説明

寿命延長組成物

【課題】 本発明は、簡便に摂取が可能かつ安全な寿命延長組成物、またはそれを含有する寿命延長食品を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、麹菌による大豆胚芽発酵物からなる寿命延長組成物、またはその組成物を含む寿命延長食品に関するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麹菌による大豆胚芽発酵物からなる寿命延長組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
我が国は世界でも有数の長寿を誇っている。しかしながら、平均寿命の延長が達成される一方で、生活習慣などの違いにより満足な寿命を迎えることなく亡くなる方々も少なくない。
【0003】
寿命の更なる延長を願う観点から、簡便に摂取が可能かつ安全な健康食品素材が期待されている。
【0004】
これまでにも、キトサンを有効成分とすることを特徴とする寿命延長剤(特許文献1)や、果実由来のポリフェノールを有効成分として含有することを特徴とする寿命延長剤(特許文献2)などが開発されてきた。しかし科学的な処理などを行わず、より日常的に摂取が可能な食品に近い形で寿命延長を叶える組成物はなかった。
【特許文献1】特開2005−289839号公報
【特許文献2】特開2007−197374号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、簡便に摂取が可能かつ安全な寿命延長組成物、またはそれを含有する寿命延長食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、麹菌による大豆胚芽発酵物からなる寿命延長組成物、またはその組成物を含む寿命延長食品に関するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡便に摂取が可能かつ安全な寿命延長組成物、またはそれを含有する寿命延長食品を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、下記実施形態の記載により限定して解釈するべきでなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
【0009】
本発明で用いられる麹菌としては特段の制限はないが、発酵物の風味の良さなどから好ましくはAspergillus Awamoriが用いられる。
【0010】
本発明で用いられる大豆胚芽としては特段の制限はなく、常法により得られる大豆胚芽が用いられる。
【0011】
本発明に用いられる発酵の方法としては特段の制限はなく、常法によるものであればよい。
【0012】
本発明で用いられる大豆胚芽発酵物の製造方法としては特段の制限はないが、特許第3014145号に開示される製造法が好適に用いられる。
【実施例】
【0013】
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例に限定して解釈すべきではなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
【0014】
(調製例:大豆胚芽発酵物の製造)
大豆胚芽99.85質量部に対し、水を35質量部、酢酸(食品グレード)を1.1質量部添加し、100℃で150分間蒸煮した。その後30℃に保ち3時間放冷を行った。冷却後1.1質量部のAspergillus Awamoriを播種し、35℃で48時間製麹を行った。その後70℃で90分乾燥を行い、蒸気殺菌し、本発明の大豆胚芽発酵物を得た。
【0015】
(実施例:寿命延長効果試験)
「エビ伝説」(日本動物薬品株式会社製)を用い、説明書に従いカブトエビを孵化させた。孵化した5匹のカブトエビに、付属の餌と調製例で作成した大豆胚芽発酵物を
混ぜた餌(付属餌:大豆胚芽発酵物=3:1)を自由摂餌させ、生存日数を計測した。結果を表1に示す。また、試験期間中は説明書に従い、適切な飼育管理を行った。
【0016】
(比較例:寿命延長効果試験)
実施例と同様にカブトエビを孵化させ、孵化した5匹のカブトエビに付属の餌を自由摂取させ、生存日数を計測した。結果を表1に示す。
【0017】
(表1)

表1に示す結果の通り、大豆胚芽発酵物を混餌摂取させた実施例群は比較例群に比較して生存日数が延長されていた(実施例群と比較例群の間のt検定においてp>0.05で有意差あり)。
【産業上の利用可能性】
【0018】
このことから、本発明の麹菌による大豆胚芽発酵物を摂取することは寿命の延長に有効であり、優れた健康食品として利用することが出来る。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
麹菌による大豆胚芽発酵物からなる寿命延長組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物を含む寿命延長食品。


【公開番号】特開2010−30958(P2010−30958A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−195213(P2008−195213)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(398028503)株式会社東洋新薬 (182)
【Fターム(参考)】