説明

太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法

【課題】長期的な信頼性が良好な太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る太陽電池モジュール3は、受光面と、受光面の反対の面と、反対の面に設けられる電極配線とを有する太陽電池セル1と、電極配線に複数の部分で接続し、一の接続している部分と、一の接続している部分の隣の他の接続している部分との間に、厚さ方向のたるみを有する導体配線パターンと、太陽電池セル1と導体配線パターンとを封止する封止部36とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法に関する。特に、本発明は、バックコンタクト型の太陽電池セルを用いる太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池セルにおいては、電荷キャリアの再結合による損失を低減し、変換効率を向上させるために電極を高密度で配置することが要求される。そのため、銅箔をプレスで打ち抜いたフレーム状の配線を太陽電池セルの裏面に用いることが想定されるが、1本の配線が100mm以上の長さを有し、配線のピッチが1mm以下を要求されるような場合、各配線の位置関係の維持が困難になる。
【0003】
そこで、従来、太陽電池ストリングの複数が電気的に接続される太陽電池構造体を含み、太陽電池構造体は、太陽電池構造体の対向する両端部の少なくとも一方における基板の部分が太陽電池セルの受光面側とは反対側に折り曲げられて設置され、太陽電池ストリングは、折り曲げられた基板の部分に配線の一部であるバスバー部を有し、太陽電池ストリングの複数は、バスバー部同士が電気的に接続されて電気的に接続される太陽電池モジュールが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載の太陽電池モジュールによれば、太陽電池セルの薄型化に対応することができると共に太陽電池モジュールの発電効率及び特性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−43842号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載の太陽電池モジュールは、配線基板の構成材である基材(例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等からなるフィルム)、及び接着材が封止されているので、10年以上の製品寿命が要求される太陽電池モジュールの長期信頼性に対応する試験の実施、あるいは市場での実績の積み上げを改めて実施することを要する。なお、長期信頼性を悪化させる具体例としては、例えば、配線基板に用いられる基材や接着剤が紫外線により劣化すること、接着材等が大気中の水分を吸湿し、加水分解されて劣化すること、及び/又はエチレン−酢酸ビニル共重合(EVA)樹脂等と封止材とが化学反応することにより封止材の電気的な絶縁抵抗が劣化すること等が挙げられる。
【0007】
また、結晶系の太陽電池セルは、Siの単結晶若しくは多結晶を用いて構成されているので、当該太陽電池セルの線膨張係数は3〜7ppm程度である。一方、フレキシブル配線基板の導体配線に用いられる銅の線膨張係数は16ppm程度である。したがって、当該太陽電池セルと当該フレキシブル配線基板とを用いて構成される太陽電池モジュールの製造時における加熱による温度変化、又は製造された太陽電池モジュールが市場において曝される温度変化があると、太陽電池セルの線膨張係数とフレキシブル配線基板の線膨張係数との線膨張係数の差に起因する応力が太陽電池セルに発生する。そして、発生した応力により、太陽電池セルの反り、太陽電池セルの破壊、フレキシブル配線基板の配線の断線等が発生する場合がある。
【0008】
したがって、本発明の目的は、長期的な信頼性が良好な太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記目的を達成するため、受光面と、受光面の反対の面と、反対の面に設けられる電極配線とを有する太陽電池セルと、電極配線に複数の部分で接続し、一の接続している部分と、一の接続している部分の隣の他の接続している部分との間に、厚さ方向のたるみを有する導体配線パターンと、太陽電池セルと導体配線パターンとを封止する封止部とを備える太陽電池モジュールが提供される。
【0010】
また、上記太陽電池モジュールにおいて、たるみが、太陽電池セル側に向かって凸又は凹となるたるみであってもよい。
【0011】
また、上記太陽電池モジュールにおいて、たるみが、太陽電池セルの厚さ方向において、一の接続している部分と他の接続している部分との間の距離の1.0%以上(ただし、25℃において)のたるみであってもよい。
【0012】
また、上記太陽電池モジュールにおいて、導体配線パターンが、銅又は銅合金を含み、18μm以上75μm以下の厚さを有してもよい。
【0013】
また、上記太陽電池モジュールにおいて、銅又は銅合金が、0.2%耐力が100MPa以下である圧延箔であってもよい。
【0014】
また、上記太陽電池モジュールにおいて、導体配線パターンが、十点平均粗さで1.0μm以下の表面粗さの面を有してもよい。
【0015】
また、上記太陽電池モジュールにおいて、導体配線パターンが、フレキシブル配線基板が有する配線パターンであってもよい。
【0016】
また、本発明は、上記目的を達成するため、電極配線を有する太陽電池セルを準備するセル準備工程と、基材と、基材の上方に設けられる配線パターンとを有する配線基板を準備する配線基板準備工程と、配線パターンと電極配線とを複数の部分で接続させ、配線基板に前記太陽電池セルを搭載する搭載工程と、基材を除去し、配線パターンを露出させ、配線パターンと電極配線との一の接続している部分と、一の接続している部分の隣の他の接続している部分との間に、厚さ方向のたるみを有する配線パターンを形成する露出工程とを備える太陽電池モジュールの製造方法が提供される。
【0017】
また、上記太陽電池モジュールの製造方法において、セル準備工程は、一方の面に受光面を有し、他方の面に電極配線を有するバックコンタクト型の太陽電池セルを準備することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法によれば、長期的な信頼性が良好な太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールが備える太陽電池セルを裏面から見た平面図である。
【図2】(a)は本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造に用いるフレキシブル配線基板の平面図であり、(b)は(a)のA−A線における断面図である。
【図3A】本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの断面図である。
【図3B】本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの部分断面拡大図である。
【図3C】本発明の実施の形態の変形例に係る太陽電池モジュールの部分断面拡大図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造の流れを示す図である。
【図5】(a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造の流れを示す図である。
【図6A】本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造の流れを示す図である。
【図6B】本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[実施の形態の要約]
バックコンタクト型の太陽電池の裏面に導体配線が接続された太陽電池モジュールにおいて、受光面と、前記受光面の反対の面と、前記反対の面に設けられる電極配線とを有する太陽電池セルと、前記電極配線に複数の部分で接続し、一の接続している部分と、前記一の接続している部分の隣の他の接続している部分との間に、厚さ方向のたるみを有する導体配線パターンと、前記太陽電池セルと前記導体配線パターンとを封止する封止部と
を備える太陽電池モジュールが提供される。
【0021】
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールが備える太陽電池セルを裏面から見た平面図を示す。
【0022】
(太陽電池セル1)
本実施の形態に係る太陽電池モジュール3が備える太陽電池セル1は、例えば、単結晶シリコンから主として形成される半導体基板14と電極配線とを有する。すなわち、太陽電池セル1は、所定の半導体材料から平板状に形成された半導体基板14を有し、半導体基板14は、一方の面に受光面(すなわち、表面)を有すると共に他方の面(すなわち、裏面)に電極配線を有する。具体的に、本実施の形態に係る太陽電池セル1は、バックコンタクト型の太陽電池セル1であり、受光面に電極配線は設けられない。また、電極配線は、p電極10とn電極12とを有しており、p電極10及びn電極12はそれぞれ櫛歯状に形成される。更に、櫛歯状のp電極10と櫛歯状のn電極12とはそれぞれ、太陽電池セル1の他方の面に互いにかみ合う配置を有して設けられる。
【0023】
また、p電極10の櫛歯である複数のp側細線電極10bとn電極12の櫛歯である複数のn側細線電極12bとはそれぞれ、本実施の形態においては直線状に連続的に形成される。そして、p側細線電極10bは、平面視にて、太陽電池セル1の一辺に平行であって、当該一辺の近傍に設けられるp側外側電極10aから当該一辺の対辺側に延びて形成される。同様に、n側細線電極12bは、当該一辺の対辺近傍に設けられ、当該対辺に平行に設けられるn側外側電極12aから当該一辺に延びて形成される。
【0024】
電極配線(すなわち、p電極10及びn電極12)は、導電性が良好であり、はんだに対する接続性が良好な材料を主成分にして形成することができる。例えば、電極配線は、銀を主成分にして形成することができる。また、電極配線の表面に、銀ペースト等の導電性接着剤層をプリントすることもできる。なお、p側細線電極10b及びn側細線電極12bはそれぞれ、点線状に不連続的に形成することもできる。
【0025】
なお、太陽電池セル1は、多結晶シリコンから主として形成することもできる。また、太陽電池セル1は、他の半導体、例えば、III−V族化合物半導体等から主として形成することもできる。更に、p電極10とn電極12との配置は、本実施の形態の配置の反対にすることもできる。
【0026】
(フレキシブル配線基板2)
図2(a)は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造に用いるフレキシブル配線基板の平面図を示し、図2(b)は、図2(a)のA−A線における断面を示す。
【0027】
本実施の形態に係る太陽電池モジュール3の製造に用いる太陽電池用配線基板(すなわち、配線基板)としてのフレキシブル配線基板2は、可撓性を有する基材20と、基材20の上方に設けられる配線パターンとしての導体配線パターン(すなわち、p側用電極24及びn側用電極26)とを有すると共に、基材20と導体配線パターンとの間には接着層22が設けられる。接着層22は、基材20の表面の略全面若しくは一部に設けられる。接着層22は、エポキシ系の接着剤をコーティング又はラミネートにより設けることができる。接着剤としては、例えば、接着材T(株式会社有沢製作所製)を用いることができる。
【0028】
(基材20)
基材20は、可撓性を有する絶縁材料から主として形成され、フィルム状に形成される。基材20は、例えば、取り扱いの容易性の観点から10μm以上125μm以下、好ましくは25μm以上75μm以下の厚さを有して形成される。基材20を構成する絶縁材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド、ポリアミドイミド等を用いることができる。
【0029】
(接着層22)
接着層22は、エネルギーの供給により接着力が低下する接着剤組成物から主として形成される。接着剤組成物としては、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等の樹脂材料を用いることができる。また、エネルギーの供給は、例えば、加熱による熱エネルギーの供給、紫外線(UV)の照射による光エネルギーの供給が挙げられる。すなわち、接着層22は、フレキシブル配線基板2に所定のエネルギーを供給した場合、接着層22に対する導体配線パターンの接着力が低下する接着剤組成物から主として構成される。
【0030】
(導体配線パターン)
導体配線パターンは、例えば、銅又は銅合金から主として形成される。また、導体配線パターンは、直流抵抗の低減、温度変化に基づいて発生する応力の低減の観点から、18μm以上75μm以下の厚さを有して形成することが好ましい。また、温度が変化する環境において、本実施の形態に係る太陽電池モジュール3が備える太陽電池セル1内に発生する応力を低減することを目的として、導体配線パターンの0.2%耐力は、アニール処理等を施すことにより100MPa以下程度に低減することが好ましい。したがって、導体配線パターンは、金属材料の圧延箔から形成することが好ましい。
【0031】
更に、導体配線パターンは、導体配線パターンから接着層22を剥離させやすくすることを目的として、少なくとも接着層22に接する面の表面粗さが、十点平均粗さで1.0μm以下の表面粗さであることが好ましい。なお、導体配線パターンの変色防止、導体配線パターンの腐食防止、及び太陽電池セル1の電極配線に対する導体配線パターンの電気的接続の確実性の向上を目的として、導体配線パターンの表面に、金、錫、ニッケル、コバルト、クロム等を含むメッキ処理を施すこともできる。
【0032】
具体的に、導体配線パターンは、接着層22の表面に櫛歯状に設けられ、第1導電型としてのp型用の第1配線としてのp側用電極24と、p側用電極24が設けられる領域とは異なる接着層22の表面に櫛歯状に設けられ、p型とは異なる第2導電型としてのn型用の第2配線としてのn側用電極26とを有する。具体的に、p側用電極24の櫛歯であるp側用細線電極24aとn側用電極26の櫛歯としてのn側用細線電極26aとは、交互にかみ合うように配置される。
【0033】
なお、図2においては、フレキシブル配線基板2に2個の太陽電池セル1を実装するレイアウトを一例として示している。本実施の形態の変形例においては、3個以上の太陽電池セル1を実装することのできるレイアウトを有するフレキシブル配線基板2を用いることもできる。また、太陽電池セル1間の間隔、太陽電池セル1間の導体配線パターンの形状は、自由に設計することができる。なお、太陽電池セル1間の間隔は、太陽電池セル1同士が接触して破損することを防止することを目的として、1mm以上に設定することが好ましい。更に、フレキシブル配線基板2には、太陽電池セル1を位置決めして実装する際に用いる認識パターン及び/又は認識穴を形成することが好ましい。
【0034】
また、フレキシブル配線基板2は、以下のようにして製造することができる。まず、圧延箔メーカー(例えば、日立電線株式会社等)から、圧延箔としての圧延銅箔を入手する。この場合において、圧延銅箔にアニール処理を施し、0.2%耐力を、例えば、予め100MPa以下にする。また、圧延銅箔の表面に表面処理(例えば、油分洗浄、圧延粗さの調整等)を施すこともできる。更に、圧延銅箔に、脱脂処理、酸洗浄処理、粗化処理、及びOrganic Solderability Preservative(OSP)、めっき等の処理を施すこともできる。
【0035】
次に、この圧延銅箔を用い、Copper Clad Lamination(CCL)材メーカーで、ラミネートする。例えば、株式会社有沢製作所にて、同社製の接着材T(商品名)を用い、圧延銅箔をPEN基材にラミネートする。これにより、CCL材が得られる。続いて、CCL材に、必要に応じて所望の幅にスリット加工を施す。そして、例えば、加工後のCCL材の表面に、スクリーン印刷若しくはフォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成する。そして、スクリーン印刷若しくはフォトリソグラフィ法により形成したレジストパターンをマスクとし、CCL材にウェットエッチング処理を施す。これにより、フレキシブル配線基板2が得られる。なお、得られたフレキシブル配線基板2の導体配線パターンには、めっき処理を施すこともできる。
【0036】
(太陽電池モジュール3)
図3Aは、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの断面を示す。
【0037】
本実施の形態に係る太陽電池モジュール3は、太陽電池セル1と、フレキシブル配線基板2から基材20及び接着層22を削除して残り、たるみを有する導体配線パターンとを備える。具体的に、本実施の形態に係る太陽電池モジュール3は、太陽電池セル1と、太陽電池セル1のp電極10及びn電極12とフレキシブル配線基板2が有していたp側用電極24及びn側用電極26とを電気的に接続する導電性接着材40と、太陽電池セル1、p側用電極24、及びn側用電極26を封止する封止部36と、太陽電池セル1の受光面に設けられる透明接着シート32と、透明接着シート32の太陽電池セル1の反対側に設けられるガラス板30と、p側用電極24及びn側用電極26の太陽電池セル1の反対側に設けられるバックシート34とを備える。
【0038】
また、太陽電池モジュール3は、p側用電極24及びn側用電極26に電気的に接続する配線部38と、配線部38に電気的に接続する外部接続ケーブル52と、外部接続ケーブル52の一部を格納する外部接続箱50と、ガラス板30とバックシート34とを挟み込む金属枠60とを備える。
【0039】
図3Bは、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの部分断面拡大図を示す。なお、図3Bにおいては、説明の便宜上、バックシート34や封止部36等の図示を省略する。
【0040】
導体配線パターンは、断面図において、導電性接着材40を介し、複数の部分で太陽電池セル1に電気的に接続する。そして、導体配線パターンは、太陽電池セル1に電気的に接続している部分間に太陽電池セル1の厚さ方向のたるみを有する。具体的に、導体配線パターン(すなわち、p側用電極24及びn側用電極26)と導電性接着材40との一の接触部分40aから、一の接触部分40aの隣の他の接触部分40bまでの区間の区間距離を「S」とする。そして、導体配線パターンは、図3Bの(a)に示すように、一の接触部分40aと他の接触部分40bとの間が、太陽電池セル1側に向かって凸となるようなたるみを有するか、図3Bの(b)に示すように、一の接触部分40aと他の接触部分40bとの間が、太陽電池セル1側に向かって凹となるようなたるみを有する。更に、本実施の形態では、導体配線パターンは、区間距離「S」の1.0%以上のたるみ「D」を有する(ただし、25℃における「たるみ」である)。
【0041】
(たるみ「D」について)
本発明者は、太陽電池モジュール3が25℃から±65℃の範囲の温度環境に設置されることを想定し、太陽電池セル1に発生する応力のうち、導体配線パターンの収縮により発生する応力の1/3程度をキャンセルすることにより、温度環境の変化に対し、長期的に安定な太陽電池モジュール3を実現することができることを見出した。すなわち、導体配線パターンに、25℃において、区間距離「S」の1.0%以上のたるみを設けることが、長期的に安定な太陽電池モジュール3を実現することに好ましいことを見出した。
【0042】
この場合、25℃を基準にすると、0℃以上の温度環境に太陽電池モジュール3を設置した場合においては、太陽電池セル1に発生する応力は当該温度環境下に設置する前にキャンセルされている。また、−40℃の温度環境下に太陽電池モジュール3を設置した場合においては、25℃の温度範囲で発生する分の応力が−40℃の温度環境下に設置する前に予めキャンセルされている。したがって、太陽電池セル1に発生する応力を、たるみを有さない太陽電池モジュールに比べ、おおよそ、−15℃時点において発生する応力と同程度の応力の大きさに抑えることができる。
【0043】
斯かるたるみ「D」は、上述のとおり、区間距離「S」の1.0%以上が好ましい。この値は、以下の計算から算出される。
【0044】
まず、区間に放物線状の理想的なたるみ「D」が存在している場合、区間距離「S」の導体配線パターンの実長Lは、以下の式で表すことができる。
【0045】
L=S+L1=S+(8D)/(3S)・・・式(1)
【0046】
ただし、Sは区間距離、Dはたるみ、Lは実長、L1は余長である。
【0047】
式(1)より、余長L1は、L1=(8D)/(3S)・・・式(2)である。
【0048】
太陽電池モジュール3が設置される環境温度が25℃から0℃に変化する場合(すなわち、温度差25℃)における太陽電池セル1の熱膨張係数と導体配線パターンの熱膨張係数との差を10ppmとすると、太陽電池セル1の温度が25℃から0℃になった時、区間距離「S」において導体配線パターンが太陽電池セル1の収縮より収縮する量は、「25×10E−6×S=2.5E−4×S」となる。これをL1とし、式(2)に代入することによりたるみ「D」を算出すると、「D=0.010S」となる。
【0049】
以上より、理想的な条件においては、導体配線パターンに予め「D=0.010S」のたるみを与えることにより、25℃から0℃への温度変化が発生したとしても、一の接触部分40aと他の接触部分40bとの間において、導体配線パターンの収縮による応力の発生を防止することができる。
【0050】
図3Cは、本発明の実施の形態の変形例に係る太陽電池モジュールの部分断面拡大図を示す。
【0051】
図3Cに示すように、導体配線パターン(すなわち、p側用電極24及びn側用電極26)と導電性接着材40とが接触していない部分を、封止材45で埋めることもできる。封止材45は、導電性接着材、若しくは被導電性接着材、又ははんだ材料を用いることができる。
【0052】
以下、太陽電池モジュール3の製造工程の説明と共に、本実施の形態に係る太陽電池モジュール3の構成について更に説明する。
【0053】
(太陽電池モジュール3の製造工程)
図4、図5、図6A、及び図6Bは、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの製造の流れの一例を示す。
【0054】
具体的に、図4は、フレキシブル配線基板に太陽電池セルを搭載する工程の概要を示す。また、図5(a)は、フレキシブル配線基板に太陽電池を搭載した状態における平面図を示し、図5(b)は、図5(a)のB−B線における断面を示す。なお、図5(a)は、太陽電池セルが搭載されていない基材の面側からの図である。
【0055】
(セル準備工程、配線基板準備工程、搭載工程)
まず、太陽電池セル1及びフレキシブル配線基板2を準備した後(セル準備工程、配線基板準備工程)、フレキシブル配線基板2に太陽電池セル1を搭載する(搭載工程)。具体的には、フレキシブル配線基板2の配線パターンであるp側用電極24に太陽電池セル1のp電極10が電気的に接続し、フレキシブル配線基板2の配線パターンであるn側用電極26に太陽電池セル1のn電極12が電気的に接続するように、フレキシブル配線基板2に太陽電池セル1を搭載する。
【0056】
ここで、本実施の形態に係る搭載工程においては、配線パターン(すなわち、p側用電極24及びn側用電極26)の一部にp電極10及びn電極12を電気的に接続させる。具体的に、搭載工程は、配線パターン上に、配線パターンとp電極10及びn電極12とが電気的に接続する接続部15と、配線パターンとp電極10及びn電極12とが物理的に接触しない非接続部16とが形成されるように、フレキシブル配線基板2に太陽電池セル1を搭載する。
【0057】
例えば、図5(b)に示すように、p電極10とp側用電極24とを部分的に(若しくは断続的に)導電性接着材40を用いて電気的に接続した部分が接続部15であり、一の接続部15と当該一の接続部15に隣接する他の接続部15との間に形成され、p電極10とp側用電極24とを離間する部分が非接続部16である。したがって、接続部15と非接続部16とは交互に設けられる。n電極12とn側用電極26との間においても同様である。なお、非接続部16は、例えば、後述する封止部36を構成する封止樹脂により充填される。
【0058】
ここで、導電性接着材40は、太陽電池セル1のp電極10及びn電極12の表面、又はフレキシブル配線基板2のp側用電極24及びn側用電極26の表面に予め印刷により形成する。そして、画像認識等の技術を用い、太陽電池セル1とフレキシブル配線基板2とを相互に位置合わせし、太陽電池セル1をフレキシブル配線基板2に搭載する。これにより、図5に示すように、複数の太陽電池セル1が直列に接続された太陽電池ストリング4が形成される。
【0059】
なお、フレキシブル配線基板2に太陽電池セル1を搭載する場合において、フレキシブル配線基板2は、短冊状のシート、又はロール状に形成することができる。ロール状のフレキシブル配線基板2を用いた場合、太陽電池セル1を搭載する前、若しくは後に、搭載する個数の太陽電池セル1分の長さごとに、シート又はストリングとして切り出すことにより、太陽電池ストリング4を形成することができる。
【0060】
また、配線パターン上に接続部15と非接続部16とを設ける理由は、太陽電池セル1に反りを発生しにくくすることにより、太陽電池セル1の破損、及び太陽電池モジュール3の製造工程における作業性の悪化を防止するためである。したがって、接続部15の間隔は、太陽電池セル1の厚さ、フレキシブル配線基板2の構成の変化に応じて調整することが好ましい。また、フレキシブル配線基板2に導電性接着材40を介して太陽電池セル1を搭載するに際し、導電性接着材40の部分のみを加熱するか、あるいは、太陽電池セル1側のみを加熱することにより、太陽電池セル1の反りを低減させることができる。
【0061】
図6A(a)は、太陽電池ストリングにガラス板を透明接着シートを介して貼り付けた状態の断面の概要を示し、図6A(b)は、フレキシブル配線基板の基材及び接着層を剥がす途中における断面の概要を示す。図6Bは、太陽電池ストリングからフレキシブル配線基板の基材及び接着層を剥がした後の断面の概要を示す。
【0062】
(貼り付け工程)
まず、一方の面に透明接着シート32が貼り付けられたガラス板30を準備する。そして、透明接着シート32のガラス板30の反対側の表面に、太陽電池ストリング4の半導体基板14の表面を貼り付ける(貼り付け工程)。具体的に、透明接着シート32は、ポリエチレン−ビニルアセテート(EVA)系、又はシリコーン系の樹脂から主として形成される。また、透明接着シート32は、太陽光のうち、波長の短い光を太陽電池セル1において発電することができる波長に変換する波長変換機能を有することもできる。そして、ガラス板30が貼り付けられた透明接着シート32のガラス板30とは反対側の表面上に太陽電池ストリング4を配置し、透明接着シート32と太陽電池セル1とを密着若しくは接着させる。なお、透明接着シート32と太陽電池セル1との接着力が不十分である場合、透明接着シート32を加熱及び/又は加圧して、接着力を向上させることもできる。
【0063】
(露出工程)
そして、図6A(b)に示すように、配線パターンとしてのp側用電極24及びn側用電極26の表面から基材20を除去することにより、たるみを有するp側用電極24及びn側用電極26の裏面、すなわち、電極配線としてのp電極10及びn電極12に接続しているp側用電極24及びn側用電極26の面の反対側の面を露出させる(露出工程)。露出工程は、p側用電極24及びn側用電極26の表面から基材20、又は基材20及び接着層22を引き剥がすことにより、p側用電極24及びn側用電極26の裏面を露出させる。
【0064】
具体的に、露出工程は、フレキシブル配線基板2が有する接着層22を構成する接着剤組成物の特性に応じて、フレキシブル配線基板2及び/又は接着層22を熱風等で加熱する加熱工程、又はフレキシブル配線基板2及び/又は接着層22に紫外線(UV)を照射する照射工程を有する。そして、露出工程は、加熱工程又は照射工程により接着力が低下した接着層22及び基材20を、図6A(b)に示すように、p側用電極24及びn側用電極26から引き剥がすことにより、たるみを有するp側用電極24及びn側用電極26の裏面を露出させる。なお、加熱工程、又は照射工程で接着力の低下度を調整することにより、たるみの量を調整する。
【0065】
より具体的に露出工程は、フレキシブル配線基板2の接着層22に、所定のエネルギー量のエネルギーを、直接的又は間接的に供給する工程として加熱工程又は照射工程を有する。例えば、加熱工程は、フレキシブル配線基板2を加熱する工程、若しくは接着層22に赤外線を照射することにより接着層22を加熱する工程等を用いることができる。露出工程は、加熱工程又は照射工程により接着層22の接着力を低下させた後、あるいは低下させながら基材20及び接着層22をp側用電極24及びn側用電極26から引き剥がす。これにより、図6Bに示すように、ガラス板30、透明接着シート32の上に、基材20及び接着層22が除去された形態を有する太陽電池ストリング4が形成される。
【0066】
なお、基材20及び接着層22の引き剥がしは、ガラス板30の表面を基準に150度以上180度以下の角度の方向に基材20及び接着層22を引き剥がすことで、透明接着シート32と太陽電池セル1との密着若しくは接着状態に与える影響を低減させることができる。また、特に基材20及び接着層22の引き剥がしの開始時において、p側用電極24及びn側用電極26とp電極10及びn電極12とが接続されていない部分については、クランプ等により固定することもできる。
【0067】
また、配線基板準備工程は、接着層22を加熱中若しくは加熱後、又は接着層22に紫外線(UV光)を照射した後における接着層22に対する配線パターン(すなわち、p側用電極24及びn側用電極26)のピール強度(ただし、90度ピール、引張速度20mm/分)が、100N/m以下になる接着層22を有するフレキシブル配線基板2を準備することが好ましい。
【0068】
また、加熱工程における加熱温度を低下させると、p側用電極24及びn側用電極26と接着層22とのピール強度が大きくなる。ピール強度を大きくさせて接着層22及び基材20を、図6A(b)に示すように、p側用電極24及びn側用電極26から引き剥がすと、図3Bの(b)に示すような一の接触部分40aと他の接触部分40bとの間が、太陽電池セル1側に向かって凹となるようなたるみが形成される。この凹のたるみは、接続区間距離「S」よりもフレキシブル配線基板2の電極24、26の接続区間の実長が長いことで生じているので、太陽電池セル1側とのクリアランスが存在すれば、軽微な力で押しこむことで凸のたるみにすることができる。
【0069】
(洗浄工程)
基材20及び接着層22をp側用電極24及びn側用電極26から引き剥がした後、p側用電極24及びn側用電極26の裏面に常圧プラズマ等を用いてクリーニングすることもできる(洗浄工程)。なお、基材20及び接着層22をp側用電極24及びn側用電極26から引き剥がした後、p側用電極24及びn側用電極26の裏面、すなわち、基材20及び接着層22を引き剥がすことにより外部に露出したp側用電極24及びn側用電極26の面(つまり、導電性接着材40が接続している面の反対側の面)に、導電性の接着材、又は、はんだペースト等を塗布、印刷することもできる。そして、導電性の接着材等が塗布、印刷された領域を加熱することにより導電性の接着材を溶融させ、溶融させた導電性の接着材等をp側用電極24及びn側用電極26の裏面側から表面(すなわち、p側用電極24及びn側用電極26の導電性接着材40が接続している面)側に流れ込ませることにより、p側用電極24及びn側用電極26とp電極10及びn電極12との間の接続強度の向上を図ることもできる。これにより、p側用電極24及びn側用電極26とp電極10及びn電極12との接続強度が不足している場合に、接続強度を補うことができる。
【0070】
(モジュール形成工程)
続いて、太陽電池ストリング4に配線部材としての配線部と、外部接続用配線部材(図示しない)とを取り付ける。そして、ポリエチレン−ビニルアセテート(EVA樹脂)等の封止樹脂を被覆材として用い、太陽電池セル1、並びにp側用電極24及びn側用電極26を封止して封止部36を形成する(封止工程)。更に、封止部36の表面にバックシート34を重ねて脱気、加熱する。その後、例えば、アルミニウムからなる金属枠60と、外部接続箱50と、外部接続ケーブル52とを取り付ける。これにより、図3Aに示すような本実施の形態に係る太陽電池モジュール3が得られる。
【0071】
(変形例)
フレキシブル配線基板2を準備する段階(すなわち、配線基板準備工程)において、常温下、又は加熱下で型押しするエンボス加工を施したフレキシブル配線基板2を準備することにより、フレキシブル配線基板2自体に、厚さ方向のたるみを形成することができる。また、図6A(b)からも分かるように、太陽電池セル1と太陽電池セル1との間にもたるみを形成することができる。
【0072】
また、図4において、配線基板2の配線パターンは櫛歯状であるが、点線や一点鎖線等のように、櫛歯1本の直線部分の一部を断続的な形状にすることもできる。この場合、断続的に存在している櫛歯の部分間を導電性ペーストで電気的に接続することにより、太陽電池セル1に電気的に接続させることができる。更に、図4において、配線基板2の太陽電池セル1間に設けられる配線パターン(すなわち、p側用電極24のp側用細線電極24a等及びn側用電極26のn側用細線電極26a等を除く領域)は、長方形状のベタパターンであるが、樹脂封止性の向上等を目的として、任意の形状の孔又は穴を設けることもできる。例えば、平面視にてp側用電極24及びn側用電極26と太陽電池セル1とが重ならない部分に、基材20及び接着層22を貫通する孔又は基材20及び接着層22を貫通しない穴を設けることができる。
【0073】
本実施の形態においては、フレキシブル配線基板2に太陽電池セル1を一列に配置したが、太陽電池セルを2列以上配置するフレキシブル配線基板を用いることもできる。また、2列以上の太陽電池セル1を配列する場合、フレキシブル配線基板の導体配線パターンは、各列間を電気的に接続しない形状にすることができる。この場合、各列間は、別途、配線材を用いて電気的に接続することができる。また、フレキシブル配線基板の導体配線パターンを、複数の太陽電池セル1が電気的に直列に配置されるか、あるいは並列に配置されるパターンにすることもできる。なお、導体配線パターンを電気的に並列のパターンにした場合、所定の個所のパターンを打ち抜き等により除去し、別途配線材を用いて電気的に直列のパターンに変えることもできる。
【0074】
また、フレキシブル配線基板2の製造において、片面又は両面の圧延銅箔にめっき処理を施した後にフィルム基材を貼り付け、その後、圧延銅箔をエッチングによりパターニングし、更に、残存した圧延銅箔にめっき又ははんだによりコートを施すこともできる。これにより、導体配線パターンを残してフレキシブル配線基板2の構成材を引き剥がした時に、全面がめっき又ははんだコートされたp側用電極24及びn側用電極26の裏面を露出させることができる。
【0075】
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る太陽電池モジュール3は、フレキシブル配線基板2から基材20及び接着層22を除去することにより、シンプルな構成の太陽電池モジュール3を実現することができると共に、太陽電池モジュール3を薄型化することができる。そして、封止部36の中には、主として、p側用電極24及びn側用電極26と太陽電池セル1とが封止され、基材20及び接着層22は封止されておらず、かつ、所定のたるみを有する導体配線パターンを設けるので、基材20の線膨張係数及び接着層22の線膨張係数と、太陽電池セル1の線膨張係数との差に起因する太陽電池セル1内における応力の発生を防止できる。したがって、本実施の形態に係る太陽電池モジュール3によれば、太陽電池モジュール3が設置される環境の温度が常温からマイナス側に変化したときに、太陽電池セル1に発生する応力を小さくすることができる。これにより、温度環境の変化に対し、太陽電池セル1の反り及び太陽電池セル1に発生する応力を低減できるので、長期的に安定な太陽電池モジュール3を提供することができる。
【0076】
また、本実施の形態に係る太陽電池モジュール3は、圧延箔からなる導体配線パターンを有するフレキシブル配線基板2を用いて製造されるので、導体配線パターンに電解銅箔を用いる場合に比べ、太陽電池セル1の線膨張係数と導体配線パターンの線膨張係数との差に起因する太陽電池セル1内における応力の発生を抑制できる。
【0077】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【符号の説明】
【0078】
1 太陽電池セル
2 フレキシブル配線基板
3 太陽電池モジュール
4 太陽電池ストリング
10 p電極
10a p側外側電極
10b p側細線電極
12 n電極
12a n側外側電極
12b n側細線電極
14 半導体基板
15 接続部
16 非接続部
20 基材
22 接着層
24 p側用電極
24a p側用細線電極
26 n側用電極
26a n側用細線電極
30 ガラス板
32 透明接着シート
34 バックシート
36 封止部
38 配線部
40 導電性接着材
45 封止材
50 外部接続箱
52 外部接続ケーブル
60 金属枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受光面と、前記受光面の反対の面と、前記反対の面に設けられる電極配線とを有する太陽電池セルと、
前記電極配線に複数の部分で接続し、一の接続している部分と、前記一の接続している部分の隣の他の接続している部分との間に、厚さ方向のたるみを有する導体配線パターンと、
前記太陽電池セルと前記導体配線パターンとを封止する封止部と
を備える太陽電池モジュール。
【請求項2】
前記たるみが、前記太陽電池セル側に向かって凸又は凹となるたるみである請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項3】
前記たるみが、前記太陽電池セルの厚さ方向において、前記一の接続している部分と前記他の接続している部分との間の距離の1.0%以上(ただし、25℃において)のたるみである請求項2に記載の太陽電池モジュール。
【請求項4】
前記導体配線パターンが、銅又は銅合金を含み、18μm以上75μm以下の厚さを有する請求項3に記載の太陽電池モジュール。
【請求項5】
前記銅又は前記銅合金が、0.2%耐力が100MPa以下である圧延箔である請求項4に記載の太陽電池モジュール。
【請求項6】
前記導体配線パターンが、十点平均粗さで1.0μm以下の表面粗さの面を有する請求項5に記載の太陽電池モジュール。
【請求項7】
前記導体配線パターンが、フレキシブル配線基板が有する配線パターンである請求項6に記載の太陽電池モジュール。
【請求項8】
電極配線を有する太陽電池セルを準備するセル準備工程と、
基材と、前記基材の上方に設けられる配線パターンとを有する配線基板を準備する配線基板準備工程と、
前記配線パターンと前記電極配線とを複数の部分で接続させ、前記配線基板に前記太陽電池セルを搭載する搭載工程と、
前記基材を除去し、前記配線パターンを露出させ、前記配線パターンと前記電極配線との一の接続している部分と、前記一の接続している部分の隣の他の接続している部分との間に、厚さ方向のたるみを有する前記配線パターンを形成する露出工程と
を備える太陽電池モジュールの製造方法。
【請求項9】
前記セル準備工程は、一方の面に受光面を有し、他方の面に前記電極配線を有するバックコンタクト型の前記太陽電池セルを準備する請求項8に記載の太陽電池モジュールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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