説明

小片流の粒子をばらばらにする配分装置

小片をばらばらにしかつ配分装置を介して小片測定装置へ導かれる小片流の小片を方向づける配分装置であって、配分装置が端部に設けられる投下部を持つ搬送装置を含んでいるものは、搬送装置(11)の投下部(25)に、少なくとも2つの相対的に可動な案内素子(13,14)が附属して、その間に投下部(25)から落下するばらばらの小片(12)用の供給間隙(15)を持ち、これらの案内素子(13,14)が、その端部に供給間隙(15)形成するホッパのように設けられていることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小片をばらばらにしかつ配分装置を介して小片測定装置へ導かれる小片流の小片を方向づける配分装置であって、配分装置が端部に設けられる投下部を持つ搬送装置を含んでいるものに関する。
【背景技術】
【0002】
前記の特徴を持つ配分装置はドイツ連邦共和国特許第4119240号明細書に記載されている。そこには動的小片測定装置が記載されている限りでは、その寸法を決定される小片は、例えば配分装置としての振動樋を介してばらばらにされかつ供給されて、他端にある投下部から、自由落下で光波と画像検出装置との間へ達し、適当に検出されて評価されるデータに基いて、配分装置を介してばらばらにされる粒子の大きさ分布が求められる。
【0003】
小片は、自由落下の際適当な間隔で画像検出装置のそばを通過されねばならない。更に縦長の小片の場合、最大の小片寸法(小片の長さ)が重要なので、画像検出装置の通過前に、小片の向きが指示されている。両方の要求は、特別に形成される投下部なしの配分装置として、ドイツ連邦共和国特許第4119240号明細書から公知の振動樋では満たされない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って本発明の基礎になっている課題は、画像検出装置と光源との間にある区間へばらばらの小片の方向づけられる供給が行われるように、最初にあげた種類の配分装置を構成することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題の解決策は、本発明の有利な構成及び展開を含めて、この明細書の後に置かれる特許請求の範囲の内容から明らかになる。
【0006】
このため本発明により設けられる配分装置では、搬送装置の投下部に、少なくとも2つの相対的に可動な案内素子が付属して、その間に投下部から落下するばらばらの小片用の供給間隙を持ち、これらの案内素子が、その端部に供給間隙を形成するホッパのように設けられている。従って本発明により、供給間隙を規定する案内素子を設けることによって、小片が供給間隙を通過する際強制的に方向づけられるので、最大の小片寸法を確実に求めることができる。本発明による配分装置は、直線的に循環する搬送ベルト、振動樋又は何らかのやり方で運動せしめられる搬送装置、あるいは簡単な定置シュート又は他の搬送面を持つ搬送装置を持つことができ、この搬送装置を介して小片が、投下部に設けられる案内素子へ供給される。本発明により行われる案内素子の相対運動によって、例えば横の姿勢をとる小片により又は小片の橋絡形成による供給間隙の詰まりが回避される。その際両方の案内素子の運動又は可動性が互いに合わされて、案内素子の運動によりそのつど形成される供給間隙が、案内素子の相対運動により十分一定に保たれ、大した影響で受けることがない。
【0007】
本発明の実施形態によれば、案内素子の少なくとも1つが駆動装置の作用で可動に設けられている。しかし本発明の実施形態により、案内素子の少なくとも1つが小片流自体により可動である場合も十分である。
【0008】
この場合まず両方の案内素子の1つが、調節可能な周波数及び振幅で可動であり、この運動がそれぞれ異なる方向へ向けられるようにすることができる。なるべく往復運動の形のこれらの運動方向は、搬送装置の搬送方向に水平に、又はそれに対して直角に水平に、更に搬送装置の搬送面に対して直角に垂直にも選ぶことができる。適当な案内素子の運動は、選択的に前記運動方向の1つのみで又は前記運動方向から重畳される運動方向で行うことができる。
【0009】
本発明の実施形態によれば、両方の案内素子が可動であり、その際これらの案内素子が同時にただし異なる方向へ可動である。両方の案内素子が同時にただし同じ方向に可動であり、同じ運動方向における案内素子の運動の際、両方の案内素子の運動が互いに逆方向に向けられている。
【0010】
両方の案内素子の運動の際、これらの案内素子の運動が同じ又は異なる周波数で行われ、また同じ振幅又は異なる振幅で行われる。
【0011】
案内素子の第1の配置において、案内素子が搬送装置の投下方向に対して直角に向けられ、搬送装置の搬送方向においてその投下部から離れている案内素子が、衝突素子として作用する。搬送装置に対する案内素子のこのような方向づけの際、両方の案内素子が前述したような運動方向へ動くことができる。
【0012】
案内素子のこのような方向づけの際、搬送装置の投下部に付加的な落下素子が接続されて、案内素子により形成される供給間隙の中へ延びていることによって、配分装置の作用を改善することができ、その際落下素子が実質的に平らな板から成り、垂直方向に搬送装置の投下部に接続されているようにすることができる。
【0013】
本発明の実施形態によれば、落下素子が駆動装置の作用で可動である。その点で落下素子は、案内素子について述べたのと同じ運動方向を持つことができ、即ち水平に搬送装置の搬送方向へ水平に、これに対して直角に、また搬送装置の搬送面に対して直角に垂直に運動方向を持つことができる。このように可動に設けられる落下素子では、衝突素子として役立つ前部案内素子に対向し従って投下方向において投下部の後又は下にある後部案内素子が動かないように設けられるか、又は可動に設けられているかは、問題ではない。
【0014】
案内素子の別の配置では、互いに対向する案内素子が、搬送装置の搬送方向従ってその長手方向に延びている。この場合小片が案内素子の間へ長手方向に装入され、この場合投下部が、ホッパ状に設けられる案内素子の間に位置ぎめされている。案内素子のこのような位置ぎめの場合にも、1つの案内素子又は両方の案内素子が指示された運動方向へ動くことができる。
【0015】
本発明の実施形態によれば、案内素子及び/又は落下素子が板状に構成されている。
【0016】
本発明の実施形態により、案内素子及び/又は落下素子が弾性材料から成り、案内素子が小片の衝突に従うことによって、案内素子の機能が改善される。案内素子又は落下素子の弾性によって、導入される運動により生じる作用を強めることもできる。
【0017】
案内素子及び/又は落下素子の構成に関して、案内素子及び/又は落下素子が、互いに可動に設けられる個々の部分から成るので、案内素子及び/又は落下素子が部分的に又は全体で可動である。
【0018】
この場合本発明の異なる実施形態によれば、案内素子及び/又は落下素子の部分が互いに例えば平行に移動可能に設けられているか、又は互いに揺動可能に設けられている。部分が周り継ぎ手に懸架され、従ってそれぞれ回転可能に設けられていることもできる。
【0019】
案内素子又は落下素子の運動を行う駆動装置に関して、駆動装置が、後に接続される変速機付き又はなしの回転駆動装置であるか、又は後に接続される変速機又はなしの直線駆動装置として構成されている。駆動装置として、選択的に電気、液圧又は空気圧の駆動装置が問題となる。
【0020】
図面に本発明の実施例が示されており、以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】 2つの案内素子を持つ配分装置を概略図で示す。
【図2】 落下素子を付加的に設けられる図1の対象を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1に示す配分装置10は搬送装置11を含み、搬送装置11上にある複数の小片12は、搬送装置11の運動により、その端部に設けられる投下部25へ搬送され、投下部25の所で搬送装置11から落下する。搬送装置11は、矢印16により示される小片12の搬送方向が投下部25の方へ生じるように動かされ、その際搬送装置11は、付属する図示しない駆動装置により、重畳される複数の運動方向で運動せしめられ、これらの運動方向は、搬送方向16における搬送装置11の往復運動、及び搬送面に対して直角な面における搬送装置11の垂直運動を含んでいる。搬送装置11のこの運動は矢印17で示されている。
【0023】
図示した実施例では、搬送装置11の投下部25に、搬送方向(矢印16)に対して直角に設けられる2つの案内素子13及び14が附属し、搬送方向16に投下部25から離れていて衝突素子として作用する前部案内素子13と、前部案内素子13に対向して搬送装置11の投下部25に近い方にある後部案内素子14から構成されている。案内素子13及び14は、それらが投下部25の方へ開くホッパを形成し、その下端に所定の供給間隙15を形成するように設けられ、この供給間隙15を経て小片13が配分装置10から出て、それから自由落下して後に接続される画像検出装置を通過する。両方の案内素子13,14は板状素子として構成され、弾性材料から成っているのがよい。更に図示してないが、板状素子を部分に分けて構成することができ、その場合個々の部分を互いに移動可能又は揺動可能に構成し、又は個々に回転継手に懸架することができる。
【0024】
図1による図示した実施例では、前部案内素子13も後部案内素子14も、付属する駆動装置により運動させることができ、図示した実施例では、両方の案内素子13及び14の運動は搬送装置11の矢印16による搬送方向に行われ、その点で案内素子13,14は、運動矢印18及び19により示すように、投下部25の方へ又は投下部25から離れるように適当な往復運動を行う。両方の案内素子13及び14が同じ方向の運動を行う場合、案内素子13と14の運動が互いに逆向きであるように留意され、即ち後部案内素子14がその往復運動の際投下部25の方へ動く場合、同時に前部案内素子13が投下部25から離れるように動く。
【0025】
しかし本発明を実現するため、例えば両方の案内素子の1つ特に前部案内素子13のみが動き、他の案内素子が固定的に設けられていても、十分である。案内素子13及び14の運動のために、図示したものとは異なる運動方向、例えば搬送装置11の矢印16による搬送方向に対して直角に水平又は搬送装置11の搬送面に対して直角に垂直な案内素子の運動を考えられる。矢印17による搬送装置11の運動と同じように、案内素子13及び14のために、互いに重畳される運動方向も設定することができる。その際案内素子の運動は、同じ周波数及び/又は振幅で、またそれぞれ異なる周波数及び/又は振幅で行うことができる。
【0026】
図2に示す実施例は、図1に示す実施例とは次の点で相違している。即ち搬送装置11の投下部25に、垂直に向く板の形に構成されて案内素子13及び14により形成される供給間隙15の中へ達する付加的な落下素子20が続いている。図示した実施例では、前部案内素子13が、搬送装置11の矢印16による搬送方向に応じて、図1に矢印18で示すような往復運動を行うようになっている。後部案内素子14は、それが落下素子20により覆われている場合、静止している。一方落下素子20は可動に構成され、しかも図示した実施例では、搬送装置11に対して説明されかつ矢印17で示されているのと同じ形の重畳される運動方向で、可動に構成されている。その点でこのような構成では、落下素子20がその運動を行うため搬送装置11の駆動装置に連結されているので、搬送装置11の運動と落下素子20の運動が同じ向きであるようにすることもできる。しかし前部案内素子13又は後部案内素子14に対して説明したように、落下素子20に固有の駆動装置を附属させ、この駆動装置により落下素子20に独立の運動を伝えることも当然可能である。
【0027】
前記の説明、特許請求の範囲、要約書及び図面に開示されたこの書類の対象の特徴は、個々でも任意の組合わせでも、種々の実施形態で本発明を実現するやめに重要である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小片をばらばらにしかつ配分装置を介して小片測定装置へ導かれる小片流の小片を方向づける配分装置であって、配分装置が端部に設けられる投下部を持つ搬送装置を含んでいるものにおいて、搬送装置(11)の投下部(25)に、少なくとも2つの相対的に可動な案内素子(13,14)が附属して、その間に投下部(25)から落下するばらばらの小片(12)用の供給間隙(15)を持ち、これらの案内素子(13,14)が、その端部に供給間隙(15)形成するホッパのように設けられていることを特徴とする、配分装置。
【請求項2】
案内素子(13,14)の少なくとも1つが駆動装置の作用で可動に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の配分装置。
【請求項3】
案内素子(13,14)の少なくとも1つが小片流により可動であることを特徴とする、請求項1に記載の配分装置。
【請求項4】
両方の案内素子(13,14)の1つが、水平に搬送装置(11)の搬送方向(矢印16)へ、調節可能な周波数及び振幅で可動であることを特徴とする、請求項2に記載の配分装置。
【請求項5】
両方の案内素子(13,14)の1つが、水平に搬送装置(11)の搬送方向(矢印16)に対して直角に、調節可能な周波数及び振幅で可動であることを特徴とする、請求項2に記載の配分装置。
【請求項6】
両方の案内素子(13,14)の1つが、搬送装置(11)の搬送面に対して直角に垂直方向へ、調節可能な周波数及び振幅で可動であることを特徴とする、請求項2に記載の配分装置。
【請求項7】
ホッパを形成するため互いに対向して設けられる案内素子(13,14)が、異なる運動方向へ同時に可動であることを特徴とする、請求項2〜6の1つに記載の配分装置。
【請求項8】
ホッパを形成するため互いに対向して設けられる案内素子(13,14)が、同じ運動方向へ同時に可動であることを特徴とする、請求項2〜6の1つに記載の配分装置。
【請求項9】
案内素子(13,14)が同じ運動方向へ同時に動く際、案内素子(13,14)の運動が互いに逆向きに調整されていることを特徴とする、請求項8に記載の配分装置。
【請求項10】
案内素子(13,14)の運動が同じ周波数で行われることを特徴とする、請求項2〜9の1つに記載の配分装置。
【請求項11】
案内素子(13,14)の運動が異なる周波数で行われることを特徴とする、請求項2〜9の1つに記載の配分装置。
【請求項12】
案内素子(13,14)の運動が同じ振幅で行われることを特徴とする、請求項2〜11の1つに記載の配分装置。
【請求項13】
案内素子(13,14)の運動が異なる振幅で行われることを特徴とする、請求項2〜11の1つに記載の配分装置。
【請求項14】
案内素子(13,14)が搬送装置(11)の投下方向に対して直角に向けられ、搬送装置(11)の搬送方向(矢印16)においてその投下部(25)から離れている案内素子(13)が、衝突素子として作用することを特徴とする、請求項1〜13の1つに記載の配分装置。
【請求項15】
搬送装置(11)の投下部(25)に付加的な落下素子(20)が接続されて、案内素子(13,14)により形成される供給間隙(15)の中へ延びていることを特徴とする、請求項1〜14の1つに記載の配分装置。
【請求項16】
落下素子(20)が駆動装置の作用で可動であることを特徴とする、請求項15に記載の配分装置。
【請求項17】
互いに対向する案内素子(13,14)が、搬送装置(11)の搬送方向(矢印16)に延びていることを特徴とする、請求項1〜13の1つに記載の配分装置。
【請求項18】
搬送装置(22)の投下部(25)が、ホッパ状に設けられる案内素子(13,14)の間に位置ぎめされていることを特徴とする、請求項17に記載の配分装置。
【請求項19】
案内素子(13,14)及び/又は落下素子(20)が板状に構成されていることを特徴とする、請求項1〜18の1つに記載の配分装置。
【請求項20】
案内素子(13,14)及び/又は落下素子(20)が弾性材料から成ることを特徴とする、請求項1〜19の1つに記載の配分装置。
【請求項21】
案内素子(13,14)及び/又は落下素子(20)が、互いに可動に設けられる個々の部分からなることを特徴とする、請求項19又は20に記載の配分装置。
【請求項22】
案内素子(13,14)及び/又は落下素子(20)の部分が互いに移動可能に設けられていることを特徴とする、請求項21に記載の配分装置。
【請求項23】
案内素子(13,14)及び/又は落下素子(20)の部分が揺動可能に設けられていることを特徴とする、請求項21に記載の配分装置。
【請求項24】
案内素子(13,14)及び/又は落下素子(20)の部分がそれぞれ回転運動可能に設けられていることを特徴とする、請求項21に記載の配分装置。
【請求項25】
案内素子(13,14)及び/又は落下素子(20)の運動を行う駆動装置が、後に接続される変速機付き又はなしの回転駆動装置であることを特徴とする、請求項1〜24の1つに記載の配分装置。
【請求項26】
案内素子(13,14)及び/又は落下素子(20)の運動を行う駆動装置が、後に接続される変速機付き又はなしの直線駆動装置であることを特徴とする、請求項1〜24の1つに記載の配分装置。
【請求項27】
駆動装置が電気、液圧又は空気圧駆動装置として構成されていることを特徴とする、請求項25又は26に記載の配分装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−500153(P2013−500153A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522000(P2012−522000)
【出願日】平成22年7月20日(2010.7.20)
【国際出願番号】PCT/EP2010/004417
【国際公開番号】WO2011/009585
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(512023731)レツチユ・テクノロジー・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング (1)
【Fターム(参考)】