説明

大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへのアクセスを制御するためのシステム及び方法

大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへのアクセスを制御するための方法は、ウェブ・ページを第1のユーザに提示することによって開始される。そのウェブ・ページは、大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへの第2のユーザのアクセスを制御するためのパラメータを受け取る。受け取られたパラメータはデータベース・サーバへ送られ、該データベース・サーバは受け取られたパラメータを、第2のユーザに関連するデータベース・レコードに記憶保存する。ゲーム・サーバは、第2のユーザから接続要求を受け取り、記憶保存されたパラメータを用いて、大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへの第2のユーザのアクセスを制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に多人数参加型コンピュータ・ゲームに関するものであり、特に大規模な多人数参加型(massively multiplayer)オンライン・ロールプレイング・ゲームへのアクセスを制限するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大規模な多人数参加型ゲーム(MMP)は、構内ネットワーク(例えば、イーサネット(登録商標))、中域ネットワーク(例えば、イントラネット)、あるいは広域ネットワーク(例えば、インターネット)などの通信ネットワークを通じて多数のユーザによって行われるコンピュータ・ゲームである。さらに、上記通信ネットワークは、データ伝送を円滑にするワイヤレス・ネットワーク、セルラー・ネットワーク、またはその他のシステムであってもよい。MMPでは、そのゲーム内の参加者及びそのアバター(「プレーヤー」)は、他のプレーヤー、そして、そのゲーム内に存在してゲームの一部である自律的な「プレーヤーでないキャラクター」と自由に対話する。MMPの初期の例には、Ultima Online、EverQuest、及びCrossGateなどがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
大部分のMMPは、神話または神秘的な世界の中で起こるファンタジーのロールプレイング・ゲーム(RPG)である。プレーヤーの観点から、MMPには始まりも終わりもないので、大部分のMMPは時間を超越しているようである。新規のプレーヤーは、進行中のゲームにいつでも参加することができ、ゲームが新たに始まるのを待つ必要はない。さらに、多くのMMPでは、絶対的なゲームの終了点の定義すらされておらず、ゲームを終わらせることは論理的に不可能である。従って、いったんゲームが始まると、それは無期限に続けることができる。その結果、MMPのプレーヤーは、現実世界の中の人生に似た連続的な話の筋に巻き込まれる。MMPによって、プレーヤーは彼らのアバターを作成し、他のプレーヤーと個人的な関係を形成し、そのゲームのリアリティーを通じて社会的な相互交流を楽しむことが可能になる。
【0004】
残念なことに、大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲーム(MMORPG)の現状である、没頭させる性質によって、多くのプレーヤーは、進行中のゲームをすることに膨大な時間を費やしている。その理由は多種多様である。ゲーム中の重要な進展を見逃すのを恐れるプレーヤーもいる。ゲーム内の他のプレーヤーよりも自分のキャラクターをより一層、より素早く展開させるために、常にゲームをするプレーヤーもいる。
【0005】
MMORPGに関連する第2の問題は、ゲームの行なわれる「世界」が、個人を監督しようとしても容易に監視ができない仮想世界であることである。例えば、プレーヤーが未成年の場合、親または保護者は、そのプレーヤーがいつまたはどのくらいの時間ゲームをしたのか知る術がなく、親または保護者は、その未成年者がゲームをしている間に好ましくない振る舞いをしていないと確信することもできない。
【0006】
従って、プレーヤーのMMORPGへのアクセスを制御し、プレーヤーのゲーム使用を監視するための新規な方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ある一定の回数、又は、ある一定の期間、アクセスを制御するように構成することが可能なMMORPGへのアクセスを制御するためのシステム及び方法を提供する。本発明は、監督するユーザがプレーヤーの行動を絶えず監視することを必要とせずに、監督するユーザがプレーヤーの振る舞いを調べるための好都合な方法も提供する。いくつかの実施の形態において、開示される上記システム及び方法は、MMORPGのプレーヤーが、ゲームに熱中することを自己規制するために用いることができる。
【0008】
ある態様において、本発明は、MMORPGへのアクセスを制御するための方法に関する。ゲーム内またはモバイル機器のインターフェースのようなウェブ・ページあるいはその他の適切なインターフェースを、監督するユーザに提示することができる。監督するユーザは、プレーヤーのゲームへのアクセスを制御するための1つ以上のパラメータを提供する。該パラメータは、中継システムまたはサーバを介して送信することができる。受信されたパラメータはデータベースへ送信され、そこで上記プレーヤーに関連するデータベース・レコードに記憶保存される。接続の要求がゲーム・サーバで受信されると、データベースに記憶保存されたパラメータが、プレーヤーのゲームへのアクセスを制御する。
【0009】
別の態様において、本発明は、MMORPGへのアクセスを制御するためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段を具体化する製品に関する。上記コンピュータで読み込み可能なプログラム手段は、ゲーム内またはモバイル機器のインターフェースのようなウェブ・ページあるいはその他の適切なインターフェースを、監督するユーザに提示する。コンピュータで読み込み可能なプログラム手段は、プレーヤーのゲームへのアクセスを制御するための1つ以上のパラメータを受け取り、当該1つ以上パラメータを、上記プレーヤーに関連するデータベース・レコードに記憶保存するためのデータベースへ送信する。上記パラメータは、中継システムまたはサーバを介して送信することができる。接続要求がゲーム・サーバで受信されると、上記コンピュータで読み込み可能なプログラム手段は、データベースに保存されたパラメータを検索し、上記検索されたパラメータに対応するゲームへのプレーヤーのアクセスを制御する。上記接続要求は、それがゲーム・サーバに届く前に中継システムまたはサーバによって遮断される場合もある。
【0010】
さらに別の態様において、本発明は、大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへのアクセスを制御するためのシステムに関する。上記システムは、ウェブ・サーバ、上記ウェブ・サーバと通信するデータベース・サーバ、及び上記ウェブ・サーバとデータベース・サーバの両方と通信するゲーム・サーバを含んで成る。いくつかの実施の形態において、その他の中継システムを提供することができる。上記ウェブ・サーバは、ユーザ・インターフェースを監督するユーザに提示し、上記監督するユーザから、プレーヤーのゲームへのアクセスを制御するためのパラメータを受け取る。いくつかの実施の形態では、ゲーム内またはモバイル機器のインターフェースのような、その他の適切なインターフェースを用いて、アクセスの制御が支援される。上記データベース・サーバは、ウェブ・サーバから、プレーヤーのゲームへのアクセスを制御するためのパラメータを受け取り、上記プレーヤーに関連するデータベース・レコードに上記パラメータを記憶保存する。別の実施の形態において、上記ウェブ・サーバは、中継サーバを通じてデータベース・サーバと通信する。上記ゲーム・サーバは、接続要求をプレーヤーから受け取り、データベース・サーバから受け取ったデータに対応するゲームへのアクセスを禁止する。
【0011】
本発明のこれら及びその他の態様は、以下の詳細な説明及び添付された図表から容易に明らかになるであろうが、それらは本発明を説明するためのものであって、本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
MMPの内容と性質は、それが広く成功を収めるための鍵であり、典型的なMMPの技術的基盤を理解することが重要である。コンピュータ・ゲームを、たとえそれがMMPであっても、たった1台のコンピュータでホスティングし、プレーすることは可能ではあるが、それはMMPにとって好ましくない。図1は、本発明の1つの実施の形態による分散コンピュータ・システム100を示す。
システム100は、サーバ・プラットフォーム102と、通信ネットワーク110を通じて通信する1つ以上のクライアント・システム112、114、116、118を含んで成る。図1に示される実施の形態において、サーバ・プラットフォーム102は、複数の個人サーバ104、106、108を含んで成る。その他の実施の形態においては、サーバ・プラットフォーム102が単一のサーバで構成されても良い。クライアントの数は事実上無制限であって、サーバ・プラットフォーム102の物理的特性によってのみ制約され、そして、通信ネットワーク110が上記2つを接続する。クライアント・ノード112、114、116、118がサーバ・プラットフォーム102と通信するための通信ネットワーク110のトポロジーは、バス、スター、またはリング・トポロジーでもよい。通信ネットワーク110は、イーサネット(登録商標)のような構内ネットワーク(LAN)、イントラネットのような大都市圏ネットワーク(MAN)、あるいはインターネットのような広域ネットワーク(WAN)でもよい。別の実施の形態において、通信ネットワーク110は、データ伝送を円滑にするワイヤレス・ネットワーク、セルラー・ネットワーク、またはその他のシステムなどを含むことができるが、これらには限定されない。各クライアント112、114、116、118は、1台以上のサーバ104、106、108に対応する通信リンク(またはセッション)を有する。図1に示されるように、「クライアント1」112は、通信リンク122を介して「サーバA」104と通信することが可能である。同様に、「クライアント2」114は、通信リンク124を介して「サーバB」106と通信することが可能である。図1に示されるように、通信ネットワーク110としては、専用ネットワークあるいはインターネットのような共有ネットワークであってもよい。理解されるように、上記システム100は、MMPを円滑に行うために調整された分散仮想環境である。
【0013】
クライアント・システム112、114、116、118及びサーバ104、106、108は、標準的な電話線、LANまたはWANリンク(例えば、T1、T3、56kb、X.25)、ブロードバンド接続(ISDN、フレーム・リレー、ATM)、及び無線接続など種々の接続を通じてネットワーク110に接続することができる。この接続は、種々の通信プロトコル(例えば、TCP/IP、IPX、SPX、NetBIOS、イーサネット(登録商標)、ARCNET(登録商標)、光ファイバー分散型データ・インターフェース(FDDI)、RS232、IEEE802.11、IEEE802.1la、及び直接非同期接続)を用いて確立することができる。その他のクライアント・ノード及びサーバ・ノード(図示せず)もネットワーク110に接続することができる。また、別の実施の形態において、クライアント・システムは、個々の別々なネットワークを用いてサーバに接続することができる。
【0014】
各クライアント112、114、116、118は、一般に、対話するオブジェクト(他のプレーヤー、地形(テレイン)、プレーヤーでないキャラクターなど)を表示し、そのゲームのインターフェースを表示し、プレーヤーの入力を処理し、音楽と音声を出力し、そして、その他のCPUまたは処理能力に負担をかける演算を遂行することに関与する。クライアント・ノード112、114、116、118としては、映像、音声、あるいは触覚によるゲーム内容を表示し、ゲームで対話するためのユーザ入力を受け取ることが可能ないずれの装置でもよい。クライアント・ノード112、114、116、118は、パーソナル・コンピュータ、Windows(登録商標)版端末、ネットワーク・コンピュータ、情報機器、パームトップ・コンピュータ(Psion PLC社製Series7など)、X−デバイス、ワークステーション、ミニ・コンピュータ、携帯情報端末(Palm Inc.社製Tungsten Cなど)、携帯用デジタル手持ち式ゲーム・システム(Nintendo of America Inc.社製Gameboy Advance(登録商標)など)、 ゲーム・コンソール(Sony Corporation of America社製Play Station 2(登録商標)など)、あるいは携帯型電話機(Motorola Inc.A388cなど)でもよい。
【0015】
クライアント112、114、116、118がパーソナル・コンピュータである場合の実施形態において、上記クライアントは、Pentium(登録商標)、Pentium II XEON(登録商標)、Celeron(登録商標)、及びPentium III(登録商標) マイクロプロセッサなどIntel Corp.of Mountain View、California社製プロセッサであるPentiumファミリー、Motorola Corp. of Schaumburg、Illonois社製のプロセッサであるPower PC(登録商標)製品、またはTransMeta Corp.of Santa Clara、 California社製のプロセッサであるCrusoe(登録商標)製品などの周辺に構築することができる。これらの実施の形態において、クライアント・ノード112、114、116、118は、これに限られるものではないが、Microsoft Corporation of Redmond、 Washington社製のWINDOWS 3.x(登録商標)、WINDOWS 95(登録商標)、WINDOWS 98(登録商標)、WINDOWS 2000(登録商標)、WINDOWS NT 3.51(登録商標)、WINDOWS NT 4.0(登録商標)、WINDOWS CE(登録商標)、及びWINDOWS XP(登録商標);Apple Computer of Cupertino、 California社製のMacOS(登録商標);Java(登録商標);UNIX(登録商標);またはLinuxなど、種々のオペレーティング・システムの制御のもとで動作することが可能である。
【0016】
別の実施の形態では、クライアント112、114、116、118が、異なるプロセッサ、オペレーティング・システム、及びその装置に合う入力装置を有してもよい。例えば、1つの実施の形態において、クライアント・ノードは、Palm、 Inc. of Santa Clara、 California社製のZire71携帯情報端末である。この実施の形態で、「Zire71」はPalmOS(商標)オペレーティング・システムの制御のもとで動作し、スタイラス入力装置及び五方向ナビゲータ装置を含んで成る。
【0017】
サーバ104、106、108のそれぞれは、一般に通信、データベース記憶保存、及びゲームの全体的な制御と管理を調整する。サーバ104、106、108は、一般に状態情報を保持し、これに限られるものではないが、その他のクライアント、車両、人工知能、テレイン、音楽及び音声など仮想環境内の種々のオブジェクトとクライアントとの対話を調整する。サーバ104、106、108のそれぞれは、セキュリティ、ゲームでのゴールの記録、それらゴールを目指す各プレーヤーの進行度の採点と記録などの付加的な機能を提供する。サーバ(ノード)104、106、108としては、ゲームの要素を表すとともにゲームの入力を受け取って処理することが可能なファイルを記憶保存する、いかなる演算装置であってもよい。サーバ104、106、108は、ここで「サーバ・ファーム」と称される、単一サーバ・システムとして論理上機能するサーバ・システムの一群として提供されることが可能である。ある実施形態では、サーバ104、106、108が、多数の同時にアクティブなクライアント接続をサポートするマルチユーザ・システムである。サーバ104、106、108は、Pentium(登録商標)、Pentium II XEON(登録商標)、Celeron(登録商標)、及びPentium III(登録商標) マイクロプロセッサなどIntel Corp. of Mountain View、 California社製のプロセッサであるPentium(登録商標)ファミリー、Motorola Corp of Schaumburg、Illonois社製のプロセッサであるPower PC(登録商標)製品、またはTransMeta Corp.of Santa Clara、 California社製のプロセッサであるCrusoe(登録商標)製品などに基づいたコンピュータでもよい。サーバ104、106、108は、Microsoft Corporation of Redmond、 Washington社製のWINDOWS 3.x(登録商標)、WINDOWS 95(登録商標)、WINDOWS 98(登録商標)、WINDOWS 2000(登録商標)、WINDOWS NT 3.51(登録商標)、WINDOWS NT 4.0(登録商標)、WINDOWS CE(登録商標)、及びWINDOWS XP(登録商標)、Apple Computer of Cupertino、California社製のMacOS(登録商標);Java(登録商標);UNIX(登録商標);またはLinuxなど、種々のオペレーティング・システムの制御のもとで動作することができるが、これらに限られるものではない。
【0018】
図2は、クライアント112、114、116、118またはサーバ104、106、108として用いることができる典型的なコンピュータ200を示すブロック図である。図2に示されるように、コンピュータ200は、CPU(中央処理装置)210、プログラム及び/またはデータを一時的に記憶保存するための主記憶装置220、入力/出力(I/O)コントローラ230、ディスプレイ装置240、及びこれらの構成要素をつないで、相互に通信可能にするデータ・バス250を含んで成る。データ・バス250は、VESAバス、VESA VLバス、ISAバス、EISAバス、PCIバス、NuBus、あるいはMicroChannel Architectureバスでもよい。いくつかの実施の形態において、ディスプレイ装置240は、ATI Technoloies of Santa Clara、Caifornia社製のRadeon 7000 Mac Edition PCIビデオカードのようなビデオカード(図示せず)を介してデータ・バス250と通信する。主記憶装置220は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)及び読み出し専用メモリ(ROM)チップの両方を含むように構成することができる。コンピュータ200は、通常キーボード260、マウス265、またはI/Oコントローラ230に接続されたゲーム・コントローラ270のような1つ以上の入力/出力装置も有する。いくつかの実施の形態において、コンピュータ200は、「サウンド・カード」(図示せず)のような、音声を出すための専用回路を含んで成る。これら実施の形態のうちのいくつかで、サウンド・カードはI/Oコントローラ230によって制御される。別の実施形態では、サウンド・カードが直接、システム・バス250のインターフェースとなる。
【0019】
図2に示されるように、コンピュータ200は、通常、ハード・ディスク・ドライブ280も有する。該コンピュータは、オプションとして、3.5インチまたは5.25インチ・ディスクのようなフレキシブル・ディスクを受け入れるためのフレキシブル・ディスク・ドライブ、CD−ROMドライブ、CD−Rドライブ、CD−RWドライブ、DVD−ROMドライブ、または種々のフォーマットのテープ・ドライブのようなその他の記憶装置(図2に図示せず)を備えることができる。さらに別の実施の形態において、コンピュータ200は、Twintech Industry、 Inc. of Los Alamitos、 California社製の装置であるUSB Flash Drive製品のような手持ち式USB記憶装置を受けるためのUSB接続を備えることができる。
【0020】
次に図3を参照すると、管理クライアント300は、第2の通信ネットワーク110’を通じて管理サーバ310に接続するために用いられる。いくつかの実施の形態において、管理クライアント300は、ゲームを楽しむために用いられるクライアント112、114、116、118のうちの1つであってもよい。さらに別の実施の形態において、管理クライアント300は、パーソナル・コンピュータ、Windows(登録商標)版端末、ネットワーク・コンピュータ、情報機器、パームトップ・コンピュータ、X−デバイス、ワークステーション、ミニ・コンピュータ、携帯情報端末、携帯用デジタル手持ち式ゲーム、またはゲームを楽しむためには通常用いられないゲーム・コンソールでもよく、あるいは、それは携帯型電話機または固定回線電話機でもよい。管理サーバ310は、サーバ・プラットフォーム102に含まれるサーバのうちの1つであってもよい。別の実施の形態において、図3に示されるサーバのように、管理サーバ310は、第3の通信ネットワーク110”を通じて、サーバ・プラットフォーム102と分離されてはいるが、これと通信している。管理サーバ310は、図3で「320」として示されるデータベースを含んで成る。データベース320は、MicroStrategy、 Inc. of McLean、 Virginia社製のMicroStrategy 7i、またはDataMirror Corporation of Toronto、 Canada社製のTransformation Serverのようなリレーショナル(関係型)データベースでもよい。別の実施の形態において、データベース320は、Microsoft Corporation of Redmond、 Washington社製のJETのようなカード型データベースとして提供されてもよい。
【0021】
第2の通信ネットワーク110’としては、クライアント112、114、116、118がサーバ・プラットフォーム102に接続するために用いるのと同じ公衆通信回線の異なる部分であってもよい。別の実施の形態で、第2の通信ネットワーク110’は、通信ネットワーク110から物理的に離れている。管理クライアント300がパーソナル・コンピュータ、Windows(登録商標)版端末、ネットワーク・コンピュータ、情報機器、パームトップ・コンピュータ、X−デバイス、ワークステーション、ミニ・コンピュータ、携帯情報端末、携帯用デジタル手持ち式ゲーム、またはゲーム・コンソールである場合の実施形態において、通信ネットワーク110’は、インターネットのようなパケット交換方式ネットワークとして提供されてもよい。これらの実施形態のうちのいくつかでは、管理クライアント300が、ポイント・ツー・ポイント(PPP)通信プロトコルまたはシリアル・ライン・インターネット・プロトコル(SLIP)を通じてサーバ・プラットフォーム102と通信することができる。
【0022】
管理クライアント300が携帯型電話機である場合の実施形態において、管理クライアント300は、ワイヤレス・アクセス・プロトコル(WAP)またはiモード(登録商標)を介してサーバ・プラットフォームと通信することができる。管理クライアント300が電話機である場合の実施形態において、通信ネットワーク100’は単純な従来式電話サービス(POTS)を用いることができる。
【0023】
第3の通信ネットワーク110”としては、クライアント112、114、116、118がサーバ・プラットフォーム102に接続するために用いるのと同じ公衆通信回線の異なる部分であってもよい。別の実施の形態において、第3の通信ネットワーク110”は、通信ネットワーク110から物理的に離れている。また、別の実施の形態では、第3の通信ネットワーク110”が、第2の通信ネットワーク110’の一部であり、いずれも通信ネットワーク110から離れている。さらに別の実施の形態では、第3の通信ネットワーク110”、第2の通信ネットワーク110’、及び通信ネットワーク110がすべて、同じネットワークの一部である。
【0024】
図4は、管理サーバ310への接続及び適切な認証の際に、管理クライアント300であるユーザ(「監督するユーザ」と称する。)に提示される画面例の1つの実施の形態を示す図である。別個のクライアントとして図4に示されているが、管理クライアントは、適切に認証されたユーザによって用いられる、いずれのクライアント・システム112、114、116、118でもよい。監督するユーザは、パスワード、パスフレーズ、証明書、トークンに基づいた技術、公開鍵技術、または生体測定技術など多数の周知の技術のうちいずれか1つを用いて、管理サーバ310に自分自身を認証させることができるが、これらに限られるものではない。
【0025】
図4は、管理クライアント300が、Microsoft Corporation of Redmond、Washington社製のINTERNET EXPLORER(登録商標)、またはApple Computer of Cupertino、California社製のSAFARI(登録商標)のようなブラウザ・プログラムを使って管理サーバ310と通信する場合の実施の形態の画面例を示す図である。別の実施の形態において、管理クライアント300は、管理サーバ310と通信するためのブラウザ・プログラムを必要としない。例えば、管理サーバ310は、従来のクライアント・サーバ・プログラムを実行することが可能であり、そこで、上記アプリケーション・プログラムは、管理サーバ310上で実行し、アプリケーション出力は、X−Windowsのようなプレゼンテーション・レベルのプロトコルを用いて管理クライアント300へ送られる。別の実施の形態で、管理クライアント300は、クライアント・システム112、114、116、118上で実行されるために特に書かれたアプリケーション・プログラムである。さらに別の実施の形態において、上記したように、管理クライアント300は、携帯型電話機または標準的な電話機であってもよい。これらの実施の形態において、管理サーバ310は、画像データの画面の代わりに音声メニューを用いて管理クライアント300と通信することができる。
【0026】
監督するユーザがいったん自分自身の認証を行い、そのアカウント・パラメータの入力を希望している、ゲームをするユーザを選択して、そして、管理サーバ310が、監督するユーザは上記ゲームをするユーザのためのアカウント・パラメータを変更する権限を有することを確認すると、管理サーバ310は、上記ゲームをするユーザに関連するパラメータを設定するための多数のダイアログ・ボックスを提供する。図4に示される実施の形態には、5つのダイアログ・ボックス、すなわち、ゲーム・タイムアウト・ダイアログ410、親への通知ダイアログ420、履歴ダイアログ430、チャット・ロギング・ダイアログ440、及び制限ダイアログ450がある。ダイアログ・ボックス410、420、430、440、450は、画面400を記述するHTMLページ内のHTMLコードとして実行することができる。
あるいは、各ダイアログ・ボックスはActiveX(登録商標)コントロールまたはJAVA(登録商標)アプレットとして実行することができる。さらに別の実施の形態で、ダイアログ・ボックス410、420、430、440、450は、対象となるクライアント装置上で実行するために特に書かれたアプリケーション・コードによって作成することができる。
【0027】
ゲーム・タイムアウト・ダイアログ410によって、ユーザは1回のゲーム・セッションの最長時間を指定することができる。ユーザはタイムアウト・ボタン412をクリックし、このコントロールのためのパラメータを指定する。図5Aは、タイムアウト・ボタン412がクリックされたときに管理クライアント300へ送信されるページ510を示す図である。
図5Aに示される実施の形態において、上記ページは、多数のタイムアウト時間のうち1つを選ぶことができるプルダウン・メニュー512を含んでいる。別の実施の形態で、タイムアウト時間はラジオ・ボタンを用いて選択することができる。
あるいは、タイムアウト時間は、監督するユーザによって空白のフィールドに提供されてもよい。タイムアウト時間が選択されまたは入力されると、そのタイムアウト時間は管理サーバ310へ送信され、管理サーバ310はそれを、プレーヤーのアカウントに対応するデータベース・レコードに記憶保存する。
【0028】
別の実施の形態において、ページ510は、ゲームをするユーザをゲームから直ちにログアウトさせるための制御を含むことができる。これらの実施の形態では、その制御の起動によって、メッセージがサーバ・プラットフォーム102に送られ、特定されたユーザに関連するゲームのセッションが終了する。さらに別の実施の形態において、ページ510は、プレーヤーのアカウントをロックするための制御を含んでいてもよい。
これらの実施の形態において、ロックされたアカウントによって、プレーヤーはそのアカウントのロックが解除されるまで、ゲームへのアクセスができなくなる。
【0029】
再び図4を参照すると、親への通知ダイアログ420は、監督するユーザに、特定されたゲーム・プレーヤーの振る舞いに関する情報を表示する。図4に示される実施の形態において、親への通知ダイアログ420は、最も間近に発生した振る舞いのイベントに関する概要情報422を含んでいる。図4に示される実施の形態は、ネガティブ(消極的)な振る舞いのイベントに関するものであるが、ゲームでゴールを達成したなどポジティブ(積極的)な振る舞いのイベントも表示することができる。親への通知ダイアログ420について、図示した実施の形態では、「すべてを表示」ボタン424も含んでいる。「すべてを表示」ボタン424をクリックすると、メッセージが管理サーバ310へ送られる。そのメッセージを受けて、管理サーバ310は、データベースに、指定されたゲーム・プレーヤーについての振る舞いのイベントの完全なリストを問い合わせる。HTMLの実施の形態で、管理サーバ310は、図5Bに示される種類のHTMLページで返答する。図5Bに示されるように、親への通知ダイアログ520は、振る舞いのイベント522、何らかの規律が課された開始時刻524、何らかの規律が課された終了時刻526、ゲーム・プレーヤーがその規律に不服を言ったか否か528、及び不服のステータス529に関する追加情報を含んでいる。図5Bに示されるように、多様な、親への通知ページ520が必要であろう。
【0030】
別の実施の形態において、親への通知ダイアログ・ボックス420は、監督するユーザが、親への通知のそれぞれのコピーを電子メールまたはSMSメッセージでその都度要求できる制御を含んでいてもよい。さらに別の実施の形態において、親への通知ダイアログ・ボックス420は、受信され得る、親へのネガティブ(否定的)な通知の数について上限を入力するためのフィールドを含んでいてもよい。これらの実施の形態では、親へのネガティブな通知の数が入力された上限を越えると、プレーヤーのアカウントはロックされる。これらの実施の形態のうちさらに別のいくつかで、監督するユーザは、受信された、親へのネガティブな通知の数が上限を越えた場合、プレーヤーのアカウントがロックされる時間を指定することができる。
【0031】
ゲームプレー履歴ダイアログ・ボックス430は、監督するユーザに対して、プレーヤーのアカウントについてのゲームプレー統計に関する情報を提供する。図示した実施の形態において、1日分の履歴は詳細ボックス432に記載される。図の実施形態に示されるように、詳細ボックスは、日付、プレーヤーがゲームをするのに費やした合計時間、及びプレーヤーがその日ゲームをした時間中の最も早い時刻と最も遅い時刻を含んでいる。図4に示された実施の形態は、プレーヤーの活動の、週ごとの要約を要求するためのチェック・ボックスを含んでいる。要求された要約は、監督するユーザに電子メールで、またはSMSメッセージとして送信される。上述した実施の形態では、「続きを表示」ボタン436も含んでいる。「続きを表示」ボタン436をクリックすると、メッセージが管理サーバ310へ送られる。送られたメッセージに答えて、管理サーバ310は、データベースに、指定されたユーザのゲームプレー履歴に関する統計を編集するよう問い合わせる。HTMLの実施の形態では、図5Cに示される種類のHTMLファイルが監督するユーザに表示される。
【0032】
図5Cに示されるゲームプレー履歴画面530の実施の形態は、監督するユーザが、ゲームプレー履歴を要求する日数を指定できるプルダウン・メニュー532を含んでいる。別の実施の形態において、上記履歴日数はラジオ・ボタンを用いて選択することができる。あるいは、履歴日数は、監督するユーザによって空白のフィールドに提供することができる。履歴日数が選択または入力されると、それは管理サーバ310へ送信され、管理サーバ310は、データベース320に、指定されたユーザのゲームプレー履歴から適切な日数を検索するよう問い合わせる。図5Cに示されるようなゲームプレー履歴ページ530の実施の形態には、ゲームをするのに費やされた合計時間数及び各日の最終ログイン時刻を含んでいるテーブル534も包含される。
【0033】
オンライン・ゲームのよく知られている特徴は、ゲームのその他のプレーヤーと「チャット」が可能なことである。プレーヤーがテキストをテキスト・フィールドに入力すると、別のプレーヤーに送信される。送信されたテキストは、さらに別のプレーヤーの画面上に現れる。チャット・ロギング・ダイアログ440によって、「チャット」の保存は有効または無効になる。監督するユーザが、チャット・ロギング・ダイアログ・ボックス440の「オン」ボタン442をクリックすると、その選択は管理サーバ310に送信され、管理サーバ310は、そのゲームをするユーザのアカウントに対応するデータベース・レコードにそのパラメータを記憶保存する。
【0034】
制限ダイアログ450によって、監督するユーザは、プレーヤーがゲームをしてもよいと許可される特定の回数および継続時間を制御するためのパラメータを設定することが可能になる。図4に示される実施の形態において、監督するユーザは、プレーヤーがゲームをしてもよい週当たりの時間数を設定することができ、あるいは、プレーヤーがゲームをしてもよい週当たりの特定の回数を制御することができる。「編集」ボタン452をクリックすると、メッセージが管理サーバ310へ送られる。HTMLの実施の形態において、管理サーバ310は、図5Dに示される種類のHTMLページ550で返答する。図5Dに示された実施の形態では、「ゲーム時間カレンダー」のページ550が監督するユーザに表示される。このページ550は、監督するユーザが、プレーヤーがゲームをしてもよい週当たりの時間数を選択することを可能にするプルダウン・メニューを含んでいる。ページ550は、監督するユーザが、プレーヤーがゲームをしてもよい時間帯及びプレーヤーがゲームをしてはいけない時間帯を指定することを可能にするカレンダーも含んでいる。いくつかの実施の形態において、時間帯の選択は、その時間を表す長方形の上をクリックすることによって行われる。例えば、図5Dに示される実施の形態で、監督するユーザは、長方形558をクリックすることによって日曜の夜9:00PMから10:00PMまでゲームができるようにすることができる。同様に、既述の実施形態において、監督するユーザは、長方形560をクリックすることによって土曜日の11:00PMから深夜までゲームができないようにすることができる。
【0035】
図5Dに示された実施の形態は、「平日」欄562及び「週末」欄564も含んでいる。これらの欄によって、月曜から金曜まで、または土曜と日曜のそれぞれにゲームができるかできないかを一律に決めることが可能になる。いったん監督するユーザが、ゲームをすることが許可される合計時間数及びゲームをすることが許可される特定の時間を指定すると、監督するユーザは「送信」ボタン556をクリックして、そのパラメータを管理サーバ310に送信する。管理サーバ310は、送信されたパラメータをそのプレーヤーに関連するデータベース・レコードに記憶保存する。
【0036】
次に図6を参照すると、ユーザがゲームにログインしたときに、サーバ・プラットフォーム102によって講じられるステップの1実施形態がフローチャートに示されている。ユーザは自分自身をサーバ・プラットフォーム102に認証させる(ステップ602)。いったん認証されると、サーバ・プラットフォーム102は、管理サーバ320にゲームプレー・パラメータを要求する(ステップ604)。プレーヤーのゲームプレー・パラメータを受け取ると、サーバ・プラットフォーム102は、現在の日付及び時刻とゲームプレー・カレンダー562を介して入力された情報とを比較することによって、上記ゲームをするユーザがゲームへのログインを禁止されているかどうか判定する(ステップ606)。別の実施の形態において、サーバ・プラットフォーム102は、上記ユーザがゲーム管理者または監督するユーザによって明示的に禁止されているかどうかチェックする。現在の日付と時刻にゲームをすることが許可されていない場合、そのプレーヤーのセッションは終了する(ステップ608)。そうではない場合、サーバ・プラットフォーム102は、この時間中にプレーヤーがゲームをした合計時間をチェックし、それを制限プルダウン・メニュー552に入力された上限と比較する(ステップ610)。プレーヤーが現在の時間中に割り当てられた時間を超えると、サーバ・プラットフォーム102はそのセッションを終了させる(ステップ608)。超えていなければ、サーバ・プラットフォーム102は、プレーヤーのパラメータをチェックし、チャット・ロギングが有効になっているかどうか判定する(ステップ612)。もし有効であれば、サーバ・プラットフォーム102は、そのプレーヤーのクライアントにすべてのチャット活動をログするようメッセージを送り(ステップ614)、ゲームが始まる。有効でなければ、チャット・ロギングなしでゲームが始まる。サーバ・プラットフォーム102はゲームが行なわれている間タイマーを起動し、ユーザがゲームをした時間数を監視する。
ゲームをしている間、ユーザは自主的にログアウトすることができる(ステップ618)。ゲームの進行中、サーバ・プラットフォーム102は、ユーザが費やした時間を定期的にチェックし、ユーザが割り当てられた時間を越えたかどうかを判定し、あるいは、ユーザがゲームをすることが禁じられている時間帯に入ったかどうかを判定する(ステップ620)。もしこれが起きた場合、サーバ・プラットフォーム102はプレーヤーのゲーム・セッションを終了させる。
【0037】
さらに図6をより詳細に参照すると、上記プレーヤーは自分自身をサーバ・プラットフォーム102に認証させる(ステップ602)。プレーヤーは、これらに限られるものではないが、パスワード、パスフレーズ、証明書、公開鍵技術、または生体測定技術など多数の周知の技術のうちいずれか1つを用いて、サーバ・プラットフォーム102に自分自身の認証を行うことができる。
【0038】
いったん上記プレーヤーが適切に認証されると、サーバ・プラットフォーム102は、認証されたプレーヤーのゲームプレー・パラメータを管理サーバ310に要求する(ステップ604)。サーバ・プラットフォーム102は、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)を用いて共通ゲートウェイ・インターフェース(CGI)の要求を管理サーバ310へ出すことができる。別の実施の形態では、サーバ・プラットフォーム102が、SQLに準拠したデータベース・クエリーを管理サーバ310へ送信する。さらに別の実施の形態において、サーバ・プラットフォーム102は、XML−RPC要求を、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)またはその他適切なインターフェース機構を用いて管理サーバまたはその他の中継サーバへ出すことができる。また、別の実施の形態では、SOAP、RPC、またはDCOMを含む構成とすることができる。管理サーバ310は、認証されたプレーヤーのゲームプレー・パラメータを検索し、そのパラメータをサーバ・プラットフォーム102へ送信する。
【0039】
図6に示すステップの実施の形態では、サーバ・プラットフォーム102が、初めにゲームプレー・カレンダーをチェックし、プレーヤーがこの時間中にゲームをすることを許可されているかどうかを判定する(ステップ606)。いくつかの実施の形態において、この判定は、現在の時刻とゲームプレー・カレンダーを表すテーブルとを比較することによって行われる。上記テーブルは、対応する時間中にゲームをすることが許可されているかどうかを示すフラグがそれぞれ付いている時間帯を含んでいる。ゲームプレー・カレンダーが、ゲームをすることは禁じられていることを示した場合、そのプレーヤーのセッションは終了する(ステップ608)。いくつかの実施の形態において、プレーヤーが、例えば、禁止された時間帯の5分前などのように、ゲームをするには不十分な時間にゲームへのログインを試みた場合、サーバ・プラットフォーム102はプレーヤーのセッションを終了させることができる。時間情報は、ゲームのプレーヤーの現地時間に対応して、または、例えば、グリニッジ標準時(GMT)のような基準時間帯に対応して記憶保存することができる。
【0040】
現在の時間にゲームをすることが許可されていることを、ゲームプレー・パラメータが示した場合、図6に示される実施の形態において、サーバ・プラットフォーム102は次に、プレーヤーが許可された合計のゲーム時間をその時間中に越えたかどうかを判定するためにチェックを行う(ステップ612)。いくつかの実施の形態において、これは、ゲームをした合計時間と制限プルダウン・メニュー552に入力された時間の上限とを比較することによって行われる。プレーヤーがゲームをした合計時間が入力された上限を超える場合、そのプレーヤーのセッションは終了する(ステップ608)。いくつかの実施の形態において、そのゲームと意味のある対話を実現するのに十分な時間が残っていない場合に、サーバ・プラットフォーム102はプレーヤーのセッションを終了させることができる。
【0041】
プレーヤーがゲームをすることが現在の時間中に認証されており、ゲームをする時間の上限を超えていない場合、サーバ・プラットフォーム102はプレーヤーのゲームプレー・パラメータをチェックし、チャット・ロギングを可能にすべきかどうかを判定する(ステップ612)。可能にすべきでない場合、進行中のゲームがすぐに始まる。一方、チャット・ロギングを可能にすべき場合、サーバ・プラットフォーム102はプレーヤーのクライアントにすべてのチャット活動をログするよう知らせるメッセージを送る(ステップ614)。いくつかの実施の形態において、上記クライアントは、監督するユーザのみがアクセスすることができるクライアント・プラットフォーム上の安全なファイルにすべての送受信されたチャット・メッセージのコピーを記憶保存することによってチャット・ロギングを行なう。また、別の実施の形態において、上記クライアント・プラットフォームは、すべての送受信されたチャット・メッセージのコピーを別のコンピュータまたは管理クライアント310へ、記憶保存及び後に監督するユーザが見直すために送信する。さらに別の実施の形態では、上記クライアントが、すべてのチャット・メッセージを1つのファイルに記憶保存することができ、そのファイルは監督するユーザに電子メール送信される。これらの実施の形態のうちいくつかで、上記クライアントは、現在行なわれているチャットのセッションが終わったかどうかと無関係に、チャット・メッセージのバッチを送信することができる。
【0042】
図6に示された実施の形態において、サーバ・プラットフォーム102は、ゲームが行なわれている間、タイマーを起動する(ステップ616)。ユーザが自主的にゲームからログアウトした場合(ステップ618)、そのプレーヤーのセッションは終了する(ステップ608)。そうでない場合、タイマーの数値は、プレーヤーが現在のセッションの間にゲームをする上限を超えないようにするために用いられる(ステップ620)。いくつかの実施の形態において、これは、タイマーの数値とプレーヤーのゲームプレー・パラメータからのゲームプレー合計時間数とを定期的に足し合わせることによって実現される。この合計は、満足のいく解決を提供するために決定される任意の間隔でチェックされる。上記合計については、1時間ごと、半時間ごと、15分ごと、5分ごと、または1分ごとにチェックすることができる。上記合計が、プレーヤーがゲームをする上限を越えた場合、そのユーザのセッションは終了する(ステップ608)。
【0043】
サーバ・プラットフォーム102は、ゲームプレー・カレンダーも定期的にチェックし、ユーザが現在の時間中ゲームをすることが認証されているかどうか判定する(ステップ620)。上記合計は、満足のいく解決を提供するために決定される任意の間隔でチェックされる。これは、サーバ・プラットフォーム102によって1時間に1回行なわれる。別の実施の形態において、管理サーバは、次の時間にゲームをすることが禁じられているプレーヤーのリストを有するメッセージを、毎時間の初めにサーバ・プラットフォーム102へ送信することができる。それらのユーザのうち誰かがログインしている場合、それらのゲームのセッションは終了する。別の実施の形態において、サーバ・プラットフォーム102は、アクセスのためのデータベースに対してチェックされる要求を有するメッセージを、集中アクセス・システム、あるいはその他の中継システムまたはサーバへ送信する。
【0044】
監督するユーザ及びゲーム・プレーヤーについて述べてきたが、特定のプレーヤーは、彼ら自身のアカウントのためのパラメータを自主規制の形で提供することが考えられる。プレーヤーは、ゲームをすることに過度の時間を費やしていると認識しているので、これを行なうことができる。あるいは、プレーヤーは、これらのパラメータを用いて、ある経済的境界の範囲内にとどまることができる。例えば、20時間ゲームにアクセスでき、20時間を超えると1時間ごとに追加料金が必要になる定額料金を支払っているプレーヤーは、20時間を越えるゲームへのアクセスを禁止するようにそのゲームに指示することが可能である。
【0045】
本発明は、1つ以上の製品上または製品内で具体化される1つ以上のコンピュータで読み込み可能なプログラムとして提供されることが可能である。上記製品は、フレキシブル・ディスク、ハード・ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD、DVD−ROM、フラッシュ・メモリ・カード、USB記憶装置、PROM、RAM、ROM、または磁気テープでもよい。一般に、上記コンピュータで読み込み可能なプログラムは、どんなプログラミング言語でも実行可能である。用いることが可能な言語のいくつかの例には、C、C++、またはJAVA(登録商標)などがある。上記ソフトウェア・プログラムは、オブジェクト・コードとして1つ以上の製品上または製品内に記憶保存することが可能である。
【0046】
MMPへのプレーヤーのアクセスを制限する方法及びシステムを、好ましい実施の形態に関して述べてきたが、本発明による方法及びシステムは、好ましい実施の形態に限られない。特に、データベースに記憶保存され、アクセスを制御するために用いられるデータの種々の組み合わせは、当業者に容易に理解される。また、本発明の範囲から逸脱することなしに、種々の省略、追加及び修正が上記の方法及びシステムに対して行なわれることが可能であり、そして、すべてのそうした修正及び変更は、添付請求項に明示される、本発明の範囲内に含まれるよう意図されていることを当業者は容易に理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の1つの実施の形態による分散コンピュータ・システムを示すブロック図である。
【図2】本発明との関連において有用なコンピュータの1つの実施の形態を示すブロック図である。
【図3】コンピュータがゲームへのアクセスを制御するパラメータを設定するために用いられる、分散システムの1つの実施の形態を示すブロック図である。
【図4】ゲームへのアクセスを制御するためのパラメータ・データを収集するために用いられる、画面の1つの実施の形態を示す画面例である。
【図5A】ゲームへのアクセスを制御するためのパラメータ・データを収集するために用いられる、画面の1つの実施の形態を示す画面例である。
【図5B】ゲームへのアクセスを制御するためのパラメータ・データを収集するために用いられる、画面の1つの実施の形態を示す画面例である。
【図5C】ゲームへのアクセスを制御するためのパラメータ・データを収集するために用いられる、画面の1つの実施の形態を示す画面例である。
【図5D】ゲームへのアクセスを制御するためのパラメータ・データを収集するために用いられる画面の1つの実施の形態を示す画面例である。
【図6】データベース・サーバによって提供されるゲームプレー・パラメータを用いた、ゲーム・サーバによって講じられるステップの1つの実施の形態を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへのアクセスを制御するための方法において、
前記方法が:(a)ユーザ・インターフェースを第1のユーザに提示するステップと;(b)前記ユーザ・インターフェースを介して、大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへの第2のユーザのアクセスを制御するためのパラメータを受け取るステップと;(c)受け取られたパラメータをデータベース・サーバへ送るステップと;(d)受け取られたパラメータを、第2のユーザに関連するデータベース・レコードに記憶保存するステップと;(e)ゲーム・サーバで、第2のユーザからの接続要求を受け取るステップと;そして、(f)記憶保存されたパラメータを用いて、大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへの第2のユーザのアクセスを制御するステップとで構成されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記ステップ(a)が、ウェブ・ページをユーザに提示するステップで構成され、前記ウェブ・ページが、第1のユーザに対して、第2のユーザがゲームを行なう振る舞いに関する情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ステップ(a)が、ウェブ・ページを第1のユーザに提示するステップで構成され、前記ウェブ・ページは、第2のユーザがゲームを行なう際の統計に関する情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ウェブ・ページが、第2のユーザの、ごく最近のログイン時間に関する情報を表示することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ウェブ・ページが、第2のユーザの、ごく最近のゲーム・セッション中に、第2のユーザがゲームをした合計時間に関する情報を表示することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップ(b)が、ユーザ・インターフェースを介して、ゲームへの第2のユーザのアクセスを所定の時間禁止するためのパラメータを受け取るステップで構成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ステップ(b)が、ユーザ・インターフェースを介して、第2のユーザのゲーム・セッションを終了させるためのパラメータを受け取るステップで構成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ステップ(b)が、ユーザ・インターフェースを介して、ゲームへの第2のユーザのアクセスを所定の曜日における所定の時間に亘って禁止するためのパラメータを受け取るステップで構成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ステップ(f)が:(f−1)接続要求に応えるゲーム・サーバによって、認証要求をデータベース・サーバへ送るサブステップであって、送られる要求が第2のユーザ及び接続要求の時間を特定するサブステップと;(f−2)データベース・サーバによって、第2のユーザ及び接続要求の時間と第2のユーザに関連するデータベース・レコードとを比較するサブステップと;(f−3)データベース・サーバによって、ゲーム・サーバへ認証拒否メッセージを送るサブステップと;そして(f−4)ゲーム・サーバによって、第2のユーザのゲームへのアクセスを拒否するサブステップとで構成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ステップ(f)が:(f−1)接続要求に応えるゲーム・サーバによって、認証要求をデータベース・サーバへ送るサブステップであって、送られる要求が第2のユーザを特定することとされるサブステップと;(f−2)データベース・サーバによって、第2のユーザに関連するデータベース・レコードを送るサブステップと;(f−3)ゲーム・サーバによって、第2のユーザ及び接続要求の時間と送られたデータベース・レコードとを比較するサブステップと;そして(f−4)ゲーム・サーバによって、前記比較に対応してゲームへの第2のユーザのアクセスを拒否するサブステップとで構成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへのアクセスを制御するための、コンピュータで読み込み可能なプログラム手段を具体化する製品において、
前記製品が:(a)ユーザ・インターフェースを第1のユーザに提示するためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;(b)ユーザ・インターフェースを介して、大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへの第2のユーザのアクセスを制御するためのパラメータを受け取る、コンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;(c)受け取られたパラメータをデータベース・サーバへ送るためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;(d)受け取られたパラメータを、第2のユーザに関連するデータベース・レコードに記憶保存するためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;(e)ゲーム・サーバにおいて、第2のユーザからの接続要求を受け取るためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;そして、(f)記憶保存されたパラメータを用いて、大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへの第2のユーザのアクセスを制御するためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段とで構成されることを特徴とする製品。
【請求項12】
ウェブ・ページをユーザに提示するためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段でさらに構成され、前記ウェブ・ページが、第1のユーザに対して、第2のユーザがゲームを行なう振る舞いに関する情報を表示することを特徴とする請求項11に記載の製品。
【請求項13】
ウェブ・ページを第1のユーザに提示するためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段でさらに構成され、前記ウェブ・ページが、第2のユーザがゲームを行なう際の統計に関する情報を表示することを特徴とする請求項11に記載の製品。
【請求項14】
ユーザ・インターフェースを介して、ゲームへの第2のユーザのアクセスを所定の時間禁止するためのパラメータを受け取る、コンピュータで読み込み可能なプログラム手段でさらに構成されることを特徴とする請求項11に記載の製品。
【請求項15】
ユーザ・インターフェースを介して、第2のユーザのゲーム・セッションを終了させるためのパラメータを受け取る、コンピュータで読み込み可能なプログラム手段でさらに構成されることを特徴とする請求項11に記載の製品。
【請求項16】
ユーザ・インターフェースを介して、ゲームへの第2のユーザのアクセスを所定の曜日における所定の時間に亘って禁止するためのパラメータを受け取る、コンピュータで読み込み可能なプログラム手段でさらに構成されることを特徴とする請求項11に記載の製品。
【請求項17】
前記製品がさらに:(f−1)接続要求に応えるゲーム・サーバによって、認証要求をデータベース・サーバへ送るためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段であって、送られる要求が第2のユーザ及び接続要求の時間を特定するものとされるコンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;(f−2)データベース・サーバによって、第2のユーザ及び接続要求の時間と第2のユーザに関連するデータベース・レコードとを比較するためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;(f−3)データベース・サーバによって、ゲーム・サーバへ認証拒否メッセージを送るためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;そして(f−4)ゲーム・サーバによって、第2のユーザのゲームへのアクセスを拒否するためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段とで構成されることを特徴とする請求項11に記載の製品。
【請求項18】
前記製品がさらに:(f−1)接続要求に応えるゲーム・サーバによって、認証要求をデータベース・サーバへ送るコンピュータで読み込み可能なプログラム手段であって、送られる要求が第2のユーザを特定することとされるコンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;(f−2)データベース・サーバによって、第2のユーザに関連するデータベース・レコードを送るためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;(f−3)ゲーム・サーバによって、第2のユーザ及び接続要求の時間と送られたデータベース・レコードとを比較するためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段と;そして(f−4)ゲーム・サーバによって、前記比較に対応するゲームへの第2のユーザのアクセスを拒否するためのコンピュータで読み込み可能なプログラム手段とで構成されることを特徴とする請求項11に記載の製品。
【請求項19】
大規模な多人数参加型オンライン・ロールプレイング・ゲームへのアクセスを制御するためのシステムにおいて、
前記システムが:ユーザ・インターフェースを第1のユーザに提示し、第1のユーザから、第2のユーザのゲームへのアクセスを制御するためのパラメータを受け取るユーザ・インターフェース・サーバと;ユーザ・インターフェース・サーバと通信するデータベース・サーバであって、前記ユーザ・インターフェース・サーバから、第2のユーザのゲームへのアクセスを制御するためのパラメータを受け取り、該パラメータを第2のユーザに関連するデータベース・レコードに記憶保存するデータベース・サーバと;そして、該データベース・サーバと通信するゲーム・サーバであって、接続要求を第2のユーザから受け取り、前記データベース・サーバから受け取られたデータに対応してゲームへのアクセスを禁止するゲーム・サーバとで構成されることを特徴とするシステム。
【請求項20】
前記データベース・サーバが、オープン・データベース・コネクティビティに準拠したデータベースでさらに構成されることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記ユーザ・インターフェース・サーバが、第1のネットワークを通じてデータベース・サーバと通信し、そして、前記データベース・サーバが第2のネットワークを通じてゲーム・サーバと通信することを特徴とする請求項19に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−505705(P2007−505705A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527042(P2006−527042)
【出願日】平成16年9月17日(2004.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2004/030441
【国際公開番号】WO2005/028054
【国際公開日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(506092215)タービン インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】