
−3層の樹脂層で共押出コーティングされた、167g/m2の重量を有するコロナ処理活性化バライタ紙であって、最外樹脂層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した3.7dg/分のメルトフローインデックス及び915kg/m3の密度を有する、高溶融強度ポリプロピレン及びポリプロピレンマレイン酸コポリマー(比95:5)を含有し、中間層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、25%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有し、原紙に隣接する最下層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有し;樹脂層の総コーティング重量が30g/m2であり、最外層に1g/m2のコーティング重量が適用され;樹脂層が300m/分のライン速度、325℃の溶融温度、及び320N/cmの線圧で共押出されるバライタ紙;
−3層の樹脂層で共押出コーティングされた、167g/m2の重量を有するコロナ処理活性化バライタ紙であって、最外樹脂層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した3.7dg/分のメルトフローインデックス及び915kg/m3の密度を有する、高溶融強度ポリプロピレン及びポリプロピレンマレイン酸コポリマー(比80:20)を含有し、中間層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、25%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有し、原紙に隣接する最下層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有し;樹脂層の総コーティング重量が30g/m2であり、最外層に1g/m2のコーティング重量が適用され;樹脂層が300m/分のライン速度、325℃の溶融温度、及び320N/cmの線圧で共押出されるバライタ紙;又は、
−3層の樹脂層で共押出コーティングされた、167g/m2の重量を有するコロナ処理活性化バライタ紙であって、最外樹脂層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した3.7dg/分のメルトフローインデックス及び915kg/m3の密度を有する、高溶融強度ポリプロピレン及びポリプロピレンマレイン酸コポリマー(比50:50)を含有し、中間層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、25%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有し、原紙に隣接する最下層が、ASTM D1238に従って190℃/2.16kgで測定した15dg/分のメルトフローインデックス及び918kg/m3の密度を有する低密度ポリエチレン、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有し;樹脂層の総コーティング重量が30g/m2であり、最外層に1g/m2のコーティング重量が適用され;樹脂層が300m/分のライン速度、325℃の溶融温度、及び320N/cmの線圧で共押出されるバライタ紙。
【0061】
本発明は、実施例を参照して以下でさらに詳細に説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。特に指示しない限り、全ての部、百分率及び比等は重量基準である。
−実施例−
【0062】
全ての実験は、2台の4ス ”(11.43cm)及び1台の2ス”(6.35cm)押出機、フィードブロック及びコートハンガーダイを備える共押出ラインで実施した。実験で使用した基体は、写真原紙(PP)及び顔料でコーティングされた原紙(PCP)であった。基体は、インラインコロナ処理所により押出コーティング前にコロナ処理した。全ての実験は、光沢ファインマットチルローラを使用して実施した。
【0063】
実施例で使用したウルトラマリン顔料は、ウルトラマリンバイオレット及びウルトラマリンブルーの混合物である。実施例で使用した蛍光増白剤は、ビス−ベンゾオキサゾール置換スチルベン型蛍光増白剤である。顔料及び蛍光増白剤は、キャリア樹脂として低密度ポリエチレンを有するマスターバッチから適用した。
【0064】
以下の略記は、調査した様々な樹脂に使用した。低密度ポリエチレン:LDPE;線状低密度ポリエチレン:LLDPE;エチレンアクリル酸:EAA;エチレンビニルアセテート:EVA;エチレンメチルアクリレート:EMA;エチレンエチルアクリレート:EEA;エチレンブチルアクリレート:EBA;エチレンブチルアクリレート無水マレイン酸ターポリマー:EBAMAH;エチレングリシジルメタクリレート:EGMA;ポリプロピレン:PP;アクリル酸:AA;ビニルアセテート:VA;メチルアクリレート:MA;エチルアクリレート:EA;ブチルアクリレート:BA;無水マレイン酸:MA;及びグリシジルメタクリレートGMA。
【0065】
表1は、種々の実施例の製造で使用した樹脂を要約する。
【表1】

【0066】
樹脂EAA、EVA、EMA、EEA、EBA、EBAMAH、EGMAのメルトフローインデックスは、190℃/2.16kgで測定し、PPのメルトフローインデックスは230℃/2.16kgで測定した(ASTM D1238に従って測定した)。
【0067】
実施例では、クレータ欠陥の量及び大きさは、Zeissにより提供された画像解析ソフトウェアと組み合わせた顕微鏡により測定した。ソフトウェアは、クレータ欠陥を、それぞれ、<300μm2、300〜800μm2、800〜1300μm2及び>1300μm2という4種類の大きさ階級に分ける。後者の2階級は、基体の質の視覚的判断のために最も重要である。それ故に、より大きな大きさ階級に優先的処遇を与える、重み付け平均(weighed average)を、クレータ欠陥データの分析に使用する。これらの測定値を比較するために、結果を、クレータ欠陥に関して1が最も悪く、10が最も良い10段階で評価する。実施例では、5の評価が内部基準である。
【0068】
一連の実施例:
コロナ処理活性化バライタ紙(重量163g/m2)及び顔料でコーティングした紙(重量172g/m2)を、種々の組成を有する1g/m2の最外樹脂層又はスキン層、LDPE、25%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料及び蛍光増白剤を含有する12.5g/m2の中間層、並びにLDPE、5%アナタース型二酸化チタン及びさらにウルトラマリン顔料を含有する種々の重量(6.5又は11.5又は16.5g/m2)の原紙に隣接する最下層である、3層の樹脂層で上面を共押出コーティングした。樹脂層を、420及び500m/分のライン速度、325℃の溶融温度、並びに700N/cmのニップ圧で共押出コーティングした。
【0069】
印画紙(PP)の平均粗さ(Ra)は1.4μmであり、顔料でコーティングされた原紙(PCP)の平均粗さは0.9μmであった。
粗さ(Ra)方法:ISO4287−1997に従った
遮断波長(λc):0.8mm
試料測定長:5.6mm
装置/型:マール・パーソメーター(Mahr Perthometer)/M3
【0070】
スキン層の組成及び基体の組成、並びに、基体上の総樹脂含量、ライン速度、共押出コーティングされた試料についてのクレータ欠陥の評価の効果を測定し、表2で比較した。
【表2】


【0071】
クレータ欠陥評価が発明試料で著しく改善されていることが表2から明白である。さらに、総樹脂重量の低減及びライン速度の増加が、クレータ欠陥評価に負の影響を与えることも明らかである。しかしながら、本発明のスキン層組成を使用することにより、及び基体として顔料でコーティングされた原紙を使用することにより、基体上の総樹脂重量を低減する及び/又はライン速度を増加させる余地が存在し、依然として比較試料と比較して許容可能なクレータ欠陥評価を得ることが明白である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基体を含む記録媒体用支持体であって、前記基体が、少なくとも2層の非配向樹脂層を有し、前記支持体の少なくとも片面上に設けられ、前記支持体から最も離れている前記樹脂層(A層)が、α−オレフィンモノマーと、
α,β−不飽和カルボン酸;
α,β−不飽和酸のエステル;
α,β−不飽和ジカルボン酸の無水物;及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも一種の第二モノマーとのコポリマーを少なくとも一種含む前記支持体。
【請求項2】
前記コポリマーが、60〜99重量%のα−オレフィンと1〜40重量%の前記第二モノマー、好ましくは75〜95重量%のα−オレフィンと5〜25重量%の前記第二モノマー、より好ましくは80〜90重量%α−オレフィンと10〜20重量%の前記第二モノマーを含む、請求項1に記載の支持体。
【請求項3】
前記α−オレフィンモノマーが、エチレン、プロピレン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、先行する請求項のいずれかに記載の支持体。
【請求項4】
前記第二モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるα,β−不飽和カルボン酸;
メタクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるα,β−不飽和カルボン酸のエステル;
無水マレイン酸であるα,β−不飽和ジカルボン酸の無水物;並びに
これらの組み合わせから選択される、先行する請求項のいずれかに記載の支持体。
【請求項5】
前記A層が、少なくとも一の他の樹脂をさらに含み、好ましくは前記樹脂が、前記コポリマーと混合物を形成するα−オレフィンポリマーを含む樹脂である、先行する請求項のいずれかに記載の支持体。
【請求項6】
前記少なくとも一の他の樹脂の前記α−オレフィンポリマーが、ポリエチレン、ポリプロピレン及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項5に記載の支持体。
【請求項7】
前記A層が、前記A層の総重量を基準として最大30重量%の前記少なくとも一の他の樹脂を含む、請求項5又は請求項6に記載の支持体。
【請求項8】
前記A層が3g/m2以下の量、好ましくは最大1g/m2の量存在する、先行する請求項のいずれかに記載の支持体。
【請求項9】
前記A層が、1又は2種以上の不透明顔料及び/又は着色顔料をさらに含む、先行する請求項のいずれかに記載の支持体。
【請求項10】
前記A層と前記基体との間にある、前記非配向樹脂層の他の層(B層)が、ポリエチレン樹脂を含み、所望により異なるポリエチレン樹脂の混合物の形態である、先行する請求項のいずれかに記載の支持体。
【請求項11】
前記B層が5g/m2〜50g/m2、好ましくは9g/m2〜25g/m2の量で存在する、請求項10に記載の支持体。
【請求項12】
前記B層が、1又は2種以上の不透明顔料及び/又は着色顔料をさらに含む、請求項10又は請求項11に記載の支持体。
【請求項13】
少なくとも第三樹脂層(C層)が、前記B層と前記基体との間に設けられ、前記第三樹脂層が、好ましくはポリエチレン樹脂又はポリエチレン樹脂の混合物を含む、先行する請求項のいずれかに記載の支持体。
【請求項14】
前記C層が、1g/m2〜50g/m2、好ましくは2g/m2〜25g/m2の量で存在する、請求項13に記載の支持体。
【請求項15】
前記C層が、1又は2種類以上の不透明顔料及び/又は着色顔料をさらに含む、請求項13又は請求項14に記載の支持体。
【請求項16】
前記基体が、未加工原紙、顔料でコーティングされた原紙、合成原紙又はポリマーシートベースを含む、先行する請求項のいずれかに記載の支持体。
【請求項17】
前記基体が、顔料でコーティングされた原紙であって、前記少なくとも2層の非配向樹脂層の側の平均表面粗さが、2.0μm未満、好ましくは1.5μm未満、より好ましくは1.0μm未満である、先行する請求項のいずれかに記載の支持体。
【請求項18】
前記基体が、原紙であって、前記少なくとも2層の非配向樹脂層の側の平均表面粗さが、1.5μm未満、より好ましくは1.0μm未満である、先行する請求項のいずれかに記載の支持体。
【請求項19】
前記少なくとも2層の樹脂層が、移動基体上に、高温でフィードブロック、マルチマニホールドダイ、又はこれらの組み合わせを介して同時に押し出される共押出コーティング工程と、
前記樹脂層及び前記基体が、冷却機能を有するチルローラと加圧機能を有する加圧ロールとの間に存在する、ニップ圧を有するニップ内で組み合わせられる、所定のライン速度を有する組み合わせ工程と、
前記支持体が、ポリマー樹脂溶融温度より低温である間に、チルロールから除去される除去工程と、
を含む、先行する請求項のいずれかに記載の支持体の製造方法。
【請求項20】
前記支持体が、少なくとも200m/分のライン速度で製造される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記支持体が、少なくとも280℃の溶融温度で製造される、請求項19又は請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ニップ圧が1500N/cm未満、好ましくは700N/cm未満である、請求項19〜請求項21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
請求項1〜請求項18のいずれか1項に記載の支持体又は請求項19〜請求項22のいずれか1項により得られる支持体を含む記録媒体。
【請求項24】
受容媒体をさらに含む、請求項23に記載の記録媒体。
【請求項25】
記録媒体用支持材においてクレータ欠陥形成の低減のために、少なくとも2層の非配向樹脂層を含む支持体の最外樹脂層における、α−オレフィンモノマーと、α,β−不飽和カルボン酸、α,β−不飽和酸のエステル、α,β−不飽和ジカルボン酸の無水物、ビニルエステル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の第二モノマーとのコポリマーの使用。

【公表番号】特表2009−534219(P2009−534219A)
【公表日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−506432(P2009−506432)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【国際出願番号】PCT/NL2007/050170
【国際公開番号】WO2007/123399
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(505232782)フジフィルム マニュファクチャリング ユーロプ ビー.ブイ. (50)
【Fターム(参考)】