夾雑物除去装置及び夾雑物除去システム
【課題】骨材中に含まれる木、紙、布、プラスチック等の夾雑物を効率良く確実に除去し、良質な骨材を効率良く回収すること。
【解決手段】骨材を内部に取り入れて回転する回転筒と、該回転筒を回転させる駆動手段と、回転筒内に水を供給する水供給手段を備えており、回転筒は、回転軸方向の一端部に骨材の供給口を有し且つ他端部に骨材の排出口を有し、供給口は内方に絞られて小径となった絞り部を有し、周面は一端部から中途部まで穴が無い非開口部とされ且つ該中途部から他端部まで多数の穴を有する開口部とされ、底部が前記一端部から前記他端部に向けて上向きに傾斜し、内周面には骨材を回転に伴って上方へと導く螺旋状の送り羽根が設けられ、水供給手段は、回転筒内部にて非開口部に向けて水を噴射する第一水供給手段と、回転筒外部にて開口部に向けて水を噴射する第二水供給手段を備えた夾雑物除去装置とする。
【解決手段】骨材を内部に取り入れて回転する回転筒と、該回転筒を回転させる駆動手段と、回転筒内に水を供給する水供給手段を備えており、回転筒は、回転軸方向の一端部に骨材の供給口を有し且つ他端部に骨材の排出口を有し、供給口は内方に絞られて小径となった絞り部を有し、周面は一端部から中途部まで穴が無い非開口部とされ且つ該中途部から他端部まで多数の穴を有する開口部とされ、底部が前記一端部から前記他端部に向けて上向きに傾斜し、内周面には骨材を回転に伴って上方へと導く螺旋状の送り羽根が設けられ、水供給手段は、回転筒内部にて非開口部に向けて水を噴射する第一水供給手段と、回転筒外部にて開口部に向けて水を噴射する第二水供給手段を備えた夾雑物除去装置とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は夾雑物除去装置及び夾雑物除去システムに関し、より詳しくは、骨材中に含まれる木、紙、布、プラスチック等の夾雑物を効率良く確実に除去することが可能な装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、周面に多数の穴を有する円筒状のドラム内に原料及び水を取り入れてドラムを回転させることにより、原料中に含まれる成分を分離して回収する装置は公知であり、例えば下記特許文献1乃至3はその一例である。
しかしながら、特許文献1乃至3に開示されたような従来の装置は、骨材を分級するための装置としては適しているが、骨材中に含まれる木やプラスチック等の夾雑物を除去するための装置としては適していない。
【0003】
その理由は、特許文献1乃至3に開示された装置では、ドラム内の水は溜まった状態のままで殆ど移動しないため、骨材と共に取り入れられた木やプラスチック等の夾雑物は、ドラム内に滞留してしまい、外部に排出されにくい。
そのため、処理が進行するにつれて、ドラム内に夾雑物が大量に蓄積し、穴の目詰まりを生じさせたり、骨材に混入して排出されたりし、処理効率の低下や回収される骨材の品質低下を招くおそれがあった。
【0004】
以上のように、特許文献1乃至3に開示された装置は、骨材の分級装置としては優れたものであるかもしれないが、骨材中に含まれる木やプラスチック等の夾雑物を除去することは困難であった。
【0005】
【特許文献1】特公昭53−41822号公報
【特許文献2】特許第2521619号公報
【特許文献3】特許第3662356号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した従来技術が有する問題点を解決するためになされたものであって、骨材中に含まれる木、紙、布、プラスチック等の浮水性や沈水性の夾雑物を効率良く確実に除去することができ、良質な骨材を効率良く回収することが可能な夾雑物除去装置及び夾雑物除去システムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、骨材中に含まれる夾雑物を除去するための装置であって、前記骨材を内部に取り入れて軸回りに回転する回転筒と、該回転筒を回転させるための駆動手段と、前記回転筒内に水を供給する水供給手段とを備えており、前記回転筒は、回転軸方向の一端部に前記骨材を取り入れる供給口を有し且つ他端部に該骨材を排出する排出口を有し、前記供給口は内方に絞られて小径となった絞り部を有し、周面は一端部から中途部までは穴が無い非開口部とされ且つ該中途部から他端部までは多数の穴を有する開口部とされ、底部が前記一端部から前記他端部に向けて上向きに傾斜するように配置され、内周面には内部に取り入れられた骨材を回転に伴って上方へと導く螺旋状の送り羽根が設けられており、前記水供給手段は、前記回転筒の内部において非開口部の内周面に向けて水を噴射する第一水供給手段と、前記回転筒の外部において開口部の外周面に向けて水を噴射する第二水供給手段とを備えていることを特徴とする夾雑物除去装置に関する。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記回転筒の傾斜角度を変化させるためのシリンダを備えていることを特徴とする請求項1記載の夾雑物除去装置に関する。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記駆動手段がインバータモータからなることを特徴とする請求項1又は2記載の夾雑物除去装置に関する。
【0010】
請求項4に係る発明は、前記回転筒が円錐台形状の筒からなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の夾雑物除去装置に関する。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4いずれかに記載の夾雑物除去装置と、該夾雑物除去装置の回転筒内部から排出された水及び夾雑物を受け入れるタンクを備えており、該タンクは、受け入れた夾雑物を外部へと送り出すスクリューコンベアと、該タンク内に収容された水を前記水供給手段へと供給する循環ポンプとを備えていることを特徴とする夾雑物除去システムに関する。
【0012】
請求項6に係る発明は、前記タンクから排出される排水を取り入れるドラム式分級機を備えており、該ドラム式分級機は、前記排水を内部に取り入れて水平軸回りに回転する回転筒と、該回転筒を回転させるための駆動手段とを備えており、前記回転筒は、回転軸方向の一端部に前記排水を取り入れる供給口を有し且つ他端部に該排水中に含まれる細骨材を排出する排出口を有し、前記供給口は該排出口よりも大径に形成され、内周面には内部に取り入れられた排水中に含まれる細骨材を回転に伴って一端部から他端部へと導く螺旋状の送り羽根が設けられていることを特徴とする請求項5記載の夾雑物除去システムに関する。
【0013】
請求項7に係る発明は、夾雑物を含んだ骨材からなる原料を投入するためのホッパと、該ホッパの出口から放出された原料中の夾雑物と骨材とを篩い分けする振動篩と、該振動篩の上段篩により原料から除去された夾雑物を搬送する第一コンベアと、下段篩により原料から除去された骨材を搬送する第二コンベアとを備えており、前記第二コンベアは、前記骨材を前記回転筒の供給口へと供給することを特徴とする請求項5又は6記載の夾雑物除去システムに関する。
【0014】
請求項8に係る発明は、前記振動篩の下部において前記下段篩を通過した原料中の細骨材を収容する収容槽と、前記ドラム式分級機の回転筒内の水を前記収容槽内へと供給する第三水供給手段と、前記収容槽内の水を前記ドラム式分級機の回転筒内へと戻す第四水供給手段とを備えていることを特徴とする請求項7記載の夾雑物除去システムに関する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明によれば、回転筒の内部に取り入れられた原料のうち、比重が大きく水に浮かない骨材は螺旋状の送り羽根により回転筒の他端部へと導いて排出口から連続的に排出し、浮水性の夾雑物は水供給手段により供給された水に浮かせて、沈水性の夾雑物は回転により巻き上げて、それぞれ回転筒の一端部(供給口)から水と共に連続的に排出することができる。そのため、骨材中に含まれる木、紙、布、プラスチック等の夾雑物を効率良く確実に除去することができ、良質な骨材を効率良く回収することが可能となる。
より詳しくは、傾斜した回転筒の周面の下方部分(一端部から中途部まで)が非開口部とされ、上方部分(中途部から他端部まで)が開口部とされ、供給口が内方に絞られて小径となった絞り部を有することにより、回転筒の下方の非開口部に常に一定量の水を貯留しつつ上澄み水を一端部(供給口)から排出することができるため、浮水性の夾雑物は水に浮かせて、沈水性の夾雑物は回転による水流で巻き上げて、それぞれ骨材から分離して連続的に排出することが可能となる。また、排出口から取り出される骨材は、回転筒の上方部分(中途部から他端部まで)を通る際に開口部により水切りされるため、回収された骨材に含まれる水分量を低減することができる。更に、回転筒の内部において非開口部の内周面に向けて水を噴射する第一水供給手段と、回転筒の外部において開口部の外周面に向けて水を噴射する第二水供給手段とを備えているため、回転筒内部に取り入れられた骨材中に混入した夾雑物を確実に分離して水と共に排出することができるとともに、開口部の穴に詰まった夾雑物についても水の力で除去して穴から排出することができるため、夾雑物の除去効率を一層高めることが可能となる。また、骨材を水で洗浄することもできる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、回転筒の傾斜角度を変化させるためのシリンダを備えていることにより、夾雑物の量や種類に応じて最適な角度に回転筒を傾斜させることができ、夾雑物の除去効率を高めることが可能となる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、駆動手段がインバータモータからなることにより、夾雑物の種類や量に応じて回転筒の回転速度を調整することができ、夾雑物の除去効率を高めることが可能となる。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、回転筒が円錐台形状の筒からなることにより、回転筒の高さを低くすることができ、省スペースで設置することが可能となる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、夾雑物除去装置の回転筒内部から排出された水と夾雑物をタンクにて受け入れ、該タンクにおいて水から夾雑物を分離して外部へと排出し、夾雑物が除去された水を水供給手段へと供給して再利用することが可能となる。
【0020】
請求項6に係る発明によれば、タンクから排出される排水をドラム式分級機に受け入れ、該ドラム式分級機において水中に含まれる細骨材(砂)を分離して取り出して回収することができる。
【0021】
請求項7に係る発明によれば、夾雑物除去装置の回転筒内に供給される骨材中に含まれる比較的大きな夾雑物を振動篩により予め分離除去することができるため、後工程の夾雑物除去装置の負担を軽減することができ、回収される骨材中に含まれる夾雑物の量を大きく減少させることが可能となる。
【0022】
請求項8に係る発明によれば、振動篩下部の収容槽を水洗して、振動篩を通過した原料中の細骨材(砂)を収容槽からドラム式分級機へと移動させて、該ドラム式分級機において水から分離して取り出して回収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る夾雑物除去装置及び夾雑物除去システムの好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1乃至図4は本発明に係る夾雑物除去装置を示す図であり、図1は正面図、図2は夾雑物除去装置の回転筒(後述する)の縦断面図、図3は右側面図である。尚、図3においてシリンダ(後述する)は省略されている。
【0024】
本発明に係る夾雑物除去装置(1)は、骨材中に含まれる夾雑物(木、紙、布、プラスチック等)を除去するための装置であって、骨材を内部に取り入れて軸回りに回転する回転筒(2)と、回転筒(2)を回転させるための駆動手段と、回転筒(2)内に水を供給する水供給手段とを備えている。
【0025】
回転筒(2)は、図示例では円筒状であって、回転軸方向の一端部に骨材を取り入れる供給口(3)を有し且つ他端部に骨材を排出する排出口(4)を有している。回転筒(2)の一端部、即ち供給口(3)は内方(回転軸方向)に絞られて小径となった絞り部(3a)が形成されており、傾斜した状態で一定量の水を回転筒(2)の供給口(3)側に溜めることができるようになっている。
【0026】
回転筒(2)の周面は、一端部から中途部までは穴が無い非開口部(2a)とされ且つ該中途部から他端部までは回収すべき骨材の径よりも小径の多数の穴を有する開口部(2b)とされている。開口部(2b)は、パンチングメタル等により形成されている。
非開口部(2a)と開口部(2b)の長さ比は、例えば2:1〜1:2の範囲で任意に設定することができる。
【0027】
回転筒(2)はフレーム(5)上に固定されており、フレーム(5)は回転筒(2)の底部が一端部から他端部に向けて上向きに傾斜するように架台(6)上に固定されている。
回転筒(2)の他端部側において、フレーム(5)と架台(6)との間には油圧シリンダや電気シリンダ等のシリンダ(7)が介装されており、シリンダ(7)の伸縮動作によって回転筒(2)の傾斜角度を任意に設定することができるようになっている。
【0028】
回転筒(2)の内周面には、螺旋状の送り羽根(8)が設けられている。
送り羽根(8)は、回転筒(2)の回転に伴って内部に取り入れられた骨材を上方(排出口(4)側)へと導く役割を果たす。
【0029】
回転筒(2)を回転させるための駆動手段は、フレーム(5)上に設置されたモータ(9)と、回転筒(2)の外周に沿って取り付けられたスプロケット(10)と、モータ(9)の回転軸とスプロケット(10)との間に掛け渡されたチェーン(11)と、フレーム(5)上に設置されて回転筒(2)の回転に伴ってその外周面に当接しながら回転する支持ローラ(12)とから構成されている。
【0030】
モータ(9)としては、インバータモータを用いることが好ましい。
インバータモータを用いることにより、夾雑物の種類や量に応じて回転筒の回転速度を調整することができ、夾雑物の除去効率を高めることが可能となる。
【0031】
水供給手段は、回転筒(2)の内部において非開口部(2a)の内周面に向けて水を噴射する第一水供給手段(13)と、回転筒(2)の外部において開口部(2b)の外周面に向けて水を噴射する第二水供給手段(14)とを備えている。
【0032】
第一水供給手段(13)は、後述するタンク(24)内に配設された循環ポンプ(24d)により汲み上げられた水を回転筒(2)の内部の非開口部(2a)まで導く配管(13a)と、該配管(13a)により導かれた水を非開口部(2a)の内周面に向けて噴射する噴射ノズル(13b)とからなる。噴射ノズル(13b)は、回転筒(2)の軸方向に沿って間隔をあけて複数個配置されており、非開口部(2a)の内周面の下方部に満遍なく水を吹き付けることができるようになっている。
配管(13a)は、フレーム(5)に対して自在継手(15)により固定されており、これによって配管(13a)の角度を自在に変更して、噴射ノズル(12a)から噴射される水が当たる位置を最適な位置に容易に調整することができる。
【0033】
第二水供給手段(14)は、後述するタンク(24)からポンプにより汲み上げられた水を回転筒(2)の外部の開口部(2b)まで導く配管(14a)と、該配管(14a)により導かれた水を開口部(2b)の外周面に向けて噴射する噴射ノズル(14b)とからなる。噴射ノズル(14b)は、回転筒(2)の軸方向に沿って間隔をあけて複数個配置されており、開口部(2b)の外周面に上方から満遍なく水を吹き付けることができるようになっている。
【0034】
図2において、供給口(3)側に符号(16)で示されている部材は、後述する第二コンベア(23)により搬送されてきた骨材を回転筒(2)内に供給するための投入シュートである。
【0035】
本発明に係る夾雑物除去装置において、回転筒(2)の形状を図4に示すような円錐台形状とすることもできる。尚、図4に示す例は、回転筒(2)の外形が図1乃至図3に示したものと異なるのみでその他の構成は同じである。
円錐台形状とする場合、図示のように、一端部の供給口(3)側を大径部、他端部の排出口(4)側を小径部とし、回転軸が水平となるように設置する。
このように回転筒(2)を円錐台形状とした場合、円筒形状の場合に比べて他端部の高さを低く抑えることができるため、設置スペースを削減することが可能となる。
【0036】
図5は本発明に係る夾雑物除去システムの全体構成を示すフロー図である。
本発明に係る夾雑物除去システムは、夾雑物を含んだ骨材からなる原料が投入されるホッパ(20)と、ホッパ(20)の出口から放出された原料中の夾雑物と骨材とを篩い分けする振動篩(21)と、振動篩(21)の上段篩により原料から除去された夾雑物を搬送する第一コンベア(22)と、振動篩(21)の下段篩により原料から除去された骨材を夾雑物除去装置(1)に搬送する第二コンベア(23)と、上記説明した構成(図1乃至図4参照)を備えた夾雑物除去装置(1)と、夾雑物除去装置(1)の回転筒内部から排出された水及び夾雑物を受け入れるタンク(24)と、タンク(24)から排出される排水を取り入れるドラム式分級機(25)とを備えている。
【0037】
振動篩(21)はホッパ(20)の放出口下方に配設されており、目の粗い上段篩と目の細かい下段篩とを備えている。上段篩は骨材よりも大きい夾雑物を捕捉して骨材を通過させ、下段篩は上段篩を通過した骨材のうち粒径の大きい骨材(粗骨材)を捕捉して粒径の小さい骨材(細骨材)を通過させる。
振動篩(21)の下部には、下段篩を通過した細骨材(砂)を収容する収容槽(26)が配設されている。収容槽(26)の底面は一端側から他端側に向けて傾斜する傾斜面とされている。
【0038】
第一コンベア(22)は、振動篩(21)の上段篩により捕捉された夾雑物を夾雑物ヤードへと搬送する。
第二コンベア(23)は、振動篩(21)の下段篩により捕捉された粗骨材を搬送し、投入シュート(16)を介して夾雑物除去装置(1)の供給口(3)へと供給する。
【0039】
夾雑物除去装置(1)の回転筒(2)の下方には、回転筒(2)の長さ方向(回転軸方向)に沿って且つ回転筒(2)の底面との間に空間を有するように、半円筒形の受け部材(27)が設けられている。(尚、図5は概略断面図のため1本の線で表されている)
受け部材(27)は、回転筒(2)の開口部(2b)及び供給口(3)から排出された水及び夾雑物を受けて、これらをタンク(24)へと導く。
【0040】
図6乃至図8はタンク(24)を示す図であって、図6は正面図、図7は平面図、図8は左側面断面図である。
タンク(24)は、受け部材(27)により導かれた水及び夾雑物を受け入れる供給口(24a)と、該供給口(24a)の底部に配設されて受け入れた水に浮いた夾雑物を外部へと送り出すスクリューコンベア(24b)と、該スクリューコンベア(24b)の下方に配設されて供給口(24a)から受け入れた水を収容するタンク本体(24c)とを備えている。
【0041】
また、図5に示されるように(図6乃至図8では省略)、タンク本体(24c)内には、上方に循環ポンプ(24d)が配設され、下方に排水ポンプ(24e)が配設されている。
循環ポンプ(24d)は、タンク本体(24c)内の上方にある水を前述した第一水供給手段(13)及び第二水供給手段(14)へと供給する。排水ポンプ(24e)は、タンク本体(24c)内の下方にある水を後述するドラム式分級機(25)へと供給する。
【0042】
ドラム式分級機(25)は、タンク(24)から排出される排水を内部に取り入れて水平な軸回りに回転する円筒状の回転筒(25a)と、該回転筒(25a)を回転させるための駆動手段(図示せず)とを備えている。
回転筒(25a)は、回転軸方向の一端部に前記排水を取り入れる供給口(25b)を有し且つ他端部に該排水中に含まれる細骨材を排出する排出口(25c)を有している。これら供給口(25b)及び排出口(25c)、即ち回転筒の両端部は径が小さくなっているが、供給口(25b)の方が排出口(25c)よりも大径となっている。
従って、回転筒(25a)の周面に穴が無いことと相俟って、図示のように回転筒(25a)の内部には一定量の水が貯留され、オーバーフローした水は供給口(25b)から排出される。
【0043】
回転筒(25a)の内周面には螺旋状の送り羽根(25d)が設けられており、内部に取り入れられた排水中に含まれる細骨材は、回転筒(25a)の回転に伴って一端部から他端部へと導かれて、排出口(25c)から排出される。
排出口(25c)の下方には第三コンベア(26)が配設されており、排出口(25c)から排出された細骨材(砂)は、砂ヤードへと搬送される。
【0044】
供給口(25b)の下方には排水受槽(27)が配設されており、供給口(25b)からオーバーフローして排出された水は排水受槽(27)に収容される。
排水受槽(27)内にはポンプ(28)が配設されており、排水受槽(27)内の水をシックナーへと供給する。
【0045】
ドラム式分級機の回転筒(25a)内にはポンプ(29)が配設されている。このポンプ(29)は、配管(30)と合わせて、回転筒(25a)内の水を振動篩(21)の下部に配設された収容槽(26)内へと供給するための第三水供給手段を構成している。
【0046】
また、振動篩(21)の下部にある収容槽(26)の他端側底面付近には配管(31)が接続されている。この配管(31)はドラム式分級機の回転筒(25a)内部まで延びており、収容槽(26)内の水をドラム式分級機の回転筒(25a)内へと戻す第四水供給手段を構成している。
【0047】
以下、上記構成からなる本発明に係る夾雑物除去システムの作用について説明する。
先ず、夾雑物を含んだ骨材からなる原料はホッパ(20)に供給される。
ホッパ(20)内に供給された原料は、ホッパ下端部の放出口から振動篩(21)へと落下する。
振動篩(21)では、上段篩において原料中に含まれる大きい夾雑物が捕捉され、骨材は篩目を通過して下段篩へと落下する。上段篩にて捕捉された夾雑物は第一コンベア(22)へと排出され、第一コンベア(22)により夾雑物ヤードへと搬送される。
上段篩を通過した骨材は、下段篩において粒径の大きい粗骨材が捕捉され、粒径の小さい細骨材(砂)は篩目を通過して下方に落下する。下段篩にて捕捉された粗骨材は、第二コンベア(23)へと排出され、第二コンベア(23)により搬送されて投入シュート(16)を介して夾雑物除去装置(1)の回転筒(2)の供給口(3)へと供給される。
下段篩を通過した細骨材は、収容槽(26)内に収容される。
【0048】
夾雑物除去装置(1)の回転筒(2)内では、第一水供給手段(13)及び第二水供給手段(14)により供給された水が非開口部(2a)に一定量溜まっており、供給口(3)から供給された骨材は溜まっている水中へと供給される。
すると、骨材に混入している浮水性の夾雑物は水に浮かぶため、傾斜により供給口(3)から流下する上澄み水に乗って回転筒(2)外部へと排出される。また、沈水性の夾雑物であっても通常骨材よりも比重が軽いため、回転筒(2)の回転に伴って生じる水流により巻き上げられ、水と共に給口(3)から回転筒(2)外部へと排出される。
一方、夾雑物に比べて比重が大きい骨材は水に浮かず、しかも水流により巻き上げられないため、供給口(3)からは排出されずに、回転筒(2)の回転に伴って螺旋状の送り羽根(8)に沿って上方へと導かれて排出口(4)から外部へと排出される。このとき、回転筒(2)の上方部分(中途部から他端部まで)に開口部(2b)が形成されているため、骨材は水切りされた後に排出口(4)から取り出される。また、粒径の小さい細骨材も開口部(2b)を通って水と共に流下するため、排出口(4)から排出される骨材は粒径の大きい粗骨材のみとなる。
【0049】
回転筒(2)の内部において非開口部(2a)の内周面に向けて水を噴射する第一水供給手段(13)は、回転筒内部に取り入れられた骨材から夾雑物を確実に分離する役割と骨材を洗浄する役割を果たし、回転筒(2)の外部において開口部(2b)の外周面に向けて水を噴射する第二水供給手段(14)は、開口部(2b)の穴に詰まった夾雑物を除去することで回転筒内に堆積した夾雑物が排出口(4)から排出されるのを防ぐ役割を果たす。
これら2つの水供給手段の相乗作用によって、骨材中に混入した夾雑物の除去効率を飛躍的に高めることが可能となる。
【0050】
回転筒(2)の排出口(4)から排出された粗骨材は骨材ヤードに堆積され、回転筒(2)の開口部(2b)の穴を通過した水及び供給口(3)からオーバーフローした水は、受け部材(27)により受けられてタンク(24)へと供給される。
【0051】
タンク(24)においては、供給された水中に含まれる浮水性夾雑物は上部のスクリューコンベア(24b)により除去され、夾雑物が除去された後の水は下部のタンク本体(24c)に収容される。
【0052】
タンク本体(24c)に収容された水のうち、上方の水は循環ポンプ(24d)により第一水供給手段(13)及び第二水供給手段(14)へと供給され、下方の水は排水ポンプ(24e)によりドラム式分級機(25)へと供給される。
【0053】
ドラム式分級機(25)に取り入れられた水中に含まれる細骨材は、回転筒(25a)の回転に伴って一端部から他端部へと導かれて排出口(25c)から排出され、第三コンベア(26)により砂ヤードへと搬送される。
回転筒(25a)からオーバーフローした水は供給口(25b)から排出され、排水受槽(27)に収容され、ポンプ(28)によりシックナーへと送られる。
【0054】
ドラム式分級機の回転筒(25a)内に溜まった水は、ポンプ(29)により汲み上げられて配管(30)を通って振動篩(21)の下部に配設された収容槽(26)内へと供給される。
配管(30)は収容槽(26)の傾斜面の上方側に接続されており、配管(30)から供給された水は収容槽(26)に溜まった細骨材を、傾斜に沿って生じる水流によって傾斜面の下方へと流下させる。
収容槽(26)の傾斜面を流下した細骨材を含んだ水は、収容槽(26)の傾斜面の下方側に接続された配管(32)を通ってドラム式分級機の回転筒(25a)内へと戻され、上述した作用により排出口(25c)から排出される。
【0055】
以上説明した一連の工程を経ることにより、原料中に含まれる夾雑物が確実に除去され、不純物が少ない良質の粗骨材及び細骨材を効率良く回収することが可能となる。
【0056】
以下、本発明に係る夾雑物除去装置の実施例を示すことにより、本発明の効果をより明確なものとする。但し、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例)
図1乃至図3に示す構造を有する夾雑物除去装置を用いて、夾雑物の除去処理を行った。第一水供給手段と第二水供給手段からの供給水量の合計は600L/min、回転筒の回転数(インバータ制御)は5〜10rpm、供給口からの原料(夾雑物を含んだ骨材)の供給量は1〜3m3/hrとした。
夾雑物除去装置の排出口から回収された骨材中に含まれる夾雑物の量を測定した結果、原料中に含まれていた夾雑物の約99%が除去されていることが確認された。そして、供給された原料のうち、約75%を再利用可能な再生骨材として回収することができた。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、骨材中に含まれる木、紙、布、プラスチック等の夾雑物を除去するための装置及びシステムとして利用される。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係る夾雑物除去装置の正面図である。
【図2】本発明に係る夾雑物除去装置の回転筒の縦断面図である。
【図3】本発明に係る夾雑物除去装置の右側面図である。
【図4】本発明に係る夾雑物除去装置の変更例の正面図である。
【図5】本発明に係る夾雑物除去システムの全体構成を示すフロー図である。
【図6】本発明に係る夾雑物除去システムのタンクを示す正面図である。
【図7】本発明に係る夾雑物除去システムのタンクを示す平面図である。
【図8】本発明に係る夾雑物除去システムのタンクを示す左側面断面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 夾雑物除去装置
2 回転筒
2a 非開口部
2b 開口部
3 供給口
3a 絞り部
4 排出口
7 シリンダ
8 送り羽根
9 モータ
13 第一水供給手段
14 第二水供給手段
20 ホッパ
21 振動篩
22 第一コンベア
23 第二コンベア
24 タンク
25 ドラム式分級機
25a 回転筒
25b 供給口
25c 排出口
25d 送り羽根
【技術分野】
【0001】
本発明は夾雑物除去装置及び夾雑物除去システムに関し、より詳しくは、骨材中に含まれる木、紙、布、プラスチック等の夾雑物を効率良く確実に除去することが可能な装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、周面に多数の穴を有する円筒状のドラム内に原料及び水を取り入れてドラムを回転させることにより、原料中に含まれる成分を分離して回収する装置は公知であり、例えば下記特許文献1乃至3はその一例である。
しかしながら、特許文献1乃至3に開示されたような従来の装置は、骨材を分級するための装置としては適しているが、骨材中に含まれる木やプラスチック等の夾雑物を除去するための装置としては適していない。
【0003】
その理由は、特許文献1乃至3に開示された装置では、ドラム内の水は溜まった状態のままで殆ど移動しないため、骨材と共に取り入れられた木やプラスチック等の夾雑物は、ドラム内に滞留してしまい、外部に排出されにくい。
そのため、処理が進行するにつれて、ドラム内に夾雑物が大量に蓄積し、穴の目詰まりを生じさせたり、骨材に混入して排出されたりし、処理効率の低下や回収される骨材の品質低下を招くおそれがあった。
【0004】
以上のように、特許文献1乃至3に開示された装置は、骨材の分級装置としては優れたものであるかもしれないが、骨材中に含まれる木やプラスチック等の夾雑物を除去することは困難であった。
【0005】
【特許文献1】特公昭53−41822号公報
【特許文献2】特許第2521619号公報
【特許文献3】特許第3662356号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記した従来技術が有する問題点を解決するためになされたものであって、骨材中に含まれる木、紙、布、プラスチック等の浮水性や沈水性の夾雑物を効率良く確実に除去することができ、良質な骨材を効率良く回収することが可能な夾雑物除去装置及び夾雑物除去システムに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、骨材中に含まれる夾雑物を除去するための装置であって、前記骨材を内部に取り入れて軸回りに回転する回転筒と、該回転筒を回転させるための駆動手段と、前記回転筒内に水を供給する水供給手段とを備えており、前記回転筒は、回転軸方向の一端部に前記骨材を取り入れる供給口を有し且つ他端部に該骨材を排出する排出口を有し、前記供給口は内方に絞られて小径となった絞り部を有し、周面は一端部から中途部までは穴が無い非開口部とされ且つ該中途部から他端部までは多数の穴を有する開口部とされ、底部が前記一端部から前記他端部に向けて上向きに傾斜するように配置され、内周面には内部に取り入れられた骨材を回転に伴って上方へと導く螺旋状の送り羽根が設けられており、前記水供給手段は、前記回転筒の内部において非開口部の内周面に向けて水を噴射する第一水供給手段と、前記回転筒の外部において開口部の外周面に向けて水を噴射する第二水供給手段とを備えていることを特徴とする夾雑物除去装置に関する。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記回転筒の傾斜角度を変化させるためのシリンダを備えていることを特徴とする請求項1記載の夾雑物除去装置に関する。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記駆動手段がインバータモータからなることを特徴とする請求項1又は2記載の夾雑物除去装置に関する。
【0010】
請求項4に係る発明は、前記回転筒が円錐台形状の筒からなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の夾雑物除去装置に関する。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4いずれかに記載の夾雑物除去装置と、該夾雑物除去装置の回転筒内部から排出された水及び夾雑物を受け入れるタンクを備えており、該タンクは、受け入れた夾雑物を外部へと送り出すスクリューコンベアと、該タンク内に収容された水を前記水供給手段へと供給する循環ポンプとを備えていることを特徴とする夾雑物除去システムに関する。
【0012】
請求項6に係る発明は、前記タンクから排出される排水を取り入れるドラム式分級機を備えており、該ドラム式分級機は、前記排水を内部に取り入れて水平軸回りに回転する回転筒と、該回転筒を回転させるための駆動手段とを備えており、前記回転筒は、回転軸方向の一端部に前記排水を取り入れる供給口を有し且つ他端部に該排水中に含まれる細骨材を排出する排出口を有し、前記供給口は該排出口よりも大径に形成され、内周面には内部に取り入れられた排水中に含まれる細骨材を回転に伴って一端部から他端部へと導く螺旋状の送り羽根が設けられていることを特徴とする請求項5記載の夾雑物除去システムに関する。
【0013】
請求項7に係る発明は、夾雑物を含んだ骨材からなる原料を投入するためのホッパと、該ホッパの出口から放出された原料中の夾雑物と骨材とを篩い分けする振動篩と、該振動篩の上段篩により原料から除去された夾雑物を搬送する第一コンベアと、下段篩により原料から除去された骨材を搬送する第二コンベアとを備えており、前記第二コンベアは、前記骨材を前記回転筒の供給口へと供給することを特徴とする請求項5又は6記載の夾雑物除去システムに関する。
【0014】
請求項8に係る発明は、前記振動篩の下部において前記下段篩を通過した原料中の細骨材を収容する収容槽と、前記ドラム式分級機の回転筒内の水を前記収容槽内へと供給する第三水供給手段と、前記収容槽内の水を前記ドラム式分級機の回転筒内へと戻す第四水供給手段とを備えていることを特徴とする請求項7記載の夾雑物除去システムに関する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明によれば、回転筒の内部に取り入れられた原料のうち、比重が大きく水に浮かない骨材は螺旋状の送り羽根により回転筒の他端部へと導いて排出口から連続的に排出し、浮水性の夾雑物は水供給手段により供給された水に浮かせて、沈水性の夾雑物は回転により巻き上げて、それぞれ回転筒の一端部(供給口)から水と共に連続的に排出することができる。そのため、骨材中に含まれる木、紙、布、プラスチック等の夾雑物を効率良く確実に除去することができ、良質な骨材を効率良く回収することが可能となる。
より詳しくは、傾斜した回転筒の周面の下方部分(一端部から中途部まで)が非開口部とされ、上方部分(中途部から他端部まで)が開口部とされ、供給口が内方に絞られて小径となった絞り部を有することにより、回転筒の下方の非開口部に常に一定量の水を貯留しつつ上澄み水を一端部(供給口)から排出することができるため、浮水性の夾雑物は水に浮かせて、沈水性の夾雑物は回転による水流で巻き上げて、それぞれ骨材から分離して連続的に排出することが可能となる。また、排出口から取り出される骨材は、回転筒の上方部分(中途部から他端部まで)を通る際に開口部により水切りされるため、回収された骨材に含まれる水分量を低減することができる。更に、回転筒の内部において非開口部の内周面に向けて水を噴射する第一水供給手段と、回転筒の外部において開口部の外周面に向けて水を噴射する第二水供給手段とを備えているため、回転筒内部に取り入れられた骨材中に混入した夾雑物を確実に分離して水と共に排出することができるとともに、開口部の穴に詰まった夾雑物についても水の力で除去して穴から排出することができるため、夾雑物の除去効率を一層高めることが可能となる。また、骨材を水で洗浄することもできる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、回転筒の傾斜角度を変化させるためのシリンダを備えていることにより、夾雑物の量や種類に応じて最適な角度に回転筒を傾斜させることができ、夾雑物の除去効率を高めることが可能となる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、駆動手段がインバータモータからなることにより、夾雑物の種類や量に応じて回転筒の回転速度を調整することができ、夾雑物の除去効率を高めることが可能となる。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、回転筒が円錐台形状の筒からなることにより、回転筒の高さを低くすることができ、省スペースで設置することが可能となる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、夾雑物除去装置の回転筒内部から排出された水と夾雑物をタンクにて受け入れ、該タンクにおいて水から夾雑物を分離して外部へと排出し、夾雑物が除去された水を水供給手段へと供給して再利用することが可能となる。
【0020】
請求項6に係る発明によれば、タンクから排出される排水をドラム式分級機に受け入れ、該ドラム式分級機において水中に含まれる細骨材(砂)を分離して取り出して回収することができる。
【0021】
請求項7に係る発明によれば、夾雑物除去装置の回転筒内に供給される骨材中に含まれる比較的大きな夾雑物を振動篩により予め分離除去することができるため、後工程の夾雑物除去装置の負担を軽減することができ、回収される骨材中に含まれる夾雑物の量を大きく減少させることが可能となる。
【0022】
請求項8に係る発明によれば、振動篩下部の収容槽を水洗して、振動篩を通過した原料中の細骨材(砂)を収容槽からドラム式分級機へと移動させて、該ドラム式分級機において水から分離して取り出して回収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係る夾雑物除去装置及び夾雑物除去システムの好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1乃至図4は本発明に係る夾雑物除去装置を示す図であり、図1は正面図、図2は夾雑物除去装置の回転筒(後述する)の縦断面図、図3は右側面図である。尚、図3においてシリンダ(後述する)は省略されている。
【0024】
本発明に係る夾雑物除去装置(1)は、骨材中に含まれる夾雑物(木、紙、布、プラスチック等)を除去するための装置であって、骨材を内部に取り入れて軸回りに回転する回転筒(2)と、回転筒(2)を回転させるための駆動手段と、回転筒(2)内に水を供給する水供給手段とを備えている。
【0025】
回転筒(2)は、図示例では円筒状であって、回転軸方向の一端部に骨材を取り入れる供給口(3)を有し且つ他端部に骨材を排出する排出口(4)を有している。回転筒(2)の一端部、即ち供給口(3)は内方(回転軸方向)に絞られて小径となった絞り部(3a)が形成されており、傾斜した状態で一定量の水を回転筒(2)の供給口(3)側に溜めることができるようになっている。
【0026】
回転筒(2)の周面は、一端部から中途部までは穴が無い非開口部(2a)とされ且つ該中途部から他端部までは回収すべき骨材の径よりも小径の多数の穴を有する開口部(2b)とされている。開口部(2b)は、パンチングメタル等により形成されている。
非開口部(2a)と開口部(2b)の長さ比は、例えば2:1〜1:2の範囲で任意に設定することができる。
【0027】
回転筒(2)はフレーム(5)上に固定されており、フレーム(5)は回転筒(2)の底部が一端部から他端部に向けて上向きに傾斜するように架台(6)上に固定されている。
回転筒(2)の他端部側において、フレーム(5)と架台(6)との間には油圧シリンダや電気シリンダ等のシリンダ(7)が介装されており、シリンダ(7)の伸縮動作によって回転筒(2)の傾斜角度を任意に設定することができるようになっている。
【0028】
回転筒(2)の内周面には、螺旋状の送り羽根(8)が設けられている。
送り羽根(8)は、回転筒(2)の回転に伴って内部に取り入れられた骨材を上方(排出口(4)側)へと導く役割を果たす。
【0029】
回転筒(2)を回転させるための駆動手段は、フレーム(5)上に設置されたモータ(9)と、回転筒(2)の外周に沿って取り付けられたスプロケット(10)と、モータ(9)の回転軸とスプロケット(10)との間に掛け渡されたチェーン(11)と、フレーム(5)上に設置されて回転筒(2)の回転に伴ってその外周面に当接しながら回転する支持ローラ(12)とから構成されている。
【0030】
モータ(9)としては、インバータモータを用いることが好ましい。
インバータモータを用いることにより、夾雑物の種類や量に応じて回転筒の回転速度を調整することができ、夾雑物の除去効率を高めることが可能となる。
【0031】
水供給手段は、回転筒(2)の内部において非開口部(2a)の内周面に向けて水を噴射する第一水供給手段(13)と、回転筒(2)の外部において開口部(2b)の外周面に向けて水を噴射する第二水供給手段(14)とを備えている。
【0032】
第一水供給手段(13)は、後述するタンク(24)内に配設された循環ポンプ(24d)により汲み上げられた水を回転筒(2)の内部の非開口部(2a)まで導く配管(13a)と、該配管(13a)により導かれた水を非開口部(2a)の内周面に向けて噴射する噴射ノズル(13b)とからなる。噴射ノズル(13b)は、回転筒(2)の軸方向に沿って間隔をあけて複数個配置されており、非開口部(2a)の内周面の下方部に満遍なく水を吹き付けることができるようになっている。
配管(13a)は、フレーム(5)に対して自在継手(15)により固定されており、これによって配管(13a)の角度を自在に変更して、噴射ノズル(12a)から噴射される水が当たる位置を最適な位置に容易に調整することができる。
【0033】
第二水供給手段(14)は、後述するタンク(24)からポンプにより汲み上げられた水を回転筒(2)の外部の開口部(2b)まで導く配管(14a)と、該配管(14a)により導かれた水を開口部(2b)の外周面に向けて噴射する噴射ノズル(14b)とからなる。噴射ノズル(14b)は、回転筒(2)の軸方向に沿って間隔をあけて複数個配置されており、開口部(2b)の外周面に上方から満遍なく水を吹き付けることができるようになっている。
【0034】
図2において、供給口(3)側に符号(16)で示されている部材は、後述する第二コンベア(23)により搬送されてきた骨材を回転筒(2)内に供給するための投入シュートである。
【0035】
本発明に係る夾雑物除去装置において、回転筒(2)の形状を図4に示すような円錐台形状とすることもできる。尚、図4に示す例は、回転筒(2)の外形が図1乃至図3に示したものと異なるのみでその他の構成は同じである。
円錐台形状とする場合、図示のように、一端部の供給口(3)側を大径部、他端部の排出口(4)側を小径部とし、回転軸が水平となるように設置する。
このように回転筒(2)を円錐台形状とした場合、円筒形状の場合に比べて他端部の高さを低く抑えることができるため、設置スペースを削減することが可能となる。
【0036】
図5は本発明に係る夾雑物除去システムの全体構成を示すフロー図である。
本発明に係る夾雑物除去システムは、夾雑物を含んだ骨材からなる原料が投入されるホッパ(20)と、ホッパ(20)の出口から放出された原料中の夾雑物と骨材とを篩い分けする振動篩(21)と、振動篩(21)の上段篩により原料から除去された夾雑物を搬送する第一コンベア(22)と、振動篩(21)の下段篩により原料から除去された骨材を夾雑物除去装置(1)に搬送する第二コンベア(23)と、上記説明した構成(図1乃至図4参照)を備えた夾雑物除去装置(1)と、夾雑物除去装置(1)の回転筒内部から排出された水及び夾雑物を受け入れるタンク(24)と、タンク(24)から排出される排水を取り入れるドラム式分級機(25)とを備えている。
【0037】
振動篩(21)はホッパ(20)の放出口下方に配設されており、目の粗い上段篩と目の細かい下段篩とを備えている。上段篩は骨材よりも大きい夾雑物を捕捉して骨材を通過させ、下段篩は上段篩を通過した骨材のうち粒径の大きい骨材(粗骨材)を捕捉して粒径の小さい骨材(細骨材)を通過させる。
振動篩(21)の下部には、下段篩を通過した細骨材(砂)を収容する収容槽(26)が配設されている。収容槽(26)の底面は一端側から他端側に向けて傾斜する傾斜面とされている。
【0038】
第一コンベア(22)は、振動篩(21)の上段篩により捕捉された夾雑物を夾雑物ヤードへと搬送する。
第二コンベア(23)は、振動篩(21)の下段篩により捕捉された粗骨材を搬送し、投入シュート(16)を介して夾雑物除去装置(1)の供給口(3)へと供給する。
【0039】
夾雑物除去装置(1)の回転筒(2)の下方には、回転筒(2)の長さ方向(回転軸方向)に沿って且つ回転筒(2)の底面との間に空間を有するように、半円筒形の受け部材(27)が設けられている。(尚、図5は概略断面図のため1本の線で表されている)
受け部材(27)は、回転筒(2)の開口部(2b)及び供給口(3)から排出された水及び夾雑物を受けて、これらをタンク(24)へと導く。
【0040】
図6乃至図8はタンク(24)を示す図であって、図6は正面図、図7は平面図、図8は左側面断面図である。
タンク(24)は、受け部材(27)により導かれた水及び夾雑物を受け入れる供給口(24a)と、該供給口(24a)の底部に配設されて受け入れた水に浮いた夾雑物を外部へと送り出すスクリューコンベア(24b)と、該スクリューコンベア(24b)の下方に配設されて供給口(24a)から受け入れた水を収容するタンク本体(24c)とを備えている。
【0041】
また、図5に示されるように(図6乃至図8では省略)、タンク本体(24c)内には、上方に循環ポンプ(24d)が配設され、下方に排水ポンプ(24e)が配設されている。
循環ポンプ(24d)は、タンク本体(24c)内の上方にある水を前述した第一水供給手段(13)及び第二水供給手段(14)へと供給する。排水ポンプ(24e)は、タンク本体(24c)内の下方にある水を後述するドラム式分級機(25)へと供給する。
【0042】
ドラム式分級機(25)は、タンク(24)から排出される排水を内部に取り入れて水平な軸回りに回転する円筒状の回転筒(25a)と、該回転筒(25a)を回転させるための駆動手段(図示せず)とを備えている。
回転筒(25a)は、回転軸方向の一端部に前記排水を取り入れる供給口(25b)を有し且つ他端部に該排水中に含まれる細骨材を排出する排出口(25c)を有している。これら供給口(25b)及び排出口(25c)、即ち回転筒の両端部は径が小さくなっているが、供給口(25b)の方が排出口(25c)よりも大径となっている。
従って、回転筒(25a)の周面に穴が無いことと相俟って、図示のように回転筒(25a)の内部には一定量の水が貯留され、オーバーフローした水は供給口(25b)から排出される。
【0043】
回転筒(25a)の内周面には螺旋状の送り羽根(25d)が設けられており、内部に取り入れられた排水中に含まれる細骨材は、回転筒(25a)の回転に伴って一端部から他端部へと導かれて、排出口(25c)から排出される。
排出口(25c)の下方には第三コンベア(26)が配設されており、排出口(25c)から排出された細骨材(砂)は、砂ヤードへと搬送される。
【0044】
供給口(25b)の下方には排水受槽(27)が配設されており、供給口(25b)からオーバーフローして排出された水は排水受槽(27)に収容される。
排水受槽(27)内にはポンプ(28)が配設されており、排水受槽(27)内の水をシックナーへと供給する。
【0045】
ドラム式分級機の回転筒(25a)内にはポンプ(29)が配設されている。このポンプ(29)は、配管(30)と合わせて、回転筒(25a)内の水を振動篩(21)の下部に配設された収容槽(26)内へと供給するための第三水供給手段を構成している。
【0046】
また、振動篩(21)の下部にある収容槽(26)の他端側底面付近には配管(31)が接続されている。この配管(31)はドラム式分級機の回転筒(25a)内部まで延びており、収容槽(26)内の水をドラム式分級機の回転筒(25a)内へと戻す第四水供給手段を構成している。
【0047】
以下、上記構成からなる本発明に係る夾雑物除去システムの作用について説明する。
先ず、夾雑物を含んだ骨材からなる原料はホッパ(20)に供給される。
ホッパ(20)内に供給された原料は、ホッパ下端部の放出口から振動篩(21)へと落下する。
振動篩(21)では、上段篩において原料中に含まれる大きい夾雑物が捕捉され、骨材は篩目を通過して下段篩へと落下する。上段篩にて捕捉された夾雑物は第一コンベア(22)へと排出され、第一コンベア(22)により夾雑物ヤードへと搬送される。
上段篩を通過した骨材は、下段篩において粒径の大きい粗骨材が捕捉され、粒径の小さい細骨材(砂)は篩目を通過して下方に落下する。下段篩にて捕捉された粗骨材は、第二コンベア(23)へと排出され、第二コンベア(23)により搬送されて投入シュート(16)を介して夾雑物除去装置(1)の回転筒(2)の供給口(3)へと供給される。
下段篩を通過した細骨材は、収容槽(26)内に収容される。
【0048】
夾雑物除去装置(1)の回転筒(2)内では、第一水供給手段(13)及び第二水供給手段(14)により供給された水が非開口部(2a)に一定量溜まっており、供給口(3)から供給された骨材は溜まっている水中へと供給される。
すると、骨材に混入している浮水性の夾雑物は水に浮かぶため、傾斜により供給口(3)から流下する上澄み水に乗って回転筒(2)外部へと排出される。また、沈水性の夾雑物であっても通常骨材よりも比重が軽いため、回転筒(2)の回転に伴って生じる水流により巻き上げられ、水と共に給口(3)から回転筒(2)外部へと排出される。
一方、夾雑物に比べて比重が大きい骨材は水に浮かず、しかも水流により巻き上げられないため、供給口(3)からは排出されずに、回転筒(2)の回転に伴って螺旋状の送り羽根(8)に沿って上方へと導かれて排出口(4)から外部へと排出される。このとき、回転筒(2)の上方部分(中途部から他端部まで)に開口部(2b)が形成されているため、骨材は水切りされた後に排出口(4)から取り出される。また、粒径の小さい細骨材も開口部(2b)を通って水と共に流下するため、排出口(4)から排出される骨材は粒径の大きい粗骨材のみとなる。
【0049】
回転筒(2)の内部において非開口部(2a)の内周面に向けて水を噴射する第一水供給手段(13)は、回転筒内部に取り入れられた骨材から夾雑物を確実に分離する役割と骨材を洗浄する役割を果たし、回転筒(2)の外部において開口部(2b)の外周面に向けて水を噴射する第二水供給手段(14)は、開口部(2b)の穴に詰まった夾雑物を除去することで回転筒内に堆積した夾雑物が排出口(4)から排出されるのを防ぐ役割を果たす。
これら2つの水供給手段の相乗作用によって、骨材中に混入した夾雑物の除去効率を飛躍的に高めることが可能となる。
【0050】
回転筒(2)の排出口(4)から排出された粗骨材は骨材ヤードに堆積され、回転筒(2)の開口部(2b)の穴を通過した水及び供給口(3)からオーバーフローした水は、受け部材(27)により受けられてタンク(24)へと供給される。
【0051】
タンク(24)においては、供給された水中に含まれる浮水性夾雑物は上部のスクリューコンベア(24b)により除去され、夾雑物が除去された後の水は下部のタンク本体(24c)に収容される。
【0052】
タンク本体(24c)に収容された水のうち、上方の水は循環ポンプ(24d)により第一水供給手段(13)及び第二水供給手段(14)へと供給され、下方の水は排水ポンプ(24e)によりドラム式分級機(25)へと供給される。
【0053】
ドラム式分級機(25)に取り入れられた水中に含まれる細骨材は、回転筒(25a)の回転に伴って一端部から他端部へと導かれて排出口(25c)から排出され、第三コンベア(26)により砂ヤードへと搬送される。
回転筒(25a)からオーバーフローした水は供給口(25b)から排出され、排水受槽(27)に収容され、ポンプ(28)によりシックナーへと送られる。
【0054】
ドラム式分級機の回転筒(25a)内に溜まった水は、ポンプ(29)により汲み上げられて配管(30)を通って振動篩(21)の下部に配設された収容槽(26)内へと供給される。
配管(30)は収容槽(26)の傾斜面の上方側に接続されており、配管(30)から供給された水は収容槽(26)に溜まった細骨材を、傾斜に沿って生じる水流によって傾斜面の下方へと流下させる。
収容槽(26)の傾斜面を流下した細骨材を含んだ水は、収容槽(26)の傾斜面の下方側に接続された配管(32)を通ってドラム式分級機の回転筒(25a)内へと戻され、上述した作用により排出口(25c)から排出される。
【0055】
以上説明した一連の工程を経ることにより、原料中に含まれる夾雑物が確実に除去され、不純物が少ない良質の粗骨材及び細骨材を効率良く回収することが可能となる。
【0056】
以下、本発明に係る夾雑物除去装置の実施例を示すことにより、本発明の効果をより明確なものとする。但し、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例)
図1乃至図3に示す構造を有する夾雑物除去装置を用いて、夾雑物の除去処理を行った。第一水供給手段と第二水供給手段からの供給水量の合計は600L/min、回転筒の回転数(インバータ制御)は5〜10rpm、供給口からの原料(夾雑物を含んだ骨材)の供給量は1〜3m3/hrとした。
夾雑物除去装置の排出口から回収された骨材中に含まれる夾雑物の量を測定した結果、原料中に含まれていた夾雑物の約99%が除去されていることが確認された。そして、供給された原料のうち、約75%を再利用可能な再生骨材として回収することができた。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、骨材中に含まれる木、紙、布、プラスチック等の夾雑物を除去するための装置及びシステムとして利用される。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係る夾雑物除去装置の正面図である。
【図2】本発明に係る夾雑物除去装置の回転筒の縦断面図である。
【図3】本発明に係る夾雑物除去装置の右側面図である。
【図4】本発明に係る夾雑物除去装置の変更例の正面図である。
【図5】本発明に係る夾雑物除去システムの全体構成を示すフロー図である。
【図6】本発明に係る夾雑物除去システムのタンクを示す正面図である。
【図7】本発明に係る夾雑物除去システムのタンクを示す平面図である。
【図8】本発明に係る夾雑物除去システムのタンクを示す左側面断面図である。
【符号の説明】
【0059】
1 夾雑物除去装置
2 回転筒
2a 非開口部
2b 開口部
3 供給口
3a 絞り部
4 排出口
7 シリンダ
8 送り羽根
9 モータ
13 第一水供給手段
14 第二水供給手段
20 ホッパ
21 振動篩
22 第一コンベア
23 第二コンベア
24 タンク
25 ドラム式分級機
25a 回転筒
25b 供給口
25c 排出口
25d 送り羽根
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨材中に含まれる夾雑物を除去するための装置であって、
前記骨材を内部に取り入れて軸回りに回転する回転筒と、該回転筒を回転させるための駆動手段と、前記回転筒内に水を供給する水供給手段とを備えており、
前記回転筒は、回転軸方向の一端部に前記骨材を取り入れる供給口を有し且つ他端部に該骨材を排出する排出口を有し、前記供給口は内方に絞られて小径となった絞り部を有し、周面は一端部から中途部までは穴が無い非開口部とされ且つ該中途部から他端部までは多数の穴を有する開口部とされ、底部が前記一端部から前記他端部に向けて上向きに傾斜するように配置され、内周面には内部に取り入れられた骨材を回転に伴って上方へと導く螺旋状の送り羽根が設けられており、
前記水供給手段は、前記回転筒の内部において非開口部の内周面に向けて水を噴射する第一水供給手段と、前記回転筒の外部において開口部の外周面に向けて水を噴射する第二水供給手段とを備えている
ことを特徴とする夾雑物除去装置。
【請求項2】
前記回転筒の傾斜角度を変化させるためのシリンダを備えていることを特徴とする請求項1記載の夾雑物除去装置。
【請求項3】
前記駆動手段がインバータモータからなることを特徴とする請求項1又は2記載の夾雑物除去装置。
【請求項4】
前記回転筒が円錐台形状の筒からなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の夾雑物除去装置。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれかに記載の夾雑物除去装置と、
該夾雑物除去装置の回転筒内部から排出された水及び夾雑物を受け入れるタンクを備えており、
該タンクは、受け入れた夾雑物を外部へと送り出すスクリューコンベアと、該タンク内に収容された水を前記水供給手段へと供給する循環ポンプとを備えている
ことを特徴とする夾雑物除去システム。
【請求項6】
前記タンクから排出される排水を取り入れるドラム式分級機を備えており、
該ドラム式分級機は、前記排水を内部に取り入れて水平軸回りに回転する回転筒と、該回転筒を回転させるための駆動手段とを備えており、
前記回転筒は、回転軸方向の一端部に前記排水を取り入れる供給口を有し且つ他端部に該排水中に含まれる細骨材を排出する排出口を有し、前記供給口は該排出口よりも大径に形成され、内周面には内部に取り入れられた排水中に含まれる細骨材を回転に伴って一端部から他端部へと導く螺旋状の送り羽根が設けられている
ことを特徴とする請求項5記載の夾雑物除去システム。
【請求項7】
夾雑物を含んだ骨材からなる原料を投入するためのホッパと、
該ホッパの出口から放出された原料中の夾雑物と骨材とを篩い分けする振動篩と、
該振動篩の上段篩により原料から除去された夾雑物を搬送する第一コンベアと、下段篩により原料から除去された骨材を搬送する第二コンベアとを備えており、
前記第二コンベアは、前記骨材を前記回転筒の供給口へと供給する
ことを特徴とする請求項5又は6記載の夾雑物除去システム。
【請求項8】
前記振動篩の下部において前記下段篩を通過した原料中の細骨材を収容する収容槽と、
前記ドラム式分級機の回転筒内の水を前記収容槽内へと供給する第三水供給手段と、
前記収容槽内の水を前記ドラム式分級機の回転筒内へと戻す第四水供給手段とを備えている
ことを特徴とする請求項7記載の夾雑物除去システム。
【請求項1】
骨材中に含まれる夾雑物を除去するための装置であって、
前記骨材を内部に取り入れて軸回りに回転する回転筒と、該回転筒を回転させるための駆動手段と、前記回転筒内に水を供給する水供給手段とを備えており、
前記回転筒は、回転軸方向の一端部に前記骨材を取り入れる供給口を有し且つ他端部に該骨材を排出する排出口を有し、前記供給口は内方に絞られて小径となった絞り部を有し、周面は一端部から中途部までは穴が無い非開口部とされ且つ該中途部から他端部までは多数の穴を有する開口部とされ、底部が前記一端部から前記他端部に向けて上向きに傾斜するように配置され、内周面には内部に取り入れられた骨材を回転に伴って上方へと導く螺旋状の送り羽根が設けられており、
前記水供給手段は、前記回転筒の内部において非開口部の内周面に向けて水を噴射する第一水供給手段と、前記回転筒の外部において開口部の外周面に向けて水を噴射する第二水供給手段とを備えている
ことを特徴とする夾雑物除去装置。
【請求項2】
前記回転筒の傾斜角度を変化させるためのシリンダを備えていることを特徴とする請求項1記載の夾雑物除去装置。
【請求項3】
前記駆動手段がインバータモータからなることを特徴とする請求項1又は2記載の夾雑物除去装置。
【請求項4】
前記回転筒が円錐台形状の筒からなることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の夾雑物除去装置。
【請求項5】
請求項1乃至4いずれかに記載の夾雑物除去装置と、
該夾雑物除去装置の回転筒内部から排出された水及び夾雑物を受け入れるタンクを備えており、
該タンクは、受け入れた夾雑物を外部へと送り出すスクリューコンベアと、該タンク内に収容された水を前記水供給手段へと供給する循環ポンプとを備えている
ことを特徴とする夾雑物除去システム。
【請求項6】
前記タンクから排出される排水を取り入れるドラム式分級機を備えており、
該ドラム式分級機は、前記排水を内部に取り入れて水平軸回りに回転する回転筒と、該回転筒を回転させるための駆動手段とを備えており、
前記回転筒は、回転軸方向の一端部に前記排水を取り入れる供給口を有し且つ他端部に該排水中に含まれる細骨材を排出する排出口を有し、前記供給口は該排出口よりも大径に形成され、内周面には内部に取り入れられた排水中に含まれる細骨材を回転に伴って一端部から他端部へと導く螺旋状の送り羽根が設けられている
ことを特徴とする請求項5記載の夾雑物除去システム。
【請求項7】
夾雑物を含んだ骨材からなる原料を投入するためのホッパと、
該ホッパの出口から放出された原料中の夾雑物と骨材とを篩い分けする振動篩と、
該振動篩の上段篩により原料から除去された夾雑物を搬送する第一コンベアと、下段篩により原料から除去された骨材を搬送する第二コンベアとを備えており、
前記第二コンベアは、前記骨材を前記回転筒の供給口へと供給する
ことを特徴とする請求項5又は6記載の夾雑物除去システム。
【請求項8】
前記振動篩の下部において前記下段篩を通過した原料中の細骨材を収容する収容槽と、
前記ドラム式分級機の回転筒内の水を前記収容槽内へと供給する第三水供給手段と、
前記収容槽内の水を前記ドラム式分級機の回転筒内へと戻す第四水供給手段とを備えている
ことを特徴とする請求項7記載の夾雑物除去システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2008−23449(P2008−23449A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−198366(P2006−198366)
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(000165343)兼松エンジニアリング株式会社 (23)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【出願人】(000165343)兼松エンジニアリング株式会社 (23)
【Fターム(参考)】
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