説明

屋内コンテキスト情報を送信するための方法および装置

本明細書に開示した対象は、モバイル機器の位置に関する屋内コンテキスト情報を決定するためのシステムおよび方法に関する。屋内コンテキスト情報は、モバイル機器またはネットワーク要素によって、屋内環境内のモバイル機器の位置の推定を取得するために利用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
米国特許法第119条に基づく優先権の主張
本出願は、米国特許法第119条に基づいて、2009年10月12日に出願された米国仮出願第61/250,867号「Delivery of Location Specific Indoor Context Information in SUPL」、および2009年10月13日に出願された米国仮出願第61/251,033号「Delivery of Location Specific Indoor Context Information in SUPL」に対する優先権を主張する。両仮出願は本出願の譲受人に譲渡され、その内容を参照により本明細書に組み込む。
【背景技術】
【0002】
本明細書に開示した対象は、屋内コンテキスト情報をモバイル機器に送信することに関する。
【0003】
オープンモバイルアライアンス(OMA)によって作成されたセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)仕様により、クライアントアプリケーション、たとえばSUPLエージェントは、無線端末、たとえばSUPL対応端末(SET)の地理的位置を取得することができる。また、SUPL仕様により、SETはそれ自体の位置および他のSETの位置を取得し、その位置を選択されたSUPLエージェントに転送することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
SUPLに準拠したシステムでは、SETが屋外環境におけるそれ自体の位置を決定または取得することができる。たとえば、SETは衛星測位システム(SPS)からナビゲーション信号を受信でき、また、3つ以上の衛星からナビゲーション信号を受信すると、それ自体の位置または場所を三角測量できる。しかし、いくつかの屋内環境では、SETがそれ自体の位置または場所を三角測量することができるようなナビゲーション信号が利用可能でない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ある態様は、モバイル機器によって受信された1つまたは複数の信号に少なくとも部分的に基づいてモバイル機器の位置に関する情報を決定するステップと、モバイル機器によってモバイル機器の位置に関する情報を1つまたは複数のネットワーク要素に送信するステップと、モバイル機器の位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を1つまたは複数のネットワーク要素からモバイル機器によって受信するステップと、モバイル機器の位置に関する情報および屋内コンテキスト情報に関する情報に少なくとも部分的に基づいてモバイル機器の位置の推定を取得するステップとを含む方法に存在し得る。
【0006】
他の態様は、1つまたは複数の第1の無線信号を受信するための受信機と、1つまたは複数の第2の無線信号を送信するための送信機と、1つまたは複数の第1の無線信号に少なくとも部分的に基づいて装置の位置に関する情報を決定し、モバイル機器の位置に関する情報の1つまたは複数のネットワーク要素への送信を開始し、1つまたは複数のネットワーク要素から受信した屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を処理し、屋内コンテキスト情報に関する情報が装置の位置に関する情報に少なくとも部分的に基づくものであり、装置の位置に関する情報および屋内コンテキスト情報に関する情報に少なくとも部分的に基づいて装置の位置の推定を取得するためのプロセッサとを備える装置に存在し得る。
【0007】
他の態様は、装置によって受信された1つまたは複数の信号に少なくとも部分的に基づいて装置の位置に関する情報を決定するための手段と、装置によって装置の位置に関する情報を1つまたは複数のネットワーク要素に送信するための手段と、装置の位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を1つまたは複数のネットワーク要素から装置によって受信するための手段と、装置の位置に関する情報および屋内コンテキスト情報に関する情報に少なくとも部分的に基づいて装置の位置の推定を取得するための手段とを備える装置に存在し得る。
【0008】
他の態様は、モバイル機器によって受信された1つまたは複数の信号に少なくとも部分的に基づいてモバイル機器の位置に関する情報を決定し、モバイル機器によって、モバイル機器の位置に関する情報の1つまたは複数のネットワーク要素への送信を開始し、1つまたは複数のネットワーク要素から受信した屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を処理し、屋内コンテキスト情報に関する情報がモバイル機器の位置に関する情報に少なくとも部分的に基づくものであり、モバイル機器の位置に関する情報および屋内コンテキスト情報に関する情報に少なくとも部分的に基づいてモバイル機器の位置の推定を取得するために、専用装置によって実行可能な機械可読命令を備える記憶メディアを備える製品に存在し得る。
【0009】
他の態様は、モバイル機器によって送信された信号をネットワーク要素によって受信するステップであって、信号が屋内環境内のモバイル機器の位置に関する情報を含む、ステップと、ネットワーク要素によって、モバイル機器の位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を決定するステップと、モバイル機器の位置に関する情報および屋内コンテキスト情報に関する情報に少なくとも部分的に基づいてモバイル機器の位置を推定するステップと、モバイル機器の位置に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の位置ベースのサービスを実行するステップとを含む方法に存在し得る。
【0010】
他の態様は、1つまたは複数の信号を受信するためのトランシーバと、1つまたは複数の信号に少なくとも部分的に基づいて屋内環境内に位置するモバイル機器の位置に関する情報を決定し、モバイル機器の位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を決定し、モバイル機器の位置に関する情報および屋内コンテキスト情報に関する情報に少なくとも部分的に基づいてモバイル機器の位置を推定し、モバイル機器の位置に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の位置ベースのサービスを実行するためのプロセッサとを備える装置に存在し得る。
【0011】
他の態様は、1つまたは複数の信号を受信するための手段と、モバイル機器から受信した、および屋内環境内のモバイル機器の位置に関する情報を処理するための手段と、モバイル機器の位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を装置によって決定するための手段と、モバイル機器の位置に関する情報および屋内コンテキスト情報に関する情報に少なくとも部分的に基づいてモバイル機器の位置を推定するための手段と、モバイル機器の位置に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の位置ベースのサービスを実行するための手段とを備える装置に存在し得る。
【0012】
他の態様は、屋内環境内のモバイル機器の位置に関する情報を含む、モバイル機器からの信号を処理し、ネットワーク要素によって、モバイル機器の位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を決定し、モバイル機器の位置に関する情報および屋内コンテキスト情報に関する情報に少なくとも部分的に基づいてモバイル機器の位置を推定し、モバイル機器の位置に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の位置ベースのサービスを実行するために、専用装置によって実行可能な機械可読命令を備える記憶メディアを備える製品に存在し得る。
【0013】
以下の図面を参照して、非限定的および非網羅的な特徴を記述する。様々な図面を通じて、同様の参照番号は同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】1つまたは複数の実装形態による、ローカル地図の一部を示す図である。
【図2】一実装形態による、SUPL情報の交換を使用して対象のSETの位置推定をサポートするためのシステムの概略ブロック図である。
【図3】1つまたは複数の実装形態による、屋内コンテキスト情報を要求するための処理の流れ図である。
【図4】1つまたは複数の実装形態による、SETを発見したことに応答して屋内コンテキスト情報に関する情報をSETに送信するための処理の流れ図である。
【図5】1つまたは複数の実装形態による、SETの位置を推定するための処理の流れ図である。
【図6】1つまたは複数の実装形態による、SETの位置を推定するための処理の流れ図である。
【図7】1つまたは複数の実装形態による、SETの概略ブロック図である。
【図8】1つまたは複数の実装形態による、ホームSUPLロケーションプラットフォーム(H-SLP)の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書を通じて、「一例」、「一特徴」、「例」または「特徴」への言及は、特徴および/または例に関連して記述される特定の特徴、構造、または特性が、特許請求の範囲に記載された対象の少なくとも1つの特徴および/または例に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通じて様々な箇所に現れる「一例において」、「例」、「一特徴において」、または「特徴」という語句は、必ずしも全て同じ特徴および/または例に言及するわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例および/または特徴において結合し得る。
【0016】
1つまたは複数の実装形態では、システムは、たとえばある領域内の1つまたは複数のモバイル機器を探すために実装され得る。1つまたは複数の実装形態では、モバイル機器はSUPLプロトコルを実装できる。本明細書では、「SET」はSUPLプロトコルを実装しているモバイル機器を指すことができる。ホームSUPLロケーションプラットフォーム(H-SLP)は、ある領域内のいくつかのSETを探すことができるサーバまたは他の装置を含むことができる。
【0017】
SUPLエージェントはSETの位置を要求できる。1つまたは複数の実装形態では、SUPLエージェントはSET自体の上に存在してもよく、および/またはネットワーク上に存在してもよい。SET上に存在するSUPLエージェントの例は、個人が自分の現在位置を通知するために利用できるアプリケーションプログラムである。たとえば、個人のSETは、インターネットなどのネットワークを通じて接続された様々な個人が、彼らのそれぞれの現在位置などのアップデートを通知できるようにするアプリケーションプログラムを実行できる。SUPLエージェントがSET上に存在する場合、SUPLエージェントは位置要求を生成して、その位置要求をSETの内部アプリケーションプログラミングインターフェース(API)に送信できる。SET上のAPIは位置要求を変換して、それ自体の位置を推定するためにSUPLセッションを開始できる。SETの位置がSUPLセッションを介して推定されると、位置推定はAPIによって変換されて、位置推定を要求したSET上のSUPLエージェントに返送され得る。
【0018】
SETは、位置ベースのサービスを実行または実装できるように設置され得る。たとえば、児童、高齢者、または障碍者がSETを携帯でき、緊急応答管理アプリケーションとして彼らの位置を探すことができる。上述のように、他のタイプのSUPL位置ベースのサービスは、SET上のSUPLインスタンシエーションに位置を要求するSET上に位置発見アプリケーションを含むことができる。このような位置発見アプリケーションはSUPLエージェントを表すことができる。
【0019】
いくつかの実装形態では、SUPLエージェントはネットワーク上に存在して、特定のSETを探すためにH-SLPに位置要求を送信できる。このようなH-SLPは、特定のSETの位置を推定するためにSUPLセッションを開始して、その後、ネットワーク上の要求しているSUPLエージェントに推定された位置を送信できる。たとえば、ネットワーク内のアプリケーションサーバは、特定の個人の位置を要求できる。このようなアプリケーションサーバは、個人に関連付けられるSETの位置などの個人の位置を取得するためにH-SLPに要求を送信できる。このようなアプリケーションサーバはウェブインターフェースを有することができ、別の人がそのアプリケーションサーバにログオンして個人の位置について問い合わせることができる。個人のSETが見つかると、たとえば個人の位置を示す地図上にSETの位置を表示できる。
【0020】
1つまたは複数の実装形態では、SETは他の無線装置と通信することもでき、および/あるいは無線測定値または他の情報を取得することもできる。たとえば屋外環境では、SETはそれ自体の位置を推定できる。ある特定の実装形態では、たとえばいくつかの(たとえば4つ以上の)送信機からの擬似距離測定値を関連させることによって、SETは全世界測位システム(GPS)またはガリレオなどの衛星測位システム(SPS)から受信したナビゲーション信号に少なくとも部分的に基づいてそれ自体の位置を推定できる。
【0021】
しかし、SPSからのナビゲーション信号が利用できない屋内環境内などの領域内でSETを利用できる。屋内環境の多くの例の中からいくつか例を挙げると、たとえばビル、運動競技場、立体駐車場、またはショッピングモールなどがある。1つまたは複数の実装形態では、SETはそれ自体の位置に関する情報を決定できる。一実装形態では、SETは、無線ネットワーク要素、または信号を無線で送信できる他の装置から送信された無線信号を介して受信した位置情報に少なくとも部分的に基づいて、最初の位置推定を決定できる。このような位置情報は、環境内のモバイル機器の位置を識別または推定するために、1つまたは複数の無線装置から受信した情報を含むことができる。たとえば、位置情報は、無線信号の測定された信号強度、またはSETによって受信されるべき無線装置によって送信された無線信号についての時間の測定された長さを含むことができ、どちらの測定値も無線装置への距離を推定するために利用できる。位置情報は、たとえば無線装置の機械アドレス可能コンテンツ識別子(MAC ID)などの識別情報も含むことができる。
【0022】
知られている位置の領域にわたって無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイントなどの無線ネットワーク要素を探すことができ、SETはSETから特定の無線ネットワーク要素までの距離を推定できる(たとえば、上述のように受信信号強度または往復遅延を測定することによって)。知られている技法を使用して、このような距離を推定することができ、このようなSETの位置を三角測量することができる。
【0023】
いくつかの実装形態では、H-SLPは、屋外環境に設置されたSETを探すことはできるが、屋内環境に設置されたSETを探す機能を有することができない。たとえば、いくつかの屋内環境ではSPS信号を利用できず、代わりに上述のように、屋内環境内のSET内の、またはそれにアクセスできる、アクセスポイントまたは無線基地局などの様々な無線装置との通信に少なくとも部分的に基づいてSETの位置を推定できる。一例を挙げると、たとえばSETは、第1のアクセスポイントから10.0メートル離れており、第2のアクセスポイントから9.6メートル離れており、第3のアクセスポイントから5.7メートル離れていると推定することなどによって、ローカル座標系に関してそれ自体の位置を推定できる。しかし、いくつかの屋内環境では、このようなアクセスポイントまたは無線基地局の位置を知ることができず、したがってSETはそれ自体の位置を推定できない。
【0024】
1つまたは複数の実装形態では、モバイル機器の位置に関する情報は、モバイル機器によって受信された1つまたは複数の信号に少なくとも部分的に基づいて決定できる。このようなモバイル機器は、モバイル機器の位置に関する情報をH-SLPなどの1つまたは複数のネットワーク要素に送信できる。このようなモバイル機器は、1つまたは複数のネットワーク要素から、モバイル機器の位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいて、屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を受信できる。このようなモバイル機器の位置の推定は、モバイル機器の位置に関する情報および屋内コンテキスト情報に関する情報に少なくとも部分的に基づいて取得または決定できる。上述のように、このようなモバイル機器はSETを含むことができる。
【0025】
1つまたは複数の実装形態では、H-SLPなどのネットワーク要素は、SETなどのモバイル機器の位置推定を決定または取得できる。たとえば、ネットワーク要素はモバイル機器によって送信された信号を受信できる。このような信号は、屋内環境内のこのようなモバイル機器の位置に関する情報を含むことができる。このようなネットワーク要素は、このようなモバイル機器の位置に関するこのような情報に少なくとも部分的に基づいて、屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を決定、あるいは発見、または取得できる。このようなモバイル機器の位置は、モバイル機器の位置に関するこのような情報、および屋内コンテキスト情報に関する情報に少なくとも部分的に基づいて、決定または取得できる。その後、モバイル機器を見つけた後などに、モバイル機器の位置に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の位置ベースのサービスを実行できる。
【0026】
図1は、1つまたは複数の実装形態によるローカル地図100の一部を示している。ローカル地図100は、たとえば空港ターミナルを示すことができる。ローカル地図100には、ゲートA105、ゲートB110、ゲートC115、およびゲートD120を含むいくつかのゲートが示されている。それぞれのアクセスポイント、無線基地局、または他の無線装置は、ゲートA105、B110、C115、およびD120に設置され得る。SET125は、このような無線装置のうちの少なくとも3つと通信して、このような通信に少なくとも部分的に基づいてそれ自体の位置を三角測量できる。ローカル座標およびグローバル座標の両方が知られている少なくとも1つのアンカーポイントがローカル地図100のどこかに設置されている場合、たとえばグローバル座標に関してSET125の推定された位置を決定できる。
【0027】
ローカル地図100上の様々なポイントをデカルト格子、または少なくとも2次元の座標を有する、またはそれに関連付けられる、他の何らかの格子に関連付けることができる。たとえば、ローカル地図100上の様々なポイントをデカルト格子上のx、y座標に関連付けることができる。一実装形態では、SET125のローカル座標が推定された場合、SET125の推定された位置と、この例のゲートA105などのアンカーポイントについてのローカル座標との間のこのようなx、y座標に関する差を決定できる。その後、ローカル座標に関するこのような差を、ゲートAについてのグローバル座標に関して利用して、グローバル座標に関するSET125の位置を推定できる。言い換えれば、アンカーポイントに少なくとも部分的に基づいて、ローカル座標に関する差をグローバル座標系に関して関連付けることができる。
【0028】
SETは、1つまたは複数の無線装置からの測定値などの位置情報を取得できる。このような測定値は、たとえば、無線装置から送信されてSETで受信された信号の受信信号強度(RSSI)を含むことができる。このような無線装置の位置が知られている場合、RSSIに応じてSETから無線装置への距離を推定できる。SETによって取得できる他のタイプの測定値は、無線信号が無線装置からSETに移動する移動時間の測定値である。たとえば、SETは応答を要求するプローブ要求信号を送信でき、受信すると、無線装置は肯定応答信号を送信できる。SETのプローブ要求信号の送信と肯定応答信号の受信との間の時間間隔に少なくとも部分的に基づいて、SETから無線装置への距離を測定できる。いくつかの実装形態では、無線装置でプローブ要求信号の受信と肯定応答信号の送信との間に測定される処理遅延を、測定された時間間隔から引くことができる。いくつかの実装形態では、無線装置は知られている時間間隔でビーコンを送信でき、ビーコンが送信された時間とビーコンがSETによって受信された時間との間の時間差に少なくとも部分的に基づいて無線装置とSETとの間の距離を推定できる。
【0029】
1つまたは複数の実装形態では、H-SLPまたは他のネットワーク要素は、屋内コンテキスト情報に関する情報をSETに送信して、SETがそれ自体の位置を推定する、および/または1つまたは複数の無線装置から測定値を受信する際にSETを支援できる。本明細書では、「屋内コンテキスト情報」は屋内環境を特徴とする、またSETがそれ自体の位置を推定できるようにする情報を指すことができる。たとえば、屋内コンテキスト情報は、屋内環境内の知られているアクセスポイントまたは他の無線ネットワーク要素の、ローカルおよび/またはグローバル位置または座標などの位置を含むことができる。屋内コンテキスト情報は、屋内環境で1つまたは複数の無線装置と通信しているSETなどのモバイル機器が、モバイル機器の位置を推定するのを支援するか、推定できるようにする。1つまたは複数の実装形態では、H-SLPは屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクをSETに送信できる。
【0030】
いくつかの実装形態では、SETは受信信号に少なくとも部分的に基づいて測定を行うことができる。このような測定は、たとえば信号強度などの受信信号の品質、または信号が送信された時間に対して信号が受信される時間間隔などの受信信号のタイミングに関連することができる。このような信号は、SETが使用して(たとえばH-SLPからの支援で)それ自体の最初の位置を決定できるアクセスポイントまたはセルラセル/セクタからの無線信号を含むことができる。このような信号は、無線で、または1つまたは複数の有線接続を介して送信できる。SETの最初の位置は、1つまたは複数の受信信号から決定した測定値に少なくとも部分的に基づいて推定できる。
【0031】
屋内コンテキスト情報は、識別子(ID)、あるいは、たとえば空港内の特定のターミナルまたはビルのフロアなどの屋内位置の名前も含むことができる。屋内コンテキスト情報は、屋内環境内の様々な無線基地局、またはこのような無線基地局の正確な位置を識別するために、屋内環境および/またはWi-Fi基地局アルマナックなどの基地局アルマナックに対応する1つまたは複数の屋内地図を含むことができる。屋内コンテキスト情報は、屋内地図または他の屋内情報を送信できるサーバのユニフォームリソースロケータ(URL)などのリンクも含むことができる。
【0032】
屋内コンテキスト情報は、たとえば、ローカル座標とグローバル座標との間で変換するために関連位置を決定できるアンカーポイントをさらに示すことができる。アンカーポイントの一例には、空港のターミナル1のゲート20Cをx、yの緯度および経度の座標に関連付けるための情報がある。屋内コンテキスト情報は、特定の無線基地局についての最新の知られているグローバル座標または拡張セル識別子(E-CID)から決定できる屋内位置のアイデンティティをさらに含むことができる。たとえば、空港にWi-Fiアクセスポイントを配置でき、SETがWi-Fiアクセスポイントから信号を受信すると、SETは空港に位置していると決定することができる。
【0033】
屋内コンテキスト情報の他の例には、どの形式の高度な屋内位置推定または測位サポートが利用できるかを示す情報がある。たとえば、屋内コンテキスト情報は、SETがたとえばアシスト型GPS(A-GPS)、E-CID、Wi-Fi、またはブルートゥース、あるいは他の無線技術を信頼して、特定の屋内環境内のそれ自体の位置を推定できるかどうかを示すためのヒントを含むことができる。
【0034】
いくつかの実装形態では、ローカルコンテキスト情報が利用可能な、異なる環境がある場合がある。たとえば、数百の異なる空港、ショッピングモール、または他の場所のローカルコンテキスト情報が利用できる。時間的およびリソース的に効率よくSETの位置を推定するために、SETが設置された適切な場所を最初に識別して、次いでその場所についてのローカルコンテキスト情報を取得できる。
【0035】
1つまたは複数の実装形態では、1つのSETについて2つの位置推定を決定できる。最初の位置推定は、大まかな、または大体の位置推定を含むことができる。本明細書では、「大まかな位置推定」は位置推定の精度が比較的低い位置推定を指すことができる。たとえば、位置推定が受信したセルラ基地局のセル/セクタ識別子に基づき、基地局の半径が2.0マイルであることが知られている場合、SETは無線セルの半径2.0マイル以内のどこにでも存在し得るので、位置推定の精度は比較的低い。一方、位置推定がGPSを使用して計算される場合、位置推定の精度は10.0メートルになる。空港が円形で、大まかな位置推定を決定するために使用されるセル/セクタの基地局がその円の中心にない限り、どのような確度でも、SETが空港から5,000メートルの距離以内にあるかどうかを決定するのは困難な場合がある。
【0036】
SETは、H-SLPと通信して位置アシスタンスを受信できる。たとえば、SETはアシスト型H-SLPに信号を送信して、H-SLPから肯定応答を受信できる。SETとH-SLPとの間の接続を確立するために認証処理が行われ得る。認証後、SETはH-SLPサーバに、SETがそれ自体の大まかな位置推定を決定するための位置アシスタンスを提供するよう要求できる。たとえば、SETは通信していた無線セルのIDをH-SLPに送信でき、次にH-SLPが決定して、次いで緯度/経度推定および推定された精度などの位置アシスタンスを送信できる。
【0037】
いくつかの実装形態では、大まかな位置推定または位置アシスタンスを受信するために、SETはローカルSLPとも通信できる。たとえば、ローカルSUPLロケーションプラットフォーム(SLP)は、SETについての大まかな位置推定または位置アシスタンスを、SETについてのH-SLPが行うよりも迅速に計算して送信する機能を有することができる。1つまたは複数の実装形態では、たとえば個人によってSETを領域内に運ぶことができ、SETによってローカルSLPを自動的に発見できる。たとえば、ある環境に入ると、SETはその環境に関連付けられるローカルSLPを識別するか、または探すことができ、そのローカルSLPへの接続を確立しようとすることができる。いくつかの実装形態では、ローカルSLPのアドレスまたは位置をブロードキャストするアクセスポイントなどのネットワーク要素があり、このようなアドレスを受信すると、SETは信号をローカルSLPに送信できる。ローカルSLPによって信号を受信すると、そのローカルSLPはSETに肯定応答を送信して、SETとの接続を確立するために認証処理を受けることができる。SETとローカルSLPとの間の接続が確立した後、ローカルSLPによって大まかな位置推定または他の位置アシスタンスをSETに送信できる。
【0038】
いくつかの実装形態では、SETはアクセスネットワークSLP(A-SLP)と通信できる。A-SLPはSLPを含むことができるが、A-SLPはSETのユーザの加入に基づいてH-SLPを有する特定のSETユーザとの関係を有することができない。A-SLPはSETによってオンザフライで発見でき、したがってSETとH-SLPが有するような事前設定された「ホーム」関係を有しない。
【0039】
SETについての大まかな位置推定が決定されると、SETはH-SLPまたはローカルSLPにメッセージを送信して、大まかな位置推定に関連付けられる特定の屋内コンテキスト情報を要求できる。このような要求に応答して、H-SLPまたはローカルSLPは関連する屋内コンテキスト情報をSETに送信できる。その後、SETは屋内コンテキスト情報を利用して、グローバル座標系などの座標系に関するそれ自体の位置を正確に推定できる。たとえば、SETはそれ自体の位置を推定するために、大まかな位置推定に関する情報と屋内コンテキスト情報に関する情報の両方を利用できる。
【0040】
したがって、上述のように1つのSETについて2つの位置推定を決定できる。大まかな位置推定を最初に決定でき、その大まかな位置推定をデータキーまたは参考として利用して、座標系に関するSETの位置を正確に推定するために利用するための関連する屋内コンテキスト情報を決定できる。
【0041】
屋内コンテキスト情報を受信すると、SETは無線装置から測定値または他の情報などの位置情報を取得できる。たとえば、SETまたはH-SLPは、このような屋内コンテキスト情報およびSETの位置に関する情報を、たとえばSETについてのローカル座標および/またはグローバル座標を推定するために利用できる。
【0042】
いくつかの実装形態では、SETは、屋内環境内の無線装置から受信した測定値または他の情報に少なくとも部分的に基づいて、それ自体の位置を推定できる。SETがそれ自体の位置を推定すると、SETはその位置推定をたとえばH-SLPに送信できる。その後、このようなH-SLPは屋内環境内の1つまたは複数のSETの位置推定を格納する。
【0043】
いくつかの実装形態では、SETは、屋内環境内の無線装置から測定値または他の情報を取得して、このような測定値をH-SLPに送信できる。このようなH-SLPは、SETから受信した測定値に少なくとも部分的に基づいて、このようなSETの位置を推定できる。
【0044】
いくつかの実装形態では、SETに送信するべき屋内コンテキスト情報を識別するためにサービス発見処理を利用できる。たとえば、屋内環境に入ると、サーバがSETを発見できる。たとえば、SETは屋内環境についてのWi-Fiネットワークにログオンしようとすることができ、ネットワーク装置はメッセージをH-SLPサーバに送信して、特定の屋内環境内のSETの存在をH-SLPに通知できる。このようなH-SLPは、たとえば、屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクをSETに送信できる。したがって、このようなサービス発見処理の間、SETがH-SLPにメッセージを送信して特に屋内コンテキスト情報を要求せずに、屋内コンテキスト情報をSETに効果的に「プッシュ」できる。
【0045】
いくつかの実装形態では、SETは有線接続を介してネットワークにログオンできる。たとえば、SETはイーサネット(登録商標)ケーブルまたは他の何らかの有線接続を介してローカルエリアネットワーク(LAN)に接続できる。いくつかの実装形態では、LAN上のネットワーク装置は、屋内コンテキスト情報をSETに送信するよう要求しているH-SLPにメッセージを送信できる。
【0046】
いくつかの実装形態では、Wi-Fiネットワークにログオンすると、Wi-FiネットワークによってSETはユニフォームリソースロケーション(URL)などのあるリンクで屋内コンテキスト情報が利用可能であることを通知され得る。屋内コンテキスト情報へのリンクをSETに通知することは、たとえばネットワークにサインオンするとネットワーク上にローカルプリンタがあることをラップトップに通知することと類似している。屋内コンテキスト情報へのリンクを通知されていると、SETはH-SLPにコンタクトして、そのリンクが認可されているかどうかを尋ねることができる。
【0047】
いくつかの実装形態では、H-SLPは屋内コンテキスト情報をSETに直接および/または間接的に送信できる。たとえば、H-SLPは、SETに送信されるメッセージ内にこのような屋内コンテキスト情報を含むことによって、屋内コンテキスト情報を直接送信できる。H-SLPは、SETに送信されるメッセージ内にリンクまたはアドレスを含むことによって、屋内コンテキスト情報を間接的に送信でき、その後SETはそのリンクまたはアドレスから屋内コンテキスト情報を取得できる。H-SLPはこのような情報を有線または無線接続を介してSETに送信できる。
【0048】
図2は、一実装形態による、SUPL情報の交換を使用して対象のSET205の位置推定をサポートするためのシステム200の概略ブロック図である。システム200は、SET205、ネットワーク210、H-SLP215、およびアプリケーションサーバ220などの様々なエンティティ、または他のコンピューティングプラットフォームを含むことができる。
【0049】
SET205は、ネットワーク210を介してH-SLP215と通信できる。たとえば、SET205は1つまたは複数のメッセージを、屋内コンテキスト情報を要求しているH-SLP215に送信できる。メッセージは、1つまたは複数の信号を介して送信できる。このようなメッセージを受信すると、H-SLP215はそれに応答して、要求された屋内コンテキスト情報および/あるいは、屋内コンテキスト情報を取得できるリンクまたはアドレスを含むメッセージを送信できる。たとえば、H-SLP215は、屋内コンテキスト情報を取得できる位置のユニフォームリソースロケータ(URL)またはMAC IDを提供できる。たとえば、リンクはネットワーク要素240から屋内コンテキスト情報を取得できることを示すことができる。1つまたは複数の実装形態では、SET205はネットワーク要素240に屋内コンテキスト情報を要求するメッセージを送信でき、ネットワーク要素240はメッセージを介して屋内コンテキスト情報を送信することによって応答できる。
【0050】
1つまたは複数の実装形態では、SET205は、H-SLP215にSET205の位置に関する情報を送信でき、H-SLP215は、SET205の位置に関する情報に対応する屋内環境に関する屋内コンテキスト情報を識別できる。SETは以前に計算された位置フィックスを使用して、SETが屋内領域に入ったかどうかを判断できる。SETがGPSフィックスを取得しようとするがどのSPS信号も受信できない場合、SETは、位置キャッシュがある場合はそれを調べて、最近(たとえば過去5分間以内に)位置または場所を計算したかどうかを判断することができる。SETが適切な位置または場所フィックスを見つけると、SETはこの情報を使用して、その位置に関する屋内コンテキスト情報を要求できる。H-SLP215は、SET205についての位置のこのような推定に対応する屋内コンテキスト情報を決定でき、屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクをSET205に送信できる。
【0051】
いくつかの実装形態では、SET205は、たとえば屋内環境でアクセスポイントなどの1つまたは複数の無線装置から信号を受信できる。このような信号に少なくとも部分的に基づいて、SET205は、それ自体の位置の大まかな推定を決定することもでき、測定値またはこのような信号に関する他の情報をH-SLP215に送信することもできる。
【0052】
1つまたは複数の実装形態では、SET205は、他の無線装置から受信した信号のRSSI、および/または無線信号が無線装置からSET205に移動する時間間隔の長さを測定できる。無線装置によって送信された1つまたは複数の信号は、無線装置のMAC IDなどのいくつかの識別情報を含むことができる。
【0053】
SET205とネットワーク210との間の通信リンク245は有線でもよく無線でもよい。たとえばSET205は、ネットワーク210を介して1つまたは複数のメッセージをH-SLP215に無線で送信できる。いくつかの実装形態では、SET205は、たとえばイーサネット(登録商標)またはデジタル加入者回線ケーブルを介するなど、有線接続を介してネットワーク210に接続できる。
【0054】
上述のように、いくつかの実装形態ではサービス発見処理を実装でき、それによってSET205はH-SLP215に屋内コンテキスト情報を要求する必要がなくなる。代わりに、SET205がこのような屋内コンテキスト情報を特に要求せずに、このような屋内コンテキスト情報をSET205にプッシュまたは送信できる。たとえば、SET205がネットワーク210に接続すると、ネットワーク要素はメッセージをH-SLP215に送信して、H-SLP215にSET205の存在を通知できる。その後、H-SLP215は関連屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクを含むメッセージをSET205に送信できる。
【0055】
SET205は第1のSUPLエージェント225を含むことができる。第1のSUPLエージェント225は、個人が自分の現在位置を通知するために利用できるSET205によって実行されるアプリケーションプログラムを含むことができる。たとえば上述のように、個人のSET205は、インターネットなどのネットワークを通じて接続された様々な個人が、彼らのそれぞれの現在位置などのアップデートを通知できるようにするアプリケーションプログラムを実行できる。第1のSUPLエージェント225は位置要求を生成して、その位置要求をSET205の内部アプリケーションプログラミングインターフェース(API)に送信できる。SET205上のAPIは位置要求を変換して、それ自体の位置を推定するためにSUPLセッションを開始できる。SET205の位置がSUPLセッションを介して推定されると、APIによって位置推定を変換して、第1のSUPLエージェント225に返送できる。
【0056】
したがってこの例では、第1のSUPLエージェント225はSET205上に存在するので端末ベースである。いくつかの実装形態では、第1のSUPLエージェント225はSET205から離れている場合があるが、代わりにSET205と通信(たとえば直接通信)している。
【0057】
いくつかの実装形態では、アプリケーションサーバ220は第2のSUPLエージェント230を含むことができる。第2のSUPLエージェント230は、H-SLP215によって見つけることができる様々なSETの位置を要求できる。この例では、第2のSUPLエージェント230はH-SLP215によって見つけることができるどのSETからも離れているのでネットワークベースである。
【0058】
たとえば、SET205を移送しているユーザが道に迷うか医学的な緊急事態を経験すると、第1のSUPLエージェント225はSET205の位置の決定を所望する場合がある。たとえば、第1のSUPLエージェント225および/または第2のSUPLエージェント230は、遠隔のコンピュータ、コンピューティングデバイス、またはコンピューティングプラットフォームによって実行されるアプリケーションプログラムを含むことができる。第1のSUPLエージェント225および/または第2のSUPLエージェント230は、位置要求を送信する、および/あるいはネットワーク210、他のネットワークを介して、またはいくつかの実装形態では直接通信で、H-SLP215と通信することができる。
【0059】
ネットワーク210は無線ネットワークを含むことができ、代わりにハードワイヤードまたは部分的にハードワイヤードであるネットワークを含むこともできる。さらに、いくつかの実装形態では、H-SLP215の代わりに、またはそれに加えて、エマージェンシSUPLロケーションプラットフォーム(E-SLP)が利用されてもよい。E-SLPは、たとえば緊急E911コールに関連してSET205を見つけるために、緊急事態にはSET205の位置を決定できる。
【0060】
H-SLP215とSET205との間の通信は、H-SLP215またはSET205のどちらによって開始されてもよい。一実装形態では、通信を開始するために、H-SLP215がSET205にSUPL開始メッセージ(たとえば、SUPL INIT)を送信してもよく、SET205がH-SLP215にSUPL開始メッセージ(たとえば、SUPL START)を送信してもよい。いくつかの実装形態では、SUPLセッションを継続するために、受信者がSET205の場合、受信者がH-SLP215とのセキュアなインターネットプロトコル(IP)接続を確立して、次いでSUPLメッセージを返すことができる。
【0061】
H-SLP215は、屋内コンテキスト情報および/または屋内コンテキスト情報の格納された位置へのリンクのアイデンティティを格納できるメモリ250にアクセスできる。たとえば、SET205がそれ自体の位置を推定する際に支援するために便利な情報をSET205に送信できる。上述のように、いくつかの実装形態によれば、SETから屋内コンテキスト情報を求める要求を受信したことに応答して屋内コンテキスト情報を送信できる。
【0062】
図3は、1つまたは複数の実装形態による、屋内コンテキスト情報を要求するための処理300の流れ図である。まず、動作305で、SETなどのモバイル機器が屋内コンテキスト情報を求める要求をH-SLPに送信できる。一例では、SETは、屋内環境で1つまたは複数のアクセスポイントまたは無線基地局から信号を受信できる。たとえば、アクセスポイントまたは無線基地局は、このような信号を定期的にブロードキャストできる。あるいは、SETはプローブ要求を送信でき、アクセスポイントまたは無線基地局はそのプローブ要求を受信して、それに応答して肯定応答信号を送信できる。無線基地局またはアクセスポイントからモバイル機器に送信された信号は、無線基地局またはアクセスポイントを識別するための情報、たとえばMAC-IDまたは他の識別子などを含むことができる。再び動作305を参照すると、SETは屋内コンテキスト情報を求める要求内に無線基地局またはアクセスポイントについてのMAC-IDまたは他の識別子を含むことができる。たとえばH-SLPは、このような要求を受信して、このようなMAC-IDまたは他の識別子に少なくとも部分的に基づいて特定の屋内環境を識別できる。たとえばH-SLPは、どのMAC-IDまたは他の識別子がどの屋内環境に関連付けられるかを示すルックアップテーブルにアクセスできる。屋内環境が識別されると、動作310で、H-SLPはSETによって受信されるべきメッセージを送信できる。このような信号は、屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクを含むことができる。
【0063】
図4は、1つまたは複数の実装形態による、SETを発見したことに応答して屋内コンテキスト情報に関する情報をSETに送信するための処理400の流れ図である。まず動作405で、屋内環境内のSETなどのモバイル機器が検出され得る。たとえば、サービス発見動作がSETの存在を検出できる。一実装形態では、SETはネットワークに接続でき、ネットワーク要素はH-SLPにメッセージを送信してSETの存在を示すことができる。SETが検出されると、動作410で、屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクを含むメッセージをH-SLPからSETに送信できる。
【0064】
図5は、1つまたは複数の実装形態による、SETなどのモバイル機器の位置を推定するための処理500の流れ図である。処理500は、SETの位置を推定するためにSETによって実装され得る。まず動作505でSETの位置に関する情報を決定できる。たとえば、屋内環境内の1つまたは複数のアクセスポイントとの通信に少なくとも部分的に基づいて大まかな位置推定を決定できる。上述のように、大まかな位置推定はSETが位置する一般的な領域または座標の範囲を示すことができる。大まかな位置推定は、たとえばモバイル機器とSUPLサーバまたは他のネットワーク要素との間で送信される信号に基づいて決定できる。上述のように、SETはRSSIまたは無線信号が無線装置からSETに移動する時間間隔を測定できる。無線信号は、特定のアクセスポイント、無線基地局、または他の無線装置を識別するために、たとえばMAC IDなどのある識別情報も含むことができる。
【0065】
あるいは、屋内環境に入る前に、SETはそれ自体の位置をSPS信号に少なくとも部分的に基づいて推定できる。いくつかの実装形態では、SETはLANに接続してLANのアイデンティティを決定できる。
【0066】
次に動作510で、動作505で決定されたSETの位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいて、SETによって屋内コンテキスト情報を取得できる。1つまたは複数の実装形態では、動作510で、SETの位置に関する情報をSETが1つまたは複数のネットワーク要素に送信することによって屋内コンテキスト情報を取得でき、それに応答して、SETはモバイル機器の位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数のネットワーク要素から屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を受信できる。
【0067】
動作515で、SETの位置に関する情報および屋内コンテキスト情報に少なくとも部分的に基づいてSETの位置を推定できる。上述のように、いくつかの実装形態では、屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクはSETからの要求に応答してH-SLPによって送信できる。屋内コンテキスト情報は、SETの位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいて決定または選択できる。このようなSETの推定された位置は、たとえばH-SLPまたは他の何らかの位置サーバなどの1つまたは複数のネットワーク要素に送信できる。
【0068】
図6は、1つまたは複数の実装形態による、SETなどのモバイル機器の位置を推定するための処理600の流れ図である。処理600は、SETの位置を推定するためにネットワーク要素によって実装できる。まず動作605で、屋内環境に関する屋内コンテキスト情報に関する情報を含むメッセージを受信できる。たとえば、このような情報はH-SLP、あるいはドメイン名システム(DNS)または動的ホスト構成プロトコル(DHCP)サーバなどの他のネットワークエンティティから受信できる。このような情報は屋内コンテキスト情報および/または屋内コンテキスト情報へのリンクを含むことができる。ネットワーク要素は、たとえばH-SLPまたは他の何らかの位置サーバを含むことができる。
【0069】
1つまたは複数の実装形態では、たとえば個人がSETを空港ターミナルなどの屋内環境に持ち運ぶ場合がある。SETは、有線または無線接続を介してこのような空港ターミナル内のデータネットワークに接続できる。このようなSETがデータネットワークに接続した後、ネットワーク要素は屋内コンテキスト情報をSETに送信してもよく、代わりにネットワークアドレスなどの屋内コンテキスト情報を取得できる位置を示す情報を送信してもよい。
【0070】
1つまたは複数の実装形態では、SETによってセキュリティ対策を実装できる。たとえば、SETはそこから屋内コンテキスト情報に関する情報を受信できる、許可されたエンティティのリストを含むことができる。たとえば、許可された、または知られているネットワーク要素から、屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクが受信されると、SETは屋内コンテキスト情報を利用してもよく、屋内コンテキスト情報を取り出してもよい。一方、許可されていない、または知られていないネットワーク要素から屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクが受信されると、SETは受信した屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクを無視できる。あるいは、ネットワーク要素からSETによって屋内コンテキスト情報または屋内コンテキスト情報へのリンクが受信されると、SETはH-SLPにコンタクトして、ネットワーク要素が許可されている、または知られているリストに載っているかどうかを決定できる。
【0071】
動作610で、屋内コンテキスト情報およびSETの位置に関する情報に少なくとも部分的に基づいてSETの位置を推定できる。たとえば、SETから1つまたは複数のアクセスポイントへの距離を決定するために情報を利用でき、屋内コンテキスト情報はアクセスポイントのうちの1つまたは他の何らかのアンカーポイントについての地理的座標を含むことができる。したがって、位置に関する情報と屋内コンテキスト情報に関する情報との両方の組合せを利用してSETの位置を推定できる。最後に動作615で、このようなSETの推定された位置に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の位置ベースのサービスを実行できる。
【0072】
上述のように、H-SLPまたは他の何らかのネットワーク要素は屋内コンテキスト情報をSETに送信できる。いくつかの実装形態では、1つまたは複数のSETまたは他のモバイル機器は屋内コンテキスト情報をH-SLPまたは他のネットワーク要素に送信できる。たとえば、個人がある領域に入り、その領域の電子地図または電子地図へのリンクをH-SLPと無関係な無線装置が個人のSETに送信する場合がある。受信すると、SETは電子地図を格納するために、H-SLPまたは他の何らかのネットワーク要素に送信またはアップロードできる。その後、H-SLPまたは他のネットワーク要素は、たとえばアップロードされた電子地図を他のSETに送信できる。
【0073】
SETによって他のタイプの屋内コンテキスト情報もアップロードできる。たとえば、SETは他のピアSETによって送信された無線信号を介して1つまたは複数のアクセスポイントの位置を検出することもでき、あるいはアクセスポイントについての情報を受信することもできる。アクセスポイントに関するこのような屋内コンテキスト情報を受信すると、SETは屋内コンテキスト情報をH-SLPまたは他の何らかのネットワーク要素にアップロードできる。
【0074】
図7は、1つまたは複数の実装形態による、SET700などのモバイル機器の概略ブロック図である。SET700は、たとえばSUPLプロトコルを実装できるモバイル機器を含むことができる。SET700は、たとえば送信機705、受信機710、プロセッサ715、メモリ720、およびユーザインターフェース725を含むことができる。送信機705は、無線信号をたとえば屋内環境内の1つまたは複数の無線装置、あるいはH-SLPまたは位置サーバなどの他の何らかのサーバに送信できる。受信機710は、たとえば屋内環境内の1つまたは複数の無線装置から無線信号を受信でき、H-SLPまたは位置サーバから送信された屋内コンテキスト情報を受信できる。1つまたは複数の実装形態では、たとえばトランシーバを送信機705および受信機710の代わりに、またはそれに加えて利用できる。
【0075】
プロセッサ715は情報を処理でき、屋内環境内の無線装置から受信した無線信号に少なくとも部分的に基づいて位置情報を決定できる。たとえばプロセッサ715は、受信信号のRSSI、および/または無線装置からのこのような信号の送信とSET700の受信機710による受信との間の時間遅延に少なくとも部分的に基づいて無線装置からの距離を推定できる。プロセッサ715は、受信信号内に無線装置のMAC IDなどの追加の識別情報が含まれているかどうかを決定するために受信信号も処理できる。
【0076】
メモリ720は無線装置から受信した測定値および/または他の情報を格納できる。メモリ720はプロセッサ715によって実行可能なプログラムコードも格納できる。ユーザインターフェース725は、ディスプレイまたはスピーカなどの1つまたは複数の出力装置を含むことができる。ユーザインターフェース725は、タッチスクリーン、キーボード、タッチパッド、またはユーザから入力を受信できる他の何らかの装置などの、1つまたは複数の入力装置も含むことができる。
【0077】
図8は、1つまたは複数の実装形態による、H-SLP800の概略ブロック図である。図示されるように、H-SLP800は、たとえばプロセッサ805、受信機810、送信機815、およびメモリ820を含むことができる。受信機810はSUPLエージェントおよび/またはSETなどのモバイル機器から信号を受信できる。たとえば受信機805は、送信機815を介してモバイル機器に送信されるべき屋内コンテキスト情報を含む信号を受信できる。たとえばプロセッサ805は制御信号を送信機815に送信して、屋内コンテキスト情報のモバイル機器への送信を開始することができる。いくつかの実装形態では、受信機810は、位置推定またはいくつかの無線測定値、あるいはモバイル機器からの他の情報も受信できる。
【0078】
いくつかの実装形態では、モバイル機器は、屋内コンテキスト情報を求める要求をH-SLP800に送信できる。H-SLP800はこのような要求をSUPLエージェントに送信でき、SUPLエージェントから受信機810を介してこのような屋内コンテキスト情報を受信できる。
【0079】
メモリ820は、記憶メディアを含むことができ、プロセッサ805によって実行可能なプログラムコードまたは機械可読命令を格納できる。いくつかの実装形態では、メモリ820は屋内コンテキスト情報も格納できる。
【0080】
上記の詳細な説明のいくつかの部分は、特定の装置、または専用装置、またはコンピューティング装置、またはプラットフォームのメモリ内に格納されるバイナリデジタル信号に対する演算のアルゴリズムまたは記号表現に関して提示される。この特定の明細書の文脈では、特定の装置などの用語は、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の機能を実行するようにプログラムされた汎用コンピュータを含む。アルゴリズムの説明または記号表現は、信号処理または関連分野における当業者が、自分の仕事の内容を他の当業者に伝達するために使用される技法の例である。本明細書では、また一般に、アルゴリズムは所望の結果をもたらす自己矛盾のない一連の演算または同様の信号処理であると考えられる。この文脈では、演算または処理は物理量の物理操作に関係する。必ずしもそうとは限らないが、一般に、そのような量は、格納、転送、結合、比較、または他の操作が可能な、電気信号または磁気信号の形態を取ることができる。
【0081】
主に一般的な用法という理由で、そのような信号をビット、データ、値、要素、記号、文字、項、数、数字などと呼ぶことが時々便利であることがわかっている。しかし、これらおよび同様の用語は全て、適切な物理量に関連すべきものであり、便利なラベルにすぎないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、上記の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理する」、「算出する」、「計算する」、「判断する」、などの用語を利用する説明は、専用コンピュータ、または同様の専用電子コンピューティングデバイスなどの、特定の装置の動作または処理を指すことを理解されたい。したがって、本明細書の文脈では、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタ、または他の情報記憶装置、送信装置、あるいは専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのディスプレイ装置内の電子的または磁気的な物理量として一般に表される信号を操作または変換することが可能である。たとえば、特定のコンピューティング装置は、1つまたは複数の特定の機能を実行するための命令でプログラムされた1つまたは複数のプロセッサを備えることができる。
【0082】
本明細書に記載の方法論は、特定の特徴および/または例によるアプリケーションによって様々な手段で実装できる。たとえば、このような方法論を、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組合せに実装できる。たとえばハードウェア実装では、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラム可能な論理回路(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子装置、本明細書に記載した機能を実行するように設計された他のデバイスユニット、および/またはそれらの組合せ内に処理装置を実装できる。
【0083】
ファームウェアおよび/またはハードウェア/ソフトウェア実装のために、本明細書に記載した機能を実行するモジュール(たとえば、手順、機能など)にいくつかの方法論を実装できる。本明細書に記載した方法論を実装する際に、命令を具体的に実施するあらゆる機械可読メディアを使用できる。たとえば、移動局のメモリおよび/またはアクセスポイントにソフトウェアコードを格納して、装置の処理装置によって実行できる。メモリを処理装置内および/または処理装置の外部に実装できる。本明細書では、「メモリ」という用語はあらゆるタイプのロングターム、ショートターム、揮発性、不揮発性、または他のメモリを指し、何らかの特定のメモリタイプまたはメモリ数、あるいはメモリが格納されるメディアタイプに限定されない。
【0084】
ハードウェア/ソフトウェアに実装されると、方法論またはその一部を実装する機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読メディアに格納され、および/またはそれを介して送信され得る。コンピュータ可読メディアは製品の形態を取ることができる。コンピュータ可読メディアは、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの移動を容易にする任意のメディアを含む、コンピュータ記憶メディアおよび/または通信メディアを含むことができる。記憶メディアは、コンピュータまたは同様の装置によってアクセスできる任意の利用可能なメディアでよい。例を挙げると、これに限定されないが、コンピュータ可読メディアは、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、または光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶装置、あるいは命令またはデータ構造の形で所望のプログラムコードを搬送または格納するために使用され、コンピュータによってアクセスできる他の任意のメディアを含むことができる。
【0085】
本明細書では、「命令」は1つまたは複数の論理演算を表す表現に関する。たとえば、命令は、1つまたは複数のデータオブジェクトに1つまたは複数の演算を実行するために機械によって解釈可能であることによって「機械可読」となり得る。しかし、これは命令の例にすぎず、特許請求の範囲に記載された対象はこの点に限定されない。別の例では、本明細書で使用される命令は、符号化されたコマンドを含むコマンドセットを有する処理装置によって実行可能な符号化されたコマンドに関することができる。このような命令は、処理装置によって理解される機械語の形式で符号化され得る。やはりこれも命令の例にすぎず、特許請求の範囲に記載された対象はこの点に限定されない。
【0086】
例示的特徴と現在考えられているものを図示し説明してきたが、特許請求の範囲に記載された対象から逸脱することなしに、様々な他の修正を加えることができ、また均等物に置き換えることができることが当業者には理解されよう。さらに、本明細書に記載した主要概念から逸脱することなしに、特定の状況を特許請求の範囲に記載された対象の教示に適合させるために多くの修正を加えることができる。したがって、特許請求の範囲に記載された対象は開示した特定の例に限定されないことが意図されるが、このような特許請求の範囲に記載された対象は添付の特許請求の範囲内の全ての態様およびそれらの均等物も含み得る。
【符号の説明】
【0087】
100 ローカル地図
105 ゲートA
110 ゲートB
115 ゲートC
120 ゲートD
125 SET
200 システム
205 SET
210 ネットワーク
215 H-SLP
220 アプリケーションサーバ
225 第1のSUPLエージェント
230 第2のSUPLエージェント
240 ネットワーク要素
245 通信リンク
250 メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル機器の位置に関する情報を、前記モバイル機器によって受信された1つまたは複数の信号に少なくとも部分的に基づいて決定するステップと、
前記モバイル機器によって、前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報を、1つまたは複数のネットワーク要素に送信するステップと、
前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて、屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を、前記1つまたは複数のネットワーク要素から前記モバイル機器によって受信するステップと、
前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報および屋内コンテキスト情報に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて、前記モバイル機器の前記位置の推定を取得するステップとを含む、方法。
【請求項2】
前記モバイル機器の前記位置の前記推定を前記1つまたは複数のネットワーク要素に送信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報を取得するステップが無線で受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が屋内コンテキスト情報へのリンクを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が1つまたは複数の有線接続を介して受信される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1つまたは複数のネットワーク要素がセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)エージェントを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数のネットワーク要素がホームセキュアユーザプレーンロケーションプラットフォーム(H-SLP)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が基地局アルマナックを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記基地局アルマナックがWi-Fiアクセスポイントについての情報を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境の1つまたは複数の地図を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境内の1つまたは複数の無線基地局の位置を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境の識別子(ID)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が、ローカル座標系をグローバル座標系にマッピングするための1つまたは複数のアンカーポイントを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が、利用可能な高度な屋内測位サポートの識別子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
1つまたは複数の第1の無線信号を受信するための受信機と、
1つまたは複数の第2の無線信号を送信するための送信機と、
前記1つまたは複数の第1の無線信号に少なくとも部分的に基づいて前記装置の位置に関する情報を決定し、
モバイル機器の前記位置に関する前記情報の1つまたは複数のネットワーク要素への送信を開始し、
前記1つまたは複数のネットワーク要素から受信した屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を処理し、屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記装置の前記位置に関する前記情報に少なくとも部分的に基づくものであり、
前記装置の前記位置に関する前記情報および屋内コンテキスト情報に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記装置の前記位置の推定を取得するためのプロセッサと
を備える、装置。
【請求項16】
前記プロセッサが、前記装置の前記位置の前記推定の前記1つまたは複数のネットワーク要素への送信を開始するようにさらに適合される、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内コンテキスト情報へのリンクを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が基地局アルマナックを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記基地局アルマナックがWi-Fiアクセスポイントについての情報を含む、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境の1つまたは複数の地図を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項21】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境内の1つまたは複数の無線基地局の位置を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項22】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境の識別子(ID)を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項23】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が、ローカル座標系をグローバル座標系にマッピングするための1つまたは複数のアンカーポイントを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項24】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が、利用可能な高度な屋内測位サポートの識別子を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項25】
前記1つまたは複数のネットワーク要素がセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)エージェントを含む、請求項15に記載の装置。
【請求項26】
前記1つまたは複数のネットワーク要素がホームセキュアユーザプレーンロケーションプラットフォーム(H-SLP)を含む、請求項15に記載の装置。
【請求項27】
前記装置によって受信された1つまたは複数の信号に少なくとも部分的に基づいて前記装置の位置に関する情報を決定するための手段と、
前記装置によって前記装置の前記位置に関する前記情報を1つまたは複数のネットワーク要素に送信するための手段と、
前記装置の前記位置に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を前記1つまたは複数のネットワーク要素から前記装置によって受信するための手段と、
前記装置の前記位置に関する前記情報および屋内コンテキスト情報に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記装置の前記位置の推定を取得するための手段とを備える、装置。
【請求項28】
前記装置の前記位置の前記推定を前記1つまたは複数のネットワーク要素に送信するための手段をさらに備える、請求項27に記載の装置。
【請求項29】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報を無線で受信するための手段をさらに備える、請求項27に記載の装置。
【請求項30】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が屋内コンテキスト情報へのリンクを含む、請求項27に記載の装置。
【請求項31】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報を1つまたは複数の有線接続を介して受信するための手段をさらに備える、請求項27に記載の装置。
【請求項32】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が基地局アルマナックを含む、請求項27に記載の装置。
【請求項33】
前記基地局アルマナックがWi-Fiアクセスポイントについての情報を含む、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境の1つまたは複数の地図を含む、請求項27に記載の装置。
【請求項35】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が、前記屋内環境の1つまたは複数の地図を前記装置に送信できるサーバへのリンクを含む、請求項27に記載の装置。
【請求項36】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境内の1つまたは複数の無線基地局の位置を含む、請求項27に記載の装置。
【請求項37】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境の識別子(ID)を含む、請求項27に記載の装置。
【請求項38】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が、ローカル座標系をグローバル座標系にマッピングするための1つまたは複数のアンカーポイントを含む、請求項27に記載の装置。
【請求項39】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が、利用可能な高度な屋内測位サポートの識別子を含む、請求項27に記載の装置。
【請求項40】
前記1つまたは複数のネットワーク要素がセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)エージェントを含む、請求項27に記載の装置。
【請求項41】
前記1つまたは複数のネットワーク要素がホームセキュアユーザプレーンロケーションプラットフォーム(H-SLP)を含む、請求項27に記載の装置。
【請求項42】
モバイル機器の位置に関する情報を、前記モバイル機器によって受信された1つまたは複数の信号に少なくとも部分的に基づいて決定し、
前記モバイル機器によって、前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報の1つまたは複数のネットワーク要素への送信を開始し、
前記1つまたは複数のネットワーク要素から受信した屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を処理し、屋内コンテキスト情報に関する情報が前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報に少なくとも部分的に基づくものであり、
前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報および屋内コンテキスト情報に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記モバイル機器の前記位置の推定を取得するために、専用装置によって実行可能な機械可読命令を備える記憶メディア。
【請求項43】
前記機械可読命令が、前記専用装置によって、前記モバイル機器の前記位置の前記推定の前記1つまたは複数のネットワーク要素への送信を開始するようにさらに実行可能である、請求項42に記載の記憶メディア。
【請求項44】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が屋内コンテキスト情報へのリンクを含む、請求項42に記載の記憶メディア。
【請求項45】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が基地局アルマナックを含む、請求項42に記載の記憶メディア。
【請求項46】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境の1つまたは複数の地図を含む、請求項42に記載の記憶メディア。
【請求項47】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境内の1つまたは複数の無線基地局の位置を含む、請求項42に記載の記憶メディア。
【請求項48】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が前記屋内環境の識別子(ID)を含む、請求項42に記載の記憶メディア。
【請求項49】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が、ローカル座標系をグローバル座標系にマッピングするための1つまたは複数のアンカーポイントを含む、請求項42に記載の記憶メディア。
【請求項50】
屋内コンテキスト情報に関する前記情報が、利用可能な高度な屋内測位サポートの識別子を含む、請求項42に記載の記憶メディア。
【請求項51】
モバイル機器によって送信された信号をネットワーク要素によって受信するステップであって、前記信号が屋内環境内の前記モバイル機器の位置に関する情報を含む、ステップと、
前記ネットワーク要素によって、前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を決定するステップと、
前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報および屋内コンテキスト情報に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記モバイル機器の前記位置を推定するステップと、
前記モバイル機器の前記位置に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の位置ベースのサービスを実行するステップとを含む、方法。
【請求項52】
前記1つまたは複数の位置ベースのサービスが、前記屋内環境内の前記モバイル機器を定期的に探すステップを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記屋内コンテキスト情報が基地局アルマナックを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記屋内コンテキスト情報が前記屋内環境内の1つまたは複数の無線基地局の位置を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
前記屋内コンテキスト情報が、ローカル座標系をグローバル座標系にマッピングするための1つまたは複数のアンカーポイントを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
1つまたは複数の信号を受信するためのトランシーバと、
前記1つまたは複数の信号に少なくとも部分的に基づいて屋内環境内に位置するモバイル機器の位置に関する情報を決定し、
前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を決定し、
前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報および屋内コンテキスト情報に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記モバイル機器の前記位置を推定し、
前記モバイル機器の前記位置に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の位置ベースのサービスを実行するためのプロセッサと
を備える、装置。
【請求項57】
前記1つまたは複数の位置ベースのサービスが、前記屋内環境内の前記モバイル機器を定期的に探すステップを含む、請求項56に記載の装置。
【請求項58】
前記屋内コンテキスト情報が基地局アルマナックを含む、請求項56に記載の装置。
【請求項59】
前記屋内コンテキスト情報が前記屋内環境内の1つまたは複数の無線基地局の位置を含む、請求項56に記載の装置。
【請求項60】
前記屋内コンテキスト情報が、ローカル座標系をグローバル座標系にマッピングするための1つまたは複数のアンカーポイントを含む、請求項56に記載の装置。
【請求項61】
前記装置がホームセキュアユーザプレーンロケーションプラットフォーム(H-SLP)を含む、請求項56に記載の装置。
【請求項62】
1つまたは複数の信号を受信するための手段と、
モバイル機器から受信した、および屋内環境内の前記モバイル機器の位置に関する情報を処理するための手段と、
前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を前記装置によって決定するための手段と、
前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報および屋内コンテキスト情報に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記モバイル機器の前記位置を推定するための手段と、
前記モバイル機器の前記位置に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の位置ベースのサービスを実行するための手段とを備える、装置。
【請求項63】
前記1つまたは複数の位置ベースのサービスが、前記屋内環境内の前記モバイル機器を定期的に探すステップを含む、請求項62に記載の装置。
【請求項64】
前記モバイル機器の前記位置の前記モバイル機器への送信を開始するための手段をさらに備える、請求項62に記載の装置。
【請求項65】
前記屋内コンテキスト情報が基地局アルマナックを含む、請求項62に記載の装置。
【請求項66】
前記屋内コンテキスト情報が前記屋内環境内の1つまたは複数の無線基地局の位置を含む、請求項62に記載の装置。
【請求項67】
前記屋内コンテキスト情報が、ローカル座標系をグローバル座標系にマッピングするための1つまたは複数のアンカーポイントを含む、請求項62に記載の装置。
【請求項68】
前記装置がホームセキュアユーザプレーンロケーションプラットフォーム(H-SLP)を備える、請求項62に記載の装置。
【請求項69】
屋内環境内のモバイル機器の位置に関する情報を含む、前記モバイル機器から信号を処理し、
ネットワーク要素によって、前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて屋内環境についての屋内コンテキスト情報に関する情報を決定し、
前記モバイル機器の前記位置に関する前記情報および屋内コンテキスト情報に関する前記情報に少なくとも部分的に基づいて前記モバイル機器の前記位置を推定し、
前記モバイル機器の前記位置に少なくとも部分的に基づいて1つまたは複数の位置ベースのサービスを実行するために、専用装置によって実行可能な機械可読命令を備える記憶メディア。
【請求項70】
前記1つまたは複数の位置ベースのサービスが、前記屋内環境内の前記モバイル機器を定期的に探すステップを含む、請求項69に記載の記憶メディア。
【請求項71】
前記屋内コンテキスト情報が基地局アルマナックを含む、請求項69に記載の記憶メディア。
【請求項72】
前記屋内コンテキスト情報が前記屋内環境内の1つまたは複数の無線基地局の位置を含む、請求項69に記載の記憶メディア。
【請求項73】
前記屋内コンテキスト情報が、ローカル座標系をグローバル座標系にマッピングするための1つまたは複数のアンカーポイントを含む、請求項69に記載の記憶メディア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−507639(P2013−507639A)
【公表日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534298(P2012−534298)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/052384
【国際公開番号】WO2011/046969
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)
【Fターム(参考)】