説明

巻線型コイル

【課題】 実装不良が発生せず、また実装後にコアにワレやカケが発生しない巻線型コイルを提供する。
【解決手段】 本発明の巻線型コイル100は、巻芯部1aの両側に、内側鍔部1b、溝部1d、外側鍔部1cが順に形成されたコア1と、両端部2aが溝部1dにからげられたコイル2と、電極3を備え、溝部1dの底面から外側鍔部1cの実装基板に対向する外側面までの距離が、溝部1dの底面から内側鍔部1bの実装基板に対向する外側面までの距離よりも小さく、かつ、溝部1dから内側鍔部1cの実装基板に対向する外側面にかけて、テーパT1を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻芯部の両端にそれぞれ内側鍔部、溝部、外側鍔部が形成されたコアにコイルを巻回した巻線型コイルに関し、さらに詳しくは、実装不良が発生せず、また実装後にコアにワレやカケが発生しない、上記構成を備えた巻線型コイルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、補聴器や携帯電話などに内蔵されるアンテナや、EMI(Electromagnetic Interference;電磁障害)除去用の電子部品として使用される巻線型コイルとして、巻芯部の両端にそれぞれ、内側鍔部、溝部、外側鍔部を形成したコアの巻芯部にコイルを巻回し、そのコイルの両端末をそれぞれ溝部にからげ、溝部にからげられたコイルの端末上に、はんだなどからなる電極を形成したものが広く使用されている。
【0003】
たとえば、特許文献1(実開平5‐77909号公報)に、そのような巻線型コイルが開示されている。図9に、特許文献1に開示された従来の巻線型コイル600を示す。
【0004】
巻線型コイル600は、フェライトなどからなる、棒状のコア101を備える。 コア101は、巻芯部101aと、巻芯部101aの両端にそれぞれ形成された内側鍔部101bおよび外側鍔部101cと、内側鍔部101bと外側鍔部101cの間の溝部101dを備える。
【0005】
また、巻線型コイル600は、コア101の巻芯部101aに巻回されたコイル102を備える。コイル102の両端末102a、102aは、それぞれ、溝部101dにからげられている。コイル102の表面には絶縁膜が形成されているが、溝部101dにからげられたコイル102の両端末102a、102a部分の絶縁膜は、たとえば、絶縁膜剥離剤に浸漬することにより剥離されている。そして、溝部101dにからげられたコイル102の両端末102a、102aの上に、それぞれ、はんだ電極103が形成されている。はんだ電極103は、たとえば、溝部101dにからげられたコイル102の端末102aを、はんだ槽に浸漬することにより形成される。
【0006】
なお、巻線型コイル600のコア101において、内側鍔部101bは、巻芯部101aと、はんだ電極103が形成される溝部101dを区切る目的で設けられている。一方、外側鍔部101cは、溝部101dにからげられたコイル102の端末102aをはんだ槽に浸漬して、はんだ電極103を形成する際に、からげられた端末102aがほどけるのを防止する目的や、はんだ電極103が本来形成されるべき位置からずれて形成されるのを防止する目的で設けられている。
【0007】
かかる構造からなる従来の巻線型コイル600は、たとえば、図10に示すように、はんだ電極103を、基板201に形成されたランド電極202に接合して実装される。具体的には、まず、基板201のランド電極202上に、クリームはんだ(図示せず)を塗布する。次に、そのクリームはんだ上に、コイル600のはんだ電極103部分を配置する。次に、加熱して、クリームはんだと、はんだ電極103を溶融させる。最後に冷却して、クリームはんだと、はんだ103電極が融合したはんだ接合部203を形成して、はんだ電極103をランド電極202に接合する。なお、図10においては、はんだ電極103とはんだ接合部203の界面は示していない。
【0008】
しなしながら、上述した従来の巻線型コイル600には、次のような問題があった。すなわち、図10に示すように、実装された巻線型コイル600は、コア101の外側鍔部101cの実装面側の角部Cと、基板201の表面との間隔が極めて小さい。この結果、実装後に、何らかの理由により、基板201が撓んだ場合や、基板201が落下した場合に、外側鍔部101cの角部Cが基板201の表面に接触し、角部Cにワレやカケが発生することがあった。角部Cにワレやカケが発生すると、外観不良となるだけではなく、巻線型コイル600の電気的特性が変動してしまう場合もあった。
【0009】
この問題を解決した、さらに別の巻線型コイル700が、特許文献2(WO/2010/073661号公報)に開示されている。
【0010】
巻線型コイル700は、図11に示すように、実装面側(図において下側)の、溝部101dの底面から、外側鍔部111cの実装基板に対向する外側面までの距離LOが、溝部101dの底面から、内側鍔部101bの実装基板に対向する外側面までの距離LIよりも小さくなるように形成されている。すなわち、巻線型コイル700においては、外側鍔部111cの実装基板側に非形成部Nが設けられている。
【0011】
この結果、巻線型コイル700においては、基板への実装後に、外側鍔部111cの実装面側の角部Cと、基板の表面との間隔が大きくなる。したがって、実装後に、何らかの理由により、基板が撓んだ場合や、基板が落下した場合においても、外側鍔部111cの角部Cが基板の表面に接触することがない。したがって、外側鍔部111cの角部Cにワレやカケが発生することがない。このように、巻線型コイル700は、上述した従来の巻線型コイル600の有していた問題が解決されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】実開平5‐77909号公報
【特許文献2】WO/2010/073661号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、巻線型コイル700には、トンネル炉などを使って、リフローはんだにより基板に実装する場合に、塗布されるクリームはんだの厚みや均一性がばらついたり、巻線型コイル700が配置される位置がずれたりすると、稀に実装不良が発生する場合があった。図12に、実装不良が発生した場合を示す。以下、巻線型コイル700の実装不良の内容、原因について、図12を参照して説明する。
【0014】
巻線型コイル700の基板への実装は、たとえば、まず、基板201のランド電極202上に、クリームはんだ(図示せず)を塗布する。次に、そのクリームはんだ上に、巻線型コイル700のはんだ電極103部分を配置する。なお、図12においては、基板201および巻線型コイル700の左側半分をのみを示しているが、右側半分においても、基板201のランド電極202上に塗布されたクリームはんだ上に、巻線型コイル700のはんだ電極103を配置する。このとき、クリームはんだの厚み、均一性がばらつく、巻線型コイル700の配置位置がずれるなどの不具合があったと仮定する。
【0015】
次に、巻線型コイル700および基板201を、トンネル炉(図示せず)を通過させて加熱する。トンネル炉は、ベルトコンベヤに搭載された巻線型コイル700および基板201を、ベルトコンベヤ301を駆動することによって、加熱された炉内を通過させるものであるが、仮に、ベルトコンベヤ301を、図12において矢印Bで示すように右側から左側に駆動した場合、巻線型コイル700のはんだ電極103および基板201のランド電極202上に塗布されたクリームはんだは、左側のものが右側のものより先に溶融する。これは、先にトンネル炉内の高温領域に到達するからである。
【0016】
このとき、図12に示すように、左側の、基板201のランド電極202上に塗布されたクリームはんだと巻線型コイル700のはんだ電極103の、溶融したはんだ接合部分203を支点として、表面張力により、巻線型コイル700の右側が浮き上がることがあった。この表面張力は、溝部101dの底面から、外側鍔部111cの実装基板201に対向する外側面までの距離が、溝部101dの底面から、内側鍔部101bの実装基板201に対向する外側面までの距離よりも小さいことに起因すると考えられる。すなわち、溶融したはんだ接合部分203の、外側鍔部111cに対する表面張力と、内側鍔部101bに対する表面張力が、バランスを保とうとすることに起因すると考えられる。
【0017】
このように、巻線型コイル700は、リフローはんだにより基板などへ実装する場合に、クリームはんだの厚み、均一性がばらつく、巻線型コイル700の配置位置がずれるなどの不具合があると、実装不良が発生してしまう場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、上述した巻線型コイル700の問題を解決するためになされたものであり、その手段として、本発明の巻線型コイルは、巻芯部の両側に、それぞれ、内側鍔部、溝部、外側鍔部が順に形成されたコアと、コアの巻芯部に巻回され、両端部がそれぞれ溝部にからげられたコイルと、溝部にからげられたコイルの両端部上にそれぞれ形成された電極を備え、溝部の底面から外側鍔部の実装基板に対向する外側面までの距離が、溝部の底面から内側鍔部の実装基板に対向する外側面までの距離よりも小さく、かつ、溝部から内側鍔部の実装基板に対向する外側面にかけて、テーパ、段差、R部のいずれかを形成するようにした。
【0019】
なお、巻芯部の軸方向に垂直な内側鍔部および外側鍔部の断面形状は、たとえば、いずれも矩形とすることができる。
【0020】
また、内側鍔部および外側鍔部は、それぞれ、コアの相対向する2方向に突出して形成することができる。この場合には、巻線型コイルの相対向する2方向を、いずれも実装面として選択して用いることができる。
【0021】
電極は、たとえば、はんだにより形成することができる。この場合には、製造容易で、生産性に優れた巻線型コイルになる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の巻線型コイルは、上述した構成としたため、溶融したはんだ接合部分の、外側鍔部に対する表面張力と、内側鍔部に対する表面張力のバランスが保たれるため、基板に実装する際に、片側が浮き上がるような実装不良が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる巻線型コイル100のコア1を示す斜視図である。
【図2】巻線型コイル100のコイル2が巻回されたコア1を示す斜視図である。
【図3】巻線型コイル100を示す斜視図である。
【図4】巻線型コイル100の実装状態を示す断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態にかかる巻線型コイル200を示す断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態にかかる巻線型コイル300を示す断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態にかかる巻線型コイル400を示す断面図である。
【図8】本発明の第5実施形態にかかる巻線型コイル500を示す断面図である。
【図9】従来の巻線型コイル600を示す断面図である。
【図10】巻線型コイル600の実装状態を示す断面図である。
【図11】さらに別の従来の巻線型コイル700を示す断面図である。
【図12】巻線型コイル700の実装不良が発生した実装状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面とともに、本発明を実施するための形態について説明する。
【0025】
[第1実施形態]
図1〜図3に、本発明の第1実施形態にかかる巻線型コイル100を示す。ただし、図1はコア1を示し、図2はコイル2が巻回されたコア1を示し、図3は巻線型コイル100の完成状態を示す。
【0026】
巻線型コイル100は、フェライトなどからなる棒状のコア1を備える。
【0027】
コア1は、巻芯部1aと、巻芯部1aの両端にそれぞれ形成された内側鍔部1bおよび外側鍔部1cと、内側鍔部1bと外側鍔部1cの間の溝部1dを備える。本実施形態においては、内側鍔部1b、外側鍔部1cは、それぞれ、コア1の相対向する2方向(図における下方向と上方向)に突出して形成されている。
【0028】
コア1は、溝部1dの底面から、外側鍔部1cの外側面までの距離LOが、溝部1dの底面から、内側鍔部1bの外側面までの距離LIよりも小さくなっている。これは、実装後に、外側鍔部1cの角部Cが基板の表面と接触して、ワレやカケが発生するのを防止するためである。
【0029】
また、コア1の、溝部1dの底面から、内側鍔部1bの実装基板に対向する外側面にかけて、テーパT1が形成されている。
【0030】
巻線型コイル100は、コア1の巻芯部1aに巻回されたコイル2を備える。コイル2の両端末2a、2aは、それぞれ、溝部1dにからげられている。コイル2の表面には絶縁膜が形成されているが、溝部1dにからげられたコイル2の両端末2a、2a部分の絶縁膜は剥離されている。
【0031】
そして、巻線コイル100の、溝部1dにからげられたコイル2の両端末2a、2aの上に、それぞれ、はんだ電極3が形成されている。
【0032】
かかる構造からなる、本発明の第1実施形態にかかる巻線型コイル100は、内側鍔部1b、外側鍔部1cの突出している2方向(図における下方向と上方向)の面の、いずれかを実装面として、基板に実装して使用される。
【0033】
図4に、巻線型コイル100の基板201への実装方法の一例を示す。
【0034】
まず、基板201のランド電極202上に、クリームはんだ(図示せず)を塗布する。次に、そのクリームはんだ上に、巻線型コイル100のはんだ電極3を配置する。図示しないが、巻線型コイル100の右側半分においても、基板201のランド電極202上に塗布されたクリームはんだ上に、巻線型コイル100のはんだ電極3が配置される。
【0035】
次に、巻線型コイル100および基板201を、トンネル炉(図示せず)を通過させて加熱する。ベルトコンベヤ301を、図4において矢印Bで示すように右側から左側に駆動した場合、巻線型コイル100のはんだ電極3および基板201のランド電極202上に塗布されたクリームはんだは、左側のものが右側のものより先に溶融する。先に、トンネル炉内の高温領域に到達するからである。
【0036】
しかしながら、このとき、巻線型コイル100の右側が浮き上がることがない。これは、巻線型コイル100においては、内側鍔部1bにテーパT1が形成されているため、溶融したはんだ接合部分203の、外側鍔部1cに対する表面張力S1に加え、内側鍔部1bに対する表面張力S2が発生しているからと考えられる。本実施形態では、巻線型コイル100において、テーパT1が溝部1dの底面にまで達するように形成されているため、はんだ接合部分203が溶融している状態では、内側鍔部1bに対する表面張力S2が、相対的に外側鍔部1cに対する表面張力S1より強くなり、巻線型コイル100の右側を基板201に押しつける方向に力Pが働くと考えられる。
【0037】
そして、巻線型コイル100および基板201は、左右両側の、ランド電極202上に塗布されたクリームはんだと、はんだ電極3が溶融され、融合された後に、トンネル炉から取出される。そして、冷却されることにより、左右両側において、はんだ接合部203が固化され、はんだ電極103がランド電極202に接合されて、巻線型コイル100の基板201への実装は完了する。
【0038】
巻線型コイル100は、たとえば、次の方法で製造される。
【0039】
まず、コア1を作製する。具体的には、まず、フェライトなどの原料粉を、所定の形状を備えた金型内に充填し、加圧して成型する。そして、得られた成型体を、所定のプロファイルで焼成して、コア1を得る。
【0040】
次に、コア1の巻芯部1aに、表面に絶縁膜(図示せず)の形成されたコイル2を巻回する。そして、コイル2の両端2a、2aを、それぞれ、コア1の溝1dにからげる。
【0041】
最後に、溝部1dにからげられたコイル2の両端末2a、2aの上に、それぞれ、はんだ電極3を形成し、巻線型コイル100を完成させる。はんだ電極3の形成は、たとえば、溝部1dにからげられたコイル2の両端末2a、2aを、それぞれ、フラックス槽、はんだ槽に浸漬することによりおこなう。なお、このときの熱により、コイル2の両端末2a、2aの表面の絶縁膜(図示せず)は、はんだ電極3が形成される前に剥離される。
【0042】
以上、本発明の第1実施形態にかかる巻線型コイル100の構造、実装方法の一例、製造方法の一例について説明した。しかしながら、本発明が上記の内容に限定されることはなく、発明の趣旨に沿って、種々の変形をなすことができる。
【0043】
たとえば、巻線型コイル100においては、内側鍔部1b、外側鍔部1cを、それぞれ、コア1の相対向する2方向(図における下方向と上方向)に突出させて形成しているが、これを4方向すべてに突出させて形成しても良い。この場合には、巻線型コイル100の4つの側面の、どの面を実装面としても、基板に実装することができる。
【0044】
また、はんだ電極3に代えて、導電性接着剤など、他の種類の接合材料で電極を形成するようにしても良い。
【0045】
[第2実施形態]
図5に、本発明の第2実施形態にかかる巻線型コイル200を示す。
【0046】
巻線型コイル200においては、溝部1dから、内側鍔部11bの外側面にかけて形成されるテーパT2の大きさを、図1〜3に示した第1実施形態にかかる巻線型コイル100のテーパT1よりも小さくした。すなわち、テーパT2は、コア1の溝部1dの底面にまでは達しておらず、外側鍔部1cの外側面と同じ高さから設けられている。巻線型コイル200の他の構成は、巻線型コイル100と同じにした。この実施形態においては、内側鍔部1bに対する表面張力と、外側鍔部1cに対する表面張力がほぼ同じとなり、バランスがとれた状態となり、基板201への実装時に巻線型コイル200が浮き上がることがない。
【0047】
このように、本発明においては、溝部から、内側鍔部の外側面にかけて形成されるテーパの大きさを、適宜、調整することができる。
【0048】
[第3実施形態]
図6に、本発明の第3実施形態にかかる巻線型コイル300を示す。
【0049】
巻線型コイル300においては、溝部1dから、内側鍔部21bの外側面にかけて、図1〜3に示した第1実施形態にかかる巻線型コイル100のテーパT1に代えて、段差Dを形成した。巻線型コイル300の他の構成は、巻線型コイル100と同じにした。
【0050】
このように、本発明においては、溝部から、内側鍔部の外側面にかけて、テーパではなく、段差を形成した構成とすることもできる。
【0051】
[第4実施形態]
図7に、本発明の第4実施形態にかかる巻線型コイル400を示す。
【0052】
巻線型コイル400においては、溝部1dから、内側鍔部31bの外側面にかけて、図1〜3に示した第1実施形態にかかる巻線型コイル100のテーパT1に代えて、R部Rを形成した。巻線型コイル400の他の構成は、巻線型コイル100と同じにした。
【0053】
このように、本発明においては、溝部から、内側鍔部の外側面にかけて、テーパではなく、R部を形成した構成とすることもできる。
【0054】
[第5実施形態]
図8に、本発明の第5実施形態にかかる巻線型コイル500を示す。
【0055】
巻線型コイル500においては、図における下側面を実装面に定めた。そして、実装面側のみ、外側鍔部41cの突出量を小さくした。また、実装面側のみ、溝部1dから、内側鍔部41bの外側面にかけて、テーパT3を形成した。巻線型コイル500の他の構成は、図1〜3に示した第1実施形態にかかる巻線型コイル100と同じにした。
【0056】
このように、本発明においては、巻線型コイルの実装面を一方の面に定めた構成とすることもできる。
【符号の説明】
【0057】
1:コア
1a:巻芯部
1b、11b、21b、31b、41b:内側鍔部
1c、41c:外側鍔部
1d:溝部
2:コイル
2a:端末
3:はんだ電極
T1、T2、T3:テーパ
D:段差
R:R部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻芯部の両側に、それぞれ、内側鍔部、溝部、外側鍔部が順に形成されたコアと、
前記コアの巻芯部に巻回され、両端部がそれぞれ前記溝部にからげられたコイルと、
前記溝部にからげられた前記コイルの前記両端部上にそれぞれ形成された電極を備えた、実装基板に実装される巻線型コイルであって、
前記溝部の底面から前記外側鍔部の前記実装基板に対向する外側面までの距離が、前記溝部の底面から前記内側鍔部の前記実装基板に対向する外側面までの距離よりも小さく、
かつ、前記溝部から前記内側鍔部の前記実装基板に対向する外側面にかけて、テーパ、段差、R部のいずれかが形成されている巻線型コイル。
【請求項2】
前記巻芯部の軸方向に垂直な前記内側鍔部および前記外側鍔部の断面形状が、いずれも矩形である、請求項1に記載された巻線型コイル。
【請求項3】
前記内側鍔部および前記外側鍔部が、それぞれ、前記コアの相対向する2方向に突出して形成されている、請求項1または2に記載された巻線型コイル。
【請求項4】
前記電極がはんだにより形成されている、請求項1ないし3のいずれか1項に記載された巻線型コイル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−8923(P2013−8923A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142002(P2011−142002)
【出願日】平成23年6月27日(2011.6.27)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】