説明

尿管結石の破砕の際に気泡混濁空洞現象の制御を使用する装置および方法

多くの特徴のいくつかを含むことができる医療用画像処理および治療装置が提供される。本装置の1つの特徴は、本装置が尿管結石を破砕するように患者に砕石術治療を提供することができる点である。本装置の別の特徴は、本装置が尿管結石を浸食するように患者に組織破砕術治療を提供することができる点である。いくつかの実施形態では、医療用画像処理および治療装置は、治療中に患者内の尿管結石に目標を定め、それを追跡するように構成される。医療用画像処理および治療装置の使用に関する方法も対象とされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本出願は、2010年8月26日に出願した、「Devices and Methods for Using Controlled Bubble Cloud Cavitation in Fractionating Urinary Stones」という名称の米国特許出願第12/868,775号の優先権を主張するものであり、2009年8月26日に出願した、「Devices and Methods for Using Controlled Bubble Cloud Cavitation in Fractionating Kidney Stones」という名称の米国仮特許出願第61/237,011号の35U.S.C.119の下での利益を主張するものである。これらの出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
参照による組み込み
[0002]本明細書に述べる特許および特許出願を含む全ての文献は、各個々の文献が参照により組み込まれていることを具体的かつ個別に示した場合と同程度に、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0003】
[0003]本発明は、概略的には、尿管結石の超音波治療に関する。より具体的には、本発明は、尿管結石を破砕および浸食する砕石術および組織破砕術の組合せの使用に関する。
【背景技術】
【0004】
[0004]組織破砕術および砕石術は、人体外部から人体内部の目標組織に超音波パルスを集束させる、非侵襲的な組織除去理学療法である。組織破砕術は、微細気泡の空洞現象により組織を機械的に破壊し、砕石術は通常、音響衝撃波により尿管結石を破砕するのに使用される。
【0005】
[0005]組織破砕術は、外科手術または他の治療処置の一部としての、目標組織体積または組織に取り囲まれた包含物の音響空洞現象を介する機械的破壊である。組織破砕術は、周期的な空洞現象の空間的範囲を制御する音響および変換器走査パラメータの組全体が比較的狭い範囲内にあるとき、最も良く機能する。いずれかのパラメータの小さい変化は、継続中のプロセスの中断をもたらす可能性がある。
【0006】
[0006]組織破砕術は、次に大表面積集束型変換器を必要とする、高ピーク強度音響パルスを必要とする。これらの変換器は、砕石術に使用される変換器に極めて類似していることが多く、同じ周波数範囲で動作することが多い。主な相違点は、装置がどのように電気駆動されるかという点である。
【0007】
[0007]図1A乃至図1Bに示すように、組織破砕術パルスは(通常)、正弦波駆動電圧の少数の周期を含むが、砕石術は(大抵の場合)、その固有周波数で応答する変換器による単一の高電圧パルスにより駆動される。砕石術パルスは1周期のみであっても、その負圧段階長さは、組織破砕術パルスの全長さに等しいか、またはそれを上回り、数十マイクロ秒続く。この負圧段階は、気泡の発生および気泡の継続的な成長を可能にし、1mmまでのサイズの気泡を提供する。砕石術パルスは、衝撃波およびこれらの1mm気泡により発生する機械的応力を使用し、結石をより小さい破片まで破砕する。
【0008】
[0008]それと比較して、組織破砕術パルスの負および正の各周期は、気泡を成長および崩壊させ、次の周期は、同じプロセスを反復する。気泡の最大サイズは、約数十乃至数百ミクロンに達する。これらのミクロンサイズの気泡は、組織表面と相互作用して組織を機械的に破壊する。
【0009】
[0009]それに加えて、組織破砕術は、1秒当り数百乃至数千のパルス、すなわち100乃至1kHzパルス反復周波数を提供する。砕石術は、狭い範囲のパルス反復周波数(通常0.5乃至2Hzで、それは米国および欧州での現在の制限値であるが、4乃至5Hzまでのより高い制限値が企図されている)内でのみ良く機能する。パルス反復周波数が10乃至100Hzまで増大するとき、砕石術の有効性および効率が大幅に減少することを研究は示す。効率の低減は、mmサイズの気泡の数の増加により、衝撃波および他のエネルギーが結石に到達するのを防ぐ可能性がある。
【0010】
[0010]腎結石(尿管結石)の先行技術治療は、大きい治療面積を目標に定め、腎臓の相当な部分を網羅する、Dornier HM3などの初期世代の電気水圧点火ギャップ砕石装置を含んでいた。このため、治療成功率は、正確な画像案内を必要とせず高いものであったが、大きい集束体積内の腎臓組織に対する相当な損傷も起こった。続く砕石装置の開発は、集束体積を減少させることにより腎損傷を低減することに焦点を合わせられた。現在の第3世代の砕石装置のいくつかは、Richard Wolf Piezolith 3000などのピエゾ電気(PZT)変換器を使用する。PZT変換器は、小さい治療領域に超音波を集束させる。治療前および治療中に尿管結石を目標に定めるのに、X線透視法および超音波の画像処理を使用することができる。より小さい集束部のために、より新しい世代の砕石装置は、付随する組織損傷を低減したが、成功率は犠牲になった。目標設定の不正確性および腎臓の呼吸運動は、目標結石に直接衝撃を与えるパルスの一部を減少させる。
【0011】
[0011]組織破砕術は、集束型PZT変換器も使用するが、異なる駆動システムを有する。組織破砕術は、集束超音波の目標を結石とし、実時間で治療を監視するのに超音波画像処理を使用する。組織破砕術により発生する気泡混濁は、超音波画像の高エコー域を時間的に変化させるものとして示す。実時間案内により、結石の運動を追跡し、集束位置を調整し、したがって、さらに付随する組織損傷の可能性を低減することが可能になる。上述のように、砕石装置により発生する結石の破片は、1.0mm未満の直径の小さい顆粒から、1mmより大幅に大きい直径を有する巨視的破片まで様々である(図2Aに示す)が、組織破砕術は、結石を100μm未満の微細粒子まで浸食する(図2Bに示す)。表1は、組織破砕術および砕石術のパラメータを比較のために一覧表示する。
【0012】
【表1】

【0013】
[0012]衝撃波砕石術は、それが大多数の患者において静脈内鎮静法のみを必要とする、短時間(約30分)の外来患者処置であるという点において好ましい。術後の痛みは通常、1乃至2日内に消散する。尿管鏡検査および経皮的腎切石術は通常、全身麻酔を必要とする。尿管鏡検査は、外来患者処置であるが、患者は、治療後4乃至7日間、痛みおよび尿管ステントによる不快症状に苦しむことが多い。砕石術の欠点は、治療後4週間で約65%の完全排石率(経皮的および尿管鏡検査的処置を有する、90乃至95%の患者完全排石率と比較して)と、治療後に結石破片を通過させる必要性および時折起こる不快症状とを含む。さらに、衝撃波砕石術を使用して破砕された尿管結石は、数mmのサイズまで残り、結石が尿管を通過するのを困難にし、かつ痛みを伴わせる、鋭く、または鋸歯状の端部を含む可能性がある。
【発明の概要】
【0014】
[0013]いくつかの実施形態では、砕石術治療を目標に提供するように構成される第1の治療変換器と、組織破砕術治療を目標に提供するように構成される第2の治療変換器と、第1の治療変換器からの砕石術治療の提供と第2の治療変換器からの組織破砕術治療の提供との間を切り替えるように構成される制御システムとを含む、砕石術および組織破砕術システムが提供される。
【0015】
[0014]いくつかの実施形態では、第1の治療変換器は、約10乃至25MPaのピーク負圧および10MPaを上回るピーク正圧のパルス強度、1周期のパルス長さ、0.1%未満の使用率、および2Hz未満のパルス反復周波数を有する、約50KHzから5MHzの間の周波数で動作する音響パルスを印加するように構成される。
【0016】
[0015]他の実施形態では、 第2の治療変換器は、約8乃至40MPaのピーク負圧および10MPaを上回るピーク正圧のパルス強度、50周期よりも短いパルス長さ、5%未満の使用率、および5KHz未満のパルス反復周波数を有する、約50KHzから5MHzの間の周波数で動作する音響パルスを印加するように構成される。
【0017】
[0016]いくつかの実施形態では、砕石術および組織破砕術システムは、画像処理システムをさらに含む。いくつかの実施形態では、画像処理システムは、X線透視法画像処理システムを含む。他の実施形態では、画像処理システムは、超音波画像処理システムを含む。追加的な実施形態では、画像処理システムは、X線透視法および超音波結合画像処理システムを含む。画像処理システムは、患者内の尿管結石に目標を定め、それを追跡するように構成することができる。
【0018】
[0017]砕石術および組織破砕術システムの別の実施形態では、本システムは、砕石術治療および組織破砕術治療を目標に提供するように構成される多モード治療変換器と、多モード治療変換器からの砕石術治療の提供と多モード治療変換器からの組織破砕術治療の提供との間を切り替えるように構成される制御システムとを含む。
【0019】
[0018]いくつかの実施形態では、多モード治療変換器は、砕石術治療を目標に提供するために、約10乃至25MPaのピーク負圧および10MPaを上回るピーク正圧のパルス強度、1周期のパルス長さ、0.1%未満の使用率、および2Hz未満のパルス反復周波数を有する、約50KHzから5MHzの間の周波数で動作する音響パルスを印加するように構成される。
【0020】
[0019]他の実施形態では、多モード治療変換器は、組織破砕術治療を目標に提供するために、約8乃至40MPaのピーク負圧および10MPaを上回るピーク正圧のパルス強度、50周期よりも短いパルス長さ、5%未満の使用率、および5KHz未満のパルス反復周波数を有する、約50KHzから5MHzの間の周波数で動作する音響パルスを印加するように構成される。
【0021】
[0020]いくつかの実施形態では、砕石術および組織破砕術システムは、画像処理システムをさらに含む。いくつかの実施形態では、画像処理システムは、X線透視法画像処理システムを含む。他の実施形態では、画像処理システムは、超音波画像処理システムを含む。追加的な実施形態では、画像処理システムは、X線透視法および超音波結合画像処理システムを含む。画像処理システムは、患者内の尿管結石に目標を定め、それを追跡するように構成することができる。
【0022】
[0021]気泡混濁を発生させるのに組織破砕術治療を適用するステップと、気泡混濁を尿管結石上に配置するステップと、衝撃波を発生させ、尿管結石を微視的な尿管結石粒子まで破砕するのに砕石術治療を適用するステップと、微視的な尿管結石粒子を浸食するのに微視的な尿管結石粒子に組織破砕術治療を適用するステップとを含む、尿管結石を治療する方法も提供される。
【0023】
[0022]いくつかの実施形態では、配置ステップは、画像処理案内の下で気泡混濁を尿管結石上に配置するステップをさらに含む。他の実施形態では、配置ステップは、超音波画像処理案内の下で気泡混濁を尿管結石上に配置するステップをさらに含む。追加的なステップでは、配置ステップは、X線透視法および超音波画像処理案内の下で気泡混濁を尿管結石上に配置するステップをさらに含む。
【0024】
[0023]いくつかの実施形態では、組織破砕術治療を適用するステップは、多モード変換器により組織破砕術治療を適用するステップを含む。他の実施形態では、砕石術治療を適用するステップは、多モード変換器により砕石術治療を適用するステップを含む。
【0025】
[0024]一実施形態では、組織破砕術治療を適用するステップは、第1のパルス反復周波数で組織破砕術治療を適用するステップを含み、砕石術治療を適用するステップは、第2のパルス反復周波数で砕石術治療を適用するステップを含み、本方法は、第1および第2のパルス反復率をほぼ変化させることなく組織破砕術治療および砕石術治療を交互に行うステップをさらに含む。
【0026】
[0025]第1の砕石術パルスを目標組織に提供するステップと、第1の砕石術パルスの後に連続する組織破砕術パルスを目標組織に提供するステップと、連続する組織破砕術パルスの後に第2の砕石術パルスを目標組織に提供するステップと含む、目標組織を治療する別の方法が提供され、第1および第2の砕石術パルスは、パルス反復周波数により時間的に分離される。いくつかの実施形態では、目標組織は尿管結石である。
【0027】
[0026]いくつかの実施形態では、本方法は、空洞現象を抑制するのに、第1の砕石術パルスを目標組織に提供する直前に、連続する組織破砕術パルスを提供するステップをさらに含む。追加的な実施形態では、本方法は、空洞現象を抑制するのに、第2の砕石術パルスを目標組織に提供する直前に、連続する組織破砕術パルスを提供するステップをさらに含む。
【0028】
[0027]いくつかの実施形態では、本方法は、目標組織の外側の空洞現象を抑制しながら、空洞現象を目標組織内に起こすのに、空間的に変化する空洞現象抑制組織破砕術領域を提供するステップをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】[0028]図1Aは、通常の組織破砕術パルスを示すグラフである。図1Bは、通常の砕石術パルスを示すグラフである。
【図2】[0029]図2Aは、組織破砕術治療により浸食された尿管結石を示す写真である。[0030]図2Bは、砕石術治療により破砕された尿管結石を示す写真である。
【図3】[0031]砕石術および組織破砕術システムの一実施形態を示す図である。
【図4】[0032]砕石術および組織破砕術システムの概略図である。
【図5】[0033]組織破砕術治療と交互に行われる砕石術治療のパルス列を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[0034]組織を画像処理するのに加えて、超音波技術は、組織を治療および破壊するのに使用されることが増えている。組織破砕術などの医学的用途では、組織内に空洞現象用の微細気泡を形成し、組織を機械的に破砕および破壊するのに、超音波パルスが使用される。砕石術処置では、尿管結石をより小さい破片まで破砕する音響衝撃波を形成するのに、超音波パルスが使用される。尿管結石を破砕するのに砕石術を使用するとき、快適に通過させるのに十分に小さく、かつ滑らかなサイズまで結石を破砕することができないことと、患者内の結石を可視化および追跡することとを含む、特定の課題が生じる。本発明は、特に、単一の処置における組織破砕術および砕石術治療の組合せにより、尿管結石、または、限定はされないが、胆石などの胆管結石を含む他の結石を治療する装置および方法のいくつかの実施形態を述べる。
【0031】
[0035]砕石術と組織破砕術との間の相違にもかかわらず、関連する変換器の開口部サイズ、集束特性、およびピエゾ電気材料は、両タイプの治療において同様である。したがって、組織破砕術モードおよび砕石術モードのどちらにも、単一の変換器を駆動することができる。この2重モード組織破砕術および砕石術システムは、尿管結石に苦しむ患者内の尿管結石を治療し、破砕し、分解するように構成することができる。
【0032】
[0036]いくつかの実施形態では、多モード砕石術および組織破砕術装置は、砕石術衝撃波モード(Lモード)から組織破砕術「軟」浸食モード(Hモード)にほぼ瞬間的に(電子的速度で)変化するように構成される。2重モード砕石術および組織破砕術システムの主な利点は、(1)Lモードで尿管結石をより小さい砂利状の破片まで迅速に破砕し、砕石術破片の大幅に増大した表面積のために、Hモード浸食(浸食は効果的な表面現象である)により、より迅速にサイズを低減することができる能力と、(2)砕石術気泡混濁を使用することによる容易な画像案内および最初の集束目標設定である。
【0033】
[0037]砕石術と組織破砕術との間の相違にもかかわらず、各システムに必要な変換器の開口部サイズ、集束特性、およびピエゾ電気材料は、同様である。これらの変換器を駆動するのに必要な回路および発生器は、HモードおよびLモードのどちらでも単一の変換器を駆動するように構成することができ、またはその代わりに、別個のHモード変換器およびLモード変換器を駆動するように構成することができる。
【0034】
[0038]図3は、治療変換器302、治療変換器304、画像処理システム306、制御システム308、表示装置310、および患者支持部312を含む砕石術および組織破砕術結合システム300を示す。一実施形態では、治療変換器302は、Lモードで動作し、砕石術治療を目標に提供するように構成される砕石術変換器とすることができ、治療変換器304は、Hモードで動作し、組織破砕術治療を目標に提供するように構成される組織破砕術変換器とすることができる。別の実施形態では、砕石術および組織破砕術結合システムは、第2の治療変換器304を必要とすることなく、砕石術治療および組織破砕術治療のどちらも提供するように構成される、治療変換器302などの単一の変換器のみを含むことができる。治療変換器302および304は、それぞれの砕石術および組織破砕術集束部の機械的または電気機械的操縦により単一の集束部を有することができる。あるいは、治療変換器は、集束点の電気的操縦を提供する位相配列を含むことができる。組織破砕術変換器は、超音波周波数の高電圧電気信号で脈動されるピエゾ電気セラミック材料から製作することができる。砕石術変換器は、ピエゾ電気セラミック材料から製作することができ、または、例えば、磁気抵抗磁気変換器もしくは点火ギャップ変換器とすることができる。
【0035】
[0039]いくつかの実施形態では、組織破砕術変換器は、約8乃至40MPaのピーク負圧および10MPaを上回るピーク正圧のパルス強度、50周期よりも短いパルス長さ、約0.1%から5%の間でいくつかの実施形態では5%未満の使用率、および5KHz未満のパルス反復周波数を有する、約50KHzから5MHzの間の周波数で動作する音響パルスを印加することができる。他の実施形態では、砕石術変換器は、約10乃至25MPaのピーク負圧および10MPaを上回るピーク正圧のパルス強度、1周期のパルス長さ、0.1%未満の使用率、および2Hz未満のパルス反復周波数を有する、約50KHzから5MHzの間の周波数で動作する音響パルスを印加することができる。
【0036】
[0040]画像処理システム306は、LモードおよびHモード治療中に患者の実時間画像処理案内を提供することができる。図3の実施形態では、画像処理システム306は、超音波およびX線透視法のCアーム画像処理システムを含む。しかし、Cアーム画像処理解決手段のサイズおよび費用のために、他の実施形態では、画像処理システムは、高解像度超音波画像処理システムを含む可能性がある。超音波画像処理システムが使用されるとき、超音波画像処理システムは、治療変換器302および304から分離することができる。あるいは、いくつかの実施形態では、超音波画像処理システムは、治療変換器302および304の上またはその内部に配置することができる。画像処理システム306からの実時間画像処理は、電子表示装置またはグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を含むことができる表示装置310上に表示することができる。いくつかの実施形態では、表示装置は、治療変換器302および304のどちらからの治療も同時に可視化し、したがって、X線透視法および超音波の画像を重ね合せ、またはそれらを結合し、画像計画および治療追跡を最適化する能力を有することができる。治療変換器302および304ならびに画像処理システム306は、図3に示すように、単一ユニットとして共に一体化され、患者支持部312上に横たわる患者の画像処理および治療を可能にすることができる。
【0037】
[0041]制御システム308は、LモードおよびHモードのどちらにおいても治療変換器302および304を駆動するのに必要な全ての必要な駆動電子機器および信号発生器を含むことができる。例えば、制御システム308の駆動電子機器および信号発生器は、Hモード変換器およびLモード変換器のどちらに関しても以上の表1に述べたパラメータに応じて治療変換器302および/または304を駆動するように構成されるべきである。制御システム308は、LモードとHモードとの間のシステムの動作を瞬間的に切り換え、またはHモードおよびLモードの同時動作を可能にするように構成される切換機構を含むことができる。制御システム308は、手術計画に応じて、治療パラメータを設定し、画像処理情報を受け取り、それを処理し、LモードおよびHモード治療を指示するように構成されるCPUまたはコンピュータをさらに含むことができる。治療変換器駆動電子機器は、空洞現象を抑制および促進することにより、砕石術パルスを最適化する組織破砕術パルスに加えて、両タイプのパルスをパルス列として発生させるように構成することができる。1つの治療変換器は、空洞現象を抑制し、それにより、目標領域の外側の組織の能動的保護を提供するように目標の外側に集束させる能力を有することができる。この技術は、2008年5月15日に出願した、「Pulsed Cavitational Ultrasound Therapy」という名称の米国特許出願第12/121,001号により十分に述べられている。
【0038】
[0042]図4は、図3のシステムの追加的な詳細図を示す概略図である。図4の砕石術および組織破砕術システム400は、治療変換器402、画像処理システム406、任意の超音波画像処理探針407、Hモード駆動システム414、Lモード駆動システム416、および物理的または電子的制御スイッチとすることができる切換機構418を含むことができる。図4では、治療変換器402は、図3の治療変換器302および304を表すことができ、またはその代わりに、HモードパルスおよびLモードパルスのどちらも可能な単一の治療変換器を表すことができる。図4の砕石術および組織破砕術システム400は、HモードパルスおよびLモードパルスの時分割多重化の無限の範囲の可能性を許容する電子制御スイッチ418により、Hモード駆動システム414と、Lモード駆動システム416との間のほぼ瞬間的な切換えを可能にする。
【0039】
[0043]ここで、本明細書に述べるシステムなどの砕石術および組織破砕術システムを使用する方法を述べる。腎結石を有する患者を治療する理学療法の選択は、結石サイズ、結石位置、解剖学的因子、患者因子、および患者の優先項目に依存する。通常、最大寸法で2cm未満のサイズを有する尿管または腎臓内の結石に関して、衝撃波砕石術および尿管鏡検査は、第1の治療選択肢である。腎臓内の結石(具体的には腎臓の下部支柱内にある結石)に関して、経皮的腎切石術も、極めて侵襲的な処置であるが、適切な選択肢とすることができる。衝撃波砕石術は、これらの結石を処理する主な理学療法であったが、尿管鏡検査機器および技術の進歩が、尿管鏡検査を衝撃波砕石術と同じ位置に置き、尿管鏡検査が、多くの研究医療センタの好ましい第一選択療法となるようにした。
【0040】
[0044]砕石術治療を上回る組織破砕術治療の主な利点は、砕石術と比較して均一な微視的サイズの縮小した結石粒子である。Lモード治療を介して十分小さい破片まで破砕されないいくつかの結石が尿管を通過するのに、このことは重大である可能性がある。ある場合には、第1にLモードが最良の手法である可能性があり(破片が容易に通過する場所内のより硬質の結石)、ある場合には、第1にHモードが最良の手法である可能性がある(より軟質のより容易に浸食される結石)。いくつかの場合は、そうしたシステムを用いた臨床および実験的経験により決定される最適な用途を有する各システムの組合せを必要とする可能性がある。それに加えて、砕石術処置可視化は通常、困難な課題であり、X線透視法Cアームなどの大きく高価な画像処理装置を必要とする。しかし、組織破砕術Hモードパルスにより形成された空洞現象気泡混濁は、超音波画像処理の下で実時間に容易に見ることができる。したがって、Hモード気泡混濁を結石上に配置することにより、尿管結石を可視化し、それを目標に定め、次に結石を破砕するのに気泡混濁の位置に向かってLモード衝撃波を集束させることができる可能性がある。
【0041】
[0045]したがって、再び図3乃至図4を参照すれば、砕石術および組織破砕術システム(例えば、図3/4の砕石術および組織破砕術システム300/400)により尿管結石を治療する1つの方法は、患者支持部(例えば、図3の患者支持部312)上の患者を配置するステップと、画像処理システム(例えば、図3の画像処理システム306)により患者の画像処理を行うステップとを含むことができる。画像処理システムは、例えば、超音波画像処理システム、またはX線透視法画像処理システムとすることができる。本方法は、画像処理システムにより患者内の1つの結石または複数の結石を目標に定めるステップを含むことができる。次に、本方法は、尿管結石にHモード治療変換器(例えば、図3の治療変換器304)を集束させるステップと、超音波画像案内の下で結石上に気泡混濁を発生させるステップとを含むことができる。組織破砕術気泡混濁は、大幅に増感した後方散乱領域として視覚的表示装置(例えば、図3の表示装置310)上に可視化することができる。
【0042】
[0046]次に、砕石術および組織破砕術システムは、切換機構(例えば、図4の切換機構418)によりLモードに切り換えられ、尿管結石に1つの衝撃波または複数の衝撃波を提供し、結石を微視的に破砕することができる。Hモードに再び切り換え、画像処理案内の下でHモード気泡混濁を可視化することにより、集束位置および尿管結石に対するその関係の確認を完了することができる。さらに、Hモード気泡混濁は、元の尿管結石と比較して複数の破砕された結石粒子の表面積の増大のために、微視的尿管結石粒子を浸食し続けることができる。組織破砕術治療は、破片が尿管を通過することを妨げる可能性がある、鋭い角部、端部、または長尺寸法を除去することにより、これらの破片の通過を可能にするために、(浸食により)砕石術破片を滑らかにするように機能することができる。
【0043】
[0047]したがって、動作のLモードおよびHモードは、(Lモードパルスにより)尿管結石を微視的粒子まで破砕し、続いて、(Hモードパルスにより)微視的粒子を微粉まで浸食するように切り換えることができる。砕石術衝撃波が目標結石の最初の粗分割を起こす際に効率的であり、それが続く組織破砕術浸食の表面積および反復率を大幅に増大させるとき、組織破砕術および砕石術は自然に相補的となる。元の尿管結石の実位置は、画像分析により追跡(例えば、結石自体の視覚的追跡またはスペックル追跡)することができるので、砕石術および組織破砕術システムは、腎臓の運動を許容することができ、集束部を追跡目標体積上に連続的に再配置することができる。目標位置における組織破砕術気泡混濁の可視化は、適切な目標設定を確認することができる。
【0044】
[0048]いくつかの方法実施形態では、尿管結石は、組織破砕術Hモードパルスのみで治療することができる。したがって、組織破砕術音列が、結石の浸食を起こすように結石に直接印加され、患者が無痛で通過させ、スタインストラッセ(尿管内の複数の閉塞破片)の危険を除去することができる、直径100μm未満の極めて微細な細片粒子を形成することができる。依然として図3乃至図4を参照すれば、砕石術および組織破砕術システム(例えば、図3/4の砕石術および組織破砕術システム300/400)により尿管結石を治療する別の方法は、患者支持部(例えば、図3の患者支持部312)上に患者を配置するステップと、画像処理システム(例えば、図3の画像処理システム306)により患者の画像処理を行うステップとを含むことができる。本方法は、画像処理システムにより患者内の1つの結石または複数の結石を目標に定めるステップをさらに含むことができる。次に、本方法は、尿管結石にHモード治療変換器(例えば、図3の治療変換器304)を集束させるステップと、超音波画像案内の下で結石上に気泡混濁を発生させるステップとを含むことができる。組織破砕術気泡混濁は、大幅に増感した後方散乱領域として視覚的表示装置(例えば、図3の表示装置310)上に可視化することができる。本方法は、結石を直径100μm未満のサイズを有する微細粒子まで浸食するように尿管結石に組織破砕術治療を適用するステップをさらに含むことができる。
【0045】
[0049]尿管結石を治療する方法の代替的な実施形態は、結石を破砕する高周波数(約1MHzである可能性が高い)のLモード、および全結石領域を網羅し、結石表面積の増大が増大した表面に基づく浸食に使用可能であることを確実にする低周波数(約500Khz)のHモードなどの追加的な最適化用の多周波数システムを含むことができる。ここで、図5を参照すれば、Lモードパルス520は通常、約2Hz(1秒当り2パルス)の最大パルス反復周波数(PRF)を有し、Lモードパルスは通常、100マイクロ秒未満の長さであるので、Lモード治療中の大部分の時間は、Hモードパルス522を利用することができる。いくつかの実施形態では、Lモードパルスは、約5Hzの最大PRFを有することができる。HモードPRFは、1kHz以上とすることができるので、Hモードパルス522およびLモードパルス520は、図5に示すように、互いにPRFをほとんど減少させることなく、時間的に適切に交互に行われながら互いに進行することができる。したがって、尿管結石治療中、Lモードパルスは、大きい尿管結石を破片まで破砕し、Hモード用に結石表面積を増大させることができ、次に、Hモードは、Lモードと時間共有することにより、PRFをほとんど減少させることなく進行することができる。Hモードは、その集束領域内の破片を捕捉することができる点に留意されたい。このHモードは、全ての破片を次に捕捉領域から逃げる極めて小さい粒子に浸食するまで、Lモード破片を捕捉することを可能にすることができる。
【0046】
[0050]このLモードおよびHモードを交互に行う技術は、尿管結石を治療するのに使用することができる。したがって、再び図3乃至図5を参照すれば、砕石術および組織破砕術システム(例えば、図3/4の砕石術および組織破砕術システム300/400)により尿管結石を治療する1つの方法は、患者支持部(例えば、図3の患者支持部312)上に患者を配置するステップと、画像処理システム(例えば、図3の画像処理システム306)により患者の画像処理を行うステップとを含むことができる。画像処理システムは、例えば、超音波画像処理システム、またはX線透視法画像処理システムとすることができる。本方法は、画像処理システムにより患者内の1つの結石または複数の結石を目標に定めるステップを含むことができる。次に、本方法は、尿管結石にHモード治療変換器(例えば、図3の治療変換器304)を集束させるステップと、超音波画像案内の下で結石上に気泡混濁を発生させるステップとを含むことができる。組織破砕術気泡混濁は、超音波画像案内の下で大幅に増感した後方散乱領域として視覚的表示装置(例えば、図3の表示装置310)上に可視化することができる。気泡混濁は、X線透視法画像処理のみの下で画像処理を行うことができないので、超音波画像処理が使用されないとき、治療変換器の幾何学的集束部(例えば、気泡混濁の予想位置)を目標尿管結石上に配置することにより、結石に目標を定めることができる。
【0047】
[0051]次に、砕石術および組織破砕術システムは、Lモードパルスを発生させ、尿管結石に衝撃波を提供し、結石を微視的に破砕することができる。Lモードパルスは通常、2Hz以下(ただし5Hz以下の可能性もある)のPRFを有するので、続くLモードパルスとの間の時間は、通常5kHz以下のPRFを有するHモードパルスを印加するのに使用することができる。したがって、治療の方法は、尿管結石を破砕するのにLモードパルスを結石に提供するステップと、連続するHモードパルスを尿管結石に提供するのにHモード動作に瞬間的に切り換えるステップと、別の砕石術衝撃波を(1つまたは複数の)結石に提供するのに再び瞬間的にLモードに切り換えるステップとを含むことができる。上述のように、Hモードに切り換え、画像処理案内の下でHモード気泡混濁を可視化することにより、結石位置の確認を完了することができる。
【0048】
[0052]組織破砕術は、空洞現象環境の制御を通して結石の衝撃波(砕石術)破砕を向上させるのに使用することができる。組織破砕術は、空洞現象環境を制御して、適切な時刻に空洞現象を促進および抑制するのに使用することができる。例えば、組織破砕術は、空洞現象を抑制し、より高い砕石術衝撃波反復率における有効性を改善するのに使用することができる。それに加えて、組織破砕術は、健康組織における空洞現象を抑制し、より高い砕石術衝撃波反復率を可能にするのに使用することができる。ここで、砕石術の高反復率(>2Hz)は、続く衝撃波と干渉するプロセス(空洞現象)中に形成される微細気泡の残留により制限される。一部の空洞現象は完全な破砕に必要であるので、空洞現象の単純な抑制は、破砕全体を改善しない。空洞現象を抑制するのに砕石術衝撃波の到着の直前に適用される時間変化する組織破砕術列と、それに続く砕石装置波(ポンプのように機能する)の伸張部分中の促進列は、破砕の両方法を最大化することができる。この技術は、衝撃波の効率および使用することができる反復率を大幅に増大させ、困難な尿管結石でも、より完全な破砕を可能にすることができる。
【0049】
[0053]空洞現象抑制組織破砕術音列は、高容量および高反復率の衝撃波用途の間の付随する組織損傷を低減するのに使用することができる。衝撃波高反復率または衝撃波高容量が企図され、治療の完全性および有効性を制限するとき、損傷の危険が増大することを研究は示した。空間的に変化する空洞現象抑制組織破砕術領域は、目標領域の外側の空洞現象を抑制しながら、空洞現象を目標領域内に起こすことができる。この技術は、より完全な破砕のために衝撃波高容量または高反復率が使用されるとき、結石表面上への必要な空洞現象を可能にしながら、衝撃波からの付随する損傷を除去するのに使用することができる。したがって、組織を治療する方法は、目標組織を治療するのに目標組織に砕石術治療を提供するステップと、目標組織の外側の空洞現象を抑制しながら、空洞現象を目標組織内に起こすのに、空間的に変化する組織破砕術治療を提供するステップとを含むことができる。
【0050】
[0054]本発明に関連する追加的な詳細に関して、材料および製造技術は、当業者のレベル内で使用することができる。同じことが、本発明の方法に基づく態様に関して、通常または論理的に使用される追加的な機能において当てはまる。さらに、上述の発明の変形の任意のどんな特徴も、独立に、または本明細書に述べた特徴の1つもしくは複数を組み合わせて記載し、主張することができることが企図される。同様に、単数の項目への言及は、複数の同じ項目が存在する可能性を含む。より具体的には、本明細書および添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「and」、「said」、および「the」は、文脈が特段、明白に示していなければ、複数の対象を含む。特許請求の範囲が、任意選択要素を除外するように記載することができることにさらに留意されたい。したがって、この記述は、特許請求の範囲構成要素の記述、または「否定的な」制限の使用と組み合わせた「solely」、「only」などのそうした排他的な用語の使用を前提として機能するものとする。特段、本明細書に規定していなければ、本明細書に使用される全ての技術的および科学的な用語は、本発明が属する技術の当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。本発明の範囲は、本明細書によってではなく、むしろ、使用される特許請求の範囲の項目の明白な意味によってのみ限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
砕石術および組織破砕術システムにおいて、
砕石術治療を目標に提供するように構成された第1の治療変換器と、
組織破砕術治療を前記目標に提供するように構成された第2の治療変換器と、
前記第1の治療変換器からの砕石術治療の提供と前記第2の治療変換器からの組織破砕術治療の提供との間を切り替えるように構成された制御システムとを含む、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項2】
請求項1に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記第1の治療変換器は、約10乃至25MPaのピーク負圧および10MPaを上回るピーク正圧のパルス強度、1周期のパルス長さ、0.1%未満の使用率、および2Hz未満のパルス反復周波数を有する、約50KHzから5MHzの間の周波数で動作する音響パルスを印加するように構成された、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項3】
請求項1に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記第2の治療変換器は、約8乃至40MPaのピーク負圧および10MPaを上回るピーク正圧のパルス強度、50周期よりも短いパルス長さ、5%未満の使用率、および5KHz未満のパルス反復周波数を有する、約50KHzから5MHzの間の周波数で動作する音響パルスを印加するように構成された、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項4】
請求項1に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
画像処理システムをさらに含む、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項5】
請求項4に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記画像処理システムは、X線透視法画像処理システムを含む、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項6】
請求項4に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記画像処理システムは、超音波画像処理システムを含む、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項7】
請求項4に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記画像処理システムは、X線透視法および超音波結合画像処理システムを含む、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項8】
請求項4に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記画像処理システムは、患者内の尿管結石に目標を定め、それを追跡するように構成された、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項9】
砕石術および組織破砕術システムにおいて、
砕石術治療および組織破砕術治療を目標に提供するように構成された多モード治療変換器と、
前記多モード治療変換器からの砕石術治療の提供と前記多モード治療変換器からの組織破砕術治療の提供との間を切り替えるように構成された制御システムとを含む、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項10】
請求項9に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記多モード治療変換器は、砕石術治療を前記目標に提供するために、約10乃至25MPaのピーク負圧および10MPaを上回るピーク正圧のパルス強度、1周期のパルス長さ、0.1%未満の使用率、および2Hz未満のパルス反復周波数を有する、約50KHzから5MHzの間の周波数で動作する音響パルスを印加するように構成された、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項11】
請求項9に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記多モード治療変換器は、組織破砕術治療を前記目標に提供するために、約8乃至40MPaのピーク負圧および10MPaを上回るピーク正圧のパルス強度、50周期よりも短いパルス長さ、5%未満の使用率、および5KHz未満のパルス反復周波数を有する、約50KHzから5MHzの間の周波数で動作する音響パルスを印加するように構成される、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項12】
請求項9に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
画像処理システムをさらに含む、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項13】
請求項12に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記画像処理システムは、X線透視法画像処理システムを含む、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項14】
請求項12に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記画像処理システムは、超音波画像処理システムを含む、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項15】
請求項12に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記画像処理システムは、X線透視法および超音波結合画像処理システムを含む、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項16】
請求項12に記載の砕石術および組織破砕術システムにおいて、
前記画像処理システムは、患者内の尿管結石に目標を定め、それを追跡するように構成される、砕石術および組織破砕術システム。
【請求項17】
尿管結石を治療する方法において、
気泡混濁を発生させるのに組織破砕術治療を適用するステップと、
前記気泡混濁を尿管結石上に配置するステップと、
衝撃波を発生させて、前記尿管結石を微視的な尿管結石粒子まで破砕するのに砕石術治療を適用するステップと、
前記微視的な尿管結石粒子を浸食するのに前記微視的な尿管結石粒子に組織破砕術治療を適用するステップとを含む、尿管結石を治療する方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法において、
前記配置ステップは、画像処理案内の下で前記気泡混濁を前記尿管結石上に配置するステップをさらに含む、方法。
【請求項19】
請求項17に記載の方法において、
前記配置ステップは、超音波画像処理案内の下で前記気泡混濁を前記尿管結石上に配置するステップをさらに含む、方法。
【請求項20】
請求項17に記載の方法において、
前記配置ステップは、X線透視法画像処理案内および超音波画像処理案内の下で前記気泡混濁を前記尿管結石上に配置するステップをさらに含む、方法。
【請求項21】
請求項17に記載の方法において、
前記組織破砕術治療を適用するステップは、多モード変換器により組織破砕術治療を適用するステップを含む、方法。
【請求項22】
請求項21に記載の方法において、
前記砕石術治療を適用するステップは、前記多モード変換器により砕石術治療を適用するステップを含む、方法。
【請求項23】
請求項17に記載の方法において、
前記組織破砕術治療を適用するステップは、第1のパルス反復周波数で組織破砕術治療を適用するステップを含み、前記砕石術治療を適用するステップは、第2のパルス反復周波数で砕石術治療を適用するステップを含み、前記方法は、前記第1および第2のパルス反復率をほぼ変化させることなく組織破砕術治療および砕石術治療を交互に行うステップをさらに含む、方法。
【請求項24】
前記目標組織を治療する方法において、
第1の砕石術パルスを目標組織に提供するステップと、
前記第1の砕石術パルスの後に連続する組織破砕術パルスを前記目標組織に提供するステップと、
前記連続する組織破砕術パルスの後に第2の砕石術パルスを前記目標組織に提供するステップと含み、
前記第1および第2の砕石術パルスは、パルス反復周波数により時間的に分離される、方法。
【請求項25】
請求項24に記載の方法において、
前記目標組織は尿管結石である、方法。
【請求項26】
請求項24に記載の方法において、
空洞現象を抑制するのに、前記第1の砕石術パルスを前記目標組織に提供する直前に、連続する組織破砕術パルスを提供するステップをさらに含む、方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法において、
空洞現象を抑制するのに、前記第2の砕石術パルスを前記目標組織に提供する直前に、連続する組織破砕術パルスを提供するステップをさらに含む、方法。
【請求項28】
請求項24に記載の方法において、
前記目標組織の外側の空洞現象を抑制しながら、空洞現象を目標組織内に起こすのに、空間的に変化する空洞現象抑制組織破砕術領域を提供するステップをさらに含む、方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−503005(P2013−503005A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−526985(P2012−526985)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/046810
【国際公開番号】WO2011/028609
【国際公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(504332090)リージェンツ オブ ザ ユニバーシティー オブ ミシガン (5)
【出願人】(512034863)ヒストソニックス,インコーポレーテッド (3)
【Fターム(参考)】