説明

干渉低減要求と干渉インジケータとによる干渉管理

無線ネットワークにおける干渉を管理するための技法が説明される。一態様では主要な干渉を有するシナリオにおける操作を可能にするために、干渉管理用に干渉低減要求と干渉インジケータとが使用され得る。1つの様式では、端末は、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求する第1の基地局からの干渉低減要求を受信できる。この端末はまた、第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを受信することもできる。端末は、干渉低減要求と干渉インジケータに基づいて送信パワーを決定できる。例えば端末は、干渉低減要求(または干渉インジケータ)に基づいて最初の送信パワーを決定でき、また端末の送信パワーを取得するために干渉インジケータ(または干渉低減要求)に基づいて最初の送信パワーを調整できる。端末は、決定された送信パワーでサービス提供基地局にデータを送信できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には通信に関し、またより具体的には無線通信ネットワークにおける干渉を軽減するための技法に関する。
【背景技術】
【0002】
[関連出願に対する優先権]
本出願は、2008年4月22日に出願された「リソース利用メッセージ(RUM)と他のセクタ干渉(OSI)インジケータとの相互作用」(INTERACTIONS OF RESOURCE UTILIZATION MESSAGES(RUM) AND OTHER SECTOR INTERFERENCE(OSI) INDICATIONS)と題する仮米国出願第61/047,063号と、2008年10月24日に出願された「クラスタからの干渉推定およびクラスタ・ヌルパイロット」(OUT−OF−CLUSTER INTERFERENCE ESTIMATION AND CLUSTER NULL PILOTS)と題する米国特許仮出願第61/108,429号と、に対して優先権を主張し、両出願はこれの譲渡人に譲渡され、また引例によって本明細書に組み込まれる。
【0003】
無線通信ネットワークは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなどといった種々の通信コンテンツを供給するために広く配備されている。これらの無線ネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共用することによって多数のユーザをサポートすることができる多元接続ネットワークであり得る。このような多元接続ネットワークの例は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、および単一搬送波FDMA(SC−FDMA)ネットワークを含む。
【0004】
無線通信ネットワークは、多数の端末のための通信をサポートできる多数の基地局を含み得る。端末は、ダウンリンクとアップリンクを介して基地局と通信できる。ダウンリンク(または順方向リンク)は基地局から端末への通信リンクを指し、アップリンク(または逆方向リンク)は端末から基地局への通信リンクを指す。基地局は、端末からアップリンク上でデータを受信できる。端末からのデータ伝送は、近隣の基地局と通信している他の端末からの伝送に起因する干渉を観測できる。他の端末に起因する干渉は、性能を劣化させることができる。したがって当分野には無線ネットワークにおける干渉を管理するための技法の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本明細書では、無線ネットワークにおける干渉を管理するための技法が説明される。一態様では主要な干渉体を有するシナリオにおける操作を可能にする干渉管理のために、干渉低減要求および干渉インジケータが使用され得る。干渉低減要求は、時間周波数リソース上におけるデータ伝送を可能にするためにある幾つかの時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために送信され得るメッセージである。干渉インジケータは、基地局によって観測された干渉レベルを示すメッセージである。干渉インジケータは、測定された干渉値または測定された干渉のより粗い量子化を、例えば低い、高い、または極めて高い干渉レベルを示し得る2つまたは3つのレベルに伝達し得る。異なる時間周波数リソースに関して別々の干渉インジケータが生成され伝送され得る。干渉低減要求は、例えば主要干渉シナリオにおける特定のスケジューリング事例のために送信され得る。干渉インジケータは、定期的に送信されることが可能であって、如何なる特定のスケジューリング事例にも関連しないことが可能である。
【0006】
1つの様式では、端末は、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求する第1の基地局からの干渉低減要求を受信できる。この端末はまた、第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを受信することもできる。端末は、以下に説明されるように干渉低減要求と干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを決定できる。端末は、決定された送信パワーでサービス提供基地局にデータを送信できる。端末はまた、干渉インジケータを順守(honor)または棄却(dismiss)するという決定に基づいて第2の基地局のために指定されたリソース上で送信するか否かを決定することもできる。指定されたリソースは、第2の基地局において制御された干渉または制御されない干渉を決定するために第2の基地局によって使用され得る。1つの様式では、サービス提供基地局は、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために第1の基地局によって送信された干渉低減要求を受信し得る。サービス提供基地局はまた、第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを受信することもできる。サービス提供基地局は、干渉低減要求と干渉インジケータに基づいて指定された時間周波数リソース上におけるデータ伝送のために端末をスケジュールできる。サービス提供基地局は、指定された時間周波数リソース上でスケジュールされた端末に起因する予測干渉レベルを備える応答メッセージを第1の基地局に送信できる。
【0007】
1つの様式では基地局は、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために干渉低減要求を送信できる(例えば1つ以上の干渉する端末に無線で、および/または1つ以上の他の基地局にバックホール経由で)。基地局はまた、基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを送信することもできる(例えば無線で、および/またはバックホール経由で)。基地局は、基地局のために指定されたリソースの受信パワーに基づいて、および/または他の基地局によってサービス提供される端末に起因する予測干渉レベルを備える応答メッセージに基づいて、推定され得る制御されない干渉に基づいて干渉インジケータを基地局において送信するべきか否かを決定できる。
【0008】
本開示の種々の態様および特徴は、以下に更に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】無線通信ネットワークを示す図である。
【図2】干渉軽減を有するアップリンクデータ伝送を示す図である。
【図3】例示的なダウンリンクおよびアップリンク伝送を示す図である。
【図4】端末によって実行されるプロセスを示す図である。
【図5】この端末のための装置を示す図である。
【図6】サービス提供基地局によって実行されるプロセスを示す図である。
【図7】このサービス提供基地局のための装置を示す図である。
【図8】近隣基地局によって実行されるプロセスを示す図である。
【図9】この近隣基地局のための装置を示す図である。
【図10】端末および2つの基地局のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書で説明される技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAおよび他のネットワークといった種々の無線通信ネットワークに使用され得る。用語「ネットワーク」および「システム」は、しばしば相互交換可能に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線接続(UTRA)、cdma2000などといった無線技術を実現し得る。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA)とCDMAの他の変形版とを含む。cdma2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、移動体通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))といった無線技術を実現し得る。OFDMAネットワークは、発展型UTRA(E−UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband)(UMB)、IEEE802.11(WiFi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash−OFDM(登録商標)などといった無線技術を実現し得る。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサル移動体電気通信システム(UMTS)の一部である。3GPPロングタームエボリューション(Long Term Evolution)(LTE)およびLTE−アドバンスド(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUTRAの新しいリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−AおよびGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と名づけられた組織からの文書に説明されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と名づけられた組織からの文書に説明されている。本明細書で説明される技法は、上記の無線ネットワークおよび無線技術ならびに他の無線ネットワークおよび無線技術に使用され得る。
【0011】
図1は、多数の基地局と他のネットワークエンティティとを含み得る無線通信ネットワーク100を示す。簡単にするために図1には、単に2つの基地局120および122と1つのネットワークコントローラ130とが示されている。基地局は、端末と通信する局であって、ノードB、発展型ノードB(evolved Node B)(eNB)、アクセスポイントなどとも呼ばれ得る。各基地局は、特定の地理的エリアのための通信カバレッジを提供できる。3GPPでは用語「セル」は、基地局および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアを指すことができ、基地局および/または基地局サブシステムはこのカバレッジエリアにサービス提供する。3GPP2では用語「セクタ」または「セル・セクタ」は、基地局および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアを指すことができ、基地局および/または基地局サブシステムはこのカバレッジエリアにサービス提供する。明確にするために以下の説明では、セルの3GPPコンセプトが使用される。
【0012】
基地局は、マクロセル、ピコセル、フェムトセルなどのための通信カバレッジを提供できる。マクロセルは、比較的大きな地理的エリア(例えば半径が数キロメートル)をカバーでき、サービス加入している端末による無制限アクセスを可能にし得る。ピコセルは、比較的小さな地理的エリアをカバーでき、サービス加入している端末による無制限アクセスを可能にし得る。フェムトセルは、比較的小さな地理的エリア(例えば家庭内)をカバーでき、フェムトセルとの提携関係を有する端末(例えばこの家に住んでいるユーザの端末)による無制限アクセスを可能にし得る。マクロセルのための基地局は、マクロ基地局と呼ばれ得る。ピコセルのための基地局は、ピコ基地局と呼ばれ得る。フェムトセルのための基地局は、フェムト基地局またはホーム基地局と呼ばれ得る。異なるタイプの基地局は、異なる送信パワーレベル、異なるカバレッジエリア、および無線ネットワーク100における干渉に対する異なる影響を有し得る。例えばマクロ基地局は、高い送信パワーレベル(例えば20ワット)を有し得るが、ピコおよびフェムト基地局は、より低い送信パワーレベル(例えば1ワット)を有し得る。
【0013】
無線ネットワーク100はまた、中継局を有することもできる。中継局は、上流局からデータおよび/または他の情報の伝送を受信して、下流局にこれらのデータおよび/または他の情報の伝送を送信する局である。ネットワークコントローラ130は、1セットの基地局に連結できて、これらの基地局のために調整および制御することができる。ネットワークコントローラ130は、図1に示されるようにバックホール経由で基地局120および122と通信できる。基地局120および122は、例えば直接的または間接的無線または有線リンクを介して互いに通信することもできる。
【0014】
端末は無線ネットワーク100内の至るところに分散配置されることが可能であり、各端末はステーショナリ(stationary)またはモバイル(mobile)であり得る。簡単にするために図1には2つの端末110および112のみが示されている。端末はまた、アクセス端末(AT)、ユーザ装置(UE)、移動局(MS)、加入者ユニット、局などとも呼ばれ得る。端末は、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、無線モデム、無線通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、無線ローカルループ(WLL)局などであり得る。端末はまた、マクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局などと通信することができる。図1では端末110は、サービス提供基地局120と通信でき、近隣基地局122に干渉を引き起こすことができる。サービス提供基地局は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上で端末にサービス提供するように指定された基地局である。端末112は基地局122またはいくつかの他の基地局と通信でき、基地局120に干渉を引き起こし得る。端末110は近隣基地局122にとって干渉端末であり得、端末112はサービス提供基地局120にとって干渉端末であり得る。
【0015】
端末は、主要干渉シナリオにおいてサービス提供基地局と通信できる。ダウンリンク上で端末は、1つ以上の干渉基地局からの高い干渉を観測し得る。アップリンク上でサービス提供基地局は、1つ以上の干渉端末からの高い干渉を観測し得る。1つの端末がこの端末によって検知される多数の基地局のうちでより低い経路損失とより狭い配列(geometry)とを有する基地局に接続するシナリオである主要干渉シナリオは、範囲拡大に起因し得る。例えば端末は、より低い経路損失と狭い配列とを有するピコ基地局と通信でき、マクロ基地局からの高い干渉を観測できる。これは、端末のための所定のデータ転送速度を達成するように無線ネットワークに対する干渉を低減させるために望ましい可能性がある。1つの端末が制約されたアクセスを有する強い基地局に接続できず、無制限アクセスを有する弱い基地局に接続できるシナリオである主要干渉シナリオはまた、制約された提携に起因し得る。例えば端末は、フェムト基地局に接続できず、マクロ基地局に接続し得、それからフェムト基地局からの高い干渉を観測し得る。
【0016】
一態様では、干渉低減要求および干渉インジケータは、主要干渉シナリオにおける操作を可能にするための干渉管理に使用され得る。干渉低減要求および干渉インジケータは、基地局によって異なる仕方で生成されることが可能であり、以下に説明されるように端末および基地局による異なる応答を引き起こし得る。干渉低減要求と干渉インジケータとの組合せは、より効果的な干渉管理を可能にできる。例えば干渉低減要求は、集中的なデータ、サービス品質(QoS)要件を有するデータなどのために干渉を軽減する際により効果的であり得る。干渉インジケータは、他のタイプのデータのためにより効果的であり得る。
【0017】
図2は、干渉低減要求による干渉軽減を有するアップリンクデータ伝送方式200の様式を示す。端末110は、サービス提供基地局120に送信すべきデータを有し、リソース要求を送信し得る。リソース要求は、この要求の優先度、端末110によって送信すべきデータの量などを示し得る。サービス提供基地局120は、このリソース要求を受信でき、指定されたリソースと呼ばれ得るある幾つかの時間周波数リソース上における端末の送信機能を要求するために送信機能要求を端末110に送信できる。サービス提供基地局120はまた、指定されたリソース上における干渉を低減させるように干渉端末に依頼するための干渉低減要求を送信することもできる。サービス提供基地局120は、(i)近隣セル内の強干渉端末だけへのユニキャストメッセージとして、または(ii)すべての干渉端末へのブロードキャストメッセージとして、干渉低減要求を送信できる。各干渉端末は、(i)指定されたリソース上における伝送を回避または遮断することによって、(ii)指定されたリソース上における干渉端末の送信パワーを低減させることによって、または(iii)サービス提供基地局120から離れるように干渉端末の伝送を空間的に進路操作することによって、指定されたリソース上における干渉を低減させることができる。
【0018】
端末110は、サービス提供基地局120からの送信機能要求を受信でき、また図2には1つだけが示されている近隣基地局からの干渉低減要求を受信することもできる。端末110は、以下に説明されるように近隣基地局からの干渉低減要求と干渉インジケータに基づいて指定されたリソース上でこの端末が使用できる送信パワーPTX_terminalを決定できる。それから端末110は、PpdpがPTX_terminalまたはPTX_terminalの拡大縮小バージョンに等しくあり得る場合、Ppdpというパワーレベルでパワー決定パイロットを送信できる。
【0019】
一般に送信パワーは、送信パワーレベル、パワースペクトル密度(PSD)などによって与えられ得る。送信パワーレベルは、伝送に使用され得る全送信パワーであり得る。PSDは、単位周波数当たりの送信パワーであり得る。送信パワーレベルとPSDは、一定の帯域幅に関して同等であることができ、帯域幅が可変であるときには異なり得る。例えば所定の送信パワーレベルは所定の帯域幅に関して所定のPSDという結果をもたらし得るが、帯域幅が2倍になるとこのPSDの半分という結果になり得る。本明細書での説明では用語「送信パワー」は、この用語が使用される状況と所望の結果とに依存して送信パワーレベルおよび/またはPSDを指すことができる。
【0020】
サービス提供基地局120は、端末110ならびに干渉端末からのパワー決定パイロットを受信できる。サービス提供基地局120は、受信されたパイロットに基づいて指定されたリソースの受信信号品質を推定でき、またこの受信信号品質に基づいて端末110のための変調および符号化方式(modulation and coding scheme)(MCS)を選択できる。サービス提供基地局120は、選択されたMCS、割り当てられたリソース、割り当てられたリソースに使用すべき送信パワーなどを含み得る割当てまたは授与メッセージを生成して送信することができる。割り当てられたリソースは、指定されたリソースのすべてまたはサブセットを備え得る。端末110は、割当てメッセージを受信し、選択されたMCSにしたがってパケットを処理し、割り当てられたリソース上でパケット伝送を送信し得る。サービス提供基地局120は、端末110からのパケット伝送を受信し、受信された伝送を復号し、復号結果に基づいて肯定応答(ACK)情報を決定し、このACK情報を端末110に送信し得る。
【0021】
図2は、干渉低減要求による干渉軽減を有するアップリンク上でのデータ伝送の例示的な様式を示す。干渉低減要求はまた、干渉軽減のために他の仕方でも使用され得る。
【0022】
干渉低減要求は、時間周波数リソース上におけるデータ伝送を可能にするようにある幾つかの時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために送信され得るメッセージである。干渉低減要求はまた、リソース利用メッセージ(RUM)とも呼ばれ得る。基地局120は、1つ以上の干渉端末に無線で、および/または1つ以上の近隣基地局にバックホール経由で干渉低減要求を送信できる。基地局120は、主要干渉シナリオにおけるデータ伝送をサポートする、セル間の公平性を改善する、などのために干渉低減要求を送信できる。例えば基地局120は、下記のうちの1つ以上を実行できる。
【0023】
1.端末110による伝送時の干渉の許容可能な大きさを保証するために、端末110をスケジュールするに先立って近隣セル内の強干渉端末に無線で、および/または強干渉端末にサービス提供する近隣基地局にバックホール経由で、干渉低減要求を送信すること、
2.端末110が近隣基地局に引き起こす可能性のある高い干渉を近隣基地局に予め知らせるために、端末110をスケジュールするに先立ってバックホール経由で近隣基地局に干渉低減要求を送信すること、および
3.基地局120によってサービス提供される端末がQoS要件または公明性基準を満たすことについて不利にされるとき、または満たすことができないときはいつでも、近隣セル内の干渉端末に無線で、および/または近隣基地局にバックホール経由で、干渉低減要求を送信すること。
【0024】
シナリオ1は、基地局120によってスケジュールされるべき端末に割り当てられ得るある幾つかの時間周波数リソース上における干渉を低減させるために使用され得る。もし干渉低減要求が無線で送信されるならば、近隣セル内の干渉端末は指定されたリソース上における干渉端末の送信パワーを低減させ得る。もし干渉低減要求がバックホール経由で送信されるならば、近隣基地局は指定されたリソース上における近隣基地局の端末のスケジューリングを回避し得るか、あるいは指定されたリソース上においてより低い送信パワーでこれらの端末をスケジュールし得る。
【0025】
シナリオ2は、基地局120によってスケジュールされた端末に起因して起こり得る高い干渉について近隣基地局に警告するために使用され得る。これらの近隣基地局は指定されたリソース上におけるこれらの端末のスケジューリングを回避し得る。
【0026】
シナリオ3は、ある幾つかの時間周波数リソース上における干渉を低減させるために使用されることが可能であり、それからこれは基地局120によってサービス提供される不利な(disadvantaged)端末に使用され得る。干渉低減要求は、基地局120が指定されたリソース上において、より小さな干渉を観測することを可能にできるので、不利な端末の受信信号品質およびQoSを改善できる。
【0027】
基地局120はまた、指定されたリソース上における干渉を低減させるために他のシナリオにおいても干渉低減要求を送信できる。基地局120は干渉低減要求を、ユニキャストメッセージで特定の干渉端末に、マルチキャストメッセージで1グループの端末(例えば特定のセル内の端末)に、あるいはブロードキャストメッセージで近隣セル内のすべての端末に、送信できる。
【0028】
干渉低減要求は、干渉管理に有用であり得る種々のタイプの情報を含み得る。1つの様式では干渉低減要求は、下記のうちの1つ以上を含み得る。
【0029】
・より低い干渉が要求される時間周波数リソース、
・指定されたリソース上でスケジュールされるべき端末またはデータの優先度レベル、
・この要求を送信する基地局に関する目標干渉レベル、
・指定されたリソース上における干渉端末のために提案された最大送信パワー、および
・指定されたリソース上でスケジュールされるべき端末によって引き起こされる可能性のある予測干渉レベル。
【0030】
より低い干渉が要求される時間周波数リソース、すなわち指定されたリソースは、種々の仕方で提供され得る。1つの様式では指定されたリソースは、干渉低減要求によって明示的(explicitly)に伝達され得る。もう1つの様式では指定されたリソースは、干渉低減要求によって暗示的(implicitly)に伝達され得る。例えば干渉低減要求は、特定の時刻にある幾つかの周波数リソース上で送信され得る。指定されたリソースは、(i)干渉低減要求を送信するために使用される周波数リソースに関連するある幾つかの周波数リソースと(ii)干渉低減要求が送信されたときまでに決定された特定の時間間隔とをカバーできる。指定されたリソースはまた、他の仕方でも伝達され得る。指定されたリソースはまた、如何なる時間周波数範囲および如何なる精度によってでも定義され得る。
【0031】
優先度レベルは、種々の仕方で種々の計量値に基づいて決定され得る。例えば優先度レベルは、相対的スループットまたは公平性(例えばベストエフォート型(best-effort type)のデータ)、待ち時間、絶対優先度(例えばQoS要件に基づいて決定される)などに関する計量値に基づいて決定され得る。
【0032】
目標干渉レベルは、干渉端末によって基地局120に引き起こされ得る干渉の最大量を示し得る。目標干渉レベルは、全干渉パワー、干渉対熱雑音比(interference-over-thermal ratio)(IoT)などによって与えられ得る。IoTは、干渉PSD対熱雑音PSDの比率である。1つの様式では目標干渉レベルは、干渉低減要求によって明示的に与えられ得る。もう1つの様式では目標干渉レベルは、干渉低減要求が無線で送信される場合にこの干渉低減要求の送信パワーによって暗示的に伝達され得る。例えば干渉低減要求の送信パワーは、下記のように設定され得る。
【数1】

【0033】
ここでItargetは基地局120における目標干渉レベルであり、PREFは基準レベルであり、またPTX_RUMは干渉低減要求の送信パワーである。
【0034】
式(1)における量は対数的単位、例えばdBm、dBm/HzまたはdBで表される。式(1)に示されているように干渉低減要求の送信パワーは、目標干渉レベルに逆に関連し得る。干渉低減要求は、より低い目標干渉レベルに関して、より高い送信パワーで送信され、それからより遠くの干渉端末に到達し得る。干渉低減要求の送信パワーはまた、基地局120において端末110の受信パワーといった他のパラメータに基づいて決定されることもあり得る。
【0035】
干渉端末は、例えば基地局120から受信されたパイロットに基づいて基地局120からこの端末までの経路損失を推定できる。それから干渉端末は、以下に説明されるように基地局120に引き起こされた干渉が目標干渉レベル以下になるように干渉端末の送信パワーを決定できる。
【0036】
干渉端末のために提案された最大送信パワーは、種々の仕方で伝達され得る。1つの様式ではこの提案された最大送信パワーは、例えば特定の送信パワーレベルまたは特定の受信パワーレベルまたは特定のPSDの形で干渉低減要求によって明示的に伝達され得る。それからこれにしたがって各干渉端末は、自分の送信パワーを限定できる。
【0037】
指定されたリソース上でスケジュールされた端末によって引き起こされる可能性のある予測干渉レベルは、全干渉パワー、IoTなどの形で与えられ得る。予測干渉レベルは、スケジュールされた端末によって引き起こされる可能性のある実際の干渉の大きさであり得るか、あるいは引き起こされる可能性のある干渉の大きさの上限であり得る。
【0038】
干渉低減要求はまた、異なるおよび/または更なる情報を含み得る。例えば干渉低減要求は、指定されたリソース上における干渉を低減させるために要求される特定の干渉端末または干渉端末のグループを識別できる。干渉低減要求はまた、(i)目標信号対雑音比(SNR)または目標レート(例えば目標干渉レベルの代わりに)と、(ii)指定されたリソース上で目標干渉/SNR/レートが達成された場合に(すなわち干渉端末が干渉低減要求を順守した場合に)達成される可能性のあるサービス性能/品質改善の度合いと、(iii)所望の性能改善全体のうちの一部に対応する(干渉端末の)送信パワーまたは(干渉端末からの)受信された干渉(これは干渉端末自身の性能に対する影響に基づいて干渉端末が異なるパワーレベルの中から選択するのを助け得る)と、(iV)他の類似の計量値と、を含み得る。
【0039】
干渉インジケータは、基地局によって観測された干渉のレベルを示すメッセージである。1つの様式では干渉インジケータは、下記のうちの1つ以上を備え得る。
【0040】
・基地局によって観測された干渉を伝達する他のセクタ干渉(other sector interference)(OSI)インジケータ、
・基地局がオーバーロードになっているかどうかを示すオーバーロードインジケータ(overloaded indicator)、および
・指定されたリソース上でセルエッジ端末(cell-edge terminals)をスケジュールすることによって基地局が近隣基地局に引き起こす可能性のある高い干渉について予め知らせる高干渉インジケータ(high interference indicator)(HII)。
【0041】
干渉インジケータは、基地局において、より密なIoT分布を達成するためにアップリンク上での干渉管理に使用され得る。これは、より正確なレート予測と改善されたリンクバジェット(link budget)とを可能にし得る。1つの様式では干渉インジケータは、全システム帯域幅に適用可能であり得る。もう1つの様式ではシステム帯域幅は多数のサブバンドに分割されることが可能であり、1つのサブバンドに関して1つの干渉インジケータが適用可能であり得る。基地局はまた干渉インジケータを定期的に送信でき、各干渉インジケータは特定の時間分に適用可能であり得る。一般に干渉インジケータは、如何なる周波数リソースも如何なる時間分もカバーし得るある幾つかの時間周波数リソースに適用可能であり得る。基地局120は、例えばある幾つかの時間周波数リソース上で基地局120によって測定された干渉に基づいて干渉インジケータを決定できる。測定された干渉は、IoTまたは他の何らかの計量値によって与えられ得る。基地局120は、測定精度を改善するために時間および/または周波数に亘って測定された干渉をフィルタリングすることができる。基地局120は、測定された干渉を1つ以上の干渉閾値と比較し、この比較結果に基づいて干渉インジケータを設定できる。1つの様式では単一の干渉閾値が使用されることが可能であり、この干渉インジケータは下記のように設定され得る。
【数2】

【0042】
ここでImeasは基地局120によって測定された干渉であり、Ithresholdは干渉閾値である。
【0043】
もう1つの様式では2つの干渉閾値が使用されることが可能であり、干渉インジケータは下記のように設定され得る。
【数3】

【0044】
ここでIhigh_threshold及びIlow_thresholdは2つの干渉閾値である。
【0045】
一般に干渉インジケータは、任意の数の干渉レベルを伝達するために任意のビット数を備え得る。測定された干渉の所望の量子化を達成するために適当な数の閾値が使用され得る。干渉インジケータはまた、如何なる範囲、如何なる精度の時間周波数リソースもカバーし得る。
【0046】
干渉インジケータは、基地局によって観測された高い干渉を管理するために基地局によって使用され得る。基地局120は、ある幾つかの時間周波数リソース上で基地局120によって観測された高い干渉を示すために干渉インジケータ(例えばOSIインジケータおよび/またはオーバーロードインジケータ)を送信できる。基地局120は干渉インジケータを、干渉端末に無線で、および/または干渉端末にサービス提供する近隣基地局にバックホール経由で、送信できる。干渉インジケータに応答して干渉端末は、基地局120によって観測された干渉が許容可能なレベルにまで下げられるように干渉端末の送信パワーを調整できる。基地局120と干渉端末および/または干渉端末のサービス提供基地局との間のこの相互作用は、基地局120における干渉の閉ループ制御を可能にし得る。この閉ループ制御は、較正誤差、ダウンリンクおよびアップリンク上の無相関フェージングおよび/またはダウンリンクとアップリンクとの間の静的または動的不均衡(imbalance)の他の原因に起因するリンク不均衡に対して、よりロバスト(robust)であり得る。リンク不均衡は、ダウンリンクおよびアップリンク上の異なるチャネル状態を指す。
【0047】
基地局120は、干渉制御が必要とされない時間周波数リソースに関する干渉インジケータを送信しないように決定できる。これは、例えばアップリンク上で送信すべき限定されたデータまたは無データ、時間周波数リソースに関して受信された干渉低減要求、これらのリソースに関するコンテンションの損失などに起因して、時間周波数リソース上で如何なる端末もスケジュールしていない場合である。基地局120はまた、時間周波数リソースに関して干渉インジケータを送信できるが、干渉インジケータを生成する際に、より高い閾値(単数または複数)を使用できる。
【0048】
基地局120は、近隣セル内の干渉端末に干渉インジケータを送信できる。ある幾つかの端末および/またはこれらの端末のサービス提供基地局は、干渉インジケータを順守する/に従うことが可能であり、それからこれらの端末は基地局120に「制御された」干渉を引き起こし得る。他の端末および/またはこれらの端末のサービス提供基地局は、干渉インジケータを棄却/無視することが可能であり、それからこれらの端末は基地局120に「制御されない」干渉を引き起こし得る。このような端末/サービス提供基地局の例は、基地局120から干渉インジケータを受信できない端末/基地局、またはある幾つかの時間周波数リソース上で干渉低減要求コンテンション(contention)を獲得した端末/基地局である。用語「制御された」および「制御されない」は、干渉インジケータによって干渉を制御するための基地局の能力を指す。基地局120における全干渉は、干渉インジケータを順守する端末からの制御された干渉と干渉インジケータを棄却する端末からの制御されない干渉との両者を含み得る。
【0049】
基地局120は、ある幾つかの時間周波数リソース上の制御されない干渉が基地局120におけるこれらのリソース上の全干渉の主要な構成要素であるか、干渉閾値より大きいということを決定し得る。それから基地局120は、干渉インジケータが基地局120における高い干渉を低減させるのを助けない可能性があるので、これらの時間周波数リソースに関して干渉インジケータを送信しないように決定することが可能であり、またその代わりに干渉低減要求を順守する端末の送信パワーの不必要な減少を引き起こし得る。したがって基地局120において制御された干渉と制御されない干渉とを区別できることが望ましい場合がある。1つの様式では基地局120は、干渉測定に使用され得る時間周波数リソースを割り当てられ得る。これらのリソースは、ヌルパイロットリソース(null pilot resources)、指定されたリソース、干渉測定リソースなどと呼ばれ得る。基地局120は、全システム帯域幅に関して単一セットのヌルパイロットリソース、または異なるサブバンドに関して異なるセットのヌルパイロットリソースなどを有し得る。異なる基地局は、異なるオーバーラップしないヌルパイロットリソースを割り当てられ得る。
【0050】
1つの様式では基地局120からの干渉インジケータを順守する端末は、基地局120のヌルパイロットリソース上で如何なる信号も送信しない。これらの端末は、ヌルパイロットリソースにマッピングされるデータ、制御情報および/またはパイロットの如何なる伝送もパンクチャ(puncturing)/抹消(deleting)することによってこれを達成し得る。干渉インジケータを棄却する端末は、通常の仕方でヌルパイロットリソース上において送信できる。基地局120は、ヌルパイロットリソースの受信パワーを測定することによって制御されない干渉を推定でき、精度を改善するために測定値をフィルタリングできる。基地局120はまた、他のリソースの受信パワーも測定でき、全干渉を推定するために測定値をフィルタリングできる。基地局120は、全干渉から制御されない干渉を引き去ることによって制御された干渉を決定できる。
【0051】
もう1つの様式では基地局120からの干渉インジケータを順守する端末は、通常の仕方で基地局120のヌルパイロットリソース上で送信できる。干渉インジケータを棄却する端末は、ヌルパイロットリソース上での送信を回避できる。基地局120は、ヌルパイロットリソースの受信パワーに基づいて制御された干渉を推定でき、他のリソースの受信パワーに基づいて全干渉を推定でき、全干渉から制御された干渉を引き去ることによって制御されない干渉を決定できる。
【0052】
異なるパワークラスの基地局によってサービス提供される端末からの干渉はまた、ヌルパイロットリソースを使用して区別され得る。例えば異なるヌルパイロットリソースは、各基地局において異なるパワークラスのために留保され得る。1つの様式では所定のパワークラスAの基地局によってサービス提供される端末は、パワークラスAに関するヌルパイロットリソース上での送信を回避できる。他のパワークラスの基地局によってサービス提供される端末は、パワークラスAに関してヌルパイロットリソース上で送信できる。例えばマクロ基地局によってサービス提供される端末はマクロ基地局のためのヌルパイロットリソース上での送信を回避でき、ピコ基地局によってサービス提供される端末はピコ基地局のためのヌルパイロットリソース上での送信を回避できる。他のパワークラスの基地局によってサービス提供される端末に起因する干渉は、パワークラスAに関するヌルパイロットリソースの受信パワーに基づいて決定され得る。もう1つの様式ではパワークラスAの基地局によってサービス提供される端末は、パワークラスAに関するヌルパイロットリソース上で送信できる。それからパワークラスAの基地局によってサービス提供される端末に起因する干渉は、パワークラスAに関するヌルパイロットリソースの受信パワーに基づいて決定され得る。
【0053】
図3は、基地局120および122によるダウンリンク伝送と干渉軽減を有するアップリンク上でのデータ伝送のための端末110によるアップリンク伝送とを示す。各基地局は、基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータ310を定期的に送信し得る。サービス提供基地局120は、他のセル内の干渉端末からの高い干渉を観測でき、端末110をスケジュールするに先立って、指定されたリソースに関する干渉低減要求320を送信できる。干渉端末は、指定されたリソース上におけるこれら干渉端末の送信パワーを低減させることができる。端末110は、指定されたリソースのすべてまたはサブセットを備え得る割り当てられたリソース上でデータ330を送信できる。端末110は、この端末のデータと、近隣基地局の干渉インジケータが端末110によって順守される近隣基地局122のヌルパイロットリソース340上のパイロットと、をパンクチャできる。
【0054】
端末110またはこの端末のサービス提供基地局120は、所与のアップリンク割当てに関する、またはある幾つかの時間周波数リソース上の、端末110の送信パワーを決定するために開ループ予測を使用できる。開ループ予測は、近隣基地局における干渉の大きさを予測することによって端末の送信パワーを決定する。端末110は、サービス提供基地局120と通信でき、干渉基地局であり得る近隣基地局122に干渉を引き起こし得る。近隣基地局122は、端末110によって順守され得る干渉低減要求を送信できる。それから端末110の送信パワーは、基地局122のための目標干渉レベルを満足させるように設定され得る。
【0055】
1つの様式では端末110は、下記のように開ループ予測に基づいて端末の送信パワーを決定できる。
【数4】

【0056】
ここでItargetは干渉された基地局における目標干渉レベルであり、PLIBSは干渉された基地局から端末までの経路損失であり、Kbackoffはバックオフ係数であり、PTX_terminalは端末の送信パワーである。
【0057】
式(4)における量は対数的単位、例えばdBm、dBm/Hz、またはdBで表される。式(4)に示されているように端末110の送信パワーは、干渉された基地局に関する目標干渉レベルと経路損失との両者に比例し得る。より高い目標干渉レベルおよび/またはより大きな経路損失のために、より高い送信パワーが使用され得る。バックオフ係数は、式(4)において開ループ予測を精緻化するために使用され得る。
【0058】
サービス提供基地局120はまた、基地局120における端末110の受信パワー、基地局120と干渉基地局との間のチャネル差異(channel difference)(ChanDiff)、およびバックオフ係数といった種々のパラメータに基づいて端末110の送信パワーを決定できる。ChanDiffは次のようにもとめられ得る。
【数5】

【0059】
ここでPLSBSはサービス提供基地局から端末までの経路損失である。
【0060】
端末110は、この基地局から受信されたパイロットまたは基準信号に基づいて各基地局に関する経路損失を決定でき、また長期(long-term)経路損失を取得するために経路損失を時間的に平均化し得る。端末110は、サービス提供基地局120に関する長期経路損失と干渉基地局に関する長期経路損失に基づいて干渉基地局に関するChanDiffを決定できる。端末110は、パイロット測定報告でChanDiffをサービス提供基地局120に送信できる。
【0061】
1つの様式ではサービス提供基地局120は、下記のように開ループ予測に基づいて端末110の送信パワーを決定できる。
【数6】

【0062】
式(6)に示されるように端末110の送信パワーは、干渉基地局に関する目標干渉レベルと、端末110によって報告されたChanDiffと、端末110から受信されたパイロットに基づいてサービス提供基地局によって推定された経路損失と、バックオフ係数と、に基づいてサービス提供基地局120によって決定され得る。式(6)における開ループ予測は、アップリンクフェージングまたはリンク不均衡の他の原因を考慮することなく、主として端末110によるダウンリンク観測に基づくことができる。開ループ予測の精度を向上させるために、バックオフ係数は、リンク不平衡および/または干渉の他の原因に関して訂正するように干渉インジケータに基づいて閉ループ方式で調整され得る。
【0063】
サービス提供基地局120は、端末110の送信パワーを計算するために種々の目標を使用できる。1つの様式では端末110の送信パワーは、熱雑音によって正規化され得る干渉基地局のための目標全干渉パワーに基づいて計算され得る。もう1つの様式では端末110の送信パワーは、干渉基地局のための目標IoTに基づいて計算され得る。この目標IoTは、平均IoT目標、最大IoT目標などを使用して計算され得る。更にもう1つの様式では端末110の送信パワーは、サービス提供基地局120に供給され得る干渉基地局における現在の干渉レベルに関しての干渉の目標増加分に基づいて計算され得る。
【0064】
端末110は、近隣基地局からの干渉低減要求を受信できる。端末110は、干渉低減要求を順守するか棄却するかを決定できる。1つの様式では端末110は、この端末が首尾よく復号できるすべての干渉低減要求を順守できる。
【0065】
もう1つの様式では端末110は、1つ以上の基準を満足させる干渉低減要求を順守できる。例えば端末110は、ChanDiff閾値を超えるChanDiffを有する、またはキャリアオーバーサーマル(carrier-over-thermal)(CoT)閾値を超えるキャリアオーバーサーマル(CoT)を有する、またはキャリア対干渉比(C/I)閾値を超えるキャリア対干渉比(C/I)を有する、またはリソース閾値を超えない干渉低減要求によって指定されたリソースの量を有する、またはある特定の閾値を超える干渉低減要求の他の何らかの計量値を有する、各近隣基地局からの干渉低減要求を順守できる。端末110は、近隣基地局の干渉低減要求が端末110において極めて弱く受信される近隣基地局にとって、あるいは近隣基地局の指定されたリソースが端末110に割り当てられたリソースより遥かに大きい近隣基地局にとって、強い干渉体でないことが可能であり、この場合、端末110によって引き起こされた干渉は指定されたリソースと比較して狭帯域であり得る。
【0066】
更にもう1つの様式では端末110は、(i)首尾よく復号される、および/または1つ以上の基準を満足させる、そして(ii)端末110の優先度レベルより高い優先度レベルを有する、干渉低減要求を順守できる。端末110の優先度レベルは、例えば指定されたリソース上で送信すべきデータのQoS要件および/または他の計量値に基づいて端末110によって決定され得る。端末110の優先度レベルはまた、サービス提供基地局120によっても決定されることが可能であり(例えば端末110の相対的スループットまたは公平性、端末110の待ち時間またはQoS要件などに基づいて)、また割当てメッセージを介して端末110に送信され得る。
【0067】
更にもう1つの様式では端末110は、端末110の現在のリソース割当てに基づいて干渉低減要求を順守または棄却できる。例えば端末110は、端末の割り当てられたリソースが、ある特定の割当てサイズより小さい場合に干渉低減要求を棄却し得る。この様式は、(i)厳しい待ち時間またはQoS要件を有し得るVoIPのためのデータ、(ii)僅かな、および/または狭帯域の干渉を引き起こす可能性の高いデータ、(iii)前のHARQ伝送を送信するために既に拡張されたリソースに起因してより大きな値を有し得る後のHARQ伝送で送信されたデータ、および(iV)他のデータといったある幾つかのタイプのデータに有用であり得る。
【0068】
更にもう1つの様式では端末110は、端末110の送信パワーまたは受信C/Iに基づいて干渉低減要求を順守または棄却できる。端末110は、この端末の送信パワーが送信パワー閾値より低い場合、またはサービス提供基地局120における端末の受信C/IがC/I閾値より低い場合に干渉低減要求を棄却できる。これらの閾値は、(i)端末110のQoS要件および/または割当てサイズ、(ii)干渉低減要求の優先度レベルまたは受信パワー、(iii)干渉低減要求からの情報、および/または(iV)他の情報、といった種々の要因に基づいて設定され得る。この様式は、近隣基地局に引き起こされる干渉の大きさを限定しながら、サービスのある一定の最小レベルを端末110のために保証できる。
【0069】
端末110は、近隣基地局からの干渉インジケータを受信できる。端末110は、干渉インジケータを順守するか棄却するかを決定できる。1つの様式では端末110は、端末が首尾よく復号できるすべての干渉インジケータを順守できる。もう1つの様式では端末110は、1つ以上の基準を満足させる干渉インジケータを順守できる。例えば、端末110は、ChanDiff閾値を超えるChanDiffを有する、またはCoT閾値を超えるCoTを有する、またはC/I閾値を超えるC/Iを有する、またはある特定の閾値を超える近隣基地局の他の何らかの計量値を有する、各近隣基地局からの干渉インジケータを順守できる。
【0070】
更にもう1つの様式では端末110は、端末110がマクロ基地局によってサービス提供されている場合にピコ基地局からの干渉インジケータを棄却できる。マクロ基地局は、多くの端末(マクロ端末と呼ばれ得る)にサービス提供でき、リソースのより小さな割当てを各マクロ端末に提供できる。これとは対照的にピコ基地局は、少数の端末(ピコ端末と呼ばれ得る)にサービス提供でき、リソースのより大きな割当てを各ピコ端末に提供できる。したがってマクロ端末は、ピコ端末に対して不利であり得る。この不利点は、マクロ端末がピコ基地局からの干渉インジケータを棄却することを可能にすることによってオフセットされ(offset)得る。マクロ基地局は、マクロ端末からの高い干渉が存在するときにピコ基地局がアップリンク上でピコ基地局の端末にサービス提供することを可能にするために、必要であればピコ基地局のためにある幾つかのリソースを留保することができる。一般に、ある特定のパワークラスの基地局によってサービス提供される端末は、1つ以上の他のパワークラスの基地局からの干渉インジケータを棄却することを可能にされ得る。
【0071】
更にもう1つの様式では、端末110は、端末110がピコ基地局によってサービス提供されている場合に、より大きな重要性またはより高い優先度を有するマクロ基地局からの干渉インジケータを順守できる。ピコ端末は平均してより多くのリソースを割り当てられ得るが、またマクロ端末に対するピコ端末の平均はこの様式によってオフセットされ得る。一般に、ある一定のパワークラスの基地局によってサービス提供される端末は、より大きな重要性またはより高い優先度を有する1つ以上のパワークラスの基地局からの干渉インジケータを順守できる。
【0072】
端末110は種々の仕方で、より大きな重要性またはより高い優先度を有するマクロ基地局からの干渉インジケータを順守できる。1つの様式では、端末110は干渉インジケータに応答して、より大きなステップサイズによって端末の送信パワーを調整できる。もう1つの様式では、端末110は、例えば端末110の応答がいかなる調整もせずに、より低いChanDiffを有するマクロ端末の応答に類似するようにマクロ基地局に関するChanDiffを調整することができる。更にもう1つの様式では、端末110は、干渉インジケータに基づく送信パワー調整のために、確率論的(stochastic)/確率的(probabilistic)アルゴリズムにおいて、より高い確率を使用し得る、および/またはより高いレベル表示を想定し得る。
【0073】
更にもう1つの様式では、端末110は、端末110がフェムト基地局によってサービス提供されない場合にフェムト基地局からの干渉インジケータを棄却し得る。更にもう1つの様式では、端末110は、小ささが閾値によって定量化され得る小さな負のChanDiff値を有する基地局からの干渉インジケータを棄却し得る。この小さな負のChanDiff値は、端末110がリソース留保を介して基地局による干渉軽減に関与することになるということを示し得る。
【0074】
端末110は、近隣基地局からの干渉低減要求および/または干渉インジケータを受信できる。端末110は、上記のように各干渉低減要求と各干渉インジケータとを順守するか棄却するかどうかを決定できる。端末110は、順守すべき干渉低減要求だけ、または順守すべき干渉インジケータだけ、あるいは順守すべき両者を有することができる。
【0075】
端末110は、順守すべき干渉低減要求だけを有することができ、それからこれらの干渉低減要求に基づいて端末の送信パワーを決定できる。端末110は、上記のように各干渉低減要求の内容またはこの要求の受信パワーに基づいて各干渉低減要求に関する目標干渉レベルを決定できる。それから端末110は、例えば式(4)に示されたようにこの干渉低減要求に関する目標干渉レベルに基づいて各干渉低減要求のための端末の送信パワーを決定できる。端末110は、すべての干渉低減要求に関して計算された送信パワーの中から最小の送信パワーを選択できる。これは、端末110がすべての近隣基地局の目標干渉レベルを満足させることを可能にし得る。
【0076】
端末110は、順守すべき干渉インジケータだけを有することができ、それから直接的にまたは間接的にこれらの干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを決定できる。明確にするために下記の説明は、各干渉インジケータが式(2)に示されたように定義され得る‘0’または‘1’という値を有すると仮定する。
【0077】
1つの様式では、端末110は、下記のように1つの干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを調整できる。
【数7】

【0078】
ここでPTX_terminal(n)は時間間隔nにおける端末の送信パワーであり、Pup及びPdownはそれぞれ送信パワーに関するアップおよびダウンステップサイズである。
【0079】
もう1つの様式では端末110は、下記のように1つの干渉インジケータに基づいてパワーオフセットを調整できる。
【数8】

【0080】
ここでΔP(n)は時間間隔nにおけるパワーオフセット値であり、ΔPupおよびΔPdownはそれぞれこのパワーオフセット値に関するアップおよびダウンステップサイズである。
【0081】
そして、端末110は下記のように端末の送信パワーを決定できる。
【数9】

【0082】
ここでPref(n)は時間間隔nにおける基準パワーレベルである。この基準パワーレベルは基準信号またはパイロットのための送信パワーであって、サービス提供基地局120において目標C/Iを達成するために閉ループパワー制御によって調整され得る。それから端末110の送信パワーは、パワーオフセットによって基準パワーレベルからオフセットされ得る。
【0083】
更にもう1つの様式では、端末110は、例えば式(7)に示された仕方と類似の仕方で、干渉インジケータに基づいて最大送信パワーレベルおよび/または最小送信パワーレベルを調整できる。それから端末110は、端末の送信パワーを最大および最小送信パワーレベルの範囲内にあるように制約できる。
【0084】
更にもう1つの様式では、端末110は、例えば式(8)に示されたように干渉インジケータに基づいてバックオフ係数Kbackoffを調整できる。それから端末110は、例えば式(4)に示されたようにバックオフ係数によって端末の送信パワーを決定できる。
【0085】
上記の様式では、端末110は、1つの干渉インジケータに基づいて決定論的(deterministic)な仕方でパワー関連値(例えば送信パワー、パワーオフセット値、最大および/または最小送信パワーレベル、またはバックオフ係数)を調整できる。この場合、各干渉インジケータは、干渉インジケータが‘1’または‘0’であるかどうかに依存して、アップまたはダウンいずれかのパワー関連値の調整という結果をもたらし得る。
【0086】
他の様式では、端末110は、干渉インジケータに基づいて確率的仕方でパワー関連値を調整できる。端末110は、0と1.0との間に均等に分布するランダム値xを選択し、それからこのランダム値に基づいてパワー関連値を調整できる。例えば端末110は、下記のように確率的な仕方で端末の送信パワーを調整できる。
【数10】

【0087】
ここでPrupは送信パワーを増加させる確率であり、Prdownは送信パワーを減少させる確率であり、「Inf Ind」は干渉インジケータを示す。
【0088】
PrupおよびPdownは固定値であり得るか、あるいは基地局によってブロードキャストされ得る。Prup及びPdownはまた、ChanDiff値および/または現在の送信パワー、受信CoT、または受信℃/Iに基づいて端末110によって計算され得る。端末110はまた、確率的仕方で他のパワー関連値も調整できる。
【0089】
端末110は、1つ以上の近隣基地局から干渉インジケータを受信できる。1つの様式では、端末110は、最も小さいChanDiffを有する最も強い近隣基地局を識別できる。そして、端末110は、最も強い近隣基地局だけからの干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを調整できる。もう1つの様式では、端末110は、選択されたセット内のすべての基地局からの干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを調整できる。このセットは、(i)M≧1としてM個の最も強い近隣基地局、または(ii)ChanDiff閾値を超えるChanDiffを有する近隣基地局、または(iii)経路損失閾値を超える経路損失を有する近隣基地局、または(iV)サービス提供基地局120によってブロードキャストされ得る近隣者リストに含まれる近隣基地局、または(V)他の仕方で選択された1つ以上の近隣基地局、を含み得る。端末110は、多数の近隣基地局からの干渉インジケータに基づいて種々の仕方で端末の送信パワーを調整できる。1つの様式では、端末110は、何らかの近隣基地局が高い干渉を観測した場合に端末の送信パワーを減少させ得る。もう1つの様式では、端末110は、各近隣基地局のために送信パワー調整を決定でき、それから全体的送信パワー調整を取得するためにすべての近隣基地局のために調整を組み合わせ得る。端末110はまた、他の仕方で多数の近隣基地局からの干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを調整できる。
【0090】
端末110は、上記のように種々の仕方で干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを調整できる。端末110はまた、干渉インジケータ基づいて1つ以上の内部的に保持された値を調整できる。端末110は、端末の送信パワー、パワーオフセット、最大および/または最小送信パワーレベル、バックオフ係数、内部値(internal values)、および/または干渉インジケータに基づいて調整され得る他の値、をサービス提供基地局120に報告できる。サービス提供基地局120は、端末110の送信パワーを決定するためにこの報告された情報を使用でき、また割当てメッセージでこの送信パワーを伝達できる。
【0091】
端末110は、順守すべき干渉低減要求と干渉インジケータとの両者を有することが可能であり、それからこれらの干渉低減要求と干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを決定できる。
【0092】
1つの様式では、端末110は、干渉低減要求に基づいて送信するか否かを決定できる。もし送信すると決定すれば、端末110の送信パワーは種々の仕方で決定され得る。第1の様式では、端末110の送信パワーは、例えば送信パワーPTX_terminal(n)またはパワーオフセット値ΔP(n)の形でサービス提供基地局120によって割り当てられ得る。割り当てられた送信パワーは、近隣基地局から受信された干渉インジケータに基づいて調整され得る。第2の様式では端末110の最初の送信パワーは、例えば式(4)に示されたように開ループ予測に基づいて決定され得る。最初の送信パワーは、近隣基地局から受信された干渉インジケータに基づいて調整され得る。第3の様式では、端末110の送信パワーは、端末110によって保持され得る1つ以上の変数に基づいて最初に決定されることが可能であり、近隣基地局からの干渉インジケータに基づいて調整され得る。
【0093】
もう1つの様式では、端末110の最初の送信パワーは、例えば式(4)に示されたように干渉低減要求に基づいて決定され得る。この最初の送信パワーは、同じ基地局および/または他の基地局からの干渉インジケータに基づいて、例えば上記の様式のいずれかに基づいて調整され得る。
【0094】
更にもう1つの様式では、端末110の最初の送信パワーは、近隣基地局からの干渉インジケータ、開ループ予測、および/またはサービス提供基地局120からの明示的割当てに基づいて決定され得る。最初の送信パワーは、干渉低減要求に基づいて調整され得る。
【0095】
更にもう1つの様式では、端末110に関する最大および/または最小送信パワーレベルは、干渉低減要求に基づいて決定され得る。端末110の送信パワーは、近隣基地局からの干渉インジケータ、開ループ予測、および/またはサービス提供基地局120からの明示的割当てに基づいて決定され得る。それから端末110の送信パワーは、最大および最小送信パワーレベルの範囲内にあるように制約され得る。最大および/または最小送信パワーレベルはまた、同じおよび/または他の基地局からの後続の干渉インジケータに基づいて調整され得る。
【0096】
端末110は、端末110によって受信された干渉低減要求で送信されたパラメータ、これらの干渉低減要求に基づいて端末110によって計算された値、端末110の送信パワー、端末110に関する最大および/または最小送信パワーレベル、干渉インジケータに基づいて決定された内部値などといった情報を収集できる。端末110は、この収集された情報を物理チャネルおよび/または帯域内伝送を介してサービス提供基地局120に送信できる。サービス提供基地局120は、将来のアップリンク割当てにおける端末110の送信パワーを決定するためにこの情報を使用できる。
【0097】
端末110は、近隣基地局の干渉インジケータが端末110によって順守されるすべての近隣基地局にヌルパイロットを送信できる。アップリンクではヌルパイロットは、端末によって指定された時間周波数リソース上の無伝送(non-transmission)である。もし端末110の送信パワーが干渉低減要求に基づいてリセットまたは調整されるならば、ヌルパイロットによって近隣基地局が干渉インジケータを介してこれらの基地局の観測された干渉を更に調整しやすくすることができる。
【0098】
サービス提供基地局120は、1つ以上の近隣基地局からバックホール経由で干渉低減要求を受信できる。バックホール干渉低減要求は、(i)近隣基地局からの事前スケジューリング通知、(ii)近隣基地局に関する優先度および公明性関連情報、(iii)近隣基地局における指定されたリソースに関する目標干渉レベル、および/または(iV)他の情報を伝達できる。
【0099】
サービス提供基地局120は、干渉低減要求の優先度レベル、指定されたリソース上でサービス提供基地局120によってスケジュールされるべき端末のChanDiff値およびリソース割当てサイズ、端末の送信パワー、端末の受信C/Iなどといった種々の要因に基づいて各干渉低減要求を順守するか棄却するかどうかを決定できる。サービス提供基地局120は、端末110に関して上記に説明された様式のいずれかに基づいて各干渉低減要求を順守するか棄却するかどうかを決定できる。サービス提供基地局120は、各近隣基地局からの干渉低減要求を順守または棄却するという基地局の決定を示すために各近隣基地局にバックホール経由で応答メッセージを送信できる。
【0100】
サービス提供基地局120はまた、これの端末をスケジュールするときに指定されたリソース上でサービス提供基地局120が各近隣基地局に引き起こし得る予測干渉レベルを伝達できる。この情報は、上記のように推定され得る制御された干渉と制御されない干渉とに分割され得る。この情報は、応答メッセージで、または応答メッセージとは異なるレートで、および/または異なるトリガーによって送信され得る別のメッセージで送信され得る。近隣基地局122は、干渉インジケータを送信するか否かを決定するために制御された干渉および制御されない干渉についての情報を使用できる。例えば近隣基地局122は、もしある幾つかの時間周波数リソース上の制御されない干渉が主要構成要素であれば、あるいは干渉閾値より大きければ、これらの時間周波数リソースに関して干渉インジケータを送信しないと決定できる。
【0101】
サービス提供基地局120は、1つ以上の近隣基地局からバックホール経由で干渉インジケータを受信できる。サービス提供基地局120は、端末110をスケジュールするときに近隣基地局からの干渉インジケータを順守するか棄却するかを決定できる。例えばサービス提供基地局120は、近隣基地局122に関する端末110のChanDiff値、サービス提供基地局120と近隣基地局122とのパワークラス、サービス提供基地局および近隣基地局の提携タイプ(制約された、あるいは制約されない)などに基づいて近隣基地局122からの干渉インジケータを順守するか棄却するかを決定できる。
【0102】
サービス提供基地局120は、サービス提供基地局120によって順守されるべき干渉低減要求および/または干渉インジケータに基づいてこの基地局の端末をスケジュールすることができる。1つの様式ではサービス提供基地局120は、バックホール干渉低減要求に基づいて、指定されたリソース上で端末110をスケジュールするか否かを決定できる。そして、サービス提供基地局120は、もし端末110がスケジュールされれば種々の仕方で端末110の送信パワーを決定できる。第1の様式では、端末110の送信パワーは、例えば式(6)に示されたように開ループ予測によって決定されることが可能であり、更に近隣基地局からの干渉インジケータに基づいて調整され得る。第2の様式では、端末110の送信パワーは、端末110のためにサービス提供基地局120によって保持された1つ以上の変数に基づいて決定されることが可能であり、近隣基地局からの干渉インジケータに基づいて調整され得る。第3の様式では、端末110の送信パワーは、端末110によってサービス提供基地局120に報告された1つ以上の変数に基づいて決定され得る。報告された変数(単数または複数)は、端末110によって保持されて、近隣基地局からの干渉インジケータに基づいて調整され得る。
【0103】
もう1つの様式では、基地局120は、端末110からのフィードバック情報、近隣基地局からの干渉インジケータ、開ループ予測などといった他のメカニズムによって端末110の送信パワーを決定できる。それから基地局120は、例えば端末110に関して上記に説明された様式のいずれかにしたがってバックホール干渉低減要求に基づいて端末110の送信パワーを調整できる。
【0104】
基地局120は、バックホール干渉低減要求を近隣基地局に送信できる。1つの様式では、バックホール干渉低減要求は、基地局120によってサービス提供されている端末が指定されたリソース上の他の基地局に引き起こし得る予測干渉レベルについての情報を伝達し得る。予測干渉レベルは、開ループ予測に基づいて、また近隣基地局から基地局120によって受信された干渉低減要求にしたがって、決定され得る。予測干渉レベルは、制御された干渉レベルと制御されない干渉レベルとに分割され得る。もう1つの様式では、バックホール干渉低減要求は、指定されたリソース上の近隣基地局によってスケジュールされ得る干渉端末のための目標干渉レベルを伝達できる。
【0105】
基地局120はまた、指定されたリソース上の近隣基地局の端末をスケジュールすることによって近隣基地局が基地局120に引き起こし得る予測干渉レベルについての情報を受信することもできる。基地局120は、干渉インジケータを発行するか否かを決定するために、指定されたリソース上で観測された干渉の測定値と共にこの情報を使用できる。そしてまた、これらの干渉インジケータは、開ループ予測を精緻化するために、またリンク不均衡に関してまたは他の干渉の原因に関して調整するために、他のセル内の端末によってまたはこれらのサービス提供基地局によって使用され得る。
【0106】
基地局120はまた、指定されたリソース上の基地局120によってスケジュールされ得る端末のための目標干渉レベルを近隣基地局から受信することもできる。基地局120は、開ループ予測に基づいて、また近隣基地局からの目標干渉レベルにしたがって、指定されたリソース上の基地局120の端末の送信パワーを決定できる。基地局120は、近隣基地局における基地局120の端末に起因する予測干渉レベルを、これらの端末の送信パワーに基づいて決定できる。これらの予測干渉レベルは制御された干渉レベルと制御されない干渉レベルとに分割され得る。それから基地局120は、予測干渉レベルを伝達する応答メッセージを近隣基地局に送信できる。
【0107】
図4は、端末、例えば図1の端末110によって実行されるプロセス400の様式を示す。この端末は、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求する第1の基地局から干渉低減要求を受信できる(ブロック412)。端末はまた、第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを受信することもできる(ブロック414)。第1および第2の基地局は、異なる基地局または同じ基地局であり得る。端末は、干渉低減要求と干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを決定できる(ブロック416)。
【0108】
干渉インジケータは、(i)第2の基地局によって観測された干渉を伝達するOSIインジケータ、(ii)第2の基地局がオーバーロードになっているかどうかを伝達するオーバーロードインジケータ、(iii)第2の基地局によってサービス提供される端末に起因する高い干渉を予め知らせる高干渉インジケータ、および/または(iV)第2の基地局における干渉または負荷の他の何らかの表示、を備え得る。
【0109】
1つの様式では、端末は、干渉低減要求に関する復号結果、この干渉低減要求の優先度レベル、端末の優先度レベル、第1の基地局から端末までの経路損失、サービス提供基地局から端末までの経路損失、第1の基地局の受信パワーまたは受信信号の品質、端末のためのリソース割当てサイズ、端末の送信パワー、および/または他の情報、に基づいて干渉低減要求を順守するか棄却するかを決定できる。端末は、干渉低減要求を順守すると決定した場合、この干渉低減要求に基づいて端末の送信パワーを決定できる。1つの様式では、端末は、干渉インジケータに関する復号結果、第2の基地局から端末までの経路損失、サービス提供基地局から端末までの経路損失、第2の基地局の受信パワーまたは受信信号の品質、サービス提供基地局と第2の基地局とのパワークラス、サービス提供基地局と第2の基地局の提携タイプ(たとえば制約された、あるいは制約されない)、および/または他の情報、に基づいて干渉インジケータを順守するか棄却するかを決定できる。端末は、干渉インジケータを順守すると決定した場合、この干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを決定できる。1つの様式では、端末は、干渉インジケータが第1のパワークラスの基地局(例えばピコ基地局)から受信された場合、および端末が第2のパワークラスの基地局(例えばマクロ基地局)によってサービス提供される場合に干渉インジケータを棄却できる。端末は、干渉インジケータが第2のパワークラスの基地局(例えばマクロ基地局)から受信された場合、および端末が第1のパワークラスの基地局(例えばピコ基地局)によってサービス提供される場合に、より大きな重要性またはより高い優先度を有する干渉インジケータを順守できる。
【0110】
端末は、ブロック416において種々の仕方で端末の送信パワーを決定できる。1つの様式では端末は、干渉低減要求に基づいて第1の基地局における指定されたリソースに関する目標干渉レベルを決定できる。端末は、第1の基地局から端末までの経路損失を決定できる。それから端末は、例えば式(4)に示されたように目標干渉レベルと経路損失に基づいて端末の送信パワーを決定できる。端末はまた、干渉インジケータに基づいてバックオフ係数を決定することもでき、更にこのバックオフ係数に基づいて端末の送信パワーを決定できる。
【0111】
もう1つの様式では、端末は、例えば式(7)に示されたように現在の時間間隔に関する端末の送信パワーを取得するために干渉インジケータに基づいて前の時間間隔に関する端末の送信パワーを調整できる。更にもう1つの様式では、端末は、現在の時間間隔に関するパワーオフセット値を取得するために干渉インジケータに基づいて前の時間間隔に関するパワーオフセット値を調整できる。それから端末は、例えば式(8)および(9)に示されたように現在の時間間隔と基準パワーレベルとに関するパワーオフセット値に基づいて端末の送信パワーを決定できる。
【0112】
更にもう1つの様式では、端末は、干渉低減要求に基づいて最初の送信パワーを決定でき、また端末の送信パワーを取得するために干渉インジケータに基づいて最初の送信パワーを調整できる。更にもう1つの様式では、端末は干渉インジケータに基づいて最初の送信パワーを決定でき、また端末の送信パワーを取得するために干渉低減要求に基づいてこの最初の送信パワーを調整できる。更にもう1つの様式では端末は、干渉低減要求および/または干渉インジケータに基づいて最大送信パワーレベルおよび/または最小送信パワーレベルを決定できる。端末は干渉インジケータおよび/または干渉低減要求に基づいて最初の送信パワーを決定でき、また端末の送信パワーを取得するために最大および/または最小送信パワーレベルに基づいて最初の送信パワーを限定できる。端末はまた、他の仕方で端末の送信パワーを決定することもできる。
【0113】
端末は、決定された送信パワーでサービス提供基地局にデータを送信できる(ブロック418)。端末は、干渉インジケータを順守または棄却するという決定に基づいて第2の基地局に関して指定されたリソース上で送信するか否かを決定できる(ブロック420)。指定されたリソースは、第2の基地局において制御された干渉または制御されない干渉を決定するために第2の基地局によって使用されたヌルパイロットであり得る。
【0114】
図5は、端末のための装置500の様式を示す。装置500は、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求する第1の基地局から干渉低減要求を受信するためのモジュール512と、第2に基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを受信するためのモジュール514と、干渉低減要求と干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを決定するためのモジュール516と、決定された送信パワーでサービス提供基地局にデータを送信するためのモジュール518と、干渉インジケータを順守または棄却するという決定に基づいて第2の基地局に関する指定されたリソース上で送信するか否かを決定するためのモジュール520と、を含む。
【0115】
図6は、サービス提供基地局によって実行されるプロセス600の様式を示す。サービス提供基地局は、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために第1の基地局によって送信された干渉低減要求を受信できる(ブロック612)。サービス提供基地局はまた、第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを受信することもできる(ブロック614)。第1および第2の基地局は、異なる基地局または同じ基地局であり得る。サービス提供基地局は、干渉低減要求と干渉インジケータに基づいて指定された時間周波数リソース上におけるデータ伝送のために端末をスケジュールできる(ブロック616)。
【0116】
1つの様式では、サービス提供基地局は、干渉低減要求の優先度レベル、第1の基地局から端末までの経路損失、サービス提供基地局から端末までの経路損失、端末のためのリソース割当てサイズ、端末の送信パワー、サービス提供基地局における端末の受信信号品質、および/または他の情報、に基づいて干渉低減要求を順守するか棄却するかを決定できる。それからサービス提供基地局は、干渉低減要求を順守すると決定した場合に干渉低減要求に基づいて端末をスケジュールできる。
【0117】
1つの様式ではサービス提供基地局は、第2の基地局から端末までの経路損失、サービス提供基地局から端末までの経路損失、サービス提供基地局と第2の基地局とのパワークラス、サービス提供基地局と第2の基地局の提携タイプ、および/または他の情報、に基づいて干渉インジケータを順守するか棄却するかを決定できる。サービス提供基地局は、干渉インジケータを順守すると決定した場合に干渉インジケータに基づいて端末をスケジュールできる。
【0118】
ブロック616の1つの様式では、サービス提供基地局は、干渉低減要求、端末のためにサービス提供基地局によって保持された少なくとも1つの変数、および/または端末によってサービス提供基地局に報告された情報、に基づいて最初の送信パワーを決定できる。それからサービス提供基地局は、端末の送信パワーを取得するために干渉インジケータに基づいて最初の送信パワーを調整できる。もう1つの様式では、サービス提供基地局は、干渉インジケータ、端末のためにサービス提供基地局によって保持された少なくとも1つの変数、および/または端末によってサービス提供基地局に報告された情報、に基づいて最初の送信パワーを決定できる。そして、サービス提供基地局は、端末の送信パワーを取得するために干渉低減要求に基づいて最初の送信パワーを調整できる。サービス提供基地局はまた、他の仕方でも端末の送信パワーを決定することもできる。サービス提供基地局は、指定された時間周波数リソース上でスケジュールされた端末に起因する予測干渉レベルを備える応答メッセージを第1の基地局に送信できる(ブロック618)。
【0119】
図7は、サービス提供基地局のための装置700の様式を示す。装置700は、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために第1の基地局によって送信された干渉低減要求をサービス提供基地局において受信するためのモジュール712と、第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータをサービス提供基地局において受信するためのモジュール714と、干渉低減要求と干渉インジケータに基づいて指定された時間周波数リソース上におけるデータ伝送のために端末をスケジュールするためのモジュール716と、指定された時間周波数リソース上でスケジュールされた端末に起因する予測干渉レベルを備える応答メッセージを第1の基地局に送信するためのモジュール718と、を含む。
【0120】
図8は、干渉軽減のために基地局によって実行されるプロセス800の様式を示す。基地局は、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために干渉低減要求を送信できる(ブロック812)。基地局は、少なくとも1つの近隣セル内の少なくとも1つの干渉端末に無線で干渉低減要求を送信できる。各干渉端末は、干渉低減要求に基づいて端末の送信パワーを調整できる。代替としてまたは更に、基地局は、少なくとも1つの近隣基地局にバックホール経由で干渉低減要求を送信できる。各近隣基地局は、干渉低減要求に基づいてこの基地局の端末をスケジュールできる。
【0121】
干渉低減要求は、指定された時間周波数リソース、指定されたリソース上でスケジュールされるべき端末またはデータの優先度レベル、基地局における指定されたリソースに関する目標干渉レベル、指定されたリソース上でスケジュールされるべき端末に起因する指定されたリソース上における予測干渉レベル、および/または他の情報、を伝達できる。無線伝送の1つの様式では、基地局は、例えば式(1)に示されたように、基地局において指定された時間周波数リソースに関する目標干渉レベルに基づいて干渉低減要求の送信パワーを決定できる。それから基地局は、決定された送信パワーで干渉低減要求を送信できる。
【0122】
基地局はまた、基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを送信することもできる(ブロック814)。基地局は、近隣セル内の端末に無線で干渉インジケータを送信できる。各端末は、干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを調整できる。代替として、または更に、基地局は、少なくとも1つの近隣基地局にバックホール経由で干渉インジケータを送信できる。各近隣基地局は、干渉インジケータに基づいてこの基地局の端末の送信パワーを制御できる。
【0123】
基地局は、基地局における制御されない干渉に基づいて干渉インジケータを送信するか否かを決定できる。1つの様式では、基地局は、指定されたリソース上で送信された基地局からの干渉インジケータを端末が順守するか棄却するかに依存して、制御されない干渉または制御された干渉を決定するために基地局によって使用される指定されたリソースの受信パワーを測定できる。それから基地局は、指定されたリソースの受信パワーに基づいて基地局における制御されない干渉を推定できる。もう1つの様式では、基地局は、近隣基地局からの干渉低減要求を受信でき、またこれらの干渉低減要求から、近隣セル内の端末に起因する基地局における予測干渉レベルを決定できる。基地局は、予測干渉レベルに基づいて基地局における制御されない干渉を推定できる。
【0124】
図9は、基地局の装置900の様式を示す。装置900は、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために干渉低減要求を基地局において送信するためのモジュール912と、基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを送信するためのモジュール914と、を含む。
【0125】
図5、7および9のモジュールは、プロセッサ、電子デバイス、ハードウェアデバイス、電子部品、論理回路、メモリ、ソフトウェアコード、ファームウェアコードなど、あるいはこれらの任意の組合せを備え得る。
【0126】
図10は、端末110、サービス提供基地局120および近隣基地局122の様式のブロック図を示す。サービス提供基地局120において送信プロセッサ1014aは、データソース1012aからデータを、コントローラ/プロセッサ1030aから制御情報(例えば干渉低減要求、干渉インジケータなど)を、そしてスケジューラ1034aからスケジューリング情報(例えば割当て/授与メッセージ)を受信できる。プロセッサ1014aは、データシンボルと制御シンボルとをそれぞれ取得するためにデータおよび他の情報を処理(例えば符号化および変調)できる。プロセッサ1014aはまた、パイロットシンボルも生成することもできる。プロセッサ1014aは、(例えばOFDM、CDMAなどに関する)データシンボル、制御シンボル、およびパイロットシンボルを処理でき、また出力サンプルを供給できる。送信機(TMTR)1016aは、出力サンプルを調整(例えばアナログに変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)することができ、またアンテナ1020aを介して送信され得るダウンリンク信号を生成できる。
【0127】
同様に近隣基地局122は、基地局122によってサービス提供されている端末のためにデータ、制御情報、およびスケジューリング情報を処理できる。データ、制御・スケジューリング情報、およびパイロットは、送信プロセッサ1014bによって処理され、送信機1016bによって調整され、アンテナ1020bを介して送信され得る。
【0128】
端末110においてアンテナ1052は、基地局120、122および他の基地局からのダウンリンク信号を受信できる。受信機(RCVR)1054は、アンテナ1052からの受信信号を調整(例えばフィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびディジタル化)でき、入力サンプルを供給し得る。受信プロセッサ1056は、(例えばOFDM、CDMAなどに関する)入力サンプルを処理し、検出されたシンボルを供給し得る。プロセッサ1056は更に、検出されたシンボルを処理(例えば復調および復号)し、端末110に関する復号データをデータシンク1058に供給し、復号された制御情報とスケジューリング情報とをコントローラ/プロセッサ1070に供給できる。
【0129】
アップリンクでは送信プロセッサ1082は、データソース1080からのデータとコントローラ/プロセッサ1070からの制御情報(例えばリソース要求)とを受信して処理し、出力サンプルを供給することができる。送信機1084は、出力サンプルを調整し、アンテナ1052を介して送信され得るアップリンク信号を生成することができる。各基地局において端末110および他の端末からのアップリンク信号は、アンテナ1020によって受信され、受信機1042によって調整され、そして受信プロセッサ1044によって処理され得る。プロセッサ1044は、復号されたデータをデータシンク1046に、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ1030に供給できる。
【0130】
コントローラ/プロセッサ1030a、1030bおよび1070はそれぞれ、基地局120、122および端末110における動作を指示し得る。端末110におけるプロセッサ1070および他のモジュールは、図4のプロセス400および/または本明細書で説明された技法に関する他のプロセスを実行または指示し得る。各基地局におけるプロセッサ1030および/または他のモジュールは、図6のプロセス600、図8のプロセス800および/または本明細書で説明された技法に関する他のプロセスを実行または指示し得る。メモリ1032a、1032bおよび1072はそれぞれ、基地局120、122および端末110のためのデータおよびプログラムコードを記憶できる。スケジューラ1034aおよび1034bはそれぞれ、基地局120および122との通信のために端末をスケジュールでき、スケジュールされた端末にリソースを割り当てることができる。
【0131】
当業者であれば、情報および信号が種々の異なる技術および技法の如何なるものを使用しても表され得ることを理解するであろう。例えば上記の説明全体を通して参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボルおよびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁気粒子、光場または光粒子、あるいはこれらの任意の組合せによって表され得る。
【0132】
当業者は更に、本開示に関連して説明された種々の例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両者の組合せとして実現され得ることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの相互交換可能性を明確に説明するために、種々の例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、一般にこれらの機能の観点から上記に説明されてきた。このような機能がハードウェアまたはソフトウェアとして実現されるかどうかは、システム全体に課せられた特定のアプリケーションおよび様式の制約事項に依存している。当業者は各特定のアプリケーションのために種々の仕方で上述の機能を実現し得るが、このような実現決定は本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
【0133】
本開示に関連して説明された種々の例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array)(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、または本明細書で説明された機能を実行するようにデザインされたこれらの任意の組合せによって実現または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替としてプロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せとして、例えば1つのDSPと1つのマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連結した1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のこのような組合せとしても実現され得る。
【0134】
本開示と関連して説明された方法またはアルゴリズムのステップは、直接的にハードウェアにおいて、またはプロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはこれら2つの組合せにおいて、具体化され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、着脱可能ディスク、CD−ROM、または当分野で知られた他の任意の形の記憶媒体、に常駐できる。例示的な記憶媒体は、プロセッサがこの記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに連結される。代替として、記憶媒体は、プロセッサと一体化され得る。プロセッサと記憶媒体は、ASIC内に常駐できる。ASICはユーザ端末内に常駐できる。代替としてプロセッサと記憶媒体は、ユーザ端末内に個別部品として常駐できる。
【0135】
1つ以上の例示的な様式では、上記の機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組合せにおいて実現され得る。ソフトウェアで実現された場合これらの機能は、1つ以上の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体に記憶され、あるいは送信され得る。コンピュータ可読媒体は、1つの場所から他の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含むコンピュータ記憶媒体と通信媒体との両者を含む。記憶媒体は、汎用または専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定するのではなく例として、このようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、または命令またはデータ構造体の形をした所望のプログラムコード手段を伝達または記憶するために使用され得る、そして汎用または専用コンピュータによって、または汎用または専用プロセッサによってアクセスされ得る他の任意の媒体を備え得る。また如何なる接続手段も適切にコンピュータ可読媒体と呼ばれる。例えばもしソフトウェアがウェブサイトまたはサーバから、または同軸ケーブル、光ファイバケーブル、対より線、デジタル加入者線(DSL)を使用する、または赤外線、無線およびマイクロ波といった無線技術を使用する他の遠隔情報源から送信されるならば、これらの同軸ケーブル、光ファイバケーブル、対より線、DSLは、または赤外線、無線およびマイクロ波といった無線技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用されるディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタルバーサタイルディスク(digital versatile disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含んでおり、diskは通常データを磁気的に再生するのに対してdiscはデータをレーザーで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0136】
本開示の前述の説明は、当業者であれば如何なる人も本開示を実施または使用することを可能にするために提供されている。本開示に対する種々の修正は当業者にとって容易に明らかになるであろうし、また本明細書で定義された一般的原理は本開示の趣旨または範囲から逸脱せずに他の変形版に適用可能である。したがって本開示は、本明細書で説明された例および様式に限定されるように意図されておらず、本明細書で開示された原理および新規な特徴に合致する最も広い範囲と認められるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求する第1の基地局からの干渉低減要求を受信することと、
第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを受信することと、
前記干渉低減要求と前記干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを決定することと、
を備える無線通信のための方法。
【請求項2】
前記端末の前記送信パワーを決定することは、
前記干渉低減要求に関する復号結果と、前記干渉低減要求の優先度レベルと、前記端末の優先度レベルと、前記第1の基地局から前記端末までの経路損失と、サービス提供基地局から前記端末までの経路損失と、前記第1の基地局の受信パワーまたは受信信号の品質と、前記端末のためのリソース割当てサイズと、前記端末の前記送信パワーのうちの少なくとも1つに基づいて前記干渉低減要求を順守するか棄却するかを決定することと、
前記干渉低減要求を順守すると決定した場合に前記干渉低減要求に基づいて前記端末の前記送信パワーを決定すること、
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記端末の前記送信パワーを決定することは、
前記干渉インジケータに関する復号結果と、前記第2の基地局から前記端末までの経路損失と、サービス提供基地局から前記端末までの経路損失と、前記第2の基地局の受信パワーまたは受信信号の品質と、前記サービス提供基地局と前記第2の基地局のパワークラスと、前記サービス提供基地局と前記第2の基地局の提携タイプのうちの少なくとも1つに基づいて前記干渉インジケータを順守するか棄却するかを決定することと、
前記干渉インジケータを順守すると決定した場合に前記干渉インジケータに基づいて前記端末の前記送信パワーを決定すること、
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
第1のパワークラスの基地局から受信された場合および前記端末が第2のパワークラスの基地局によってサービス提供される場合に前記干渉インジケータを棄却することと、
前記第2のパワークラスの基地局から受信された場合および前記端末が前記第1のパワークラスの基地局によってサービス提供される場合に、より大きな重要性またはより高い優先度を有する前記干渉インジケータを順守することと、
を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記端末の前記送信パワーを決定することは、
前記干渉低減要求に基づいて最初の送信パワーを決定することと、
前記端末の前記送信パワーを取得するために前記干渉インジケータに基づいて前記最初の送信パワーを調整することと、
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記端末の前記送信パワーを決定することは、
前記干渉インジケータに基づいて最初の送信パワーを決定することと、
前記端末の前記送信パワーを取得するために前記干渉低減要求に基づいて前記最初の送信パワーを調整することと、
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記端末の前記送信パワーを決定することは、
前記干渉低減要求に基づいて前記第1の基地局において前記指定された時間周波数リソースに関する目標干渉レベルを決定することと、
前記第1の基地局から前記端末までの経路損失を決定することと、
前記目標干渉レベルと前記経路損失に基づいて前記端末の前記送信パワーを決定することと、
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記端末の前記送信パワーを決定することは、
前記干渉インジケータに基づいてバックオフ係数を決定することと、
更に前記バックオフ係数に基づいて前記端末の前記送信パワーを決定することと、
を更に備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記端末の前記送信パワーを決定することは、現在の時間間隔に関する前記端末の送信パワーを取得するために前記干渉インジケータに基づいて前の時間間隔に関する前記端末の送信パワーを調整することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記端末の前記送信パワーを決定することは、
現在の時間間隔に関するパワーオフセット値を取得するために前記干渉インジケータに基づいて前の時間間隔に関するパワーオフセット値を調整することと、
前記現在の時間間隔に関する前記パワーオフセット値と基準パワーレベルに基づいて前記端末の前記送信パワーを決定することと、
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記端末の前記送信パワーを決定することは、
前記干渉低減要求と前記干渉インジケータのうちの少なくとも1つに基づいて最大送信パワーレベルと最小送信パワーレベルのうちの少なくとも1つを決定することと、
前記干渉インジケータまたは前記干渉低減要求に基づいて最初の送信パワーを決定することと、
前記端末の前記送信パワーを取得するために前記最大および最小送信パワーレベルの少なくとも1つに基づいて前記最初の送信パワーを限定することと、
を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記干渉インジケータは、前記第2の基地局によって観測された干渉と、前記第2の基地局がオーバーロードになっているかどうかと、前記第2の基地局によってサービス提供される端末に起因する高い干渉についての事前通知のうちの少なくとも1つを伝達する、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記決定された送信パワーでサービス提供基地局にデータを送信することと、
前記干渉インジケータを順守または棄却するという決定に基づいて前記第2の基地局に関して指定されたリソース上で送信するか否かを決定することと、を更に備えており、
前記指定されたリソースは前記第2の基地局において制御された干渉または制御されない干渉を決定するために前記第2の基地局によって使用される、
請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記第1および第2の基地局は同じ基地局である、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求する第1の基地局からの干渉低減要求を受信するための手段と、
第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを受信するための手段と、
前記干渉低減要求と前記干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを決定するための手段と、
を備える、無線通信のための装置。
【請求項16】
前記端末の前記送信パワーを決定するための前記手段は、
前記干渉低減要求を順守するか棄却するかを決定するための手段と、
前記干渉インジケータを順守するか棄却するかを決定するための手段と、
前記干渉低減要求を順守すると決定した場合に前記干渉低減要求に基づいて、及び前記干渉インジケータを順守すると決定した場合に前記干渉インジケータに基づいて、前記端末の前記送信パワーを決定するための手段と、
を備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記端末の前記送信パワーを決定するための前記手段は、
前記干渉低減要求に基づいて最初の送信パワーを決定するための手段と、
前記端末の前記送信パワーを取得するために前記干渉インジケータに基づいて前記最初の送信パワーを調整するための手段と、
を備える、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記端末の前記送信パワーを決定するための前記手段は、
前記干渉インジケータに基づいて最初の送信パワーを決定するための手段と、
前記端末の前記送信パワーを取得するために前記干渉低減要求に基づいて前記最初の送信パワーを調整するための手段と、
を備える、請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記決定された送信パワーでサービス提供基地局にデータを送信するための手段と、
前記干渉インジケータを順守または棄却するという決定に基づいて前記第2の基地局に関して指定されたリソース上で送信するか否かを決定するための手段と、を更に備えており、
前記指定されたリソースは、前記第2の基地局において制御された干渉または制御されない干渉を決定するために前記第2の基地局によって使用される、
請求項15に記載の装置。
【請求項20】
指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求する第1の基地局からの干渉低減要求を受信するように、第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを受信するように、そして前記干渉低減要求と前記干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを決定するように、構成された少なくとも1つのプロセッサを備える、無線通信のための装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記干渉低減要求を順守するか棄却するかを決定するように、前記干渉インジケータを順守するか棄却するかを決定するように、そして前記干渉低減要求を順守すると決定した場合に前記干渉低減要求に基づいて、及び前記干渉インジケータを順守すると決定した場合に前記干渉インジケータに基づいて、前記端末の前記送信パワーを決定するように、構成される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記干渉低減要求に基づいて最初の送信パワーを決定するように、前記端末の前記送信パワーを取得するために前記干渉インジケータに基づいて前記最初の送信パワーを調整するように、構成される、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記干渉インジケータに基づいて最初の送信パワーを決定するように、及び前記端末の前記送信パワーを取得するために前記干渉低減要求に基づいて前記最初の送信パワーを調整するように、構成される、請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記決定された送信パワーでサービス提供基地局にデータを送信するように、前記干渉インジケータを順守または棄却するという決定に基づいて前記第2の基地局に関して指定されたリソース上で送信するか否かを決定するように、構成されており、前記指定されたリソースは前記第2の基地局において制御された干渉または制御されない干渉を決定するために前記第2の基地局によって使用される、請求項20に記載の装置。
【請求項25】
少なくとも1つのコンピュータに、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求する第1の基地局からの干渉低減要求を受信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを受信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記干渉低減要求と前記干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを決定させるためのコードと、
を備えるコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品。
【請求項26】
指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために第1の基地局によって送信された干渉低減要求をサービス提供基地局において受信することと、
第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを前記サービス提供基地局において受信することと、
前記干渉低減要求と前記干渉インジケータに基づいて前記指定された時間周波数リソース上におけるデータ伝送のために端末をスケジュールすることと、
を備える無線通信のための方法。
【請求項27】
前記干渉低減要求の優先度レベルと、前記第1の基地局から前記端末までの経路損失と、前記サービス提供基地局から前記端末までの経路損失と、前記端末のためのリソース割当てサイズと、前記端末の送信パワーと、前記サービス提供基地局における前記端末の受信信号品質のうちの少なくとも1つに基づいて前記干渉低減要求を順守するか棄却するかを決定することを更に備えており、前記端末は前記干渉低減要求を順守すると決定した場合に前記干渉低減要求に基づいてスケジュールされる、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第2の基地局から前記端末までの経路損失と、前記サービス提供基地局から前記端末までの経路損失と、前記サービス提供基地局と前記第2の基地局のパワークラスと、前記サービス提供基地局と前記第2の基地局の提携タイプのうちの少なくとも1つに基づいて前記干渉インジケータを順守するか棄却するかを決定することを備えており、前記端末は前記干渉低減要求を順守すると決定した場合に前記干渉低減要求に基づいてスケジュールされる、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記指定された時間周波数リソース上でスケジュールされた前記端末に起因する予測干渉レベルを備える応答メッセージを前記第1の基地局に送信することを更に備える、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記端末をスケジュールすることは、前記干渉低減要求と、前記端末のために前記サービス提供基地局によって保持された少なくとも1つの変数と、前記端末によって前記サービス提供基地局に報告された情報のうちの少なくとも1つに基づいて最初の送信パワーを決定することと、
前記端末の送信パワーを取得するために前記干渉インジケータに基づいて前記最初の送信パワーを調整することと、
を備える、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記端末をスケジュールすることは、前記干渉インジケータと、前記端末のために前記サービス提供基地局によって保持された少なくとも1つの変数と、前記端末によって前記サービス提供基地局に報告された情報のうちの少なくとも1つに基づいて最初の送信パワーを決定することと、
前記端末の送信パワーを取得するために前記干渉低減要求に基づいて前記最初の送信パワーを調整することと、
を備える、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために第1の基地局によって送信された干渉低減要求をサービス提供基地局において受信するための手段と、
第2の基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを前記サービス提供基地局において受信するための手段と、
前記干渉低減要求と前記干渉インジケータに基づいて前記指定された時間周波数リソース上におけるデータ伝送のために端末をスケジュールするための手段と、
を備える、無線通信のための装置。
【請求項33】
前記端末をスケジュールするための前記手段は、
前記干渉低減要求を順守するか棄却するかを決定するための手段と、
前記干渉インジケータを順守するか棄却するかを決定するための手段と、
前記干渉低減要求を順守すると決定した場合に前記干渉低減要求に基づいて、及び前記干渉インジケータを順守すると決定した場合に前記干渉インジケータに基づいて、前記端末をスケジュールするための手段と、
を備える、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記指定された時間周波数リソース上でスケジュールされた前記端末に起因する予測干渉レベルを備える応答メッセージを前記第1の基地局に送信するための手段を更に備える、請求項32に記載の装置。
【請求項35】
前記端末をスケジュールするための前記手段は、
前記干渉低減要求と前記干渉インジケータのうちの少なくとも1つに基づいて最初の送信パワーを決定するための手段と、
前記端末の送信パワーを取得するために前記干渉インジケータと前記干渉インジケータのうちの少なくとも1つに基づいて前記最初の送信パワーを調整するための手段と、
を備える、請求項32に記載の装置。
【請求項36】
指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために干渉低減要求を基地局において送信することと、
前記基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを送信することと、
を備える無線通信のための方法。
【請求項37】
前記干渉低減要求を送信することは、少なくとも1つの近隣セル内の少なくとも1つの干渉端末に前記干渉低減要求を無線で送信することを備えており、各干渉端末は前記干渉低減要求に基づいて端末の送信パワーを調整する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記干渉低減要求を送信することは、少なくとも1つの近隣基地局にバックホール経由で前記干渉低減要求を送信することを備えており、各近隣基地局は前記干渉低減要求に基づいて端末をスケジュールする、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記干渉インジケータを送信することは、近隣セル内の端末に前記干渉インジケータを無線で送信することを備えており、各端末は前記干渉インジケータに基づいて端末の送信パワーを調整する、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記干渉インジケータを送信することは、少なくとも1つの近隣基地局にバックホール経由で前記干渉インジケータを送信することを備えており、各近隣基地局は前記干渉インジケータに基づいて前記近隣基地局によってサービス提供される端末の送信パワーを制御する、請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記干渉低減要求を送信することは、前記基地局において前記指定された時間周波数リソースに関する目標干渉レベルに基づいて前記干渉低減要求の送信パワーを決定することと、
前記決定された送信パワーで前記干渉低減要求を送信することと、
を備える、請求項36に記載の方法。
【請求項42】
前記干渉低減要求は、前記指定された時間周波数リソースと、前記指定されたリソース上でスケジュールされる端末またはデータの優先度レベルと、前記基地局における前記指定されたリソースに関する目標干渉レベルと、前記指定されたリソース上でスケジュールされるべき前記端末に起因する前記指定されたリソース上における予測干渉レベルのうちの少なくとも1つを伝達する、請求項36に記載の方法。
【請求項43】
前記基地局において制御されない干渉に基づいて前記干渉インジケータを送信するか否かを決定することを更に備える、請求項36に記載の方法。
【請求項44】
前記基地局において前記制御されない干渉または制御された干渉を決定するために前記基地局によって使用される指定されたリソースの受信パワーを測定することと、
前記指定されたリソースの前記受信パワーに基づいて前記基地局において前記制御されない干渉を推定することと、
を更に備える、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
近隣基地局からの干渉低減要求を受信することと、
前記干渉低減要求に基づいて近隣セル内の端末に起因する予測干渉レベルを前記基地局において決定することと、
前記予測干渉レベルに基づいて前記基地局において前記制御されない干渉を推定することと、
を更に備える、請求項43に記載の方法。
【請求項46】
基地局において、指定された時間周波数リソース上におけるより低い干渉を要求するために干渉低減要求を送信するための手段と、
前記基地局によって観測された干渉を伝達する干渉インジケータを送信するための手段と、
を備える無線通信のための装置。
【請求項47】
前記干渉インジケータを送信するための前記手段は、
前記基地局において前記指定された時間周波数リソースに関する目標干渉レベルに基づいて前記干渉低減要求の送信パワーを決定するための手段と、
前記決定された送信パワーで前記干渉低減要求を送信するための手段と、
を備える、請求項46に記載の装置。
【請求項48】
前記基地局において制御されない干渉または制御された干渉を決定するために前記基地局によって使用される指定されたリソースの受信パワーを測定するための手段と、
前記指定されたリソースの前記受信パワーに基づいて前記基地局において前記制御されない干渉を推定するための手段と、
前記基地局において前記制御されない干渉に基づいて前記干渉インジケータを送信するか否かを決定するための手段と、
を更に備える、請求項46に記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2011−518533(P2011−518533A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506434(P2011−506434)
【出願日】平成21年4月22日(2009.4.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/041444
【国際公開番号】WO2009/132133
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】