説明

封止部材、及び有機エレクトロルミネセンス素子

【課題】有機EL素子の透明性を高める。
【解決手段】封止部材15は、陽極12及び陰極14の間に配置される有機発光層13を封止するために用い、ガラスから形成する。封止部材15は、凹部21を形成するように外周が突出する。凹部21の凹部底面21Bが形成された部分の全体又は一部は、可視光域における透過率が60%以上である。封止部材15は例えばガラスモールドによって成形する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスキャップ構造を有する封止部材、及びその封止部材を有する有機エレクトロルミネセンス素子に関する。
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネセンス素子(以下、有機EL素子という)は、他の固体発光素子に比べ、高速な応答性を有すること、視野角が広いこと、素子が占める容積が小さいこと等優れた特性を有している。したがって近年、ディスプレイ等の表示装置や照明装置等、多様な用途に応用されつつある。有機EL素子は、透明基板上に、陽極、有機発光層、陰極が順に積層されて構成され、陽極・陰極間に電流が流され、陽極から注入された正孔と、陰極から注入された電子とが、有機発光層内において再結合をし、この再結合により光が生成される。
【0003】
有機発光層は乾燥剤と共に、ガラス製若しくは金属製の封止部材によって封止され、大気中の水分浸透が抑制され、いわゆる、ダークスポットと呼ばれる発光しない領域が形成されることが防止されている。封止部材は、乾燥剤や有機発光層を配置するために通常中央部に凹部が形成されたキャップ形状を呈しており、この凹部は、ガラス板にブラスト加工、エッチング加工等施すことにより成形されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−353284号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、有機EL素子は、有機発光層で発光した光を、透明基板側から取り出すことが一般的であるが、近年、封止部材側から光を取り出すトップエミッション型の開発が進められている。また、近年、デジタルカメラのファインダー装置において、ペンタプリズムと焦点板の間の被写体結像位置近傍に有機EL素子を配設させ、有機EL素子の発光表示により、ファインダー内に各種文字情報を表示させる試みもなされている。
【0005】
トップエミッション型の有機EL素子は、光取り出し効率を向上させるために、封止部材に高い透明性が要求される。また、ファインダー装置に適用される有機EL素子も、被写体からの光を透過させる必要があるので、封止部材に高い透明性が要求される。しかし、ブラスト加工やエッチング加工によって成形された封止部材の凹部は、スリ面で形成されるため、封止部材に透明性を持たせることは困難である。
【0006】
また、有機EL素子は層厚が非常に薄いことから、例えば車のフロントガラスや、店頭のウインドウ等のガラス面に貼付可能な照明装置として利用されることが検討されつつある。このような用途では、ガラス面の透過性を確保するために、有機EL素子に透明性を有することが必要される。しかし、有機EL素子にブラスト加工やエッチング加工によって成形された封止部材が用いられると、上述したように、透明性を確保することは困難となる。
【0007】
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、封止部材の透明性を向上させ、透明性に優れた有機EL素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る封止部材は、陽極及び陰極の間に配置される有機発光層を封止するためのガラスから形成される封止部材において、凹部を形成するように外周が突出されており、凹部の凹部底面が形成された部分の全体又は一部が、可視光域における透過率が60%以上であることを特徴とする。
【0009】
封止部材は例えばガラスモールドによって成形される。そしてこの場合、モールドの離型性を良くするため、外周に設けられた突出部の内周面は、凹部底面と成す角度が鈍角となるように傾く傾斜面であることが好ましい。
【0010】
また、封止部材は、全体又は一部が、可視光域における透過率が60%以上である平板状のガラス基板の一方の面に、枠状部材が貼り合わされて形成され、その枠状部材の内部が凹部となっても良い。
【0011】
封止部材の凹部底面、及びその凹部底面の反対側の面の少なくともいずれか一方を曲面に形成し、レンズ機能を持たせても良い。また、凹部底面、及び凹部底面の反対側の面の少なくともいずれか一方に反射防止層が形成されることが好ましい。
【0012】
本発明に係る有機EL素子は、基板上に陽極及び陰極の間に配置される有機発光層を形成すると共に、基板を覆うように設けられた封止部材によって、有機発光層を封止する。そして、封止部材の基板に対向する対向面側は、凹部を形成するように外周が突出し、その外周の突出部の先端部が基板に接着することにより、密閉空間を形成して有機発光層を封止し、封止部材は、凹部底面が形成された部分の全体又は一部が、可視光域における透過率が60%以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明においては、封止部材の透過率を高めることにより、高い透明性を有する有機EL素子を提供でき、また、透過率の高い封止部材は、例えばガラスモールドにより成形され、若しくはガラス材に枠状部材が接着されて形成されるので、容易な方法により成形可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る有機EL素子の模式的な断面図を示す。有機EL素子20は、透明基板10と、透明基板10上に積層された陽極12と、陽極12上に積層された有機発光層13と、有機発光層13の上に積層された陰極14と、有機発光層を封止するための封止部材15と、吸湿材16とを有する。
【0015】
基板10は、例えばガラスまたは樹脂等の絶縁性を有する材料によって形成され、基板10側から光を取り出す場合等には、透明性を有する。陽極12は、導電性を有し、かつ透明性を有する材料によって形成され、例えばITO(Indium Tin Oxide)、ATO(antimony doped tindioxide)、ZnO(zinc oxide)等の透明導電性金属化合物によって形成される。
【0016】
有機発光層13は、特にその層構成は限定されないが、例えば陽極12側から順に、正孔注入材料で形成される正孔注入層、正孔輸送材料で形成される正孔輸送層、有機発光材料で形成される有機発光層、電子輸送材料で形成される電子輸送層が積層されて構成される。有機発光層13は、有機EL素子20の用途に応じて、緑、赤、青、または白等の光が発するように構成される。
【0017】
陰極14は例えばアルミニウム、インジウム、マグネシウム、カルシウム、チタニウム、イットリウム、リチウム、及びこれらの合金等の非透過性の陰極金属材料から形成され非透明電極に形成されても良いし、上記した透明導電性金属化合物から形成され、透明電極に形成されても良い。
【0018】
さらには、陰極14は有機発光層13の上に積層され、上記した陰極金属材料から形成される第1の陰極層と、第1の陰極層の上に積層され、上記した透明導電性金属化合物によって形成される第2の陰極層とによって構成されていても良い。このような陰極14は第1の陰極層の層厚を小さくする(例えば100Å以下)ことにより、実質的に透明性を確保できると共に、電子の注入性の低下を最小限に抑制することができる。なお、この場合、第1の陰極層と有機発光層13の間には、LiF等によって形成される電子注入層が積層されていたほうが良い。
【0019】
有機発光層13を挟み込む陽極12と陰極14は、不図示の電源に接続される。陽極12と陰極14の間には、電源から電圧が印加され、その電圧印加により有機発光層13から光が発せられる。有機発光層13からの光は陽極12、基板10を透過し、基板10の下面10Dから取り出されても良いし、陰極14、封止部材15を透過し、封止部材15の上面15Uから取り出され、トップエミッション型に構成されても良い。
【0020】
封止部材15はキャップ構造に形成され、陰極14の上に、基板10を覆うように設けられる。封止部材15は、基板10に対向する下面15D側の中央部に、凹部21を形成するように、外周に基板10に向かって突出する突出部22が形成される。突出部22の内周面22Aは、凹部21の底面21B(凹部底面21B)と成す角が鈍角となる傾斜面として形成される。
【0021】
突出部22の先端面22Tは、接着剤17によって基板10の上に接着され、凹部21の内部、すなわち封止部材15と基板10の間に密閉空間19が形成される。接着剤17としてはUV硬化樹脂等の光硬化性樹脂が好適に使用される。凹部底面21Bには、吸湿材16が接着されて取り付けられており、吸湿材16も密閉空間19内に配置される。なお、吸湿材16は有機発光層13の発光を遮光しないように、図1の上方から見たとき、有機発光層13に重ならないように配置されることが好ましい。
【0022】
封止部材15において、凹部底面21Bが形成された部分は、吸湿剤16と重なる部分を除いて又は全体が、可視光域の全ての波長域において、透過率が60%以上になり、好ましくは80%以上になる。なお、本明細書において、可視光域とは、波長400nm〜700nmの波長域のことをいう。また、透過率とは、封止部材15の厚さ方向(図1の上下方向)における透過率をいう。
【0023】
次いで、図2〜3を用いて第1の実施形態における封止部材の製造方法を説明する。本実施形態においては、封止部材15を成型するためのモールド29は、内部に中空が形成された胴型31と、胴型31の内部に嵌め合うように配置される下型30と、胴型31内部に嵌合可能な上型35とを備える。上型35の下面35Dは、中央部に凸部37が形成されるように、外周に基底面35Aが設けられる。凸部37の先端面35Cは、基底面35Aに平行な平面に形成され、凸部37の外周面35Eは先端面35Cと成す角が鈍角となるように傾斜された傾斜面である。下型30の上面30Bは、上型35の先端面35Cに平行な平面に形成され、上面30Bの上には、両面が研磨面である板状のガラス体40が配置されている。なお、ガラス体40は板状に限定されず例えば球状等であっても良い。
【0024】
図3に示すように、モールド29はヒーター41によってガラス体40が軟化されるまで加熱される。次いで、上型35が下方に移動させられ、ガラス体40は上型35の下面35Dと、下型30の上面30Bとによって挟圧され押圧成型される。ガラス体40は加熱された状態で所定時間押圧された後、固化されるまで冷却され、その後上型35が上方に移動させられ、キャップ構造を有する封止部材15(図1参照)が得られる。
【0025】
以上のように、本実施形態では、封止部材15はガラスモールドによって成型され、封止部材15の上面15U及び凹部底面21Bが、平面に形成された先端面35C及び上面30Bによって押圧されて成形される。したがって、封止部材15の上面15U及び凹部底面21Bは、平滑に形成され、これにより封止部材15の凹部底面21Bが形成された部分は、高い透過率を有することとなる。このように、封止部材15の透過率が高くなると、有機EL素子20の透明性が高められ、例えば有機EL素子20は非発光時、透明素子として形成可能である。
【0026】
また、上型35に設けられた凸部37の外周面35Eは、傾斜面であるので、上型35の封止部材15に対する離型性を高めることができる。
【0027】
図4は、第2の実施形態に係る有機EL素子20の断面図である。以下、第2の実施形態について説明するが、以下の説明においては第1の実施形態との相違点のみについて説明する。
【0028】
第2の実施形態においては、封止部材15の凹部底面21B及び凹部底面21Bの反対側の面(上面15U)に反射防止層45が設けられ、反射防止層45は、MgF2、シリカエアロゲル、Ta2O5等によって形成される。反射防止層45は、好ましくは隣接する層の屈折率が異なる複数の層によって形成され、さらに好ましくは相対的に低い屈折率を有する低屈折率層と、相対的に高い屈折率を有する高屈折率層とが交互に積層され、2以上の層から形成されるが、同一の屈折率を有する1つの層によって形成されていても良い。
【0029】
このように、封止部材15に反射防止層45が設けられると、封止部材15の凹部底面21Bが形成された部分の全体は、可視光域全ての波長域において、透過率が例えば90%以上、好ましくは95%以上になる。したがって、第1の実施形態よりさらに透明性の高い封止部材15を得ることができる。
【0030】
なお、本実施形態では、反射防止層45は、凹部底面21B及び上面15Uの両面に設けられたが、いずれか一方の面に設けられても良い。また、反射防止層45は、図4に示すように、凹部底面21B及び上面15Uの全面に設けられるが、凹部底面21B及び上面15Uの一部に設けられても良い。
【0031】
図5は第3の実施形態に係る封止部材15の分解斜視図である。第3の実施形態の封止部材15は、平板状のガラス基板50の一方の面50Uに、矩形状の枠状部材51が貼り合わせられて形成される。これにより、枠状部材51は内部に凹部21を形成するための突出部22となり、封止部材15に凹部21が形成される。
【0032】
ガラス基板50はその全体が、可視光域全ての波長域において、透過率が60%以上であって、好ましくは80%以上である。枠状部材51はガラス又は金属によって形成されると共に、枠状部材51はガラス基板50の一方の面50Uに、光硬化性樹脂、熱硬化樹脂等の樹脂接着剤、半田ガラス等によって貼り合わせられる。また、枠状部材51がガラスである場合、枠状部材51が高温軟化されてガラス基板50に接着されても良い。
【0033】
以上のように本実施形態においては、透過率の高いガラス基板50と、枠状部材51とを貼り合わせることにより、凹部21を有し、凹部底面が形成された部分の全体が、可視光域全ての波長域において、透過率が60%である封止部材15を形成することができる。したがって、本実施形態の封止部材15を用いた場合も、透明性の高い有機EL素子20を得ることができる。なお、第3の実施形態においても、第2の実施形態のように反射防止層が設けられても良い。
【0034】
なお、第1乃至第3の実施形態においては、凹部底面及び凹部底面の反対側の面(第1及び第2の実施形態では、上面15U)の少なくともいずれか一方は、凸面状又は凹面状の曲面(球面又は非球面)に形成され、封止部材15がレンズ機能を有するように形成されても良い。
【0035】
また、第1の実施形態においては、封止部材15の凹部底面21Bが形成された部分の全体が、透過率が60%以上(好ましくは80%以上)になったが、凹部底面21Bが形成された部分の一部が透過率60%以上(好ましくは80%以上)になっても良い。第2の実施形態においても、同様に凹部底面21Bが形成された部分の一部が透過率90%以上(好ましくは95%以上)になっても良い。さらに、第3の実施形態でも、ガラス基板40の一部が透過率60%以上(好ましくは80%以上)になり、封止部材15は、凹部底面が形成された部分の一部が透過率60%以上(好ましくは80%以上)になっても良い。
【実施例】
【0036】
以下、本発明について実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではない。
【0037】
[実施例1]
本発明の実施例1は第1の実施形態に対応した実施例であって、両面が研磨面である板状のガラス体(LBAL35、株式会社オハラ製)を、下型及び上型によって押圧成型することにより封止部材を形成した。なお、本実施例では、ガラス体が580℃になった時点で、100kgfの圧力で押圧成型した。凹部底面が形成された部分の封止部材の平均厚さは1.092mmであった。
【0038】
[実施例2]
実施例2では、板状のガラス体としてガラスゴブを用い、実施例1と同様の方法により、押圧成型で封止部材を形成した。このとき、封止部材の平均厚さは1.295mmであるとともに、封止部材の突出部の内周面と凹部底面との成す角は、95°であった。
【0039】
[実施例3]
実施例3は、第2の実施形態に対応した実施例であって、封止部材の凹部底面、及び凹部底面の反対側の面に反射防止層を設けた以外、実施例1と同様に実施した。凹部底面、及び凹部底面の反対側の面に設けた反射防止層の構成を表1に示す。なお、表1において、層1が封止部材から最も近い位置に設けられた層であって、層6が封止部材から最も遠い位置に設けられた層である。表1に示すように、反射防止層は高屈折率層と、低屈折率層を交互に3層ずつ積層して形成した。
【0040】
【表1】

【0041】
[実施例4]
実施例4は、実施例2と同様に板状のガラス体としてガラスゴブを用い、封止部材の凹部底面が形成された部分の平均厚さが1.295mmであったこと以外は、実施例3と同様に実施した。
【0042】
図6、7は、実施例1〜4の封止部材の凹部底面が設けられた部分の分光透過率を示す。図6に示すように、実施例1、2では、封止部材をガラスモールドによって成型することにより、可視光域全ての波長域において、透過率が80%以上となり、透明性の高い封止部材が得られたことが理解できる。また、図7に示すように、実施例3、4では、封止部材に反射防止層を設けることにより、可視光域全ての波長域において、透過率が95%以上となり、実施例1、2に比べてさらに透明性が向上したことが理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る有機EL素子の模式的な断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る封止部材の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る封止部材の製造方法を説明するための模式的な断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る有機EL素子の模式的な断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る封止部材を示す模式的な分解斜視図である。
【図6】実施例1、2に係る封止部材の分光透過率を示すグラフである。
【図7】実施例3、4に係る封止部材の分光透過率を示すグラフである。
【符号の説明】
【0044】
10 基板
12 陽極
13 有機発光層
14 陰極
16 吸湿材
20 有機EL素子
21 凹部
21B 凹部底面
22 突出部
22A 内周面
29 モールド
30 胴型
31 下型
35 上型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
陽極及び陰極の間に配置される有機発光層を封止するためのガラスから形成される封止部材において、
凹部を形成するように外周が突出されており、
前記凹部の凹部底面が形成された部分の全体又は一部が、可視光域における透過率が60%以上であることを特徴とする封止部材。
【請求項2】
ガラスモールドによって成形されることを特徴とする請求項1に記載の封止部材。
【請求項3】
前記外周に設けられた突出部の内周面が、凹部底面と成す角度が鈍角となるように傾く傾斜面であることを特徴とする請求項2に記載の封止部材。
【請求項4】
前記凹部底面、及び前記凹部底面の反対側の面の少なくともいずれか一方に反射防止層が形成されることを特徴とする請求項1に記載の封止部材。
【請求項5】
全体又は一部が、可視光域における透過率が60%以上である平板状のガラス基板の一方の面に、枠状部材が貼り合わされて形成され、その枠状部材の内部が前記凹部となることを特徴とする請求項1に記載の封止部材。
【請求項6】
前記凹部底面、及びその凹部底面の反対側の面の少なくともいずれか一方を曲面に形成し、レンズ機能を持たせたことを特徴とする請求項1に記載の封止部材。
【請求項7】
基板上に陽極及び陰極の間に配置される有機発光層を形成すると共に、前記基板を覆うように設けられた封止部材によって、前記有機発光層を封止する有機エレクトロルミネセンス素子において、
前記封止部材の前記基板に対向する対向面側は、凹部を形成するように外周が突出し、
その外周の突出部の先端部が前記基板に接着することにより、密閉空間を形成して前記有機発光層を封止し、
前記封止部材は、前記凹部の凹部底面が形成された部分の全体又は一部が、可視光域における透過率が60%以上であることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−66126(P2008−66126A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−243083(P2006−243083)
【出願日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】