説明

害虫検知装置

【課題】電池を用いて必要な機能を作動させ、また害虫を検知するタイミングを工夫して、電池の長寿命化を図る。市販の害虫捕獲用粘着板を用いて安価に害虫を検知する。
【解決手段】ゴキブリ検知装置は、害虫を粘着する粘着板を有する粘着ユニット2と、粘着ユニットを着脱自在に装着する支持部材3と、害虫が粘着板上で捕獲されたことを光学的に検知する、発光素子と受光素子の対から成るセンサ451〜454、461〜464と、センサを所定のタイミングで作動し、センサによる害虫の検知の状況を示すデータを作成する処理手段40と、処理手段によって作成されたデータを外部へ無線送信する無線手段と、害虫が進入する開口部を持ち、粘着ユニットを覆うように上記支持部材を保持し、センサと処理手段と無線手段に電力を供給する電池を収納する電池収納部51を備えるケース5を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、害虫検知装置に係り、特に、ゴキブリやクモ等の害虫を検知する害虫検知装置の構成、更には検知のための制御及び検知情報の処理に関するものである。
【背景技術】
【0002】
衛生害虫であるゴキブリを管理するには、その生息状況や範囲を正確に把握することが重要である。ゴキブリの発生を検知する装置として、例えば、特許文献1には、ゴキブリ探知器でゴキブリの発生を探知し、この探知情報を公衆通信網に載せて本部のコンピュータに伝え、コンピュータで探知情報を処理して、駆除作業を効果的に果たそうとするゴキブリ発生情報送信装置が開示されている。
【0003】
このゴキブリ発生情報送信装置は、ゴキブリ探知器において発光素子13aと受光素子13bの間をゴキブリが通過して光を遮光することでゴキブリの発生を探知している。また、ゴキブリ探知器内にはゴキブリの誘引物質が付加された粘着トラップ9を設けられ、粘着トラップの下に設置したヒータ11によって、粘着トラップを最適温度に保つように工夫されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−75474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のゴキブリ探知器はヒータを加熱して最適温度に保つとしている。ヒータの電源については記載されていないが、加熱を伴うので、常識的には家庭や事務所等の電源から電源コードを用いて電力を得るものと推測される。
ゴキブリ探知器は、ゴキブリの発生しやすい場所に設置するのが良く、通常は部屋の隅や家具の背後などの狭い場所が選ばれる。然しながら、部屋には隈なく電源コンセントが配置されているとは限らない。また、電源コンセントに接続した電源コードを狭い場所に案内しながらゴキブリ探知器を配置するとなると、ゴキブリ探知器の配置作業も容易ではない。
【0006】
そこで、部屋の電源コンセントの位置に制限されず、ゴキブリの発生しやすい場所に任意にゴキブリ探知器を設置し、移動し易いのがよい。そのためには、諸機能を電池で作動することができるゴキブリ探知器が望ましい。更に言えば、ある場所に一旦設置したゴキブリ探知器の電池の寿命を極力長く維持させる方が、その電池の交換等の保守作業のためにも好ましい。特許文献1に記載のゴキブリ探知器は、このような配慮がなされていない。
【0007】
また、特許文献1に記載のゴキブリ探知器は、発光素子及び受光素子、誘道路10、粘着トラップ9を備えているが、粘着トラップの交換をどのように行うのか等の実装構造については言及されていない。
【0008】
本発明は、電池を用いて必要な機能を作動させて害虫を検知することができる害虫検知装置を得ることにある。
本発明はまた、害虫を検知するタイミングを工夫して、電池の長寿命化を図ることにある。
本発明はまた、市販の害虫捕獲用粘着板を用いることで、安価に害虫を検知することができる害虫検知装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る害虫検知装置は、好ましくは、害虫を粘着する粘着板を有する粘着ユニットと、該粘着ユニットを着脱自在に装着する支持部材と、害虫が該粘着板上で捕獲されたことを光学的に検知する、発光素子と受光素子の対から成る複数のセンサと、該センサを所定のタイミングで作動し、該センサによる害虫の検知の状況を示すデータを作成する処理手段と、該処理手段によって作成されたデータを外部へ無線送信する無線手段と、害虫が進入する開口部を備え、該粘着ユニットを覆うように該支持部材を保持するケースであって、該センサと該処理手段と該無線手段に電力を供給する電池を収納する電池収納部を備えるケースと、を有することを特徴とする害虫検知装置として構成される。
【0010】
好ましい例によれば、上記害虫検知装置において、前記処理手段は、予め定めた所定の時間タイミングT1で該電池の電圧の状態を監視して、該電圧の状態を示すデータを作成する第1の処理と、予め定めた所定の時間タイミングT2で該センサを作動して害虫の検知を示すデータを作成する第2の処理を行い(ここでT1>T2)、該第1及び第2の処理によって作成されたデータを、該無線手段によって外部へ送信する。
また、好ましくは、上記害虫検知装置において、前記ケースは1又は2以上の開口部を有し、各該開口部に複数のセンサが配置される。
また、好ましくは、上記害虫検知装置において、前記センサと、前記処理手段と、前記無線手段を搭載するプリント基板を備え、該プリント基板は前記支持部材に支持される。
また、好ましくは、上記害虫検知装置において、前記センサは前記プリント基板上の前記粘着ユニットに面する一側に配置され、前記処理手段と前記無線手段は、前記プリント基板の該一側の裏側に配置される。
【0011】
また、好ましくは、上記害虫検知装置において、害虫を捕獲する粘着板を有する粘着ユニットに設けられた穴と、該支持部材に設けられた凸部の係合により該粘着ユニットと該支持部材は着脱可能であり、該プリント基板は該支持部材に設けられた凸部と該プリント基板に形成された穴との係合により該支持部材に固定される。
また、好ましくは、上記害虫検知装置において、該支持部材は、発光素子と受光素子が配置されるように左右一対の部材で構成され、前記ケースの開口部以外に害虫が出入りしないように、該部材の内壁は閉構造を成すように構成される。
また、好ましくは、上記害虫検知装置において、前記電池収納部は開閉する電池蓋を有し、該ケースの内側から該収納部に電池を着脱でき、該電池を直列接続の状態で収納して電池蓋を閉とするように構成される。
【0012】
本発明は、また好ましくは、害虫を捕獲する粘着板を有する粘着ユニットと、害虫が該粘着板上で捕獲されたことを光学的に検知する、発光素子と受光素子の対から成る複数のセンサと、該センサを所定のタイミングで作動し、該センサによる害虫の検知の状況を示すデータを作成する処理手段と、該処理手段によって作成されたデータを外部へ無線送信する無線手段と、害虫が進入する開口部を備え、該粘着ユニットを着脱自在に取り付けるケースであって、該センサと該処理手段と該無線手段に電力を供給する電池を収納する電池収納部を備えるケースと、該開口部から進入した害虫が、該センサ部以外から該粘着板へ侵入するのを防止するブロックと、を有することを特徴とする害虫検知装置として構成される。
【0013】
好ましい例によれば、上記害虫検知装置において、前記ブロックは、前記粘着ユニットに一体的に形成される、又は前記粘着ユニットに取り付けられる。
また、好ましくは、上記害虫検知装置において、前記センサと、前記処理手段と、前記無線手段を搭載するプリント基板を備え、該プリント基板は、前記ケースに取り付けられる。
【0014】
本発明は、また好ましくは、害虫の発生を検知して外部の装置へ通知する害虫検知装置において、粘着板上に捕獲される害虫を光学的に検知する発光素子と受光素子の対からなるセンサと、該センサを作動制御し、かつ外部に送信するデータを作成する処理手段と、該処理手段によって作成された送信データを無線送信する無線手段と、該センサ、該処理手段、該無線手段に電力を供給する電池を有し、
該処理手段は、予め定めた所定の時間タイミングT1で該電池の電圧の状態を監視して、該電圧の状態を示すデータを作成する第1の処理と、予め定めた所定の時間タイミングT2で該センサを作動して害虫の検知を示すデータを作成する第2の処理を行い、
該第1及び第2の処理によって作成されたデータを、該無線手段によって外部の装置へ送信することを特徴とする害虫検知装置として構成される。
【0015】
また、好ましくは、前記第1の処理において、T2の時間タイミングで電池の電圧状態を監視し、監視の結果、電圧状態が正常でない場合には、その都度、監視結果の状態を示すデータを作成し、監視の結果、電圧状態が正常の場合には、T1のタイミング(但しT1>T2)で電圧の監視結果の状態を示すデータを作成する。
また、好ましくは、上記害虫検知装置において、該センサと、該処理手段と、該無線手段に電力を供給する電池を収納する電池収納部を備えるケースであって、該ケースは害虫が進入する1又は複数の開口部を有し、かつ各該開口部には複数の前記センサが配置され、
複数組のうちいずれか1のセンサが害虫を検知した場合、前記第2の処理において、害虫の検知を示すデータを作成する。
また、好ましくは、上記害虫検知装置において、前記第1の処理において、監視する電池の電圧が所定の閾値より低い場合、その旨を示すデータを作成する。
また、好ましくは、上記害虫検知装置において、前記処理手段は、害虫検知装置に固有の識別情報を示すノードIDと、前記第1の処理結果及び前記第2の処理結果を含む送信データを作成して、前記無線手段に転送する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、電池により作動される害虫検知機能及び無線通信機能を備えた装置を実現することができるので、当該装置を任意の場所に設置することが可能となる。
また、電池の電圧監視のタイミング、及び害虫を検知するタイミングを適宜工夫して制御することにより、電池の長寿命化を図ることが可能となる。
また、市販の害虫捕獲用粘着板を交換可能に用いることができるので、安価に害虫を検知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】一実施例(実施例1)によるゴキブリ検知装置の構成を示す分解斜視図。
【図2】一実施例によるゴキブリ検知装置の構成を示す断面図。
【図3】一実施例によるゴキブリ検知装置の構成を示す底面図。
【図4】一実施例によるゴキブリ検知装置の制御ブロック図。
【図5】一実施例による複数のゴキブリ検知装置の配置によるゴキブリ検知システムの構成を示す図。
【図6】一実施例によるゴキブリ検知装置における無線送信データのデータ構成を示す図。
【図7】一実施例によるゴキブリ検知装置における電池の電圧監視制御フローを示す図。
【図8】一実施例によるゴキブリ検知装置におけるゴキブリの検知のための制御フローを示す図。
【図9】一実施例(実施例2)によるゴキブリ検知装置の構成を示す分解斜視図。
【図10】一実施例(実施例3)によるゴキブリ検知装置における電池の電圧監視制御フローを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
[実施例1]
図1乃至図3は、一実施例によるゴキブリ検知装置の構成を示す。図1はゴキブリ検知装置の分解斜視図、図2は断面図、図3は底面図である。
ゴキブリ検知装置1は、主に、粘着ユニット2と、支持部材3と、プリント基板4と、ケース5により構成される。図1は、ゴキブリ検知装置1の設置状態とは逆に描かれており、粘着ユニット2の底面側(A面)が床に置かれる。図2がその設置状態となる。
粘着ユニット2は、矩形状のフレーム21と、内側の面(B面)に粘着部231を持つ粘着板23を有して構成される。この粘着ユニット2は市販のゴキブリ捕獲器を使用することができる。フレーム21はプラスチック製であり、その左右4箇所ずつ計8個の穴22が形成され、それらの穴22に支持部材3の凸部32が圧入されることにより、粘着ユニット3を支持部材3に着脱自在に取付けられる。即ち、ゴキブリが粘着部231に粘着して捕獲された場合、粘着ユニット2は支持部材3から取り外されて、新たな粘着ユニットと交換される。粘着ユニットは容易に装着できるので、交換作業も容易である。
【0019】
支持部材3は、粘着ユニット2とプリント基板3を支持する、左右1対から成る合成樹脂製のブロック301,302から構成される。支持部材の4箇所に設けられた穴33と、ケース5に設けられた4箇所のピン53とが係合することで、支持部材3自体がケース5に固定される。
左右のブロック301,302の上側の4箇所に設けられた凸部32は、粘着ユニット2の穴22に係合することで、粘着ユニット2を支持する。また、ブロック301,302の下側の2箇所に設けられた凸部31は、プリント基板4に形成された穴41にそれぞれ係合することで、プリント基板4を支持する。
左右のブロック301,302の内壁34は、ゴキブリが通り抜けないように密接状態を維持している。即ち、内壁34の上辺は粘着ユニット2のフレーム21に密着し、また内壁34の下辺はプリント基板4の面と至近距離で支持され、かつ発光素子と受光素子の対(センサという)の背後には、ゴキブリがセンサ部(発光素子と受光素子の対の線上)以外から粘着板23へ侵入するのを防止するための、合成樹脂製の進入防止具35が固定されている。このため、開口部55から進入したゴキブリは当該ブロック301,302の上下左右には通り抜けられない。
【0020】
プリント基板4の上側には、4組のセンサ、即ち4つの発光素子451−454と、4つの受光素子461−464が配置される。また、プリント基板4の裏側(図2の上側)には、マイコン40や無線IC47、アンテナ48等の電子部品が搭載される。
プリント基板4の左右2箇所ずつ、4箇所には、切り欠き43が形成され、ケース5のピン53が貫通する。また、プリント基板4には4箇所に穴44が形成され、ケース5に設けられたピン54と係合することで、プリント基板4が位置合わせされる。
【0021】
発光素子と受光素子の配置に関して好ましい工夫が施されている。第一には、前側の開口部55と後側の開口部55に2組ずつの発光素子と受光素子の対(センサ)が近づけて配置される。その理由は、大小のゴキブリの検知率を高くするためである。即ち、もし(2組ずつセンサではなくて)1組ずつのセンサを夫々の開口部55に配置したと仮定すると、大きいゴキブリは1組のセンサの光線を越えてしまい、その後の粘着部231で捕獲されている可能性がある。また小さいゴキブリは1組のセンサの手前で捕獲されているかもしれない。これではゴキブリが検知できない。そこで、2組のセンサを近づけて配置し、何れかのセンサでゴキブリを検知できるようにした。
【0022】
また、第二の工夫として、隣りどうしの発光素子と受光素子の干渉を防止するために、隣りどうしの組みにおける発光素子と受光素子の配置方向は、それぞれの組毎に逆方向である。即ち、第1のセンサは、左側に発光素子451と右側に受光素子461が配置されているが、その隣りの第2センサは、右側に発光素子452と左側に受光素子462が配置される如きである。第3センサと第4センサの関係(発光素子453、454と、受光素子463、464)も同様である。図3に示すように、発光素子からの発光(点線矢印)は交互となっている。
【0023】
ケース5は、粘着ユニット2を覆い、前後に開口部55を有する合成樹脂製のカバー部材であり、かつ支持部材3を支持する。頭部にツメを持つ4本のピン53を備え、このピン43によりプリント基板4の穴43を貫通して、支持部材3の穴33と係合して、支持部材4を支持固定する。また、ピン54とプリント基板4の穴44の係合によりプリント基板4を位置決めする。
【0024】
ケース5は更に、粘着ユニット2に対応する位置の外側に電池収納部51を備え、単三電池を直列接続で収納する。512はプラス電極であり、マイナス電極は図には見えていない。電池収納部51は、左右の溝523を案内されて移動する電池蓋52を備えている。
保守員は、粘着ユニット2の交換とは関係なく、電池の交換時に電池蓋52を開閉して電池を交換できる。
【0025】
図4は、ゴキブリ検知装置の制御ブロックを示す。
ゴキブリ検知装置1は、その電気的な構成として、4つ発光素子451〜454と4つの受光素子461〜464から成る4組の光学センサと、無線IC47と、アンテナ48と、これらを制御する主制御部であるマイコン40と、これら各部に電源を供給する電池(2つの単三電池が直列接続される)510から構成される。
マイコン40は、一定タイミングで電池510の電圧監視のためのプログラム、及び一定タイミングでセンサを作動してゴキブリを検知するプログラムを実行して、その実行結果に基づきデータを作成する。作成されたデータは無線IC47及びアンテナ48を介して近隣の他のゴキブリ検知装置を経由して又はホストノード100(図5参照)に直接に無線送信され、ホストノードに集積される。なお、上記2つのプログラム実行に関して、前者は図7を参照し、後者は図8を参照して後述する。
【0026】
図5は、複数のゴキブリ検知装置の配置によるゴキブリ検知システムの構成を示す。
複数階から成るビルの各フロアの部屋に、複数のゴキブリ検知装置1が配置される。図示の例では合計28個のゴキブリ検知装置(ここではセンサノードという)が無線通信によってネットワークを形成して、ホストノード100に接続される。
各センサノード1には固有のID(ノードID)が付与される。図示の「001」〜「028」は、それぞれのノードIDを示している。28個のセンサノードで生成されるデータ(データ形式は図6参照)は、固有のノードIDを含み、他のセンサノードを経由して又は無線で直接にホストノード100に集められる。ホストノード100は、収集されたデータをインターネット等のネットワークを介して外部の管理装置であるセンタサーバへ送信する。なお、ホストノード100は一般の公衆電源で作動される。
【0027】
センタサーバでは、センサノード毎に電池の電圧状況やゴキブリの検知状況を示すデータをデータベースに保管して管理する。また、電池の電圧残量が少なくなった場合や、あるセンサノードでゴキブリが検知された場合には、その旨を管理者用のモニタ(管理端末)に表示して、適宜処置(電池の交換や粘着板の交換)を警告する。
本発明者らの実験によれば、ビルのある階のフロアに設置されたセンサノード1から発信された無線信号(送信データ)は、その上の階又は下の階に設置された別のセンサノードによって検知されることを確認した。また、ある階のフロアのある部屋に設置されたセンサノード1から発信された無線信号は、同じ階のフロアの他の部屋に設置された別のセンサノードで検知されることを確認した。
【0028】
次に、図6を参照して、センサノードで作成される送信データの構成について説明する。
送信データは、自ゴキブリ検知装置に固有の識別情報であるノードID601と、電圧監視状態を示すフラグ602と、センサによるゴキブリの検知状況を示すフラグ(センサ検知フラグという)603と、当該データが作成された時の時間604を含んで構成される。例えば、全32ビット程度のデータである。ここで、電圧監視フラグ602は、電池の電圧状態を示し、電圧値Viが予め定めた閾値Voよりも大きい場合には「1」、閾値Vo以下の場合には「0」で表す。フラグ「0」の場合には、電池エネルギーが不十分であり、センタサーバは保守員に電池の交換を促すことになる。なお、電池の電圧監視制御については、図5を参照して後述する。
【0029】
センサ検知フラグ603は、図8によるゴキブリの検知結果を反映する。即ち、4組のセンサの何れか1つがゴキブリを検知した場合には、当該フラグを「1」、4組の何れもがゴキブリを検知しない(未検知)場合には「0」で表す。時間604は「年月日時分」を表し、時間情報はマイコンが持つ内部タイマから取得される。ゴキブリの検知制御動作については、図8を参照して後述する。
なお、必要であれば、上記構成の送信データに更にデータを追加してもよい。
【0030】
次に、図7を参照して、電池の電圧監視の制御動作について説明する。
マイコン40は、例えば8時間毎に電池の電圧監視のためのプログラムを実行して(S701)、電池510の電圧値を検出する(S702)。そして、検出した電圧値Viと、予め定めた閾値Voと比較する(S703)。その結果、電圧値Viが閾値Voよりも大きければ、電池エネルギーが十分(正常)と判断して、電圧監視フラグは「1」となり、一方、検出値Viが閾値Vo以下であれば、電圧監視フラグは「0」とする。
【0031】
その後、マイコン40は、センタサーバへ送信するデータを作成する(S704)。送信データは、図6に示すように、自ゴキブリ検知装置のノードID701に、電圧監視フラグ602を反映したものである。なお、センサ検知フラグ603は未記録である。これは、電池の電圧監視のタイミングと、センサを作動してゴキブリを検知するタイミングが異なるためである。
このように作成された送信データは、マイコン40から無線IC47に転送され(S705)、アンテナ48を介してホストノード100へ無線送信される。
【0032】
ここで、電圧監視プログラムの実行のタイミングを8時間毎としたのは、ビル内に配置されるゴキブリ検知装置1の電池の長寿命化と、ビル内の環境、及びセンタサーバが電池エネルギー消耗と判断する最短の時間を考慮したためである。即ち、電池の長寿命化のみを考えれば、タイミングは8時間よりも相当長く設定するのがよい。しかし、その場合、電池エネルギーが減少して、もはやデータの無線送信が不可能となるおそれがある。一方、8時間よりも短い時間間隔で頻繁に電池の電圧監視を行うとすると、今度はその度に送信データを作成して送信しなければならず、返って電池が消耗しかねない。
【0033】
また、電池の電圧状態は良好であるが、そのゴキブリ検知装置1が配置されたビルの環境によっては、無線電波の状態が悪い場合がある。例えば、昼間は就業時間中のため、オフィス内で使用されるパソコンや種々の電子機器から出る電子ノイズによって、無線アンテナ48の無線状態が悪くなることがある。また夜間は、オフィスの出入口や廊下、或いはビル全体がシャッターで閉じられているため、無線状態が悪くなることがある。そのため、例え、ゴキブリ検知装置内で頻繁に送信データを作成して送信したとしても、無線状態が悪いときにはホストノード100にデータが届かない事態が生じる。そこで、電池の電圧監視のタイミングを8時間程度に設定しておけば、例え昼間の環境の影響で電波が届かなくても、夜間には環境が変わって電波状態が良好になっていることが期待できからである。因みに、センタサーバは8時間毎の監視データを取得できなくても、直ちにそのゴキブリ検知装置の電池切れと判断せず、例えば、48時間経過しても何の監視データも受信しない場合、当該ゴキブリ検知装置の電池切れと案断する。センタサーバは、管理端末に、当該ゴキブリ検知装置(ノード)のノードIDと電池切れ(障害状態)の旨を表示して保守員に電池の交換を促すことになる。
なお、ゴキブリ検知装置が配置されたビル等の電波状態が終日にわたって良ければ、電圧監視の実行のタイミングを12時間毎のようにしてもよい。
また、センタサーバは、センサノード毎に、受信した電池の電圧状況やゴキブリの検知状況を、データベースに保管して管理している。この場合、センサノード毎の電池の交換日時も保管しているので、電池の交換時期から余り時間が経ていないとき(例えば2年以内)に、8時間ごとの監視データを受信できずに、タイムアウト(48時間経過)した場合、センタサーバは、当該センサノードが破壊されたか或いは盗まれたと判断することができる。
【0034】
次に、図8を参照して、ゴキブリ検知装置におけるゴキブリの検知のための制御動作について説明する。
マイコン40は、1時間毎にゴキブリ検知用のプログラムを実行する(S801)。1時間毎としたのは、電池の長寿命化を考慮したためである。即ち、終日常時、4つの光学センサに電流を印加しておくと電池エネルギーの消耗が激しいので、一定の時間タイミングでセンサを作動するようにした。(ここでは4組のセンサ451−461〜454−464をセンサ#1〜センサ#4で示す。)
このプログラムが実行されると、センサ#1からセンサ#4に順次、10msecの時間だけ電流を印加して作動し、それぞれのセンサがゴキブリを検知するかをみる。即ち、センサ#1〜#4の発光素子451〜454を順次10msec発光させて、受光素子461〜464の検出状況をみる(S802,804,806,808)。
上記の検出判断の結果、4つのセンサのうち何れか1つのセンサでゴキブリの検知があれば(S803,S805,S807,S809‘Yes’)、マイコン40は、センサ検知フラグ603を「1」にセットした送信データ(図6)を作成する(S810)。一方、4つのセンサの何れも検知が無ければ(S809‘No’)、送信データを作成せずに、1時間後のプログラムの実行(次の検知タイミング)を待つ。
このように作成された送信データ(当該ゴキブリ検知装置のセンサIDを含む)は、マイコン40から無線IC47に転送され(S811)、アンテナ48を介してホストノード100へ無線送信される。
【0035】
なお、この例において、電池の長寿命化を図るために、センサの作動タイミングを1時間毎ではなく、2時間乃至3時間以上に延ばすことも可能である。また、各センサの作動時間を10msecではなく、更に短くすることもできる。しかし、作動タイミングを余り長時間化すると、最新の検知状態を示す情報がセンタサーバへ反映されないことが生じる。また、ゴキブリ検知装置の設置される環境によっては電波状態が悪いために、送信データが毎回、ホストノードに届かないという事態が生じる。その場合、ゴキブリが検知されているにも拘らず、センタサーバは数時間以上にわたって未検知状態と判断するので好ましいことではない。反対に、各センサの作動時間を余りに短くすると、検知精度に影響するので好ましくない。このような要因を勘案した結果、本発明者らは、1時間毎にセンサを作動してその検知状態をみるのが好ましいとした。
本発明者らの実験によれば、電池の電圧監視タイミングを8時間毎、ゴキブリ検知用のセンサの作動タイミングを1時間毎とした場合、単三電池2本(直列接続)の寿命は、2年以上であった。従って、2年に1回だけ、ゴキブリ検知装置の電池を交換すればよいので、保守の作業効率が向上し、保守員の人件費も節約になる。
【0036】
上記のように、本実施例によれば、ゴキブリ検知装置において電池により、マイコン及び無線手段等の諸機能を作動するように構成したので、従来のように、電源コンセントや電源ケーブルの敷設に関係なく、当該ゴキブリ検知装置を任意の場所に設置することができる。
また、市販のゴキブリ粘着ユニットを使用し、支持部材に着脱自在に取り付け取り外しすることができるので、低コストで、交換作業性の良い、ゴキブリ捕獲器兼検知装置を実現することができる。
また、電池の電圧監視(第1の処理)は、予め定めた所定の時間タイミングT1(例えば8時間毎)で行い、センサによる害虫の検知(第2の処理)は予め定めた所定の時間タイミングT2でセンサを作動して害虫の有無を検知するように構成したので(T1>T2)、センサに常時電流を印加して検知状態を維持しておくことに比べて、電池の長寿命化を図ることができる。
【0037】
[実施例2]
図9を参照して、他の実施例について説明する。
この例は、実施例1(図1)における支持部材3を省略し、代わって、同様の機能を持つ構造部を粘着ユニット2に持たせたものである。即ち、図9において、粘着ユニット1の左右のフレーム21に、手前から奥方向へ所定の高さのブロック901,902が一体形成される。このブロック901,902は、開口部55から進入したゴキブリが左右から通り抜けることを防止し、かつセンサ部(発光素子と受光素子の対の線上)以外から粘着板23へ侵入するのを防止する機能を有する。粘着ユニット2のフレーム21の4隅には穴93が形成され、これらの穴93に、ケース5に設けたピン53のツメがプリント基板4の切り欠き43を介して係合することで、粘着ユニット2がケース5に着脱自在に取り付けられる。
【0038】
実施例2によれば、ブロック901,902を備えた粘着ユニット2は、一般の市販品ではなく、特別仕様となるので、購入品としての粘着ユニット2のコストは高くなる。しかし、実施例1の支持部材3に相当する部材が不要となるので、ゴキブリ検知装置全体としては、むしろ低コストが期待できる。
【0039】
次に、実施例2の代替案について説明する。例えば、上記ブロック901,902は、フレーム21と一体成形しないで、独立体として構成する。そして、その一対のブロックをフレーム21の左右にネジ止め又は接着材で取り付けることも可能である。このようにすれば、市販品の粘着ユニット2を使用することができる。
更に、他の代替案として、独立体として構成した一対のブロック901,902を粘着ユニット2に取り付けないで、プリント基板4の左右の縁であって、発光素子451〜454及び受光素子461〜464の背後にネジ止め等により取り付けることも可能である。
【0040】
[実施例3]
図10を参照して、電池の電圧監視に関する他の実施例について説明する。
図10の制御フローにおいて、ステップS1001、S1004〜S1008が、図7に示したものと相違する。即ち、この例では、電池の電圧監視のためのプログラムは、1時間毎に実行される(S1001)。検出した電圧値と閾値との比較の結果(S703)、電圧が正常であれば(即ち電圧値が閾値より大)(S1004)、次に、監視により得た当該データは8時間目のものかを判断する(SS1005)。その結果、8時間目のデータであれば、電池の電圧が正常である旨の送信データ(電圧監視フラグが「1」)を作成して(S1006)、そのデータを無線ICへ転送する(S1008)。これに対して、8時間目のデータでなければ(S1005‘No’)、ステップS1001に戻り、1時間後に同様の動作を繰り返す。
一方、電圧値と閾値との比較の結果、電圧が正常でない場合には(S1004‘No’)、電圧監視フラグを「0」とした送信データを作成して(A1007)、そのデータを無線ICへ転送する(S1008)。
【0041】
以上の説明から理解できるように、電池の電圧が正常な場合には、8時間毎に(1時間毎ではなく)、正常である旨のデータがセンタサーバへ送信され、正常でない場合にはその都度、電池の電圧が不十分の旨の送信データが送信される。
実施例1も加味すれば、センサによるゴキブリの検知は1時間毎に実行されるので、電池の電圧が正常でない旨と、センサの検知状態(ゴキブリ検知あり)は、同じデータ(図6)に含めて送信することができる。8時間毎の電圧監視データも、同様に、センサの検知状態を示すデータを含めたデータとして送信することができる。
【0042】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されることなく、更に種々変形して実施し得る。
例えば、発光素子及び受光素子の対からなるセンサの配置個数や設置場所は、上記実施例に限定されない。センサの設置場所について言えば、上記実施例では、プリント基板4上に4組のセンサが設置されており、この方がセンサへの配線工数が省けて低コストになる。コスト性を考慮しなければ、代替例では例えば基板支持部材3の内壁や、ケース5の内壁にセンサを設置してもよい。
【0043】
また他の変形例において、ケース5の電池収納部51は、上記実施例のようにケース5の内側から電池収納部51に電池を収納する構造でなくてもよい。例えば、電池収納部5の配置場所は変えずに、電池の収納方向を変える例として、ケース5の横側から或いは上側から電池を着脱する構造としてもよい。ケース5の上側(図1の下方)から電池を着脱する構造の場合、図1の電池蓋52に相当する部分は密閉構造としておき、ケース5の上部に電池を着脱する収納部と、その収納部を開閉する電池蓋の開閉機構を設けることで実現できる。
【0044】
また他の変形例において、プリント基板4は支持部材3で支持しないで、ケース5に支持するように構成してもよい。例えば、ケース5に設けたピン54とプリント基板4の穴44との係合機構を強固にすることで、プリント基板4の支持が可能となる。
【0045】
また、上記実施例では、2つの開口部55を有するケース5を前提にしているが、これに限らない。例えば、本発明は、1つの開口部を有する(即ち一方が閉構造の)ケースや、3つ以上の開口部を有するケースにも適用可能である。例えば、四辺形上のケースの各辺に開口部を設けるようにしてもよい。何れの場合でも、開口部には同様のセンサが設置される。
なお、検知対象の害虫としては、主にゴキブリ等の害虫を想定しているが、その他の虫類の検知にも適用可能である。
【符号の説明】
【0046】
2:粘着ユニット 21:フレーム 22:穴 23:粘着板 231:粘着部
3:支持部材 301:左ブロック 302:右ブロック 31:凸部 32:凸部 33:穴 34:内壁 35:侵入防止具
4:プリント基板 40:マイコン 41:穴 43:切り欠き 44:穴 451〜454:発光素子 461〜464:受光素子 47:無線IC 48:アンテナ
5:ケース 51:電池収納部 510:電池 512:電極(+) 52:電池蓋 523:溝 53:ピン 54:ピン 55:開口部
1:ゴキブリ検知装置(センサノード)
901,902:ブロック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
害虫を捕獲する粘着板を有する粘着ユニットと、
該粘着ユニットを着脱自在に装着する支持部材と、
害虫が該粘着板上で捕獲されたことを光学的に検知する、発光素子と受光素子の対から成る複数のセンサと、
該センサを所定のタイミングで作動し、該センサによる害虫の検知の状況を示すデータを作成する処理手段と、
該処理手段によって作成されたデータを外部へ無線送信する無線手段と、
害虫が進入する開口部を備え、該支持部材を保持するケースであって、該センサと該処理手段と該無線手段に電力を供給する電池を収納する電池収納部を備えるケースと、
を有することを特徴とする害虫検知装置。
【請求項2】
前記処理手段は、予め定めた所定の時間タイミングT1で該電池の電圧の状態を監視して、該電圧の状態を示すデータを作成する第1の処理と、予め定めた所定の時間タイミングT2で該センサを作動して害虫の検知を示すデータを作成する第2の処理を行い(ここでT1>T2)、該第1及び第2の処理によって作成されたデータを、該無線手段によって外部へ送信すること、を特徴とする請求項1記載の害虫検知装置。
【請求項3】
前記ケースは1又は2以上の開口部を有し、各該開口部に複数のセンサが配置されること、を特徴とする請求項1又は2に記載の害虫検知装置。
【請求項4】
前記センサと、前記処理手段と、前記無線手段を搭載するプリント基板を備え、該プリント基板は前記支持部材に支持されること、を特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項記載の害虫検知装置。
【請求項5】
前記センサは前記プリント基板上の前記粘着ユニットに面する側に配置され、
前記処理手段と前記無線手段は、前記プリント基板の該一側の裏側に配置されること、
を特徴とする請求項4に記載の害虫検知装置。
【請求項6】
害虫を捕獲する粘着板を有する粘着ユニットに設けられた穴と、該支持部材に設けられた凸部の係合により、該粘着ユニットと該支持部材は着脱可能であり、
該プリント基板は、該支持部材に設けられた凸部と該プリント基板に形成された穴との係合により該支持部材に固定されること、
を特徴とする請求項4乃至5のいずれかの項記載の害虫検知装置。
【請求項7】
該支持部材は、発光素子と受光素子が配置されるように左右一対の部材で構成され、前記ケースの開口部以外に害虫が出入りしないように、該部材の内壁は閉構造を成している、
を特徴とする請求項1乃至6のいずれかの項記載の害虫検知装置。
【請求項8】
前記電池収納部は開閉する電池蓋を有し、該ケースの内側から該収納部に電池を着脱でき、該電池を直列接続の状態で収納して電池蓋を閉とする、
を特徴とする請求項1乃至7のいずれかの項記載の害虫検知装置。
【請求項9】
害虫を捕獲する粘着板を有する粘着ユニットと、
害虫が該粘着板上で捕獲されたことを光学的に検知する、発光素子と受光素子の対から成る複数のセンサと、
該センサを所定のタイミングで作動し、該センサによる害虫の検知の状況を示すデータを作成する処理手段と、
該処理手段によって作成されたデータを外部へ無線送信する無線手段と、
害虫が進入する開口部を備え、該粘着ユニットを着脱自在に取り付けるケースであって、該センサと該処理手段と該無線手段に電力を供給する電池を収納する電池収納部を備えるケースと、
該開口部から進入した害虫が、該センサ部以外から粘着板へ侵入するのを防止するブロックと、
を有することを特徴とする害虫検知装置。
【請求項10】
前記ブロックは、前記粘着ユニットに一体的に形成される、又は前記粘着ユニットに取り付けられること、を特徴とする請求項9に記載の害虫検知装置。
【請求項11】
前記センサと、前記処理手段と、前記無線手段を搭載するプリント基板を備え、
該プリント基板は、前記ケースに取り付けられること、
を特徴とする請求項1乃至3、請求項9乃至10のいずれかの項記載の害虫検知装置。
【請求項12】
害虫の発生を検知して外部の装置へ通知する害虫検知装置において、
粘着板上に捕獲される害虫を光学的に検知する発光素子と受光素子の対からなるセンサと、該センサを作動制御し、かつ外部に送信するデータを作成する処理手段と、
該処理手段によって作成された送信データを無線送信する無線手段と、
該センサ、該処理手段、該無線手段に電力を供給する電池を有し
該処理手段は、予め定めた所定の時間タイミングT1で該電池の電圧の状態を監視して、該電圧の状態を示すデータを作成する第1の処理と、予め定めた所定の時間タイミングT2で該センサを作動して害虫の検知を示すデータを作成する第2の処理を行い、
該第1及び第2の処理によって作成されたデータを、該無線手段によって外部の装置へ送信することを特徴とする害虫検知装置。
【請求項13】
前記第1の処理において、T2の時間タイミングで電池の電圧状態を監視し、
監視の結果、電圧状態が正常でない場合には、その都度、監視結果の状態を示すデータを作成し、
監視の結果、電圧状態が正常の場合には、T1のタイミング(但しT1>T2)で電圧の監視結果の状態を示すデータを作成すること、
を特徴とする請求項12記載の害虫検知装置。
【請求項14】
該センサと、該処理手段と、該無線手段に電力を供給する電池を収納する電池収納部を備えるケースであって、該ケースは害虫が進入する1又は複数の開口部を有し、かつ
各該開口部には複数の前記センサが配置され、
前記複数のセンサのうちいずれか1のセンサが害虫を検知した場合、前記第2の処理において、害虫の検知を示すデータを作成すること、
を特徴とする請求項12乃至13のいずれかの項記載の害虫検知装置。
【請求項15】
前記第1の処理において、監視する電池の電圧が所定の閾値より低い場合、その旨を示すデータを作成すること、
を特徴とする請求項12乃至14の何れかの項記載の害虫検知装置。
【請求項16】
前記処理手段は、害虫検知装置に固有の識別情報を示すノードIDと、前記第1の処理結果及び前記第2の処理結果を含む送信データを作成して、前記無線手段に転送すること、
を特徴とする請求項12乃至15の何れかの項記載の害虫検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−250723(P2011−250723A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−125535(P2010−125535)
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【特許番号】特許第4629802号(P4629802)
【特許公報発行日】平成23年2月9日(2011.2.9)
【出願人】(591262827)株式会社シー・アイ・シー (9)
【Fターム(参考)】