説明

天然炭酸カルシウムを製造する方法における混合粉砕剤の使用、得られた混合粉砕沈降物、懸濁液および乾燥顔料およびその使用

本発明は、水中で混合粉砕GCCおよびPCCを製造するための方法における混合粉砕剤の使用に関し、ここで該混合粉砕剤がa)そのモル中和率が酸官能基全体の75%未満である、部分的に中和されたアクリル酸のコポリマーの少なくとも1つの種類を含み、b)該混合粉砕剤がGCCおよびPCCの水性溶液の調製段階の間および/または混合粉砕段階の間および場合による混合粉砕段階および濃縮段階の間および場合による該濃縮段階の間に導入可能である。得られるGCCおよびPCCの水性溶液、乾燥GCCおよびPCCの顔料および該製品の紙、塗料、ゴムおよびプラスチック材料における使用も開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野は、水中で混合粉砕される天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムを製造する方法によって構成される。
【0002】
より詳細には、この分野は、水中で天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムを混合粉砕するためのこのような方法に用いられる混合粉砕剤によって構成される。
【0003】
本発明の第一の目的は、次の段階:
1.(a)少なくとも1つの分散剤および/または少なくとも1つの粉砕助剤を含んでよい天然炭酸カルシウムの水性懸濁液および
(b)少なくとも1つの分散剤を含んでよい沈降炭酸カルシウムの水性懸濁液の調製段階、
2.段階1)で調製した天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の混合粉砕段階、
3.段階2)の後に得られる、混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の場合による濃縮段階、
4.段階2)または3)の後に得られる、混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の場合による乾燥段階、
を含む混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの製造法における、混合粉砕剤の使用にあり、
(a)該粉砕剤が、部分的に中和され、その酸官能基のモル中和率が酸官能基全体の75%未満である、少なくとも1つのアクリル酸のホモポリマーおよび/または少なくとも1つのコポリマーによって構成されていること、および
(b)該粉砕剤が、
−段階1)および段階2)の間に、段階1a)において調製された天然炭酸カルシウムの水性懸濁液および/または段階1b)において調製された沈降炭酸カルシウムの水性懸濁液および/またはこれらの2つの懸濁液の混合物中に、
−および/または混合粉砕の段階2)中に、
−および場合により段階2)および段階3)の間に
−および場合により段階3)中に導入されること、
を特徴とする。
【0004】
本発明の第二の目的は、天然炭酸カルシウムの水性懸濁液および沈降炭酸カルシウムの水性懸濁液の混合粉砕の操作によって得られた混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの水性懸濁液にあり、これはまた、混合粉砕段階から得られる該水性懸濁液の場合による濃縮段階の後に得られ得る。
【0005】
本発明の第三の目的は、混合粉砕され、ついで乾燥操作から得られる天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの乾燥顔料にある。
【0006】
本発明の第四の目的は、紙の分野および特にペーパー・コーティングおよびシート紙および塗料の製造における、天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの混合粉砕水性懸濁液の使用にある。
【0007】
本発明の最後の目的は、混合粉砕され、ついで乾燥された天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の乾燥顔料の紙の分野、および特に紙片における、およびシート紙、塗料、プラスチックスおよびゴムの製造における使用にある。
【0008】
本出願を通して、本出願人は、分散剤はその鉱物質の大きさの低減に関与しない、鉱物質を分散するプロセスにおいて用いられ、他方粉砕剤(または混合粉砕剤)はその鉱物質の大きさの低減に関与する砕剤(または混合粉砕)プロセスに用いられることを示す。
【0009】
単一の鉱物質の粉砕にある粉砕プロセスと対照的に、用語混合粉砕(および用語混合粉砕剤)は、粉砕プロセスが、異なる性質の少なくとも2種類の鉱物質を用いる場合に使用される。
【0010】
炭酸カルシウムは、紙、プラスチック、ゴムおよび塗料の分野で長年に亘り使用されている。炭酸カルシウムは天然起源(粉砕された)(この場合用語粉砕された天然炭酸カルシウム(GCC)を用いる)または合成起源(この場合用語沈降炭酸カルシウム(PCC)を用いる)のいずれかである。
【0011】
数年間に亘り、天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの両方を含む水性懸濁液の形での炭酸カルシウムの供給に対する要望がある。この要望は、特に製紙分野に存在するが、それは炭酸カルシウムの水性懸濁液から製造されるペーパー・コーティングにおけるGCCおよびPCCの共存が、製造業者に紙シートの特定の目的とする性質を正確に制御することを可能にするからである。
【0012】
従って、文書“PCCまたはGCC、アルカリ変換における炭酸カルシウムの選択を決定する因子”(1995年11月第28回紙およびパルプ年会後に刊行された)、“非被覆および被覆上質紙の主要充填剤としてのGCCvs.PCC(Tappi Journal 2000、 83(5)、pp76)、あるいはまた”Chalk:高充填シート用の炭酸カルシウム“(PAPPI Proceedings、 April5−8、1992、Papermakers Conference、 Book2、 Opryland Hotel、 Nashville TNM、 TAPPI Press、pp.515−520)は、ペーパー・コーティングを製造する為の天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの水性懸濁液の使用を挙げている。文書”炭酸カルシウム顔料を用いた被覆構造およびその紙およびプリント光沢への影響(Pulp & Paper Canada、 2004、105(9). pp.43−46)において、該混合物を含むペーパー・コーティングで被覆された紙シートの輝度および印刷性への、GCCおよびPCCの異なった混合物の影響が更に考察されている。当業者は、GCCおよびPCCのこのような水性懸濁液を製造する観点から、天然炭酸カルシウムの水性懸濁液および沈降炭酸カルシウムの水性懸濁液の間の単純混合物を記述している多数の文書に精通している。
従って、文書WO2004/016566は、3:2から1:9の範囲のGCC:PCCの質量比において、1.6μ未満の粒子径(重量による)を有するPCCおよび0.8μ未満の粒子径(重量による)を有するGCCを混合することにある顔料化合物を調製する方法を記述している。更に、ポリアクリル酸ナトリウムを基材とする分散剤が、GCCおよびPCCの最初の水性懸濁液の調製において用いられ得ることが示されている([0018]および[0019])。このような顔料化合物は、ついで輝度および不透明度の性質が向上した、紙シートが被覆されることを可能にするペーパー・コーティングの製造に用いられる。
【0013】
当業者はまた、文書DE4128570にも精通しており、この文書の目的は、ペーパー・コーティングおよび質量充填剤の両方に使用可能で、白色度および不透明度の性質を向上する炭酸化充填剤からなる。この炭酸化充填剤は、充填剤を構成する粒子が丸い、菱面体形状を有すること、1.1および1.4の間の粒度分析粒度の分布因子(粒子の50重量%および20重量%が、この平均直径未満の直径を有するような平均直径比)を有すること、8および19の間の比R(その直径が、1μm未満の粒子の重量%/その直径が、0.2μm未満の粒子の重量%)を有することおよび粒子が0.4および1.51μmの間の平均直径を有することで特徴づけられる。この充填剤は、天然炭酸カルシウムおよび/または沈降炭酸カルシウムの基材を有し、この基材は、水性懸濁液の形であってよく、ポリアクリル酸の基材を有する分散剤を含んでよい(52−55行、欄6に示す)。
【0014】
当業者はまた、文書WO2004/059079にも精通しており、この文書は、ペーパー・コーティングに使用可能な顔料化合物を記述し、いずれもが分布因子(100×d30/d70、式中dは、粒子のx重量%が、この平均直径未満の直径を有するような平均直径を示す。)を有するGCCおよびPCCを含む。この化合物は、異なる起源の水性媒体中の2つの炭酸カルシウムの混合から得られ、鉱物質の得られた水性懸濁液は、分散剤を含んでよい:この分散剤は、ポリアクリル酸塩(ナトリウムまたはアルミニウム塩等)、ヘキサメタリン酸ナトリウム、非イオン性ポリオール化合物、リン酸、非イオン界面活性剤またはアルカノールアミンの中から選ばれる。
【0015】
最後に、当業者は、文書EP1347835に精通しており、この文書は、鉱物質の分散剤または粉砕剤としてのアクリル酸のホモポリマーまたはコポリマーの使用を記述している(ここで、そのホモポリマーまたはコポリマーは、10%および60%の間の中和されていない活性な酸部位のモル百分率および10%および80%の間の少なくとも二官能性である、少なくとも1つの中和剤で中和された活性な酸部位の百分率を有し、ここでそのポリマーの活性な酸部位の100%の残部は、一官能性中和剤で中和されている。)。この文書は、単にGCCの粉砕またはPCCの分散を記述するだけである:したがって、この文書は、当業者にGCCおよびPCCの混合粉砕のプロセスに関して何も教示していない。更に、この文書は、本出願の主題を形成する技術的問題から非常にかけ離れた問題を解決しようとする:その目的は、実際は、水性分散液中の鉱物粒子の表面において吸収されない粉砕剤または分散剤の量(これは、このような分散液から製造される紙の印刷性を損なう。)を減らすことである。
【0016】
従って、これらの4つの文書はどれも混合粉砕による天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの製造プロセスを開示していない。更に、これらの4つの文書は、当業者によく知られ、非常に一般的な仕方で記述されている分散剤のGCCの水性懸濁液およびPCCの水性懸濁液の間の単純混合プロセスにおける使用だけを教示している。
【0017】
GCCおよびPCCの水性懸濁液を製造する目的で、当業者はまた、天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの混合粉砕の操作を記述している多数の文書にも精通している。
【0018】
当業者は、特に未公開フランス特許出願No.05077111に精通し、その技術的問題は、懸濁液を含むペーパー・コーティングによって被覆された紙の輝度を向上する目的でGCCおよびPCCの水性懸濁液を提供することにある。この文書は、その粒子の少なくとも80重量%が、1μ未満の直径を有し、そのBET比表面積が25m/g未満である天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの水性懸濁液が得られるGCCおよびPCCの混合粉砕のプロセスを記述している。
【0019】
当業者はまた、未公開フランス特許出願No.05077113に精通しており、その出願が記述しているプロセスは、GCCおよびPCCの水性懸濁液の製造におけるエネルギー収率の向上を可能にする。このプロセスは、少なくとも30に等しい分布因子(100×d30/d70)を有する、天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの水性懸濁液を得るために、特にGCCおよびPCCの混合粉砕の段階に基づいている。
【0020】
当業者はまた、未公開フランス特許出願No.05077112にも精通しており、この出願は酸化セリウムによって安定化された酸化ジルコニウムのビーズの基材を有する特別な粉砕体の使用により、高いpH、温度及ぶ圧力条件下で鉱物質を粉砕することを可能にする粉砕プロセスを記述している。この特許出願は、問題の鉱物質は、ついで混合粉砕される天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムであり得ることを示している。
【0021】
これらの3つの文書は、分散剤および/または粉砕助剤が、混合粉砕の段階中または後に、鉱物質の乾燥重量に対して、該剤の多くとも2乾燥重量%に等しい量で用いられ得ることを開示している。この例において、該剤の化学的性質に関しての指示または示唆はない。
【0022】
GCCおよびPCCの混合粉砕の段階を実施して天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの水性懸濁液を製造するためのプロセスの使用を望む当業者は、次の3重の技術的問題に直面している。
−当業者は、経済的理由から混合粉砕後に得られる水性懸濁液の乾燥抽出物、即ち懸濁液の合計重量に対して鉱物質の乾燥重量百分率を増加することを探求する:この乾燥抽出物が高いほど、末端の顧客に与えられる炭酸カルシウムの量は多い;この乾燥抽出物は70%より多い、好適には72%より多いおよび非常に好適には74%より多くなければならない。
−当業者は、貯蔵中の該懸濁液の安定性の問題に関連した理由から、混合粉砕段階後に経時的に安定である鉱物質の水性懸濁液を得ることを探求する;これは、混合粉砕段階(25℃および10RPM)後に測定される5,000mPa.s未満、好適には3,000mPa.s未満、非常に好適には2,000mPa.s未満のブルックフィールド(登録商標)粘度に反映され、および混合粉砕段階および攪拌(25℃および10RPM)8日後後に測定される50,000mPa.s未満、好適には30,000mPa.s未満、および非常に好適には20,000mPa.s未満のブルックフィールド(登録商標)粘度に反映される。
−最後に、当業者は、炭酸カルシウムの可能な限り最も細かい粒子を得ることを探求する。何故ならば、この細かさが一般に輝度等の紙の被覆シートのある光学的性質を向上するからである。当業者は、0.7μm未満、好適には0.5μm未満および非常に好適には0.3μm未満の中央径の炭酸カルシウムの粒子を得ることを探求する。
【0023】
この観点から出願人によってこれまでに挙げられた技術状況報告書の文書はどれも当業者に解決法を教示または示唆していない。何故ならばそれらのすべては異なった技術的問題を解決することを意図しているからである。更に当業者が、粉砕助剤に関してこれらの文書から導き出す教示は、非常に一般的であり、部分的に中和され、その酸官能基のモル中和率が、その酸官能基全体の75%未満であるアクリル酸の少なくとも1つのホモポリマーおよび/または少なくとも1つのコポリマーの特別な使用を決して開示していない。
【0024】
最後に、本出願人は文書EP0850880に精通しており、この文書は、高い乾燥抽出及び満足な安定性を有する炭酸カルシウムの水性懸濁液を製造するプロセスを記述している。この文書によって解決される実際の技術的問題は、実は、最初に水性懸濁液中で粉砕され、ついで水性懸濁液中の沈降炭酸カルシウムと混合される天然炭酸カルシウムの使用に関する問題を防止する(その著者によって、3ページ、33−47行に認められている)ことである:該懸濁液は、従ってあまりにも高い粘度を有し得る。この文書において提案されている解決法は、粘度低減剤を含むPCCの水性懸濁液を乾式粉砕されたGCCの水性懸濁液と混合すること、粘度低減剤を加えることおよび最後に得られた懸濁液を粉砕することにあるプロセスである。この文書における実施例のデータは、混合粉砕の段階から得られる炭酸カルシウムの鉱物粒子は、本発明において得られるものと比べて非常に粗い粒子であることを示す:それらの中央径は0.85および2.2μmの間である。ここで、0.7μm未満、好適には0.5μm未満および非常に好適には0.3μm未満の平均直径を有する炭酸カルシウムの粒子を得ることを探求する当業者は、鉱物粒子径のこのような減少の効果は、それらの乾燥抽出物を一定の度合に維持することを望む場合には、得られる懸濁液の粘度を大幅に増加し得ること、または反対に、それらの粘度を一定に維持することを望む場合には、これらの懸濁液の乾燥抽出物を大幅に減少することを余儀なくされ得ることを知っている。従って、このような文書は、当業者に提示されている上に挙げた3重の問題の主題について何も当業者に教示していない。最後に、本出願人は文書EP0850880において挙げられている唯一の粘度低減剤は、比較例No.1に示されるポリアクリル酸ナトリウムであることを是非強調したい。このような粘度低減剤が、本発明において使用されているポリマーの化学的特性を示さない事実はさておき、用語粘度低減剤はまさに、その機能が分散剤の機能であることを示している。実施例において特に見られるように、本発明において使用されるポリマーは混合粉砕剤として作用する。
【0025】
従って、GCCおよびPCCの混合粉砕の段階を実施してGCCおよびPCCの水性懸濁液を製造するプロセスを使用することを望み、次の3重の問題:
−70%を超す、好適には72%を超すおよび非常に好適には74%(該懸濁液の合計重量に対するGCCおよびPCCの乾燥重量)を超す乾燥抽出物を得ること;
−この同じ懸濁液に対して、混合粉砕段階(25℃および10RPMにおける)の後に測定される5,000mPa.s未満、好適には3,000mPa.s未満および非常に好適には2,000mPa.s未満のブルックフィールド(登録商標)粘度を得ることおよび混合粉砕段階および攪拌8日後(25℃および10RPMにおける)に測定される50,000mPa.s未満、好適には30,000mPa.s未満および非常に好適には20,000mPa.s未満のブルックフィールド(登録商標)粘度を得ること;
−この同じ懸濁液において、中央直径が0.7μm未満および好適には0.3μm未満の炭酸カルシウムの粒子を得ること;
に直面している当業者は、全く驚異的な方法で、
1.(a)少なくとも1つの分散剤および/または少なくとも1つの粉砕助剤を含んでよいGCCの水性懸濁液および
(b)少なくとも1つの分散剤を含んでよいPCCの水性懸濁液の調製段階、
2.段階1)で調製した天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の混合粉砕段階、
3.段階2)の後に得られる、混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の場合による濃縮段階、
4.段階2)または3)の後に得られる、混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の場合による乾燥段階,
を含む該混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの製造法における、混合粉砕剤の使用であり、
(a)該粉砕剤が、部分的に中和され、その酸官能基のモル中和率が酸官能基全体の75%未満である、少なくとも1つのアクリル酸のホモポリマーおよび/または少なくとも1つのコポリマーによって構成されていること、
(b)および該粉砕剤が、
−段階1)および段階2)の間に、段階1a)において調製されたGCCの該水性懸濁液および/または段階1b)において調製されるPCCの該水性懸濁液および/またはこれらの2つの懸濁液の混合物中に、
−および/または混合粉砕の段階2)中に、
−および場合により段階2)および段階3)の間に
−および場合により段階3)中に導入されること、
を特徴とする、GCCおよびPCCの混合粉砕プロセスにおける該混合粉砕剤の使用を開発した。
【0026】
混合粉砕剤のこの使用はまた、GCCおよびPCCの合計重量に対して、0.5乾燥重量%から2乾燥重量%の該混合粉砕剤が用いられることでも特徴付けられる。混合粉砕剤のこの使用はまた、該混合粉砕剤が、酸官能基全体の75%未満、好適には50%未満および非常に好適には20%未満の酸官能基のモル中和率を有することでも特徴付けられる。
【0027】
この使用はまた、該混合粉砕剤が、ナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、カルシウムおよびマグネシウムの水酸化物または酸化物、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物、好適にはナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムおよびそれらの混合物および非常に好適には水酸化ナトリウムによって中和されることでも特徴付けられる。
【0028】
この使用はまた、該混合粉砕剤が、4,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には4,000g/molおよび10,000g/molの間の分子量を有することでも特徴付けられる。
【0029】
この使用はまた、該混合粉砕剤が、1.5および3.5の間のおよび好適には1.5および2.5の間の多分散性指数を有することでも特徴付けられる。
【0030】
本出願人は、本出願において、用いられるポリマーおよびその多分散性指数は、GPC(Gel Permiability Chromatography)法を用いて測定されることを示している。このGPC法は、2つの検出器を備えたWaters(登録商標)のクロマトグラフィー装置を使用し、検出器の1つは光の動的拡散をViscotek(登録商標)を用いて測定される粘度計に結合し、他の検出器は、Waters(登録商標)ブランドの屈折率濃度検出器である。
【0031】
液体クロマトグラフィー装置は、試験されるポリマーの異なる分子量を分離するために、当業者により適切に選ばれる立体排除カラムが備えられている。溶出相は水性相である。
【0032】
詳細には、該重合溶液の1mlを採り、カプセル上に置き、ついで周囲温度で1mm水銀柱未満の真空で蒸発させる。溶質をGPCの溶出液に0.9%で希釈し、その混合物をGPC装置に注入する。GPCの溶出液はNaHCO溶液である:0.08mol/l、 NaNO:0.1mol/l、トリエタノールアミン:0.02 mol/l、NaN0.03質量%。GPCカラムは、その流速が0.5ml/分に調整されているアイソクラティックポンプ(Waters515)、「Guard Column Ultrahydrogel Waters(登録商標)型」の前処理カラムを含む窯、長さ30cmおよび内径7.8mmの「Ultrahydrogel Waters(登録商標)型」の線型カラムおよびRI Waters(登録商標)410型の屈折率検出器を含む。その窯は、60℃の温度に加熱され、その屈折率計は、50℃の温度に加熱される。該GPC装置は、2.4に等しい多分散性指数および5、600g/molに等しい分子量のポリアクリル酸ナトリウムとともに、Polymer Standard Serviceにより供給される一連の5つのポリアクリル酸ナトリウム(1.4および1.7の間の多分散性指数)で調整される。
【0033】
この使用はまた、該混合粉砕剤が、アクリル酸のコポリマーである場合、該混合粉砕剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、 プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、 エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することで特徴付けられる。
【0034】
アクリル酸のホモポリマーまたはコポリマーであるこの混合粉砕剤は、溶液、ダイレクトエマルジョンまたは逆相エマルジョン中、適切な溶媒の中の懸濁液または沈澱物中で、周知の触媒系および移動剤の存在下で、ラジカル重合のプロセスによって、あるいはまたReverse Addition Fragmentation Transfer(RAFT)として知られている方法、Atom Transfer Radical Polymerization(ATRP)として知られている方法、Nitroxide Mediated Polymerization(NMP)として知られている方法、あるいはまたCobaloxime Mediated Free Radical Polymerizationとして知られている方法等の制御されたラジカル重合プロセスによって得られる。
【0035】
重合反応からこのように得られた該混合粉砕剤は、当業者に周知の静的または動的プロセスを用いて、特に、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール類、アセトン、テトラヒドロフランまたはそれらの混合物からなる群に属する1つ以上の極性溶媒によって、場合により複数の相に処理および分離され得る。
【0036】
特別な実施形態において、本出願人は段階1b)におけるPCCの水性懸濁液の調製のために用いられる特別な分散剤の選択が、乾燥抽出物(該懸濁液の合計重量に対するGCCおよびPCCの乾燥重量%)、混合粉砕の段階後および攪拌8日後(25℃および10RPMで)に測定したブルックフィールド(登録商標)粘度およびGCCおよびPCCの粒子の中央径に関して、段階2)および3)から得られるGCCおよびPCCの水性懸濁液の目標の性質が向上されることを可能にすることを観察した。
【0037】
より具体的には、これは、この特別な実施形態において、他のパラメータを一定に維持したまま、上の段落で挙げたパラメータの少なくとも1つを改善することが可能であることを意味する。
【0038】
従って、この特別な実施形態によると、本発明による混合粉砕剤の使用は、段階1b)中に調整されるPCCの該水性懸濁液が、下記の特性:
−それが酸官能基全体の80%を超すおよび好適には90%を超す
酸官能基のモル中和率を有し、および該分散剤が非常に好適には完全に中和されている;
−それが10,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には12,000g/molおよび14,000g/molの間の分子量を有する;
−それが1.5および2.5の間の多分散性を有する;
のすべてを併せ持つアクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーであるPCCの分散剤の少なくとも1つを含むことで特徴付けられる。
【0039】
この実施形態によると、本発明による該混合粉砕剤のその使用はまた、段階1b)において調製されたPCCの該水性懸濁液において、PCCの乾燥重量に対して、PCCの該水性懸濁液の0.5乾燥重量%から2乾燥重量%、好適には0.5乾燥重量%から1乾燥重量%が使用されていることによっても特徴付けられる。
【0040】
この実施形態によると、段階1b)において調製されたPCCの懸濁液において用いられる該分散剤は、ナトリウムまたはカリウムの水酸化物、炭酸塩または酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物、好適には水酸化ナトリウムによって中和される。
【0041】
この実施形態によると、段階1b)において調製されたPCCの懸濁液において用いられる該分散剤が、アクリル酸のコポリマーである場合、該分散剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、 プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、 エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有する。
【0042】
アクリル酸のホモポリマーまたはコポリマーである該分散剤は、溶液、ダイレクトエマルジョンまたは逆相エマルジョン中、適切な溶媒の中の懸濁液または沈澱物中で、周知の触媒系および移動剤の存在下で、ラジカル重合のプロセスによって、あるいはまたReverse Addition Fragmentation Transfer(RAFT)として知られている方法、Atom Transfer Radical Polymerization(ATRP)として知られている方法、Nitroxide Mediated Polymerization(NMP)として知られている方法、あるいはまたCobaloxime Mediated Free Radical Polymerizationとして知られている方法等の制御されたラジカル重合プロセスによって得られる。
【0043】
重合反応からこのように得られた該分散剤は、当業者に周知の静的または動的プロセスを用いて、特に、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール類、アセトン、テトラヒドロフランまたはその混合物からなる群に属する1つ以上の極性溶媒によって、複数の相に処理および分離され得る。
【0044】
本発明の第二の目的は、混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液にあり、該水性懸濁液が部分的に中和され、酸官能基のモル中和率が、酸官能基全体の75%未満であるアクリル酸の少なくとも1つのホモポリマーおよび/または少なくとも1つのコポリマーから構成されている少なくとも1つの混合粉砕剤を含むことで特徴付けられる。
【0045】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、それらがGCCおよびPCCの合計乾燥重量に対して、該混合粉砕剤の0.5乾燥重量%から2乾燥重量%を含むことでも特徴付けられる。
【0046】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、該混合粉砕剤が、酸官能基全体の75%未満、好適には50%未満、および非常に好適には20%未満の酸官能基のモル中和率を有することでも特徴付けられる。
【0047】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、該混合粉砕剤が、ナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、カルシウムおよびマグネシウムの水酸化物または酸化物、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物、好適にはナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムおよびそれらの混合物および非常に好適には水酸化ナトリウムによって中和されていることでも特徴付けられる。
【0048】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、該混合粉砕剤が、4,000g/molおよび15,000g/molの間および好適には4,000g/molおよび10,000g/molの間の分子量を有することでも特徴付けられる。
【0049】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、該混合粉砕剤が、1.5および3.5の間および好適には1.5および2.5の間の多分散性指数を有することでも特徴付けられる。
【0050】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、該混合粉砕剤が、アクリル酸のコポリマーである場合、該混合粉砕剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、 プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、 エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することでも特徴付けられる。
【0051】
アクリル酸のホモポリマーまたはコポリマーである該混合粉砕剤は、溶液中、ダイレクトエマルジョンまたは逆相エマルジョン中、適切な溶媒の中の懸濁液または沈澱物中で、周知の触媒系および移動剤の存在下のラジカル共重合のプロセスによって、あるいはまたReverse Addition Fragmentation Transfer(RAFT)として知られている方法、Atom Transfer Radical Polymerization(ATRP)として知られている方法、Nitroxide Mediated Polymerization(NMP)として知られている方法、あるいはまたCobaloxime Mediated Free Radical Polymerizationとして知られている方法等の制御されたラジカル重合プロセスによって得られる。
【0052】
重合反応からこのように得られたこの混合粉砕剤は、当業者に周知の静的または動的プロセスを用いて、特に、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール類、アセトン、テトラヒドロフランまたはその混合物からなる群に属する1つ以上の極性溶媒によって、複数の相に処理および分離され得る。
【0053】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、それらが、GCCおよびPCCの合計乾燥重量に対して、10%から90%の間の、好適には20%から80%の間のおよび非常に好適には30%から70%の間のPPCの乾燥重量百分率を含むことでも特徴付けられる。
【0054】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液が、該懸濁液の合計重量に対して70%を超す、好適には72%を超すおよび非常に好適には74%を超すPCCおよびGCCの合計乾燥重量百分率を含むことで特徴付けられる。
【0055】
しかし、該混合粉砕剤を含み、該懸濁液の合計重量の70%未満のGCCおよびPCCの合計乾燥重量百分率を有する混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液を得ることを可能にするいずれかの手段は、技術的均等物として考慮されなければならない。
【0056】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液が含むGCCおよびPCCの粒子が、30を超す、好適には40を超すおよび非常に好適には45を超す分布因子(100×d30/d70、式中dは平均直径を示し、粒子のx重量%が、この平均直径未満の直径を有する。)を有することでも特徴付けられる。
【0057】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液が含むGCCおよびPCCの粒子が、0.7μm未満、好適には0.5μm未満および非常に好適には0.3μm未満の中央径を有することでも特徴付けられる。
【0058】
本出願人は、dの値および中央径は、MICROMETRITICS(登録商標)社により販売されているSedigraph(登録商標)5100型の装置を用いて測定されることを示している。特別な実施形態において、混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、下記の特性:
−それが酸官能基全体の80%を超すおよび好適には90%を超す
酸官能基のモル中和率を有し、および該分散剤が非常に好適には完全に中和されている;
−それが10,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には12,000g/molおよび14,000g/molの間の分子量を有する;
−それが1.5および2.5の間の多分散性を有する;
をすべて併せ持つアクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーであるPCCの分散剤の少なくとも1つを含むことでも特徴付けられる。
【0059】
この実施形態によると、混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、それらが、PCCの乾燥重量に対して、PCCの該分散剤の0.5乾燥重量%から2乾燥重量%、好適には0.5乾燥重量%から1乾燥重量%を含むことでも特徴付けられる。
【0060】
この実施形態によると、PCCの該分散剤がナトリウムまたはカリウムの水酸化物、炭酸塩または酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物、および好適には水酸化ナトリウムによって中和される。
【0061】
この実施形態によると、混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの水性懸濁液はまた、PCCの該分散剤がアクリル酸のコポリマーである場合、該分散剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、 プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、 エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することでも特徴付けられる。
【0062】
アクリル酸のホモポリマーまたはコポリマーである該分散剤は、溶液中、ダイレクトエマルジョンまたは逆相エマルジョン中、適切な溶媒の中の懸濁液または沈澱物中で、周知の触媒系および移動剤の存在下のラジカル重合のプロセスによって、あるいはまたReverse Addition Fragmentation Transfer(RAFT)として知られている方法、Atom Transfer Radical Polymerization(ATRP)として知られている方法、Nitroxide Mediated Polymerization(NMP)として知られている方法、あるいはまたCobaloxime Mediated Free Radical Polymerizationとして知られている方法等の制御されたラジカル重合プロセスによって得られる。
【0063】
重合反応からこのように得られた該分散剤は、当業者に周知の静的または動的プロセスを用いて、特に、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール類、アセトン、テトラヒドロフランまたはその混合物からなる群に属する1つ以上の極性溶媒によって、複数の相に処理および分離され得る。
【0064】
本発明の第三の目的は、混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液の乾燥段階を用いる本発明によるプロセスの実施形態によって得られる、GCCおよびPCCの乾燥顔料にある。
【0065】
本出願人は、この段階の過程において、当業者が、8から30の炭素原子を有する脂肪酸(特に該酸はステアリン酸である。)のような、特に該表面を疎水性にする薬剤のような、混合粉砕GCCおよびPCCの粒子の表面を処理する処理剤を用い得ることを示している。
【0066】
混合粉砕GCCおよびPCCのこれらの乾燥顔料はまた、それらがGCCおよびPCCの合計乾燥重量に対して10%および90%の間の、好適には20%および80%の間のおよび非常に好適には30%および70%の間のPCCの乾燥重量百分率を含むことでも特徴付けられる。
【0067】
これらの乾燥顔料はまた、部分的に中和され、その酸官能基のモル中和率が酸官能基全体の75%未満であるアクリル酸の少なくとも1つのホモポリマーおよび/または少なくとも1つのコポリマーであるGCCおよびPCCの混合粉砕剤の少なくとも1つを含むことでも特徴付けられる。
【0068】
これらの乾燥顔料はまた、乾燥顔料が、GCCおよびPCCの合計乾燥重量に対してGCCおよびPCCの該混合粉砕剤0.5乾燥重量%から2乾燥重量%を含むことでも特徴付けられる。
【0069】
これらの乾燥顔料はまた、GCCおよびPCCの該混合粉砕剤が、酸官能基全体の75%未満、好適には50%未満および非常に好適には20%未満の酸官能基のモル中和率を有することでも特徴付けられる。
【0070】
これらの乾燥顔料はまた、GCCおよびPCCの該混合粉砕剤が、ナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、カルシウムおよびマグネシウムの水酸化物または酸化物、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物、好適にはナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムおよびそれらの混合物、および好適には水酸化ナトリウムによって中和されていることでも特徴付けられる。
【0071】
これらの乾燥顔料はまた、GCCおよびPCCの該混合粉砕剤が、4,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には4,000g/molおよび10,000g/molの間の分子量を有することでも特徴付けられる。
これらの乾燥顔料はまた、GCCおよびPCCの該混合粉砕剤が、1.5および3.5の間のおよび好適には1.5および2.5の間の多分散性指数を有することでも特徴付けられる。
【0072】
これらの乾燥顔料はまた、GCCおよびPCCの該混合粉砕剤がアクリル酸のコポリマーである場合、該GCCおよびPCCの混合粉砕剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、 プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、 エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することでも特徴付けられる。
【0073】
特別な実施形態において、これらの乾燥顔料はまた、それらが、下記の特性:
−それが酸官能基全体の80%を超す、好適には90%を超す酸官能基のモル中和率を有し、および非常に好適には酸官能基の全部が中和されている;
−それが10,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には12,000g/molおよび14,000g/molの間の分子量を有する;
−それが1.5および2.5の間の多分散性指数を有する;
のすべてを併せ持つアクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーであるPCCの分散剤の少なくとも1つを含むことでも特徴付けられる。
【0074】
この実施形態によると、GCCおよびPCCのこれらの乾燥顔料はまた、それが、PCCの乾燥重量に対してPCCの該分散剤の0.5乾燥重量%から2乾燥重量%および好適には0.5乾燥重量%から1乾燥重量%を含むことでも特徴付けられる。
【0075】
この実施形態によると、PCCの該分散剤は、ナトリウムまたはカリウムの水酸化物、炭酸塩または酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物および好適には水酸化ナトリウムによって中和されている。
【0076】
この実施形態によると、GCCおよびPCCのこれらの乾燥顔料はまた、PCCの該分散剤が、アクリル酸のコポリマーである場合、該PCCの混合粉砕剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、 プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、 エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することでも特徴付けられる。
【0077】
本発明の第四の目的は、紙の製造および特に紙シートの被覆および紙シートの製造および塗料の製造における本発明による混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液の使用にある。
【0078】
本発明の第五の目的は、紙の製造および特に紙シートの被覆および紙シートの製造および塗料、ゴムおよびプラスチックの製造における本発明による混合粉砕および乾燥されたGCCおよびPCCの該乾燥顔料の使用にある。
【実施例】
【0079】
それぞれの実施例において、鉱物質の水性分散液の粒度分析特性はMICROMETRITICS(登録商標)社により販売されているSedigraph(登録商標)5100型の装置を用いて測定される。
【0080】
(実施例1)
この実施例は、
1.(a)粉砕助剤を用いるGCCの水性懸濁液および
(b)分散剤を含むPCCの水性懸濁液の調製段階、
2.段階1)で調製したGCCおよびPCCの該水性懸濁液の混合粉砕段階、
3.段階2)の後に得られる、混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液の濃縮段階、
を含む混合粉砕GCCおよびPCCの製造法における、先行技術による混合粉砕剤または本発明による混合粉砕剤の使用を説明する(同じ混合粉砕剤が段階2)中に部分的に導入され、他の部分が段階3)中に導入される。)。
【0081】
この実施例は、混合粉砕段階中のGCC:PCC比が50:50に等しい場合を説明する。
【0082】
更に、この実施例はまた、本発明による混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液も説明する。
【0083】
該プロセスの段階1a)に従って、GCCの乾燥重量に対してポリアクリレート0.27重量%を用いて、当業者に周知の方法に従ってGCCの水性懸濁液を調製することによって開始する。
【0084】
この懸濁液は、
−75.3%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してGCCの乾燥重量%で表した)
−GCCの粒子の41.9重量%が、1μm未満の直径を有し、GCCの粒子の66.2重量%が、2μm未満の直径を有し、該GCCの粒子の中央径が1.4μmに等しいような粒度分析特性を有する。
【0085】
該プロセスの段階1b)に従って、当業者に周知の方法に従って、PCCの水性懸濁液も調製される。
【0086】
この懸濁液は:
−51.8%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してPCCの乾燥重量%で表した);
−PCCの粒子の74.5重量%が、1μm未満の直径を有し、PCCの粒子の96.6重量%が、2μm未満の直径を有し、該PCC粒子の中央径が0.17μmに等しいような粒度分析特性を有し;
−およびアクリル酸のホモポリマーであり、炭酸ナトリウムで全部が中和され、10,000g/molに等しい分子量および3.1に等しい多分散性指数の分散剤の0.5乾燥重量%を含み;従ってこの分散剤は、PCCを分散するために特に有利な分散剤が使用されている本発明の特別な実施形態に対応しない(このような分散剤の定義はこの出願の明細書に与えられている。)。
【0087】
該プロセスの段階2)に従って、その2つの懸濁液がついで混合粉砕される。
この段階中のGCC:PCC乾燥重量比は50:50に等しい。
この段階中に、GCCとPCCの合計乾燥重量に対して0.4乾燥重量%に等しい混合粉砕剤の量が導入される。
【0088】
該プロセスの段階3)に従って、段階2)の後に得られる混合粉砕GCCとPCCの該水性懸濁液が、混合粉砕段階中に用いるのと同じ粉砕剤を導入することによって濃縮される;この濃縮段階中に用いられる該粉砕剤の量は、GCCとPCCの合計乾燥重量に対して0.4乾燥重量%に等しい。
【0089】
試験 No.1
この試験は先行技術を説明する。
【0090】
アクリル酸のホモポリマーであり、炭酸ナトリウムで全部が中和され、10,000g/molに等しい分子量および3.1に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0091】
試験 No.2
この試験は先行技術を説明する。
【0092】
アクリル酸のホモポリマーであり、その酸官能基の80mol%が水酸化ナトリウムで中和され、10,000g/molに等しい分子量および3.1に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0093】
試験 No.3
この試験は先行技術を説明する。
【0094】
アクリル酸のホモポリマーであり、その酸官能基の40mol%が炭酸ナトリウムで中和され、その酸官能基の45mol%が水酸化カルシウムで中和され、5、600g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0095】
試験 No.4
この試験は先行技術を説明する。
【0096】
アクリル酸のホモポリマーであり、その酸官能基の50mol%が水酸化ナトリウムで中和され、その酸官能基の35mol%が水酸化マグネシウムで中和され、5,600g/molに等しい分子量および2.2に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0097】
試験 No.5
この試験は先行技術を説明する。
【0098】
アクリル酸のホモポリマーであり、その酸官能基の14mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5,600g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0099】
試験 No.6
この試験は先行技術を説明する。
【0100】
アクリル酸のホモポリマーであり、その酸官能基の40mol%が水酸化ナトリウムで中和され、その酸官能基の10mol%が水酸化カルシウムで中和され、5、600g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0101】
試験 No.7
この試験は先行技術を説明する。
【0102】
アクリル酸および2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸のコポリマーであり(これらの2つの成分の質量比が85:15に等しい。)、その酸官能基の30mol%が水酸化ナトリウムで中和され、その酸官能基の20mol%が水酸化カルシウムで中和され、5,600g/molに等しい分子量および2.35に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0103】
試験 No.8
この試験は先行技術を説明する。
【0104】
アクリル酸のホモポリマーであり、その酸官能基の37mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5,600g/molに等しい分子量および2.2に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0105】
試験 No.1から8のそれぞれに対して、ついで当業者に周知の方法に従って下記を測定する:
−段階3)の後に得られる最終の懸濁液中の%<1μmと表記する1μm未満の直径を有するGCPおよびPCCの粒子の重量%;
−段階3)の後に得られる最終の懸濁液中のd50と表記するGCPおよびPCCの粒子の中央径;
−段階3)の後に得られるDEと表記する最終の懸濁液の乾燥抽出物;
−当業者に周知の方法に従って10RPMおよび25℃で測定された段階3)の後に得られる最終懸濁液の、時刻t=0でV(T)と表記し、攪拌後時刻t=8日でV(T)と表記するブルックフィールド(登録商標)粘度
これらのすべての結果を、用いた混合粉砕剤の主要特性と共に表1に示す。
【0106】
【表1】

【0107】
下記による用いた混合粉砕剤の特性:
−該粉砕剤の化学的性質を示す「天然」、特にアクリル酸のホモポリマーを示すaa、およびアクリル酸および2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸のコポリマーを示すaa/amps(これらの2成分の質量比は85:15に等しい。)
−中和された酸官能基(数)のmol百分率および中和イオンの性質(数に従った化学記号)示す「中和」;
−該粉砕剤の分子量(質量)を示す「M」;
−該粉砕剤の多分散性を示す「I」;
下記による濃縮段階の後に得られるGCCおよびPCCの該水性懸濁液の特性:
−1μm未満の直径を有するGCPおよびPCCの粒子の重量%を示す百分率<1μm
−GCPおよびPCCの粒子の中央径を示すd50
−該懸濁液の乾燥抽出物を示すDE(%)(該懸濁液の合計重量に対するGCPおよびPCCの合計乾燥重量%における)
−10RPMおよび25℃で測定され、攪拌後時刻t=0および時刻t=8日におけるブルックフィールド(登録商標)粘度をそれぞれ示すV(T)およびV(T
従ってこれらの結果は、本発明の混合粉砕剤だけが当業者に提起された技術的問題を解決することを可能にする、即ち
−混合粉砕GCPおよびPCCの最終懸濁液について70%を超す、好適には72%を超すおよび非常に好適には74%を超す(該懸濁液の合計重量に対して鉱物粒子の乾燥重量による)乾燥抽出物を得ること;
−この同じ懸濁液について、混合粉砕段階の後に測定される(25℃および10RPMにおける)5,000mPa.s未満、好適には3,000mPa.s未満および非常に好適には2,000mPa.s未満のブルックフィールド(登録商標)粘度を得ることおよび混合粉砕段階後および攪拌8日後に測定される(25℃および10RPMにおける)50,000mPa.s未満、好適には30,000mPa.s未満、および非常に好適には20,000mPa.s未満のブルックフィールド(登録商標)粘度を得ること;
−この同じ懸濁液において、中央径が0.7μm未満、好適には0.5μm未満および非常に好適には0.3μm未満の炭酸カルシウムの粒子を得ること。
【0108】
(実施例2)
この実施例は、
1.(a)粉砕助剤を用いるGCCの水性懸濁液および
(b)分散剤を含むPCCの水性懸濁液の調製段階、
2.段階1)で調製したGCCおよびPCCの該水性懸濁液の混合粉砕段階、
3.段階2)の後に得られる、混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液の濃縮段階、
を含む混合粉砕GCCおよびPCCの製造法における、先行技術による混合粉砕剤または本発明による混合粉砕剤の使用を説明する(同じ混合粉砕剤が段階2)中に部分的に導入され、他の部分が段階3)中に導入される。)。
【0109】
この実施例は、混合粉砕段階中のGCC:PCC比が70:30に等しい場合を説明する。
【0110】
更に、この実施例はまた、本発明による混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液も説明する。
【0111】
該プロセスの段階1a)に従って、GCCの乾燥重量に対してポリアクリレート0.27乾燥重量%を用いて、当業者に周知の方法に従ってGCCの水性懸濁液を調製して開始する。
【0112】
この懸濁液は、
−75.3%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してGCCの乾燥重量百分率で表した)
−GCCの粒子の41.9重量%が、1μm未満の直径を有し、GCCの粒子の66.2重量%が、2μm未満の直径を有し、該GCC粒子の中央径が1.4μmに等しいような粒度分析特性を有する。
【0113】
該プロセスの段階1b)に従って、当業者に周知の方法に従ってPCCの水性懸濁液も調製される。
【0114】
この懸濁液は:
−51.8%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してPCCの乾燥重量百分率で表した);
−PCCの粒子の74.5重量%が、1μm未満の直径を有し、PCCの粒子の96.6重量%が、2μm未満の直径を有し、該PCC粒子の中央径が0.17μmに等しいような粒度分析特性を有し;
−およびアクリル酸のホモポリマーであり、炭酸ナトリウムで全部が中和され、10,000g/molに等しい分子量および3.1に等しい多分散性指数の分散剤の0.5乾燥重量%を(PCCの乾燥重量に対して)含み;従ってこの分散剤は、該PCCを分散するために特に有利な分散剤が使用されている本発明の特別な実施形態に対応しない(このような分散剤の定義はこの出願の明細書に与えられている。)。
【0115】
該プロセスの段階2)に従って、その2つの懸濁液がついで混合粉砕される。
この段階中のGCC:PCC乾燥重量比は70:30に等しい。
この段階中に、GCCとPCCの合計乾燥重量に対して0.4乾燥重量%に等しい量の混合粉砕剤の量が導入される。
【0116】
該プロセスの段階3)に従って、段階2)の後に得られる混合粉砕GCCとPCCの該水性懸濁液が、該混合粉砕段階中に用いるのと同じ粉砕剤を導入することによって濃縮される;濃縮段階中に用いられる該粉砕剤の量は、GCCとPCCの合計乾燥重量に対して0.4乾燥重量%に等しい。
【0117】
試験 No.9
この試験は先行技術を説明する。
【0118】
アクリル酸のホモポリマーであり、炭酸ナトリウムで全部が中和され、10、000g/molに等しい分子量および3.1に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0119】
試験 No.10
この試験は先行技術を説明する。
【0120】
アクリル酸のホモポリマーであり、その酸官能基の80mol%が水酸化ナトリウムで中和され、10,000g/molに等しい分子量および3.1に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0121】
試験 No.11
この試験は先行技術を説明する。
【0122】
アクリル酸のホモポリマーであり、その酸官能基の40mol%が水酸化ナトリウムで中和され、その酸官能基の10mol%が水酸化カルシウムで中和され、5、600g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数の混合粉砕剤を用いる。
【0123】
試験 No.9から11のそれぞれに対して、ついで当業者に周知の方法に従って下記を測定する:
−段階3)の後に得られる最終の懸濁液中の%<1μmと表記される1μm未満の直径を有するGCPおよびPCCの粒子の重量百分率;
−段階3)の後に得られる最終の懸濁液中のd50と表記されるGCPおよびPCCの粒子の中央径;
−段階3)の後に得られるDEと表記する最終の懸濁液の乾燥抽出物;
−10RPMおよび25℃で測定された段階3)の後に得られる最終懸濁液の、時刻t=0でV(T)と表記し、および攪拌後時刻t=8日でV(T)と表記するブルックフィールド(登録商標)粘度。
【0124】
これらの結果すべてを、用いた混合粉砕剤の主要特性と共に表2に示す。
【0125】
【表2】

【0126】
下記による用いた混合粉砕剤の特性:
−該粉砕剤の化学的性質を示す「天然」、アクリル酸のホモポリマーを示すaa
−中和された酸官能基(数)のmol百分率および中和イオンの性質(数に従った化学記号)示す「中和」;
−該粉砕剤の分子量(質量)を示す「M」;
−該粉砕剤の多分散性を示す「I」;
下記による濃縮段階の後に得られる天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の特性:
−1μm未満の直径を有するGCPおよびPCCの粒子の重量百分率を示す%<1μm
−GCPおよびPCCの粒子の中央径を示すd50
−該懸濁液の乾燥抽出物を示すDE(%)(該懸濁液の合計重量に対するGCPおよびPCCの合計乾燥重量%における)
−10RPMおよび25℃で測定され、攪拌後時刻t=0および時刻t=8日におけるブルックフィールド(登録商標)粘度をそれぞれ示すV(T)およびV(T
従ってこれらの結果は、本発明の混合粉砕剤だけが当業者に提起された技術的問題を解決することを可能にすることを示。即ち
−混合粉砕GCPおよびPCCの最終懸濁液について70%を超す、好適には72%を超すおよび非常に好適には74%を超す(該懸濁液の合計重量に対してGCPおよびPCCの乾燥重量による)乾燥抽出物を得ること;
−この同じ懸濁液について、混合粉砕段階の後に測定される(25℃および10RPMにおける)5,000mPa.s未満、好適には3,000mPa.s未満および非常に好適には2,000mPa.s未満のブルックフィールド(登録商標)粘度を得ること、および混合粉砕段階後および攪拌8日後に測定される(25℃および10RPMにおける)50,000mPa.s未満、好適には30,000mPa.s未満および非常に好適には20,000mPa.s未満のブルックフィールド(登録商標)粘度を得ること;
−この同じ懸濁液において、中央径が0.7μm未満、好適には0.5μm未満および非常に好適には0.3μm未満の炭酸カルシウムの粒子を得ること。
【0127】
(実施例3)
この実施例は、
1.(a)粉砕助剤を用いるGCCの水性懸濁液および
(b)分散剤を含むPCCの水性懸濁液の調製段階、
2.段階1)で調製したGCCおよびPCCの該水性懸濁液の混合粉砕段階、
3.段階2)の後に得られる、混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の濃縮段階、
を含む混合粉砕GCCおよびPCCの製造法における、本発明による混合粉砕剤の使用を説明する(同じ混合粉砕剤が段階2)中に部分的に導入され、他の部分が段階3)中に導入される)。
【0128】
この実施例は、混合粉砕段階の間のGCC:PCC比が50:50に等しい場合を説明する。
【0129】
試験15および16およびまた17および18の場合において、この実施例はPCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、下記の特性:
−その酸官能基全体の80%を超すおよび好適には90%を超す
その酸官能基のモル中和率および該分散剤が非常に好適には完全に中和されている;
−10,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には12,000g/molおよび14,000g/molの間の分子量
−1.2および2.5の間の多分散性
をすべて併せ持つアクリル酸のホモポリマーであるPCCの分散剤の使用である好適な実施形態を説明する。
【0130】
最後に、この実施例はまた、本発明による混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液も説明する。
【0131】
該プロセスの段階1a)に従って、GCCの乾燥重量に対してポリアクリレート0.27乾燥重量%を用いて、当業者に周知の方法に従って、GCCの水性懸濁液を調製することにより開始する。
【0132】
この懸濁液は、
−75.3%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してGCCの乾燥重量百分率で表した);
−GCCの粒子の41.9重量%が、1μm未満の直径を有し、GCCの粒子の66.2重量%が、2μm未満の直径を有し、該PCC粒子の中央径が1.4μmに等しいような粒度分析特性を有する。
【0133】
該プロセスの段階1b)に従って、当業者に周知の方法に従ってPCCの水性懸濁液をまた調製する。
【0134】
この懸濁液は:
−51.8%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してGCCの乾燥重量百分率で表した);
−PCCの粒子の74.5重量%が、1μm未満の直径を有し、PCCの粒子の96.6重量%が、2μm未満の直径を有し、該PCC粒子の中央径が0.71μmに等しいような粒度分析特性を有し;
−および分散剤(これは、試験15および16およびまた17および18の場合における本発明の好適な実施形態を説明する。)をPCCの乾燥重量に対して0.5乾燥重量%に等しい量で含む。
【0135】
該プロセスの段階2)に従って、当業者に周知の方法に従って、両方の懸濁液がついで混合粉砕される。
この段階中のGCC:PCC乾燥重量比は50:50に等しい。
この段階中に、GCCとPCCの合計乾燥重量に対して0.4乾燥重量%に等しい混合粉砕剤の量が導入される。
【0136】
該プロセスの段階3)に従って、段階2)の後に得られる混合粉砕GCCとPCCの該水性懸濁液が、該混合粉砕段階中に用いるのと同じ粉砕剤を導入することによって濃縮される;濃縮段階中に用いられる該粉砕剤の量は、GCCとPCCの合計乾燥重量に対して0.5乾燥重量%に等しい。
【0137】
試験 No.12
この試験は本発明を説明するが、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明していない。
【0138】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の50mol%が水酸化ナトリウムで中和され、その酸官能基の50mol%が水酸化マグネシウムで中和されている、5,700g/molに等しい分子量および2.2に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0139】
また、段階2)および3)の間に、その酸官能基の37mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5,600g/molに等しい分子量および2.2に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0140】
試験 No.13
この試験は本発明を説明するが、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明していない。
【0141】
PCCの懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、4,500g/molに等しい分子量および2.2に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0142】
また、段階2)および3)の間に、その酸官能基の14mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5,600g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである混合粉砕剤を用いる。
【0143】
試験 No.14
この試験は本発明を説明するが、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明していない。
【0144】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5,500g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0145】
また、段階2)および3)の間に、その酸官能基の14mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5,600g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである混合粉砕剤を用いる。
【0146】
試験 No.15
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0147】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12,000g/molに等しい分子量および2.2に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0148】
また、段階2)および3)の間に、その酸官能基の14mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5,600g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである混合粉砕剤を用いる。
【0149】
試験 No.16
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0150】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12,000g/molに等しい分子量および2.2に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0151】
また、段階2)および3)の間に、その酸官能基の26mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5,800g/molに等しい分子量および2.15に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである混合粉砕剤を用いる。
【0152】
試験 No.17
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0153】
PCCの懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の90mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12,000g/molに等しい分子量および2.2に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0154】
また、段階2)および3)の間に、その酸官能基の14mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5、600g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである混合粉砕剤を用いる。
【0155】
試験 No.18
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0156】
PCCの懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、13,000g/molに等しい分子量および2.2に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0157】
また、段階2)および3)中に、その酸官能基の26mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5,800g/molに等しい分子量および2.15に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである粉砕剤を用いる。
【0158】
試験 No.12から18のそれぞれに対して、ついで当業者に周知の方法に従って下記を測定する:
−段階3)の後に得られる最終の懸濁液中の%<1μmと表記する1μm未満の直径を有するGCPおよびPCCの粒子の重量百分率;
−段階3)の後に得られる最終の懸濁液中のd50と表記するGCPおよびPCCの粒子の中央径;
−段階3)の後に得られるDEと表記する最終の懸濁液の乾燥抽出物;
−10RPMおよび25℃で測定された段階3)の後に得られる最終懸濁液の、時刻t=0でV(T)と表記し、および攪拌後時刻t=8日でV(T)と表記するブルックフィールド(登録商標)粘度
すべてのこれらの結果、GCCおよびPCCの混合粉砕に用いられた混合粉砕剤の主要特性および該PCCの分散に用いられた分散剤の特性を表3に報告する。
【0159】
【表3】

【0160】
下記による用いたGCCおよびPCCの該混合粉砕剤およびPCCの該分散剤の特性:
−該剤の化学的性質を示す「天然」、特にアクリル酸のホモポリマーを示すaa;
−中和された酸官能基(数)のmol百分率および中和イオンの性質(数に従った化学記号)示す「中和」;
−該剤の分子量(質量)を示す「M」;
−該剤の多分散性を示す「I」;
濃縮段階の後に得られるGCCおよびPCCの該水性懸濁液の下記の特性:
−1μm未満の直径を有するGCPおよびPCCの粒子の重量%を示す%<1μm
−天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの粒子の中央径を示すd50
−該懸濁液の乾燥抽出物を示すDE(%)(GCPおよびPCCの粒子の乾燥重量%における)
−10RPMおよび25℃で測定され、攪拌後時刻t=0および時刻t=8日におけるブルックフィールド(登録商標)粘度をそれぞれ示す「V(T)」および「V(T)」
従ってこれらの結果は、本発明の混合粉砕剤は、当業者に提起された技術的問題を解決することを可能にする、即ち
−混合粉砕GCPおよびPCCの最終懸濁液について70%を超す、好適には72%を超すおよび非常に好適には74%を超す(その懸濁液の合計重量に対する鉱物粒子の乾燥重量による)乾燥抽出物を得ること;
−この同じ懸濁液に対して、混合粉砕段階の後に測定される(25℃および10RPMにおける)5,000mPa.s未満、好適には3,000mPa.s未満、および非常に好適には2,000mPa.s未満のブルックフィールド(登録商標)粘度を得ることおよび混合粉砕段階後および攪拌8日後に測定される(25℃および10RPMにおける)50,000mPa.s未満、好適には30,000mPa.s未満、および非常に好適には20,000mPa.s未満のブルックフィールド(登録商標)粘度を得ること;
−この同じ懸濁液において、中央径が0.7μm未満および好適には0.3μm未満の炭酸カルシウムの粒子を得ること。
【0161】
これらの結果はまた、下記の特性:
−その酸官能基全体の80%を超すおよび好適には90%を超す
その酸官能基のモル中和率および該分散剤が非常に好適には完全に中和されている;
−10,000g/molおよび15,000g/molの間、および好適には12,000g/molおよび14,000g/molの間の分子量
−1.2および2.5の間の多分散性
をすべて併せ持つアクリル酸のホモポリマーであるPCCの特別な分散剤の使用が、本発明の実施形態による混合粉砕GCCおよびPCCの懸濁液のブルックフィールド(登録商標)粘度の値を、d50の値を0.3μ以下に維持し、乾燥抽出物の値を該懸濁液の合計重量の74%以上に維持したまま、本発明の実施形態を使用せずに得た懸濁液に対して…..することを可能にすることを示す。
【0162】
本出願人は、当業者が段階3)の後に得たGCCおよびPCCの最終懸濁液に粘度調節剤を添加することを選択し得ることを付け加える。これはAZC(炭酸ジルコニルアンモニウム/ammonium zirconium carbonate)またはKZC(炭酸ジルコニルカリウム/potassium zirconium carbonate)型のような特にジルコニウムに基づく化合物であり得、このような化合物の商業的な例は、例えばMEL CHEMICALS(登録商標)社によって販売されているZirmel(登録商標)およびBacote(登録商標)である。
【0163】
(実施例4)
この実施例は、
1.(a)粉砕助剤を用いるGCCの水性懸濁液および
(b)分散剤を含むPCCの水性懸濁液の調製段階、
2.段階1)で調製したGCCおよびPCCの該水性懸濁液の混合粉砕段階、
3.段階2)の後に得られる、混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該
水性懸濁液の濃縮段階、
を含む混合粉砕GCCおよびPCCの製造法における、本発明による混合粉砕剤の使用を説明する(ここで該剤は段階2)および段階3)中に部分的に導入される。)。
【0164】
この実施例は、混合粉砕段階中のGCC:PCC比が50:50に等しい場合を説明する。
【0165】
この実施例はPCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、下記の特性:
−その酸官能基全体の80%を超すおよび好適には90%を超すその酸官能基のモル中和率および該分散剤が非常に好適には完全に中和されている;
−10,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には12,000g/molおよび14,000g/molの間の分子量;
−1.5および2.5の間の多分散性;
をすべて併せ持つアクリル酸のホモポリマーであるPCCの分散剤の使用である好適な実施形態を説明する。
【0166】
最後に、本実施例はまた、本発明による混合粉砕GCPおよびPCCの該水性懸濁液も説明する。
【0167】
該プロセスの段階1a)に従って、GCCの乾燥重量に対してポリアクリレート0.27重量%を用いて、当業者に周知の方法に従ってGCCの水性懸濁液を調製することによって開始する。
【0168】
この懸濁液は、
−74.6%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してGCCの乾燥重量百分率で表した)
−GCCの粒子の40.3重量%が、1μm未満の直径を有し、GCCの粒子の61.6重量%が、2μm未満の直径を有し、GCCの粒子の61.6重量%が、2μm未満の直径を有し、該GCC粒子の中央径が1.4μmに等しいような粒度分析特性を有する。
【0169】
該プロセスの段階1b)に従って、当業者に周知の方法に従ってPCCの水性懸濁液もまた調製される。
【0170】
この懸濁液は:
−14.1%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してPCCの乾燥重量百分率で表した);
−PCCの粒子の83.3重量%が、1μm未満の直径を有し、PCCの粒子の97.8重量%が、2μm未満の直径を有し、該PCC粒子の中央径が0.58μmに等しいような粒度分析特性を有し;
−およびPCCの乾燥重量に対して該分散剤0.54乾燥重量%に等しい量の分散剤(これは、本発明の好適な実施形態を説明する。)を含む。
【0171】
該プロセスの段階2)に従って、当業者に周知の方法に従って両懸濁液がついで混合粉砕される。
この段階中のGCC:PCC乾燥重量比は50:50に等しい。
この段階中に、GCCとPCCの合計乾燥重量に対して0.5乾燥重量%に等しい混合粉砕剤の量が導入される。
【0172】
該プロセスの段階3)に従って、段階2)の後に得られる混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液が、混合粉砕段階中に用いられるのと同じ粉砕剤を導入することによって濃縮される;該濃縮段階中に用いられる該粉砕剤の量は、GCCとPCCの合計乾燥重量に対して0.15乾燥重量%に等しい。
【0173】
試験 No.19
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0174】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、10,000g/molに等しい分子量および2.29に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0175】
また、段階2)および3)中に、その酸官能基の37mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5、800g/molに等しい分子量および2.15に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである混合粉砕剤を用いる。
【0176】
試験 No.20
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0177】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12,000g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0178】
また、段階2)および3)中に、その酸官能基の37mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5、800g/molに等しい分子量および2.15に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである混合粉砕剤を用いる。
【0179】
試験 No.21
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0180】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12,000g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0181】
また、段階2)および3)中に、その酸官能基の37mol%が水酸化ナトリウムで中和され、4、900g/molに等しい分子量および2.13に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである混合粉砕剤を用いる。
【0182】
試験 No.19から21のそれぞれについて、以前の試料について測定したのと同じパラメータを測定した。すべてのこれらの結果、GCCおよびPCCの混合粉砕のために用いられる該混合粉砕剤の主な特性およびPCCの分散のために用いられる該分散剤の特性を表4に報告する。
【0183】
【表4】

【0184】
GCCおよびPCCの混合粉砕剤、PCCの該分散剤、濃縮の段階の後に得られるGCCおよびPCCの該水性懸濁液の特性(以前の試料で定義されている略号を有する)
従ってこれらの結果は、本発明の混合粉砕剤が、本発明のPCCの特別な分散剤と組み合わせて、前に説明した当業者に提起された技術的問題を解決することを可能にする。
【0185】
これらの組み合わせは、本発明の実施形態により混合粉砕されたGCCおよびPCCの
該懸濁液のブルックフィールド(登録商標)粘度の値が、d50の値を0.3μ以下に維持し、乾燥抽出物の値を該懸濁液の合計重量の74%に維持したまま、十分向上されることを可能にする。
【0186】
(実施例5)
この実施例は、
1.(a)粉砕助剤を用いるGCCの水性懸濁液および
(b)分散剤を含むPCCの水性懸濁液の調製段階、
2.段階1)で調製したGCCおよびPCCの該水性懸濁液の混合粉砕段階、
3.段階2)の後に得られる、混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の濃縮段階、
を含む混合粉砕GCCおよびPCCの製造法における、段階2)中に導入される本発明による混合粉砕剤の使用を説明する。
【0187】
この実施例は、混合粉砕段階の間のGCC:PCC比が50:50に等しい場合を説明する。
【0188】
この実施例はPCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、下記の特性:
−その酸官能基全体の80%を超すおよび好適には90%を超す
その酸官能基のモル中和率および該分散剤が非常に好適には完全に中和されている;
−10,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には12,000g/molおよび14,000g/molの間の分子量;
−1.2および2.5の間の多分散性、
をすべて併せ持つアクリル酸のホモポリマーであるPCCの分散剤の使用である好適な実施形態を説明する。
【0189】
最後に、この実施例はまた、本発明による混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液も説明する。
【0190】
該プロセスの段階1a)に従って、GCCの乾燥重量に対してポリアクリレート0.27重量%を用いて、当業者に周知の方法に従ってGCCの水性懸濁液を調製することによって開始する。
【0191】
この懸濁液は、
−74.5%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してGCCの乾燥重量百分率で表した);
−GCCの粒子の43.2重量%が、1μm未満の直径を有し、該GCC粒子の中央径が1.2μmに等しいような粒度分析特性を有する。
【0192】
該プロセスの段階1b)に従って、当業者に周知の方法に従ってPCCの水性懸濁液もまた調製される。
【0193】
この懸濁液は:
−51.5%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してPCCの乾燥重量百分率で表した);
−PCCの粒子の65.6重量%が、1μm未満の直径を有し、該PCC粒子の中央径が0.82μmに等しいような粒度分析特性を有し;
−およびPCCの乾燥重量に対して分散剤の70乾燥重量%に等しい量で該分散剤(これは本発明の好適な実施形態を説明する。)を含む。
【0194】
該プロセスの段階2)に従って、ついで当業者に周知の方法に従って両懸濁液が混合粉砕される。
この段階の間のGCC:PCC乾燥重量比は50:50に等しい。
この段階中に、GCCとPCCの合計乾燥重量に対して0.8乾燥重量%に等しい混合粉砕剤の量が導入される。
【0195】
該プロセスの段階3)に従って、段階2)の後に得られる混合粉砕GCCおよびPCCの該水性懸濁液が、濃縮される。
【0196】
試験 No.22
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0197】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12,000g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0198】
また、段階2)中に、水酸化ナトリウムで中和されていない、5、600g/molに等しい分子量および2.16に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0199】
試験 No.23
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0200】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12、000g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0201】
また、段階2)中に、その酸官能基の38mol%が水酸化ナトリウムで中和されている、
−5、600g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマー83乾燥重量%
−7、600g/molに等しい分子量および1.68に等しい多分散性指数のRAFT重合(文書FR2821620に記載されている方法による)によって得られるアクリル酸のホモポリマー17乾燥重量%の混合物である混合粉砕剤を使用する。
【0202】
試験 No.24
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0203】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12,000g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0204】
また、段階2)中に、
−中和されていない、5,600g/molに等しい分子量および2.16に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマー50乾燥重量%および
−その酸官能基の38mol%が水酸化ナトリウムで中和されている
−5,600g/molに等しい分子量および2.4に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマー83乾燥重量%と
−7,600g/molに等しい分子量および1.68に等しい多分散性指数のRAFT重合(文書FR2821620に記載されている方法による)によって得られるアクリル酸のホモポリマー17乾燥重量%との混合物の50乾燥重量%の混合物である混合粉砕剤を用いる。
【0205】
試験 No.22から24のそれぞれに対して、ついで、以前の試料について測定したのと同じパラメータを測定する。すべてのこれらの結果を表5に示す。
表5に示す。
【0206】
【表5】

【0207】
濃縮段階の後に得られるGCCおよびPCCの該水性懸濁液の特性(以前の試料に定義されてた略号を用いる)
従ってこれらの結果は、本発明の混合粉砕剤が、本発明のPCCの特別な分散剤と組み合わせて、前に説明した当業者に提示された技術的問題を解決することを可能にする。
【0208】
(実施例6)
この実施例は、
1.(a)粉砕助剤を用いるGCCの水性懸濁液および
(b)分散剤を含むPCCの水性懸濁液の調製段階、
2.段階1)で調製したGCCおよびPCCの該水性懸濁液の混合粉砕段階、
3.段階2)の後に得られる、混合粉砕天然炭酸カルシウムおよび沈降炭酸カルシウムの該水性懸濁液の濃縮段階、
を含む混合粉砕GCCおよびPCCの製造法における、段階2および段階3中に導入される本発明による混合粉砕剤の使用を説明する。
【0209】
この実施例は、混合粉砕段階中のGCC:PCC比が50:50に等しい場合を説明する。
【0210】
この実施例はまた、PCCの懸濁液の調製の段階1b)中の、下記の特性:
−その酸官能基全体の80%を超すおよび好適には90%を超す
その酸官能基のモル中和率および該分散剤が非常に好適には完全に中和されている;
−10,000g/molおよび15,000g/mol、好適には12,000g/molおよび14,000g/molの分子量;
−1.5および2.5の多分散性指数;
をすべて併せ持つアクリル酸のホモポリマーであるPCCの分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0211】
最後に、この実施例はまた、本発明による混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液も説明する。
【0212】
該プロセスの段階1a)に従って、GCCの乾燥重量に対してポリアクリレート0.27乾燥重量%を用いて、当業者に周知の方法に従ってGCCの水性懸濁液を調製することによって開始する。
【0213】
この懸濁液は、
−74.6%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してGCCの乾燥重量百分率で表した)
−GCCの粒子の40.3重量%が、1μm未満の直径を有し、該GCC粒子の中央径が1.4μmに等しいような粒度分析特性を有する。
【0214】
該プロセスの段階1b)に従って、当業者に周知の方法に従ってPCCの水性懸濁液もまた調製される。
【0215】
この懸濁液は:
−13.1%に等しい乾燥抽出物を有し(該懸濁液の合計重量に対してPCCの乾燥重量百分率で表した);
−PCCの粒子の19.9重量%が、1μm未満の直径を有し、該PCC粒子の中央径が1.43μmに等しいような粒度分析特性を有し;
−およびPCCの乾燥重量に対して該剤の0.54乾燥重量%に等しい量で分散剤(これは、本発明の好適な実施形態を説明する。)を含む。
【0216】
該プロセスの段階2)に従って、両懸濁液がついで当業者に周知の方法に従って混合粉砕される。
この段階中のGCC:PCC乾燥重量比は50:50に等しい。
【0217】
この段階中に、GCCとPCCの合計乾燥重量に対して0.5乾燥重量%に等しい混合粉砕剤の量が導入され、ついで段階3中に同じ混合粉砕剤またはもう1つの混合粉砕剤0.15%が導入される。
【0218】
該プロセスの段階3)に従って、GCCとPCCの水性懸濁液が、段階2)中に用いられるのと同じである混合粉砕剤0.15乾燥重量%の存在下で濃縮される。
【0219】
試験 No.25
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0220】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12,000g/molに等しい分子量および2.3に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0221】
また、段階2)および段階3)中に、水酸化ナトリウムで中和されていない、5、600g/molに等しい分子量および2.09に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである混合粉砕剤を用いる。
【0222】
試験 No.26
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0223】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12、000g/molに等しい分子量および1.8に等しい多分散性指数のRAFT重合(文書FR2821620に記載されている方法による)によって得られるコポリマー(アクリル酸:メタクリル酸)(重量で90:10)を用いる。
【0224】
また、段階2)および段階3)中に、水酸化ナトリウムで中和されていない、5、600g/molに等しい分子量および2.09に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーである混合粉砕剤を用いる。
【0225】
試験 No.27
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0226】
PCCの該懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12,000g/molに等しい分子量および2.3に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0227】
また、段階2)および段階3)中に、その酸官能基の40mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5,600g/molに等しい分子量および2.45に等しい多分散性指数のコポリマー(アクリル酸:グリコールメタクリレートホスフェート)(重量で90:10)である混合粉砕剤を用いる。
【0228】
試験 No.28
この試験は本発明を説明し、この実施例の紹介の中で定義したPCCのための特別な分散剤の使用にある好適な実施形態を説明する。
【0229】
PCCの懸濁液の調製の段階1b)中に、その酸官能基の100mol%が水酸化ナトリウムで中和され、12,000g/molに等しい分子量および2.3に等しい多分散性指数のアクリル酸のホモポリマーを用いる。
【0230】
また、段階2)および段階3)中に、その酸官能基の40mol%が水酸化ナトリウムで中和され、5、000g/molに等しい分子量および2.45に等しい多分散性指数のコポリマー(アクリル酸:メタクリル酸)(重量で90:10)である混合粉砕剤を用いる。
【0231】
試験 No.25から28のそれぞれに対して、前の試料について測定された同じパラメータがついで測定された。すべてのこれらの結果、GCCおよびPCCの混合粉砕のために用いられる混合粉砕剤の主な特性およびPCCの分散のために用いられる該分散剤の特性を表6に報告する。
【0232】
【表6】

【0233】
前の試料において定義した略号および
−aa/ama:コポリマー(アクリル酸:メタクリル酸)(重量で90/10)
−aa/po4maeg:コポリマー(アクリル酸:グリコールメタクリレートホスフェート)(重量で90/10)によるGCCおよびPCCの混合粉砕剤、PCCの分散剤、濃縮の段階の後に得られるGCCおよびPCCの水性懸濁液の特性
従ってこれらの結果は、本発明の混合粉砕剤が、本発明のPCCの特別な分散剤と組み合わせて、以前に説明した当業者に提示された技術的問題を解決することを可能にする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1.(a)少なくとも1つの分散剤および/または少なくとも1つの粉砕助剤を含んでよいGCCの水性懸濁液、および
(b)少なくとも1つの分散剤を含んでよいPCCの水性懸濁液の調製段階、
2.段階1)で調製したGCCおよびPCCの前記水性懸濁液の混合粉砕段階、
3.段階2)の後に得られる、混合粉砕GCCおよびPCCの前記水性懸濁液の場合による濃縮段階、
4.段階2)または3)の後に得られる、前記混合粉砕GCCおよびPCCの前記水性懸濁液の場合による乾燥段階、
を含む前記混合粉砕GCCおよびPCCの製造法における、混合粉砕剤の使用であり:
(a)前記粉砕剤が、部分的に中和され、その酸官能基のモル中和率が酸官能基全体の75%未満である、少なくとも1つのアクリル酸のホモポリマーおよび/または少なくとも1つのコポリマーによって構成されていること、および
(b)前記粉砕剤が、
−段階1)および段階2)の間に、段階1a)において調製されたGCCの前記水性懸濁液および/または段階1b)において調製されたPCCの前記水性懸濁液および/またはこれらの2つの懸濁液の混合物中に、
−および/または混合粉砕の段階2)中に、
−および場合により段階2)および段階3)の間に
−および場合により段階3)中に
導入されること、
を特徴とする、前記混合粉砕剤の使用。
【請求項2】
前記混合粉砕剤の0.5乾燥重量%から2乾燥重量%が、GCCおよびPCCの合計重量に対して用いられることを特徴とする、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
混合粉砕剤が、酸官能基全体の75%未満、好適には50%未満、および非常に好適には20%未満の酸官能基のモル中和率を有することを特徴とする、請求項1または2の1項に記載の使用。
【請求項4】
混合粉砕剤が、ナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩(acid carbonates)、カルシウムおよびマグネシウムの水酸化物または酸化物、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物、好適にはナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムおよびそれらの混合物および非常に好適には水酸化ナトリウムによって中和されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
混合粉砕剤が、4,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には4,000g/molおよび10,000g/molの間の分子量を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
混合粉砕剤が、1.5および3.5の間の多分散性指数および好適には1.5および2.5の間の多分散性指数を有することを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の使用。
【請求項7】
混合粉砕剤が、アクリル酸のコポリマーである場合、前記混合粉砕剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸,エチレングリコールメタクリレートホスフェート, プロピレングリコールメタクリレートホスフェート, エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
段階1b)中に調製されるPCCの水性懸濁液が、下記の特性:
−その酸官能基全体の80%を超す、好適には90%を超す酸官能基のモル中和率および非常に好適にはその酸官能基の全部が中和されている;
−10,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には12,000g/molおよび14,000g/molの間の分子量;
−1.5および2.5の間の多分散性指数;
のすべてを併せ持つアクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーであるPCCの少なくとも1つの分散剤を含むことを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の使用。
【請求項9】
段階1b)で調製されるPCCの水性懸濁液において、PCCの乾燥重量に対して、PCCの前記分散剤が0.5乾燥重量%から2乾燥重量%、好適には0.5乾燥重量%から1乾燥重量%使用されることを特徴とする、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
PCCの分散剤が、ナトリウムまたはカリウムの水酸化物、炭酸塩または酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物、ならびに好適には水酸化ナトリウムによって中和されていることを特徴とする、請求項8または9のいずれか1項に記載の使用。
【請求項11】
段階1b)において調製されるPCCの水性懸濁液において使用される、分散剤が、アクリル酸のコポリマーである場合、前記分散剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、 プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、 エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することを特徴とする、請求項8から10のいずれか1項に記載の使用。
【請求項12】
混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液が、部分的に中和され、その酸官能基のモル中和率が酸官能基全体の75%未満である、アクリル酸の少なくとも1つのホモポリマーおよび/または少なくとも1つコポリマーからなるGCCおよびPCCの少なくとも1つの混合粉砕剤を含むことを特徴とする、前記混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項13】
混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液が、GCCおよびPCCの合計重量に対して、GCCおよびPCCの混合粉砕剤0.5乾燥重量%から2乾燥重量%を含むことを特徴とする、請求項12に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項14】
GCCおよびPCCの混合粉砕剤が、酸官能基全体の75%未満、好適には50%未満、および非常に好適には20%未満のその酸官能基のモル中和率を有することを特徴とする、請求項12または13のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項15】
GCCおよびPCCの混合粉砕剤が、ナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、カルシウムおよびマグネシウムの水酸化物または酸化物、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物、好適にはナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムおよびそれらの混合物および非常に好適には水酸化ナトリウムによって中和されている、請求項12から14のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項16】
GCCおよびPCCの前記混合粉砕剤が、4,000g/molおよび15,000g/molの間、および好適には4,000g/molおよび10,000g/molの間の分子量を有することを特徴とする、請求項12から15のいずれか1項に記載の、混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項17】
前記GCCおよびPCCの混合粉砕剤が、1.5および3.5の間のおよび好適には1.5および2.5の間の多分散性指数を有することを特徴とする、請求項12から16のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項18】
GCCおよびPCCの混合粉砕剤が、アクリル酸のコポリマーである場合、前記GCCおよびPCCの混合粉砕剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、 プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、 エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することを特徴とする、請求項12から16のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項19】
混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液が、GCCおよびPCCの合計乾燥重量に対して、10%から90%の間の、好適には20%から80%の間のおよび非常に好適には30%から70%の間のPPCの乾燥重量百分率を含むことを特徴とする、請求項12から18のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項20】
混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液が、前記懸濁液の合計重量に対して、70%を超す、好適には72%を超すおよび非常に好適には74%を超すGCCおよびPCCの合計乾燥重量百分率を含むことを特徴とする、請求項12から19のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項21】
混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液が含むGCCおよびPCCの粒子が、30を超す、好適には40を超すおよび非常に好適には45を超す分布因子(100×d30/d70、式中dは平均直径を示し、粒子のx重量%が、この平均直径未満の直径を有する。)を有することを特徴とする、請求項12から20のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項22】
混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液が含むGCCおよびPCCの粒子が、0.7μm未満、好適には0.5μm未満および非常に好適には0.3μm未満の中央径を有することを特徴とする、請求項12から21のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項23】
混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液が、下記の特性:
−酸官能基全体の80%を超す、好適には90%を超す酸官能基のモル中和率および非常に好適には酸官能基の全部が中和されている;
−10,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には12,000g/molおよび14,000g/molの間の分子量;
−1.5および2.5の間の多分散性指数;
のすべてを併せ持つアクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーであるPCCの少なくとも1つの分散剤を含むことを特徴とする、請求項12から22のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項24】
混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液が、PCCの乾燥重量に対して、PCCの前記分散剤0.5乾燥重量%から2乾燥重量%および好適には0.5乾燥重量%から1乾燥重量%を含むことを特徴とする、請求項23に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項25】
PCCの分散剤が、ナトリウムまたはカリウムの水酸化物、炭酸塩または酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物ならびに好適には水酸化ナトリウムによって中和されていることを特徴とする、請求項23または24のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項26】
PCCの分散剤が、アクリル酸のコポリマーである場合、前記PCCの分散剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、 プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、 エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することを特徴とする、請求項23から25のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項27】
混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料が、部分的に中和され、その酸官能基のモル中和率が酸官能基全体の75%未満であるアクリル酸の少なくとも1つのホモポリマーおよび/または少なくとも1つのコポリマーであるGCCおよびPCCの少なくとも1つの混合粉砕剤を含むことを特徴とする、前記混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項28】
混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料が、GCCおよびPCCの合計乾燥重量に対して、10%および90%の間、好適には20%から80%の間および非常に好適には30%から70%の間のPCCの乾燥重量百分率を含むことを特徴とする、請求項27に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項29】
混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料が、GCCおよびPCCの合計乾燥重量に対して、GCCおよびPCCの混合粉砕剤0.5乾燥重量%から2乾燥重量%を含むことを特徴とする、請求項27または28のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項30】
GCCおよびPCCの混合粉砕剤が、酸官能基全体の75%未満、好適には50%未満および非常に好適には20%未満の酸官能基のモル中和率を有することを特徴とする、請求項27または29のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項31】
GCCおよびPCCの混合粉砕剤が、ナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、カルシウムおよびマグネシウムの水酸化物または酸化物、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物、好適にはナトリウムおよびカリウムの水酸化物、炭酸塩および酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムおよびそれらの混合物によって中和され、および好適には水酸化ナトリウムによって中和されている、請求項27から30のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項32】
前記GCCおよびPCCの混合粉砕剤が、4,000g/molおよび15,000g/molの間、好適には4,000g/molおよび10,000g/molの間の分子量を有することを特徴とする請求項27から31のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項33】
前記GCCおよびPCCの混合粉砕剤が、1.5および3.5の間のおよび好適には1.5および2.5の間の多分散性指数を有することを特徴とする、請求項27から32のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項34】
GCCおよびPCCの混合粉砕剤が、アクリル酸のコポリマーである場合、前記GCCおよびPCCの混合粉砕剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することを特徴とする、請求項27から33のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液。
【請求項35】
混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料が、下記特性:
−それが酸官能基全体の80%を超す、好適には90%を超す酸官能基のモル中和率を有し、および非常に好適には酸官能基の全部が中和されている;
−それが10,000g/molおよび15,000g/molの間、ならびに好適には12,000g/molおよび14,000g/molの間の分子量を有する;
−それが1.5および2.5の間の多分散性指数を有する;
のすべてを併せ持つアクリル酸のホモポリマーおよび/またはコポリマーであるPCCの少なくとも1つの分散剤を含むことを特徴とする、請求項27から34のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項36】
混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料が、PCCの乾燥重量に対して、PCCの前記分散剤0.5乾燥重量%から2乾燥重量%および好適には0.5乾燥重量%から1乾燥重量%を含むことを特徴とする、請求項35に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項37】
PCCの分散剤が、ナトリウムまたはカリウムの水酸化物、炭酸塩または酸性炭酸塩、水酸化アンモニウムまたはそれらの混合物、および好適には水酸化ナトリウムによって中和されていることを特徴とする、請求項35または36のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項38】
PCCの分散剤が、アクリル酸のコポリマーである場合、前記PCCの分散剤は、メタアクリル酸あるいはまたマレイン酸もしくはイタコン酸のC1からC4モノエステルのような二酸の半エステルまたはそれらの混合物のようなモノカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、またはクロトン酸、イソクロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸またはマレイン酸あるいはまた無水マレイン酸のようなカルボン酸無水物のようなジカルボン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、または2−アクリルアミド−2−メチル−プロパン−スルホン酸、メタリルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸およびスチレンスルホン酸のようなスルホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルリン酸、エチレングリコールメタクリレートホスフェート、プロピレングリコールメタクリレートホスフェート、エチレングリコールアクリレートホスフェート、プロピレングリコールアクリレートホスフェートおよびそれらのエトキシレートのようなリン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーの中から選ばれる、あるいはまたビニルホスホン酸のようなホスホン酸官能基を有するエチレン性不飽和モノマーまたはそれらの混合物の中から選ばれるアクリル酸以外の少なくとも1つのモノマーを有することを特徴とする、請求項35から37のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料。
【請求項39】
紙の製造、および特に紙シートの被覆および紙シートの製造における、および塗料の製造における、請求項12から26のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの水性懸濁液の使用。
【請求項40】
紙の製造、および特に紙シートの被覆および紙シートの製造における、および塗料、ゴムおよびプラスチックスの製造における、請求項27から38のいずれか1項に記載の混合粉砕GCCおよびPCCの乾燥顔料の使用。

【公表番号】特表2009−522189(P2009−522189A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548044(P2008−548044)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【国際出願番号】PCT/IB2006/003806
【国際公開番号】WO2007/077484
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(398051154)コアテツクス・エス・アー・エス (35)
【Fターム(参考)】