説明

始動制御タイプのオートレバー装置

【課題】SBW方式の変速システムの機能をより多様化し、その適用性を大きく拡張でき、PICシステムのエンジン始動のオン/オフ操作をより便利に実行することができる始動制御タイプのオートレバー装置を提供する。
【解決手段】車両の進行方向と並行に車両の前後方向に長く設けられるゲートパターンに沿ったオートレバーの移動によって前方より後方に向けて順に並んだP(駐車)−R(後進)−N(中立)−D(走行)に対する変速モード制御信号が発生し、オートレバーのD(走行)位置のさらに後方区間に対する位置移動によってまた他のモード制御信号が発生し、オートレバーのP(駐車)位置のさらに前方区間において少なくとも2つ以上の互いに異なる操作によって発生した電気信号をPICシステムに送ることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、始動制御タイプのオートレバー装置に係り、より詳細には、変速モード制御を基本機能として提供し、エンジン始動のオン/オフを運転者の簡単な押圧操作またはオートレバーの最小の位置移動によって実現することができる始動制御タイプのオートレバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、車両は、始動時に予期しない異常急発進を予防するために、変速レバーをP(駐車)に位置させ、ブレーキペダルを操作して、始動をかけることができる安全機能を具備している。
また、車両にスマートキーと呼ばれる電子キーに、個人識別カード(PIC:Personal Identification Card)システムが適用されれば、始動時に運転者自身の身元を自ら確認し、確認された場合にだけエンジン始動が可能にすることによって盗難防止機能を強化することができる。
【0003】
図13は、上記のスマートキーにPICシステムが適用された盗難防止システムを示す構成図の一例を示したものである。
図示したとおり、PICシステムは、運転者情報を内蔵した無線操作器であるFOBキー100と、FOBキー100と通信して始動有無を判断するイモビライザーユニット600と、始動操作およびステアリング操作の不能状態から可能状態に転換させるPICユニット500(Personal Identification Card unit)と、PICユニット500の信号に応じてECU(Electronic Control Unit)700に始動許可有無を提供するBCM900(Body Control Module)とから構成される(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記のとおり、PICシステムにおいては、BCM900にブレーキペダルの踏まれた状態の検知機能が付加され、始動をかけるための別途の始動ボタンが備えられることによって、安全製機能が強化される反面、運転者の不便さが増すことになる。
【0004】
一例として、始動をかけようとすれば、運転者は、自身のFOBキー100をさすか適正な位置に置いた後、ブレーキペダルを踏んでBCM900に認識させ、変速レバーをP(駐車)に転換した後、始動ボタンを押し、FOBキー100を通じた無線通信によって始動をかけることができきる。
また、始動を止めようとすれば、運転者は、ブレーキペダルを踏んでBCM900に認識させ、変速レバーをP(駐車)に転換した後、始動ボタンを再び押して始動を止めることができる。
上記のとおり始動をかけたり作動を止めたりしようとすれば、運転者は、変速レバーをP(駐車)に位置移動させると共に別途の始動(作動)ボタンを毎回操作しなければならず、その動作が運転者に不便さを感じさせる。
【0005】
一方、車両にシフトバイワイヤー(SBW;Shift By Wire)方式の変速システムが適用された場合には、変速機と変速レバー間には、機械的な連結構造の代わりに、これを電子的に実現するためのアクチュエータと電子式変速レバーおよびコントローラ(TCUまたはECU)が必要となる(例えば、特許文献2、3参照)。
上記のSBWにおいても運転者は、電子式変速レバーの位置をゲートパターン(Gate Pattern)に沿って変更することによって所望の変速段制御をすることができ、変速レバーの位置変化が電気信号に転換されることによって様々な付加機能の実現がより容易になる。
【0006】
したがって、PICシステムを装着した車両にSBW方式の変速システムが適用することができれば、PICシステムとSBW方式の変速システムの技術を融合させることによって様々な便宜性を向上させることができ、特にエンジン始動時に安全機能をそのまま維持し、始動手続きをより簡便化させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−17959号公報
【特許文献2】特開2002−139143号公報
【特許文献2】特開2007−040367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、SBW方式の変速システムの機能をより多様化し、その適用性を大きく拡張できる始動制御タイプのオートレバー装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的とするところは、PICシステムのエンジン始動のオン/オフ操作をより便利に実行することができる始動制御タイプのオートレバー装置を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的とするところは、エンジン始動のオン/オフ操作以外の車両電源のオン/オフ操作も共に実現され、便利性を大きく上げることができる始動制御タイプのオートレバー装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するためになされた本発明の始動制御タイプのオートレバー装置は、車両の進行方向と並行に車両の前後方向に長く設けられるゲートパターンに沿ったオートレバーの移動によって前方より後方に向けて順に並んだP(駐車)−R(後進)−N(中立)−D(走行)に対する変速モード制御信号が発生し、オートレバーのD(走行)位置のさらに後方区間に対する位置移動によってまた他のモード制御信号が発生し、オートレバーのP(駐車)位置のさらに前方区間において少なくとも2つ以上の互いに異なる操作によって発生した電気信号をPIC(Personal Identification Card)システムに送ることを特徴とする。
【0010】
電気信号は、オートレバーのP(駐車)の前方位置への前進移動またはP(駐車)の前方位置においてゲートパターンの周囲を運転者が直接押圧して発生させることが好ましい。
オートレバーによる電気信号は、ゲートパターンを形成したインジケーティングパネルの内側空間に位置して外部に露出されない第2始動ボタンから発生し、運転者の押圧による電気信号は、インジケーティングパネルの外部に露出された第1始動ボタンから発生することが好ましい。
【0011】
第1始動ボタンは、第2始動ボタンがオートレバーに接触する前に先に接触する位置からインジケーティングパネルの外部に露出していることが好ましい。
第1始動ボタンと第2始動ボタンの連続的な電気信号の発生は、PICシステムにおいてカウント(Count)されて区別されることが好ましい。
電気信号は、エンジン始動のオン/オフ電気信号と車両電源のオン/オフ電気信号であることが好ましい。
【0012】
PICシステムにおいて、第1始動ボタンと第2始動ボタンのエンジン始動のオン/オフ電気信号を認識する条件は、車両が停止し、オートレバーがP(駐車)またはN(中立)に位置すると同時にブレーキペダルが踏まれた状態にあるエンジン始動のオン信号と、車両が停止または一定速度未満の走行状態であり、前記オートレバーがP(駐車)またはD(走行)/R(後進)/N(中立)に位置し、前記ブレーキペダルが踏まれていない状態にあるエンジン始動のオフ信号であることが好ましい。
【0013】
PICシステムにおいて、第1始動ボタンと第2始動ボタンの車両電源のオン/オフ電気信号を認識する条件は、車両が停止状態であり、ブレーキペダルを踏まない状態でオートレバーがP(駐車)位置またはD(走行)/R(後進)/N(中立)位置に置かれた状態にある車両電源のオン信号と、車両の停止または一定速度未満の走行状態であり、ブレーキペダルを踏まない状態でオートレバーがP(駐車)位置またはD(走行)/R(後進)/N(中立)位置に置かれた状態にある車両電源のオフ信号であることが好ましい。
【0014】
第1始動ボタンは、下方に押圧される時にインジケーティングパネル部位に結合されたヒンジ軸を回転中心に下がり、ヒンジ軸に巻かれたねじりバネから弾性復原力の提供を受けるボタンと、ボタンが押される時に前後移動をガイドし、ボタンとオートレバーに復帰のための弾性復原力を提供するリターンスプリングを固定したガイドと、下がったボタンによって押される時に電気信号を発生させる接点スイッチを備えたPCBパネルとから構成され、
第2始動ボタンは、インジケーティングパネルの内部に設けられ、オートレバーに向かって突出し、押圧される時に電気信号を発生させる接点スイッチを備えたPCBパネルで構成され、
オートレバーには、前後移動をガイドするレバー移動軸と結合された部位において、オートレバーのP(駐車)位置からの移動を拘束するセーフティロッカーとP(駐車)の前方位置への移動を拘束するシフトロッカーにロック解除信号を送るセーフティボタンが備えられ、第2始動ボタンの接触スイッチを加圧するレバー突起がさらに備えられることが好ましい。
【0015】
セーフティロッカーとシフトロッカーはセーフティボタンの信号によって作動するソレノイドで構成され、ソレノイドにはレバー移動軸と結合されたオートレバーから突出した係止突起を拘束および拘束解除するロッキングレバーが備えられることが好ましい。
第1始動ボタンの押されたボタンはPCBパネルとボタン間を垂直に弾性支持するコイルスプリングによって弾性復原力の提供を受け、第2始動ボタンの接点スイッチはオートレバーとの距離を検知するセンサによって電気信号を発生させることが好ましい。
第1始動ボタンには、第1始動ボタンのPCBパネルを利用して、第2始動ボタンが一体化されることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、PICシステムが変速段制御用オートレバーと連携して作動するため、PICシステムの長所を維持し、運転者のエンジン始動のオン/オフ操作の便利性を大幅に向上することは勿論、SBW方式の変速システムの機能もより多様化できる効果がある。
また、本発明は、エンジン始動のオン/オフ操作が指の押圧行為またはオートレバーを押し出す行為等の運転者の動線確保範囲内で実行することができるため、運転者の動きを最小化できる効果もある。
さらに、本発明は、エンジン始動のオン/オフ操作が運転者のボタン押圧やオートレバーの移動による接触といった運転者の選択可能性を提供して便利性をより高める効果もある。
さらにまた、本発明は、運転者が簡単な押圧操作またはオートレバーの最小の位置移動によってエンジン始動のオン/オフ操作以外の車両電源のオン/オフ操作も共に実現することができるため、便利性を大幅に上げる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a)は、始動制御タイプのオートレバー装置の斜視図であり、(b)は、変速モードと第1始動ボタンの位置関係を示すゲートパターンの上面図である。
【図2】(a)は、第1始動ボタンが変速モードと一直線上に配列されたゲートパターン構成例、(b)は、変速モード3’の後方に付加モード3’’が配列されたゲートパターン構成例である。
【図3】本発明に係る始動制御タイプのオートレバー装置の内部構成図である。
【図4】(a)は、本発明による始動制御のための第1始動ボタンの構成斜視図であり、(b)は、その断面図ある。
【図5】第1始動ボタンの変形例である。
【図6】本発明により、エンジン始動をかけるためのオートレバー装置の初期作動図である。
【図7】第1始動ボタン10または第2始動ボタンを利用してエンジン始動をかける場合の制御状態を示す表である。
【図8】第1始動ボタンを押圧してエンジン始動させる作動図である。
【図9】オートレバーをP(駐車)の前方に押し出し、第2始動ボタンを押圧してエンジン始動をかける初期段階の作動図である。
【図10】オートレバーをP(駐車)の前方に押し出し、第2始動ボタンを利用してエンジン始動をかける中期段階の作動図である。
【図11】オートレバーをP(駐車)の前方に押し出し、第2始動ボタンを押圧してエンジン始動をかける後期段階の作動図である。
【図12】第1始動ボタンと第2始動ボタンを利用して実現することができるエンジン始動のオフ制御と車両電源のオン/オフ制御状態を示す表である。
【図13】スマートキーにPICシステムが適用された盗難防止システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の説明に用いた前後方向、上下方向の用語は、車両の進行方向を前方向とする基準に従った。
図1に本発明の実施形態による始動制御用のオートレバー装置の全体構成図を示した。(a)は、本発明のオートレバー装置の斜視図であり、(b)は、変速モードと第1始動ボタンの位置関係を示す上面図である。
図示したとおり、オートレバー装置は、手で把持して動かすことができ、指で押すセーフティボタン4を備えたオートレバー1と、オートレバー1の位置移動によって制御される変速モード3’を基本にし、また他の制御モードである付加モード3’’を実現するゲートパターン3を形成したインジケーティングパネル2と、オートレバー1の下部が結合され、オートレバー1の前後移動をガイドするレバー移動軸5と、変速モード3’の前方位置へのオートレバー1の移動を可能にし、互いに異なる少なくとも1つ以上の操作によって発生した電気信号をPIC(Personal Identification Card)システムに送る始動制御手段とから構成される。
【0019】
変速モード3’は車両の前方より順にP(駐車)−R(後進)−N(中立)−D(走行)の変速段が並んでおり、付加モード3’’はD(走行)の後方に設けられる。付加モード3’’は+/−のMモード等の手動変速モードまたはステアリング装置や懸架装置を制御するための信号を発生するエコモードである。
始動制御手段は、各々他の操作を利用してエンジン始動のオン/オフ信号及び/または車両電源のオン/オフ信号を発生させる少なくとも1つ以上の始動ボタンと、セーフティボタン4を押す時にECU(Electronic Control Unit)60によってオートレバー1のロック状態を解除するロック手段と、車両状態に対する情報の入力を受け、少なくとも1つ以上の始動ボタンの電気信号を区別してPICシステムに送るECU60とから構成される。
【0020】
始動ボタンは、インジケーティングパネル2に露出され、指で押圧する時に電気信号を発生する第1始動ボタン10と、インジケーティングパネル2の内部に位置し、オートレバー1と接触する時に電気信号を発生する第2始動ボタン20(図3参照)とから構成される。
ロック手段は、セーフティボタン4を押し、オートレバー1のロック状態を解除することによってオートレバー1のP(駐車)位置からの移動を可能にするセーフティロッカー30と、セーフティロッカー30の前方に位置したシフトロッカー40とから構成される。
シフトロッカー40は、オートレバー1のロック状態を解除することによって、オートレバー1のP(駐車)の前方位置への移動を可能にする。
【0021】
本発明の実施形態において、第1始動ボタン10は、オートレバー1がシフトロッカー40によってロック状態を形成するシフトロック位置Kに対してオートレバー1から離れた離隔間隔Aを隔てて位置する。
それと同時に、第1始動ボタン10は、オートレバー1の直線移動経路に対して一側面に傾いた位置角Wを有する構成で組み立てられる。
これにより、第1始動ボタン10は、運転者の動線確保範囲内においてオートレバー1に近接して位置し、第2始動ボタン20に前進移動するオートレバー1の移動を妨害しなくなる。
【0022】
また、第1始動ボタン10は、シフトロック位置Kの後方に位置したP(駐車)に対して位置間隔Bを隔てて備えられる。
これにより、エンジン始動のオン/オフ条件または車両電源のオン/オフ条件が満足されない状態で第1始動ボタン10が誤って操作されても電気信号を発生させない安全性を強化できる。
エンジン始動のオン条件が充足されるためには、車両が停止状態であり、オートレバー1がP(駐車)またはN(中立)に位置すると同時にブレーキペダルが踏まれなければならない。
この状態において、オートレバー1を拘束するセーフティロッカー30とシフトロッカー40を解除させるセーフティボタン4の操作有無に応じて第1始動ボタン10や第2始動ボタン20が選択される。
【0023】
また、エンジン始動のオフ条件が充足されるためには、車両が停止または一定速度未満の走行状態であり、オートレバー1のP(駐車)またはD(走行)/R(後進)/N(中立)に位置した状態でなければならない。
上記の状態において、オートレバー1を拘束するセーフティロッカー30とシフトロッカー40を解除させるセーフティボタン4の操作有無に応じて第1始動ボタン10や第2始動ボタン20が選択される。
また、車両電源のオン/オフ条件が充足されるためには、車両が停止状態であるか、または停止または一定速度未満の走行状態であり、ブレーキペダルを踏んでいない状態でなければならない。
上記の状態において、オートレバー1を拘束するセーフティロッカー30とシフトロッカー40を解除させるセーフティボタン4の操作有無に応じて第1始動ボタン10や第2始動ボタン20が選択される。
【0024】
図2は本発明の実施形態によるゲートパターン3の変形であって、図2(a)は第1始動ボタン10が、P(駐車)−R(後進)−N(中立)−D(走行)の変速モード3’の前方直線延長上に配置された一例であり、図2(b)は第1始動ボタン10がP(駐車)−R(後進)−N(中立)−D(走行)の変速モード3’の前方延長上に配列されると共に変速モード3’の後方にR(後進)−N(中立)−D(走行)に続いて付加モード3’’がさらに配列された例である。
ここで、付加モード3’’は、手動変速モードである+/−のMモード、またはシフトバイワイヤー(SBW;Shift By Wire)方式の変速システムにおいてステアリング装置や懸架装置を制御するための信号を発生するエコモードを意味する。
【0025】
図3に本発明の実施形態による始動制御用のオートレバー装置の内部構成図を示した。
図示したとおり、オートレバー装置は、オートレバー1がオートレバー1の端部に形成された中空結合端6を介してレバー移動軸5と結合された構成であり、オートレバー1がレバー移動軸5に沿って車両の前後方向に移動する。
オートレバー1の結合端6の側面には、結合端6と一体をなし、側面から突出した構造を有する係止突起50が形成される。
また、オートレバー装置は、セーフティボタン4の操作により、ECU60を通じて作動し、オートレバー1のP(駐車)位置からの移動を可能にするセーフティロッカー30が結合端6の拘束を解除する。
さらに、オートレバー装置は、セーフティボタン4の操作時にECU60を通じて作動し、オートレバー1のP(駐車)の前方位置への移動を可能にするシフトロッカー40がセーフティロッカー30の前方において結合端6の拘束を解除する。
【0026】
この時、シフトロッカー40のシフトロック位置Kにおいて、その前方に第1始動ボタン10と第2始動ボタン20が位置する。
セーフティロッカー30は、ECU60によって制御される1対の第1、2ソレノイド(32、33)で構成され、ロッキングレバー(32a、33a)が備えられる。
ロッキングレバー(32a、33a)が第1、2ソレノイド(32、33)により作動し、係止突起50を拘束したり解除したりすることによって、オートレバー1のP(駐車)位置からの移動を制御する。
また、シフトロッカー40は、ECU60によって制御され、ロッキングレバー40aを備えたソレノイドからなる。
ロッキングレバー40aがソレノイドで作動され、係止突起50を拘束または解除して、オートレバー1のP(駐車)の前方位置への移動を制御する。
このために、セーフティロッカー30とシフトロッカー40のロッキングレバー(32a、33a、40a)はソレノイドにヒンジ結合され、オートレバー1の結合端6に付いたり結合端6から離れたりする動きを実現する。
【0027】
第1始動ボタン10は指で押圧して電気信号を発生させる押しボタン型スイッチであり、第2始動ボタン20はオートレバー1が接触して電気信号を発生させる接触型スイッチ、またはオートレバー1の接近位置を検知して電気信号を発生させる非接触型スイッチが適用される。
第1始動ボタン10と第2始動ボタン20は、各々独立な構造であるか、または第1始動ボタン10の構成要素に第2始動ボタン20を一体化させた構造であってもよい。
本発明の実施形態において、第1始動ボタン10は、ヒンジ軸13に巻かれた弾性部材14によって支持されたボタン11と、ボタン11が押圧された時にボタン11と接触して電気信号を発生させるPCB(Printed Circuit Board:プリント基板)パネル15とから構成される。
【0028】
一方、第2始動ボタン20は、インジケーティングパネル2の内部に設けられたPCBパネル21と、PCBパネル21に結合され、接点スイッチ22aと電気接点および信号発生回路を備えたPCB22と、接点スイッチ22aを押す役割をするオートレバー1から突出したレバー突起23とから構成される。
また、第2始動ボタン20は、押される時に電気信号を発生させる接点スイッチ22aの代わりに、設定された一定距離内に接近するオートレバー1を検知した時に電気信号を発生させるセンサが適用された非接触スイッチで構成することもできる。
さらに、第2始動ボタン20は、第1始動ボタン10のPCBパネル15に接点スイッチ22aを備えたPCB22を一体化させることによって、第2始動ボタン20を第1始動ボタン10と一体化することができる。
【0029】
図4は、本発明の実施形態による始動制御のための第1始動ボタンの構成図である。
図4(a)に示したとおり、第1始動ボタン10は、指で押圧するボタン11がインジケーティングパネル2に両側が支持されたヒンジ軸13を回転中心にして下方に押され、ヒンジ軸13に巻かれた弾性部材14が押されたボタン11に弾性復原力を加えてボタン11を支持し、ボタン11の下方には押されたボタン11と接触して電気信号を発生させる接点スイッチ15bが突出したPCB15aを備えたPCBパネル15で構成される。
弾性部材14はねじりバネであり、ヒンジ軸13に巻かれ、一側は押されるボタン11に反発力を提供し、他側はインジケーティングパネル2の部位に固定されたPCBパネル15を支持する。
【0030】
また、図4(b)に示したとおり、ボタン11の一端面にはボタン11の幅に沿って開口され、所定深さで掘られた開口スロット11bが形成され、ヒンジ軸13に一体に形成されたカイド12が開口スロット11bに挟まれ、弾性部材16を介してボタン11と固定される。
この時、ボタン11は、ガイド12側に押し出される移動間隔Cを維持することによって、第2始動ボタン20の操作位置までにオートレバー1が移動して加圧する時、ボタン11は弾性部材16を圧縮し、ガイド12に沿って前方へ押し出され、オートレバー1の移動を完遂させる。
【0031】
本発明の実施形態において、弾性部材16は、押し出されたボタン11を初期位置に復帰させると同時に前進移動したオートレバー1に復帰力を加える。
この作用は、オートレバー1を初期位置であるP(駐車)位置に復帰させる作用をする。
これと共に、ボタン11の開口スロット11bが形成された反対側の端面には、ボタン11の幅中心位置を最低点にした凹状の円弧区間をなすガイド面11a(図4(a)参照)が形成される。
これにより、オートレバー1の直線移動経路上に位置したボタン11が位置角Wで傾斜した状態でボタン11側に移動するオートレバー1との接触を最大限遅延させることができる。
【0032】
図5は、本発明の実施形態による第1始動ボタンの変形例であって、第1始動ボタン10’は、押圧されたボタン11に弾性力で復帰力を提供する弾性部材140を除いては、第1始動ボタン10と同一の構成要素からなって同一の作用を実現する。
すなわち、前述した第1始動ボタン10の場合には、ねじりバネの弾性部材14が適用されたのに対し、第1始動ボタン10’にはコイルスプリングが弾性部材140として使用される。
コイルスプリングの弾性部材140は、ボタン11とPCBパネル15との間にあって少なくとも1個以上でボタン11を弾性支持することにより、ボタン11が押された時に圧縮変形され、ボタン11の押圧が解除されるまでの間、初期位置への復帰のための弾性力を提供する。
【0033】
本発明の実施形態において、第1始動ボタン10、10’は、操作後、復帰したボタン11を連続的な動作で再び押圧して電気信号を発生させれば、この電気信号は以前の電気信号が実現した作用とは異なる作用を実現することによって、第1始動ボタン10、10’の機能性と便利性を大幅に上げることができる。
上記のとおり第1始動ボタン10から発生する電気信号の区別は、発生した電気信号をカウント(Count)し、これを分別するロジックを利用しており、これは、ECU60やPICシステムコントローラを利用して実現される。
【0034】
図6に、オートレバー装置を利用してエンジン始動をかけるための初期作動状態を示した。
前述したとおり、エンジンを始動させるための必要充分条件は、車両が停止し、ブレーキペダルが踏まれた状態でオートレバー1がゲートパターン3のP(駐車)に位置しているか、またはN(中立)に位置している状態である。
上記の状態において、セーフティボタン4が押されるか否かによって、エンジン始動が第1始動ボタン10を利用してなされるか、または第2始動ボタン20を利用してなされるかが決定し、運転者の選択の幅を広げることができる。
【0035】
例えば、第1始動ボタン10を利用すれば、セーフティボタン4とオートレバー1の操作が要求されず、これにより、運転者の選択の幅をより広げ、便利性も増進させる。
一方、第2始動ボタン20を利用するためにば、セーフティボタン4とオートレバー1の操作が要求され、オートレバー1がレバー移動軸5に沿ってP(駐車)の位置からその前方に押し出されなければならない。
このために、運転者は、先にセーフティボタン4を押圧してECU60に信号を送り、セーフティロッカー30とシフトロッカー40によってロック状態であったオートレバー1を自由な状態に転換させなければならない。
【0036】
セーフティボタン4の操作を検知したECU60がセーフティロッカー30の第1、2ソレノイド32、33を作動させ、係止突起50を拘束していたロッキングレバー32a、33aを解除することによって、P(駐車)位置からオートレバー1の移動を可能にする。
それと同時に、シフトロッカー40のソレノイドも作動させ、ロッキングレバー40aによる係止突起50の移動阻止状態を解除することによって、オートレバー1がP(駐車)の前方位置に移動可能となり、第2始動ボタン20と接触できる。
【0037】
図7は、車両が停止し、エンジンの始動条件が成立した状態で第1始動ボタン10または第2始動ボタン20でエンジン始動をかける場合の始動オン制御状態を表に示した。
第1始動ボタン10を利用してエンジン始動をかける場合には、ブレーキペダルを踏み、オートレバー1がP(駐車)位置またはN(中立)位置の状態でなければならない。
図8には、第1始動ボタン10を押圧してエンジン始動をかける時のオートレバー装置の作動状態を示した。図示したとおり、第1始動ボタン10は、P(駐車)の前方において、シフトロッカー40のシフトロック位置Kから離隔間隔Aを隔ててオートレバー1と接触しない状態を形成する。
上記の状態で第1始動ボタン10は軽く下方に押圧力Fを加えれば、ボタン11が弾性部材14を押し、ヒンジ軸13を回転中心にしてPCBパネル15に向かって下方に下がる(図中、一点鎖線で表示)。PCBパネル15に向かって下方に下がったボタン11が接点スイッチ15bを押すことにより、PCB15aを通じて電気信号が発生される。ECU60は、第1始動ボタン10が作動したことを認知して、PICシステムに信号を出力することによってエンジン始動をかける。
【0038】
一方、図7では、車両が停止し、走行エンジン始動条件が成立した状態で、第2始動ボタン20でエンジン始動をかける制御状態も示した。
図7に示したとおり、第2始動ボタン20を利用したエンジン始動は、ブレーキペダルを踏み、オートレバー1がP(駐車)の位置にあると同時にオートレバー1にあるセーフティボタン4が押される状態である。
【0039】
図9には、第2始動ボタン20でエンジン始動をかける時のオートレバー装置の初期段階の作動状態を示した。図示したとおり、セーフティボタン4の操作によってセーフティロッカー30とシフトロッカー40のロックが解除され、オートレバー1はレバー移動軸5に沿ってP(駐車)の位置から前方に押し出される状態になる。
シフトロッカー40が係止突起50を拘束しない状態でオートレバー1をP(駐車)の位置から前方に押せば、オートレバー1は、シフトロッカー40のシフトロック位置Kを経て第2始動ボタン20側に移動する。
この過程において、オートレバー1は第2始動ボタン20と接触Cbする前に第1始動ボタン10と先に接触Caする。これは、第1始動ボタン10が第2始動ボタン20に比べてオートレバー1側により近接していることに起因する。
【0040】
図10には、オートレバーをP(駐車)の前方に押し出し、第2始動ボタンを利用してエンジン始動をかける中期段階の作動図を示した。この段階の作動図は、オートレバー1の移動時にオートレバー1との接触による第1始動ボタン10の状態を示すものである。
図示したとおり、オートレバー1は、第2始動ボタン20と接触する前に第1始動ボタン10のボタン11に接触してボタン11を加圧Cabする。
これにより、ボタン11は、オートレバー1によって押し出され、オートレバー1は第2始動ボタン20を加圧Cbbできる。
この過程において、オートレバー1はボタン11を加圧Cabすると同時に円弧形状のガイド面11aに沿って位置する。オートレバー1によって加圧Cabされるボタン11は弾性部材16を圧縮してガイド12側に押し出される。
この構成により、シフトロック位置Kより離隔間隔Aを隔てて離れている第1始動ボタン10が、オートレバー1の直線移動経路内にあってもオートレバー1の移動を阻止しなくなる。
【0041】
上記のとおりオートレバー1が第1始動ボタン10のボタン11を前方へ押して移動すれば、オートレバー1の突出したレバー突起23が第2始動ボタン20を押すことになり、第2始動ボタン20において、エンジン始動をかけるための電気信号が発生する。
すなわち、オートレバー1のレバー突起23が接点スイッチ22aを押すことによってPCB22を通じて電気信号が発生し、これにより、ECU60は第2始動ボタン20が作動したことを認知してPICシステムに信号を出力し、エンジン始動をかける。
【0042】
図11には、オートレバーをP(駐車)の前方に押し出し、第2始動ボタンを押圧してエンジン始動をかける後期段階の作動図を示した。すなわち、オートレバー1が完全に移動して第1始動ボタン10のボタン11(図10参照)を押圧して最前方にまで移動させた状態である。
図示したとおり、外観上、オートレバー1は、第1始動ボタン10のボタン11を最大限に加圧Cabしてボタン11のガイド面11a(図10参照)に密着した状態であり、この状態は第2始動ボタン20(図10参照)を利用してエンジン始動をかけた状態である。
第1始動ボタン10にはボタン11の移動によって圧縮された弾性部材16の弾性復帰力Frが加えられ、また、オートレバー1にも復帰移動力Fraが加えられる。
上記状態で運転者がオートレバー1から手を離せば、ボタン11は、弾性部材16の弾性復帰力Frを受けて初期位置に復帰する。第1始動ボタン10は操作前の状態に戻り、それと同時にオートレバー1は操作移動位置から初期状態である待機位置P(駐車)に押し戻され、運転者による操作が可能な状態に転換される。
【0043】
このオートレバー1の復帰状態において、連続的な動作でオートレバー1を再び押し出して第2始動ボタン20が電気信号を再び発生すれば、この電気信号は以前の電気信号が実現した作用とは異なる作用を実現することにより、前述した第1始動ボタン10と同様に第2始動ボタン20の機能性と便利性を大幅に上げることができる。
上記のとおり、第2始動ボタン20から発生する電気信号の区別は、発生した電気信号をカウント(Count)し、これを分別するロジックを利用して区別し、これは、ECU60やPICシステムコントローラを利用して実現される。
【0044】
図12は、本発明の実施形態によるオートレバー装置に適用された第1始動ボタンと第2始動ボタンを利用して実現することができるエンジン始動のオフ制御と車両電源のオン/オフ制御状態を示す表である。
一例として、車両の停止または一定速度未満の走行状態であり、ブレーキペダルを踏まない状態で、第1始動ボタン10または第2始動ボタン20によってエンジン始動のオフを実現すれば、オートレバー1の変速段の位置とセーフティボタン4の操作有無により、各々異なるエンジン始動のオフ結果が得られる。
すなわち、上記の初期状態でオートレバー1をP(駐車)の位置に置いた後、セーフティボタン4の操作によってロック解除された状態で押し出したオートレバー1が第2始動ボタン20を押せば、エンジン始動のオフ状態に直ちに転換される反面、上記と同一の条件において、オートレバー1をD(走行)/R(後進)/N(中立)の位置に置き、ブレーキペダルを踏まず、第1始動ボタン10を押せば、ACC状態に転換される。
ここで、ACCは、エンジン始動はかからず、バッテリ電源が車両の電装機器に供給される状態を意味する。
【0045】
他例として、車両が停止状態であり、ブレーキペダルを踏まない状態で、第1始動ボタン10または第2始動ボタン20で電源をオンにすれば、オートレバー1の変速段の位置とセーフティボタン4の操作有無により、各々異なる電源のオン結果が得られる。
すなわち、上記の初期状態でオートレバー1をP(駐車)の位置に置いた後、セーフティボタン4の操作によってロック解除された状態で押し出したオートレバー1が第2始動ボタン20を押すか、または上記と同一の状態で第1始動ボタン10を押せば、第2始動ボタン20と第1始動ボタン10による結果は同一に表れる。
この場合は、第2始動ボタン20と第1始動ボタン10の電気信号が連続的に発生してカウント(Count)されることによって様々な機能を実現する例を示す。
【0046】
例えば、OFF→ACCに転換される場合は、第1始動ボタン10を一度押すか、または第2始動ボタン20がオートレバー1によって一度作動された場合であり、この時、電源オフから車両の電装機器に電源を供給するACC状態に転換される。
また、ACC→ONに転換される場合は、OFF→ACC状態において、第1始動ボタン10とオートレバー1が復帰した後、連続して第1始動ボタン10を再び押すか、または第2始動ボタン20がオートレバー1によって再び作動されれば、エンジンが始動するON状態に転換されることを意味する。
【0047】
次に、ON→OFFに転換される場合は、ACC→ON状態において、第1始動ボタン10とオートレバー1が復帰した後、連続して第1始動ボタン10をもう一度さらに押すか、または第2始動ボタン20がオートレバー1によってもう一度さらに作動されれば、エンジンの始動が止められて電源が遮断されるOFF状態に転換されることを意味する。
しかし、上記の初期状態でオートレバー1をD(走行)/R(後進)/N(中立)の位置に置いた後、第1始動ボタン10を押せば、ACC状態に転換することができる。
【0048】
また他の一例として、車両の停止または一定速度未満の走行状態であり、ブレーキペダルを踏まない状態で、第1始動ボタン10または第2始動ボタン20で電源オフを実現すれば、オートレバー1の変速段の位置とセーフティボタン4の操作有無により、各々異なる電源のオフ結果が得られる。
すなわち、上記の初期状態でオートレバー1をP(駐車)の位置に置き、セーフティボタン4を操作してオートレバー1のロック状態を解除した後、オートレバー1によって第2始動ボタン20を押すか、または第1始動ボタン10を押せば、第2始動ボタン20と第1始動ボタン10による結果は同一に電源オフとして表れる。
しかし、上記の初期状態でオートレバー1をD(走行)/R(後進)/N(中立)の位置に置いた後、第1始動ボタン10を押せば、ACC状態に転換することができる。
【0049】
上記のとおり、本発明の実施形態によるオートレバー装置において、エンジン始動のオンの条件は、オートレバーがP(駐車)またはN(中立)に位置し、ブレーキペダルが踏まれた状態で、P(駐車)の前方に位置した第1始動ボタン10を直接押圧するか、またはセーフティボタン4の操作によってセーフティロッカー30とシフトロッカー40によるロックが解除されたオートレバー1でP(駐車)の前方に位置した第2始動ボタン20を押圧することであり、一方、エンジン始動のオフの条件は、オートレバーがP(駐車)に位置し、ブレーキペダルを踏まない状態で、第1始動ボタン10を直接押圧するか、またはオートレバー1で第2始動ボタン20を押圧することである。
したがって、運転者のエンジン始動のオン/オフ操作が指の押圧行為または運転者の動線確保範囲内でオートレバー1を押し出す行為等の最小限の動きだけが要求される便利性を実現できる。
【符号の説明】
【0050】
1 オートレバー
2 インジケーティングパネル
3 ゲートパターン
3’ 変速モード
3’’ 付加モード
4 セーフティボタン
5 レバー移動軸
6 結合端
10、10’ 第1始動ボタン
11 ボタン
11a ガイド面
11b 開口スロット
12 カイド
13 ヒンジ軸
14、16、140 弾性部材
15、21 PCBパネル
15a、22 PCB
15b、22a 接点スイッチ
20 第2始動ボタン
23 レバー突起
30 セーフティロッカー
31 マウンティングブラケット
32 第1ソレノイド
33 第2ソレノイド
32a、33a、40a ロッキングレバー
40 シフトロッカー
50 係止突起
60、700 ECU(Electronic Control Unit)
100 FOBキー
200 ロッキング装置
400 ソレノイドコントローラー
500 PICユニット(Personal Identification Card unit)
600 イモビライザーユニット
900 BCM(Body Control Module)
A 離隔間隔
ACC (エンジンの始動なしに、)バッテリ電源が車両の電装機器に供給される状態
B 位置間隔
C 移動間隔
Ca (オートレバーの)第1始動ボタンとの接触
Cab (オートレバーが)第1始動ボタンのボタンを加圧
Cb (オートレバーの)第2始動ボタンと接触
Cbb (オートレバーが)第2始動ボタンを加圧
F (運転者の)押圧力
Fr (弾性部材の)弾性復帰力
Fra (オートレバーが受ける)復帰移動力
K シフトロック位置
W 位置角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の進行方向と並行に車両の前後方向に長く設けられるゲートパターンに沿ったオートレバーの移動によって前方より後方に向けて順に並んだP(駐車)−R(後進)−N(中立)−D(走行)に対する変速モード制御信号が発生し、前記オートレバーのD(走行)位置のさらに後方区間への位置移動によってまた他のモード制御信号が発生し、前記オートレバーのP(駐車)位置のさらに前方区間において少なくとも2つ以上の互いに異なる操作によって発生した電気信号をPIC(Personal Identification Card)システムに送ることを特徴とする始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項2】
前記電気信号は、前記オートレバーのP(駐車)の前方位置への前進移動またはP(駐車)の前方位置において前記ゲートパターンの周囲を運転者が直接押圧して発生させることを特徴とする請求項1に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項3】
前記オートレバーによる前記電気信号は、前記ゲートパターンを形成したインジケーティングパネルの内側空間に位置して外部に露出されない第2始動ボタンから発生し、前記運転者の押圧による電気信号は、前記インジケーティングパネルの外部に露出された第1始動ボタンから発生することを特徴とする請求項2に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項4】
前記第1始動ボタンは、前記第2始動ボタンが前記オートレバーに接触する前に先に接触する位置から前記インジケーティングパネルの外部に露出していることを特徴とする請求項3に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項5】
前記第1始動ボタンと前記第2始動ボタンの連続的な前記電気信号の発生は、前記PICシステムにおいてカウント(Count)されて区別されることを特徴とする請求項4に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項6】
前記電気信号は、エンジン始動のオン/オフ電気信号と車両電源のオン/オフ電気信号であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項7】
前記PICシステムにおいて、前記第1始動ボタンと前記第2始動ボタンの前記エンジン始動のオン/オフ電気信号を認識する条件は、車両が停止し、前記オートレバーがP(駐車)またはN(中立)に位置すると同時にブレーキペダルが踏まれた状態にあるエンジン始動のオン信号と、車両が停止または一定速度未満の走行状態であり、前記オートレバーがP(駐車)またはD(走行)/R(後進)/N(中立)に位置し、前記ブレーキペダルが踏まれていない状態にあるエンジン始動のオフ信号であることを特徴とする請求項6に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項8】
前記PICシステムにおいて、前記第1始動ボタンと前記第2始動ボタンの前記車両電源のオン/オフ電気信号を認識する条件は、車両が停止状態であり、前記ブレーキペダルを踏まない状態で前記オートレバーがP(駐車)位置またはD(走行)/R(後進)/N(中立)位置に置かれた状態にある車両電源のオン信号と、車両の停止または一定速度未満の走行状態であり、前記ブレーキペダルを踏まない状態で前記オートレバーがP(駐車)位置またはD(走行)/R(後進)/N(中立)位置に置かれた状態にある車両電源のオフ信号であることを特徴とする請求項6に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項9】
前記第1始動ボタンは、下方に押圧される時に前記インジケーティングパネル部位に結合されたヒンジ軸を回転中心に下がり、前記ヒンジ軸に巻かれたねじりバネから弾性復原力の提供を受けるボタンと、前記ボタンが押される時に前後移動をガイドし、前記ボタンと前記オートレバーに復帰のための弾性復原力を提供するリターンスプリングを固定したガイドと、下がった前記ボタンによって押される時に電気信号を発生させる接点スイッチを備えたPCBパネルとから構成され、
前記第2始動ボタンは、前記インジケーティングパネルの内部に設けられ、前記オートレバーに向かって突出し、押圧される時に電気信号を発生させる接点スイッチを備えた前記PCBパネルで構成され、
前記オートレバーには、前後移動をガイドするレバー移動軸と結合された部位において、前記オートレバーのP(駐車)位置からの移動を拘束するセーフティロッカーとP(駐車)の前方位置への移動を拘束するシフトロッカーにロック解除信号を送るセーフティボタンが備えられ、前記第2始動ボタンの前記接触スイッチを加圧するレバー突起がさらに備えられることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一項に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項10】
前記セーフティロッカーと前記シフトロッカーは前記セーフティボタンの信号によって作動するソレノイドで構成され、前記ソレノイドには前記レバー移動軸と結合された前記オートレバーから突出した係止突起を拘束および拘束解除するロッキングレバーが備えられることを特徴とする請求項9に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項11】
前記第1始動ボタンの押圧された前記ボタンは前記PCBパネルと前記ボタン間を垂直に弾性支持するコイルスプリングによって弾性復原力の提供を受け、前記第2始動ボタンの前記接点スイッチは前記オートレバーとの距離を検知するセンサによって電気信号を発生させることを特徴とする請求項9に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。
【請求項12】
前記第1始動ボタンには、前記第1始動ボタンの前記PCBパネルを利用して、前記第2始動ボタンが一体化されることを特徴とする請求項10に記載の始動制御タイプのオートレバー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−254775(P2012−254775A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−203695(P2011−203695)
【出願日】平成23年9月16日(2011.9.16)
【出願人】(591251636)現代自動車株式会社 (1,064)
【出願人】(500518050)起亞自動車株式会社 (449)
【出願人】(507140276)エスエル株式会社 (13)
【Fターム(参考)】