説明

巻き取り式エアーフィルター清掃機構及びプロジェクター装置

【課題】フィルターの面積を有効に活用しながら、効率よくフィルターの塵埃を除去すると共に、塵埃の排気頻度が少ない巻き取り式エアーフィルター清掃機構を提供する。
【解決手段】巻き取り式エアーフィルター清掃機構で、送り出しリール15と、巻き取りリール16と、通気通路部14と、フィルター体17と、送り出しリール15から巻き取りリール16までのフィルター体17における少なくとも巻き取りリール16の近傍に、フィルター体17の下流面に接触するよう設けられた中間リール19と、フィルター体17の上流面に接触し除塵する除塵ブラシ等より成る清掃体25を備えたもので、清掃体25は、常にフィルター体17に対して均一な接触圧を保って清掃を行うことが出来るので、清掃ムラのない安定したフィルター体17の清掃が可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器等に搭載される巻き取り式エアーフィルター清掃機構及びそれを用いたプロジェクター装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の巻き取り式エアーフィルター機構として、送り出しリールと、前記送り出しリールと間を置いて配された巻き取りリールと、一端が前記送り出しリールに係止されると共に巻かれ、他端が前記巻き取りリールに係止されたロール状のエアーフィルターと、巻き取りリールを回転駆動する駆動手段と、エアーフィルターをファンに密接すると共にエアーフィルターの張力を一定にするためのテンショナーを備え、前記エアーフィルターの前記送り出しリールと前記巻き取りリール間に位置する部分を、機器に設けられた空冷用吸気口の前に配置して、機器の運転中に、所定の時間間隔で前記駆動手段に通電して、汚れたエアーフィルターを巻き取りリールに順次巻き取るようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、巻き取り式エアーフィルターを用いたものではないが、機器に設けられた外気取り入れ口に沿って移動可能または外気取り入れ口上で回転可能に配設したプレフィルターと、前記プレフィルターを移動または回転させるための駆動メカユニットと、前記プレフィルターに摺接し、付着した粉塵を除去するブラシと、前記プレフィルターより下流側に設けられると共に、前記プレフィルターより粒子径の小さい塵埃を捕集する第2のエアーフィルターとから構成され、前記プレフィルターに一定量の粉塵が溜まっていることを、目詰まりセンサーで感知した時、或いは所定の時間が経った時に、駆動メカユニットでプレフィルターを移動または回転させ、その間にブラシでプレフィルターに付着した埃や粉塵を除去するようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−128400号公報
【特許文献2】特開2008−065021号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載されたような従来の巻き取り式エアーフィルター機構の構成では、エアーフィルターに付着した塵埃を除去する機構が無く、単に塵埃で目詰まりしたエアーフィルターを巻き取りリールで巻き取るだけなので、エアーフィルターの全長が目詰まりしたときは、エアーフィルターを巻き取りリールごと取り外し、そのエアーフィルターを広げて掃除する必要があり、清掃作業が非常に面倒であった。
【0005】
また、このようなエアーフィルターの清掃作業の頻度を減らすには、エアーフィルターの全長を長くしなければならず、これに伴い、送り出しリール及び巻き取りリールの外径の巨大化を招き、巻き取り機構の大型化及びエアーフィルターの長大化により、高コストになってしまう、という課題があった。
【0006】
また、テンショナーが設けられているため、駆動手段の駆動トルクを大きくする必要があり、このため駆動手段の大型化、ひいては機器の大型化を招く、という課題があった。
【0007】
また、上記第2の引用文献に実施の形態1として記載された従来のフィルターユニットの構成では、ブラシが設けられているので、プレフィルターからの塵埃の除去を確実に行うことが出来るが、プレフィルターから塵埃を除去するために、プレフィルターを移動させた時に、外気取り入れ口が開放されるので、外気が第2のエアーフィルターに直接侵入することになり、塵埃が機器内に直接侵入することが無いものの、第2のエアーフィルターが早期に目詰まりする、という課題があった。
【0008】
また、同特許文献に実施の形態2として記載された従来のフィルターユニットの構成では、プレフィルターを清掃する際に、プレフィルターを回転させるようになっているので、外気取り入れ口が常にプレフィルターで覆われ、第2のエアーフィルターが早期に目詰まりすることはないが、ブラシが、プレフィルターの外気通過面に配置されているため、プレフィルターの有効濾過面積が減少され、プレフィルターの目詰まりの時期が早くなり、その結果、除塵回数が多くなって、駆動メカユニットの寿命が短くなる、という課題があった。
【0009】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、フィルターの面積を有効に活用しながら、効率よくフィルターの塵埃を除去すると共に、塵埃の廃棄頻度が少なく、メンテナンスの容易な巻き取り式エアーフィルター清掃機構及びプロジェクター装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記従来の課題を解決するために、本発明の巻き取り式エアーフィルター清掃機構は、外気を取り入れる吸気口と排気口を連通する空気通路を有する機器に搭載される巻き取り式エアーフィルター清掃機構において、送り出しリールと、前記送り出しリールに対向して設けられた巻き取りリールと、前記吸気口の近傍で、かつ、前記空気通路の途中に配される通気通路部と、一端が前記送り出しリールに、他端が前記巻き取りリールにそれぞれ係止されると共に前記通気通路部を横断するフィルター体と、前記巻き取りリールを回転駆動して前記フィルター体を移動させる駆動体と、前記巻き取りリールに所定長の前記フィルター体が巻き取られた後、前記フィルター体を巻き戻すために前記送り出しリールを回転駆動する巻き戻し駆動手段と、前記送り出しリールから前記巻き取りリールまでの前記フィルター体における少なくとも前記巻き取りリールの近傍に、前記フィルター体の下流面に接触するよう中間リールを設け、前記中間リールと前記フィルター体の接触部から前記通気通路部側の前記フィルター体の上流面に接触し除塵する除塵ブラシ等より成る清掃体とを備えたもので、フィルター体で捕集された塵埃は、清掃体で確実に除去されるので使用者はフィルター体で捕集された塵埃をブラシ等で周囲に撒き散らしながら清掃する必要が無く非常に衛生的である。また、清掃体は、中間リールとフィルター体の接触部から通気通路部側の、フィルター体の上流面に接触しているため、フィルター体を順次巻き取りリールで巻き取っていくことにより、巻き取りリールの巻き取り外径が徐々に大きくなっていっても清掃体とフィルター体の距離は変化しない。従って常にフィルター体に対して均一な接触圧を保って清掃を行うことが出来るので、清掃ムラのない安定したフィルター体の清掃が可能である。
【0011】
さらに、フィルター体で塵埃が所定量捕集されたら、駆動体で巻き取りリールを回転させて、フィルター体を巻き取りリールに、通気通路部の幅の分だけ移動させることにより、汚れのない新鮮なフィルター体が吸気口に配置されるので、目詰まりは確実に解消され外気は通過しやすいものである。
【0012】
また、本発明の巻き取り式エアーフィルター清掃機構は、清掃体として回転清掃体が形成されてあると共に、前記回転清掃体の回転方向を少なくともフィルター体が巻き取りリールに巻き取られる際に、フィルター体の移動方向と逆方向に回転するようにしたもので、フィルター体で捕集された塵埃を回転清掃体で確実に捕えることが出来、塵埃を回転清掃体とフィルター体の接触面より後方、即ちフィルター体の進行方向側へ逃がすことが無く、フィルター体の目詰まりを確実に解消することが出来る。
【0013】
また、フィルター体に堆積した塵埃を除去するための回転清掃体と、前記回転清掃体から塵埃を剥離させるための、先端部が櫛歯状に形成された除塵体とを備え、少なくともフィルター体が巻き取りリールに巻き取られる際に、前記回転清掃体が回転し、前記回転清掃体が回転する際に、前記除塵体の先端部に対して、前記回転清掃体を構成する清掃片の根元部側から端部側にかけて順次当接するようにしたもので、フィルター体から除去された塵埃を回転清掃体から除去させるための除塵体を設けることで、常に塵埃の付着がない清掃体をフィルター体に当接させることが出来るので、清掃体で確実に塵埃を除去することが出来る。また除塵体により回転清掃体に付着した塵埃が除去されるので、回転清掃体に付着した塵埃がフィルター体に再付着することが無く、優れた塵埃除去性能を発揮することが出来る。
【0014】
また、本発明のプロジェクター装置は、吸気口と排気口を有する本体は、光源ランプ等より成る画像表示素子体と、前記画像表示素子体からの画像を拡大投射可能に設けられたレンズ等より成る投射体と、前記投射体や前記画像表示素子体を制御する電子部品等より成る制御体と、前記吸気口から外気を前記本体内に吸引し、内部を冷却した後、前記排気口より排気するための送風機と、請求項1〜3のいずれか1項に記載の巻き取り式エアーフィルター清掃機構とを備え、前記巻き取り式エアーフィルター清掃機構は、前記本体に着脱自在で、かつ、前記巻き取り式エアーフィルター清掃機構を前記本体に取り付けたときに、前記巻き取り式エアーフィルター清掃機構の通気通路部が、前記吸気口と気密に連通するようにしたもので、エアーフィルター体の除塵が、使用者の手を煩わすこと無く清掃体で確実に行われる。また、エアーフィルター体は常にきれいな状態で維持されるので、エアーフィルター体の部分での空気圧損が少なく、プロジェクター装置内部を効率よく冷却出来るので、信頼性に優れたプロジェクター装置を提供することが出来る。
【0015】
また、本発明のプロジェクター装置は、吸気口と排気口間の通過空気の温度または、圧力を検知するセンサー或いは、運転時間を積算するタイマーを備え、前記センサーによる検知結果或いは、前記タイマーによる積算結果に応じて、駆動体で巻き取りリールを回転させてフィルター体を所定距離移動させるもので、フィルター体が塵埃により目詰まりすると、外気の流れが弱くなり、プロジェクター装置本体内の冷却効果は低減するが、本体内の温度や圧力を検知するセンサーを設けることで、機器の内部温度が高かったり、或いは、機器内の圧力が低く、外気の流れが異常であることを検知したとき、駆動体を駆動して、フィルター体の汚れていない部分を通気通路部まで移動させることで、使用者が自らフィルター体を移動させること無く、異常に対応することが出来、非常に便利である。また、タイマーによる運転時間の積算結果に基づいて、フィルター体の塵埃による目詰まり具合がある程度想定出来るので、タイマーによる運転時間の積算結果に応じて、駆動体を駆動して、フィルター体の汚れていない部分を吸気口まで移動させるようにしても同様の効果が得られる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の巻き取り式エアーフィルター清掃機構及びプロジェクター装置は、フィルターの面積を有効に活用しながら、効率よくフィルターの塵埃を除去すると共に、塵埃の廃棄頻度が少なく、メンテナンスが非常に容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
第1の発明は、外気を取り入れる吸気口と排気口を連通する空気通路を有する機器に搭載される巻き取り式エアーフィルター清掃機構において、送り出しリールと、前記送り出しリールに対向して設けられた巻き取りリールと、前記吸気口の近傍で、かつ、前記空気通路の途中に配される通気通路部と、一端が前記送り出しリールに、他端が前記巻き取りリールにそれぞれ係止されると共に前記通気通路部を横断するフィルター体と、前記巻き取りリールを回転駆動して前記フィルター体を移動させる駆動体と、前記巻き取りリールに所定長の前記フィルター体が巻き取られた後、前記フィルター体を巻き戻すために前記送り出しリールを回転駆動する巻き戻し駆動手段と、前記送り出しリールから前記巻き取りリールまでの前記フィルター体における少なくとも前記巻き取りリールの近傍に、前記フィルター体の下流面に接触するよう中間リールを設け、前記中間リールと前記フィルター体の接触部から前記通気通路部側の前記フィルター体の上流面に接触し除塵する除塵ブラシ等より成る清掃体とを備えたもので、清掃体は、中間リールとフィルター体の接触部から通気通路部側の、フィルター体の上流面に接触しているため、フィルター体を順次巻き取りリールで巻き取っていくことにより、巻き取りリールの巻き取り外径が徐々に大きくなっていっても清掃体とフィルター体の距離は変化しない。従って常にフィルター体に対して均一な接触圧を保って清掃を行うことが出来るので、清掃ムラのない安定したフィルター体の清掃が可能である。また、フィルター体で捕集された塵埃は、清掃体で確実に除去されるので、使用者は、フィルター体で捕集された塵埃をブラシ等で周囲に撒き散らしながら清掃する必要が無く非常に衛生的である。また、一旦除塵されたフィルター体を、送り出しリール側に、所定長さづつ巻き戻しすることで、フィルター体を往復使用して、フィルター体を長期にわたり有効活用することが出来る。また、清掃体を、フィルター体の通気通路部より外方、即ち、フィルター体の外気が通過する通気エリア以外に設けているので、清掃体が、外気の通過を阻害すること無く、フィルター体の有効活用が可能で、本体のコンパクト化にも役立つ。
【0018】
さらに、フィルター体で塵埃が所定量捕集されたら、駆動体で巻き取りリールを回転させて、フィルター体を巻き取りリールに、通気通路部の幅の分だけ移動させることにより、汚れのない新鮮なフィルター体が吸気口に配置されるので、目詰まりは確実に解消され外気は通過しやすいものである。
【0019】
さらに、清掃体によるフィルター体の除塵は、外気が通過する通気通路部の外側で行われるので、清掃体によって捕集された塵埃がフィルター体の目を通過することが防止される。
【0020】
第2の発明は、清掃体として回転清掃体が形成されてあると共に、前記回転清掃体の回転方向を少なくともフィルター体が巻き取りリールに巻き取られる際に、フィルター体の移動方向と逆方向に回転するようにしたもので、回転清掃体を構成する清掃片が鯉の滝登りの如く、逆らいながらフィルター体に接触するので、塵埃を回転清掃体とフィルター体の接触面より後方、即ちフィルター体の進行方向側へ逃がすことが無く、フィルター体で捕集された塵埃を回転清掃体で確実に捕えることが出来、フィルター体の目詰まりを確実に解消することが出来る。
【0021】
第3の発明は、特に、第1または第2の発明のフィルター体に堆積した塵埃を除去するための回転清掃体と、前記回転清掃体から塵埃を剥離させるための、先端部が櫛歯状に形成された除塵体とを備え、少なくともフィルター体が巻き取りリールに巻き取られる際に、前記回転清掃体が回転し、前記回転清掃体が回転する際に、前記除塵体の先端部に対して、前記回転清掃体を構成する清掃片の根元部側から端部側にかけて順次当接するようにしたもので、フィルター体から除去された塵埃を回転清掃体から除去させるための除塵体を設けることで、清掃片に付着した塵埃は、根元部側から端部側に掻き出されるため、常に塵埃の付着がない清掃体をフィルター体に当接させることが出来るので、清掃体で確実に塵埃を除去することが出来る。また除塵体により回転清掃体に付着した塵埃が除去されるので、回転清掃体に付着した塵埃がフィルター体に再付着することが無く、優れた塵埃除去性能を発揮することが出来る。
【0022】
第4の発明は、吸気口と排気口を有する本体は、光源ランプ等より成る画像表示素子体と、前記画像表示素子体からの画像を拡大投射可能に設けられたレンズ等より成る投射体と、前記投射体や前記画像表示素子体を制御する電子部品等より成る制御体と、前記吸気口から外気を前記本体内に吸引し、内部を冷却した後、前記排気口より排気するための送風機と、請求項1〜3のいずれか1項に記載の巻き取り式エアーフィルター清掃機構とを備え、前記巻き取り式エアーフィルター清掃機構は、前記本体に着脱自在で、かつ、前記巻き取り式エアーフィルター清掃機構を前記本体に取り付けたときに、前記巻き取り式エアーフィルター清掃機構の通気通路部が、前記吸気口と気密に連通するようにしたもので、エアーフィルター体の除塵が、使用者の手を煩わすこと無く清掃体で確実に行われる。また、エアーフィルター体は常にきれいな状態で維持されるので、エアーフィルター体の部分での空気圧損が少なく、プロジェクター装置内部を効率よく冷却出来るので、信頼性に優れたプロジェクター装置を提供することが出来る。
【0023】
第5の発明は、吸気口と排気口間の通過空気の温度または、圧力を検知するセンサー或いは、運転時間を積算するタイマーを備え、前記センサーによる検知結果或いは、前記タイマーによる積算結果に応じて、駆動体で巻き取りリールを回転させてフィルター体を所定距離移動させるもので、フィルター体が塵埃により目詰まりすると、外気の流れが弱くなり、プロジェクター装置本体内の冷却効果は低減するが、本体内の温度や圧力を検知するセンサーを設けることで、機器の内部温度が高かったり、或いは、機器内の圧力が低く、外気の流れが異常であることを検知したとき、駆動体を駆動して、フィルター体の汚れていない部分を通気通路部まで移動させることで、使用者が自らフィルター体を移動させること無く、異常に対応することが出来、非常に便利である。また、タイマーによる運転時間の積算結果に基づいて、フィルター体の塵埃による目詰まり具合がある程度想定出来るので、タイマーによる運転時間の積算結果に応じて、駆動体を駆動して、フィルター体の汚れていない部分を吸気口まで移動させるようにしても同様の効果が得られる。
【0024】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施例によって本発明が限定されるものではない。
【0025】
(実施例1)
【0026】
図1は、本発明の第1の実施例における巻き取り式エアーフィルター清掃機構を搭載したプロジェクター装置の外観斜視図、図2は、同プロジェクター装置の巻き取り式エアーフィルター清掃機構の取付け部の断面図、図3は、同巻き取り式エアーフィルター清掃機構の拡大断面図、図4は、同巻き取り式エアーフィルター清掃機構の斜視図、図5は、同巻き取り式エアーフィルター清掃機構の巻き取り部分の拡大図、図6は、同巻き取り式エアーフィルター清掃機構の除塵体の拡大図である。
【0027】
図1〜6において、本実施例における巻き取り式エアーフィルター清掃機構1(以下「フィルター清掃機構1」という)を搭載したプロジェクター装置2の本体2aの前部には、画像を投射する投射レンズを有する投射体3が、一側には、吸気口4が、他側には、排気口5がそれぞれ形成されている。
【0028】
本体2a内部には、投射体3により投射される画像を光学的に処理する多数の電子部品等から成る画像表示素子体6と、電源基板体7と、本体2a内の温度や圧力等を検知するセンサー8と、吸気口4と排気口5を連通する空気通路9内に配され、吸気口4から外気を吸引し、画像表示素子体6や電源基板体7などの発熱部品を冷却し、排気口5より排気させるための送風機10と、画像表示素子体6や送風機10などを制御する制御体11等が内装されている。
【0029】
また、本体2aの前方乃至上部には、LEDなどからなり、本体2aの動作状況等を表示して、使用者に告知する告知部12が設けられている。
【0030】
本実施例では、フィルター清掃機構1は、本体2aの吸気口4が形成された側面に、着脱自在に装着出来るようになっている。
【0031】
次に、本実施例におけるフィルター清掃機構1の構成について詳述する。
【0032】
フィルター清掃機構1は、対向して設けられた略直方体状のリール収納体13と、一対のリール収納体13間に形成された通気通路部14とを備えている。この通気通路部14は、フィルター清掃機構1を本体2aに装着したときに、吸気口4の近傍で、しかも通気通路部14の途中に、即ち吸気口4と送風機10との間に位置すると共に、吸気口4と気密に連通するようになっており、動作時に、吸気口4から流入する外気が通る通路となるものである。
【0033】
リール収納体13の一方(図2、3、4において、右側)に、送り出しリール15が、他方(図2、3、4において左側)に巻き取りリール16がそれぞれ回転自在に支持されている。
【0034】
17は、外気に含まれる塵埃を捕集するための細かい通気穴(図示せず)を多数有するフィルター体で、その一端は、前記送り出しリール15に、他端は、前記巻き取りリール16にそれぞれ固着されている。本実施例では、フィルター体17の全長を、少なくとも、前記通気通路部14の幅の長さの10倍以上に設定しており、その大半は、あらかじめ、送り出しリール15に捲回されていて、フィルター体17の送り出しリール15と巻き取りリール16との間に位置する部分は、通気通路部14を横断するように、しかも気密に配されている。
【0035】
18は、巻き取りリール16の下方に配され、巻き取りリール16を所定の回転数だけ回転させて、送り出しリール15に捲回され塵埃が付着してない新鮮なフィルター体17を、通気通路部14を横断させながら引き出し、巻き取りリール16に巻き取るための駆動体である。
【0036】
18aは、送り出しリール15の下方に設けられ、送り出しリール15を回転させて、巻き取りリール16に巻かれたフィルター体17を、所定の長さずつ巻き戻すための巻き戻し駆動体である。駆動手段は機械式、手動式どちらでも良い。
【0037】
19は、送り出しリール15から巻き取りリール16までのフィルター体の間で、かつ通気通路部14より外側に収納され、巻き取りリール16の近傍に配された中間リールで、29は、送り出しリールの近傍に配された中間リールである。中間リール19、29は、フィルター体17と清掃体25が常に均一な接触圧を保って清掃を行う効果を果たすものである。フィルター体17が巻き取りリール16に捲回される際、その外径が、徐々に大径に変化しても、吸気口4とフィルター体17との位置関係が変化して隙間が生じるのを防止するよう、中間リール19、29の各回転中心を結ぶ線Lが、吸気口4と平行になるように配置されている。
【0038】
20は、巻き取りリール16の近傍に設けられた検知スイッチで、巻き取りリール16に巻き取られたフィルター体17が所定の外径になったら、それを検知して、制御体11に信号を送り、送り出しリール15を回転させる巻き戻し駆動体18aを動作させるようになっている。
【0039】
21は、リール収納体13の上部開口13aを着脱自在に覆う蓋で、フィルター清掃機構1の交換時、フィルター清掃機構1を取り出しやすく、形成されている。
【0040】
22は、後方に外気通過口22aが形成され、送風機10を固着し、側面にガイド壁22bを有する送風機取付け体で、ガイド壁22bの上流側端部は通気通路部14の出口14aに気密に当接している。
【0041】
23は塵埃収納体で、塵埃収納体23内には、フィルター体17から除塵された塵埃を収納する塵埃収納室23aが形成されている。24aは、除塵体用蓋24に設けた取っ手である。
【0042】
塵埃収納体23は、透明または半透明材料で構成されており、塵埃収納室23a内の塵埃が所定量収納されたら、蓋21を開いてフィルター清掃機構1を本体2aから外し、塵埃収納体23をフィルター清掃機構1から取り外して塵埃をゴミ箱或いは袋等に捨て去れば良く、塵埃処理が確実にかつ清潔に行なうことが出来る。
【0043】
中間リール19の近傍には、フィルター体17に付着した塵埃を除去する清掃体25が回転自在に形成され、この清掃体25は、軸体25aと、軟質材からなり、屈曲自在で、軸体25aに放射状に形成された多数の清掃片25bより構成され、その清掃片25bの上下幅は、フィルター体17の上下幅全域に所定の圧力で当接するよう固着されている。
【0044】
26は、フィルター体17に捕集された塵埃を清掃体25で除塵した後、清掃体25に付着した塵埃を除去するための除塵体で、その先端部は、清掃片25bの根本部側から端部側へ順次当接するように配されている。27は、清掃体25を回転駆動する駆動体である。
【0045】
以上のように構成された本実施例における巻き取り式エアーフィルター清掃機構と、それを搭載したプロジェクター装置の動作、作用は以下の通りである。
【0046】
プロジェクター装置の運転時には、送風機10の運転により、外気が、本体2aの吸気口4→通気通路部14→フィルター体17→通気通路部14→通気通路部の出口14a→空気通路9→送風機取付け体22の外気通過口22aを順に経て、本体2a内に入り、画像表示素子体6、電源基板体7、制御体11などの熱を発生させる部品を冷却した後、排気口5より外部に排気される。
【0047】
外気が、フィルター体17を通過するときに、その外気に含まれた塵埃は、フィルター体17で捕集されるので、塵埃が本体2a内に入ることが無い。
【0048】
このようにして、本体2aを長期間使用していると、フィルター体17が塵埃で目詰まりし、外気が吸気口4から入り難くなって、本体2a内の発熱部品の冷却性能が低下してくるが、本実施例では、本体2a内の温度や圧力を検知するセンサー8を設けて、空気の流れが悪くなって本体2a内の温度が所定の温度を超えたり、空気が本体2a内に入り難くなって、本体2a内の空気圧力が所定の値以下になったことを検知すると、制御体11が、自働的に、駆動体18を所定時間ないし所定回転運転して、フィルター体17を、通気通路部14の幅分だけ、巻き取りリール16に巻き上げて移動させる。これにより、フィルター体17のきれいな部分、即ち塵埃が付着していない部分が、新たに、通気通路部14を横断し、外気が何の抵抗も無く本体2a内に吸引されていく。
【0049】
また、フィルター体17の塵埃で目詰まりした部分が、通気通路部14の幅分だけ、巻き取りリール16側に移動する間に、駆動体27にも通電されて、清掃体25が回転し、清掃体25の清掃片25bにより、フィルター体17の上流側面に付着した塵埃が除去され、塵埃収納室23aに落下し、収納される。
【0050】
本実施例では、フィルター体17を除塵する際の、フィルター体17の移動方向Aと、清掃体25の回転方向Bを逆方向に設けて、清掃体25がフィルター体17の塵埃を確実に捕えることが出来、塵埃をフィルターに再付着させること無く確実に除塵することが出来るようにしている。
【0051】
また、本実施例では、清掃体25は、巻き取りリール16の手前に配されているので、巻き取りリール16には、フィルター体17が清掃された後に巻き上げられることになるので、非常に衛生的である。
【0052】
また、清掃体25に、フィルター体17から除去された塵埃が落下せずに残っても、除塵体26で、その塵埃が梳かれるので、清掃体25に塵埃が堆積し続ける、ということは無い。
【0053】
本実施例では、フィルター体17の全長を、通気通路部14を10回移動させることが出来るような所定長にしているので、上記の清掃動作を10回繰り返すことが出来る。清掃動作が10回行われ、巻き取りリール16の外径が所定の大きさになると、それを検知スイッチ20が検知し、フィルター体17が、巻き取りリール16側に完全に巻き取られた旨を、ブザーやチャイムなどの音で、或いは、告知部12に表示して、使用者に告知するようにしている。或いは、フィルター体17の全長を、通気通路部14を1回移動させることが出来るように所定長を設定するなど、所定長は任意に選択出来る。
【0054】
使用者は、フィルター体17が、巻き取りリール16側に完全に巻き取られたことを、ブザーやチャイムなどの音或いは、告知部12で認識したら、フィルター清掃機構1を本体2aから抜き取り、取っ手24aをつまんで除塵体用蓋24を取り外し、塵埃収納室23a内の塵埃を廃棄する。本実施例では、塵埃収納体23が、透明又は半透明の材料で形成されているので、外から塵埃収納室23a内の塵埃の堆積量が確認でき、塵埃の量が少ない場合は、そのままの状態(塵埃を残したまま)で本体2aに再装着しても良い。
【0055】
塵埃の廃棄を終え、フィルター機構1を本体2aに再装着すると、自動的に、巻き取りリール16側に設けられた図示しないクラッチ機構が動作して、駆動体18と巻き取りリール16との機械的連結が開放されると共に、送り出しリール15側の巻き戻し駆動体18aが駆動し、巻き取りリール16に巻き取られたフィルター体17が、送り出しリール15側に巻き戻され、次回の10回の利用に備えることとなる。
【0056】
以上のように、本実施例によれば、フィルター体17で捕集された塵埃は、清掃体25で確実に除去されるので、使用者は、フィルター体17で捕集された塵埃をブラシ等で周囲に撒き散らしながら清掃する必要が無く非常に衛生的である。また、清掃体25を、フィルター体17の通気通路部14より外側、即ち、フィルター体17の外気が通過する通気エリア以外に設けているので、清掃体25が、外気の通過を阻害すること無く、フィルター体17の有効活用が可能で、本体2aのコンパクト化にも役立つ。
【0057】
さらに、フィルター体17で塵埃が所定量捕集されたら、駆動体18で巻き取りリール16を回転させて、フィルター体17を巻き取りリール16に、通気通路部14の幅の分だけ移動させることにより、汚れのない新鮮なフィルター体17が通気通路部14に配置されるので、目詰まりは確実に解消され外気は通過しやすいものである。
【0058】
さらに、清掃体25によるフィルター体17の除塵は、外気が通過する通気通路部14の外側で行われるので、清掃体25によって捕集された塵埃がフィルター体17の目を通過することが防止される。
【0059】
また、一旦除塵されたフィルター体17を、送り出しリール側に、所定長さづつ巻き戻しすることで、フィルター体17を往復使用して、フィルター体17を長期にわたり有効活用することが出来る。
【0060】
また、フィルター体17から除去された塵埃を、塵埃収納体23の塵埃収納室23a内に貯めておくことが出来るので、清掃体25が動作する都度塵埃を廃棄する必要が無く、メンテナンスが容易である。なお、塵埃収納体23を着脱自在に設ければ、適当な時期に塵埃収納体23のみを外し、中の塵埃をゴミ箱や袋等に捨て去れば良いもので、容易にしかも衛生的に塵埃を廃棄処理することが出来る。
【0061】
また、送り出しリール15と巻き取りリール16間で、かつ、通気通路部14の外側に、フィルター体17が巻き始めから巻き終わりまでの間、前記フィルター体17の前記通気通路部14を横断する位置が一定となるよう中間リール19、29を配したので、フィルター体17が巻き取りリール16に巻き取られる際、送り出しリール15と巻き取りリール16のそれぞれの全体の外径寸法が変わっても、フィルター体17が、吸気口4に対し傾斜することが無く、常に平行に配置され、吸気口4とフィルター体17との間に隙間が生じ無く、そのシール性が向上する。また、フィルター体17の張力も一定に維持することが出来る。
【0062】
また、上記フィルター清掃機構1をプロジェクター装置2に搭載することにより、フィルター体17は常にきれいな状態で維持されるので、フィルター体17の部分での空気圧損が少なく、プロジェクター装置2内部を効率よく冷却でき、信頼性に優れたプロジェクター装置2を提供することが出来る。
【0063】
また、フィルター体17が塵埃により目詰まりすると、外気の流れが弱くなり、プロジェクター装置本体内の冷却効果は低減するが、本体2a内の温度や圧力を検知するセンサー8を設け、本体2aの内部温度が高かったり、或いは、本体2a内の圧力が低く、外気の流れが異常であることを検知したとき、駆動体18を駆動して、フィルター体17の汚れていない部分を通気通路部14まで移動させることで、使用者が自らフィルター体17を移動させること無く、自動的に異常に対応することが出来、非常に便利である。
【0064】
上記実施例では、フィルター体17の全長を、通気通路部14を10回移動させることが出来るような長さにしたが、本体2aの多少の大型化が許容されるのであれば、フィルター体17をさらに長くして、より多くの回数で清掃が出来るようにしても良く、逆に、フィルター体17の全長を短くして、本体2aの小型化を図るようにしても良い。
【0065】
また、上記実施例では、センサー8が所定の温度や圧力を検知したときに駆動体18、27を動作させるようにしたが、それとは別に、手動スイッチ(図示せず)を設けて、使用者が目視でフィルター体17が汚れていると判断したときに、その手動スイッチを操作して、駆動体18、27を動作させるようにしても良い。
【0066】
また、本体2aの累積運転時間によって、フィルター体17の汚れ具合(塵埃の堆積具合)がある程度推定出来るので、上記センサー8の代わりに、本体2aの運転時間を積算するタイマー(図示せず)を備え、その積算結果に応じて、駆動体18、27を動作させるようにしても良い。
【0067】
或いは、光学的手段で、フィルター体17の汚れ具合(塵埃の堆積具合)を検知するようにし、前記光学的手段が所定の汚れ具合を検知したときに、駆動体18、27を動作させるようにしても良い。
【0068】
また、清掃体25で取りきれない細かい塵埃がフィルター体17に次第に堆積してきたときは、蓋21を開けて、着脱自在のフィルター体17を取り出して洗ったり或いは、それを交換しても良い。更に、本体2aの大きさにある程度の余裕があるときは、送り出しリール15の近傍にも、除塵体を有する塵埃収納体を設けておけば、繰り返し長期間使用出来るものである。
【0069】
また、フィルター清掃機構1が本体2aに装着されていないとき、或いは、フィルター清掃機構1内にフィルター体17が装着されていないときは、その旨を、告知部12で使用者に告知するとともに、本体2aの運転が出来ないようにすれば、より安全性が確保出来る。
【0070】
なお、上記実施例では、フィルター体17の送り出しリール15から巻き取りリール16との間の部分を、吸気口4に対し常に平行にするために中間リール19を用いたが、その代わりに、非回転の壁体、位置決め体、ボス等の固定部材を用いても良い。
【0071】
また、上記実施例では、送り出しリール15、巻き取りリール16、清掃体25を回転駆動させるために、巻き取り駆動体18、巻き戻し駆動体18a、駆動体27と個々に設けたが、送り出しリール15、巻き取りリール16、清掃体25のいずれか一つだけに、或いは、2つだけに駆動体を設けて、他とはベルトやギアなど連結させるようにしても良い。或いは、送り出しリール15と巻き取りリール16のいずれか一方に駆動体を設け、他方にコイルバネを内蔵させて、一方を駆動体で回転させてフィルター体17を巻き上げながら、同時に他方のコイルバネを巻き上げるようにすれば、駆動体をクラッチなどで切り離すだけで、コイルバネの付勢力でフィルター体17を他方に巻き戻すことも出来る。
【0072】
なお、上記実施例では、塵埃収納体23の塵埃収納室23a内の塵埃を廃棄する際、一旦、フィルター清掃機構1をプロジェクター装置2の本体2aより抜き取り、そしてフィルター清掃機構1から塵埃収納体23を取り外すようにしたが、本体2aにフィルター清掃機構1を取り付けた状態で、塵埃収納体23が取り外せる構成にすれば、塵埃の破棄の都度フィルター清掃機構1を本体2aから抜き取る必要が無く、使用勝手が更に良くなるものである。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上のように、本発明の巻き取り式エアーフィルター清掃機構及びプロジェクター装置は、フィルターの面積を有効に活用しながら、効率よくフィルターの塵埃を除去すると共に、塵埃の排気頻度が少なく、メンテナンスが非常に容易なもので、外気を取り入れて内部の発熱部品を冷却するようにした各種電子機器、電気機器に応用出来る。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の第1の実施例における巻き取り式エアーフィルター清掃機構を搭載したプロジェクター装置の外観斜視図
【図2】同プロジェクター装置の巻き取り式エアーフィルター清掃機構の取付け部の断面図
【図3】同巻き取り式エアーフィルター清掃機構の拡大断面図
【図4】同巻き取り式エアーフィルター清掃機構の斜視図
【図5】同巻き取り式エアーフィルター清掃機構の巻き取り部分の拡大図
【図6】同巻き取り式エアーフィルター清掃機構の除塵体の拡大図
【符号の説明】
【0075】
1 巻き取り式エアーフィルター清掃機構(フィルター清掃機構)
2 プロジェクター装置
4 吸気口
5 排気口
10 送風機
13 リール収納部
14 通気通路部
15 送り出しリール
16 巻き取りリール
17 フィルター体
18、18a、27 駆動体
19、29 中間リール
26 除塵体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気を取り入れる吸気口と排気口を連通する空気通路を有する機器に搭載される巻き取り式エアーフィルター清掃機構において、送り出しリールと、前記送り出しリールに対向して設けられた巻き取りリールと、前記吸気口の近傍で、かつ、前記空気通路の途中に配される通気通路部と、一端が前記送り出しリールに、他端が前記巻き取りリールにそれぞれ係止されると共に前記通気通路部を横断するフィルター体と、前記巻き取りリールを回転駆動して前記フィルター体を移動させる駆動体と、前記巻き取りリールに所定長の前記フィルター体が巻き取られた後、前記フィルター体を巻き戻すために前記送り出しリールを回転駆動する巻き戻し駆動手段と、前記送り出しリールから前記巻き取りリールまでの前記フィルター体における少なくとも前記巻き取りリールの近傍に、前記フィルター体の下流面に接触するよう中間リールを設け、前記中間リールと前記フィルター体の接触部から前記通気通路部側の前記フィルター体の上流面に接触し除塵する除塵ブラシ等より成る清掃体とを備え、前記フィルター体を前記除塵体で所定長除塵した後、前記フィルター体を巻き戻しさせることを特徴とする巻き取り式エアーフィルター清掃機構。
【請求項2】
清掃体として回転清掃体が形成されてあると共に、前記回転清掃体の回転方向を少なくともフィルター体が巻き取りリールに巻き取られる際に、前記フィルター体の移動方向と逆方向に回転するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の巻き取り式エアーフィルター清掃機構。
【請求項3】
フィルター体に堆積した塵埃を除去するための回転清掃体と、前記回転清掃体から塵埃を剥離させるための、先端部が櫛歯状に形成された除塵体とを備え、少なくとも前記フィルター体が巻き取りリールに巻き取られる際に、前記回転清掃体が回転し、前記除塵体の先端部に対して、前記回転清掃体を構成する清掃片の根元部側から端部側にかけて順次当接するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の巻き取り式エアーフィルター清掃機構。
【請求項4】
吸気口と排気口を有する本体は、光源ランプ等より成る画像表示素子体と、前記画像表示素子体からの画像を拡大投射可能に設けられたレンズ等より成る投射体と、前記投射体や前記画像表示素子体を制御する電子部品等より成る制御体と、前記吸気口から外気を前記本体内に吸引し、内部を冷却した後、前記排気口より排気するための送風機と、請求項1〜3のいずれか1項に記載の巻き取り式エアーフィルター清掃機構とを備え、前記巻き取り式エアーフィルター清掃機構は、前記本体に着脱自在で、かつ、前記巻き取り式エアーフィルター清掃機構を前記本体に取り付けたときに、前記巻き取り式エアーフィルター清掃機構の通気通路部が、前記吸気口と気密に連通するようにしたプロジェクター装置。
【請求項5】
吸気口と排気口間の通過空気の温度または、圧力を検知するセンサー或いは、運転時間を積算するタイマーを備え、前記センサーによる検知結果或いは、前記タイマーによる積算結果に応じて、駆動体で巻き取りリールを回転させてフィルター体を所定距離移動させることを特徴とする請求項4に記載のプロジェクター装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−104961(P2010−104961A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−281961(P2008−281961)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(391044797)株式会社コーワ (283)
【Fターム(参考)】