説明

展示方法

【課題】視覚的な効果がより高い展示方法を提供する。
【解決手段】ウインドウを介して展示物を展示する展示方法であって、展示物を設置する段階と、一対の視差画像の一方を一の偏光状態で生成し、他方を一の偏光状態と直交する他の偏光状態で生成する視差画像生成部を、展示物よりもウインドウから遠い位置に設置する段階と、ウインドウに、一の偏光状態を透過させて他の偏光状態を遮断する一の偏光領域、および、他の偏光状態を透過させて一の偏光状態を遮断する他の偏光領域を有する偏光部材を配する段階とを備える展示方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウインドウを介して展示物を展示する展示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品のサンプル等の実体的な展示物とその前面に導光板とを設け、文字等を導光板に表示することで、展示物と文字等を重ねて表示する展示方法が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−330395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この方法によれば文字等の簡単なパターンしか表示できないので、展示物を強く印象付けるのに十分とはいえなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、ウインドウを介して展示物を展示する展示方法であって、展示物を設置する段階と、一対の視差画像の一方を一の偏光状態で生成し、他方を一の偏光状態と直交する他の偏光状態で生成する視差画像生成部を、展示物よりもウインドウから遠い位置に設置する段階と、ウインドウに、一の偏光状態を透過させて他の偏光状態を遮断する一の偏光領域、および、他の偏光状態を透過させて一の偏光状態を遮断する他の偏光領域を有する偏光部材を配する段階とを備える展示方法が提供される。
【0006】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施形態の展示方法に用いられる展示システム10の概略を示す。
【図2】視差画像生成部100の分解斜視図である。
【図3】偏光部材320の一例を示す。
【図4】本実施形態の展示方法による見え方を説明する概略図である。
【図5】本実施形態の展示方法による他の見え方を説明する概略図である。
【図6】他の偏光部材340の例を示す。
【図7】視差画像生成部101の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0009】
図1は、本実施形態の展示方法に用いられる展示システム10の概略を示す。展示システム10は、展示物200を立体的な画像と重なるように展示することにより、観察者に対して視覚的な効果をもたらして展示物200を強く印象付けることを目的とする。
【0010】
展示システム10は、ウインドウ300と、ウインドウ300の内側に配された展示物200と、展示物200よりもウインドウ300から遠い位置に配された視差画像生成部100とを備える。展示システム10はさらに、展示物200を載置する展示台210と、展示物200を照明する照明部220を備えてもよい。
【0011】
展示物200が商品である場合に、例えばウインドウ300は店舗のショーウインドウである。また、展示物200が美術品である場合に、ウインドウ300は美術館または博物館の展示用のウインドウである。その他、展示物200が自動販売機におけるサンプルであってウインドウ300が当該サンプルの前面に配されたウインドウ等であってもよい。ウインドウ300は、ウインドウガラス310および当該ウインドウガラス310に配された偏光部材320を有する。ここで、偏光部材320をウインドウガラス310に配する方法として、ウインドウガラス310とは別体の偏光部材320が当該ウインドウガラス310に貼り付けられてもよいし、ウインドウガラス310自体が偏光部材320で形成されてもよい。
【0012】
図2は、視差画像生成部100の分解斜視図である。図2に示すように、視差画像生成部100は、光源120と、偏光板150と、画像生成部160と、偏光板170と、偏光軸制御板180とをこの順で備え、これらが筐体に収容されている。図2における偏光軸制御板180よりも右側に展示物200およびウインドウ300が配され、観察者はウインドウ300の右側から観察する。すなわち、視差画像生成部100は展示物200よりもウインドウ300から遠い位置に設置される。
【0013】
光源120は、観察者から見て視差画像生成部100の最も奥側に配され、展示システム10の一部として視差画像生成部100を使用している状態(以下、「視差画像生成部100の使用状態」と略称する)において、白色の無偏光を偏光板150の一面に向けて出射する。なお、本実施形態では、光源120に面光源を用いているが、面光源に替えて例えば点光源と集光レンズとの組み合わせでもよい。この集光レンズの一例は、フレネルレンズシートである。
【0014】
偏光板150は、画像生成部160における光源120側に配される。偏光板150は、透過軸および当該透過軸に直交する吸収軸を有し、光源120から出射した無偏光が入射すると、その無偏光のうち透過軸方向と平行な偏光軸の光を透過し、吸収軸方向と平行な偏光軸の光を遮断する。ここで、偏光軸の方向とは、光における電界の振動方向のことであり、偏光板150における透過軸の方向は、図2に矢印で示すように、観察者が視差画像生成部100を見たときの水平方向から右上45度の方向である。
【0015】
画像生成部160は、一対の視差画像の一方である右画像を生成する右画像生成領域162、および、一対の視差画像の他方である左画像を生成する左画像生成領域164を有する。これら右画像生成領域162および左画像生成領域164は、図2に示すように、画像生成部160を水平方向に区切った領域であり、複数の右画像生成領域162および左画像生成領域164が鉛直方向に互い違いに配されている。視差画像生成部100の使用状態において、画像生成部160の右画像生成領域162および左画像生成領域164には、それぞれ右画像および左画像が生成される。このときに偏光板150を透過した光が画像生成部160の右画像生成領域162および左画像生成領域164に入射すると、右画像生成領域162の透過光は右画像の画像光(以下、「右画像光」と略称する)となり、左画像生成領域164の透過光は左画像の画像光(以下、「左画像光」と略称する)となる。なお、右画像生成領域162を透過した右画像光および左画像生成領域164を透過した左画像光は、それぞれ特定方向の偏光軸を有する直線偏光である。ここで、それぞれ特定方向の偏光軸とは、互いに同じ方向であってもよく、図2に示す例においては、ともに偏光軸が後述する偏光板170における透過軸の方向と同じ方向である。
【0016】
画像生成部160には、例えば水平方向及び垂直方向に二次元的に複数の小さなセルが配され、各セルにおいて配向膜間に液晶を封止したLCD(液晶ディスプレイ)が用いられる。このLCDにおいて各セルを電気的に駆動することにより、各セルは、通過する光をその偏光軸の方向を変えずに透過する状態と、偏光軸の方向を90度回転させて透過する状態とを切り替える。これにより、視差画像生成部100は一対の視差画像を動的に切り換えた、いわゆる動画を表示する。
【0017】
偏光板170は、画像生成部160における観察者側に配される。この偏光板170は、上記右画像生成領域162を透過した右画像光、および、上記左画像生成領域164を透過した左画像光が入射すると、これらのうち偏光軸が透過軸と平行な光を透過し、偏光軸が吸収軸と平行な光を遮断する。ここで、偏光板170における透過軸の方向は、図2に矢印で示すように、観察者が視差画像生成部100を見たときの水平方向から左上45度の方向である。
【0018】
偏光軸制御板180は、第一偏光領域181および第二偏光領域182を有する。この偏光軸制御板180における第一偏光領域181および第二偏光領域182の位置および大きさは、図2に示すように、画像生成部160の右画像生成領域162および左画像生成領域164の位置および大きさに対応している。したがって、視差画像生成部100の使用状態において、第一偏光領域181には、上記右画像生成領域162を透過した右画像光が入射し、第二偏光領域182には、上記左画像生成領域164を透過した左画像光が入射する。
【0019】
第一偏光領域181は、入射した右画像光の偏光軸を回転させずにそのまま透過する。また、第二偏光領域182は、入射した左画像光の偏光軸を第一偏光領域181に入射した右画像光の偏光軸に対して直交する方向に回転させる。したがって、第一偏光領域181を透過した右画像光の偏光軸と、第二偏光領域182を透過した左画像光の偏光軸とは、図2に矢印で示すように、その方向が互いに直交する。なお、図2の偏光軸制御板180における矢印は、偏光軸制御板180を通過した偏光の偏光軸を示している。第一偏光領域181には、例えば透明なガラスまたは樹脂などが用いられ、第二偏光領域182には、例えば入射される左画像光の偏光軸の方向に対して45度の角度の光学軸を有する半波長板が用いられる。図2に示す例において、第二偏光領域182の光学軸の方向は、水平方向または鉛直方向である。ここで、光学軸とは、光が第二偏光領域182を透過するときの進相軸または遅相軸の一方を指す。
【0020】
また、上記視差画像生成部100は、偏光軸制御板180よりも観察者側(図2における偏光軸制御板180の右側)に、上記偏光軸制御板180の第一偏光領域181および第二偏光領域182を透過した右画像光および左画像光を水平方向または鉛直方向の少なくとも一方の方向に拡散する拡散板を有してもよい。このような拡散板には、例えば水平方向または鉛直方向に延伸するかまぼこ状の凸レンズ(シリンドリカルレンズ)が複数配されたレンチキュラーレンズシート、または、凸レンズが平面状に複数配されたレンズアレイシートが用いられる。
【0021】
図3は、偏光部材320の一例を示す。図3の偏光部材320は、観察者からみて右側に第一偏光領域321が配されるとともに左側に第二偏光領域323が配される。第一偏光領域321は、透過軸方向が第一偏光領域181を透過した右画像光と同じ方向であり、吸収軸方向が上記透過軸方向と直交する方向である。第二偏光領域323は、透過軸方向が第二偏光領域182を透過した左画像光と同じ方向であり、吸収軸方向が上記透過軸方向と直交する方向である。これら第一偏光領域321および第二偏光領域323は、例えば二色性染料を含浸させたフィルムを一軸延伸して得られる偏光膜が用いられる。
【0022】
これにより、観察者の右目が第一偏光領域321を見るとともに左目が第二偏光領域323を見るような位置に観察者が立つことにより、第一偏光領域321を透過して観察者の右目に右画像が観察されるとともに、第二偏光領域323を透過して観察者の左目に左画像が観察される。よって、視差画像生成部100の使用状態において、観察者は視差画像生成部100により生成された一対の視差画像を立体的な画像として認識することができる。
【0023】
図4は、本実施形態の展示方法による見え方を説明する概略図である。図4において、観察者は、右目が第一偏光領域321を見るとともに左目が第二偏光領域323を見るような位置に立っているとする。この位置において、観察者の右目に右画像および展示物200が観察されるとともに、左目に左画像および展示物200が観察される。展示物200は現実の物体であるが、観察者にはこの現実の物体と立体的な画像202とが同時に見えるので、全体として展示物200と画像202とが空間内に存在しているような視覚的効果を与えることができる。例えば、図4に示す例で展示物200がワイングラスであり、立体的な画像202がレストランのテーブルに置かれたワインボトルである場合に、観察者はあたかもレストランのテーブルにワイングラスとワインボトルとの両方が置かれているような画像を見ることができる。展示物200を立体的な画像202と重なるように展示することにより、観察者に対して視覚的な効果をもたらして展示物200を強く印象付けることができる。さらに、視差画像生成部100が画像を動的に切り換えることができる場合には、立体的な画像202をワインボトルから料理の皿等に変えることにより、展示物200であるワイングラスの置かれている状況を変えて観察者に展示することができる。
【0024】
以上、本実施形態の展示方法によれば、展示物200をウインドウ300の奥側に設置し、視差画像生成部100を、展示物200よりもウインドウ300から遠い位置に設置し、ウインドウ300に偏光部材320を取り付けて、視差画像生成部100に視差画像を表示する。これにより、全体として展示物200と画像202による立体像とが空間内に存在しているような視覚的効果を与えることができる。
【0025】
さらに、展示物200に照明部220により照明をあてる場合に、展示物200の明るさを、視差画像生成部100により生成される一対の視差画像と同程度の明るさにする。この場合に、照明部220による照明の明るさは、展示者が視覚的に確認しながら調整しても良いし、視差画像生成部100の明るさを検知して自動的に調整してもよい。これにより、視差画像生成部100が偏光を利用することにより光量が落ちることを考慮して展示物200へも光量を落とした照明をあてて、違和感のない視覚的効果を得ることができる。
【0026】
図5は、本実施形態の展示方法による他の見え方を説明する概略図である。図5において、観察者は、右目が第一偏光領域321を見るとともに左目が第二偏光領域323を見るような位置に立っているとする。図5に示す例においては、立体的な画像206は展示物204の画像である。これにより、視差画像生成部100の使用状態において、観察者には展示物204が複数個配列されているかのような視覚的な効果を与えることができる。さらに、視差画像生成部100の立体的な画像206の表示を停止する、例えば、ベタの単一色を表示することにより、立体的な画像206に埋没していた展示物204だけを観察者に展示ことができる。
【0027】
図6は、他の偏光部材340の例を示す。偏光部材340における第一偏光領域341の面積は、第二偏光領域343の面積よりも大きい。より具体的には、第二偏光領域343は離散的に数箇所配されており、それ以外は第一偏光領域341が配される。第二偏光領域343は例えば平均的な身長の大人の顔の高さおよび子供の顔の高さにそれぞれ配されてもよい。これにより、第一偏光領域341が右目の視野に入るとともに第二偏光領域343が左目の視野に入る特定の位置において、図4および図5のような視覚的効果を与えることができる。さらに、特定の位置以外の位置において、観察者には一対の視差画像のうちの右画像が両目で観察される。よって、一対の視差画像の両方を両目で観察した場合に生じるぼやけた画像が観察されることを防ぐことができる。なお、第一偏光領域341と第二偏光領域343との面積及び配置等は図6と逆であってもよい。また、偏光部材340の配置は、上下に長い第一偏光領域341と第二偏光領域343とが左右に複数配列された短冊状であってもよい。
【0028】
図7は、図2に示す視差画像生成部100に替えて展示システム10に用いることのできる視差画像生成部101の分解斜視図である。図7に示す視差画像生成部101において、図2の視差画像生成部100と同じ構成については同じ参照番号を付して説明を省略する。図7に示すように、視差画像生成部101は、視差画像生成部100の偏光軸制御板180に替えて偏光軸制御板185を備える。この偏光軸制御板185は、第一偏光領域186および第二偏光領域187を有する。ここで、第一偏光領域186および第二偏光領域187は、ともに1/4波長板であり、それぞれの光学軸が互いに直交する。この偏光軸制御板185における第一偏光領域186および第二偏光領域187の位置および大きさは、上記偏光軸制御板180における第一偏光領域181および第二偏光領域182の位置および大きさと同様に、画像生成部160の右画像生成領域162および左画像生成領域164の位置および大きさに対応している。したがって、視差画像生成部101の使用状態において、第一偏光領域186には、上記右画像生成領域162を透過した右画像光が入射し、第二偏光領域187には、上記左画像生成領域164を透過した左画像光が入射する。
【0029】
図7に示す偏光軸制御板185は、入射した光を偏光軸の回転方向が互いに逆方向である円偏光として出射する。例えば、第一偏光領域186は入射した光を右回りの円偏光として出射し、第二偏光領域187は入射した光を左回りの円偏光として出射する。ここで、図7の偏光軸制御板185の矢印は、この偏光軸制御板185を通過した偏光の回転方向を示している。第一偏光領域186には、例えば光学軸が水平方向である1/4波長板が用いられ、第二偏光領域187には、例えば光学軸が鉛直方向である1/4波長板が用いられる。
【0030】
視差画像生成部101が用いられる場合には、偏光部材320の第一偏光領域321および第二偏光領域323には、1/4波長板と偏光板との組み合わせが配される。第一偏光領域321の1/4波長板と第二偏光領域323の1/4波長板とは、それぞれの光学軸が互いに直交する。例えば、第一偏光領域321には、ポリカーボネートで形成された光学軸が水平方向である1/4波長板と、透過軸方向が観察者から見て右斜め45度の偏光板とが展示物200に近い方からこの順に配される。また、第二偏光領域323には、ポリカーボネートで形成された光学軸が鉛直方向である1/4波長板と、透過軸方向が観察者から見て右斜め45度の偏光板とが展示物200に近い方からこの順に配される。第一偏光領域321の1/4波長板は、偏光軸が観察者から見て右回りの円偏光が入射したときに、その円偏光を右斜め45度の直線偏光に変換する。また、第二偏光領域323の1/4波長板は、偏光軸が観察者から見て左回りの円偏光が入射したときに、その円偏光を右斜め45度の直線偏光に変換する。
【0031】
これにより、図2の実施形態と同様に、観察者の右目が第一偏光領域321を見るとともに左目が第二偏光領域323を見るような位置に観察者が立つことにより、第一偏光領域321を透過して観察者の右目に右画像が観察されるとともに、第二偏光領域323を透過して観察者の左目に左画像が観察される。よって、視差画像生成部100の使用状態において、観察者は視差画像生成部100により生成された一対の視差画像を立体的な画像として認識することができる。また、第一偏光領域321および第二偏光領域323の配置を図6に示す形態にしてもよい。さらに、1/4波長板と偏光板との組み合わせの偏光部材320をウインドウ300における観察者側に取り付けることにより、ウインドウ300表面における反射を抑えて展示物200をより見やすくすることができる。
【0032】
なお、視差画像生成部100、101は動画を表示することができるLCDであったが、これに限られない。例えば、一対の視差画像が静止画像として透明な板に描かれており、当該板が奥側から光源で照らされるとともに、板の手前側に偏光軸制御板180を設けて視差画像のそれぞれを対応する偏光状態で出射させてもよい。
【0033】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0034】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0035】
10 展示システム、100 視差画像生成部、101 視差画像生成部、120 光源、150 偏光板、160 画像生成部、162 右画像生成領域、164 左画像生成領域、170 偏光板、180 偏光軸制御板、181 第一偏光領域、182 第二偏光領域、185 偏光軸制御板、186 第一偏光領域、187 第二偏光領域、200 展示物、202 画像、204 展示物、206 画像、210 展示台、220 照明部、300 ウインドウ、310 ウインドウガラス、320 偏光部材、321 第一偏光領域、323 第二偏光領域、340 偏光部材、341 第一偏光領域、343 第二偏光領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウインドウを介して展示物を展示する展示方法であって、
前記展示物を設置する段階と、
一対の視差画像の一方を一の偏光状態で生成し、他方を前記一の偏光状態と直交する他の偏光状態で生成する視差画像生成部を、前記展示物よりも前記ウインドウから遠い位置に設置する段階と、
前記ウインドウに、前記一の偏光状態を透過させて前記他の偏光状態を遮断する一の偏光領域、および、前記他の偏光状態を透過させて前記一の偏光状態を遮断する他の偏光領域を有する偏光部材を配する段階と
を備える展示方法。
【請求項2】
少なくとも特定の位置において、観察者の左右の目の一方に前記一方の視差画像および前記展示物が前記一の偏光領域を透過して観察されるとともに、前記左右の目の他方に前記他方の視差画像および前記展示物が前記他の偏光領域を透過して観察される位置に、前記展示物、前記視差画像生成部および前記偏光部材が配される請求項1に記載の展示方法。
【請求項3】
前記視差画像生成部の前記一対の視差画像を動的に切り換える段階をさらに備える請求項1または2に記載の展示方法。
【請求項4】
前記一の偏光状態および前記他の偏光状態は、互いに反対回りの円偏光であり、前記一の偏光領域および前記他の偏光領域は、互いに反対回りの円偏光板である請求項1から3のいずれかに記載の展示方法。
【請求項5】
前記偏光部材における前記一の偏光領域の面積は、前記他の偏光領域の面積より大きい請求項1から4のいずれかに記載の展示方法。
【請求項6】
前記展示物に照明をあてる段階をさらに備え、前記照明をあてる段階は、前記展示物の明るさを、前記視差画像生成部により生成される前記一対の視差画像と同程度の明るさにする請求項1から5のいずれかに記載の展示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−266686(P2010−266686A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−117905(P2009−117905)
【出願日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(000155698)株式会社有沢製作所 (117)
【出願人】(509136183)株式会社アスナ (3)
【Fターム(参考)】