説明

室内照明用照明器具

【課題】RGB発光ダイオードの光演出効果とその発光照射方向の演出により室内全体の照明装飾効果が得られる照明器具を提供する。
【解決手段】本発明の室内照明用照明器具は、内部に発光ダイオードが固定され、その発光ダイオードの照射方向に透光部を有する円筒状の発光筒32と、室内照明用照明器具本体10に一端が固定され他端が発光筒32を回転可能に保持するユニット支持器具31とから構成される複数の発光ユニット30をその照明器具本体10の周縁部に有しているので、発光筒32の透光部を鉛直方向と水平方向との間で回転させ、R色、G色、B色の一色、または組み合わせである発光ダイオードの発光、停止を制御することにより、室内の壁や床の所望の部分を連続的にあるいは間欠的に所望の色彩で照明することができ、演出効果を発揮することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は室内照明用照明器具に関し、特に発光ダイオードを内蔵し照射方向が鉛直方向から水平方向まで移動可能な複数の発光ユニットが、照明器具本体の周辺に取り付けられている室内照明用照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビの大型化や、プロジェクタを用いてスクリーンや壁面に映像を投射する投写型表示装置の増加に伴って、一般の家庭においてもシアター感覚で映像を視聴する意識が高まりつつある。テレビやプロジェクタによるこのような大型の映像の視聴時には、室内の蛍光灯をフルに点灯した状態で見るのではなく、照明を少し暗くしたり、さらにはムードのある照明状態として演出効果を求めたりするユーザが増えつつある。
【0003】
特許文献1には、リング状に形成し光源部ケースで連結した導光棒を照明器具のグローブの周囲に設け、光源部の光源により導光棒を発光させ、一般的な家庭用照明器具に目新しい光装飾効果をもたらす照明装置が開示されている。
【0004】
特許文献2には、照明器具本体の下面に、内部に主光源となる蛍光ランプが収められるグローブが設けられ、照明器具本体の上面側から支持された複数の光源及び各光源の光を導入する複数の導光飾りをグローブの外周に近接して設け、比較的ソフトなアクセント光を放つ照明装置が開示されている。
【0005】
特許文献3には、蛍光ランプ及び点灯回路を有する照明器具本体と、複数の発光ダイオードを装備し照明器具本体を囲んで取り付けられた発光ダイオード組み込みユニットと、照明器具本体に装着され蛍光ランプを覆うカバーとを有し、発光ダイオードからの光を入射して装飾光を発する複数の発光飾りがカバーに装備された照明器具が開示されている。
【特許文献1】特開2005−158496号公報
【特許文献2】特開2005−158546号公報
【特許文献3】特開2006−127885号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1から特許文献3に開示されている照明器具では、照明器具本体に設けられた導光飾り等の飾り部を発光させて照明器具自体の装飾効果を得ているが、室内全体の照明装飾効果のための手段には特に触れられていない。近年発光ダイオードの技術的な進歩も進み、多色化、高出力化、低コスト化も進んだことから、照明器具による演出効果としてRGB(赤色、緑色、青色)発光ダイオードの光演出効果の採用とその発光照射方向の演出により、室内全体の照明装飾効果を求める市場ニーズに対応できる照明器具が求められてきた。
【0007】
本発明の目的は、RGB発光ダイオードの光演出効果とその発光照射方向の演出により室内全体の照明装飾効果が得られる照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の室内照明用照明器具は、
ランプおよび点灯制御回路を有する照明器具本体と、照明器具本体に装着されてランプを覆うカバーと、照明器具本体の周縁部に配置されていて、それぞれが発光素子を内蔵し、照射のための透光部を有し、その透光部の移動によって照射方向が変化する複数の発光ユニットと、を有することを特徴とする。
【0009】
発光ユニットは、内部に発光素子として発光ダイオードが固定されていて、その発光ダイオードの照射方向に透光部を有する円筒状の発光筒と、照明器具本体に一端が固定され他端が発光筒を回転可能に保持する支持器具とから構成されていてもよく、発光筒は透光部が鉛直方向と水平方向との間で回転可能であってもよく、透光部は発光筒に設けられた開口部であってもよい。
【0010】
発光ダイオードは赤色、緑色、青色の一色、または組み合わせであってもよく、点灯制御回路は、発光素子の発光、停止制御機能を有してもよい。
【0011】
ランプは蛍光ランプであってもよく、照明器具本体は天井直付型であっても、天井吊り下げ型であってもよい。
【0012】
本発明の室内照明用照明器具は、内部に発光ダイオードが固定されていて、その発光ダイオードの照射方向に透光部を有する円筒状の発光筒と、室内照明用照明器具本体に一端が固定され他端が発光筒を回転可能に保持する支持器具とから構成される複数の発光ユニットをその照明器具本体の周縁部に有しており、発光筒は透光部が鉛直方向と水平方向との間で回転可能であり、R(赤)色、G(緑)色、B(青)色の一色、または組み合わせである発光ダイオードの発光、停止制御機能を有しているので、室内の壁や床の所望の部分を連続的に、あるいは間欠的に所望の色彩で照明することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の室内照明用照明器具は、内部に発光ダイオードが固定されていて、その発光ダイオードの照射方向に透光部を有する円筒状の発光筒と、室内照明用照明器具本体に一端が固定され他端が発光筒を回転可能に保持する支持器具とから構成される複数の発光ユニットをその照明器具本体の周縁部に有しているので、発光筒の透光部を鉛直方向と水平方向との間で回転させ、R色、G色、B色の一色、または組み合わせである発光ダイオードの発光、停止を制御することにより、室内の壁や床の所望の部分を連続的に、あるいは間欠的に所望の色彩で照明することができ、演出効果を発揮することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の室内照明用照明器具は、発光ダイオードを内蔵する複数の発光ユニットを照明器具本体の周辺に備えており、発光筒の透光部を回転させることにより投写方向を変更させ、発光ダイオードの発色光を選択し、さらに点滅を行うことによって装飾性に優れインテリア性の演出ができる照明器具を提供することを特徴とする。
【0015】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態の室内照明用照明器具の分解斜視図であり、図2は本発明の実施の形態の室内照明用照明器具本体の斜視図であり、(a)は発光筒から水平方向に投射している状態、(b)は発光筒から鉛直方向に投射している状態を示し、図3は本発明の実施の形態の室内照明用照明器具の部分切断側面図であり、(a)は鉛直下方向を照射している状態、(b)は水平方向を照射している状態、(c)は斜め下方向を照射している状態を示す。
【0016】
本発明は天井吊り下げ型の室内照明用照明器具に対しても適用することができるが、ここでは天井直付型の室内照明用照明器具を例として説明する。また、ランプはサークル状の蛍光ランプとして説明するがこれに限定されるものではなく、棒状の蛍光ランプでも白熱灯であっても適用できる。発光素子も発光ダイオードとして説明するがこれに限定されるものではなく多色の発光が可能な発光素子であればよい。
【0017】
室内照明用照明器具1は照明器具本体10とカバー20とを有し、照明器具本体10には主照明となるランプ15が取り付けられ、天井面40に設けられた配線器具12に取り外し可能に取り付けられた照明器具本体取付具11に取り外し可能に取り付けられている。カバー20はカバー取付具13を介して取り外し可能に照明器具本体10に取り付けられている。
【0018】
ランプ15には天井面40に設けられた配線器具12から供給される電源が点灯制御回路14を経由して供給される。点灯制御回路14からは後述の発光ユニット30にも電源が供給される。ここでは点灯制御回路14はリモコン受光部14aを有し、外部からのリモコン操作により動作するようにしているが、従来のような操作紐による操作でもよい。しかし発光ユニット30の発光ダイオードの種類が多く複雑な組み合わせを行うならばリモコン操作のほうが望ましい。
【0019】
照明器具本体10の周囲には副照明として本発明の特徴である発光ユニット30が複数取り付けられている。ここでは4個として示しているがこれに限定されるものではなく、装飾性と演出性を勘案して選択すればよい。
【0020】
発光ユニット30は発光筒32とユニット支持金具31とから構成され、ユニット支持金具31は一端が照明器具本体10に固定され、他端は発光筒32を両側から回転可能に保持している。発光筒32の内部には発光ダイオード32aが設けられており、発光ダイオード32aの照射方向の発光筒32の壁面には外部に照射するための透光部として開口部32bが設けられている。透光部は例えば透明板や凹凸構造を有する樹脂板などであってもよい。発光筒32の両端のつまみを回転することによって開口部32bの位置が回転し、発光ダイオード32aからの投射方向を変化させることができる。この実施の形態では鉛直方向から水平方向まで回転可能としているが、これに限定されるものではなく天井方向まで回転可能とし天井を照明してもよい。
【0021】
発光ダイオード32aは、装飾性と演出性を勘案してR色、G色、B色の一色、または組み合わせを選択できる。発光ダイオード32aは、上述のように点灯制御回路14で点滅の操作が可能であり、この点灯制御回路14によりRGBの発光の単色または混色(虹色)の変化をリモコンで操作することができ、間接照明としての演出効果が出せる。さらに演出効果を上げるためにRGB発光ダイオード32aが組み込まれた発光筒32を上下の回転方向に手動で回転させることにより、照明器具直下、または天井・壁面を照射する間接光として任意の位置で固定が可能であり、図3(a)、(b)、(c)に示すように投射角度を好みの位置で固定することができる。
【0022】
これまで、室内照明用の天井直付照明器具を例として説明してきたが、投射方向が可動でありRGB発光ダイオードの点滅の制御が可能な発光ユニットは、インテリアスタンド、学習スタンドや、店舗照明器具への応用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態の室内照明用照明器具の分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の室内照明用照明器具本体の斜視図であり、(a)は発光筒から水平方向に投射している状態、(b)は発光筒から鉛直方向に投射している状態を示す。
【図3】本発明の実施の形態の室内照明用照明器具の部分切断側面図であり、(a)は鉛直下方向を照射している状態、(b)は水平方向を照射している状態、(c)は斜め下方向を照射している状態を示す。
【符号の説明】
【0024】
1 室内照明用照明器具
10 照明器具本体
11 照明器具本体取付具
12 配線器具
13 カバー取付具
14 点灯制御回路
14a リモコン受光部
15 ランプ
20 カバー
30 発光ユニット
31 ユニット支持器具
32 発光筒
32a 発光ダイオード
32b 開口部
40 天井面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプおよび点灯制御回路を有する照明器具本体と、
前記照明器具本体に装着されて前記ランプを覆うカバーと、
前記照明器具本体の周縁部に配置されていて、それぞれが発光素子を内蔵し、照射のための透光部を有し、該透光部の移動によって照射方向が変化する複数の発光ユニットと、
を有することを特徴とする室内照明用照明器具。
【請求項2】
前記発光ユニットは、内部に前記発光素子として発光ダイオードが固定されていて、該発光ダイオードの照射方向に前記透光部を有する円筒状の発光筒と、前記照明器具本体に一端が固定され他端が前記発光筒を回転可能に保持する支持器具とから構成される、請求項1に記載の室内照明用照明器具。
【請求項3】
前記発光筒は前記透光部が鉛直方向と水平方向との間で回転可能である、請求項2に記載の室内照明用照明器具。
【請求項4】
前記透光部は前記発光筒に設けられた開口部である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の室内照明用照明器具。
【請求項5】
前記発光ダイオードは赤色、緑色、青色の一色、または組み合わせである、請求項1または請求項2に記載の室内照明用照明器具。
【請求項6】
前記点灯制御回路は、前記発光素子の発光、停止制御機能を有する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の室内照明用照明器具。
【請求項7】
前記ランプは蛍光ランプである、請求項1に記載の室内照明用照明器具。
【請求項8】
前記照明器具本体は天井直付型である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の室内照明用照明器具。
【請求項9】
前記照明器具本体は天井吊り下げ型である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の室内照明用照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−16410(P2008−16410A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−189121(P2006−189121)
【出願日】平成18年7月10日(2006.7.10)
【出願人】(300022353)NECライティング株式会社 (483)
【Fターム(参考)】