説明

帯状物供給装置及びその作動方法

【課題】間欠処理ユニットの処理が帯状体に適切に施されるようにする。
【解決手段】間欠処理ユニットTに帯状物を連続的に供給する帯状物供給装置1は、間欠処理ユニットTに供給されている第1の帯状物に第2の帯状物を継ぎそれによって間欠処理ユニットに供給される帯状物を第1の帯状物から第2の帯状物に切り換える継ぎユニット10と、間欠処理ユニットTの処理タイミングに基づいて継ぎユニット10の継ぎタイミングを制御する制御ユニットと、を具備する。制御ユニットは、継ぎユニット10の継ぎ作用によって第1の帯状物と第2の帯状物との間に形成される継ぎ領域が次いで間欠処理ユニットTにおいて処理されると判断されたときには、継ぎユニット10を制御して継ぎ作用を遅延する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は帯状物供給装置及びその作動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
供給されている第1の帯状物に第2の帯状物を継ぎそれによって供給される帯状物を第1の帯状物から第2の帯状物に切り換える継ぎユニットが公知である(特許文献1参照)。帯状物は継ぎユニットから例えば間欠処理ユニットに供給され、間欠的に処理される。
【0003】
継ぎユニットにおける継ぎ作用は例えば粘着部材を用いて行うことができ、この場合、第1の帯状物と第2の帯状物との間に形成される継ぎ領域には粘着剤が含まれることになる。一方、間欠処理ユニットの処理は例えば帯状物を一定長さに切断する処理や、帯状物を圧縮する処理から構成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭59−40248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、継ぎ領域が間欠処理ユニットに到って切断又は圧縮されると、継ぎ領域に含まれている粘着剤が切断刃又は圧縮ローラに付着するおそれがある。その結果、帯状物や繊維屑等が切断刃又は圧縮ローラに付着して良好な処理を確保できなくなり、あるいは切断刃又は圧縮ローラを清掃するために帯状物の供給を停止しなければならなくなる。いずれにしても、製品の生産性が低下するおそれがある。この問題は、継ぎ作用が接着剤や熱溶着により行われる場合にも生じ得る。
【0006】
したがって、この場合には、継ぎ領域以外の帯状物に間欠処理ユニットの処理が施されるように、継ぎ領域が形成されるタイミング、すなわち継ぎユニットの継ぎタイミングを制御する必要がある。
【0007】
一方、間欠処理ユニットで行われる処理には、継ぎ領域に処理を施すべきものもある。この場合には、継ぎ領域に間欠処理ユニットの処理が施されるように、継ぎタイミングを制御する必要がある。
【0008】
すなわち、継ぎタイミングを間欠処理ユニットの処理タイミングに基づいて制御する必要があるのである。上述の公報ではこの点についてなんら示唆していない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一観点によれば、間欠処理ユニットに帯状物を連続的に供給する帯状物供給装置において、間欠処理ユニットに供給されている第1の帯状物に第2の帯状物を継ぎそれによって間欠処理ユニットに供給される帯状物を第1の帯状物から第2の帯状物に切り換える継ぎユニットと、間欠処理ユニットの処理タイミングに基づいて継ぎユニットの継ぎタイミングを制御する制御ユニットと、を具備した帯状物供給装置が提供される。
【0010】
また、本発明の別の観点によれば、間欠処理ユニットに帯状物を連続的に供給する帯状物供給装置であって、間欠処理ユニットに供給されている第1の帯状物に第2の帯状物を継ぎそれによって間欠処理ユニットに供給される帯状物を第1の帯状物から第2の帯状物に切り換える継ぎユニットを具備した帯状物供給装置の作動方法において、間欠処理ユニットの処理タイミングに基づいて継ぎユニットの継ぎタイミングを制御する、作動方法が提供される。
【発明の効果】
【0011】
間欠処理ユニットの処理が帯状体に適切に施されるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】帯状物供給装置の全体図である。
【図2】帯状物供給装置の作動を説明する図である。
【図3】帯状物供給装置の作動を説明する図である。
【図4】継ぎ領域の拡大図である。
【図5】帯状物供給装置の作動を説明する図である。
【図6】帯状物供給装置の作動を説明する図である。
【図7】帯状物供給制御を実行するためのフローチャートである。
【図8】継ぎ領域の別の例を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は本発明を吸収性物品製造装置の帯状物供給装置に適用した場合を示している。すなわち、吸収性物品製造装置は複数の処理ユニットを具備しており、帯状物供給装置はこれら処理ユニットに帯状物をそれぞれ供給する。ここで、吸収性物品は例えば生理用ナプキン、パンティライナ、失禁パッド、おむつなどから構成される。また、帯状物は吸収性物品を形成する部材であって、例えば木材パルプからなるティシュペーパー、木材パルプからなる紙に剥離処理を施した剥離紙、熱可塑性樹脂等からなる10〜35g/mの不織布、ポリエチレンのようなプラスチック製フィルムから構成される。なお、帯状物は原反であってもよいし、あらかじめ処理が施されたものでもよい。また、本発明を他の用途の帯状物供給装置に適用することもできる。
【0014】
図1を参照すると、間欠処理ユニットTに帯状物Sを連続的に供給する帯状物供給装置1は間欠処理ユニットTに向けて帯状物Sを送り出す送り出しユニット2を具備する。この送り出しユニット2はハンガ3a,3bに回転可能に保持された帯状物のロール4a,4bの形の帯状物源と、ロール4a,4bと共にハンガ3a,3bを担持するキャリア5と、キャリア5を180度ずつ回転させるアクチュエータ6とを具備する。
【0015】
ここで、ハンガ3a,3b及びロール4a,4bはそれぞれ供給位置7sp又は待機位置7stに位置される。図1に示される例では、ハンガ3a及びロール4aが供給位置7spに位置されており、ハンガ3b及びロール4bが待機位置7stに位置されている。キャリア5がアクチュエータ6によって180度回転されると、ハンガ3a及びロール4aが待機位置7stに位置され、ハンガ3b及びロール4bが供給位置7spに位置される。
【0016】
送り出しユニット2は更に、供給位置7spにあるロール4a,4bから帯状物を巻き戻して送り出す中間ロール8と、待機位置7stにあるロール4b,4aから帯状物を巻き戻して送り出す送り出しベルト9とを具備する。送り出しベルト9は、駆動ロール及びアイドルロール周りに掛けられて回転駆動されると共に、待機位置7stにあるロール4b,4aの外周面に接触するようになっている。
【0017】
なお、帯状物源はロール以外の形態であってもよい。また、ロール4aからの帯状物及びロール4bからの帯状物は互いに同種であってもよいし異種であってもよい。更に、ハンガ3a,3bを回転駆動することによりロール4a,4bから帯状物を巻き戻して送り出すようにしてもよい。このようにすると、中間ロール8及び送り出しベルト9を省略できる。
【0018】
帯状物供給装置1はまた、送り出しユニット2から間欠処理ユニットTに供給されている第1の帯状物に第2の帯状物を継ぎそれによって間欠処理ユニットTに供給される帯状物Sを第1の帯状物から第2の帯状物に切り換える継ぎユニット10を具備する。すなわち、待機位置7stにあるロール4b,4aからの帯状物Sstが供給位置7spにあるロール4a,4bからの帯状物Sspに継ぎ合わされ、帯状物Sstが間欠処理ユニットTに供給される。
【0019】
継ぎユニット10の継ぎ作用は例えば接着によって、具体的には粘着部材を用いて行われる。すなわち、継ぎユニット10は、待機位置7stにあるロール4b,4aからの帯状物Sstを粘着部材Aと共にあらかじめ保持しておく吸引式の保持器11と、供給位置7spにあるロール4a,4bからの帯状物Sspを粘着部材Aに押し付ける継ぎロール12と、継ぎロール12に対面配置された送りロール13と、供給位置7spにあるロール4a,4bからの帯状物Sspを切断する切断器14とを具備する。
【0020】
帯状物Sは継ぎユニット10から次いで、上述の中間ロール8、蛇行修正装置16、HMA(ホットメルト接着剤)塗工器17を順次経由して間欠処理ユニットTに到る。なお、図1において、18はアイドルロールを、19は帯状物Sを間欠処理ユニットTに送り込む送り込みロールを、それぞれ示している。
【0021】
制御器23は例えばCPU(マイクロプロセッサ)、メモリ、入力ポート、及び出力ポートを備えたコンピュータから構成される。供給位置7spにあるロール4a,4bと継ぎユニット10との間の帯状物Sspに隣接して、ロール4a,4bの帯状物の終端部分にあらかじめ設けられたマーカを検出する例えばカメラのようなマーカセンサ24が設けられる。また、間欠処理ユニットTには、間欠処理ユニットTの処理タイミングを検出する処理タイミングセンサ25が設けられる。処理タイミングセンサ25は例えば切断刃20の角度位置を表すアブソリュートエンコーダのような角度位置センサ、又は吸収性物品製造装置における帯状物部分Spないし製品の位置を表す位置センサから構成することができる。これらセンサ24,25は制御器23の入力ポートに接続され、これらセンサからの出力信号は制御器23に入力される。一方、アクチュエータ6、中間ロール8、送り出しベルト9、吸引器11、継ぎロール12、送りロール13、切断器14及び送り込みロール19は制御器23の出力ポートに接続され、制御器23からの出力信号に基づいて制御される。
【0022】
図1に示される例において、間欠処理ユニットTは帯状物Sを一定長さの帯状物部分Spに切断する切断器から構成される。すなわち、間欠処理ユニットTは、切断刃20を有するカッタロール21と、カッタロール21に対面配置されたアンビルロール22とを具備し、これらカッタロール21及びアンビルロール22が一回転するごとに帯状物Sに切断作用が1回行われる。あるいは、帯状物Sが帯状物部分Spの長さだけ搬送されるごとに切断作用が1回行われる。ここで、カッタロール21及びアンビルロール22の回転は吸収性物品製造装置の製造速度ないし搬送速度に同期しており、したがって吸収性物品製造装置の製造速度ないし搬送速度に応じて定まる処理タイミングでもって帯状物Sに間欠的な処理が施されるということになる。なお、図1に示される例では、帯状物部分Spはアンビルロール22上に一時的に保持され、次工程に送られる。また、1つの帯状物部分Spから1つの吸収性物品が製造される。
【0023】
間欠処理ユニットTにおいて、帯状物に圧縮処理を施すようにしてもよい。したがって、間欠処理ユニットTの処理には帯状物の切断及び圧縮のうち少なくとも1つが含まれるということになる。あるいは、エンボス付与、折り曲げのような成形加工、接着剤の適用、別部材との組み付け、といった更に別の間欠処理を帯状物に施すようにしてもよい。
【0024】
図1は帯状物供給装置1が定常運転にあるときを示している。この場合、供給位置7spにあるロール4aから帯状物が送り出される。この帯状物は次いで継ぎユニット10を通過し、中間ロール8及び送り込みベルト19によってほぼ一定速度で間欠処理ユニットTに送り込まれる。この場合、送り出しベルト9の回転駆動は停止されており、したがって待機位置7stにあるロール4bから帯状物は送り出されていない。
【0025】
次いで、図2に示されるようにマーカセンサ24によってマーカMが検出されると、すなわちロール4aの帯状物残量があらかじめ定められた下限量よりも少なくなると、継ぎユニット10の継ぎ作用に適したタイミングであるか否かが判断される。
【0026】
継ぎ作用に適したタイミングでないと判断されたときには、継ぎ作用は遅延され、すなわち継ぎ作用はこの時点では行われない。次いで、継ぎ作用に適したタイミングになると、継ぎ作用が行われる。
【0027】
継ぎ作用は次のようにして行われる。すなわち、図3に示されるように、切断器14が起動され、帯状物Sspが切断される。また、同時に、継ぎロール12が起動され、帯状物Sspが粘着部材Aに押し付けられる。その結果、図4に示されるように、帯状物Sspの末端部分に帯状物Sstの始端部分が継ぎ合わされ、帯状物Ssp及び帯状物Sst間に粘着部材Aを含む継ぎ領域SPLが形成される。なお、継ぎ作用が行われているときにも、継ぎロール12の回転によって、帯状物Sstの送り出しは継続されている。
【0028】
ここで、帯状物Sstの始端部分は例えばオペレータによってあらかじめ保持器13に配置されている。この場合、帯状物Sstの始端部分には粘着部材Aの一部が貼り付けられており、残りの粘着部材Aが粘着面を上にして保持器13に保持されている。帯状物Sspはこの粘着面に押し付けられる。
【0029】
継ぎ作用が行われるのと同時に、送り出しベルト9及び送りロール13が起動され、図5に示されるように、待機位置にあるロール4bから帯状物Sstが間欠処理ユニットTに送り出される。その結果、帯状物が間欠処理ユニットTに継続的に供給される。この場合、送り出しベルト9及び送りロール13が起動されるので、ロール4bの回転を容易に開始することができる。なお、帯状物Sspを切断器14により少なくとも部分的に切断しておき、送り出しベルト9及び送りロール13による送り出しによって帯状物Sspを完全に切断するようにしてもよい。
【0030】
次いで、ロール4bからあらかじめ定められた設定量の帯状物Sstが送り出されると、図6に示されるように、キャリア5が時計回りに回転され、ロール4bが供給位置7spに移動される。また、送り出しベルト9の回転駆動が停止される。その結果、定常運転が再開される。一方、待機位置7stに移動されたハンガ3aからロール4aが除去され、次いでハンガ3aに新たなロールが取り付けられる。次いで、ロール4bの帯状物残量が下限量よりも少なくなると再び継ぎ作用が行われる。
【0031】
さて、継ぎ作用に適したタイミングであるか否かは次のようにして判断される。すなわち、継ぎ作用が行われると、図4を参照して説明したように継ぎ領域SPLが形成され、この継ぎ領域SPLは次いで間欠処理ユニットTに到る。このとき間欠処理ユニットTの処理タイミングであると、すなわち継ぎ領域SPLに切断処理が施されると、冒頭で述べたように、継ぎ領域SPLに含まれる粘着剤が切断刃20に付着するおそれがあり、好ましくない。
【0032】
したがって、継ぎ領域SPLが間欠処理ユニットTに到ったときに処理を受けないようなタイミングが継ぎ作用に適したタイミングということになる。言い換えると、継ぎ作用に適したタイミングで継ぎ作用を行うとこのとき形成される継ぎ領域SPLは次いで間欠処理ユニットTにおいて処理されず、継ぎ作用に適したタイミング以外で継ぎ作用を行うとこのとき形成される継ぎ領域SPLは次いで間欠処理ユニットTにおいて処理されてしまうのである。
【0033】
この場合、継ぎ作用に適したタイミングであるか否かは、間欠処理ユニットTの処理タイミングと、継ぎ領域SPLが継ぎユニット10から間欠処理ユニットTに到るまでの所要時間とに基づいて判断することができる。この所要時間は継ぎユニット10から間欠処理ユニットTまでの搬送経路長及び搬送速度から求めることができる。
【0034】
したがって、概念的にいうと、間欠処理ユニットTの処理タイミングに基づいて継ぎユニット10の継ぎタイミングを制御しているということになる。また、継ぎ領域SPLが次いで間欠処理ユニットTにおいて処理されるか否かを判断し、継ぎ領域SPLが次いで間欠処理ユニットTにおいて処理されると判断されたときには継ぎ作用を遅延し、継ぎ領域SPLが処理されないと判断されたときには継ぎ作用を実行するということになる。この場合、供給位置7spにあるロール4a,4bからの帯状物の残量が下限量よりも少なくなったときに、継ぎ領域SPLが次いで間欠処理ユニットTにおいて処理されるか否かが判断される。
【0035】
なお、帯状物Sが帯状物部分Spの長さだけ搬送されるごとに間欠処理ユニットTで切断作用が行われることを考えると、継ぎ作用は帯状物Sが帯状物部分Spの長さだけ搬送されるだけ遅延される可能性がある。したがって、マーカセンサ24から継ぎユニット10までの搬送距離を帯状物部分Spの長さ以上に設定するのが好ましい。
【0036】
図7は本発明による実施例の帯状物供給制御ルーチンを示している。
【0037】
図7を参照すると、ステップ100では、マーカセンサ24によってマーカMが検出されたか否か、すなわち供給位置にあるロール4a,4bの帯状物残量が下限量よりも少なくなったか否かが判別される。マーカMが検出されていないときには処理サイクルを終了する。これに対し、マーカMが検出されると次いでステップ101に進み、継ぎ作用に適したタイミングか否かが判別される。継ぎ作用に適したタイミングになるまで101を繰り返し、継ぎ作用に適したタイミングになると次いでステップ102に進んで継ぎ作用が行われる。続くステップ103では送り出しベルト9及び送りロール13が起動され、待機位置7stにあるロール4b,4aから帯状物Sstが送り出される。続くステップ104では帯状物Sstが設定量だけ送り出されたか否かが判別される。帯状物Sstが設定量だけ送り出されるまでステップ104を繰り返し、帯状物Sstが設定量だけ送り出されると次いでステップ105に進んでキャリア5が180度だけ回転される。
【0038】
なお、ハンガ3a,3bに回転数センサを設け、回転数センサにより検出されるロール4a,4bの回転数に基づいてロール4a,4bの帯状物残量を算出するようにしてもよい。あるいは、光電管センサ、近接センサ、リミットスイッチ、カメラなどを用いて検出されるロール4a,4bの外径に基づいてロール4a,4bの帯状物残量が下限量よりも少ないか否かを判断するようにしてもよい。一方、下限量は一定値でもよいが、吸収性物品製造装置の製造速度に基づいて設定するようにしてもよい。このようにすると、ロール4a,4bにおける帯状物の厚みのバラツキの影響を低減することができる。
【0039】
更に、継ぎユニット10と間欠処理ユニットTとの間に、帯状物を一時的に蓄積することが可能な蓄積ユニットを配置してもよい。
【0040】
図8に示されるように、接着剤Aを用いて継ぎ作用を行うようにしてもよい。この場合には接着剤Aを含む継ぎ領域SPLが形成される。あるいは、帯状物が熱可塑性樹脂から構成される場合には、熱溶着によって継ぎ作用を行うこともできる。この場合には、他の帯状物領域よりも硬質の継ぎ領域SPLが形成されるので、継ぎ領域SPLにおいて切断作用が行われると、帯状物が確実に切断されず又は切断刃20が損傷するおそれがある。本発明ではこのような問題が生じない。
【0041】
図8に示される例では、供給位置7spにあるロール4a,4bからの帯状物Sspの終端部分には、接着剤Aよりも後方に延びる余剰部分Exが含まれている。この場合には、余剰部分Exも継ぎ領域SPLに含まれる。余剰部分Exに切断作用が施されると帯状物片が形成され、この帯状物片が飛散して工程が汚染されるおそれがあるからである。すなわち、本発明による実施例では、余剰部分Exに切断処理が施されるのも阻止される。
【0042】
これまで説明してきた本発明による実施例では、継ぎ領域SPLに間欠処理ユニットTの処理が施されないように、継ぎユニット10の継ぎタイミングが制御される。しかしながら、間欠処理ユニットTでの処理の種類によっては、継ぎ領域SPLに間欠処理ユニットTの処理が施されるように継ぎユニット10の継ぎタイミングを制御することもできる。
【符号の説明】
【0043】
1 帯状物供給装置
10 継ぎユニット
23 制御器
T 間欠処理ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
間欠処理ユニットに帯状物を連続的に供給する帯状物供給装置において、
間欠処理ユニットに供給されている第1の帯状物に第2の帯状物を継ぎそれによって間欠処理ユニットに供給される帯状物を第1の帯状物から第2の帯状物に切り換える継ぎユニットと、
間欠処理ユニットの処理タイミングに基づいて継ぎユニットの継ぎタイミングを制御する制御ユニットと、
を具備した帯状物供給装置。
【請求項2】
前記継ぎユニットの継ぎ作用によって第1の帯状物と第2の帯状物との間に形成される継ぎ領域が次いで前記間欠処理ユニットにおいて処理されるか否かを判断する判断ユニットを更に具備し、前記制御ユニットは、前記継ぎ領域が次いで前記間欠処理ユニットにおいて処理されると判断されたときには前記継ぎユニットを制御して継ぎ作用を遅延する請求項1に記載の帯状物供給装置。
【請求項3】
前記制御ユニットは、前記継ぎ領域が次いで前記間欠処理ユニットにおいて処理されないと判断されたときには前記継ぎユニットを制御して継ぎ作用を実行する請求項2に記載の帯状物供給装置。
【請求項4】
前記判断ユニットは、第1の帯状物の残量が下限量よりも少なくなったときに、前記継ぎ領域が次いで前記間欠処理ユニットにおいて処理されるか否かを判断する請求項2又は3に記載の帯状物供給装置。
【請求項5】
前記間欠処理ユニットの処理が帯状物の切断及び圧縮のうち少なくとも1つを含む請求項1から4までのいずれか一項に記載の帯状物供給装置。
【請求項6】
前記継ぎユニットの継ぎ作用が接着によって行われる請求項1から5までのいずれか一項に記載の帯状物供給装置。
【請求項7】
間欠処理ユニットに帯状物を連続的に供給する帯状物供給装置であって、
間欠処理ユニットに供給されている第1の帯状物に第2の帯状物を継ぎそれによって間欠処理ユニットに供給される帯状物を第1の帯状物から第2の帯状物に切り換える継ぎユニット
を具備した帯状物供給装置の作動方法において、
間欠処理ユニットの処理タイミングに基づいて継ぎユニットの継ぎタイミングを制御する、
作動方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−116514(P2011−116514A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−276453(P2009−276453)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【出願人】(000115108)ユニ・チャーム株式会社 (1,219)
【Fターム(参考)】