説明

室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物

【解決手段】(A)式(1)


で示されるオルガノポリシロキサン又はこれらの混合物、(B)BET法比表面積が10m2/g以上のコロイダル炭酸カルシウム、(C)BET法比表面積が8m2/g以下の重質炭酸カルシウム、(D)R2aSi(OR34-aの一分子中にケイ素原子に結合した加水分解可能な基を少なくとも3個有する有機ケイ素化合物又はその部分加水分解物、(E)硬化触媒を含有してなる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
【効果】アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド等の難接着性樹脂等に対して優れた接着性を有するゴム弾性体を形成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気中の水分と反応して硬化し、ゴム弾性体を形成する室温硬化性オルガノポリシロキサンに関し、特に難接着な樹脂基材に対しても良好に接着し、かつ耐久接着性にも優れたゴム弾性体を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、空気中の水分と接触することにより、室温でエラストマー状に硬化する室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、種々のタイプのものが公知であるが、とりわけアルコールを放出して硬化する脱アルコール型室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、不快臭がないこと、金属類を腐食しないことが特徴となって、建築用シーリング材、電気・電子機器等のシーリング用、接着用、コーティング用に好んで使用されている。
【0003】
かかるタイプの代表例としては、特公昭39−27643号公報(特許文献1)に記載のものが挙げられ、これには水酸基末端封鎖オルガノポリシロキサンとアルコキシシランと有機チタン化合物からなる組成物が開示されている。また、特開昭55−43119号公報(特許文献2)には、アルコキシシリル末端封鎖オルガノポリシロキサンとアルコキシシランとアルコキシチタンからなる組成物が開示されている。また、特公平7−39547号公報(特許文献3)には、シルエチレン基を含むアルコキシシリル末端封鎖オルガノポリシロキサンとアルコキシシランとアルコキシチタンからなる組成物が開示されている。接着性に関しては特開2001−152020号公報(特許文献4)に、ベースポリマー100重量部に対しBET法比表面積が10m2/g以上である軽質炭酸カルシウム50〜200重量部とBET法比表面積が8m2/g以下である重質炭酸カルシウム1〜100重量部を併用したガラス接着耐久性に優れたシーリング材が提案されている。
【0004】
一方、電気・電子製品の筐体等に使用されている樹脂は、樹脂の耐久性の技術が向上すると共に、従来のシーリング材では接着できないケースが増えてきており、建築用シーリング材、電気・電子機器等のシーリング用、接着用、コーティング用として使用されている上記組成物は、このような樹脂に対して十分な接着性は得られていない。
【0005】
【特許文献1】特公昭39−27643号公報
【特許文献2】特開昭55−43119号公報
【特許文献3】特公平7−39547号公報
【特許文献4】特開2001−152020号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、電気・電子部品の接着・固定などに使用される難接着の樹脂に対する接着性に優れた硬化物を与える室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、両末端にアルコキシシリル基を有するオルガノポリシロキサンをベースポリマーとし、これに、硬化剤、充填剤、チタンキレート触媒、シランカップリング剤を添加してなる組成物において、充填剤として特定量の炭酸カルシウムを使用することにより、保存安定性に優れると共に、難接着とされていた樹脂に対する接着性が飛躍的に向上するオルガノポリシロキサン組成物となり得ることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】
即ち、本発明は、(A)下記一般式(1)
【化1】

(ここで、Rは炭素原子数1〜5の一価炭化水素基、R1は同一又は異種の炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、nは10以上の整数である。Xは酸素原子又は炭素原子数2〜5のアルキレン基、mは独立に0又は1の整数である。)
で示されるオルガノポリシロキサン、又はこれらの混合物:100質量部、
(B)BET法比表面積が10m2/g以上であるコロイダル炭酸カルシウム:50〜150質量部、
(C)BET法比表面積が8m2/g以下である重質炭酸カルシウム:100〜200質量部、
(D)R2aSi(OR34-a
(式中、R2は炭素原子数1〜12の一価炭化水素基であり、R3は炭素原子数1〜5の一価炭化水素基であり、aは0又は1である。)
で示される一分子中にケイ素原子に結合した加水分解可能な基を少なくとも3個有する有機ケイ素化合物又はその部分加水分解物:1〜25質量部、
(E)硬化触媒:0.01〜10質量部
を含有してなり、かつ(B)成分/(C)成分の比率が質量比で1より小さいことを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルフィド等の難接着性樹脂等に対して優れた接着性を有するゴム弾性体を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
[(A)成分]
本発明の(A)成分のオルガノポリシロキサンを示す一般式(1)中、Rは炭素原子数1〜5の一価炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基等である。複数のRは同一の基であっても異種の基であってもよいが、加水分解反応性の面から好ましくはメチル基、エチル基である。R1は同一又は異種の炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;及びこれらの基の水素原子が部分的にハロゲン原子等で置換された基、例えば3,3,3−トリフルオロプロピル基などである。複数のR1は同一の基であっても異種の基であってもよい。nは10以上の整数であり、特にこのジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が25〜500,000mPa・sの範囲、好ましくは500〜100,000mPa・sの範囲となる整数である。Xは酸素原子又は炭素原子数2〜5のアルキレン基であり、例えばエチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が例示される。mは独立に0又は1の整数である。なお、上記粘度値は回転粘度計による測定値である。
【0011】
[(B)成分]
(B)成分のBET法比表面積が10m2/g以上、特に12〜30m2/gであるコロイダル炭酸カルシウムは、本組成物にゴム物性、チクソ性を付与するための充填剤である。特に常法に従って表面を脂肪酸、脂肪酸塩又は脂肪酸エステル処理したコロイダル炭酸カルシウムが好適に使用される。
また、(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して50〜150質量部、好ましくは70〜120質量部の範囲で使用されるものである。50質量部未満ではゴム強度の不足から目的とする接着強度が得られず、150質量部を超えると材料の粘度が高くなり、作業性に劣る。
【0012】
[(C)成分]
(C)成分のBET法比表面積が8m2/g以下、特に0.5〜6m2/gである重質炭酸カルシウムは、本組成物に接着性、高吐出性を付与するための充填剤である。一般には表面を処理していない重質炭酸カルシウムが用いられるが、常法に従って表面を脂肪酸又はパラフィン処理した重質炭酸カルシウムも好適に使用される。
また、(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して100〜200質量部、好ましくは100〜150質量部、更に好ましくは105〜150質量部の範囲で使用されるものである。100質量部未満では樹脂に対する良好な接着性が得られず、200質量部を超えると材料の流動性が増加して作業性に劣る。
【0013】
この場合、(B)成分と(C)成分の配合割合は、質量比として(B)/(C)<1、
より好ましくは0.25≦(B)/(C)≦0.95、更に好ましくは0.3≦(B)/(C)≦0.9、特に好ましくは0.35≦(B)/(C)≦0.85であり、即ち(C)成分の配合量が(B)成分の配合量より多いことが必要である。(B)成分の配合量のほうが(C)成分の配合量より多いと、難接着性樹脂に対する接着性が低下する。
【0014】
ここで、上述した特許文献4の特開2001−152020号公報には、
「(A)分子鎖末端に、一般式:
【化2】

(式中、R1は一価炭化水素基であり、X1は加水分解基であり、Yは二価炭化水素基または酸素原子または一般式:
【化3】

(式中、Zは二価炭化水素基であり、aは0,1,または2である。)
で示される有機基を有し、25℃における粘度が20〜1,000,000mPa・sであるジオルガノポリシロキサン 100重量部、
(B)BET法比表面積が10m2/g以上である軽質炭酸カルシウム
50〜200重量部、
(C)BET法比表面積が8m2/g以下である重質炭酸カルシウム
1〜100重量部、
(D)一般式:R3bSiX24-b
(式中、R3は一価炭化水素基であり、X2は加水分解基であり、bは0または1である。)
で示される加水分解性基含有シランまたはその部分加水分解縮合物 1〜25重量部
および
(E)硬化促進触媒 0.01〜10重量部
からなる室温硬化性シリコーンゴム組成物。」
が開示されているが、この従来技術における(C)成分の配合量は少なく、(B)成分の配合量以下とされており、このように(C)成分の配合量が(B)成分の配合量より少ないと、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂等の難接着性樹脂に対する接着性が劣るものである。
【0015】
なお、本発明において、(B),(C)成分としては市販品を用いることができ、例えば(B)成分としては、カーレックス300、MT−100、シーレッツ700、カルファインN350、カルファイン100(以上、丸尾カルシウム社製)、白艶華U、白艶華CCR(以上、白石カルシウム社製)等を用いることができ、(C)成分としては、スーパー2000、スーパー2300、MCコートS20、MCコートP20(以上、丸尾カルシウム社製)、ホワイトンP−10、ホワイトンSSB(以上、白石カルシウム社製)等を用いることができる。
【0016】
[(D)成分]
(D)成分の一分子中にケイ素原子に結合した加水分解可能な基を少なくとも3個有する有機ケイ素化合物及びその部分加水分解物が有する加水分解性基としては、例えばケトオキシム基、アルコキシ基、アセトキシ基、イソプロペノキシ基等が挙げられるが、好ましくは(A)成分の末端基と同様にアルコキシ基である。
【0017】
(D)成分の具体例としては、テトラキス(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(ジメチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、エチルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン、メチルトリス(メチルイソブチルケトオキシム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン等のケトオキシムシラン類、及びメチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン類、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアセトキシシラン類、メチルトリイソプロペノキシシラン、ビニルトリイソプロペノキシシラン、フェニルトリイソプロペノキシシラン等のイソプロペノキシシラン類、並びにこれらのシランの部分加水分解縮合物が挙げられる。
【0018】
(D)成分は、(A)成分100質量部に対して1〜25質量部の範囲、好ましくは2〜10質量部の範囲で使用される。1質量部未満では十分な架橋が得られず、目的とするゴム弾性を有する組成物が得難く、25質量部を超えると得られる硬化物は機械特性が低下しやすい。
【0019】
[(E)成分]
本発明に使用される(E)成分は、本組成物を硬化せしめるための触媒であり、テトライソプロポキシチタン、テトラ−t−ブトキシチタン、チタニウムジ(イソプロポキシ)ビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムジ(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトナート)等の有機チタン化合物;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズビスアセチルアセトナート、オクチル酸スズ等の有機スズ化合物;ジオクチル酸鉛等の金属のジカルボン酸塩;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート等の有機ジルコニウム化合物;アルミニウムトリアセチルアセトナート等の有機アルミニウム化合物;ヒドロキシルアミン、トリブチルアミン等のアミン類などが挙げられる。これらの中でも有機チタン化合物が好ましく、本組成物の改善された接着性、保存安定性を得るためにはチタン酸エステル又はチタンキレート触媒であることが特に好ましい。(E)成分の具体例は、ジイソプロポキシビス(アセト酢酸エチル)チタン、ジイソプロポキシビス(アセチルアセトン)チタン、ジブトキシビス(アセト酢酸メチル)チタンや下記式で示されるものなどが例示される。
【0020】
【化4】

【0021】
(E)成分の添加量は触媒量であり、通常(A)成分100質量部に対して0.01〜10質量部の範囲、好ましくは0.05〜7質量部の範囲である。添加量が少なすぎると本組成物の硬化性が低下し、多すぎると保存安定性が悪化する。
【0022】
[その他の成分]
また、本発明には、室温での硬化性や自己接着性などに悪影響を与えない限り、上記成分以外に一般に知られている添加剤、触媒などを使用しても差し支えない。添加剤としては、可塑剤としてのシリコーンオイル、イソパラフィン等、必要に応じてチクソ性向上剤としてのポリエーテル、顔料、染料等の着色剤、ベンガラ及び酸化セリウム等の耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、防錆剤、メタクリル酸カリウム等の耐油性向上剤などが挙げられ、必要に応じて防かび剤、抗菌剤なども添加される。
【0023】
本発明の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物は、空気中の水分と反応して硬化し、通常、大気中に0〜50℃、0.5〜7日間放置することによって硬化してゴム弾性体となる。
【0024】
この場合、本発明のオルガノポリシロキサン組成物は、アクリル、ポリカーボネート等に対するシーリング材、フラットパネルディスプレイの電極保護、太陽電池端子ボックス固定、自動車ランプシール、自動車ECUケースシール等の電気・電子部品の接着、固定に有効に使用され、特に難接着性樹脂、例えばアクリル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等に対する接着用として好適に用いられる。
【実施例】
【0025】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0026】
[実施例1]
23℃における粘度が50,000mPa・sで、末端がトリメトキシシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン100質量部、23℃における粘度が5,000mPa・sで、末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン100質量部に、表面を脂肪酸エステルで処理したコロイダル炭酸カルシウム(比表面積20m2/g)90質量部、表面無処理の重質炭酸カルシウム(比表面積4m2/g)110質量部、表面をジメチルクロロシランで処理した煙霧質シリカ2質量部を加え、混合機で混合した後、メチルトリメトキシシラン3質量部、ジイソプロポキシビス(アセト酢酸エチル)チタン2.5質量部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとγ−アミノプロピルトリメトキシシランの反応物0.5質量部を加えて、減圧下で完全に混合し、組成物1を得た。
【0027】
[実施例2]
23℃における粘度が50,000mPa・sで、末端がトリメトキシシロキシ基で封鎖されたポリジメチルシロキサン100質量部に代えて、23℃における粘度が30,000mPa・sで、末端がトリメトキシシルエチレン基で封鎖されたポリジメチルシロキサン100質量部を用いて組成物2を得た。
【0028】
[比較例1]
実施例1において、表面を脂肪酸エステルで処理したコロイダル炭酸カルシウム90質量部、表面無処理の重質炭酸カルシウム110質量部に代えて、表面を脂肪酸エステルで処理したコロイダル炭酸カルシウム140質量部、表面無処理の重質炭酸カルシウム60質量部を用いて組成物3を得た。
【0029】
[比較例2]
実施例1において、表面を脂肪酸エステルで処理したコロイダル炭酸カルシウム90質量部、表面無処理の重質炭酸カルシウム110質量部に代えて、表面を脂肪酸エステルで処理したコロイダル炭酸カルシウム200質量部を用いて組成物4を得た。
【0030】
[比較例3]
実施例1において、表面を脂肪酸エステルで処理したコロイダル炭酸カルシウム90質量部、表面無処理の重質炭酸カルシウム110質量部に代えて、表面を脂肪酸エステルで処理したコロイダル炭酸カルシウム110質量部、表面無処理の重質炭酸カルシウム90質量部を用いて組成物5を得た。
【0031】
このシリコーンゴム組成物を2mmの型枠に流し込み、23℃,50%RHで7日間養生して2mm厚のゴムシートを得た。JIS K6249に準じて2mm厚シートよりゴム物性を測定した結果を表1に示す。また、このシリコーンゴム組成物により、幅25mm、長さ100mmの樹脂板(アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂)を用いて接着面積2.5mm2、接着厚さ2mmの剪断接着試験体を作製した。23℃,50%RHで7日間養生して測定を行い、剪断接着力と凝集破壊率を確認した。結果を表1に併記する。
【0032】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記一般式(1)
【化1】

(ここで、Rは炭素原子数1〜5の一価炭化水素基、R1は同一又は異種の炭素原子数1〜10の置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、nは10以上の整数である。Xは酸素原子又は炭素原子数2〜5のアルキレン基、mは独立に0又は1の整数である。)
で示されるオルガノポリシロキサン、又はこれらの混合物:100質量部、
(B)BET法比表面積が10m2/g以上であるコロイダル炭酸カルシウム:50〜150質量部、
(C)BET法比表面積が8m2/g以下である重質炭酸カルシウム:100〜200質量部、
(D)R2aSi(OR34-a
(式中、R2は炭素原子数1〜12の一価炭化水素基であり、R3は炭素原子数1〜5の一価炭化水素基であり、aは0又は1である。)
で示される一分子中にケイ素原子に結合した加水分解可能な基を少なくとも3個有する有機ケイ素化合物又はその部分加水分解物:1〜25質量部、
(E)硬化触媒:0.01〜10質量部
を含有してなり、かつ(B)成分/(C)成分の比率が質量比で1より小さいことを特徴とする室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
【請求項2】
(A)成分のRが、メチル基又はエチル基である請求項1記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
【請求項3】
(E)成分が、チタン酸エステル又はチタンキレート触媒である請求項1又は2記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。
【請求項4】
アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート又はポリフェニレンスルフィドに対する接着用である請求項1,2又は3記載の室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物。

【公開番号】特開2007−321123(P2007−321123A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−155823(P2006−155823)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【出願人】(000002060)信越化学工業株式会社 (3,361)
【Fターム(参考)】