説明

太陽電池製造用インク及びペースト

シリコン太陽電池は、P型シリコン半導体基板上にN型シリコン層を備えるように形成される。N型シリコン層上に反射防止層及び保護層が堆積され、次いでシリコンウエハの背面上にアルミニウムインク組成物が印刷されて背面接触電極が形成される。背面接触電極は、焼結されて電極とP型シリコン層との間に抵抗接触が生成される。アルミニウムインク組成物は、アルミニウム粉末、媒剤、無機高分子、及び分散剤を含み得る。太陽電池上のその他の電極は、アルミニウムインク組成物を用いて類似の方法で形成することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に太陽電池、特に太陽電池に付随する電極の形成に関する。
【背景技術】
【0002】
本願は、米国特許仮出願第61/114,860号の優先権を主張するものである。
【0003】
接点は、光起電技術の重要な部分である。特に、シリコン及び二セレン化銅・インジウム・ガリウム(CIGS)技術の両方において問題をもたらす。透明導電性酸化物(TCO)背面接点を使用して製造されたCIGSデバイスの電池性能は、モリブデン(Mo)背面接点を備える従来のCIGSデバイスに使用される高い吸収体の堆積温度で劣化する。電池性能の劣化は、TCOの増大した抵抗に由来する曲線因子の低下に起因する。増大した抵抗は、主にスズ酸化物(SnO):Fからのフッ素(F)の除去、及びCIGS/ITOとCIGS/亜鉛酸化物(ZnO):アルミニウム(Al)との界面でのガリウム酸化物(Ga)の望ましくない形成が原因である。Gaの形成は、インジウム酸化スズ(ITO)とCIGS層との間にMo薄層を挿入することによって除去されてきた。浅い平面ドープシリコン基板領域のための改良された金属相互接合システムが、接点及び相互接続としてAl及びAl合金を使用して開発された。接点及び相互接続は、ショットキー接点用のAl及び抵抗接点用のシリコン(Si)ドープAlを使用して提供された。この手法は、Al及びSiドープAl金属接点及び相互接続システムの使用によるAlSi合金化または孔食を最小化すると同時に、AlのSiへの接着特性及びショットキー障壁関係を利用する。これらのMo及びAl接点を使用して組立てられたデバイスを図1に示す。
【0004】
現在のシリコン太陽電池技術開発は、より薄いシリコンウエハを使用し、変換効率を向上させる方向に向かっている。ウエハの厚さを低減することによって、全体的な材料使用量が低減され、材料費はシリコン太陽電池の総費用の50%近くの割合を占めるため、費用が低減される。このような薄いシリコンウエハは、しばしば非常に脆く、スクリーン印刷などの導電性供給ラインを適用する典型的な方法によって悪影響がもたらされる。利用可能なガラスフリット含有Alペーストは、接触型印刷用である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4576735号明細書
【特許文献2】米国特許第4381198号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】S.Kim、“Aluminum Pastes For Thin Wafers”、Proceedings、IEEE PVSC、Orlando、2004
【非特許文献2】F.Huster、“Investigation of the Alloying Process of Screen Printing Aluminum Pastes for the BSF Formation on Silicon Solar Cells”、20thEuropean Photovoltaic Solar Energy Conference、Barcelona、2005
【非特許文献3】J.F.Brown Jr.、J.polym.Sci.1C(1963)83
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
現在使用されている現在の物理気相堆積(PVD)及びフォトリソグラフィに基づく手法とは異なる、接点のための改良された方法の開発の必要性が高まっている。特に、これらの接点を製造するための溶液系大気処理を開発することが望ましい。この手法は、非常に費用効率が高く、環境に無害であり、材料効率が高い。この手法は、銀及びニッケル/銅の表面接点では非常に優れた成果が証明されている。しかしながら、今日まで、Al及びMo両方から優れた前駆体を作製することは、それら固有の化学特性に起因して、非常に困難であった。Alは、金属及び有機金属の形態の両方で非常に反応性が高く、Moは酸化傾向にあり、また前駆体を合成することがより困難であるため、問題である。これらの両方を金属化するための一方法は、ナノ粒子系インクを使用することである。近年、これら両方の金属の単分散した小さな粒子を多量に実用的に合成する方法が著しく進歩している。さらに、これらのナノ粒子を化学結合剤でキャッピングするための多くの研究が行われてきた。非接触印刷は、より薄いシリコンウエハの破損を低減し、製造量が増加する。非接触印刷技術を使用して、シリコン太陽電池の背面接点に適用され得るアルミニウムインクは、シリコン太陽電池産業に有利である。
【0008】
シリコン太陽電池の電気的性能を向上させるために、工業規模のシリコン太陽電池にアルミニウムインクを使用して合金背面電界(BSF)層が形成される。工業プロセス条件の下で電池性能を制御する最も重要な可変因子は、a)インクの化学的性質、b)堆積質量、及びc)焼成条件である。シリコンの利用率を向上させて太陽電池材料費を低下させるために、シリコンウエハの厚さを低減することが必要とされている。Al層の添加によって生じるウエハの反りは、シリコンウエハの厚さが240μm未満に低減された場合に問題となる。一般的に、ペースト堆積量の減少に伴って反りも減少する傾向にあるが、スクリーン印刷されたAlペーストがそれ未満で非均一BSF層となる実際のより低い制限がある。近年は、焼成条件及びペーストの化学特性が微細構造発達に及ぼす影響に対する理解に注目が集まっている(非特許文献1及び2参照)。
【0009】
Alインクは、Al粉末、鉛ガラスフリット、媒剤、及び有機媒剤と混合した添加剤で調合され得る。しかし、欧州連合規則は将来的に、最終的に組立てられた太陽電池から鉛を除去することを求める可能性がある。
【0010】
次世代Alインクの製造において、以下のような課題がある:
1)Alインクから鉛含有ガラスフリットを除去する
2)シリコンウエハの厚さが240μm未満の場合にシリコンウエハの反りを低減するために、堆積するインクの量を低減する
3)電池のより優れた電気的性能を得るためにBSF層を形成する
4)焼成Alインクとシリコンとの間の熱膨張係数(CTE)の不一致を低減する。
【0011】
赤外線ベルト炉は、急速加熱処理(RTP)と同様であり、シリコン太陽電池の背部接点用のAlペーストを焼結するために使用され得る。最大800℃の高い焼成温度で、処理の間にシリコンとのAl合金が形成される。Alペーストは窒素雰囲気で焼成される。
【0012】
アルミニウムインクは、アルコール、アミン、鉱酸、カルボン酸、水、エーテル、ポリオール、シロキサン、ポリマー分散剤、BYK分散剤及び添加剤、リン酸、ジカルボン酸、水系導電性高分子、Triton(登録商標)系化合物などのポリエチレングリコール誘導体、エステル及びエーテル−エステル化合物の組み合わせによって調合され得る。調合において、ナノサイズ及びミクロンサイズ両方のAl粒子を使用することができる。
【0013】
[従来のガラスフリットバインダを使用しないアルミニウムインク調合]
ガラスフリット粉末は、焼成工程によりフリット材料が溶融して基板と結合するときに、機能材料を基板に接着させる無機バインダとして使用され得る。ガラスフリットマトリックスは、基本的に、PbO、SiO、またはBなどの金属酸化物粉末を含む。これらの酸化物の粉末形態の性質に起因して、基板上のフリット材料の非連続的被覆による焼成Alの接着均一性の問題が生じる。シリコン上のAlの接着力を向上させるために、Al及び基板の両方に比較的強力な結合強度を有する材料をAlインクの配合に導入する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】現在のCIGS及びシリコン太陽電池の構成の例を示す。
【図2】PPSQラダー状無機高分子(HO−PPSQ−H)の化学構造を示す。
【図3】焼結後に、アルミニウム被覆シリコン上に約7μm厚のBSF層が形成されることを示すデジタル画像である。
【図4】交差指型背面接触を有する裏面接合設計を示す。
【図5】60μm未満の幅のラインをもたらすエアロゾルジェットプリンタを使用して、シリコンウエハ上に印刷されたアルミニウムインクのデジタル画像である。
【図6】アルミニウムインクの接着特性の表を示す。
【図7】アルミニウムインクのシート抵抗特性の表を示す。
【図8】アルミニウムインクの光焼結特性の表を示す。
【図9】エアロゾル適用工程を示す。
【図10】スクリーン印刷適用工程を示す。
【図11】インクジェット適用工程を示す。
【図12】インクジェット印刷可能なアルミニウムインクのインク特性の表を示す。
【図13】太陽電池デバイスの構造の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
シリコンラダー状高分子、ポリフェニルシルセスキオキサン(PPSQ)は、図2に示すように、シスシンジオタクチック二重鎖構造を有する無機高分子である(非特許文献3参照)。この材料は、官能基によりSiOの優れた物理特性を保有する。PPSQの例は、ポリフェニルシルセスキオキサン((CSiO1.5)である。PPSQ高分子は、マイクロエレクトロニクスへの適用において優れた接着性を有する誘電材料として、基板上に薄膜及び厚膜としてスピンオンコート及びスクリーン印刷することができる。ガラスフリット粉末とは異なって、このPPSQ材料は溶媒に溶解して溶液を作製することができるため、粉末が接着剤バインダマトリックス中に分散されて基板上に均一な接着層を得ることができる。この材料は200℃で硬化することができ、500℃まで熱安定性を有するため、ガラスフリット材料に代わるインク配合のための優れたバインダとなる。これらのPPSQ型高分子は、CO−PPSQ−C及びCH−PPSQ−CHなどのその他の化学官能基を結合終端とすることができる。ガラスフリットに代わる新たな選択肢であるこの無機高分子は、インク及びペーストを非接触方法によって印刷できるように調合可能にする。これにより、ガラスフリット含有インク又はペーストに求められる印刷方法によって破壊され得る、より薄く、より脆く、安価なシリコンウエハが生成される。
【0016】
このような無機高分子を有するAlインク及びペーストを乾燥及び焼結すると、媒剤及び分散剤が分解して蒸発する。無機高分子もまた分解するが、シリカ構造を残し、このシリカ構造が従来のガラスフリットの機能を補う。この方法で作製されたPV電池電極は、主にある程度のSiOを有するAlからなる。
【0017】
AlインクにおいてPPSQバインダを使用する利点は、焼成Al中のシリコン残留分が、シリコンと焼成Alとの熱膨張の差を低減することにある。その結果、PPSQベースのAlインクによってウエハの反りが著しく低減される。
【0018】
PPSQ溶液は、40〜50質量%のPPSQ材料と40〜50質量%の2−ブトキシエチルアセテートを撹拌しながら少なくとも30分間混合することによって調製することができる。PPSQ溶液の粘度は、500〜5000cPの範囲とすることができる。この工程の後、PPSQ Alインクは、以下のように調合することができる。
【0019】
[調合1]
A)Alインク(P−Al−3−PQ−1)は、Al粉末(3ミクロンのAlマイクロ粉末7g)、エチルセルロース(1g)、テルピネオール(4g)、及びPPSQ溶液(1g)で調合することができる。インクは、ガラスビーカーで混合し、3本ロールミル装置を10回通過させることができる。
B)Alインク(P−Al−3−Al−100−PQ−1)は、Al粉末(3ミクロンのAlマイクロ粉末6g及び100nmのAlナノ粉末1g)、エチルセルロース(1g)、テルピネオール(4g)、及びPPSQ溶液(1g)で調合することができる。インクは、ガラスビーカーで混合し、3本ロールミル装置を10回通過させることができる。
【0020】
[調合2]
Alインク(P−Al−3−Al−100−PQ−1)は、Al粉末(3ミクロンのAlマイクロ粉末6g及び100nmのAlナノ粉末1g)、エチルセルロース(1g)、テルピネオール(4g)、及びPPSQ溶液(1g)で調合することができる。インクは、ガラスビーカーで混合し、3本ロールミル装置を10回通過させることができる。
【0021】
[熱焼結アルミニウムインク]
Alインク(P−AL−3−G−1)は、ドローバー堆積によってシリコン及びアルミナ上に被覆され得る。被膜は、100℃で10分間乾燥された後、熱焼結のために真空管炉内に配置され得る。焼結は、窒素雰囲気で行うことができる。焼結温度は、約750℃とすることができる。炉は、室温から750℃まで加熱するため、及びその後室温まで冷却するために、1時間を要し得る。
【0022】
シリコン及びセラミック上で3ミリオーム/スクエアに至るシート抵抗が得られる。焼結後、Alビーズは観察されない。Al被膜は、表面上にいかなる大きなAlビーズも存在しない比較的平滑な表面を有する。接着力は、テープ試験によって評価され得る。図6の表で接着力が9である場合、テープを剥がした後に、テープ上に接着している材料は観察されない。
【0023】
[空気中及び真空中での急速熱焼結アルミニウムインク]
Alインク(P−AL−3−G−1)は、ドローバー堆積によってシリコン及びアルミナ上に被覆され得る。被膜は、100℃で10分間乾燥され得る。別の方法として、被膜は、空気中において、200℃から250℃の間の温度で約1分間乾燥され得る。その後、管炉は、空気中で760℃まで加熱され得る。石英基板支持体上の乾燥したAlサンプルは、空気中において管炉へゆっくりと挿入され得る。サンプルは、760℃で1分間保持され、その後管炉からゆっくりと引き出され得る。図7の表に示すように、シリコン上で30ミリオーム/スクエアのシート抵抗を得ることができる。
【0024】
Alインクサンプルを真空下において750℃で焼結する場合、より低い抵抗を得ることができる。石英基板支持体上の乾燥したAlサンプルは、空気中で750℃の管炉へゆっくりと挿入され得る。次いで、機械的ポンプを使用して管炉を約1分間減圧することができる。1分間の減圧後、ポンプを停止して管炉を大気に開放することができる。炉の開放に約1分間要し得る。開放後、サンプルを炉から取り出し、室温まで冷却する。約2分間の真空焼結では、5ミリオーム/スクエアの抵抗を得ることができる。
【0025】
[空気中でのマイクロ波焼結アルミニウムインク]
Alインクは、シリコンまたはセラミック基板のいずれかの上に堆積され得る。Alインクを処理するために、電子レンジ(標準家庭用)を使用してよい。処理時間は1から5分間とすることができる。
【0026】
マイクロ波処理は、シリコン基板上に被覆されたAlインクでは成功するが、セラミック基板上のAlでは焼結が観察されなかった。その理由は、熱伝導性シリコンがマイクロ波エネルギーを吸収してそれ自体が加熱されるからである。シリコンからのこの熱は、被覆されたAlインクの焼結を促進する。マイクロ波焼結では、サンプルの角で5ミリオーム/スクエアのシート抵抗が得られる。
【0027】
マイクロ波処理の利点は、10分未満の比較的短い時間を使用して、空気中で焼結を実行することができることにある。シリコンなどの伝導性基板が必要とされ得る。これにより、Alインクの非均一加熱による非均一性問題が生じ得る。シリコン系太陽電池では、このマイクロ波エネルギーは、p−n接合を破壊するかまたは、基板もしくは電極に損傷を与える場合がある。
【0028】
[急速加熱処理(RTP)によるアルミニウムインクの焼結]
シリコン上の電気接点を製造するために、従来の赤外線ベルト炉又は急速加熱処理を使用してAlペーストを焼結することができる。Alインクを焼成するための処理時間は数分とすることができる。800℃までの高温で、処理の間にシリコンを有するAl合金が形成される。より低い抵抗を得るためには、窒素雰囲気下でAlペーストを焼成する必要があり得る。RTP焼結または赤外線ベルト炉では、サンプルの角で5ミリオーム/スクエアのシート抵抗を得ることができる。
【0029】
[光焼結]
アルミニウムインクが調製され、光焼結によって硬化される。光焼結とは、金属ナノ粒子を金属導体へと変換する高強度短パルスを用いて印刷された金属性インクを硬化することを含む。結果物の例を図8に示す。この方法は、銀、銅、並びにその他の金属のうちAl及びMo以外のナノ粒子では以前から使用されている。Alは強力なコヒーレント酸化物層を形成し、Moは導体の焼結を困難にする非常に高い融点を有するため、これらの金属では特に困難である。
[要約]
a.アルミニウムインクは、従来のガラスフリットを使用せずに調合される。シリコンラダー状高分子であるポリフェニルシルセスキオキサン(PPSQ)を使用してAlインクを調合することができる。AlインクはマイクロサイズのAl粉末、Alナノ粒子、PPSQ、2−ブトキシエチルアセテート、エチルセルロース及びテルピネオールを含み得る。
b.インク及びペーストの両方を調合することができる。
c.最も一般的なガラスフリット系Alインクの約25μmと比較して、20μm未満の厚さを有するPPSQ系Alインクでは3ミリオーム/スクエアに至るシート抵抗を得ることができる。これにより、薄い太陽電池においてウエハの反りが低減される。
d.PPSQ系Alインクでは5マイクロオーム・cmに至る抵抗が得られる。
e.マイクロサイズのAl粉末及びAlナノ粒子(100nmから500nm)の両方を使用してAlインクを調合することができる。Alナノ粒子を含む様々なサイズのAl粉末の混合物を焼結した後にAlビーズの形成は観察されない。
f.Alインクを焼結するために炉内で急速真空焼結を約2分間行うことによって、空気中で焼結する場合より低い抵抗を有するAl被膜を得ることができる。
g.シリコン上のAlインクをマイクロ波放射によって焼結することにより、優れた導体を得ることができる。
【0030】
[インクジェット印刷用アルミニウムインク]
インクジェット印刷用アルミニウムインクは、アルミニウムナノ粒子、媒剤、分散剤、バインダ材料、及び機能的添加剤によって調合され得る。アルミニウムナノ粒子のサイズは、500nm未満、好ましくは300nm未満とすることができる。媒剤は、1種もしくは複数の含酸素有機官能基を含む、1種の溶媒又は溶媒の混合物を含み得る。含酸素有機官能基とは、中鎖長脂肪酸エーテルアセテート、エーテルアルコール、ジオール及びトリオール、セロソルブ、カルビトール、又は芳香族エーテルアルコールなどに言及する。アセテートは、2−ブトキシエチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、エチレングリコールジアセテートなどのリストから選択され得る。アルコールは、ベンジルアルコール、2−オクタノール、イソブタノール、及び同様のもののリストから選択され得る。選択される化合物は、100℃から250℃の範囲の沸点を有する。
【0031】
分散剤の質量百分率は、0.5%から10%の間で変化し得る。分散剤は、Disperbyk(登録商標)180及びDisperbyk111などのイオン性官能基を含む有機化合物から選択され得る。非イオン性分散剤は、Triton(登録商標)X−100、TritonX−15、TritonX−45、TritonQS−15、直鎖アルキルエーテル(Cola Cap MA259、Cola Cap MA1610)、四級化アルキルイミダゾリン(Cola Solv IES及びCola Solv TES)、ポリビニルピロリドン(PVP)のリストから選択され得る。銅ナノ粒子の投入濃度は、10%から最大60%の間とすることができる。
【0032】
調合インクは、分散性を向上させるために超音波によって混合された後にボールミル粉砕され得る。調合アルミニウムインクは、1μmの孔径を有するフィルタに通され得る。インクジェット用アルミニウムインクの1実施例は、2−ブトキシエチルアセテート、ベンジルアルコール、Disperbyk111及び100nm未満のサイズを有するアルミニウムナノ粒子で調合され得る。図12の表は、実施例のアルミニウムインクのインク特性を示す。
【0033】
ここに記載するように、インクはDimatixインクジェットプリンタを用いてポリイミドなどの高分子基板上に印刷可能であり得る。アルミニウムインクは、レーザ及び光焼結システム、つまり光パルスによって焼結され得る。レーザ焼結は、光焼結より低い抵抗をもたらし、1.4×10−2Ω・cmが得られる。アルミニウムインクは、より低い抵抗を得るためにその他の焼結法によって焼結してもよく、急速加熱焼結、ベルト炉焼結、マイクロ波焼結等が含まれる。
【0034】
[噴霧印刷用アルミニウムインク]
噴霧印刷用アルミニウムインクは、マイクロサイズ及びナノサイズのアルミニウム粉末の混合物で調合され得る。アルミニウムインクは、溶媒、分散剤、アルミニウム粉末及び添加剤を含み得る。
【0035】
ポリヒドロメチルシロキサン(PHMS)、シリコーンラダーポリフェニルシルセスキオキサン(PPSQ)高分子等のシリコーン系無機高分子材料は、バインダ材料として使用され得る。無機高分子は、インク溶媒中に溶解され得る。高分子中の炭素基は、温度上昇にともなってSi−O結合を含む3次元非晶質ランダムネットワークを残して除去される。ランダムSi−Oネットワークは、650℃を超える高温でシリコン酸化物へと変換される。シリコン酸化物の熱膨張係数はシリコンウエハと近いため、高温での焼結後、焼結アルミニウムとシリコンとの間の内部応力が低減される。さらに、シリコンと焼結アルミニウムとの間の界面でのアルミニウム−シリコン合金の形成により、接着強度の強い膜が生成される。
【0036】
噴霧印刷用アルミニウムインクの1実施例は、2−ブトキシエチルアセテート、ベンジルアルコール、Disperbyk111、PPSQ、及びアルミニウム粉末で調合される。アルミニウム粉末は、アルミニウムナノ粒子及びマイクロサイズアルミニウム粉末の混合物とすることができる。アルミニウムナノ粒子のサイズは、30nmから最大500nmまでの間から選択され得る。マイクロサイズのアルミニウム粉末のサイズは、1μmから20μmの間から選択され得る。インクの粘度は、使用する堆積法の種類に応じて、20cPから2000cPの間で変更され得る。
【0037】
接着力をさらに向上させ、シリコン上に厚いBSF層を形成するために、酸化物粉末がさらに加えられ得る。酸化物は、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ビスマス等とすることができる。酸化物粉末のサイズは、50nmから1000nmの間とすることができる。
【0038】
噴霧印刷用の酸化物ナノ粒子含有アルミニウムインクの別の実施例は、2−ブトキシエチルアセテート、ベンジルアルコール、Disperbyk111、PPSQ、アルミニウム粉末、及び酸化亜鉛ナノ粒子で調合され得る。アルミニウム粉末は、アルミニウムナノ粒子及びマイクロサイズのアルミニウム粉末の混合物とすることができる。アルミニウムナノ粒子のサイズは、30nmから最大500nmまでの間から選択され得る。マイクロサイズのアルミニウム粉末のサイズは、1μmから20μmの間から選択され得る。
【0039】
アルミニウムインクは、エアーブラシガンによってP型シリコンウエハ上に印刷され得る。アルミニウム被覆シリコンウエハは、加熱管炉内で、真空又は空気中で800℃で焼結され得る。10mΩ/cm未満のシート抵抗及びシリコンとの完全な抵抗接点が得られる。図3に示すように、熱焼結後、BSF層が形成される。BSF層は、太陽電池の界面近くの少数キャリアの再結合を防止するものであり、シリコン太陽電池にとって高い変換効率を達成するために重要である。アルミニウムインクの焼結には、ベルト炉及び急速加熱処理システムが使用され得る。
【0040】
噴霧印刷用のアルミニウムインクの別の実施例及びシリコンとの完全な抵抗接点は、2−プロパノール、エタノール、アセトン等の揮発性溶媒を使用して調合され得る。インクはさらに、PPSQ、分散剤、及びその他の添加剤を含み得る。揮発性溶媒は、より均一な厚さを形成し、かつ噴霧の間にアルミニウムが移動することを防止するのに有用である。
【0041】
調合されたインクは、分散性を向上させるために、超音波によって混合された後、ボールミル粉砕され得る。アルミニウムインクは、エアーブラシ噴霧、圧縮空気噴霧ガン、噴霧スプレーガンなどの噴霧印刷法によって噴霧され得る。
【0042】
[エアロゾルジェット印刷用アルミニウムインク]
図4を参照すると、裏面接合の交差指型背面接触(Interdigitated back contact:IBC)太陽電池は、接点がいずれかの側にある表面接合太陽電池に対していくつかの利点を有する。全ての接点を電池の背面に移動させることによって接点のシェーディングが排除され、高い短絡回路電流(JSC)がもたらされる。全ての接点が電池の背面にあると、直列抵抗と反射率との間のトレードオフが避けられ、接点をはるかに大きく形成することができるため、直列抵抗損失が低減される。全ての接点を一側に設けることによって、モジュール製造の間のセル接続が単純化され、パッキング因子が向上する。相互接続の間のウエハ上の応力が低減することにより、特に大きな薄いウエハの場合に生産量が向上する。現在IBCは、真空堆積によって製造され、リソグラフィ法によってパターン化されるが、この方法は費用がかかり、製造コストを削減することが非常に困難である。スクリーン印刷などの現在商業的に利用可能な印刷法では、IBCの細い電極を印刷することができない。
【0043】
エアロゾルジェット印刷は、スタンドオフ距離の広い範囲にわたって分解能を維持することが可能であり、インクジェット印刷よりも大きなスタンドオフ距離を可能にする平行ビームを放出する。インクジェット印刷では20cP未満の粘度を有する流体が必要であるのに対して、エアロゾルジェット印刷では、比較的高い粘度の流体(最大5000cP)を使用して1.5μmのサイズのエアロゾル液滴を形成することができる。エアロゾルジェット印刷法は、大容量太陽電池製造用のマルチノズルを採用することによって拡張することができる。そのため、エアロゾルジェット印刷法は、図4に示すように、交差指型背面接触太陽電池の細い電極を印刷することができる。適当に調合された銀インクを使用することによってエアロゾルジェット印刷法で銀電極を印刷することも可能である。
【0044】
アルミニウムインクは、エアロゾルジェット印刷用に適当に調合されなければならない。エアロゾルジェット印刷用アルミニウムインクは、マイクロサイズのアルミニウム粉末及びナノサイズの粉末の両方で調合され得る。アルミニウムインクはまた、適当な溶媒、分散剤、アルミニウム粉末、及びその他の添加剤を含み得る。接着力をさらに向上させ、シリコン上に厚いBSF層を形成するために、無鉛ガラスフリットをさらに加えてもよい。ガラスフリット粉末のサイズは、50nmから3μmの間とすることができる。
【0045】
噴霧印刷用アルミニウムインクの1実施例は、2−ブトキシエチルアセテート、ベンジルアルコール、Disperbyk111、PPSQ、及びアルミニウム粉末で調合される。アルミニウム粉末は、アルミニウムナノ粒子及びマイクロサイズアルミニウム粉末の混合物とすることができる。アルミニウムナノ粒子のサイズは、30nmから最大500nmまでの間から選択され得る。マイクロサイズのアルミニウム粉末のサイズは、1μmから20μmの間から選択され得る。インクの粘度は、20cPから2000cPの間で変更され得る。
【0046】
接着力をさらに向上させ、シリコン上に厚いBSF層を形成するために、酸化物粉末がさらに加えられ得る。酸化物は、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ビスマス等とすることができる。酸化物粉末のサイズは、50nmから1000nmの間とすることができる。
【0047】
調合アルミニウムインクを使用して微細なラインを印刷するために、エアロゾルジェットプリンタが使用され得る。図5は、シリコンウエハ上に印刷されたアルミニウム電極のライン幅を示す。アルミニウム被覆シリコンウエハは、加熱管炉において、真空又は空気中で800℃で焼結され得る。10−5Ω・cmの抵抗が得られる。ベルト炉及び急速加熱処理システムを使用してアルミニウムインクを焼結してもよい。
【0048】
[モリブデンインク及びペースト]
モリブデンインクは、アルコール、アミン、アルカン(CからC10鎖長)、長鎖アルコール、エーテルエステル、芳香族、ブロックコポリマー、機能性シラン、及び静電的に安定化された水溶液系の組み合わせによって調合され得る。調合においてナノサイズのMo粒子が使用され得る。
【0049】
ガラスなどの基板とCIGS(二セレン化銅・インジウム・ガリウム)光起電膜との間の接着中間層としてMo薄膜が使用され得る。モリブデンは、導電性及びCIGSと基板材料との接着性の特有の組み合わせを有する。本発明まで、Mo膜を形成するための最先端技術は、例えばスパッタ被覆などの超高真空技術であった。これらの技術は、高価かつ多大な時間を必要とするため、大規模な製造の助けとはならない。代わりに、Moマイクロ粒子の導電性ペースト及びインクを使用して必要な膜を形成することができるが、これらのペーストは導電体を作製するためには非常に高い焼結温度(〜1600℃)が必要とされる(特許文献1及び特許文献2参照)。この高温には、CIGS太陽電池のその他部材は耐性を有さない。
【0050】
本発明の実施形態には、Moナノ粒子系インク、又は代替としてMo及びCuナノ粒子の混合物を有するインクが印刷された後に、続いて室温で高強度の光に曝露させ、導電薄膜に圧力をかけることによって焼結させることが記載されている。
【0051】
[モリブデンインク調合]
Moインクは、Mo粉末(85nmのMoナノ粒子2g)、イソプロパノール(1.7g)、及びヘキシルアミン(0.3g)で調合され得る。インクは、ガラスジャー内で混合され、超音波浴において10分間撹拌される。
【0052】
代替として、より安定なインク分散のために、インクは、Mo粉末(85nmのMoナノ粒子2g)、ヘキサン(1.2g)、及びオクタノール(0.1g)で調合され得る。インクは、ガラスジャー内で混合され、超音波浴において10分間撹拌される。
【0053】
[モリブデンインクからガラス上にモリブデン膜を形成する方法]
Moインクの膜は、ドローダウン被覆によって形成される。その後、媒剤及び分散剤は、100℃のオーブンで1時間にわたって加熱乾燥することによって膜から除去される。次いで、乾燥した膜は、高強度の可視光に1ミリ秒以下の間曝露され、導電性膜が形成される。この段階を焼結という。焼結の前には、乾燥した膜は、2×10オーム・cmより高い体積抵抗を有する。焼結後、膜のシート抵抗は10桁以上低下する。この方法によって、7×10−4オーム・cm程度の低い抵抗を有するモリブデン膜が形成される。乾燥及び焼結後、最終的な電極は、少量の有機残留物のみを含むほぼ全てモリブデンからなる。
【0054】
Mo(85nmのMoナノ粒子0.6g)及びCu(50nmのCuナノ粒子0.15g)ナノ粒子粉末をイソプロパノール(0.7g)及びオクチルアミン(0.2g)と混合する。インクは、ガラスジャー内で混合され、超音波浴において10分間撹拌される。
【0055】
混合金属インクの膜は、ガラス基板上にドローダウン被覆によって形成される。その後、媒剤及び分散剤は、100℃のオーブンで1時間にわたって加熱乾燥することによって膜から除去される。次いで、乾燥した膜は、高強度の可視光に1ミリ秒以下の間曝露され、導電性膜が形成される。この段階を焼結という。焼結の前には、乾燥した膜は、2×10オーム・cmより高い体積抵抗を有する。焼結後、膜のシート抵抗は10桁以上低下する。この方法によって、2.5×10−4オーム・cm程度の低い抵抗を有するMo及びCuの膜が形成される。乾燥及び焼結後、最終的な電極は、少量の有機残留物のみを含むほぼ全てモリブデン及び銅金属からなる。
【0056】
[要約]
a.媒剤、分散剤、及びMoナノ粒子からなるインクは、被覆及び焼結によって導電性Mo膜が形成されるように調合される。これらの膜は、CIGS光起電材料と例えばガラスである支持層との間の導電性接着中間層として使用することができる。この方法で形成したMo膜の抵抗は、7×10−4オーム・cm程度に低くなり得る。
b.膜の抵抗を低減する手段として、異なる金属からなるナノ粒子の混合物を有するインクを導電性膜にする。Mo及びCuの混合物は、Mo単体と比較して3倍改善する。
【0057】
図9を参照すると、ここに記載するインクを適用する実施形態のエアロゾル処理が図示されている。凝縮気体203をエアロゾル噴霧器202に充填してインク溶液201からスプレーを生成する。インク混合物206は、シャドーマスク205を使用することによって選択領域上に噴霧され得る。溶液206が不測の領域に広がらないように、基板204は、噴霧処理の間に、前面及び背面の両方から50℃〜100℃まで加熱され得る。基板204は、混合物206が全表面を均一に被覆するまで前後または上下に数回噴霧され得る。その後、空気中で自然にまたは加熱ランプ207を使用して乾燥され得る。基板の加熱もまた使用され得る。
【0058】
図10は、本発明の実施形態によって、基板上にインク混合物が堆積されるスクリーン印刷法を図示する。基板1501は、基板ステージ/チャック1502上に配置され、イメージスクリーンステンシル1503と接触するようになる。次いで、インク混合物1504(ここに記載された方法を使用して製造されたもの)は、スキージ1505を使用してイメージスクリーンステンシル1503にわたって拭き取られる。混合物1504は、イメージスクリーンステンシル1503の開口部直下の領域においてのみ基板1501と接触する。次いで、基板ステージ/チャック1502が下げられ、基板1501上のパターン化された材料が現われる。その後、パターン化された基板は、基板ステージ/チャックからはずされる。
【0059】
図11は、本発明の実施形態によって、ディスペンサ又はインクジェットプリンタを使用して基板上にインク混合物が堆積される実施形態を図示する。印刷ヘッド1601は、所望の方法で基板1604の上部に移動される。基板1604の上部に移動されると、印刷ヘッド1601は、インク混合物を含む液滴1602を噴霧する。これらの液滴1602は、基板1604に接触し、印刷された材料1603を形成する。実施形態によっては、前記液滴の溶媒の迅速な揮発をもたらすように、基板1604を加熱する。このような基板温度は、70℃〜80℃とすることができる。実施する間に加熱及び/又は超音波エネルギーが印刷ヘッド1601に適用され得る。さらに、複数のヘッドが使用され得る。
【0060】
図13は、厚さが100μmから300μmの間であり得るP型単結晶又は多結晶シリコン基板1301を使用して作製された太陽電池を図示する。表面処理後、拡散によって調製された状態のN型シリコンエミッタ層1302が作製される。次いで、典型的に化学気相成長によって作製されるシリコン窒化物である反射防止層及び保護層1303がN型層1302上に形成される。その後、保護層1303上に前面グリッド電極1304が形成される。前面グリッド電極1304は、銀インクを使用して印刷され得る。アルミニウムインクは、背面接触電極1305として印刷される。
【0061】
前面グリッド電極1304及び背面アルミニウム接点1305は、同時に焼成されるかまたは別々に焼成される。焼成後、グリッド電極1304とN型層1302との間に抵抗接点が形成される。本発明の実施形態によるBSF(背面電界)層1306及びアルミニウム−シリコン合金が、焼成処理の間の拡散によってアルミニウム層とP型シリコンとの間の界面に形成される。
【符号の説明】
【0062】
1301 シリコン基板
1302 エミッタ層
1303 保護層
1304 グリッド電極
1305 背面接触電極
1306 BSF層
1501 基板
1502 基板ステージ
1503 イメージスクリーンステンシル
1504 インク混合物
1505 スキージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミニウム粉末、媒剤、無機高分子及び分散剤を含む、シリコン太陽電池における電極を作製するためのアルミニウムインク組成物。
【請求項2】
前記無機高分子がシリコン含有無機高分子である、請求項1に記載のアルミニウムインク組成物。
【請求項3】
前記シリコン含有無機高分子がポリフェニルシルセスキオキサン(PPSQ)である、請求項2に記載のアルミニウムインク組成物。
【請求項4】
前記シリコン含有無機高分子がポリヒドロメチルシロキサン(PHMS)である、請求項2に記載のアルミニウムインク組成物。
【請求項5】
前記アルミニウム粉末が、1μmから20μmのサイズを有するマイクロサイズのアルミニウム粉末と、30nmから500nmのサイズを有するアルミニウムナノ粒子とを含む、請求項1に記載のアルミニウムインク組成物。
【請求項6】
前記媒剤が、2−ブトキシエチルアセテートと、エチルセルロースと、テルピネオールとからなる群から選択される、請求項1に記載のアルミニウムインク組成物。
【請求項7】
無機酸化物ナノ粉末を含む添加剤をさらに含む、請求項1に記載のアルミニウムインク組成物。
【請求項8】
前記無機酸化物ナノ粉末が30nmから1000nmのサイズを有する、請求項7に記載のアルミニウムインク組成物。
【請求項9】
前記媒剤が溶媒である、請求項1に記載のアルミニウムインク組成物。
【請求項10】
前記溶媒が、2−ブトキシエチルアセテートと、ベンジルアルコールとからなる群から選択される、請求項1に記載のアルミニウムインク組成物。
【請求項11】
前記溶媒が、アセトンと、エタノールと、2−プロパノールとからなる群から選択される、請求項1に記載のアルミニウムインク組成物。
【請求項12】
P型シリコン半導体基板上にN型シリコン層を形成する段階と、
前記N型シリコン層上に、反射防止層及び保護層を堆積する段階と、
前記シリコン半導体基板の背面上にアルミニウムインク組成物を印刷して背面接触電極を形成する段階と、
前記背面接触電極を焼結して前記背面接触電極と前記P型シリコン半導体基板との間に抵抗接点を生成する段階と、
を含むシリコン太陽電池の製造方法。
【請求項13】
前記アルミニウムインク組成物が、アルミニウム粉末、媒剤、無機高分子及び分散剤をさらに含む、請求項12に記載のシリコン太陽電池の製造方法。
【請求項14】
前記無機高分子が、ポリフェニルシルセスキオキサン(PPSQ)と、ポリヒドロメチルシロキサン(PHMS)とからなる群から選択されるシリコン含有無機高分子である、請求項13に記載のシリコン太陽電池の製造方法。
【請求項15】
前記アルミニウム粉末が、1μmから20μmのサイズを有するマイクロサイズのアルミニウム粉末と、30nmから500nmのサイズを有するアルミニウムナノ粒子とを含む、請求項13に記載のシリコン太陽電池の製造方法。
【請求項16】
30nmから1000nmのサイズを有する無機酸化物ナノ粉末を含む添加剤をさらに含む、請求項12に記載のシリコン太陽電池の製造方法。
【請求項17】
モリブデンナノ粉末、媒剤及び分散剤を含む、CIGS太陽電池における電極を作製するためのモリブデンインク組成物。
【請求項18】
銅ナノ粒子をさらに含む、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
前記電極が、CIGS光起電材料と支持層との間の導電性接着中間層である、請求項17に記載の組成物。

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図1】
image rotate

【図4】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2012−508812(P2012−508812A)
【公表日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−536460(P2011−536460)
【出願日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際出願番号】PCT/US2009/064162
【国際公開番号】WO2010/056826
【国際公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(505131522)アプライド・ナノテック・ホールディングス・インコーポレーテッド (27)
【出願人】(311016053)
【出願人】(311016064)
【出願人】(311016075)
【出願人】(311016086)
【Fターム(参考)】