説明

小型化された柑橘類の搾汁機

【課題】
本発明は、一組の雄型回転ドラム及び雌型回転ドラムを使用する種類の小型化された柑橘類の搾汁機に関する。本発明の機械は、ただ1つの雌型ドラム,ただ1つの雄型ドラム,1つの自動指向刃及び振り子システムから構成されることを特徴とする。この振り子システムは、回転部分を支持するために使用され、切断後に残った果実の半分を雌型ドラムの次の上の孔の方向に回転させることによって第2のドラムの組の使用を省略する。さらに、大型の搾汁機と同程度のサービスが提供される。この機械は、保持振り子,リブ付きの果実入口,皮コレクタ及び組み込まれたジュース容器を設けることによって向上された衛生状態も提供する。これらは、外部から分離されている。したがってこの機械は、スペースが不足するホテルでの使用に対して特に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にオレンジを搾汁するために使用される柑橘類の新自動搾汁機に関する。この搾汁機は、回転する二対の雄−雌圧搾機又はドラムに基づいた搾汁システムを有する現在市場にある搾汁機より小さい。それにもかかわらずこの機械は、同じ生産力をもたらしかつ高いレベルの衛生状態を提供する。このより小さいサイズは、回転する圧搾装置の数を4つから2つに減らすことによって実現される。圧搾装置は、雌型圧搾装置と雄型圧搾装置とから構成される。これらの装置は、新規な回転装置−振子保持装置を使用して作動する。この振り子保持装置は、第二対の機能の代わりをする。機械の全体を通じた衛生状態を保証する主な特徴は、適した振子保持装置,果実用のリブ付き供給開口部,皮コレクタ及び組み込まれたジュース容器である。これらの全ては、機械の外側から隔離されている。
【背景技術】
【0002】
現在、レストラン及びホテル産業では、様々な圧搾方法を用いる自動又は半自動の柑橘類の搾汁装置が広く存在する。これらの機械は、その目的をある程度実施する。初期のこれらの機械の搾汁動作では、予め二分割された果実が、溝付き面上で押圧される。この溝付き面が、果汁を抽出する。この種類の自動搾汁機の例は、スペイン国特許第8702074 号明細書である。この機械は、貨幣を挿入した後に冷却されたジュースを調合する。この機械の搾汁システムは、クランプ上に果実を入れることから成る。このクランプは、刃を備えた湾曲したエンクロージャーに沿って移動する。その結果、切断によって生成された二分割された果実が、エンクロージャーに対する圧縮及び変形によって果肉の粉砕動作に曝される。その結果、ジュースが抽出される。
【0003】
それにもかかわらず、サンドペーパーの動作のように、果実が溝付き面を横切って引きずられる時に、これらのシステムが果実の皮を破壊する点がこれらのシステムの欠点である。このような動作は、抽出されたジュースに皮からのアルベド液及びエッセンシャルオイルを混合させる。さらに、望まない果肉が、ジュースの大部分に残る。その結果、損失が発生し、ジュースの品質が低下する。
【0004】
実用新案第 9602180号明細書として登録されたモデルのようなその後の機械では、果実全体が、プレートに対して圧縮されることによって圧搾される。このプレートは、ピストンとして働くシリンダを作動させることによって下側に押される。果実が、容器又は入れ物の表面に対して圧搾される。この容器又は入れ物には、抽出されるジュースを圧搾し集める間に果実を保持する二重の目的がある。この別のシステムでも、上述した問題は解決されていない。エンクロージャー又は溝付きの面に対する激しい粉砕動作はないものの、オレンジ自体に対する
圧縮力が、残りの果実と共に圧搾されるオレンジの皮にも影響する。
【0005】
このことは、知られている問題であるので、より洗練されたシステムが開発されている。これらのシステムでは、果実の果汁化が皮に影響しない。つまり、機械を創作する目的は、生まれる廃棄物が全て皮であって、果肉のないジュースを提供することにある。
【0006】
1つの解決手段は、果汁化システムで吸い込みを使用することである。このような機械の一例は、実用新案第 9900512号明細書で登録されたモデルである。この機械は、連続した孔を有するドラムに基づくシステムを有する。各孔は、この孔に入った果実をドラムの周囲に沿って移動する刃によって半分に切断する。次いでこれらの半分にされた果実は、端部が穿孔された雄部を有するアームによって吸い込み過程に服される。この雄部は、圧縮によって雌型ドラムの孔に入る半分にされた果実に作用する。このことの全ては、皮に接触することなしに発生する;ジュースが、雄部の穿孔部分を通じて吸引ポンプによって抽出され、特にこの機能に対して設計された導管を通過する。
【0007】
それにもかかわらず、これらのシステムも問題がある。吸引動作は、ジュースの完全な抽出を達成しない。その後、ジュースは、濾過システム及びジュースと共に送られる空気及び果肉用の分離機を通過する必要がある。しかもジュースは、多くの場合に不純物及び浮遊粒子を含む。
【0008】
現在、市場における柑橘類の搾汁機の範囲内では、1つの搾汁機が明らかに最良でかつ最も一般的である。何故なら、この搾汁機は、上述した問題を有効に解決するからである。このシステムは、ここで説明する新たな特許出願をする会社によって特許になった2つの機械である。
これらの公知の機械の搾汁システム(スペイン特許第 8800970号明細書及びスペイン特許第 9101254号明細書)は、二対の組のシリンダ又はドラムに基づく。これらのうちの上の2つは、雌部であり、4つの半球の孔及び2つの低い雄ドラムを有する。雄ドラムは、ボール形のヘッドを有する3つの仕上げアームを有する。果実片が、雌ドラムの孔内に落ちた時に、果実に隣接したドラムの対向する回転運動が、保持され、下に位置する両刃に向かって両間で移動する。この刃は、果実を二分割に切断する。この刃は、果実の上で角度をつけられる。各半分は、2つの雄ドラムの対応するアームによって圧搾される。これらのアーム自体が、各半分内に埋め込まれる。その結果、ジュースの完全できれいな抽出が実現される。この抽出後に、ジュースが、フィルタを通過し、容器内に集められる。その一方で雄部分に対して押圧された皮が、抽出ウェッジの支援で回収瓶内に落下する。
現在、このシステムは、最良のシリアル式の搾汁システムである。このシステムは、衛生的に経済的に高い生産性を提供し、バー,カフェテリア,学校,病院等用に適している。それにもかかわらず、このシステムに基づく装置として、4つのドラム又はシリンダが要求される。これらのドラム又はシリンダのフレームは、相当なサイズであり、これらのビジネスで大きいスペースを占める。これらのビジネスは、これらの機械の設置に関する決定に否定的に影響する大きいスペースを常に有さない。現実の状況では、ホテル及びレストラン産業用に作られる小型の自動機械が現在の市場で不足している(圧搾ステップ以外の全過程が事実上手動である家庭での使用は、異なる事項である)。このことは、特に雄型ドラム及び雌型ドラムのシステムを使用する同じ特徴を有する自動機械に対して成立する。例えば、搾汁システムに基づく圧縮を使用する特許になった低減されたサイズの機械(第 9800682号明細書)がある。この機械は、刃及び圧縮刃付きのドラムを有する。この圧縮刃は、果実を切断し、この果実の側面に対して即座に圧搾する。それにもかかわらず、このシステムは、上述した問題を有する:余計な果肉が、残りのジュース及び皮からの液体と共に抽出されたジュース中で混ざる。
特許になったより小型の機械が存在する。この機械は、雄型・雌型回転ドラムの考えによって創出されたシステムを使用する。この発明は、第2の対のドラムを果実のキャリアと交換することによってこのドラムのサイズを低減しようとしている。この果実のキャリアは、第3シリンダが占めるスペースを支配する。したがって残念ながら、機械のサイズはほんの少ししか低減されない。
【特許文献1】スペイン国特許第 8702074号明細書
【特許文献2】実用新案第 9602180号明細書
【特許文献3】実用新案第 9900512号明細書
【特許文献4】スペイン特許第 8800970号明細書
【特許文献5】スペイン特許第 9101254号明細書
【特許文献6】スペイン特許第 9800682号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
理想的な状況は、1対のドラムだけを有するものの、2対の雄型・雌型ドラムを有するのと同じレベルの操作性を備えた機械を提供することにある。このことは、ただ1つの雄型ドラム及びただ1つの雌型回転ドラムが存在することを意味する。機械が、第2のドラム対の機能を有効に提供する補充システムを内蔵する場合、このようなシステムが可能である。こうして、機械のサイズが、ほぼ半分まで低減されかつ同じ機能を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明を詳しく説明する。本発明は、オレンジ及び類似の果実用の自動搾汁機に関する。この搾汁機は、一組の雄型・雌型回転ドラムに基づく搾汁システムを有する。この機械は、重力送りランプ及び保護する前カバーを有するケースを備える。この前カバーは、フレームを包囲する。このフレームは、ランプを支持しかつモータ及びその他の機構及び部品用の支持部として働く。これらのうちのより重要なものは、切断刃,対応する孔を有する雄型回転ドラム及び雌型回転ドラム,果実を保持し誘導しそして圧搾するために使用されるアーム,フィルタ,ジュース及び皮を収集する底部及び皮を抽出するウェッジを含む。
【0011】
この機械の主な特徴は、この機械がただ1つの雄型ドラム及びただ1つの雌型ドラムを有する点である。このことは、機械のサイズを相当に低減する。このシステムは、復原モーメントで果実を雌型ドラムに到達させること及びこれらの果実を確実に保持し、自動的に位置決めされた刃によって切断することを可能にする二重の機能を有する1つの保持振り子を使用する。雌型ドラムの孔内に保持された果実のうちの半分が、雄型ドラムのアームに接触するまで、この刃は、三角形の切断部分と共にこの果実のうちの半分を誘導する。次いでこのアームは、その回転動作によって果実を圧搾する。このことは、保持振り子と共に第2の一組のドラムを備える必要性を排除するシステムの重要な特徴である。切断後の果実の残りの半分が、適切な位置に回転して、同時に雌型ドラムの孔内に設置される。この上向きの運動が、新しい果実用の経路を開ける。この果実は、次の空の孔に落下する。その結果、圧搾シーケンスが再開される。
【0012】
このシステムは、果実検出システムを有するフィーダをさらに有する。この果実検出システムは、機械を自動的に開始させかつ妨害を阻止することを可能にする。この機械は、果実計数システム,皮コレクタ,落下防止トレイ及びこの機械の底部に組み込まれたジュース容器を有する。このジュース容器は、誘導ウィングを備えた蓋と共にジュースを不順物粒子及び外部の物質から分離する。
【0013】
上述した雄型ドラム−雌型ドラム−回転装置−を保持する振り子システムによって、各果実の切断から生じる2つの半分が、従来の搾汁機で発生するように同時にというよりはむしろ連続して圧搾される。このことを実現するため、この機械の全ての動作が、同時のギア動作を伴うただ1つのモータによって動かされる。このモータは、雄型回転ドラム,雌型回転ドラム及び周囲に位置決めされたカムを作動させる。このカムは、回転時にロッカーアーム及び誘導される釣合い重りを作動させ停止させる。その結果、回転する片材が昇降する。その結果、果実が雌型ドラムの上孔内で位置決めされ、同時に保持振り子を押す。次いでこの保持振り子が、ディスペンサを作動させて、次の果実がこのシステム内に入ることを可能にする。回転装置の上向きの運動は、誘導される釣合い重りによって引き起こされる。下向きの運動は、カムで作動されるロッカーアームによって引き起こされる。不完全な処理から起こり得る破断を阻止するため、両回転方向の運動は、柔軟ベルトによって誘導される。刃が、回転シャフト内に組み込まれていて、その結果切断に対する準備において雌型ドラムに同期されかつ自動的に位置決めされる。この刃は、中央で開始して僅かな角度でまっすぐに切断する。その結果、果実の2つの半分は実質的に同じ大きさになる。この刃には、果実を切断すること及び、この刃の下に位置する三角形の切断片材と共に半分を雄型ドラムのアームに向けて誘導することの2つの目的がある。
【0014】
雌型ドラムは、従来の機械の孔より深い孔を有する。これらのより深い孔は、果実の半分をより有効に包囲しかつ保護し、その結果搾汁処理を向上させかつ跳ね跳びを低減する。さらにこの機械は、下を削り落とす操作を有する。この操作は、刃がより完全でかつより綺麗な切断を与えることを可能にする。雄型ドラムは、シェルの中央に開口部を有する。その結果、抽出ウェッジのレバーが通過できる。その結果、皮が貯蔵容器に到達することを可能にする。
【0015】
機械のフレームは、単一プラスチックのダイカスト・ハウジングの片材から形成される。このフレームは、ステンレス鋼の前部及び「8の字」の金属軸受支持部を有する。このフレームは、圧搾処理の力に耐えるのに十分に強い。このフレームは、コースを変更する経路を伴うその他の全ての部分を保護しかつ支持する唯一の部分である。その結果、ジュースが、トレイ内に注がれる。この機械は、組み込まれた果実供給システムを有する。この果実供給システムは、開口供給システムを有するその他の全ての搾汁機から区別する。本発明は、昆虫や不純物が入ることを阻止する閉鎖システムの新規な概念を示す。その結果、衛生状態が大幅に向上する。フィーダが、果実を誘導する2つのレールを有する外部ランプを有する。このフィーダの端部が、果実検出システムを有する。さらにこの果実検出システムは、シリンダ状のディスペンサを有するハウジング,僅かに偏心された軸,磁気クラッチ,ロッカーアームに連結しているフレキシブル・トランスミッション及び雌型ドラムに向かうリブ付きの出口開口部を備える。このリブ付きの出口開口部は、搾汁領域を外部から分離する。
【0016】
果実検出システムは、機械が自動的に開始して果実の数をカウントすることを可能にする。この果実検出システムは、これらの果実の各々を終了させる。その結果、妨害を阻止し、搾汁されるオレンジが準備されない時に、機械を停止する。機械のフレームは、開口部を皮抽出ウェッジの高さに有する。その結果、皮が、皮コレクタ内に落下する。ジュースが上から落下する面は、トレイからの良好な移動に適するフランジ及び斜面を有する。落下防止システム及び収集容器が、トレイ内に組み込まれている。
【0017】
機械の低い底部支持部は、U字形の周囲を有する。この周囲は、軌道を外れた液体を集めるトレイを収容する。このフランジの低い部分は、グリップ片を備える。このグリップ片は、機械とこの機械を設置するバー又はテーブルとの間に位置する。その結果、不純物及び望まない物質が外部から入ることが阻止される。さらに低部は、組み込まれたハンドルを有する。このハンドルは、機械を簡単に移動させる。
【0018】
機械内に組み込まれた特注の皮コレクタが、低部内の印を付けた取り出し領域を有する。この取り出し領域は、低部に沿った周囲のU字形のフランジと一致する。このことは、工具を使用することなしにトレイの制御される取り外しを可能にし、後部のバー又は皮収集瓶の使用に適合させることを可能にする。皮コレクタは、皮偏向器も有する。この皮偏向器は、皮が落下する時にこれらの皮をより一様に分配するランプである。その結果、空間がより良好に使用される。コレクタが、その穿孔された底部と共に使用される場合、これらの皮は、出口開口部に向かって誘導される。
【0019】
(容器が、低い部分に位置決めされ、システムが起動され、及び、容器が取り外され、システムの動作が終了される時に)ジューストレイが、栓付の落下防止装置を有し、容器をその低い部分に位置決めすることによって自動的に起動される。この装置は、操作に対して手を使用することによって手動で使用されてもよい。落下防止装置は、制御ボタン機構を有する。この制御ボタン機構は、押された時にピストンを下側に移動させ、その結果液体の流れを開始する。皮コレクタ及びジュース容器は、機械の構造内に組み込まれている一部であり、汚染粒子及び外部物質から分離されている。このことは、ホテル及びレストラン業務で使用される搾汁機では新しいことである。容器を適切な場所に位置決めすることによって落下防止栓を手動で及び自動的に起動させる2つの可能性にも、新規性がある。
【0020】
機械のカバーは、2つの部分から成る。一方の部分は半透明であり、他方の部分は透明である。ジュースをトレイに誘導するウィングがカバーの低い部分にある点で、このカバーは、機械に新規性を与える。カバーが開いた時でも、このカバーは滴りを阻止する。
【0021】
本発明が提供するこれらの全ての新規性は、遥かにより小さい大きさにもかかわらず実施される全ての利点が2対の回転する雄型ドラム及び雌型ドラムを使用する現在市場で提供される機械のように良好であることを意味する。
【0022】
さらにこのシステムは、操作性と共に同じ高レベルの衛生状態を有する。この衛生状態は、(の果実の2つの半分のうちの一方を果肉側で包む)保持振り子が切断中の皮と回転部材との間の接触を阻止することだけが原因ではなくて、フィーダのリブ付き開口部も原因である。このリブ付き開口部は、機械の内側を分離し、汚染物質及び昆虫が入るのを阻止する。さらにこの高レベルの衛生状態は、皮コレクタ及びジュース容器が底部内に組み込まれている結果である。これらは、外部の物質の接近を遮断する。
【0023】
小型化された搾汁機の操作及び構造をその例を考慮してより良好に理解するため、図1に基づいてこの例を詳しく説明する。図1は、機械を上前面から見た投影図である。図2〜10は、本発明の異なる機械部品を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
搾汁機は、その骨格として働くフレームを有する。このフレームは、フィードランプ,モータ,いろいろな機構及び部品を支持する。より優れた新規な部分は、トレイに落下する過剰なジュース用のリルータ(20)及び果実検出システム(21)である。
【0025】
フレームの後部分は、搾汁過程を実施する部分の操作を可能にする機構を有する。これらの機構は、機械の前と保護カバーとの間に設置されている。
【0026】
制御システムは、回路内の検出器に組み込まれた全ての機能を含む操作ボタン及び情報メッセージを提供するディスプレイから構成される。これらのうちのディスプレイには、ホテル及びレストラン用の搾汁機において新規性がある。
【0027】
この機械は、自動多重電源を有する。この電源は、どの国でもアダプタなしに接続することを可能にする。これにも新規性がある。さらにこの機械は、24V交流用のソケットを有する。このソケットは、バッテリでの動作を可能にする。
【0028】
果実を保持するフィードランプ(1)が、フレーム内に位置決めされている。果実が、重力によって1つずつ搾汁システム内に落下する。その一方でディスペンサー(15)が、これらの果実を通過させる。このシステムが、フィーダの端部で果実の最初の一片を受け取ると、ロッカーアーム及び磁気グリップが、クラッチ磁石によって起動される。このクラッチ磁石は、単極又は多重極でもよい;このクラッチ磁石は、その軸周りに回転させることによってディスペンサの位置を変えて、2番目の一片が入るのを阻止する。そしてこの最初の一片が、ディスペンサの回転動作によって開くリブ付きの開口部(16)を通じて機械の内部に入り、次いで雌型ドラムの対応する孔内に納まる。
【0029】
搾汁システムは、幾つかの孔を有するただ1つの雌型回転ドラム(3)及び球状の端部付きの幾つかのアームを有するただ1つの雄型回転ドラム(5)から構成される。第2対のドラムの代わりの動作をするのは、保持振り子(2)に連動する回転装置(6)である。
【0030】
これらのドラムの軸は、確実に固定されかつ貫通部分を有さない。これらの軸は、特注の保持部材によって密閉されている。保持部の幾何学的構造が、小さい角度を阻止するので、組み立て及び掃除が簡単である。果実がフィーダから落下し、雌型ドラム(3)の最初の孔内に入ると、時計回りの回転運動が、果実を切断刃(4)に向かって誘導する。この果実が、そこで2つの半分に切断される。振り子(2)が、この過程の間に果実をドラムに対向する側で保持し、その結果対称に切断する。果実が切断されると、2つの半分のうちの一方の半分が、回転している雌型ドラム(3)の孔内に残る。この場合、この一方の半分が、切断刃(4)の基礎部分の支援によって移動される。この基礎部分は、果実が落下するのを阻止する。次いでこの一方の半分は、雄型回転ドラム(5)のアームのうちの1つのアームに接触する。この雄型回転ドラム(5)は、反対方向に回転し、その結果雌型ドラムの孔内に保持されている果実の半分を圧搾する。ジュースが、雄型ドラムのアームの端部のカップ動作で孔に栓をすることによって搾り出される。果実の他方の半分の果肉側が、回転装置(6)内に置かれる。(ロッカーアームが、カムによって上げられた時に)この他方の半分が、直角運動で雌型ドラムの後続の上の孔内に回転して適切な位置で入る。
【0031】
他方の半分が上昇する時に、回転装置(6)が、保持振り子(2)を押し、回転している雌型ドラムの空の孔内に落下することによって新しい果実がシステム内に入ることを可能にする。したがって、開始に対するシーケンスが再開する。
【0032】
したがって振り子には、この新しい機械では2つの目的がある:搾汁シーケンスが開始すると、果実がシステム内に入り、次いでこれらの果実が正確に切断されるように、これらの果実を保持し、果実が回転装置に接触しないことを保証する。その結果、回転装置は清潔に保たれる。
【0033】
果実の2つの半分が、雄型ドラム及び雌型ドラムの動作によって連続して圧搾される。ジュースは、トレイ内に抽出される。種及び果肉の大きい部分がジュース中に残るのを阻止するため、このトレイはフィルタを備える。
【0034】
ジュース収集容器が、落下防止装置に取り付けられている場合、この落下防止装置は、開位置を維持する。ジュースが、機械の底部でトレイの下に設置されているこの容器内に直接集められる。この容器が取り外されると、落下防止装置が自動的に閉じられる。この装置は、その制御ボタン(24)を単純に押すことによって手動で起動してもよい。
【0035】
抽出ウェッジが、雄型ドラムに付着している皮を取り除いて皮収集容器内に入れる。この抽出ウェッジは、雄型ドラムのシェルの中央開口部(9)を通過するフラップである。
【0036】
雄型ドラム及び雌型ドラムの軸の自由端部が、幾何学的形状を有する。これらの端部の縁部は、連続する溝を有する。突き合せ部分が、これらの軸のうちの1つの軸内に挿入されると、これらの突き合せ部分の内側面が、突起部を有するので、これらの軸は、これらの溝に対する付着によって保護される。このことは、ナットの使用を省略し、ドラムの組み立て及び分解をより容易にし、掃除をより容易にする。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】構成の重要な部分を示す。
【図2】フレームの後端部を−振り子システムを保持する回転装置の詳細な構造と共に示す。
【図3】フィーダの一部である果実検出システムの断面を示す。
【図4】回転装置内に組み込まれている雌型ドラム及びこの雌型ドラムの孔の溝(17)に沿った回転装置及び刃(4)を示す。
【図5】低部内の特注の皮コレクタを示し、偏向ランプ(20)及び印を付けた破線領域(21)を強調している。
【図6】落下防止装置を有するジューストレイ(22)を示す。この場合、制御ボタン(24)が設置され、落下防止装置の開閉機構(23)が見える。
【図7】落下防止装置の制御ボタンを補完する特注のジュース容器(25)を示す。このボタンは、落下防止装置を自動的に作動させる。
【図8】フレーム(27)内の孔に収容される8の字の片材(26)を示す。機械が組み立てられると、この片材(26)は、雄型ドラム及び雌型ドラムのシャフトを支持する。
【図9】シャフトの端部(28)のうちの1つの幾何学的部分を示す。この場合、縁部が、特定の高さに溝(29)を有する。これらの溝(29)は、閉鎖装置(30)の内部領域内で突起部(35)を保持する。閉鎖装置(30)は、この部分をシャフトの突合せ部分として維持する。
【図10】カバー開口部(33)を有する機械を示す。この場合、外れた液体の収集トレイ(31)が、その操作位置に設置される。皮コレクタ(21)の破線領域及びハンドル(32)が、低部内に組み込まれる。カバーの内部で見えるその他の片材は、ジュースをトレイに誘導する誘導ウィング(34)を含む。
【符号の説明】
【0038】
1 フィーダ
2 保持振り子
3 雌型回転ドラム
4 切断刃
5 雄型回転ドラム
6 回転装置
7 機械の底部
8 ジュースを収集する容器(8)を支持する低部
9 皮貯蔵コレクタ
10 ギア運動及びカム
11 ロッカーアーム
12 釣合い重り
13 柔軟ベルト
14 果実用のガイドレール
15 シリンダ状のディスペンサ
16 リブ付きの出口開口部
17 溝
18 トレイ(18)内に落下するジュース用のコース変更装置
19 果実検出システムを入れるための孔
20 偏向ランプ
21 破線領域
22 ジューストレイ
23 開閉機構
24 制御ボタン
25 ジュース容器
26 片材
27 フレーム
28 シャフトの端部
29 溝
30 閉鎖装置
31 収集トレイ
32 ハンドル
33 カバー開口部
34 誘導ウィング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重力の利点を利用することによって作動する供給ランプ(1)を有する小型化された果実用の搾汁機にあって、保護する前カバーを有するケーシングを備え、このケーシングは、フレームを包囲し、ランプを支持し、モータを保護し、そしていろいろな機構及び部分を保護する搾汁機において、切断刃,雄型回転ドラム,雌型回転ドラム並びに果実を包囲し誘導し圧搾するそれらのそれぞれの孔及び突起部を有し;フィルタを有し、ジュース及び皮用の収集容器を保持するハウジング底部(7)を有し;特にただ1つの雌型ドラム(3)及びただ1つの雄型ドラム(5)から構成されることを特徴とし、これは、機械の大きさを相当に低減し;搾汁シーケンスが開始されると、果実が雌型ドラム内に入ることを可能にし、かつ、果実が刃(4)によって切断される時にこの果実を保持することを可能にする2つの目的を有する保持振り子(2)を有し、この刃(4)は、回転装置を支持する三角形の部材と共に雌型ドラムの孔内に保持された果実の半分を雄型ドラムのアームに誘導してジュースを抽出し;回転装置(6)を有し、この回転装置(6)は、保持振り子と共に第2の組のドラムの必要を排除するシステムを構成し;フレーム内に組み込まれた果実検出器を備えたフィーダを有し、この果実検出器は、機械を自動的に始動させることを可能にし、果実をカウントしかつ妨害を阻止し;皮コレクタを有し;落下防止装置を有し;機械の底部内に組み込まれている特注のジュース容器を有し、このジュース容器は、カバー(34)の誘導ウィングと共に汚染粒子及び外部要素からジュースを分離する小型化された搾汁機。
【請求項2】
回転システム(6)及び保持振り子(2)を有し、この保持振り子(2)は、機械内のただ1つのモータによって起動され、この運動は、同時に作動するギア (10)の運動中に分配され、2つの回転ドラムである雌型ドラム(3)及びその他の雄型ドラム(5)及び周囲カム(10)が、回転時にロッカーアーム(11)及び誘導される釣り合い錘(12)を作動させ停止させ、このことが、柔軟ベルト(13)を使用して回転装置を下方及び上方に移動させ、この回転装置は、果実の半分を回転させ、次いでこの半分を最も高い開口孔内に適切に設置し、同時にこの回転装置は、保持振り子を押し、フィーダのディスペンサ部分を起動させ、新しい果実用の通路を提供し、雌型ドラムの次の空の孔内に落下させ、搾汁シーケンスを続けることを特徴とする請求項1に記載の小型化された搾汁機。
【請求項3】
切断刃(4)を有し、この切断刃(4)は、自動的に位置決めされ、その結果、この切断から生じた2つの半分が、実質的に同じ大きさになり、回転装置の三角形の支持部材と共にこの半分を雄型ドラムに誘導し、この半分が落下するのを阻止する請求項1又は2に記載の小型化された搾汁機。
【請求項4】
雌型ドラムを有し、この雌型ドラムは、果実を完全に設置するのに十分な深さの孔を有し、さらにこの雌型ドラムは、刃を包囲する凹部(17)を有する請求項1又は2に記載の小型化された搾汁機。
【請求項5】
単一片材ハウジングを有し、このハウジングは、フレームを構成しかつハウジング内に組み込まれた果実検出システム(19)を有し、この果実検出システム (19)は、2つのガイドレール(14),僅かに偏心した軸を有するシリンダ状ディスペンサ(15),磁気クラッチ,ロッカーアームに連結しているフレキシブル・トランスミッション及びリブ付き開口部(16)から構成されていて、その結果、果実が、雌型ドラムに向かって通過することを特徴とする請求項1又は2に記載の小型化された搾汁機。
【請求項6】
底部(7)を有し、この底部(7)は、皮コレクタ,ジューストレイ及び傾斜した上面を有しU字形の支持部を有するジュース収集容器を内蔵し、この上面は、起動を外れた液体を収集トレイ内に注ぐことを可能にし、この部分は、その低い側面に周囲縁部を有し、この低い側面は、支持部上に密閉ストリップを形成し、この密閉ストリップは、脚部を設置するための連結孔及び保護する閉鎖プレートを有し、この閉鎖プレートは、ハンドルを追加するU字状の底部の後部を提供する請求項1又は2に記載の小型化された搾汁機。
【請求項7】
皮コレクタ(9)を有し、この皮コレクタ(9)は、低部内の印を付けた取り出し領域(21)を有し、ランプ(2)を有することによって皮を貫通時に出口開口部に向かって偏向させることを特徴とする請求項1,2又は6に記載の小型化された搾汁機。
【請求項8】
ジューストレイ(22)を有し、このジューストレイ(22)は、落下防止装置(23)を有し、この落下防止装置(23)は、容器を低い部分内に設置することによって自動的に起動されるか又は制御ボタン(24)を押すことによって手動で起動され、このことは、ピストンを下方に移動させて液体を自由に流すことを可能にすることを特徴とする請求項1,2又は6に記載の小型化された搾汁機。
【請求項9】
機械用のカバーを有し、カバーが開位置で、ジュースがトレイ内に注がれ続けられるように、このカバーは、ヒンジに最も近い底部の内部にジュース誘導ウィング(34)を有することを特徴とする請求項1,2又は8に記載の小型化された搾汁機。
【請求項10】
耐久材料から成る8字形の部分(26)を有し、この場合、シャフトベアリングが、収容されかつ搾汁の間にシャフトベアリングにかかる力を吸収する請求項1に記載の小型化された搾汁機。
【請求項11】
フレームの後部の領域が、搾汁を実施し、ステンレス材料製の前部を有し、フレームに取り付けられている請求項1に記載の小型化された搾汁機。
【請求項12】
ドラムシャフトを有し、このドラムシャフトの自由端部が、幾何学的でありかつそれらの縁部分に溝があり、その結果、これらのシャフトの一部が挿入されると、この一部が、この一部の内部に位置する突起部に連結されることを特徴とする請求項1に記載の小型化された搾汁機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2007−509623(P2007−509623A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537325(P2006−537325)
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【国際出願番号】PCT/ES2004/000424
【国際公開番号】WO2005/041695
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(506148394)スメヒ・マキナス・イ・エレメントス・ソシエダッド・アノニマ (2)
【Fターム(参考)】