多機能モジュール式集尿システム
【課題】感染の抑制を助け、患者の曝露および病院の費用を低減する集尿デバイス、集尿システム、集尿袋を作製し使用する方法、および集尿袋を備えるキットを提供する。
【解決手段】複数機能の集尿デバイス300であって、その実施形態は、管から尿を受ける収容部301を有する自己膨張式容器、尿を管を通して収容部301に移動するポンプと、短縮および/または伸長できる延長可能な管、および/または尿からの特性を監視、測定、伝達、または記憶する1つまたは複数のメータ320、330を備えることができる。実施形態は有線または無線のトランスミッタおよび表示器モジュールの形の送信デバイスを有する表示器キットも備える。表示モジュールはLCDを備えることができ、尿の収容部301への装着のために構成できる。
【解決手段】複数機能の集尿デバイス300であって、その実施形態は、管から尿を受ける収容部301を有する自己膨張式容器、尿を管を通して収容部301に移動するポンプと、短縮および/または伸長できる延長可能な管、および/または尿からの特性を監視、測定、伝達、または記憶する1つまたは複数のメータ320、330を備えることができる。実施形態は有線または無線のトランスミッタおよび表示器モジュールの形の送信デバイスを有する表示器キットも備える。表示モジュールはLCDを備えることができ、尿の収容部301への装着のために構成できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年7月5日に出願の米国特許出願第11/175,578号の部分継続出願であり、2006年6月7日に出願の米国仮出願第60/811,617号に米国特許法119条に従って優先権を主張し、それぞれが本明細書に完全に明記されるがごとく参照によって本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、集尿デバイス、集尿システム、集尿袋を作製し使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
尿排出袋は、従来から長期間にわたってカテーテル処置をされた患者から尿を採集するのに必要な場合に、病院および医療施設で用いられている。そのような袋は、手術後の患者、ならびに排尿の周期の採集、測定、および試験に関する泌尿器の障害を有する患者によって慣例的に使用される。尿排出システムは一般的に、PVCフィルムなどのポリマー材料からなる採集袋に連結された、管を取り付けたカテーテルを備える。採集袋は一般に、排出管などの、袋を空にするための構成要素を備える。動作の際には、患者が最初にカテーテル処置され、次いでカテーテルは1本の管を介して排出袋に連結される。袋は一般に、ベッドの横板またはその他の(通常は患者のレベルより低い)支持構造から支持され、尿は重力によってカテーテル、管、を通って排出され、最終的に袋に入る。ほとんどの袋は、様々な試験手順のために測定された量の尿が通過して除去できる排出口を備える。
【0004】
一般的な尿排出袋は、(1972年3月21日発行の「Drainage Bag」という名称の)米国特許第3,650,272号、(1982年1月26日に発行の「Hanger, hook and handle assembly for urinary drainage bag」という名称の)米国特許第4,312,352号、(1982年2月2日発行の「Collection bag」という名称の)米国特許第4,313,447号、(1983年6月7日発行の「Collection device for body fluids with antiseptic pump」という名称の)米国特許第4,386,930号、(1984年4月17日発行の「System for aseptically draining a urine bag」という名称の)米国特許第4,443,219号、(1984年6月5日発行の「Collection bag」という名称の)米国特許第4,452,253号、(1987年4月21日発行の「Liquid drainage system」という名称の)米国特許第4,659,329号、(1988年2月9日発行の「Urine drainage bag outlet with barrier against microbial infection」という名称の)米国特許第4,723,950号、(1994年12月27日発行の「Collection bag hanger with rail width−adjustable hook arms」という名称の)米国特許第5,375,799号、(1995年10月3日発行の「Disposable urine bag」という名称の)米国特許第5,454,798号に記載され、それぞれが本明細書に完全に明記されたがごとく本出願に参照によって組み込まれる。
【0005】
一般的な集尿袋に伴う可能性のある欠点のうちの1つは、患者への汚染および感染の可能性である。特に、袋が尿の一部分または全てを取り除くために開放される場合、空気が排出口に入ることが可能になり、それによって細菌が袋の中へ出口に向かって移動し、最終的に膀胱に入り、感染を引き起こす。さらに、採集の過程の間の尿の漏洩または飛散により病院の関係者への汚染の問題もある可能性がある。尿は、カテーテルを集尿袋に連結する管内に溜まる可能性もあり、管内での尿の流れの停止または滞留と呼ばれる。たとえば、管を下り採集袋へ尿を排出する圧力は、採集袋への管を空にするのに必要な圧力よりも小さいので、尿は管内に留まる可能性がある。
【0006】
従来の集尿システムでは、尿は重力によってのみカテーテルから採集袋へ移動される。したがって、管経路が下側に向いてない場合(たとえば管が平に置かれている場合、または管の一部分が採集袋の上にない場合)カテーテルおよび/または管からの尿の排出が妨げられる。管内に尿を溜めることは望ましくなく、感染、流出、および/または尿の逆流に寄与する可能性がある。さらに、集尿システムによっては、採集袋に採集された尿からの尿を分析し、それはカテーテルおよび/または管内に集められた尿は正確な測定/分析を妨げる可能性があることを意味する。平均的には、約80〜90mLの尿が1時間に生成される。これは現在市販されている排出管を満たすのに必要であるのとほぼ同じ体積である。管内に尿が止まることは、逆行で感染する可能性の見地からも、および管を浄化するのに時間およびリソースを費やす必要があることからも望ましくない。管内に尿を溜めないことは、感染の抑制を助け、患者の曝露および病院の費用を低減することが予想される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、(袋を含む)集尿デバイス、集尿システム、集尿袋を作製し使用する方法、および集尿袋を備えるキットが、本明細書に述べられる。本明細書で述べられる集尿デバイスおよびシステムにより、無人の排水ができるようにし、尿の流れの停止および逆流を防ぐことができる。さらに、これらの集尿デバイスおよびシステムは、重力に逆らった尿の採集も可能にすることができ、廃棄する尿の採集および処分に関する閉鎖された非接触式のシステムを提供することができる。本明細書に記載される用途の説明、システムおよび方法は、全て尿および集尿に関して述べられるが、同じ概念および考えが傷の排出などを含むその他の体液への用途で排出するために適用できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一般に、集尿デバイスは、尿が通って収容部に入る導入口、および尿を対象から収容部に移送するために導入口に連結された管を有する(たとえば袋、箱、ポーチ、または任意の適切な容器などの)集尿のための収容部を備えることができる。本明細書で述べられる集尿デバイスは、管内で尿が滞留するのを防止するようになされる。たとえば、本明細書で述べられる集尿デバイスおよびシステムは、管からの尿を受ける収容部を有する自動膨張式容器、管を通して収容部内に尿を移動するポンプ、短縮および/または伸長できる延長可能な管、および尿からの特性を監視、測定、転送、または記憶するための1つまたは複数のメータを備えることができる。1つの変形形態では、集尿デバイスは、収容部を形成する膨張可能な容器を備え、容器は収縮した位置と膨張した位置、および容器を収縮した位置から膨張した位置に変化させるバイアス部を有する。集尿デバイスは、尿が通って入ることができる容器によって形成される収容部への導入口を備えることもできる。膨張可能な容器は、自動膨張式であることができる。
【0009】
バイアス部は容器の一部であることができ、または別個のバイアス要素であることができる。たとえば、容器の壁は、容器が(たとえば少なくとも部分的に閉鎖した)収縮した位置から、(たとえばほとんど開放した)膨張した位置に自動的に膨張するように、形状記憶を有する材料から構成できる。ばね(たとえば板ばね)などの別個のバイアス要素を、容器を折りたたんだ構成から膨張した構成に膨張する膨張可能な容器の一部分として含むことができる。留め金(たとえばラッチ、フック、ファスナ、ストラップ等の)が膨張可能な容器を膨張または折りたたんだ構成(あるいは両方)に固定するのに使用できる。たとえば、膨張可能な容器は折りたたんだ構成に固定でき、そうして膨張可能な容器を折りたたんだ構成から解放することにより、容器を自動的に膨張した構成に膨張できるようになる。
【0010】
いくつかの変形形態では、集尿デバイスは、そこを通って尿が収容部から除去できる排出ポートを備えることができる。排出ポートは管を備えることができる。排出ポートは、排出バルブも有することができる。いくつかの変形形態では、排出バルブは、適切にかみ合う場合にのみ尿を排出バルブを通して空にすることができるように、(たとえば使い捨ての袋、または移送容器などの)特定の受けデバイスとかみ合い、それによって誤って尿を流出させるのを防止する。いくつかの変形形態では、集尿デバイスは使い捨てであり、または一回の使用に構成される。膨張可能な容器を有する集尿デバイスは、メータ、ポンプ、排出バルブ、空気導入口/排出口、延長可能な管等を備えるシステムの一部分であることができる。これらの構成要素の任意の組合せを膨張可能な容器と共に納めることができる。
【0011】
尿カテーテル(たとえばフォーリーカテーテルなど)を有する対象から集尿する方法も本明細書に述べられる。方法は、収縮した位置から膨張した位置に集尿デバイスを解放するステップを含み、そのステップでは、集尿デバイスは収容部を形成する(たとえば、膨張可能な)自動膨張式の容器を備える。容器は収縮した位置、膨張した位置、および容器を収縮した位置から膨張した位置に変化させるバイアス部を有する。方法は、集尿デバイスを尿カテーテルに連結するステップも含むこともできる。
【0012】
尿からの少なくとも1つの特性を測定するメータも本明細書に述べられ、尿を保持する測定領域を備えるメータおよび尿を測定領域から収容部内に空にするのを制御するメータレリーズを備える。測定領域は、たとえば観測者または記録デバイスによって読み取ることができる較正マーキングを備えることによって較正できる。したがって、測定領域は、尿の体積を示す一連の目盛付きの領域を備えることができる。いくつかの変形形態では、測定領域は尿のいくつかの特性を検出する1つまたは複数のセンサを備える。光、電気、音響、温度を含む任意の適切なセンサを使用することができる。
【0013】
メータ(たとえば測定領域)は、メータを集尿デバイスの収容部領域に連結する複数のポートを備えることができ、そこを通って尿がメータから出ることができる。手動または自動のメータレリーズ(たとえば、スイッチ、レバー、ボタン等)がメータ領域から収容部への排出を起動する。いくつかの変形形態では、メータが収容部および導入口に連結され、導入口は管(および最終的に尿が採集される対象)に連結できる。尿は導入口を通りメータに出すことができ、メータで尿の特定の特性が測定される。たとえば、メータは(たとえばある期間)放出された尿の体積、放出された尿の流量、尿のpH、温度、および/または(たとえば尿素、塩、毒素等の)尿内の化合物の存在または濃度を測定できる。任意の適切な測定を行うことができる。測定を完了した後、尿はメータ(たとえばメータの測定領域)から収容部に出すことができ、その場合に尿は収容部から出されるまで、または集尿デバイスが取り除かれるまで貯蔵できる。
【0014】
集尿デバイスの管を通して尿を移動するように構成されたポンプを備える集尿デバイスおよびシステムも本明細書に述べられる。インペラーポンプを含む任意の適切なポンプを使用することができる。ポンプは自動、手動、またはその両方で制御できる。いくつかの変形形態では、ポンプは管内の尿を検出するセンサによって制御できる。いくつかの変形形態では、ポンプは設定可能な間隔で電源を投入/遮断するタイマによって制御される。ポンプは、管を下って尿を移動するための正(吐出)または負(吸入)力を加えることができる。いくつかの変形形態では、ポンプは(たとえばカテーテル装着領域付近、収容部/メータの導入口付近、またはこれらの位置の間の)集尿デバイスの管部分に連結できる。しかし、ポンプは、尿を管から(たとえば負圧によって)引くことができるように、メータ領域または収容部に連結することもできる。
【0015】
ポンプを備える集尿デバイスおよびシステムは、集尿デバイス内に(たとえば空気圧などの)圧力を調整するための1つまたは複数の空気導入口または排出口を備えることもできる。空気の導入口または排出口は、一方向弁などの空気導入/排出弁であることができる。空気導入口および/または排出口は、尿が集尿デバイスから漏洩させることなく、かつカテーテルに正圧もしくは負圧を加え、またはカテーテルの摩耗を受けることなく尿を保持するために、ポンプが管を下って尿を移動させて最終的に収容部に入れるように配置できる。ポンプは、バッテリーによって電源供給することができ、また使い捨てまたは一回の使用に構成できる。
【0016】
延長可能な管を備える集尿デバイスおよびシステムも本明細書に述べられる。延長可能な管は、尿に関する流体経路をもたらすことができ、それによって尿がカテーテルから排出されて(導入口および/またはメータの通過を含んで)集尿デバイスの収容部に入ることができるようになる。延長可能な管は一般に可撓性である。一般に、延長可能な管(または調整可能な管)は圧縮した長さ、および圧縮された長さよりも長い延長した長さを有し、延長した長さと圧縮した長さの間の任意の適切な長さに調整できる。延長可能な管は、外面および内面を有することができる。内面は、尿が留まる可能性がある壁の凹凸が実質的にないものであることができる。たとえば、内壁は平滑であることができ、圧縮した長さと延長した長さの間で延長できるようにエラストマー材料を含むことができる。いくつかの変形形態では、内壁は調整可能な外壁によって囲まれたエラストマーの管の内腔を備える。外壁は、管の長さを変えるように調整可能である。たとえば、外壁は管を伸長または短縮するために互いに対してその位置または形状を変更する領域からなることができる。外壁は内側または外側の重複区画を摺動させることによって、短縮または伸長するために伸縮するセグメントを備えることができる。いくつかの変形形態では、外壁は管を短縮または伸長するためにそれらがアコーデオン様に移動するように蝶番式に取り付けられた領域を備える。いくつかの変形形態では、外壁および内壁は、同じ管の一体の領域である。
【0017】
本明細書に述べられるように、延長可能な管は、(単純なエラストマーの管とは異なり)収縮または膨張せずに時間につれて静止状態に戻るように、どのような長さにも調整されて保持または維持できる。延長可能な管は、圧縮された長さの1.5倍より大きく膨張するように構成できる。たとえば、拡張可能な管は、折りたたんだ長さの2倍、2.5倍、3倍、5倍、または10倍の長さに膨張できる。いくつかの変形形態では、(たとえば尿に接触する管の内壁などの)管は管の壁によって尿のどのような滞留も減少させる材料を含むことができる。たとえば管の内面は、管の湿潤性を増加させる薬剤によって被覆でき、管内に尿が滞留するのを防止する。
【0018】
尿からの1つまたは複数の特性に関する情報をもたらすための表示器キットも本明細書に述べられる。表示器キットは、それが尿の特性の情報をもたらすための追加のモードを提供する患者のモニタを備えるもの、または看護師または随員が温度などの尿の特性を監視するのを補助する患者のモニタのないものなど、任意のフォーリーカテーテルシステムに取り付けることができる。表示器キットは、送信デバイスおよび表示器モジュールを備え、1つの実施形態では、送信デバイスは表示器モジュールに連結されたケーブルを備え、別の実施形態では、表示器モジュールに連結された受信機と通信する無線通信機を備える。
【0019】
上記および本明細書に述べられるように、(たとえば膨張可能なまたは自動膨張式の容器、膨張可能な管、ポンプ、メータ、等)これらの特徴の任意の組合せが多機能の集尿デバイスを形成するために任意の組合せ、または部分的な組合せで使用できる。さらに、これらの構成要素のうちの任意のものが、集尿システムの一部分であることができ、それが必要な場合に対象からの尿を採集および/または処分するのに使用できる。
【0020】
本発明のこれらのおよびその他の実施形態、特徴、および利点は、簡単を旨とする添付の図面とともに本発明の以下のより詳細な説明を参照して読めば、当業者にはより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1A】本明細書に述べられる集尿システムの斜視図を示す図である。
【図1B】本明細書に述べられる集尿システムの側面図を示す図である。
【図2A】本明細書に述べられる膨張可能な容器を有する集尿デバイスを示す図である。
【図2B】本明細書に述べられる膨張可能な容器を有する集尿デバイスを示す図である。
【図3A】本明細書に述べられる集尿デバイスの別の変形形態を示す図である。
【図3B】本明細書に述べられる集尿デバイスの別の変形形態を示す図である。
【図4】本明細書に述べられる集尿デバイスの一部分の斜視図である。
【図5A】図4に示されるものと同様の集尿デバイスの一部分の正面図である。
【図5B】図5Aに示される集尿デバイスを通る横断面の断面図である。
【図5C】図5Aに示される集尿デバイスを通る矢視方向の断面図である。
【図5D】図5Aに示される集尿デバイスの1つの領域の分解図である。
【図6】本明細書に述べられる別の集尿システムの斜視図である。
【図7】別の構成要素を備える図6に示される集尿システムの別の斜視図である。
【図8】本明細書に述べられる集尿デバイスと共に使用するポンプの概略図である。
【図9A】本明細書に述べられる集尿デバイスと共に使用する延長可能な管の領域を示す図である。
【図9B】収縮した延長可能な管を有する集尿デバイスを示す図である。
【図9C】延長した延長可能な管を有する集尿デバイスを示す図である。
【図10A】表示器キットを備えるカテーテルシステムの概略図である。
【図10B】図10Aの表示器キットの拡大図である。
【図10C】表示器キットの別の実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の詳細な説明は図面を参照して読む必要があり、図では異なる図を通して同一の参照番号が同様の要素を指す。必ずしも縮尺どおりでない図面は、選択的な実施形態を示し、本発明の範囲を限定する意図はない。詳細な説明は本発明の原理を限定するものとしてではなく例として示す。この説明は、当業者が本発明を作製し使用し、現在本発明を実施する最良の形態であると考えられているものを含む、本発明のいくつかの実施形態、改造、変形形態、代替、および用途を説明することができるようにすることが明らかである。
【0023】
本発明の実施形態を説明する前に、特別に示さない限り本発明は人間への適用に限定される必要はないことを理解されたい。当業者には理解できるように、本発明の変形形態は、その他の哺乳類に適用することもできる。さらに、本発明の実施形態は、フォーリーカテーテルを含むがそれには限定されず、任意の適切なカテーテルと組み合わせて適用できることを理解されたい。尿カテーテルは、膀胱にアクセスをもたらす任意の管または管状構造を備えることができる。本明細書に述べられるような集尿システムおよびデバイスは、その必要がある場合に任意の対象から集尿するために使用することができる。対象には、医療患者を含む任意の適切な使用者を含むことができる。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a、an」および「the」は文脈が特別に指示しない限り複数の言及を含むことも明記しなければならない。したがって、たとえば、用語「カテーテル」は、単一のカテーテルまたはカテーテルの組合せを意味するように意図され、「流体」は、1つまたは複数の流体またはその組合せを意味するように意図される。
【0024】
本明細書に述べられる採集デバイスは、尿を保持するための収容部、尿が通過できる収容部内への少なくとも1つの導入口または開口、および尿が通過できる収容部とカテーテルの間の流体連結部を形成する管を有する容器を備えることができる。以下にさらに述べられるように、集尿デバイスは、膨張可能な容器、対象の尿から少なくとも1つのパラメータを測定するメータ、延長可能な管、および尿を管から収容部内に移動するのを補助するポンプを備えることができる。さらなる構成要素、特に集尿システムからの尿の漏洩または流出を防止または低下させ、カテーテルおよび管内に尿が溜まるのを防止することに関する構成要素も述べられる。
【0025】
膨張可能な容器
任意の適切な容器が、本明細書に述べられる集尿デバイスおよびシステムの一部分として使用できる。特に、集尿デバイスは、そこからカテーテルに連結し、集尿するための膨張可能な容器を備えることができる。膨張可能な容器は、「開放」または膨張した構成、「閉鎖」または折りたたんだ構成を有する収容部、および容器を閉鎖した構成から開放した構成(または広がった構成から閉じた構成)に変化させるバイアス部を有する任意の容器であることができる。したがって、膨張可能な容器の内側の体積(たとえば収容部の体積)は、膨張可能な容器の構成に応じて増加または減少できる。膨張可能な容器は完全に膨張した構成と折りたたんだ構成の間の任意の構成をとることができる。
【0026】
膨張可能な容器は、使用中に完全にまたは部分的に膨張できる。いくつかの変形形態では、その中に尿が排出できる広がった体積がほとんどないように、膨張可能な容器は、完全に折りたたむことができる。さらに、折りたたんだ容器は、より容易に格納または処分できる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は、ある程度の残りの体積があるまま部分的に折りたたむことのみが可能である。(完全にまたは部分的に膨張した膨張可能な容器などの)広がった体積を有する容器を満たすことは、閉じた体積を満たすことよりも一般的に容易である。たとえば、開いた容器を満たすのに必要な充填の圧力は、それが満たされるとき閉じた容器を広げるのに力を使用しなければならないので、閉じた容器を満たすのに必要な充填の圧力よりも少ない。したがって、充填の圧力(力)は、容器を広げるのに十分でなければならず、そうでないと流体が容器に入らない。集尿システムでは、これは集尿容器およびカテーテルを連結する管内に尿が留り、またはカテーテルに向かって逆流することを意味する可能性がある。したがって、膨張可能な容器は、容器を自動的に開放(または閉鎖)するバイアス部を備えることができる。
【0027】
一般に、バイアス部は自動的に膨張可能な容器を開放または閉鎖する傾向がある。たとえば、バイアス部は、膨張可能な容器の壁を離し、それによって膨張可能な容器を膨張させるように、その壁に作用することができる。膨張可能な容器は、硬い壁、軟らかい壁、または硬い壁と軟らかい壁の組合せを有することができる。容器を開閉する力を加えるために、1つまたは複数のバイアス部を膨張可能な容器の1つまたは複数の壁に取り付けることができる。たとえば、折りたたみ可能な容器が1つの縁に沿って溶接されたPVC材料の層からなることができ、板ばねなどのバイアス部が(たとえば壁に取り付けられまたは壁の中に収容されて)そこに連結できる。バイアス部がない場合、容器が(たとえば縁部を互いから引くことによって)使用する前に手動で開放しなければならない。バイアスは一般に、膨張可能な容器を自動的に開放し、容器を広がった構成に保つ。任意の適切なバイアス部が、閉じた構成と広がった構成の間で膨張可能な容器を変化させるために力を加えるのに使用できる。たとえば、バイアス部は、(たとえばばね、弾性材料等の)機械的なバイアス部、(たとえば膨張可能な容器を開放するための空気圧を加える)空気圧バイアス部、(たとえば磁石またはモータ式のバイアス要素などの)電気式バイアス部、またはそれと同様のもの、あるいはそれらの任意の組合せなどを有するバイアス要素を備えることができる。
【0028】
たとえば、バイアス要素はばねであることができる。いくつかの変形形態では、バイアス部は、圧縮/ねじりばねである。1つの変形形態では、バイアスは膨張可能な容器を広げまたは膨張するための力を加える板ばねである。そのような機械的なバイアス部は、弾性材料または形状記憶材料を含む任意の適切な材料からなることができる。たとえば、バイアス部は、(たとえばニッケル−チタン合金などの)合金を含む(たとえば鋼、炭素、ニッケル、銅、チタンなどの)金属、(たとえばプラスチック、ゴムなどの)ポリマー、または任意のその他の適切な材料または材料の組合せから作製できる。いくつかの変形形態では、バイアス部は標準的な殺菌方法に耐え、その機能維持することができる材料で作製できる。
【0029】
バイアスは、膨張可能な容器の別個の部分であることができ、または容器と一体であることができる。たとえば、膨張可能な容器の壁、縁部、またはその他の領域は、バイアス部として作用することができる。1つの変形形態では、容器は(膨張可能な容器が膨張した)弛緩した構成から(膨張可能な容器が閉じた)圧縮した構成に変形できる材料を含む。1つの実施形態では、壁は形状記憶を有する材料を備える。圧縮した構成から膨張可能な容器を解放すると、容器(たとえば容器の壁)が弛緩された構成に戻すことができ、容器を広げる。したがってバイアス部は、膨張可能な容器を自動的に広げることができる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は、留め金によって(たとえば圧縮したまたは膨張した)構成に保持または固定できる。
【0030】
任意の適切な留め金が膨張可能な容器の位置を維持するのに使用できる。たとえば、留め金にはラッチ、ストラップ、タイ、ボタン、スナップ、ロック、接着剤、クランプ等を含むことができる。いくつかの変形形態では、留め金は折りたたんだ状態のとき膨張可能な容器が膨張するのを防止する。いくつかの変形形態では、留め金は膨張可能な容器が膨張した状態のとき折りたたむのを防止する。したがって、留め金は広がった構成または閉じた構成で膨張可能な容器を保持するために使用できる。留め金は使用者によって手動で固定され、または自動的に固定できる。たとえば、使用者は膨張可能な容器を折りたたんで保持する留め金を解放できる。これは、尿が内側の収容部の体積を容易に満たすことができるように、膨張可能な容器が広がった構成に膨張できるようにする。別の変形形態では、膨張可能な容器が使用中に折りたたまないように、同じ留め金または異なる留め金が膨張可能な容器を広がった構成に保持するのに使用できる。
【0031】
留め金は、(たとえば膨張可能な容器の壁または側面などの)膨張可能な容器、またはバイアス部などの集尿デバイスの任意のその他の領域に取り付けることができる。たとえば、留め金は、膨張可能な容器の2つ以上の壁の間に取り付く(たとえば梁などの)部材を備えることができ、それによってそれらが互いに対して移動するのを防止する。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は(たとえばボックス、包装材料などの)パッキン材料によって折りたたんだ状態に固定または保持される。
【0032】
膨張可能な容器は尿を留めることができる任意の適切な材料で作製でき、以下には限定されないが、(たとえば天然ゴム、ハロゲンフリーのジエン系ゴム、ハロゲンフリーのジエン系ゴムの水素化生成物、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、オレフィンゴム、ハロゲン含有ゴム、シリコンゴム、純ゴム、フッ化ゴム、ならびにフッ化混合物、ゴムおよびポリマーの混合物などの)ゴム、(ポリエチレン、プラストマー、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、ポリエステル、ナイロン等の塩素化ビニル樹脂などの)プラスチック、(たとえばセルロースなどの)紙、あるいは材料の組合せを含む。さらに、膨張可能な容器は(たとえば層、領域などの)材料の組合せを含むことができ、組合せでの異なる材料は異なる性質を有することができる。
【0033】
1つの実施形態では、膨張可能な容器の内側は、膨張可能な容器が膨張した状態にある場合に尿を蓄積するのに使用される収容部を備える。したがって、膨張可能な容器の内側は、防液材料、または(たとえばワックス、プラスチック等の)疎水性材料などの尿からの漏洩または損傷を防止するために被覆された材料を含むことができる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器はモジュール式である。たとえば、膨張可能な容器の収容部領域は、膨張可能な容器の外面から分離できる。したがって、膨張可能な容器は異なる性質を有する材料の組合せを備えることができる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は、収容部領域が取り付けられる(たとえば折りたたみ可能/膨張可能な枠組みなどの)枠組みを備える。
【0034】
膨張可能な容器は、可撓性材料、剛性材料、または可撓性材料と剛性材料の組合せを備えることができる。たとえば、膨張可能な容器の壁は、膨張可能な容器がそれ自体の重量を支持できるように耐性のある堅固な材料を備えることができる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は(たとえば格納または包装のためなどの)非常に小さな形状にそれが折りたたむのを容易にするための可撓性材料を備える。1つの変形形態では、膨張可能な容器は比較的高い靭性を有する材料を含む。したがって、容器は比較的高い破壊抵抗も有しながら、開閉の複数のサイクルに耐えるのに十分な耐性を有することができる。
【0035】
膨張可能な容器は使い捨て材料を含むことができ、膨張可能な容器の全てまたは一部分は集尿後に処分できる。たとえば、膨張可能な容器はセプティックシステム(septic system)に処分できる「フラッシュ可能な」材料を含むことができる。したがって膨張可能な材料は、時が経つにつれ、または触媒と接触した後に劣化または分解する材料で作製できる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は収容部領域が使い捨てである一方で再使用可能である。膨張可能な容器の任意の部分が有益な性質をもたらす材料で被覆、埋め込み、または処理できる。たとえば、膨張可能な容器は臭い除去材料、抗菌性材料、防腐材料、芳香剤、着色剤等によって被覆できる。
【0036】
膨張可能な容器は膨張または折りたたんだ状態で任意の適切な形状を有することができる。たとえば、膨張可能な容器は、折りたたんだ形状から膨張した形状に伸縮する一連の「入れ子」形状を有することができる。膨張可能な容器は、垂直に静止できるように膨張した状態で立つ場合に安定性を有する形状などの機能的な形状を有することもでき、それによってデバイスの上部付近の導入口から満たすことができるようになる。たとえば、膨張可能な容器は、平坦なボタン領域を備えることができる。膨張可能な容器はフック、またはハンガ、スタンドなどに対する装着箇所を備えることもできる。
【0037】
いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は、尿が導入部から離れて収容部内に蓄積できるように、広いベース領域を有するように構成される。したがって、尿が膨張可能な容器を満たすと、導入部を遮断し、逆流し、および/または漏洩するのが防止される。膨張可能な容器は、メータシステム、または排出用の容器もしくは装着部品、あるいは以下にさらに述べられるような任意のその他の適切なデバイスと連結する(または備える)ように形成または成すこともできる。膨張可能な容器は特定の量の尿を保持するために較正でき、または形成できる。異なるタイプおよび形状の膨張可能な容器の例が、図に示され、本明細書に述べられる。
【0038】
図1は、収容部を形成する膨張可能な容器101を有する集尿デバイス100の例を示す。膨張可能な容器101は、尿が流入できる広がった内側の体積を形成するために外側に膨張する3つのセグメントを備えて示される伸縮タイプの容器である。膨張可能な容器101は、容器を自動的に膨張されるバイアス部(図示されない)を備える。使用する前に、容器はセグメントが互いに嵌入するように折りたたむことができ、それによって内側の体積ならびに集尿デバイスの全体の形状を縮小する。図1に示される膨張可能な容器は、追加の支持なしにその形状を維持するいくぶん剛直な壁を有する。膨張可能な容器101は、透明なものとして示すこともでき、それによって容器内の流体のレベルが目視によって監視できるようになる。容器(または容器の領域)は、任意の色のものであることができる。いくつかの変形形態では、容器の一部分のみが透明(または透光性)である。いくつかの変形形態では、容器が不透明である。容器内の尿のレベルは、目視で、電子的に、等を含む任意の適切な形式で監視できる。たとえば、膨張可能な容器は、収容部内の尿のレベルが表示できるようにそのレベルを検出するセンサを備えることができる。
【0039】
図1に示される集尿デバイスの例は、フラッシュ可能なポーチ107またはその他の除去システムに連結する排出口またはドレン105、(フォーリーカテーテル120として示される)カテーテルに連結する延長可能な管110、および尿が管から膨張可能な容器101に移動するのを補助するための流体移送ポンプ115を備える多機能の集尿システムの変形形態に含めることができるその他の特徴を有する。モニタまたはメータ130を尿(または対象)の1つまたは複数の特性を測定および/または転送もしくは記録するのに使用することもできる。集尿デバイスは、フック125、スタンド、または任意のその他の適切な付属部品または固定領域を備えることもできる。図1に示される集尿デバイスは、膨張可能な容器の背面に取り付けられたフック125を備えるが、この付属部品は集尿デバイスのいずれの場所にも連結できる。いくつかの変形形態では、ストラップ(たとえば、ベルト、タイなどの)がフック、またはその他のタイプの付属部品が代わりにまたはそれに加えて使用できる。
【0040】
図2Aおよび2Bは、膨張可能な容器200の別の変形形態を示す。この変形形態は、図2Aに示されるように膨張可能な容器の両側を押して離すばね(図示されない)を備える。ばねはユニットを広げて保つこともできる。いくつかの変形形態では、最大に広げた体積は、板ばねではなく膨張可能な容器の寸法によって制限される。たとえば、最大に広げた体積は、膨張可能な容器の形状および寸法が、容器を広げることができる寸法を制限するので、ばねが完全に弛緩する前に達成される。図2Aおよび2Bでは、集尿デバイスは、尿が容器の収容部分に入る前に管220から入る、較正される測定領域を有するメータ210を備える。したがって、時間につれてデバイスに入る尿の量が監視できる。いくつかの変形形態では、集尿デバイスの収容部にメータを連結するポートがあり、そのポートはメータから採集の収容部への尿の流れを可能にし、または制限するために開閉できる。図2Aおよび2Bでは、集尿デバイスは水平の向きを有して示されるが、動作の際には、重力がメータ、採集デバイス、および/または排出口205への尿の流れを補助できるように、この集尿デバイスを垂直に向けることができる。
【0041】
図2Bは、図2Aの集尿デバイスを折りたたんだ構成で示す。圧力(手または固定デバイスからの)が加えられ、膨張可能な容器を圧縮するために維持される。図2Aおよび2Bの膨張可能な容器の壁は、圧力がバイアス部に対して加えられると、それらの壁が容易に折りたたまれるように、可撓性である。したがって、この集尿デバイスは、高さの低い構成で格納または包装できる。
【0042】
集尿システム300に関する折りたたみ可能なチャンバ301の別の変形形態が図3Aおよび3Bに示される。この例では、折りたたみ可能なチャンバ301の少なくとも2つの壁(ここでは2つの対向する壁)を押し付けることによって、バイアス部が膨張可能な容器を膨張する。バイアス部は圧縮ばね(図示されない)を備え、折りたたみ可能なチャンバは3点構成を備える。1つの変形形態では、内側の体積が容易に折りたたまれ、膨張できるように、2つの壁(たとえば対面する2つの壁)が剛性または半剛性であり、連結側面(または連続する側面)が可撓性の材料を含む。折りたたみ可能なチャンバが図3Aに完全に膨張して示される。図3Aおよび3Bは、(電子メータ320として示される)第1のメータ、第2の(体積を表示する)メータ330、流体移送ポンプ340、および膨張可能な容器から尿が排出できる(図3Bに示されるような)使い捨てポーチ360に連結するための排出口350を備える、本明細書に述べられる任意の集尿デバイスおよびシステムに含むことができる追加の特徴を示す。
【0043】
図1〜2Bに示されるように、膨張可能な容器(収容部)の内側の体積に保たれる流体は、任意の適切な方法によって排出できる。たとえば、膨張可能な容器はベース部(または任意のその他の適切な位置)にドレンを備えることができ、そこを通って尿を容器から排出することができる。尿は、廃棄物容器(たとえば廃棄物容器、使い捨てバッグまたはポーチ、トイレなど)または中間で保持し、かつ/または移送するデバイス(たとえば搬送容器など)に直接的に排出できる。ドレンまたは排出口は、尿が採集デバイスから排出するのを可能にし、または促進する任意の適切な排出口であることができる。いくつかの変形形態では、集尿デバイスは、流体が流出または漏洩することなく集尿デバイスから流れることができるようにする、制御可能な排出口を有する排出口を備える。たとえば、集尿デバイスは密封された連結が中間で保持し、かつ/または移送するデバイスによって行われるまで、またはオーバーライドが起動されない限り、(たとえば膨張可能な)採集容器から尿が流れることができないようにするインターロック機構を備えることができる。排出口は収容部への逆流を防止する、一方通行の出入り口を備えることもできる。
【0044】
図1に戻ると、膨張可能な容器101が集尿デバイス100のベースに排出口105を有して示される。排出口は、バルブを囲む管またはシースを備える。シースは、バルブを保護し、(たとえば図1に示されるような使い捨てパウチ107など)廃棄物容器の付属部品に対してバルブを連結および/または密封するのを補助することができる。排出口は、廃棄物容器とかみ合うためのかみ合い領域を備えることもできる。したがって、デバイスを排出できるようにすることによって、集尿デバイスの、特に集尿デバイスの容器部分の耐用期間が延長できる。集尿デバイスを排出することは、使い捨てまたは尿をより衛生的にする。
【0045】
いくつかの変形形態では、(さらに下記に述べられるように、膨張可能な容器を備えない集尿システムを含む)集尿システムは、尿が漏洩またはその他の形で集尿システムを出ていかないように閉じたシステムであり、それによって集尿システムの動作および排出中に尿との接触を最小限に抑える。いくつかの変形形態では、システムは、完全に閉じたシステムである。たとえば、システムは排出口を備えることができない。いくつかの変形形態では、集尿システムは、受けデバイス(たとえばフラッシュ可能なポーチまたはその他の移送容器)に連結するためのチェックバルブインターフェースを有する排出口を備える。フラッシュ可能なポーチは、前述のように使い捨て(たとえば生分配性)の材料を含むことができる。したがって、フラッシュ可能なポーチは、任意の適切な形式で処分できる。いくつかの変形形態では、フラッシュ可能なポーチはトイレにフラッシュして落とすことができる。いくつかの変形形態では、フラッシュ可能なポーチは、(たとえば固体廃棄物処分、非腐敗の廃棄物処分など)その他の廃棄物処分技術を使用して処分できる。チェックバルブインターフェースは、流体がバルブを通って流れることができるようにするために適切な(たとえば適合)パートナとかみ合い、それによって開放する任意の適切なバルブを備えることができる。
【0046】
上述されたように、1つまたは複数のバイアスは、尿が集尿の体積に容易に流入できるように、膨張可能な容器を広がった構成に膨張させるのに使用できる。したがって、バイアス部は、膨張可能な容器を広げるのに必要な力をもたらすことができる。バイアス部が打ち勝つ力の一部分は、膨張可能な容器を含む集尿システムの内側の圧力であることができる。たとえば、集尿デバイス(特に膨張可能な容器)内の空気圧が調整できる。下記に述べるように管を通して集尿デバイスの収容部に尿を引くために、ポンプが提供できる。さらに、膨張可能な容器が折りたたんだ状態から膨張した場合、集尿デバイス内の圧力は外部の空気圧よりも低くなることができる。集尿デバイスは、集尿デバイス内の空気圧を受動的にまたは能動的に調整できる1つまたは複数の空気導入口および/または排出バルブを備えることもできる。
【0047】
空気導入バルブは、集尿デバイス内の空気圧を外部の空気圧と等しくするための任意の適切なバルブを備える。いくつかの変形形態では、空気導入バルブは、空気(液体でない)のみが集尿デバイス内から流れることができるように構成される。たとえば、空気導入バルブは、尿が容易にそこに入ることができないように集尿デバイスの上部の付近またはその上に配置できる。いくつかの変形形態では、空気導入バルブは、一方向弁を備え、それによって尿が空気導入バルブを通って集尿デバイスを出るのを防止する。たとえば、空気導入バルブは、ボールバルブ、フラップバルブ、膜バルブ、または任意の適切のバルブを備えることができる。いくつかの変形形態では、導入バルブは、排出バルブでもある。別の実施形態では、個別の排出バルブが使用できる。空気導入バルブが能動的に調整できる。たとえば、空気は(たとえば膨張可能な容器を膨張させているとき、または管から収容部に流体を圧送しているとき等)特定の時間の中でのみ集尿システムに入り、またはそこから出ることが可能になるようにすることができる。したがって、空気導入バルブは、コンピュータ、機械式または手動式の制御によって調整でき、制御が(たとえばポンプ、メータ等の)集尿デバイスのその他の機能またはデバイスに連係できる。
【0048】
1つの実施形態では、空気導入バルブは、上述のような膨張可能な容器の位置を維持するための固定部を備える。したがって、折りたたみ可能な容器が折りたたんだ状態にある場合、空気導入バルブが閉じられ、外部の空気がその他の方法では折りたたみ可能な容器に入ることができない。空気導入バルブを開放することによって、バイアス部が折りたたみ可能な容器を広げることができるようにし、折りたたみ可能な容器の内側と外側の間の圧力差を平衡させることができる。
【0049】
膨張可能な容器は、後の使用のために圧縮および包装できる。包装が取り除かれると、容器は尿を中に排出できる(たとえば1リットル、2リットル等)体積を提供するために、自動的にばねの力で開くことができる。たとえば、包装はロック、クランプ、または外部の力を容器の側面に加えるその他の構成要素を有することができ、それによって、バイアス力が容器を膨張させる傾向にあるにもかかわらず容器を閉じたままに保つ。容器は、板ばねなどのバイアス部によって包装から膨張可能な容器を取り除いた後に自動的に広げることができる。
【0050】
動作の際には、膨張可能な容器を備える集尿デバイスは、対象、特に尿カテーテルを有する対象から集尿するのに使用できる。集尿デバイスは、殺菌され、または洗浄または殺菌して包装できる。したがって、集尿デバイス(またはシステム)は、使用する直前に洗浄または殺菌の包装から取り外すことができ、対象に連結する準備がされる。したがって膨張可能な容器は、対象に連結する前に収縮した位置から膨張した位置にバイアス部によって膨張できる。バイアス部は、手動で膨張され、または収容部への尿の流れによって広げられる必要がほとんどなく、膨張可能な容器を自動的に広げる。次いで、集尿デバイスは、尿カテーテルを装着した対象、または対象によって着用される尿カテーテルに(たとえば管を介して)連結できる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は対象への連結の後に膨張される。適切に連結された後に、尿は対象の膀胱から集尿デバイスの収容部内に排出できる。
【0051】
本明細書に述べられる全ての尿排出および処分デバイス、メータ、管、導入口、排出口、ポート、ならびに方法および技術は、任意の適切な集尿システムと共に使用でき、膨張可能な容器を有する集尿システムに限定されない。
【0052】
メータ
集尿デバイスまたはシステムは、(流量、体積、温度、塩度、pH、材料の濃度等の)尿からの少なくとも1つの特性を測定するためのメータを備えることができる。任意の適切なメータが使用できる。メータは、尿からの特性を測定するための測定領域、およびメータから集尿デバイスの収容部への尿の放出を制御するレリーズを備えることができる。メータは、尿が集尿デバイスの収容部領域に入る前にメータに入る(または通過する)ように構成できる。
【0053】
いくつかの変形形態では、メータは集尿システムが取り付けられた対象からの尿の体積を測定するように構成される。たとえば、集尿デバイスは、体積によって較正された内側の測定領域を有するメータを備えることができる。尿は集尿システムを尿カテーテルに連結する管からメータの較正された測定領域に通過する。尿は、尿の量が読み取られ、測定され、および/または記憶できるように、収容部領域に排出される前に較正された測定領域に保持できる。いくつかの変形形態では、メータは、較正された体積が一杯になった後に、次いで、次の較正された量が満たすように、共に連結された一連の較正された体積を含むことができる。
【0054】
たとえば、尿はより小さな較正された体積に分割される体積を有するメータに流入できる。尿がメータに入るとき、尿は(たとえば5ml、10ml、25ml、50ml、100ml等の)尿の第1の体積を保持する第1のチャンバに通過して入る。第1のチャンバ内の尿の体積が第1の体積の容量を超えた後に、尿が溢れ出て、(たとえば5ml、10ml、25ml、50ml、100ml等の)などの尿の知られた体積を保持するために同様に較正される尿の第2の体積に入る。尿の量がそれぞれの前進的な体積を超えると、同様に知られた量の尿を保持するために較正された別のチャンバに流入する。したがって、任意の数のチャンバがこの形式で共に連結され、それによって対象からの尿の体積の測定ができるようになる。さらに、較正されたチャンバは、特に尿を保持する最後の体積が完全に満たされていない場合に、体積をより精密に示すように読み取ることができる(たとえば1ml、5ml、10ml等の)表示された下位の体積にマークできる。それぞれの較正された体積は、同じ量を保持でき、または異なる量を保持できる。
【0055】
いくつかの変形形態では、メータの測定領域は、透明、透光性、またはその他の方法で、測定者が測定領域内の尿を見ることができるようにする。これは、メータ内の尿の体積が直接的に観測できるように測定領域が較正される変形形態において特に有用である。したがって、較正された測定領域内からの尿の量が目視で決定できる。いくつかの変形形態では、メータはメータ領域内に収容された体積またはメータの異なる下位の領域を示すマーキングを備える。メータ内の尿の量を観測または記録した後、尿は集尿デバイスから多くの量の尿を保持できる収容部内に放出される。いくつかの変形形態では、メータは、集尿デバイスのメータと収容部領域を連結するポートを開閉するメータレリーズを備える。
【0056】
メータはカテーテルからの尿の流量を決定することもできる。したがって、メータは尿の流量を決定するセンサを備えることができる。メータは、(たとえば測定領域に入る尿のレートを近似するための)較正された測定領域を有するタイマを備えることによって知られた時間の間にわたって集尿デバイスに入る尿の量を決定できる。いくつかの変形形態では、メータは流量を計算する。一般に、メータは流量などの対象の尿の1つまたは複数の特性を感知し、計算し、表示し、伝達し、または記憶するための1つまたは複数の電子的な構成要素を備えることができる。
【0057】
メータは任意の適切な特性を測定できる。尿の体積および流量に加えて、メータは、尿の温度、pH、(たとえば、尿の濃度または存在、イオン、塩、ホルモン、たんぱく質、液体などの)化学組成、浸透圧、または任意のその他の特性を測定できる。たとえば、1つまたは複数の特性を決定するのを補助するために、メータは1つまたは複数の(たとえば電気式、化学式、化学電気式等の)センサを備えることができる。メータは、検出された尿の特性を検出、記憶、伝達、分析、および表示するために、コンピュータ、またはその他の電子デバイスなどの制御装置に連結できる。いくつかの変形形態では、メータは制御装置または記憶デバイスに遠隔式に連結できる。
【0058】
メータの内側(尿に接触する領域)は、尿がメータ内から通過して収容部領域に入ることができるように、開閉できる1つまたは複数の開口を通って集尿デバイスの収容部領域と連結できる。たとえば、メータは、尿がメータから収容部に通過できる複数のポートを備えることができる。いくつかの変形形態では、尿は停止せずにメータを直接的に通過できるが、別の実施形態では、尿はメータから測定できるようにするためにメータ内に保持できる。したがって、メータと収容部領域を連結するポートは、尿をメータから収容部に放出するために開閉(または部分的に閉鎖)できる。尿は(たとえばボタン、レバー等の)メータレリーズ制御部によってメータから放出できる。メータレリーズは、メータを空にするためにポートのいくつか(または全て)を開放できる。これによってメータをリセットすることができ、メータがさらなる測定を行うことができるようにする。複数のポートを開放することによって、メータの測定領域の体積が同時進行で排出できるので、メータは非常に高速にリセットできる。メータの高速リセットは、高速の流量の間に特に有利であることができる。
【0059】
いくつかの変形形態では、メータレリーズは、ボタン、レバー、ハンドル、またはトグルなどの手動のレリーズ、あるいは尿をメータから収容部に放出するその他のトリガである。メータレリーズの動作は、部分的または完全に自動化できる。たとえば、メータレリーズを起動することが開口部をメータと収容部をある程度の所定の期間の間(またはメータが完全に排出されるまで)開放して保ち、次いでそれらを閉鎖し、メータレリーズをリセットするように、メータレリーズは自動復帰を備えることができる。たとえば、メータレリーズはメータを空にした後にメータレリーズを閉鎖するためのばねを備えることができる。メータレリーズの動作は、メータがある程度の事前設定または所定のレベルまで満たされる場合に起動できる。たとえば、メータは1つまたは複数の較正されたメータチャンバ内の尿を検出するセンサを備えることができ、それによってメータからの排出を起動する。いくつかの変形形態では、センサは(たとえばチャンバ内の尿の重さがレリーズを起動するなど)機械的なセンサ、または電気的なセンサである。
【0060】
メータは任意の適切な集尿デバイスまたはシステムと共に使用できる。いくつかの変形形態では、収容部領域は上述のような膨張可能な容器を備える。集尿システムに関して適切なメータの例は、図4を含む図に見ることができる。図4では、集尿デバイス400が尿体積を測定するように構成されたメータ401を備える。メータ401のこの変形形態は、それぞれのチャンバに保持された尿の体積を表示するためのメータの透明な表面に較正マークを有する一連の直列に連結された較正されたチャンバ405を備える。導入口410は、尿カテーテルに連結できる管にメータの内側を連結する。したがって、尿がカテーテルからメータに流入できる。尿は最初に(ここではメータの右側の端に示される)導入口に最も近いメータの較正されたチャンバを満たす。この第1のチャンバが満たされた後、尿が溢れ出て、隣接する較正されたチャンバを満たし始める。メータのそれぞれのチャンバの上部が連結され、それによって上述のように尿がチャンバからチャンバへ流出できるようになる。
【0061】
図4では、メータレリーズ416がハンドルまたはレバーを備え、それはメータを収容部に排出するのに使用できる。収容部は折りたたみ可能な袋475として示される。いくつかの変形形態では、この収容部は尿を受けるために収容部を自動的に広げるためのバイアス部を有する膨張可能な容器を備える。図4に示されるこの集尿デバイスは、尿を管から引きメータおよび収容部に入れることができるポンプ425も備える。ポンプは、導入口410から横方向の位置に配置される。排出口460は、上述のように尿が排出できるように収容部に連結できる。図4では、排出口が管462および排出バルブ465を備え、それは移送容器または使い捨て(たとえばフラッシュ可能な)袋などの排出デバイスに連結できる。図4は、集尿デバイスをベッド、スタンド、または任意のその他の適切な構造に取り付けるのに使用できるフック450も示す。したがって、集尿デバイスは、尿がカテーテルからメータおよび収容部に(重力および/またはポンプによって)流入するように向けることができる。上述のように、任意の適切な付属部品が図示されるフックに加えて(またはその代わりに)使用できる。
【0062】
図5Aから5Dは、図4に示される集尿デバイスと同様のメータを有する集尿デバイスの異なる図を示す。図5Aは、集尿デバイスの本源図(fontal view)を示す。メータ401、メータレリーズ416、ポンプ425、排出口460、導入口410、収容部475、およびフック450などの図4からすでに述べられた部分が、図5A〜5Cに同様に符号を付けられる。図5Aは、集尿デバイスの相対的な寸法の1つの可能性のある実施形態も示し、幅Wに対する高さHの比率がおよそ10.00/9.25である。別の実施形態では、WおよびHは(たとえばWおよびHが等しい、WがHより小さい等)互いに対して別の相対的な寸法を有することができる。図5Aでは、断面D−Dは、集尿デバイスのメータ領域を通り、図5Bに示される横断面を示す。断面線B−Bは、集尿デバイスを通り、図5Cに示される矢視方向の断面を示す。最後に、図5Dは図5Aから5Cのメータの分解斜視図を示す。
【0063】
図5Bでのメータを通る横断面は、デバイスのメータと収容部を連結する複数の開口(またはポート)535を示す。上述のように、これらのポートは、尿がメータから排出するのを制御するためにメータレリーズによって遮断および/または開放できる。図5A〜5Dでは、メータレリーズは、メータ内の尿を収容部に排出するために手動で引くことができる(たとえば排出バルブなどの)バルブ416である。バルブは閉じた位置に手動で復帰させることもできる。このメータレリーズの単純な例の動作は、図5Cに示される矢視方向の断面にも示される。
【0064】
図5Aから5Dに示されるメータレリーズは、それを通る通路を有する回転可能なロッドを備える。レリーズは、ロッドを通る通路がメータ535の開口および収容部に入る開口と整列し、それによって尿が2つの間を流れることができるようにハンドル416を移動する(またはバルブから排出させる)ことによって、開放することができ、それによって尿がメータから排出されて収容部に入ることができるようにする。図5Cでは、メータレリーズ516を通る断面が閉鎖された位置のメータレリーズを示し、それによってメータから収容部への尿の流れが妨げられる。
【0065】
図5Dでは、分解斜視図が、尿を保持するための直列に配列され、較正された領域を有するメータの1つの変形形態の構成を示す。図5Dでは、メータ領域の外側の透明なカバー555が取り除かれ、メータの内側を表している。したがって、尿が導入口410からメータに入り、それぞれの較正された領域を満たすとき、1つの領域から次の領域に尿が連鎖的に流れ込むように、それぞれの較正された領域405の上方領域が開放することが明らかである。メータのカバー555は、尿がカバーを通して見ることができるように少なくとも部分的に透明である。さらに、カバーは満たしている体積を示すマーキング560を備える。これらのマーキングは観測者がメータ内に保持される尿の体積を容易に測定できるように表示を付けることができる。
【0066】
集尿システム600の一部分であるメータの別の変形形態が図6に示される。図6では、メータ601が、導入口608を通って入る尿の体積を示すために較正され、表示を付けられる。排出レバー610を備えるメータレリーズ612は、尿をメータから収容部650または排出袋内に排出するように起動できる。メータ601に加えて、収容部650は収容部内の尿の体積のおおよそのまたは近似的な予測をもたらすことができるマーキング640(または較正)を備えることができる。収容部は、排出管632および排出バルブ635を有する排出口またはドレン630も備える。いくつかの形態では、この排出口バルブは、排出口バルブが処分デバイスに係合しない限り、尿の漏洩または放出を防止するダックビルバルブまたはその他の固定バルブを備える。ポンプ615も尿を管625からメータ601および収容部640に引き込む目的で備えられる。
【0067】
図7は、上述のようなメータを備える、集尿用システム600を示す。図7は、搬送容器710およびフラッシュ可能なバック715などの追加の構成要素も備える。搬送容器710またはフラッシュ可能な袋715は、処分のために尿を収容部から排出するために排出バルブ635に取り付けることができる。
【0068】
動作に際しては、メータが体積、流量、化学組成等の尿の任意の適切な特性を測定できる。本明細書に述べられた集尿デバイスは、尿が集尿デバイス、特に集尿デバイスのメータ領域に流入できるように、(たとえばフォーリーカテーテルなどの)尿カテーテルに取り付けることができる。測定され、または監視される特性は、集尿デバイスの1つの(または複数の)メータに依存する。本明細書に述べられるメータの例は、尿の体積の測定値を示すが、それには限定されないが、流れ、温度、pH、化学組成等を測定するメータを含む、任意の適切なメータが使用できる。1つより多いメータを使用することができ、多機能のメータが使用できる。尿は測定のためにメータに保持され、その後収容部内に排出され、または尿がメータを通過する(またはそばを通る)とき尿から測定がなされる。
【0069】
一般に、(たとえば対象内のカテーテルなど)対象から集尿システムへの尿の流れは、尿をシステムを通して能動的に移動することによって促進できる。いくつかの変形形態では、尿を採集システムの少なくとも一部分の中に移動するためにポンプが使用される。
【0070】
ポンプ
集尿デバイスまたはシステムの一部分としてポンプが使用できる。尿が集尿システムの収容部に採集できるように、ポンプ、特に流体移送ポンプが流体連結システム内に尿を移動するのを補助できる。たとえば、ポンプは、尿を(たとえばカテーテルに連結された)管を通して、および上述のように尿を採集する必要のある収容部内に移動するのに使用できる。集尿デバイスと共に使用できる適切な収容部には、(上述のような)膨張可能な容器、および(たとえば袋、箱、ポーチ等)膨張不可能な容器が含まれる。
【0071】
一般に、尿は重力によって管を通して受容する体積(たとえば収容部など)に排出される。カテーテルから袋に移動するとき、管がその全長にわたって完全に「下り坂」に向くことはまれである。たとえば、カテーテルを装着した対象が位置を移動する可能性があり、または管を巻く必要がある可能性があり、管の経路は連続的に受容する体積内に排出するのではなく、尿が留まる領域を有する可能性がある。したがって、尿を管から収容部またはメータなどの集尿デバイスの受容する体積内に移動するためにポンプを備えることができる。
【0072】
任意の適切なポンプが使用できる。たとえば、ポンプは正圧(吐出)または負圧(吸入)を加えることによって動作できる。使用できる異なる種類のポンプの例には、それには限定されないが、インペラーポンプ、ギアポンプ、フィンガポンプ、ダイアフラムポンプ、注入ポンプ、ぜん動ポンプ、ピストンポンプ、可変容積形ポンプ、ロータリーポンプ等が含まれる。ポンプはバッテリー駆動できる。ポンプはサクションが対象のカテーテルに入るのを防止するために、1つまたは複数の空気導入バルブと関連付けることができる。たとえば、適切な空気導入(または排出)バルブが、カテーテル/管インターフェースの付近(たとえば管の一方の端部の付近)に配置された一方向弁または空気導入口を備えることができる。いくつかの変形形態では、集尿システムは、集尿システム内の圧力を調整するのを補助する複数の空気導入/排出バルブを備える。
【0073】
ポンプの動作が調整できる。たとえば、ポンプは手動で、または自動的に、あるいはそのある程度の組合せで作動(電源投入および/または切断)することができる。ポンプは、使用者によって電源を投入または切断されるように、完全に手動で操作できる。いくつかの変形形態では、ポンプはある程度の所定の期間の間運転するようにタイマを備えることができる。いくつかの変形形態では、ポンプはその動作を制御できるセンサに連結される。たとえば、センサは管(またはたとえばカテーテルの付近などの管の領域)内の流体を検出でき、またポンプを作動できる。いくつかの変形形態では、ポンプは制御装置によって制御される。制御装置は、ポンプ、メータ、およびその他のセンサ、空気導入/排出バルブ等の、集尿システムの任意の部分の動作を制御するハードウェア、ソフトウェア、またはその任意の組合せを備えることができる。
【0074】
ポンプは使い捨てまたは再使用可能であることができる。いくつかの変形形態では、ポンプは集尿システムの再使用可能でない構成要素を使用して再利用できる。たとえば、集尿システムの採集の管および収容部は交換できるが再利用できるポンプもある。同様に、集尿システムのその他の構成要素は、再利用可能または使い捨て(たとえばセンサ等)であることができる。
【0075】
ポンプは、尿を採集するために管を通り収容部内に移動するように、集尿システムの任意の適切な位置に配置できる。たとえば、ポンプは流体を管を下り収容部内に移動するために、排出管と接続する収容部の付近に配置できる。いくつかの変形形態では、ポンプは管ではなく収容部と直接的に接続する。ポンプが管内の圧力を上昇させる場合の変形形態では、圧力により尿が管を下り収容部に押し込まれるようにカテーテルと管の接合部付近にポンプを配置することが有益であることができる。ポンプは集尿システム内の受容可能な範囲または圧力のみを加えるように構成することもできる。たとえば、ポンプは集尿システム内に(正または負の)多くの圧力を加えるのを防止するための1つまたは複数のガバナを備えることができる。したがって、ポンプはそこへの負荷が閾値を越えると自動的に切断できる。
【0076】
図8は本明細書に述べられるような集尿システムで使用できるポンプの1つの例を示す。図8は、分岐管805’を通る管805に連結されたインペラタイプのポンプ800を示す。この例では、インペラーポンプは、軸815を中心に回転し、モータ820によって駆動されるインペラブレード810を備える。このポンプはバッテリー825によって電源供給される。動作の際には、インペラブレードの回転により真空が引かれ、それによって807に示される方向に管805を下って尿が引かれる。上述のように、可変容量チャンバ、プロペラ、およびダイアフラムを有するポンプを含む、任意の適切なタイプのポンプが、圧力を加え、尿を管を下り収容部内に移動するのに使用される。
【0077】
いくつかの変形形態では、ポンプは集尿システムの内側の領域と接続する。したがって、ポンプの少なくとも一部分は集尿システムの内側の領域と連続している。別の変形形態では、ポンプは集尿システムの完全に外側になったままになる。たとえば、ポンプは管を下り、収容部内に尿を移動するための管に動作するぜん動ポンプであることができる。この例では、集尿システムは、収容部(または管/収容部の接続部の付近)の管(たとえば管/カテーテルの接続部の付近)の始まり付近の空気導入口も備える。これによって、過剰な圧力または真空が集尿システム(またはカテーテル)のその他の部分に生じるのが防止される。動作の際には、ポンプは管を通して収容部内に流体を移動できる。ポンプは管を通して流体を(たとえば負圧または真空によって)引き、または(正圧によって)押すことができる。ポンプは尿が管にある場合に作動され、尿がこれ以上管にない場合に非作動にされる。
【0078】
ポンプを有する集尿システムのその他の例が図1、3Aおよび3B、4、5A、ならびに6に示される。たとえば、図1、3Aおよび3Bでは、ポンプ115、340が管と(ここでは膨張可能な容器として示される)収容部の接続部付近に連結される。図4、5Aおよび6では、真空が尿を管からメータおよび収容部内に引くように、ポンプ425が収容部475、650に取り付けられたメータ401、601に連結される。
【0079】
延長可能な管
上述のように、集尿システムは一般に、(たとえば対象のカテーテルなどの)対象を尿が採集される収容部に連結できる管を備える。一般に、管はベッド下に縁部を垂れ下げられ、そこで採集の収容部に(たとえば集尿袋)に取り付けられる。収容部は通常、床の上のベッド支持部のうちの1つに掛けられ、カテーテルと収容部の間の落差が重力によって尿を管から袋に移動する。現行の最も多い採集システムは、一般に、全ての寸法およびベッドの長さに対して1つの長さの管を使用するので、余った管はベッドの上または採集袋の周りで巻かれることが多く、それによって尿が溜まる可能性がある領域が形成されるおそれもある。
【0080】
本明細書に述べられる集尿デバイスおよびシステムのいくつかの変形形態では、短縮または伸長できる延長可能な管が(たとえば膨張可能な容器または膨張可能でない容器などの)収容部に連結する。一般に、延長可能な管は、伸長および圧縮できる可撓性であり調整可能な管であり、調整される長さを維持または保持する。延長可能な管は、円滑な内壁面を有する(流体に接触する)内面を備えることができる。内面はエラストマー材料で作製できる。可撓性の管は、外側領域の全体的な形状を(たとえば膨張または収縮するなど)変更することによって調整可能である(外面を有する)外側領域を有することもできる。
【0081】
一般に、延長可能な管は、それが完全に延長された延伸した(または延長した)長さと外面が完全に圧縮された圧縮された長さとの間で延長可能な管の外側領域の長さを変更できる任意の管である。管は延伸した長さと圧縮された長さの間の任意の中間の位置に伸長または圧縮できる。いくつかの変形形態では、延長可能な管は、延伸した長さと圧縮される長さの間(それらの長さを含む)で調整される長さを維持する。したがって、延長可能な管は、ある長さに設定でき、管は再調整されるまで実質的に同じ長さのままになる。一般に、管の(外面を含む)外側領域は(内面を含む)内側領域に調整可能性および支持をもたらし、それによって尿に接触するための連続的な表面を有する内腔を設ける。
【0082】
1つの変形形態では、1つまたは複数の伸縮する管のセグメントは延長可能な管の外面の別のセグメント内に摺動するので、外側領域は管が圧縮または延長できるようにする伸縮するセグメントを備える。たとえば、延長可能な管の外側領域は、圧縮した長さと延伸した長さの間で伸縮する少なくとも2つの管セグメントを備えることができる。したがって、延長可能な管の外側領域は、第2の管セグメントが第1の管セグメント内に摺動可能であるように、第2の管セグメントの外径に実質的に適合した内径を有する第1の管セグメントを備えることができる。2つ以上のセグメントがこの形式で連結できる。たとえば、延長可能な管は、第2の管セグメントが第3の管セグメント内にも摺動するように、第1の管セグメントと同じ内径を有することができる第3の管セグメントを備えることができる。
【0083】
いくつかの変形形態では、外側および内側のセグメントは、片方がもう1つの中に摺動できる一方で、それらを動かすためにある程度最小限の力が加えられない限りそれらが位置を保持することができるように寸法が整合される。さらに、セグメントを構成する材料は、摺動することができ、かつ力が加えられない限りセグメントの位置を維持するように選択できる。追加の材料または構造も、セグメントの位置(したがって管の選択された長さ)を維持するのを補助するために使用できる。いくつかの変形形態では、外側の(伸縮する)領域を有するセグメントは、伸縮するセグメントが分離するのを防止し、延長可能な管を選択された長さに固定するのを補助できるスライダを備える。
【0084】
健康管理の提供者が、たとえば1つのセグメントを別のセグメントに対して摺動することによって管を操作することが必要である可能性がある。これは、管を通して採集の収容部内に尿のスラグ(slug)を移動する目的で行われる。いくつかの変形形態によれば、管の少なくとも一部分はバリアによって覆われる。たとえば、健康管理の提供者によって操作される管は折りたたみ可能なスリーブによって覆うことができ、その端部が管の近位端および遠位端に固定される。そのようなスリーブは、折りたたみ可能であり、かつ少なくとも部分的に透明な任意の材料から構成できる。たとえば、スリーブはポリエチレン、ポリプロピレン、または当業者に知られた任意のその他の材料で構成できる。
【0085】
図9Aから9Cは、外面を形成する3つの伸縮するセグメントを有する延長可能な管の1つの変形形態を示す。図9Aでは、延長可能な管の3つのセグメントの全ての接合部が示され、延長可能な管を圧縮された構成で示す。外面901の第1のセグメントは、第2のセグメント902の少なくとも一部分が第1のセグメント901の内腔の中を摺動するように、一方の端部で第1のスライダ910に連結され、第2のセグメント902がスライダ910を通って摺動する。同様に、外面の第3のセグメント903は、第2のセグメント902が通って摺動する第2のスライダ930に取り付けられる。したがって、延長可能な管は、管の長さを選択するために、第1と第2、および第2と第3のセグメントを互いに対して伸縮することによって伸長または短縮することができる。図9Bおよび9Cは、図9Aに示されるような延長可能な管を有する集尿デバイスの例を示す。
【0086】
図9Bでは、延長可能な管900が完全に圧縮された長さで示される。スライダ910、920は両方とも互いに当接し、第2のセグメント902は第1のセグメント901と第3のセグメント903、およびスライダ内に完全に入る。延長可能な管900は、また、採集の収容部950に取り付けられて示される。図9Cでは、延長可能な管900は、完全に延伸した構成になっている。第2のセグメント902はもはや、完全に第1のセグメント901および第3のセグメント903内になく、第2のセグメント902はスライダ910、930に連結され、それによって第2のセグメントが第1および第3のセグメントに連結される。
【0087】
延長可能な管は、管を通る経路を形成する内面も備えることができる。1つの変形形態では、内面は外側領域を形成するセグメントの内面の少なくとも一部分を備える。たとえば、図9Aから9Cでは、内面は第1のセグメント901、第2のセグメント902、第3のセグメント903の内面を備える。この例では、流体が延長可能な管の内腔の中から漏洩する可能性がないように、スライダ910、930は、セグメントを密封する。この例での内面は、第2のセグメントの内径の縁部に不連続性がある可能性があるので、完全に円滑ではない。
【0088】
いくつかの変形形態では、内面は外面を形成する外側領域から形成されない。たとえば、内面は外側領域の内腔の中に別の管によって形成される内腔であることができる。内面は、単一の連続した壁を備えることができ、それによって漏洩、および尿が通過して漏洩する可能性のある不規則な領域、ならびに尿が溜まる可能性がある小さなキャビティまたはチャンバを防止する。いくつかの変形形態では、内面は膨張可能な管が伸長または短縮されると、折りたたみ、または広がることができるエラストマー材料を備える。たとえば、内面は管に形成されるポリマーまたはゴム材料を備えることができる。内面は、任意の適切な位置で外側領域を形成する(たとえばセグメントなどの)構造に取り付けることができる。たとえば、内面は外面を形成するセグメントに管の端部でのみ、または管の端部の間の異なる点で固着できる。
【0089】
延長可能な管は伸縮する外側領域を有する管に限定されない。外側領域は、延伸した長さと折りたたんだ長さの間で任意の適切な形式で変更できる。たとえば、外面はアコーデオン様に膨張または収縮することによって伸長または短縮できる。あるいは、外面は直径を変更することによって延長または収縮できる。図2および6は、アコーデオン式に伸長および短縮する延長可能な管220、625を有する集尿デバイスおよびシステムの例を示す。たとえば、図6では、延長可能な管625が円形の陵部(蛇腹折り)を有する外側領域を備える。管の外側領域の陵部を形成する角度は、それぞれ外側領域およびしたがって延長可能な管の長さを伸長および短縮する目的で管の長さの一部分または全てにわたってより大きく(たとえば180度まで)またはより小さく(ほぼ0度まで)することができる。陵部の寸法および数は、この延長可能な管の変形形態がどの程度延長可能であるかを決定するのを補助することができる。本明細書に示される延長可能な管は(たとえば円筒形の管など)断面がほぼ丸いが、延長可能な管は任意の適切な断面を有することができる。たとえば、管は正方形の断面、三角形の断面、または任意の多角形を有する断面を有することができる。
【0090】
動作の際には、管は(尿を保持する収容部などの)集尿デバイスおよび/またはカテーテルに取り付けることができる。管は集尿システムの一部分であることもできる。管は延長または収縮できる。たとえば、管は尿を滞留させる可能性のある管の余剰の長さがなく集尿デバイスが(たとえばカテーテルを装着する対象など)対象に連結できるようにする長さに調整できる。たとえば、延長可能な管は、管に不要な弛みがないように長さが延長または収縮できる。延長可能な管の長さは、上述のように管の外面を調整することによって延長できる。延長可能な管は広い範囲の寸法にわたって延長および圧縮できる。たとえば、延長可能な管は、圧縮された長さから圧縮された長さの1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、5倍、または10倍より大きい延長された長さに延長できる。
【0091】
任意の集尿デバイスの(それには限定されないが延長可能な管を含む)管の内面は、管内の尿の滞留を防止するために任意の適切な物質で作製され、または処理できる。たとえば、管の内面は、内面の湿潤性を上昇し、および/または管の内面にある表面張力を低下する材料によって埋め込まれ、被覆され、またはその他の方法で処理される。いくつかの変形形態では、(たとえば管などの)集尿デバイスの一部分は尿の排出を促進する界面活性剤を含む。
【0092】
表示器キット
図10A〜Cは、本明細書に述べられる任意の集尿デバイスまたはシステム、ならびに任意のその他のフォーリーカテーテルデバイスまたはシステムと共に使用する表示器キットを示す。カテーテル1000の第1の近位のポートに連結された患者モニタケーブル1042を介して、患者モニタ表示器1040に連結された、カテーテル1000の第2の近位のポートに連結された排出管1010を介して尿メータデバイス1020と流体連通する、フォーリーカテーテル1000を備えるフォーリーカテーテルシステムが図10Aに示される。患者モニタケーブル1042がトランスデューサまたは同様のデバイス1044から患者モニタ表示器1040に(たとえば尿温度などの)1つまたは複数の尿の特性に関する情報を送る。排出管1010は、尿をカテーテル1000から尿メータ1020または採集袋に送る。トランスデューサ1044に取り付けられた連結ケーブル1032、および尿メータ1020に装着された表示モジュール1034を備える表示器キット1030は、1つまたは複数の尿の特性に関するアクセス可能な情報を提供することによってフォーリーカテーテルシステムの機能性を向上できる。表示される尿の特性は、たとえば温度、pH、化学組成、浸透圧等を含む本明細書に論じられた特性のうちの任意のものであることができるが、好ましい実施形態では表示される特性は温度である。表示器キット1030は、看護師または随員が測定のその他の様態に頼ることなく温度などの尿の特性を監視できるようにするので、患者モニタ1040のないフォーリーカテーテルシステムで特に有用であることができる。1つの実施形態では表示器キット1030は、尿の特性の周期的な読取り値を提供し、別の実施形態では、連続的な読取り値を提供する。
【0093】
図10Aの表示器キット1030の拡大図が図10Bに示され、表示器キット1030に関する別の実施形態が図10Cに示される。図10Cでは、表示器キット1030がケーブルなしで動作し、1つまたは複数の尿の特性に関する情報がトランスデューサ1044に連結されたトランスミッタ1036から表示器モジュール1034に連結されたレシーバ1038に無線式に送信される。図10Bおよび10Cの例に示される表示器モジュールは、本明細書に述べられるような尿メータ、採集袋、または尿が採集または保持される任意のタイプの収容部に取り付けるように構成された液晶表示器(LCD)を備える。表示器モジュール1034はその他の態様のフォーリーカテーテルシステム、または患者に近接した任意の固定具に取り付けることもできる。1つの実施形態での表示器モジュールは、取り付けを促進するための接着性の裏張りを備え、別の実施形態では、ベルクロ(登録商標)取り付けシステムを備える。1つの実施形態では、表示器キット1030は、フォーリーカテーテルシステムの様々な態様、および/または患者に近い異なる位置に取り付けるための複数の表示器モジュールを備える。複数の表示器モジュールの実施形態では、情報の有線および無線の送信の(すなわち全て無線、全て有線、それぞれのいくつかの)任意の取合せが存在することができ、表示器モジュールが同じまたは異なる尿の特性を表示する。
【0094】
集尿デバイスの使用
本明細書に述べられる集尿デバイスおよびシステムは、対象から尿を採集するのに使用できる。集尿デバイスまたはシステムは本明細書に述べられる構成要素の任意の組合せまたは部分的な組合せを備えることができる。たとえば、集尿デバイスは集尿するための収容部を備えることができる。収容部は、尿を蓄積するのに使用できる内側の体積を有する任意の適切な収容部であることができる。たとえば、収容部はバイアス部を有する膨張可能な容器の一部分であることができる。集尿デバイスはさらに、収容部へのアクセスをもたらす導入口を備えることができる。集尿デバイスはさらに、(たとえば導入口に連結することによって)収容部に連結するための管を備えることができる。いくつかの変形形態では、集尿デバイスは、尿の少なくとも1つの特性を測定するためのメータを備えることができる。いくつかの変形形態では、集尿デバイスはさらに、尿を管を通して収容部に移動するためのポンプを備えることができる。
【0095】
動作の際には、本明細書に述べられる集尿デバイスまたはシステムを使用する対象から尿を採集するために本明細書に述べられる用途に関する任意のステップを行うことができる。集尿デバイスは、(たとえば、集尿デバイスの管を連結することによって)対象によって装着されるカテーテルに連結できる。次いで尿は、カテーテルから管内に排出される。集尿デバイスがポンプを備える場合、ポンプは尿を管を通して移動するのに使用できる。尿はメータを通過できる。メータは、尿からの特性を測定できる。たとえば、メータは体積、流量、温度、pH、物質の濃度等を測定できる。メータは尿を保持することができ、または尿はメータを通過できる。いくつかの変形形態では、メータはそれを空にするためのメータレリーズを備える。次いで尿は収容部に流入し、そこに蓄積できる。いくつかの変形形態では、尿は収容部から除去できる。いくつかの変形形態では、集尿デバイス全体は、使い捨てである。
【0096】
本明細書に述べられた集尿デバイスおよびシステムは、キットの一部分として含められることもできる。キットはデバイスを使用するのに適切な追加の材料を有することができる。たとえば、キットはデバイスまたはシステムを使用するための指示書を含むことができる。指示書は、記述、視覚、絵表示、聴覚などを含む任意の適切な媒体で提供できる。いくつかの形態では、指示書は上述のようなデバイスを使用する方法を述べる。キットは本明細書に述べられるデバイスと共に役立つ(たとえばコネクタ、追加の管、スペアバッグ等)追加の材料も備えることができる。
【0097】
本発明を特定の変形形態および例示の図によって述べてきたが、当業者は本発明が記述された変形形態または図に限定されないことを理解するであろう。さらに、上述の方法およびステップがある順番で起こるいくつかの事象を示す場合、当業者は、いくつかのステップの順番が変更でき、そのような変更は本発明の変形形態に従うものであることを理解するであろう。さらに、いくつかのステップが、可能な場合に平行なプロセスで同時に行われ、また上述のように順次に行われる。したがって、開示の趣旨の範囲内にある、または特許請求の範囲に見られる本発明の等価物である本発明の変形形態が存在する範囲に、本発明がこれらの変形形態を同様に包含することを意図する。最後に、本明細書に引用される全ての刊行物および特許出願は、個々の刊行物または特許出願が本明細書に詳細かつ個別に述べられるかのように、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0098】
(参考発明1)
収容部と、
流体からの少なくとも1つの特性を測定するメータであって、
流体を保持するように構成された測定領域と、
測定領域からの流体の収容部への排出を制御するメータレリーズとを備えるメータと、
収容部とメータの測定領域との間の複数のポートと、
流体が通って流れることができるメータに連結された導入口とを備える、流体採集デバイス。
【0099】
(参考発明2)
測定領域が流体の体積を測定するために較正された、参考発明1に記載のデバイス。
【0100】
(参考発明3)
較正された測定領域が一連の目盛付きチャンバを備える、参考発明2に記載のデバイス。
【0101】
(参考発明4)
導入口に連結された近位端部を有する延長可能な管をさらに備える、参考発明1に記載のデバイス。
【0102】
(参考発明5)
延長可能な管が対象に挿入可能な尿カテーテルと流体連通する遠位端を有し、メータが対象からの尿の特性を測定するように構成された、参考発明4に記載のデバイス。
【0103】
(参考発明6)
流体を導入口を通ってメータ内に移動するように構成されたポンプをさらに備える、参考発明1に記載のデバイス。
【0104】
(参考発明7)
メータレリーズがレバーを備える、参考発明1に記載のデバイス。
【0105】
(参考発明8)
メータレリーズが自動式のメータレリーズである、参考発明1に記載のデバイス。
【0106】
(参考発明9)
流体が測定領域から収容部に流入できるように、メータレリーズが複数のポートを開放する、参考発明1に記載のデバイス。
【0107】
(参考発明10)
収容部が、収縮した位置と膨張した位置を有する、膨張可能な容器と、容器を収縮した位置から膨張した位置に変化させるバイアス部とを備える、参考発明1に記載のデバイス。
【0108】
(参考発明11)
空気導入バルブをさらに備える、参考発明1に記載のデバイス。
【0109】
(参考発明12)
空気導入バルブが一方向弁を備える、参考発明11に記載のデバイス。
【0110】
(参考発明13)
収容部と、
収容部内にアクセスをもたらす導入口と、
導入口に連結された管と、
流体から少なくとも1つの特性を測定するメータであって、メータが測定領域と、測定領域から収容部に排出するための収容部とメータの測定領域との間の複数の閉鎖可能なポートとを備えるメータと、
測定領域から収容部内への流体の排出を制御するメータレリーズとを備える、流体を採集するシステム。
【0111】
(参考発明14)
収容部が、収縮した位置と膨張した位置を有する自己膨張式の採集容器と、容器を収縮した位置から膨張した位置に変化させるバイアス部とを備える、参考発明13に記載のシステム。
【0112】
(参考発明15)
流体を管から容器に移動するポンプをさらに備える、参考発明13に記載のシステム。
【0113】
(参考発明16)
管が延長可能である、参考発明13に記載のシステム。
【0114】
(参考発明17)
延長可能な管が、対象に挿入可能な尿カテーテルと流体連通し、メータが対象からの尿の特性を測定するように構成された、参考発明16に記載のシステム。
【0115】
(参考発明18)
対象に挿入された尿カテーテルに集尿デバイスを取り付けるステップを含む、尿の体積を測定する方法であって、集尿デバイスは、
収容部と、
尿の体積を測定するメータであって、
較正された測定領域と、
較正された測定領域から収容部内への尿の排出を制御するメータレリーズとを備えるメータと、
収容部とメータの較正された測定領域との間の複数のポートと、
尿の通過を可能にするように構成されたメータに連結された導入口とを備える、方法。
【0116】
(参考発明19)
尿カテーテルからメータ内に通過する尿の体積を監視するステップをさらに備える、参考発明18に記載の方法。
【0117】
(参考発明20)
メータレリーズを作動させることによって収容部内にメータの較正された測定領域を排出するステップをさらに備える、参考発明19に記載の方法。
【0118】
(参考発明21)
カテーテルに連結するための集尿デバイスであって、
集尿するための収容部と
収容部に連結され、尿の通過を可能にするように構成された導入口と、
外壁によって囲まれた内壁を備え、圧縮した長さと延長した長さを有する、導入口に連結された延長可能な管とを備え、延長可能な管が圧縮した長さと延長した長さの間の長さに調整可能であり、調整された長さで延長可能な管の長さを維持する、集尿デバイス。
【0119】
(参考発明22)
延長した長さが、圧縮した長さの2倍の長さよりも長い、参考発明21に記載のデバイス。
【0120】
(参考発明23)
延長可能な管の外壁が、伸縮するセグメントを備える、参考発明21に記載のデバイス。
【0121】
(参考発明24)
内壁が円滑な面を備える、参考発明21に記載のデバイス。
【0122】
(参考発明25)
内壁が弾性材料を含む、参考発明21に記載のデバイス。
【0123】
(参考発明26)
外壁がアコーデオンの形に構成された、参考発明21に記載のデバイス。
【0124】
(参考発明27)
延長可能な管の内壁が表面活性剤を含む、参考発明21に記載のデバイス。
【0125】
(参考発明28)
延長可能な管が可撓性である、参考発明21に記載のデバイス。
【0126】
(参考発明29)
尿の特性を測定するメータをさらに備える、参考発明21に記載のデバイス。
【0127】
(参考発明30)
尿カテーテルシステム用の表示器キットであって、
膀胱内に配置された遠位端を有する尿カテーテルの近位ポートに連結されたトランスデューサに連結された送信デバイスと、
尿の収容部に取り付けられた、カテーテルからの尿の特性を表示するように構成された表示器モジュールとを備える、表示器キット。
【0128】
(参考発明31)
表示器モジュールが液晶表示器を備える、参考発明1に記載の表示器キット。
【0129】
(参考発明32)
送信デバイスが、表示器モジュールに連結されたケーブルを備える、参考発明1に記載の表示器キット。
【0130】
(参考発明33)
表示器モジュールに連結されたレシーバをさらに備え、送信デバイスが無線式トランスミッタを備える、参考発明1に記載の表示器キット。
【0131】
(参考発明34)
尿の特性がその温度である、参考発明1に記載の表示器キット。
【0132】
(参考発明35)
測定領域から収容部に排出するために、尿の収容部が、測定領域、および収容部とメータの測定領域との間の複数の閉鎖可能なポートを備える尿メータに連結される、参考発明1に記載の表示器キット。
【0133】
(参考発明36)
収容部が、収縮した位置と膨張した位置を有する自己膨張式の採集容器と、容器を収縮した位置から膨張した位置に変化させるバイアス部とを有する、参考発明1に記載の表示器キット。
【0134】
(参考発明37)
複数の送信デバイス、およびそれぞれの通信での表示器モジュールをさらに備える、参考発明1に記載の表示器キット。
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年7月5日に出願の米国特許出願第11/175,578号の部分継続出願であり、2006年6月7日に出願の米国仮出願第60/811,617号に米国特許法119条に従って優先権を主張し、それぞれが本明細書に完全に明記されるがごとく参照によって本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、集尿デバイス、集尿システム、集尿袋を作製し使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
尿排出袋は、従来から長期間にわたってカテーテル処置をされた患者から尿を採集するのに必要な場合に、病院および医療施設で用いられている。そのような袋は、手術後の患者、ならびに排尿の周期の採集、測定、および試験に関する泌尿器の障害を有する患者によって慣例的に使用される。尿排出システムは一般的に、PVCフィルムなどのポリマー材料からなる採集袋に連結された、管を取り付けたカテーテルを備える。採集袋は一般に、排出管などの、袋を空にするための構成要素を備える。動作の際には、患者が最初にカテーテル処置され、次いでカテーテルは1本の管を介して排出袋に連結される。袋は一般に、ベッドの横板またはその他の(通常は患者のレベルより低い)支持構造から支持され、尿は重力によってカテーテル、管、を通って排出され、最終的に袋に入る。ほとんどの袋は、様々な試験手順のために測定された量の尿が通過して除去できる排出口を備える。
【0004】
一般的な尿排出袋は、(1972年3月21日発行の「Drainage Bag」という名称の)米国特許第3,650,272号、(1982年1月26日に発行の「Hanger, hook and handle assembly for urinary drainage bag」という名称の)米国特許第4,312,352号、(1982年2月2日発行の「Collection bag」という名称の)米国特許第4,313,447号、(1983年6月7日発行の「Collection device for body fluids with antiseptic pump」という名称の)米国特許第4,386,930号、(1984年4月17日発行の「System for aseptically draining a urine bag」という名称の)米国特許第4,443,219号、(1984年6月5日発行の「Collection bag」という名称の)米国特許第4,452,253号、(1987年4月21日発行の「Liquid drainage system」という名称の)米国特許第4,659,329号、(1988年2月9日発行の「Urine drainage bag outlet with barrier against microbial infection」という名称の)米国特許第4,723,950号、(1994年12月27日発行の「Collection bag hanger with rail width−adjustable hook arms」という名称の)米国特許第5,375,799号、(1995年10月3日発行の「Disposable urine bag」という名称の)米国特許第5,454,798号に記載され、それぞれが本明細書に完全に明記されたがごとく本出願に参照によって組み込まれる。
【0005】
一般的な集尿袋に伴う可能性のある欠点のうちの1つは、患者への汚染および感染の可能性である。特に、袋が尿の一部分または全てを取り除くために開放される場合、空気が排出口に入ることが可能になり、それによって細菌が袋の中へ出口に向かって移動し、最終的に膀胱に入り、感染を引き起こす。さらに、採集の過程の間の尿の漏洩または飛散により病院の関係者への汚染の問題もある可能性がある。尿は、カテーテルを集尿袋に連結する管内に溜まる可能性もあり、管内での尿の流れの停止または滞留と呼ばれる。たとえば、管を下り採集袋へ尿を排出する圧力は、採集袋への管を空にするのに必要な圧力よりも小さいので、尿は管内に留まる可能性がある。
【0006】
従来の集尿システムでは、尿は重力によってのみカテーテルから採集袋へ移動される。したがって、管経路が下側に向いてない場合(たとえば管が平に置かれている場合、または管の一部分が採集袋の上にない場合)カテーテルおよび/または管からの尿の排出が妨げられる。管内に尿を溜めることは望ましくなく、感染、流出、および/または尿の逆流に寄与する可能性がある。さらに、集尿システムによっては、採集袋に採集された尿からの尿を分析し、それはカテーテルおよび/または管内に集められた尿は正確な測定/分析を妨げる可能性があることを意味する。平均的には、約80〜90mLの尿が1時間に生成される。これは現在市販されている排出管を満たすのに必要であるのとほぼ同じ体積である。管内に尿が止まることは、逆行で感染する可能性の見地からも、および管を浄化するのに時間およびリソースを費やす必要があることからも望ましくない。管内に尿を溜めないことは、感染の抑制を助け、患者の曝露および病院の費用を低減することが予想される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、(袋を含む)集尿デバイス、集尿システム、集尿袋を作製し使用する方法、および集尿袋を備えるキットが、本明細書に述べられる。本明細書で述べられる集尿デバイスおよびシステムにより、無人の排水ができるようにし、尿の流れの停止および逆流を防ぐことができる。さらに、これらの集尿デバイスおよびシステムは、重力に逆らった尿の採集も可能にすることができ、廃棄する尿の採集および処分に関する閉鎖された非接触式のシステムを提供することができる。本明細書に記載される用途の説明、システムおよび方法は、全て尿および集尿に関して述べられるが、同じ概念および考えが傷の排出などを含むその他の体液への用途で排出するために適用できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一般に、集尿デバイスは、尿が通って収容部に入る導入口、および尿を対象から収容部に移送するために導入口に連結された管を有する(たとえば袋、箱、ポーチ、または任意の適切な容器などの)集尿のための収容部を備えることができる。本明細書で述べられる集尿デバイスは、管内で尿が滞留するのを防止するようになされる。たとえば、本明細書で述べられる集尿デバイスおよびシステムは、管からの尿を受ける収容部を有する自動膨張式容器、管を通して収容部内に尿を移動するポンプ、短縮および/または伸長できる延長可能な管、および尿からの特性を監視、測定、転送、または記憶するための1つまたは複数のメータを備えることができる。1つの変形形態では、集尿デバイスは、収容部を形成する膨張可能な容器を備え、容器は収縮した位置と膨張した位置、および容器を収縮した位置から膨張した位置に変化させるバイアス部を有する。集尿デバイスは、尿が通って入ることができる容器によって形成される収容部への導入口を備えることもできる。膨張可能な容器は、自動膨張式であることができる。
【0009】
バイアス部は容器の一部であることができ、または別個のバイアス要素であることができる。たとえば、容器の壁は、容器が(たとえば少なくとも部分的に閉鎖した)収縮した位置から、(たとえばほとんど開放した)膨張した位置に自動的に膨張するように、形状記憶を有する材料から構成できる。ばね(たとえば板ばね)などの別個のバイアス要素を、容器を折りたたんだ構成から膨張した構成に膨張する膨張可能な容器の一部分として含むことができる。留め金(たとえばラッチ、フック、ファスナ、ストラップ等の)が膨張可能な容器を膨張または折りたたんだ構成(あるいは両方)に固定するのに使用できる。たとえば、膨張可能な容器は折りたたんだ構成に固定でき、そうして膨張可能な容器を折りたたんだ構成から解放することにより、容器を自動的に膨張した構成に膨張できるようになる。
【0010】
いくつかの変形形態では、集尿デバイスは、そこを通って尿が収容部から除去できる排出ポートを備えることができる。排出ポートは管を備えることができる。排出ポートは、排出バルブも有することができる。いくつかの変形形態では、排出バルブは、適切にかみ合う場合にのみ尿を排出バルブを通して空にすることができるように、(たとえば使い捨ての袋、または移送容器などの)特定の受けデバイスとかみ合い、それによって誤って尿を流出させるのを防止する。いくつかの変形形態では、集尿デバイスは使い捨てであり、または一回の使用に構成される。膨張可能な容器を有する集尿デバイスは、メータ、ポンプ、排出バルブ、空気導入口/排出口、延長可能な管等を備えるシステムの一部分であることができる。これらの構成要素の任意の組合せを膨張可能な容器と共に納めることができる。
【0011】
尿カテーテル(たとえばフォーリーカテーテルなど)を有する対象から集尿する方法も本明細書に述べられる。方法は、収縮した位置から膨張した位置に集尿デバイスを解放するステップを含み、そのステップでは、集尿デバイスは収容部を形成する(たとえば、膨張可能な)自動膨張式の容器を備える。容器は収縮した位置、膨張した位置、および容器を収縮した位置から膨張した位置に変化させるバイアス部を有する。方法は、集尿デバイスを尿カテーテルに連結するステップも含むこともできる。
【0012】
尿からの少なくとも1つの特性を測定するメータも本明細書に述べられ、尿を保持する測定領域を備えるメータおよび尿を測定領域から収容部内に空にするのを制御するメータレリーズを備える。測定領域は、たとえば観測者または記録デバイスによって読み取ることができる較正マーキングを備えることによって較正できる。したがって、測定領域は、尿の体積を示す一連の目盛付きの領域を備えることができる。いくつかの変形形態では、測定領域は尿のいくつかの特性を検出する1つまたは複数のセンサを備える。光、電気、音響、温度を含む任意の適切なセンサを使用することができる。
【0013】
メータ(たとえば測定領域)は、メータを集尿デバイスの収容部領域に連結する複数のポートを備えることができ、そこを通って尿がメータから出ることができる。手動または自動のメータレリーズ(たとえば、スイッチ、レバー、ボタン等)がメータ領域から収容部への排出を起動する。いくつかの変形形態では、メータが収容部および導入口に連結され、導入口は管(および最終的に尿が採集される対象)に連結できる。尿は導入口を通りメータに出すことができ、メータで尿の特定の特性が測定される。たとえば、メータは(たとえばある期間)放出された尿の体積、放出された尿の流量、尿のpH、温度、および/または(たとえば尿素、塩、毒素等の)尿内の化合物の存在または濃度を測定できる。任意の適切な測定を行うことができる。測定を完了した後、尿はメータ(たとえばメータの測定領域)から収容部に出すことができ、その場合に尿は収容部から出されるまで、または集尿デバイスが取り除かれるまで貯蔵できる。
【0014】
集尿デバイスの管を通して尿を移動するように構成されたポンプを備える集尿デバイスおよびシステムも本明細書に述べられる。インペラーポンプを含む任意の適切なポンプを使用することができる。ポンプは自動、手動、またはその両方で制御できる。いくつかの変形形態では、ポンプは管内の尿を検出するセンサによって制御できる。いくつかの変形形態では、ポンプは設定可能な間隔で電源を投入/遮断するタイマによって制御される。ポンプは、管を下って尿を移動するための正(吐出)または負(吸入)力を加えることができる。いくつかの変形形態では、ポンプは(たとえばカテーテル装着領域付近、収容部/メータの導入口付近、またはこれらの位置の間の)集尿デバイスの管部分に連結できる。しかし、ポンプは、尿を管から(たとえば負圧によって)引くことができるように、メータ領域または収容部に連結することもできる。
【0015】
ポンプを備える集尿デバイスおよびシステムは、集尿デバイス内に(たとえば空気圧などの)圧力を調整するための1つまたは複数の空気導入口または排出口を備えることもできる。空気の導入口または排出口は、一方向弁などの空気導入/排出弁であることができる。空気導入口および/または排出口は、尿が集尿デバイスから漏洩させることなく、かつカテーテルに正圧もしくは負圧を加え、またはカテーテルの摩耗を受けることなく尿を保持するために、ポンプが管を下って尿を移動させて最終的に収容部に入れるように配置できる。ポンプは、バッテリーによって電源供給することができ、また使い捨てまたは一回の使用に構成できる。
【0016】
延長可能な管を備える集尿デバイスおよびシステムも本明細書に述べられる。延長可能な管は、尿に関する流体経路をもたらすことができ、それによって尿がカテーテルから排出されて(導入口および/またはメータの通過を含んで)集尿デバイスの収容部に入ることができるようになる。延長可能な管は一般に可撓性である。一般に、延長可能な管(または調整可能な管)は圧縮した長さ、および圧縮された長さよりも長い延長した長さを有し、延長した長さと圧縮した長さの間の任意の適切な長さに調整できる。延長可能な管は、外面および内面を有することができる。内面は、尿が留まる可能性がある壁の凹凸が実質的にないものであることができる。たとえば、内壁は平滑であることができ、圧縮した長さと延長した長さの間で延長できるようにエラストマー材料を含むことができる。いくつかの変形形態では、内壁は調整可能な外壁によって囲まれたエラストマーの管の内腔を備える。外壁は、管の長さを変えるように調整可能である。たとえば、外壁は管を伸長または短縮するために互いに対してその位置または形状を変更する領域からなることができる。外壁は内側または外側の重複区画を摺動させることによって、短縮または伸長するために伸縮するセグメントを備えることができる。いくつかの変形形態では、外壁は管を短縮または伸長するためにそれらがアコーデオン様に移動するように蝶番式に取り付けられた領域を備える。いくつかの変形形態では、外壁および内壁は、同じ管の一体の領域である。
【0017】
本明細書に述べられるように、延長可能な管は、(単純なエラストマーの管とは異なり)収縮または膨張せずに時間につれて静止状態に戻るように、どのような長さにも調整されて保持または維持できる。延長可能な管は、圧縮された長さの1.5倍より大きく膨張するように構成できる。たとえば、拡張可能な管は、折りたたんだ長さの2倍、2.5倍、3倍、5倍、または10倍の長さに膨張できる。いくつかの変形形態では、(たとえば尿に接触する管の内壁などの)管は管の壁によって尿のどのような滞留も減少させる材料を含むことができる。たとえば管の内面は、管の湿潤性を増加させる薬剤によって被覆でき、管内に尿が滞留するのを防止する。
【0018】
尿からの1つまたは複数の特性に関する情報をもたらすための表示器キットも本明細書に述べられる。表示器キットは、それが尿の特性の情報をもたらすための追加のモードを提供する患者のモニタを備えるもの、または看護師または随員が温度などの尿の特性を監視するのを補助する患者のモニタのないものなど、任意のフォーリーカテーテルシステムに取り付けることができる。表示器キットは、送信デバイスおよび表示器モジュールを備え、1つの実施形態では、送信デバイスは表示器モジュールに連結されたケーブルを備え、別の実施形態では、表示器モジュールに連結された受信機と通信する無線通信機を備える。
【0019】
上記および本明細書に述べられるように、(たとえば膨張可能なまたは自動膨張式の容器、膨張可能な管、ポンプ、メータ、等)これらの特徴の任意の組合せが多機能の集尿デバイスを形成するために任意の組合せ、または部分的な組合せで使用できる。さらに、これらの構成要素のうちの任意のものが、集尿システムの一部分であることができ、それが必要な場合に対象からの尿を採集および/または処分するのに使用できる。
【0020】
本発明のこれらのおよびその他の実施形態、特徴、および利点は、簡単を旨とする添付の図面とともに本発明の以下のより詳細な説明を参照して読めば、当業者にはより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1A】本明細書に述べられる集尿システムの斜視図を示す図である。
【図1B】本明細書に述べられる集尿システムの側面図を示す図である。
【図2A】本明細書に述べられる膨張可能な容器を有する集尿デバイスを示す図である。
【図2B】本明細書に述べられる膨張可能な容器を有する集尿デバイスを示す図である。
【図3A】本明細書に述べられる集尿デバイスの別の変形形態を示す図である。
【図3B】本明細書に述べられる集尿デバイスの別の変形形態を示す図である。
【図4】本明細書に述べられる集尿デバイスの一部分の斜視図である。
【図5A】図4に示されるものと同様の集尿デバイスの一部分の正面図である。
【図5B】図5Aに示される集尿デバイスを通る横断面の断面図である。
【図5C】図5Aに示される集尿デバイスを通る矢視方向の断面図である。
【図5D】図5Aに示される集尿デバイスの1つの領域の分解図である。
【図6】本明細書に述べられる別の集尿システムの斜視図である。
【図7】別の構成要素を備える図6に示される集尿システムの別の斜視図である。
【図8】本明細書に述べられる集尿デバイスと共に使用するポンプの概略図である。
【図9A】本明細書に述べられる集尿デバイスと共に使用する延長可能な管の領域を示す図である。
【図9B】収縮した延長可能な管を有する集尿デバイスを示す図である。
【図9C】延長した延長可能な管を有する集尿デバイスを示す図である。
【図10A】表示器キットを備えるカテーテルシステムの概略図である。
【図10B】図10Aの表示器キットの拡大図である。
【図10C】表示器キットの別の実施形態である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の詳細な説明は図面を参照して読む必要があり、図では異なる図を通して同一の参照番号が同様の要素を指す。必ずしも縮尺どおりでない図面は、選択的な実施形態を示し、本発明の範囲を限定する意図はない。詳細な説明は本発明の原理を限定するものとしてではなく例として示す。この説明は、当業者が本発明を作製し使用し、現在本発明を実施する最良の形態であると考えられているものを含む、本発明のいくつかの実施形態、改造、変形形態、代替、および用途を説明することができるようにすることが明らかである。
【0023】
本発明の実施形態を説明する前に、特別に示さない限り本発明は人間への適用に限定される必要はないことを理解されたい。当業者には理解できるように、本発明の変形形態は、その他の哺乳類に適用することもできる。さらに、本発明の実施形態は、フォーリーカテーテルを含むがそれには限定されず、任意の適切なカテーテルと組み合わせて適用できることを理解されたい。尿カテーテルは、膀胱にアクセスをもたらす任意の管または管状構造を備えることができる。本明細書に述べられるような集尿システムおよびデバイスは、その必要がある場合に任意の対象から集尿するために使用することができる。対象には、医療患者を含む任意の適切な使用者を含むことができる。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a、an」および「the」は文脈が特別に指示しない限り複数の言及を含むことも明記しなければならない。したがって、たとえば、用語「カテーテル」は、単一のカテーテルまたはカテーテルの組合せを意味するように意図され、「流体」は、1つまたは複数の流体またはその組合せを意味するように意図される。
【0024】
本明細書に述べられる採集デバイスは、尿を保持するための収容部、尿が通過できる収容部内への少なくとも1つの導入口または開口、および尿が通過できる収容部とカテーテルの間の流体連結部を形成する管を有する容器を備えることができる。以下にさらに述べられるように、集尿デバイスは、膨張可能な容器、対象の尿から少なくとも1つのパラメータを測定するメータ、延長可能な管、および尿を管から収容部内に移動するのを補助するポンプを備えることができる。さらなる構成要素、特に集尿システムからの尿の漏洩または流出を防止または低下させ、カテーテルおよび管内に尿が溜まるのを防止することに関する構成要素も述べられる。
【0025】
膨張可能な容器
任意の適切な容器が、本明細書に述べられる集尿デバイスおよびシステムの一部分として使用できる。特に、集尿デバイスは、そこからカテーテルに連結し、集尿するための膨張可能な容器を備えることができる。膨張可能な容器は、「開放」または膨張した構成、「閉鎖」または折りたたんだ構成を有する収容部、および容器を閉鎖した構成から開放した構成(または広がった構成から閉じた構成)に変化させるバイアス部を有する任意の容器であることができる。したがって、膨張可能な容器の内側の体積(たとえば収容部の体積)は、膨張可能な容器の構成に応じて増加または減少できる。膨張可能な容器は完全に膨張した構成と折りたたんだ構成の間の任意の構成をとることができる。
【0026】
膨張可能な容器は、使用中に完全にまたは部分的に膨張できる。いくつかの変形形態では、その中に尿が排出できる広がった体積がほとんどないように、膨張可能な容器は、完全に折りたたむことができる。さらに、折りたたんだ容器は、より容易に格納または処分できる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は、ある程度の残りの体積があるまま部分的に折りたたむことのみが可能である。(完全にまたは部分的に膨張した膨張可能な容器などの)広がった体積を有する容器を満たすことは、閉じた体積を満たすことよりも一般的に容易である。たとえば、開いた容器を満たすのに必要な充填の圧力は、それが満たされるとき閉じた容器を広げるのに力を使用しなければならないので、閉じた容器を満たすのに必要な充填の圧力よりも少ない。したがって、充填の圧力(力)は、容器を広げるのに十分でなければならず、そうでないと流体が容器に入らない。集尿システムでは、これは集尿容器およびカテーテルを連結する管内に尿が留り、またはカテーテルに向かって逆流することを意味する可能性がある。したがって、膨張可能な容器は、容器を自動的に開放(または閉鎖)するバイアス部を備えることができる。
【0027】
一般に、バイアス部は自動的に膨張可能な容器を開放または閉鎖する傾向がある。たとえば、バイアス部は、膨張可能な容器の壁を離し、それによって膨張可能な容器を膨張させるように、その壁に作用することができる。膨張可能な容器は、硬い壁、軟らかい壁、または硬い壁と軟らかい壁の組合せを有することができる。容器を開閉する力を加えるために、1つまたは複数のバイアス部を膨張可能な容器の1つまたは複数の壁に取り付けることができる。たとえば、折りたたみ可能な容器が1つの縁に沿って溶接されたPVC材料の層からなることができ、板ばねなどのバイアス部が(たとえば壁に取り付けられまたは壁の中に収容されて)そこに連結できる。バイアス部がない場合、容器が(たとえば縁部を互いから引くことによって)使用する前に手動で開放しなければならない。バイアスは一般に、膨張可能な容器を自動的に開放し、容器を広がった構成に保つ。任意の適切なバイアス部が、閉じた構成と広がった構成の間で膨張可能な容器を変化させるために力を加えるのに使用できる。たとえば、バイアス部は、(たとえばばね、弾性材料等の)機械的なバイアス部、(たとえば膨張可能な容器を開放するための空気圧を加える)空気圧バイアス部、(たとえば磁石またはモータ式のバイアス要素などの)電気式バイアス部、またはそれと同様のもの、あるいはそれらの任意の組合せなどを有するバイアス要素を備えることができる。
【0028】
たとえば、バイアス要素はばねであることができる。いくつかの変形形態では、バイアス部は、圧縮/ねじりばねである。1つの変形形態では、バイアスは膨張可能な容器を広げまたは膨張するための力を加える板ばねである。そのような機械的なバイアス部は、弾性材料または形状記憶材料を含む任意の適切な材料からなることができる。たとえば、バイアス部は、(たとえばニッケル−チタン合金などの)合金を含む(たとえば鋼、炭素、ニッケル、銅、チタンなどの)金属、(たとえばプラスチック、ゴムなどの)ポリマー、または任意のその他の適切な材料または材料の組合せから作製できる。いくつかの変形形態では、バイアス部は標準的な殺菌方法に耐え、その機能維持することができる材料で作製できる。
【0029】
バイアスは、膨張可能な容器の別個の部分であることができ、または容器と一体であることができる。たとえば、膨張可能な容器の壁、縁部、またはその他の領域は、バイアス部として作用することができる。1つの変形形態では、容器は(膨張可能な容器が膨張した)弛緩した構成から(膨張可能な容器が閉じた)圧縮した構成に変形できる材料を含む。1つの実施形態では、壁は形状記憶を有する材料を備える。圧縮した構成から膨張可能な容器を解放すると、容器(たとえば容器の壁)が弛緩された構成に戻すことができ、容器を広げる。したがってバイアス部は、膨張可能な容器を自動的に広げることができる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は、留め金によって(たとえば圧縮したまたは膨張した)構成に保持または固定できる。
【0030】
任意の適切な留め金が膨張可能な容器の位置を維持するのに使用できる。たとえば、留め金にはラッチ、ストラップ、タイ、ボタン、スナップ、ロック、接着剤、クランプ等を含むことができる。いくつかの変形形態では、留め金は折りたたんだ状態のとき膨張可能な容器が膨張するのを防止する。いくつかの変形形態では、留め金は膨張可能な容器が膨張した状態のとき折りたたむのを防止する。したがって、留め金は広がった構成または閉じた構成で膨張可能な容器を保持するために使用できる。留め金は使用者によって手動で固定され、または自動的に固定できる。たとえば、使用者は膨張可能な容器を折りたたんで保持する留め金を解放できる。これは、尿が内側の収容部の体積を容易に満たすことができるように、膨張可能な容器が広がった構成に膨張できるようにする。別の変形形態では、膨張可能な容器が使用中に折りたたまないように、同じ留め金または異なる留め金が膨張可能な容器を広がった構成に保持するのに使用できる。
【0031】
留め金は、(たとえば膨張可能な容器の壁または側面などの)膨張可能な容器、またはバイアス部などの集尿デバイスの任意のその他の領域に取り付けることができる。たとえば、留め金は、膨張可能な容器の2つ以上の壁の間に取り付く(たとえば梁などの)部材を備えることができ、それによってそれらが互いに対して移動するのを防止する。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は(たとえばボックス、包装材料などの)パッキン材料によって折りたたんだ状態に固定または保持される。
【0032】
膨張可能な容器は尿を留めることができる任意の適切な材料で作製でき、以下には限定されないが、(たとえば天然ゴム、ハロゲンフリーのジエン系ゴム、ハロゲンフリーのジエン系ゴムの水素化生成物、アクリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、オレフィンゴム、ハロゲン含有ゴム、シリコンゴム、純ゴム、フッ化ゴム、ならびにフッ化混合物、ゴムおよびポリマーの混合物などの)ゴム、(ポリエチレン、プラストマー、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、ポリエステル、ナイロン等の塩素化ビニル樹脂などの)プラスチック、(たとえばセルロースなどの)紙、あるいは材料の組合せを含む。さらに、膨張可能な容器は(たとえば層、領域などの)材料の組合せを含むことができ、組合せでの異なる材料は異なる性質を有することができる。
【0033】
1つの実施形態では、膨張可能な容器の内側は、膨張可能な容器が膨張した状態にある場合に尿を蓄積するのに使用される収容部を備える。したがって、膨張可能な容器の内側は、防液材料、または(たとえばワックス、プラスチック等の)疎水性材料などの尿からの漏洩または損傷を防止するために被覆された材料を含むことができる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器はモジュール式である。たとえば、膨張可能な容器の収容部領域は、膨張可能な容器の外面から分離できる。したがって、膨張可能な容器は異なる性質を有する材料の組合せを備えることができる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は、収容部領域が取り付けられる(たとえば折りたたみ可能/膨張可能な枠組みなどの)枠組みを備える。
【0034】
膨張可能な容器は、可撓性材料、剛性材料、または可撓性材料と剛性材料の組合せを備えることができる。たとえば、膨張可能な容器の壁は、膨張可能な容器がそれ自体の重量を支持できるように耐性のある堅固な材料を備えることができる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は(たとえば格納または包装のためなどの)非常に小さな形状にそれが折りたたむのを容易にするための可撓性材料を備える。1つの変形形態では、膨張可能な容器は比較的高い靭性を有する材料を含む。したがって、容器は比較的高い破壊抵抗も有しながら、開閉の複数のサイクルに耐えるのに十分な耐性を有することができる。
【0035】
膨張可能な容器は使い捨て材料を含むことができ、膨張可能な容器の全てまたは一部分は集尿後に処分できる。たとえば、膨張可能な容器はセプティックシステム(septic system)に処分できる「フラッシュ可能な」材料を含むことができる。したがって膨張可能な材料は、時が経つにつれ、または触媒と接触した後に劣化または分解する材料で作製できる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は収容部領域が使い捨てである一方で再使用可能である。膨張可能な容器の任意の部分が有益な性質をもたらす材料で被覆、埋め込み、または処理できる。たとえば、膨張可能な容器は臭い除去材料、抗菌性材料、防腐材料、芳香剤、着色剤等によって被覆できる。
【0036】
膨張可能な容器は膨張または折りたたんだ状態で任意の適切な形状を有することができる。たとえば、膨張可能な容器は、折りたたんだ形状から膨張した形状に伸縮する一連の「入れ子」形状を有することができる。膨張可能な容器は、垂直に静止できるように膨張した状態で立つ場合に安定性を有する形状などの機能的な形状を有することもでき、それによってデバイスの上部付近の導入口から満たすことができるようになる。たとえば、膨張可能な容器は、平坦なボタン領域を備えることができる。膨張可能な容器はフック、またはハンガ、スタンドなどに対する装着箇所を備えることもできる。
【0037】
いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は、尿が導入部から離れて収容部内に蓄積できるように、広いベース領域を有するように構成される。したがって、尿が膨張可能な容器を満たすと、導入部を遮断し、逆流し、および/または漏洩するのが防止される。膨張可能な容器は、メータシステム、または排出用の容器もしくは装着部品、あるいは以下にさらに述べられるような任意のその他の適切なデバイスと連結する(または備える)ように形成または成すこともできる。膨張可能な容器は特定の量の尿を保持するために較正でき、または形成できる。異なるタイプおよび形状の膨張可能な容器の例が、図に示され、本明細書に述べられる。
【0038】
図1は、収容部を形成する膨張可能な容器101を有する集尿デバイス100の例を示す。膨張可能な容器101は、尿が流入できる広がった内側の体積を形成するために外側に膨張する3つのセグメントを備えて示される伸縮タイプの容器である。膨張可能な容器101は、容器を自動的に膨張されるバイアス部(図示されない)を備える。使用する前に、容器はセグメントが互いに嵌入するように折りたたむことができ、それによって内側の体積ならびに集尿デバイスの全体の形状を縮小する。図1に示される膨張可能な容器は、追加の支持なしにその形状を維持するいくぶん剛直な壁を有する。膨張可能な容器101は、透明なものとして示すこともでき、それによって容器内の流体のレベルが目視によって監視できるようになる。容器(または容器の領域)は、任意の色のものであることができる。いくつかの変形形態では、容器の一部分のみが透明(または透光性)である。いくつかの変形形態では、容器が不透明である。容器内の尿のレベルは、目視で、電子的に、等を含む任意の適切な形式で監視できる。たとえば、膨張可能な容器は、収容部内の尿のレベルが表示できるようにそのレベルを検出するセンサを備えることができる。
【0039】
図1に示される集尿デバイスの例は、フラッシュ可能なポーチ107またはその他の除去システムに連結する排出口またはドレン105、(フォーリーカテーテル120として示される)カテーテルに連結する延長可能な管110、および尿が管から膨張可能な容器101に移動するのを補助するための流体移送ポンプ115を備える多機能の集尿システムの変形形態に含めることができるその他の特徴を有する。モニタまたはメータ130を尿(または対象)の1つまたは複数の特性を測定および/または転送もしくは記録するのに使用することもできる。集尿デバイスは、フック125、スタンド、または任意のその他の適切な付属部品または固定領域を備えることもできる。図1に示される集尿デバイスは、膨張可能な容器の背面に取り付けられたフック125を備えるが、この付属部品は集尿デバイスのいずれの場所にも連結できる。いくつかの変形形態では、ストラップ(たとえば、ベルト、タイなどの)がフック、またはその他のタイプの付属部品が代わりにまたはそれに加えて使用できる。
【0040】
図2Aおよび2Bは、膨張可能な容器200の別の変形形態を示す。この変形形態は、図2Aに示されるように膨張可能な容器の両側を押して離すばね(図示されない)を備える。ばねはユニットを広げて保つこともできる。いくつかの変形形態では、最大に広げた体積は、板ばねではなく膨張可能な容器の寸法によって制限される。たとえば、最大に広げた体積は、膨張可能な容器の形状および寸法が、容器を広げることができる寸法を制限するので、ばねが完全に弛緩する前に達成される。図2Aおよび2Bでは、集尿デバイスは、尿が容器の収容部分に入る前に管220から入る、較正される測定領域を有するメータ210を備える。したがって、時間につれてデバイスに入る尿の量が監視できる。いくつかの変形形態では、集尿デバイスの収容部にメータを連結するポートがあり、そのポートはメータから採集の収容部への尿の流れを可能にし、または制限するために開閉できる。図2Aおよび2Bでは、集尿デバイスは水平の向きを有して示されるが、動作の際には、重力がメータ、採集デバイス、および/または排出口205への尿の流れを補助できるように、この集尿デバイスを垂直に向けることができる。
【0041】
図2Bは、図2Aの集尿デバイスを折りたたんだ構成で示す。圧力(手または固定デバイスからの)が加えられ、膨張可能な容器を圧縮するために維持される。図2Aおよび2Bの膨張可能な容器の壁は、圧力がバイアス部に対して加えられると、それらの壁が容易に折りたたまれるように、可撓性である。したがって、この集尿デバイスは、高さの低い構成で格納または包装できる。
【0042】
集尿システム300に関する折りたたみ可能なチャンバ301の別の変形形態が図3Aおよび3Bに示される。この例では、折りたたみ可能なチャンバ301の少なくとも2つの壁(ここでは2つの対向する壁)を押し付けることによって、バイアス部が膨張可能な容器を膨張する。バイアス部は圧縮ばね(図示されない)を備え、折りたたみ可能なチャンバは3点構成を備える。1つの変形形態では、内側の体積が容易に折りたたまれ、膨張できるように、2つの壁(たとえば対面する2つの壁)が剛性または半剛性であり、連結側面(または連続する側面)が可撓性の材料を含む。折りたたみ可能なチャンバが図3Aに完全に膨張して示される。図3Aおよび3Bは、(電子メータ320として示される)第1のメータ、第2の(体積を表示する)メータ330、流体移送ポンプ340、および膨張可能な容器から尿が排出できる(図3Bに示されるような)使い捨てポーチ360に連結するための排出口350を備える、本明細書に述べられる任意の集尿デバイスおよびシステムに含むことができる追加の特徴を示す。
【0043】
図1〜2Bに示されるように、膨張可能な容器(収容部)の内側の体積に保たれる流体は、任意の適切な方法によって排出できる。たとえば、膨張可能な容器はベース部(または任意のその他の適切な位置)にドレンを備えることができ、そこを通って尿を容器から排出することができる。尿は、廃棄物容器(たとえば廃棄物容器、使い捨てバッグまたはポーチ、トイレなど)または中間で保持し、かつ/または移送するデバイス(たとえば搬送容器など)に直接的に排出できる。ドレンまたは排出口は、尿が採集デバイスから排出するのを可能にし、または促進する任意の適切な排出口であることができる。いくつかの変形形態では、集尿デバイスは、流体が流出または漏洩することなく集尿デバイスから流れることができるようにする、制御可能な排出口を有する排出口を備える。たとえば、集尿デバイスは密封された連結が中間で保持し、かつ/または移送するデバイスによって行われるまで、またはオーバーライドが起動されない限り、(たとえば膨張可能な)採集容器から尿が流れることができないようにするインターロック機構を備えることができる。排出口は収容部への逆流を防止する、一方通行の出入り口を備えることもできる。
【0044】
図1に戻ると、膨張可能な容器101が集尿デバイス100のベースに排出口105を有して示される。排出口は、バルブを囲む管またはシースを備える。シースは、バルブを保護し、(たとえば図1に示されるような使い捨てパウチ107など)廃棄物容器の付属部品に対してバルブを連結および/または密封するのを補助することができる。排出口は、廃棄物容器とかみ合うためのかみ合い領域を備えることもできる。したがって、デバイスを排出できるようにすることによって、集尿デバイスの、特に集尿デバイスの容器部分の耐用期間が延長できる。集尿デバイスを排出することは、使い捨てまたは尿をより衛生的にする。
【0045】
いくつかの変形形態では、(さらに下記に述べられるように、膨張可能な容器を備えない集尿システムを含む)集尿システムは、尿が漏洩またはその他の形で集尿システムを出ていかないように閉じたシステムであり、それによって集尿システムの動作および排出中に尿との接触を最小限に抑える。いくつかの変形形態では、システムは、完全に閉じたシステムである。たとえば、システムは排出口を備えることができない。いくつかの変形形態では、集尿システムは、受けデバイス(たとえばフラッシュ可能なポーチまたはその他の移送容器)に連結するためのチェックバルブインターフェースを有する排出口を備える。フラッシュ可能なポーチは、前述のように使い捨て(たとえば生分配性)の材料を含むことができる。したがって、フラッシュ可能なポーチは、任意の適切な形式で処分できる。いくつかの変形形態では、フラッシュ可能なポーチはトイレにフラッシュして落とすことができる。いくつかの変形形態では、フラッシュ可能なポーチは、(たとえば固体廃棄物処分、非腐敗の廃棄物処分など)その他の廃棄物処分技術を使用して処分できる。チェックバルブインターフェースは、流体がバルブを通って流れることができるようにするために適切な(たとえば適合)パートナとかみ合い、それによって開放する任意の適切なバルブを備えることができる。
【0046】
上述されたように、1つまたは複数のバイアスは、尿が集尿の体積に容易に流入できるように、膨張可能な容器を広がった構成に膨張させるのに使用できる。したがって、バイアス部は、膨張可能な容器を広げるのに必要な力をもたらすことができる。バイアス部が打ち勝つ力の一部分は、膨張可能な容器を含む集尿システムの内側の圧力であることができる。たとえば、集尿デバイス(特に膨張可能な容器)内の空気圧が調整できる。下記に述べるように管を通して集尿デバイスの収容部に尿を引くために、ポンプが提供できる。さらに、膨張可能な容器が折りたたんだ状態から膨張した場合、集尿デバイス内の圧力は外部の空気圧よりも低くなることができる。集尿デバイスは、集尿デバイス内の空気圧を受動的にまたは能動的に調整できる1つまたは複数の空気導入口および/または排出バルブを備えることもできる。
【0047】
空気導入バルブは、集尿デバイス内の空気圧を外部の空気圧と等しくするための任意の適切なバルブを備える。いくつかの変形形態では、空気導入バルブは、空気(液体でない)のみが集尿デバイス内から流れることができるように構成される。たとえば、空気導入バルブは、尿が容易にそこに入ることができないように集尿デバイスの上部の付近またはその上に配置できる。いくつかの変形形態では、空気導入バルブは、一方向弁を備え、それによって尿が空気導入バルブを通って集尿デバイスを出るのを防止する。たとえば、空気導入バルブは、ボールバルブ、フラップバルブ、膜バルブ、または任意の適切のバルブを備えることができる。いくつかの変形形態では、導入バルブは、排出バルブでもある。別の実施形態では、個別の排出バルブが使用できる。空気導入バルブが能動的に調整できる。たとえば、空気は(たとえば膨張可能な容器を膨張させているとき、または管から収容部に流体を圧送しているとき等)特定の時間の中でのみ集尿システムに入り、またはそこから出ることが可能になるようにすることができる。したがって、空気導入バルブは、コンピュータ、機械式または手動式の制御によって調整でき、制御が(たとえばポンプ、メータ等の)集尿デバイスのその他の機能またはデバイスに連係できる。
【0048】
1つの実施形態では、空気導入バルブは、上述のような膨張可能な容器の位置を維持するための固定部を備える。したがって、折りたたみ可能な容器が折りたたんだ状態にある場合、空気導入バルブが閉じられ、外部の空気がその他の方法では折りたたみ可能な容器に入ることができない。空気導入バルブを開放することによって、バイアス部が折りたたみ可能な容器を広げることができるようにし、折りたたみ可能な容器の内側と外側の間の圧力差を平衡させることができる。
【0049】
膨張可能な容器は、後の使用のために圧縮および包装できる。包装が取り除かれると、容器は尿を中に排出できる(たとえば1リットル、2リットル等)体積を提供するために、自動的にばねの力で開くことができる。たとえば、包装はロック、クランプ、または外部の力を容器の側面に加えるその他の構成要素を有することができ、それによって、バイアス力が容器を膨張させる傾向にあるにもかかわらず容器を閉じたままに保つ。容器は、板ばねなどのバイアス部によって包装から膨張可能な容器を取り除いた後に自動的に広げることができる。
【0050】
動作の際には、膨張可能な容器を備える集尿デバイスは、対象、特に尿カテーテルを有する対象から集尿するのに使用できる。集尿デバイスは、殺菌され、または洗浄または殺菌して包装できる。したがって、集尿デバイス(またはシステム)は、使用する直前に洗浄または殺菌の包装から取り外すことができ、対象に連結する準備がされる。したがって膨張可能な容器は、対象に連結する前に収縮した位置から膨張した位置にバイアス部によって膨張できる。バイアス部は、手動で膨張され、または収容部への尿の流れによって広げられる必要がほとんどなく、膨張可能な容器を自動的に広げる。次いで、集尿デバイスは、尿カテーテルを装着した対象、または対象によって着用される尿カテーテルに(たとえば管を介して)連結できる。いくつかの変形形態では、膨張可能な容器は対象への連結の後に膨張される。適切に連結された後に、尿は対象の膀胱から集尿デバイスの収容部内に排出できる。
【0051】
本明細書に述べられる全ての尿排出および処分デバイス、メータ、管、導入口、排出口、ポート、ならびに方法および技術は、任意の適切な集尿システムと共に使用でき、膨張可能な容器を有する集尿システムに限定されない。
【0052】
メータ
集尿デバイスまたはシステムは、(流量、体積、温度、塩度、pH、材料の濃度等の)尿からの少なくとも1つの特性を測定するためのメータを備えることができる。任意の適切なメータが使用できる。メータは、尿からの特性を測定するための測定領域、およびメータから集尿デバイスの収容部への尿の放出を制御するレリーズを備えることができる。メータは、尿が集尿デバイスの収容部領域に入る前にメータに入る(または通過する)ように構成できる。
【0053】
いくつかの変形形態では、メータは集尿システムが取り付けられた対象からの尿の体積を測定するように構成される。たとえば、集尿デバイスは、体積によって較正された内側の測定領域を有するメータを備えることができる。尿は集尿システムを尿カテーテルに連結する管からメータの較正された測定領域に通過する。尿は、尿の量が読み取られ、測定され、および/または記憶できるように、収容部領域に排出される前に較正された測定領域に保持できる。いくつかの変形形態では、メータは、較正された体積が一杯になった後に、次いで、次の較正された量が満たすように、共に連結された一連の較正された体積を含むことができる。
【0054】
たとえば、尿はより小さな較正された体積に分割される体積を有するメータに流入できる。尿がメータに入るとき、尿は(たとえば5ml、10ml、25ml、50ml、100ml等の)尿の第1の体積を保持する第1のチャンバに通過して入る。第1のチャンバ内の尿の体積が第1の体積の容量を超えた後に、尿が溢れ出て、(たとえば5ml、10ml、25ml、50ml、100ml等の)などの尿の知られた体積を保持するために同様に較正される尿の第2の体積に入る。尿の量がそれぞれの前進的な体積を超えると、同様に知られた量の尿を保持するために較正された別のチャンバに流入する。したがって、任意の数のチャンバがこの形式で共に連結され、それによって対象からの尿の体積の測定ができるようになる。さらに、較正されたチャンバは、特に尿を保持する最後の体積が完全に満たされていない場合に、体積をより精密に示すように読み取ることができる(たとえば1ml、5ml、10ml等の)表示された下位の体積にマークできる。それぞれの較正された体積は、同じ量を保持でき、または異なる量を保持できる。
【0055】
いくつかの変形形態では、メータの測定領域は、透明、透光性、またはその他の方法で、測定者が測定領域内の尿を見ることができるようにする。これは、メータ内の尿の体積が直接的に観測できるように測定領域が較正される変形形態において特に有用である。したがって、較正された測定領域内からの尿の量が目視で決定できる。いくつかの変形形態では、メータはメータ領域内に収容された体積またはメータの異なる下位の領域を示すマーキングを備える。メータ内の尿の量を観測または記録した後、尿は集尿デバイスから多くの量の尿を保持できる収容部内に放出される。いくつかの変形形態では、メータは、集尿デバイスのメータと収容部領域を連結するポートを開閉するメータレリーズを備える。
【0056】
メータはカテーテルからの尿の流量を決定することもできる。したがって、メータは尿の流量を決定するセンサを備えることができる。メータは、(たとえば測定領域に入る尿のレートを近似するための)較正された測定領域を有するタイマを備えることによって知られた時間の間にわたって集尿デバイスに入る尿の量を決定できる。いくつかの変形形態では、メータは流量を計算する。一般に、メータは流量などの対象の尿の1つまたは複数の特性を感知し、計算し、表示し、伝達し、または記憶するための1つまたは複数の電子的な構成要素を備えることができる。
【0057】
メータは任意の適切な特性を測定できる。尿の体積および流量に加えて、メータは、尿の温度、pH、(たとえば、尿の濃度または存在、イオン、塩、ホルモン、たんぱく質、液体などの)化学組成、浸透圧、または任意のその他の特性を測定できる。たとえば、1つまたは複数の特性を決定するのを補助するために、メータは1つまたは複数の(たとえば電気式、化学式、化学電気式等の)センサを備えることができる。メータは、検出された尿の特性を検出、記憶、伝達、分析、および表示するために、コンピュータ、またはその他の電子デバイスなどの制御装置に連結できる。いくつかの変形形態では、メータは制御装置または記憶デバイスに遠隔式に連結できる。
【0058】
メータの内側(尿に接触する領域)は、尿がメータ内から通過して収容部領域に入ることができるように、開閉できる1つまたは複数の開口を通って集尿デバイスの収容部領域と連結できる。たとえば、メータは、尿がメータから収容部に通過できる複数のポートを備えることができる。いくつかの変形形態では、尿は停止せずにメータを直接的に通過できるが、別の実施形態では、尿はメータから測定できるようにするためにメータ内に保持できる。したがって、メータと収容部領域を連結するポートは、尿をメータから収容部に放出するために開閉(または部分的に閉鎖)できる。尿は(たとえばボタン、レバー等の)メータレリーズ制御部によってメータから放出できる。メータレリーズは、メータを空にするためにポートのいくつか(または全て)を開放できる。これによってメータをリセットすることができ、メータがさらなる測定を行うことができるようにする。複数のポートを開放することによって、メータの測定領域の体積が同時進行で排出できるので、メータは非常に高速にリセットできる。メータの高速リセットは、高速の流量の間に特に有利であることができる。
【0059】
いくつかの変形形態では、メータレリーズは、ボタン、レバー、ハンドル、またはトグルなどの手動のレリーズ、あるいは尿をメータから収容部に放出するその他のトリガである。メータレリーズの動作は、部分的または完全に自動化できる。たとえば、メータレリーズを起動することが開口部をメータと収容部をある程度の所定の期間の間(またはメータが完全に排出されるまで)開放して保ち、次いでそれらを閉鎖し、メータレリーズをリセットするように、メータレリーズは自動復帰を備えることができる。たとえば、メータレリーズはメータを空にした後にメータレリーズを閉鎖するためのばねを備えることができる。メータレリーズの動作は、メータがある程度の事前設定または所定のレベルまで満たされる場合に起動できる。たとえば、メータは1つまたは複数の較正されたメータチャンバ内の尿を検出するセンサを備えることができ、それによってメータからの排出を起動する。いくつかの変形形態では、センサは(たとえばチャンバ内の尿の重さがレリーズを起動するなど)機械的なセンサ、または電気的なセンサである。
【0060】
メータは任意の適切な集尿デバイスまたはシステムと共に使用できる。いくつかの変形形態では、収容部領域は上述のような膨張可能な容器を備える。集尿システムに関して適切なメータの例は、図4を含む図に見ることができる。図4では、集尿デバイス400が尿体積を測定するように構成されたメータ401を備える。メータ401のこの変形形態は、それぞれのチャンバに保持された尿の体積を表示するためのメータの透明な表面に較正マークを有する一連の直列に連結された較正されたチャンバ405を備える。導入口410は、尿カテーテルに連結できる管にメータの内側を連結する。したがって、尿がカテーテルからメータに流入できる。尿は最初に(ここではメータの右側の端に示される)導入口に最も近いメータの較正されたチャンバを満たす。この第1のチャンバが満たされた後、尿が溢れ出て、隣接する較正されたチャンバを満たし始める。メータのそれぞれのチャンバの上部が連結され、それによって上述のように尿がチャンバからチャンバへ流出できるようになる。
【0061】
図4では、メータレリーズ416がハンドルまたはレバーを備え、それはメータを収容部に排出するのに使用できる。収容部は折りたたみ可能な袋475として示される。いくつかの変形形態では、この収容部は尿を受けるために収容部を自動的に広げるためのバイアス部を有する膨張可能な容器を備える。図4に示されるこの集尿デバイスは、尿を管から引きメータおよび収容部に入れることができるポンプ425も備える。ポンプは、導入口410から横方向の位置に配置される。排出口460は、上述のように尿が排出できるように収容部に連結できる。図4では、排出口が管462および排出バルブ465を備え、それは移送容器または使い捨て(たとえばフラッシュ可能な)袋などの排出デバイスに連結できる。図4は、集尿デバイスをベッド、スタンド、または任意のその他の適切な構造に取り付けるのに使用できるフック450も示す。したがって、集尿デバイスは、尿がカテーテルからメータおよび収容部に(重力および/またはポンプによって)流入するように向けることができる。上述のように、任意の適切な付属部品が図示されるフックに加えて(またはその代わりに)使用できる。
【0062】
図5Aから5Dは、図4に示される集尿デバイスと同様のメータを有する集尿デバイスの異なる図を示す。図5Aは、集尿デバイスの本源図(fontal view)を示す。メータ401、メータレリーズ416、ポンプ425、排出口460、導入口410、収容部475、およびフック450などの図4からすでに述べられた部分が、図5A〜5Cに同様に符号を付けられる。図5Aは、集尿デバイスの相対的な寸法の1つの可能性のある実施形態も示し、幅Wに対する高さHの比率がおよそ10.00/9.25である。別の実施形態では、WおよびHは(たとえばWおよびHが等しい、WがHより小さい等)互いに対して別の相対的な寸法を有することができる。図5Aでは、断面D−Dは、集尿デバイスのメータ領域を通り、図5Bに示される横断面を示す。断面線B−Bは、集尿デバイスを通り、図5Cに示される矢視方向の断面を示す。最後に、図5Dは図5Aから5Cのメータの分解斜視図を示す。
【0063】
図5Bでのメータを通る横断面は、デバイスのメータと収容部を連結する複数の開口(またはポート)535を示す。上述のように、これらのポートは、尿がメータから排出するのを制御するためにメータレリーズによって遮断および/または開放できる。図5A〜5Dでは、メータレリーズは、メータ内の尿を収容部に排出するために手動で引くことができる(たとえば排出バルブなどの)バルブ416である。バルブは閉じた位置に手動で復帰させることもできる。このメータレリーズの単純な例の動作は、図5Cに示される矢視方向の断面にも示される。
【0064】
図5Aから5Dに示されるメータレリーズは、それを通る通路を有する回転可能なロッドを備える。レリーズは、ロッドを通る通路がメータ535の開口および収容部に入る開口と整列し、それによって尿が2つの間を流れることができるようにハンドル416を移動する(またはバルブから排出させる)ことによって、開放することができ、それによって尿がメータから排出されて収容部に入ることができるようにする。図5Cでは、メータレリーズ516を通る断面が閉鎖された位置のメータレリーズを示し、それによってメータから収容部への尿の流れが妨げられる。
【0065】
図5Dでは、分解斜視図が、尿を保持するための直列に配列され、較正された領域を有するメータの1つの変形形態の構成を示す。図5Dでは、メータ領域の外側の透明なカバー555が取り除かれ、メータの内側を表している。したがって、尿が導入口410からメータに入り、それぞれの較正された領域を満たすとき、1つの領域から次の領域に尿が連鎖的に流れ込むように、それぞれの較正された領域405の上方領域が開放することが明らかである。メータのカバー555は、尿がカバーを通して見ることができるように少なくとも部分的に透明である。さらに、カバーは満たしている体積を示すマーキング560を備える。これらのマーキングは観測者がメータ内に保持される尿の体積を容易に測定できるように表示を付けることができる。
【0066】
集尿システム600の一部分であるメータの別の変形形態が図6に示される。図6では、メータ601が、導入口608を通って入る尿の体積を示すために較正され、表示を付けられる。排出レバー610を備えるメータレリーズ612は、尿をメータから収容部650または排出袋内に排出するように起動できる。メータ601に加えて、収容部650は収容部内の尿の体積のおおよそのまたは近似的な予測をもたらすことができるマーキング640(または較正)を備えることができる。収容部は、排出管632および排出バルブ635を有する排出口またはドレン630も備える。いくつかの形態では、この排出口バルブは、排出口バルブが処分デバイスに係合しない限り、尿の漏洩または放出を防止するダックビルバルブまたはその他の固定バルブを備える。ポンプ615も尿を管625からメータ601および収容部640に引き込む目的で備えられる。
【0067】
図7は、上述のようなメータを備える、集尿用システム600を示す。図7は、搬送容器710およびフラッシュ可能なバック715などの追加の構成要素も備える。搬送容器710またはフラッシュ可能な袋715は、処分のために尿を収容部から排出するために排出バルブ635に取り付けることができる。
【0068】
動作に際しては、メータが体積、流量、化学組成等の尿の任意の適切な特性を測定できる。本明細書に述べられた集尿デバイスは、尿が集尿デバイス、特に集尿デバイスのメータ領域に流入できるように、(たとえばフォーリーカテーテルなどの)尿カテーテルに取り付けることができる。測定され、または監視される特性は、集尿デバイスの1つの(または複数の)メータに依存する。本明細書に述べられるメータの例は、尿の体積の測定値を示すが、それには限定されないが、流れ、温度、pH、化学組成等を測定するメータを含む、任意の適切なメータが使用できる。1つより多いメータを使用することができ、多機能のメータが使用できる。尿は測定のためにメータに保持され、その後収容部内に排出され、または尿がメータを通過する(またはそばを通る)とき尿から測定がなされる。
【0069】
一般に、(たとえば対象内のカテーテルなど)対象から集尿システムへの尿の流れは、尿をシステムを通して能動的に移動することによって促進できる。いくつかの変形形態では、尿を採集システムの少なくとも一部分の中に移動するためにポンプが使用される。
【0070】
ポンプ
集尿デバイスまたはシステムの一部分としてポンプが使用できる。尿が集尿システムの収容部に採集できるように、ポンプ、特に流体移送ポンプが流体連結システム内に尿を移動するのを補助できる。たとえば、ポンプは、尿を(たとえばカテーテルに連結された)管を通して、および上述のように尿を採集する必要のある収容部内に移動するのに使用できる。集尿デバイスと共に使用できる適切な収容部には、(上述のような)膨張可能な容器、および(たとえば袋、箱、ポーチ等)膨張不可能な容器が含まれる。
【0071】
一般に、尿は重力によって管を通して受容する体積(たとえば収容部など)に排出される。カテーテルから袋に移動するとき、管がその全長にわたって完全に「下り坂」に向くことはまれである。たとえば、カテーテルを装着した対象が位置を移動する可能性があり、または管を巻く必要がある可能性があり、管の経路は連続的に受容する体積内に排出するのではなく、尿が留まる領域を有する可能性がある。したがって、尿を管から収容部またはメータなどの集尿デバイスの受容する体積内に移動するためにポンプを備えることができる。
【0072】
任意の適切なポンプが使用できる。たとえば、ポンプは正圧(吐出)または負圧(吸入)を加えることによって動作できる。使用できる異なる種類のポンプの例には、それには限定されないが、インペラーポンプ、ギアポンプ、フィンガポンプ、ダイアフラムポンプ、注入ポンプ、ぜん動ポンプ、ピストンポンプ、可変容積形ポンプ、ロータリーポンプ等が含まれる。ポンプはバッテリー駆動できる。ポンプはサクションが対象のカテーテルに入るのを防止するために、1つまたは複数の空気導入バルブと関連付けることができる。たとえば、適切な空気導入(または排出)バルブが、カテーテル/管インターフェースの付近(たとえば管の一方の端部の付近)に配置された一方向弁または空気導入口を備えることができる。いくつかの変形形態では、集尿システムは、集尿システム内の圧力を調整するのを補助する複数の空気導入/排出バルブを備える。
【0073】
ポンプの動作が調整できる。たとえば、ポンプは手動で、または自動的に、あるいはそのある程度の組合せで作動(電源投入および/または切断)することができる。ポンプは、使用者によって電源を投入または切断されるように、完全に手動で操作できる。いくつかの変形形態では、ポンプはある程度の所定の期間の間運転するようにタイマを備えることができる。いくつかの変形形態では、ポンプはその動作を制御できるセンサに連結される。たとえば、センサは管(またはたとえばカテーテルの付近などの管の領域)内の流体を検出でき、またポンプを作動できる。いくつかの変形形態では、ポンプは制御装置によって制御される。制御装置は、ポンプ、メータ、およびその他のセンサ、空気導入/排出バルブ等の、集尿システムの任意の部分の動作を制御するハードウェア、ソフトウェア、またはその任意の組合せを備えることができる。
【0074】
ポンプは使い捨てまたは再使用可能であることができる。いくつかの変形形態では、ポンプは集尿システムの再使用可能でない構成要素を使用して再利用できる。たとえば、集尿システムの採集の管および収容部は交換できるが再利用できるポンプもある。同様に、集尿システムのその他の構成要素は、再利用可能または使い捨て(たとえばセンサ等)であることができる。
【0075】
ポンプは、尿を採集するために管を通り収容部内に移動するように、集尿システムの任意の適切な位置に配置できる。たとえば、ポンプは流体を管を下り収容部内に移動するために、排出管と接続する収容部の付近に配置できる。いくつかの変形形態では、ポンプは管ではなく収容部と直接的に接続する。ポンプが管内の圧力を上昇させる場合の変形形態では、圧力により尿が管を下り収容部に押し込まれるようにカテーテルと管の接合部付近にポンプを配置することが有益であることができる。ポンプは集尿システム内の受容可能な範囲または圧力のみを加えるように構成することもできる。たとえば、ポンプは集尿システム内に(正または負の)多くの圧力を加えるのを防止するための1つまたは複数のガバナを備えることができる。したがって、ポンプはそこへの負荷が閾値を越えると自動的に切断できる。
【0076】
図8は本明細書に述べられるような集尿システムで使用できるポンプの1つの例を示す。図8は、分岐管805’を通る管805に連結されたインペラタイプのポンプ800を示す。この例では、インペラーポンプは、軸815を中心に回転し、モータ820によって駆動されるインペラブレード810を備える。このポンプはバッテリー825によって電源供給される。動作の際には、インペラブレードの回転により真空が引かれ、それによって807に示される方向に管805を下って尿が引かれる。上述のように、可変容量チャンバ、プロペラ、およびダイアフラムを有するポンプを含む、任意の適切なタイプのポンプが、圧力を加え、尿を管を下り収容部内に移動するのに使用される。
【0077】
いくつかの変形形態では、ポンプは集尿システムの内側の領域と接続する。したがって、ポンプの少なくとも一部分は集尿システムの内側の領域と連続している。別の変形形態では、ポンプは集尿システムの完全に外側になったままになる。たとえば、ポンプは管を下り、収容部内に尿を移動するための管に動作するぜん動ポンプであることができる。この例では、集尿システムは、収容部(または管/収容部の接続部の付近)の管(たとえば管/カテーテルの接続部の付近)の始まり付近の空気導入口も備える。これによって、過剰な圧力または真空が集尿システム(またはカテーテル)のその他の部分に生じるのが防止される。動作の際には、ポンプは管を通して収容部内に流体を移動できる。ポンプは管を通して流体を(たとえば負圧または真空によって)引き、または(正圧によって)押すことができる。ポンプは尿が管にある場合に作動され、尿がこれ以上管にない場合に非作動にされる。
【0078】
ポンプを有する集尿システムのその他の例が図1、3Aおよび3B、4、5A、ならびに6に示される。たとえば、図1、3Aおよび3Bでは、ポンプ115、340が管と(ここでは膨張可能な容器として示される)収容部の接続部付近に連結される。図4、5Aおよび6では、真空が尿を管からメータおよび収容部内に引くように、ポンプ425が収容部475、650に取り付けられたメータ401、601に連結される。
【0079】
延長可能な管
上述のように、集尿システムは一般に、(たとえば対象のカテーテルなどの)対象を尿が採集される収容部に連結できる管を備える。一般に、管はベッド下に縁部を垂れ下げられ、そこで採集の収容部に(たとえば集尿袋)に取り付けられる。収容部は通常、床の上のベッド支持部のうちの1つに掛けられ、カテーテルと収容部の間の落差が重力によって尿を管から袋に移動する。現行の最も多い採集システムは、一般に、全ての寸法およびベッドの長さに対して1つの長さの管を使用するので、余った管はベッドの上または採集袋の周りで巻かれることが多く、それによって尿が溜まる可能性がある領域が形成されるおそれもある。
【0080】
本明細書に述べられる集尿デバイスおよびシステムのいくつかの変形形態では、短縮または伸長できる延長可能な管が(たとえば膨張可能な容器または膨張可能でない容器などの)収容部に連結する。一般に、延長可能な管は、伸長および圧縮できる可撓性であり調整可能な管であり、調整される長さを維持または保持する。延長可能な管は、円滑な内壁面を有する(流体に接触する)内面を備えることができる。内面はエラストマー材料で作製できる。可撓性の管は、外側領域の全体的な形状を(たとえば膨張または収縮するなど)変更することによって調整可能である(外面を有する)外側領域を有することもできる。
【0081】
一般に、延長可能な管は、それが完全に延長された延伸した(または延長した)長さと外面が完全に圧縮された圧縮された長さとの間で延長可能な管の外側領域の長さを変更できる任意の管である。管は延伸した長さと圧縮された長さの間の任意の中間の位置に伸長または圧縮できる。いくつかの変形形態では、延長可能な管は、延伸した長さと圧縮される長さの間(それらの長さを含む)で調整される長さを維持する。したがって、延長可能な管は、ある長さに設定でき、管は再調整されるまで実質的に同じ長さのままになる。一般に、管の(外面を含む)外側領域は(内面を含む)内側領域に調整可能性および支持をもたらし、それによって尿に接触するための連続的な表面を有する内腔を設ける。
【0082】
1つの変形形態では、1つまたは複数の伸縮する管のセグメントは延長可能な管の外面の別のセグメント内に摺動するので、外側領域は管が圧縮または延長できるようにする伸縮するセグメントを備える。たとえば、延長可能な管の外側領域は、圧縮した長さと延伸した長さの間で伸縮する少なくとも2つの管セグメントを備えることができる。したがって、延長可能な管の外側領域は、第2の管セグメントが第1の管セグメント内に摺動可能であるように、第2の管セグメントの外径に実質的に適合した内径を有する第1の管セグメントを備えることができる。2つ以上のセグメントがこの形式で連結できる。たとえば、延長可能な管は、第2の管セグメントが第3の管セグメント内にも摺動するように、第1の管セグメントと同じ内径を有することができる第3の管セグメントを備えることができる。
【0083】
いくつかの変形形態では、外側および内側のセグメントは、片方がもう1つの中に摺動できる一方で、それらを動かすためにある程度最小限の力が加えられない限りそれらが位置を保持することができるように寸法が整合される。さらに、セグメントを構成する材料は、摺動することができ、かつ力が加えられない限りセグメントの位置を維持するように選択できる。追加の材料または構造も、セグメントの位置(したがって管の選択された長さ)を維持するのを補助するために使用できる。いくつかの変形形態では、外側の(伸縮する)領域を有するセグメントは、伸縮するセグメントが分離するのを防止し、延長可能な管を選択された長さに固定するのを補助できるスライダを備える。
【0084】
健康管理の提供者が、たとえば1つのセグメントを別のセグメントに対して摺動することによって管を操作することが必要である可能性がある。これは、管を通して採集の収容部内に尿のスラグ(slug)を移動する目的で行われる。いくつかの変形形態によれば、管の少なくとも一部分はバリアによって覆われる。たとえば、健康管理の提供者によって操作される管は折りたたみ可能なスリーブによって覆うことができ、その端部が管の近位端および遠位端に固定される。そのようなスリーブは、折りたたみ可能であり、かつ少なくとも部分的に透明な任意の材料から構成できる。たとえば、スリーブはポリエチレン、ポリプロピレン、または当業者に知られた任意のその他の材料で構成できる。
【0085】
図9Aから9Cは、外面を形成する3つの伸縮するセグメントを有する延長可能な管の1つの変形形態を示す。図9Aでは、延長可能な管の3つのセグメントの全ての接合部が示され、延長可能な管を圧縮された構成で示す。外面901の第1のセグメントは、第2のセグメント902の少なくとも一部分が第1のセグメント901の内腔の中を摺動するように、一方の端部で第1のスライダ910に連結され、第2のセグメント902がスライダ910を通って摺動する。同様に、外面の第3のセグメント903は、第2のセグメント902が通って摺動する第2のスライダ930に取り付けられる。したがって、延長可能な管は、管の長さを選択するために、第1と第2、および第2と第3のセグメントを互いに対して伸縮することによって伸長または短縮することができる。図9Bおよび9Cは、図9Aに示されるような延長可能な管を有する集尿デバイスの例を示す。
【0086】
図9Bでは、延長可能な管900が完全に圧縮された長さで示される。スライダ910、920は両方とも互いに当接し、第2のセグメント902は第1のセグメント901と第3のセグメント903、およびスライダ内に完全に入る。延長可能な管900は、また、採集の収容部950に取り付けられて示される。図9Cでは、延長可能な管900は、完全に延伸した構成になっている。第2のセグメント902はもはや、完全に第1のセグメント901および第3のセグメント903内になく、第2のセグメント902はスライダ910、930に連結され、それによって第2のセグメントが第1および第3のセグメントに連結される。
【0087】
延長可能な管は、管を通る経路を形成する内面も備えることができる。1つの変形形態では、内面は外側領域を形成するセグメントの内面の少なくとも一部分を備える。たとえば、図9Aから9Cでは、内面は第1のセグメント901、第2のセグメント902、第3のセグメント903の内面を備える。この例では、流体が延長可能な管の内腔の中から漏洩する可能性がないように、スライダ910、930は、セグメントを密封する。この例での内面は、第2のセグメントの内径の縁部に不連続性がある可能性があるので、完全に円滑ではない。
【0088】
いくつかの変形形態では、内面は外面を形成する外側領域から形成されない。たとえば、内面は外側領域の内腔の中に別の管によって形成される内腔であることができる。内面は、単一の連続した壁を備えることができ、それによって漏洩、および尿が通過して漏洩する可能性のある不規則な領域、ならびに尿が溜まる可能性がある小さなキャビティまたはチャンバを防止する。いくつかの変形形態では、内面は膨張可能な管が伸長または短縮されると、折りたたみ、または広がることができるエラストマー材料を備える。たとえば、内面は管に形成されるポリマーまたはゴム材料を備えることができる。内面は、任意の適切な位置で外側領域を形成する(たとえばセグメントなどの)構造に取り付けることができる。たとえば、内面は外面を形成するセグメントに管の端部でのみ、または管の端部の間の異なる点で固着できる。
【0089】
延長可能な管は伸縮する外側領域を有する管に限定されない。外側領域は、延伸した長さと折りたたんだ長さの間で任意の適切な形式で変更できる。たとえば、外面はアコーデオン様に膨張または収縮することによって伸長または短縮できる。あるいは、外面は直径を変更することによって延長または収縮できる。図2および6は、アコーデオン式に伸長および短縮する延長可能な管220、625を有する集尿デバイスおよびシステムの例を示す。たとえば、図6では、延長可能な管625が円形の陵部(蛇腹折り)を有する外側領域を備える。管の外側領域の陵部を形成する角度は、それぞれ外側領域およびしたがって延長可能な管の長さを伸長および短縮する目的で管の長さの一部分または全てにわたってより大きく(たとえば180度まで)またはより小さく(ほぼ0度まで)することができる。陵部の寸法および数は、この延長可能な管の変形形態がどの程度延長可能であるかを決定するのを補助することができる。本明細書に示される延長可能な管は(たとえば円筒形の管など)断面がほぼ丸いが、延長可能な管は任意の適切な断面を有することができる。たとえば、管は正方形の断面、三角形の断面、または任意の多角形を有する断面を有することができる。
【0090】
動作の際には、管は(尿を保持する収容部などの)集尿デバイスおよび/またはカテーテルに取り付けることができる。管は集尿システムの一部分であることもできる。管は延長または収縮できる。たとえば、管は尿を滞留させる可能性のある管の余剰の長さがなく集尿デバイスが(たとえばカテーテルを装着する対象など)対象に連結できるようにする長さに調整できる。たとえば、延長可能な管は、管に不要な弛みがないように長さが延長または収縮できる。延長可能な管の長さは、上述のように管の外面を調整することによって延長できる。延長可能な管は広い範囲の寸法にわたって延長および圧縮できる。たとえば、延長可能な管は、圧縮された長さから圧縮された長さの1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、5倍、または10倍より大きい延長された長さに延長できる。
【0091】
任意の集尿デバイスの(それには限定されないが延長可能な管を含む)管の内面は、管内の尿の滞留を防止するために任意の適切な物質で作製され、または処理できる。たとえば、管の内面は、内面の湿潤性を上昇し、および/または管の内面にある表面張力を低下する材料によって埋め込まれ、被覆され、またはその他の方法で処理される。いくつかの変形形態では、(たとえば管などの)集尿デバイスの一部分は尿の排出を促進する界面活性剤を含む。
【0092】
表示器キット
図10A〜Cは、本明細書に述べられる任意の集尿デバイスまたはシステム、ならびに任意のその他のフォーリーカテーテルデバイスまたはシステムと共に使用する表示器キットを示す。カテーテル1000の第1の近位のポートに連結された患者モニタケーブル1042を介して、患者モニタ表示器1040に連結された、カテーテル1000の第2の近位のポートに連結された排出管1010を介して尿メータデバイス1020と流体連通する、フォーリーカテーテル1000を備えるフォーリーカテーテルシステムが図10Aに示される。患者モニタケーブル1042がトランスデューサまたは同様のデバイス1044から患者モニタ表示器1040に(たとえば尿温度などの)1つまたは複数の尿の特性に関する情報を送る。排出管1010は、尿をカテーテル1000から尿メータ1020または採集袋に送る。トランスデューサ1044に取り付けられた連結ケーブル1032、および尿メータ1020に装着された表示モジュール1034を備える表示器キット1030は、1つまたは複数の尿の特性に関するアクセス可能な情報を提供することによってフォーリーカテーテルシステムの機能性を向上できる。表示される尿の特性は、たとえば温度、pH、化学組成、浸透圧等を含む本明細書に論じられた特性のうちの任意のものであることができるが、好ましい実施形態では表示される特性は温度である。表示器キット1030は、看護師または随員が測定のその他の様態に頼ることなく温度などの尿の特性を監視できるようにするので、患者モニタ1040のないフォーリーカテーテルシステムで特に有用であることができる。1つの実施形態では表示器キット1030は、尿の特性の周期的な読取り値を提供し、別の実施形態では、連続的な読取り値を提供する。
【0093】
図10Aの表示器キット1030の拡大図が図10Bに示され、表示器キット1030に関する別の実施形態が図10Cに示される。図10Cでは、表示器キット1030がケーブルなしで動作し、1つまたは複数の尿の特性に関する情報がトランスデューサ1044に連結されたトランスミッタ1036から表示器モジュール1034に連結されたレシーバ1038に無線式に送信される。図10Bおよび10Cの例に示される表示器モジュールは、本明細書に述べられるような尿メータ、採集袋、または尿が採集または保持される任意のタイプの収容部に取り付けるように構成された液晶表示器(LCD)を備える。表示器モジュール1034はその他の態様のフォーリーカテーテルシステム、または患者に近接した任意の固定具に取り付けることもできる。1つの実施形態での表示器モジュールは、取り付けを促進するための接着性の裏張りを備え、別の実施形態では、ベルクロ(登録商標)取り付けシステムを備える。1つの実施形態では、表示器キット1030は、フォーリーカテーテルシステムの様々な態様、および/または患者に近い異なる位置に取り付けるための複数の表示器モジュールを備える。複数の表示器モジュールの実施形態では、情報の有線および無線の送信の(すなわち全て無線、全て有線、それぞれのいくつかの)任意の取合せが存在することができ、表示器モジュールが同じまたは異なる尿の特性を表示する。
【0094】
集尿デバイスの使用
本明細書に述べられる集尿デバイスおよびシステムは、対象から尿を採集するのに使用できる。集尿デバイスまたはシステムは本明細書に述べられる構成要素の任意の組合せまたは部分的な組合せを備えることができる。たとえば、集尿デバイスは集尿するための収容部を備えることができる。収容部は、尿を蓄積するのに使用できる内側の体積を有する任意の適切な収容部であることができる。たとえば、収容部はバイアス部を有する膨張可能な容器の一部分であることができる。集尿デバイスはさらに、収容部へのアクセスをもたらす導入口を備えることができる。集尿デバイスはさらに、(たとえば導入口に連結することによって)収容部に連結するための管を備えることができる。いくつかの変形形態では、集尿デバイスは、尿の少なくとも1つの特性を測定するためのメータを備えることができる。いくつかの変形形態では、集尿デバイスはさらに、尿を管を通して収容部に移動するためのポンプを備えることができる。
【0095】
動作の際には、本明細書に述べられる集尿デバイスまたはシステムを使用する対象から尿を採集するために本明細書に述べられる用途に関する任意のステップを行うことができる。集尿デバイスは、(たとえば、集尿デバイスの管を連結することによって)対象によって装着されるカテーテルに連結できる。次いで尿は、カテーテルから管内に排出される。集尿デバイスがポンプを備える場合、ポンプは尿を管を通して移動するのに使用できる。尿はメータを通過できる。メータは、尿からの特性を測定できる。たとえば、メータは体積、流量、温度、pH、物質の濃度等を測定できる。メータは尿を保持することができ、または尿はメータを通過できる。いくつかの変形形態では、メータはそれを空にするためのメータレリーズを備える。次いで尿は収容部に流入し、そこに蓄積できる。いくつかの変形形態では、尿は収容部から除去できる。いくつかの変形形態では、集尿デバイス全体は、使い捨てである。
【0096】
本明細書に述べられた集尿デバイスおよびシステムは、キットの一部分として含められることもできる。キットはデバイスを使用するのに適切な追加の材料を有することができる。たとえば、キットはデバイスまたはシステムを使用するための指示書を含むことができる。指示書は、記述、視覚、絵表示、聴覚などを含む任意の適切な媒体で提供できる。いくつかの形態では、指示書は上述のようなデバイスを使用する方法を述べる。キットは本明細書に述べられるデバイスと共に役立つ(たとえばコネクタ、追加の管、スペアバッグ等)追加の材料も備えることができる。
【0097】
本発明を特定の変形形態および例示の図によって述べてきたが、当業者は本発明が記述された変形形態または図に限定されないことを理解するであろう。さらに、上述の方法およびステップがある順番で起こるいくつかの事象を示す場合、当業者は、いくつかのステップの順番が変更でき、そのような変更は本発明の変形形態に従うものであることを理解するであろう。さらに、いくつかのステップが、可能な場合に平行なプロセスで同時に行われ、また上述のように順次に行われる。したがって、開示の趣旨の範囲内にある、または特許請求の範囲に見られる本発明の等価物である本発明の変形形態が存在する範囲に、本発明がこれらの変形形態を同様に包含することを意図する。最後に、本明細書に引用される全ての刊行物および特許出願は、個々の刊行物または特許出願が本明細書に詳細かつ個別に述べられるかのように、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0098】
(参考発明1)
収容部と、
流体からの少なくとも1つの特性を測定するメータであって、
流体を保持するように構成された測定領域と、
測定領域からの流体の収容部への排出を制御するメータレリーズとを備えるメータと、
収容部とメータの測定領域との間の複数のポートと、
流体が通って流れることができるメータに連結された導入口とを備える、流体採集デバイス。
【0099】
(参考発明2)
測定領域が流体の体積を測定するために較正された、参考発明1に記載のデバイス。
【0100】
(参考発明3)
較正された測定領域が一連の目盛付きチャンバを備える、参考発明2に記載のデバイス。
【0101】
(参考発明4)
導入口に連結された近位端部を有する延長可能な管をさらに備える、参考発明1に記載のデバイス。
【0102】
(参考発明5)
延長可能な管が対象に挿入可能な尿カテーテルと流体連通する遠位端を有し、メータが対象からの尿の特性を測定するように構成された、参考発明4に記載のデバイス。
【0103】
(参考発明6)
流体を導入口を通ってメータ内に移動するように構成されたポンプをさらに備える、参考発明1に記載のデバイス。
【0104】
(参考発明7)
メータレリーズがレバーを備える、参考発明1に記載のデバイス。
【0105】
(参考発明8)
メータレリーズが自動式のメータレリーズである、参考発明1に記載のデバイス。
【0106】
(参考発明9)
流体が測定領域から収容部に流入できるように、メータレリーズが複数のポートを開放する、参考発明1に記載のデバイス。
【0107】
(参考発明10)
収容部が、収縮した位置と膨張した位置を有する、膨張可能な容器と、容器を収縮した位置から膨張した位置に変化させるバイアス部とを備える、参考発明1に記載のデバイス。
【0108】
(参考発明11)
空気導入バルブをさらに備える、参考発明1に記載のデバイス。
【0109】
(参考発明12)
空気導入バルブが一方向弁を備える、参考発明11に記載のデバイス。
【0110】
(参考発明13)
収容部と、
収容部内にアクセスをもたらす導入口と、
導入口に連結された管と、
流体から少なくとも1つの特性を測定するメータであって、メータが測定領域と、測定領域から収容部に排出するための収容部とメータの測定領域との間の複数の閉鎖可能なポートとを備えるメータと、
測定領域から収容部内への流体の排出を制御するメータレリーズとを備える、流体を採集するシステム。
【0111】
(参考発明14)
収容部が、収縮した位置と膨張した位置を有する自己膨張式の採集容器と、容器を収縮した位置から膨張した位置に変化させるバイアス部とを備える、参考発明13に記載のシステム。
【0112】
(参考発明15)
流体を管から容器に移動するポンプをさらに備える、参考発明13に記載のシステム。
【0113】
(参考発明16)
管が延長可能である、参考発明13に記載のシステム。
【0114】
(参考発明17)
延長可能な管が、対象に挿入可能な尿カテーテルと流体連通し、メータが対象からの尿の特性を測定するように構成された、参考発明16に記載のシステム。
【0115】
(参考発明18)
対象に挿入された尿カテーテルに集尿デバイスを取り付けるステップを含む、尿の体積を測定する方法であって、集尿デバイスは、
収容部と、
尿の体積を測定するメータであって、
較正された測定領域と、
較正された測定領域から収容部内への尿の排出を制御するメータレリーズとを備えるメータと、
収容部とメータの較正された測定領域との間の複数のポートと、
尿の通過を可能にするように構成されたメータに連結された導入口とを備える、方法。
【0116】
(参考発明19)
尿カテーテルからメータ内に通過する尿の体積を監視するステップをさらに備える、参考発明18に記載の方法。
【0117】
(参考発明20)
メータレリーズを作動させることによって収容部内にメータの較正された測定領域を排出するステップをさらに備える、参考発明19に記載の方法。
【0118】
(参考発明21)
カテーテルに連結するための集尿デバイスであって、
集尿するための収容部と
収容部に連結され、尿の通過を可能にするように構成された導入口と、
外壁によって囲まれた内壁を備え、圧縮した長さと延長した長さを有する、導入口に連結された延長可能な管とを備え、延長可能な管が圧縮した長さと延長した長さの間の長さに調整可能であり、調整された長さで延長可能な管の長さを維持する、集尿デバイス。
【0119】
(参考発明22)
延長した長さが、圧縮した長さの2倍の長さよりも長い、参考発明21に記載のデバイス。
【0120】
(参考発明23)
延長可能な管の外壁が、伸縮するセグメントを備える、参考発明21に記載のデバイス。
【0121】
(参考発明24)
内壁が円滑な面を備える、参考発明21に記載のデバイス。
【0122】
(参考発明25)
内壁が弾性材料を含む、参考発明21に記載のデバイス。
【0123】
(参考発明26)
外壁がアコーデオンの形に構成された、参考発明21に記載のデバイス。
【0124】
(参考発明27)
延長可能な管の内壁が表面活性剤を含む、参考発明21に記載のデバイス。
【0125】
(参考発明28)
延長可能な管が可撓性である、参考発明21に記載のデバイス。
【0126】
(参考発明29)
尿の特性を測定するメータをさらに備える、参考発明21に記載のデバイス。
【0127】
(参考発明30)
尿カテーテルシステム用の表示器キットであって、
膀胱内に配置された遠位端を有する尿カテーテルの近位ポートに連結されたトランスデューサに連結された送信デバイスと、
尿の収容部に取り付けられた、カテーテルからの尿の特性を表示するように構成された表示器モジュールとを備える、表示器キット。
【0128】
(参考発明31)
表示器モジュールが液晶表示器を備える、参考発明1に記載の表示器キット。
【0129】
(参考発明32)
送信デバイスが、表示器モジュールに連結されたケーブルを備える、参考発明1に記載の表示器キット。
【0130】
(参考発明33)
表示器モジュールに連結されたレシーバをさらに備え、送信デバイスが無線式トランスミッタを備える、参考発明1に記載の表示器キット。
【0131】
(参考発明34)
尿の特性がその温度である、参考発明1に記載の表示器キット。
【0132】
(参考発明35)
測定領域から収容部に排出するために、尿の収容部が、測定領域、および収容部とメータの測定領域との間の複数の閉鎖可能なポートを備える尿メータに連結される、参考発明1に記載の表示器キット。
【0133】
(参考発明36)
収容部が、収縮した位置と膨張した位置を有する自己膨張式の採集容器と、容器を収縮した位置から膨張した位置に変化させるバイアス部とを有する、参考発明1に記載の表示器キット。
【0134】
(参考発明37)
複数の送信デバイス、およびそれぞれの通信での表示器モジュールをさらに備える、参考発明1に記載の表示器キット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルに連結するための集尿デバイスであって、
集尿するための収容部と、
前記収容部に連結され、尿の通過を可能にするように構成された導入口と、
前記導入口に連結された延長可能な管であって、外壁によって囲まれた内壁を備え、圧縮した長さと延長した長さとを有し、延長可能な前記管が前記圧縮した長さと前記延長した長さとの間の長さに調整可能であり、調整された長さで延長可能な前記管の長さを維持する、延長可能な管と、
重力に逆らって尿を採集可能にするためのポンプとを備える、集尿デバイス。
【請求項2】
前記延長した長さが、前記圧縮した長さの2倍の長さよりも長い、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
延長可能な前記管の前記外壁が、伸縮するセグメントを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記内壁が円滑な面を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記内壁が弾性材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記外壁がアコーデオンの形に構成された、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
延長可能な前記管の前記内壁が表面活性剤を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
延長可能な前記管が可撓性である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
尿の特性を測定するメータをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
尿カテーテルシステム用の表示器キットであって、
膀胱内に配置された遠位端を有する尿カテーテルの近位ポートに連結されたトランスデューサに連結された送信デバイスと、
尿の収容部に取り付けられた、前記カテーテルからの尿の特性を表示するように構成された表示器モジュールと、
重力に逆らって尿を採集可能にするためのポンプとを備える、表示器キット。
【請求項11】
前記表示器モジュールが液晶表示器を備える、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項12】
前記送信デバイスが、表示器モジュールに連結されたケーブルを備える、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項13】
前記表示器モジュールに連結されたレシーバをさらに備え、前記送信デバイスが無線式トランスミッタを備える、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項14】
尿の特性がその温度である、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項15】
尿の前記収容部が、測定領域、および前記収容部とメータの前記測定領域との間の複数の閉鎖可能なポートを備える尿メータに連結され、前記測定領域から前記収容部に排出する、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項16】
前記収容部が、収縮した位置と膨張した位置を有する自己膨張式の採集容器と、前記容器を前記収縮した位置から前記膨張した位置に変化させるバイアス部とを有する、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項17】
複数の送信デバイス、およびそれぞれの通信での表示器モジュールをさらに備える、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項1】
カテーテルに連結するための集尿デバイスであって、
集尿するための収容部と、
前記収容部に連結され、尿の通過を可能にするように構成された導入口と、
前記導入口に連結された延長可能な管であって、外壁によって囲まれた内壁を備え、圧縮した長さと延長した長さとを有し、延長可能な前記管が前記圧縮した長さと前記延長した長さとの間の長さに調整可能であり、調整された長さで延長可能な前記管の長さを維持する、延長可能な管と、
重力に逆らって尿を採集可能にするためのポンプとを備える、集尿デバイス。
【請求項2】
前記延長した長さが、前記圧縮した長さの2倍の長さよりも長い、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
延長可能な前記管の前記外壁が、伸縮するセグメントを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記内壁が円滑な面を備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記内壁が弾性材料を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記外壁がアコーデオンの形に構成された、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
延長可能な前記管の前記内壁が表面活性剤を含む、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
延長可能な前記管が可撓性である、請求項1に記載のデバイス。
【請求項9】
尿の特性を測定するメータをさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項10】
尿カテーテルシステム用の表示器キットであって、
膀胱内に配置された遠位端を有する尿カテーテルの近位ポートに連結されたトランスデューサに連結された送信デバイスと、
尿の収容部に取り付けられた、前記カテーテルからの尿の特性を表示するように構成された表示器モジュールと、
重力に逆らって尿を採集可能にするためのポンプとを備える、表示器キット。
【請求項11】
前記表示器モジュールが液晶表示器を備える、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項12】
前記送信デバイスが、表示器モジュールに連結されたケーブルを備える、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項13】
前記表示器モジュールに連結されたレシーバをさらに備え、前記送信デバイスが無線式トランスミッタを備える、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項14】
尿の特性がその温度である、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項15】
尿の前記収容部が、測定領域、および前記収容部とメータの前記測定領域との間の複数の閉鎖可能なポートを備える尿メータに連結され、前記測定領域から前記収容部に排出する、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項16】
前記収容部が、収縮した位置と膨張した位置を有する自己膨張式の採集容器と、前記容器を前記収縮した位置から前記膨張した位置に変化させるバイアス部とを有する、請求項10に記載の表示器キット。
【請求項17】
複数の送信デバイス、およびそれぞれの通信での表示器モジュールをさらに備える、請求項10に記載の表示器キット。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【公開番号】特開2012−254306(P2012−254306A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−163542(P2012−163542)
【出願日】平成24年7月24日(2012.7.24)
【分割の表示】特願2008−520338(P2008−520338)の分割
【原出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(591018693)シー・アール・バード・インコーポレーテッド (106)
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−163542(P2012−163542)
【出願日】平成24年7月24日(2012.7.24)
【分割の表示】特願2008−520338(P2008−520338)の分割
【原出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(591018693)シー・アール・バード・インコーポレーテッド (106)
【氏名又は名称原語表記】C R BARD INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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