説明

多重の励起−発光対と、同時多チャンネル画像検出器とを用いる、蛍光結像方法と装置

本発明は、多重の励起−発光対を用いる蛍光結像用方法と装置とに関するものである。対象物体は、少なくとも2つのスペクトル領域の光によって照明され、少なくとも2つのスペクトル領域内で蛍光発光を生成する。放射された光は、解析のために、収集され、そして、分離される。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
発明の技術分野
顕微鏡、内視鏡、望遠鏡、カメラ等の種々の光学装置は、惑星、植物、岩石、動物、細胞、生体組織、蛋白質、DNA、半導体装置等の、光と対象物との相互作用を、見る又は解析することを助けるものである。その結果、対象物と光の相互作用からの、反射光、及び/又は、発光した光は、多帯域スペクトル画像を提供する。該画像は、物理構造に関する有益な情報(形態学的画像データ)、及び/又は、化学構造、基礎構造、及び/又は、対象物体の特性に関するスペクトル画像情報をもたらす。ルミネセンスや蛍光のような、これらの光発光画像は、また、視覚化を増すために用いる色素、薬、治療用中間物、又は、その他の作用物質のような、内因性薬物、又は、外因性物質を評価する手段を、提供する。
【0002】
医療用画像処理、より詳しくは、内視鏡検査において、反射白光、自然の生体組織による自己蛍光、ルミネセンス、化学的発光、近赤外放射、そして、他のスペクトルは、生体組織を視覚化し、且つ、診査情報を収集する手段を提供する。生体組織の形態の視覚化に加えて、電磁スペクトルの種々の部品内における、光の相互作用は、化学情報を収集するのに用いられている。内視鏡検査用の、3つの一般的なリアルタイム撮像モダリティが、白光反射撮像と、蛍光発光と、近赤外撮像モダリティとを含んでいる、ということは重要なことである。
【0003】
内視鏡検査において、従来の白光結像は、典型的には、表面形態を見たり、目標を定めたり、外から内部器官を診たりするのに用いられていた。呼吸器や胃腸の管を診るための装置は、よく知られている。蛍光結像は、近年開発されたものであり、生体組織の自己蛍光は、初期癌を検出するのに有効利用されている。同様に、種々の自然な状態、そして、例えば、蛋白質による生体組織の標識化のような、科学的な相互作用が促された状態の診断が、蛍光を用いて達成されている。蛍光タグの付された、単クーロン抗体は、特別な細胞蛋白質をラベル付けするのに用いられている。該細胞は、順に、光学的に、検出、及び/又は、測定されるものである。
【0004】
蛍光結像は、健康な生体組織から病変組織を分離する境界を定めるのを助けると同時に、病変を検出する手段を提供するものである。この状況において、これらの方法は、上皮組織内の初期癌の検出に用いられている。皮膚以外にも、上皮組織結像は、通常、内視鏡を用いて実行されている。内視鏡は、呼吸器(肺)の管や胃腸の管のような種々の内部器官を診ることができるようにするものである。生体組織の表面は、通常、平坦ではなく、それ故、生体組織を照明するのに用いられている配光と、集光の効率とは、撮像画素の違いによってかなり変化する。これらの状態、そして、内視鏡による結像に関するその他の変化を、補償するため、正規化方法が採用されている。正規化方法は、形状と光学的な不均一とを整えるのを助け、理想的には、必要な画像をより診断に有益なものにするために、採用されている。典型的には、この画像正規化は、ある1つの画像(基準画像)を取得し、該画像を第2画像(診断画像)に最も整合(いわゆる位置合わせ又はレジストリングと呼ばれているもの)し、且つ、基準画像を、診断画像の1以上の画素を補正し、処理するのに用いることを含んでいる。これらの内視鏡による結像方法は、時に、2チャンネル、又は、多重チャンネル結像と呼ばれている。最新の装置では、典型的な画像が、ディジタル信号の状態で、取得、処理され、そして、混成、整合、色付けされ、又は、換言すれば、モニターなどの表示装置に出力する前処理が施される。
【0005】
以下に用いる“光変調器”とは、波長の変更、強度の変更、電磁放射の種々のスペクトルの時間ゲート調整の内の少なくとも1つを行う、単体の装置、又は、光学及び/又は電気光変換器の組合せのことを意味する。種々のフィルター、フィルター・ホィール、レンズ、ミラー、マイクロミラー・アレイが、単独、又は、組み合わせた状態で、上記光変調器を構成するのに用いられている。本発明のある実施例では、2つの光変調器が用いられている。一方の光変調器は、変調光源スペクトルに関連付けられており、これによって、対象物体を詮索(照明)することができるようになっている。第2光変調器は、物体と相互作用して戻ってきた、反射、及び/又は、発光した光を処理するのに用いられる。生体内内視鏡を用いるような場合、光源の照明の相互作用は、肺の生体組織とのものであり、反射光は、種々の反射、再発光したスペクトルを含んでいるものである。
【0006】
種々のスペクトル光は、有効に用いることができる。例えば、近赤外光は、生体組織の酸化を測定するのに用いることができ、更に、通る血液を視覚化し、測定しやすくするものである。これらの特性は、例えば、生体検査が正確な位置で行われたことを確認するのに用いられる。更に、本発明では、最近、見いだされた、近赤外スペクトル帯の生体蛍光特性を有効利用することについて、既存のスペクトル帯結像との組合せにおいて、検討している。
【0007】
従来技術の説明
Fulghumによる、米国特許No.6,364,829、"Autofluorescence imaging system for endoscopy"では、(微小蛍光を含む)可視光と、(生体組織自己蛍光を促す能力のある)紫外線光の両方を提供するのに用いられる、広帯域光源について、検討している。画像は、例えば、内視鏡の先端部分に設けられた単一の画像検出器によって、検出される。電子手段が、生体組織のような対象物と相互作用するのに用いられる、光源照明スペクトルを切り換える(変調する)のに設けられている。種々の光源、フィルター・ホィール、シャッター、ミラー、ダイクロイックミラー、スペクトル、光源、強度、そして、タイミング図は、従来技術で、検討されたものであり、それ故、以下、参照することによって含まれるものである。
【0008】
Wagnieresによる、米国特許No.6,148,227、"Diagnosis apparatus for the picture providing recording of fluorescing biological tissue regions"では、蛍光結像用の照明スペクトルと構成要素について、検討されている。ある実施例において、赤と緑の構成要素は、独立した信号処理を行うCCD検出器の離れた位置に、向けられていた。
【0009】
Freitagによる、米国特許No.6,061,591、"Arrangement and method for diagnosing malignant tissue by fluorescence observation"では、蛍光をシミュレートする、ストローブ白光照明光源と、レーザーとについて検討されている。択一的に、所望の蛍光スペクトルが、単一のランプ、例えば、水銀キセノン灯から分けられ、且つ、供給される。(蛍光を赤と緑の構成要素に分けるフィルターと同様の赤、緑、青のフィルターを有している)フィルター・ホィールと、時間調節に必要な物とが、また、求められている。白光画像と、蛍光画像との取得は、順に実行されるが、両方ともモニターに表示することができる。米国特許No.6,061,591に記されている種々の図は、本発明で考慮したのと同じ白光について記されている。
【0010】
米国特許No.6,061,591に記されているシステムは、白光と蛍光とを交互に切り替えることができる、10Hz又はそれ以上の表示速度で行う、電気的な、視覚化方法を提供するものである。他の従来技術(例えば、後述する米国特許No.5,647,368)とは異なり、フルカラーの正常可視光結像と、蛍光結像と、の切り換えは、操作者によって行われる物理的光変調(切り替え)よりもむしろ、電気的切り替えによって、達成される。米国特許No.6,061,591では、また、内視鏡の遠位端における、紫外線領域から濃紫にかけての波長の蛍光励起光、だけでなく、本発明の種々の実施例の照明光源としても考慮された、対象物体を紫外線照明するための窒化ガリウムレーザーダイオードと水銀アーク灯との使用、について検討している。また、重要なことであるが、米国特許No.6,061,591では、内視鏡の幾つかの制限について、より詳しくは、光ファイバーの紫外線透過特性に関する制限について、検討されている。これらの制限の幾つかは、Ferguson/Zengによる、2002年8月23日前後の同時継続出願である米国特許出願No.10/226,406、"Non-coherent fiber optic apparatus and imaging methods"に記載されている。
【0011】
Schulzによる、米国特許No.6,019,719、"Fully auotclavable electronic endoscope"では、結像用に、内視鏡の遠位端に配置された、対物レンズと、結晶フィルターと、赤外線フィルターと、CCDチップとについて、検討されている。
【0012】
Heimbergerによる、米国特許No.5,930,424、"Device for connecting a fiber optic cable to the fiber optic connection of an endoscope"では、光源から内視鏡へのように、装置を結合する種々の状況について検討されている。
【0013】
Hafeleによる、米国特許No.5,926,213、"Device for correcting the tone of color pictures recorded by a video camera"では、階調補正を機能させる回転変換器について検討されている。色補正、更正や正規化は、画像データの量子化や画像比較に有益であり、且つ、本発明の種々の実施例でも考慮されているものである。
【0014】
Placicによる、米国特許No.5,827,190、"Endoscope having an integrated CCD sensor"では、照明光源と、生体組織と組織病とに関する種々の信号を検出するセンサと、について検討されている。
【0015】
Zengによる、米国特許No.5,647,368、"Imaging system for detecting diseased tissue using native fluorescence in the gastrointestinal and respiratory tract"では、内視鏡によって白光と蛍光とをもたらす水銀アーク灯を使用することによって、異常な、即ち、病変組織内の影響を検出し、区別することについて、検討されている。
【0016】
MacAulayによる、米国特許No.5,590,660、"Apparatus and method for imaging diseased tissue using integrated autofluorescence "では、病変組織結像用に、光源に必要なものと、光センサと、自己蛍光画像を正規化するための背景画像を提供する手段と、について検討されている。
【0017】
Placicによる、米国特許No.5,769,792、"Endoscopic imaging system for diseased tissue"には、更に、光源と、正常な生体組織と病変組織とで異なる、自己蛍光画像のスペクトル強度帯からの情報を抽出する手段と、について検討されている。
【0018】
Zengによる、2000年、12月19日前後の同時継続出願である米国特許出願No.09/741,731、"Methods and apparatus for fluorescence and reflectance imaging and spectroscopy and for contemporaneous measurements of electromagnetic radiation with multiple measuring devices"(米国公報No.2002/0103439の一部係属)では、同時に結像とスペクトロスコピーとを行うが、多重結像と、関連するスペクトロスコピーとのモダリティが順に設けられているモードを提供する、同時発生方法について検討されている。本発明では、種々の好ましい波長において、同時に多様な結像を実行する、方法が記載されている。Zengの従来技術とは異なり、Zengによる本発明は、波長スペクトルの画像と測定値とを求めるものではなく、代わりに、同時に多様な結像を提供するものであり、ここで、決められたスペクトル内にある全ての複数の画像が、表示、及び/又は、分析のために、検出され、そして、取得される。
【0019】
Gombrichによる、米国特許No.5,999,844、"Method and apparatus for imaging and sampling diseased tissue using autofluorescence"では、個々に分離した構成要素や捕獲ユニット内に生体を置くだけでなく、励起光を受け取る、複数の画像検出器について検討されている。
【0020】
Irionによる、米国特許No.6,212,425、"Apparatus for photodynamic diagnosis"では、光誘導性反応、又は、内因性蛍光を用いることによって、病変組織を検出し、そして、光を治療用に届け、又は、例えば、順に治療を行う化合物をシミュレートする、内視鏡結像について検討されている。
【0021】
Kannoによる、米国特許No.4,884,133、"Endoscope light source apparatus"では、光源と、光導管と、内視鏡の使用のためにこれらの構成要素を制御するものについて、検討されている。
【0022】
内視鏡と結像装置については、更に、Ferguson/Zengによる、同時継続出願である米国特許出願No.10/226,406、"Non-coherent fiber optic apparatus and imaging methods"において検討されている。該出願では、他の事項にまじって、内視鏡などの光ファイバー装置の幾つかの制限を克服するための装置について、検討されている。
【0023】
Kanekoによる、米国出願No.5,749,830、"Fluorescent endoscope apparatus"では、2つの光源、即ち、第1の光源は、白光のためのもの(例えば、灯)であり、第2の光源は、蛍光のためのもの(例えば、ヘリウム・カドニウム・レーザー)であり、スペクトルを詮索するものについて検討されている。Kanekoによる出願は、また、単一の検出器の経路に設けられたフィルター・ホィールを、採用している。多様な結像のために、フィルター・ホィールは、複数のフィルター(例えば、図4a内の3、図4b内の5)を有している。該出願は、2つの撮像モダリティ(図7の110)を表示しているが、同時に、リアルタイムで多様な結像を行うことについては、検討していない。この従来技術は、本発明の中で用いた、合成光源、同期、フィルター・ホィール(830)等の幅広い問題点について検討しており、以下に参照することによって含まれるものである。
【0024】
Zeng等によって、2003年5月8日に出願された同時係属出願である、"Real time contemporaneous multimodal imaging and spectroscopy uses thereof"は、また、参照することによって含まれるものである。
【0025】
発明の要約
従来技術とは異なり、本発明は、2つの励起−発光対を用いることによって、同時に、2つの蛍光画像を励起し、且つ、取得する。第1対において、青励起波長帯λ1-Iは、生体組織を照明し、緑/赤波長領域λ1-E内におけるスペクトル発光を提供する蛍光を、励起するのに用いられる。この励起−発光対(λ1-I、λ1-E)について、我々は、癌や前癌状態の組織のような、病変組織は、健康な生体組織よりも、かなり低い蛍光を有していることに気づいた。
【0026】
第2励起−発光対は、第1対から十分に離れるように選ばれ、これによって、スペクトルの重なりを最小化又は削除し、これら2つの励起−発光対を同時に検出できるようにする。より詳しくは、第2照明スペクトルλ2-Iは、赤/近赤外帯で選ばれ、より長い赤/近赤外波長λ2-Eにおける蛍光発光を促すように用いられる。これらの照明帯λ1-I、λ2-Iは、上述した励起−発光対の単独又は組合せを有効利用する反射光を、生成する。
【0027】
我々は、この第2励起−発光対(λ2-I、λ2-E)について、特に有益な生体組織の特性を見いだした。これは、この第2励起−発光対(λ2-I、λ2-E)が、癌や前癌の生体組織等の病変組織に対し、従来技術で述べたのとは異なる生体組織の特性、即ち、全く逆の蛍光強度を示すことである。典型的には、他の波長で照明された病変組織は、正常な生体組織よりも、同じ又は低い強度の蛍光を励起する。λ2-Iで照明されると、蛍光は、反対に変化する強度、即ち、正常な生体組織よりも病変組織の方が高い強度を提供する。更に検討されているように、これらの特性は、画像の正規化、検出感度、そして、それ故、画像の診断での実用性を、改善するのに、独自に有効利用することができるものである。本発明の目的を達成するため、独自の光変調と、検出器と、システムコントロールとが、用いられ、そして、以下に更に検討される。
【0028】
発明の詳細な説明
内視鏡システムのような、光学装置は、生体組織を照明するために使用されたスペクトル帯と、反射、発光した光を検出するために与えられた条件とを、描き、識別することができ、且つ、反射、発光した光は、この光と、生体組織のような対象物体との相互作用から、結果として生じるものである。
【0029】
その結果、図1a、1bには、生体組織の自己蛍光結像用の2チャンネル撮像モダリティ(異なる点と比率とを画像化するもの)の従来技術が示されており、これらの図は、Alfanoによる米国特許No.5,413,108、"Method and apparatus for mapping a tissue sample for and distinguishing different regions thereof based on luminescence measurements of cancer-indicative native fluorophor"に記載されている、内視鏡による結像処理原理を示すものである。
【0030】
更に確認されるように、米国特許No.5,413,108における、2つの発光は、実質重複したスペクトル帯を有している。それ故、関連するスペクトル画像は、順に撮られる必要があり、つまり、2つの発光画像は、時間領域内で分離されている。
【0031】
図1a(従来技術)は、システムライン110の上に示されている、入力スペクトル112と、システムライン110の下側に示されている、信号、即ち、出力スペクトル114とを示している。この状況において、矢印121で表されている、UV波長λ1-Iは、生体組織の自己蛍光を励起するのに、主として用いられる。結果として現れる発光は、青/緑波長領域内で生じ、この青/緑発光波長λ1-Eの第1画像は、矢印151で示すように、時間間隔T1内に得られる。また、正常な生体組織101、癌組織106の典型的な発光曲線が、示されている。
【0032】
図1bに示す、第2時間T2では、記号122によって定められる、異なるUV/青波長λ2-Iが、生体組織を照明するのに用いられている。この場合も、入力スペクトル116は、ライン110の上に示されており、信号、即ち、出力スペクトル118は、ライン110の下側に示されている。照明波長122は、生体組織の自己蛍光を励起するのに用いられている。自己蛍光は、この場合、記号152によって定められている、青/緑波長領域λ2-E内で生じる。第2画像は、この時間間隔T2内に得られる。
【0033】
2つの画像の比率、及び/又は、異なる点は、診断目的で、新しい画像を、計算し、且つ、生成するのに用いられる。上記構成の1つの利点は、連続して(第1時間間隔T1、第2時間間隔T2)2つの画像を得るのに、画像検出器が1つで良いということである。この構成の不利点は、以下のことを強要されることである。というのは、2つの画像は、同じ発光波長が割り当てられており、それ故、例えば、光学手段を用いて、空間内で分離することができず、それ故、時間領域(T1、T2)を分離しなければならないということである。
【0034】
この制限は、標的器官が呼吸や体の動作によって無意識に動くため、生体内での画像処理用の正規化処理(画像の整合や記録)を、より難しくしている。
【0035】
Alfanoによる、米国特許No.6,091,985、"Detection of cancer and precancerous conditions in tissues and/or cells using native fluorescence excitation spectroscopy"には、更に、励起波長λ1-Iを選択しても、λ1-Eにおける発光が、正常な生体組織と病変組織、例えば、癌、前癌状態の組織とを区別することはできないが、一方で、励起波長λ2-Iを選択すると、λ2-Eにおける発光が、正常な生体組織と病変組織との区別ができるようになる、ということが提議されている。
【0036】
Alfanoによる、米国特許No.6,080,584、"Method and apparatus for detecting the presence of cancerous and precancerous cells in a smear using native fluorescence spectroscopy,"には、また、これらの原理について検討されている。
【0037】
図2(従来技術)は、Placicによる米国特許No.5,507,287、"Endoscopic imaging system for diseased tissue"、また、Placicによる米国特許No.5,769,792、"Endoscopic imaging system for diseased tissue"において検討されている、撮像モダリティを説明するものである。この状況において、内視鏡画像システムでは、ライン210の上に入力スペクトル212が示されており、ライン210の下側に信号、即ち、出力スペクトル214が示されている。更に、このモダリティにおいて、記号221で定められている、青領域内の単一波長帯λ1-Iは、生体組織の自己蛍光を励起するのに用いられている。2つの蛍光画像、1つ目の緑波長帯λ1-E1内の画像と、次の赤波長帯λ1-E2内の画像とは、共に生成され、それ故、同時に、得ることができるものである。これらの2つの画像は、その後、それぞれ、ビデオモニターの緑と赤とのチャンネルに出力され、これによって、癌などの病変組織の検出と、詳細な描写とを助けるために、疑似カラー画像を表示することができるようになる。
【0038】
Placicによる、米国特許No.5,507,287は、このモダリティが、正常な生体組織に対する緑の蛍光強度が、癌生体組織よりも非常に高く、正常な生体組織と癌の生体組織に対する赤の蛍光強度が同じ時に、最も良い状態で作用することを認めている。このことは、更に、曲線201(正常)と、曲線207(病変している、即ち、癌の生体組織)とで表されている。しかし、実際の使用時において、癌の生体組織に対する赤の蛍光強度は、正常な生体組織のものよりも低いが、緑波長帯における違いに比べれば、その違いは小さいものである。換言すれば、赤のチャンネル画像によって、緑のチャンネル画像を正規化することは、あまりよいことではない。このことは、正常な生体組織と病変している生体組織とからの赤の蛍光強度が同じ時、正常な生体組織が明るい緑を表し、病変している領域が赤みを帯びて現れる、という結果を生じる。しかし、病変組織からの赤の蛍光強度が、正常な生体組織のものよりもかなり低い時、病変組織領域は、典型的には、深緑で現れ、これ故、撮像された生体組織表面上の孔や他の形状欠陥を識別することを一層困難にしている。
【0039】
また、図3(従来技術)は、MacAulayによる、米国特許No.5,590,660、"Apparatus and method for imaging diseased tissue using integrated autofluorescence"を説明するものであり、該特許は、光源に必要な物と、光センサと、自己蛍光画像を正規化する背景画像を提供する手段とについて検討している。入力スペクトル312は、システムライン310の上に示されている。出力、即ち、信号スペクトル314は、システムライン312の下側に示されている。
【0040】
この場合、青励起帯λ1-I(図2のものと同じ)が、生体組織の自己蛍光を励起するのに用いられ、これによって、緑/赤帯λ1-E内において、積分された、蛍光強度は、正常な生体組織に対する発光曲線301と、病変している、即ち、癌の生体組織に対する発光曲線307との間の違いを有効利用できるようになる。この場合も、病変している生体組織に対する強度は、典型的には、正常な生体組織のものよりも低い。赤/近赤外帯の第2波長λ2-Iは、この波長で、生体組織を照明し、且つ、後方散乱を生成するのに用いられる。このモードにおいて、蛍光画像は、(正常な生体組織と病変組織との違いをはっきりとするため)緑/赤帯に集められ、一方で、反射光又は後方散乱光(赤/近赤外)画像が、集められる。反射光又は後方散乱光(赤/近赤外)画像は、例えば、(緑/赤)蛍光画像を正規化し、これによって、形状の不均一性と光学的不均一性とを最小にするのに用いられる。正常な生体組織と病変組織との間の、後方散乱された赤/近赤外強度の違いは、通常、赤の蛍光強度に関するものの違いに比べ、かなり少ないものであり、これ故、このモダリティは、図2との関連において検討した従来技術に関し、より改善された画像正規化を提供する。
【0041】
図4は、2つの励起−発光対を用いる、本発明の実施例を示している。この場合も、入力スペクトル412は、システムライン410の上に示されている。信号、即ち、出力スペクトルは、システムライン410の下側に示されている。λ1-I、λ2-Iの様な入力照明スペクトルは、対応する発光の対λ1-E、λ2-Eを提供する生体組織発光を、同時に励起するのに用いられる。発光の対λ1-E、λ2-Eは、2つの蛍光画像が同時に得られるようにするものである。第1対において、青励起波長帯λ1-Iは、生体組織が緑/赤波長領域λ1-E内で蛍光するように、励起するのに用いられる。この励起−発光対(λ1-I、λ1-E)に対し、我々は、癌又は前癌状態の生体組織が、正常な生体組織のものよりも、かなり低い蛍光信号を有している、ということに気づいた。このことは、更に、正常な生体組織用の生体組織発光曲線401と、病変(癌の生体組織)の曲線407と、によって、表されている。第2励起−発光対(λ2-I、λ2-E)は、十分に離れるように選ばれ、これによって、蛍光画像の同時検出ができるように、干渉(スペクトルの重なり)を減少又は削除するようになっている。特に、生体組織は、より長い赤/近赤外波長λ2-E内において、蛍光を促すため、赤/近赤外波長λ2-Iを使用することによって、照明(励起)される。この第2励起−発光対(λ2-I、λ2-E)に対し、我々は、癌又は前癌の生体組織が、正常な生体組織よりもかなり高い蛍光を有していることに気づいた。
【0042】
独自のハードウェア構成が用いられ、これによって、生体組織が同時にλ1-I、λ2-Iで照明され、同時に、蛍光画像(λ1-E、λ2-E)が得られるようになる。この構成は、以下の図5a、5b、6a、6bと共に、更に検討される。λ2-Eの画像は、形状要因と照明ビームの不均一とに起因して生じた不均一性のため、λ1-Eの画像の正規化を行う。λ1-E画像とλ2-E画像との組合せは、また、図1、2、3との関連において検討した従来技術に比べ、病変組織と正常な生体組織との差異を改善する。というのは、正常な生体組織と病変組織の間の蛍光強度は、この場合、逆の方向に変化するものであり、即ち、帯λ1-E内において、正常な生体組織は、典型的には、病変組織よりも強度が高く、一方で、帯λ2-E内において、正常な生体組織は、典型的には、病変組織よりも強度が低い、ためである。
【0043】
図1、3との関連において検討した従来技術において、2つの画像の内の1つは、正常な生体組織と病変組織との間に同じ信号強度を有している一方で、他の画像は、異なる信号強度を有している。図2との関連において検討した従来技術において、両方の画像の信号強度は、正常な生体組織から病変組織へと減少し、正常な生体組織と病変組織との間の差異は、緑と赤との結像帯における、減少の程度の違いから生じる。
【0044】
図5bは、2つの励起−発光対に必要な本発明のハードウェアの実施例を示している。スペクトル3 521と示されている、検討した励起波長は、生体組織を詮索するのに用いられ、且つ、スペクトル4 525(図5aを参照)と示されている、発光と反射光とを生成するのに用いられる。400nm〜450nm帯にある第1励起波長帯λ1-I 522は、470nm〜600nmのスペクトル帯にあり、第1発光−励起対を構成している生体組織の蛍光λ1-E 527を、生成する。近赤外スペクトル域、この場合、610nm〜640nmの範囲内にある第2励起波長帯λ2-I 523は、650nmより上で生じ、第2励起−発光対を構成している第2蛍光発光λ2-E 529を、提供する。更に検討したのと同様に、第1、第2励起スペクトルからの、反射光構成要素λ1-R 526と、λ2-R 528とが、示され、且つ、検出することができる。
【0045】
この状況において、図5bに最良のものが示されているように、反射光と、(これら2つの発光から励起した)2つの発光スペクトルとが、矢印502で示されている方向から、検出器500に入射する。結像光ビーム502は、検出器500に入射し、そして、45度に角度設定された、ダイクロイックミラー510に入射する。ダイクロイックミラー510は、結像光505を、互いに90度離れた2つの光ビーム、ビーム515とビーム520とに分離する。ミラー510から、それぞれの2つの画像センサ578、568までの距離は、実質同じである。
【0046】
ビーム515は、反射第1励起光(400nm〜450nm)と、第1発光の光(470nm〜600nm)とを含んでいる。バンドパス(BP)フィルター560は、反射光を遮り、且つ、蛍光(470nm〜600nm)を通す。その後、レンズ565は、CCDセンサ568上の透過光ビームの焦点を合わし、第1発光帯用の蛍光画像を形成する。
【0047】
光ビーム520は、第2励起からの、反射光(610nm〜640nm)と、650nmより上の蛍光とを、含んでいる。ロングパス(LP)フィルター570は、反射光を含む650nm以下の光を遮り、650nmより上の蛍光を通す。レンズ575は、その後、CCDセンサ578上の透過結像光ビームの焦点を合わし、第2発光帯に応じた第2蛍光画像を形成する。この手法では、2つの励起−発光画像は、同時に得られる。
【0048】
CCDセンサ568、578によって検出される2つの画像は、検出と同時にモニター上に表示される。択一的に、2つの画像は、コンピュータ処理し、且つ、あらゆる構成のコンピュータモニター上に表示することができる。または、2つの画像は、スペクトロメーターによって、処理することができる。
【0049】
図6は、本発明の他の実施例を示している。本実施例では、励起光の2つの分離した波長帯の照明よって、白光結像と蛍光結像の両方を提供する、検出器の構成を備えている。対象物体から反射、発光した光610は、矢印602で示されるように、検出器600に入射する。合成結像光ビーム610は、第1ダイクロイックミラー621に入射し、且つ、相互作用する。このダイクロイックミラーは、結像光ビーム610を、変化スペクトルコンテンツを有している、2つの光ビーム(611と612)に分離する。この結像光ビーム611は、フィルター626とレンズ627とに向い、CCDセンサ625上に画像を形成する。ミラー621を通過した結像光612は、第2ダイクロイックミラー622で相互作用する。この場合も、結像光612は、異なるスペクトルコンテンツを持っている2つの結像光ビーム(613、614)に分けられる。結像光ビーム614は、その後、第3ダイクロイックミラー623で相互作用する。ここで、該ビーム614は、異なるスペクトルコンテンツを有している2つの結像光ビーム615、616に分けられる。光ビーム611について、示し、且つ、説明したのと同様に、スペクトルコンテンツを備えている結像ビーム613、615、616は、対応するフィルター(636、646、656)と、レンズ(637、647、657)で相互作用し、スペクトルコンテンツを画像化する。
【0050】
任意の数、そして、任意の構成の、ダイクロイックミラーと、フィルター、即ち、バンドパスフィルターと、ロング、ショートパスフィルターとの何れをも含むフィルターとを、組み合わし、これによって、観察や解析するのに用いる、好ましい画像の組を形成することができる。図6に示す実施例では、種々のダイクロイックミラーとフィルターとで構成することによって、センサ625が青光を受け、センサ635が緑光を受け、センサ645が赤光を受け、そして、センサ645が近赤外光を受けるようになっている。図6bに示されている、この特別な検出器の構成上の特徴は、以下のものを備えていることである。
即ち、該検出器は、500nm以下の光を反射し、500nmより上の光を通す、ダイクロイックミラー621と、
600nm以下の光を反射し、600nmより上の光を通す、ダイクロイックミラー622と、
700nm以下の光を反射し、700nmより上の光を通す、ダイクロイックミラー623と、
400nm〜500nmの範囲の光を通し、全ての他の波長光を遮断する、BPフィルター626と、
500nm〜600nmの範囲の光を通し、全ての他の波長光を遮断する、BPフィルター636と、
600nm〜700nmの範囲の光を通し、全ての他の波長光を遮断する、BPフィルター646と、
700nmより上の光を通し、700nm以下の光を遮断する、LPフィルター656と、
それぞれ、スペクトル画像を、CCD画像センサ625、635、645、655上に合焦させる焦点レンズである、レンズ627、637、647、657と、で構成されている。
【0051】
図6bに示されている、装置内における蛍光結像のため、生体組織は、例えば、スペクトル3 675で示されるように、第1励起波長帯λ1-I 676(例えば、400nm〜450nm)と、第2励起波長帯λ2-I 677(例えば、620nm〜680nm)とによって照明される。これらの波長帯は、対応する発光、即ち、第1蛍光発光λ1-E 683(例えば、470nm〜700nm)と、第2蛍光発光λ2-E 685(例えば、700nmよりも上)とを生成するため、生体組織の蛍光を促すものである。内視鏡によって集められた光信号は、反射又は後方散乱された光λ1-R 682と、λ2-R 684とを含む。光λ1-R 682とλ2-R 684とは、2つの生体組織蛍光発光λ1-E 683、λ2-E 685と同様に、照明スペクトルと実質同じ(例えば、400nm〜450nm、620nm〜680nm)ものである。
【0052】
センサ635は、緑のチャンネル内に(500nm〜600nmの蛍光の光による)第1蛍光画像を形成し、センサ655は、700nmより上の蛍光を用いる近赤外チャンネル内に第2蛍光画像を形成する。青(B)CCDセンサ625と、赤(R)CCDセンサ645とのチャンネルは、(蛍光のみを結像する)この時にのみオフにされ、画像を取得しない。
【0053】
図6bに示すのと同一の装置で、白反射光結像を行う時、生体組織は、(図6a)スペクトル1 671に示すように、400nm〜700nmの広帯域光λ1-I 672によって照明される。この場合、内視鏡によって集められた光は、(主として吸収に起因して、在る程度、広がりが減少している)スペクトル2 673に示すように、この範囲(400nm〜700nm)内の生体組織からの反射光λ1-E 674のみで構成されている。対応するCCDセンサ625(B)、635(G)、645(R)は、RGB帯、即ち、B(例えば、400〜500nm)、G(例えば、500〜600nm)、R(例えば、600〜700nm)を構成している3つの画像を撮る。近赤外CCDセンサ655は、この時、スイッチが切られているため、画像を撮らない。
【0054】
図6bに示したCCDセンサによって検出された3つの画像は、検出と同時に、モニター上に表示される。択一的に、3つの画像は、コンピュータによって処理し、且つ、あらゆる構成のコンピュータモニター上に表示することができる。
【0055】
また、白光と励起光とは、リアルタイム、多モード結像を同時に提供するように、光学的に調整することができ、このことは、2003年5月8日に出願した、同時継続出願である、"Real-time Contemporaneous Multimodal Imaging and Spectroscopy Uses Therefore"に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1a】第1時間間隔の間に、画像を撮るための、単一の励起−発光対の使用状態を示している(従来技術)。
【図1b】第2時間間隔の間に、撮像用画像を生成するのに用いる、他の単一の励起−発光対の使用状態を示している(従来技術)。
【図2】結像用に、2つの発光スペクトル帯を生成する、単一励起スペクトル帯の使用状態を示している(従来技術)。
【図3】次の励起スペクトル帯と実質同じ波長の、単一発光スペクトル帯と、反射スペクトル帯と、を生成する、2つの励起スペクトル帯を示している(従来技術)。
【図4】本発明の、2つの励起−発光対を示している。
【図5a】同時に、2つの励起−発光対を画像処理するための、本発明の第1実施例を示している。
【図5b】同時に、2つの励起−発光対を画像処理するための、本発明の第1実施例を示している。
【図6a】ビデオレートで、白光画像処理と、励起−発光対の画像処理を、同時にリアルタイム処理するための、本発明の第2実施例を示している。
【図6b】ビデオレートで、白光画像処理と、励起−発光対の画像処理とを、同時にリアルタイム処理するための、本発明の第2実施例を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1励起波長領域内の光によって、正常又は異常な対象物体を照明し、第1蛍光発光を励起する手段と、
上記第1蛍光発光を取得する手段と、
第2励起波長領域内の光によって、上記対象物体を照明し、第2蛍光発光を励起する手段と、
上記第2蛍光発光を取得する手段と、
を含んでおり、
上記第1励起波長領域は、上記正常な対象物体が上記異常な対象物体よりも強い強度の上記第1蛍光発光を励起するように選ばれており、且つ、上記第2励起波長領域は、正常な対象物体が上記異常な対象物体よりも低い強度の上記第2蛍光発光を励起するように選ばれている、蛍光結像用装置。
【請求項2】
更に、上記第1蛍光発光と第2蛍光発光とを表示する手段を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域とが、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光との間のスペクトルの重なりを減少するように選ばれている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
上記第1励起波長領域が、電磁スペクトルの青領域内にある、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
上記第1励起波長領域が、400〜450nmのスペクトル域内にある、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
上記第2励起波長が、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
上記第2励起波長が、610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
上記第1励起波長領域が電磁スペクトルの青領域内にあり、上記第2励起波長領域が上記電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
上記第1励起波長領域が、400〜450nmのスペクトル域内にある、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
上記第2励起波長が、610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
上記第1励起波長領域が400〜450nmのスペクトル域内にあり、上記第2励起波長領域が610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
更に、上記第2蛍光発光を、上記第1蛍光発光の正規化に用いる手段を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、広帯域光源から分離されたものである、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、レーザーによって生成されたものである、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、発光ダイオードによって生成されたものである、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
更に、内視鏡を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
更に、拡大光学系を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
更に、縮小光学系を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
更に、拡大光学系を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
上記第1蛍光発光を取得する手段が、光変調器を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
上記第1蛍光発光を取得する手段が、少なくとも1つのダイクロイックミラーを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項22】
上記第2蛍光発光を取得する手段が、光変調器を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項23】
上記第2蛍光発光を取得する手段が、少なくとも1つのダイクロイックミラーを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項24】
複数のスペクトル領域を有している光によって、正常又は異常な対象物体を照明し、対応する複数の蛍光発光を励起する手段と、
上記複数の蛍光発光を取得する手段と、
を含んでおり、
上記複数のスペクトル領域の少なくとも1つが、上記正常な対象物体が異常な対象物体よりも強い強度を有する第1蛍光発光を励起するように選ばれた、第1励起波長領域を含み、且つ、
上記複数のスペクトル領域の少なくとも1つが、上記正常な対象物体が異常な対象物体よりも低い強度を有する第2蛍光発光を励起するように選ばれた、第2励起波長領域を含む
ようになっている、蛍光結像用装置。
【請求項25】
更に、上記複数の蛍光発光を表示する手段を含む、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域とが、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光との間のスペクトルの重なりを減少するように選ばれている、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
上記第1励起波長領域が、電磁スペクトルの青領域内にある、請求項24に記載の装置。
【請求項28】
上記第1励起波長領域が、400〜450nmのスペクトル域内にある、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
上記第2励起波長が、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項24に記載の装置。
【請求項30】
上記第2励起波長が、610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
上記第1励起波長領域が電磁スペクトルの青領域内にあり、上記第2励起波長が上記電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項24に記載の装置。
【請求項32】
上記第1励起波長領域が、400〜450nmのスペクトル域内にある、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
上記第2励起波長が、610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
上記第1励起波長領域が400〜450nmのスペクトル域内にあり、上記第2励起波長が610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
更に、上記第2蛍光発光を、上記第1蛍光発光の正規化に用いる手段を含む、請求項24に記載の装置。
【請求項36】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、広帯域光源から分けられたものである、請求項24に記載の装置。
【請求項37】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、レーザーによって生成されたものである、請求項24に記載の装置。
【請求項38】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、発光ダイオードによって生成されたものである、請求項24に記載の装置。
【請求項39】
更に、内視鏡を含む、請求項24に記載の装置。
【請求項40】
更に、拡大光学系を含む、請求項24に記載の装置。
【請求項41】
更に、縮小光学系を含む、請求項24に記載の装置。
【請求項42】
更に、拡大光学系を含む、請求項41に記載の装置。
【請求項43】
上記第1蛍光発光を取得する手段が、光変調器を含む、請求項24に記載の装置。
【請求項44】
上記第1蛍光発光を取得する手段が、少なくとも1つのダイクロイックミラーを含む、請求項24に記載の装置。
【請求項45】
上記第2蛍光発光を取得する手段が、光変調器を含む、請求項24に記載の装置。
【請求項46】
上記第2蛍光発光を取得する手段が、少なくとも1つのダイクロイックミラーを含む、請求項24に記載の装置。
【請求項47】
正常又は異常な特徴を有している対象物体から、上記正常な特徴を有している上記対象物体が上記異常な特徴を有している上記対象物体よりも大きな強度の第1蛍光発光を励起するように、第1励起波長領域を選ぶステップと、
上記対象物体から、上記正常な特徴を有している上記対象物体が上記異常な特徴を有している上記対象物体よりも低い強度の第2蛍光発光を励起するように、第2励起波長領域を選ぶステップと、
上記対象物体を、上記第1励起波長領域の光で照明するステップと、
上記第1蛍光発光を取得するステップと、
上記対象物体を、上記第2励起波長領域の光で照明するステップと、
上記第2蛍光発光を取得するステップと、
を含む、蛍光結像方法。
【請求項48】
更に、上記第1蛍光発光と上記第2の蛍光発光とを表示するステップを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
更に、上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域とが、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光との間のスペクトルの重なりを減少するように選ぶステップを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
電磁スペクトルの青領域内にある、上記第1励起波長領域を選ぶステップを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項51】
上記第1励起波長領域が、400〜450nmのスペクトル域内にある、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
更に、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、上記第2励起波長を選ぶステップを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項53】
上記第2励起波長領域が、610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
更に、電磁スペクトルの青領域内にある上記第1励起波長領域と、上記電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある上記第2励起波長とを選ぶステップを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項55】
上記第1励起波長領域が400〜450nmのスペクトル域内にあり、上記第2励起波長領域が610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
更に、上記第2蛍光発光を、上記第1蛍光発光の正規化に用いるステップを含む、請求項47に記載の方法。
【請求項57】
第1励起波長領域の光で、正常又は異常な対象物体を照明し、第1蛍光発光を励起し、且つ、上記第1励起波長領域内に第1反射光を生成する手段と、
第2励起波長領域の光で、上記対象物体を照明し、第2蛍光発光を励起し、且つ、上記第2励起波長領域内に第2反射光を生成する手段と、
検出器と、
を含んでおり、
上記第1励起波長領域が、上記正常な対象物体が上記異常な対象物体よりも強い強度の上記第1蛍光発光を励起するように選ばれており、上記第2励起波長領域が、上記正常な対象物体が上記異常な対象物体よりも低い強度の上記第2蛍光発光を励起するように選ばれており、
上記検出器が、ダイクロイックミラーと、第1バンドパスフィルターと、第2バンドパスフィルターと、第1レンズと、第2レンズとを含んでおり、
上記ダイクロイックミラーが、上記第1蛍光発光と、上記第2蛍光発光と、上記第1反射光と、上記第2反射光とを、上記第1蛍光発光と上記第1反射光とを含む第1ビームと、上記第2蛍光発光と上記第2反射光とを含む第2ビームとに分離し、
上記第1バンドパスフィルターが、上記第1ビームから上記第1反射光を除去し、
上記第2バンドパスフィルターが、上記第2ビームから上記第2反射光を除去し、
上記第1レンズが、上記第1ビームを第1センサ上に合焦し、第1画像を形成し、
上記第2レンズが、上記第2ビームを第2センサ上に合焦し、第2画像を形成する、ようになっている蛍光画像結像装置。
【請求項58】
更に、上記第1画像と上記第2画像とを表示する手段を含む、請求項57に記載の装置。
【請求項59】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域とが、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光との間の重なりを減少するように選ばれている、請求項57に記載の装置。
【請求項60】
上記第1励起波長領域が、電磁スペクトルの青領域内にある、請求項57に記載の装置。
【請求項61】
上記第1励起波長領域が、400〜450nmのスペクトル域内にある、請求項60に記載の装置。
【請求項62】
上記第2励起波長が、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項57に記載の装置。
【請求項63】
上記第2励起波長領域が、610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項62に記載の装置。
【請求項64】
上記第1励起波長領域が電磁スペクトルの青領域内にあり、上記第2励起波長が電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項57に記載の装置。
【請求項65】
上記第1励起波長領域が400〜450nmのスペクトル域内にあり、上記第2励起波長領域が610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項64に記載の装置。
【請求項66】
上記第2蛍光発光を、上記第1蛍光発光の正規化に用いる手段を含む、請求項57に記載の装置。
【請求項67】
上記第1センサと上記第2センサとが、CCDである、請求項57に記載の装置。
【請求項68】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、広帯域光源から分離されたものである、請求項57に記載の装置。
【請求項69】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、レーザーによって生成されたものである、請求項57に記載の装置。
【請求項70】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、発光ダイオードによって生成されたものである、請求項57に記載の装置。
【請求項71】
更に、内視鏡を含む、請求項57に記載の装置。
【請求項72】
更に、拡大光学系を含む、請求項57に記載の装置。
【請求項73】
更に、縮小光学系を含む、請求項57に記載の装置。
【請求項74】
更に、拡大光学系を含む、請求項73に記載の装置。
【請求項75】
第1励起波長領域の光で、正常又は異常な対象物体を照明し、第1蛍光波長領域内に第1蛍光発光を励起し、且つ、上記第1励起波長領域内に第1反射光を生成する手段と、
第2励起波長領域の光で、上記対象物体を照明し、第2蛍光波長領域内に第2蛍光発光を励起し、且つ、上記第2励起波長領域内に第2反射光を生成する手段と、
検出器と、
第1レンズと、
第2レンズと、を含んでおり、
上記第1励起波長領域が、上記正常な対象物体が上記異常な対象物体よりも強い強度の上記第1蛍光発光を励起するように選ばれており、上記第2励起波長領域が、上記正常な対象物体が上記異常な対象物体よりも低い強度の上記第2蛍光発光を励起するように選ばれており、
上記検出器が、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光とを取得し、且つ、分離し、
上記第1レンズが、上記第1ビームを第1センサ上に合焦し、第1画像を形成し、
上記第2レンズが、上記第2ビームを第2センサ上に合焦し、第2画像を形成する、ようになっている蛍光画像結像装置。
【請求項76】
更に、上記第1画像と上記第2画像とを表示する手段を含む、請求項75に記載の装置。
【請求項77】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域とが、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光との間の重なりを減少するように選ばれている、請求項75に記載の装置。
【請求項78】
上記第1励起波長領域が、電磁スペクトルの青領域内にある、請求項75に記載の装置。
【請求項79】
上記第1励起波長領域が、400〜450nmのスペクトル域内にある、請求項78に記載の装置。
【請求項80】
上記第2励起波長が、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項75に記載の装置。
【請求項81】
上記第2励起波長領域が、610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項80に記載の装置。
【請求項82】
上記第1励起波長領域が電磁スペクトルの青領域内にあり、上記第2励起波長が電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項74に記載の装置。
【請求項83】
上記第1励起波長領域が400〜450nmのスペクトル域内にあり、上記第2励起波長領域が610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項81に記載の装置。
【請求項84】
更に、上記第2蛍光発光を、上記第1蛍光発光の正規化に用いる手段を含む、請求項75に記載の装置。
【請求項85】
上記第1センサと上記第2センサとが、CCDである、請求項75に記載の装置。
【請求項86】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、広帯域光源から分離されたものである、請求項75に記載の装置。
【請求項87】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、レーザーによって生成されたものである、請求項75に記載の装置。
【請求項88】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域との内の少なくとも1つが、発光ダイオードによって生成されたものである、請求項75に記載の装置。
【請求項89】
更に、内視鏡を含む、請求項75に記載の装置。
【請求項90】
更に、拡大光学系を含む、請求項75に記載の装置。
【請求項91】
更に、縮小光学系を含む、請求項75に記載の装置。
【請求項92】
複数のスペクトル領域を有している光によって、正常又は異常な対象物体を照明し、対応する複数の蛍光発光を励起すると共に、反射光を生成する手段と、
上記複数の蛍光発光と上記反射光とを取得する手段と、
分離器と、
複数の検出器と
を含み、
上記複数のスペクトル領域の内の少なくとも1つが、上記正常な対象物体が異常な対象物体より強い強度を有している第1蛍光発光を励起するように選ばれた、第1励起波長領域を含んでおり、
上記複数のスペクトル領域の内の少なくとも1つが、上記正常な対象物体が異常な対象物体より低い強度を有している第2蛍光発光を励起するように選ばれた、第2励起波長領域を含んでおり、
上記分離器が、上記複数の蛍光発光と上記反射光とを受け取り、且つ、複数の蛍光発光と上記反射光とを、複数のスペクトル構成要素に分離し、
上記複数の検出器が、上記複数のスペクトル構成要素を検知する、ようになっている、蛍光結像装置。
【請求項93】
上記複数の分離器が、複数のダイクロイックミラーを含む、請求項92に記載の装置。
【請求項94】
上記複数の分離器が、複数のフィルターを含む、請求項92に記載の装置。
【請求項95】
上記複数のフィルターが、少なくとも1つのバンドパスフィルターを含む、請求項94に記載の装置。
【請求項96】
上記複数のフィルターが、少なくとも1つのロングパスフィルターを含む、請求項94に記載の装置。
【請求項97】
上記複数のフィルターが、少なくとも1つのバンドパスフィルターと、少なくとも1つのロングパスフィルターとを含む、請求項94に記載の装置。
【請求項98】
更に、複数のレンズを含む、請求項91に記載の装置。
【請求項99】
上記複数のレンズが、上記複数のスペクトル構成要素を上記複数の検出器上に合焦させる、請求項97に記載の装置。
【請求項100】
更に、上記複数のスペクトル構成要素を表示する手段を含む、請求項92に記載の装置。
【請求項101】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域とが、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光との間の重なりを減少するように選ばれている、請求項92に記載の装置。
【請求項102】
上記第1励起波長領域が、電磁スペクトルの青領域内にある、請求項92に記載の装置。
【請求項103】
上記第1励起波長領域が、400〜450nmのスペクトル域内にある、請求項102に記載の装置。
【請求項104】
上記第2励起波長が、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項92に記載の装置。
【請求項105】
上記第2励起波長領域が、610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項104に記載の装置。
【請求項106】
上記第1励起波長領域が電磁スペクトルの青領域内にあり、上記第2励起波長が上記電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項92に記載の方法。
【請求項107】
上記第1励起波長領域が、400〜450nmのスペクトル域内にあり、上記第2励起波長領域が、610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項106に記載の装置。
【請求項108】
更に、上記第2蛍光発光を、上記第1蛍光発光の正規化に用いる手段を含む、請求項92に記載の装置。
【請求項109】
上記第1センサと上記第2センサが、CCDである、請求項92に記載の装置。
【請求項110】
上記第1励起波長領域と、上記第2励起波長領域との内の、少なくとも1つが、広帯域光源から分けられたものである、請求項92に記載の装置。
【請求項111】
上記第1励起波長領域と、上記第2励起波長領域との内の、少なくとも1つが、レーザーによって生成されたものである、請求項92に記載の装置。
【請求項112】
上記第1励起波長領域と、上記第2励起波長領域との内の、少なくとも1つが、発光ダイオードによって生成されたものである、請求項92に記載の装置。
【請求項113】
更に、内視鏡を含む、請求項92に記載の装置。
【請求項114】
更に、拡大光学系を含む、請求項92に記載の装置。
【請求項115】
更に、縮小光学系を含む、請求項92に記載の装置。
【請求項116】
更に、拡大光学系を含む、請求項115に記載の装置。
【請求項117】
複数の詮索スペクトルの提供手段と、
上記複数の詮索スペクトルと対象物体を相互作用させ、対応する複数の回帰スペクトルを生成する手段と、
上記回帰スペクトルを分離する手段と、
上記回帰スペクトルの内の少なくとも1つを結像する手段と、
を含む、多モード結像同時測定装置。
【請求項118】
上記提供手段が、広帯域光源から上記複数の詮索スペクトルの内の少なくとも1つを分けることを含む、請求項117に記載の装置。
【請求項119】
上記詮索スペクトルは、100nm以下の帯域幅の光源によって提供される、請求項117に記載の装置。
【請求項120】
上記複数の詮索スペクトルの内の少なくとも1つが、レーザーによって生成される、請求項117に記載の装置。
【請求項121】
上記複数の詮索スペクトルの内の少なくとも1つが、発光ダイオードによって生成される、請求項117に記載の装置。
【請求項122】
上記発光ダイオードが、内視鏡に設けられている、請求項121に記載の装置。
【請求項123】
更に、内視鏡を含む、請求項117に記載の装置。
【請求項124】
更に、拡大光学系を含む、請求項117に記載の装置。
【請求項125】
更に、縮小光学系を含む、請求項117に記載の装置。
【請求項126】
更に、拡大光学系を含む、請求項125に記載の装置。
【請求項127】
上記分離手段が、光変調器を含む、請求項117に記載の装置。
【請求項128】
上記分離手段が、少なくとも1つのダイクロイックミラーを含む、請求項117に記載の装置。
【請求項129】
上記結像手段が、少なくとも1つのCCDを含む、請求項117に記載の装置。
【請求項130】
更に、内視鏡を含む、請求項129に記載の装置。
【請求項131】
上記複数の詮索スペクトルが、400〜450nmのスペクトル域内における励起と、450〜600nmのスペクトル域内にある対応する発光とを有する、少なくとも1つの第1励起−発光対と、
610〜680nmのスペクトル域内における励起と、680〜800nmのスペクトル域内にある対応する発光とを有する、第2励起−発光対と、
を含む、請求項117に記載の装置。
【請求項132】
励起波長領域の光で、正常又は異常な対象物体を照明し、上記励起波長領域よりも波長の長い発光波長領域内で蛍光発光を励起し、且つ、上記励起波長領域内に反射光を生成する手段と、
検出器と、
第1レンズと、
第2レンズと、
を含んでおり、
上記励起波長領域が、上記正常な対象物体が上記異常な対象物体より強い強度の上記蛍光発光を励起し、上記反射光が正常な対象物体と異常な対象物体に対して同程度の強度を有するように、選ばれており、
上記検出器は、上記蛍光発光と上記反射光とを取得し、且つ、上記反射光から、上記蛍光発光を分離し、
上記第1レンズが、上記蛍光発光を第1センサ上に合焦し、第1画像を形成し、
上記第2レンズが、上記反射光を第2センサ上に合焦し、第2画像を形成する、ようになっている蛍光結像装置。
【請求項133】
更に、上記第1画像と上記第2画像とを表示する手段を含む、請求項132に記載の装置。
【請求項134】
上記励起波長領域が、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項132に記載の装置。
【請求項135】
上記励起波長領域が、600〜800nmのスペクトル域内にある、請求項134に記載の装置。
【請求項136】
更に、上記反射光を、上記蛍光発光の正規化に用いる手段を含む、請求項132に記載の装置。
【請求項137】
上記第1センサと上記第2センサとが、CCDである、請求項132に記載の装置。
【請求項138】
上記励起波長領域が、広帯域光源から分けられたものである、請求項132に記載の装置。
【請求項139】
上記光が、レーザーによって生成されたものである、請求項132に記載の装置。
【請求項140】
上記光が、発光ダイオードによって生成されたものである、請求項132に記載の装置。
【請求項141】
更に、内視鏡を含む、請求項132に記載の装置。
【請求項142】
更に、拡大光学系を含む、請求項132に記載の装置。
【請求項143】
更に、縮小光学系を含む、請求項132に記載の装置。
【請求項144】
更に、拡大光学系を含む、請求項143に記載の装置。
【請求項145】
励起波長領域の光で、正常又は異常な対象物体を照明し、上記励起波長領域よりも波長の長い発光波長領域内で蛍光発光を励起し、且つ、上記励起波長領域内に反射光を生成するステップと、
上記励起波長領域を、上記正常な対象物体が上記異常な対象物体より低い強度の上記蛍光発光を励起し、上記反射光が正常な対象物体と異常な対象物体とに対して同程度の強度を有するように、選ぶステップと、
上記蛍光発光と上記反射光とを検出し、且つ、上記反射光から、上記蛍光発光を分離するステップと、
上記蛍光発光を第1センサ上に合焦し、第1画像を形成するステップと、
上記反射光を第2センサ上に合焦し、第2画像を形成するステップと、
を含む蛍光結像方法。
【請求項146】
更に、上記第1画像と上記第2画像とを表示するステップを含む、請求項145に記載の方法。
【請求項147】
上記励起波長領域が、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項145に記載の方法。
【請求項148】
上記励起波長領域が、600〜800nmのスペクトル域内にある、請求項147に記載の方法。
【請求項149】
更に、上記反射光を、上記蛍光発光の正規化に用いるステップを含む、請求項145に記載の方法。
【請求項150】
上記第1センサと上記第2センサとが、CCDである、請求項145に記載の方法。
【請求項151】
上記励起波長領域が、広帯域光源から分けられたものである、請求項145に記載の方法。
【請求項152】
上記光が、レーザーによって生成されたものである、請求項145に記載の方法。
【請求項153】
上記光が、発光ダイオードによって生成されたものである、請求項145に記載の方法。
【請求項154】
更に、内視鏡を含む、請求項145に記載の方法。
【請求項155】
更に、拡大光学系を含む、請求項145に記載の方法。
【請求項156】
更に、縮小光学系を含む、請求項145に記載の方法。
【請求項157】
更に、拡大光学系を含む、請求項156に記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1励起波長領域内の光によって、正常又は異常な対象物体を照明し、第1蛍光発光を励起する手段と、
第2励起波長領域内の光によって、上記対象物体を照明し、第2蛍光発光を励起する手段と、
上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光とを取得する手段と、を含んでおり、
上記第1励起波長領域は、上記正常な対象物体が上記異常な対象物体よりも強い強度の上記蛍光発光を励起するように選ばれており、且つ、上記第2励起波長領域は、正常な対象物体が異常な対象物体よりも低い強度の第2蛍光発光を励起するように選ばれている、蛍光結像用装置。
【請求項2】
上記第1励起波長領域が、上記第1励起波長領域内に第1反射光を生成し、上記第2励起波長領域が、上記第2励起波長領域内に第2反射光を生成する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光を取得する手段が、更に、上記第1蛍光発光と、第2蛍光発光と、上記第1反射光と、上記第2反射光とを、上記第1蛍光発光と上記第1反射光とを含む第1ビームと、上記第2蛍光発光と上記第2反射光とを含む第2ビームとに分離する、分離器を含んでいる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
更に、上記第1ビームから上記第1反射光を除去する第1バンドパス/ロングパスフィルターと、上記第2ビームから上記第2反射光を除去する第2バンドパス/ロングパスフィルターと、を含んでいる、請求項2又は3に記載の装置。
【請求項5】
更に、上記第1ビームを第1センサ上に合焦し、第1画像を形成する第1レンズと、上記第2ビームを第2センサ上に合焦し、第2画像を形成する第2レンズと、を含んでいる、請求項1乃至4に記載の装置。
【請求項6】
上記分離器が、少なくとも1つの光変調器を含んでいる、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
上記分離器が、少なくとも1つのダイクロイックミラーを含んでいる、請求項3に記載の装置。
【請求項8】
上記第1センサと上記第2センサとが、CCDである、請求項5に記載の装置。
【請求項9】
更に、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光とを表示する手段を含んでいる、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域とが、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光との重なりを減少するように選択されている、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
上記第1励起波長領域が電磁スペクトルの青領域内にあり、上記第2励起波長領域が赤/近赤外領域内にある、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
上記第1励起波長領域が400〜450nmのスペクトル域内にあり、上記第2励起波長領域が610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
400〜450nmのスペクトル域内で励起している第1励起−発光対が、450〜600nmのスペクトル域内にある対応する発光を有しており、610〜680nmのスペクトル域内で励起している第2励起−発光対が、680〜800nmのスペクトル域内にある対応する発光を有している、請求項1乃至12に記載の装置。
【請求項14】
更に、上記第2蛍光発光を、上記第1蛍光発光の正規化に用いる手段を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域の内の少なくとも1つが、広帯域光源から分けられたものである、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域の内の少なくとも1つが、少なくともレーザーか発光ダイオードによって提供されたものである、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
更に、内視鏡を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
更に、拡大光学系、及び/又は、縮小光学系を含んでいる、請求項1に記載の装置。
【請求項19】
複数のスペクトル領域を有している光によって、正常又は異常な状態の対象物体を照明し、対応する複数の蛍光発光を励起する手段と、
複数の蛍光発光を取得する手段と、
を含んでおり、
上記複数のスペクトル領域の少なくとも1つが、上記正常な対象物体が異常な対象物体よりも強い強度を有している第1蛍光発光を励起するように選ばれている、第1励起波長領域を含んでおり、
上記複数のスペクトル領域の少なくとも1つが、上記正常な対象物体が異常な対象物体よりも低い強度を有している第2蛍光発光を励起するように選ばれている、第2励起波長領域を含んでいる、蛍光結像用装置。
【請求項20】
上記複数のスペクトル領域が、上記複数の蛍光発光の複数の反射光を生成する、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
更に、上記反射光を取得する手段を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
更に、上記複数の蛍光発光と上記反射光とを受け取り、上記複数の蛍光発光と上記反射光とを、複数のスペクトル構成要素に分離する、分離器を含む、請求項20又は21に記載の装置。
【請求項23】
更に、上記複数のスペクトル構成要素を検知する複数の検出器を含む、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
上記複数の検出器が、CCDである、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
上記複数の分離器が、複数のダイクロイックミラーと複数の光変調器の内の少なくとも1つを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項26】
上記複数の分離器が、複数のフィルターを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項27】
上記複数のフィルターが、少なくとも1つのバンドパスフィルター、及び/又は、少なくとも1つのロングパスフィルターを含む、請求項26に記載の装置。
【請求項28】
更に、上記複数のスペクトル構成要素を、上記複数の検出器の上に合焦させる複数のレンズを含む、請求項19に記載の装置。
【請求項29】
更に、上記複数の蛍光発光を表示する手段を含む、請求項19に記載の装置。
【請求項30】
上記第1励起波長領域と上記第2の励起波長領域とが、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光との重なりを、減少するように選ばれている、請求項19に記載の装置。
【請求項31】
上記第1励起波長領域が電磁スペクトルの青領域内にあり、上記第2励起波長領域が電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項19に記載の装置。
【請求項32】
上記第1励起波長領域が400〜450nmのスペクトル域内にあり、上記第2励起波長領域が610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
400〜450nmのスペクトル域内で励起している第1励起−発光対が、450〜600nmのスペクトル域内にある対応する発光を有しており、610〜680nmのスペクトル域内で励起している第2励起−発光対が、680〜800nmのスペクトル域内にある対応する発光を有している、請求項19に記載の装置。
【請求項34】
更に、上記第2蛍光発光を、上記第1蛍光発光の正規化に用いる手段を含む、請求項19に記載の装置。
【請求項35】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域の内の少なくとも1つが、広帯域光源から分離されたものである、請求項19に記載の装置。
【請求項36】
上記第1励起波長領域と上記第2励起波長領域の内の少なくとも1つが、少なくともレーザーか発光ダイオードによって提供されたものである、請求項19に記載の装置。
【請求項37】
更に、内視鏡を含む、請求項19に記載の装置。
【請求項38】
更に、拡大光学系、及び/又は、縮小光学系を含んでいる、請求項19に記載の装置。
【請求項39】
正常又は異常な特徴を有している対象物体から、上記正常な特徴を有している対象物体が、上記異常な特徴を有している対象物体よりも強い強度の第1蛍光発光を励起するように、第1励起波長領域を選ぶステップと、
上記正常な特徴を有している対象物体が、上記異常な特徴を有している対象物体よりも低い強度の第2蛍光発光を励起するように、第2励起波長領域を選ぶステップと、
上記対象物体を、上記第1励起波長領域の光で照明するステップと、
上記第1蛍光発光を取得するステップと、
上記対象物体を、上記第2励起波長領域の光で照明するステップと、
上記第2蛍光発光を取得するステップと、
を含む、蛍光結像方法。
【請求項40】
更に、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光とを、表示するステップを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
更に、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光との重なりを減少するように、上記第1励起波長領域と上記第2の励起波長領域とを選ぶステップを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
更に、電磁スペクトルの青領域内にある上記第1励起波長領域と、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある上記第2励起波長領域とを選ぶステップを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
上記第1励起波長領域が400〜450nmのスペクトル域内にあり、上記第2励起波長領域が610〜680nmのスペクトル域内にある、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
更に、上記第2蛍光発光を用いて、上記第1蛍光発光を正規化するステップを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項45】
励起波長領域の光で、正常又は異常な対象物体を照明し、上記波長領域よりも波長の長い発光波長領域内で蛍光発光を励起し、且つ、上記励起波長領域内に反射光を生成する手段と、
検出器と、
第1レンズと、
第2レンズと、
を含んでおり、
上記励起波長領域が、上記正常な対象物体が上記異常な対象物体より強い強度の上記蛍光発光を励起し、上記反射光が正常な対象物体と異常な対象物体に対して同程度の強度を有するように、選ばれており、
上記検出器が、上記蛍光と上記反射光とを取得し、且つ、上記反射光から、上記蛍光発光を分離し、
上記第1レンズが、上記蛍光発光を第1センサ上に合焦し、第1画像を形成し、
上記第2レンズが、上記反射光を第2センサ上に合焦し、第2画像を形成するようになっている蛍光結像装置。
【請求項46】
更に、上記第1画像と上記第2画像とを表示する手段を含む、請求項45に記載の装置。
【請求項47】
更に、上記励起波長領域が、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項45に記載の装置。
【請求項48】
上記励起波長領域が、600〜800nmのスペクトル域内にある、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
更に、上記反射光を、上記蛍光発光の正規化に用いる手段を含む、請求項45に記載の装置。
【請求項50】
上記第1センサと上記第2センサとが、CCDである、請求項45に記載の装置。
【請求項51】
上記励起波長領域が、広帯域光源から分けられたものである、請求項45に記載の装置。
【請求項52】
上記光が、レーザー又は発光ダイオードによって生成されたものである、請求項45に記載の装置。
【請求項53】
更に、内視鏡を含む、請求項45に記載の装置。
【請求項54】
更に、拡大光学系を含む、請求項45に記載の装置。
【請求項55】
励起波長領域の光で、正常又は異常な対象物体を照明し、上記波長領域よりも波長の長い発光波長領域内で蛍光発光を励起し、且つ、上記励起波長領域内に反射光を生成するステップであって、
上記励起波長領域を、上記正常な対象物体が上記異常な対象物体より強い強度の上記蛍光発光を励起し、上記反射光が正常な対象物体と異常な対象物体に対して同程度の強度を有するように、選ぶステップと、
上記蛍光と、上記反射光とを取得し、且つ、上記反射光から、上記蛍光発光を分離するステップと、
上記蛍光発光を第1センサ上に合焦し、第1画像を形成するステップと、
上記反射光を第2センサ上に合焦し、第2画像を形成するステップと、
を含む、蛍光結像方法。
【請求項56】
更に、上記第1蛍光発光と上記第2蛍光発光とを、表示するステップを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
更に、上記励起波長領域が、電磁スペクトルの赤/近赤外領域内にある、請求項55に記載の方法。
【請求項58】
上記励起波長領域が、600〜800nmのスペクトル域内にある、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
更に、上記反射光を用いて、上記蛍光発光を正規化するステップを含む、請求項55に記載の方法。
【請求項60】
上記第1センサと上記第2センサとが、CCDである、請求項55に記載の方法。
【請求項61】
上記励起波長領域が、広帯域光源から分けられたものである、請求項55に記載の方法。
【請求項62】
上記光が、レーザー又は発光ダイオードによって生成されたものである、請求項55に記載の方法。
【請求項63】
更に、拡大光学系、及び/又は、縮小光学系を含む、請求項55に記載の方法。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図6a】
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【公表番号】特表2006−526767(P2006−526767A)
【公表日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508089(P2006−508089)
【出願日】平成16年5月28日(2004.5.28)
【国際出願番号】PCT/CA2004/000795
【国際公開番号】WO2004/106896
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(505446529)
【氏名又は名称原語表記】BRITISH COLUMBIA CANCER AGENCY
【Fターム(参考)】