説明

導電線と導電コイルと導電線製造方法

【課題】 簡易な構成と手順とで、電気を導く導電線と導電コイルとその製造方法とを提供しようとする。
【解決手段】
従来の電気を導く導電線にかわって、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が、前記前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材、前記シートを長手方向に直交する方向に沿って巻いてできた線状の部材、または、前記シートを長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてできた線状の部材であるものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気を導く導電線と電気を導く導電コイルとその製造方法とに係る。特に導電体の構造とその製造方法に特徴のある導電線と導電コイルとその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気システムまたは機械システムは、効率化等を目的として、軽量化を要求される。
電気システムまたは機械システムで使用される電気機器の導電体は、その電気的特性を発揮する要請から軽量化が困難であった。
【0003】
特に動力を発生するための導電体は、所望の電気抵抗値を確保するのに、所定の量の導電材料を必要とする。
例えば、航空機等の移動体に用いられるサーボモータでは、ステータまたはロータにおいて磁界を発生させるのに導電コイルを用いる。一般に、導電コイルは銅線またはアルミ線等が用いられ、所定の動力を発生するのには、所定の量の材料を必要し、現在以上の軽量化が困難であった。
【0004】
近年、カーボンナノチューブが発見され、その利用方法が拡大している。
カーボンナノチューブは、グラファイトの一枚の面を巻いて筒状にした構造をもつ物質である。
カーブンナノチューブは、ナノメータサイズの特異な形状を有し、かつ高い電気電導性や強度を持つ材料である。
この特異な特徴から、カーボンナノチューブの利用が検討されている。例えば、カーボンナノチューブを導電材料として使用する試みがされている。
しかし、その物性の特異性から導電材料として現実・効果的な取扱い方法は、確立していない。
【0005】
【非特許文献1】Lars M. Ericson、他23名、”Macrocopic, Neat, Single-Walled Carbon Nanotube Fibers”、SCIENCE、3 SEPTEMBER 2004,Vol 305,1447-1450ページ
【特許文献1】特開2002−313147号公報
【特許文献2】特表2002−503204号公報
【特許文献3】特開2004−215473号公報
【特許文献4】特開2004−319675号公報
【特許文献5】特開2005−096024号公報
【特許文献6】特開2005−035800号公報
【特許文献7】特開2005−039994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡易な構成と手順とで、電気を導く導電線と導電コイルとその製造方法とを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電線を、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が前記前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材であるものとした。
【0008】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。前記被覆部材が前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材である。
その結果、被覆部材が導電線をシートの長さに等しい長さの帯状の形態に維持し、導電線が導電体を通して電気を導く。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電線を、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が前記シートを長手方向に直交する方向に沿って巻いてできた線状の部材である、ものとした。
【0010】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。前記被覆部材が前記シートを長手方向に直交する方向に沿って巻いてできた線状の部材である。
その結果、被覆部材が導電線をシートの長さと同じ長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線が導電体を通して電気を導く。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電線を、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が前記シートを長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてできた線状の部材である、ものとした。
【0012】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。前記被覆部材が前記シートを長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてできた線状の部材である。
その結果、被覆部材が導電線を所望の長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線が導電体を通して電気を導く。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電線を、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が前記シートを長手方向に直交する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である、ものとした。
【0014】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。前記被覆部材が前記シートを長手方向に直交する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である。
その結果、被覆部材が導電線をシートの長さと同じ長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線が導電体を通して電気を導く。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電線を、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が前記シートを長手方向に交差する90度以外の方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である、ものとした。
【0016】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。前記被覆部材が前記シートを長手方向に交差する90度以外の方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である。
その結果、被覆部材が導電線を所望の長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線が導電体を通して電気を導く。
【0017】
以下に、本発明の実施形態に係る導電線を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0018】
さらに、本発明の実施形態に係る導電線は、前記シートが導電性の第1シートと非導電性の第2シートとの少なくとも2層構造となっており、前記導電体が前記第1シートの表面に付着している。
上記本発明の構成により前記導電体が導電性の前記第1シートと非導電性の第2シートとの少なくとも2層構造の前記第1シートの表面に付着している。
その結果、非導電性の第2シートが一体となった第2シートと導電帯体とを周囲から絶縁し、導電線が導電体と第2シートとを通して電気を導く。
【0019】
さらに、本発明の実施形態に係る導電線は、前記被覆部材に密着して延びるケーブルと、を備える。
上記本発明の構成により、ケーブルが前記被覆部材に密着する。
その結果、ケーブルが導電線に作用する張力を受ける。
【0020】
さらに、本発明の実施形態に係る導電線は、前記被覆部材に密着して延びる少なくとも表面が導電性の材料でできたケーブルと、を備え、前記導電体が前記ケーブルに付着している、
上記本発明の構成により、少なくとも表面が導電性の材料でできたケーブルが前記被覆部材に密着する。前記導電体が前記ケーブルに付着している。
その結果、ケーブルが導電線に作用する張力を受け、導電線が導電体とケーブルとを通して電気を導く。
【0021】
さらに、本発明の実施形態に係る導電線は、前記導電体の長手方向の一方の端部の側に付着した導電性部材である端子を、備える。
上記本発明の構成により導電性部材である端子が前記導電体の長手方向の一方の端部の側に付着する。
その結果、導電線が、端子を介して電気を通す。
【0022】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電コイルを、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が前記前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が渦巻き状に巻かれたものである、ものとした。
【0023】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。前記被覆部材が前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が渦巻き状に巻かれたものである。
その結果、被覆部材が導電線をシートの長さに等しい長さの帯状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
【0024】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電コイルを、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が前記シートを長手方向に直交する方向に沿って巻いてできた線状の部材が渦巻き状に巻かれたものである、ものとした。
【0025】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。前記シートを長手方向に直交する方向に沿って巻いてできた線状の部材である前記被覆部材が渦巻き状に巻かれる。
その結果、被覆部材が導電線をシートの長さと同じ長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
【0026】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電コイルを、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が前記シートを長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてできた線状の部材が渦巻き状に巻かれたものである、ものとした。
【0027】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。前記シートを長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてできた線状の部材である前記被覆部材が渦巻き状に巻かれる。
その結果、被覆部材が導電線を所望の長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
【0028】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電コイルを、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が前記シートを長手方向に直交する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材が渦巻き状に巻かれたものとした。
【0029】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。前記シートを長手方向に直交する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である前記被覆部材が渦巻き状に巻かれる。
その結果、被覆部材が導電線をシートの長さと同じ長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
【0030】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電コイルを、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、を備え、前記被覆部材が前記シートを長手方向に交差する90度以外の方向に沿って折り畳んでできた線状の部材が渦巻き状に巻かれたものである、ものとした。
【0031】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。前記シートを長手方向に交差する90度以外の方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である前記被覆部材が渦巻き状に巻かれる。
その結果、被覆部材が導電線を所望の長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
【0032】
以下に、本発明の実施形態に係る導電コイルを説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0033】
さらに、本発明の実施形態に係る導電コイルは、前記シートが導電性の第1シートと非導電性の第2シートとの少なくとも2層構造となっており、前記導電体が前記第1シートの表面に付着している。
上記本発明の構成により前記導電体が導電性の前記第1シートと非導電性の第2シートとの少なくとも2層構造の前記第1シートの表面に付着している。
その結果、非導電性の第2シートが一体となった第2シートと導電帯体とを周囲から絶縁し、導電線が導電体と第2シートとを通して電気を導く。
【0034】
さらに、本発明の実施形態に係る導電線は、前記被覆部材に密着して延びるケーブルと、を備える。
上記本発明の構成により、ケーブルが前記被覆部材に密着する。
その結果、ケーブルが導電線に作用する張力を受ける。
【0035】
さらに、本発明の実施形態に係る導電コイルは、前記被覆部材に密着して延びる少なくとも表面が導電性の材料でできたケーブルと、を備え、前記導電体が前記ケーブルに付着している、
上記本発明の構成により、少なくとも表面が導電性の材料でできたケーブルが前記被覆部材に密着する。前記導電体が前記ケーブルに付着している。
その結果、ケーブルが導電線に作用する張力を受け、導電線が導電体とケーブルとを通して電気を導く。
【0036】
さらに、本発明の実施形態に係る導電コイルは、 前記導電体の一方の端部に付着した導電性部材である端子を、備える。
上記本発明の構成により導電性部材である端子が前記導電体の長手方向の一方の端部の側に付着する。
その結果、導電線が、端子を介して電気を通す。
【0037】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電コイルを、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面に長手方向に沿って延び前記長手方向に交差する方向に互いに離間して並んだ複数の線状または帯状の領域に各々に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた複数の導電体と、を備え前記被覆部材が前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が渦巻き状に巻かれたものであり、前記導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と異なる前記導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する、ものとした、
【0038】
上記本発明の構成により、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面に長手方向に沿って延び前記長手方向に交差する方向に互いに離間して並んだ複数の線状または帯状の領域に各々に付着し、互いに連接して複数の導電体を形成する。前記被覆部材が、前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が渦巻き状に巻かれる。前記導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と異なる前記導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する。
その結果、被覆部材が導電線をシートの長さに等しい長さの帯状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった複数の導電体を通して同一の回転方向に電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
【0039】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電コイルを、帯状のシートを有する被覆部材と、前記シートの表面に長手方向に沿って延び長手方向に交差する方向に互いに離間して並んだ複数の線状または帯状の領域に各々に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた複数の導電体と、を備え、前記被覆部材が前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が渦巻き状に巻かれたものであり、前記導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と隣の前記導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する、ものとした。
【0040】
多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面に長手方向に沿って延び前記長手方向に交差する方向に互いに離間して並んだ複数の線状または帯状の領域に各々に付着し、互いに連接して複数の導電体を形成する。前記被覆部材が前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が渦巻き状に巻かれる。前記導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と隣の前記導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する。
その結果、被覆部材が導電線をシートの長さに等しい長さの帯状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった複数の導電体を通して同一の回転方向に電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
【0041】
上記目的を達成するため、本発明に係る電気を導く導電線を製造する導電線製造方法を、帯状のシートを長手方向に沿って送るシート送り工程と、多数のカーボンナノチューブをノズルから吹き出して前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる付着工程と、を備え、前記シート送り工程と前記付着工程とを同時に実施する、ものとした。
【0042】
上記本発明の構成により、帯状のシートを長手方向に沿って送りながら、多数のカーボンナノチューブをノズルから吹き出して前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる。
その結果、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体が形成される。
【0043】
以下に、本発明の実施形態に係る導電線製造方法を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0044】
さらに、本発明の実施形態に係る導電線製造方法は、 前記シート送り工程で、前記シートを磁場の中で送る、
上記本発明の構成により、帯状のシートを磁場のなかで長手方向に沿って送りながら、多数のカーボンナノチューブをノズルから吹き出して前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる。
その結果、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが磁場の影響を受けながら互いに連接してできた導電体が形成される。
【0045】
さらに、本発明の実施形態に係る導電線製造方法は、前記シート送り工程で、前記シートを磁場の中で長手方向を磁力線に沿って送り、前記付着工程で、多数のカーボンナノチューブを前記ノズルから磁力線に沿って吹き出して前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる、
上記本発明の構成により帯状のシートを磁場のなかで長手方向をお磁力線に沿って送りながら、多数のカーボンナノチューブをノズルから磁力線に沿って吹き出して前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる。
その結果、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが磁場の磁力線の向きの軽量を受けながら互いに連接してできた導電体が形成される。
【0046】
さらに、本発明の実施形態に係る導電線製造方法は、前記シートを所定の方向に沿って巻いて所望の形状をした部材である被覆部材に成形する成形工程と、を備え、前記成形工程が前記付着工程の後で実施される。
上記本発明の構成により付着工程の後で、前記シートを所定の方向に沿って巻いて所望の形状をした部材である被覆部材に成形する。
その結果、所望の形状をした導電線または導電コイルを形成できる。
【0047】
さらに、本発明の実施形態に係る導電線製造方法は、前記被覆部材にケーブルを付着させるケーブル付着工程を、備え、前記ケーブル付着工程を成形工程と同時に実施する。
上記本発明の構成により成型工程と同時に、前記被覆部材にケーブルを付着させる。
その結果、ケーブルの付着した所望の形状をした導電線を形成できる。
【発明の効果】
【0048】
以上説明したように本発明に係る電気を導く導電線は、その構成により、以下の効果を有する。
多数のカーボンナノチューブが、帯状の前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成しており、前記前記シートを長手方向に沿って延ばしてで帯状の被覆部材としたので、被覆部材が導電線をシートの長さに等しい長さの帯状の形態に維持し、導電線が導電体を通して電気を導く。
また、多数のカーボンナノチューブが、帯状の前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成しており、前記シートを長手方向に直交する方向に沿って巻いて線状の被覆部材としたので、被覆部材が導電線をシートの長さと同じ長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線が導電体を通して電気を導く。
また、多数のカーボンナノチューブが、帯状の前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成しており、前記シートを長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてて線状の被覆部材としたので、被覆部材が導電線を所望の長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線が導電体を通して電気を導く。
また、多数のカーボンナノチューブが、帯状の前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成しており、前記シートを長手方向に直交する方向に沿って折り畳んで線状の被覆部材としたので、被覆部材が導電線をシートの長さと同じ長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線が導電体を通して電気を導く。
また、多数のカーボンナノチューブが、帯状の前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成しており、前記シートを長手方向に交差する90度以外の方向に沿って折り畳んで線状の被覆部材としたので、被覆部材が導電線を所望の長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線が導電体を通して電気を導く。
また、前記導電体を導電性の前記第1シートと非導電性の第2シートとの少なくとも2層構造の前記第1シートの表面に付着しているものとしたので、非導電性の第2シートが一体となった第2シートと導電帯体とを周囲から絶縁し、導電線が導電体と第2シートとを通して電気を導く。
また、ケーブルが前記被覆部材に密着するので、ケーブルが導電線に作用する張力を受ける。
また、少なくとも表面が導電性の材料でできたケーブルが前記被覆部材に密着する。前記導電体が前記ケーブルに付着する様にしたので、ケーブルが導電線に作用する張力を受け、導電線が導電体とケーブルとを通して電気を導く。
また、端子が前記導電体の長手方向の一方の端部の側に付着する様にしたので、導電線が、端子を介して電気を通す。
【0049】
以上説明したように本発明に係る電気を導く導電コイルは、その構成により、以下の効果を有する。
多数のカーボンナノチューブが、帯状の前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成しており、前記前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の被覆部材が渦巻き状に巻かれたものとしたので、被覆部材が導電線をシートの長さに等しい長さの帯状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
また、多数のカーボンナノチューブが、帯状の前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成しており、記シートを長手方向に直交する方向に沿って巻いてできた線状の前記被覆部材が渦巻き状に巻かれたものとしたので、被覆部材が導電線をシートの長さと同じ長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
また、多数のカーボンナノチューブが、帯状の前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成しており、前記シートを長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてできた線状の被覆部材が渦巻き状に巻かれたものとしたので、被覆部材が導電線を所望の長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
また、多数のカーボンナノチューブが、帯状の前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成しており、前記シートを長手方向に直交する方向に沿って折り畳んでできた線状の前記被覆部材が渦巻き状に巻かれたものとしたので、被覆部材が導電線をシートの長さと同じ長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
また、多数のカーボンナノチューブが、帯状の前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成しており、前記シートを長手方向に交差する90度以外の方向に沿って折り畳んでできた線状の被覆部材が渦巻き状に巻かれたものとしたので、被覆部材が導電線を所望の長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
また、非導電性の第2シートが一体となった第2シートと導電帯体とを周囲から絶縁する様にしたので、導電線が導電体と第2シートとを通して電気を導く。
また、ケーブルが前記被覆部材に密着する様にしたので、ケーブルが導電線に作用する張力を受ける。
また、少なくとも表面が導電性の材料でできたケーブルが前記被覆部材に密着する様にしたので、ケーブルが導電線に作用する張力を受け、導電線が導電体とケーブルとを通して電気を導く。
また、前記端子が前記導電体の長手方向の一方の端部の側に付着する様にしたので、導電線が、2端子を介して電気を通す。
多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面に長手方向に沿って延び前記長手方向に交差する方向に互いに離間して並んだ複数の線状または帯状の領域に各々に付着し、互いに連接して複数の導電体を形成しており、前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の被覆部材が渦巻き状に巻かれ、前記導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と異なる前記導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する様にしたので、被覆部材が導電線をシートの長さに等しい長さの帯状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった複数の導電体を通して同一の回転方向に電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面に長手方向に沿って延び前記長手方向に交差する方向に互いに離間して並んだ複数の線状または帯状の領域に各々に付着し、互いに連接して複数の導電体を形成しており、前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の被覆部材が渦巻き状に巻かれ、前記導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と隣の前記導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する様にしたので、被覆部材が導電線をシートの長さに等しい長さの帯状の形態に維持し、導電線が渦巻き状になった複数の導電体を通して同一の回転方向に電気を導き、導電コイルが磁界を誘導する。
【0050】
以上説明したように本発明に係る電気を導く導電線を製造する導電線製造方法は、その構成により、以下の効果を有する。
帯状のシートを長手方向に沿って送り、同時に、多数のカーボンナノチューブをノズルから吹き出して前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる様にしたので、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、互いに連接して導電体を形成する。
また、帯状のシートを磁場のなかで長手方向に沿って送りながら、多数のカーボンナノチューブをノズルから吹き出して前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる様にしたので、多数のカーボンナノチューブが前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、磁場の影響を受けながら互いに連接して導電体を形成する。
また、帯状のシートを磁場のなかで長手方向をお磁力線に沿って送りながら、多数のカーボンナノチューブをノズルから磁力線に沿って吹き出して前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる様にしたので、多数のカーボンナノチューブが、前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した磁場の磁力線の向きの影響を受けながら、互いに連接して導電体を形成する。
また、シートに導電体を付着した後で、前記シートを所定の方向に沿って巻いて所望の形状をした部材である被覆部材に成形する様にしたので、所望の形状をした導電線または導電コイルを形成できる。
また、シートを所望の形状をした被覆部材に成形する同時に、前記被覆部材にケーブルを付着させる様にしたので、ケーブルの付着した所望の形状をした導電線または導電コイルを形成できる。
従って、簡易な構成と手順とで、電気を導く導電線と導電コイルとその製造方法とを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0052】
最初に、本発明の実施形態にかかる導電線を、図を基に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る導電線の概念図である。図2は、本発明の実施形態に係る導電線の詳細図である。
【0053】
導電線10は、被覆部材20と導電体30とで構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21を持つ。
シート21の表面に、後述する導電体30が設けられている。
被覆部材は、シート21を長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材である。
被覆部材は、柔軟に屈曲可能である。
シート21は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0054】
シート21は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、後述する導電体30が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0055】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
図1Aは、複数(4本)の帯状の領域Wがシート21の表面にあるのを示している。
図1Bは、幅の広い単数の帯状の領域Wがシート21の表面にあるのを示している。
図1Cは、幅の狭い単数の帯状の領域Wがシート21の表面にあるのを示している。
図1Dは、複数の線状の領域Wがシート21の表面にあるのを示している。
【0056】
図2は、導電体の構造を概念的に示している。
導電体は、カーボンナノチューブを主要成分とする。
例えば、導電体は、カーボンナノチューブを主要成分とし、少量のバインダ32が含まれる。
バインダ32は、多数のカーボンナノチューブの連接を促進するものであり、高分子樹脂、酸(例えば、硫酸)等である。
カーボンナノチューブは、グラファイトの面の構成をもった一枚の面が筒状に巻かれた形状をした物質である。筒の直径がナノメートルオーダである。
単数の筒を持つカーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブと呼ばれている。
複数の筒を持つカーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブと呼ばれている。
単層カーボンナノチューブ31の長さは、1μm以上に達する。
多数のカーボンナノチューブが、シート21の線状または帯状の領域Wに付着している。
例えば、カーボンナノチューブ31は、分子間引力によりシート21の表面に付着している。
バインダ32は、カーボンナノチューブ31同士の結合を助けるものである。
例えば、カーボンナノチューブ31は、絡みついた高分子樹脂によりシート21の表面に付着している。
例えば、多数のカーボンナノチューブは、相互に分子間引力により付着している。
例えば、多数のカーボンナノチューブは、相互に絡みついた高分子樹脂により付着している。
【0057】
カーボンナノチューブ31の長手方向の向きが線状または帯状の領域の長手方向と一致していてもよい。
例えば、カーボンナノチューブを磁界の中でシート21に付着させると、磁界の影響を受けてカーボンナノチューブの長手方向を制御できる。
【0058】
次ぎに、第2、第3、第4の実施形態に係る導電線を、図を基に、説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る導電線の概念図である。図4は、本発明の第3の実施形態に係る導電線の概念図である。図5は、本発明の第4の実施形態に係る導電線の概念図である。
【0059】
導電線10は、被覆部材20と導電体30とで構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21で構成される。
シート21の表面に、後述する導電体30が設けられている。
被覆部材は、シート21を長手方向に直交する方向に沿って巻いてできた線状の部材である。
被覆部材は、柔軟に屈曲可能である。
被覆部材は、従来の電線と同様に取り扱うことができる。
シート21は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0060】
シート21は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、導電体が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0061】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
図3は、複数(4本)の帯状の領域Wがシート21の表面にあるのを示している。
図4は、幅の広い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
図5は、幅の狭い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
【0062】
カーボンナノチューブは、第1の実施形態の導電線のものと同じなので、説明を省略する。
【0063】
次ぎに、第5、第6、第7の実施形態に係る導電線を、図を基に、説明する。
図6は、本発明の第5の実施形態に係る導電線の概念図である。図7は、本発明の第6の実施形態に係る導電線の概念図である。図8は、本発明の第7の実施形態に係る導電線の概念図である。
【0064】
導電線10は、被覆部材20と導電体30とで構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21で構成される。
シート21の表面に、後述する導電体30が設けられている。
被覆部材は、シート21を長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてできた線状の部材である。
例えば、被覆部材は、シート21を長手方向にθ度(例えば30度)で交差する方向に沿って巻いてできた線状の部材である。
この様にすると、長尺の導電線を容易に製造できる。
被覆部材は、柔軟に屈曲可能である。
被覆部材は、従来の電線と同様に取り扱うことができる。
は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0065】
は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、導電体が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0066】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
図6は、複数(4本)の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
図7は、幅の広い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
図8は、幅の狭い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
【0067】
カーボンナノチューブは、第1の実施形態の導電線のものと同じなので、説明を省略する。
【0068】
次ぎに、第8、第9、第10の実施形態に係る導電線を、図を基に、説明する。
図9は、本発明の第8の実施形態に係る導電線の概念図である。図10は、本発明の第9の実施形態に係る導電線の概念図である。図11は、本発明の第10の実施形態に係る導電線の概念図である。
【0069】
導電線10は、被覆部材20と導電体30とで構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21で構成される。
シート21の表面に、後述する導電体30が設けられている。
被覆部材は、シート21を長手方向に直交する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である。
この様にすると、シート21の長さと被覆部材の長さが同一になる。
この様にすると、コイル状に重ねたときに隙間なく積層できる。
被覆部材は、柔軟に屈曲可能である。
被覆部材は、従来の電線と同様に取り扱うことができる。
は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0070】
は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、導電体が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0071】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
図9は、複数(4本)の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
図10は、幅の広い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
図11は、幅の狭い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
【0072】
カーボンナノチューブは、第1の実施形態の導電線のものと同じなので、説明を省略する。
【0073】
次ぎに、第11、第12、第13の実施形態に係る導電線を、図を基に、説明する。
図12は、本発明の第11の実施形態に係る導電線の概念図である。図13は、本発明の第12の実施形態に係る導電線の概念図である。図114は、本発明の第13の実施形態に係る導電線の概念図である。
【0074】
導電線10は、被覆部材20と導電体30とで構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21で構成される。
シート21の表面に、後述する導電体30が設けられている。
被覆部材は、記シート21を長手方向に交差する90度以外の方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である。
例えば、 被覆部材は、記シート21を長手方向にθ度(例えば、30度)で交差する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である。
この様にすると、長尺の導電線を容易に製造できる。
この様にすると、コイル状に積み重ねたときに、隙間なく積層できる。
被覆部材は、柔軟に屈曲可能である。
被覆部材は、従来の電線と同様に取り扱うことができる。
は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0075】
は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、導電体が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0076】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
図12は、複数(4本)の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
図13は、幅の広い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
図14は、幅の狭い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
【0077】
カーボンナノチューブは、第1の実施形態の導電線のものと同じなので、説明を省略する。
【0078】
次に、本発明の第14、15、16の実施形態に係る導電線10を、図を基に、説明する。
図15は、本発明の第14の実施形態に係る導電線の概念図である。図16は、本発明の第15の実施形態に係る導電線の概念図である。図17は、本発明の第16の実施形態に係る導電線の概念図である。
【0079】
導電線10は、 被覆部材20と導電体30とケーブル40とで構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21で構成される。
シート21の表面に、後述する導電体30が設けられている。
被覆部材20は、シート21を長手方向に交差する方向に沿って巻いてできた線状の部材またはシート21を長手方向に交差する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である。
被覆部材は、柔軟に屈曲可能である。
被覆部材は、従来の電線と同様に取り扱うことができる。
は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0080】
は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、導電体が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0081】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
図15は、複数(4本)の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
図16は、幅の広い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
図17は、幅の狭い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
【0082】
カーボンナノチューブは、第1の実施形態の導電線のものと同じなので、説明を省略する。
【0083】
ケーブル40は、被覆部材に密着して延びるものである。
ケーブル40は、被覆部材20に巻き込まれてもよい。
例えば、ケーブルは、高分子樹脂製ケーブル、カーボンケーブル、または金属ケーブルであってもよい。
ケーブル40が、導電性材料でできており、導電体がケーブルに付着していてもよい。
ケーブル40が、少なくとも表面が導電性材料でできており、導電体がケーブルに付着していてもよい。
例えば、ケーブルが表面に金属箔が被覆された高分子樹脂製である。
【0084】
次ぎに、本発明の第17の実施形態に係る導電線10を、図を基に、説明する。
図18は、本発明の第17の実施形態に係る導電線の概念図である。
【0085】
導電線10は、 被覆部材20と導電体30と端子50とで構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21で構成される。
シート21の表面に、後述する導電体30が設けられている。
被覆部材20は、を長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材、を長手方向に交差する方向に沿って巻いてできた線状の部材、またはを長手方向に交差する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である。
被覆部材は、柔軟に屈曲可能である。
被覆部材は、従来の電線と同様に取り扱うことができる。
は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0086】
は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、導電体が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0087】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
図18は、幅の広い単数の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
【0088】
カーボンナノチューブは、第1の実施形態の導電線のものと同じなので、説明を省略する。
【0089】
端子50は、導電体の長手方向の一方の端部の側に付着した導電性部材である。
端子50は、第1端子51と第2端子52とで構成されてもよい。
第1端子51は、導電体30の長手方向の一方の端部の側に付着した導電性部材である
第2端子52は、導電体30の長手方向の他方の端部の側に付着した導電性部材である。
例えば、端子50は、金属棒である。
この様にすると、導電線10を圧着、はんだ付け等の既存の接続方法を用いて他の電気回路に電気的接合できる。
図18は、本発明の第1の実施形態に係る導電線に第1端子51と第2端子52とを設けたのを示している。
端子50は、導電体30に付着した状態で、被覆部材20に巻き込まれる。
【0090】
次に、本発明の第18、19の実施形態に係る導電コイル15を、図を基に、説明する。
図19は、本発明の第18の実施形態に係る導電コイルの概念図である。図20は、本発明の第19の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
【0091】
導電コイル15は、被覆部材20と導電体30とで構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21で構成される。
シート21の表面に、後述する導電体30が設けられている。
被覆部材は、を長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が長手方向に沿って渦巻き状に巻かれたものである。
すなわち、導電コイル15は第1の実施形態にかかる導電線を長手方向に沿って渦巻き状に巻いたものである、
は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0092】
は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、導電体が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0093】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
図19は、複数(4本)の帯状の領域Wが表面にあるを渦巻き状に巻いたものを示している。
図20は、幅の広い単数の帯状の領域Wが表面にあるを渦巻き状に巻いたものを示している。
【0094】
カーボンナノチューブは、第1の実施形態の導電線のものと同じなので、説明を省略する。
【0095】
次に、本発明の第20の実施形態に係る導電コイル15を、図を基に、説明する。
図21は、本発明の第20の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
【0096】
導電コイル15は、被覆部材20と導電体30とで構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21で構成される。
シート21の表面に、導電体30が設けられている。
被覆部材20は、シート21を長手方向に交差する方向に沿って巻いてできた線状の部材が渦巻き状に巻かれたもの、または、を長手方向に交差する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材が渦巻き状に巻かれたものである。
すなわち、導電コイルは、第2乃至第16の実施形態にかかる導電線を渦巻き状に巻いたものである。
は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0097】
は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、導電体が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0098】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
【0099】
カーボンナノチューブは、第1の実施形態の導電線のものと同じなので、説明を省略する。
【0100】
次に、本発明の第21の実施形態に係る導電コイル15を、図を基に、説明する。
図22は、本発明の第21の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
導電コイル15は、被覆部材20と導電体30と端子50で構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21で構成される。
シート21の表面に、後述する導電体30が設けられている。
被覆部材20は、シート21を帯状のまま長手方向に渦巻き状に巻いたものである。
すなわち、導電コイル15は、第17の実施形態に係る導電線10を渦巻き状に巻いたものである。
は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0101】
は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、導電体が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0102】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
【0103】
カーボンナノチューブは、第1の実施形態の導電線のものと同じなので、説明を省略する。
【0104】
端子50は、導電体の長手方向の一方の端部の側に付着した導電性部材である。
端子50は、第1端子51と第2端子52とで構成されてもよい。
第1端子51は、導電体30の長手方向の一方の端部の側に付着した導電性部材である。
第2端子52は、導電体30の長手方向の他方の端部の側に付着した導電性部材である。
この様にすると、導電線10を既存の接続方法を用いて他の電気回路に電気的接合できる。
図22は、本発明の第19の実施形態に係る導電コイルに第1端子51と第2端子52とを設けた図です。
端子50は、導電体30に付着した状態で、被覆部材20に巻き込まれる。
【0105】
次に、本発明の第22、23の実施形態にかかる導電コイルを、図を基に、説明する。
図23は、本発明の第22の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
図24は、本発明の第23の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
導電コイル15は、被覆部材20と導電体30と端子50と導通部材60とで構成される。
被覆部材20は、帯状のシート21で構成される。
シート21の表面に、後述する導電体30が設けられている。
被覆部材は、を長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が渦巻き状に巻かれたものである。
は、樹脂のフィルムであったり、金属フィルムであったりする。
例えば、シート21は、ポリイミド樹脂フィルム、PTFEフィルム等である。
例えば、シート21は、アルミ箔、銅箔、金箔等のフィルムである。
【0106】
は、導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造となっていてもよい。さらに、導電体が第1シート21の表面に付着していてもよい。
【0107】
導電体30は、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできたものである。
線状または帯状の領域Wは複数であっても、単数であってもよい。
線状または帯状の領域Wの幅寸法は、大きくても、小さくてもよい。
導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と隣の導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する、
図23、24は、複数(4本)の帯状の領域Wがの表面にあるのを示している。
【0108】
カーボンナノチューブは、第1の実施形態の導電線のものと同じなので、説明を省略する。
【0109】
導通部材60は、導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と異なる導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する部材である。
例えば、導通部材60は、導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と隣の導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する部材である。
導通部材60は、導電コイルの長手方向の一部を複数の導電体毎に分岐した部分であってもよい。
例えば、導電コイル15は、第18の実施形態の導電コイルであって、異なる導電体30の内周の箇所と外周の箇所とを導通したものである。
例えば、導電コイル15は、第18の実施形態の導電コイルであって、隣合う導電体30の内周の箇所と外周の箇所とを導通したものである。
図23には、導通部材60は導電コイルの内周の導電線を複数の導電体毎に分岐した部分であって、隣の導通部材60を導電コイルの外周の導電線に導通するのは示されている。
【0110】
図24には、導電コイル15が一周する毎に、導電体の端部が隣り合う導電体の端部に付着し、複数の導電体がコイル状の導電路を形成しているのが示される。
導通部材60は導電コイルの内周の導電線を複数の導電体毎に分岐した部分であって、隣の導通部材60を導電コイルの外周の導電線に導通する。
【0111】
以下に、上述した導電線および導電コイルの応用例を、図を基に、説明する。
図25は、本発明の第1の実施形態に係る電気モータの概念図である。図26は、本発明の第1の実施形態に係る直動シリンダの概念図である。
図25は、上述した導電コイルを電気モータのステータ71に応用した例を示している。
カーボンナノチューブを導電体に採用した導電コイルは、従来の導電コイルと比較して電気抵抗値が小さく、同等の出力をだす電気モータを軽量、小形にすることができる。
例えば、電気モータはACサーボモータである。
例えば、電気モータがDCモータであれば、ロータ72に上述した導電コイルを採用できる。
図26は、電気モータを採用した直動シリンダ80である。
直動シリンダ80は、ケーシング81と送りねじ82とロッド83と回転伝達機構84とDCサーボモータ85とで構成される。
DCサーボモータ85のロータには、上述した導電コイル15が採用される。
【0112】
次に、本発明の第1の実施形態にかかる導電線製造方法を、図を基に説明する。
図27は、本発明の実施形態に係る導電線製造方法のシーケンス図である。
導電線製造方法は、シート送り工程S10と付着工程S20とケーブル付着工程S30と成形工程S40とで構成される。
シート送り工程S10は、帯状のを長手方向に沿って送る工程である。
付着工程S20は、多数のカーボンナノチューブをノズルから吹き出してシート21の表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる工程である。
付着工程でもちいる方法として、エレクトロスプレー法、エレエクトロスプレーデポジション法が知られている。
エレエクトロスプレーデポジション法として、エレクトロスピニング法、電界紡糸法、静電紡糸法、等がある。
例えば、電界のかなで多数のカーボンナノチューブをノズルから吹き出す。
吹き出たカーボンナノケーブは、互いに絡み合ってファイバーとなる。
付着工程S20は、多数のカーボンナノチューブ31とバインダ32との混合物をノズルから吹き出してシート21の表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させてもよい。
バインダは、カーボンナノチューブの相互の連接を促進させるものである。
混合物が吹き出されると、バインダ中の低分子のものは即座に気化し、カーボンナノチューブは絡み合ってファイバーとなる。
ケーブル付着工程S40は、被覆部材にケーブルを付着させる工程である。
シート送り工程と付着工程とを同時に実施し、ケーブル付着工程を成形工程と同時に実施する。
成形工程S40は、記シート21を所望の形状をした被覆部材に成形する工程である。
導電体の付着したシート21を上述の導電線または導電コイルに成形する。
【0113】
シート送り工程S10で、シート21を磁場の中で送ってもよい。
例えば、シート送り工程で、シート21を磁場の中での長手方向を磁力線に沿って送り、付着工程で、カーボンナノチューブをノズルから磁力線に沿って吹き出してシート21の表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させてもよい。
例えば、シート送り工程で、シート21を磁場の中での長手方向を磁力線に沿って送り、付着工程で、混合物をノズルから磁力線に沿って吹き出してシート21の表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させてもよい。
【0114】
以下に、本発明の第1の実施形態にかかる導電線を製造するための導電線製造装置を、図を基に説明する。
導電線製造装置90は、ファイバー吹き出し機器91とシートボビン92とシート繰出しローラ93とシート巻き取りローラ94とケーブルボビン95とケーブル繰出しローラ96と成形機器97と磁界発生機器98で構成される。
ファイバー吹き出し機器91は、カーボンナノケーブを噴き出す機器である。
例えば、ファイバー吹き出し機器91は、カーボンナノケーブルとバインダを混合した混合物を噴き出す。
吹き出たカーボンナノケーブは、互いに絡み合ってファイバーとなる。
シートボビン92は、空のシート21を巻いているボビンである。
シート繰出しローラ93は、空のシート21を繰りだすローラである。
シート巻き取りローラ94は、導電体とケーブルとが付着したシート21を巻き取るコーラである。
ケーブルボビン95は、ケーブルを巻いているボビンである。
ケーブル繰出しローラ96は、空のケーブルを繰出すローラである。
成形機器97は、導電体とケーブルとが付着したシート21成形し、導電線または導電コイルにする。
磁界発生機器98は、吹き出されたカーボンナノチューブがシート21に付着する領域に磁界を発生させる機器である。シート21の送り方向と磁力線の向きを一致させても良い。
【0115】
上述の実施形態の導電線を用いれば、以下の効果を発揮する。
多数のカーボンナノチューブ31が、帯状のシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着し、互いに連接して導電体30を形成し、シート21を長手方向に沿って延ばして帯状の被覆部材20としたので、被覆部材20が導電線をシート21の長さに等しい長さの帯状の形態に維持し、導電線10が導電体30を通して電気を導く。
また、多数のカーボンナノチューブ31が、帯状のシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着し、互いに連接して導電体30を形成し、シート21を長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてて線状の被覆部材20としたので、被覆部材20が導電線10を所望の長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線10が導電体30を通して電気を導く。
また、多数のカーボンナノチューブ31が、帯状のシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着し、互いに連接して導電体30を形成し、シート21を長手方向に直交する方向に沿って巻いて線状の部材としたので、被覆部材20が導電線10をシート21の長さと同じ長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線10が導電体30を通して電気を導く。
また、多数のカーボンナノチューブ31が、帯状のシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着し、互いに連接して導電体30を形成し、シート21を長手方向に交差する90度以外の方向に沿って折り畳んで帯状の被覆部材20としたので、被覆部材20が導電線10を所望の長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線10が導電体30を通して電気を導く。
また、多数のカーボンナノチューブ31が、帯状のシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着し、互いに連接して導電体30を形成し、シート21を長手方向に直交する方向に沿って折り畳んで帯状の被覆部材20としたので、被覆部材20が導電線10をシート21の長さと同じ長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線10が導電体30を通して電気を導く。
また、導電体30を導電性の第1シート21と非導電性の第2シート21との少なくとも2層構造の第1シート21の表面に付着しているものとしたので、非導電性の第2シート21が一体となった第2シート21と導電帯体とを周囲から絶縁し、導電線が導電体と第2シート21とを通して電気を導く。
また、ケーブル40が被覆部材20に密着するので、ケーブル40が導電線10に作用する張力を受ける。
また、導電性の材料でできたケーブル40が被覆部材20に密着し、導電体30がケーブル40に付着する様にしたので、ケーブル40が導電線10に作用する張力を受け、導電線10が導電体30とケーブル40とを通して電気を導く。
また、仮に導電体が破断しても、導電線10がケーブル40を通して電気を導く。
また、圧着やはんだ付け等の既存の方法を用いて、導電線を電気回路に導通できる。
また、第1端子51が導電体の長手方向の一方の端部の側に付着し、第2端子52が導電体の長手方向の他方の端部の側に付着する様にしたので、導電線10が、第1端子と第2端子を介して電気を通す。
また、圧着やはんだ付け等の既存の方法を用いて、導電線を電気回路に導通できる。
また、上述した導電線を電気システム、機械システムに採用すると、導電体の電気伝導度が大きいので、導電線の重量と体積を小さくすることができ、電気システム、機械システムを軽量化、小型化できる。
【0116】
上述の実施形態の導電コイルを用いれば、以下の効果を発揮する。
多数のカーボンナノチューブ31が、帯状のシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着し、互いに連接して導電体30を形成し、シート21を長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の被覆部材20が渦巻き状に巻かれたものとしたので、被覆部材20が導電線10をシート21の長さに等しい長さの帯状の形態に維持し、導電線10が渦巻き状になった導電体30を通して電気を導き、導電コイル15が磁界を誘導する。
また、多数のカーボンナノチューブ31が、帯状のシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着し、互いに連接して導電体30を形成し、シート21を長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてできた線状の被覆部材20が渦巻き状に巻かれたものとしたので、被覆部材20が導電線10を所望の長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線10が渦巻き状になった導電体30を通して電気を導き、導電コイル15が磁界を誘導する。
また、多数のカーボンナノチューブ31が、帯状のシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着し、互いに連接して導電体30を形成し、シート21を長手方向に直交する方向に沿って巻いてできた線状の被覆部材20が渦巻き状に巻かれたものとしたので、被覆部材20が導電線10をシート21の長さと同じ長さの円断面の線状の形態に維持し、導電線10が渦巻き状になった導電体30を通して電気を導き、導電コイル15が磁界を誘導する。
また、多数のカーボンナノチューブ31が、帯状のシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着し、互いに連接して導電体30を形成し、シート21を長手方向に交差する方向に沿って折り畳んでできた線状の被覆部材20が渦巻き状に巻かれたものとしたので、被覆部材20が導電線10を所望の長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線10が渦巻き状になった導電体30を通して電気を導き、導電コイル15が磁界を誘導する。
また、多数のカーボンナノチューブ31が、帯状のシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域Wに付着し、互いに連接して導電体30を形成し、シート21を長手方向に直交する方向に沿って折り畳んでできた線状の被覆部材20が渦巻き状に巻かれたものとしたので、被覆部材20が導電線10をシート21の長さと同じ長さの角断面の線状の形態に維持し、導電線10が渦巻き状になった導電体を通して電気を導き、導電コイル15が磁界を誘導する。
また、非導電性の第2シート21が一体となった第2シート21と導電帯体とを周囲から絶縁する様にしたので、導電線10が導電体30と第2シート21とを通して電気を導く。
また、ケーブル40が被覆部材20に密着する様にしたので、ケーブル40が導電線10に作用する張力を受ける。
また、導電性の材料でできたケーブル40が被覆部材20に密着する様にしたので、ケーブル40が導電線10に作用する張力を受け、導電線10が導電体30とケーブル40とを通して電気を導く。
また、仮に導電体が破断しても、導電線10がケーブル40を通して電気を導く。
圧着やはんだ付け等の既存の方法を用いて、導電線を電気回路に導通できる。
また、第1端子51が導電体の長手方向の一方の端部の側に付着し、第2端子52が導電体の長手方向の他方の端部の側に付着する様にしたので、導電線10が、第1端子51と第2端子52を介して電気を通す。
また、圧着やはんだ付け等の既存の方法を用いて、導電線を電気回路に導通できる。
多数のカーボンナノチューブ31が、シート21の表面に長手方向に沿って延び長手方向に交差する方向に互いに離間して並んだ複数の線状または帯状の領域Wに各々に付着し、互いに連接して複数の導電体30を形成し、シート21を長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の被覆部材20が渦巻き状に巻かれ、導電体30の長手方向の一方の端部の側にある箇所と異なる導電体30の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する様にしたので、被覆部材が導電線を帯状の形態に維持し、導電線10が渦巻き状になった複数の導電体30を通して同一の回転方向に電気を導き、導電コイル15が磁界を誘導する。
多数のカーボンナノチューブ31が、シート21の表面に長手方向に沿って延び長手方向に交差する方向に互いに離間して並んだ複数の線状または帯状の領域Wに各々に付着し、互いに連接して複数の導電体30を形成し、
シート21を長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の被覆部材20が渦巻き状に巻かれ、導電体30の長手方向の一方の端部の側にある箇所と隣の導電体30の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する様にしたので、被覆部材20が導電線を帯状の形態に維持し、導電線10が渦巻き状になった複数の導電体30を通して同一の回転方向に電気を導き、導電コイル15が磁界を誘導する。
また、これらの導電コイルをソレノイド、電気モータ等に採用すると電気システム、機械システムを軽量化、小型化できる。
【0117】
上述の実施形態の導電線製造方法を用いれば、以下の効果を発揮する。
帯状のシート21を長手方向に沿って送り、同時に、多数のカーボンナノチューブ31とバインダとの混合物をノズル91から吹き出してシート21の表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる様にしたので、多数のカーボンナノチューブがシート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し互いに連接して導電体を形成できる。
また、帯状のシート21を磁場のなかで長手方向に沿って送りながら、多数のカーボンナノチューブとバインダとの混合物をノズルから吹き出してシート21の表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる様にしたので、多数のカーボンナノチューブが、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着し、磁場の影響を受けながら互いに連接して導電体を形成できる。
また、帯状のシート21を磁場のなかで長手方向をお磁力線に沿って送りながら、多数のカーボンナノチューブとバインダとの混合物をノズルから磁力線に沿って吹き出してシート21の表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる様にしたので、シート21の表面に長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが磁場の磁力線の向きの軽量を受けながら互いに連接してできた導電体が形成される。
また、シート21に導電体を付着した後で、シート21を所定の向きに巻いて所望の形状をした被覆部材に成形する様にしたので、所望の形状をした導電線または導電コイルを形成できる。
また、シート21を所望の形状をした被覆部材に成形する同時に、被覆部材にケーブルを付着させる様にしたので、ケーブルの付着した所望の形状をした導電線または導電コイルを形成できる。
【0118】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
実施形態では、導電線が被覆部材と導電体とで構成される例で説明したが、これに限定されず、例えば、導電線がさらに絶縁材に被覆されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図2】本発明の実施形態に係る導電線の詳細図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図5】本発明の第4の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図6】本発明の第5の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図7】本発明の第6の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図8】本発明の第7の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図9】本発明の第8の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図10】本発明の第9の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図11】本発明の第10の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図12】本発明の第11の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図13】本発明の第12の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図14】本発明の第13の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図15】本発明の第14の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図16】本発明の第15の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図17】本発明の第16の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図18】本発明の第17の実施形態に係る導電線の概念図である。
【図19】本発明の第18の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
【図20】本発明の第19の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
【図21】本発明の第20の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
【図22】本発明の第21の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
【図23】本発明の第22の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
【図24】本発明の第23の実施形態に係る導電コイルの概念図である。
【図25】本発明の第1の実施形態に係る電気モータの概念図である。
【図26】本発明の第1の実施形態に係る直動シリンダの概念図である。
【図27】本発明の実施形態に係る導電線製造方法のシーケンス図である。
【図28】本発明の実施形態に係る導電線製造装置の概念図である。
【0120】
W 領域
10 導電線
15 導電コイル
20 被覆部材
21 シート
30 導電体
31 カーボンナノチューブ
32 バインダ
40 ケーブル
50 端子
51 第1端子
52 第2端子
60 導電部材
70 電気モータ
71 ステータ
72 ロータ
80 直動シリンダ
81 ケーシング
82 送りねじ
83 ロッド
84 回転伝達機構
85 DCサーボモータ
90 導電線製造装置
91 ファイバー吹き出し機器
92 シートボビン
93 シート繰出しローラ
94 シート巻き取りローラ
95 ケーブルボビン
96 ケーブル繰出しローラ
97 成形機器
98 磁界発生機器
S10 シート送り工程
S20 付着工程
S30 ケーブル付着工程
S40 成形工程


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気を導く導電線であって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材である、
ことを特徴とする導電線。
【請求項2】
電気を導く導電線であって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に直交する方向に沿って巻いてできた線状の部材である、
ことを特徴とする導電線。
【請求項3】
電気を導く導電線であって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてできた線状の部材である、
ことを特徴とする導電線。
【請求項4】
電気を導く導電線であって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に直交する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である、
ことを特徴とする導電線。
【請求項5】
電気を導く導電線であって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に交差する90度以外の方向に沿って折り畳んでできた線状の部材である、
ことを特徴とする導電線。
【請求項6】
前記シートが導電性の第1シートと非導電性の第2シートとの少なくとも2層構造となっており、
前記導電体が前記第1シートの表面に付着している、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の導電線。
【請求項7】
前記被覆部材に密着して延びるケーブルと、
を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の導電線。
【請求項8】
前記被覆部材に密着して延びる少なくとも表面が導電性の材料でできたケーブルと、
を備え、
前記導電体が前記ケーブルに付着している、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の導電線。
【請求項9】
前記導電体の長手方向の一方の端部の側に付着した導電性部材である端子を、
備える、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5に記載の導電線。
【請求項10】
電気を導く導電コイルであって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が渦巻き状に巻かれたものである、
ことを特徴とする導電コイル。
【請求項11】
電気を導く導電コイルであって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に直交する方向に沿って巻いてできた線状の部材が渦巻き状に巻かれたものである、
ことを特徴とする導電コイル。
【請求項12】
電気を導く導電コイルであって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に交差する90度方向以外の方向に沿って巻いてできた線状の部材が渦巻き状に巻かれたものである、
ことを特徴とする導電コイル。
【請求項13】
電気を導く導電コイルであって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に直交する方向に沿って折り畳んでできた線状の部材が渦巻き状に巻かれたものである、
ことを特徴とする導電コイル。
【請求項14】
電気を導く導電コイルであって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に交差する90度以外の方向に沿って折り畳んでできた線状の部材が渦巻き状に巻かれたものである、
ことを特徴とする導電コイル。
【請求項15】
前記シートが導電性の第1シートと非導電性の第2シートとの少なくとも2層構造となっており、
前記導電体が前記第1シートの表面に付着している、
ことを特徴とする請求項10乃至請求項14に記載の導電コイル。
【請求項16】
前記被覆部材に密着して延びるケーブルと、
を備える、
ことを特徴とする請求項10乃至請求項14に記載の導電コイル。
【請求項17】
前記被覆部材に密着して延びる少なくとも表面が導電性の材料でできたケーブルと、
を備え、
前記導電体が前記ケーブルに付着している、
ことを特徴とする請求項10乃至請求項14に記載の導電コイル。
【請求項18】
前記導電体の長手方向の一方の端部の側に付着した導電性部材である端子を、
備える、
ことを特徴とする請求項10乃至請求項14に記載の導電コイル。
【請求項19】
電気を導く導電コイルであって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面に長手方向に沿って延び前記長手方向に交差する方向に互いに離間して並んだ複数の線状または帯状の領域に各々に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた複数の導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が渦巻き状に巻かれたものであり、
前記導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と異なる前記導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する、
ことを特徴とする導電コイル。
【請求項20】
電気を導く導電コイルであって、
帯状のシートを有する被覆部材と、
前記シートの表面に長手方向に沿って延び長手方向に交差する方向に互いに離間して並んだ複数の線状または帯状の領域に各々に付着した多数のカーボンナノチューブが互いに連接してできた複数の導電体と、
を備え、
前記被覆部材が前記シートを長手方向に沿って延ばしてでできた帯状の部材が渦巻き状に巻かれたものであり、
前記導電体の長手方向の一方の端部の側にある箇所と隣の前記導電体の長手方向の他方の端部の側にある箇所とが導通する、
ことを特徴とする導電コイル。
【請求項21】
電気を導く導電線を製造する導電線製造方法であって、
帯状のシートを長手方向に沿って送るシート送り工程と、
多数のカーボンナノチューブをノズルから吹き出して前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる付着工程と、
を備え、
前記シート送り工程と前記付着工程とを同時に実施する、
ことを特徴とする導電線製造方法。
【請求項22】
前記シート送り工程で、前記シートを磁場の中で送る、
ことを特徴とする請求項21に記載の導電線製造方法。
【請求項23】
前記シート送り工程で、前記シートを磁場の中で長手方向を磁力線に沿って送り、
前記付着工程で、多数のカーボンナノチューブを前記ノズルから磁力線に沿って吹き出して前記シートの表面の長手方向に沿って延びた線状または帯状の領域に連続的に付着させる、
ことを特徴とする請求項21に記載の導電線製造方法。
【請求項24】
前記シートを所定の方向に沿って巻いて所望の形状をした部材である被覆部材に成形する成形工程と、
を備え、
前記成形工程が前記付着工程の後で実施される、
ことを特徴とする請求項21に記載の導電線製造方法。
【請求項25】
前記被覆部材にケーブルを付着させるケーブル付着工程を、
備え、
前記ケーブル付着工程を成形工程と同時に実施する、
ことを特徴とする請求項21に記載の導電線製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2008−108583(P2008−108583A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−290551(P2006−290551)
【出願日】平成18年10月25日(2006.10.25)
【出願人】(000183369)住友精密工業株式会社 (336)
【Fターム(参考)】