説明

帯電防止撥水構造及び帯電防止撥水構造体

【課題】優れた撥水性能を備え、しかも、撥水性凹凸表面への水滴やほこりの付着を防止することができる帯電防止撥水構造と、このような構造を備えた構造体、例えば、ディスプレイやウインドウパネルなどの自動車部品を提供する。
【解決手段】撥水性を発揮する微細な凹凸構造を備えた基材1の凹凸表面上に、抵抗率が1.0×10Ω・cm以下の導電層2を形成し、この導電層2のさらに表面に撥水層3を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水滴の付着を防ぐ撥水機能を発揮する微細な凹凸構造を備え、撥水性と共に、静電気の発生を防ぐ帯電防止機能を備えた帯電防止撥水構造と、このような構造を備えた帯電防止撥水構造体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両、船舶、航空機などの各種ウインドウパネルにおいては、雨を除去するためにワイパーシステムが導入されているが、ウインドウパネルの撥水化によって、ワイパーの要らないウインドウパネルを実現し、コスト削減や生産工数削減する試みがある。
【0003】
このようなパネルの撥水化技術としては、プラスチック基板の表面に形成したナノサイズの微細凹凸表面上に、さらにPTFEのような低表面エネルギーを有する撥水被膜を形成することによって、超撥水性を備えた反射防止構造体が得られることが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−172808号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1に記載された超撥水性反射防止構造体においては、その表面を水滴が転がるために、水を介して電荷を逃がすことができずに帯電する結果、静電気の作用によって微細凹凸表面に細かな水滴やほこりを引き寄せてしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的とするところは、優れた撥水機能を備えると共に、撥水性凹凸表面への水滴やほこりの付着を防止することができる帯電防止撥水構造を提供することにある。また、このような構造を備えた構造体、例えば、ディスプレイやウインドウパネルなどの自動車部品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意検討を重ねた結果、撥水機能を発揮する凹凸表面に、撥水層と共に導電層を形成することによって、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0008】
すなわち、本発明は上記知見に基づくものであって、本発明の帯電防止撥水構造は、撥水性凹凸構造を備えた基材の表面に、抵抗率が1.0×10Ω・cm以下の導電層を備え、当該導電層の表面に撥水層がさらに設けてあることを特徴とする。
また、本発明の帯電防止撥水構造体は、上記撥水構造を基板の少なくとも一方の面に備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、撥水機能を発揮する凹凸構造の最表面に撥水層を備え、さらにその直下層に導電層を備えたものとしたため、生じた電荷を導電層によって逃がすことができ、撥水性能を損なうことなく、静電気による水滴やほこりの付着を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の帯電防止撥水構造の一例を示す断面図である。
【図2】(a)本発明に用いる基材の代表例として円錐状突起から成る撥水性凹凸構造を備え基材の形状を示す斜視図である。(b)本発明に用いる基材の他の代表例として角錐状突起から成る撥水性凹凸構造を備え基材の形状を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の帯電防止撥水構造やこの構造を備えた構造体について、その製造方法や実施形態などと共に、さらに詳細に説明する。
【0012】
本発明の帯電防止撥水構造は、図1に示すように、撥水機能を発現する微細な凹凸、すなわち撥水性凹凸構造を備えた基材1の凹凸表面に、抵抗率が1.0×10Ω・cm以下の導電層2と、さらにその表面に撥水層3を備えたものである。
【0013】
本発明において、撥水性凹凸構造とは、図2(a)や(b)に例示するように、円錐や角錐など、無数の錐体状突起1aから成るものであって、撥水性を発揮するためには、突起間の間隔(ピッチ)Pを水滴の径よりも小さい1mm以下とする必要がある。
また、ディスプレイのカバーやウインドウパネルとして用いるべく、透明性を確保するためには、間隔Pを μm以下とすることが望ましい。また、外の景色や照明の映り込みを防止することを目的として、反射防止機能を得るためには400nm以下とすることが望ましいが、好ましくは380nm以下であり、更に好ましくは250nm以下である。250nm以下であれば、回折光はほとんど観測できなくなる。ピッチPが400nmを超えると、回折光が発生し、反射率が大きくなる傾向がある。
【0014】
なお、図2においては、撥水性凹凸構造を構成する錐体状突起1aの形状例として、円錐形及び四角錐のものを示したが、その底面形状としては、三角形や六角形など、他の多角形であっても良い。
また、本発明における錐体状突起1aの形状としては、正確な円錐(母線が直線)や角錐(稜が直線、側面が平面)のみならず、底面から先端側に向かって断面積が順次小さくなるような形状である限り、母線が曲線である円錐状のものや、側面が曲面をなす角錐状であってもよい。
【0015】
さらに、成形性や耐破損性を考慮して、先端部を平坦にしたり、丸みをつけたりすることも可能であるが、撥水性の観点からは、先端部が鋭い方が好ましい。
加えて、錐体状突起1aの底面の中心と頂点を結ぶ直線は、必ずしも底面に対して垂直である必要もない。
【0016】
このように、本発明において『錐体状』とは、正確な円錐や角錐のみならず、釣り鐘形や椎の実形の変形円錐状や、曲面から成る側面を有する変形角錐状のもの、先端が丸みを帯びたもの、傾斜したものをも含めた形状を意味する。
【0017】
本発明の帯電防止撥水構造において、上記のような撥水性凹凸構造を成形する方法としては、特に限定されるものではないが、熱プレス法(ホットエンボス法)、射出成形法などを挙げることができる。
特に、光の波長以下の微細凹凸を容易に成形するための方法としては、ナノインプリントが好適に用いられる。このナノインプリントによる成形方法としては、熱や活性エネルギー線のいずれを用いる方法であってもよい。
【0018】
熱を用いる方法については、熱可塑性樹脂を加熱して、金型を押し当てることによって当該樹脂に上記のような錐体状突起を転写する方法である。また、活性エネルギー線を用いる方法は、型に活性エネルギー線により重合し硬化するポリマー又はオリゴマー、モノマーなどを入れ、紫外線やX線などの活性エネルギー線を照射することによって固化させる方法である。
【0019】
上記の成形に用いられるスタンパとしては、上記のような微細な錐体状突起を形成できる方法であれば、特にその製造方法に限定はなく、生産性やコストなどを考慮して適宜なものを使用することができる。
なお、本発明において、ナノインプリントとは、数nmから数10μm程度の範囲の転写を言う。
【0020】
本発明に使用するプレス装置としては、加熱・加圧機構を有するものや、光透過性スタンパの上方より活性エネルギー線を照射できる機構を有するものがパターン転写を効率良く行う上で好ましい。
【0021】
上記スタンパは、転写されるべき微細なパターンを有するものであり、スタンパにパターンを形成する方法については、特に制限ななく、例えばフォトリソグラフィや電子線描画法等を所望する加工精度に応じて選択することができる。
また、スタンパの材料としては、シリコンウエハ、各種金属材料、ガラス、セラミック、プラスチック、炭素材料等、強度と要求される精度の加工性を有するものであればよく、 具体的には、Si、SiC、SiN、多結晶Si、ガラス、Ni、Cr、Cu、C、さらにはこれらを1種以上含むものを例示することができる。
【0022】
上記凹凸構造を形成するための材料としては、上記に示すいずれかの方法により上記錐体状突起から成る微細な撥水性凹凸構造を付与できる基材であればよい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニール、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ガラス強化ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、液晶性ポリマー、フッ素樹脂、ポリアレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド等の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアミドビスマレイミド、ポリビスアミドトリアゾール等の熱硬化性樹脂、さらにはこれらを2種以上ブレンドした材料を用いることが可能であって、とりわけ透明性があるものは、例えば窓(ウインドシールド)や計器類のカバーなどに好適に用いることができる。
【0023】
活性エネルギー線を用いる場合は、活性エネルギー線により重合を開始できる樹脂が用いられる。このような樹脂としては、例えば紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート樹脂、紫外線硬化型エポキシ樹脂などを例示することができ、必要に応じて、活性エネルギー線を照射することによりラジカルを発生する重合開始剤を用いることもでき、より強固に固めるためイソシアネートのような硬化剤を加えることもできる。
また、ここで用いられる活性エネルギー線としては、一般に紫外線やX線、その他電子線、電磁波などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0024】
本発明においては、上記のような撥水性凹凸構造を備えた基材1の凹凸表面上に、第1層として、導電層2が形成されている。
当該導電層2としては、その抵抗率(比抵抗)が1.0×10Ω・cm以下でありさえすれば、どのような材料から成るものでもよく、例えば、薄い膜状の金属や、金属酸化物などからなる半導体膜、π電子共役をもつ導電性高分子膜や、グラフェン、グラファイトなど炭素膜を用いることができる。なお、導電層2の抵抗率を1.0×10Ω・cm以下とするのは、この値を超えると、伝導率が悪くなって導電層として機能しなくなることによる。
【0025】
上記した導電層2の厚さとしては、1nm〜30nmの薄膜状に形成することが望ましい。これは、導電層2の厚みが1nmに満たない場合は、抵抗値が大きくなって、本来の電導機能が低下し、逆に30nmを超えると、着色して透明性が損なわれる傾向があることによる。
なお、このような導電層2の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、LB法、PVD法、CVD法、スパッタ法、金属ナノ粒子や導電性高分子の塗布等を用いることができる。
【0026】
上記導電層2の表面には、さらに撥水層3が形成される。
この撥水層3を構成する撥水材料としては、例えば長鎖アルコキシシラン、フルオロアルコキシシラン、ポリジメチルシロキサン等を挙げることができる。
【0027】
ここで、上記撥水層3は、導電層2と化学的に結合していることが望ましく、これによって両者の結合強度が増し、乾拭き等に対する耐久性が向上する。
なお、ここで言う『化学結合』とは、微細構造の表面の導電層と撥水層が化学的に結合することを意味し、具体的には共有結合やイオン結合といった結合が例示される。
導電層の表面に直接撥水層を化学結合できない場合は、導電層と撥水層の間に密着性を向上させる層を設けても良い。特に限定されないが密着層として、樹脂などに対し吸着性のよい酸化ケイ素などが用いられる。
【0028】
なお、上記撥水層3の形成方法としては、錐体状突起1aによって形成される撥水性凹凸構造を埋めてしまうことのない方法であれば特に限定されず、例えば、LB法、PVD法、CVD法、自己組織化法、スパッタ法、単分子を溶剤で希釈したものを塗布する方法などが挙げられる。
【0029】
本発明の帯電防止撥水構造体は、上記した帯電防止撥水構造を基板の少なくとも一方の面に備えたものである。すなわち、例えば接着剤などを用いて、撥水性凹凸構造を備えた基材1の凹凸面に導電層2と撥水層3を形成したものをガラスや他の樹脂材料などから成る基板上に貼り付けることによって、帯電防止撥水構造体が得られる。
このとき、撥水性凹凸構造を備えた基材1と上記基板とが別体構造である必要は必ずしもなく、撥水性凹凸構造を備えた基板上に、導電層2と撥水層3を形成することによって、本発明の帯電防止撥水構造体とすることも可能である。
【0030】
上記帯電防止撥水構造体においては、基材や基板として、例えばガラスやアクリル樹脂、ポリカーボネートなどの透明材料を用い、構造体全体を透明なものとすることが望ましく、これによって当該構造体の窓材などへの適用が可能になる。
【0031】
本発明の自動車部品は、本発明の上記帯電防止撥水構造を備えたものであるから、優れた撥水性能を発揮すると共に、静電気による水滴やほこりの付着を防止することができる。したがって、例えば自動車のウインドシールドに当該構造を適用することによって、ワイパーの不要なウインドシールドの実現が可能になる。
【実施例】
【0032】
以下に、本発明を実施例に基づいて、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されないことは言うまでもない。
【0033】
(実施例1)
市販の電子線描画装置を用いて、開口径100nm、深さ200nmの円錐状凹部が100nmの間隔に六方最密配列した金型を作製した。この金型に紫外線硬化アクリル樹脂(屈折率:1.50)を流し込み、基材であるアクリルを押し当てて、紫外線を照射することによって、底面径D=100nm、高さH=200nmの円錐状微細突起1aが頂点間距離P=100nmに六方最密配列された撥水性凹凸構造をその両面に備えた基材1を得た。
【0034】
次に、この基材の凹凸表面に、スパッタリングによってアルミニウム(抵抗率:2.65×10−6Ω・cm)を10nmの厚さに成膜して導電層2とした。さらに、この導電層2の表面にパーフルオロアルキルシランを蒸着させて、撥水層3を形成し、本例の帯電防止撥水構造体を得た。
なお、アルミニウムから成る導電層2とパーフルオロアルキルシランから成る撥水層3の間には、アルミニウムの表面酸化による酸化アルミニウムとパーフルオロアルキルシランのシラノールが縮合したシロキサン結合が形成される。
【0035】
このようにして得られた帯電防止撥水構造体について、下記の要領によって、水付着性及び耐摩耗性について評価し、その結果を表1に示す。
【0036】
(実施例2)
上記実施例1と同様の金型を用いて、底面径D=100nm、高さH=200nmの円錐状微細突起1aが頂点間距離P=100nmに六方最密配列された撥水性凹凸構造を両面に備えた基材1を得た。
次いで、アルミニウムの代わりに、ニオブ(抵抗率:17.0×10−6Ω・cm)を5nmの厚さに成膜して導電層2としたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の帯電防止撥水構造体を得た。
【0037】
そして、このようにして得られた帯電防止撥水構造体について、上記実施例1と同様の性能評価を行い、その結果を表1に併せて示す。
【0038】
(実施例3)
市販の電子線描画装置を用いて、開口径300nm、深さ600nmの円錐状凹部が300nmの間隔に六方最密配列した金型を作製した。この金型に同様の紫外線硬化アクリル樹脂を流し込み、基材であるアクリルを押し当て、紫外線を照射することによって、底面径D=300nm、高さH=600nmの円錐状微細突起1aが頂点間距離P=300nmに六方最密配列された撥水性凹凸構造をその両面に備えた基材1を得た。
次に、アルミニウム(抵抗率:2.65×10−6Ω・cm)を20nmの厚さに成膜して導電層2とたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の帯電防止撥水構造体を得た。
【0039】
そして、このようにして得られた帯電防止撥水構造体について、上記実施例1と同様の性能評価を行い、その結果を表1に併せて示す。
【0040】
(実施例4)
市販の電子線描画装置を用いて、開口径350nm、深さ600nmの円錐状凹部が350nmの間隔に六方最密配列した金型を作製した。この金型に同様の紫外線硬化アクリル樹脂を流し込み、基材であるアクリルを押し当てて、紫外線を照射することにより、底面径D=350nm、高さH=600nmの円錐状微細突起1aが頂点間距離P=350nmに六方最密配列された撥水性凹凸構造を両面に備えた基材1を得た。
次いで、アルミニウムに替えて、チタン(抵抗率:42.0×10−6Ω・cm)を15nmの厚さに成膜して導電層2としたこと以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、本例の帯電防止撥水構造体を得た。
【0041】
そして、このようにして得られた帯電防止撥水構造体について、上記実施例1と同様の性能評価を行い、その結果を表1に併せて示す。
【0042】
(比較例1)
上記実施例1と同様の金型を用いて、同様の撥水性凹凸構造(底面径D=100nm、高さH=200nm、頂点間距離P=100nm)を両面に備えた基材1に導電層を形成することなく、酸化ケイ素を5nmの厚さに成膜した密着層の上に、パーフルオロアルキルシランを同様に蒸着させて、撥水層3を形成した。
そして、このようにして得られた構造体について、同様の性能評価を行い、その結果を表1に併せて示す。
【0043】
〔性能評価方法〕
(1)水付着性
上記各実施例及び比較例によって得られた各構造体について、JIS L 1092に規定された方法に基づき、スプレーテスタ(東洋精器製)を用いて、以下の基準によって撥水度を3段階評価した。
○:全く水滴が付着しない
△:10個以上30個未満の水滴が付着する
×:30個以上の水滴が付着する
【0044】
(2)耐摩耗性
上記各実施例及び比較例によって得られた各構造体について、トラバース式摩耗試験機を用い、キャンバス布(JIS L 3102)から成る摩擦布によって、荷重9.8kPa、ストローク長100mm、摩擦速度30往復/分の条件のもとに、200回往復払拭作動させた。そして、目視にて各構造体の払拭表面を観察し、傷付きがない場合を○とした。
【0045】
【表1】

【符号の説明】
【0046】
1 基材
1a 錐体状突起
2 導電層
3 撥水層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撥水性凹凸構造を備えた基材の表面に、抵抗率が1.0×10Ω・cm以下の導電層を備え、当該導電層の表面にさらに撥水層が設けてあることを特徴とする帯電防止撥水構造。
【請求項2】
上記導電層に撥水層が化学的に結合していることを特徴とする請求項1に記載の帯電防止撥水構造。
【請求項3】
上記導電層の厚さが1〜30nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯電防止撥水構造。
【請求項4】
上記撥水性凹凸構造が400nm以下のピッチで配列された無数の錐体状突起から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の帯電防止撥水構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の帯電防止撥水構造を基板の少なくとも一方の面に備えていることを特徴とする帯電防止撥水構造体。
【請求項6】
透明材料から構成されていることを特徴とする請求項5に記載の帯電防止撥水構造体。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の帯電防止撥水構造を備えていることを特徴とする自動車部品。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−188582(P2010−188582A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−34298(P2009−34298)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】