説明

巻取り式テープ装置

【課題】テープ材を任意の長さに調整して強固に固定できる巻取り式テープ装置を提供する。
【解決手段】巻取り式テープ装置1のロック部は、巻取りボタン50とテープリールとを備え、巻取りボタン50は、その側面に突出した係止部材が設けられるとともに、その頭部がケース20の外部に露出し、テープリールには内側面に係止部材を係止するロック部材が設けられるとともにテープ材10の他端が取り付けられ、外部から力が加えられていない状態においては、係止部材とロック部材とは係止された状態にあり、巻取り部はテープリールにテープ材10を巻き取る方向の回転力を付与するテープ巻きバネを備え、巻取りボタン50の頭部が押下された場合に、係止部材とロック部材との係止が外れ、巻取り部によりテープ材10がケース20内に巻き取られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種工事における作業エリア、資材置き場等への車両や歩行者の侵入防止又は誘導を図るために、錐型コーン間に設置される巻取り式テープ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種工事における作業エリア、資材置き場等への車両や歩行者の侵入防止又は誘導を図るために、錐型コーン間にコーンバーが設置されていた。コーンバーとは、長尺の円筒状のバー本体の両端に、錐型コーンに係止する円形リングが接続されたバーである。
【0003】
しかしながら、このようなコーンバーは長さが固定されており、使用状況に合わせて長さを調整することができなかった。また、コーンバーは長くて重いため、保管、運搬、設置作業等が煩雑であるという問題点があった。
【0004】
このような問題点を解決するために、例えば、特許文献1には、ベルトの両端に円形リングを取り付け、ベルトに取り付けたアジャスターによりベルトの長さを調整できるようにしたバリケード用ベルト構造体が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には、屈曲可能なテープ材を巻き込むように付勢して収納したケースの外面に掛け止め具を設けるとともに、テープ材の先端にはテープ材の先端付近を係止してループ部を形成することができるバックルを設けた仕切り装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−53666号公報
【特許文献2】特開平5−59708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されたバリケード用ベルト構造体は、アジャスターでベルトの長さを調整できるものの、ベルトの長さを最も短く調整したとしてもベルトを折り畳んだり丸めたりしないとコンパクトにならないため、運搬や保管に不便である。
【0008】
また、特許文献2に記載された仕切り装置を用いた場合には、テープ材の巻き取りやテープ材の固定状態を制御する機能が弱いため、風等でケース内のテープ材が外に引き出されて弛んでしまったり、逆にテープ材がケース内に巻き取られ、錐型コーンが引き寄せられて倒れてしまうという問題点があった。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、テープ材を任意の長さに調整して強固に固定できる巻取り式テープ装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、テープ材をケース内に簡単に巻き取ることができる巻取り式テープ巻取装置を提供することを目的とする。
また、運搬や保管を容易に行うことができる巻取り式テープ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題の少なくとも1つを達成するために、本発明に係る巻取り式テープ装置は、テープ材と、前記テープ材を収納し、側面に前記テープ材の取出し口が設けられたケースと、前記ケース内に設けられ、前記テープ材を巻き取る巻取り部と、前記ケース内に設けられ、前記テープ材を固定するロック部と、前記テープ材の一端及び前記ケースの外側面に設けられたリングとを備え、前記ロック部は、巻取りボタンとテープリールとを備え、前記巻取りボタンは、棒形状を有し、その側面に係止部材が設けられるとともに、その頭部が前記ケースの外部に露出し、前記テープリールには、内側面に前記係止部材を係止するロック部材が設けられるとともに、前記テープ材の他端が取り付けられ、外部から力が加えられていない状態においては、前記係止部材と前記ロック部材とは係止された状態にあり、前記巻取り部は、前記テープリールに前記テープ材を巻き取る方向の回転力を付与するバネ材を備え、前記巻取りボタンの前記頭部が押下された場合に、前記係止部材と前記ロック部材との係止が外れ、前記巻取り部により前記テープ材が前記ケース内に巻き取られることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、外部から力が加えられていない状態においては、テープ材はロック部材と係止部材とが係止した状態で固定されているが、巻取りボタンが押下されると、ロック部材と係止部材との係止が外れ、巻取り部によりテープ材がケース内に巻き取られるため、テープ材をケース内に簡単に巻き取ったり、テープ材を任意の長さに調整して、強固に固定することができる。
【0013】
上記構成において、前記テープ材が前記テープリールに巻き取られて前記ケース内に収容された状態においては、前記ケースの外側面に2つの前記リングが配置されることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、テープ材がケース内に収容された場合、ケース外には2つのリングのみが存在することとなるため、巻取り式テープ装置の運搬や保管を容易に行うことができる。
【0015】
上記構成において、前記巻取りボタンを収容する巻取りボタン収容容器を備え、前記巻取りボタン収容容器の側面には前記係止部材が挿通状態で上下運動可能なスリットが設けられ、前記巻取りボタンと前記巻取りボタン収容容器の底面との間には、前記巻取りボタンを前記巻取りボタン収容容器の底面とは反対側の方向に付勢する弾性部材が設けられていることを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、巻取りボタンを巻取りボタン収容容器に収容することで、巻取りボタンの付勢機構を精密に構成することができる。
【0017】
上記構成において、前記ケースは、角柱形状の上部部材と下部部材とを備え、前記上部部材と前記下部部材との対向する角部のうち少なくとも1つの角部には前記上部部材と前記下部部材を連結する連結部が設けられていることを特徴とする。
【0018】
本発明によれば、上部部材と下部部材との対向する角部に連結部を設けることで、ケース内の空間にテープリール等の部材を配置する空間を十分確保することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、外部から力が加えられていない状態においては、テープ材はロック部材と係止部材とが係止した状態で固定されているが、巻取りボタンが押下されると、ロック部材と係止部材との係止が外れ、巻取り部によりテープ材がケース内に巻き取られるため、テープ材をケース内に簡単に巻き取ったり、テープ材を任意の長さに調整して、強固に固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る巻取り式テープ装置の斜視図である。
【図2】同実施形態に係る巻取り式テープ装置のテープ材が完全に巻き取られてケース内に収容された状態の巻取り式テープ装置の平面図である。
【図3】図2に示す巻取り式テープ装置のA−A’線における断面図である。
【図4】図2に示す巻取り式テープ装置1を矢印B方向から見た側面図である。
【図5】ケースの上部部材を取り除いた状態の巻取り式テープ装置の斜視図である。
【図6】図5に示す巻取り式テープ装置の平面図である。
【図7】ケースの上部部材及び巻取りボタンを取り除いた状態の巻取り式テープ装置の斜視図である。
【図8】巻取りボタンが押下されていない状態におけるケースの上部部材の斜視図である。
【図9】巻取ボタンが押下された状態におけるケースの上部部材の斜視図である。
【図10】同実施形態に係る巻取り式テープ装置を2つの錐型コーンに設置する手順を示す図である。
【図11】同実施形態に係る巻取り式テープ装置による3角形の区画柵の設置例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る巻取り式テープ装置1の斜視図である。同図に示すように、巻取り式テープ装置1は、長尺なテープ材10と、当該テープ材10を内部に収納する筒状のケース20とを備えている。テープ材10は、例えば塩化ビニールで形成されており、表面に文字や図形を表示したり蛍光塗料を塗布することができる。ケース20は、プラスチック等の合成樹脂で形成され、上部部材20aと下部部材20bで構成される。ケース20の側面には、テープ材10の取出し口202が設けられている。当該ケース20の取出し口202と反対側の側面には、錐型コーンに係止するための円形リング30が取り付けられている。ケース20の上面中央部には六角形状の開口204が設けられており、当該開口204からは、当該開口204と同形状の巻取りボタン50の頭部が露出している。
【0022】
テープ材10の一端には、錐型コーンに係止するための円形リング40が取り付けられている。また、テープ材10の他端は、ケース20内に設けられたテープリール(不図示)に接続されている。
【0023】
図2は、巻取り式テープ装置1のテープ材10が完全に巻き取られてケース20内に収容された状態の巻取り式テープ装置1の平面図であり、図3は、図2に示す巻取り式テープ装置1のA−A’線における断面図であり、図4は、図2に示す巻取り式テープ装置1を矢印B方向から見た側面図である。
【0024】
また、図5は、ケース20の上部部材20aを取り除いた状態の巻取り式テープ装置1の斜視図であり、図6は、図5に示す巻取り式テープ装置1の平面図であり、図7は、ケース20の上部部材20a及び巻取りボタン50を取り除いた状態の巻取り式テープ装置1の斜視図である。
【0025】
また、図8は巻取りボタン50が押下されていない状態におけるケース20の上部部材20aを斜め下方から見た斜視図であり、図9は巻取りボタン50が押下された状態におけるケース20の上部部材20aを斜め下方から見た斜視図である。
【0026】
テープ材10がケース20内に収容された状態においては、図2に示すように、ケース20の対向する外側面それぞれに円形リング30、40が配置される。この状態では、テープ材10はケース20の外部に露出していないため、巻取り式テープ装置1を運搬する際に、外部に露出したテープ材10を折り畳んだりケース20に巻きつけたりする必要がない。作業者は2つの円形リング30、40の何れか一方を手で握って、巻取り式テープ装置1を容易に運搬することができる。また、巻取り式テープ装置1を保管する場合は、段ボール等に巻取り式テープ装置1を整然と並べて、コンパクトに保管することができる。
【0027】
また、本実施形態では、図2に示すように、ケース20の平面形状は略六角形状を有している。また、本実施形態では、図5、図6、図8、図9等に示すように、上部部材20aと下部部材20bとの対向する角部に、上部部材20aと下部部材20bとを連結するためのネジやネジ穴等の連結部20cを設けている。ケース20の平面形状を略六角形状とすることにより、角部に連結部20cを設けたとしても、ケース20内の空間の平面形状を略円形に保つことができる。したがって、ケース20内に各種部材を配置する空間を十分確保することが可能となる。なお、ケース20の平面形状は六角形状に限定されることはなく、四角形状であっても五角形状であってもよい。また、円形であってもよい。
【0028】
ケース20内には、ケース20よりも径が小さい円筒形状のテープリール60と、当該テープリール60の上部中央に配置された巻取りボタン50と、テープリール60の底部に配置されたテープ巻きバネ70と、テープリール60の底面中央部から延び、テープ巻きバネ70の一端を固定するバネ心棒602とが設けられている。
【0029】
ここで、テープリール60と巻取りボタン50が、テープ材10を固定するロック部を構成し、テープ巻きバネ70がテープ材10を巻き取る巻取り部を構成する。
【0030】
巻取りボタン50は、図5に示すように頭部が六角柱形状、胴体部が棒形状を有している。巻取りボタン50の頭部は、ケース20の開口204に係合し、巻取りボタン50が回転しないように構成される。巻取りボタン50の胴体部の側面からは、放射状に4本の係止部材502が突出している。
【0031】
巻取りボタン50は巻取りボタン収容容器208に収容されている。図5、図8、図9に示すように、巻取りボタン収容容器208の側面には、上端から下部付近まで切り欠かれた4つのスリット208aが等間隔に配置されている。巻取りボタン50を巻取りボタン収容容器208に収容した状態では、4本の係止部材502それぞれは4本のスリット208aに挿通され、スリット208aに沿って上下運動可能である。巻取りボタン50と巻取りボタン収容容器208の底面との間には、図3に示すように、巻取りボタン50を上方(巻取りボタン収容容器208の底面とは反対側の方向)へ付勢する巻取りボタン付勢バネ208bが設けられている。巻取りボタン収容容器208の上端部は、上部部材20aの裏面中央部に接合されている。このように、巻取りボタン50を巻取りボタン収容容器208に収容することで、巻取りボタン50の付勢機構を精密に構成することができる。
【0032】
図8には巻取りボタン50が押下されていない状態における係止部材502の位置を示し、図9には巻取りボタン50が押下された状態における係止部材502の位置を示す。図8に示す巻取りボタン50が押下されていない状態では、巻取りボタン50は巻取りボタン付勢バネ208bで付勢されて、係止部材502はスリット208aの下端よりも上側に位置しているが、図9に示す巻取りボタン50が押下された状態では、巻取りボタン付勢バネ208bが縮むことにより、係止部材502はスリット208aの下端と接触する位置まで降下する。
【0033】
テープリール60の側面には図5に示すテープ装着部604が設けられている。当該テープ装着部604にテープ材10の端部が取り付けられる。当該テープ装着部604を起点として、テープ材10がテープリール60の外周に巻かれることとなる。
【0034】
テープリール60の上部内側面には、4枚のロック部材606が等間隔に設けられている。各ロック部材606は、図6に示すように、長さが異なり且つ直角に交わる長辺606aと短辺606bを有している。
【0035】
テープリール60が右回りに回転した場合、ロック部材606の短辺606bが係止部材502に接触して、回転が止められる。一方、テープリール60が左回りに回転した場合、ロック部材606の長辺606aが係止部材502に接触し、大きな力でテープ材10が引っ張られない限り、テープリール60の回転が止められる。これにより、ケース20から外部に露出しているテープ材10の長さを一定に保つことができる。
【0036】
これに対して、テープ材10が人間の力等の大きな力で引っ張られると、テープリール60は左回りに回転し、各ロック部材606の長辺606a側が各係止部材502と接触する。各ロック部材606の当該接触した面(不図示)はケース20の中心方向にいくほど薄くなる三角形状を有しているため、各係止部材502は、巻取りボタン付勢バネ208bが縮むことにより各ロック部材606の下面に移動し、各ロック部材606の下面が各係止部材502の上側と接触しつつ、テープリール60が左回りに回転する。
【0037】
テープ材10に引っ張る力が加えられなくなると、各ロック部材606は各係止部材502と接触して停止する。この状態では、上述した通り、テープリール60は右回りに回転することはないし、人の力等の強い引っ張り力が働かない限り左回りに回転することもなく、ケース20から外部に露出しているテープ材10の長さを一定に保つことができる。
【0038】
なお、係止部材502及びロック部材606の数は4つに限定されることはなく、任意の数とすることができる。また、上述したロック部によるテープ材10のロック機構は、公知のラチェット機構を利用することもできる。
【0039】
テープリール60の底部に設けられているテープ巻きバネ70は、ステンレス製の渦巻き状のバネであり、テープ巻きバネ70の中心部の一端はバネ心棒602に固定され、テープ巻きバネ70の外周部の他端はテープリール60に固定されている。テープ巻きバネ70は巻取り部を構成し、テープリール60にテープ材10を巻き取る方向の回転力を付与する。
【0040】
巻取りボタン50やテープ材10に外部から力が加えられていないときは、ロック部材606と係止部材502とが係止されており、テープ材10がケース20から露出している部分の長さは一定である。この状態で巻取りボタン50が押下されると、係止部材502が下方に移動して、ロック部材606と係止部材502との係止が外れ、テープ巻きバネ70の弾性力によりテープリール60がテープ材10を巻き取る方向に回転し、テープ材10がケース20内に巻き取られて、図2に示す状態となる。
【0041】
以上のように、4枚のロック部材606それぞれは、巻取りボタン50やテープ材10に対して外部から力が加えられていないときは、4本の係止部材502と係止しているため、テープ材10が巻き戻されたり、引き出されたりしないようにテープ材10を固定することができる。また、テープ材10を引っ張ればテープ材10を引き出すことができ、巻取りボタン50を押下することでテープ材10を巻き戻すことができる。したがって、テープ材10を任意の長さに調整して、調整した長さで固定することができ、また、収納時には容易にテープ材10をケース20内に収めることができる。
【0042】
次に、図10を参照して、巻取り式テープ装置1を2つの錐型コーン100A、100Bに設置する手順を説明する。
まず、一方の錐型コーン100Aに、巻取り式テープ装置1の円形リング40をかける(工程1)。
【0043】
作業員は、一方の錐型コーン100Aに円形リング40をかけた状態で、ケース20を手で引きながら移動する(工程2)。
作業員は、他方の錐型コーン100Bが配置された位置を若干通り過ぎる位置まで移動したら、ケース20に取り付けられた円形リング30を他方の錐型コーン100Bにかける。この状態ではテープ材10は弛んでいるため、作業者は巻取りボタン50を断続的に押下して、弛みをとる(工程3)。
【0044】
その後、他方の錐型コーン100Bを移動して、テープ材10の張り具合を微調整する(工程4)。以上により、巻取り式テープ装置1の設置が完了する。
【0045】
なお、図11に示すように、上記のように設置した巻取り式テープ装置1のテープ材10の中央部にさらに1つの錐型コーン100Cを追加設置して、錐型コーン100A、100B、100Cで形成される3角形状の区画柵を設置することも可能である。巻取り式テープ装置1はテープ材10の長さを自由に調整できるため、このように錐型コーンの配置を優先した区画柵の設置が可能となる。
【0046】
以上説明したように、巻取り式テープ装置1は、巻取り部及びロック部により、テープ材10を任意の長さに調整して強固に固定できるとともに、テープ材10をケース20内に簡単に巻き取ることができる。
【0047】
また、巻取り式テープ装置1は、テープ材10がケース20内に収容された状態においては非常にコンパクトになるため、持ち運びが容易であり、設置や運搬時の煩雑さを解消することができる。また、コンパクトであるため収納性にも優れている。また、設置及び除去作業が容易であり、設置作業時に第三者と接触するリスクも低減することができる。
【0048】
また、テープ材10の表面に文字や記号を記載する場合、円筒状のコーンバーに比較して視認性がよい。また、テープ材10の幅を太くすることにより、持ち運びに影響を与えることなく視認性を向上させることができる。
【0049】
また、上述した巻取ロック機構の採用により、設置時及び設置後に、テープ材10の巻き戻りによる錐型コーンの転倒を防止することができる。
【符号の説明】
【0050】
1………巻取り式テープ装置、10………テープ材、20………ケース、20a………上部部材、20b………下部部材、20c………連結部、30、40………円形リング、50………巻取りボタン、60………テープリール、70………テープ巻きバネ、204………開口、208………巻取りボタン収容容器、208a………スリット、208b………巻取りボタン付勢バネ、502………係止部材、602………バネ心棒、604………テープ装着部、606………ロック部材、606a………長辺、606b………短辺。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テープ材と、
前記テープ材を収納し、側面に前記テープ材の取出し口が設けられたケースと、
前記ケース内に設けられ、前記テープ材を巻き取る巻取り部と、
前記ケース内に設けられ、前記テープ材を固定するロック部と、
前記テープ材の一端及び前記ケースの外側面に設けられたリングとを備え、
前記ロック部は、
巻取りボタンとテープリールとを備え、
前記巻取りボタンは、棒形状を有し、その側面に係止部材が設けられるとともに、その頭部が前記ケースの外部に露出し、
前記テープリールには、内側面に前記係止部材を係止するロック部材が設けられるとともに、前記テープ材の他端が取り付けられ、
外部から力が加えられていない状態においては、前記係止部材と前記ロック部材とは係止された状態にあり、
前記巻取り部は、前記テープリールに前記テープ材を巻き取る方向の回転力を付与するバネ材を備え、
前記巻取りボタンの前記頭部が押下された場合に、前記係止部材と前記ロック部材との係止が外れ、前記巻取り部により前記テープ材が前記ケース内に巻き取られることを特徴とする巻取り式テープ装置。
【請求項2】
前記テープ材が前記テープリールに巻き取られて前記ケース内に収容された状態においては、前記ケースの外側面に2つの前記リングが配置されることを特徴とする請求項1に記載の巻取り式テープ装置。
【請求項3】
前記巻取りボタンを収容する巻取りボタン収容容器を備え、前記巻取りボタン収容容器の側面には前記係止部材が挿通状態で上下運動可能なスリットが設けられ、前記巻取りボタンと前記巻取りボタン収容容器の底面との間には、前記巻取りボタンを前記巻取りボタン収容容器の底面とは反対側の方向に付勢する弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の巻取り式テープ装置。
【請求項4】
前記ケースは、角柱形状の上部部材と下部部材とを備え、前記上部部材と前記下部部材との対向する角部のうち少なくとも1つの角部には前記上部部材と前記下部部材を連結する連結部が設けられていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の巻取り式テープ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−241369(P2012−241369A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110660(P2011−110660)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000162593)株式会社協和エクシオ (57)
【出願人】(504415223)株式会社ツール・ディポ (3)
【Fターム(参考)】