説明

学習コンテンツ提示方法、学習コンテンツ提示システム、および学習コンテンツ提示プログラム

【課題】ユーザの興味のあるコンテンツを使って自分の学習目標に適した学習を行うことができる学習コンテンツ提示方法、学習コンテンツ提示システムおよび学習コンテンツ提示プログラムを提供する。
【解決手段】システムを用いて、(a)入力手段により、ユーザから学習目標が入力されるステップと、(b)アイテム抽出手段により、アイテムを記憶する第1のデータベースに問い合わせ、第1のデータベースからユーザが入力した学習目標に対応するアイテムを抽出するステップと、(c)コンテンツ抽出手段により、コンテンツを記憶する第3のデータベースに問い合わせ、第1のデータベースから抽出したアイテムを含むコンテンツを、第3のデータベースから抽出するステップと、(d)出力手段により、第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザに対して出力するステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの学習目標や独自の嗜好に基づいてコンテンツを取得し、学習コンテンツとして提示する方法、システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、学習目標に合わせたコンテンツとして、たとえば、TOEIC800点の必須単語を学習するためのソフトウェアや、ビジネス英語の中級をマスターするためのソフトウェア等が販売されている。しかし、従来の方法で選択する学習コンテンツは、通常固定されており、柔軟性に欠けるので、各ユーザの学習目標を達成させることを目的としながら、各ユーザの嗜好およびニーズに適応することができない。その結果、ユーザの多くは、従来のコンテンツ取得方法や装置に使用される学習コンテンツに満足せず、飽きてしまい、学習目標や嗜好を満たしながら、学習コンテンツを自分用に仕立てたり、アップデートしたりすることができないことに不満を抱いている。
【0003】
従来の学習コンテンツの選択方法としては、TOEIC800点などの学習目標に関する選択があるのみで、学習目標を達成するためのアイテムを含む予め固定された学習コンテンツがユーザの学ぶべき学習コンテンツとして選択される方法が存在する。上記従来の学習コンテンツは教育関連の組織または企業によって作成された学習コンテンツであり、何年も前に作成された時代遅れのものも多く、テキストや映像などは特定のフォーマットに限られているため、学習コンテンツがつまらなくても変更することが不可能である。よってユーザのモチベーションが持続せず、最終的には学習を中断してしまう。つまり、ユーザは、学習目標を達成できないことになってしまう。
【0004】
このようなコンテンツ取得方法や装置の中には、学習者を飽きさせないように学習を行わせるための学習コンテンツを提供するものがある(たとえば特許文献1参照)。特許文献1に記載されている語学学習装置は、生徒が選択した映像教材を抽出し、呈示するとともに、記憶している生徒の学習履歴から現時点で学習可能な学習内容を検索して生徒に学習を指示する。たとえば、生徒が選択した映像教材が「日本文化」という教材であり、生徒が次に学習できる内容が「敬語の話し方」と「電話のかけ方」である場合には、語学学習装置は、「日本文化」という教材で、これらの内容が学習できるか否かを調べる。その結果、「敬語の話し方」の学習を行わせることができ、「電話のかけ方」の学習を行わせることができない場合には、「日本文化」という教材で、「敬語の話し方」の学習に使用される場面を呈示し、生徒に学習を行わせる。
【0005】
このとき、映像教材は、ドラマやニュースなどの題目を含む。学習装置は、各映像教材において学習できる項目を予め分析して、学習対象となる部分を選定し教材内容情報格納部に記録しておく。語学学習装置は、教材の使用順序は決めず、予め決められた固定した映像教材で生徒が選択したものについて学習指示を行う。このようにして、生徒が興味のある映像教材を選択すると、その映像教材を使用して、生徒の現在の学習能力に適合した学習を行わせている。
【特許文献1】特開平1−29889号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の学習装置では、生徒が選択し学ぶことのできる学習コンテンツはすべて予め決められ固定されているので、生徒は学習目標達成を目指しながら、最新のコンテンツや興味のあるコンテンツを選択し、学習コンテンツをパーソナライズすることができない。たとえば、TOEIC800点のスコアを目標とするソフトウェアがある場合、学習コンテンツはTOEIC800点達成のみを目的として用意された学習コンテンツであり、ユーザの好きなまたは興味のあるコンテンツ、あるいは好きなフォーマットやソースに学習コンテンツを柔軟に変更することができない。予め固定された教材で学習すると毎回同じ設問や例文が表示され、再生される映像も同じものになる。これが、生徒が退屈したりやる気や興味を失ったりする要因の一つとなり、また毎回同じ設問を表示するので解答自体を覚えてしまい、学習効果が軽減することにもなる。
【0007】
このように、一定の学習内容に対して予め決められた変更できない同じコンテンツが毎回使用されると、面白さに欠けて学習者のモチベーションが低下する。また、コンテンツに変化がなくユーザごとにコンテンツ仕立てることができないため、リアルタイムのコンテンツまたはインターネットやテレビなど各種のソースで入手できる最新のコンテンツで学習を行うことができない。たとえば、TOEIC対策としてユーザが仮にアメリカのテレビのニュース番組を利用できても、同じ単語を学習するのに、毎回、昔のニュース番組または人工的なコンテンツで学習することになる。また、同じ学習内容を常に同じコンテンツで学ぶため、学習内容を習得していないにもかかわらず解答を覚えてしまい、そのため学習効果が薄くなることがある。さらには予め固定されており、パーソナライズできない同じコンテンツで毎回学習するため、実社会での応用力が身につかない。また、たとえばTOEIC800点や英検1級を達成するなどの異なった目的に使用する学習内容が重複している場合、ユーザは従来の両教材を購入する必要があり、英検1級の学習の際に、TOEICで習得したのと同じアイテムを学習しなければならない。
【0008】
上記従来技術が有する問題は、柔軟性のない学習内容、パーソナライズの欠落、時代遅れの教材などを含み、またこれに限定されるものではない。このため、上記の従来技術にはユーザのモチベーションが低下したり、自己管理の負担がかかり、ユーザが学習目標を達成する上でマイナスに働く要素が含まれている。
【0009】
本発明は、このような課題を解決するためのものであり、ユーザの学習目標や独自の嗜好に基づいて独特の学習コンテンツを得る方法と装置、およびそれを含む学習装置を提供するものであり、豊富なコンテンツの中から、ユーザがいつでも興味のある学習コンテンツを選択でき、興味のあるコンテンツを使って学習目標をユーザが確実に達成できるようにしながら、学習コンテンツをユーザの好きなフォーマット、ソースなどのそれぞれに基づいて随時適応させることを可能にするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)上記の目的を達成するため、本発明に係る学習コンテンツ提示方法では、あらかじめユーザの学習用にユーザが一定の目標を達成するために用意されているアイテムを記憶する第1のデータベースと、コンテンツを記憶する第3のデータベースとを有するコンピュータによって、ユーザの学習のためのコンテンツを提示するための方法であって、上記コンピュータが、(a)ユーザから学習目標の入力を受付けるステップと、(b)上記第1のデータベースを参照して、上記ユーザが入力した学習目標に対応するアイテムを抽出するステップと、(c)上記第1のデータベースから抽出したアイテムを含むコンテンツを、上記第3のデータベースから抽出するステップと、(d)上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザが認識できように出力するステップと、を含むことを特徴としている。
【0011】
このように、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、第1のデータベースから抽出した学習効果の実証されたアイテムを使って、第3のデータベースが記憶するコンテンツのマッチングや抽出を行うので、ユーザは多様で新しいコンテンツを得ることができ、ユーザに適応してパーソナライズされたコンテンツを使ってユーザは学習し、学習目標を確実に達成できるようになる。
【0012】
また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法では、学習目標を達成するために必要なアイテムが抽出されるので、自分の学習目標、そして特定のフォーマット、コンテンツのソース、学習コンテンツの提示様式等の学習嗜好に適したアイテムを効率よく学習することができる。これによって、ユーザ個々の関心やモチベーションが高まり、本発明のシステムを最大限に活用することができるため、新しく面白いコンテンツをユーザがいつでも継続的に得られ、固定的な時代遅れのコンテンツにユーザが退屈したり不満を抱いたりするという問題を避けられる。そのため、本発明に係る方法は、ユーザが最終目標を効率よく意欲をもって達成できるようにし、連続的に利用しやすくして、学習プロセスの価値を高め、最終的にユーザが自分の目標を達成する能力を高める。
【0013】
また、アイテムとコンテンツとは、データベースにおいて互いに独立して蓄積されているため、パーソナライズされた新しいコンテンツを、多様なソースから多様なフォーマットで選択でき、コンテンツ選択の自由度を高くすることができる。ユーザは、最も興味のあるコンテンツを使って目標に適した学習を行うことができる。そして、それぞれ異なった、従来にない最新のコンテンツからアイテムを各種のフォーマット、様式等で学習できるため、面白さが高まり、ユーザのモチベーションを最大に向上させることができる。たとえば、ユーザはアイテムの復習の際には、従来の学習データベースから得たコンテンツとは別のコンテンツを使うことができる。さらに、学習内容を習得していないのに、同じコンテンツの解答を覚えるという不都合がなくなる。また、異なるコンテンツを用いてアイテムを学習することにより、様々なシチュエーションへの応用力を養うことができる。さらに、実社会で実際に使われていたり、常に新鮮で再生可能な形で利用可能となっている題材(例:テレビ、インターネット、DVD、CD、その他の各種のメディアからの映像、音声、画像、文字など)を学習コンテンツとして使用することもできる。
【0014】
(2)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、上記ステップ(c)の前に、上記第1のデータベースから抽出したアイテムを、上記学習目標を入力したユーザに対応付けて第2のデータベースに記憶させるステップを更に含む。
【0015】
このように、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、ユーザによって入力された学習目標を達成するために必要なアイテムを抽出する第1のアイテム抽出手段により抽出されたアイテムを第2のデータベースに記憶させ、コンテンツ抽出手段により第2のデータベースに含まれるアイテムと第3のデータベースに含まれるコンテンツをマッチングすることによって、第3のデータベースからコンテンツを抽出する。そして、ユーザごとにアイテムを管理することで、ユーザのニーズや嗜好に合わせて計画された学習を提供し、ユーザのモチベーションを向上させ、また学習目標を達成する力を最大限に引き出すことができる。
【0016】
(3)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、上記ステップ(d)の前に、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツを、提示用のコンテンツとして第4のデータベースに記憶させるステップを更に含む。これにより、継続的に同一のコンテンツで学習を進める場合に、容易にコンテンツを提示することができる。
【0017】
(4)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、上記第1のデータベースは、特に学習のために用意されたアイテムを含み、上記第3のデータベースは、特に学習のために用意されたものではないコンテンツを含む。
【0018】
これにより、ユーザは多様で新しいコンテンツを常に得ることができ、ユーザに適応したコンテンツを使ってユーザは学習し、学習目標を確実に達成でき、コンテンツ選択の自由度を高くすることができる。そして、ユーザは、最も興味のあるコンテンツを使って目標に適した学習を行うことができる。たとえば、ユーザはアイテムの復習の際には、従来の学習データベースから得たコンテンツとは別のコンテンツを使うことができる。また、学習用のコンテンツとは異なり多様なコンテンツを用いてアイテムを学習することにより、様々なシチュエーションへの応用力を養うことができる。さらに、実社会で実際に使われていたり、常に新鮮で再生可能な形で利用可能となっている題材(例:テレビ、インターネット、DVD、CD、その他の各種のメディアからの映像、音声、画像、文字など)をコンテンツとして使用することもできる。
【0019】
(5)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、上記第1のデータベースが、あらかじめ各アイテムを上記学習目標に対応付けて記憶している。ここで、上記の学習目標は、学習分野及びその達成目標を含む情報である。
【0020】
学習目標は、日常会話、財務、自然科学等の学習分野、及び初級、中級、上級、TOEIC600点等の達成目標を含む情報である。入力のステップでは、ユーザは学習分野や試験の種類、レベルなど学習目標を設定でき、学習目標に適したアイテムが抽出されるため、ユーザは、教材を探す手間がかからない。また、コンテンツソース(例:ニュース番組)、表示モード(ビデオ、イメージ、テキスト、音声など)、それら嗜好の組み合わせ、各嗜好の優先順位、目標とする学習終了日などのユーザの学習嗜好も入力することができる。
【0021】
(6)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、上記ステップ(d)において、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツを提示する際に、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムを強調する。
【0022】
本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、ユーザごとに、学習目標を達成するために必要なアイテムを太字、音量上昇、画像付などにより強調するため、たとえば、英語レベルの高い人も低い人も、同じドラマを使って学習を行える。前もって各目標に対して学習すべきアイテムが決まっており、ユーザの学習目標の設定によって、学習目標に対応するアイテムのみが学習コンテンツで強調される。
【0023】
(7)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、上記ステップ(d)において、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムに、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツに含まれるアイテムそのものが有する特徴とは異なる視覚的又は聴覚的特徴を持たせることで、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムを強調する。
【0024】
コンテンツを提示する際には抽出されたアイテムが太字、音量上昇、画像付などにより視覚的、聴覚的に強調されるため、アイテムの使われ方が明瞭となり、ユーザは学習しやすくなる。また、アイテムを選択またはクリックしたときに、アイテムの意味や発音が表示されるような機能を持たせることも容易に行なうことができる。
【0025】
(8)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、複数の第3のデータベースから、コンテンツを抽出するために用いるデータベースを選択するステップ、又は第3のデータベースに含まれるコンテンツを分類する複数のカテゴリから一つのカテゴリを選択するステップを更に含む。
【0026】
これにより、ユーザはモチベーションを向上させるコンテンツまたは学習効果の高いコンテンツを優先的に選択することができる。また、一覧表示されるコンテンツは、オープンデータベースまたはクローズデータベースを含む豊富なコンテンツから抽出されるため、ユーザを飽きさせず引きつけることができ、ユーザの興味を保持して学習を最適化することができる。
【0027】
(9)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、複数の第3のデータベースから、コンテンツを抽出するために用いるデータベースとして一つの第3のデータベースをユーザに選択するように促すステップ、又は第3のデータベースに含まれるコンテンツを分類する複数のカテゴリから一つのカテゴリをユーザに選択するように促すステップを更に含む。
【0028】
これにより、ユーザはモチベーションを向上させるコンテンツまたは学習効果の高いコンテンツを優先的に選択することができる。また、データベースまたはカテゴリを一覧表示させて、ユーザに選択させることも可能である。
【0029】
(10)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、上記第3のデータベースは、コンテンツ数に限定があるクローズデータベース、又はインターネットでアクセスでき、コンテンツ数に限定のないオープンデータベースである。
これにより、ユーザはモチベーションを向上させるコンテンツまたは学習効果の高いコンテンツを優先的に選択することができる。コンテンツは、オープンデータベースまたはクローズデータベースを含む豊富なコンテンツから抽出されるため、ユーザを飽きさせず引きつけることができ、ユーザの興味を保持して学習を最適化することができる。
【0030】
(11)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、上記ステップ(d)において、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザに提示する際に、上記第1のデータベースから抽出したアイテムの少なくとも1つを出力する。
【0031】
本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、コンテンツに限定のない第3のデータベースから学習目標を達成するためのコンテンツを選択し、提供することができる。そして、コンテンツの出力の際には、第1のデータベースから抽出したアイテムの少なくとも1つを出力するため、学習効果を高めることができる。
(12)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、上記ステップ(c)において、インターネットを介して上記第3のデータベースにアクセスし、上記第3のデータベースからコンテンツを抽出する。
【0032】
インターネットを介して上記第3のデータベースにアクセスすることでコンテンツ数に限定のないオープンなソースからコンテンツを取得することができる。すなわち、コンテンツに限定のない記憶媒体又は記憶装置から選択されたコンテンツを取得することを可能とする。たとえば、ユーザはWeb上にアップロードされた豊富なコンテンツを学習用に用いることが可能になり、絶えず新しいコンテンツを学習に用いることができる。
【0033】
(13)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法では、上記コンピュータが、マイクロプロセッサ・ベースの装置、コンピュータ、電話機、ゲーム装置、パーソナルデジタルアシスタント装置、MP3プレーヤーのうちの1つを含んで構成されている。これにより、ユーザは、一般的に用いられる端末で学習することが可能になる。
【0034】
(14)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法では、同一のコンテンツを、マイクロプロセッサ・ベースの装置、コンピュータ、電話機、ゲーム装置、パーソナルデジタルアシスタント装置、MP3プレーヤーのいずれかで再生可能な形式に加工するステップを更に含む。
【0035】
これにより、ユーザはコンテンツを出力する端末が変わっても、過去の学習データに基づいた学習の継続を行うことができる。たとえば、携帯電話機での学習後、その学習データをその後のPC上での学習へ反映させることができる。これによって、いつ、どこで、どのように学習するのかユーザに柔軟性を与えることができ、モチベーションが向上し、自己管理が軽減され、学習効果を最大限にすることができる。
【0036】
また、ユーザは、携帯電話機、PC、MP3プレイヤー、ゲーム機など好きなプラットフォームを使って学習目標に沿った学習を行うことができる。PCを使える環境にない場合でも携帯電話機等で学習することができ、学習を継続しやすい。また、気分や状況により学習プラットフォームを選択することが可能となり、学習を行える機会とモチベーションが増すことになる。たとえば、夜にPC上で学習し、次の日の通勤時間に電車の中で、携帯電話機で学習することも可能になる。
【0037】
(15)また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、上記学習目標及び学習の履歴に基づいて、各アイテムの復習間隔を拡張又は収縮させるスケジューリング手段を更に有し、上記スケジューリング手段により、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムをいつユーザに提示するかというスケジュールを決定するステップを更に含み、上記ステップ(d)においては、上記スケジュールに基づいて上記第3のデータベースから抽出したコンテンツを提示する。
【0038】
このようにして、スケジューリング手段は学習スケジュールに拡張リハーサルシリーズを用い、一定条件を満たしたときには復習間隔を収縮させて記憶の再活性化量が多くなるように学習間隔をとり、学習を繰り返すことが可能となる。その結果、記憶強度の減衰を緩やかにすることができ、学習したアイテムを思い出すこと可能になり、学習目標を達成することができる。また、復習間隔の管理を自動で行なえるため、ユーザが各アイテムの情報を管理する必要はなく、ユーザの負担を軽減することができる。
【0039】
(16)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、ユーザの学習のためにコンテンツを提示する学習コンテンツ提示装置であって、ユーザによって学習目標が入力される入力手段と、あらかじめユーザの学習用にユーザが一定の目標を達成するために用意されているアイテムを記憶する第1のデータベースに問い合わせ、上記第1のデータベースから上記ユーザが入力した学習目標に対応するアイテムを抽出する第1のアイテム抽出手段と、コンテンツを記憶する第3のデータベースに問い合わせ、上記第1のデータベースから抽出したアイテムを含むコンテンツを、上記第3のデータベースから抽出するコンテンツ抽出手段と、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザに対して出力する第1の出力手段と、を有することを特徴としている。
【0040】
このように、本発明に係る学習コンテンツ提示方法は、第1のデータベースから抽出した学習効果の実証されたアイテムを使って、第3のデータベースが記憶するコンテンツのマッチングや抽出を行うので、多様で新しいコンテンツをユーザが得たい場合は常に得られ、ユーザに適応してパーソナライズされたコンテンツを使ってユーザは学習し、学習目標を確実に達成できるようになる。
【0041】
また、本発明に係る学習コンテンツ提示システムでは、学習目標を達成するために必要なアイテムが抽出されるので、自分の学習目標、そして特定のフォーマット、コンテンツのソース、学習コンテンツの提示様式等の学習嗜好に適したアイテムを効率よく学習することができる。これによって、ユーザ個々の関心やモチベーションが高まり、本発明のシステムを最大限に活用することができるため、新しく面白いコンテンツをユーザがいつでも継続的に得られるようにしながら、固定的な時代遅れのコンテンツにユーザが退屈したり不満を抱いたりするという問題を避けられる。このようにして、本発明に係るシステムは、ユーザが最終目標を効率よく意欲をもって達成できるようにし、連続的な利用度を大幅に向上し、学習プロセスの価値を高め、最終的にユーザが自分の目標を達成する能力を高める。
【0042】
また、アイテムとコンテンツとは、データベースにおいて互いに独立して蓄積されているため、パーソナライズされた新しいコンテンツを、多様なソースから多様なフォーマットで選択でき、コンテンツ選択の自由度を高くすることができる。ユーザは、最も興味のあるコンテンツを使って目標に適した学習を行うことができる。そして、それぞれ異なった、従来にない最新の学習コンテンツからアイテムを各種のフォーマット、様式等で学習できることにより面白さが高まり、ユーザのモチベーションを最大に向上させることができる。たとえば、ユーザはアイテムの復習の際には、従来の学習データベースから得たコンテンツとは別のコンテンツを使うことができる。さらに、学習内容を習得していないのに、同じコンテンツの解答を覚えるという不都合がなくなる。また、異なるコンテンツを用いてアイテムを学習することにより、様々なシチュエーションへの応用力を養うことができる。さらに、実社会で実際に使われていたり、常に新鮮で再生可能な形で利用可能となっている題材(例:テレビ、インターネット、DVD、CD、その他の各種のメディアからの映像、音声、画像、文字など)を学習コンテンツとして使用することもできる。
【0043】
(17)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、各アイテムをいつユーザに提示するかを決定するスケジューリング手段と、
特定のデータベースからアイテムを抽出し、上記コンテンツ抽出手段に提供する第2のアイテム抽出手段を更に有し、上記第2のアイテム抽出手段は、上記第1のデータベースから抽出したアイテムを、上記学習目標を入力したユーザに対応付けて第2のデータベースに記憶させ、上記スケジューリング手段は、上記第2のデータベースに記憶させた各アイテムをいつユーザに提示するかを決定し、上記第2のアイテム抽出手段は、上記スケジューリング手段で決定したスケジュールに基づいて上記第2のデータベースからアイテムを抽出し、上記コンテンツ抽出手段に提供する。
【0044】
このように、本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、ユーザによって入力された学習目標を達成するために必要なアイテムを抽出する第1のアイテム抽出手段により抽出されたアイテムを第2のデータベースに記憶させ、コンテンツ抽出手段により第2のデータベースに含まれるアイテムと第3のデータベースに含まれるコンテンツをマッチングすることによって、第3のデータベースからコンテンツを抽出する。そして、ユーザごとにアイテムを管理することで、ユーザのニーズや嗜好に合わせて計画された学習を提供し、ユーザのモチベーションを向上させ、また学習目標を達成する力を最大限に引き出すことができる。
【0045】
また、本発明の学習コンテンツ提示システムはスケジューリング手段を有しており、学習スケジュールに拡張リハーサルシリーズを用い、一定条件を満たしたときには復習間隔を収縮させて記憶の再活性化量が多くなるように学習間隔をとり、学習を繰り返すことが可能となる。その結果、記憶強度の減衰を緩やかにすることができ、学習したアイテムを思い出すこと可能になり、学習目標を達成することができる。また、復習間隔の管理を自動で行なえるため、ユーザが各アイテムの情報を管理する必要はなく、ユーザの負担を軽減することができる。
【0046】
(18)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記コンテンツ抽出手段は、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザに提示する前に、提示用のコンテンツとして第4のデータベースに記憶させる。これにより、継続的に同一のコンテンツで学習を進める場合に、容易にコンテンツを提示することができる。
【0047】
(19)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記第1のデータベースは特に学習のために用意されたアイテムを含み、上記第3のデータベースは特に学習のために用意されたものではないアイテムを含む。
【0048】
これにより、ユーザは多様で新しいコンテンツを常に得ることができ、ユーザに適応したコンテンツを使ってユーザは学習し、学習目標を確実に達成でき、コンテンツ選択の自由度を高くすることができる。そして、ユーザは、最も興味のあるコンテンツを使って目標に適した学習を行うことができる。たとえば、ユーザはアイテムの復習の際には、従来の学習データベースから得たコンテンツとは別のコンテンツを使うことができる。また、学習用のコンテンツとは異なり多様なコンテンツを用いてアイテムを学習することにより、様々なシチュエーションへの応用力を養うことができる。さらに、実社会で実際に使われていたり、常に新鮮で再生可能な形で利用可能となっている題材(例:テレビ、インターネット、DVD、CD、その他の各種のメディアからの映像、音声、画像、文字など)をコンテンツとして使用することもできる。
【0049】
(20)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記第1のデータベースは、あらかじめ各アイテムを上記学習目標に対応付けて記憶している。ここで、上記の学習目標は、学習分野及びその達成目標を含む情報である。
【0050】
学習目標は、日常会話、財務、自然科学等の学習分野、及び初級、中級、上級、TOEIC600点等の達成目標を含む情報である。入力のステップでは、ユーザは学習分野や試験の種類、レベルなど学習目標を設定でき、学習目標に適したアイテムが抽出されるため、ユーザは、教材を探す手間がかからない。また、コンテンツソース(例:ニュース番組)、表示モード(ビデオ、イメージ、テキスト、音声など)、それら嗜好の組み合わせ、各嗜好の優先順位、目標とする学習終了日などのユーザの学習嗜好も入力することができる。
【0051】
(21)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記第1の出力手段は、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツを提示する際に、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムを強調する。
【0052】
本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、ユーザごとに、学習目標を達成するために必要なアイテムを太字、音量上昇、画像付などにより強調するため、たとえば、英語レベルの高い人も低い人も、同じドラマを使って学習を行える。前もって各目標に対して学習すべきアイテムが決まっており、ユーザの学習目標の設定によって、学習目標に対応するアイテムのみが学習コンテンツで強調される。
【0053】
(22)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記第1の出力手段は、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムに、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツに含まれるアイテムそのものが有する特徴とは異なる視覚的又は聴覚的特徴を持たせることで、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムを強調する。
【0054】
コンテンツを提示する際には抽出されたアイテムが太字、音量上昇、画像付などにより視覚的、聴覚的に強調されるため、アイテムの使われ方が明瞭となり、ユーザは学習しやすくなる。また、アイテムを選択またはクリックしたときに、アイテムの意味や発音が表示されるような機能を持たせることも容易に行なうことができる。
【0055】
(23)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記コンテンツ抽出手段は、複数の第3のデータベースから、コンテンツを抽出するために用いるデータベースを選択する機能、又は第3のデータベースに含まれるコンテンツを分類する複数のカテゴリから一つのカテゴリを選択する機能を更に有する。
【0056】
このコンテンツ抽出手段により、ユーザはモチベーションを向上させるコンテンツまたは学習効果の高いコンテンツを優先的に選択することができる。また、一覧表示されるコンテンツは、オープンデータベースまたはクローズデータベースを含む豊富なコンテンツから抽出されるため、ユーザを飽きさせず引きつけることができ、ユーザの興味を保持して学習を最適化することができる。
【0057】
(24)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記入力手段は、複数の第3のデータベースから、コンテンツを抽出するために用いるデータベースとして一つの第3のデータベースをユーザが選択できるようにする機能、又は第3のデータベースに含まれるコンテンツを分類する複数のカテゴリから一つのカテゴリをユーザが選択できるようにする機能を更に有する。
【0058】
このコンテンツ抽出手段により、ユーザはモチベーションを向上させるコンテンツまたは学習効果の高いコンテンツを優先的に選択することができる。また、データベースまたはカテゴリを一覧表示させて、ユーザに選択させることも可能である。
【0059】
(25)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記第3のデータベースは、コンテンツ数に限定があるクローズデータベース、又はインターネットでアクセスでき、コンテンツ数に限定のないオープンデータベースである。
【0060】
このコンテンツ抽出手段により、ユーザはモチベーションを向上させるコンテンツまたは学習効果の高いコンテンツを優先的に選択することができる。コンテンツは、オープンデータベースまたはクローズデータベースを含む豊富なコンテンツから抽出されるため、ユーザを飽きさせず引きつけることができ、ユーザの興味を保持して学習を最適化することができる。
【0061】
(26)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記第1の出力手段は、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザに提示する際に、上記第1のデータベースから抽出したアイテムの少なくとも1つを出力する。
【0062】
本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、コンテンツに限定のない第3のデータベースから学習目標を達成するためのコンテンツを選択し、提供することができる。そして、コンテンツの出力の際には、第1のデータベースから抽出したアイテムの少なくとも1つを出力するため、学習効果を高めることができる。
【0063】
(27)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記コンテンツ抽出手段が、インターネットを介して上記第3のデータベースにアクセスし、上記第3のデータベースからコンテンツを抽出する。
学習コンテンツ提示システムは、インターネットを介して上記第3のデータベースにアクセスすることでコンテンツ数に限定のないオープンなソースからコンテンツを取得することができる。すなわち、コンテンツに限定のない記憶媒体又は記憶装置から選択されたコンテンツを取得することを可能とする。たとえば、ユーザはWeb上にアップロードされた豊富なコンテンツを学習用に用いることが可能になり、絶えず新しいコンテンツを学習に用いることができる。
【0064】
(28)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、マイクロプロセッサ・ベースの装置、コンピュータ、電話、ゲーム装置、パーソナルデジタルアシスタント装置、MP3プレーヤーのうちの1つを含んで構成されている。これにより、ユーザは、一般的に用いられる端末で学習することが可能になる。
【0065】
(29)本発明に係る学習コンテンツ提示システムは、上記コンテンツ抽出手段は、同一のコンテンツを、マイクロプロセッサ・ベースの装置、コンピュータ、電話、ゲーム装置、パーソナルデジタルアシスタント装置、MP3プレーヤーのいずれかで再生可能な形式に加工する。
【0066】
これにより、ユーザはコンテンツを出力する端末が変わっても、過去の学習データに基づいた学習の継続を行うことができる。たとえば、携帯電話機での学習後、その学習データをその後のPC上での学習へ反映させることができる。これによって、いつ、どこで、どのように学習するのかユーザに柔軟性を与えることができ、モチベーションが向上し、自己管理が軽減され、学習効果を最大限にすることができる。
【0067】
また、ユーザは、携帯電話機、PC、MP3プレイヤー、ゲーム機など好きなプラットフォームを使って学習目標に沿った学習を行うことができる。PCを使える環境にない場合でも携帯電話機等で学習することができ、学習を継続しやすい。また、気分や状況により学習プラットフォームを選択することが可能となり、学習を行える機会とモチベーションが増すことになる。たとえば、夜にPC上で学習し、次の日の通勤時間に電車の中で、携帯電話機で学習することも可能になる。
【0068】
(30)本発明に係る学習コンテンツ提示プログラムは、あらかじめユーザの学習用にユーザが一定の目標を達成するために用意されているアイテムを記憶する第1のデータベースと、コンテンツを記憶する第3のデータベースとを有するコンピュータに対して、(a)ユーザから学習目標の入力を受付けるステップと、(b)上記第1のデータベースを参照して、上記ユーザが入力した学習目標に対応するアイテムを抽出するステップと、(c)上記第1のデータベースから抽出したアイテムを含むコンテンツを、上記第3のデータベースから抽出するステップと、(d)上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザが認識できように出力するステップと、を実行させることを特徴としている。
【0069】
このように、本発明に係る学習コンテンツ提示プログラムは、第1のデータベースから抽出した学習効果の実証されたアイテムを使って、第3のデータベースが記憶するコンテンツのマッチングや抽出を行うので、ユーザは多様で新しいコンテンツを常に得ることができ、ユーザに適応してパーソナライズされたコンテンツを使ってユーザは学習し、学習目標を確実に達成できるようになる。
【0070】
また、本発明に係る学習コンテンツ提示プログラムでは、学習目標を達成するために必要なアイテムが抽出されるので、ユーザは自分の学習目標、そして特定のフォーマット、コンテンツのソース、学習コンテンツの提示様式等の学習嗜好に適したアイテムを効率よく学習することができる。これによって、ユーザ個々の関心やモチベーションが高まり、学習装置を最大限に活用することができるため、新しく面白いコンテンツをユーザがいつでも継続的に得られ、固定的な時代遅れのコンテンツにユーザが退屈したり不満を抱いたりするという問題を避けられる。そのため、本発明に係る方法は、ユーザが最終目標を効率よく意欲をもって達成できるようにし、連続的に利用しやすくして、学習プロセスの価値を高め、最終的にユーザが自分の目標を達成する能力を高める。
【0071】
また、アイテムとコンテンツとは、データベースにおいて互いに独立して蓄積されているため、ユーザはパーソナライズされた新しいコンテンツを、多様なソースから多様なフォーマットで選択でき、コンテンツ選択の自由度を高くすることができる。ユーザは、最も興味のあるコンテンツを使って目標に適した学習を行うことができる。そして、それぞれ異なった、従来にない最新のコンテンツからアイテムを各種のフォーマット、様式等で学習できるため面白さが高まり、ユーザのモチベーションを最大にすることができる。たとえば、ユーザはアイテムの復習の際には、従来の学習データベースから得たコンテンツとは別のコンテンツを使うことができる。さらに、学習内容を習得していないのに、同じコンテンツの解答を覚えるという不都合がなくなる。また、異なるコンテンツを用いてアイテムを学習することにより、様々なシチュエーションへの応用力を養うことができる。さらに、実社会で実際に使われていたり、常に新鮮で再生可能な形で利用可能となっている題材(例:テレビ、インターネット、DVD、CD、その他の各種のメディアからの映像、音声、画像、文字など)を学習コンテンツとして使用することもできる。
【0072】
また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法、システムまたはプログラムは、履歴記憶手段により、ユーザが学習したアイテムと各アイテムの学習の記憶強度を示す履歴とを記憶し、上記第1のアイテム抽出手段により、上記履歴又は入力された現在の状態に基づいて、上記入力された学習目標を達成するために必要なアイテムのうちから学習が完了していないアイテムを、これから学習すべきアイテムとして抽出する。
【0073】
本発明の学習コンテンツ提示方法、システムまたはプログラムは、履歴又は入力された現在のレベルに基づいて、学習が完了していないアイテムを抽出する。したがって、ユーザ自身が学習すべき部分および学習済みの部分について管理する必要はなく、重複している部分を避けて学習を行うことが可能となる。たとえば、TOEIC800点と英検1級のように、目的は異なるが重複する学習内容がある場合に、新たな商品を購入する必要がなくなる。自動的に足りないアイテムのみを学習するので、無駄な労力を省き、学習を効率的にする。
【0074】
また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法、システムまたはプログラムは、第2のデータベース更新手段により、上記第2のデータベースに記憶されたアイテムに対して、上記ユーザからの入力情報を受けて、必要なアイテムの追加、不要なアイテムの削除、またはアイテムの状態の変更を行う。
【0075】
本発明に係る学習コンテンツ提示方法、システムまたはプログラムは、第2のデータベースに記憶されたアイテムに対して、必要なアイテムの追加、不要なアイテムの削除、またはアイテムの状態の変更を行うことを可能としている。したがって、ユーザが学びたい学習アイテムを見つけた場合、そのアイテムをリストに追加し、その後のスケジュールに反映することができる。追加後に削除したい場合、アイテムを学習から外すことができ、更には削除したものを再度学習に戻すこともできるため、学習の必要があるアイテムだけを学習できるため、ユーザのニーズに合わせることができ、学習効率が高まる。
【0076】
また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法、システムまたはプログラムは、ユーザの指定したアイテムに関連する履歴を上記履歴記憶手段から読み出して、当該履歴から上記アイテムを学習するために利用した学習コンテンツを表示する第2の出力手段を更に有する。
【0077】
学習したアイテムの用例を簡単に確認することができ、より理解を深めることができる。
【発明の効果】
【0078】
本発明の学習コンテンツ提示方法によれば、第1のデータベースから抽出した学習効果の実証されたアイテムを使って、第3のデータベースが記憶するコンテンツのマッチングや抽出を行うので、ユーザは多様で新しいコンテンツを得ることができ、ユーザに適応してパーソナライズされたコンテンツを使ってユーザは学習し、学習目標を確実に達成できるようになる。
【0079】
また、本発明に係る学習コンテンツ提示方法によれば、学習目標を達成するために必要なアイテムが抽出されるので、自分の学習目標、そして特定のフォーマット、コンテンツのソース、学習コンテンツの提示様式等の学習嗜好に適したアイテムを効率よく学習することができる。これによって、ユーザ個々の関心やモチベーションが高まり、本発明のシステムを最大限に活用することができるため、新しく面白いコンテンツをユーザがいつでも継続的に得られ、固定的な時代遅れのコンテンツにユーザが退屈したり不満を抱いたりするという問題を避けられる。そのため、本発明に係る方法は、ユーザが最終目標を効率よく意欲をもって達成できるようにし、連続的に利用しやすくして、学習プロセスの価値を高め、最終的にユーザが自分の目標を達成する能力を高める。
【0080】
また、アイテムとコンテンツとは、データベースにおいて互いに独立して蓄積されているため、パーソナライズされた新しいコンテンツを、多様なソースから多様なフォーマットで選択でき、コンテンツ選択の自由度を高くすることができる。ユーザは、最も興味のあるコンテンツを使って目標に適した学習を行うことができる。そして、それぞれ異なった、従来にない最新のコンテンツからアイテムを各種のフォーマット、様式等で学習できるため、面白さが高まり、ユーザのモチベーションを最大に向上させることができる。たとえば、ユーザはアイテムの復習の際には、従来の学習データベースから得たコンテンツとは別のコンテンツを使うことができる。さらに、学習内容を習得していないのに、同じコンテンツの解答を覚えるという不都合がなくなる。また、異なるコンテンツを用いてアイテムを学習することにより、様々なシチュエーションへの応用力を養うことができる。さらに、実社会で実際に使われていたり、常に新鮮で再生可能な形で利用可能となっている題材(例:テレビ、インターネット、DVD、CD、その他の各種のメディアからの映像、音声、画像、文字など)を学習コンテンツとして使用することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0081】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0082】
図1は、本発明の実施形態による学習用のコンテンツを得る方法のステップを示すフローチャートである。第1のステップM1で、ユーザは学習装置100へ学習目標を入力するよう求められる。たとえば、学習目標は、共通テストで所望のレベルの成績(たとえば、TOEICのスコア800点)をとることとすることができる。本発明では、学習目標の種類は限られず、数字、文字、グラフィックインターフェースなどを用いて入力する任意の量的または質的目標が含まれる。ステップM1でユーザが学習目標を入力すると、この方法では、入力された学習目標に基づいて第1のデータベース101でアイテムを抽出するクエリが実行される。第1のデータベース101は、通常、そして好ましくは任意の記録媒体(マイクロプロセッサーを用いるシステムのメモリ、DVD、CD-ROM等)に記憶されたアイテムデータベースである。第1のデータベース101には、教育機関または会社が、生徒が入力した学習目標を達成できる見込みが高い、または達成が実証されていると判断したアイテムが記憶されている。たとえば、教育会社の用意した学習コンテンツのデータベースが第1のデータベース101とされ、TOEICのスコア800点を学習目標として入力される場合がありうる。その場合、ステップM2の出力は、TOEIC800点達成のために習う1000個のアイテム群または単語1000語とすることができる。
【0083】
次にステップM3では、装置の一部である第2のデータベース102にステップM2で抽出されたアイテムが格納される。抽出されたアイテムをステップM3で第2のデータベース102に格納することで、入力された学習目標を達成することを確実にしながらも、新しくて、パーソナライズされ、またユーザの個人的な好みに基づいて独自に選ばれた追加のコンテンツを得るために、これらのアイテムが下記のように独立して何度も繰り返して使用できる。
【0084】
ステップM4では、第2のデータベース102から抽出されたアイテムを使って、データベース102から抽出された一つ以上のアイテムと第3のデータベース103に格納されたコンテンツとをマッチングすることによって、第3のデータベース103でクエリを実行する。本発明では、第3のデータベース103を構成するデータベースは特定のものに限られない。第3のデータベース103は、従来にないコンテンツのデータベースを含み、テレビ、ラジオ、DVD、CD、インターネット等の各種のコンテンツソースから得られるものが好ましい。各種のコンテンツソースは、DVDやCDに記録されたコンテンツのようなクローズコンテンツソースを含み、またインターネットでアクセスやクエリ実行が可能なデータベースのようなオープンコンテンツソースも含み得る。
【0085】
ステップM4の具体例では、第2のデータベース102の少なくとも一つのアイテムがマッチング要素として使用され、第3のデータベース103内の同じ要素とのマッチングが行われる。ここで注目すべきことは、特定の第3のデータベース103はシステム、ユーザ、管理者、教師、その他の個人によって決定できることである。たとえば、第2のデータベース102に記憶されているアイテムのうち少なくとも一つのアイテムが、TOEIC800点達成のため習得必須のテキスト形式の単語だったとする。従来の学習プロセスでは、抽出した単語はおそらくテキスト形式で、話や教材用カードの形で提示される。しかし、ここでは、第2のデータベース102から抽出した単語を使って、他のデータベース103のコンテンツが検索される。そして抽出されたコンテンツはニュース形式で所望のフォーマット(映像、文字、音声など)によりその抽出された単語が出力されるものであってもよい。そのようなマッチングがあれば、第3のデータベース103からそのニュースのコンテンツが抽出され、それがユーザへの提示のために第4のデータベース104(図2a参照)に格納されるか、あるいは、第4のデータベース104等のデータベースに格納されることなくユーザに提示される(図2b参照)。
【0086】
第2のデータベース102に記憶されているアイテムを使って第3のデータベース103から新しいコンテンツを検索して取得する処理は、上記に限らず、多数の方法が使用可能である。たとえば、この処理には、ウェブクローラーやそれに関連する処理を使用でき、サーチエンジンやそれに関連する処理を使用でき、一つ以上のサーチロボットやそれに関連する処理を使用でき、またはその他任意の適当なコンテンツサーチや検索ツールまたは処理方法を使用できる。
【0087】
ステップM5では、第4のデータベース104に格納された新しい学習コンテンツが、適当な学習装置やエンジンを使用してユーザに提示される。
【0088】
図1に示した上記の処理は、ユーザの入力した学習目標に基づいて第1のデータベース101から抽出された第2のデータベース102内のその他の個々のアイテムについて繰り返して行うことができる。この処理は、第2のデータベース102に格納されたそれぞれのアイテムを使ってアイテム毎に行うか、あるいは第2のデータベース102に格納されたグループまたはすべてのアイテムを使って一度にまとめて行うことができる。
【0089】
図2aおよび図2bは、図1に記述した方法を使ってユーザの入力した学習目標や嗜好に基づいて柔軟に適応性よく新しいコンテンツを取得する装置(学習コンテンツ提示システム)の概略図である。図2aおよび図2bに示す各装置は、ユーザが情報を入力する学習装置100の入力手段10と図1のステップM1で入力したユーザの目標をもとに検索される第1のデータベース101とを有している。上記したように、第1のデータベース101には、ユーザが入力する可能性のある様々な学習目標を達成すると実証された固定した標準のアイテムが含まれていることが好ましい。第1のデータベース101は、後述するアイテム抽出手段107によって第2のデータベース102と動作可能に連結している。アイテム抽出手段107は、ユーザの入力した学習目標および/または学習嗜好に基づいて第1のデータベース101から一つ以上のアイテム抽出し、この抽出した学習アイテムを第2のデータベース102で格納できるよう送信する。スケジューリング手段106は、第2のデータベースに格納するアイテムのうちどのアイテムをユーザに最も提示する必要があるかを決定し、第2のアイテム抽出手段108に識別情報を提供して第2のアイテム抽出手段108がユーザに最も提示する必要があるアイテムを第2のデータベース102から抽出できるようにする。
【0090】
下記の本発明の実施形態では、第2のアイテム抽出手段108が第2のデータベース102から抽出したアイテムは、新しくて面白く学習意欲の出るコンテンツを第3のデータベース103から得るために使用されるのが好ましい。ただし、図2aには特に示していないが、第2のアイテム抽出手段108が第2のデータベース102から抽出したアイテムは、直接ユーザに提示することもできる。
【0091】
さらに具体的には、第2のアイテム抽出手段108が第2のデータベース102から抽出したアイテムは、コンテンツ抽出手段110が上記マッチング処理で第3のデータベース103からアイテムを抽出するために使用されるのが好ましい。上記したように、第2のアイテム抽出手段108は、第2のデータベース102の一つ以上のアイテムを第3のデータベース103のコンテンツとマッチングするのに使用される。第3のデータベース103に記憶されているコンテンツは、学習に使用できる様々な任意のデータベースのコンテンツでよいが、従来にないコンテンツであることが好ましい。
【0092】
図2aに示すように、コンテンツ抽出手段が第3のデータベース103から抽出したコンテンツは、第4のデータベース104に格納され、適切な学習装置やシステムでユーザに提示できる。
【0093】
あるいは、図2bに示すように、第4のデータベース104を省略することも可能で、コンテンツ抽出手段110が第3のデータベース103から抽出したアイテムは、第4のデータベース104のようなデータベースに先に格納することなく、学習エンジンのような適切な学習装置やシステムで直接ユーザに提示してもよい。
【0094】
図2aおよび図2bに示す本発明の実施形態では、アイテムやコンテンツをユーザに提示するのに様々な選択肢がある。 具体的には、第2のデータベース102から抽出したアイテムのみをユーザに提示することができる。また、第3のデータベース103から抽出した(そして任意で第4のデータベース104に格納された)コンテンツまたはアイテムのみユーザに提示することができる。また、第2のデータベース102から抽出されたアイテムと第3のデータベース103から抽出された(任意で第4のデータベース104に格納される)コンテンツとの組み合わせをユーザに提示することができる。
【0095】
図1の方法と図2aおよび図2bの各装置によると、生徒やユーザは、学習目標の達成を確実にしながらも、高度にパーソナライズされユーザの嗜好に適応し、好きなだけ頻繁に更新したり改めたりできる学習コンテンツを簡単にしかも素早く得ることができる。その結果、学習目標の達成ができ、しかも学習プロセスが最適なものとなるようにユーザの関心、注意、やる気、および学習システムや装置の使用を最大限のものにするコンテンツを、各ユーザの個人的な嗜好に基づいて、たとえその嗜好が経時変化しても、ユーザは簡単にそして繰り返して選択できる。
【0096】
下記の段落では、本発明の様々な実施形態の具体例を説明する。
図3は、学習システム1の構成の一例を示す概略図である。学習システム1(学習コンテンツ提示システム)は、好ましくは、たとえば学習装置100およびPC300(入力手段)を有している。学習装置100およびPC300は、ネットワーク200により通信可能に接続されている。学習装置100は、PC300から受信する情報を基に、スケジューリングや学習目標に適した教材を提供する。学習目標は、ある言語での日常会話、財務、自然科学等の学習分野、及び初級、中級、上級、TOEIC600点等の達成目標を含む情報である。学習分野(カテゴリ)や試験の種類、レベルなど学習目標をユーザが設定でき、学習目標に適したアイテムが抽出されるため、教材を探す手間がかからない。
【0097】
PC300は、ユーザの入力を受け付けて、学習装置100にユーザの指示の情報を送信するとともに、学習装置100からアイテムやコンテンツの情報を受信して、ユーザに学習のサービスを提供する。PC300の機能は、組み込まれた専用のアプリケーション(学習アプリケーション)により実行される。
【0098】
なお、入力手段としての学習用端末は、PC300以外に、携帯電話機310、STB320、またはその他の適したプロセッサーかマイクロプロセッサーを用いるシステム等であってもよい。学習用端末には、その他にPDA等の携帯端末も含まれる。外部サーバ400は、Webページその他のコンテンツを提供する一般的な外部のサーバを概念的に示したものであり、不特定のサーバを意味する。
【0099】
図4は、学習装置100の電気的構成を示すブロック図である。図4に示すように、学習装置100は、アイテムデータベースである第1のデータベース101、マイリストデータベースである第2のデータベース102、コンテンツデータベースであるデータベース103a(第3のデータベース)、パーソナライズした学習コンテンツのデータベースである第4のデータベース104、履歴記憶手段105、スケジューリング手段106、第1のアイテム抽出手段107、第2のアイテム抽出手段108、コンテンツ抽出手段110、第2のデータベース更新手段111、第1の出力手段112、第2の出力手段114、制御手段115、および送受信手段116を有しており、各部は制御バスb1により接続されている。
【0100】
第1のデータベース101は、学習の対象となるコンテンツまたはアイテムを格納しているアイテムデータベースである。アイテムとは、ユーザが学習する最小の構成内容であり、たとえば、単語、熟語、文章、イメージ、音声などを意味する。第1のデータベース101が格納するアイテムには、好ましくは様々な学習分野のアイテムが含まれ、各アイテムはレベル、予想習得時間
、および関連情報(例:例文、音声ファイル)などの情報に対応付けて格納されている。第1のデータベース101は、好ましくはRAMやROM等のメモリ、またはハードディスク等の外部記憶装置により構成されている。
【0101】
第2のデータベース102は、マイリストデータベースとも呼ばれ、ユーザごとに目標を達成するのに必要なアイテムを記憶する。学習装置100はユーザごとにアイテムを管理することで、ユーザのニーズに合わせた学習を提供することができる。第2のデータベース102のマイリストとは、ユーザごとに作成される固有のアイテムのリストである。第2のデータベース102に記憶されるアイテムは、学習開始後に、ユーザの操作、管理者の操作、またはシステムにより添削、追加、削除が可能になっている。ユーザが学びたい学習アイテムを見つけた場合、学習装置100はそのアイテムを第2のデータベース102内のリストに追加し、ユーザに提示するアイテムのその後のスケジュールに反映することができる。追加後に削除したい場合、アイテムをリストから外すことができ、更には削除したものを再度リストに戻すこともできるため、学習の必要があるアイテムだけを学習できるため、ユーザのニーズに合わせることができ、学習効率が高まる。アイテムの追加や削除により、アイテムのアップデートを行うことができる。スケジューリング手段106は、アップデートを行うとともに、学習目標との適合性を再度決定し、学習目標が適切でないと判断すると、その情報をユーザに送信する。第2のデータベース(マイリストデータベース)102では、アイテムに対応付けて、未習得、習得中、習得済または削除のアイテムの状態が記憶されている。第2のデータベース102は、好ましくはRAMやROM等のメモリ、またはハードディスク等の外部記憶装置により構成されている。
【0102】
従来にないコンテンツデータベースでもあるデータベース103a(第3のデータベース)は、学習題材として用意されていなくても学習題材になりうるコンテンツを格納しており、そのコンテンツは、静止画、動画などの画像、文字データ、音声データ、または学習に使用できるその他のコンテンツ等あらゆるフォーマットのものである。データベース103aは、学習用として特に用意されていなくても、学習して学習目標を達成するために使用できるコンテンツを保存していることが好ましい。またデータベース103aは、好ましくは現在最新の情報や様々なソースからのコンテンツを保存している。後で詳しく説明するように、データベース103aからの様々なコンテンツは、学習装置100で使用できるようコンテンツ抽出手段110を使ってインポートすることが可能である。データベース103aは、好ましくはRAMやROM等のメモリ、またはハードディスク等の外部記憶装置により構成されている。
【0103】
このように、従来の学習データベースである第1のデータベース101のアイテム、第2のデータベース102の選択された個人アイテム、およびデータベース103aの潜在的に新しいコンテンツは、互いに独立して蓄積されているため、学習目標達成のために利用できるパーソナライズした最新で独自のコンテンツを選択できる自由度が高い。ユーザは、自分に最も興味のあるコンテンツを使って学習目標に適した学習を行うことができる。また、ユーザが自分で選んだあらゆるコンテンツソースのアイテムを異なるフォーマットで学習できるため、ユーザの関心が最大のものなり、モチベーションが向上する。たとえば、ユーザはアイテムを復習するときには、固定した時代遅れの学習コンテンツとは別のコンテンツを使うことができる。さらに、学習内容を習得していないにもかかわらず解答を覚えるという不都合がなくなる。教材として使用できる実社会の豊富な最新のコンテンツソースから個人的にそして柔軟に選択したコンテンツを使って学習できるので、関心、注意、モチベーションが向上し、ユーザの学習目標を最も効率よく達成できるという独特の利点がある。
【0104】
パーソナライズした学習コンテンツのデータベースである第4のデータベース104は、コンテンツ抽出手段110によりデータベース103a(第3のデータベース)から抽出されたコンテンツを保存している。そのため、第4のデータベース104は、第2のデータベース102のアイテムを基にデータベース103aから選ばれたコンテンツを含んでいる。第4のデータベース104は、好ましくはRAMやROM等のメモリ、またはハードディスク等の外部記憶装置により構成されている。
【0105】
履歴記憶手段105は、ユーザの学習の履歴情報を記憶する。履歴情報には、各アイテムの学習の完了度合いを示す情報その他、ユーザが学習したときのアクションのすべてが含まれる。たとえば、学習スタート時間、コンテンツ情報、アイテム1つ1つに対する学習時間、解答時間、正解・不正解、選択テストで誤答した場合に答えとして選択した誤答アイテム、ストーリーを読む時間、リスニングスピードなどが履歴情報に含まれる。また、履歴情報は、マクロな視点から見た学習履歴の情報とミクロな視点から見た学習履歴の情報とに分けることができる。たとえば、マクロな視点から見た学習履歴の情報には、あるユーザの学習頻度があり、ミクロな視点から見た学習履歴の情報には、あるアイテムがクイズに出された際の回答に要した時間がある。履歴記憶手段105は、好ましくはRAMやROM等のメモリ、またはハードディスク等の外部記憶装置により構成されている。
【0106】
なお、第1のデータベース101、第2のデータベース102、データベース103a(第3のデータベース)、第4のデータベース104および履歴記憶手段105は、概念的にそれぞれ独立したデータベースとして説明しているが、物理的に第1のデータベース101と第2のデータベース102を同じデータベースに入れることや、これらのデータベースすべてを1つにまとめることは可能である。
【0107】
スケジューリング手段106(学習管理システム)は、ユーザの学習のスケジュールを管理する。スケジューリング手段106は、履歴記憶手段105および第2のデータベース(マイリストデータベース)102を参照し、今回の学習で学ぶまたは試験を受ける必要のあるアイテムを特定する。すなわち、スケジューリング手段106は、履歴情報と第2のデータベース(マイリストデータベース)102に記憶されているアイテムの情報を分析し、今回学ぶおよび/または試験を受ける必要のあるアイテムを割り出す。スケジューリング手段106が選択したアイテムは、第2のアイテム抽出手段108により抽出され、学習エンジンを使ってユーザに提示される。スケジューリング手段106は、今回の学習で学ぶおよび/または試験を受ける必要のあるアイテムを特定する際に、好ましくはユーザに提示すべきアイテムを拡張リハーサルシリーズの理論または他の適切なアルゴリムに基づいて特定する。また、スケジューリング手段106は、コンテンツ抽出手段110に指令し、今回の学習で学ぶおよび/または試験を受ける必要のあるアイテムを含むコンテンツを、第3のデータベース(コンテンツデータベース)103aから抽出させる。スケジューリング手段106は、好ましくはCPUにより構成され、コンピュータプログラムがCPUに処理を実行させることにより機能する。
【0108】
第1のアイテム抽出手段107は、学習目標を達成するために学ぶおよび/または試験を受ける必要のあるアイテムを第1のデータベース101から検索、抽出する。学習目標を達成するために必要なアイテムを抽出するため、第1のアイテム抽出手段107によって、自分の学習目標に適したアイテムを効率よく学習できるようになる。第1のアイテム抽出手段107は、入力された学習目標、ユーザの履歴および/または入力された現在の状態に基づいて、第1のデータベース101からアイテムを抽出する。現在の状態には、ユーザの言語力のレベルや学習しようとしている分野等が含まれる。たとえば、TOEIC700点を目標とし、現在の自己のレベルが500点であるユーザには、200点分の学習が目標の達成に必要となる。また、財務についてのアイテムを学習し終えたため、会計についてのアイテムを学習しようとするユーザには、会計分野のアイテムから財務分野のアイテムを差し引いた分のアイテムの学習が必要となる。第1のアイテム抽出手段107は、好ましくはCPUにより構成され、コンピュータプログラムがCPUに処理を実行させることにより機能する。
【0109】
また、第2のアイテム抽出手段108は、学習エンジンアイテム抽出手段とも呼ばれ、スケジューリング手段106のスケジューリングの結果を受けて、第2のデータベース102からアイテムを抽出し、学習したり、復習したり、または試験を受けるべきアイテムを学習エンジンに投入できるようにする。第2のアイテム抽出手段108は、好ましくは履歴又は入力された現在の状態に基づいて、スケジューリング手段106が学習すべきと特定したアイテムを第2のデータベース102から抽出する。つまり、第2のアイテム抽出手段108は、習得済または削除の状態のアイテムは抽出しない。これにより、ユーザ自身が学習すべき部分および学習済みの部分について管理する必要はなく、重複している部分を避けて学習を行うことが可能となる。たとえば、TOEIC800点と英検1級のように、目的は異なるが重複する学習内容がある場合に、TOEIC800点と英検1級のための両方の学習コンテンツを学ぶ必要がなくなる。足りないアイテムのみをユーザは自動的に学習するので、無駄な労力を省き、学習を効率的にする。第2のアイテム抽出手段108は、好ましくはCPUにより構成され、コンピュータプログラムがCPUに処理を実行させることにより機能する。
【0110】
データベース103a(第3のデータベース)に適用するための上記のマッチングは、インターネットその他のソースで既存の任意のサーチエンジンを使って、または上記のような公知の任意のデータマッチング・抽出のソフトウェアプログラムを使って、第2のデータベース102内のアイテムと外部サーバ400のものとで行うことができる。たとえば、学習すべきアイテム(例:神経科学)が第2のデータベース102に含まれており、これをユーザに提示するようスケジューリング手段106が特定した場合、コンテンツ抽出手段110は、そのアイテム「神経科学」を検索クエリとして外部サーバ400またはデータベース103aを検索するのに用いるが、それは所定のニュースウェブページ(例:ユーザ、管理者、またはシステムが選択したXYZニュースのウェブサイト)でもよい。さらに詳しくは、コンテンツ抽出手段110は、公知のサーチエンジンまたは任意の検索ツールや上記の処理を使って、クエリ「神経科学」を所定のウェブサイトに入力し、そのウェブサイトから「神経科学」というキーワードを含む適切なニュース情報やコンテンツを得たり抽出したりする。その結果、通常入手できなかったり学習に使用されないコンテンツを、ユーザの入力した学習目標を達成するための学習用として、第4のデータベース104に格納したり、ユーザに直接提示したりすることができる。
【0111】
ユーザは、PC300から検索条件を入力することが可能になっている。PC300に表示される検索用の画面には、新しいコンテンツのユーザが希望するカテゴリー、フォーマット、ソース等の検索情報を設定可能にするため、チェックボックス、コマンドボタン、テキストボックス等が表示されている。コンテンツ抽出手段110は、必要に応じてユーザの入力した検索条件と第2のデータベース102に記憶されているアイテムとコンテンツデータとのマッチングを自動的に行うこととしてもよい。
【0112】
また、コンテンツ抽出手段110は、ウェブページのデータとマイリスト中のアイテムとのマッチングを行い、加工したウェブページを表示する。この場合には、ユーザはWeb上でブラウズするだけで、表示されるウェブページの中の学ぶべきアイテムが強調して表示される。即ち、学ぶべきアイテムは、好ましくは色、太字テキスト、拡大テキスト、点滅テキスト、音声信号などで強調表示されている。コンテンツ抽出手段110は、好ましくはCPUにより構成され、コンピュータプログラムがCPUに処理を実行させることにより機能する。
【0113】
また、コンテンツ抽出手段110は、クローズコンテンツプロセッサーを含んでもよく、これもアイテムやコンテンツのマッチングを行う。すなわち、コンテンツ抽出手段110は、学習するアイテムにマッチするコンテンツをデータベース103a(第3のデータベース)から検索する。なお、マッチングでは、第2のデータベース(マイリストデータベース)102内のどのアイテムがコンテンツに含まれているのかをチェックする。そして、コンテンツ抽出手段110は、アイテムの含まれているコンテンツを特定の学習用の候補として抽出する。
なお、コンテンツ抽出手段110は、実施形態2で説明するようにオープンコンテンツプロセッサーを含んでもよく、これは、上記のいずれかの処理で、外部サーバ400にアクセスし、外部サーバ400内のコンテンツのデータと第2のデータベース102内のアイテムとのマッチングを行い、抽出したコンテンツのデータを第4のデータベース104にインポートして格納する、もしくは、前もって格納することなく抽出したコンテンツを学習者またはユーザに直接提示できるように好ましくは学習エンジンで送信する。
【0114】
このようなマッチングの処理を行なうことにより、ユーザの関心やモチベーションを最大のものにするように、たとえば、ユーザごとに完全にパーソナライズされ選択されたコンテンツを使って学習することができ、それによって、ユーザが最も効率よく学習目標を達成することを確実にする。前もって各レベルに対して学習すべきアイテムが決まっており、ユーザの学習目標の設定によって、学習目標に対応するアイテムのみが学習コンテンツで強調表示される。
【0115】
コンテンツの候補を抽出する場合には、候補を絞るための所定の基準を設けることができる。基準は、学習効果の高いコンテンツほど上位に位置づけられるように定めるのが好ましい。たとえば、含まれるアイテム数が多いコンテンツほど学習効果が高い。また、学習の緊急度(Urgency)が高いアイテムが含まれるコンテンツほど、学習効果が高い。学習の緊急度とは、各アイテムについて学習履歴により決まるその時点での学習の必要度を指す。あるアイテムについての学習の緊急度は、以前そのアイテムを学習した時期、そのアイテムを学習した回数、テストに対する正答率、解答の速さ、誤答したテストの難易度、合計の学習時間等の因子により決定される。たとえば、10日前に学習したアイテムより、30日前に学習したアイテムの方が緊急度は高くなる。なお、コンテンツ抽出手段110は、ユーザにより直接学習するコンテンツが指定されている場合には動作しない。
また、コンテンツの候補を絞るための所定の基準として、含まれる各アイテムの数とそれぞれのアイテムの緊急度との積を合計したものを指標としてもよい。たとえば、緊急度0.1のアイテムが4つ、緊急度0.2のアイテムが3つ含まれるコンテンツの指標は、0.1×4+0.2×3=1となる。このような重み付けにより、各コンテンツについての指標を算出し、大小を比較して上位のコンテンツを候補とすることができる。
【0116】
また、コンテンツ抽出手段110は、学習用端末(入力手段)に適したフォーマットおよびユーザが入力した希望のフォーマットのコンテンツを抽出する。たとえば学習用端末が携帯電話機310である場合には、携帯電話機用のコンテンツをユーザの選んだフォーマット(例:文字、映像、音声)で抽出する。なお、データベース103a(第3のデータベース)に携帯電話機用にコンテンツが準備されていない場合は、オリジナルのコンテンツを携帯電話機用のファイル形式及びサイズに加工する。
【0117】
第2のデータベース更新手段111は、PC300(入力手段)からユーザの入力した情報を受信して、マイリスト内にアイテムを追加したり、マイリスト内のアイテムを削除する。また、第2のデータベース更新手段は、ユーザからの入力情報を受けてアイテムの状態の変更を行う。アイテムの状態には、未習得、習得済および削除がある。たとえば、ユーザは「beneficial」という単語を習得したとき、アイテム「beneficial」の状態が「未習得」から「習得済」に第2のデータベース更新手段により変更される。「習得済」または「削除」の状態になったアイテムは、第2のアイテム抽出手段108により抽出されない。第2のデータベース更新手段111は、好ましくはCPUにより構成され、コンピュータプログラムがCPUに処理を実行させることにより機能する。
【0118】
第1の出力手段112(学習コンテンツ出力手段)は、学習コンテンツのデータを作成し、PC300に送信する。学習コンテンツとは、学習用に加工されたコンテンツであり、たとえば選択されたコンテンツに含まれる学習すべきアイテムを強調表示したコンテンツである。強調表示には、拡大表示、太字表示、下線付表示、点滅表示、異なる色での表示、または対象のアイテムのみの表示がある。第1の出力手段112は、好ましくはCPUにより構成され、コンピュータプログラムがCPUに処理を実行させることにより機能する。
【0119】
学習コンテンツでは抽出されたアイテムが強調して表示されるため、アイテムの使われ方が一目でわかり、ユーザは学習しやすくなる。アイテムをクリックしたときに、アイテムの意味や発音が表示されるような機能を持たせることも容易に行なうことができる。
【0120】
このように、第1の出力手段112は、ユーザが選択するコンテンツに対して強調表示の処理を行うため、たとえば、能力の異なる学習者が様々なプログラムを使って学習を行えるようになる。前もって各レベルに対しての学習アイテムが決まっており、予め設定された学習目標に対応するアイテムのみが学習コンテンツの再生時に強調表示される。
【0121】
第2の出力手段114(コンテンツ履歴保存データ出力手段)は、復習の際に、ユーザの指定したアイテムに関連する履歴情報を履歴記憶手段105から読み出して、履歴情報からアイテムを学習するために利用した学習コンテンツを出力する。たとえば、ユーザにより特定のアイテムが指定されたとき、コンテンツの分野を示すクリップボタンを表示する。示される分野には、そのアイテムを学習するのに利用した学習コンテンツが含まれる。クリップボタンがクリックされると、各コンテンツのタイトルを一覧表示し、さらに特定のタイトルがクリックされたときには、そのコンテンツを再生する。コンテンツの再生には、映像や音声による出力が含まれることが好ましい。学習コンテンツの中から、学習したアイテムが用いられた文章のみ、またはその前後の文章を含む表示とするのが好ましい。学習したアイテムが用いられた部分を表示することで確認を容易にし、復習の効果を高めている。このように、学習したアイテムの用例を簡単に確認することができ、より理解を深めることができる。
【0122】
制御手段115は、好ましくはCPUにより構成され、コンピュータプログラムがCPUに処理を実行させることにより機能し、上記した各部100〜116のすべての制御を行なう。また、送受信手段116は、学習装置100のネットワーク200に対するインターフェースであり、コンテンツデータの受信、学習コンテンツデータの送信、選択情報の受信等を行う。また、制御バスb1は、各部の間の信号やデータの送受に用いられる幹線を概念的に示したものである。
【0123】
次に、データベースに蓄積されるアイテムおよびアイテムの属性について説明する。図5は、第1のデータベース101に蓄積されるアイテムおよびアイテムの属性を示すテーブルである。図5に示すように、アイテムは、学習目標に対応付けて記憶されている。学習目標は、分野およびレベルで区別される。たとえば、「previous」という単語は、ユーザが「日常」の分野を選んだ場合に、第1のアイテム抽出手段107により抽出される。また、ユーザが「TOEIC500」の分野を選んだ場合にも、「previous」が抽出される。
【0124】
「previous」というアイテムには、発音「pri’:viэs」、意味「以前の」、品詞「形容詞」、例文「The previous owners of this house moved to Hokkaido.」および例文訳「この家の以前の持ち主は北海道に引っ越しました。」が対応付けて記憶されている。「previous」が抽出される場合には、学習目標を含め、これらの属性も同時に抽出される。なお、図5に示すテーブルは一例であって、記憶する属性の種類はこれより多くても少なくてもよい。
【0125】
図6は、第2のデータベース(マイリストデータベース)102に蓄積されるアイテムおよびアイテムの属性を示すテーブルである。第2のデータベース102には、第1のデータベース101から抽出されたアイテムおよびアイテムの属性が記憶される。たとえば、「日常」および「財務」の分野で、TOEIC700のレベルに到達することをユーザが学習目標として入力したときには、「日常」および「財務」の分野で、「TOEIC700」の属性を有するアイテムが抽出されて、第2のデータベース102に保存される。なお、学習目標は、上記のものに限られず、その他の学習分野、試験の種類、目標スコア等も含む。
【0126】
第2のデータベース102では、アイテムを習得したか、まだ習得していないかを示す「習得」の属性およびアイテムを追加するときにどこから追加したかを示す「ソース」の属性がアイテムに対応付けて記憶されている。「習得」の属性が、「未」または「習得中」であるアイテムは、第2のアイテム抽出手段108が今回学習すべきアイテムを抽出する際に抽出の対象となる。一方、「習得」の属性が、「済」または「削除」である場合には、抽出の対象とならない。
【0127】
「済」と「削除」とについては進捗のチェックのために区別してフラグを立てることとすると進行度の管理に都合が良い。たとえば、学習目標を達成するには500語習得するする必要があるとし、学習中にユーザが50のアイテムをマイリストへ追加したとする。この場合、全体で学ぶ必要のあるアイテム数は550アイテムとなる。さらにユーザが10のアイテムの削除を行った場合には、合計学習アイテム数は、550−10=540となる。進行度(%)は、習得済み÷合計学習アイテム数で示されるため、「済」を「削除」と区別することで、削除するアイテムの履歴を残しつつ、進行度(%)を正確に管理することができる。
また、「未」および「習得中」の区別も同様に、学習の進行度をチェックに役立つ。「未」とは、まだ学習を一回も行っていない状態を指し、「習得中」とは習得はしていないが、何回か学習を行っている状態を指す。
【0128】
マイリスト中のアイテムの「ソース」については、たとえば学習システム1中の第1のデータベース101から抽出したものについては、「システム」として記憶し、ユーザが後から追加したものについては「ユーザ」として記憶する。このように区別することで、たとえば、「システム」をソースとするアイテムを重点的に学習し、学習目標の達成を重視した学習を行うことができる。
【0129】
次に、スケジューリング手段106がアイテムの復習を加味したスケジュールを立てる場合に利用する拡張リハーサルシリーズの理論について説明する。図7は、拡張リハーサルシリーズを示すグラフである。図の縦軸は、記憶強度を示し、横軸は時間を示している。図中の1回目、2回目・・の表示は、復習回数を示している。
【0130】
拡張リハーサルシリーズとは、学習においてリハーサル(復習)を行った際に、記憶保持に最も効果的なリハーサル間の間隔のシリーズ(連続)を意味する。拡張リハーサルシリーズに基づくリハーサルでは、リハーサル間の間隔がリハーサル毎に広がっていく。拡張リハーサルシリーズに従い、復習を行うと、減衰した記憶の活性度が再活性化され、学習した知識が長期記憶により保存されやすくなり、再生率が高まる。リハーサルは少し忘れかけるころに行うほうが、記憶が強化されるので記憶の減衰が小さくなるのに合わせて、リハーサル間の間隔を広げることが有効である。図に示す例のように、目標とする記憶レベルを維持するには、少しずつ間隔を開けながら復習するのが効果的である。学習装置は、この拡張リハーサルシリーズを用い、徐々に長くなるインターバルを置いて、一つのアイテム出題することにより、効率よく記憶を定着させることを可能にしている。また、テストで間違えた場合等、一定条件を満たしたときには復習間隔を収縮させて、記憶の再活性化量が多くなるように学習間隔を調整する。その結果、記憶強度の減衰を緩やかにすることができる。また、復習間隔の管理を自動で行なえるため、ユーザの負担を軽減することができる。
【0131】
図8は、復習曲線表を示す図である。表の数値は、アイテムが最初に学習されてからの日数により、復習すべき時期を示している。図8に示すように、難易度の低いアイテムほど、復習の間隔が広くなっている。たとえば、アイテムごとに難易度を対応付けて第1のデータベース101に記憶させ、一方で図8に示すような表を記憶させておき、学習したアイテムの復習の間隔が復習曲線表に近くなるように、第2のアイテム抽出手段108はアイテムを抽出する。たとえば、「previous」の難易度が3であるときには、スケジューリング手段106は、ユーザが最初に「previous」を学習してから、2日後に2回目、5日後に3回目の復習がなされるようにスケジューリングを行なう。
復習の際に行なわれたテストで、ユーザの解答が誤りだった場合には、難易度を一つ上げて復習間隔を本来のものから収縮させる。たとえば、難易度3のアイテムについて、3回目の復習の際のテストに誤答した場合には、次の間隔が10日から8日となり、2日分収縮される。
【0132】
次に、学習用端末(入力手段)の一例としてPC300の構成を説明する。図9は、PC300の機能ブロック図である。図9に示すように、PC300は、好ましくは記憶手段301、表示手段302、操作手段303、制御手段305、送受信手段306を有しており、各部は制御バスb2により接続されている。
【0133】
記憶手段301は、学習アプリケーション、受信情報、ユーザ情報等を記憶する。記憶手段301は、好ましくはRAMやROM等のメモリ、またはハードディスク等の外部記憶装置により構成されている。
【0134】
表示手段302は、各種操作用の選択画面の表示や、学習コンテンツの表示を行う。表示手段302は、好ましくは液晶ディスプレイにより構成されるが、これに限らず、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイにより構成されてもよい。なお、この他、スピーカーなどの音データの出力手段を設けてもよい。
【0135】
操作手段303は、好ましくはキーボード、ボタン、あるいはマウス等のポインティングデバイスにより構成され、ユーザの操作を受付ける。たとえば、表示手段302にコンテンツの候補が表示され、PC300が選択を受付ける状態にあるときには、キーボードやマウスからの入力により学習したいコンテンツを選ぶことが可能になる。
【0136】
制御手段305は、好ましくはCPUにより構成され、コンピュータプログラムがCPUに処理を実行させることにより機能し、各部の制御を行う。送受信手段306は、PC300のネットワーク200に対するインターフェースであり、コンテンツの選択情報を送信し、学習コンテンツを受信する。制御バスb2は、各部の間の信号やデータの送受に用いられる幹線を概念的に示したものである。
【0137】
なお、上記の説明では、学習システム1を、好ましくはネットワーク200を介する構成として記載しているが、ネットワーク200を経由せず、表示手段や操作手段を有する学習装置単体により目標設定からマイリストの作成および学習コンテンツの提供のすべてを行うことも可能である。
【0138】
次に、上記のように構成される学習システム1の動作を説明する。図10は、学習システム1の特徴的な動作を示すフローチャートである。
【0139】
まず、PC300において学習アプリケーションが起動されると、PC300は、学習装置100と通信し、学習装置100は、ユーザおよび学習用端末を認証する認証処理を行う(ステップS1)。次に、学習装置100は、既に学習目標が設定済みか否かを判定する(ステップS2)。目標設定が済んでいないときには、PC300は、表示手段302に学習目標の設定画面を表示し、ユーザから学習目標その他の入力を受付ける(ステップS3)。学習目標以外の入力事項には、学習期間、一回の学習量や学習間隔がある。これらについては後で詳しく述べる。PC300は学習目標のデータを送信し、学習装置100は学習目標のデータを受信する(ステップS4)。スケジューリング手段106は、1回の学習で学ぶべきアイテム数を算出する(ステップS5)。
【0140】
スケジューリング手段106は、算出結果に基づいて、学習目標が適切か否かを判定する(ステップS6)。たとえば、一定の基準を設け、1回で学習するアイテム数が40を超えたときには不適切と判定する。学習目的が不適切であると判定されたときには、学習装置100は、その情報をPC300に送信し、PC300は表示手段302により、不適切の表示を行う(ステップS7)。
【0141】
一方、学習目標が適切である場合には、学習装置100は、その情報をPC300に送信し、PC300は表示手段302により、適切の表示を行う(ステップS8)。そして、第1のアイテム抽出手段107は、学習目標を達成するのに必要なアイテムを第1のデータベース101から抽出する(ステップS9)。第1のアイテム抽出手段107は、抽出したアイテムを第2のデータベース(マイリストデータベース)102に記憶させる(ステップS10)。そして、ステップS11へ進む。
【0142】
一方、学習目標が設定済みであった場合には、学習装置100は、学習コンテンツの提供処理を行う(ステップS11)。学習コンテンツの提供処理とは、コンテンツの候補の抽出、コンテンツの選択および学習コンテンツの作成を含む処理である。詳細については後述する。学習コンテンツの提供処理が終わったら、学習結果および進行状況の表示を行い(ステップS12)、PC300はアプリケーションを終了する。学習結果および進行状況の表示とは、たとえば、今回学習したコンテンツのアイテム数や学習を終えるのにかかった所要時間、新たに学習したアイテム数や未学習のアイテム数の表示をいう。
【0143】
図11は、学習コンテンツの提供処理を示すフローチャートである。まず、学習コンテンツの提供処理がスタートすると、第2のアイテム抽出手段108が、第2のデータベース102から今回学習すべきアイテムの抽出を行う(ステップT1)。今回学習すべきアイテムとしては、新規学習用のアイテム、復習用のアイテムおよびテスト用のアイテムが抽出される。次に、コンテンツ抽出手段110は、データベース103a(第3のデータベース)に格納されているコンテンツから今回学習すべきアイテムの多く含まれるコンテンツを候補として抽出する(ステップT2)。コンテンツの候補は、新規学習用のアイテム、復習用のアイテムおよびテスト用のアイテムのそれぞれについて別々に抽出される。
【0144】
学習装置100は、抽出されたコンテンツの候補を示すデータをPC300に送信し、PC300は、学習メニューの選択画面を表示する(ステップT3)。
上記のコンテンツの候補を抽出するステップは、たとえば、コンテンツ抽出手段110が、複数の第3のデータベースから、コンテンツを抽出するために用いるデータベースを選択するか、又は第3のデータベースに含まれるコンテンツを分類する複数のカテゴリから一つのカテゴリを選択することにより行なわれる。
学習メニューには、「新規学習」、「復習」および「テスト」がある。PC300は、ユーザからの学習メニューを選択する入力を受付ける(ステップT4)。学習メニューの入力を受付けたら、PC300は、入力された学習メニューに対応するコンテンツの候補を表示し(ステップT5)ユーザからのコンテンツを選択する操作を受付ける(ステップT6)。
また、上記のコンテンツをユーザに選択させるステップは、たとえば各端末(入力手段)により、複数の第3のデータベースから、コンテンツを抽出するために用いるデータベースとして一つの第3のデータベースをユーザに選択するように促すか、又は第3のデータベースに含まれるコンテンツを分類する複数のカテゴリから一つのカテゴリをユーザに選択するように促すことにより行なうことができる。
【0145】
次に、第1の出力手段112は、選択されたコンテンツをもとに、今回学習すべきアイテムの部分を好ましくは強調表示した学習コンテンツを作成して(ステップT7)、学習コンテンツをPC300に送信する。この強調表示の作成は、例えば、HTML形式で記述されている場合には、強調したい文字の前後に、<font color = red> ・・・・ </font>とタグを挿入し、当該アイテムの箇所をフォントを変更したり、また太字表示にするなどの処理を行って強調する。
【0146】
そして、PC300は、学習コンテンツを受信する(ステップT8)。PC300は、学習メニューとしてテストが選択されたか否かを判定し(ステップT9)、テストが選択されてないときには、学習コンテンツを再生し(ステップT10)、学習コンテンツの提供処理を終える。テストが選択されているときには、テストを実行し、その中でテスト用の学習コンテンツを再生し(ステップT11)、学習コンテンツの提供処理を終える。
【0147】
なお、データベース103a(第3のデータベース)の内容をユーザが直接閲覧できるようにして、データベース全体から学習したいコンテンツを選択する構成としてもよい。その際は、第1の出力手段112が選択されたコンテンツと第2のデータベース102に保存されているアイテムのマッチングを行い、第1の出力手段112が学習コンテンツを作成しPC300に送信する。なお、マッチングでは、第1の出力手段112が第2のデータベース102内のどのアイテムが選択されたコンテンツに含まれているのかチェックする。
【0148】
上記の学習目標の設定について、説明する。図12は、学習目標の設定画面の表示例を示す図である。図12に示すように、表示画面302(表示手段)には、設定用領域510が表示されており、設定用領域510には、学習目標用の領域520、スケジュール用の領域530、学習用端末の領域540およびコメント表示領域550が割り当てられている。
【0149】
学習目標用の領域520には、試験種別を選択するためのチェックボックス522、目標スコアを入力するためのテキストボックス523が設けられている。たとえば、ユーザがTOEICで780のスコアを達成したいと考えている場合には、試験種別を選択するためのチェックボックス522で「TOEIC」のボックスを選択し、目標スコアを入力するためのテキストボックス523に「780」を入力する。
【0150】
また、学習目標用の領域520には、学習期間を表示する期間表示バー525および現在のレベルを表示するレベル表示バー526が設けられている。図12の画面表示例は、期間表示バー525およびレベル表示バー526から、ユーザが学習目標を8ヶ月で達成しようとしており、現在のユーザの語彙力は4500語を習得しているレベルであることを示している。
【0151】
また、学習目標用の領域520には、達成日を設定する達成日設定ボックス527が設けられている。図12の画面表示例では、ユーザにより達成日が2005年3月3日に設定されている。学習目標用の領域520には、今後学習するコンテンツのアイテム数、一週あたりの学習日数および一日あたりのセッション数を表示する予定表示領域528が設けられている。これにより、ユーザは今後の学習計画を立て易くなる。これらの操作の受付けおよび表示は、PC300の制御手段305により制御されている。
【0152】
スケジュール用の領域530では、これまでの学習履歴531および今後の学習予定532をグラフで示している。グラフの横軸は学習開始から学習終了までの期間を、縦軸は一日あたり学習へ割り当てる時間を示している。破線の位置は、現在を示している。
【0153】
学習用端末の領域540には、学習用端末および登録状況が示されている。ユーザは、利用する学習用端末の登録を予め行う。コメント表示領域550には、今後の学習のペース配分等の各種のコメントが表示される。
【0154】
入力された学習目標のデータは学習装置100へ送信され、学習装置100はスケジューリング手段106で学習目標の適合性を判定する。適合性判定の基準は、たとえば以下のように設定することが可能である。すなわち、「習得の所要時間」として(予想習得時間の合計)を算出するとともに、「学習可能時間」として(学習日数)×(一日の学習時間)×(週の学習頻度)/7を算出する。「習得の所要時間」が「学習可能時間」以下である場合には、制御手段115は、学習目標を適切と判定し、「習得の所要時間」が「学習可能時間」を超える場合には、不適切と判定する。
【0155】
ここで、予想習得時間とは、ある特定のアイテムを習得するのに要する予想学習時間を指し、実験データをもとに開発者、管理者または指導者によって設定される。予想習得時間は、アイテムに対応付けて第1のデータベース101に格納され、これらを学習すべきアイテムについて合計することで予想習得時間の合計が算出される。たとえば、現在のスコアがTOIEC700点の人が800点を目指す場合と、600点の人が800点を目指す場合では、予想習得時間の上限が変わる。
【0156】
一般的には、学習目的の達成に必要なアイテム数を計算し、アイテム数の合計から習得必要時間の予想を行う。コンテンツについても考慮する場合には、(予測習得時間の合計)=(1つの学習アイテムを習得するのに要する時間)×(目標を達成するのに必要なアイテム数)+(1つのコンテンツの再生時間)×(目標を達成するのに必要なコンテンツ再生回数)という式により予測習得時間の合計が求められる。
【0157】
1つのアイテムを習得するのに要する時間は、他のシステムにおける過去のユーザのデータに基づき、シミュレーションを行なうことで算出され、アイテムごとに対応付けて記憶されている。習得時間は、ターゲットユーザを対象に試験的運用を行い、結果のデータから算出してもよい。
【0158】
目標を達成するのに必要なアイテム数は、たとえばTOEIC700を達成するのに必須となる1000語というようにテーマ毎に設定されたアイテム数となる。さらには、ユーザの現在のレベルから目標までに必要なアイテム数を算出することでも求められる。たとえば、現在のレベルが入力されないときには、TOEIC700を目標とすると必要なアイテム数は1000語となるが、現在のレベルをTOEIC500と設定すると、TOEIC600を達成するのに必須となる1000語も含まれるため、合計で2000語となる。これらのアイテム数の算出は、スケジューリング手段106が行ない、上記のアイテム数に従うアイテムの抽出は、第1のアイテム抽出手段107が行う。
【0159】
また、各アイテムの予想習得時間の代わりに学習目標毎に予想合計習得時間が設定されていてもよい。1つのコンテンツの学習に要する時間は、ストーリーの平均の長さから算出され、データベース103a(第3のデータベース)にあらかじめコンテンツに対応付けて記憶されている。目標を達成するのに必要な学習回数は目標を達成するのに必要なアイテム数と1回の学習で学習されるアイテム数とから算出される。1回の学習で学習される学習アイテム数はあらかじめメモリに記憶されている。たとえば、TOEICのスコア500レベルの単語は1回の学習に平均15語、TOEICのスコア700レベルの単語は1回の学習に平均10語含まれている。
【0160】
次に、コンテンツの候補から学習するコンテンツを選択する場面について説明する。図13は、コンテンツ選択画面の表示例を示す図である。画面は、コンテンツ抽出手段110によりPC300へ出力されたデータをPC300が表示手段302に表示したものである。図13に示すように、表示画面302は、ニュースゾーン560、エンターテイメントゾーン561およびナリッジゾーン562にカテゴリごとに分けられている。表示画面302は、コンテンツの候補を、ユーザが優先的に選択できるように、所定の基準に従った順位で一覧表示している。ユーザは学習効果の高いコンテンツを優先的に選択することができる。また、一覧表示されるコンテンツは、豊富なコンテンツから抽出されるため、ユーザを飽きさせず引きつけることができる。
【0161】
ニュースゾーン560には、国内、外交、科学等のニュース番組のコンテンツが、エンターテイメントゾーン561には、映画やドラマの番組のコンテンツが、ナリッジゾーン562には、世界遺産や宇宙に関する番組のコンテンツが候補として表示されている。
【0162】
各ゾーンでは、タグ564をクリックすることで次の候補に進むことができる。ストーリーのボタンをクリックすると、そのストーリーの学習コンテンツが作成される。これらの操作の受付けおよび表示は、PC300の制御手段305により制御されている。
【0163】
次に、学習コンテンツの再生について説明する。図14および図15は、学習コンテンツの再生画面を示す図である。図14の表示例では、表示画面302に画像600が表示されるとともに、ストーリーを示すテキスト601が表示される。テキスト601の中では、今回学習すべきアイテムが太字表示とされて、強調表示されている。また、図15に示すテキスト602の中では、「prefecture」等の今回学習すべきアイテムのみが表示され、他の語句が消されることで、今回学習すべきアイテムが強調表示されている。どちらも例においても、テキスト表示に伴って音声が流される。たとえば、他の語句が消される場合には、見えない語について音声から推測しながらアイテムを学習するため、難易度が高くなる。このように、ユーザのレベルや好みにより強調表示は様々な形態で行われうる。
【0164】
図16は、動画の学習コンテンツの表示例を示す図である。図14に示すように、表示画面302に動画表示領域610およびテキスト表示領域611が設けられている。図中の表示例では、動画表示領域610にニュース番組の映像が表示され、アンカーパーソンがニュースの導入部分を伝えているのが映し出されている。動画表示領域610に表示される動画に合わせて、音声が流され、テキストがテキスト表示領域611に表示される。テキスト表示領域611に表示されるテキストでは、今回学習すべきアイテムが強調表示される。図中の例では、「buzz」が強調表示されている。それと同時に、動画表示領域610の下には学習すべきアイテム「buzz」621が大きく表示される。
【0165】
また、動画表示領域610の下には「再生」、「一時停止」および「巻き戻し」のボタンと音量調節用のバーとが設けられた操作領域620が表示されている。たとえば、聞き漏らしがあったときには、操作により巻戻して聞き直すことができる。表示画面302の右端には、学習すべきアイテムの一覧が表示された一覧表示領域640が設けられている。一覧表示領域640には、学習すべきアイテムのうち、再生するコンテンツのテキストに含まれるアイテム「go public」や「buzz」等が列挙されている。
【0166】
表示画面302の左下の隅に表示されているファイルのアイコン650は、マイリストへの入口を示すアイコンである。一方、表示画面302の右下に表示されているアイテムの概略を表示する表示領域665には、コンテンツのテキストからユーザが選択したアイテムの意味や品詞が表示される。表示領域665には、マイリストへの追加を指示するための「add to my list(マイリストへ追加)」ボタン666が表示されている。表示画面302の右下の隅には、次の学習へ進むときに押す「continue」ボタン668が表示されている。
ストーリーの再生による全体の学習が終わると、個別にアイテムを学習する状態へと移る。自動で、次の画面に移ってもよいし、準備ができたら「continue」ボタン668を押すこととしてもよい。
【0167】
図17は、個別にアイテムを学習する状態になったときの表示例を示す図である。PC300は、図16の一覧表示領域640に列挙されているアイテムの中から「go public」が選択された場合に、図17に示すように選択されたアイテム671を大きく表示し、その下側に品詞や意味672を表示する。他のアイテムが選択された場合も同様な表示となる。なお、意味や品詞だけでなく、その他の属性もアイテムとともに表示してもよい。アイコン673は、アイテムの意味や品詞を学習し終えたら、次のアイテムに進むためのボタン(いわゆるNEXTボタン)である。
【0168】
次に、学習結果および進行状況の表示を説明する。学習結果および進行状況の表示は、学習の途中であっても、学習の前後であっても任意にユーザが確認することができるようになっている。図18は、学習結果および進行状況の表示例を示す図である。学習結果および進行状況が表示されると、表示画面302には学習結果の表示領域680が設けられる。学習結果の表示領域680には、学習したコンテンツの数やアイテムの数等、今回行なった学習内容が表示され、同時にアドバイス等も表示される。デフォルトでは、英語により表示されるが、日本語または他の言語変換ボタン681をクリックすることにより学習結果の表示を日本語にすることができる。学習結果の概略の表示領域685には、学習結果が数値等により簡略的に表示される。たとえば、今回の学習時間、新たに学習したコンテンツ数、新たなに学習したアイテム数等が表示される。
【0169】
報奨のための表示領域690には、学習により新たに獲得したポイント数や累積のポイント数が表示される。表示領域690には、「get prize」の受取ボタン691が表示される。受取ボタン691がクリックされることにより、学習装置100はユーザへポイントに応じた報奨を与える。たとえば、受取ボタン691がクリックされることで、PC300のアクセスが、キャラクターグッズのグッズ選択用のサイトにリダイレクト(接続先の転送)される。ユーザが好みのグッズを選択し、宛先等を入力すると、後日グッズが配送される。報奨は、様々な形式をとることができ、これに限定されない。なお、これらの操作の受付けおよび表示は、PC300の制御手段305により制御されている。
【0170】
図16の表示画面で、マイリストのアイコンがクリックされたときには、PC300はマイリストとして第2のデータベース102に含まれるアイテムを表示する。PC300は、ユーザによるマイリストの編集操作を受付ける。図19は、マイリストの編集画面の表示例を示す図である。表示画面302には、マイリストの内容を表示するマイリスト表示領域700が設けられている。マイリスト表示領域700には、現在のコンテンツに含まれるアイテムを示す領域710、格納されるすべてのアイテムを示す領域720、アイテムを検索するための検索領域730、およびアイテムにカーソルを合わせたとき、そのアイテムの意味や品詞を表示する領域740がある。表示されるアイテムは、カッコ内にコンテンツの候補に出現する出現回数を伴って表示される。すべてのアイテムを示す領域720には、「strong」、「fine」、「Weak」および「All」のボタンがそれぞれ設けられている。これらをクリックすると、記憶強度の強弱によりアイテムを整理することが可能となっている。たとえば、「strong」のボタンをクリックすることにより、記憶強度の高いアイテムを一番前に集めることができる。
【0171】
学習装置100は、第2のデータベース更新手段111により、マイリストへのアイテムの追加や削除が随時可能となるように設計されている。学習目標の設定から抽出されずマイリストには含まれていないが、ユーザ自身が学習したいと思うアイテムを見つける場合がある。アイテムをマイリストに追加するまでの動作を以下に説明する。
【0172】
ユーザは、PC300を操作することで、追加したいアイテムを選択し、「マイリストへ追加」ボタンを選択(クリック)する。選択されたアイテムの情報は学習装置100に送信され、第2のデータベース(マイリストデータベース)102に記憶される。このようにして、追加されたアイテムは、既に存在するアイテムと同様に扱われる。たとえば、100語を新たに追加した場合に、学習目標の適合性の判定において、学習目標が達成不可能と判断されることもありうる。その場合には、学習装置100は、目標とする学習終了日などの変更を行うようにアドバイスのデータをPC300に送信し、PC300は表示手段302によりこれを表示してもよい。
【0173】
一方、ユーザによりマイリストからアイテムが削除される場合も生じうる。これ以上学習する必要がないとユーザが判断したアイテムがある場合がある。そのような場合には、そのアイテムを選択し、「マイリスト削除」ボタンを選択することでアイテムは削除可能である。そのような場合には、削除の情報がPC300から学習装置100に伝えられ、第2のデータベース更新手段111がアイテムの属性を削除とする。また、学習装置100が所定のアイテムをユーザが習得したと判断した場合には、そのアイテムは習得済みの属性を有することになり、ユーザには提示されない。そのため、ユーザが自らアイテムを削除できるのは、まだ学習装置100がそのアイテムの学習を必要と判断しているときに限られる。
【0174】
たとえば、ユーザが所定のアイテム「previous」を削除する選択を行なったときには、第2のデータベース更新手段111が、第2のデータベース(マイリストデータベース)102のアイテム「previous」に「削除」のフラグを立てる。再度ユーザが学習アイテム「previous」の学習を望む場合には、ユーザが再学習を選択することで、学習装置100に情報が伝えられ、第2のデータベース更新手段111が動作することにより、再度アイテム「previous」を学習可能な状態に戻すことができる。ユーザが再学習を選択したときには、第2のデータベース(マイリストデータベース)102のアイテム「previous」の「削除」のフラグが「未習得」へと変更される。
なお、上記の実施形態では、学習装置100は、データベース103a(第3のデータベース)に蓄積される複数のコンテンツから候補の抽出を行うが、学習に用いるコンテンツを予め決定しておくことも可能である。その場合には、学習目標の異なるユーザが同じコンテンツを用いて学習することになる。学習目標によって学習するアイテムは異なるが、第1の出力手段112が、それぞれのユーザについて学習するアイテムを強調表示する。したがって、英語レベルの高い人も低い人も、同じコンテンツを使って学習を行える。また、異なる分野を勉強するユーザも同じコンテンツで学習することが可能となる。
【0175】
(実施形態2)
上記の実施形態では、学習装置100は、固定されたクローズコンテンツデータベースであるデータベース103aからコンテンツの候補の抽出を行うが、ネットワーク200を介して外部サーバ400(第3のデータベース)からコンテンツの候補を取得してもよい。データベース103aが蓄積するコンテンツ数は限られるのに対し、学習装置100は、ネットワーク200を介することでコンテンツ数に限定のないオープンなソースからコンテンツを取得することができる。すなわち、学習装置100は、コンテンツに限定のない記憶媒体又は記憶装置から選択されたコンテンツを取得する。たとえば、Web上にアップロードされた豊富なコンテンツを学習用に用いることが可能になり、絶えず新しいコンテンツを学習に用いることができる。
【0176】
図20および図21は、第3のデータベースをオープンソースとして利用する場合の学習コンテンツの提供処理を示すフローチャートである。学習コンテンツの提供処理がスタートすると、まず、PC300は、ユーザからチャンネルサイトおよびフィット数の入力を受付ける(ステップP1)。チャンネルとは、たとえばAファイナンス(http://finance.A.com/)やBネット(http://www.net.B.co.jp/)など随時内容がアップデートされるサイトを指す。フィット数とは、抽出(検索)するコンテンツに含まれるアイテムの数または割合をいう。たとえば、フィット数が10アイテムの場合、コンテンツ抽出手段110は、第1のデータベース101に含まれるアイテムを最低10含むコンテンツを抽出する。フィット数が高いと、しきい値が高くなるため、コンテンツが厳選される。
【0177】
次に、PC300は、このような検索条件を学習装置100に送信し、学習装置100は、検索条件を受信し(ステップP2)、コンテンツ抽出手段110が検索処理を行う(ステップP3)。検索処理とは、特定のサイトの中のコンテンツとマッチングを行うことを指す。マッチングの結果から、フィットするコンテンツがあったか否かを判定する(ステップP4)。判定の結果、フィットするコンテンツがなかった場合には、ステップP8に進む。フィットするコンテンツがあった場合には、さらにフィット数の設定があったか否かを判定する(ステップP5)。フィット数の設定がなかった場合には、ステップP7へ進む。フィット数の設定があった場合には、さらにコンテンツとのフィット数が設定値より大きいか否かを判定する(ステップP6)。コンテンツとのフィット数が設定値以下の場合には、ステップP8に進む。
【0178】
コンテンツとのフィット数が設定値より大きい場合には、そのコンテンツのコンテンツ情報を取得する。コンテンツ情報とは、たとえばコンテンツのタイトルや代表的な画像、音声、テキストのデータである。そして、コンテンツ抽出手段110は、すべてのチャンネルで検索が終了したか否かを判定する(ステップP8)。すべてのチャンネルで検索が終了していない場合には、ステップP4に戻る。すべてのチャンネルで検索が終了した場合には、PC300は、フィットしたコンテンツを一覧表示し(ステップP9)、ユーザからコンテンツの選択の入力を受付ける(ステップP10)。
【0179】
次に、第1の出力手段112は、選択されたコンテンツの学習すべきアイテムの部分を強調した学習コンテンツを作成し(ステップP11)、PC300へ送信する。PC300は、送信された学習コンテンツを受信し(ステップP12)、学習メニューでテストが選択されたか否かを判定する(ステップP13)。テストが選択されてないときには、学習コンテンツを再生し(ステップP14)、学習コンテンツの提供処理を終える。テストが選択されているときには、テストを実行し、その中でテスト用の学習コンテンツを再生し(ステップP15)、学習コンテンツの提供処理を終える。
【0180】
このように、ユーザの希望条件を満たす複数のコンテンツがオープンソースから抽出され、その中からユーザが希望のコンテンツを選択することで、より自由度の高い学習コンテンツが作成される。抽出されたコンテンツは、データベース103aに保存され、学習コンテンツの作成に利用可能な状態に置かれてもよい。
【0181】
図22は、フィットしたコンテンツの候補を一覧表示した表示例を示す図である。PC300の表示画面302には、ニュースゾーン750、エンターテイメントゾーン760およびナリッジゾーン770にカテゴリごとに分けて、コンテンツの候補を表示している。ニュースゾーン750には、国内的または国際的なニュース番組等のコンテンツが、エンターテイメントゾーン561には、映画やスポーツ等のコンテンツが、ナリッジゾーン562には、歴史や科学の番組等のコンテンツが候補として表示されている。
【0182】
各ゾーンでは、「more」のタグ755をクリックすることで、さらにコンテンツの候補を表示することが可能になっている。コンテンツの選択は、各コンテンツのタイトルの頭にあるボタンをクリックすることにより可能となっている。
【0183】
以上のような実施形態とは異なり、学習装置100が、ブラウズしたWebページに含まれる学習すべきアイテムを直接に強調表示する処理を行ない、PC300が処理された画面を表示することも可能である。
【0184】
図23は、Webページを強調表示することにより行われる学習コンテンツの提供処理を示すフローチャートである。まず、学習コンテンツの提供処理がスタートすると、第2のアイテム抽出手段108が、第2のデータベース(マイリストデータベース)102から今回学習すべきアイテムの抽出を行う(ステップQ1)次に、PC300は、起動中のアプリケーションにより学習装置100を介して、ブラウズを行い、一般的なサイトにアクセスする(ステップQ2)。すなわち、学習装置100のコンテンツ抽出手段110が指定されたウェブページやエクセル・ワードなどのデータを取り込む。
【0185】
学習装置100は、コンテンツ抽出手段110により、アクセスによってサイトからダウンロードした表示画面のデータについて、学習すべきアイテムの部分を強調した画像データを作成する(ステップQ3)。コンテンツ抽出手段110が、第2のデータベース102内のアイテムとウェブページやエクセル・ワードなどのファイルをマッチングする。マッチング完了後、コンテンツ抽出手段110が、ウェブページやエクセル・ワードなどのファイルを加工し、PC300にデータを送信する。たとえば、「My father is a salesman」の「Father」が第2のデータベース102に含まれているアイテムである場合には、コンテンツ抽出手段110が、HTML記述をMy <font color = red> father </font> is a salesmanと変更し、fatherの箇所を赤字に変更する。PC300は、強調処理されたサイトの画像データを表示手段302により表示する(ステップQ4)。
【0186】
Webのブラウズに学習装置100を用いることで、学習時間以外でもユーザに、アイテムに触れさせる機会を与えることが可能となる。その場合には、アイテムが使われている実際のシチュエーションについて深い理解や知識の広がりを与えることができる。また、気軽に記憶を再生する機会を与えることができる。
【0187】
なお、オープンソースからのコンテンツの提供の実施形態として、ウェブページを例として説明しているが、ネットワークを用いることなく、学習装置100が学習コンテンツを表示する場合には、学習装置100内のコンテンツを加工してもよい。たとえば、学習装置100に保存されているエクセルやワードファイルなどを加工する場合、ネットワークを介してコンテンツを取得する必要がなくなる。加工対象となるのはウェブページだけでなく、エクセルやワードファイルなどあらゆるテキストデータを含む。
【0188】
(実施形態3)
上記の実施形態では、学習用端末としてPC300のみを用いる場合を説明しているが、PC、携帯端末およびSTBを用いて、各端末で継続的に学習を提供することとしてもよい。
【0189】
図24は、種々の学習用端末を使用可能にする学習コンテンツの提供処理を示すフローチャートである。学習コンテンツの提供処理の前の認証により、ユーザおよび端末の種類は学習装置100に認証されているものとする。これにより、学習用端末が変わっても、過去の学習データに基づいた学習の継続を行うことができる。たとえば、携帯電話機310での学習後、その学習データをその後のPC300上での学習へ反映させることができる。まず、学習コンテンツの提供処理がスタートすると、第2のアイテム抽出手段108が、第2のデータベース102から今回学習すべきアイテムの抽出を行う(ステップR1)。今回学習すべきアイテムとしては、新規学習用のアイテム、復習用のアイテムおよびテスト用のアイテムが抽出される。なお、学習用端末は、学習をした履歴情報を学習装置100に送信するため、学習用端末を変えても同じユーザであれば継続的に学習を行なうことができる。
【0190】
次に、コンテンツ抽出手段110は、データベース103a(第3のデータベース)に格納されているコンテンツから今回学習すべきアイテムの多く含まれるコンテンツを候補として抽出する(ステップR2)。コンテンツの候補は、新規学習用のアイテム、復習用のアイテムおよびテスト用のアイテムのそれぞれについて別々に抽出される。
【0191】
学習装置100は、抽出されたコンテンツの候補を示すデータをPC300に送信し、PC300は、学習メニューの選択画面を表示する(ステップR3)。学習メニューには、「新規学習」、「復習」および「テスト」がある。PC300は、ユーザからの学習メニューを選択する入力を受付ける(ステップR4)。学習メニューの入力を受付けたら、PC300は、入力された学習メニューに対応するコンテンツの候補を表示し(ステップR5)ユーザからのコンテンツを選択する操作を受付ける。コンテンツ抽出手段110は、選択されたコンテンツがユーザの使用する学習用端末で再生可能な形式であるかを判定する(ステップR6)。この判定は、ユーザの使用端末の種類と、各端末で使用可能なファイル形式及びファイルサイズなどを予めメモリに記憶しておき、これを参照することで判定できる。
判定の結果、ユーザの使用する学習用端末で再生可能な形式でない場合には、コンテンツ抽出手段110は、再生可能な形式にコンテンツを加工し(ステップR7)、ステップR8に進む。加工処理では、抽出されたコンテンツをユーザが使用するオペレーションシステムで再生可能なように加工する。たとえば、コンテンツのPC用データがjpegの場合、携帯電話機用にjpeg120×80圧縮率20に加工する。加工処理では、PC、携帯電話機、STB用のコンテンツを予め作成することが好ましい。
【0192】
ユーザは、PC300、携帯電話機310など好きなプラットフォームを使って学習目標に沿った学習を行うことができる。PC300を使える環境にない場合でも携帯電話機310等で学習することができ、学習を継続しやすい。また、気分や状況により学習プラットフォームを選択することが可能となり、学習を行える機会が増すことになる。たとえば、夜にPC300上で学習し、次の日の通勤時間に電車の中で、携帯電話機310で学習することも可能になる。
【0193】
ユーザの使用する学習用端末で再生可能な形式である場合には、第1の出力手段112は、選択されたコンテンツをもとに、今回学習すべきアイテムの部分を強調表示した学習コンテンツを作成し、(ステップR8)、学習コンテンツをPC300に送信する。そして、PC300は、学習コンテンツを受信する(ステップR9)。PC300は、学習メニューとしてテストが選択されたか否かを判定し(ステップR10)、テストが選択されてないときには、学習コンテンツを再生し(ステップR11)、学習コンテンツの提供処理を終える。テストが選択されているときには、テストを実行し、その中でテスト用の学習コンテンツを再生し(ステップR12)、学習コンテンツの提供処理を終える。
【0194】
なお、上記の実施形態では、コンテンツ抽出手段110が、予め作成され第3のデータベース103aに蓄積されているコンテンツデータから学習用端末に適した形式のコンテンツデータを抽出するが、学習用端末からの要求に応じて適した形式のコンテンツデータを作成してもよい。
また、上記の実施形態では、学習システム全体が学習コンテンツ提示システムとして機能するが、学習装置単体や端末単体で学習コンテンツ提示システムとして機能する場合もある。本発明の学習コンテンツ提示システムは、所定の入力手段、アイテム抽出手段、コンテンツ抽出手段、出力手段を有するものを含み、特にその形態は限定されない。
また、上記のすべての実施形態における学習装置100の動作は、プログラムにより実行されるが、これに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0195】
【図1】本発明に係る学習コンテンツ提示方法のステップを示すフローチャートである。
【図2】(a)本発明に係る学習コンテンツ提示システム(装置)の概略図である。 (b)本発明に係る学習コンテンツ提示システム(装置)の概略図である。
【図3】本発明に係る学習システムの構成を示す概念図である。
【図4】本発明に係る学習装置の機能ブロック図である。
【図5】第1のデータベースに蓄積されているデータ例を示すテーブルである。
【図6】第2のデータベースに蓄積されているデータ例を示すテーブルである。
【図7】拡張リハーサルシリーズを示すグラフである。
【図8】復習曲線表を示す図である。
【図9】本発明に係る学習用端末の機能ブロック図である。
【図10】本発明に係る学習システムの動作を示すフローチャートである。(実施形態1)
【図11】本発明に係る学習システムの動作を示すフローチャートである。(実施形態1)
【図12】学習目標の設定画面の表示例を示す図である。
【図13】コンテンツの選択画面を示す図である。
【図14】コンテンツの再生画面を示す図である。
【図15】コンテンツの再生画面を示す図である。
【図16】コンテンツの再生画面を示す図である。
【図17】アイテムの内容を表示する画面の表示例を示す図である。
【図18】学習結果および進行状況を表示する画面を示す図である。
【図19】マイリストの編集画面を示す図である。
【図20】本発明に係る学習システムの動作を示すフローチャートである。(実施形態2)
【図21】本発明に係る学習システムの動作を示すフローチャートである。(実施形態2)
【図22】コンテンツの選択画面の表示例を示す図である。
【図23】本発明に係る学習システムの動作を示すフローチャートである。
【図24】本発明に係る学習システムの動作を示すフローチャートである。(実施形態3)
【符号の説明】
【0196】
1 学習システム(学習コンテンツ提示システム)
10 入力手段
100 学習装置
101 第1のデータベース
102 第2のデータベース
103 第3のデータベース
103a データベース(第3のデータベース)
104 第4のデータベース
105 履歴記憶手段
106 スケジューリング手段
107 第1のアイテム抽出手段
108 第2のアイテム抽出手段
110 コンテンツ抽出手段
111 第2のデータベース更新手段
112 第1の出力手段
114 第2の出力手段
115 制御手段
116 送受信手段
200 ネットワーク
300 PC(入力手段)
301 記憶手段
302 表示手段(表示画面)
303 操作手段
305 制御手段
306 送受信手段
310 携帯電話機(入力手段)
320 STB(入力手段)
400 外部サーバ(第3のデータベース)
b1 制御バス
b2 制御バス


【特許請求の範囲】
【請求項1】
あらかじめユーザの学習用にユーザが一定の目標を達成するために用意されているアイテムを記憶する第1のデータベースと、コンテンツを記憶する第3のデータベースとを有するコンピュータによって、ユーザの学習のためのコンテンツを提示するための方法であって、
上記コンピュータが、
(a)ユーザから学習目標の入力を受付けるステップと、
(b)上記第1のデータベースを参照して、上記ユーザが入力した学習目標に対応するアイテムを抽出するステップと、
(c)上記第1のデータベースから抽出したアイテムを含むコンテンツを、上記第3のデータベースから抽出するステップと、
(d)上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザが認識できるように出力するステップと、
を含む処理を行うことを特徴とする学習コンテンツ提示方法。
【請求項2】
上記ステップ(c)の前に、上記第1のデータベースから抽出したアイテムを、上記学習目標を入力したユーザに対応付けて第2のデータベースに記憶させるステップを更に含む請求項1記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項3】
上記ステップ(d)の前に、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツを、提示用のコンテンツとして第4のデータベースに記憶させるステップを更に含む請求項1又は2のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項4】
上記第1のデータベースは、特に学習のために用意されたアイテムを含み、
上記第3のデータベースは、特に学習のために用意されたものではないコンテンツを含む請求項1〜3のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項5】
上記第1のデータベースは、あらかじめ各アイテムを上記学習目標ごとに対応付けて記憶している請求項1〜4のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項6】
上記ステップ(d)において、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツを提示する際に、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムを強調する請求項1〜5のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項7】
上記ステップ(d)において、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムに、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツに含まれるアイテムそのものが有する特徴とは異なる視覚的又は聴覚的特徴を持たせることで、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムを強調する請求項6記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項8】
複数の第3のデータベースの中から、コンテンツを抽出するために用いるデータベースを選択するステップ、又は第3のデータベースに含まれるコンテンツを分類する複数のカテゴリから一つのカテゴリを選択するステップを更に含む請求項1〜7のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項9】
複数の第3のデータベースの中から、コンテンツを抽出するために用いるデータベースとして一つの第3のデータベースをユーザに選択するように促すステップ、又は第3のデータベースに含まれるコンテンツを分類する複数のカテゴリから一つのカテゴリをユーザに選択するように促すステップを更に含む請求項1〜8のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項10】
上記第3のデータベースは、コンテンツ数に限定があるクローズデータベース、又はインターネットでアクセスでき、コンテンツ数に限定のないオープンデータベースである請求項1〜9のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項11】
上記ステップ(d)において、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザに提示する際に、上記第1のデータベースから抽出したアイテムの少なくとも1つを含むコンテンツを出力する請求項1〜10のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項12】
上記ステップ(c)において、インターネットを介して上記第3のデータベースにアクセスし、上記第3のデータベースからコンテンツを抽出する請求項1〜11のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項13】
上記コンピュータが、マイクロプロセッサ・ベースの装置、コンピュータ、電話機、ゲーム装置、パーソナルデジタルアシスタント装置、MP3プレーヤーのうちの1つを含んで構成されている請求項1〜12のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項14】
ネットワークもしくは記憶媒体を通じて同一のコンテンツを、マイクロプロセッサ・ベースの装置、コンピュータ、電話機、ゲーム装置、パーソナルデジタルアシスタント装置、MP3プレーヤーのいずれかで再生可能な形式に加工するステップを更に含む請求項13記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項15】
上記学習目標及び学習の履歴に基づいて、各アイテムの復習間隔を拡張又は収縮させるスケジューリング手段を更に有し、
上記スケジューリング手段により、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムをいつユーザに提示するかというスケジュールを決定するステップを更に含み、
上記ステップ(d)においては、上記スケジュールに基づいて上記第3のデータベースから抽出したコンテンツを提示する請求項1〜14のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示方法。
【請求項16】
ユーザの学習のためにコンテンツを提示する学習コンテンツ提示システムであって、
ユーザによって学習目標が入力される入力手段と、
あらかじめユーザの学習用にユーザが一定の目標を達成するために用意されているアイテムを記憶する第1のデータベースに問い合わせ、上記第1のデータベースから上記ユーザが入力した学習目標に対応するアイテムを抽出する第1のアイテム抽出手段と、
コンテンツを記憶する第3のデータベースに問い合わせ、上記第1のデータベースから抽出したアイテムを含むコンテンツを、上記第3のデータベースから抽出するコンテンツ抽出手段と、
上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザに対して出力する第1の出力手段と、
を有することを特徴とする学習コンテンツ提示システム。
【請求項17】
各アイテムをいつユーザに提示するかを決定するスケジューリング手段と、
特定のデータベースからアイテムを抽出し、上記コンテンツ抽出手段に提供する第2のアイテム抽出手段を更に有し、
上記第2のアイテム抽出手段は、上記第1のデータベースから抽出したアイテムを、上記学習目標を入力したユーザに対応付けて第2のデータベースに記憶させ、
上記スケジューリング手段は、上記第2のデータベースに記憶させた各アイテムをいつユーザに提示するかを決定し、
上記第2のアイテム抽出手段は、上記スケジューリング手段で決定したスケジュールに基づいて上記第2のデータベースからアイテムを抽出し、上記コンテンツ抽出手段に提供する請求項16記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項18】
上記コンテンツ抽出手段は、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザに提示する前に、提示用のコンテンツとして第4のデータベースに記憶させる請求項16又は17のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項19】
上記第1のデータベースは特に学習のために用意されたアイテムを含み、
上記第3のデータベースは特に学習のために用意されたものではないアイテムを含む請求項16〜18のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項20】
上記第1のデータベースは、あらかじめ各アイテムを上記学習目標ごとに対応付けて記憶している請求項16〜19のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項21】
上記第1の出力手段は、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツを提示する際に、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムを強調する請求項16〜20のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項22】
上記第1の出力手段は、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムに、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツに含まれるアイテムそのものが有する特徴とは異なる視覚的又は聴覚的特徴を持たせることで、上記第1のデータベースから抽出した各アイテムを強調する請求項21記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項23】
上記コンテンツ抽出手段は、複数の第3のデータベースから、コンテンツを抽出するために用いるデータベースを選択する機能、又は第3のデータベースに含まれるコンテンツを分類する複数のカテゴリから一つのカテゴリを選択する機能を更に有する請求項16〜22のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項24】
上記入力手段は、複数の第3のデータベースから、コンテンツを抽出するために用いるデータベースとして一つの第3のデータベースをユーザが選択できるようにする機能、又は第3のデータベースに含まれるコンテンツを分類する複数のカテゴリから一つのカテゴリをユーザが選択できるようにする機能を更に有する請求項16〜23のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項25】
上記第3のデータベースは、コンテンツ数に限定があるクローズデータベース、又はインターネットでアクセスでき、コンテンツ数に限定のないオープンデータベースである請求項16〜24のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項26】
上記第1の出力手段は、上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザに提示する際に、上記第1のデータベースから抽出したアイテムの少なくとも1つを出力する請求項16〜25のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項27】
上記コンテンツ抽出手段が、インターネットを介して上記第3のデータベースにアクセスし、上記第3のデータベースからコンテンツを抽出する請求項16〜26のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項28】
マイクロプロセッサ・ベースの装置、コンピュータ、電話、ゲーム装置、パーソナルデジタルアシスタント装置、MP3プレーヤーのうちの1つを含んで構成されている請求項16〜27のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項29】
上記コンテンツ抽出手段は、同一のコンテンツを、マイクロプロセッサ・ベースの装置、コンピュータ、電話、ゲーム装置、パーソナルデジタルアシスタント装置、MP3プレーヤーのいずれかで再生可能な形式に加工する請求項16〜28のいずれかの項に記載の学習コンテンツ提示システム。
【請求項30】
あらかじめユーザの学習用にユーザが一定の目標を達成するために用意されているアイテムを記憶する第1のデータベースと、コンテンツを記憶する第3のデータベースとを有するコンピュータに対して、
(a)ユーザから学習目標の入力を受付けるステップと、
(b)上記第1のデータベースを参照して、上記ユーザが入力した学習目標に対応するアイテムを抽出するステップと、
(c)上記第1のデータベースから抽出したアイテムを含むコンテンツを、上記第3のデータベースから抽出するステップと、
(d)上記第3のデータベースから抽出したコンテンツをユーザが認識できるように出力するステップと、
を実行させる学習コンテンツ提示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2007−233324(P2007−233324A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−154630(P2006−154630)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【出願人】(500230532)セレゴ・ジャパン株式会社 (3)
【Fターム(参考)】