説明

小出し器具(4)

貯蔵器具及び空気ポンプを備えていて、医薬調合物を小出しする小出し器具が開示される。貯蔵器具は、各々が一回投与分の調合薬を収容した多数のインサートを有する。各インサートは、別個独立の密封されたキャビティ内に配置される。キャビティを個々に開放するとそれぞれのインサートからそれぞれの投与分を小出しできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に薬剤又は薬剤の混合物を含む又は薬剤又は薬剤の混合物から成る好ましくは医薬調合物(以下、「調合薬」という場合がある)を小出しする、請求項1の前提部に記載された小出し器具及び特に薬剤又は薬剤の混合物を含む又は薬剤又は薬剤の混合物から成る好ましくは医薬調合物のための請求項18の前提部に記載された貯蔵器具に関する。
に関する。
【背景技術】
【0002】
小出し器具、特に吸入器を介して投与される薬剤は、呼吸系中の特定の部位を最適に標的とするようになっている。これら部位としては、鼻内通路、のど(咽頭)及び肺の中の種々の場所、例えば気管支、細気管支及び肺胞領域が挙げられる。薬剤を標的領域に投与できるかどうかは、とりわけ、粒子の空気力学的サイズにかかっている。現在理解されるべきであると考えられているように、空気力学的径が2マイクロメートル未満の粒子は、肺の肺胞領域内に堆積するのに潜在的に最適であると考えられている。空気力学的径が2〜約5マイクロメートルの粒子は、細気管支又は気管支領域への投与に、より適している場合がある。空気力学的サイズの範囲が6マイクロメートルよりも大きく、より好ましくは10マイクロメートルよりも大きな粒子は、典型的には、喉頭領域、のど又は鼻内通路への投与に適している。
【0003】
大抵の場合、高い吸入可能な割合(フラクション)及び高い投与効率を達成し、即ち、特に肺の中の所望の領域に達する割合を高くすることが望ましい。これは、種々の要因、特に、生じたスプレーのプルーム(噴霧柱)の性状、例えばプルームの伝搬速度、粒子サイズ及びその分布状態、微小粒子の割合、ガスの割合等で決まる。本発明では、所望のスプレープルーム(噴煙柱)性状として、好ましくは、小さな粒子サイズ、直径が6マイクロメートル以下の薬剤粒子の高い割合、低い伝搬速度、及び(又は)長いスプレー発生持続時間及び可能な吸入の長い持続時間が挙げられる。
【0004】
本発明は、好ましくは医薬調合物の小出しに関する。「調合物」又は「調合薬」という用語は、特に、粉末に関するが、液体を含む場合があり又は液体にも関する場合がある。したがって、微(粒子)という用語は、固体又は液体の場合がある。「液体」という用語は、好ましくは広い意味で理解されなければならず、とりわけ、溶液、懸濁液、サスリューション(suslution)、これらの混合物等を含む。特に、本発明は、吸入のための調合薬、例えば少なくとも1種類の薬剤を含み又はこれから成る医薬調合物の小出しに関する。
【0005】
以下において、本明細書における説明は、主として粉末調合薬に注目する。しかしながら、同じことは、液体調合薬に当てはまる。
【0006】
特に、本発明は、薬剤を肺に投与する乾燥粉末吸入器に関する。多くの乾燥粉末吸入器は、市場に出ており又は提案された。大きな2つの形式があり、即ち、受動式及び能動式が存在する。受動式吸入器では、粉末を解凝集して粉末を肺に移送するのに必要なエネルギーの全ては、ユーザ又は患者の呼吸によって得られる。能動式吸入器では、粉末を解凝集するのを助ける追加のエネルギー源が存在する。
【0007】
大抵の粉末吸入器は、粉末が追加のエネルギー源の助け無しに患者により吸入される受動形のものである。受動形吸入器に関する問題は、肺に実際に入る粉末の吸入可能なフラクション又は割合は、主として、患者の呼吸に依存している。粉末及びそれ故に吸入可能なフラクションの移送及び解凝集は、吸入器具を通る吸入空気の流量の関数であり、したがって、患者により大幅なばらつきがある。
【0008】
乾燥粉末吸入器は、一回投与型吸入器及び多数回投与型吸入に細分される。多数回投与型吸入器は、投与分が個々に貯蔵された予備計量型吸入器及び粉末投与分が吸入器内で計量される計量型吸入器に更に細分される。
【0009】
多数回投与予備計量型吸入器は、個別の投与分が厳密な工場条件下で計量され、粉末を大気から極めて容易に隔離できるという利点を有している。多くの用途では、活性薬剤粉末は、キャリヤ、例えばラクトースと混ぜ合わされ、かかるキャリヤは、大気から水分を吸収する傾向があり、それによりこれらがくっつき合って解凝集するのが困難になる。
【0010】
本発明は、特に、薬剤を含む又は薬剤から成る調合薬を小出しする能動形でガス(好ましくは空気)動力式の予備計量多数回小出し器具、例えば乾燥粉末吸入器に関する。
【0011】
米国特許第4,627,432(A)号明細書は、薬物を患者に投与する器具、即ち吸入器を開示している。吸入器は、円をなして配列された複数個のブリスタポケットを備えたディスク状ブリスタパックを有する。各ブリスタパックは、1回分の粉末を収容している。プランジャが、ブリスタポケットを開くことができる。ブリスタを開くと、患者がマウスピースを介して吸入することにより薬物を引き出すことができる。
【0012】
国際公開第2005/002654(A2)号パンフレットは、粉末の個々の投与分を小出しする受動形器具を開示している。これら投与分は、ディスク状キャリヤのそれぞれのポケット内に収容され、逆の側面に圧力を加えることにより蓋の役目をしている箔を軸方向に外方に破ることにより開放される。ポケットは、軸方向に動いて患者の呼吸により生じる空気流中に動くことができ、それによりポケットから粉末の1回投与分が小出しされる。器具は、各ポケットについて個々のそれぞれの解凝集流路を提供し、分化された空気流が粉末の同伴具合を向上させることができ、この器具は、ポケットを外方に破るカム機構体と、カム機構体に連結された割送り機構体と、投与分カウンタとを有している。
【0013】
小出し操作中、それぞれのポケットを完全に空にすることは困難である。空にすることが不完全であった結果として、送り出し効率が減少する。幾分かの粉末は、吸入器内で失われて小出しされない場合がある。その理由は、公知の解決策では、粉末がノズルに達し、実際に小出しされるまで、粉末にとって比較的長い経路が必要だからである。これにより、送り出し効率が一段と減少する恐れがある。加うるに、粉末の解凝集は、困難である。
【0014】
国際公開第2006/037636(A2)号パンフレットは、粉末を共通キャリヤ内の貯蔵チャンバから別々に小出しする空気ポンプ付き能動形小出し器具を開示している。好ましくは、個々の解凝集及び断面が平べったい出口ダクトが、各貯蔵チャンバと関連している。
【0015】
本発明の目的は、特にコンパクトな構成、容易な取り扱い又は操作、高い送り出し効率及び(又は)所望のスプレープルーム特性を達成できる好ましくは医薬調合物を小出しする改良型小出し器具及び貯蔵器具を提供することにある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国特許第4,627,432(A)号明細書
【特許文献2】国際公開第2005/002654(A2)号パンフレット
【特許文献3】国際公開第2006/037636(A2)号パンフレット
【発明の概要】
【0017】
上述の目的は、請求項1記載の小出し器具及び請求項18記載の貯蔵器具によって達成される。好ましい実施形態は、従属形式の請求項の内容である。
【0018】
本発明によれば、小出し器具及び貯蔵器具は、結合要素をそれぞれの入れ物及び(又は)インサートに位置合わせする手段を有し、この手段は、貯蔵器具及び(又は)入れ物のところに形成され又は貯蔵器具及び(又は)入れ物によって形成された案内部分を有する。これにより、好ましくは入れ物又はインサートそれ自体とは独立し且つこれに対して動くことができる結合要素の正確な位置合わせが保証される。かくして、高い送り出し効率の及び(又は)所望のスプレープルーム特性の所望の小出しが保証され、コンパクトな構成及び容易な取り扱い又は作動が可能である。
【0019】
本発明の好ましい一観点によれば、小出し器具のアクチュエータ、特に握りは、空気ポンプを作動させたり貯蔵器具を次の入れ物まで回転させると共に(或いは)結合要素を半径方向に動かしてそれぞれの入れ物を個々に開くと共に(或いは)ガス供給源又はポンプをそれぞれの入れ物に連結すると共に(或いは)インサートをそれぞれの入れ物から押し出したりするよう半径方向に動くことができ又は作動可能である。これにより、コンパクトな構成及び(又は)容易な取り扱い又は作動が可能になる。
【0020】
本発明の別の好ましい観点は、小出し器具が、小出し中、結合要素の逆戻り行程を阻止する手段を有することにある。これにより、容易な取り扱い又は作動が可能になると共に高い送り出し効率及び(又は)所望のスプレープルーム特性が保証される。
【0021】
本発明の別の好ましい観点によれば、小出し器具又は貯蔵器具は、インサートの運動を制限する手段を有する。これにより、コンパクト且つ簡単な構成及び容易な取り扱い又は作動が可能になる。
【0022】
本発明の別の好ましい観点によれば、小出し器具は、インサートを使用後、それぞれの入れ物の中に再挿入する手段を有する。これにより、コンパクト且つ簡単な構成及び(又は)容易な取り扱い又は作動が可能になる。
【0023】
本発明の更に別の観点によれば、貯蔵器具は、共通キャリヤを有し、入れ物は、クリップ留め、スナップ留め、圧締め及び(又は)クランプによりキャリヤに取り付けられた別々の部品である。これにより、コンパクト且つ簡単な構成が可能になると共に、特に入れ物、好ましくは入れ物のインサートに分量に分けられた調合薬を最適な状態で充填することができる。
【0024】
本発明の別の好ましい観点によれば、貯蔵器具は、結合要素が最初の使用前の状態で又は小出し器具に取り付ける際に嵌まり込むことができる空の又は中空の若しくはダミーの入れ物を有する。これにより、コンパクト且つ簡単な構成が可能になると共に特に、小出し器具の取り付けが容易になる。
【0025】
本発明によれば、小出し器具は、多数の、特に3つの投与回数制限手段を有する。特に、制限手段は、少なくとも部分的に、貯蔵器具により、好ましくは貯蔵器具の多数の入れ物を支持した共通キャリヤによって形成されている。これにより、コンパクト且つ簡単な構成及び(又は)容易且つ確実な取り扱い及び作動が可能である。
【0026】
本発明の別の好ましい観点によれば、貯蔵器具は、小出しのためにキャビティ又は入れ物内で動くことができるインサートを有し、各インサートは、先端部分又は他の開放手段を有すると共に(或いは)密封材に当たり又はこれを通るそれぞれのインサートの運動により関連の密封材の開封を容易にするようテーパしている。これにより、コンパクト且つ簡単な構成が可能であると共に(或いは)容易且つ確実な取り扱い及び作動が可能である。
【0027】
本発明の別の好ましい観点によれば、小出し器具は、吸入又は吸息を検出する検出手段を有すると共に(或いは)加圧ガスによりそれぞれの投与分の小出しをトリガするトリガ手段を有する。これにより、容易且つ簡単な取り扱い及び作動が可能になる。
【0028】
好ましくは、各インサートは、使用中、スプレーを直接形成するために少なくとも1つのチャネル及び(又は)ノズル構造を有する。かくして、スプレーは、加圧ガスを供給したときにそれぞれのインサートによって生じる。これにより、高い精度で所望のスプレープルーム特性を備えたスプレーをそれぞれ生じさせることができる。
【0029】
本発明の別の観点、利点及び特徴は、特許請求の範囲の記載及び好ましい実施形態の以下の詳細な説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】小出し中における本発明の一実施形態としての貯蔵器具を備えた小出し器具の概略断面図である。
【図2】インサートを備えた貯蔵器具の概略断面図である。
【図3】インサートの概略断面図である。
【図4】インサートの別の概略断面図である。
【図5】別のインサートの概略断面図である。
【図6】図4に類似したインサートの概略断面図であるが、キャリヤ及び挿入状態の穿通要素を備えている状態を示す図である。
【図7】本発明の別の実施形態としての小出し器具の略図である。
【図8】空気組立体が引っ込められた状態の図7の小出し器具の内部コンポーネントの略図である。
【図9】組立体が動作状態に進められた状態の図7の小出し器具の内部コンポーネントの略図である。
【図10】小出し後における空気組立体が進められた状態の図7の小出し器具の内部コンポーネントの略図である。
【図11】貯蔵器具の入れ物の略図である。
【図12】貯蔵器具のキャリヤの略図である。
【図13】図12のキャリヤの部分拡大図である。
【図14】図12のキャリヤの別の部分拡大図である。
【図15】空気組立体の針ホルダの略図である。
【図16】握りが引っ張られた状態の図7の小出し器具の概略部分断面図である。
【図17】本発明の小出し器具のハウジングの半部の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図中、同一の参照符号は、同一又は類似の部品又はコンポーネントについて使用されており、この場合、好ましくは、同一又は類似の特徴、観点及び(又は)利点は、たとえ繰り返しの説明が省かれていても、互いに異なる実施形態において達成される。
【0032】
図1は、本発明の小出し器具1を例示目的で且つ縮尺通りではない状態で概略断面図で示している。小出し器具1は、好ましくは、能動形器具、特にガス駆動式のものである。好ましくは、小出し器具1は、好ましくは、ユーザ、特に患者(図示せず)のための口又は鼻吸入器、特に乾燥粉末吸入器である。
【0033】
好ましくは、小出し器具1は、携帯可能であると共に(或いは)手持ち形である。
【0034】
小出し器具1は、本明細書の導入部分で定義された調合薬2を小出しするために使用されるのが良い。特に、吸入のための医薬調合物2又は調合薬2が用いられる。調合薬2は、好ましくは、少なくとも1種類の薬剤を含み又は少なくとも1種類の薬剤から成る。調合薬2を小出しすると、図1に示されているようにスプレー3が生じる。スプレー3は、微粒子(固体及び(又は)液体)を含み又は微粒子から成り、好ましくは、所望のスプレープルーム特性を有する。
【0035】
調合薬2は、液体、特に溶液、懸濁液又はこれらの任意の混合物、即ち、所謂サスリューションであるのが良い。好ましくは、互いに異なる薬剤を同時に小出しする場合、サスリューションを用いるのが良い。サスリューションの原理は、互いに異なる薬剤を溶液及び懸濁液として同時に一調合薬の状態に組み合わせることができるということに基づいている。この点に関しては、欧州特許出願公開第1087750(A1)号明細書を参照されたい。なお、この特許文献を参照により引用し、この点に関するその記載内容を追加の開示内容として本明細書に組み込む。
【0036】
好ましくは、調合薬2は、粉末である。粉末は、純粋な薬剤又は少なくとも2種類の薬剤の混合物若しくは少なくとも1種類の薬剤の任意他の混合物であって良い。加うるに、粉末は、少なくとも1種類の他の物質、特に薬剤キャリヤ、例えばラクトースを含むのが良い。以下において、説明は、調合薬2としての粉末に焦点を合わせる。しかしながら、これは、液体調合薬2が用いられる場合に同様に当てはまる。
【0037】
好ましくは、粉末粒子の平均直径は、約2〜7マイクロメートル、特に6マイクロメートル以下である。これは、特に、粉末が薬剤キャリヤ、例えばラクトースを含んでいない場合に当てはまる。
【0038】
粉末が薬剤キャリヤ、例えばラクトース及び少なくとも1種類の薬剤を含んでいる場合、粉末2の粒径は、20〜300マイクロメートル、特に約30〜60マイクロメートルである場合がある。しかしながら、後で詳細に説明する解凝集の結果として、この場合、これよりも小さな粒径、例えば約10マイクロメートル以下のスプレー3が生じる場合がある。特に、薬剤は、解凝集中、薬剤キャリヤから分離される場合があり、その結果、主として、薬剤は、約2〜6マイクロメートルのその小さな粒径により吸入され、これよりも大きな薬剤キャリヤは、小出し器具を吸入器として用いた場合、飲み込まれることになる。代替的に又は追加的に、薬剤キャリヤを壊すこと又は開くことは、解凝集中に可能である。
【0039】
上述すると共に後述する直径は、全体として中間の空力学的直径として理解されるのが良く且つ(或いは)スプレー3の粒子の粒径又はフラクションに当てはまる場合がある。
【0040】
好ましくは、調合薬2は、別々の又は個々の投与分の状態に予備計量されており、これら投与分は、特に吸入のために小出し器具1により次々に放出できる。
【0041】
小出し器具1は、調合薬2の好ましくは多数回の且つ予備計量された投与分を貯蔵する貯蔵器具4を受け入れ又はこれを有するようになっている。貯蔵器具4は、小出し器具1内に組み込まれるのが良く又は小出し器具1の一部を形成するのが良い。変形例として、貯蔵器具4は、小出し器具1に挿入でき又はこれに連結でき、オプションとして交換できる別個の部品であっても良い。
【0042】
図2は、好ましくはリング状の貯蔵器具4の概略断面を示している。
【0043】
貯蔵器具4は、好ましくは、キャリヤ5と、少なくとも1つのインサート6、好ましくは多数個のインサート6とを有している。特に、キャリヤ5は、20個〜100個、好ましくは30個〜60個のインサート6を有し又は支持するのが良い。各インサート6は、好ましくは、調合薬2の予備計量された1回投与分を収容する。しかしながら、各インサート6は又、2種類以上の調合薬2、即ち互いに異なる調合薬2を収容しても良い。追加的に又は代替的に、互いに異なるインサート6は、互いに異なる調合薬を収容しても良い。本発明では、「異なる」という用語は、特に、調合薬2が調合薬2、例えば液体又は乾燥粉末の組成、薬剤、投与分又は量、濃度及び稠度のうちの少なくとも1つにおいて異なっていることを意味している。
【0044】
貯蔵器具4又はキャリヤ5は、好ましくは、インサート6を受け入れ又はインサート6を備えた多数のキャビティ7又は入れ物を有する。特に、各インサート6は、別個のキャビティ7内に配置されている。好ましくは、キャビティ7は、互いに別々であり、特に、互いに対して密封されている。
【0045】
この実施形態では、各キャビティ7は、少なくとも1つの開口部8、特に2つの好ましくは反対側に位置する開口部8(この場合、半径方向内側及び外側周囲又は周辺のところに位置する)を有する。
【0046】
キャビティ7又はその開口部8は、それぞれのカバー又は密封材9で覆われており、これらカバー又は密封材は、好ましくは、それぞれのキャビティ7又はキャリヤ5の互いに反対側に設けられた好ましくはヒートシールされた箔によって形成される。この実施形態では、密封材9は、特に、金属製の箔、例えばアルミニウム箔、プラスチック箔、多層構造体等である。密封材9は、好ましくは、インサート6及び(又は)調合薬2を湿度、汚れ、水分及び(又は)その他から保護する。密封材9は、それぞれ、耐性があると共に(或いは)不透性であり、特にガス密である。
【0047】
この好ましい実施形態では、貯蔵器具4又はキャリヤ5は、リング状であり、キャビティ7は、少なくとも実質的に半径方向に延びている。キャビティ7は、貯蔵器具4又はキャリヤ5の周囲に沿ってぐるりと又は貯蔵器具4又はキャリヤ5に沿って、好ましくは、隣接のキャビティ7に対して等間隔を置いた状態で分布して設けられている。
【0048】
この実施形態では、貯蔵器具4/キャリヤ5は、好ましくは、図1に示されている軸線“A”回りに回転可能である。特に、小出し器具1を開くことができ、貯蔵器具4/キャリヤ5を挿入し又は元に戻すことができる。
【0049】
キャリヤ5は、成形要素、リング、ストライプ、カートリッジ、ブリスタ又は容器であるのが良い。好ましくは、貯蔵器具4又はキャリヤ5は、剛性であり又は少なくとも本質的に硬い。
【0050】
好ましくは、キャリヤ5は、箔、プラスチック、セラミック及び(又は)複合材料、特に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーで作られる。
【0051】
各キャビティ7又は入れ物は、好ましくは、特に関連のインサート6のガイドを形成し、インサート6は、キャビティ7又は入れ物から少なくとも一方向に又は一方向にのみ動くことができ且つ(或いは)キャビティ7又は入れ物から少なくとも部分的に又は部分的にのみ出ることができる。
【0052】
図1は、右側のインサート6がその関連のキャビティ7及び(又は)外側開口部8から既に部分的に押し出されると共に(或いは)密封材9を開放するためにその関連のキャビティ7のそれぞれの密封材9に既に押し通された状況を示している。図1の左側に示されたインサート6は、依然として、その閉鎖されると共に密封されたキャビティ7内に位置している。
【0053】
各インサート6は、好ましくは、調合薬2のそれぞれの投与分が詰め込まれた状態で貯蔵器具4又はキャリヤ5から別個に作られ、次にそのそれぞれのキャビティ7又は入れ物内に挿入される。
【0054】
好ましくは、各インサート6は、成形されると共に(或いは)箔、プラスチック、セラミック及び(又は)複合材料、特に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーで作られ、密封材は、エラストマー又はシリコーンで作られる。
【0055】
好ましい実施形態によれば、キャリヤ5及び(又は)インサート6は、以下の物質、即ち、ABS(アクリルニトリル‐ブタジエン‐スチレンコポリマー)、SAN(スチレン‐アクリルニトリルコポリマー)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、CA(セルロース系アセテート)、EVA(エチレンビニルアセテートコポリマー)、PA(ポリアミド)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)、POM(ポリオキシメチレンポリアセタール)、PPS(ポリフェニレンスルフィド)、PS(ポリスチレン)、PBTP(ポリブチレンテレフタレート)、TPU(熱可塑性ポリウレタン)、PCとPBTPの配合物、PCとABSの配合物、LCP(液晶ポリマー)、PHCS(ポリピロール又はポリチオペン)、PPA(ポリフタルアミド)、PSU(ポリスルフォン)、PTFE(ポリテトラフルオルエチレン)、PUR(ポリウレタン)、SB(スチレン‐ブタジエンコポリマー)、PIB(ポリイソブチレン)、PAN(ペルオキシアクリルニトレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、AMMA(アクリロニトリル‐メチルメタクリレートコポリマー)、PAR(ポリアリールエート)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、COC(シクロオレフィンコポリマー)のうちの少なくとも1つ又はこれらの任意の混合物又は配合物で作られている。
【0056】
各インサート6は、好ましくはブロック状のユニットを形成すると共に(或いは)剛性であるのが良い。変形例として、インサート6は、可撓性であっても良い。特に、各インサート6は、一体形ユニットであっても良く、多数の要素から成っていても良い。特に、インサート6は、一コンポーネントを形成し又は一体品で作られる。各インサート6は、成形要素であっても良く、カートリッジであっても良く、ブリスタであっても良く、カプセルであっても良く容器等であっても良い。
【0057】
以下において、1つのインサート6の好ましい構成について説明する。好ましくは、インサート6は全て同一である。しかしながら、インサート6(全て又は幾つか)は、互いに異なっていることも可能である。例えば、2つ又は3つ以上の群をなす互いに異なるインサート6を設けても良い。一方の群は、他方の群とは異なる投与分又は異なる調合薬2を有することが可能である。例えば、互いに異なる群のインサート6は、互いに交互に配置されても良く、その結果、患者又はユーザは、例えば、毎朝、一方の群のインサート6を用い、毎晩他方の群のインサート6を用いることができるようになる。
【0058】
各インサート6は、好ましくは、1回投与分の調合薬2の貯蔵チャンバ10を有する。図2及び図3の概略断面図並びに図3のIV‐IV線に沿って取った図4の概略断面図は、インサート6の好ましい一実施形態を示している。インサート6は、調合薬2のための貯蔵チャンバ10を有している。この実施形態では、貯蔵チャンバ10は、好ましくは、インサート6の成形ベース部材11中に形成される。
【0059】
インサート6/ベース部材11は、小出し操作中、調合薬2を解凝集すると共に(或いは)放出するダクト12等を更に有している。調合薬2は、小出し操作中、特に粉末を解凝集すると共に(或いは)スプレー3を形成するためにダクト12を通って小出しされる。
【0060】
好ましくは、ダクト12は、断面が平べったく且つ(或いは)長方形である。特に、この断面は、1mm未満の水力直径に相当している。特に、ダクト12は、国際公開第2006/037636(A2)号パンフレットで説明されているように設計されており、この国際公開を参照により引用し、その開示内容を本明細書の一部とする。
【0061】
別の(図示していない)実施形態によれば、ダクト12は、調合薬2のためのリザーバ(貯蔵チャンバ10)としても使用できる。この場合、別個の貯蔵チャンバ10は不要である。この場合、ダクト12は、ガスと調合薬2の十分な混合を可能にすると共に粉末調合薬2の十分な解凝集を可能にするよう設計されている。
【0062】
好ましくは、所望のスプレー特性を備えたスプレー3は、インサート6/ダクト12から直接噴出され又は放出される。
【0063】
特に、インサート6は、一コンポーネントを形成し又は一体品で作られている。
【0064】
インサート6又はダクト12は、出口15又はダクト12の端のところに設けられ又は図5の別の実施形態の概略縦断面図に示されているようにダクト12によって形成されたノズル構造13を有するのが良い。
【0065】
好ましくは、貯蔵チャンバ10及び(又は)ダクト12/ノズル13は、ベース部材11により又はベース部材11中に、特にベース部材11に設けられた凹部、溝等及び図4に示されているような関連のカバー部材14により形成されている。特に、ダクト12は、貯蔵チャンバ10からインサート6の出口15まで延び、特に、図1に示されているように調合薬2をスプレー3として直接放出し又は小出しするチャネルを形成している。好ましくは、ベース部材11は、成形されると共に(或いは)剛性である。好ましくは、カバー部材14は、剛性であると共に(或いは)ベース部材11に溶接される。
【0066】
注目しなければならないこととして、インサート6は、特にその出口15のところのみ、開いているのが良く又は好ましくは開いており、即ち、密封されていない。実験結果の示すところによれば、キャリヤ5/キャビティ7の密封具合は、十分である。ダクト12/ノズル構造13は、好ましくは、断面が非常に小さく又は破断要素又は任意他の適当な手段を備えており、調合薬2は、好ましくは密封材9が開かれた場合でも且つ(或いは)小出し器具1/貯蔵器具4の激しい揺さぶり中であっても放出されず、ガス(空気)がインサート6及びダクト12中に送り込まれた場合にのみ放出されるようになっている。
【0067】
貯蔵器具4は、1回投与分のための1つの貯蔵チャンバ10又は互いに異なる調合薬2の入った多数の貯蔵チャンバ10を備えたインサート6を1つだけ有するのが良い。好ましい実施形態では、各インサート6は、1回投与分及び(又は)1回使用向きであるに過ぎないが、貯蔵器具4は、好ましくは、多数のインサート6を有し、かくして、次々に小出しできる多数回投与分の調合薬2を収容している。
【0068】
さらに、インサート6及びキャビティ7は、好ましくは、密封材9がインサート6の端面に接触し、かくして出口15を覆うように互いに構成されている。これにより、調合薬2が所望の小出し前にダクト12/出口15を通って散るのを阻止する(一段と阻止する)ことができる。密封材9による密封又は覆い効果を増大させるため、インサート6は、キャビティ7よりも僅かに長く且つ(或いは)その出口側が突き出ているのが良く且つ(或いは)その出口15が密封材9に押し付けられるのが良く、或いはこの逆の関係が成り立つのが良い。
【0069】
好ましくは、ノズル構造13は、図5の実施形態に示されているように速度を減速する手段を形成する。この手段は、この場合、多数のジェットを互いに衝突させる手段を形成する。この手段は、多数の、即ち2つのジェットPを形成し、これらジェットは、図5に示されているように互いに当たり又はぶつかる。この実施形態では、ダクト12は、2つの区分12a,12bに分かれ、これら区分は、開口部又は出口15が互いに傾斜していて区分12a,12bから噴出したジェットPが互いに傾けられて互いに当たるよう設計されている。例えば、分流器11a又は任意他の案内手段を流路中に配置して図5に示されているようなダクト12の少なくとも2つの区分及び(又は)最後の部分12a,12bを形成しても良い。
【0070】
図5の実施形態は、3つ以上のジェットPを互いに衝突させるのにも適している。例えば、結果的に4つの出口方向が得られると共にジェットPが円錐の表面上に位置するような上述したのと同様な構造を図面の平面に垂直な断面平面に設けることが可能である。しかしながら、同様な効果を持つ多数の他の構造が可能である。
【0071】
ジェットP相互間の衝突角度Wは、粉末については30°〜180°、好ましくは少なくとも90°、特に約90°〜150°である。
【0072】
ジェットPの衝突の結果として、スプレー3の速度の減少が得られると共に(或いは)粉末の解凝集又は小滴の形成が得られると共に(或いは)キャリヤからの薬剤粒子の分離が得られると共に(或いは)スプレー3の良好な集束が得られる。これら効果は、衝突角度Wで決まる。衝突角度Wが大きいと、結果的に良好な作用効果が得られる傾向がある。液体ジェットとは対照的に、90°以上の衝突角度Wが可能であり、粉末に好ましい。
【0073】
変形例として、ノズル13又は任意他の適当なノズル構造をダクト12に代えて又はダクト12との任意他の組み合わせ状態で用いても良い。
【0074】
図6は、図5のVI‐VIに沿って取ったインサート6の概略断面図であり、インサート6は、そのキャビティ7内に/貯蔵器具4内に収容されているが、既に1つの開口部8から幾分外方に動いている。
【0075】
インサート6は、好ましくは、好ましくは加圧されたガスを貯蔵チャンバ10内に供給して調合薬2をダクト12/ノズル構造13中に押し進めて上述のスプレー3を直接生じさせるための入口を有する。この実施形態では、入口は、好ましくは、弱い又は薄くなった部分により形成されると共に(或いは)ベース部材11中に形成された好ましくは管状の凹部16又は止まり穴として設計されている。好ましくは、凹部16は、貯蔵チャンバ10に直接結合されておらず、シール又は中間若しくは薄くなった壁等によって分離されている。この壁は、特にそれぞれのインサート6が以下において説明するようにガス供給源に連結されたとき、例えば穿通要素17、例えば図6に概略的に示されているような針により又は任意他の適当な開口部、連結手段及び(又は)供給手段によって突き破られる。好ましくは、穿通要素17は、中実又は閉鎖された先端部17a及び先端部17aに隣接して設けられていて、加圧空気をインサート6/貯蔵チャンバ10中に供給する側開口部17bを備えた中空針である。
【0076】
本発明では、「穿通要素17」という表現は、好ましくは、貯蔵器具4、キャリヤ5、キャビティ7及び(又は)インサート6を開くと共に(或いは)結合すると共に(或いは)ガスをインサート6又はその貯蔵チャンバ10に直接又は間接的に供給する他の全ての適当な形式の手段を含む。したがって、「結合要素」という用語も用いられる。
【0077】
好ましくは、結合要素は、薄く且つ(或いは)針状である。
【0078】
好ましくは、結合要素(共通の結合要素)は、この場合、キャビティ7で形成された入れ物及び(又は)インサートを外部から開放する。特に、結合要素は、別個の部品であり且つ(或いは)貯蔵器具4、入れ物及び(又は)インサート6に対して横方向に且つ(或いは)貯蔵器具4、入れ物及び(又は)インサート6とは独立して動くことができる。
【0079】
注目されなければならないこととして、インサート6及びキャビティ7の断面は、好ましくは、多角形、特に長方形であり、或いは、インサート6がキャビティ7内で回動することを阻止するために好ましくは他の案内手段が設けられる。しかしながら、インサート6が凹部16又はガス供給のための任意他の連結部/入口に関し且つその出口15に関して回転対称である場合、インサート6は、円筒形であっても良く且つ(或いは)キャビティ7内で回転可能であっても良い。これにより、製造の際におけるキャビティ7内へのインサート6の挿入を容易にすることができる。
【0080】
ダクト12は、好ましくは、図3及び図5に示されているように少なくとも貯蔵チャンバ10に接線方向に連結される。好ましくは、ダクト12は、好ましくは円筒形のチャンバ10の一方の軸方向端部のところに連結され、ガス入口(凹部16/穿通要素17)は、図6に示されているようにチャンバ10の他方の軸方向端部に連結され又は連結可能である。特に、ガス入口も又、貯蔵チャンバ10に接線方向に連結されており、従って、ダクト12を通るガスと調合薬2の混合物の放出を支援するスワール方向でガスに入ったときにスワールが生じるようになり、ダクト12は、スワールの回転方向に対して接線方向に連結されている。
【0081】
小出し器具1は、好ましくは、加圧ガス、特に空気を用いて調合薬2をダクト12/ノズル構造13中に送り込んで粉末を解凝集すると共に(或いは)粉末微粒子を含むスプレー3を生じさせる。好ましくは、小出し器具1は、図1に示されているように加圧ガスをもたらす手段、この実施形態では空気ポンプ18を有し、この空気ポンプは、好ましくは、例えば取っ手又はアクチュエータ19及び(又は)別の実施形態では後で示されるばね手段によって示されるように手動で作動され又は稼働されるのが良い。特に、空気ポンプ18は、ベローから成り又はベローによって形成される。しかしながら、空気ポンプは、ピストン・シリンダ装置であっても良い。空気ポンプ18に代えて、加圧ガスをもたらす手段は、例えば小出し器具1に動力供給する加圧又は液化ガスを収容し、即ち、所望に応じて調合薬2を小出しするカプセル、容器等であっても良い。したがって、「ガスを加圧する手段」という表現は、好ましくは、ポンプ18のこれらの変形例及び類似した変形例を含むよう広義に理解されなければならない。
【0082】
加圧ガスをもたらす手段/空気ポンプ18は、300kPa未満、特に約50〜200kPaのガス圧力をもたらすことができる。これは、好ましくは、小出し器具1を作動させるのに十分である。液化ガス又は加圧ガス入り容器を用いる場合、ガス圧力は、100kPa〜約700kPaの場合がある。この場合、圧力を好ましい圧力範囲に減少させ又は絞り、その後ガスを貯蔵器具4、特にそれぞれのインサート6の貯蔵チャンバ10に供給する。
【0083】
好ましくは、本明細書において記載した圧力値の全ては、ゲージ圧力、即ち、差圧である。全ての圧力値は、ガス貯蔵手段、例えば加圧又は液化ガス入りの容器内の圧力又は空気ポンプ18により提供される圧力に関し又はチャンバ10及び(又は)ダクト12内で作用する圧力に関する。
【0084】
図1は、小出し器具1が、好ましくは、キャビティ7を個々に開き、インサート6を好ましくは半径方向に(この場合、外方に)及び(又は)関連の開口部8及び(又は)密封材9を通って個々に動かすと共に(或いは)インサート6をガス供給手段、特に空気ポンプ18に個々に連結する機構体を有する。この機構体20は、好ましくは、穿通要素17及び(又は)任意他の適当な連結又は作動要素を有する。
【0085】
特に、第1の作動段階では、穿通要素17は、密封材9を突き破り、次に、凹部16内に挿入され、そして中間端部又は弱められた壁を通って貯蔵チャンバ10内に挿入され、かくして、この穿通要素は、それぞれのインサート6をガス供給源に連結する。次の運動前、次の運動と同時に又は次の運動後に、例えば、次の運動中、機構体20は、インサート6を他方の又は外側の開口部8を通り、そしてそれぞれの密封材9を通って押し込んで少なくとも部分的にそのキャビティ7から押し出る。好ましくは、機構体20は、それぞれのインサート6に直接作用してその運動を生じさせる。この場合、穿通要素17は、好ましくは、機構体20/穿通要素17を動かしたときにインサート6の所望の運動を確実に生じさせるようインサート6に当接する肩、当接部又はスリーブ21(図6に概略的に示されている)を備える。最終の状況は、図1の右側に且つ図6にインサート6が突き出た状態で示されている。
【0086】
注目しなければならないこととして、任意他の駆動機構体を用いても、インサート6を動かして一方の開口部8一方の密封材9それぞれの出口15又はインサート6それ自体を開くことができる。特に、インサート6の連結又は穿通とは独立して密封材9中へのインサート6の好ましい押し込みを実現することが可能である。
【0087】
インサート6は、それぞれの密封材9の開放を容易にするため、好ましくは、開放手段、特に先端部分11bを有すると共に(或いは)その出口端部がテーパしている。特に、インサート6又はそのベース11は、好ましくはインサート6又はベース11の少なくとも一方の平坦な側部に又はこの平坦な側部にのみ設けられた傾斜部分11cを有し、インサート6/ベース11は、図4及び図6に概略的に示されているように出口15に向かってテーパするようになっている。かくして、表面積が減少し又は最小限に抑えられた前面を形成する先端部又は先端部分を形成することが可能である。出口端部のところに切れ刃を形成することさえも可能である。
【0088】
代替的に又は追加的に、任意他の適当な切断要素をインサート6のところ、特にその出口端部のところに開放手段として形成し又は設けることが可能である。
【0089】
特に、インサート6の行程又は外側運動は、密封材9の所望の開放が保証され、特に、開放された密封材9の破断、切断及び(又は)破断部分がインサート6の出口15を塞ぎ、覆い又は邪魔をすることができないよう構成され、好ましくは長い。この実施形態では、密封材9は、インサート6の先端部分11bが配置されている開口部8の一方の側のところが実質的に破断する。開口部8のこの側に取り付けられた密封材9の短い残部は、突出したインサート6の出口を邪魔することができない。というのは、この残部は、好ましくは、インサート6の外方行程よりも短いからである。開口部8の他方の側に連結された密封材9の長い方の部分は、インサート6により曲げられ又は回って遠ざけられる。
【0090】
この実施形態では、密封材9の開放及び(又は)切断は、それぞれのインサート6が作動及び後に行われる小出しのためにそのキャビティ7から外方に動かされると、好ましくは長方形の開口部8の一方の側のところ又は一方の縁部に隣接したところで起こる。開放手段、先端部分11b、切断要素等は、インサート6の一方の側に、特に、そのキャビティ7及び開口部8の一方の側のところに配置され、その結果、それぞれの密封材9の上述の開放がインサート6を外方に動かしたときに上述したように起こるようになる。換言すると、開放又は切断手段の配設場所は、特に開口部8の一方の側部及び(又は)一方の縁部に隣接したところでそれぞれの密封材の所望の開放パターン及び(又は)位置決めを保証し又は生じさせるようになっているのが良く、特にそのように用いられる。しかしながら、他の開放場所を選択することができる。例えば、それぞれの密封材9の中央を開放することも可能である。追加的に又は代替的に、インサート6は、それぞれの密封材9を多数の場所で次々に又は同時に開放し、破断し又は切断するよう構成されても良く、具体的には、2つ又は3つ以上の開放又は切断手段を設けることによってこれを行う。
【0091】
この実施形態では、インサート6は、好ましくは半径方向且つ(或いは)外方に且つ(或いは)空気ポンプ18から遠ざかって且つ(或いは)その長手方向に且つ(或いは)主放出方向に且つ(或いは)マウスピース24の主延長方向に動くことができる。しかしながら、他の運動も又可能である。この場合、並進運動のみが行われる。しかしながら、追加的に又は代替的に若しくは重ね合わせ状態で回転又は回動運動を行っても良い。
【0092】
好ましくは、貯蔵器具4、キャリヤ5及び(又は)キャビティ7は、インサート6の可能な運動又は最大運動を制限する手段を有する。好ましくは、この手段は、圧力嵌めによりインサート6を停止させる。この実施形態では、この手段は、それぞれのインサート6のそれぞれの当接部、例えば肩23と相互作用する停止部22、例えば肩、突起等から成り、従って、インサート6は、肩23がそれぞれの停止部22に当接し、かくしてインサート6のそれ以上の外方運動を阻止した場合、図6に概略的に示されているようにそれぞれのキャビティ7から出るその運動が制限されるようになっている。しかしながら、注目されなければならないこととして、同一の効果を有する任意他の技術的解決手段も又利用できる。
【0093】
小出しのため、ガスを圧力下で穿通要素17又は任意他の適当な供給要素を介して貯蔵チャンバ10に供給する。
【0094】
ガス(空気)は、貯蔵チャンバ10内にそれぞれの流れを生じさせてガスと粉末を混合すると共に1回投与分をダクト12中に送り込む。
【0095】
粉末は、比較的低いガス圧力(好ましくは、300kPa未満、特に約50〜200kPa)で放出され、特に、ダクト12中に送り込まれる。先行技術の小出し器具内のガス圧力よりも著しく低いこの低いガス圧力により、比較的低い放出速度及びかくして遅い伝搬速度の遅いスプレー3の実現が可能になる。
【0096】
好ましくは、貯蔵チャンバ10は、ガスと粉末を混合する混合チャンバを形成する。チャンバ10は、好ましくは、ガスが粉末とガスを良好に混合させるスワール又は渦流を生じさせるよう設計されている。好ましくは、チャンバ10は、断面が実質的に円形であり、特に円筒形である。しかしながら、他の形状も又可能である。
【0097】
さらに、チャンバ10は、尖った縁部、コーナ部等を備えておらず、ガスが全てのチャンバ表面を掃過して粉末がこの表面上に堆積するのを阻止し、粉末の完全な放出を保証し又は可能にするよう滑らかな輪郭を有している。特に、穿通要素17又は任意他の供給要素により形成されるガス入口は、軸方向又は出口方向に関し出口、即ちダクト12及び(又は)ノズル13と反対側に配置されている。
【0098】
小出し操作中、スプレー3は、好ましくは、それぞれのインサート6又はそのダクト12/ノズル構造13によって直接に生じ又はそれぞれのインサート6又はそのダクト12/ノズル構造13によってのみ生じ、そして図1に示されているように小出し器具1のマウスピース24中に送り込まれて患者又はユーザ(図示せず)によって吸入される。
【0099】
1回投与分を小出しした後又は次の投与分を小出しする前に又は次の投与分を小出しするために、穿通要素17は、連結状態のインサート6から引っ込められる。好ましくは、それぞれのインサート6も又、そのキャビティ7内に引っ込められ、又は押し戻される。
【0100】
次に、キャリヤ5を更に1ステップ割送りし又は次のインサート6まで割送りし、特に、割送り又は運搬機構体(図示せず)によって回転させる。この機構体は、好ましくは、上述したように、アクチュエータ19又は任意他のアクチュエータを作動させることにより、小出し器具1のキャップ又はカバーを開くことによるなどして作動される。
【0101】
注目されなければならないこととして、本発明、特に小出し器具1及び(又は)貯蔵器具4は、1種類の薬剤、薬剤の配合物又は少なくとも2種類又は3種類の別々の薬剤を小出しするために使用できる。後者の場合、別々の薬剤は、別々の貯蔵チャンバ10内に貯蔵され、小出し操作中、薬剤は、共通混合チャンバ又はこれらのそれぞれの貯蔵チャンバ10内でガスと混ぜ合わされる。さらに、共通ダクト12若しくはノズル構造13を通って又は別々のダクト12若しくはノズル13を通って別々の薬剤を放出することができる。後者の場合、別々の薬剤は、別々のダクト12/ノズル13を出た後又はマウスピース24若しくは任意他の適当な(追加の)混合チャンバ内で混ぜ合わされる。また、別々の薬剤のジェットを衝突させることにより別々の薬剤を混合することも可能である。別々の薬剤を小出しするため、共通ガス供給源又はガスを加圧する手段、例えば空気ポンプ18を用いることが好ましい。
【0102】
好ましくは、スプレー3は、2m/秒未満、特に1m/秒未満の平均速度(出口15又はマウスピース24から20cmの距離を置いたところで測定される)を有する。好ましくは、スプレー3の平均持続時間は、少なくとも0.2又は0.3秒、特に約0.5〜25秒である。
【0103】
図1の好ましい実施形態では、キャビティ7は、貯蔵器具4又はキャリヤ5の接線方向又は半径方向に差し向けられている。その結果、インサート6を接線方向又は半径方向に、特に外方に個々に動かすことができ、その目的は、図1に示されているように調合薬2のそれぞれの1回投与分を小出しするためにそれぞれの外側密封材9を開放することにある。したがって、機構体20は、好ましくは、インサート6を個々にガス供給源に連結し、インサート6を個々にそれぞれのキャビティ7から少なくとも部分的に押し出すと共に(或いは)それぞれの密封材9中に押し込むために半径方向に動作する。この半径方向運動により、特に軸方向における小出し器具1の非常にコンパクトな設計が可能である。
【0104】
好ましくは、マウスピース24及び小出し方向は、図1に示されているように半径方向又は接線方向に延びる。
【0105】
好ましくは、小出し器具1は、好ましくは手動による作動のためのレバー若しくは取っ手(図示せず)、アクチュエータ19、又は任意他の駆動若しくは作動手段を有し、その目的は、キャリヤ5を更に1ステップ、即ち、次のインサート6まで割送りすると共に(或いは)機構体20を作動させて好ましくはそれぞれのインサート6をガス供給源に連結すると共に(或いは)それぞれのインサート6を動かし又は押すと共に(或いは)それぞれの密封材9を開いて調合薬2のそれぞれの投与分を小出しすることにある。
【0106】
小出し器具1は、好ましくは機械的にのみ動作することは注目されなければならない。
【0107】
別の実施形態(図示せず)によれば、インサート6は、ダクト12、ノズル13等の設けられていないカプセル等として形成されても良い。これとは異なり、各インサート6は、調合薬2のそれぞれの投与分を小出しするために個々にガス供給源及び共通の出口構造、例えばダクト12、ノズル13等に連結される。
【0108】
別の実施形態によれば、補助包装材を特に貯蔵目的で、貯蔵器具4/キャリヤ5を小出し器具1内に挿入する前に、貯蔵器具4/キャリヤ5を包装してこれを保護するために用いられる場合がある。加うるに、貯蔵器具4/キャリヤ5を含む器具1全体を水蒸気を通さない補助包装材内に貯蔵するのが良い。
【0109】
別の実施形態によれば、小出し器具1は、呼吸作動式であっても良く、特に、調合薬2は、好ましくは感圧手段、例えば破断要素、メンブレン、弁又は任意他の機構体の使用により、患者又はユーザの吸入速度が所定のレベルに達した後でしか放出されることはない。
【0110】
別の実施形態によれば、小出し器具1は、受動形吸入器であっても良く、この場合、患者又はユーザ(図示せず)は、吸息の際に空気流をそれぞれの開かれたインサート6中に吹き込んでこの空気流が調合薬2を同伴し、患者/ユーザによる吸入のためにマウスピース24内に所望のスプレー3を形成するようになっている。
【0111】
注目されなければならないこととして、「小出し器具」という用語は、好ましくは、他の放出器具、ディスペンサ等を含むものとして広義に理解されなければならず、好ましくは、調合薬2又は任意他の流体は、必要な場合にのみ特に非連続的にスプレーされ又は噴霧化される。
【0112】
以下において、別の図面を参照して小出し器具1の別の好ましい実施形態について説明する。以下の説明は、この別の実施形態と先の実施形態の関連の差に焦点を当てる。特に、先の説明及び記載は、たとえ繰り返されていなくても、適宜且つ(或いは)追加的に当てはまる。
【0113】
図7は、小出し器具1の別の実施形態を斜視図で示している。小出し器具1は、マウスピース24を覆うカバー25を有している。好ましくは、カバー25は、図示のようにマウスピース24を開き又はマウスピース24のカバーを取るよう回動可能である。好ましくは、マウスピース24は、小出し器具1のハウジング26にスナップ装着されている。
【0114】
小出し器具1は、そのハウジング26の一方の側に、好ましくは、マウスピース24の反対側に且つ(或いは)小出し器具1の主スプレー方向(好ましくは半径方向)と反対側に設けられたアクチュエータ19を有している。アクチュエータ19は、好ましくは、握り又は取っ手を形成している。したがって、「握り」という用語が以下において用いられる。
【0115】
握り19は、好ましくは、小出し器具1を後で詳細に説明するように作動させるために半径方向に動くことができる。特に、握り19を図7に示す初期位置から半径方向外方に引っ張ったりその初期位置に押し戻したりすることができる。これら操作は、以下において「引く」及び「押す」と呼ばれる場合がある。しかしながら、これら作動的運動は、任意他の方向又は形式の運動、例えば非並進運動によっても実現できることは注目されなければならない。
【0116】
先ず最初に、図8〜図10を参照して小出し器具1の基本原理について説明する。図8〜図10は、原理を説明するために小出し器具1の内部コンポーネントの極めて基本的な略図(縮尺通りではない)を示しているに過ぎない。特に、ハウジング26及び握り19は省かれている。さらに、貯蔵器具4は、概略的な仕方でしか示されておらず、特に、図9及び図10では不完全に又は部分的にのみ示されている。特に、多くの細部、例えば密封材9、出口15等は省かれている。貯蔵器具4の好ましい構成については、この小出し器具1の機能的な基本原理を説明した後に後述する。
【0117】
小出し器具1は、能動形アトマイザ又は吸入器である。ガスを加圧する手段は、好ましくは、空気ポンプ18としても構成されている。この場合、空気ポンプ18は、圧送要素としてベロー27を有している。しかしながら、任意他の適当な圧送要素を用いることができる。
【0118】
小出し器具1/空気ポンプ18は、圧送要素、即ちベロー27を作動させるためのエネルギー貯蔵手段又はばね力貯蔵手段、特にばね28を更に有している。
【0119】
空気ポンプ18(ベロー27及びばね28)は、好ましくは、特に摺動方式で又はそりのように半径方向に動くことができる。好ましくは、空気ポンプ18は、スライダ29を形成し又はこれによって支持される。
【0120】
特に、空気ポンプ18及びスライダ29を以下において「空気組立体」と称する。
【0121】
好ましくは、空気組立体は、先の実施形態に関して上述した機構体20を形成し又はこれを含む。この目的のため、空気組立体は好ましくは、穿通要素/針17を保持する針ホルダ30を有する。穿通要素17は、針ホルダ30内に押し込まれると共に(或いは)接着され又は成形されるのが良い。好ましくは、ベロー27は、針ホルダ30に押し付けられた状態で取り付けられ又はクランプされている。
【0122】
針ホルダ30は、スリーブ21又は任意他の当接部が故障した場合、この針ホルダがそれぞれのインサート6を外方に押すことができるよう設計されているのが良い。
【0123】
針ホルダ30は、好ましくは、スライダフレーム31を閉じ又は完全なものにしている。例えば、針ホルダ30は、スライダフレーム31のピンのための保持手段を構成するのが良く、これらピンは、ヒートリベット留めされるのが良い。
【0124】
針ホルダ30は、スライダフレーム31に連結され又はこれによって形成され、スライダフレームは、ばね28を保持すると共に(或いは)ベロー27及び(又は)ばね28と関連した張力要素32を可動的に案内する。
【0125】
図示の実施形態では、ベロー27は、針ホルダ30と張力要素32との間に配置されている。ばね28は、例えば張力要素32の反対側でベロー27の後ろに配置されている。
【0126】
張力要素32は、引いている間、ベロー27の充填を確実にするためにベロー27を保持する。即ち、握り19は、好ましくは、引いている間、張力要素32を引っ込める。
【0127】
空気ポンプ18又は空気組立体は、好ましくは、小出し器具1の中央に且つ(或いは)貯蔵器具4及び(又は)リング状キャリヤ5内に配置されると共に(或いは)好ましくは半径方向に動くことができる。
【0128】
図8は、握り19(図示せず)を引っ張り出した後の状況を示している。ベロー27は、伸長されて空気で満たされている。ばね28は圧縮され又は引っ張られ、即ち、エネルギー貯蔵手段がエネルギーを蓄えている。張力要素32は、引っ込められてその位置にロックされ、それによりばね28をその圧縮状態に保持している。空気組立体/スライダ29は、穿通要素17が貯蔵器具4から引っ込められ、特に貯蔵器具4を割送りし又は動かし、特に回転させることができるよう引っ込められる。
【0129】
握り19を押し戻すと、好ましくは、運搬操作及び連結操作が行われることになる。
【0130】
握り19の運動の第1段階では、運搬機構体33を作動させる。特に、貯蔵器具4又はキャリヤ5の好ましくは内歯35と少なくとも一時的に噛み合う運搬機構体33のはめば歯車34(図9に示されている)は、1つのインサート6又はキャビティ7により貯蔵器具4を次のインサート6又はキャビティ7まで動かし又は割送りするよう回転させられる。しかしながら、注目されなければならないこととして、この運搬操作は、引っ張っている間にも部分的に又は完全に実施できる。
【0131】
好ましくは、運搬操作の終了後、即ち、第2の押し段階の間、連結操作を実施する。空気組立体/スライダ29を前方に且つ(或いは)半径方向に動かして穿通要素17が次の/位置合わせ状態のインサート6/キャビティ7に結合するようにする。特に、穿通要素17は、インサート6を穿通してその貯蔵チャンバ10に結合する。それよりも前、それと同時及び(又は)その後、インサート6を半径方向に且つ(或いは)外方に動かすと共に(或いは)外側密封材9中に押し込む。かくして、インサート6/ダクト12/出口15が開かれる。この状況は、図9に示されており、結合されて開放状態のインサート6が、貯蔵器具4及び(又は)そのキャビティ7から半径方向外方に突き出ている。
【0132】
ばね28は、依然として付勢され又は圧縮されている。この状況を「作動状態」とも言う。小出し器具1はいつでも、1回投与分の調合薬2を図9に示されている開放状態/突き出た状態のインサート6から小出しできる状態にある。
【0133】
調合薬2の送り出し(放出)を開始させると共にスプレー3を生じさせるため、解除ボタン36(図7に示されている)又は任意他の適当な要素を作動させ、特に押し下げる。かくして、張力要素32又はその関連のロック手段は、ロック解除され(好ましくは、弾性スナップ32aを押し下げる/圧縮することにより)、ばね28が解除されてベロー27を圧縮する。ベロー27は、この中に入っている空気を圧縮する。かくして、空気は、穿通要素17を通って結合状態のインサート6内に押し込められる。その結果として得られる空気流は、結合状態のインサート6中に送り込まれ、インサート6の粉末/調合薬2を同伴し、スプレー3(図示せず)として噴出させる。
【0134】
図10は、放出後の最終状態を示している。ばね28は、拡張されている。ベロー27は、圧縮されている。張力要素32は、針ホルダ30/穿通要素17まで前方に動かされている。穿通要素17は、依然として空になっているインサート6に結合されており、空になったインサート6は、依然として外方に突き出ている。この状態では、小出し器具1を閉じて運搬することができる。したがって、この状態は、「運搬状態」とも呼ばれる。
【0135】
次の使用のため、握り19を引く。第1の運動段階では、スライダ29/空気組立体を穿通要素17と一緒に引っ込めて穿通要素17が貯蔵器具4から引っ込められ即ち、最後のインサート6のキャビティ7から引っ込めて出されるようにする。同時に起こる場合もあるが、好ましくはスライダ29の停止後に行われる第2の運動段階では、張力要素32をスライダ29/スライダフレーム31内から引っ込めてベロー27が伸長され、ばね28が圧縮され又は付勢され、ついには、張力要素32が図8に示されているようなその引っ込み位置にロックされるようにする。ベロー27の伸長中、空気が好ましくは穿通要素17を通って且つ(或いは)オプションとして適当な入口弁(図示せず)を通ってベロー27内に吸い込まれる。
【0136】
解除ボタン36が、好ましくは、握り19を押す最後の段階中にのみ持ち上げられることは注目されなければならない。さらに、持ち上げられ又は作動され若しくはプライミングされた解除ボタン36は、好ましくは、解除ボタン36が作動され又は押し下げられるまで、即ち、小出し器具1をトリガするまで、握り19を引くのを妨害する。特に、解除ボタン36は、作動又は押し下げ中、傾けられる。
【0137】
以下において、本発明の小出し器具1及び(又は)そのコンポーネントの細部、観点、特徴及び利点について説明する。
【0138】
好ましくは、貯蔵器具4は、各々図8〜図10に概略的に示されているように1つのインサート6だけ又は少なくとも1つのインサート6を収容した多数の入れ物37を有している。特に、入れ物37は、キャリヤ5上に配置され又は取り付けられる別個の部品として作られている。
【0139】
入れ物37は、貯蔵器具4/キャリヤ5と同種の材料、特にプラスチックで作られるのが良い。好ましくは、入れ物37は、剛性であり、インサート6の案内を形成する。
【0140】
各入れ物37は、それぞれのインサート6を受け入れる1つだけ又は多数のキャビティ7を有する。
【0141】
好ましくは、入れ物37は、それぞれの投与分の調合薬2が既に詰め込まれたインサート6を備え、次に、共通のキャリヤ5に取り付けられる。
【0142】
入れ物37は、好ましくは、別々に、即ち、互いに独立して且つ(或いは)別個の密封材9で密封される。入れ物37は、キャリヤ5への配置前又は配置後に密封されるのが良い。
【0143】
入れ物37は、好ましくは、互いに反対側の側部及び(又は)長手方向端面が密封される。
【0144】
図11は、キャリヤ5上に配置する前の1つの入れ物37を概略斜視図で示している。好ましくは、入れ物37は、本質的に立方形且つ(或いは)長手方向の形態を有する。
【0145】
キャリヤ5は、好ましくは、入れ物37を固定的に且つ(或いは)圧力嵌め状態で支持する。好ましくは、入れ物37は、キャリヤ5にスナップ装着され又はこの中にスナップ嵌めされる。
【0146】
この実施形態では、入れ物37は、それぞれの入れ物37をキャリヤ5に取り付ける突起38を有している。キャリヤ5が、図9及び図10に示されているように、一連の好ましくは嵌合用又は対応の凹部39、例えばスリット又は溝を有する。図11に示されている実施形態では、特に、突起38を受け入れるボアが設けられている。特に、入れ物37をその突起38がキャリヤ5の凹部39に嵌まり込んだ状態でスナップ留めされ、クリップ留めされ、クランプされ又は圧締めされるのが良い。この目的のため、突起38は、直径が増大した好ましくは環状の部分38a等を有するのが良い。図12は、ボア又は凹部39を備えたキャリヤ5の好ましい実施形態を概略斜視図で示している。好ましくは、凹部及び(又は)突起38は、貯蔵器具4の内面に隣接して、内側開口部8に隣接して且つ(或いは)それぞれのインサート6を結合し、穿通し又は押す側に隣接して配置されている。しかしながら、入れ物37をキャリヤ5に結合する他の機械的解決策又は設計が可能である。
【0147】
凹部又はボア39の代替手段として又はこれに加えて、キャリヤ5は、入れ物37をキャリヤ5に固定すると共に(或いは)位置合わせする手段を有するのが良い。図示の実施形態では、キャリヤ5は、好ましくは、リング状内壁40及び(又は)保持要素41を有する。
【0148】
リング状内壁40は、穿通要素17を引っ込めたときにインサート6がそのキャビティ7から引き出されるのを阻止するインサート6のための当接部又は停止部を形成するのが良い。
【0149】
保持要素41は、好ましくは、キャリヤ5の周囲のところに配置されており、各入れ物37を2つの隣り合う保持要素41相互間に配置できるよう好ましくは上方に突き出ている。特に、保持要素41は、入れ物37をキャリヤ5上に正確且つ(或いは)半径方向に位置合わせする。
【0150】
好ましくは、入れ物37を隣り合う保持要素41相互間にスナップ嵌めし又はクランプするのが良い。この目的のため、入れ物37は、そのそれぞれの側部に設けられていて、好ましくは可撓性の且つ(或いは)アーム状の保持要素41と係合可能であり又はこれを引っ掛けることができるノーズ42又は他の適当な係合手段を有するのが良い。かくして、入れ物37をその外周部のところで保持し又は固定すると共に(或いは)穿通要素17を引っ込めたときでも傾動を回避することができるようにすることが可能である。
【0151】
キャリヤ5は、好ましくは、小出し器具1の初期運搬状態(送り出し状態)において、即ち、小出し器具1の最初の使用前に穿通要素17を受け入れるインサート6が設けられていない状態の「ダミー」の入れ物43を有することに注目されなければならず、かかる初期運搬状態では、組立体は、図10に示す位置にあるが、穿通要素17は、ダミーの入れ物43内に延びている。
【0152】
図13は、好ましくは中空のダミー入れ物43をキャリヤ5の部分拡大図で示している。
【0153】
特に、ダミー入れ物43は、一方の側(スリット43a)のところが軸方向に開いていると共に(或いは)その内方側部が半径方向に開いており、その結果、穿通要素17を小出し器具1の取り付け時に、軸方向に挿入することができるようになっている。
【0154】
さらに、図13は、保持要素41が好ましくは、これらの自由端部のところにアンダーカット若しくは横方向に延びる部分又は入れ物37をノーズ42との係合により保持要素41相互間にしっかりと保持する他の適当な手段を備えている状態を示している。
【0155】
図14は、キャリヤ5を他方の側から見た部分拡大図である。
【0156】
小出し器具1は、ライブスパンブロッキング(live span blocking:LSB)を有する。所定回数(投与回数又はインサート6の個数)の使用のため、この実施形態では例えば30回の投薬のために小出し器具1を用い又は作動させた後においては、それ以上の偶発的な投薬を回避するために小出し器具1を完全にロックアップする。好ましくは、小出し器具1は、多数の別個独立に働くLSBロックを有する。特に、これらロックは、圧力嵌めによりロック解除可能であると共に(或いは)ロックできる。
【0157】
第1のLSBロックは、貯蔵器具4又はそのキャリヤ5に設けられた当接部、例えば、図14等に示されているリブ44で形成されるのが良い。この当接部は、最後のインサート6/キャビティ7を空気組立体又は穿通要素17に位置合わせしたとき、この当接部がハウジング26により提供される停止部又は小出し器具1の任意他の適当な特に剛性又は静止状態の部分に当接するので、貯蔵器具4/キャリヤ5の回転を制限する。
【0158】
第2のLSBロックが、図13に示されているように貯蔵器具4、特にキャリヤ5に形成されていて、小出し器具1の最後の使用後に解除ボタン36をその作動又は押し下げ位置にロックするスナップノーズ45により形成されるのが良い。かくして、それ以上のトリガ又それ以上のポンプ操作が阻止される。
【0159】
第3のLSBロックが、これ又貯蔵器具4、特にキャリヤ5のところに設けられていて、貯蔵器具4/キャリヤ5がその端位置に到達すると共に貯蔵器具4/キャリヤ5がその最後の位置/入れ物37に到達すると、握り19を内側又は押し位置(図7に示されている)にロックするスナップフック46により形成されるのが良い。特に、握り19は、一方の保持アーム又は2つの保持アーム57(図16に示されている)によりロック状態においてスナップフック46に引っ掛かるのが良い。
【0160】
好ましくは、空気組立体/スライダ29と貯蔵器具4/キャリヤ5/入れ物37/インサート6は、穿通要素17がそれぞれの入れ物37、キャビティ7及び(又は)インサート6を穿通し又は開放する前に穿通要素17とそれぞれの入れ物37又はインサート6の正確な位置合わせを保証するよう互いに相互作用する。この目的のため、空気組立体又はスライダ29は、好ましくは、所望の位置合わせ(微細な位置合わせ)を達成するために貯蔵器具4、キャリヤ5及び(又は)それぞれの入れ物37と相互作用する係合部分、特に二股部分47を有する。
【0161】
この実施形態では、係合部分又は二股部分47は、空気組立体、特に針ホルダ30から突き出ており、この状態は、図15に詳細に示されている。係合部分又は二股部分47は、好ましくは、各入れ物37及び(又は)各インサート6と関連した位置合わせ手段又は案内部分と相互作用する。この実施形態では、これら位置合わせ手段又は案内部分は、好ましくは、突起38により形成され、これら突起は、凹部39を貫通して突き出ると共にキャリヤ5又は貯蔵器具4から、特にその平坦な側部から外方又は軸方向に延びている。かくして、穿通要素17とそれぞれのインサート6との間に直接的且つ最適化された位置合わせ(微細な位置合わせ)を公差が最小限に抑えられた状態で確実に達成することができる。
【0162】
上述したように、位置合わせ手段は、好ましくは、結合要素(穿通要素17)と入れ物37(キャビティ7)との間で相互作用する。しかしながら、位置合わせ手段は、追加的に又は代替的に、結合要素とインサート6との間で直接相互作用しても良い。この場合、インサート6は、好ましくは、インサート、特に凹部16のところに又はこれによって形成されたテーパし且つ(或いは)傾斜した案内部分を有する。図4は、各凹部16が、外部に向かって幅が広くなり且つそれぞれのインサートが開放される(穿通される)と結合要素のための案内部分を形成するテーパし又は傾斜した挿入部分を有する一例を示している。このテーパし又は傾斜した挿入部分は、特に、結合要素(穿通要素17)の位置合わせ及び(又は)凹部16及び(又は)インサート6内への結合要素(穿通要素17)の挿入を容易にする。
【0163】
注目されなければならないこととして、結合要素は、入れ物37又はインサート6外部から個々に開放し、ガス供給源(空気ポンプ18)をそれぞれの入れ物37又はインサート6に個々に連結し、加圧ガスをそれぞれの入れ物37又はインサート6に供給して調合薬2のそれぞれの投与分を小出しすると共に(或いは)それぞれのインサート6を好ましくは半径方向外方に動かし又は押すために結合方向に(この場合、半径方向に且つ(或いは)穿通要素17の長手方向に)動くことができる。この結合方向は、好ましくは、或る1つの入れ物37から次の入れ物までの貯蔵器具4の割送り運動(回転)に対して横方向に且つ(或いは)突起38により形成された案内部分の主延長方向に対して横方向に且つ(或いは)本質的に、インサート6/凹部16のところのテーパした又は傾斜した挿入部分により形成された案内部分の方向に延びる。
【0164】
好ましくは、インサート6を上述したようにこれらの後方運動が制限され、その結果、空気組立体/スライダ29を図8に示す位置に引っ込めたときに、穿通要素17を引っ込めてそれぞれのインサートから限定的な仕方で解除することができるようになる。この制限又は制約は、好ましくは、貯蔵器具4又はキャリヤ5のところのそれぞれの停止部又は当接部によって達成される。特に、この停止部又は当接部は、リング状内壁40又は任意他の適当な手段により形成される。
【0165】
小出し器具1は、好ましくは、使用済み又は未使用の投与分又は操作をカウントし又は示すためのカウンタ又は計数器を有する。好ましくは、計数器は、図14に示されているように貯蔵器具4、特にキャリヤ5に施された番号付け部48により形成される。番号付け部48は、ハウジング26のそれぞれの窓又は透明な部分(図示せず)を介して見える。
【0166】
小出し器具1は、好ましくは、1回分の調合薬2の放出をトリガし(解除ボタン36を作動させることにより)、ばね28が前方に動き、ガス又は空気がそれぞれのインサート6中に送り込まれたとき、空気組立体、特に穿通要素17の逆戻り行程を阻止する手段を有する。好ましくは、この手段は、握り19を引くことができないようロックすることによって実現される。特に、握り19は、結合解除されなければならず、その後にこれを引くことができる。この実施形態では、結合解除は、握り19の一部分49を押し下げることにより、特に、握り19の互いに反対側の部分49を互いに押すことにより達成でき、その結果、握り19とハウジング26との間のそれぞれのアンダーカット又はスナップ係合をロック解除できるようになる。特に、握り19は、図16に示されているように2つの握り部分又は半部50から成る。好ましくは、各半部は、スナップ部分51と関連した可撓性の又は敏感な部分49を有する。スナップ部分は、図16に概略的に示されているようにハウジング26に形成された凹部又はアンダーカット51a内に嵌まり込んで握り19を押し位置にロックすることができる(図16は、握り19を引き位置で示している)。
【0167】
小出し器具1は、好ましくは、使用済みインサート6を動かし又は押してこれらインサートをこれらそれぞれのキャビティ7又は入れ物37内に戻す手段を有する。この手段は、好ましくは、少なくとも1つの好ましくは静止した且つ(或いは)剛性の案内要素52、この場合、多数のリブ状案内要素52から成り、これら案内要素は、貯蔵器具4の外周部に隣接してマウスピース24の後に、特に、図17に示されているようにハウジング26の一方の半部53上又はこの中でハウジング26内に配置されている。貯蔵器具4とハウジング26又は案内要素52の相対運動により、案内要素52の傾斜面52aは、使用済みインサート6に圧力を及ぼし又はこれを押して好ましくは多数のステップをなして貯蔵器具4又はそのそれぞれのキャビティ7又は入れ物37内に戻す。代替的に又は追加的に、インサート6の傾斜部分11cを用いて使用済みインサート6を動かし、これに圧力を及ぼし又は押圧して特に好ましくは静止した案内要素52等と協働してこれらのキャビティ7内に戻しても良い。
【0168】
この実施形態では、張力要素32を引っ込み位置にロックするロック手段が設けられる。この場合、ロック手段は、好ましくはスライダ29又はスライダフレーム31のバックシールド32cにより形成され又はこの中に形成されたアンダーカット、凹部又はスナップ開口部32b内に嵌まり込む少なくとも1つのスナップフック又はアーム32a、好ましくは2本又は3本以上のスナップアーム32aを有し、又この逆の関係が成り立つ。しかしながら、他の構造的解決策が可能である。
【0169】
小出し器具1は、好ましくは、能動形粉末吸入器であり、即ち、粉末は、加圧ガス、特に空気により放出される。それにもかかわらず、小出し操作は、患者(図示せず)の吸入又は吸息によってトリガされるのが良い。特に、小出し器具1は、吸入又は吸息を検出する検出手段及び(又は)それぞれの投与分の小出しをトリガするトリガ手段を有する。
【0170】
好ましくは、検出手段は、患者が吸息したときに、小出し器具、特にマウスピース24を通って流れる空気に関する圧力、圧力降下、速度、速度の増大又は何らかの関連の値のうちの少なくとも1つを検出するセンサ55から成る。
【0171】
患者の吸息を指示するそれぞれの検出信号は、加圧ガスによるそれぞれの投与分の小出しをトリガするためにトリガ手段によって用いられるのが良い。特に、トリガ手段は、ガスを加圧する手段、特に空気ポンプ18、ガス供給ライン、穿通要素17等に関連したコントローラ54及び(又は)弁56から成り、その結果、それぞれの投与分の調合薬2を小出しするためにそれぞれの貯蔵チャンバ10等に、そしてこれを通る加圧ガスの流れの開始を制御し又はトリガすることができるようになる。
【0172】
好ましくは、トリガ手段は、電気的、電子的、空気圧的又は機械的に働く。例えば、検出手段及びトリガ手段は、マウスピース24内の圧力が患者の吸息に起因して低下すると、入れ物37、インサート6及び(又は)貯蔵チャンバ10を通る加圧ガスの供給源を開く適当な弁65によってだけで形成されるのが良い。この場合、弁56は、好ましくは、加圧ガスの流れが停止し又はガス圧力が適当な圧力限度に達し又はこれを下回るまで開いたままである。かかる機能は、電気コンポーネント又は電子コンポーネントを用いないで実現できる。
【0173】
多数の他の仕組みの採用が可能である。別の実施形態によれば、密封された外側ケースが、例えばゴムで作られていて、一方の面が内側に向き、他方の面が大気にさらされた状態でその壁の中に設けられた可撓性ダイアフラムを有することができる。機械的利点(力の増大)を有するリンク装置が、ダイアフラムを張力要素32(図8及び図9)又は弁56若しくは任意他の適当な手段に連結してガス供給源を制御する。ユーザ又は患者がマウスピース24を介して吸入すると、密封されたケースは、ダイアフラムが曲がってケース内に入る原因となる圧力減少をもたらし、かかる圧力減少は、機械的リンクを作動させ又はこれに作用し、かくして、特に張力要素32を解除し、弁56を開くなどして小出しをトリガする。
【0174】
別の実施形態によれば、フラップをマウスピース24内に密封的に位置決めすると共に機械的利点又は力の増大を有するリンク装置により張力要素32、弁56等に連結されるのが良い。ユーザ又は患者が吸入すると、空気流量/圧力の差により、リンクを作動させ又は動作させるフラップが開かれ又は作動し、かくして、特に張力要素32を解除し、弁56を開放するなどして小出しがトリガされる。
【0175】
別の実施形態によれば、電子システムが用いられる場合がある。感圧アクチュエータを張力要素32に連結するのが良く、その結果、ユーザ又は患者の吸入又は吸息を検出したとき、張力要素32を解除することができるようになる。
【0176】
好ましくは、自動トリガ又は小出しは、小出し器具1を作動させると共に(或いは)小出しが特に解除ボタン36又は任意他のアクチュエータを作動させることにより可能になった場合にのみ可能であり、その後、トリガ手段は、最終的に、吸息が検出されたときに小出しをトリガすることができる。
【0177】
好ましくは、握り19と張力要素32は、直接的又は間接的に相互作用し、その結果、握り19を引いてばね28を圧縮することによって張力要素32を動かすことができるが、小出しをトリガしたとき、握り19の動きがなくても、張力要素32を圧縮解除されたばね28により定位置に戻すことができるようになる。この目的のため、張力要素32は、好ましくは、特に握り19により形成されたスリット部分58内に嵌まり込む。
【0178】
好ましくは、インサート6、キャビティ7及び(又は)入れ物37は、環状に配列される。しかしながら、任意他の配列、特に直線配列等も又可能である。
【0179】
特に、小出し器具1は、好ましくは口用吸入器及び(又は)能動形吸入器、手持ち形器具であると共に(或いは)好ましくは手動式であるに過ぎない。最も好ましくは、小出し器具1は、乾燥粉末吸入器である。
【0180】
また、種々の実施形態の個々の特徴及び観点を所望に応じて互いに組み合わせることができ又は他の構成のアトマイザ、吸入器、ディスペンサ等に用いることができる。
【0181】
好ましい医薬調合物又は調合薬2の幾つかの好ましい成分及び(又は)組成が以下に列記されている。上述したように、これら調合薬は、粉末、特に最も広い意味では流体である。特に好ましくは、調合薬2は、以下を含む。
【0182】
以下に列記する化合物をこれら自体で又は組合せ状態で本発明の器具に用いることができる。以下に記載する化合物に関し、Wは、薬理学的に有効な物質であり、ベータミメティック(Betamimetic)、抗コリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4−阻害薬、LTD4−拮抗薬、EGFR−阻害薬、ドーパミン作用薬、H1−抗ヒスタミン薬、PAF−拮抗薬及びPI3−キナーゼ阻害薬の中から(例示として)選択される。さらに、Wの2つの組合せ又は3つの組合せを組み合わせて本発明の器具に用いることができる。Wの組合せは、例えば次のようなものが考えられる。
‐Wは、抗コリン作用薬、コルチコステロイド、PDE4−阻害薬、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬と組み合わされるベータミメティックを意味する。
‐Wは、ベータミメティック、コルチコステロイド、PDE4−阻害薬、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬と組み合わされる抗コリン作用薬を意味する。
‐Wは、PDE4−阻害薬、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬と組み合わされるコルチコステロイドを意味する。
‐Wは、EGFR−阻害薬又はLTD4−拮抗薬と組み合わされるPDE4−阻害薬を意味する。
‐Wは、LTD4−拮抗薬と組み合わされるEGFR−阻害薬を意味する。
【0183】
ベータミメティックとして用いられる化合物は、好ましくは、アルブテロール、アルフォルモテロール、バンブテロール、ビトルテロール、ブロクサテロール、カルブテロール、クレンブテロール、フェノテロール、ホルモテロール、ヘキソプレナリン、イブテロール、イソエタリン、イソプレナリン、レボサルブタモル、マブテロール、メルアドリン、メタプロテレノール、オルチプレナリン、ピルブテロール、プロカテロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、サルメファモル、サルメテロール、ソテレノール、スルホンテロール、テルブタリン、チアラミド、トルブテロール、ジンテロール、CHF−1035、HOKU−81、KUL−1248、及び
‐3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシロキシ}−ブチル)−ベンジル−スルホナミド、
‐5−[2−(5,6−ジエチル−インダン−2−イルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、
‐4−ヒドロキシ−7−[2−{[2−{[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル}エチル]−アミノ}エチル]−2(3H)−ベンゾチアゾロン、
‐1−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、
‐1−[3−(4−メトキシベンジル−アミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−[4−(1−ベンジミダゾリル)−2−メチル−2−ブチルアミノ]エタノール、
‐1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−N,N−ジメチルアミノフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、
‐1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−メトキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、
‐1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン−8−イル]−2−[3−(4−n−ブチルオキシフェニル)−2−メチル−2−プロピルアミノ]エタノール、
‐1−[2H−5−ヒドロキシ−3−オキソ−4H−1,4−ベンゾキサジン8−イル]−2−{4−[3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアゾル−3−イル]−2−メチル−2−ブチルアミノ}エタノール、
‐5−ヒドロキシ−8−(1−ヒドロキシ−2−イソプロピルアミノブチル)−2H−1,4−ベンゾキサジン−3−(4H)−オン、
‐1−(4−アミノ−3−クロロ−5−トリフルオロメチルフェニル)−2−t−ブチルアミノ)エタノール、
‐6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−メトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(エチル4−フェノキシ−アセテート)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−フェノキシ−酢酸)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐8−{2−[1,1−ジメチル−2−(2,4,6−トリメチルフェニル)−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−ヒドロキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐6−ヒドロキシ−8−{1−ヒドロキシ−2−[2−(4−イソプロピル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−エチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐8−{2−[2−(4−エチル−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐8−{2−[2−(4−エトキシ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐4−(4−{2−[2−ヒドロキシ−2−(6−ヒドロキシ−3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−8−イル)−エチルアミノ]−2−メチル−プロピル}−フェノキシ)−酪酸、
‐8−{2−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−1,1−ジメチル−エチルアミノ]−1−ヒドロキシ−エチル}−6−ヒドロキシ−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン、
‐1−(4−エトキシ−カルボニルアミノ−3−シアノ−5−フルオロフェニル)−2−(t−ブチルアミノ)エタノール、
‐2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−ベンズアルデヒド、
‐N−[2−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(2−ヒドロキシ−2−フェニル−エチルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−フェニル]−ホルムアミド、
‐8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−{2−[4−(6−メトキシ−ビフェニル−3−イルアミノ)−フェニル]−エチルアミノ}−エチル)−1H−キノリン−2−オン、
‐8−ヒドロキシ−5−(1−ヒドロキシ−2−(6−フェネチルアミノ−ヘキシルアミノ)−エチル)−1H−キノリン−2−オン、
‐5−[2−(2−{4−[4−(2−アミノ−2−メチル−プロポキシ)−フェニルアミノ]−フェニル}−エチルアミノ)−1−ヒドロキシ−エチル]−8−ヒドロキシ−1H−キノリン−2−オン、
‐[3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−5−メチル−フェニル]−ウレア、
‐4−(2−{6−[2−(2,6−ジクロロ−ベンジルオキソ)−エトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、
‐3−(4−{6−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘキシルオキシ}−ブチル)−ベンジルスルホンアミド、
‐3−(3−{7−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−ヘプチルオキシ}−プロピル)−ベンジルスルホンアミド、
‐4−(2−{6−[4−(3−シクロペンタンスルホニル−フェニル)−ブトキシ]−ヘキシルアミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−2−ヒドロキシメチル−フェノール、
‐N−アダマンタン−2−イル−2−(3−{2−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−フェニル)−エチルアミノ]−プロピル}−フェニル)−アセトアミドの中から選択された化合物であり、
オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物である。本発明によれば、ベータミメティックの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド(塩酸塩)、ヒドロブロミド(臭化水素酸塩)、ヒドロイオジド(沃化水素酸塩)、ヒドロスルフェート(重硫酸塩)、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0184】
用いられる抗コリン作用薬は、好ましくは、チオトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、オキシトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、フルトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、イプラトロピウム塩、好ましくはブロミド塩、グリコピロニウム塩、好ましくはブロミド塩、トロスピウム塩、好ましくはクロリド塩、トルテロジンの中から選択された化合物である。好ましくはブロミド塩の中から選択された化合物である。上述の塩に関し、陽イオンは、薬理学的に有効な成分である。陰イオンとして、上述の塩は、好ましくは、クロリド、ブロミド、イオジド、スルフェート、ホスフェート、メタンスルホネート、ニトレート、マレエート、アセテート、シトレート、フマレート、タルトレート、オキサレート、スクシネート、ベンゾエート及びp−トルエンスルホネートを含むのが良く、クロリド、ブロミド、イオジド、スルヘート、メタンスルホネート、又はp−トルエンスルホネートが対イオンとして好ましい。全ての塩のうちで、クロリド、ブロミド、イオジド及びメタンスルホネートが特に好ましい。
【0185】
他の好ましい抗コリン作用薬は、次の化学式AC−1、即ち、
【化1】

の塩の中から選択され、この化学式において、X-は、単一の負の電荷を備えた陰イオン、好ましくは、フルオリド、クロリド、ブロミド、イオジド、スルフェート、ホスフェート、メタンスルホネート、ニトレート、マレエート、アセテート、シトレート、フマレート、タルトレート、オキサレート、スクシネート、ベンゾエート及びp−トルエンスルホネートの中から選択された陰イオン、好ましくは、単一の負の電荷を備えた陰イオン、特に好ましくは、フルオリド、クロリド、ブロミド、メタンスルホネート及びp−トルエンスルホネートの中から選択された陰イオン、特に好ましくはブロミドを意味し、オプションとしてこれらのラセミ化合物、エナンチオマー又は水和物を意味している。次の化学式AC−1−en、即ち、
【化2】

のエナンチオマーを含む薬理学的な組合せが特に重要であり、この化学式において、X-は、上述の意味を有するのが良い。他の好ましい抗コリン作用薬は、次の化学式AC−2、即ち、
【化3】

の塩から選択され、この化学式において、Rは、メチルかエチルかのいずれかを表し、X-は、上述の意味を有するのが良い。変形実施形態では、化学式AC−2の化合物は、次の自由塩基AC−2−base、即ち、
【化4】

の形態で存在しても良い。
【0186】
他の特定される化合物は、次の通りである。
‐トロペノール2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、
‐スコピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、
‐スコピン2,2−フルオロ−2,2−ジフェニルアセテートメトブロミド、
‐トロペノール2−フルオロ−2,2−ジフェニルアセテートメトブロミド、
‐トロペノール3,3′,4,4′−テトラフルオロベンジレートメトブロミド、
‐スコピン3,3′,4,4′−テトラフルオロベンジレートメトブロミド、
‐トロペノール4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、
‐スコピン4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、
‐トロペノール3,3′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、
‐スコピン3,3′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、
‐トロペノール9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐トロペノール9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−フルオロ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐トロペノール9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピンベンジレートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピン2,2−ジフェニルプロピオネートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐シクロプロピルトロピン9−メチル−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド
‐シクロプロピルトロピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド
‐シクロプロピルトロピン9−ヒドロキシ−フルオレン−9−カルボキシレートメトブロミド
‐シクロプロピルトロピンメチル4,4′−ジフルオロベンジレートメトブロミド、
‐トロペノール9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−ヒドロキシ−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐トロペノール9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−メチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐トロペノール9−エチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐トロペノール9−ジフルオロメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド、
‐スコピン9−ヒドロキシメチル−キサンテン−9−カルボキシレートメトブロミド。
【0187】
上述の化合物は、本発明の範囲内で塩としても使用でき、この場合、メトブロミドに代えて、塩メト−Xが用いられ、この場合、Xは、X-について上述した意味を有するのが良い。
【0188】
コルチコステロイドとして、ベクロメタソン(beclomethasone)、ベータメタソン(betamethasone)、ブデソニド(budesonide)、ブチキソコルテ(butixocorte)、シクレソニド(ciclesonide)、デフラザコルテ(deflazacorte)、デキサメタソン(dexamethasone)、エチプレドノル(etiprednole)、フルニソリド(flunisolide)、フルチカソン(fluticasone)、ロテプレドノル(loteprednole)、モメタソン(mometasone)、プレドニソロン(prednisolone)、プレドニソン(prednisone)、ロフレポニド(rofleponide)、トリアムシノロン(triamcinolone)、RPR−106541、NS−126、ST−26、及び
‐(S)−フルオロメチル 6,9−ジフルオロ−17−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオネート、
‐(S)−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)6,9−ジフルオロ−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソ−17−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17−カルボチオネート、
‐シアオメチル 6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−(2,2,3,3−テトラメチルシクロプロピルカルボニル)オキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボン酸シアノメチルエステルの中から選択された化合物を用いることが好ましく、
オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる塩及びその誘導体、溶媒化合物及び(又は)水和物が用いられる。ステロイドと言った場合、これは、存在し得るステロイドの塩又はその誘導体、水和物又は溶媒化合物を含む。考えられるステロイドの塩及びその誘導体の例は、アルカリ金属、例えばナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ジクロロアセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートである。
【0189】
使用できるPDE4−阻害薬は、好ましくは、エンプロフィリン、テオフィルリン、ロフルミラスト、アリフロ(チロミラスト)、トフィミラステ(tofimilaste)、プマフェントリン(pumafentrine)、リリミラステ(lirimilaste)、アロフィリン(arofylline)、アチゾラム(atizorame)、D−4418、ベイ(Bay)−198004、BY343、CP−325.366、D−4396(Sch−351591)、AWD−12−281(GW−842470)、NCS−613、CDP−840、D−4418、PD−168787、T−440、T2585、V−11294A、C1−1018、CDC−801、CDC−3052、D−22888、YM−58997、Z−15370及び、
‐N−(3,5−ジクロロ−1−オキソ−ピリジン−4−イル)−4−ジフルオロメトキシ−3−シクロプロピルメトキシベンザミド、
‐(−)p−[(4aR*,10bS*)−9−エトキシ−1,2,3,4,4a,10b−ヘキサヒドロ−8−メトキシ−2−メチルベンゾ[s][1,6]ナフチリジン−6−イル]−N,N−ジイソプロピルベンザミド、
‐(R)−(+)−1−(4−ブロモベンジル)−4−[(3−シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]−2−ピロリドン、
‐3−(シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−1−(4−N′−[N−2−シアノ−S−メチル−イソチオウレイド]ベンジル)−2−ピロリドン、
‐シス[4−シアノ−4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸]、
‐2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オン、
‐シス[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オル]、
‐(R)−(+)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、
‐(S)−(−)−エチル[4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)ピロリジン−2−イリデン]アセテート、
‐9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3(2−チエニル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジン、
‐9−シクロペンチル−5,6−ジヒドロ−7−エチル−3−(t−ブチル)−9H−ピラゾロ[3,4−c]−1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジンの中から選択された化合物であり、
オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物及び(又は)水和物である。本発明によれば、PDE4阻害薬の酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0190】
用いられるLTD4−拮抗薬は、好ましくは、モンテルカスト、プランルカスト、ザフィルルカスト、MCC−847(ZD−3523)、MN−001、MEN−91507(LM−1507)、VUF−5078、VUF−K−8707、L−733321、及び
‐1−(((R)−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2−キノリニル)エテニル)フェニル)−3−(2−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)フェニル)チオ)メチルシクロプロパン−酢酸、
‐1−(((1(R)−3(3−(2−(2,3−ジクロロチエノ[3,2−b]ピリジン−5−イル)−(E)−エテニル)フェニル)−3−(2−(1−ヒドロキシ−1−メチレチル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン−酢酸、
‐[2−[[2−(4−t−ブチル−2−チアゾリル)−5−ベンゾフラニル]オキシメチル]フェニル]酢酸の中から選択された化合物であり、
オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物及び(又は)水和物である。本発明によれば、これらの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。LTD4−拮抗薬がオプションとして形成できる塩又はその誘導体は、例えば、アルカリ金属、例えばナトリウム塩、カリウム塩、スルホベンゾエート、ホスフェート、イソニコチネート、アセテート、ジクロロアセテート、プロピオネート、ジヒドロゲンホスフェート、パルミテート、ピバレート又はフロエートを意味している。
【0191】
使用できるEGFR−阻害薬は、好ましくは、セツキマブ(cetuximab )、トラスツズマブ(trastuzumab )、ABX−EGF、マブ(Mab)ICR−62、及び
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジエチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−3−イル)オキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{[4−((R)−2−メトキシメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−((S)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス(−(2−メトキシ−エチル)−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−({4−[N−(テトラヒドロピラン−4−イル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロプロピルメトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((R)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ジメチルアミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−((S)−テトラヒドロフラン−3−イルオキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N−(2−メトキシ−エチル)−N−メチル−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−シクロペンチルオキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−(N−シクロプロピル−N−メチル−アミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−シクロペンチルロキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6,7−ビス−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−7−モルフォリン−4−イル)−プロピルオキシ]−6−[ビニルカルボニル)アミノ]キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−(4−ヒドロキシ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、
‐3−シアノ−4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(N,N−ジメチルアミノ)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−エトキシ−キノリン、
‐4−{[(3−クロロ−4−(3−フルオロ−ベンジルオキシ)−フェニル]アミノ}−6−(5−{[2−メタンスルホニル−エチル)アミノ]メチル}−フラン−2−イル)キナゾリン、
‐4−[(R)−(1−フェニル−エチル)アミノ]−6−{[4−((R)−6−メチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−{[4−(モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−7−[(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ]−6−({4−[N,N−ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−1−オキソ−2−ブテン−1−イル}アミノ)−7−[テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{[4−(5,5−ジメチル−2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−1−オキソ−2−ブテン−1−イル]アミノ}−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−7−[(R)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−7−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)エトキシ]−6−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{2−[4−(2−オキソ−モルフォリン−4−イル)−ピペリジン−1−イル]−エトキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(t−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−アミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(メトキシメチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−3−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−アセチルアミノ−エチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−エトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−((S)−テトラヒドロピラン−3−イルオキシ)−7−ヒドロキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4[(ジメチルアミノ)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{トランス−4−[(モルフォリン−4−イル)スルホニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ)−7−(2−アセチルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロフラン−4−イルオキシ)−7−(2−メタンスルホニルアミノ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−アミノカルボニルメチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N[(テトラヒドロピラン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)スルホニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−エタンスルホニルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−エトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−アセチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−4−フェニル)アミノ]−6−[1−(t−ブチルオキシカルボニル)−ピペリジン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(テトラヒドロピラン−4−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−{N−[(4−メチル−ピペリジン−1−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{シス−4−[(モルフォリン−4−イル)カルボニルアミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[2−(2−オキソピロリジン−1−イル)エチル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−アセチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7(2−メトキシ−エトキシ)−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−イソプロピルオキシカルボニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(シス−4−[N−(2−メトキシ−アセチル)−N−メチル−アミノ]−シクロヘキサン−1−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−(ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−[1−(2−メトキシ−アセチル)−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−エチニル−フェニル)アミノ]−6−{1−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(シス−2,6−ジメチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メチル−モルフォリン−4−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(S,S)−(2−オキサ−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−イル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[N−メチル−N−2−メトキシエチル−アミノ]カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−エチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(2−メトキシエチル)カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−{1−[(3−メトキシプロピル−アミノ)−カルボニル]−ピペリジン−4−イルオキシ}−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[シス−4−(N−アセチル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−メチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[トランス−4−(N−メタンスルホニル−N−メチル−アミノ)−シクロヘキサン−1−イルオキシ]−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−ジメチルアミノ−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(トランス−4−{N−[(モルフォリン−4−イル)カルボニル]−N−メチル−アミノ}−シクロヘキサン−1−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−[2−(2,2−ジメチル−6−オキソ−モルフォリン−4−イル)−エトキシ]−7−[(S)−(テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ]−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−メタンスルホニル−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリン、
‐4−[(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)アミノ]−6−(1−シアノ−ピペリジン−4−イルオキシ)−7−メトキシ−キナゾリンの中から選択された化合物であり、
オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物である。本発明によれば、これらの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0192】
用いられるドーパミン作用薬は、好ましくは、ブロモクリプチン(bromocriptine)、カベルゴリン(cabergoline)、アルファ−ジヒドロエルゴクリプチン(alpha-dihydroergocryptine)、リスリド(lisuride)、ペルゴリド(pergolide)、プラミペクソール(pramipexole)、ロキシンドール(roxindole)、ロピニロール(ropinirole)、タリペクソール(talipexole)、テルグリド(terguride)、ビオザン(viozane)の中から選択された化合物であり、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物である。本発明によれば、これらの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0193】
使用できるH1−抗ヒスタミン薬は、好ましくは、エピナスチン(epinastine)、セチリジン(cetirizine)、アゼラスチン(azelastine)、フェクソフェンダジン(fexofenadine)、レボカバスチン(levocabastine)、ロラタジン(loratadine)、ミゾラスチン(mizolastine)、ケトチフェン(ketotifene)、エメダスチン(emedastine)、ジメチンデン(dimetindene)、クレマスチン(clemastine)、バミピン(bamipine)、セクスクロルフェニラミン(cexchlorpheniramine)、フェニラミン(pheniramine)、ドキシルアミン(doxylamine)、クロロフェノキサミン(chlorophenoxamine )、ジメンヒドリネート(dimenhydrinate)、ジフェンヒドラミン(diphenhydramine)、プロメタジン(promethazine)、エバスチン(ebastine)、デスロラチジン(desloratidine)、メクロジン(meclozine)の中から選択された化合物であり、オプションとして上記化合物のラセミ化合物、エナンチオマー、ジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物又は水和物である。本発明によれば、これらの酸添加塩は、好ましくは、ヒドロクロリド、ヒドロブロミド、ヒドロイオジド、ヒドロスルフェート、ヒドロホスフェート、ヒドロメタンスルホネート、ヒドロニトレート、ヒドロマレエート、ヒドロアセテート、ヒドロシトレート、ヒドロフマレート、ヒドロタルトレート、ヒドロオキサレート、ヒドロスクシネート、ヒドロベンゾエート及びヒドロ−p−トルエンスルホネートの中から選択される。
【0194】
また、欧州特許出願公開第1,003,478(A1)号明細書及びカナダ国特許出願公開第2297174(A1)号明細書に開示されている吸入可能な高分子を使用することが可能である。
【0195】
さらに、化合物は、バッカク(麦角)アルカロイド誘導体、トリプタン、CGRP−拮抗薬、ホスホジエストラーゼ−V阻害薬から成る群に由来するものであるのが良く、オプションとしてこれら化合物のラセミ化合物、エナンチオマー又はジアステレオマー及びオプションとして上記化合物の薬理学的に容認できる酸添加塩、溶媒化合物及び(又は)水和物である。
【0196】
バッカクアルカロイド誘導体の例は、ジヒドロエルゴタミン及びエルゴタミンである。
【符号の説明】
【0197】
1 小出し器具
2 調合薬
3 スプレー
4 貯蔵器具
5 キャリヤ
6 インサート
7 キャビティ
8 開口部
9 密封材
10 貯蔵チャンバ
11 ベース部材
11a 分流器
11b 先端部分
11c 傾斜部分
12 ダクト
12a,b ダクト区分
13 ノズル構造
14 カバー部材
15 出口
16 凹部
17 穿通要素
17a 先端部
17b 側開口部
18 空気ポンプ
19 アクチュエータ
20 機構体
21 スリーブ
22 停止部
23 肩
24 マウスピース
25 カバー
26 ハウジング
27 ベロー
28 ばね
29 スライダ
30 針ホルダ
31 スライダフレーム
32 張力要素
32a スナップアーム
32b スナップ凹部
32c バックシールド
33 運搬機構体
34 はめば歯車
35 歯
36 解除ボタン
37 入れ物
38 突起
38a 部分
39 凹部
40 リング内壁
41 保持要素
42 ノーズ
43 ダミーの入れ物
43a スリット
44 リブ
45 スナップノーズ
46 スナップフック
47 二股部分
48 番号付け部
49 握り部分
50 半部(握り)
51 スナップ部分
51a アンダーカット
52 案内要素
52a 傾斜面
53 半部(ハウジング)
54 コントローラ
55 センサ
56 弁
57 保持アーム
58 スリット部分
A 軸線
P ジェット
W 角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
調合薬(2)をスプレー(3)として小出しする小出し器具(1)であって、前記小出し器具(1)は、多数回の別々の且つ予備計量された投与分の調合薬(2)が好ましくは環状に配列された入れ物(37)内に入った状態の貯蔵器具(4)を受け入れ又は該貯蔵器具(4)を有するようになっており、各入れ物(37)は、好ましくは、調合薬(2)のそれぞれの投与分を収容した可動インサート(6)を有し、
前記小出し器具(1)は、それぞれの前記入れ物(37)又は前記インサート(6)を外部から個々に開放し、ガス供給源をそれぞれの前記入れ物(37)又は前記インサート(6)に個々に連結し、加圧ガスをそれぞれの前記入れ物(37)又は前記インサート(6)に供給して調合薬(2)のそれぞれの投与分を小出しすると共に(或いは)それぞれの前記インサート(6)を動かし又は押すために前記入れ物(37)に対して結合方向に動くことができる結合要素を有する、小出し器具において、前記小出し器具(1)は、前記結合要素をそれぞれの前記入れ物(37)及び(又は)前記インサート(6)に対して位置合わせする手段を有し、前記位置合わせ手段は、前記入れ物(37)又は前記インサート(6)のところに形成され又は前記入れ物(37)又は前記インサート(6)により形成された案内部分を有する、小出し器具。
【請求項2】
前記結合要素は、それぞれの前記入れ物(37)又は前記インサート(6)を穿通する穿通要素(17)である、請求項1記載の小出し器具。
【請求項3】
前記小出し器具(1)は、ガス供給源として、前記調合薬(2)を小出しするためのガス、特に空気を加圧する手段を有する、請求項1又は2記載の小出し器具。
【請求項4】
前記ガス加圧手段は、前記結合要素と一緒に前記結合方向に動くことができる、請求項3記載の小出し器具。
【請求項5】
前記結合要素は、全ての前記入れ物(37)及び(又は)前記インサート(6)について共通して用いられる、請求項1〜4のうちいずれか一に記載の小出し器具。
【請求項6】
前記結合要素は、前記入れ物(37)及び(又は)前記インサート(6)から別々であり且つ(或いは)前記入れ物(37)及び(又は)前記インサート(6)とは独立して動くことができる、請求項1〜5のうちいずれか一に記載の小出し器具。
【請求項7】
前記結合要素は、薄く且つ(或いは)針状である、請求項1〜6のうちいずれか一に記載の小出し器具。
【請求項8】
前記貯蔵器具(4)は、1つの入れ物(37)又はインサート(6)を次の入れ物(37)又はインサート(6)に割送りするために前記結合方向に対して横方向に動くことができる、請求項1〜7のうちいずれか一に記載の小出し器具。
【請求項9】
前記案内部分は、前記入れ物(37)から延びる好ましくは円筒形の突起(38)により形成され又は前記入れ物(37)から延びる好ましくは円筒形の突起(38)を有する、請求項1〜8のうちいずれか一に記載の小出し器具。
【請求項10】
前記入れ物(37)は、キャリヤ(5)に取り付けられた別々の部品である、請求項1〜9のうちいずれか一に記載の小出し器具。
【請求項11】
前記入れ物(37)は、前記案内部分によって前記キャリヤ(5)に取り付けられ又は締結される、請求項10記載の小出し器具。
【請求項12】
前記案内部分は、前記貯蔵器具(4)の外側のところ又は平坦な側部のところで突き出ている、請求項1〜11のうちいずれか一に記載の小出し器具。
【請求項13】
前記案内部分は、前記結合方向及び(又は)前記貯蔵器具(4)の割送り運動方向に対して横方向に延びている、請求項1〜12のうちいずれか一に記載の小出し器具。
【請求項14】
前記位置合わせ手段は、前記結合要素に連結された案内又は係合部分(47)を含む、請求項1〜13のうちいずれか一に記載の小出し器具。
【請求項15】
前記案内又は係合部分(47)は、二股状である、請求項14記載の小出し器具。
【請求項16】
前記案内又は係合部分(47)は、前記結合要素を保持するホルダ(30)のところに設けられ又はこのホルダ(30)により形成されている、請求項14又は15記載の小出し器具。
【請求項17】
前記インサート(6)は、前記結合要素を前記インサート(6)に対して位置合わせすると共に(或いは)前記結合要素による前記インサート(6)の穿通を容易にするテーパ付き又は傾斜挿入部分を案内部分として有する、請求項1〜16のうちいずれか一に記載の小出し器具。
【請求項18】
小出し器具(1)のための貯蔵器具(4)であって、好ましくは環状に配置されている入れ物(37)内に入れられた調合薬(2)の多数回の別々の且つ予備計量された投与分を有し、各入れ物(37)が、調合薬(2)のそれぞれの投与分を収容した可動インサート(6)を有する、貯蔵器具において、
前記貯蔵器具(4)は、前記小出し器具(1)の結合要素をそれぞれの前記入れ物(37)及び前記インサート(6)に対して位置合わせする手段を有し、前記位置合わせ手段は、前記入れ物(37)及び(又は)前記インサート(6)のところに形成され又は前記入れ物(37)及び(又は)前記インサート(6)によって形成されている、貯蔵器具。
【請求項19】
前記案内部分は、前記入れ物(37)から延びる好ましくは円筒形の突起(38)によって形成されている、請求項18記載の貯蔵器具。
【請求項20】
前記入れ物(37)は、前記キャリヤ(5)に取り付けられた別々の部品である、請求項18又は19記載の貯蔵器具。
【請求項21】
前記入れ物(37)は、前記案内部分によって前記キャリヤ(5)に取り付けられ又は締結されている、請求項20記載の貯蔵器具。
【請求項22】
前記入れ物(37)は、前記貯蔵器具(4)のキャリヤ(5)に取り付けられた別々の部品である、請求項18〜21のうちいずれか一に記載の貯蔵器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2010−526614(P2010−526614A)
【公表日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507850(P2010−507850)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際出願番号】PCT/EP2008/003923
【国際公開番号】WO2008/138629
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】