説明

家畜排泄物の固形化方法および家畜排泄物の固形化物

【課題】 家畜排泄物を固形化して燃料または肥料にリサイクルする固形化方法において、乾燥時間を短縮してコスト削減を果す。
【解決手段】 家畜排泄物に、第一助剤としてのパルプ滓を添加して脱水を促進しつつ固液分離する第一脱水工程と、該第一脱水して得られた湿潤固形部分に第二助剤としてのパルプ滓を添加、混練することにより脱水して乾燥家畜排泄物を得る第二脱水工程と、該第二脱水して得られた乾燥家畜排泄物を所定の粒形状に成形する成形工程とにより家畜排泄物を所定の均一化された粒径を有した成形品に固形化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、牛、豚、鶏等の家畜から排出される家畜排泄物を脱水して固形化する家畜排泄物の固形化方法および家畜排泄物の固形化物の技術分野に属するものでる。
【背景技術】
【0002】
近年、地球環境の保全が強く叫ばれており、ものを生産することはそれだけエネルギーを消費し、地球環境の悪化や温暖化に影響を与えていることが共通の認識となっている。そのため、リサイクル化が検討され、不要物を有用化する研究開発も盛んに行われている。
【0003】
その一環として、牛、豚、鶏等の家畜が排出、または、排泄する排泄物(糞尿)をリサイクルすることも一つの課題であり、家畜排泄物を脱水処理して固形化することにより、該固形化物を燃料としたり肥料として用いることが試みられている。
このように、家畜排泄物を固形化する方法としては、家畜排泄物を乾燥ドラムに供給し、回転力とドラム内に設けた羽根により家畜排泄物を撹拌することにより乾燥する手法(特許文献1)や、おがくずやもみ殻等の廃材を添加した状態としたものを乾燥させる手法(特許文献2)等が提唱されている。
【特許文献1】特開2004−101109号公報
【特許文献2】特開2001−287995号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のものでは家畜排泄物を乾燥させることのみで固形化するものであるため、乾燥時間を長くしなければならず効率が悪く、コスト高となってしまうという問題があり、また、特許文献2のものでは、乾燥は促進されるものの、固形化され難い(成形され難い)という問題があり、何れのものも改善が必要であり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、家畜排泄物を固形化して燃料または肥料にリサイクルする固形化方法を、家畜排泄物に第一助材を添加して脱水を促進しつつ固液分離する第一脱水工程と、該第一脱水して得られた湿潤固形部分に第二助材を添加、混練して脱水する第二脱水工程と、該第二脱水した家畜排泄物を所定の粒形状に成形する成形工程とにより構成し、前記第一、第二助材は、パルプ、パルプシート解繊物、パルプ滓、パルプ滓粉砕物、故紙、間伐材粉砕品等のパルプ成分を有する物質、稲わら、コーヒー滓、麻、麻粉砕品、ナツメヤシ、ナツメヤシ粉砕品等の繊維質成分の何れか一つ、あるいは、これらの混合物であることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1において、第一、第二助材は、解繊または粉砕がなされて繊維状になっていることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1または2の何れか一項において、第一脱水して得られた液体部分は、浄化処理して外部に排出するようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項3において、液体部分を浄化処理して得られる残渣沈殿物は、第一脱水工程に戻すようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項1、2、3または4の何れか一項において、成形工程は、乾燥した家畜排泄物を粉砕する粉砕工程と、該粉砕された乾燥家畜排泄物を所定の粒形状に成形する粒状成形工程とを備えているものである。
請求項6の発明は、家畜排泄物に第一助材を添加して脱水を促進しつつ固液分離する第一脱水工程と、該第一脱水して得られた湿潤固形部分に第二助材を添加、混練して脱水する第二脱水工程と、該第二脱水した家畜排泄物を所定の粒形状に成形する成形工程とにより形成される家畜排泄物の固形化物であって、前記第一、第二助材は、パルプ、パルプシート解繊物、パルプ滓、パルプ滓粉砕物、故紙、間伐材粉砕品等のパルプ成分を有する物質、稲わら、コーヒー滓、麻、麻粉砕品、ナツメヤシ、ナツメヤシ粉砕品等の繊維質成分の何れか一つ、あるいは、これらの混合物であることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の何れか一項において、固形化物は燃料または肥料であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明とすることにより、乾燥時間を短縮することができて、コスト低下を実現することができるばかりでなく、粒度調整のなされた固形物とすることができ、保管、運搬が容易となる。
請求項2の発明とすることにより、排泄物への混入が円滑となり、脱水効率を促進でき、しかも、固形化するときの繋ぎとしての機能を果すことができる。
請求項3の発明とすることにより、環境を汚染することなく家畜排泄物のリサイクルを達成できる。
請求項4の発明とすることにより、環境を汚染することなく家畜排泄物のリサイクルを達成できる。
請求項5の発明とすることにより、粒形状が均一でしかも整った形状に固形化できて商品価値が高まる。
請求項6の発明とすることにより、乾燥時間を短縮することができて、コスト低下を実現することができるばかりでなく、粒度調整のなされた固形物とすることができ、保管、運搬が容易となる。
請求項7の発明とすることにより、有効利用をすることができるうえ、肥料として施肥する場合に、機械化が容易になるばかりでなく、定量供給が可能となる。また、燃料として用いる場合では、カロリー向上が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
つぎに、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、符号1は家畜排泄物受入れ施設であって、該家畜排泄物受入れ施設1には、搬入された家畜排泄物(糞尿物)を貯留する第一タンク1aが設けられており、該第一タンク1aに、糞と尿とが混在する泥濘状態である家畜排泄物を持ち込み、貯留するように設定されている。2は家畜排泄物の第一脱水工程を実施する第一脱水室であって、該第一脱水室2には、第一タンク1aから家畜排泄物が搬入されるとともに、第一助材としてパルプ滓が投入される供給ピット2aと、該供給ピット2aの混合物が投入されるベルトプレス型の脱水機2bとが備えられている。そして、第一脱水工程では、パルプ滓を家畜排泄物に添加することにより固形分が増加して相対的な脱水を行うとともに、これら混合物を脱水機2bによりベルトプレスすることにより、実質的な脱水がなされて、含水率の低下した湿潤固体部分(ケーキ状態の固形化部分)と液体部分とに分離(固液分離)されるように設定されている。
ここで、第一タンク1aに搬入される家畜排泄物は、本実施の形態では搾乳牛の排泄物であって、ワラ、ノコ屑、籾殻等が混入されており、該搬入される家畜排泄物の含水率は85〜75パーセントとなっている。そして、第一助材は、家畜排泄物に対して2〜10重量パーセントに相当する量が添加、混合されており、このものを脱水機2bにより脱水して得られる家畜排泄物(湿潤固形部分)の含水率は70〜65パーセントとなっている。
【0008】
尚、前記脱水機2aより湿潤固形部分と分離された液体部分は、第一脱水室2の室外に設置された浄化処理手段3である超深層曝気槽3aに誘導されるように構成されている。そして、前記液体部分は、超深層曝気槽3aにおいて強制的に曝気循環処理がなされ、該処理された液体部分を、さらに段階式貯留槽3b、3c、3dにそれぞれ移送することにより浄化処理された上部水が得られるように設定されている。そして、前記得られた上部水は、多孔質セラミックスを用いて構成された濾過装置4を経由することによりさらなる浄化処理がなされ、肥料として利用できるばかりでなく、たとえ上部水を外部に排出しても環境汚染をすることがないものになっている。
また、本実施の形態では、上部水を濾過することにより濾過装置4に回収される残渣沈殿物は、家畜排泄物受入れ施設1の第一タンク1aに戻すように設定されており、これによって、家畜排泄物の固形化に伴う廃棄物が不用意に施設外へ排出されるようなことがないように配慮されている。
【0009】
一方、脱水機2bにより分離された湿潤固形部分は、第二脱水工程を実施する第二脱水室5に移送される。前記第二脱水室5は、横型攪拌機5aが設けられた第二タンク5bを備えて構成されており、該第二タンク5bに、前記第一脱水室5において第一脱水された含水率約70〜65パーセントの湿潤固形分と、該湿潤固形分の2〜10重量パーセントに相当する第二助材としてのパルプ滓とを搬入し、横型攪拌機5aを二十四時間のあいだ稼働して混合物を撹拌する。このとき、第二脱水室5の空気流通を確保することにより、家畜排泄物を撹拌しながらの乾燥が促進され、これによって、家畜排泄物(乾燥家畜排泄物)の含水率は35〜30パーセントに低下する。
【0010】
ここで、前記第一、第二助材としては、本実施の形態では両者共にパルプ滓を用いているが、乾燥を促進し、しかも、乾燥したときに混合物のカロリーを向上させることのできる助材であればよく、パルプ滓の他に、パルプ、パルプシート解繊品、パルプ滓粉砕物、故紙、間伐材粉砕品等のパルプ成分を有する物質、稲わら、コーヒー滓、麻、麻粉砕品、ナツメヤシ、ナツメヤシ粉砕品等の繊維質成分等を用いることができ、これらの何れか一つ、あるいは、何種類かの混合物として用いることができ、さらには、第一、第二助材とをそれぞれ別種の助材を用いることも可能である。
また、第一、第二助材を構成する素材に対し解繊、または、粉砕等を施して細かい繊維状として表面積を大きくした状態、即ち、ふわふわの綿状態としたものとし、このような形態とした第一、第二助材を用いることにより、家畜排泄物との混入が促進されるとともに、脱水効率が促進される効果を得ることができ、しかも、後述するように、ブリケット状やペレット状に固形化する場合の「繋ぎ」としての機能を果すことができることが確認された。そこで、本実施の形態では、パルプ滓を解繊して綿状にしたものが用いられている。
【0011】
このようにして得られた含水率35〜30パーセントに乾燥された乾燥家畜排泄物は、第二脱水室5から本発明の粉砕工程を実施する粉砕室6に移送される。そして、粉砕室6では、前記移送された乾燥家畜排泄物を予め貯留タンク6aに貯留した後、一軸破砕機6bにより破砕(粉砕)するように設定されており、このように乾燥家畜排泄物を破砕することにより、乾燥家畜排泄物の粒径は5〜15ミリメートルとなる。
【0012】
前記粉砕された乾燥家畜排泄物は、本発明の粒状成形固定を実施する粒状成形室7に移送され、加圧式の混練機7aに投入することにより、粒径3〜4ミリメートルに粒度調整される。そして、粒度調整された乾燥家畜排泄物は、第一篩7bにより一層の粒度調整がなされた状態でホッパ7cに搬入され、該ホッパ7cを経由して成形機7dに投入されるように設定されており、乾燥家畜排泄物は、成形機7dにおいて所定の形状に成形された固形化物(固形成型物)となるように設定されている。尚、成形機7dにより成形されて排出された乾燥家畜排泄物は、第二篩7eを経由してさらなる粒度調整をした後、充填装置7fに移送され、該充填装置7fにおいて適宜重量の乾燥家畜排泄物を所定の容器に充填するように設定されている。
ここで、前記成形機7dは、乾燥家畜排泄物を印籠型、マセック型、梅干型等、適宜形状に成形するものであればよく、使用状況にあわせて適宜選択することができる。因みに、成形品の大きさとしては、直径5〜50ミリメートル、長さ10〜50ミリメートルのものが適当であることが確認されている。
【0013】
叙述の如く構成された本形態において、家畜排泄物は、第一助材を添加してベルトプレスすることにより予め第一脱水され、このものに、さらに第二助材を添加して撹拌する第二脱水することにより、乾燥する構成となっている。このため、乾燥時間を短縮することができて、コスト低下を実現することができる。
そのうえ、このものでは、乾燥した家畜排泄物を予め粉砕機6bで粉砕し、そのものを混練機7aにより粒度調整し、そのものを成形機7dにより所定の粒形状の固形化物に成形する構成となっているので、粒形状が均一でしかも整った状態での固形化がなされ、高い商品価値を備えた燃料または肥料とすることができる。特に燃料として用いる場合では、燃焼ムラのない優れた燃料とすることが可能となる。
また、このものでは、第一、第二助材として、パルプ、パルプシート解繊品、パルプ滓、パルプ滓粉砕物、故紙、間伐材粉砕品等のパルプ成分を有する物質、稲わら、コーヒー滓、麻、麻粉砕品、ナツメヤシ、ナツメヤシ粉砕品等の繊維質成分の何れか一つ、あるいは、これらの混合物として、脱水性能が優れ、しかも、カロリーが向上するものを用いているので、脱水性を高めて乾燥時間を短縮できるうえに、乾燥家畜排泄物のカロリーを高めることができて優れた燃料とすることができる。そのうえ、これら助材は廃材を有効利用することができるので、リサイクル性に優れる。
【0014】
そのうえ、このものでは、第一、第二助材として用いられるパルプ滓を改選し、細かい繊維状(綿状態)として用いているので、家畜排泄物との混入が円滑で、しかも、脱水効率の促進が図れる。そのうえ、第一、第二助材の細かい繊維が家畜排泄物の繋ぎとして固形化されるので、粒状成形工程における成形性を一層高めることができ、粒形状が均一でしかも整った状態での固形化物とすることができる。
【0015】
しかも、このものでは、第一脱水して得られた液体部分は、超深層曝気法に基づく超深層曝気槽3により浄化処理するようにしたので、浄化処理された液体部分を肥料として利用できるばかりでなく、仮令、外部に排出したとして環境汚染をすることがない。
【0016】
さらに、このものでは、第一脱水により得られた液体部分を浄化処理するにあたり、濾過装置4により濾過することで得られる残渣沈殿物は、第一脱水工程に戻すように構成されているので、一層、環境に配慮した固形化工程とすることができる。
【0017】
そのうえ、このものでは、粒形状が均一でしかも整った形状に固形化できるので、商品価値を高めることができる。
【0018】
そして、家畜排泄物の固形化物を肥料として用いた場合では、粒形状が均一でしかも整った形状となっているので、施肥作業を機械化することが容易で、圃場に対して定量的な肥料の散布ができて、肥料としての商品価値を一層高めることができる。また、家畜排泄物の固形化物を燃料として用いた場合では、カロリーが向上する第一、第二助材が添加されていることにより、有効な燃料として使用することができる。
【0019】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、第二〜第四の実施の形態について、図3の表図に基づいて説明する。
第二の実施の形態は、肥育牛の家畜排泄物を用いた場合であり、この場合、原排泄物の含水率は70〜65パーセントであり、前記第一の実施の形態のように、排泄物にはワラ、ノコ屑、籾殻が混入されている。このものでは、第一脱水工程において、肥育牛の排泄物の2〜5重量パーセントの第一助材(パルプ滓)を添加して第一脱水を行い、さらに、第二脱水工程において、湿潤固形部分の2〜5重量パーセントの第二助材(パルプ滓)を添加して第二脱水を行うことにより、含水率35〜30パーセントの乾燥排泄物が得られた。そして、この場合では、粉砕工程、粒状成形工程を経ることにより、粒度調整がなされ、しかも、均一化された固形成形物を得ることができる。
さらに、第三の実施の形態では、85〜75パーセントの含水率の豚の原排泄物を用いて固形物を形成するが、該原排泄物にもワラ、ノコ屑、籾殻が混入されている。そして、第一脱水工程において、豚の排泄物の3〜10重量パーセントの第一助材(パルプ滓)を添加して第一脱水を行い、さらに、第二脱水工程において、湿潤固形部分の3〜10重量パーセントの第二助材(パルプ滓)を添加して第二脱水を行うことにより、含水率35〜30パーセントの乾燥排泄物が得られた。そして、この場合では、粉砕工程、粒状成形工程を経ることにより、粒形状が整って、しかも、均一化された固形成形物を得ることができる。
つぎに、第四の実施の形態を説明するが、このものでは、50〜40パーセントの含水率の鶏の原排泄物を用いて固形物を形成する。この場合、原排泄物にワラ、ノコ屑、籾殻が混入されていることはなく、第一脱水工程において、鶏の排泄物の2〜5重量パーセントの第一助材(パルプ滓)を添加して第一脱水を行い、さらに、第二脱水工程において、湿潤固形部分の3〜5重量パーセントの第二助材(パルプ滓)を添加して第二脱水を行うことにより、含水率25〜20パーセントの乾燥排泄物が得られた。そして、この場合では、第二脱水を行った時点で、既に粉砕された状態となっており、粉砕工程を省略して粒状成形工程を実施することで、粒形状が整って、しかも、均一化された固形成形物を得ることができる。
尚、鶏の排泄物には、ワラ、ノコ屑、籾殻等が混入されている場合があり、この場合では、第二脱水工程後に粉砕工程を実施し、その後粒状成形工程を実施することにより固形成型物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】家畜排泄物の固形化工程を説明する平面図である。
【図2】家畜排泄物の固形化工程を説明する側面図である。
【図3】第二、第三、第四の実施の形態を説明する表図である。
【符号の説明】
【0021】
1 家畜排泄物受入れ施設
1a 第一タンク
2 第一脱水室
2b 脱水機
3 浄化処理手段
3a 超深層曝気槽
5 第二脱水室
6 粉砕室
7 粒状成形室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
家畜排泄物を固形化して燃料または肥料にリサイクルする固形化方法を、家畜排泄物に第一助材を添加して脱水を促進しつつ固液分離する第一脱水工程と、該第一脱水して得られた湿潤固形部分に第二助材を添加、混練して脱水する第二脱水工程と、該第二脱水した家畜排泄物を所定の粒形状に成形する成形工程とにより構成し、前記第一、第二助材は、パルプ、パルプシート解繊物、パルプ滓、パルプ滓粉砕物、故紙、間伐材粉砕品等のパルプ成分を有する物質、稲わら、コーヒー滓、麻、麻粉砕品、ナツメヤシ、ナツメヤシ粉砕品等の繊維質成分の何れか一つ、あるいは、これらの混合物であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法。
【請求項2】
請求項1において、第一、第二助材は、解繊または粉砕がなされて繊維状になっていることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法。
【請求項3】
請求項1または2の何れか一項において、第一脱水して得られた液体部分は、浄化処理して外部に排出するようにした家畜排泄物の固形化方法。
【請求項4】
請求項3において、液体部分を浄化処理して得られる残渣沈殿物は、第一脱水工程に戻すようにした家畜排泄物の固形化方法。
【請求項5】
請求項1、2、3または4の何れか一項において、成形工程は、乾燥した家畜排泄物を粉砕する粉砕工程と、該粉砕された乾燥家畜排泄物を所定の粒形状に成形する粒状成形工程とを備えている家畜排泄物の固形化方法。
【請求項6】
家畜排泄物に第一助材を添加して脱水を促進しつつ固液分離する第一脱水工程と、該第一脱水して得られた湿潤固形部分に第二助材を添加、混練して脱水する第二脱水工程と、該第二脱水した家畜排泄物を所定の粒形状に成形する成形工程とにより形成される家畜排泄物の固形化物であって、前記第一、第二助材は、パルプ、パルプシート解繊物、パルプ滓、パルプ滓粉砕物、故紙、間伐材粉砕品等のパルプ成分を有する物質、稲わら、コーヒー滓、麻、麻粉砕品、ナツメヤシ、ナツメヤシ粉砕品等の繊維質成分の何れか一つ、あるいは、これらの混合物であることを特徴とする家畜排泄物の固形化物。
【請求項7】
請求項1、2、3、4、5または6の何れか一項において、固形化物は燃料または肥料であることを特徴とする家畜排泄物の固形化方法および家畜排泄物の固形化物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−273983(P2006−273983A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−93884(P2005−93884)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【出願人】(505113492)藤正建設工業株式会社 (1)
【出願人】(505113595)
【出願人】(505113573)
【Fターム(参考)】