少なくとも1つの電子モジュールを備えるカードを製造する方法、本方法中に製作されるアセンブリ、及び中間生成物
電子カードの作製に関与するアセンブリ(22)は、それぞれ複数の電子モジュール(2)を収容する複数の開口(16)を示すプレート(14)を備える。これらの電子モジュールは、固定手段によって、特に電子モジュールの周囲の大部分にわたってスロット(26)を残す固定ブリッジによって、プレート14に組み合わされる。たとえば、固定手段は、開口(16)の周縁部にある突出部(18)によって形成され、これらの突出部は、プレート(14)の厚さより薄い厚さを示し、電子モジュール、特にこれらのモジュールの基板(12)のための支持体として働く。固定は、たとえば溶接又は接着接合によって実行される。本発明はまた、そのようなアセンブリ、及び開口(16)内に残る空間少なくとも大部分を充填する充填材料によって形成される中間生成物に関する。本発明はまた、本発明によるアセンブリが最後に樹脂で被覆されて実質上平坦なカードを形成する、カードを作製する方法に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれ電子モジュール、詳細には電子ディスプレイを備える電子モジュールを含むカードを製造する方法に関する。本発明による方法から得られるカードは、たとえば、銀行カード、特にISO規格に準拠する銀行カードである。しかし、本発明は、全体的な輪郭が方形ではない電子カード、特に円形のカードにも適用することができる。本発明はまた、本発明による方法の範囲内で得られるアセンブリや中間生成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
電子カード又は集積回路カードは、過去数年間で著しく発達してきた。当初、電子カードは、カードの本体の凹部内に収容された抵抗性接触モジュールを含むカード本体から形成された。次いで、非接触カード、すなわちアンテナに接続された電子回路から形成されたトランスポンダを含むカードが作られた。電子カードが発達するにつれ、他の機能向けの他の電子要素をカード内へ組み込むことが求められる。例として、ユーザが操作できるスイッチと電子ディスプレイとを含むカードが開示されてきた。そのようなカードは一般に、比較的大きな蓄電池又は光電池型の電力供給手段を必要とする。これらの様々な要素をカード内に組み込むために、要素は一般に、支持体又は基板を含む少なくとも1つの電子モジュールの形で集められ、支持体又は基板の表面に、様々な電子要素が配置される。図1は、このタイプのモジュールの概略的な例を示す。モジュール2は、電子ディスプレイ6に接続された集積回路4と、蓄電池8と、アクティベータ10とを含み、これらは支持体12上に配置されている。モジュールはこれらの様々な要素を相互に接続するPCBを形成する。これらのモジュールの厚さを制限するために、蓄電池及び/又はディスプレイは、支持体12の周縁部に、又は支持体12の凹部内に配置される。
【0003】
形状と寸法が可変の様々な要素から構成された比較的大きな電子モジュールをカード内に組み込むことは、容易ではない。さらに、製造されたカード内に正確に位置決めしなければならないデジタル・ディスプレイを組み込むことは、追加の問題をもたらす。本発明は、この問題を克服することを提案する。
【0004】
欧州特許第0570784号は、一実装形態において、位置決めフレームの主開口内に置かれた電子アセンブリ、特にトランスポンダを含むカードを製造する方法を開示している。開示された実装形態によれば、トランスポンダと位置決めフレームは、粘液の形で添加できる接合剤、特に樹脂内に埋め込まれる。欧州特許第0570784号では、位置決めフレームは、カードの内側で、集積回路やコイルから形成されたトランスポンダのための内側ゾーンを区切るためにのみ使用される。したがって、様々な要素及び接合剤に圧力をかけてカードを形成するとき、トランスポンダは内側ゾーン内に保持され、一方、非固体状態の接合剤は、広がって、製造されたカードを貫通する層を形成する。同特許文献において、比較的大きくかつ複雑な形状の電子モジュールを、小型で平坦なカード内に組み込む方法を、当業者であれば見出すことができる。しかし、同文献内に記載の、位置決めフレームの主開口内に置かれた電子モジュールは、カードが形成されているとき、わずかに移動することが多い。実際、同文献は、どのようにして、位置決めフレームの開口の内側の正確に決められた位置にトランスポンダを維持するかを開示していない。主開口の寸法を縮小して、電子モジュールの寸法、特にモジュールの外側の輪郭にほぼ一致させることを、当業者であれば確かに考える可能性がある。しかし、製造公差を考慮しなければならず、したがって嵌合がきつすぎることを想定するのは難しい。さらに、モジュールが製造される方法に応じて、支持体上の様々な要素の位置決めも、わずかに変動する可能性がある。したがって、たとえば、デジタル・ディスプレイ6は、PCBの表面又はその周縁部で、わずかに変動する可能性がある位置に配置される。しかし、高品質のカードを得るために、このデジタル・ディスプレイは、製造されるカードの外側の輪郭に対して正確に位置決めしなければならない。これは、デジタル・ディスプレイの上に、デジタル・ディスプレイの寸法に合った透明な開口を配置して、カードのユーザがディスプレイを読めるようにするとき、特に重要である。
【0005】
カードの外側の輪郭に対して電子モジュールを位置決めするというこの問題に加えて、さらなる問題がある。この問題は、カードを製造する装置内で電子モジュールを導入することに関する。ここでは、電子カードが通常、ロット単位で製造され、すなわち、複数の電子モジュールを含むプレートの形でいくつかのカードが同時に製造されることに留意されたい。次いで、欧州特許第0570784号に記載のように、各カードは、切断ステップ中に、得られたプレートから切り離される。後半の開示で記載する実施形態の範囲内では、カードが形成されるまで、トランスポンダは、位置決めフレームに対して固定されないままである。これには、カードを形成するためにもたらされる様々な要素の取扱いにおいて、プレス機が操作されるまで、トランスポンダが確実に位置決め構造内の対応する開口内に留まるように注意を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、電子モジュールを位置決め構造の開口内に確実に保持しながら電子モジュールの設置を簡単にし、かつカードを製造するために設けられる様々な要素や材料の組立てを容易にするために、この後者の問題に答えることも提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は、第1に、それぞれ電子モジュールを含む、カードの製造中に製作されるアセンブリに関する。カードを製造する工程は、少なくとも1つの少なくとも部分的に貫通した開口を有するプレートと、前記プレートから電気的に独立しかつ少なくとも1つの開口内に少なくとも部分的に収容された少なくとも1つの電子モジュールとを設けることを含み、前記電子モジュールの少なくとも片側に樹脂が添加される装置では、プレートが、前記電子モジュールのための位置決め構造を形成する。このアセンブリは、前記プレートと前記少なくとも1つの電子モジュールとを含み、前記アセンブリが前記装置へ運ばれる前に、第1に樹脂が添加されるまで、さらにその後前記樹脂が添加されている間、前記プレートに対して実質上規定された位置に前記少なくとも1つの電子モジュールを留めるのに十分なほど堅固な形で、前記プレートと前記少なくとも1つの電子モジュールが組み合わされることを特徴とする。
【0008】
樹脂は、様々な形でかつ様々な状態で添加できることに留意されたい。「樹脂」という用語は、様々な周知の接着剤、PVCとポリウレタン樹脂、又は当業者にとって入手可能な他の樹脂を含む、広い意味で理解されたい。
【0009】
好ましい実施態様では、開口内に空間が残り、かつプレートの少なくとも片側(片面)が開くように、各開口及び/又は前記開口内に位置する電子モジュールが配置される。次いで、カード又は中間生成物を製造する工程は、開口内に残るこの空間に充填材料が導入されるステップを含む。
【0010】
カードを製造する方法の先行するステップにおいて、開口を開けたプレートと電子モジュールを組み合わせることには、多数の利点があり、前述の問題に答えることができる。電子モジュールとプレートの間に材料の接続が作られるということは、カードを製造する方法における後のステップを実施するために、アセンブリを、特にプレートを介して処理できることを意味する。本発明によるアセンブリは、本発明のカード又は中間生成物を製造する方法によって樹脂が添加される装置内へプレートと電子モジュールが運ばれるとき、プレートの開口内に電子モジュールを保持することに関する問題を解決する。
【0011】
本発明によるアセンブリが組み立てられた後、穴を開けたプレートの開口内に空間が残る好ましい実施態様では、開口内に残る空間は、通常、加圧することによって、特に充填材料又は樹脂を広げるプレス機又はローラを使用することによって、充填材料又は樹脂で充填される。特別な注意が払われない場合、このステップでは、フレームに対して電子モジュールを移動させる恐れがある。本発明によるアセンブリは、カードを製造する方法の間中、プレートの全体の平面内とこの全体の平面に垂直な軸沿いの両方で、正確な位置にモジュールを維持することによって、この問題を有利な形で解決する。
【0012】
本発明はまた、前述の好ましい実施態様によるアセンブリと、電子モジュールが置かれたプレート開口内に残る空間の少なくとも大部分を充填する充填材料とを備える、カードを製造する工程の中間生成物に関する。この中間生成物の上面及び底面は、多少とも平坦であることが好ましい。第1の変形態様では、中間生成物の厚さは、前記プレートとほぼ同じであり、充填材料は本質的に、プレート開口内に残る空間内に供給される。第2の変形態様では、充填材料は、樹脂によって形成され、樹脂は、プレートの上面及び底面のうちの少なくとも一方を覆う。この後者の場合、樹脂がプレートの少なくとも片側、好ましくは両側を覆うので、中間生成物の剛性が向上した。
【0013】
樹脂がプレート及び電子モジュールの両側を覆う場合、外面がほぼ平坦であるときは、中間生成物はすでに、カードとして使用することができる。しかし、中間生成物の両側に樹脂を添加する少なくとも1つのさらなるステップを含むカードを製造する方法において、本発明による中間生成物を作製することには、いくつかの利点がある。また、本発明はこの製造方法に関する。少なくとも1つのカードを製造するこの方法によれば、上に定義した中間生成物を作製し、次いで、中間生成物の上面及び底面のうちの少なくとも一方の上に樹脂を被着させる。最後に、このとき非固体状態である被着させた樹脂に圧力をかけて、平坦な外面を有する少なくとも1つのカードを形成する。中間生成物上に被着させた樹脂が、中間生成物の厚さのばらつきを充填するからである。中間生成物上に被着させた樹脂は、薄層を形成することが好ましい。樹脂は、単一のステップで添加しても、又は平坦度をさらに改善するためにいくつかの連続するステップで添加してもよい。
【0014】
この方法は、完全に平坦な表面を有するとともに、厚さにばらつきがありかつ様々な要素から形成された比較的大きな電子モジュールを内蔵するカードを得るのに特に有利である。実際には、電子モジュールが様々な要素から形成され、それらの要素が、異なる材料から、異なる厚さレベルで、かつ中間ゾーンを空けて作製されるとき、プレート開口内の残りの空間に添加される充填材料又は樹脂は、不規則な形で分散され、厚さにばらつきが生じる。充填材料又は樹脂が硬化したとき、収縮、したがって厚さのばらつきが、樹脂内で生じる可能性があり、その場合、表面にわずかな凸凹が発生する。中間生成物の表面状態は通常、銀行カードの標準を満たさないが、厚さのばらつきは、完成したカードが形成されたとき、続いて中間生成物の両側に樹脂フィルムを被着させることによって除去することができる。その場合、カードは完全に平坦な外面を有する。
【0015】
一般に、本発明は、少なくとも1つの中間生成物又は少なくとも1つのカードを製造する方法であって、
前述の本発明の好ましい実施態様によるアセンブリを作製するステップであって、前記アセンブリが、少なくとも1つの開口を有するプレートと、前記開口内に少なくとも部分的に配置された少なくとも1つの電子モジュールとを含み、前記少なくとも1つの開口内の残りの空間に充填材料が添加される前に、後続のステップの前とその間、前記プレートに対して実質上固定の位置に前記少なくとも1つの開口内の前記少なくとも1つの電子モジュールを保持するのに十分なほど堅固な形で、前記プレートと前記少なくとも1つの電子モジュールが組み合わされる、ステップと、
充填材料を添加し、かつ前記充填材料を粘液状態で前記少なくとも1つの開口内の前記残りの空間に導入するステップと、
前記充填材料を凝固させるステップとを含む、方法に関する。
【0016】
好ましい変形態様によれば、この方法は、少なくとも充填材料が前記プレート内の前記少なくとも1つの開口内に導入された側である、前記プレートの底面及び上面のうちの少なくとも一方を覆って、樹脂を被着させることを特徴とする。好ましい変形態様によれば、充填材料は、樹脂と同一であり、かつ同時に添加される。
【0017】
前述の方法の特別な特徴によれば、樹脂は、プレート−電子モジュール・アセンブリに対して動く少なくとも1つのローラ又は1つのブレードを使用して広げられる。したがって、多少とも平坦な外面を有する中間生成物又はカードが得られる。
【0018】
本発明のアセンブリ、本発明による方法、及び方法の範囲内で得られる中間生成物の他の利点及び特別な特徴は、限定的でない例として示す、中間生成物又はカードを製造する方法の実装形態に加えて、前記アセンブリ及び前記中間生成物の実施形態についての後続の説明を読めば、より明らかになるであろう。この説明は、例示的な図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】すでに説明した、本発明の方法によるカード内に組み込むことができる電子モジュールの概略図である。
【図2】本発明によるアセンブリの第1の実施形態に関与するプレートの図である。
【図3A】図2のプレートの開口内へ運ばれている電子モジュールの図である。
【図3B】本発明によるアセンブリの第1の実施形態の部分横断面図である。
【図4】本発明によるアセンブリの第1の実施形態の部分上面図である。
【図5】前記アセンブリの第1の実施形態の第1の変形形態を部分的に示す図である。
【図6】前記アセンブリの第1の実施形態の第2の変形形態を部分的に示す図である。
【図7A】前記アセンブリの第1の実施形態の第3の変形形態に関与するプレートの部分上面図である。
【図7B】前記アセンブリの第1の実施形態の前記第3の変形形態の部分上面図である。
【図8】前記アセンブリの前記第1の実施形態の第4の変形形態を部分的に示す図である。
【図9】本発明によるアセンブリの第2の実施形態の部分上面図である。
【図10】前記アセンブリの前記第2の実施形態の一変形形態の部分上面図である。
【図11】本発明によるアセンブリの第3の実施形態の部分上面図である。
【図12】本発明によるアセンブリの第4の実施形態の部分上面図である。
【図13】図12の線XIII−XIIIに沿った部分横断面図である。
【図14】前記アセンブリの第4の実施形態の一変形形態の概略部分上面図である。
【図15】図14の線XV−XVに沿った部分横断面図である。
【図16】本発明によるカードを製造する方法で製作される、本発明による中間生成物の部分横断面図である。
【図17】本発明による中間生成物の代替実施形態の部分横断面図である。
【図18】本発明による中間生成物の別の代替実施形態の部分横断面図である。
【図19】図17に示す中間生成物から本発明の製造方法によって得られるカードの部分横断面図である。
【図20】本発明のカードを製造する方法の別の実装形態の概略図である。この方法を適用して、本発明による中間生成物を作成することもできる。
【図21】図20に記載の方法から得られる複数のカードの部分横断面図である。
【図22】同じく図20に記載の方法から得られる複数のカード又は中間生成物の代替実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図2〜4を参照して、本発明によるカードを製造する方法で製作される、本発明によるアセンブリの第1の実施形態について説明する。本発明の方法は、カードをロット単位で製造すること、すなわちいくつかのカードを同時に製造するのに特に適している。図4に部分的に示すアセンブリ22は、数ロットのカードを製造するためのいくつかの電子モジュール2を含む。しかし、本発明は、カードのロット製造に限定されるものではなく、特定の変形形態では、カードごとの製造、すなわち個々のカードの製造にも適用できることに留意されたい。
【0021】
アセンブリ22は、少なくとも1つの少なくとも部分的に貫通した開口16を有するプレート14と、前記少なくとも1つの開口16内に少なくとも部分的に収容された少なくとも1つの電子モジュール2とを含む。図2に示す例では、プレート14は、複数の貫通開口16を有し、かつ前記開口16内に収容されるモジュールと同数の、電子モジュール2のためのフレームを区画している。プレートは、電子モジュールのための位置決め構造を区画している。本発明によれば、各開口16の周縁部に突出部分18が配置される。図2〜4に示す変形形態では、開口16の両側に、実質上前記開口の対角線に沿って、2つの突出部分18が配置される。しかし、任意の数の突出部が存在してもよく、それらは、各開口16の周縁部に沿って任意の場所に配置できることに留意されたい。少なくとも2つの突出部分が、各開口16内に設けられることが好ましい。これらの突出部分は、開口内に挿入される電子モジュールのための止め部材を形成する。
【0022】
図2及び4では、アセンブリ22が関与する本発明の製造方法から得られる各カードの最終周縁部を、点線20で示す。従来の形では、得られた各カードは、当業者には周知の手段によって切り取られる。図3Aは、プレート14を、図2の横断面平面III−IIIで示す。突出部分18の厚さ又は高さは、プレート14の厚さ又は高さより小さい。突出部分18は、電子モジュール2が運ばれてくる前に、様々な形で形成される。これらの部分は、プレス機での熱間又は冷間プレスによって得ることができる。また、これらの部分は超音波ヘッド又は高周波電界を生成するヘッドを使用して得ることもできる。これにより、突出部分を有する開口16を開けた、厚さが一定の最初のプレート14が得られる。次に、これらの突出部分に局部的な形で作用する工具又はヘッドによって、突出部分の厚さが縮小される。このステップは、前述の手段のうちの1つを使用して、迅速かつ効率的に実行することができる。プレート14の別の変形形態では、突出部分18の厚さは、機械加工によって、特にフライスを使用することによって縮小される。別の変形形態では、プレート14は、互いに積層溶接された2つの層から形成され、底層は突出部分18を含み、上層は、突出部分内の開口16に一致する方形の開口を有する。したがって、突出部分18は、当業者には周知の任意の手段で作製することができる。
【0023】
プレート14が作製された後、プレートから電気的に独立した1つの電子モジュール2が、各開口16内に挿入される。電子モジュールとそのすべての電気接続は、あらかじめ作製される。ここに記載の例では、モジュール2は、前記モジュールが有する電子要素4〜8の外側の、前記モジュールの縁部の少なくともいくつかのゾーン内へ延びる、基板12を含む。基板12の寸法と形状は、電子モジュール2が開口16内に挿入されたとき、2つのゾーン24が2つの突出部分18に重なるような寸法と形状である。したがって、基板12は、図3Bに示すように、突出部分18に当接する。
【0024】
本発明によれば、電子モジュール2は、第1に、本発明によるカードを製造する方法中に電子モジュール2が開口16内に留まるのに十分で、かつ、第2に、突出部分18に組み合わせたときに決められた最初の位置をほぼ維持するのに十分なほど堅固な形で、プレート14と組み合わされる。電子モジュールは、開口16内に挿入されるとき、プレート14上の決められた基準に対して位置決めされる。プレート14に対してモジュール2をこうして位置決めすることは、モジュール全体、したがって特に基板12に関係しても、又はモジュールの1つの特定の要素、特に電子ディスプレイ6に関係しても好ましい。ディスプレイ6は、定義によると、完成したカードの一方の表面で見えるように作られているので、これは特に有利である。カードを覆う層の開口からディスプレイが見えるとき、美的な理由、また機能的な理由により、カードの輪郭20に対してディスプレイを正確に位置決めすることが重要である。ディスプレイに対して位置決めする必要があるとき、電子ディスプレイ6に印をつけ、次いでディスプレイ6がプレート14に対して決められた位置にくるような形でモジュール2を挿入する手段が設けられ、したがって位置決め構造を形成する。
【0025】
電子モジュール2は、様々な方法で突出部分18に固定させることができる。例として、基板12の2つのゾーン24と突出部分18を形成する材料が、互いに直接接着できる場合、前記ゾーン24は、サーモード(thermode)を使用して、突出部分18に単に熱溶接される。また、モジュール2は超音波ヘッド又は当業者には周知の他の手段を使用して、プレート14に固定させることもできる。別の変形形態では、突出部分18上又はゾーン24上に接着フィルムを被着させて、これらを互いに接合させることもできる。他の変形形態では、基板の縁部と突出部分の間に数滴の接着剤又は一片の接着剤を添加することによって、基板12を突出部分に固定させる。本発明の範囲内で、モジュール2を突出部分に十分に堅固な形で組み合わせる、任意の化学的又は物理的手段を使用することができる。
【0026】
したがって、プレート14、及びプレートの開口16内に収容された電子モジュール2から形成された、固定されたアセンブリが得られる。アセンブリ22の以下の2つの特に有利な特徴に留意されたい。
第1に、モジュール2の厚さは、プレート14の厚さと実質上同一であり、電子モジュール2は、対応する開口16内に完全に収容される。
第2に、突出部分18が位置するゾーンを除いて、モジュール2と開口16の縁部との間にスロット26が残る。
【0027】
開口16の内側に、すなわちプレート14の厚さ内にモジュール2が完全に収容されるということは、比較的薄いカードの製造をよりよく制御することができることを意味する。これは、モジュール2の厚さに対して、カードの厚さの増加量を最小限にできることを意味する。スロット26の存在により、穴を開けたプレート14とモジュール2の製造公差を低減し、また、基板に組み合わせた電子ディスプレイの位置に応じて、基板12を開口ごとにわずかに異なるように位置決めすることができる。さらに、以下から明らかになるように、次いで、スロット26を樹脂で充填する。したがって、基板12と貫通開口16の壁との間に接着性のブリッジを設ける。最後に、これにより確実に、完成したカードが曲げられ又は他の応力を受けたとき、電子モジュール2がプレート14の変形に適切に追従するように、電子モジュール2とプレート4は、互いに完全に固定される。これにより、モジュール2の基板12の縁部で完成したカードの外面に印をつけ、したがってカードの美観を損なわないようにする。カードが応力を受けたとき、特に関連する規格に確実に準拠するように実施される試験の範囲内では、使用される材料、特に基板12を作製するのに使用される材料は、ある程度の弾性変形に耐えることができ、かつ電子モジュール2が曲がるように選択されることに留意されたい。
【0028】
第1の代替実施形態を図5に示す。図5は、プレート14の一つの開口16を示し、開口16はここでは、概して単一のカードの寸法を有する。同じく図6及び8でも使用されるこの簡略化した図は、決して限定的ではなく、図4のアセンブリ22と類似した、すなわち複数のカードをロット製造するための、アセンブリ30について説明する。
【0029】
図5の変形形態は、突出部分18Aが開口16の4つの隅部に形成されるという点で異なる。したがって、これらの部分は、開口16の底部領域内に切り取った隅部を形成している。開口16の概して方形の形状に対して突出する突出部分18Aは、同じ前述の技法によって作製することができる。モジュール2の寸法は、基板12の4つの隅部が4つの部分18Aに重なるような寸法である。電子モジュールは、前述の変形形態と類似した形でプレート14に組み合わされる。
【0030】
図6は、本発明によるアセンブリの第2の代替実施形態を示す。この代替手段は、方形の開口16の2つの対向する縁部に沿って、基板12の2つの横方向ゾーン36が当接する中間レベルを形成する段34を設けることを特徴とする。段34は、他の変形形態に記載の突出部分と類似した形で形成することができる。電子モジュールは、溶接又は接合によって、あるいは当業者にとって利用可能な任意の他の物理的又は化学的手段によって、プレート14に組み合わされる。
【0031】
図7A及び7Bは、第1の実施形態の第3の変形形態によるアセンブリを示す。フレーム14は、複数の開口16を含む。各開口の周辺領域は、少なくとも1つの切欠き38、また好ましくは少なくとも2つの切欠き38を有する。各切欠きは、小さな円形の段となっている。電子モジュール2は、その縁部に突出部分40を有し、モジュール2が開口16内に挿入されたとき、突出部分40は、切欠き38に部分的に重なる。これらの突出部分40は、小さな円形の段38に載る。モジュール2は、ゾーン40を介してプレート14に組み合わされ、ゾーン40は、切欠き38内で溶接又は接合される。特定の変形形態では、切欠きは、突出ゾーン40がこれらの切欠きに強制的に押し込まれるように寸法設定され、それによって電子モジュール2をプレート14に固定する。しかし、この後者の変形形態には、各開口16の周辺領域で、基板12と切欠き38を非常に正確に機械加工する必要があるという欠点がある。第1と第3の変形形態を組み合わせることができ、その場合突出部分18は、突出ゾーン40に重なることに留意されたい。
【0032】
ここまで説明してきた本発明によるアセンブリの第1の実施形態の様々な変形形態は、電子モジュールの縁部上、特に基板上の別個のゾーンが、前記電子モジュールを収容するプレート開口の対応する周辺領域に重なることを特徴とする。これらの周辺領域の厚さは、穴を開けたプレートの厚さより薄いことが好ましい。本発明によれば、前記縁部ゾーンとその上に重なる前記周辺領域とは、電子モジュールがプレート開口内に固定されるように、互いに組み合わされる。電子モジュールの縁部ゾーンは、対応する周辺領域に直接当接させても、又は樹脂フィルムを介して周辺領域に接続させてもよい。したがって、電子モジュールが配置される開口の対応する周辺ゾーンに対向して位置する電子モジュールの縁部上の特定のゾーンを用いて、電子モジュールと穴を開けたプレートとの間に材料の接続が作られる。
【0033】
図8は、本発明のアセンブリの第1の実施形態の第4の特定の変形形態を示す。アセンブリ44は、少なくとも1つの開口16を含むフレーム14によって形成され、開口16は、交差ビーム46によって2つの二次開口に分けられる。交差ビーム46の厚さは、プレート14の厚さより薄い。開口16は、2つの二次開口を有すると言うことができ、又は同様に、比較的狭い交差ビームによって分けられた2つの開口が存在すると言うこともできる。電子モジュール2は、モジュール2が開口16内に挿入された後、交差ビーム46に重なる基板12の中心領域に電子要素が存在しないように配置される。モジュール2は、水平部材46を介してプレート14に組み合わされ、モジュール2は水平部材46に、たとえば溶接又は接合される。当業者であれば、他の組合せ手段を設けることもできる。
【0034】
前述の本発明によるアセンブリの第1の実施形態のすべての変形形態では、プレート14のうちの開口16の周辺にある領域の厚さは、プレート全体の厚さより薄いことが好ましい。プレートの厚さが一定の他の変形形態も想定できることに留意されたい。そのような場合、プレート14の上に基板12が位置し、開口16内に電子要素が位置する。
【0035】
図9は、本発明によるアセンブリ50の第2の実施形態を示す。前述した参照については、ここではくり返し詳細に説明しないこととする。この実施形態は、電子モジュール2が、接着ストリップ52の部分、特に2つの部分を介して、プレート14に組み合わされることを特徴とする。この実施形態では、電子モジュール2は、対応する開口16内に完全に収められ、プレート14に重なる部分はない。接着ストリップ部分52は、各電子モジュールと穴を開けたプレートとの間の材料の接続となっている。これらの部分52は、電子モジュール2の両側に配置することができる。図9の例では、これらの部分52は、モジュール2の基板12と開口16の周辺領域との間にブリッジを形成する。これらの部分は、基板12が有する電子要素の反対側に配置される。この例は、決して限定的ではない。
【0036】
この第2の実施形態は、概して、別個の材料要素から形成されるストリップを配置することで、電子モジュールの縁部と電子モジュールを収容する開口の対応する周辺領域との間にブリッジを形成することを特徴とする。「接着ストリップ部分」とは、概して、プレート14と基板12の両方に接着する表面を有するストリップ部分を意味する。接着性は、アセンブリ50の輸送中や取扱い中、又は同時に製造されるカードのロット内の構成要素として製作される、カードを製造する方法のステップ中に、このアセンブリ50が、電子モジュールを対応する開口16内で保持するのに十分でなければならない。
【0037】
図10は、アセンブリ56の第2の実施形態の有利な変形形態を示す。ここでは、電子モジュールとプレート14内の開口16の周辺領域との間の材料の接続又はブリッジは、自己接着ディスク58を介して実現される。各開口の周辺領域は、2つの小さな中間段となる切欠き60を有する。自己接着ディスク58のうちのプレート14に重なる部分は、フレーム14に対していかなる余分な厚さももたらさないように、これらの切欠き60の内側に配置される。切欠き60の深さは、比較的小さく、少なくともディスク58の厚さに等しくすることができ、又は逆に、これらの深さは、フレーム14の厚さ未満であるが、比較的大きくすることもできる。すでに記載した参照については、ここですべてをくり返し説明するわけではない。
【0038】
図11は、本発明によるアセンブリの第3の実施形態を示す。このアセンブリ62は、穴を開けたプレート14と、開口16内に配置された電子モジュール2とを含む。これらのモジュール2はここでは、熱再活性接着ワイヤ64によって、プレート14に組み合わされる。これらの熱再活性接着ワイヤ64は、プレート14、特に開口16を貫いている。各熱再活性接着ワイヤ64は、ワイヤ64が通るプレート14とモジュール2に接着するように配置される。図11に示す例では、各電子モジュール2は、モジュールの2つの対向する縁部に近接して配置された2つのワイヤ64によって、対応する開口16内に保持される。熱再活性接着ワイヤ64は、合成又は天然材料から作製されたワイヤ、あるいは接着剤で覆われたワイヤとすることができる。別の変形形態では、ワイヤ自体が固体樹脂によって形成され、熱又は紫外光をかけることによって接着させることができる。もちろん、別の変形形態では、開口16を通る接着ストリップが、ワイヤ64を形成することもできる。別の変形形態では、熱再活性接着ワイヤは、プレート14に対して余分な厚さを生じないように、2つの隣接する開口16間のプレート14内に作製された溝を通ることができる。
【0039】
熱再活性接着ワイヤ64は、期待する配置に応じて、電子モジュールの前又は後に添加することができる。同様に、熱再活性接着ワイヤは、図11に示すように、基板12のうちの基板が有する電子要素の反対側に設けることができ、又は基板12に対して、電子要素と同じ側の他の場所に位置することもできる。熱再活性接着ワイヤは、基板12に、又はワイヤが上に配置された電子要素の一部に接着させることができる。多数の可能な変形形態が存在することが、当業者には理解されよう。ここでは、組合せ方法は、電子モジュールとプレート14に接着し、かつ各開口16の周辺領域から別の周辺領域まで空間16を通る要素を含む。図11は、方形の開口16の1つの縁部に平行な熱再活性接着ワイヤを示すが、ワイヤは、斜めに、特に前記開口16の対角線方向に沿って配置される可能性が非常に高い。
【0040】
図12〜15は、本発明によるアセンブリの第4の実施形態の2つの変形形態を示す。すでに記載した参照については、ここではくり返し詳細に説明しない。この第4の実施形態は、モジュール2と対応する開口16との間のスロット26内に樹脂を導入することによって、電子モジュール2がプレート14に組み合わされるという点で異なる。図12及び13に示す変形形態では、接着剤は、たとえばシリンジを使用することによって、スロット26内に導入され、その結果、小さな接着ストリップ70が、開口16の側壁17と電子モジュールの基板12の縁部との間に接着ブリッジを形成する。この接着ストリップは、電子モジュールがプレート内の対応する開口内に置かれた後、又はモジュールが運ばれる前に、添加される。この後者の場合、開口16の側壁17に対して、接着ストリップが添加される。接着ストリップは、粘液状態又はペースト状態で、あるいは固体状態で添加され、次いで熱をかけることによって、柔らかく又は粘着性にすることができる。ストリップ70は、対応する開口内に電子モジュールを保持し、したがって電子モジュールがそれぞれの開口から外れないようにアセンブリ68を取り扱うことができるのに十分なほど、フレーム14及び電子モジュールに、特にその基板12に接着する任意の樹脂によって形成することができる。電子モジュールとプレート14との間にあらかじめ作製された材料の接続は、最初の取扱い作業中、また以下に説明する本発明による方法の様々なステップ中に、電子モジュールを所与の位置に保持するために重要である。
【0041】
図12及び13の変形形態は、樹脂のストリップ70が、スロット26内、すなわち基板12の縁部とプレート14の側面17との間に小さなブリッジを形成することを特徴とする。これは明らかに、樹脂ストリップ70が部分的に、基板12の上面又は底面のどちらかを覆って、あるいはプレート14の上面を覆って延びてはならないことを意味するものではない。しかし、モジュールを固定するための樹脂は、完全に開口16の内側に入り、したがってプレートに対していかなる余分の厚さも生じさせないことが好ましいことに留意されたい。
【0042】
図14及び15に示す変形形態は、アセンブリ72が、電子要素2をプレート14に固定するための樹脂滴を含むという点で異なる。これらの滴74は、基板12のうちの電子要素が配置される側に添加されるのが好ましい。樹脂滴72は、本質的に開口16の側壁17と基板12の上面との間に継手を形成する。しかし、これは、滴74がスロット26内に流入することを意味するものではない。したがって、本発明によるアセンブリのこの第4の実施形態の2つの変形形態は、互いに比較的近接している。この第4の実施形態では、樹脂は局部的に塗布されて、電子モジュールと対応する開口の周辺領域との間にブリッジ又は継手を作り出す。このブリッジ又は継手は、電子モジュール2の最大の厚さにほぼ等しいフレーム14の厚さに対していかなる余分な厚さも生じさせないように、開口16の内部に位置することが好ましい。
【0043】
樹脂は、モジュール2のいくつかの別個の縁部ゾーンを覆って塗布できることに留意されたい。図12及び14では、樹脂は、2つの直径方向に向き合うゾーンに被着させただけである。明らかに、より多くのゾーン、特に開口16の4つの隅部あたりに4つのゾーンを設けることもできる。別個のゾーンは、図12及び14に示すように比較的短くすることができ、又は、たとえば方形の開口16の2つの小さい側面に沿って、より長い距離にわたって延ばすことができることにも留意されたい。
【0044】
前述の本発明によるアセンブリのすべての実施形態では、電子モジュールは、様々な構成を有することができる。この電子モジュールは、基板12の両側に電子要素を有しており、したがって、基板12は、対応する開口の中央領域に位置する。一部の要素はまた、基板12内の開口内に、又はその周縁部に配置して、それぞれの厚さが増えないようにする。この後者の場合、電子要素は、基板を貫通して基板の両側から出ることもできる。プレート14の厚さは、電子モジュールの厚さとほぼ同一であることが好ましいが、これは必須要件ではない。一部の要素、特に電子ディスプレイの厚さは、プレート14の厚さより大きい。最後に、様々な実施形態及び/又は様々な変形形態は、互いに組み合わせることができることに留意されたい。
【0045】
本発明によるカードを製造する方法中に製作される中間生成物の2つの主要な変形形態について、図16及び17を参照して以下に説明する。
【0046】
図16に示す中間生成物80は、穴を開けたプレート14と、対応する開口16内に収容された電子モジュールとを含む本発明によるアセンブリによって形成されている。本発明によるアセンブリの第1の実施形態に関連して説明したように、モジュール2の基板12は、開口16の周縁部に配置された突出部に当接したままである。最初に、電子モジュール2と穴を開けたプレート14が、プレート14の突出部と電子モジュールの基板12との間に設けられた接着フィルムによって、互いに組み合わされる。別の変形形態では、モジュール2は、樹脂滴又は樹脂ストリップを、特に基板12と壁84との間に残るスロット内に添加することによって、プレート14に固定される。図16及び17では、本発明によるアセンブリに対して選択した例は、限定的でない例として与えられることに留意されたい。実際には、本発明によるいかなるアセンブリも、開口16内に残る空間内に充填材料82を添加することによって、中間生成物を形成することができる。図16の変形形態では、充填材料82は、各開口16をほぼ充填するが、プレート14の上面と底面、又はプレート14と同じ厚さを有する電子ディスプレイ6の表面は覆わない。充填材料82は、開口16内に残る空間の少なくとも大部分を充填する。この充填材料は、粘液の形で添加され、かつ当業者にとって利用可能な様々な手段によって、特に鋳込み又は当業者には周知の任意の他の技法によって開口内に挿入される。特に、射出技法によって充填材料82を導入し、プレート14に鋳型カバーを押し付けることによって、射出中にカバーが電子ディスプレイ6の上面を抑えることを想定できることに留意されたい。電子ディスプレイ6も充填材料によって覆われ、その場合充填材料は透明である、一変形形態を想定することができる。この場合も、与えられた例は、決して限定的ではない。図16の変形形態では、充填材料は、フレーム14の上面、すなわち基板12の電子モジュール2と反対側全体にわたって添加される。
【0047】
充填材料82は、様々な適切な材料によって形成することができ、材料は、凝固した後、若干の弾性を有することが好ましい。充填材料82は、開口部16の側壁との良好な接着性を有することが好ましい。特に、合成又は天然樹脂が、材料82を形成する。例として、材料82は、ポリウレタン樹脂又はPVC樹脂とすることができる。また、材料82は、周囲温度で硬化し、又はたとえば紫外光(UV)に反応する接着剤によって形成することもできる。想定できる別の変形形態では、材料82は、ゲル又はシリコンをベースとする材料によって形成することができる。
【0048】
図17に示す中間生成物86は、充填材料82が、少なくともプレート14の上面88、すなわち樹脂82が導入された側の面を覆う樹脂によって形成されるという点で、図16とは異なる。図17の例では、樹脂82はまた、プレート14の底面89とモジュール2、特に基板12を覆う。別の変形形態では、プレート14と電子モジュールは、図16の場合のように、加工面又は加工シート上に置かれ、樹脂は、開口16内に残る空間内へ上からゆっくりと導入されるだけである。そのような場合、プレート14の上面88とディスプレイ6の上面だけが覆われる。電子ディスプレイ6が樹脂82によって覆われる場合、この樹脂82は明らかに、ディスプレイを読むのに十分なほど透明である。図16の例の場合のように、電子回路4は、樹脂82によって覆われる。
【0049】
樹脂が開口16内に添加されかつ分散された後、樹脂を凝固させるステップが行われて、中間生成物を形成する。図17の例では、本発明によるアセンブリは、樹脂82内に埋め込まれる。しかし、図16の例では、樹脂82は貫通層となっておらず、本質的に、プレート14の開口16内に局部化される。図16及び17では、凝固した樹脂の上面はわずかに波形であり、すなわち厚さにわずかなばらつきがある。これは、鋳込み技法によって樹脂が添加されただけであることを意味するのでなく、様々な材料から形成された比較的かさばる電子要素が存在する場合、樹脂又は充填材料が凝固したとき、材料が、均一でない形で収縮した可能性があることも示している。したがって、同様に、中間生成物86の平坦でない表面は、ローラ又はブレードを使用して樹脂が広げられる方法でも、さらには樹脂が射出され又は平坦な表面を有するプレス機で広げられる場合でも、生じる可能性がある。中間生成物86は、一度切り取られるとすでに、カード又は電子トークンを形成するために使用できるが、その表面状態は、以下に説明する本発明による方法の範囲内で改善することができる。
【0050】
図18は、中間生成物の代替実施形態を示す。この変形形態は、2つの加工シートが、本発明によるアセンブリの両側に設けられ、すなわち樹脂層の上面及び底面を覆うことを特徴とする。したがって、これらの加工シート104、106は、樹脂82への接着性が乏しく、中間生成物の製造を容易にする。実際には、その場合樹脂は、本発明による中間生成物のための製造装置の表面に接触しない。樹脂が凝固した後、加工シートは除去される。別の変形形態では、樹脂の両側に薄いプラスチック・フィルムを設け、樹脂にしっかりと接着させる。このフィルムは、前述の方法によって製造されたカード内に残る。
【0051】
図19を参照して、本発明による少なくとも1つのカードを製造する方法について、以下に説明する。この方法内のステップは、
本発明による中間生成物、たとえば図16の中間生成物80又は図17の中間生成物86を作製するステップと、
中間生成物の上面及び底面のうちの少なくとも一方を覆って樹脂を被着させるステップと、
中間生成物に被着させた樹脂に圧力をかけて、樹脂を広げ、かつ中間生成物の前記底面及び/又は前記上面を平らにするステップであって、その場合前記樹脂が、非固体状態、好ましくは粘液であり、中間生成物内の厚さのばらつきを補償する、ステップとを含む。
【0052】
図19は、前述の方法によってロット製造された複数のカードを示す。中間生成物86が作製された後、2つの外側固体層94、96に加えて、2つの樹脂層92が、中間生成物86の両面に添加される。プレス機を使用して、外層94、96に圧力をかけて、複数のカード90を形成する。すでに引用した参照については、ここではくり返し詳細に説明しない。中間生成物が2つの外側プラスチック・フィルムを含む場合、樹脂を上に被着させ、フィルムの両側を樹脂で覆う。
【0053】
中間生成物86の両側に樹脂92を添加することに関しては、様々な変形形態が可能であることに留意されたい。第1の主要な変形形態は、外層94、96を添加する前又はそれと同時に、粘液状態の樹脂を添加することにある。本発明によるカードは、たとえば、様々な要素が置かれた平坦な表面を有するプレス機内で、又は当業者には周知のプレス・ローラを使用して形成することができる。樹脂92は、中間生成物を形成するために使用される充填材料又は樹脂82と同一のものとすることができる。しかし、薄層で塗布するのに適した異なる樹脂が層92に選択される可能性が非常に高い。さらに、特に安定でありかつ凝固中に著しく収縮しない樹脂92を選択することが好ましい。
【0054】
図19から明らかなように、中間生成物86は、わずかに波形の上面を有する。圧力をかけると樹脂92が分散されて、中間生成物内の波形を充填し、外層94、96の表面が完全に平坦な1つ又は複数のカード90を形成する。樹脂又は充填材料を2つのステップで添加することによって製造する結果、カードは所与の厚さを有し、したがって比較的大きな電子モジュール又は要素、特に厚さが可変で、カードの内側の樹脂の厚さ変動させる電子要素を内側に有するカードの製造で発生する平坦度の問題を克服する。樹脂は、中間生成物に添加することができ、いくつかの連続するステップで、その上に圧力をかけることができる。したがって、樹脂の第1の塗布中は、2つの加工シートが使用され、次いで樹脂層92が凝固した後、除去されることが好ましい。次いで、その上に第2の樹脂層を添加して、カードの平坦度をさらに改善することができる。前述のように、薄い樹脂層の2つの被着の間に薄いプラスチック・フィルムを有する多層構造を設けることもできる。
【0055】
第2の主要な変形形態によれば、樹脂層92は、固体の樹脂シートの形で添加され、次いで、圧力をかける前に又はそれと同時に少なくとも部分的に溶解させて、完成したカードを形成する。したがって、樹脂シートは、高品質で平坦なカードを形成するために、樹脂を広げかつ中間生成物86の表面のむらを充填できるのに十分なほど柔らかくかつ容易に変形する。様々な手段によって、特に、実際のプレス機を介して熱をかけることができる。最後に、樹脂92はまた、樹脂の特徴に応じて、様々な方法で凝固させることができる。樹脂は、周囲温度で、あるいは当業者には周知の他の手段によって、特に熱硬化性材料との化学反応又は重合によって、凝固させることができる。
【0056】
完成したカード90は、たとえば層94又は96上で実行されるあらゆる印刷を保護するための、いくつかの外層や透明な保護層を含むことができることに留意されたい。次いで、本発明の範囲内で得られるあらゆる中間生成物とあらゆるカードは通常、いかなる追加の樹脂も使用することなく、様々な数のプラスチック層と積層させることができる。この方法で外層と積層された中間層は、切断作業の後、完成したカードを形成することができる。
【0057】
図20〜22を参照して、本発明によるカード又は中間生成物を製造する方法の別の実装形態について説明する。この実装形態では、穴を開けたプレート14、電子モジュール、特にディスプレイ6、基板12上に取り付けられた電子回路4から形成される、本発明による任意のアセンブリを採用することができる。図16、17の場合のように、電子ディスプレイは、基板12の開口内に、又はその周縁部に配置される。電子ディスプレイは、接続ピンあるいは他の接続又は固定手段によって、基板に固定される。本発明によるこのアセンブリには、プレス・ローラ100、102を備える装置内の2つの固体層94と96の間、すなわち104と106の間に樹脂98が粘液状態で与えられ、それらの間に、様々な要素が連続して導入される。ローラ100、102は自由に回転し、電子モジュールと穴を開けたプレートから形成されたアセンブリ、さらには外層が引っ張られることが好ましい。この実装形態は限定的ではないが、本発明によるアセンブリとプレス・ローラ100、102に接触する外層とを、同一の方法で前方へ動かすことができるという利点を有する。樹脂98は、底層94、又はそれぞれの上層104に、本発明によるアセンブリを覆って添加されることが好ましい。これは決して限定的ではなく、電子アセンブリを適切に埋め込み又は被覆できる樹脂を添加する任意の他の方法を、当業者であれば使用することができる。装置の支持体は、完全に概略的に示し、本発明の方法のいかなる特別な特徴も形成しない。
【0058】
プレス・ローラ100、102、及びカードを製造する装置内のそれらの配置は、概略的に示したことに留意されたい。交互に配置した数対のプレス・ローラ、又は他の類似の圧力手段、たとえばコンベア・ベルトを備えた連続プレス機を設けることも可能である。これらのローラ対は、異なる直径を有することができ、一対のローラ間の距離も変えることができる。特に、プレス・ローラ間の距離は、プレス・ローラを通過する要素の移動の方向に低減させることができる。したがって、厚さは、外層94、96、又はそれぞれ104、106間で徐々に低減する。これにより、樹脂98をよりよく分散させて、製造されるカードの平坦度を改善することができる。
【0059】
プレス・ローラ以外の手段、たとえば本発明のアセンブリの両側で、穴を開けたプレート内の開口に残る空間に樹脂を広げかつ分散させるブレードを、設けることができる。
【0060】
図21は、前述の方法によって得られるカードのロットを示す。したがって、カード108は、穴を開けたプレート14に接続されかつ樹脂98で被覆された電子モジュールを含む。これらのカードは、ほぼ平坦な表面を有する2つの外側固体層94、96を含む。これらの層94、96は、樹脂98に適切に接着して、完成したカードの一部を形成する。周知の方法で、切断工具を使用して、又は当業者には周知の手段によって、特に噴射流体を使用して、各カードは、同時に製造されたカードのロットから切断される。
【0061】
図22は、図20を参照して説明した製造方法によって得られる中間生成物又はカード110のロットを示す。ここでは、固体層104、106は、樹脂98が凝固した後、これらのシート104、106を除去できるように、樹脂98にあまり接着しない加工シートで形成する。したがって、本体が樹脂98によって形成された中間生成物、又はカードのロットが得られ、その場合、樹脂の外面が、得られた生成物の外面となる。様々な変形形態によれば、その後、中間生成物110の両側に積層することによって、他の外層を添加することができる。同様に、図21に示すカード108はまた、他の外層、特に印刷層及び最終的に透明な保護層を受け取ることができる。カードは、これらの追加層を添加する前又は後に、個別に切断することができる。
【0062】
ここに説明する方法の別の実装形態では、中間生成物又はカードは、平坦な表面を有するプレス機内で形成することができる。これらの表面間にすべての要素を添加した後、圧力をかけて、中間生成物又はほぼ平坦なカードを形成する。第1に、プレス・ローラを使用し、次いで樹脂が凝固するまで、得られた生成物を平坦な表面を有するプレス機内に置くことができることに留意されたい。最後に、樹脂98は、粘液状態で添加されることが好ましいことに留意されたい。しかし、一変形形態では、樹脂又は任意の他の充填材料を固体状態で添加し、次いで溶解させて、その結果、穴を開けたプレート14内の開口に残る空間を充填し、したがって小型でかつ実質上完全なカード、すなわち残留空気レベルが比較的低いカードを形成することができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、それぞれ電子モジュール、詳細には電子ディスプレイを備える電子モジュールを含むカードを製造する方法に関する。本発明による方法から得られるカードは、たとえば、銀行カード、特にISO規格に準拠する銀行カードである。しかし、本発明は、全体的な輪郭が方形ではない電子カード、特に円形のカードにも適用することができる。本発明はまた、本発明による方法の範囲内で得られるアセンブリや中間生成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
電子カード又は集積回路カードは、過去数年間で著しく発達してきた。当初、電子カードは、カードの本体の凹部内に収容された抵抗性接触モジュールを含むカード本体から形成された。次いで、非接触カード、すなわちアンテナに接続された電子回路から形成されたトランスポンダを含むカードが作られた。電子カードが発達するにつれ、他の機能向けの他の電子要素をカード内へ組み込むことが求められる。例として、ユーザが操作できるスイッチと電子ディスプレイとを含むカードが開示されてきた。そのようなカードは一般に、比較的大きな蓄電池又は光電池型の電力供給手段を必要とする。これらの様々な要素をカード内に組み込むために、要素は一般に、支持体又は基板を含む少なくとも1つの電子モジュールの形で集められ、支持体又は基板の表面に、様々な電子要素が配置される。図1は、このタイプのモジュールの概略的な例を示す。モジュール2は、電子ディスプレイ6に接続された集積回路4と、蓄電池8と、アクティベータ10とを含み、これらは支持体12上に配置されている。モジュールはこれらの様々な要素を相互に接続するPCBを形成する。これらのモジュールの厚さを制限するために、蓄電池及び/又はディスプレイは、支持体12の周縁部に、又は支持体12の凹部内に配置される。
【0003】
形状と寸法が可変の様々な要素から構成された比較的大きな電子モジュールをカード内に組み込むことは、容易ではない。さらに、製造されたカード内に正確に位置決めしなければならないデジタル・ディスプレイを組み込むことは、追加の問題をもたらす。本発明は、この問題を克服することを提案する。
【0004】
欧州特許第0570784号は、一実装形態において、位置決めフレームの主開口内に置かれた電子アセンブリ、特にトランスポンダを含むカードを製造する方法を開示している。開示された実装形態によれば、トランスポンダと位置決めフレームは、粘液の形で添加できる接合剤、特に樹脂内に埋め込まれる。欧州特許第0570784号では、位置決めフレームは、カードの内側で、集積回路やコイルから形成されたトランスポンダのための内側ゾーンを区切るためにのみ使用される。したがって、様々な要素及び接合剤に圧力をかけてカードを形成するとき、トランスポンダは内側ゾーン内に保持され、一方、非固体状態の接合剤は、広がって、製造されたカードを貫通する層を形成する。同特許文献において、比較的大きくかつ複雑な形状の電子モジュールを、小型で平坦なカード内に組み込む方法を、当業者であれば見出すことができる。しかし、同文献内に記載の、位置決めフレームの主開口内に置かれた電子モジュールは、カードが形成されているとき、わずかに移動することが多い。実際、同文献は、どのようにして、位置決めフレームの開口の内側の正確に決められた位置にトランスポンダを維持するかを開示していない。主開口の寸法を縮小して、電子モジュールの寸法、特にモジュールの外側の輪郭にほぼ一致させることを、当業者であれば確かに考える可能性がある。しかし、製造公差を考慮しなければならず、したがって嵌合がきつすぎることを想定するのは難しい。さらに、モジュールが製造される方法に応じて、支持体上の様々な要素の位置決めも、わずかに変動する可能性がある。したがって、たとえば、デジタル・ディスプレイ6は、PCBの表面又はその周縁部で、わずかに変動する可能性がある位置に配置される。しかし、高品質のカードを得るために、このデジタル・ディスプレイは、製造されるカードの外側の輪郭に対して正確に位置決めしなければならない。これは、デジタル・ディスプレイの上に、デジタル・ディスプレイの寸法に合った透明な開口を配置して、カードのユーザがディスプレイを読めるようにするとき、特に重要である。
【0005】
カードの外側の輪郭に対して電子モジュールを位置決めするというこの問題に加えて、さらなる問題がある。この問題は、カードを製造する装置内で電子モジュールを導入することに関する。ここでは、電子カードが通常、ロット単位で製造され、すなわち、複数の電子モジュールを含むプレートの形でいくつかのカードが同時に製造されることに留意されたい。次いで、欧州特許第0570784号に記載のように、各カードは、切断ステップ中に、得られたプレートから切り離される。後半の開示で記載する実施形態の範囲内では、カードが形成されるまで、トランスポンダは、位置決めフレームに対して固定されないままである。これには、カードを形成するためにもたらされる様々な要素の取扱いにおいて、プレス機が操作されるまで、トランスポンダが確実に位置決め構造内の対応する開口内に留まるように注意を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明は、電子モジュールを位置決め構造の開口内に確実に保持しながら電子モジュールの設置を簡単にし、かつカードを製造するために設けられる様々な要素や材料の組立てを容易にするために、この後者の問題に答えることも提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は、第1に、それぞれ電子モジュールを含む、カードの製造中に製作されるアセンブリに関する。カードを製造する工程は、少なくとも1つの少なくとも部分的に貫通した開口を有するプレートと、前記プレートから電気的に独立しかつ少なくとも1つの開口内に少なくとも部分的に収容された少なくとも1つの電子モジュールとを設けることを含み、前記電子モジュールの少なくとも片側に樹脂が添加される装置では、プレートが、前記電子モジュールのための位置決め構造を形成する。このアセンブリは、前記プレートと前記少なくとも1つの電子モジュールとを含み、前記アセンブリが前記装置へ運ばれる前に、第1に樹脂が添加されるまで、さらにその後前記樹脂が添加されている間、前記プレートに対して実質上規定された位置に前記少なくとも1つの電子モジュールを留めるのに十分なほど堅固な形で、前記プレートと前記少なくとも1つの電子モジュールが組み合わされることを特徴とする。
【0008】
樹脂は、様々な形でかつ様々な状態で添加できることに留意されたい。「樹脂」という用語は、様々な周知の接着剤、PVCとポリウレタン樹脂、又は当業者にとって入手可能な他の樹脂を含む、広い意味で理解されたい。
【0009】
好ましい実施態様では、開口内に空間が残り、かつプレートの少なくとも片側(片面)が開くように、各開口及び/又は前記開口内に位置する電子モジュールが配置される。次いで、カード又は中間生成物を製造する工程は、開口内に残るこの空間に充填材料が導入されるステップを含む。
【0010】
カードを製造する方法の先行するステップにおいて、開口を開けたプレートと電子モジュールを組み合わせることには、多数の利点があり、前述の問題に答えることができる。電子モジュールとプレートの間に材料の接続が作られるということは、カードを製造する方法における後のステップを実施するために、アセンブリを、特にプレートを介して処理できることを意味する。本発明によるアセンブリは、本発明のカード又は中間生成物を製造する方法によって樹脂が添加される装置内へプレートと電子モジュールが運ばれるとき、プレートの開口内に電子モジュールを保持することに関する問題を解決する。
【0011】
本発明によるアセンブリが組み立てられた後、穴を開けたプレートの開口内に空間が残る好ましい実施態様では、開口内に残る空間は、通常、加圧することによって、特に充填材料又は樹脂を広げるプレス機又はローラを使用することによって、充填材料又は樹脂で充填される。特別な注意が払われない場合、このステップでは、フレームに対して電子モジュールを移動させる恐れがある。本発明によるアセンブリは、カードを製造する方法の間中、プレートの全体の平面内とこの全体の平面に垂直な軸沿いの両方で、正確な位置にモジュールを維持することによって、この問題を有利な形で解決する。
【0012】
本発明はまた、前述の好ましい実施態様によるアセンブリと、電子モジュールが置かれたプレート開口内に残る空間の少なくとも大部分を充填する充填材料とを備える、カードを製造する工程の中間生成物に関する。この中間生成物の上面及び底面は、多少とも平坦であることが好ましい。第1の変形態様では、中間生成物の厚さは、前記プレートとほぼ同じであり、充填材料は本質的に、プレート開口内に残る空間内に供給される。第2の変形態様では、充填材料は、樹脂によって形成され、樹脂は、プレートの上面及び底面のうちの少なくとも一方を覆う。この後者の場合、樹脂がプレートの少なくとも片側、好ましくは両側を覆うので、中間生成物の剛性が向上した。
【0013】
樹脂がプレート及び電子モジュールの両側を覆う場合、外面がほぼ平坦であるときは、中間生成物はすでに、カードとして使用することができる。しかし、中間生成物の両側に樹脂を添加する少なくとも1つのさらなるステップを含むカードを製造する方法において、本発明による中間生成物を作製することには、いくつかの利点がある。また、本発明はこの製造方法に関する。少なくとも1つのカードを製造するこの方法によれば、上に定義した中間生成物を作製し、次いで、中間生成物の上面及び底面のうちの少なくとも一方の上に樹脂を被着させる。最後に、このとき非固体状態である被着させた樹脂に圧力をかけて、平坦な外面を有する少なくとも1つのカードを形成する。中間生成物上に被着させた樹脂が、中間生成物の厚さのばらつきを充填するからである。中間生成物上に被着させた樹脂は、薄層を形成することが好ましい。樹脂は、単一のステップで添加しても、又は平坦度をさらに改善するためにいくつかの連続するステップで添加してもよい。
【0014】
この方法は、完全に平坦な表面を有するとともに、厚さにばらつきがありかつ様々な要素から形成された比較的大きな電子モジュールを内蔵するカードを得るのに特に有利である。実際には、電子モジュールが様々な要素から形成され、それらの要素が、異なる材料から、異なる厚さレベルで、かつ中間ゾーンを空けて作製されるとき、プレート開口内の残りの空間に添加される充填材料又は樹脂は、不規則な形で分散され、厚さにばらつきが生じる。充填材料又は樹脂が硬化したとき、収縮、したがって厚さのばらつきが、樹脂内で生じる可能性があり、その場合、表面にわずかな凸凹が発生する。中間生成物の表面状態は通常、銀行カードの標準を満たさないが、厚さのばらつきは、完成したカードが形成されたとき、続いて中間生成物の両側に樹脂フィルムを被着させることによって除去することができる。その場合、カードは完全に平坦な外面を有する。
【0015】
一般に、本発明は、少なくとも1つの中間生成物又は少なくとも1つのカードを製造する方法であって、
前述の本発明の好ましい実施態様によるアセンブリを作製するステップであって、前記アセンブリが、少なくとも1つの開口を有するプレートと、前記開口内に少なくとも部分的に配置された少なくとも1つの電子モジュールとを含み、前記少なくとも1つの開口内の残りの空間に充填材料が添加される前に、後続のステップの前とその間、前記プレートに対して実質上固定の位置に前記少なくとも1つの開口内の前記少なくとも1つの電子モジュールを保持するのに十分なほど堅固な形で、前記プレートと前記少なくとも1つの電子モジュールが組み合わされる、ステップと、
充填材料を添加し、かつ前記充填材料を粘液状態で前記少なくとも1つの開口内の前記残りの空間に導入するステップと、
前記充填材料を凝固させるステップとを含む、方法に関する。
【0016】
好ましい変形態様によれば、この方法は、少なくとも充填材料が前記プレート内の前記少なくとも1つの開口内に導入された側である、前記プレートの底面及び上面のうちの少なくとも一方を覆って、樹脂を被着させることを特徴とする。好ましい変形態様によれば、充填材料は、樹脂と同一であり、かつ同時に添加される。
【0017】
前述の方法の特別な特徴によれば、樹脂は、プレート−電子モジュール・アセンブリに対して動く少なくとも1つのローラ又は1つのブレードを使用して広げられる。したがって、多少とも平坦な外面を有する中間生成物又はカードが得られる。
【0018】
本発明のアセンブリ、本発明による方法、及び方法の範囲内で得られる中間生成物の他の利点及び特別な特徴は、限定的でない例として示す、中間生成物又はカードを製造する方法の実装形態に加えて、前記アセンブリ及び前記中間生成物の実施形態についての後続の説明を読めば、より明らかになるであろう。この説明は、例示的な図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】すでに説明した、本発明の方法によるカード内に組み込むことができる電子モジュールの概略図である。
【図2】本発明によるアセンブリの第1の実施形態に関与するプレートの図である。
【図3A】図2のプレートの開口内へ運ばれている電子モジュールの図である。
【図3B】本発明によるアセンブリの第1の実施形態の部分横断面図である。
【図4】本発明によるアセンブリの第1の実施形態の部分上面図である。
【図5】前記アセンブリの第1の実施形態の第1の変形形態を部分的に示す図である。
【図6】前記アセンブリの第1の実施形態の第2の変形形態を部分的に示す図である。
【図7A】前記アセンブリの第1の実施形態の第3の変形形態に関与するプレートの部分上面図である。
【図7B】前記アセンブリの第1の実施形態の前記第3の変形形態の部分上面図である。
【図8】前記アセンブリの前記第1の実施形態の第4の変形形態を部分的に示す図である。
【図9】本発明によるアセンブリの第2の実施形態の部分上面図である。
【図10】前記アセンブリの前記第2の実施形態の一変形形態の部分上面図である。
【図11】本発明によるアセンブリの第3の実施形態の部分上面図である。
【図12】本発明によるアセンブリの第4の実施形態の部分上面図である。
【図13】図12の線XIII−XIIIに沿った部分横断面図である。
【図14】前記アセンブリの第4の実施形態の一変形形態の概略部分上面図である。
【図15】図14の線XV−XVに沿った部分横断面図である。
【図16】本発明によるカードを製造する方法で製作される、本発明による中間生成物の部分横断面図である。
【図17】本発明による中間生成物の代替実施形態の部分横断面図である。
【図18】本発明による中間生成物の別の代替実施形態の部分横断面図である。
【図19】図17に示す中間生成物から本発明の製造方法によって得られるカードの部分横断面図である。
【図20】本発明のカードを製造する方法の別の実装形態の概略図である。この方法を適用して、本発明による中間生成物を作成することもできる。
【図21】図20に記載の方法から得られる複数のカードの部分横断面図である。
【図22】同じく図20に記載の方法から得られる複数のカード又は中間生成物の代替実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、図2〜4を参照して、本発明によるカードを製造する方法で製作される、本発明によるアセンブリの第1の実施形態について説明する。本発明の方法は、カードをロット単位で製造すること、すなわちいくつかのカードを同時に製造するのに特に適している。図4に部分的に示すアセンブリ22は、数ロットのカードを製造するためのいくつかの電子モジュール2を含む。しかし、本発明は、カードのロット製造に限定されるものではなく、特定の変形形態では、カードごとの製造、すなわち個々のカードの製造にも適用できることに留意されたい。
【0021】
アセンブリ22は、少なくとも1つの少なくとも部分的に貫通した開口16を有するプレート14と、前記少なくとも1つの開口16内に少なくとも部分的に収容された少なくとも1つの電子モジュール2とを含む。図2に示す例では、プレート14は、複数の貫通開口16を有し、かつ前記開口16内に収容されるモジュールと同数の、電子モジュール2のためのフレームを区画している。プレートは、電子モジュールのための位置決め構造を区画している。本発明によれば、各開口16の周縁部に突出部分18が配置される。図2〜4に示す変形形態では、開口16の両側に、実質上前記開口の対角線に沿って、2つの突出部分18が配置される。しかし、任意の数の突出部が存在してもよく、それらは、各開口16の周縁部に沿って任意の場所に配置できることに留意されたい。少なくとも2つの突出部分が、各開口16内に設けられることが好ましい。これらの突出部分は、開口内に挿入される電子モジュールのための止め部材を形成する。
【0022】
図2及び4では、アセンブリ22が関与する本発明の製造方法から得られる各カードの最終周縁部を、点線20で示す。従来の形では、得られた各カードは、当業者には周知の手段によって切り取られる。図3Aは、プレート14を、図2の横断面平面III−IIIで示す。突出部分18の厚さ又は高さは、プレート14の厚さ又は高さより小さい。突出部分18は、電子モジュール2が運ばれてくる前に、様々な形で形成される。これらの部分は、プレス機での熱間又は冷間プレスによって得ることができる。また、これらの部分は超音波ヘッド又は高周波電界を生成するヘッドを使用して得ることもできる。これにより、突出部分を有する開口16を開けた、厚さが一定の最初のプレート14が得られる。次に、これらの突出部分に局部的な形で作用する工具又はヘッドによって、突出部分の厚さが縮小される。このステップは、前述の手段のうちの1つを使用して、迅速かつ効率的に実行することができる。プレート14の別の変形形態では、突出部分18の厚さは、機械加工によって、特にフライスを使用することによって縮小される。別の変形形態では、プレート14は、互いに積層溶接された2つの層から形成され、底層は突出部分18を含み、上層は、突出部分内の開口16に一致する方形の開口を有する。したがって、突出部分18は、当業者には周知の任意の手段で作製することができる。
【0023】
プレート14が作製された後、プレートから電気的に独立した1つの電子モジュール2が、各開口16内に挿入される。電子モジュールとそのすべての電気接続は、あらかじめ作製される。ここに記載の例では、モジュール2は、前記モジュールが有する電子要素4〜8の外側の、前記モジュールの縁部の少なくともいくつかのゾーン内へ延びる、基板12を含む。基板12の寸法と形状は、電子モジュール2が開口16内に挿入されたとき、2つのゾーン24が2つの突出部分18に重なるような寸法と形状である。したがって、基板12は、図3Bに示すように、突出部分18に当接する。
【0024】
本発明によれば、電子モジュール2は、第1に、本発明によるカードを製造する方法中に電子モジュール2が開口16内に留まるのに十分で、かつ、第2に、突出部分18に組み合わせたときに決められた最初の位置をほぼ維持するのに十分なほど堅固な形で、プレート14と組み合わされる。電子モジュールは、開口16内に挿入されるとき、プレート14上の決められた基準に対して位置決めされる。プレート14に対してモジュール2をこうして位置決めすることは、モジュール全体、したがって特に基板12に関係しても、又はモジュールの1つの特定の要素、特に電子ディスプレイ6に関係しても好ましい。ディスプレイ6は、定義によると、完成したカードの一方の表面で見えるように作られているので、これは特に有利である。カードを覆う層の開口からディスプレイが見えるとき、美的な理由、また機能的な理由により、カードの輪郭20に対してディスプレイを正確に位置決めすることが重要である。ディスプレイに対して位置決めする必要があるとき、電子ディスプレイ6に印をつけ、次いでディスプレイ6がプレート14に対して決められた位置にくるような形でモジュール2を挿入する手段が設けられ、したがって位置決め構造を形成する。
【0025】
電子モジュール2は、様々な方法で突出部分18に固定させることができる。例として、基板12の2つのゾーン24と突出部分18を形成する材料が、互いに直接接着できる場合、前記ゾーン24は、サーモード(thermode)を使用して、突出部分18に単に熱溶接される。また、モジュール2は超音波ヘッド又は当業者には周知の他の手段を使用して、プレート14に固定させることもできる。別の変形形態では、突出部分18上又はゾーン24上に接着フィルムを被着させて、これらを互いに接合させることもできる。他の変形形態では、基板の縁部と突出部分の間に数滴の接着剤又は一片の接着剤を添加することによって、基板12を突出部分に固定させる。本発明の範囲内で、モジュール2を突出部分に十分に堅固な形で組み合わせる、任意の化学的又は物理的手段を使用することができる。
【0026】
したがって、プレート14、及びプレートの開口16内に収容された電子モジュール2から形成された、固定されたアセンブリが得られる。アセンブリ22の以下の2つの特に有利な特徴に留意されたい。
第1に、モジュール2の厚さは、プレート14の厚さと実質上同一であり、電子モジュール2は、対応する開口16内に完全に収容される。
第2に、突出部分18が位置するゾーンを除いて、モジュール2と開口16の縁部との間にスロット26が残る。
【0027】
開口16の内側に、すなわちプレート14の厚さ内にモジュール2が完全に収容されるということは、比較的薄いカードの製造をよりよく制御することができることを意味する。これは、モジュール2の厚さに対して、カードの厚さの増加量を最小限にできることを意味する。スロット26の存在により、穴を開けたプレート14とモジュール2の製造公差を低減し、また、基板に組み合わせた電子ディスプレイの位置に応じて、基板12を開口ごとにわずかに異なるように位置決めすることができる。さらに、以下から明らかになるように、次いで、スロット26を樹脂で充填する。したがって、基板12と貫通開口16の壁との間に接着性のブリッジを設ける。最後に、これにより確実に、完成したカードが曲げられ又は他の応力を受けたとき、電子モジュール2がプレート14の変形に適切に追従するように、電子モジュール2とプレート4は、互いに完全に固定される。これにより、モジュール2の基板12の縁部で完成したカードの外面に印をつけ、したがってカードの美観を損なわないようにする。カードが応力を受けたとき、特に関連する規格に確実に準拠するように実施される試験の範囲内では、使用される材料、特に基板12を作製するのに使用される材料は、ある程度の弾性変形に耐えることができ、かつ電子モジュール2が曲がるように選択されることに留意されたい。
【0028】
第1の代替実施形態を図5に示す。図5は、プレート14の一つの開口16を示し、開口16はここでは、概して単一のカードの寸法を有する。同じく図6及び8でも使用されるこの簡略化した図は、決して限定的ではなく、図4のアセンブリ22と類似した、すなわち複数のカードをロット製造するための、アセンブリ30について説明する。
【0029】
図5の変形形態は、突出部分18Aが開口16の4つの隅部に形成されるという点で異なる。したがって、これらの部分は、開口16の底部領域内に切り取った隅部を形成している。開口16の概して方形の形状に対して突出する突出部分18Aは、同じ前述の技法によって作製することができる。モジュール2の寸法は、基板12の4つの隅部が4つの部分18Aに重なるような寸法である。電子モジュールは、前述の変形形態と類似した形でプレート14に組み合わされる。
【0030】
図6は、本発明によるアセンブリの第2の代替実施形態を示す。この代替手段は、方形の開口16の2つの対向する縁部に沿って、基板12の2つの横方向ゾーン36が当接する中間レベルを形成する段34を設けることを特徴とする。段34は、他の変形形態に記載の突出部分と類似した形で形成することができる。電子モジュールは、溶接又は接合によって、あるいは当業者にとって利用可能な任意の他の物理的又は化学的手段によって、プレート14に組み合わされる。
【0031】
図7A及び7Bは、第1の実施形態の第3の変形形態によるアセンブリを示す。フレーム14は、複数の開口16を含む。各開口の周辺領域は、少なくとも1つの切欠き38、また好ましくは少なくとも2つの切欠き38を有する。各切欠きは、小さな円形の段となっている。電子モジュール2は、その縁部に突出部分40を有し、モジュール2が開口16内に挿入されたとき、突出部分40は、切欠き38に部分的に重なる。これらの突出部分40は、小さな円形の段38に載る。モジュール2は、ゾーン40を介してプレート14に組み合わされ、ゾーン40は、切欠き38内で溶接又は接合される。特定の変形形態では、切欠きは、突出ゾーン40がこれらの切欠きに強制的に押し込まれるように寸法設定され、それによって電子モジュール2をプレート14に固定する。しかし、この後者の変形形態には、各開口16の周辺領域で、基板12と切欠き38を非常に正確に機械加工する必要があるという欠点がある。第1と第3の変形形態を組み合わせることができ、その場合突出部分18は、突出ゾーン40に重なることに留意されたい。
【0032】
ここまで説明してきた本発明によるアセンブリの第1の実施形態の様々な変形形態は、電子モジュールの縁部上、特に基板上の別個のゾーンが、前記電子モジュールを収容するプレート開口の対応する周辺領域に重なることを特徴とする。これらの周辺領域の厚さは、穴を開けたプレートの厚さより薄いことが好ましい。本発明によれば、前記縁部ゾーンとその上に重なる前記周辺領域とは、電子モジュールがプレート開口内に固定されるように、互いに組み合わされる。電子モジュールの縁部ゾーンは、対応する周辺領域に直接当接させても、又は樹脂フィルムを介して周辺領域に接続させてもよい。したがって、電子モジュールが配置される開口の対応する周辺ゾーンに対向して位置する電子モジュールの縁部上の特定のゾーンを用いて、電子モジュールと穴を開けたプレートとの間に材料の接続が作られる。
【0033】
図8は、本発明のアセンブリの第1の実施形態の第4の特定の変形形態を示す。アセンブリ44は、少なくとも1つの開口16を含むフレーム14によって形成され、開口16は、交差ビーム46によって2つの二次開口に分けられる。交差ビーム46の厚さは、プレート14の厚さより薄い。開口16は、2つの二次開口を有すると言うことができ、又は同様に、比較的狭い交差ビームによって分けられた2つの開口が存在すると言うこともできる。電子モジュール2は、モジュール2が開口16内に挿入された後、交差ビーム46に重なる基板12の中心領域に電子要素が存在しないように配置される。モジュール2は、水平部材46を介してプレート14に組み合わされ、モジュール2は水平部材46に、たとえば溶接又は接合される。当業者であれば、他の組合せ手段を設けることもできる。
【0034】
前述の本発明によるアセンブリの第1の実施形態のすべての変形形態では、プレート14のうちの開口16の周辺にある領域の厚さは、プレート全体の厚さより薄いことが好ましい。プレートの厚さが一定の他の変形形態も想定できることに留意されたい。そのような場合、プレート14の上に基板12が位置し、開口16内に電子要素が位置する。
【0035】
図9は、本発明によるアセンブリ50の第2の実施形態を示す。前述した参照については、ここではくり返し詳細に説明しないこととする。この実施形態は、電子モジュール2が、接着ストリップ52の部分、特に2つの部分を介して、プレート14に組み合わされることを特徴とする。この実施形態では、電子モジュール2は、対応する開口16内に完全に収められ、プレート14に重なる部分はない。接着ストリップ部分52は、各電子モジュールと穴を開けたプレートとの間の材料の接続となっている。これらの部分52は、電子モジュール2の両側に配置することができる。図9の例では、これらの部分52は、モジュール2の基板12と開口16の周辺領域との間にブリッジを形成する。これらの部分は、基板12が有する電子要素の反対側に配置される。この例は、決して限定的ではない。
【0036】
この第2の実施形態は、概して、別個の材料要素から形成されるストリップを配置することで、電子モジュールの縁部と電子モジュールを収容する開口の対応する周辺領域との間にブリッジを形成することを特徴とする。「接着ストリップ部分」とは、概して、プレート14と基板12の両方に接着する表面を有するストリップ部分を意味する。接着性は、アセンブリ50の輸送中や取扱い中、又は同時に製造されるカードのロット内の構成要素として製作される、カードを製造する方法のステップ中に、このアセンブリ50が、電子モジュールを対応する開口16内で保持するのに十分でなければならない。
【0037】
図10は、アセンブリ56の第2の実施形態の有利な変形形態を示す。ここでは、電子モジュールとプレート14内の開口16の周辺領域との間の材料の接続又はブリッジは、自己接着ディスク58を介して実現される。各開口の周辺領域は、2つの小さな中間段となる切欠き60を有する。自己接着ディスク58のうちのプレート14に重なる部分は、フレーム14に対していかなる余分な厚さももたらさないように、これらの切欠き60の内側に配置される。切欠き60の深さは、比較的小さく、少なくともディスク58の厚さに等しくすることができ、又は逆に、これらの深さは、フレーム14の厚さ未満であるが、比較的大きくすることもできる。すでに記載した参照については、ここですべてをくり返し説明するわけではない。
【0038】
図11は、本発明によるアセンブリの第3の実施形態を示す。このアセンブリ62は、穴を開けたプレート14と、開口16内に配置された電子モジュール2とを含む。これらのモジュール2はここでは、熱再活性接着ワイヤ64によって、プレート14に組み合わされる。これらの熱再活性接着ワイヤ64は、プレート14、特に開口16を貫いている。各熱再活性接着ワイヤ64は、ワイヤ64が通るプレート14とモジュール2に接着するように配置される。図11に示す例では、各電子モジュール2は、モジュールの2つの対向する縁部に近接して配置された2つのワイヤ64によって、対応する開口16内に保持される。熱再活性接着ワイヤ64は、合成又は天然材料から作製されたワイヤ、あるいは接着剤で覆われたワイヤとすることができる。別の変形形態では、ワイヤ自体が固体樹脂によって形成され、熱又は紫外光をかけることによって接着させることができる。もちろん、別の変形形態では、開口16を通る接着ストリップが、ワイヤ64を形成することもできる。別の変形形態では、熱再活性接着ワイヤは、プレート14に対して余分な厚さを生じないように、2つの隣接する開口16間のプレート14内に作製された溝を通ることができる。
【0039】
熱再活性接着ワイヤ64は、期待する配置に応じて、電子モジュールの前又は後に添加することができる。同様に、熱再活性接着ワイヤは、図11に示すように、基板12のうちの基板が有する電子要素の反対側に設けることができ、又は基板12に対して、電子要素と同じ側の他の場所に位置することもできる。熱再活性接着ワイヤは、基板12に、又はワイヤが上に配置された電子要素の一部に接着させることができる。多数の可能な変形形態が存在することが、当業者には理解されよう。ここでは、組合せ方法は、電子モジュールとプレート14に接着し、かつ各開口16の周辺領域から別の周辺領域まで空間16を通る要素を含む。図11は、方形の開口16の1つの縁部に平行な熱再活性接着ワイヤを示すが、ワイヤは、斜めに、特に前記開口16の対角線方向に沿って配置される可能性が非常に高い。
【0040】
図12〜15は、本発明によるアセンブリの第4の実施形態の2つの変形形態を示す。すでに記載した参照については、ここではくり返し詳細に説明しない。この第4の実施形態は、モジュール2と対応する開口16との間のスロット26内に樹脂を導入することによって、電子モジュール2がプレート14に組み合わされるという点で異なる。図12及び13に示す変形形態では、接着剤は、たとえばシリンジを使用することによって、スロット26内に導入され、その結果、小さな接着ストリップ70が、開口16の側壁17と電子モジュールの基板12の縁部との間に接着ブリッジを形成する。この接着ストリップは、電子モジュールがプレート内の対応する開口内に置かれた後、又はモジュールが運ばれる前に、添加される。この後者の場合、開口16の側壁17に対して、接着ストリップが添加される。接着ストリップは、粘液状態又はペースト状態で、あるいは固体状態で添加され、次いで熱をかけることによって、柔らかく又は粘着性にすることができる。ストリップ70は、対応する開口内に電子モジュールを保持し、したがって電子モジュールがそれぞれの開口から外れないようにアセンブリ68を取り扱うことができるのに十分なほど、フレーム14及び電子モジュールに、特にその基板12に接着する任意の樹脂によって形成することができる。電子モジュールとプレート14との間にあらかじめ作製された材料の接続は、最初の取扱い作業中、また以下に説明する本発明による方法の様々なステップ中に、電子モジュールを所与の位置に保持するために重要である。
【0041】
図12及び13の変形形態は、樹脂のストリップ70が、スロット26内、すなわち基板12の縁部とプレート14の側面17との間に小さなブリッジを形成することを特徴とする。これは明らかに、樹脂ストリップ70が部分的に、基板12の上面又は底面のどちらかを覆って、あるいはプレート14の上面を覆って延びてはならないことを意味するものではない。しかし、モジュールを固定するための樹脂は、完全に開口16の内側に入り、したがってプレートに対していかなる余分の厚さも生じさせないことが好ましいことに留意されたい。
【0042】
図14及び15に示す変形形態は、アセンブリ72が、電子要素2をプレート14に固定するための樹脂滴を含むという点で異なる。これらの滴74は、基板12のうちの電子要素が配置される側に添加されるのが好ましい。樹脂滴72は、本質的に開口16の側壁17と基板12の上面との間に継手を形成する。しかし、これは、滴74がスロット26内に流入することを意味するものではない。したがって、本発明によるアセンブリのこの第4の実施形態の2つの変形形態は、互いに比較的近接している。この第4の実施形態では、樹脂は局部的に塗布されて、電子モジュールと対応する開口の周辺領域との間にブリッジ又は継手を作り出す。このブリッジ又は継手は、電子モジュール2の最大の厚さにほぼ等しいフレーム14の厚さに対していかなる余分な厚さも生じさせないように、開口16の内部に位置することが好ましい。
【0043】
樹脂は、モジュール2のいくつかの別個の縁部ゾーンを覆って塗布できることに留意されたい。図12及び14では、樹脂は、2つの直径方向に向き合うゾーンに被着させただけである。明らかに、より多くのゾーン、特に開口16の4つの隅部あたりに4つのゾーンを設けることもできる。別個のゾーンは、図12及び14に示すように比較的短くすることができ、又は、たとえば方形の開口16の2つの小さい側面に沿って、より長い距離にわたって延ばすことができることにも留意されたい。
【0044】
前述の本発明によるアセンブリのすべての実施形態では、電子モジュールは、様々な構成を有することができる。この電子モジュールは、基板12の両側に電子要素を有しており、したがって、基板12は、対応する開口の中央領域に位置する。一部の要素はまた、基板12内の開口内に、又はその周縁部に配置して、それぞれの厚さが増えないようにする。この後者の場合、電子要素は、基板を貫通して基板の両側から出ることもできる。プレート14の厚さは、電子モジュールの厚さとほぼ同一であることが好ましいが、これは必須要件ではない。一部の要素、特に電子ディスプレイの厚さは、プレート14の厚さより大きい。最後に、様々な実施形態及び/又は様々な変形形態は、互いに組み合わせることができることに留意されたい。
【0045】
本発明によるカードを製造する方法中に製作される中間生成物の2つの主要な変形形態について、図16及び17を参照して以下に説明する。
【0046】
図16に示す中間生成物80は、穴を開けたプレート14と、対応する開口16内に収容された電子モジュールとを含む本発明によるアセンブリによって形成されている。本発明によるアセンブリの第1の実施形態に関連して説明したように、モジュール2の基板12は、開口16の周縁部に配置された突出部に当接したままである。最初に、電子モジュール2と穴を開けたプレート14が、プレート14の突出部と電子モジュールの基板12との間に設けられた接着フィルムによって、互いに組み合わされる。別の変形形態では、モジュール2は、樹脂滴又は樹脂ストリップを、特に基板12と壁84との間に残るスロット内に添加することによって、プレート14に固定される。図16及び17では、本発明によるアセンブリに対して選択した例は、限定的でない例として与えられることに留意されたい。実際には、本発明によるいかなるアセンブリも、開口16内に残る空間内に充填材料82を添加することによって、中間生成物を形成することができる。図16の変形形態では、充填材料82は、各開口16をほぼ充填するが、プレート14の上面と底面、又はプレート14と同じ厚さを有する電子ディスプレイ6の表面は覆わない。充填材料82は、開口16内に残る空間の少なくとも大部分を充填する。この充填材料は、粘液の形で添加され、かつ当業者にとって利用可能な様々な手段によって、特に鋳込み又は当業者には周知の任意の他の技法によって開口内に挿入される。特に、射出技法によって充填材料82を導入し、プレート14に鋳型カバーを押し付けることによって、射出中にカバーが電子ディスプレイ6の上面を抑えることを想定できることに留意されたい。電子ディスプレイ6も充填材料によって覆われ、その場合充填材料は透明である、一変形形態を想定することができる。この場合も、与えられた例は、決して限定的ではない。図16の変形形態では、充填材料は、フレーム14の上面、すなわち基板12の電子モジュール2と反対側全体にわたって添加される。
【0047】
充填材料82は、様々な適切な材料によって形成することができ、材料は、凝固した後、若干の弾性を有することが好ましい。充填材料82は、開口部16の側壁との良好な接着性を有することが好ましい。特に、合成又は天然樹脂が、材料82を形成する。例として、材料82は、ポリウレタン樹脂又はPVC樹脂とすることができる。また、材料82は、周囲温度で硬化し、又はたとえば紫外光(UV)に反応する接着剤によって形成することもできる。想定できる別の変形形態では、材料82は、ゲル又はシリコンをベースとする材料によって形成することができる。
【0048】
図17に示す中間生成物86は、充填材料82が、少なくともプレート14の上面88、すなわち樹脂82が導入された側の面を覆う樹脂によって形成されるという点で、図16とは異なる。図17の例では、樹脂82はまた、プレート14の底面89とモジュール2、特に基板12を覆う。別の変形形態では、プレート14と電子モジュールは、図16の場合のように、加工面又は加工シート上に置かれ、樹脂は、開口16内に残る空間内へ上からゆっくりと導入されるだけである。そのような場合、プレート14の上面88とディスプレイ6の上面だけが覆われる。電子ディスプレイ6が樹脂82によって覆われる場合、この樹脂82は明らかに、ディスプレイを読むのに十分なほど透明である。図16の例の場合のように、電子回路4は、樹脂82によって覆われる。
【0049】
樹脂が開口16内に添加されかつ分散された後、樹脂を凝固させるステップが行われて、中間生成物を形成する。図17の例では、本発明によるアセンブリは、樹脂82内に埋め込まれる。しかし、図16の例では、樹脂82は貫通層となっておらず、本質的に、プレート14の開口16内に局部化される。図16及び17では、凝固した樹脂の上面はわずかに波形であり、すなわち厚さにわずかなばらつきがある。これは、鋳込み技法によって樹脂が添加されただけであることを意味するのでなく、様々な材料から形成された比較的かさばる電子要素が存在する場合、樹脂又は充填材料が凝固したとき、材料が、均一でない形で収縮した可能性があることも示している。したがって、同様に、中間生成物86の平坦でない表面は、ローラ又はブレードを使用して樹脂が広げられる方法でも、さらには樹脂が射出され又は平坦な表面を有するプレス機で広げられる場合でも、生じる可能性がある。中間生成物86は、一度切り取られるとすでに、カード又は電子トークンを形成するために使用できるが、その表面状態は、以下に説明する本発明による方法の範囲内で改善することができる。
【0050】
図18は、中間生成物の代替実施形態を示す。この変形形態は、2つの加工シートが、本発明によるアセンブリの両側に設けられ、すなわち樹脂層の上面及び底面を覆うことを特徴とする。したがって、これらの加工シート104、106は、樹脂82への接着性が乏しく、中間生成物の製造を容易にする。実際には、その場合樹脂は、本発明による中間生成物のための製造装置の表面に接触しない。樹脂が凝固した後、加工シートは除去される。別の変形形態では、樹脂の両側に薄いプラスチック・フィルムを設け、樹脂にしっかりと接着させる。このフィルムは、前述の方法によって製造されたカード内に残る。
【0051】
図19を参照して、本発明による少なくとも1つのカードを製造する方法について、以下に説明する。この方法内のステップは、
本発明による中間生成物、たとえば図16の中間生成物80又は図17の中間生成物86を作製するステップと、
中間生成物の上面及び底面のうちの少なくとも一方を覆って樹脂を被着させるステップと、
中間生成物に被着させた樹脂に圧力をかけて、樹脂を広げ、かつ中間生成物の前記底面及び/又は前記上面を平らにするステップであって、その場合前記樹脂が、非固体状態、好ましくは粘液であり、中間生成物内の厚さのばらつきを補償する、ステップとを含む。
【0052】
図19は、前述の方法によってロット製造された複数のカードを示す。中間生成物86が作製された後、2つの外側固体層94、96に加えて、2つの樹脂層92が、中間生成物86の両面に添加される。プレス機を使用して、外層94、96に圧力をかけて、複数のカード90を形成する。すでに引用した参照については、ここではくり返し詳細に説明しない。中間生成物が2つの外側プラスチック・フィルムを含む場合、樹脂を上に被着させ、フィルムの両側を樹脂で覆う。
【0053】
中間生成物86の両側に樹脂92を添加することに関しては、様々な変形形態が可能であることに留意されたい。第1の主要な変形形態は、外層94、96を添加する前又はそれと同時に、粘液状態の樹脂を添加することにある。本発明によるカードは、たとえば、様々な要素が置かれた平坦な表面を有するプレス機内で、又は当業者には周知のプレス・ローラを使用して形成することができる。樹脂92は、中間生成物を形成するために使用される充填材料又は樹脂82と同一のものとすることができる。しかし、薄層で塗布するのに適した異なる樹脂が層92に選択される可能性が非常に高い。さらに、特に安定でありかつ凝固中に著しく収縮しない樹脂92を選択することが好ましい。
【0054】
図19から明らかなように、中間生成物86は、わずかに波形の上面を有する。圧力をかけると樹脂92が分散されて、中間生成物内の波形を充填し、外層94、96の表面が完全に平坦な1つ又は複数のカード90を形成する。樹脂又は充填材料を2つのステップで添加することによって製造する結果、カードは所与の厚さを有し、したがって比較的大きな電子モジュール又は要素、特に厚さが可変で、カードの内側の樹脂の厚さ変動させる電子要素を内側に有するカードの製造で発生する平坦度の問題を克服する。樹脂は、中間生成物に添加することができ、いくつかの連続するステップで、その上に圧力をかけることができる。したがって、樹脂の第1の塗布中は、2つの加工シートが使用され、次いで樹脂層92が凝固した後、除去されることが好ましい。次いで、その上に第2の樹脂層を添加して、カードの平坦度をさらに改善することができる。前述のように、薄い樹脂層の2つの被着の間に薄いプラスチック・フィルムを有する多層構造を設けることもできる。
【0055】
第2の主要な変形形態によれば、樹脂層92は、固体の樹脂シートの形で添加され、次いで、圧力をかける前に又はそれと同時に少なくとも部分的に溶解させて、完成したカードを形成する。したがって、樹脂シートは、高品質で平坦なカードを形成するために、樹脂を広げかつ中間生成物86の表面のむらを充填できるのに十分なほど柔らかくかつ容易に変形する。様々な手段によって、特に、実際のプレス機を介して熱をかけることができる。最後に、樹脂92はまた、樹脂の特徴に応じて、様々な方法で凝固させることができる。樹脂は、周囲温度で、あるいは当業者には周知の他の手段によって、特に熱硬化性材料との化学反応又は重合によって、凝固させることができる。
【0056】
完成したカード90は、たとえば層94又は96上で実行されるあらゆる印刷を保護するための、いくつかの外層や透明な保護層を含むことができることに留意されたい。次いで、本発明の範囲内で得られるあらゆる中間生成物とあらゆるカードは通常、いかなる追加の樹脂も使用することなく、様々な数のプラスチック層と積層させることができる。この方法で外層と積層された中間層は、切断作業の後、完成したカードを形成することができる。
【0057】
図20〜22を参照して、本発明によるカード又は中間生成物を製造する方法の別の実装形態について説明する。この実装形態では、穴を開けたプレート14、電子モジュール、特にディスプレイ6、基板12上に取り付けられた電子回路4から形成される、本発明による任意のアセンブリを採用することができる。図16、17の場合のように、電子ディスプレイは、基板12の開口内に、又はその周縁部に配置される。電子ディスプレイは、接続ピンあるいは他の接続又は固定手段によって、基板に固定される。本発明によるこのアセンブリには、プレス・ローラ100、102を備える装置内の2つの固体層94と96の間、すなわち104と106の間に樹脂98が粘液状態で与えられ、それらの間に、様々な要素が連続して導入される。ローラ100、102は自由に回転し、電子モジュールと穴を開けたプレートから形成されたアセンブリ、さらには外層が引っ張られることが好ましい。この実装形態は限定的ではないが、本発明によるアセンブリとプレス・ローラ100、102に接触する外層とを、同一の方法で前方へ動かすことができるという利点を有する。樹脂98は、底層94、又はそれぞれの上層104に、本発明によるアセンブリを覆って添加されることが好ましい。これは決して限定的ではなく、電子アセンブリを適切に埋め込み又は被覆できる樹脂を添加する任意の他の方法を、当業者であれば使用することができる。装置の支持体は、完全に概略的に示し、本発明の方法のいかなる特別な特徴も形成しない。
【0058】
プレス・ローラ100、102、及びカードを製造する装置内のそれらの配置は、概略的に示したことに留意されたい。交互に配置した数対のプレス・ローラ、又は他の類似の圧力手段、たとえばコンベア・ベルトを備えた連続プレス機を設けることも可能である。これらのローラ対は、異なる直径を有することができ、一対のローラ間の距離も変えることができる。特に、プレス・ローラ間の距離は、プレス・ローラを通過する要素の移動の方向に低減させることができる。したがって、厚さは、外層94、96、又はそれぞれ104、106間で徐々に低減する。これにより、樹脂98をよりよく分散させて、製造されるカードの平坦度を改善することができる。
【0059】
プレス・ローラ以外の手段、たとえば本発明のアセンブリの両側で、穴を開けたプレート内の開口に残る空間に樹脂を広げかつ分散させるブレードを、設けることができる。
【0060】
図21は、前述の方法によって得られるカードのロットを示す。したがって、カード108は、穴を開けたプレート14に接続されかつ樹脂98で被覆された電子モジュールを含む。これらのカードは、ほぼ平坦な表面を有する2つの外側固体層94、96を含む。これらの層94、96は、樹脂98に適切に接着して、完成したカードの一部を形成する。周知の方法で、切断工具を使用して、又は当業者には周知の手段によって、特に噴射流体を使用して、各カードは、同時に製造されたカードのロットから切断される。
【0061】
図22は、図20を参照して説明した製造方法によって得られる中間生成物又はカード110のロットを示す。ここでは、固体層104、106は、樹脂98が凝固した後、これらのシート104、106を除去できるように、樹脂98にあまり接着しない加工シートで形成する。したがって、本体が樹脂98によって形成された中間生成物、又はカードのロットが得られ、その場合、樹脂の外面が、得られた生成物の外面となる。様々な変形形態によれば、その後、中間生成物110の両側に積層することによって、他の外層を添加することができる。同様に、図21に示すカード108はまた、他の外層、特に印刷層及び最終的に透明な保護層を受け取ることができる。カードは、これらの追加層を添加する前又は後に、個別に切断することができる。
【0062】
ここに説明する方法の別の実装形態では、中間生成物又はカードは、平坦な表面を有するプレス機内で形成することができる。これらの表面間にすべての要素を添加した後、圧力をかけて、中間生成物又はほぼ平坦なカードを形成する。第1に、プレス・ローラを使用し、次いで樹脂が凝固するまで、得られた生成物を平坦な表面を有するプレス機内に置くことができることに留意されたい。最後に、樹脂98は、粘液状態で添加されることが好ましいことに留意されたい。しかし、一変形形態では、樹脂又は任意の他の充填材料を固体状態で添加し、次いで溶解させて、その結果、穴を開けたプレート14内の開口に残る空間を充填し、したがって小型でかつ実質上完全なカード、すなわち残留空気レベルが比較的低いカードを形成することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードの製造中に製作されるアセンブリ(22、30、32、42、44、50、56、62、68、72)であって、各カードが電子モジュール(2)を含み、前記カードの製造が、少なくとも1つの少なくとも部分的に貫通した開口(16)を有するフレーム(14)と、前記プレートから電気的に独立しかつ前記少なくとも1つの開口内に少なくとも部分的に収容された少なくとも1つの電子モジュール(2)とを設けるステップを含み、前記電子モジュールの少なくとも片側に樹脂が添加される装置では、前記プレートが、前記電子モジュールのための位置決め構造を形成し、前記アセンブリが、前記プレートと前記少なくとも1つの電子モジュールとを含み、前記アセンブリが前記装置へ運ばれる前に、第1に前記樹脂が添加されるまで、そしてその後前記樹脂が添加されている間、前記プレートに対して実質上規定された位置内の前記開口内に前記少なくとも1つの電子モジュールを留めるのに十分に堅固な形で、前記プレートと前記少なくとも1つの電子モジュールが互いに組み合わされることを特徴とする、アセンブリ。
【請求項2】
前記開口内に空間が残り、前記プレートの少なくとも片側が開くように、各開口及び/又は前記開口内に位置する前記電子モジュールが配置され、前記カードの製造が、前記少なくとも1つの開口内の前記残っている空間に充填材料(82〜98)が導入されるステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ(22、30、32)。
【請求項3】
各開口(16)の周縁部で前記プレート(14)が、前記プレートの厚さより厚さが小さく、かつ前記開口内に配置された前記電子モジュールの縁部ゾーンに重なる、少なくとも1つの突出部分(18、18A、34)を有し、前記ゾーンが、前記電子モジュールを前記プレートに固定するように、前記突出部分に固定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアセンブリ(22、30、32)。
【請求項4】
各電子モジュール(2)が、前記プレート(14)内の対応する開口(16)の周辺領域に重なる少なくとも1つの突出ゾーン(40)を有し、前記突出ゾーンが、前記電子モジュールを前記プレートに固定するように、前記周辺領域に接合されることを特徴とする、前記先行する請求項のいずれかに記載のアセンブリ(42)方法。
【請求項5】
前記周辺領域が、各開口の周縁部に作製されかつ厚さが前記プレート(14)の厚さより薄い中間段となる切欠き(38)によって形成されることを特徴とする、請求項4に記載のアセンブリ(42)。
【請求項6】
各開口が、前記開口内に配置された前記電子モジュール(2)に重なる前記プレートの交差ビーム(46)によって、2つの二次開口に分けられ、前記交差ビームが、前記電子モジュールを前記プレートに固定するように、前記電子モジュールに固定されることを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ(44)。
【請求項7】
前記交差ビームの厚さが前記プレートの厚さより薄いことを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
各電子モジュール(2)が、接着ファスナによって前記フレームに組み合わされることを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ(50、56、62)。
【請求項9】
前記接着ファスナが、数片の接着ストリップ(52)又は接着ディスク(58)によって形成されることを特徴とする、請求項8に記載のアセンブリ(50、56)。
【請求項10】
前記接着取り付け具が、各開口(16)の周縁部に設けられた切欠き(60)内で前記プレートに固定されることを特徴とする、請求項9に記載のアセンブリ(56)。
【請求項11】
前記接着取り付け具が、前記プレート内に設けられた前記開口を通り、かつ前記開口内に配置された前記電子モジュール(2)を前記プレートに接続する、ワイヤ又は熱接着ストリップ(64)によって形成されることを特徴とする、請求項8に記載のアセンブリ(62)。
【請求項12】
前記プレート(14)内の開口内に配置された各電子モジュール(2)が、前記電子モジュールと前記プレートとの間に材料のブリッジとなる樹脂滴又は樹脂ストリップを介して、前記プレートに接続されることを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ(68、72)。
【請求項13】
前記電子モジュールと、前記電子モジュールを収容する前記対応する開口との間にスロット(26)が設けられ、前記スロットが、前記電子モジュールを前記プレートに固定する手段によって遮断されることを特徴とする、前記先行する請求項のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項14】
各電子モジュール(2)が、電子要素を備える基板(12)を有し、前記電子モジュールが、前記基板を介して前記プレートに組み合わされることを特徴とする、前記先行する請求項のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項15】
少なくとも1つの少なくとも部分的に貫通した開口(16)を有するプレート(14)と、前記少なくとも1つの開口内に少なくとも部分的に収容された少なくとも1つの電子モジュール(2)とを含む、請求項2又は請求項2に従属する請求項3から14のいずれかに記載のアセンブリ、及び前記少なくとも1つの開口内に残る空間の少なくとも大部分を充填する充填材料(82)によって、形成されることを特徴とする、前記カードの製造中に製作される中間生成物(80、86)。
【請求項16】
前記プレート(14)の上面及び底面(88、89)のうちの少なくとも一方を覆う樹脂(82)を含むことを特徴とする、請求項15に記載の中間生成物(86)。
【請求項17】
前記充填材料及び前記樹脂が、同じ物質によって形成されることを特徴とする、請求項16に記載の中間生成物。
【請求項18】
少なくとも1つの固体層(104、106)が前記樹脂を覆い、前記固体層が、前記樹脂(82)にあまり接着せずかつ前記カードの製造中に除去される加工シートを形成し、したがって、前記加工シートが、完成したカードに含まれないようにすることを特徴とする、請求項16又は17のいずれかに記載の中間生成物。
【請求項19】
中間生成物又は少なくとも1つのカードを製造する方法であって、
請求項2又は請求項2に従属する請求項3から14のいずれかに記載のアセンブリを作製するステップと、
充填材料(82、98)を添加し、かつ粘液状態で前記アセンブリの前記プレート(14)内の前記開口(16)内に残る空間に前記充填材料を導入するステップと、
前記充填材料を凝固させるステップとを含む、方法。
【請求項20】
前記プレート(14)の上層及び底層の少なくとも一方を覆って、樹脂(82、98)を被着させることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記充填材料及び前記樹脂が、同じ物質によって形成され、かつ同時に添加されることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも1つの固体層(94、96、104、106)が、前記樹脂上に添加されて、前記樹脂を覆いかつ上層及び/又は底層を形成することを特徴とする、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
前記上層及び前記底層がそれぞれ、前記樹脂にあまり接着しない加工シート(104、106)であり、前記加工シートがその後除去されることを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記上層及び前記底層がそれぞれ、前記製造されるカードの1つの層を形成し、前記固体層が、前記樹脂にしっかりと接着することを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記樹脂が、前記アセンブリに対して動く少なくとも1つのローラ(100、102)又はブレードを使用して広げられ、したがって硬化した後、前記樹脂が、ほぼ平坦な外面を有することを特徴とする、請求項19から24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
少なくとも1つのカードを製造する方法であって、
請求項15から18のいずれかに記載の中間生成物を作製するステップと、
前記中間生成物の上面及び底面のうちの少なくとも一方を覆って樹脂(92)を被着させるステップと、
前記中間生成物に被着させた樹脂で、非固体状態である前記樹脂に圧力をかけて、平坦な外面を有する少なくとも1つのカードを形成するステップであって、前記樹脂が、前記中間生成物の厚さのばらつきを補償する、ステップとを含む、方法。
【請求項27】
樹脂を被着させ、非固体状態の前記樹脂に圧力をかけ、かつ前記樹脂を凝固させるステップが、少なくとも2回連続して実施されることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記樹脂が、粘液状態で添加されることを特徴とする、請求項26又は27に記載の方法。
【請求項29】
前記被着させた樹脂が、前記樹脂にあまり接着しない少なくとも1つの加工シート(104、106)によって覆われ、前記樹脂が凝固した後、前記少なくとも1つの加工シートが除去されることを特徴とする、請求項26から28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
前記樹脂(92)上に少なくとも1つの固体外層(94、96)を添加する最終ステップが存在し、前記固体層が前記樹脂にしっかりと接着することを特徴とする、請求項26から29のいずれかに記載の方法。
【請求項1】
カードの製造中に製作されるアセンブリ(22、30、32、42、44、50、56、62、68、72)であって、各カードが電子モジュール(2)を含み、前記カードの製造が、少なくとも1つの少なくとも部分的に貫通した開口(16)を有するフレーム(14)と、前記プレートから電気的に独立しかつ前記少なくとも1つの開口内に少なくとも部分的に収容された少なくとも1つの電子モジュール(2)とを設けるステップを含み、前記電子モジュールの少なくとも片側に樹脂が添加される装置では、前記プレートが、前記電子モジュールのための位置決め構造を形成し、前記アセンブリが、前記プレートと前記少なくとも1つの電子モジュールとを含み、前記アセンブリが前記装置へ運ばれる前に、第1に前記樹脂が添加されるまで、そしてその後前記樹脂が添加されている間、前記プレートに対して実質上規定された位置内の前記開口内に前記少なくとも1つの電子モジュールを留めるのに十分に堅固な形で、前記プレートと前記少なくとも1つの電子モジュールが互いに組み合わされることを特徴とする、アセンブリ。
【請求項2】
前記開口内に空間が残り、前記プレートの少なくとも片側が開くように、各開口及び/又は前記開口内に位置する前記電子モジュールが配置され、前記カードの製造が、前記少なくとも1つの開口内の前記残っている空間に充填材料(82〜98)が導入されるステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ(22、30、32)。
【請求項3】
各開口(16)の周縁部で前記プレート(14)が、前記プレートの厚さより厚さが小さく、かつ前記開口内に配置された前記電子モジュールの縁部ゾーンに重なる、少なくとも1つの突出部分(18、18A、34)を有し、前記ゾーンが、前記電子モジュールを前記プレートに固定するように、前記突出部分に固定されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアセンブリ(22、30、32)。
【請求項4】
各電子モジュール(2)が、前記プレート(14)内の対応する開口(16)の周辺領域に重なる少なくとも1つの突出ゾーン(40)を有し、前記突出ゾーンが、前記電子モジュールを前記プレートに固定するように、前記周辺領域に接合されることを特徴とする、前記先行する請求項のいずれかに記載のアセンブリ(42)方法。
【請求項5】
前記周辺領域が、各開口の周縁部に作製されかつ厚さが前記プレート(14)の厚さより薄い中間段となる切欠き(38)によって形成されることを特徴とする、請求項4に記載のアセンブリ(42)。
【請求項6】
各開口が、前記開口内に配置された前記電子モジュール(2)に重なる前記プレートの交差ビーム(46)によって、2つの二次開口に分けられ、前記交差ビームが、前記電子モジュールを前記プレートに固定するように、前記電子モジュールに固定されることを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ(44)。
【請求項7】
前記交差ビームの厚さが前記プレートの厚さより薄いことを特徴とする、請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
各電子モジュール(2)が、接着ファスナによって前記フレームに組み合わされることを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ(50、56、62)。
【請求項9】
前記接着ファスナが、数片の接着ストリップ(52)又は接着ディスク(58)によって形成されることを特徴とする、請求項8に記載のアセンブリ(50、56)。
【請求項10】
前記接着取り付け具が、各開口(16)の周縁部に設けられた切欠き(60)内で前記プレートに固定されることを特徴とする、請求項9に記載のアセンブリ(56)。
【請求項11】
前記接着取り付け具が、前記プレート内に設けられた前記開口を通り、かつ前記開口内に配置された前記電子モジュール(2)を前記プレートに接続する、ワイヤ又は熱接着ストリップ(64)によって形成されることを特徴とする、請求項8に記載のアセンブリ(62)。
【請求項12】
前記プレート(14)内の開口内に配置された各電子モジュール(2)が、前記電子モジュールと前記プレートとの間に材料のブリッジとなる樹脂滴又は樹脂ストリップを介して、前記プレートに接続されることを特徴とする、請求項1に記載のアセンブリ(68、72)。
【請求項13】
前記電子モジュールと、前記電子モジュールを収容する前記対応する開口との間にスロット(26)が設けられ、前記スロットが、前記電子モジュールを前記プレートに固定する手段によって遮断されることを特徴とする、前記先行する請求項のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項14】
各電子モジュール(2)が、電子要素を備える基板(12)を有し、前記電子モジュールが、前記基板を介して前記プレートに組み合わされることを特徴とする、前記先行する請求項のいずれかに記載のアセンブリ。
【請求項15】
少なくとも1つの少なくとも部分的に貫通した開口(16)を有するプレート(14)と、前記少なくとも1つの開口内に少なくとも部分的に収容された少なくとも1つの電子モジュール(2)とを含む、請求項2又は請求項2に従属する請求項3から14のいずれかに記載のアセンブリ、及び前記少なくとも1つの開口内に残る空間の少なくとも大部分を充填する充填材料(82)によって、形成されることを特徴とする、前記カードの製造中に製作される中間生成物(80、86)。
【請求項16】
前記プレート(14)の上面及び底面(88、89)のうちの少なくとも一方を覆う樹脂(82)を含むことを特徴とする、請求項15に記載の中間生成物(86)。
【請求項17】
前記充填材料及び前記樹脂が、同じ物質によって形成されることを特徴とする、請求項16に記載の中間生成物。
【請求項18】
少なくとも1つの固体層(104、106)が前記樹脂を覆い、前記固体層が、前記樹脂(82)にあまり接着せずかつ前記カードの製造中に除去される加工シートを形成し、したがって、前記加工シートが、完成したカードに含まれないようにすることを特徴とする、請求項16又は17のいずれかに記載の中間生成物。
【請求項19】
中間生成物又は少なくとも1つのカードを製造する方法であって、
請求項2又は請求項2に従属する請求項3から14のいずれかに記載のアセンブリを作製するステップと、
充填材料(82、98)を添加し、かつ粘液状態で前記アセンブリの前記プレート(14)内の前記開口(16)内に残る空間に前記充填材料を導入するステップと、
前記充填材料を凝固させるステップとを含む、方法。
【請求項20】
前記プレート(14)の上層及び底層の少なくとも一方を覆って、樹脂(82、98)を被着させることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記充填材料及び前記樹脂が、同じ物質によって形成され、かつ同時に添加されることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
少なくとも1つの固体層(94、96、104、106)が、前記樹脂上に添加されて、前記樹脂を覆いかつ上層及び/又は底層を形成することを特徴とする、請求項20又は21に記載の方法。
【請求項23】
前記上層及び前記底層がそれぞれ、前記樹脂にあまり接着しない加工シート(104、106)であり、前記加工シートがその後除去されることを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記上層及び前記底層がそれぞれ、前記製造されるカードの1つの層を形成し、前記固体層が、前記樹脂にしっかりと接着することを特徴とする、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記樹脂が、前記アセンブリに対して動く少なくとも1つのローラ(100、102)又はブレードを使用して広げられ、したがって硬化した後、前記樹脂が、ほぼ平坦な外面を有することを特徴とする、請求項19から24のいずれかに記載の方法。
【請求項26】
少なくとも1つのカードを製造する方法であって、
請求項15から18のいずれかに記載の中間生成物を作製するステップと、
前記中間生成物の上面及び底面のうちの少なくとも一方を覆って樹脂(92)を被着させるステップと、
前記中間生成物に被着させた樹脂で、非固体状態である前記樹脂に圧力をかけて、平坦な外面を有する少なくとも1つのカードを形成するステップであって、前記樹脂が、前記中間生成物の厚さのばらつきを補償する、ステップとを含む、方法。
【請求項27】
樹脂を被着させ、非固体状態の前記樹脂に圧力をかけ、かつ前記樹脂を凝固させるステップが、少なくとも2回連続して実施されることを特徴とする、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記樹脂が、粘液状態で添加されることを特徴とする、請求項26又は27に記載の方法。
【請求項29】
前記被着させた樹脂が、前記樹脂にあまり接着しない少なくとも1つの加工シート(104、106)によって覆われ、前記樹脂が凝固した後、前記少なくとも1つの加工シートが除去されることを特徴とする、請求項26から28のいずれかに記載の方法。
【請求項30】
前記樹脂(92)上に少なくとも1つの固体外層(94、96)を添加する最終ステップが存在し、前記固体層が前記樹脂にしっかりと接着することを特徴とする、請求項26から29のいずれかに記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公表番号】特表2010−508169(P2010−508169A)
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515814(P2009−515814)
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【国際出願番号】PCT/EP2007/055530
【国際公開番号】WO2007/147729
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(508371895)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【国際出願番号】PCT/EP2007/055530
【国際公開番号】WO2007/147729
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(508371895)
【Fターム(参考)】
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