説明

太陽熱反射式自動液体蒸留装置

【課題】商業電力、石油、ガスを必要とする事なく、自然エネルギーのみで、独立型、移設可能な海水淡水化及び淡水浄化装置を提供する。
【解決手段】左側に液体タンクを置き、併設して右側に上部がU字型長方形太陽熱反射鏡その下が、蒸気を発生するボイラー室とで構成され、詳細は、液体タンクが左側にあり、そのタンクの下から一定量の液体が均等に出る複数個の小穴を設け、右の下部のボイラー室の凹凸がある鉄板の上にゆっくり、この液体が流れU字型太陽熱反射鏡で熱せられた角棒状ヒーター板が下部ボイラー室の凹凸鉄板の下に密着して取り付けて通してあり、そこで液体が蒸発して蒸気となり復水タンク11で純正液体に戻す作りで、特別な化石エネルギーを必要としない構造を特徴とする太陽熱反射式自動液体蒸留装置が製作できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体蒸留装置で左側に液体タンクを置き、併設して右側に上部がU字型長方形太陽熱反射鏡その下が蒸気を発生するボイラー室とで構成され、詳細は外部から注入できる、液体タンクが左側にあり、そのタンクの下から一定量の液体が、均等に出る複数個の小穴を設け、右の下部のボイラー室の凹凸がある鉄板の上にゆっくり、この液体が流れる傾斜もつけられ、このボイラー室の上にあるU字型太陽熱反射鏡で熱せられた角棒状ヒーター板が、下部ボイラー室の凹凸鉄板の下に密着して取り付けて通してあり、そこで凹凸が熱くなり、この上をゆっくり流れる液体が蒸発して蒸気となり、ボイラー室の上部で蒸気を吸い取りパイプを通じて、復水タンクで純正液体に戻す作りで特別なエネルギーを必要とすることもなく、太陽熱や太陽光電力を使用する構造を特徴とする太陽熱反射式自動液体蒸留装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、液体の蒸留装置としては、一般に酒で、特に焼酎の蒸留による製法が知られその他、医療用に大量の蒸留水が作られ利用されている程度で、液体を蒸留する方法では、小規模では電気式で、大規模設備では、ガス、オイルバーナー式などがある。
【0003】
特にクリーンな蒸留方法としては、太陽熱などが考えられているが、まだ完成したものはない。
【0004】
太陽熱の利用では、家庭用の温水ヒーターが利用されているのが一般的である。
【0005】
特に近時は、石油の異常な値上がりと、地球温暖化による、風雨、少雨などの災害の多発が全世界の地域に拡大しており、この異変の解決策として、自然エネルギーの利用向上や、全く別の方法による、大量の蒸留水を作る方法が望まれる。
【0006】
自然エネルギーの利用による大量の蒸留水を作る方法が確立できれば、商業電力、石油、ガスなどを利用する事なく海水を淡水化し、又、淡水でも汚れた水を浄化して、農業用水として、ハウス野菜工場用水として使用できる独立した装置で、全世界の地域での利用が可能である。
【0007】
又、蒸留水は飲料水には不向きであるが、蒸留水に深海水と混合する事で飲料水として、更に動物への飲料には十分利用可能。
【0008】
この様な背景の中、理論的にも全く未開発の独立した移設可能な蒸留装置の開発は不可欠で、いろいろな農業用水や飲料水に利用できる大量の水を作る方法として、自然エネルギーを利用したクリーンな装置の開発は急務である。
【0009】
参考文献は次の通りである。
【特許文献1】特許出願 特開2010−269296
【特許文献2】特許出願 特開2004−154691
【特許文献3】特許出願 特開2010−099628
【特許文献4】特許出願 特開平2009−142804などが出願してあるが、大量の蒸留水ができる装置として、まだ技術が確立した装置は未開発である。
【0010】
特に大量の蒸留水ができる装置として淡水での不純物の混入した水の蒸留は比較的、容易であるが、水あかを定期的に除去する必要があり、海水の蒸留には安定して長期にわたり塩を除去する必要がある。
【0011】
本発明はこの様な従来の方式や構成が有していた問題点を解決しようとするものであり、クリーンで独立的で、場所を限定する事なく利用できる蒸留装置を提供する事を目的とするものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
解決しようとする問題点
(1)石油、ガス、商業電力を使用する事なく大量の蒸留水を作る方法はどうすれば良いか。
(2)海水や淡水でも安定して蒸留水を作る方法と塩や水あかを除去する方法はないか。
(3)海水は淡水より蒸発沸点が高い為、どうしたら太陽熱反射式で沸点を上げる事ができるか。一般家庭用の太陽熱温水器は80度以内であり、海水を蒸留化する為には少なくとも110度以上の高温ボイラー室が必要であり、どうすれば出来るか。
【0013】
(4)海水や淡水をどうして揚水し、ボイラー室へ安定して少量の液を放出できるか。
(5)太陽熱の反射鏡は太陽光を追尾する必要があり、効率向上にもつながるが、どうして追尾するか。
(6)モーター駆動など必要最小限の電力を必要とするがどうして賄うか。
以上の様な課題や問題を解決する為に今回の発明はなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1の発明は液体蒸留装置に関するもので、装置の概要は左側に液体タンクを置き、併設して右側に上部がU字型長方形太陽熱反射鏡その下が、蒸気を発生するボイラー室とで構成され、詳細は外部から注入できる液体タンクが左側にあり、そのタンクの下から一定量の液体が均等に出る複数個の小穴を設け、右の下部のボイラー室の凹凸がある鉄板の上にゆっくり、この液体が流れる傾斜もつけられ、このボイラー室の上にあるU字型太陽熱反射鏡で熱せられた角棒状ヒーター板が、下部ボイラー室の凹凸鉄板の下に密着して取り付けて通してあり、そこで凹凸が熱くなりこの上をゆっくり流れる液体が蒸発して蒸気となりボイラー室の上部で蒸気を吸い取りパイプを通じて、復水タンクで純正液体に戻す作りで、特別なエネルギーを必要とすることなく、太陽熱や、太陽光電力を使用する構造を特徴とする太陽熱反射式自動液体蒸留装置を提供するものである。
【0015】
請求項2の発明は、U字型長方形太陽熱反射鏡の中心の角棒状のヒーター板は、主に海水淡水化装置に使用又、反射鏡の中心の丸パイプ型は主に塩分の少ない淡水を浄化する装置に使用、ボイラー室の凹凸鉄板の上下には、塩分や水あか除去の為、不燃硬質材を使用した丸型ブラシを設け、この丸型ブラシの回転には振動モータを使用、タイマーで一定間隔で作動させ、除去がスムーズに行くようセンサーを置きタイマー時間の調整も自動化し、更に塩分や水あかが除去され、落下して溜まるスペースも設け、このスペースの室の間仕切りも2重仕切りで蒸気漏れを少なく抑えモーターによる自動開閉にし又、塩分や、水あかが落下して溜る量もセンサーで感知し自動でベルトコンベアーが作動し、ドアも上下自動開閉する作りで、長期間の自動運転を可能とし、この時の電力の大半は風力発電や太陽光発電を併設してバッテリーに充電、電力の安定使用が可能で商業電力やガソリンエンジンも切り替えはできるが、主力は独立装置として設置場所に限定しない構造を特徴とする、請求項1に記載の太陽熱反射式自動液体蒸留装置を提供するものである。
【0016】
請求項3の発明は、U字型反射熱鏡や太陽光パネル(以下ソーラーパネルやソーラーシートという)の使用には、太陽の光が真上から当る方向追尾機を備え、これは半円形パノラマ型に中心に丸棒を置き、この丸棒の影が太陽の位置により下部に半円形に設けられた温度感知センサーと重なり、温度が少しでも下がるのを感知して、磁気センサースイッチがモーターの左回り、右回りに作動する事で、油圧ジャッキが上下するもので特別な機械装置を使用する事なく、U字型反射熱鏡やソーラーパネルの効率向上ができる構造を特徴とする、請求項1,2記載の太陽熱反射式自動液体蒸留装置を提供するものである。
【0017】
上記第一の課題解決手段による作用は次の通りである。太陽熱を利用し、その熱をU字型長方形太陽熱反射鏡で反射し、その高熱作用を生かして、蒸気発生室のボイラー室にある凹凸鉄板と密着し取付、その上に外部から取り入れた液体を均等にゆっくり流し、蒸発させ、蒸気を連続的に作る一連のシステムの作用がわかる。
【0018】
上記第2の課題解決手段による作用は次の通りである。一般に太陽熱をU字鏡反射式で利用する場合、丸パイプが利用され、このパイプの中に水は96度で120度程度までは特殊オイルを入れるなどして高温ボイラーヒーターとして使われているが、今回の発明では、U字形反射鏡の中に置く角棒状板を使用、パイプでない熱誘導材角形板を使用する事で直接太陽熱の高温年平均160度、夏には250度にもなる高熱を直接ボイラー室の鉄板に密着させており、鉄板への伝導熱は120度に低下するが、パイプ使用と水や特殊オイルは使用しないため、長期的にメンテナンスが不要で、熱伝導作用効率も下がらない大きい利点作用があり、更に特殊丸型振動回転ブラシや、水あかなども自動除去装置も作動する事で、海水の淡水化や、淡水の汚染の浄化にも利用が可能で、更に長期間のメンテナンス不要による、自動運転ができる効果も発揮する。
【0019】
上記第3の課題解決手段による作用は次の通りである。太陽光や同熱の利用において、太陽の光を直接受ける事と長時間その状態を続ける事で、太陽光の向きで太陽熱を利用した各種の装置は大きく効果が左右されるが、今回の第三の発明品では、太陽光を磁気温度センサーを利用する事で太陽光の追尾を可能にし、装置の効率を大幅に向上させる作用があり又、U字形は一方向の太陽光は、一日中太陽の光を大半、受ける為、夏、秋、冬、春などの一方向の上下が、自動操作できるのが、今回の発明品で特殊大型装置を使用する事なく低価格で製作でき、いろいろな課題が解決した。
【発明の効果】
【0020】
前述した、太陽熱反射式自動液体蒸留装置は、次のような効果を発揮する。
【0021】
(1)石油、ガス、商業電力を使用することなく、太陽熱の高度利用技術の確立ができ、大量の蒸留水が出来る。
(2)特殊回転ブラシを自動作動させる事で塩、水あかの除去が自動化でき長期的に海水の淡水化や淡水の汚水を浄化する両方の利用が可能、塩は食塩として利用できる。
(3)海水は淡水より蒸発沸点が高いが、U字型反射鏡と角棒状ヒーター板の発明で海水の蒸気沸点105度以上に達する効果があった。
(4)外部からの液体は風車型揚水機とソーラーパネル使用の揚水ポンプを使用して、揚水し、小型タンクに貯水して、そのタンクの底に蒸発に適した小穴を複数個あけパイプでそれぞれ導水することで凹凸鉄板の上に均等の液量を放出でき、実験では、淡水で蒸気の75%を蒸留水に戻すことができ、装置の改善では蒸気の80%以上を水に戻すことも可能。
(5)太陽光追尾式変換機で磁気センサー型の発明で、太陽熱の追尾が可能で高効率の蒸発機が提供できる。
(6)最小限の電気は風力発電機及ソーラーパネル、ソーラーシートの併用で自然エネルギーのみで、必要電力を賄うため、海水がある所、淡水の汚水、汚染された地域でも純正水を提供できる。
【0022】
以上の様ないろいろな効果を出す事ができ、外気温10度で、蒸留水ができる量は本願発明装置1基、U字型太陽光反射鏡サイズ、タテ1,200ミリ、ヨコ1,000ミリで、1分間に2リットルで、1時間に120リットルの蒸留を作り平均して、この装置10基で1セットとし、1日平均4時間稼動で4,800リットルの蒸留の純正水が出来る事を目標にし、外気温10度前後で使用できれば、全世界の乾燥地、寒冷地の農業用ハウス野菜工場の食用農産品の生産に大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態を示す太陽熱反射自動液体蒸留装置を左側から見た外観図
【図2】左から見た内部展開斜視図(以下、本発明の実施形態を示す文言を省略する)
【図3】背面図
【図4】平面図
【図5】A―A線断面参考図
【図6】B―B線断面参考図
【図7】角棒状熱ヒーターU字型反射鏡
【図8】丸パイプ式熱U字型反射鏡
【図9】太陽光追尾式変換機断面参考図
【図10】太陽光追尾式変換機平面参考図
【図11】自然エネルギー併用、太陽熱反射自動液体蒸留装置設置状態参考図
【発明を実施するための形態】
【0024】
本願発明の表現は、太陽熱反射式自動液体蒸留装置と表示し、海水用や淡水の蒸留化のためにも利用するものであるが、海水の蒸留ができれば、淡水の蒸留は容易であり、実施するための形態の説明は、海水の蒸留を主目的に説明する。
【0025】
以下、本発明の実施を図1〜図11に基づいて説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態を示す太陽熱反射式自動液体蒸留装置を左側から見た外観図で、図の右上から1は遠隔操作用のアンテナで、装置のトラブルや装置全体の自動コントロールの推移状況をこの遠隔操作アンテナから、管理センターにて自動送信され、装置の稼動状況がすべてわかり、管理センターのモニター画面に表示され全自動のため、現地の人員を最小限に抑えコスト削減を行いつつ、同蒸留装置を数基置いて、大量の蒸留水を低コストで作る方法が可能となる。
【0027】
図1の2は防塵ガラスで500度までの耐熱材を使用、チリやほこりを防ぐもので、3は太陽光追尾センサー感知器で、正確に太陽の方向をキャッチし、4のソーラーシートや、左の方のソーラーパネル5の電力で、6の油圧ジャッキが上下に動き太陽光熱を追尾し、熱反射効果を向上させる作りである。
【0028】
図1の左上の7は、海水を外部からの誘導注入するパイプで、8は圧力調整器(又は減圧弁ともいう)で、蒸気を水に戻す復水タンク11への蒸気吸入パイプが9で、その下の方に10の吸入ファンが同パイプの中に置かれスムーズに蒸気が復水タンク11へ流れ落ちる役目をし、12は水になった蒸留水を外へ取り出すバルブ口で、13はソーラーシートや同パネルからの電力を充電するバッテリーで、このバッテリーからいろいろなモーターへ配電されるもので、電力は別に併設する風力発電機などからも充電される。
【0029】
図1の14はガイドレールを要した振動モーターで後で説明するが回転ブラシを回すモーターで、15は塩や水あかなどを自動で入れるトロッコ(又は台車)で定期的に取り替えるか自動配車にしておく事で長期自動運転が可能となる。
【0030】
図2は、本願発明品を左側から見た展開斜視図で装置の内部を展開図で説明すれば、16の角棒状熱ヒーターU字型反射鏡で平均160度(夏は250度以上)に角棒状ヒーターが熱せられ、この熱は17のボイラー室の底の20の凹凸鉄板を熱し、高温120度になり(テストで丸パイプ式でもオイルヒーターは120度になる)19の液放出穴から海水が適量づつ流れ、このボイラー室で蒸気が発生、太陽光の光が弱く反射熱が低く105度(海水の沸点)以下であっても、海水は凹凸鉄板の上を水量を自動調整しながらゆっくり放出される為蒸気になり、9の蒸気吸入パイプに吸い込まれ、11の復水タンクで水になる。

【0031】
図2の18は、硬質回転ブラシで、海水が蒸気となり、これをくり返すことで凹凸鉄板上の上に塩や水あかが付着する為定期的に除去する必要があり、この除去を同回転ブラシが振動しながら回転、21の塩(又は水あか)となって落下、この塩が22のシート磁気センサーまで蓄積され同センサーに触れると23のモーター(大)が回わり24のベルトコンベアで自動的に外に排泄される。数字の2,3は図1の通りである。
【0032】
図3は、背面図で9の蒸気吸入パイプ左右2ヶ所設け蒸気がすばやく吸引されボイラーの中に水蒸気が溜まるのを防止することができる。図3の1,7,8,11,14,15は、図1、図2の通りである。
【0033】
図4は平面図で、16の角棒状熱ヒーターU字型反射鏡が均等に配置され19の液放出穴から海水が放出されるが、角棒状熱ヒーターとその間に25の外部注入タンクから26の液放出用誘導パイプから19の液放出穴に交互に海水は放出できる配置となっており、凹凸鉄板上20に、海水はスムーズに放出できる。図の数字1,2,4,5,7は図1の通りである。
【0034】
図5は、AーA線断面参考図で、16の角棒状熱ヒーターが、太陽の光で反射して熱せられ、同角棒は20の凹凸鉄板の下を一周して同鉄板と密着して取り付けてあり、角棒状の熱を直接誘導でき、19の液放出穴から海水を出す穴の配置がわかり、更に17のボイラー室から蒸気が、矢印Bを通り9の蒸気吸入パイプを通り10のファンを通じて11の復水タンクに、同蒸気が送られる状態図で、27のモーター(小)は、28の仕切りシャッターを作動させるもので24のベルトコンベアを作動させ21の塩を排泄する時ボイラー室17の温度が低下しない様保持する為の区切りをするためである。
【0035】
図6は、B−B線断面参考図で、16の角棒状熱ヒーターU字型反射鏡の角棒状のヒーターが20の凹凸鉄板との密着配置図を詳細表示したもので16の角棒状ヒーターが、同鉄板20を一周している姿図で、この為同ヒーター16の熱が20の鉄板に直接誘導する事が可能となり、この方法で高熱が伝導でき水、オイルを使わない方法でメンテナンスも長期に亘り不要となった。
【0036】
図7は、角棒状熱ヒーターU字型反射鏡で、29の反射鏡の材質は耐久性があり、反射率の高い作りとし、太陽光の取入口を広くする事で日照時間を長くし、30の角棒状熱ヒーターはパイプ式なく、全面角棒状になっている作りで熱伝導率の高い材質を使用し、特殊液体オイルを使用せず、長期の利用が可能とした。
【0037】
図7で、30の角棒状の熱ヒーターを使用する理由は、丸パイプにして中に特殊水やオイルを通しての利用はすでに太陽ヒート温水器で利用されており、120度が最高の利用で更に中の液の劣化で定期交換とメンテナンスを十分する必要もあり、コスト高になる欠点があり、その為夏場には光陽の反射熱は250度以上になり、その熱をストレートに伝導できる熱ヒート材での新しい方法の開発が必要であった。
【0038】
図8は、29の反射鏡は、図7とかわりはないが31の丸パイプヒーターは前述のごとく、パイプの中に特殊水やオイルを使用する事で、温水器や暖房用のヒート用に利用することができ、テストの結果オイルヒーターで120度までは実験すみである。
【0039】
図9は太陽光追尾式変換機で、32はパノラマカップ、33は、配線コイル、34はセンター柱で太陽光を受け、そのセンター柱の影が35の電磁センサーに当り、少しでもこのセンサーが温度を感知する作りで、電流の流れを反応し、左、右にスイッチ変換できる。
【0040】
図10は、太陽光追尾式変換機の平面図で図9の装置が平面的説明すれば、34のセンター柱が太陽光に当り、37のセンター柱の影が35の電磁センサーの左側か、右側に当ると33の配線コイルを通じ、35の電磁センサーの温度の低い方に39の電磁センサースイッチが反応し、どちらも+プラス線であるが、6の油圧ジャッキのモーター側で、右か左かに電流が流れればモータは右回り、左回りに回転し、そこで油圧ジャッキ6が上か下かに伸びるしかけで、センター柱34が太陽光の動きでセンター柱の影37が35の電磁センサーより離れれば、ジャッキはそこで動きを止める。
【0041】
図11は、自然エネルギー併用で、図11の太陽熱反射式自動液体蒸留装置を設置使用状態外観図で、風力発電、ソーラーパネル、ソーラーシートを併用して、装置駆動電力を確保、海岸近くや、淡水湖の汚染水の浄化に石油、ガス、商業電気を使用しない地域に利用できる蒸留装置で、自然エネルギー利用の揚水用風車で、羽根直4.5m程度とソーラー発電600Wの併用で、1分間に海水を25mまで平均26リットル揚水できる作りで、太陽熱反射式自動液体蒸留装置、10基分1セットの揚水を風車1基で賄うことが出来る。
【0042】
前述の通り、そこで太陽光の動きを追尾する必要もあって、太陽を追尾できれば太陽熱反射自動液体蒸留装置の利用効率を相当向上できる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
地球上には海水が多く、淡水は0.7〜10%しかないといわれ又、2050年までは世界の人口は30億人増加して90億人になるとの予想もあり、今後ますます水の不足と需要は深刻さを増す事が見込まれ、電力や石油を使用する逆浸透法による海水淡水化では問題が多い。
石油、ガス、石炭などの化石燃料は有限であり、いずれ消滅するもので、また一方で、これらの燃料を使用する事であらゆる問題が発生、特にCO2の発生源で地球温暖化の原因となって地球上の天候の不順による水の豪雨や、乾燥地区の拡大で農作物の生育にも大きく、影響を及ぼし食物不足も深刻さを増す結果となっている。
【0044】
ヒマラヤの山中、海抜3,000mの地域で、気温10度以下の場所でも直径1.2mの円形パノラマで、3リットルの水をヤカンに入れ、太陽光の反射鏡のみで35分程度でお湯を沸かすのに利用されており、これには反射鏡の集光熱温度は250度以上にはなっているもので、太陽光の熱利用向上で各種エネルギー装置の開発は、地球温暖化防止からも必要で、その上、人口増加と生活変化で淡水湖や淡水河川が近くにあっても工場排水や生活排水、農業などで農薬汚染がひどく、農業用水、工場用水、飲料水として利用できない水も全世界に相当量ある。
【0045】
そのような状況下にあって自然エネルギーのみで農業用水やレタス工場及飲料水用への水の提供が可能となる、本願発明の太陽熱反射式自動液体蒸留装置の製作普及は不可欠である。
【0046】
本願発明品は独立でき、設置場所に限定されない為、海水が手に入る海岸近くのアジア、アフリカ地区での利用で農業用水やレタス工場等、野菜ハウス工場、魚の陸上による養魚場の整備への水利用で農業や漁業にも大きく貢献でき、海水や淡水の蒸留水は飲料水にはそのままでは向かない点もあるが、飲料水には深海水を少量混ぜたり、無菌海水を少量加えることで飲料用も十分利用でき、産業上、経済発展と地球環境上からも利用効果が大きく期待できる最も必要な装置である。
【符号の説明】
【0047】
1.遠隔操作用アンテナ
2.防塵ガラス
3.太陽光追尾センサー感知器
4.ソーラーシート(軟弱シート仕上げの発電器)
5.ソーラーパネル(箱型ケース状に仕上げてある発電機)
6.油圧ジャッキ
7.外部液体注入パイプ
8.圧力調整器(又は減圧弁ともいう)
9.蒸気吸入パイプ
10.吸入ファン
11.復水タンク(蒸気を水に戻すタンク)
12.バルブロ
13.バッテリー
14.ガイドレールを要した振動モーター
15.トロッコ(又は台車)
16.角棒状熱ヒーターU字型反射鏡
17.ボイラー室
18.硬質回転ブラシ
19.液放出穴
20.凹凸鉄板
21.塩(又は水あか)
22.シート磁気センサー
23.モーター(大)
24.ベルトコンベアー
25.外部注入タンク
26.液放出用誘導誘導パイプ
27.モーター(小)
28.仕切りシャッター
29.反射鏡
30.角棒状熱ヒーター
31.丸パイプヒーター
32.パノラマカップ
33.配線コイル
34.センター柱
35.電磁センサー
36.防塵ガラス(小)
37.センター柱の影
38.電流
39.電磁センサースイッチ
40.揚水用風車



















【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は、液体蒸留装置に関するもので、装置の概要は左側に液体タンクを置き、併設して、右側に上部がU字型長方形太陽熱反射鏡、その下が蒸気を発生するボイラー室とで構成され、詳細は外部から注入できる、液体タンクが左側にあり、そのタンクの下から一定量の液体が均等に出る複数個の小穴を設け、右の下部のボイラー室の凹凸がある鉄板の上にゆっくり、この液体が流れる傾斜もつけられ、このボイラー室の上にあるU字型太陽熱反射鏡で熱せられた角棒状ヒーター板が、下部ボイラー室の凹凸鉄板の下に密着して取り付けて通してあり、そこで凹凸が熱くなり、この上をゆっくり流れる液体が蒸発して蒸気となりボイラー室の上部で蒸気を吸い取りパイプを通じて、復水タンクで純正液体に戻す作りで、特別なエネルギーを必要とすることなく、太陽熱や太陽光電力を使用する構造を特徴とする太陽熱反射式自動液体蒸留装置。
【請求項2】
U字型長方形太陽熱反射鏡の中心の角棒状のヒーター板は、主に海水淡水化装置に使用又、反射鏡の中心の丸パイプ型は主に塩分の少ない淡水を浄化する装置に使用、ボイラー室の凹凸鉄板の上下には、塩分や水あか除去の為、不燃硬質材を使用した丸型ブラシを設け,
この丸型ブラシの回転には振動モータを使用、タイマーで一定間隔で作動させ、除去がスムーズに行くようセンサーを置きタイマー時間の調整も自動化し、更に、塩分や水あかが除去され、落下して溜まるスペースも設け、このスペースの室の間仕切りも2重仕切りで蒸気漏れを少なく抑え、モーターによる自動開閉にし又、塩分や水あかが落下して溜まる量もセンサーで感知し自動でベルトコンベアーが作動し、ドアも上下自動開閉する作りで、長期間の自動運転を可能とし、この時の電力の大半は風力発電や太陽光発電を併設してバッテリーに充電、電力の安定使用が可能で、商業電力やガソリンエンジンも切り替えはできるが主力は独立装置として、設置場所に限定しない構造を特徴とする、請求項1に記載の太陽熱反射式自動液体蒸留装置。
【請求項3】
U字型反射熱鏡や太陽光パネル(以下、ソーラーパネル及ソーラーシートという)の使用には、太陽の光が真上から当たる方向追尾機を備え、これは半円形パノラマ型に中心に丸棒を置き、この丸棒の影が太陽の位置により下部に半円形に設けられた温度感知センサーと重なり、温度が少しでも下がるのを感知して磁気センサースイッチがモーターの左回り、右回りに作動する事で油圧ジャッキが上下するもので特別な機械装置を使用する事なくU字型反射熱鏡やソーラーパネルの効率向上ができる構造を特徴とする、請求項1,2記載の太陽熱反射式自動液体蒸留装置。




















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−148221(P2012−148221A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−7422(P2011−7422)
【出願日】平成23年1月18日(2011.1.18)
【出願人】(591099016)
【Fターム(参考)】