説明

宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法

【課題】木工芸品に宝石または貴金属を装飾部材として付加して木工芸品の装飾効果をより向上させる木工芸品の製造方法を提供する。
【解決手段】装着溝が形成された木工芸品の表面を研磨する紙ヤスリ研磨段階と、装着溝に宝石または貴金属を装着する装着段階と、木工芸品に漆を下塗りした後乾燥させる下塗り段階と、木工芸品の隙間の部分を刻そ部材を用いて埋める刻そ段階と、木工芸品が裂けたり捻じれないように麻布部材を用いて麻布を貼る布着せ段階と、木工芸品に地付け部材を用いて地付けをして隙間を埋めて平らにする地付け段階と、木工芸品の表面を砥石で柔らかく研ぐ砥石研ぎ段階と、木工芸品に漆を上塗りした後乾燥させ、木工芸品の表面を炭で柔らかく研ぐ上塗り段階と、木工芸品の表面に光沢部材を光沢処理してきれいなツヤを出す光沢段階と、木工芸品に装着された宝石または貴金属に付いた汚染物を取り除く汚染物除去段階を含む木工芸品の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は木工芸品の製造技術に関し、特に宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルド、真珠、珊瑚などのような宝石類及び白金、純金などの貴金属の素材は稀少価値だけではなく、光の反射による美しさによって装飾用素材として最高の価値が認められている。
【0003】
従って、木器などの木工芸品に宝石または貴金属を装飾部材として付加することができれば、木工芸品の装飾効果をより向上させることができ、生活水準が豊かになるにつれ、木工芸品の需要が増加する最近の趨勢を鑑みてこのような技術が必要である実情である。
【0004】
上記のような時代趨勢によって、本発明の特許出願人は宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法に対する研究を行うようになった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の趣旨に基づいて発明されたもので、木工芸品に宝石または貴金属を装飾部材として付加して木工芸品の装飾効果をより向上させることができる宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達するための本発明の一実施形態によれば、装着溝が形成された木工芸品の表面を滑らかに研いて、研磨された木工芸品に形成された装着溝に宝石または貴金属を装着した状態で、木工芸品に漆を下塗りして乾燥させ、刻そ、布着せ、地付け、砥石で研ぎ、漆の上塗り過程を経った木工芸品の表面に光沢部材を塗って光沢処理してきれいに研いた後、光沢処理された木工芸品に装着された宝石または貴金属に付いた汚染物を取り除いて宝石または貴金属が装着された木工芸品を製造することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明は木工芸品に宝石または貴金属を装飾部材として付加して木工芸品の装飾効果をより向上させることができる非常に有用な效果を奏する。
【0008】
一方、紫水晶などの宝石自体で発生する遠赤外線によって殺菌及び抗菌作用が発生して人体に有益な木工芸品を製造することができる非常に有用な效果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明による宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法の一実施形態によるフローチャート。
【図2】本発明による宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法のまた他の実施形態によるフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付された図面を参照して記述される好ましい実施形態を通じて本発明を当業者が容易に理解して再現できるように詳しく記述する。
【0011】
本発明を説明するにおいて、係わる公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の実施形態の要旨を不必要に曖昧にすることができると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
【0012】
本発明の明細書の全般にわたって使用される用語は、本発明の実施形態における機能を考慮して定義された用語であり、使用者または運用者の意図、慣例などによって充分に変形されることができる事項であるので、この用語は本明細書の全般内容を基に定義すべきである。
【0013】
図1は本発明による宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法の一実施形態によるフローチャートである。図面に図示したように、この実施形態による宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法は、紙ヤスリ研磨段階S110と、装着段階S120と、下塗り段階S130と、刻そ段階S140と、布着せ段階S150と、地付け段階S160と、砥石研ぎ段階S170と、上塗り段階S180と、光沢段階S190と、汚染物除去段階S200とを含む。
【0014】
上記紙ヤスリ研磨段階S110は装着溝(図示省略)が形成された木工芸品の表面をやすり紙で滑らかに研磨する。木工芸品を所望の形状に製作する過程で木工芸品の特定位置に宝石または貴金属を装着するための装着溝を形成する。この時、上記装着溝は木工芸品の内部と外部を貫通するように形成してもよく、貫通されないように形成してもよい。
【0015】
木工芸品の特定位置に宝石または貴金属を装着するための装着溝を備えた未加工の木工芸品が製作された状態で上記紙ヤスリ研磨段階S110を通じて装着溝が形成された木工芸品の表面を紙ヤスリで滑らかに研磨する。
【0016】
例えば、固定装置(図示省略)を通じて木工芸品を固定させた状態で回転させながら紙ヤスリを備えた研磨装置(図示省略)を駆動させて木工芸品の表面を研磨して滑らかに研磨するように具現することができる。
【0017】
上記装着段階S120は上記紙ヤスリ研磨段階S110によって研磨された木工芸品に形成された装着溝に宝石または貴金属を装着する。例えば、上記装着段階S120では表面が柔らかく研磨された木工芸品を固定装置(図示省略)で固定した状態でアーム装置(図示省略)を通じて宝石または貴金属を移送して木工芸品に形成された装着溝に宝石または貴金属を装着するように具現することができる。
【0018】
上記下塗り段階S130は上記装着段階S120によって宝石または貴金属が装着された木工芸品に漆を下塗りした後乾燥させる。例えば、木工芸品に形成された装着溝に宝石または貴金属が装着されると、上記下塗り段階S130で移送装置(図示省略)を通じて木工芸品を移送させながら宝石または貴金属が装着された木工芸品に漆液を噴射して漆を下塗り(初漆)し、乾燥装置(図示省略)に下塗りした宝石または貴金属が装着された木工芸品を投入して低温乾燥させる。低温乾燥させる理由は高温で乾燥させる場合木工芸品が焼けるからである。
【0019】
上記刻そ段階S140は上記下塗り段階S130によって下塗りされた木工芸品の隙間の部分を刻そ部材を用いて埋める。この時、上記刻そ部材が大鋸屑と米糊及び漆液が混合されたものであってもよい。例えば、固定装置(図示省略)を利用して下塗りされた木工芸品を固定した状態で隙間の部分に刻そ部材注入装置(図示省略)を通じて大鋸屑と米糊及び漆液の混合割合をそれぞれ40%、15%、45%にして混合した刻そ部材を注入して下塗りされた木工芸品の隙間の部分を埋めるように具現することができる。
【0020】
上記布着せ段階S150は上記刻そ段階S140によって隙間が埋められた木工芸品が裂けたり捻じれないように布着せ部材を用いて麻布を塗る。この時、上記布着せ部材が漆液と米糊が混合されたものであってもよい。例えば、固定装置(図示省略)を利用して隙間が埋めされた木工芸品を固定した状態で回転させながら布着せ部材注入装置(図示省略)を通じて漆液と米糊の混合割合をそれぞれ55%、45%にして混合した布着せ部材を注入した麻布を塗るように具現することによって隙間が埋めされた木工芸品が裂けたり捻じれないようにすることができる。
【0021】
上記地付け段階S160は上記布着せ段階S150によって麻布が貼られた木工芸品に地付け部材を用いて地付けをして隙間を埋めて平らにする。この時、上記地付け部材が黄土粉と漆液と米糊が混合されたものであってもよい。例えば、固定装置(図示省略)を利用して麻布が貼られれた木工芸品を固定した状態で地付け部材注入装置(図示省略)を通じて黄土粉と漆液と米糊の混合割合をそれぞれ45%、50%、5%にして混合した地付け部材を注入して地付けするように具現することによって麻布が貼られた木工芸品の隙間を埋めて平らにすることができる。
【0022】
上記砥石研ぎ段階S170は上記地付け段階S160によって地付けされた木工芸品の表面に水を注入しながら砥石で表面を柔らかく研ぐ。例えば、固定装置(図示省略)を通じて地付けされた木工芸品を固定させた状態で回転させながら砥石を備えた研磨装置(図示省略)を駆動させて木工芸品の表面を柔らかく研ぐように具現することができる。
【0023】
上記上塗り段階S180は上記砥石研ぎ段階S170によって表面が柔らかくなった木工芸品に漆を上塗りした後乾燥装置(図示省略)に投入して低温乾燥させ、乾燥された木工芸品の表面を銀杏の木などの炭で柔らかく研ぐ。この時、上記上塗り段階S180を数回繰り返す(中漆、上漆)ほど良く、この過程に木工芸品の表面に絵や文様などを彫り入れることもできる。低温乾燥させる理由は高温で乾燥させる場合木工芸品が焼けるからである。
【0024】
上記光沢段階S190は上記上塗り段階S180によって上塗りされた木工芸品の表面に光沢部材を塗って光沢処理してきれいな磨きを出す。例えば、歯粉と大豆油を混合した光沢部材を炭で磨いて綿に付けて木工芸品の表面に擦った後、大豆油のみを綿に付けて擦った後、油気を抜けばきれいなツヤを出すことができる。
【0025】
その次、質のよい漆液を用いて綿で擦ってツヤ出した後乾燥装置(図示省略)に投入して低温乾燥させて乾かした後歯粉と大豆油を混合した光沢部材を綿を利用して木工芸品の表面に塗って油気を抜けば、ツヤがさらにきれいになる。低温乾燥させる理由は高温で乾燥させる場合木工芸品が焼けるからである。
【0026】
上記汚染物除去段階S200は上記光沢段階S190によって光沢処理された木工芸品に装着された宝石または貴金属に付いた汚染物を取り除く。この時、上記汚染物除去段階S200で電解煙幕処理して宝石または貴金属に付いた汚染物を取り除くように具現することができる。
【0027】
このようにすることによって、漆を塗った木工芸品に装着された宝石または貴金属に付いた汚染物を效果的に取り除くことができて、美麗で美しい宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造が可能であるので、上記で提示した本発明の目的を果たすことができる。
【0028】
図2は本発明による宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法の他の実施形態によるフローチャートである。この実施形態は図1に図示した実施形態とは異なって木工芸品に螺午をさらに附着した実施形態である。
【0029】
図面に図示したように、この実施形態による宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法は、紙ヤスリ研磨段階S310と、装着段階S320と、下塗り段階S330と、刻そ段階S340と、布着せ段階S350と、地付け段階S360と、砥石研ぎ段階S370と、螺午付着段階S380と、上塗り段階S390と、光沢段階S400と、汚染物除去段階S410とを含む。
【0030】
上記研磨段階S310は装着溝(図示省略)が形成された木工芸品の表面を紙ヤスリで滑らかに研磨する。木工芸品を所望の形状に製作する過程で木工芸品の特定位置に宝石または貴金属を装着するための装着溝を形成する。この時、上記装着溝は木工芸品の内部と外部を貫通するように形成してもよく、貫通されないように形成してもよい。
【0031】
木工芸品の特定位置に宝石または貴金属を装着するための装着溝を備えた未加工の木工芸品が製作された状態で上記研磨段階S310を通じて装着溝が形成された木工芸品の表面を紙ヤスリで滑らかに研磨する。
【0032】
例えば、固定装置(図示省略)を通じて木工芸品を固定させた状態で回転させながら紙ヤスリを備えた研磨装置(図示省略)を駆動させて木工芸品の表面を研磨して滑らかに研磨するように具現することができる。
【0033】
上記装着段階S320は上記紙ヤスリ研磨段階S310によって研磨された木工芸品に形成された装着溝に宝石または貴金属を装着する。例えば、上記装着段階S320では表面が柔らかく研磨された木工芸品を固定装置(図示省略)で固定した状態でアーム装置(図示省略)を通じて宝石または貴金属を移送して木工芸品に形成された装着溝に宝石または貴金属を装着するように具現することができる。
【0034】
上記下塗り段階S330は上記装着段階S320によって宝石または貴金属が装着された木工芸品に漆を下塗りした後乾燥させる。例えば、木工芸品に形成された装着溝に宝石または貴金属が装着されると、上記下塗り段階S330で移送装置(図示省略)を通じて木工芸品を移送させながら宝石または貴金属が装着された木工芸品に漆液を噴射して漆を下塗り(初漆)し、乾燥装置(図示省略)に下塗りした宝石または貴金属が装着された木工芸品を投入して低温乾燥させる。低温乾燥させる理由は高温で乾燥させる場合木工芸品が焼けるからである。
【0035】
上記刻そ段階S340は上記下塗り段階S330によって下塗りされた木工芸品の隙間の部分を刻そ部材を用いて埋める。この時、上記刻そ部材が大鋸屑と米糊及び漆液が混合したものであってもよい。例えば、固定装置(図示省略)を利用して下塗りされた木工芸品を固定した状態で隙間の部分に刻そ部材注入装置(図示省略)を通じて大鋸屑と米糊及び漆液の混合割合をそれぞれ40%、15%、45%にして混合した刻そ部材を注入して下塗りされた木工芸品の隙間の部分を埋めるように具現することができる。
【0036】
上記布着せ段階S350は上記刻そ段階S340によって隙間埋めされた木工芸品が裂けたり捻じれないように布着せ部材を用いて麻布を塗る。この時、上記布着せ部材が漆液と米糊が混合したものであってもよい。例えば、固定装置(図示省略)を利用して隙間埋めされた木工芸品を固定した状態で回転させながら布着せ部材注入装置(図示省略)を通じて漆液と米糊の混合割合をそれぞれ55%、45%にして混合した布着せ部材を注入して麻布を塗るように具現することによって隙間が埋められた木工芸品が裂けたり捻じれないようにできる。
【0037】
上記地付け段階S360は上記布着せ段階S350によって麻布が貼られた木工芸品に地付け部材を用いて地付けをして隙間を埋めて平らにする。この時、上記地付け部材が黄土粉と漆液と米糊が混合したものであってもよい。例えば、固定装置(図示省略)を利用して麻布が貼られた木工芸品を固定した状態で地付け部材注入装置(図示省略)を通じて黄土粉と漆液と米糊の混合割合をそれぞれ45%、50%、5%にして混合した地付け部材を注入して地付けするように具現することによって麻布が貼られた木工芸品の隙間を埋めて平らにできる。
【0038】
上記砥石研ぎ段階S370は上記地付け段階S360によって地付けされた木工芸品の表面に水を注入しながら砥石で表面を柔らかく研ぐ。例えば、固定装置(図示省略)を通じて地付けされた木工芸品を固定させた状態で回転させながら砥石を備えた研磨装置(図示省略)を駆動させて木工芸品の表面を柔らかく研ぐように具現することができる。
【0039】
上記螺午付着段階S380は上記砥石研ぎ段階S370によって表面が柔らかくなった木工芸品に螺午を附着する。例えば、上記螺午付着段階S380でアワビの皮などを図案に合わせて糸鋸で切り取って付けておいた螺午をにかわを塗って木工芸品の表面に焼きごてで煎り付け、螺午の外に付いたにかわを90〜100℃の水で擦って拭き取り、螺午を付けた所に漆をして乾燥装置(図示省略)に入れて低温乾燥させた後、螺午が附着された部位に黄土粉を塗った後水を与えながら砥石で柔らかく磨いて木工芸品に螺午を附着することができる。低温乾燥させる理由は高温で乾燥させる場合木工芸品が焼けるからである。
【0040】
上記上塗り段階S390は上記螺午付着段階S380によって螺午が附着された木工芸品に漆を上塗りした後乾燥装置(図示省略)に投入して低温乾燥させ、乾燥された木工芸品の表面を銀杏の木などの炭で柔らかく磨く。この時、上記上塗り段階S390を数回繰り返す(中漆、上漆)ほど良く、この過程に木工芸品の表面に絵や文様などを描いて入れることもできる。低温乾燥させる理由は高温で乾燥させる場合木工芸品が焼けるからである。
【0041】
上記光沢段階S400は上記上塗り段階S390によって上塗りされた木工芸品の表面に光沢部材を塗って光沢処理してきれいな磨きを出す。例えば、歯粉と大豆油を混合した光沢部材を炭で磨いて綿につけて木工芸品の表面に擦った後、大豆油のみを綿につけて擦った後油気を取ればきれいなツヤを出すことができる。
【0042】
その次、質のよい漆液を用いて綿で擦ってツヤを出した後乾燥装置(図示省略)に投入して低温乾燥させて乾かした後歯粉と大豆油を混合した光沢部材を綿を利用して木工芸品の表面に塗った後油気を抜けばツヤがさらにきれいになれる。低温乾燥させる理由は高温で乾燥させる場合木工芸品が焼けるからである。
【0043】
上記汚染物除去段階S410は上記光沢段階S400によって光沢処理された木工芸品に装着された宝石または貴金属に付いた汚染物を取り除く。この時、上記汚染物除去段階S410で電解煙幕処理して宝石または貴金属に付いた汚染物を取り除くように具現することができる。
【0044】
このようにすることによって、螺午が附着されて、漆の木工芸品に装着された宝石または貴金属に付いた汚染物を效果的に取り除くことができて、美麗で美しい宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造が可能であるので、上記で提示した本発明の目的を達することができるようになる。
【0045】
本発明は添付された図面によって参照される好ましい実施形態を中心に記述されたが、このような記載から後述する特許請求の範囲によって包括される範囲内で本発明の範疇を逸脱することなく多様な変形が可能であることは明白である。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、木工芸品の製造技術の分野及びこの応用技術分野において産業上利用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着溝が形成された木工芸品の表面を紙ヤスリで滑らかに研磨する紙ヤスリ研磨段階と;
上記紙ヤスリ研磨段階によって研磨された木工芸品に形成された装着溝に宝石または貴金属を装着する装着段階と;
上記装着段階によって宝石または貴金属が装着された木工芸品に漆を下塗りした後乾燥させる下塗り段階と;
上記下塗り段階によって下塗りされた木工芸品の隙間の部分を刻そ部材を用いて埋める刻そ段階と;
上記刻そ段階によって隙間が埋められた木工芸品が裂けたり捻じれないように麻布部材を用いて麻布を貼る布着せ段階と;
上記布着せ段階によって麻布が貼られた木工芸品に地付け部材を用いて地付けをして隙間を埋めて平らにする地付け段階と;
上記地付け段階によって地付けされた木工芸品の表面に水を注入しながら砥石で表面を柔らかく研ぐ砥石研ぎ段階と;
上記砥石研ぎ段階によって表面が柔らかくなった木工芸品に漆を上塗りした後乾燥させ、乾燥された木工芸品の表面を炭で柔らかく研ぐ上塗り段階と;
上記上塗り段階によって上塗りされた木工芸品の表面に光沢部材を塗って光沢処理してきれいなツヤを出す光沢段階と;
上記光沢段階によって光沢処理された木工芸品に装着された宝石または貴金属に付いた汚染物を取り除く汚染物除去段階を;
含むことを特徴とする宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法。
【請求項2】
装着溝が形成された木工芸品の表面を紙ヤスリで滑らかに研磨する紙ヤスリ研磨段階と;
上記研磨段階によって研磨された木工芸品に形成された装着溝に宝石または貴金属を装着する装着段階と;
上記装着段階によって宝石または貴金属が装着された木工芸品に漆を下塗りした後乾燥させる下塗り段階と;
上記下塗り段階によって下塗りされた木工芸品の隙間の部分を刻そ部材を用いて埋める刻そ段階と;
上記刻そ段階によって隙間が埋められた木工芸品が裂けたり捻じれないように布着せ部材を用いて麻布を塗る布着せ段階と;
上記布着せ段階によって麻布が貼られた木工芸品に地付け部材を用いて地付けをして隙間を埋めて平らにする地付け段階と;
上記地付け段階によって地付けされた木工芸品の表面に水を注入しながら砥石で研いで表面を柔らかく研ぐ砥石研ぎ段階と;
上記砥石研ぎ段階によって表面が柔らかくなった木工芸品に螺午を附着する螺午付着段階と;
上記螺午付着段階によって螺午が附着された木工芸品に漆を上塗りした後乾燥させて、乾燥した木工芸品表面を炭で柔らかく研ぐ上塗り段階と;
上記上塗り段階によって上塗りされた木工芸品の表面に光沢部材を塗って光沢処理してきれいなツヤを出す光沢段階と;
上記光沢段階によって光沢処理された木工芸品に装着された宝石または貴金属に付いた汚染物を取り除く汚染物除去段階と;
を含むことを特徴とする宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法。
【請求項3】
上記汚染物除去段階において、
電解煙幕処理して宝石または貴金属に付いた汚染物を取り除くことを特徴とする請求項1または2に記載の宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法。
【請求項4】
上記刻そ段階で用いられる刻そ部材が、
大鋸屑と米糊及び漆液が混合されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法。
【請求項5】
上記布着せ段階で用いられる布着せ部材が、
漆液と米糊が混合されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法。
【請求項6】
上記地付け段階で用いられる地付け部材が、
黄土粉と漆液及び米糊が混合されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法。
【請求項7】
上記上塗り段階が数回繰り返されることを特徴とする請求項1または2に記載の宝石または貴金属が装着された木工芸品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−284971(P2010−284971A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−133357(P2010−133357)
【出願日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(510162908)
【氏名又は名称原語表記】Kang,In−Gu
【住所又は居所原語表記】173 Hwangji−dong,Taebaek−si,Gangwon−do,235−800,Korea
【Fターム(参考)】