平行光線照射および試験片後光学拡大を使用する小物体の光学トモグラフィ
対象物体(1)を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)が、複数の平行放射ビーム(36)で対象物体(1)を照射する平行光線ビーム放射源(35)を含む。対象物体(1)を通過した後、透過されたまたは放出された放射強度のパターンは、1つまたは複数の試験片後光学要素によって拡大される。物体包含管(2)が、外部管(32)の内部に配置され、対象物体(1)は、物体包含管(2)の内部に保持される、または物体包含管(2)を通って流れる。モータ(34)が、対象物体(1)の様々なビューを提示するために、物体包含管(2)を回転および/または並進させるように結合されることが可能である。1つまたは複数の検出器アレイが、試験片後拡大光学機器から放出放射(68)を受け取るために配置される。2次元像または3次元像が、拡大された平行投影データから再構築されることが可能である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本発明は、一般に、光学トモグラフィ(OT)撮像システムに関し、より具体的には、生物学的物体などの小物体が、電磁スペクトルの可視光部分または紫外線部分の強い平行ビームによって照射され、拡大されて透過または放出された投影像が、試験片後拡大光学機器によって生成される、平行ビーム光学トモグラフィ(PBOT)に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、アラン C.ネルソン(Alan C.Nelson)の米国特許第6522775号、2003年2月18日出願、名称「APPARATUS AND METHOD FOR IMAGING SMALL OBJECTS IN A FLOW STREAM USING OPTICAL TOMOGRAPHY」の一部継続である。
【0003】
本出願は、チユー(Chu)への米国特許第6591003号、2003年6月8日出願、名称「OPTICAL TOMOGRAPHY OF SMALL MOVING OBJECTS USING TIME DELAY AND INTEGRATION IMAGING」にも関する。
【0004】
アラン C.ネルソンの米国出願10/126026、2002年4月19日出願、名称「VARIABLE−MOTION OPTICAL TOMOGRAPHY OF SMALL OBJECTS」が、本参照によって本明細書に組み込まれる。ネルソンでは、射影の投影像が、CMOS検出器またはCCD検出器などの従来の像検出器によってデジタル方式で獲得される。移動物体の撮像では、そのような像センサは、モーション・ブラーを低減するために、「ストップ・モーション」への短い暴露を必要とする。短い暴露は、移動物体を撮像するときに達成することができる信号対雑音比を限定する。
【0005】
ネルソンの特許出願は、サブミクロン照射点源を使用して生成され、かつCCD像検出器またはCMOS像検出器を使用して獲得された円錐ビームの投影像または射影を教示する。円錐ビーム照射および投影のジオメトリは、透過投影像が、2次元における、またはファン・ビーム・ジオメトリの場合は1次元における、ビームの光線経路の発散によって拡大されるという望ましい特性を有する。前述された構成により、そうでない場合は検出器の画素サイズによって課される可能性がある分解能の制限を改善することが可能になり、投影の空間分解能は、源開口の直径または照射の波長のどちらか大きい方によって最終的に限定される。
【0006】
投影およびトモグラフィ撮像の円錐ビームジオメトリが、診断学および他のx線撮像応用分野において使用されてきた(チェン(Cheng),PC、リン(Lin),TH、ワン(Wang),G、シノザキ(Shinozaki),DM、キム(Kim),HG、およびニューベリー(Newberry),SP、「Review on the Development of Cone−beam X−ray Microtomography」、Proceedings of the X−ray Optics and Microanalysis、1992年、Institute of Physics Conference Series Volume 130、ケンウエイ(Kenway),PBら(編集)、マンチェスター、英国、1992年8月31日〜9月4日、559〜66ページ;デフリス(Defrise),M、クラック(Clack),R、およびタウンゼンド(Townsend),DW、「Image Reconstruction from Truncated,Two−dimensional,Parallel Projections」、Inverse Problems 11:287〜313、1995年;デフリス(Defrise),M、ヌー(Noo),F、およびクドー(Kudo),H、「A Solution to the Long−object Problem in Helical Cone−beam Tomography」、Physics in Medicine and Biology 45:623〜43、2000年;エンドー(Endo),M、ツノオ(Tsunoo),T、ナカモリ(Nakamori),N、およびヨシダ(Yoshida),K、「Effect of Scattered Radiation on Image Noise in Cone Beam CT」、Medical Physics 28(4):469〜74、2001年;タグチ(Taguchi),K、およびアラダテ(Aradate),H、「Algorithm for Image Reconstruction in Multi−slice Helical CT」、Medical Physics 25(4):550〜61、1998年)。これは当然の結果であるが、その理由は、熱補助タングステン・フィラメント、電子衝撃、実験室または臨床診断の放射線源からのx線は、加速電子によって照射される標的アノード上の点から常に発散するからである。1895年のx線の発見以来、大部分のx線源は、制動放射および特徴的なx線生成の機構で動作してきた。ほとんどの研究および健康管理の専門家にとって使用不可能な精巧かつ高価な装置であるシンクロトロンを除いて、平行ビームx線源は、臨床および科学の撮像応用分野において通常使用されるx線スペクトルの部分において利用可能ではない。しかし、スペクトルの可視光および紫外線の部分において強く平行な光線照射を生成することができるレーザおよび他の比較的安価な源が存在する。
【0007】
多くの研究者が、シンクロトロンおよび実験室x線マイクロトモグラフィ(マイクロCT)を実施するために、平行ビームジオメトリを使用してきた(たとえば、以下を参照;ベイエット(Bayat),S、ル・ダック(Le Duc),G、ポーラ(Porra),L、ベリュイエ(Berruyer),G、ネモズ(Nemoz),C、モンフレクス(Monfraix),S、フィドラー(Fiedler),S、ソムリンソン(Thomlinson),W、スオーティ(Suortti),P、スタンダークスジョルド−ノーデンスタム(Standertskjold−Nordenstam),CG、およびソビジャービ(Sovijarvi),ARA、「Quantitative Functional Lung Imaging with Synchrotron Radiation Using Inhaled Xenon as Contrast Agent」、Physics in Medicine and Biology 46:3287〜99、2001年;キニー(Kinney),JH、ジョンソン(Johnson),QC、サロヤン(Saroyan),RA、ニコルス(Nichols),MC、ボンズ(Bonse),U、ヌシャール(Nusshardt),R、およびポール(Pahl),R、「Energy−modulated X−ray Microtomography」、Review of Scientific Instruments 59(1):196〜7、1988年;キニー(Kinney),JH、およびニコルス(Nichols),MC、「X−ray Tomographic Microscopy(XTM) Using Synchrotron Radiation」、Annual Review of Material Science 22:121〜52、1992年;ジョルゲンセン(Jorgensen),SM、デミルカヤ(Demirkaya),O、およびリットマン(Ritman),EL、「Three Dimensional Imaging of Vsculature and Parenchyma in Intact Rodent Organs with X−ray Micro−CT」、American Journal of Physiology 275(Heart Circ.Physiol.44):H1103〜14、1998年;ベントレイ(Bentley),MD、オルテッツ(Ortiz),MC、リットマン(Ritman),EL、およびロメロ(Romero),JC、「The Use of Microcomputed Tomography to Study Microvasculature in Small Rodents」、American Journal of Physiology(Regulatory Integrative Comp Physiol)282:R1267〜R1279、2002年)。
【0008】
シンクロトロン・ビームは、それが極度に低い発散で放出される元である結晶または他の光学要素を使用して単色化されることが可能である。従来のマイクロ焦点x線源を有する実験室の設定では、試験片または物体が強いx線源から離れて配置される場合、試験片または物体は、x線の比較的小さい円錐を遮断し、投影ジオメトリは、結果的な像に対する損傷がわずかに最小限の状態で、平行と近似されることが可能であるが、試験片における束は、非常に小さい。シンクロトロンは、3次元マイクロトモグラフィについて比較的迅速な走査時間(たとえば、秒または分の走査時間)を容易にする法外に強い放射を生成する。残念ながら、シンクロトロンに基づくマイクロトモグラフィ装置は、非常に高価である。上述されたタイプの電子衝撃実験室または臨床用の源は、シンクロトロンと比較して、強度がはるかにより低い。そのようなシステムでは、平行ジオメトリを近似するために源から離れて配置された試験片によって定められるビームの発散および小さい円錐角度は、試験片におけるフルエンスを非常に小さくし、したがって、走査時間も、時間または日など、長くなる。
【0009】
様々な応用分野に有用であるが、円錐ビーム投影ジオメトリは、いくつかの欠点を有する。たとえば、達成可能な空間分解能が、源のサイズによって制限され、したがって、顕微的な細胞の撮像についてサブミクロンの源を必要とする。さらに、サブミクロン点源から利用可能なビームの単位面積あたりの光子のフルエンスまたは数は、非常に小さく、それにより、十分な像品質および信号対雑音比が投影像において得られるべきである場合、検出器の感度および雑音特性に対して厳格な要求が課される。円錐ビーム撮像のサブミクロン分解能を提供するために必要なサブミクロン源のサイズを生成することが課題である。比較的一様またはガウス型のビーム強度プロファイルを生成するそのようなサブミクロン光源を再生的に製造することは、重大な課題を提示する。たとえば、いくつかの場合、レーザ・ダイオード・ピグテール単一モード光ファイバを先細り先端まで引くことが必要である。他の場合、小さい開口またはマイクロレンズが、レーザまたはレーザ・ダイオードもしくは代替光源と試験片との間に配置されなければならない。最適な撮像および精確な像再構築のために、撮像物体が、源の位置と精確に位置合わせされて、円錐ビームの中心に配置されることが有利である。
【0010】
円錐ビーム撮像ジオメトリでは、投影倍率は、源と試験片との距離に大きく依拠し、これは、平行撮像ジオメトリの場合とは異なる。動的フロー・トモグラフィ撮像システムでは、参照されたネルソンの特許において記述されるように、源−検出器対が様々なジオメトリ構成において再構築シリンダの回りに配置されることが可能であり、源−試験片距離は、すべての源−検出器対について精確に制御され、かつ高精度に既知でなければならない。源−検出器対間において源−試験片距離がばらつくことにより、再構築像の品質が低下する可能性がある。投影倍率は、円錐ビーム撮像の物体空間により変化するので、2次元の投影像または射影は、傍受することが困難である可能性がある。たとえば、投影像から診断に関する特徴を直接抽出することは、困難である可能性がある。円錐ビーム投影ジオメトリは、複雑で計算が膨大な3D像再構築アルゴリズムおよびコンピュータ・プログラムをも必要とする。
【0011】
【特許文献1】米国特許第6522775号、アラン C.ネルソン(Alan C.Nelson)、2003年2月18日出願、名称「APPARATUS AND METHOD FOR IMAGING SMALL OBJECTS IN A FLOW STREAM USING OPTICAL TOMOGRAPHY」
【0012】
【特許文献2】チユー(Chu)への米国特許第6591003号、2003年6月8日出願、名称「OPTICAL TOMOGRAPHY OF SMALL MOVING OBJECTS USING TIME DELAY AND INTEGRATION IMAGING」
【0013】
【特許文献3】米国出願10/126026、アラン C.ネルソン、2002年4月19日出願、名称「VARIABLE−MOTION OPTICAL TOMOGRAPHY OF SMALL OBJECTS」
【0014】
【非特許文献1】チェン(Cheng),PC、リン(Lin),TH、ワン(Wang),G、シノザキ(Shinozaki),DM、キム(Kim),HG、およびニューベリー(Newberry),SP、「Review on the Development of Cone−beam X−ray Microtomography」、Proceedings of the X−ray Optics and Microanalysis、1992年、Institute of Physics Conference Series Volume 130、ケンウエイ(Kenway),PBら(編集)、マンチェスター、英国、1992年8月31日〜9月4日、559〜66ページ
【0015】
【非特許文献2】デフリス(Defrise),M、クラック(Clack),R、およびタウンゼンド(Townsend),DW、「Image Reconstruction from Truncated,Two−dimensional,Parallel Projections」、Inverse Problems 11:287〜313、1995年
【0016】
【非特許文献3】デフリス(Defrise),M、ヌー(Noo),F、およびクドー(Kudo),H、「A Solution to the Long−object Problem in Helical Cone−beam Tomography」、Physics in Medicine and Biology 45:623〜43、2000年
【0017】
【非特許文献4】エンドー(Endo),M、ツノオ(Tsunoo),T、ナカモリ(Nakamori),N、およびヨシダ(Yoshida),K、「Effect of Scattered Radiation on Image Noise in Cone Beam CT」、Medical Physics 28(4):469〜74、2001年
【0018】
【非特許文献5】タグチ(Taguchi),K、およびアラダテ(Aradate),H、「Algorithm for Image Reconstruction in Multi−slice Helical CT」、Medical Physics 25(4):550〜61、1998年
【0019】
【非特許文献6】ベイエット(Bayat),S、ル・ダック(Le Duc),G、ポーラ(Porra),L、ベリュイエ(Berruyer),G、ネモズ(Nemoz),C、モンフレクス(Monfraix),S、フィドラー(Fiedler),S、ソムリンソン(Thomlinson),W、スオーティ(Suortti),P、スタンダークスジョルド−ノーデンスタム(Standertskjold−Nordenstam),CG、およびソビジャービ(Sovijarvi),ARA、「Quantitative Functional Lung Imaging with Synchrotron Radiation Using Inhaled Xenon as Contrast Agent」、Physics in Medicine and Biology 46:3287〜99、2001年
【0020】
【非特許文献7】キニー(Kinney),JH、ジョンソン(Johnson),QC、サロヤン(Saroyan),RA、ニコルス(Nichols),MC、ボンズ(Bonse),U、ヌシャール(Nusshardt),R、およびポール(Pahl),R、「Energy−modulated X−ray Microtomography」、Review of Scientific Instruments 59(1):196〜7、1988年
【0021】
【非特許文献8】キニー(Kinney),JH、およびニコルス(Nichols),MC、「X−ray Tomographic Microscopy(XTM) Using Synchrotron Radiation」、Annual Review of Material Science 22:121〜52、1992年
【0022】
【非特許文献9】ジョルゲンセン(Jorgensen),SM、デミルカヤ(Demirkaya),O、およびリットマン(Ritman),EL、「Three Dimensional Imaging of Vsculature and Parenchyma in Intact Rodent Organs with X−ray Micro−CT」、American Journal of Physiology 275(Heart Circ.Physiol.44):H1103〜14、1998年
【0023】
【非特許文献10】ベントレイ(Bentley),MD、オルテッツ(Ortiz),MC、リットマン(Ritman),EL、およびロメロ(Romero),JC、「The Use of Microcomputed Tomography to Study Microvasculature in Small Rodents」、American Journal of Physiology(Regulatory Integrative Comp Physiol)282:R1267〜R1279、2002年)
【0024】
【非特許文献11】ブラス(Blass),M、編集長、Handbook of Optics:Fiber Optics and Nonlinear Optics、第2版、Vol.IV、Mcgraw−Hill、2001年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明は、対象物体を複数の平行放射ビームで照射するための平行光線ビーム放射源を含めて、対象物体を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システムを提供する。物体包含管が、平行光線ビーム放射源によって照射されるように配置され、対象物体は、複数の平行放射ビームによって照射されるとき、放射が物体包含管から放出されるように、物体包含管内に保持される。検出器アレイが、検出器において撮像される前に拡大されることが可能である放出放射パターンを受け取るために配置される。
【課題を解決するための手段】
【0026】
1つの考慮される実施形態では、平行光線ビーム放射源が、対象物体を複数の平行放射ビームで照射する。外部管が、照射を受け取る光学平坦入力表面および凹形出力表面を有し、凹形外表面は、対象物体を通過した後に外部管から放出される放射を発散させるために、拡大光学機器として作用する。管包含物体が、外部管の内部に配置され、対象物体は、管包含物体の内部に保持される。モータが、対象物体の様々なビューを提示するために、管包含物体を回転させ、そうでない場合は走査するように結合される。検出器アレイが、凹形出力表面から放出される放射を受け取るために配置される。
【0027】
本発明は、一般に、CCD検出器またはCMOS検出器と関連してレーザまたは他の照射システムによって生成される平行ビーム統制を使用する3次元光学トモグラフィに関し、より具体的には、流れストリームにおける、または剛性媒体に混入された、生物学的細胞を含めて顕微的物体の3次元トモグラフィ撮像に関する。
【0028】
本発明の1つの動機は、電磁スペクトルの可視光部分および紫外線部分における利用可能な強い平行ビーム照射源を使用することによって、動的光学トモグラフィ・システムにおいて投影および2次元または3次元の再構築画像の信号対雑音比を改善することである。
【0029】
本明細書で記述される方法およびシステムの1つの利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、達成可能な像分解能が源開口のサイズにほぼ依拠しないPBOTシステムを提供することである。
【0030】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、サブミクロンの源直径が必要とされないPBOTシステムを提供することである。
【0031】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、円錐断面による強度分布をより容易に制御し、かつより一様またはよりほぼガウス型にすることができるPBOTシステムを提供することである。
【0032】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、本明細書ではフルエンスとも呼ばれる、試験片における照射強度が何倍かに増大されるPBOTシステムを提供することである。
【0033】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、投影および再構築像において達成可能な信号対雑音比が著しくより高いPBOTシステムを提供することである。
【0034】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、必要な照射源をより容易かつ再生的に製造することができるPBOTシステムを提供することである。
【0035】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、最も重要には源−試験片距離である、撮像サンプルに対するシステム構成要素の位置に関して必要とされる幾何学的制約および空間許容度がかなり緩和されるPBOTシステムを提供することである。
【0036】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、源のストロボ化またはパルス化、センサによる投影像獲得、および源と検出器との間の撮像容積を通る試験片の移動に必要な時間同期の精度がかなり低下されるPBOTシステムを提供することである。
【0037】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、源位置についてより低い精度を必要とするPBOTシステムを提供することである。
【0038】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、投影像の倍率が、投影像の密度、面積、および容積などの診断像特徴を傍受して、精確に定量化することを潜在的により容易にするように、物体空間にわたってほぼ一定であるPBOTシステムを提供することである。
【0039】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、選択された個々の軸横断像、または撮像物体を通るスライスが、2次元センサ・アレイによって獲得されたデータのサブセットから再構築されることが可能であるPBOTシステムを提供することである。
【0040】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、分析たたき込み逆投影、反復、統計、または他のタイプに関係なく、再構築アルゴリズムの複雑さおよび計算の煩雑さが著しく低減され、かつ再構築プロセス自体によって生じる像の低質化が改善されるPBOTシステムを提供することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
本発明は、生物学的細胞に関する特定の例について本明細書において記述される。しかし、これらの例は、本発明の原理を示すことを目的としており、本発明は、そのように限定されないことが理解されるであろう。一例では、顕微的容積内において光密度の3次元分布を構築することにより、対象となる構造、分子、または分子プローブの位置を定量化し、決定することが可能になる。タグ付き分子プローブを使用することによって、顕微的物体の特定の構造を引き付けるプローブの量を測定することが可能である。例示的な目的では、生物学的細胞などの物体が、少なくとも1つの着色またはタグ付きの分子プローブでラベル付けされることが可能であり、このプローブの測定された量および位置は、肺、胸部、前立腺、子宮頸部、および卵巣のがんなどの様々なガンを含むが、これに限定されない、細胞の病状に関する重要な情報をもたらすことが可能である。
【0042】
本発明の1つの特徴は、選択された照射が、撮像される細胞または他の試験片もしくは物体を含むことが可能である物体容積を通過した後まで、平行またはほぼ平行なことである。物体を通過後、試験片後光学機器が、システムの光軸に垂直で、試験片後光学機器の下流に位置するあらゆる平面において光強度の拡大パターンを生成するために、光強度の放出パターンを発散させる。
【0043】
図1を参照すると、本発明の実施形態によって考慮される、平行ビーム・フロー光学トモグラフィ(PBOT)システムの例示が概略的に示される。本発明は、光点源または平行ビーム投影、たとえば時間遅延積分(TDI)像センサまたはCCD固体状態像センサもしくはCMOS固体状態像センサなどの像センサ、およびトモグラフィ像再構築を使用して、流れストリームにおける、または剛性媒体に混入された、小物体を撮像する装置および方法を提供する。光学トモグラフィ(OT)システムは、1つの例示的な実施形態では、管包含物体2の回りに配置される再構築シリンダ12を含めて、フロー・サイトメータを含む。管包含物体2は、光学トモグラフィ・システムのタイプに応じて、たとえば、細胞がゲルに保持される細胞混入管、または細胞が流れる毛細管を備えることが可能である。
【0044】
PBOTシステム4は、X、Y、Z方向の座標を有する座標システム40に関して配向される。動作時、人の細胞を含めて細胞などの対象物体1が、注入管3に注入される。物体包含管2は、注入端部5においてより広いことが可能であり、圧力キャップ6を含む。シース流体7が、物体包含管2内において層状流れを創出するために、管8において導入される。光子9aの第1源および第1光検出器10aが、トリガ装置として動作するように、パルス高分析装置11と共に作用する。パルス高分析装置11は、物体が管を通って移動する際、細胞などの物体の前部または前縁についての第1信号30a、および物体の端部または後縁についての第2信号30bを提供するように動作する。信号30a、30b、31a、および31bは、光強度として表され、パルス高分析装置11内における「I」対「TIME」関数である。パルス高分析装置11は、電子回路などとして従来通りに設計されることが可能である。パルス高分析装置11は、複数の信号14を生成し、信号は、コンピュータ13に送信され、コンピュータは、移動物体の速度および光検出器と再構築シリンダ12との間の距離に関する遅延後、特定の対象物体についてデータ収集を開始および終了するように、線15上でトリガ信号を再構築シリンダ12に送信する。さらに、第2光子源9bおよび第2光検出器10bが、第1セットから下流に既知の距離において配置されることが有利である可能性があり、それにより、第3信号31aをトリガし、かつ第4信号31bをトリガする物体間の間隔が、物体の速度を計算するために使用され、かつTDI像センサの線切替え率を同期させるタイミング信号として使用されることが有利である可能性がある。タイミング信号は、複数の信号14においてコンピュータ13に伝送される。コンピュータ13は、任意の有用なパーソナル・コンピュータまたは機器とすることが可能であり、次いで、線16上で同期信号を再構築シリンダ12に送信する。線15および16は、コンピュータとPBOTシステムとの間においてデータ、像情報、制御信号、および他の信号を伝達する、PBOTシステムとコンピュータとの間の通信および制御線を表すことが理解されるであろう。このようにして、たとえば、流れ軸20に沿った物体の移動は、図7に関して以下でより詳細に記述され、示されるように、TDIセンサの1つの状態から次への電荷の移送率によって整合されることが可能である。
【0045】
ここで図2を参照すると、本発明の1つの例示的な実施形態によって考慮される可変モーション平行ビーム光学トモグラフィ・システムの例示が概略的に示される。可変モーションPBOTシステム100が、管の剛性媒体に混入される細胞を1度に1つ撮像システムに提示するために、機械的配置装置を利用する。図1を参照して記述された流れシステムと比較して、可変モーションPBOTシステム100では、光子源9および光検出器10を含む唯一のトリガ機構が必要とされるが、その理由は、人の細胞などの物体の速度は、再構築シリンダ12の照射源および像センサと同期するように精確に制御されることができるからである。トリガは、この図では、パルス高分析装置11およびコンピュータ13によって処理され、データ収集を開始および停止するために使用される。パルス高分析装置11は、パルス高分析装置11と同様の設計の電子回路であるが、必要とされる入力および出力がより少ない点が異なる。2重矢印線によって示されるように、この実施形態の物体包含管2は、コンピュータ制御モータ17によって駆動されるねじドライブ18によって、再構築シリンダ12を通ってz軸に沿って並進される。管2に含まれる物体は、コンピュータ制御モータ17によってz軸の回りに回転されることも可能である。コンピュータ制御モータ17は、コンピュータ13から制御情報19を受け取る。本開示の利益を有する当業者なら、物体包含管2を並進および回転させることができるあらゆる機構が、ねじドライブの代わりに使用されることができることを理解するであろう。再構築シリンダ12からの信号は、像処理、像分析、および/またはコンピュータ・トモグラフィ像再構築技術を使用して、対象となる細胞および他の物体に関する2次元または3次元の情報を提供するように、直接分析される、または処理されることが可能である。
【0046】
ここで図3を参照すると、対象物体1を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システムにおいて使用される再構築シリンダ12A内のシステム照射ジオメトリが概略的に示される。再構築シリンダ12Aは、複数の平行放射ビーム36で対象物体1を照射する平行光線ビーム放射源35を含む。外部管32が、光学平坦入力表面60および凹形出力表面29を有し、凹形外表面29は、外部管32から放出される放射61を、対象物体1を通過した後発散させる。物体包含管2が外部管32内に配置され、対象物体1は、物体包含管2の内部に保持される。
【0047】
この図では2重矢印として概略的に示されるモータ34が、対象物体1の様々なビューを提示するために、物体包含管2を回転させるように結合される。検出器アレイ39が、凹形外表面29から放出放射61を受け取るために配置される。一実施形態では、平行光線ビーム放射源35は、レーザを備える。他の例示的な実施形態では、レーザは、電磁スペクトルの可視光部分の放射を放出するように選択されることが可能である。他の例示的な実施形態では、レーザは、電磁スペクトルの紫外線部分の放射を放出するように選択されることが可能である。検出器アレイ39は、固体状態センサ、電荷結合素子(CCD)センサ、相補型金属酸化物半導体(CMOS)センサ、および時間遅延積分センサからなる群から選択されるセンサを備えることが有利である可能性がある。
【0048】
本発明の他の実施形態では、撮像される細胞または他の物体が、流れ管、毛細管、線形容器、または混入管において提示される。平行ビーム光学トモグラフィ・システムの一実施形態では、対象物体1は、核30を有する人の細胞を備える。細胞は、細胞下の特徴または成分を含むことも可能である。少なくとも1つの蛍光分子プローブまたは吸収分子プローブ31が、1つまたは複数の細胞成分に結合されることが可能である。
【0049】
流れ管、毛細管、線形容器、または混入管などの物体包含管2は、外部管32の内部においてほぼ同心状に配置され、外部管32は、ほぼ矩形の外部断面を有し、矩形または円形の内部断面を有することが可能である。外部管32の他の外部断面ジオメトリが可能である。物体包含管2の湾曲表面は、投影システムにおいて望ましくない可能性がある集束効果を生成する円筒レンズとして作用する。本開示の利益を有する当業者なら、物体包含管2による光子の屈曲は、源と外部管32との間の空間37および管32と検出器表面39との間の空間33が、物体包含管2の屈折率と整合する屈折率を有する材料で充填される場合、大きく低減されることができることを理解するであろう。さらに、管は、空間充填材料に光学的に結合されることができる。そのような光学結合は、たとえば、油またはゲルで達成されることが可能である。油など、空間33の屈折率整合流体は、たとえば、細胞または他の顕微的物体が包含される管2と外部管32との間の空間を完全に充填するように、ポート38を経て導入されることが有利である可能性がある。屈折率整合流体、管2および32の両方、ならびに撮像される細胞を囲む任意のゲルまたは流動液体媒体は、同一またはほぼ同一の屈折率を有する。管2の内部に包含される物体は、軸運動および回転運動の両方がコンピュータ制御される状態で、屈折率整合流体および外部管32の内部において回転および/または並進されることが可能である。
【0050】
動作時、レーザまたは他の光源35が、平行照射ビーム36を生成し、このビームは、外部管32に当たり、随意選択で、屈折率整合結合要素37によって送達される。散乱がない場合、光は、管2および32の両方を通って平行光線経路を横断する。光路のすべての材料の屈折率が整合されているので、撮像される容積内にある屈折率整合流体および物体空間を横断する光線は、平行である。管2および32は、照射波長に関して透過性またはほぼ透過性の材料を備える。管2および32の両方とも、融合シリカ、ガラス、または他の同様の光学材料を備えることが可能である。
【0051】
外部矩形間32の出口面29は、1つの考慮される実施形態では、融合シリカまたは他の光学材料における円形対称研磨陥凹またはへこみとすることが可能である発散光学機器または拡大光学機器を備えることが有利である可能性がある。へこみは、平凹レンズとして作用し、光線経路61を出口表面29において発散させる。同じ機能を実施するように設計された、多重線または他の等価な要素を含めて、そのようなへこみまたはあらゆる他の光学要素もしくは光学要素の組合わせは、本明細書では試験片後光学機器と呼ばれる。試験片後光学機器は、一般に、拡大光学機器を備える。
【0052】
既知の光学設計原理を使用して、試験片後光学機器の曲率半径は、望ましい低度の発散を外出光光線経路61に付与するように、決定および設計されることが可能である。発散の程度は、試験片後光学機器とTDI、CCD、CMOS、または他の像センサ39との間の距離と共に、投影像の倍率を決定する。必要な倍率は、投影像の望ましい空間分解能と検出器の画素サイズとの関係によって決定され、倍率は、画素サイズと投影の望ましい空間分解能との比の2倍よりはるかに大きいことが有利である。
【0053】
たとえば、本発明の1つの考慮される実施形態では、投影の望ましい空間分解能が0.5ミクロンであり、検出器の画素サイズが10ミクロンである場合、倍率は、40倍より著しく大きいことが有利である。この例では、倍率は、80倍、100倍、またはさらにそれを超えることが望ましい可能性がある。
【0054】
試験片後光学機器が外部管32の出口面29上にある円形対称研磨へこみであり、この試験片後光学機器が平凹発散レンズとして機能する、本発明の考慮される実施形態では、レンズの前部焦点面は無限遠にある。後部焦点面は存在しない。したがって、撮像される細胞または他の物体1を通過する際の照射の吸収に関する情報を含む拡大投影像または射影が、透過光強度のこの放出パターンをTDI、CCD、またはCMOS検出器、あるいは他のデジタル撮像検出器39において獲得することによって生成されることができる。検出器の光変換表面は、システムの光軸に垂直で、試験片後光学機器の下流にある任意の平面に配置されることができる。さらに、倍率は、検出器平面の配置によって選択されることができる。検出器平面が物体からさらに下流にあると、倍率は大きくなる。
【0055】
単一源−検出器対を有する図3および図4に概略的に示されるような本発明の実施形態では、細胞または他の顕微的物体の2次元または3次元のトモグラフィ撮像は、異なる視角から像を得ることによって実施される。物体包含管2が光軸に関して第1回転角度に静止して保持された状態で第1投影を得た後、物体包含管2は、2重矢印34によって示されるように、軸の回りに離散角度だけ回転されることが可能である。有用な軸が、図2ではZ軸として識別され、および/または図3および図4ではページから外に向いており、これは、細胞または他の物体1を光軸に関して第2回転角度に配向させるために、システムの光軸に垂直である。その後伝送された投影像が、物体包含管2の回転後に得られることが可能である。回転および撮像のプロセスは、物体包含管2が離散増分で反復して回転されることで、反復されることが可能である。細胞または他の物体1もしくはその一部の3次元像を生成するために、あるいは撮像物体内部における吸収パターンのスライスを示す2次元像を生成するために、十分な数の投影が得られるまで、2次元投影像が、各角度において記録される。
【0056】
3次元再構築は、既知の3次元像再構築アルゴリズムで、複数の2次元投影像を像処理することによって生成される。撮像物体を通る横断スライスの2次元像が、複数の投影から抽出されたデータの線を処理することによって生成され、データのこれらの線は、図1および図2に示されるように、X軸およびY軸の回転バージョンに平行に配向される。データの線は、一般に、検出器データの行と呼ばれる。検出された投影データの行から細胞または他の物体を通る軸横断スライスを再構築する能力は、多くの線が物体空間を通る各横断像平面に寄与する円錐ビームジオメトリと比較して、本発明において記述される方法の利点である。
【0057】
ここで図4を参照すると、本発明によって考慮される再構築シリンダ12B内のシステム照射ジオメトリの他の実施形態が概略的に示され、撮像される細胞または他の物体1は、流れ管または混入管2において提示されることが可能である。再構築シリンダ12Bは、複数の平行放射ビーム36で対象物体1を照射する平行光線ビーム放射源35を含む。外部管32Aが、光学平坦入力平面60および凸形出力表面28を有し、凸形外表面28は、外部管32Aから放出される放射を、対象物体1を通過した後集束させる。図3を参照して記述された上記の実施形態の場合のように、物体包含管2が、外部管32Aの内部に配置され、対象物体1は、物体包含管2の内部に保持され、またはそれを通って流れる。2重矢印によって概略的に示されるモータ34が、対象物体1の様々なビューを提供するように、物体包含管2を回転および/または併進させるために結合されることが有利である可能性がある。モータ34は、機械ステージまたは微細加工装置を備えることが可能である。ピンホール開口127が、凸レンズの焦点128に配置され、放出放射125の円錐ビームを生成するように構成される。上述されたように、検出器アレイ39が、ピンホール開口127から放出される放射125の円錐ビームを受け取るために配置される。1つの例示的な実施形態では、外部管32Aは、ポート38を有することが有利である可能性があり、物体包含管2の回りの空間33は、外部管32Aおよび物体包含管2と同じ屈折率を有する光学的油などの流体で充填される。
【0058】
ここで図4Aを参照すると、本発明によって考慮される再構築シリンダ12D内のシステム照射ジオメトリの他の代替実施形態が概略的に示され、撮像される細胞または他の物体1は、流れ管または混入管2において提示されることが可能である。再構築シリンダ12Dは、図4を参照して記述された上記の実施形態のすべての要素を含み、さらに光学要素126が追加される。光学要素126は、ピンホール開口127とセンサ・アレイ39との間に配置される平凹または他の発散光学機器もしくは拡大光学機器を備えることが有利である可能性がある。図4の場合のように、ピンホール開口127が、凸レンズ28の焦点128に配置され、放出放射125の円錐ビームを生成するように構成される。放出放射125は、平凹光学要素126によって受け取られ、それにより、放射ビーム225にさらに発散される。上述されたように、検出器アレイ39が、ピンホール開口127から放出放射225の円錐ビームを受け取るために配置される。
【0059】
図5は、本発明の他の実施形態によって考慮される、複数の源−拡大凹形光学機器対を有する照射ジオメトリおよび撮像サンプルの例示を概略的に示す。対象物体1を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システムが、図3を参照して上述された照射ジオメトリ、およびNを少なくとも2として、対象物体1を照射する複数の平行光線ビーム放射源1〜N35を一般に含む。複数の平行光線ビーム放射源1〜N35のそれぞれは、対象物体1に対して様々な視角において、複数の平行放射ビームを生成する。複数の平行光線ビーム放射源1〜N35のそれぞれは、レーザなど、個々の光源とすることが可能であり、または、図8を参照して以下で記述されるように、光が1つまたは複数の光ファイバあるいは光ファイバ束を通るように経路指定された少なくとも1つのレーザとすることが可能である。外部管41が、複数の光学平坦入力表面63および複数の対応する凹形出力表面65を有し、複数の対応する凹形出力表面65により、外部管41から放出される放射が、物体1の拡大投影像を生成するように、対象物体1を通過した後発散される。代替として、図3を参照して上述されたように、試験片後光学機器は、レンズ多重線または他の等価物を含めて、任意の拡大光学要素または要素の組合わせを備えることが可能である。
【0060】
本明細書において記述される他の例と同様に、物体包含管2が、外部管41の内部に配置され、対象物体1は、物体包含管2の内部に保持され、複数の検出器アレイ1〜N39が、放出放射36を受け取るために配置される。複数の検出器アレイ1〜N39のそれぞれが、複数の凹形出力表面65の1つまたは複数から放出放射36を受け取るために配置される。
【0061】
図5Aは、本発明の実施形態によって考慮される、複数の源−拡大凸形光学機器対を有する照射ジオメトリおよび撮像サンプルの他の例示を概略的に示す。図5Aは、図5とほぼ同様に構築されるが、外部管41Aが、複数の光学平坦入力表面66および複数の対応する凸形表面67を有する点が異なる。複数の対応する凸形出力表面67は、外部管41Aから放出される放射68を、対象物体1を通過した後集束させる。物体包含管2が、外部管41Aの内部に配置され、対象物体1は、物体包含管2の内部に保持される。複数のピンホール開口127が、凸形出力表面67のそれぞれの焦点69に配置され、複数のピンホール開口127のそれぞれは、放出円錐ビーム70を生成するように、複数の対応する凸形出力表面67の1つから放射を受け取る。
【0062】
複数の検出器アレイ1〜N39が、円錐ビーム70を受け取るために配置される。複数の検出器アレイ1〜N39のそれぞれは、上述されたように構築され、複数のピンホール127の1つまたは複数から放出放射を受け取るために配置される。
【0063】
図6を参照すると、本発明の実施形態によって考慮される、再構築シリンダ12Cの有用な設計が示される。この図では、点源27のリングが、物体包含管2の回りに配置され、像センサ25のリングが、点源27を含む面より上に位置する面、点源27を含む面に位置する面、または点源27を含む面より下に位置する面に配置される。4つの点源および4つのセンサのみが図に示されているが、源および像センサのリングは、撮像物体のトモグラフィ再構築を可能にするのに十分である、より多くの数を備えることが有利である可能性があることが理解されるであろう。像センサは、点源の面より下または上、もしくは点源の面にあることができる。点源27および像センサ25を別々の面に配置することによって、シリンダの対向側面上の点源は、他の照射ビームと物理的に干渉しない。点源のそれぞれは、図3、4、4A、5、および5Aを参照して上述されたように、撮像物体を通過した後に拡大されることが可能である平行光線ビーム135を生成することが有利である可能性がある。
【0064】
再構築シリンダを通って移動する過程中、細胞1は、少なくとも1つの光子点源を通過する。本発明の中心的な特徴は、選択可能な波長のいくつかの光子点源27が、物体包含管の回りに同心状に配置されることである。光子点源は、光スペクトルの選択可能な部分に鋭敏である対向するCCD、CMOS、TDI、または他の像センサ25と関連して動作し、それにより、細胞1を透過した光の投影21を得ることが可能になる。このようにして、1セットの投影光線135が生成されることができ、投影光線は、点源を個々の感知要素に接続する直線として記述されることができる。特定の投影光線に沿って点源を出る光子の数と特定の感知要素において受け取られる光子の数との差は、投影光線経路に沿った細胞および物体包含管2の他の内容物との相互作用のために失われた、または減衰された光子の数に関係する。
【0065】
しかし、光の散乱、光子のエネルギー・シフト、不完全なジオメトリ、および不良な視準から、状況が複雑になる可能性があり、複数の点源が同時にエネルギーを加えられるとき、異なる源からの光子が、特定の感知要素に到達する可能性がある。たとえば、上述された点源および対向検出器のパターンについてジオメトリを賢明に選択し、複数の点源の作動およびセンサ・アレイの読取りを適切に時間調整または多重化することによって、再構築シリンダを慎重に構築することにより、これらの問題による光子の汚染を最小限に抑えることができる。
【0066】
光子の汚染は、たとえば細胞が提示されないなど、システムの較正によって部分的に相殺されることができる。すなわち、各光源が、順次照射されることが可能であり、センサのそれぞれに対する効果を測定して、それにより、システムを正常化するために使用されるオフセット・データを提供することができる。追加の較正工程が、たとえば、光学特性が既知であり、かつ細胞撮像の対象となる密度範囲に及ぶ、ラテックス・ポリマー・ビーズまたは他の微小球または偏円長球の撮像を必要とする可能性がある。
【0067】
ここで図7を参照すると、TDI像センサの動作を示す流れ図の例50が概略的に示される。細胞の像要素に対応する電荷が、像と同期して、TDIセンサの画素要素51の列を下方に移送される。電荷の移送は、列からの累積電荷がセンサ26の底部レジスタにおいて読み取られるまで、順次行われる。
【0068】
本発明によって考慮される光学トモグラフィ・システムの一実施形態では、複数のTDIセンサ25が、z軸に沿った細胞運動20の方向に平行である線移送52の方向を各センサが有するように配向される。TDI像センサの線移送率は、コンピュータ13からのタイミング信号またはクロッキング信号によって、細胞の速度に同期される。
【0069】
図7の流れ図は、移動細胞1、および時間線34に沿った様々な時間におけるTDIセンサ25に対する位置を示す。時間=0において、細胞1は、TDIセンサ25のすぐ上にあり、像は感知されない。時間=1において、細胞1は、TDIセンサ25によって部分的に撮像される。細胞1の射影51が、1度に1つの線、撮像される。各像線に対応する電荷22が、時間=0から時間=5までTDI像センサを下方に像線の移動と同期して、センサ画素要素23の次の線に移送される。このようにして、各画素に対応する電荷が、時間=5に底部レジスタ26において読み取られるまで、TDI検出器25の各列24を下方に累積する。
【0070】
TDIセンサは、線移送52の方向がz軸に沿った細胞運動20の方向と平行であるように、配向される。TDI像センサ線移送率は、細胞の速度に同期される。TDI像センサの線またはステージの数に応じて、追加の光生成電荷が累積され、信号は、ブーストされる(たとえば、デルサIL−E2センサなどの96ステージTDIセンサでは最高で96倍)。
【0071】
光源
ここで図8を参照すると、本発明の実施形態によって考慮される平行光線ビーム光源の例示が、概略的に示される。この例では、平行光線ビーム光源は、光ファイバ110に結合されたレーザ105を含む。光ファイバ110は、個々のファイバまたは光ファイバ束もしくは等価物を備えることが可能である。動作時、複数の光ファイバ110は、レーザ・ビーム107を受取り、平行放射ビーム36を、流れ管または毛細管を囲む源位置に送達する。このようにして、たとえば上記の図5および図5Aを参照して記述されたような複数の光源システムに必要なレーザの数は、単一レーザからの光ビームをいくつかの光ファイバを通るように経路指定することによって低減されることが有利である可能性がある。レンズおよび/またはミラーなどの光学要素が、光ファイバ110の入力または出力、もしくはその両方において組み込まれることが可能である。
【0072】
動作時、各レーザ・ビームの直径は、数ミリメートルの2分の1の大きさにあることが可能であり、それにより、単一レーザが、各レーザ源から、約30ミクロンから100ミクロンのファイバにわたる、開口を有する多くの光ファイバを結合することが可能になる。
【0073】
各源は、同じ一般的な特性を有することが可能であり、好ましくは、
・小さい円形点源を近似することが可能である、
・レーザ、レーザ・ダイオード、または発光ダイオードとすることが可能である、
・既知のスペクトル定数を有するブライトとすることが可能である、
・源から放出される光子は、すべての光子光線が平行であるペンシル・ビームなど、既知のジオメトリのビームを形成することが可能である。
各源は、1つの投影角度についてデータを創出する。例示的なデータ収集ジオメトリでは、軸が物体包含管の中心軸であるらせんに沿って構成される複数の源が、細胞がモジュールを通って移動する際に、複数の投影角度からデータを創出する。センサのジオメトリに応じて、いくつかの点源が、投影がセンサにおいて重複しないような角度間隔で、同じ周上に配置されることができる。源の望ましい数は、各平面再構築(x−y面)または容積再構築内において必要とされる分解能の関数である。さらに、源の波長は、様々なダイオードまたは他のレーザを使用することによって、あるいは水銀またはキセノンのアーク灯など、白色源または他の広帯域源の帯域通過ろ過によって、選択可能である。光源点を創出するために使用することができるいくつかの選択肢があり、以下の通りである:
・レーザまたはレーザ・ダイオード、
・レーザ−ファイバ束の組合わせ、
・レーザまたは他の高強度光子源の前にある開口、
・ピンホールの入口側および出口側の両方の上において光子を集束させる表面プラズモンを使用する開口、
・小さい断面を有する光ファイバ、
・光子源の前にある短焦点距離からの仮想点源、
・蛍光体表面上の点を照射する電子ビーム(CRTの形態)、
・上記の様々な組合わせ。
【0074】
光の発散ビームを使用するジオメトリは、点源が対象物体1(たとえば、細胞)に近くなると、源により近い物体によって張られるより広い幾何学的角度のために、倍率が高くなるようなものである。簡単な投影システムの倍率は、ほぼ、M=(A+B)/A、Aは点源と物体(細胞)との距離、Bは物体と検出器との距離、である。反対に、必要な分解能が、システムの設計前に既知である場合、ジオメトリは、その特定の分解能について最適化されることができる。背景について、当業者は、ブラス(Blass),M、編集長、Handbook of Optics:Fiber Optics and Nonlinear Optics、第2版、Vol.IV、Mcgraw−Hill、2001年を参照されたい。
【0075】
ここで図9を参照すると、本発明の実施形態によって考慮される、細胞などの流れる物体1を包含する流れ管2を囲む再構築シリンダ12Eの例が概略的に示される。再構築シリンダ12Eが、たとえば、所定のらせんピッチで配置される複数の平行光線ビーム源72を含むらせん70を含む。感知要素39が、点源からの光を、細胞および他の対象物体1を通過して、図3、4、4A、5、および5Aを参照して上述された試験片後光学要素によって拡大された後、受け取るように配置される。
【0076】
複数の平行光線ビーム源72の構成はらせんであるが、本発明によって考慮される再構築シリンダにおいて使用される平行光線ビーム源のアレイが、電子機器の速度、細胞の速度、およびセンサ(検出器)において重複しない投影角度を達成するジオメトリに部分的に応じて、広範なジオメトリ・パターンを取ることが可能である。
【0077】
たとえば、図10を参照すると、物体包含管2を通ってZ軸に沿って構成された一連の部分周囲74を含む再構築シリンダ12Fが示され、各部分周囲74は、2つ以上の源−検出器対を含むことが可能である。
【0078】
固定光点源72は、管の周上に取り付けられた対向検出器39と関連して、細胞全体が源を通過して流れる際に、細胞全体を通る複数の投影角度をサンプリングすることができる。光源ならびに減衰透過されたおよび/または散乱されたおよび/または放出された光の放出または読取り、もしくはその両方を時間調整することによって、各検出信号は、流れる細胞のz方向の軸に沿った特定の既知の位置と一致する。このようにして、同期して放出する、または検出される光源に垂直な既知の軸に沿って既知の速度で流れる細胞が、x−y平面において2Dスライスを形成するように、再構築されることができる細胞を通る投影で光学的にセクション化されることができる。スライスを順次積み重ねる、または数学的に組み合わせることによって、細胞の3Dピクチャが出現する。また、たとえば細胞の3Dピクチャを創出するためにせん方式で、再構築することができるデータを生成するように、細胞の運動と流れ軸の回りの光源(または複数の源)の位置決めとを組み合わせることが可能である。3次元再構築は、線形(1D)投影から、または平面(2D)投影から直接、再構築された連続平面像を積み重ねることによって実施することができる。細胞の3Dピクチャは、診断情報を提供する細胞下構造ならびにタグ付き分子プローブの位置および量の定量的な尺度をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態によって考慮される、平行ビーム・フロー光学トモグラフィ・システムの例示を示す概略図である。
【図2】本発明の実施形態によって考慮される、可変モーション平行ビーム光学トモグラフィ・システムの例示を示す概略図である。
【図3】本発明の一例の実施形態によって考慮される単一源拡大凹形光学機器対を含む、システム照射ジオメトリの例示を示す概略図である。
【図4】本発明の代替実施形態によって考慮される単一源拡大凸形光学機器対を含む、システム照射ジオメトリの例示を示す概略図である。
【図4A】本発明の他の代替実施形態によって考慮される単一源拡大凸形光学機器対を含む、システム照射ジオメトリの例示を示す概略図である。
【図5】本発明の実施形態によって考慮される、複数の像拡大凹形光学機器対を有する照射ジオメトリおよび撮像サンプルの例示を示す概略図である。
【図5A】本発明の実施形態によって考慮される、複数の源拡大凸形光学機器対を有する照射ジオメトリおよび撮像サンプルの他の例示を示す概略図である。
【図6】本発明の実施形態によって考慮される、再構築シリンダの例示を示す非常に概略的な図である。
【図7】本発明の実施形態によって考慮される、TDI像センサの動作を概略的に示す例示的な流れ図である。
【図8】本発明の実施形態によって考慮される、平行光線ビーム光源システムの例示を示す概略図である。
【図9】本発明の実施形態によって考慮される、細胞などの流れる物体を含む流れ管を囲む再構築シリンダの例の概略図である。
【図10】各部分周囲が2つ以上の源−検出器対を含むことが可能である、管包含物体を通るZ軸に沿って構成された一連の部分周囲を含む再構築シリンダの例を示す概略図である。
【技術分野】
【0001】
関連出願
本発明は、一般に、光学トモグラフィ(OT)撮像システムに関し、より具体的には、生物学的物体などの小物体が、電磁スペクトルの可視光部分または紫外線部分の強い平行ビームによって照射され、拡大されて透過または放出された投影像が、試験片後拡大光学機器によって生成される、平行ビーム光学トモグラフィ(PBOT)に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、アラン C.ネルソン(Alan C.Nelson)の米国特許第6522775号、2003年2月18日出願、名称「APPARATUS AND METHOD FOR IMAGING SMALL OBJECTS IN A FLOW STREAM USING OPTICAL TOMOGRAPHY」の一部継続である。
【0003】
本出願は、チユー(Chu)への米国特許第6591003号、2003年6月8日出願、名称「OPTICAL TOMOGRAPHY OF SMALL MOVING OBJECTS USING TIME DELAY AND INTEGRATION IMAGING」にも関する。
【0004】
アラン C.ネルソンの米国出願10/126026、2002年4月19日出願、名称「VARIABLE−MOTION OPTICAL TOMOGRAPHY OF SMALL OBJECTS」が、本参照によって本明細書に組み込まれる。ネルソンでは、射影の投影像が、CMOS検出器またはCCD検出器などの従来の像検出器によってデジタル方式で獲得される。移動物体の撮像では、そのような像センサは、モーション・ブラーを低減するために、「ストップ・モーション」への短い暴露を必要とする。短い暴露は、移動物体を撮像するときに達成することができる信号対雑音比を限定する。
【0005】
ネルソンの特許出願は、サブミクロン照射点源を使用して生成され、かつCCD像検出器またはCMOS像検出器を使用して獲得された円錐ビームの投影像または射影を教示する。円錐ビーム照射および投影のジオメトリは、透過投影像が、2次元における、またはファン・ビーム・ジオメトリの場合は1次元における、ビームの光線経路の発散によって拡大されるという望ましい特性を有する。前述された構成により、そうでない場合は検出器の画素サイズによって課される可能性がある分解能の制限を改善することが可能になり、投影の空間分解能は、源開口の直径または照射の波長のどちらか大きい方によって最終的に限定される。
【0006】
投影およびトモグラフィ撮像の円錐ビームジオメトリが、診断学および他のx線撮像応用分野において使用されてきた(チェン(Cheng),PC、リン(Lin),TH、ワン(Wang),G、シノザキ(Shinozaki),DM、キム(Kim),HG、およびニューベリー(Newberry),SP、「Review on the Development of Cone−beam X−ray Microtomography」、Proceedings of the X−ray Optics and Microanalysis、1992年、Institute of Physics Conference Series Volume 130、ケンウエイ(Kenway),PBら(編集)、マンチェスター、英国、1992年8月31日〜9月4日、559〜66ページ;デフリス(Defrise),M、クラック(Clack),R、およびタウンゼンド(Townsend),DW、「Image Reconstruction from Truncated,Two−dimensional,Parallel Projections」、Inverse Problems 11:287〜313、1995年;デフリス(Defrise),M、ヌー(Noo),F、およびクドー(Kudo),H、「A Solution to the Long−object Problem in Helical Cone−beam Tomography」、Physics in Medicine and Biology 45:623〜43、2000年;エンドー(Endo),M、ツノオ(Tsunoo),T、ナカモリ(Nakamori),N、およびヨシダ(Yoshida),K、「Effect of Scattered Radiation on Image Noise in Cone Beam CT」、Medical Physics 28(4):469〜74、2001年;タグチ(Taguchi),K、およびアラダテ(Aradate),H、「Algorithm for Image Reconstruction in Multi−slice Helical CT」、Medical Physics 25(4):550〜61、1998年)。これは当然の結果であるが、その理由は、熱補助タングステン・フィラメント、電子衝撃、実験室または臨床診断の放射線源からのx線は、加速電子によって照射される標的アノード上の点から常に発散するからである。1895年のx線の発見以来、大部分のx線源は、制動放射および特徴的なx線生成の機構で動作してきた。ほとんどの研究および健康管理の専門家にとって使用不可能な精巧かつ高価な装置であるシンクロトロンを除いて、平行ビームx線源は、臨床および科学の撮像応用分野において通常使用されるx線スペクトルの部分において利用可能ではない。しかし、スペクトルの可視光および紫外線の部分において強く平行な光線照射を生成することができるレーザおよび他の比較的安価な源が存在する。
【0007】
多くの研究者が、シンクロトロンおよび実験室x線マイクロトモグラフィ(マイクロCT)を実施するために、平行ビームジオメトリを使用してきた(たとえば、以下を参照;ベイエット(Bayat),S、ル・ダック(Le Duc),G、ポーラ(Porra),L、ベリュイエ(Berruyer),G、ネモズ(Nemoz),C、モンフレクス(Monfraix),S、フィドラー(Fiedler),S、ソムリンソン(Thomlinson),W、スオーティ(Suortti),P、スタンダークスジョルド−ノーデンスタム(Standertskjold−Nordenstam),CG、およびソビジャービ(Sovijarvi),ARA、「Quantitative Functional Lung Imaging with Synchrotron Radiation Using Inhaled Xenon as Contrast Agent」、Physics in Medicine and Biology 46:3287〜99、2001年;キニー(Kinney),JH、ジョンソン(Johnson),QC、サロヤン(Saroyan),RA、ニコルス(Nichols),MC、ボンズ(Bonse),U、ヌシャール(Nusshardt),R、およびポール(Pahl),R、「Energy−modulated X−ray Microtomography」、Review of Scientific Instruments 59(1):196〜7、1988年;キニー(Kinney),JH、およびニコルス(Nichols),MC、「X−ray Tomographic Microscopy(XTM) Using Synchrotron Radiation」、Annual Review of Material Science 22:121〜52、1992年;ジョルゲンセン(Jorgensen),SM、デミルカヤ(Demirkaya),O、およびリットマン(Ritman),EL、「Three Dimensional Imaging of Vsculature and Parenchyma in Intact Rodent Organs with X−ray Micro−CT」、American Journal of Physiology 275(Heart Circ.Physiol.44):H1103〜14、1998年;ベントレイ(Bentley),MD、オルテッツ(Ortiz),MC、リットマン(Ritman),EL、およびロメロ(Romero),JC、「The Use of Microcomputed Tomography to Study Microvasculature in Small Rodents」、American Journal of Physiology(Regulatory Integrative Comp Physiol)282:R1267〜R1279、2002年)。
【0008】
シンクロトロン・ビームは、それが極度に低い発散で放出される元である結晶または他の光学要素を使用して単色化されることが可能である。従来のマイクロ焦点x線源を有する実験室の設定では、試験片または物体が強いx線源から離れて配置される場合、試験片または物体は、x線の比較的小さい円錐を遮断し、投影ジオメトリは、結果的な像に対する損傷がわずかに最小限の状態で、平行と近似されることが可能であるが、試験片における束は、非常に小さい。シンクロトロンは、3次元マイクロトモグラフィについて比較的迅速な走査時間(たとえば、秒または分の走査時間)を容易にする法外に強い放射を生成する。残念ながら、シンクロトロンに基づくマイクロトモグラフィ装置は、非常に高価である。上述されたタイプの電子衝撃実験室または臨床用の源は、シンクロトロンと比較して、強度がはるかにより低い。そのようなシステムでは、平行ジオメトリを近似するために源から離れて配置された試験片によって定められるビームの発散および小さい円錐角度は、試験片におけるフルエンスを非常に小さくし、したがって、走査時間も、時間または日など、長くなる。
【0009】
様々な応用分野に有用であるが、円錐ビーム投影ジオメトリは、いくつかの欠点を有する。たとえば、達成可能な空間分解能が、源のサイズによって制限され、したがって、顕微的な細胞の撮像についてサブミクロンの源を必要とする。さらに、サブミクロン点源から利用可能なビームの単位面積あたりの光子のフルエンスまたは数は、非常に小さく、それにより、十分な像品質および信号対雑音比が投影像において得られるべきである場合、検出器の感度および雑音特性に対して厳格な要求が課される。円錐ビーム撮像のサブミクロン分解能を提供するために必要なサブミクロン源のサイズを生成することが課題である。比較的一様またはガウス型のビーム強度プロファイルを生成するそのようなサブミクロン光源を再生的に製造することは、重大な課題を提示する。たとえば、いくつかの場合、レーザ・ダイオード・ピグテール単一モード光ファイバを先細り先端まで引くことが必要である。他の場合、小さい開口またはマイクロレンズが、レーザまたはレーザ・ダイオードもしくは代替光源と試験片との間に配置されなければならない。最適な撮像および精確な像再構築のために、撮像物体が、源の位置と精確に位置合わせされて、円錐ビームの中心に配置されることが有利である。
【0010】
円錐ビーム撮像ジオメトリでは、投影倍率は、源と試験片との距離に大きく依拠し、これは、平行撮像ジオメトリの場合とは異なる。動的フロー・トモグラフィ撮像システムでは、参照されたネルソンの特許において記述されるように、源−検出器対が様々なジオメトリ構成において再構築シリンダの回りに配置されることが可能であり、源−試験片距離は、すべての源−検出器対について精確に制御され、かつ高精度に既知でなければならない。源−検出器対間において源−試験片距離がばらつくことにより、再構築像の品質が低下する可能性がある。投影倍率は、円錐ビーム撮像の物体空間により変化するので、2次元の投影像または射影は、傍受することが困難である可能性がある。たとえば、投影像から診断に関する特徴を直接抽出することは、困難である可能性がある。円錐ビーム投影ジオメトリは、複雑で計算が膨大な3D像再構築アルゴリズムおよびコンピュータ・プログラムをも必要とする。
【0011】
【特許文献1】米国特許第6522775号、アラン C.ネルソン(Alan C.Nelson)、2003年2月18日出願、名称「APPARATUS AND METHOD FOR IMAGING SMALL OBJECTS IN A FLOW STREAM USING OPTICAL TOMOGRAPHY」
【0012】
【特許文献2】チユー(Chu)への米国特許第6591003号、2003年6月8日出願、名称「OPTICAL TOMOGRAPHY OF SMALL MOVING OBJECTS USING TIME DELAY AND INTEGRATION IMAGING」
【0013】
【特許文献3】米国出願10/126026、アラン C.ネルソン、2002年4月19日出願、名称「VARIABLE−MOTION OPTICAL TOMOGRAPHY OF SMALL OBJECTS」
【0014】
【非特許文献1】チェン(Cheng),PC、リン(Lin),TH、ワン(Wang),G、シノザキ(Shinozaki),DM、キム(Kim),HG、およびニューベリー(Newberry),SP、「Review on the Development of Cone−beam X−ray Microtomography」、Proceedings of the X−ray Optics and Microanalysis、1992年、Institute of Physics Conference Series Volume 130、ケンウエイ(Kenway),PBら(編集)、マンチェスター、英国、1992年8月31日〜9月4日、559〜66ページ
【0015】
【非特許文献2】デフリス(Defrise),M、クラック(Clack),R、およびタウンゼンド(Townsend),DW、「Image Reconstruction from Truncated,Two−dimensional,Parallel Projections」、Inverse Problems 11:287〜313、1995年
【0016】
【非特許文献3】デフリス(Defrise),M、ヌー(Noo),F、およびクドー(Kudo),H、「A Solution to the Long−object Problem in Helical Cone−beam Tomography」、Physics in Medicine and Biology 45:623〜43、2000年
【0017】
【非特許文献4】エンドー(Endo),M、ツノオ(Tsunoo),T、ナカモリ(Nakamori),N、およびヨシダ(Yoshida),K、「Effect of Scattered Radiation on Image Noise in Cone Beam CT」、Medical Physics 28(4):469〜74、2001年
【0018】
【非特許文献5】タグチ(Taguchi),K、およびアラダテ(Aradate),H、「Algorithm for Image Reconstruction in Multi−slice Helical CT」、Medical Physics 25(4):550〜61、1998年
【0019】
【非特許文献6】ベイエット(Bayat),S、ル・ダック(Le Duc),G、ポーラ(Porra),L、ベリュイエ(Berruyer),G、ネモズ(Nemoz),C、モンフレクス(Monfraix),S、フィドラー(Fiedler),S、ソムリンソン(Thomlinson),W、スオーティ(Suortti),P、スタンダークスジョルド−ノーデンスタム(Standertskjold−Nordenstam),CG、およびソビジャービ(Sovijarvi),ARA、「Quantitative Functional Lung Imaging with Synchrotron Radiation Using Inhaled Xenon as Contrast Agent」、Physics in Medicine and Biology 46:3287〜99、2001年
【0020】
【非特許文献7】キニー(Kinney),JH、ジョンソン(Johnson),QC、サロヤン(Saroyan),RA、ニコルス(Nichols),MC、ボンズ(Bonse),U、ヌシャール(Nusshardt),R、およびポール(Pahl),R、「Energy−modulated X−ray Microtomography」、Review of Scientific Instruments 59(1):196〜7、1988年
【0021】
【非特許文献8】キニー(Kinney),JH、およびニコルス(Nichols),MC、「X−ray Tomographic Microscopy(XTM) Using Synchrotron Radiation」、Annual Review of Material Science 22:121〜52、1992年
【0022】
【非特許文献9】ジョルゲンセン(Jorgensen),SM、デミルカヤ(Demirkaya),O、およびリットマン(Ritman),EL、「Three Dimensional Imaging of Vsculature and Parenchyma in Intact Rodent Organs with X−ray Micro−CT」、American Journal of Physiology 275(Heart Circ.Physiol.44):H1103〜14、1998年
【0023】
【非特許文献10】ベントレイ(Bentley),MD、オルテッツ(Ortiz),MC、リットマン(Ritman),EL、およびロメロ(Romero),JC、「The Use of Microcomputed Tomography to Study Microvasculature in Small Rodents」、American Journal of Physiology(Regulatory Integrative Comp Physiol)282:R1267〜R1279、2002年)
【0024】
【非特許文献11】ブラス(Blass),M、編集長、Handbook of Optics:Fiber Optics and Nonlinear Optics、第2版、Vol.IV、Mcgraw−Hill、2001年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
本発明は、対象物体を複数の平行放射ビームで照射するための平行光線ビーム放射源を含めて、対象物体を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システムを提供する。物体包含管が、平行光線ビーム放射源によって照射されるように配置され、対象物体は、複数の平行放射ビームによって照射されるとき、放射が物体包含管から放出されるように、物体包含管内に保持される。検出器アレイが、検出器において撮像される前に拡大されることが可能である放出放射パターンを受け取るために配置される。
【課題を解決するための手段】
【0026】
1つの考慮される実施形態では、平行光線ビーム放射源が、対象物体を複数の平行放射ビームで照射する。外部管が、照射を受け取る光学平坦入力表面および凹形出力表面を有し、凹形外表面は、対象物体を通過した後に外部管から放出される放射を発散させるために、拡大光学機器として作用する。管包含物体が、外部管の内部に配置され、対象物体は、管包含物体の内部に保持される。モータが、対象物体の様々なビューを提示するために、管包含物体を回転させ、そうでない場合は走査するように結合される。検出器アレイが、凹形出力表面から放出される放射を受け取るために配置される。
【0027】
本発明は、一般に、CCD検出器またはCMOS検出器と関連してレーザまたは他の照射システムによって生成される平行ビーム統制を使用する3次元光学トモグラフィに関し、より具体的には、流れストリームにおける、または剛性媒体に混入された、生物学的細胞を含めて顕微的物体の3次元トモグラフィ撮像に関する。
【0028】
本発明の1つの動機は、電磁スペクトルの可視光部分および紫外線部分における利用可能な強い平行ビーム照射源を使用することによって、動的光学トモグラフィ・システムにおいて投影および2次元または3次元の再構築画像の信号対雑音比を改善することである。
【0029】
本明細書で記述される方法およびシステムの1つの利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、達成可能な像分解能が源開口のサイズにほぼ依拠しないPBOTシステムを提供することである。
【0030】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、サブミクロンの源直径が必要とされないPBOTシステムを提供することである。
【0031】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、円錐断面による強度分布をより容易に制御し、かつより一様またはよりほぼガウス型にすることができるPBOTシステムを提供することである。
【0032】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、本明細書ではフルエンスとも呼ばれる、試験片における照射強度が何倍かに増大されるPBOTシステムを提供することである。
【0033】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、投影および再構築像において達成可能な信号対雑音比が著しくより高いPBOTシステムを提供することである。
【0034】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、必要な照射源をより容易かつ再生的に製造することができるPBOTシステムを提供することである。
【0035】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、最も重要には源−試験片距離である、撮像サンプルに対するシステム構成要素の位置に関して必要とされる幾何学的制約および空間許容度がかなり緩和されるPBOTシステムを提供することである。
【0036】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、源のストロボ化またはパルス化、センサによる投影像獲得、および源と検出器との間の撮像容積を通る試験片の移動に必要な時間同期の精度がかなり低下されるPBOTシステムを提供することである。
【0037】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、源位置についてより低い精度を必要とするPBOTシステムを提供することである。
【0038】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、投影像の倍率が、投影像の密度、面積、および容積などの診断像特徴を傍受して、精確に定量化することを潜在的により容易にするように、物体空間にわたってほぼ一定であるPBOTシステムを提供することである。
【0039】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、選択された個々の軸横断像、または撮像物体を通るスライスが、2次元センサ・アレイによって獲得されたデータのサブセットから再構築されることが可能であるPBOTシステムを提供することである。
【0040】
本発明の他の利点は、発散円錐ビーム照射ジオメトリを使用する同様のシステムと比較して、分析たたき込み逆投影、反復、統計、または他のタイプに関係なく、再構築アルゴリズムの複雑さおよび計算の煩雑さが著しく低減され、かつ再構築プロセス自体によって生じる像の低質化が改善されるPBOTシステムを提供することである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
本発明は、生物学的細胞に関する特定の例について本明細書において記述される。しかし、これらの例は、本発明の原理を示すことを目的としており、本発明は、そのように限定されないことが理解されるであろう。一例では、顕微的容積内において光密度の3次元分布を構築することにより、対象となる構造、分子、または分子プローブの位置を定量化し、決定することが可能になる。タグ付き分子プローブを使用することによって、顕微的物体の特定の構造を引き付けるプローブの量を測定することが可能である。例示的な目的では、生物学的細胞などの物体が、少なくとも1つの着色またはタグ付きの分子プローブでラベル付けされることが可能であり、このプローブの測定された量および位置は、肺、胸部、前立腺、子宮頸部、および卵巣のがんなどの様々なガンを含むが、これに限定されない、細胞の病状に関する重要な情報をもたらすことが可能である。
【0042】
本発明の1つの特徴は、選択された照射が、撮像される細胞または他の試験片もしくは物体を含むことが可能である物体容積を通過した後まで、平行またはほぼ平行なことである。物体を通過後、試験片後光学機器が、システムの光軸に垂直で、試験片後光学機器の下流に位置するあらゆる平面において光強度の拡大パターンを生成するために、光強度の放出パターンを発散させる。
【0043】
図1を参照すると、本発明の実施形態によって考慮される、平行ビーム・フロー光学トモグラフィ(PBOT)システムの例示が概略的に示される。本発明は、光点源または平行ビーム投影、たとえば時間遅延積分(TDI)像センサまたはCCD固体状態像センサもしくはCMOS固体状態像センサなどの像センサ、およびトモグラフィ像再構築を使用して、流れストリームにおける、または剛性媒体に混入された、小物体を撮像する装置および方法を提供する。光学トモグラフィ(OT)システムは、1つの例示的な実施形態では、管包含物体2の回りに配置される再構築シリンダ12を含めて、フロー・サイトメータを含む。管包含物体2は、光学トモグラフィ・システムのタイプに応じて、たとえば、細胞がゲルに保持される細胞混入管、または細胞が流れる毛細管を備えることが可能である。
【0044】
PBOTシステム4は、X、Y、Z方向の座標を有する座標システム40に関して配向される。動作時、人の細胞を含めて細胞などの対象物体1が、注入管3に注入される。物体包含管2は、注入端部5においてより広いことが可能であり、圧力キャップ6を含む。シース流体7が、物体包含管2内において層状流れを創出するために、管8において導入される。光子9aの第1源および第1光検出器10aが、トリガ装置として動作するように、パルス高分析装置11と共に作用する。パルス高分析装置11は、物体が管を通って移動する際、細胞などの物体の前部または前縁についての第1信号30a、および物体の端部または後縁についての第2信号30bを提供するように動作する。信号30a、30b、31a、および31bは、光強度として表され、パルス高分析装置11内における「I」対「TIME」関数である。パルス高分析装置11は、電子回路などとして従来通りに設計されることが可能である。パルス高分析装置11は、複数の信号14を生成し、信号は、コンピュータ13に送信され、コンピュータは、移動物体の速度および光検出器と再構築シリンダ12との間の距離に関する遅延後、特定の対象物体についてデータ収集を開始および終了するように、線15上でトリガ信号を再構築シリンダ12に送信する。さらに、第2光子源9bおよび第2光検出器10bが、第1セットから下流に既知の距離において配置されることが有利である可能性があり、それにより、第3信号31aをトリガし、かつ第4信号31bをトリガする物体間の間隔が、物体の速度を計算するために使用され、かつTDI像センサの線切替え率を同期させるタイミング信号として使用されることが有利である可能性がある。タイミング信号は、複数の信号14においてコンピュータ13に伝送される。コンピュータ13は、任意の有用なパーソナル・コンピュータまたは機器とすることが可能であり、次いで、線16上で同期信号を再構築シリンダ12に送信する。線15および16は、コンピュータとPBOTシステムとの間においてデータ、像情報、制御信号、および他の信号を伝達する、PBOTシステムとコンピュータとの間の通信および制御線を表すことが理解されるであろう。このようにして、たとえば、流れ軸20に沿った物体の移動は、図7に関して以下でより詳細に記述され、示されるように、TDIセンサの1つの状態から次への電荷の移送率によって整合されることが可能である。
【0045】
ここで図2を参照すると、本発明の1つの例示的な実施形態によって考慮される可変モーション平行ビーム光学トモグラフィ・システムの例示が概略的に示される。可変モーションPBOTシステム100が、管の剛性媒体に混入される細胞を1度に1つ撮像システムに提示するために、機械的配置装置を利用する。図1を参照して記述された流れシステムと比較して、可変モーションPBOTシステム100では、光子源9および光検出器10を含む唯一のトリガ機構が必要とされるが、その理由は、人の細胞などの物体の速度は、再構築シリンダ12の照射源および像センサと同期するように精確に制御されることができるからである。トリガは、この図では、パルス高分析装置11およびコンピュータ13によって処理され、データ収集を開始および停止するために使用される。パルス高分析装置11は、パルス高分析装置11と同様の設計の電子回路であるが、必要とされる入力および出力がより少ない点が異なる。2重矢印線によって示されるように、この実施形態の物体包含管2は、コンピュータ制御モータ17によって駆動されるねじドライブ18によって、再構築シリンダ12を通ってz軸に沿って並進される。管2に含まれる物体は、コンピュータ制御モータ17によってz軸の回りに回転されることも可能である。コンピュータ制御モータ17は、コンピュータ13から制御情報19を受け取る。本開示の利益を有する当業者なら、物体包含管2を並進および回転させることができるあらゆる機構が、ねじドライブの代わりに使用されることができることを理解するであろう。再構築シリンダ12からの信号は、像処理、像分析、および/またはコンピュータ・トモグラフィ像再構築技術を使用して、対象となる細胞および他の物体に関する2次元または3次元の情報を提供するように、直接分析される、または処理されることが可能である。
【0046】
ここで図3を参照すると、対象物体1を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システムにおいて使用される再構築シリンダ12A内のシステム照射ジオメトリが概略的に示される。再構築シリンダ12Aは、複数の平行放射ビーム36で対象物体1を照射する平行光線ビーム放射源35を含む。外部管32が、光学平坦入力表面60および凹形出力表面29を有し、凹形外表面29は、外部管32から放出される放射61を、対象物体1を通過した後発散させる。物体包含管2が外部管32内に配置され、対象物体1は、物体包含管2の内部に保持される。
【0047】
この図では2重矢印として概略的に示されるモータ34が、対象物体1の様々なビューを提示するために、物体包含管2を回転させるように結合される。検出器アレイ39が、凹形外表面29から放出放射61を受け取るために配置される。一実施形態では、平行光線ビーム放射源35は、レーザを備える。他の例示的な実施形態では、レーザは、電磁スペクトルの可視光部分の放射を放出するように選択されることが可能である。他の例示的な実施形態では、レーザは、電磁スペクトルの紫外線部分の放射を放出するように選択されることが可能である。検出器アレイ39は、固体状態センサ、電荷結合素子(CCD)センサ、相補型金属酸化物半導体(CMOS)センサ、および時間遅延積分センサからなる群から選択されるセンサを備えることが有利である可能性がある。
【0048】
本発明の他の実施形態では、撮像される細胞または他の物体が、流れ管、毛細管、線形容器、または混入管において提示される。平行ビーム光学トモグラフィ・システムの一実施形態では、対象物体1は、核30を有する人の細胞を備える。細胞は、細胞下の特徴または成分を含むことも可能である。少なくとも1つの蛍光分子プローブまたは吸収分子プローブ31が、1つまたは複数の細胞成分に結合されることが可能である。
【0049】
流れ管、毛細管、線形容器、または混入管などの物体包含管2は、外部管32の内部においてほぼ同心状に配置され、外部管32は、ほぼ矩形の外部断面を有し、矩形または円形の内部断面を有することが可能である。外部管32の他の外部断面ジオメトリが可能である。物体包含管2の湾曲表面は、投影システムにおいて望ましくない可能性がある集束効果を生成する円筒レンズとして作用する。本開示の利益を有する当業者なら、物体包含管2による光子の屈曲は、源と外部管32との間の空間37および管32と検出器表面39との間の空間33が、物体包含管2の屈折率と整合する屈折率を有する材料で充填される場合、大きく低減されることができることを理解するであろう。さらに、管は、空間充填材料に光学的に結合されることができる。そのような光学結合は、たとえば、油またはゲルで達成されることが可能である。油など、空間33の屈折率整合流体は、たとえば、細胞または他の顕微的物体が包含される管2と外部管32との間の空間を完全に充填するように、ポート38を経て導入されることが有利である可能性がある。屈折率整合流体、管2および32の両方、ならびに撮像される細胞を囲む任意のゲルまたは流動液体媒体は、同一またはほぼ同一の屈折率を有する。管2の内部に包含される物体は、軸運動および回転運動の両方がコンピュータ制御される状態で、屈折率整合流体および外部管32の内部において回転および/または並進されることが可能である。
【0050】
動作時、レーザまたは他の光源35が、平行照射ビーム36を生成し、このビームは、外部管32に当たり、随意選択で、屈折率整合結合要素37によって送達される。散乱がない場合、光は、管2および32の両方を通って平行光線経路を横断する。光路のすべての材料の屈折率が整合されているので、撮像される容積内にある屈折率整合流体および物体空間を横断する光線は、平行である。管2および32は、照射波長に関して透過性またはほぼ透過性の材料を備える。管2および32の両方とも、融合シリカ、ガラス、または他の同様の光学材料を備えることが可能である。
【0051】
外部矩形間32の出口面29は、1つの考慮される実施形態では、融合シリカまたは他の光学材料における円形対称研磨陥凹またはへこみとすることが可能である発散光学機器または拡大光学機器を備えることが有利である可能性がある。へこみは、平凹レンズとして作用し、光線経路61を出口表面29において発散させる。同じ機能を実施するように設計された、多重線または他の等価な要素を含めて、そのようなへこみまたはあらゆる他の光学要素もしくは光学要素の組合わせは、本明細書では試験片後光学機器と呼ばれる。試験片後光学機器は、一般に、拡大光学機器を備える。
【0052】
既知の光学設計原理を使用して、試験片後光学機器の曲率半径は、望ましい低度の発散を外出光光線経路61に付与するように、決定および設計されることが可能である。発散の程度は、試験片後光学機器とTDI、CCD、CMOS、または他の像センサ39との間の距離と共に、投影像の倍率を決定する。必要な倍率は、投影像の望ましい空間分解能と検出器の画素サイズとの関係によって決定され、倍率は、画素サイズと投影の望ましい空間分解能との比の2倍よりはるかに大きいことが有利である。
【0053】
たとえば、本発明の1つの考慮される実施形態では、投影の望ましい空間分解能が0.5ミクロンであり、検出器の画素サイズが10ミクロンである場合、倍率は、40倍より著しく大きいことが有利である。この例では、倍率は、80倍、100倍、またはさらにそれを超えることが望ましい可能性がある。
【0054】
試験片後光学機器が外部管32の出口面29上にある円形対称研磨へこみであり、この試験片後光学機器が平凹発散レンズとして機能する、本発明の考慮される実施形態では、レンズの前部焦点面は無限遠にある。後部焦点面は存在しない。したがって、撮像される細胞または他の物体1を通過する際の照射の吸収に関する情報を含む拡大投影像または射影が、透過光強度のこの放出パターンをTDI、CCD、またはCMOS検出器、あるいは他のデジタル撮像検出器39において獲得することによって生成されることができる。検出器の光変換表面は、システムの光軸に垂直で、試験片後光学機器の下流にある任意の平面に配置されることができる。さらに、倍率は、検出器平面の配置によって選択されることができる。検出器平面が物体からさらに下流にあると、倍率は大きくなる。
【0055】
単一源−検出器対を有する図3および図4に概略的に示されるような本発明の実施形態では、細胞または他の顕微的物体の2次元または3次元のトモグラフィ撮像は、異なる視角から像を得ることによって実施される。物体包含管2が光軸に関して第1回転角度に静止して保持された状態で第1投影を得た後、物体包含管2は、2重矢印34によって示されるように、軸の回りに離散角度だけ回転されることが可能である。有用な軸が、図2ではZ軸として識別され、および/または図3および図4ではページから外に向いており、これは、細胞または他の物体1を光軸に関して第2回転角度に配向させるために、システムの光軸に垂直である。その後伝送された投影像が、物体包含管2の回転後に得られることが可能である。回転および撮像のプロセスは、物体包含管2が離散増分で反復して回転されることで、反復されることが可能である。細胞または他の物体1もしくはその一部の3次元像を生成するために、あるいは撮像物体内部における吸収パターンのスライスを示す2次元像を生成するために、十分な数の投影が得られるまで、2次元投影像が、各角度において記録される。
【0056】
3次元再構築は、既知の3次元像再構築アルゴリズムで、複数の2次元投影像を像処理することによって生成される。撮像物体を通る横断スライスの2次元像が、複数の投影から抽出されたデータの線を処理することによって生成され、データのこれらの線は、図1および図2に示されるように、X軸およびY軸の回転バージョンに平行に配向される。データの線は、一般に、検出器データの行と呼ばれる。検出された投影データの行から細胞または他の物体を通る軸横断スライスを再構築する能力は、多くの線が物体空間を通る各横断像平面に寄与する円錐ビームジオメトリと比較して、本発明において記述される方法の利点である。
【0057】
ここで図4を参照すると、本発明によって考慮される再構築シリンダ12B内のシステム照射ジオメトリの他の実施形態が概略的に示され、撮像される細胞または他の物体1は、流れ管または混入管2において提示されることが可能である。再構築シリンダ12Bは、複数の平行放射ビーム36で対象物体1を照射する平行光線ビーム放射源35を含む。外部管32Aが、光学平坦入力平面60および凸形出力表面28を有し、凸形外表面28は、外部管32Aから放出される放射を、対象物体1を通過した後集束させる。図3を参照して記述された上記の実施形態の場合のように、物体包含管2が、外部管32Aの内部に配置され、対象物体1は、物体包含管2の内部に保持され、またはそれを通って流れる。2重矢印によって概略的に示されるモータ34が、対象物体1の様々なビューを提供するように、物体包含管2を回転および/または併進させるために結合されることが有利である可能性がある。モータ34は、機械ステージまたは微細加工装置を備えることが可能である。ピンホール開口127が、凸レンズの焦点128に配置され、放出放射125の円錐ビームを生成するように構成される。上述されたように、検出器アレイ39が、ピンホール開口127から放出される放射125の円錐ビームを受け取るために配置される。1つの例示的な実施形態では、外部管32Aは、ポート38を有することが有利である可能性があり、物体包含管2の回りの空間33は、外部管32Aおよび物体包含管2と同じ屈折率を有する光学的油などの流体で充填される。
【0058】
ここで図4Aを参照すると、本発明によって考慮される再構築シリンダ12D内のシステム照射ジオメトリの他の代替実施形態が概略的に示され、撮像される細胞または他の物体1は、流れ管または混入管2において提示されることが可能である。再構築シリンダ12Dは、図4を参照して記述された上記の実施形態のすべての要素を含み、さらに光学要素126が追加される。光学要素126は、ピンホール開口127とセンサ・アレイ39との間に配置される平凹または他の発散光学機器もしくは拡大光学機器を備えることが有利である可能性がある。図4の場合のように、ピンホール開口127が、凸レンズ28の焦点128に配置され、放出放射125の円錐ビームを生成するように構成される。放出放射125は、平凹光学要素126によって受け取られ、それにより、放射ビーム225にさらに発散される。上述されたように、検出器アレイ39が、ピンホール開口127から放出放射225の円錐ビームを受け取るために配置される。
【0059】
図5は、本発明の他の実施形態によって考慮される、複数の源−拡大凹形光学機器対を有する照射ジオメトリおよび撮像サンプルの例示を概略的に示す。対象物体1を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システムが、図3を参照して上述された照射ジオメトリ、およびNを少なくとも2として、対象物体1を照射する複数の平行光線ビーム放射源1〜N35を一般に含む。複数の平行光線ビーム放射源1〜N35のそれぞれは、対象物体1に対して様々な視角において、複数の平行放射ビームを生成する。複数の平行光線ビーム放射源1〜N35のそれぞれは、レーザなど、個々の光源とすることが可能であり、または、図8を参照して以下で記述されるように、光が1つまたは複数の光ファイバあるいは光ファイバ束を通るように経路指定された少なくとも1つのレーザとすることが可能である。外部管41が、複数の光学平坦入力表面63および複数の対応する凹形出力表面65を有し、複数の対応する凹形出力表面65により、外部管41から放出される放射が、物体1の拡大投影像を生成するように、対象物体1を通過した後発散される。代替として、図3を参照して上述されたように、試験片後光学機器は、レンズ多重線または他の等価物を含めて、任意の拡大光学要素または要素の組合わせを備えることが可能である。
【0060】
本明細書において記述される他の例と同様に、物体包含管2が、外部管41の内部に配置され、対象物体1は、物体包含管2の内部に保持され、複数の検出器アレイ1〜N39が、放出放射36を受け取るために配置される。複数の検出器アレイ1〜N39のそれぞれが、複数の凹形出力表面65の1つまたは複数から放出放射36を受け取るために配置される。
【0061】
図5Aは、本発明の実施形態によって考慮される、複数の源−拡大凸形光学機器対を有する照射ジオメトリおよび撮像サンプルの他の例示を概略的に示す。図5Aは、図5とほぼ同様に構築されるが、外部管41Aが、複数の光学平坦入力表面66および複数の対応する凸形表面67を有する点が異なる。複数の対応する凸形出力表面67は、外部管41Aから放出される放射68を、対象物体1を通過した後集束させる。物体包含管2が、外部管41Aの内部に配置され、対象物体1は、物体包含管2の内部に保持される。複数のピンホール開口127が、凸形出力表面67のそれぞれの焦点69に配置され、複数のピンホール開口127のそれぞれは、放出円錐ビーム70を生成するように、複数の対応する凸形出力表面67の1つから放射を受け取る。
【0062】
複数の検出器アレイ1〜N39が、円錐ビーム70を受け取るために配置される。複数の検出器アレイ1〜N39のそれぞれは、上述されたように構築され、複数のピンホール127の1つまたは複数から放出放射を受け取るために配置される。
【0063】
図6を参照すると、本発明の実施形態によって考慮される、再構築シリンダ12Cの有用な設計が示される。この図では、点源27のリングが、物体包含管2の回りに配置され、像センサ25のリングが、点源27を含む面より上に位置する面、点源27を含む面に位置する面、または点源27を含む面より下に位置する面に配置される。4つの点源および4つのセンサのみが図に示されているが、源および像センサのリングは、撮像物体のトモグラフィ再構築を可能にするのに十分である、より多くの数を備えることが有利である可能性があることが理解されるであろう。像センサは、点源の面より下または上、もしくは点源の面にあることができる。点源27および像センサ25を別々の面に配置することによって、シリンダの対向側面上の点源は、他の照射ビームと物理的に干渉しない。点源のそれぞれは、図3、4、4A、5、および5Aを参照して上述されたように、撮像物体を通過した後に拡大されることが可能である平行光線ビーム135を生成することが有利である可能性がある。
【0064】
再構築シリンダを通って移動する過程中、細胞1は、少なくとも1つの光子点源を通過する。本発明の中心的な特徴は、選択可能な波長のいくつかの光子点源27が、物体包含管の回りに同心状に配置されることである。光子点源は、光スペクトルの選択可能な部分に鋭敏である対向するCCD、CMOS、TDI、または他の像センサ25と関連して動作し、それにより、細胞1を透過した光の投影21を得ることが可能になる。このようにして、1セットの投影光線135が生成されることができ、投影光線は、点源を個々の感知要素に接続する直線として記述されることができる。特定の投影光線に沿って点源を出る光子の数と特定の感知要素において受け取られる光子の数との差は、投影光線経路に沿った細胞および物体包含管2の他の内容物との相互作用のために失われた、または減衰された光子の数に関係する。
【0065】
しかし、光の散乱、光子のエネルギー・シフト、不完全なジオメトリ、および不良な視準から、状況が複雑になる可能性があり、複数の点源が同時にエネルギーを加えられるとき、異なる源からの光子が、特定の感知要素に到達する可能性がある。たとえば、上述された点源および対向検出器のパターンについてジオメトリを賢明に選択し、複数の点源の作動およびセンサ・アレイの読取りを適切に時間調整または多重化することによって、再構築シリンダを慎重に構築することにより、これらの問題による光子の汚染を最小限に抑えることができる。
【0066】
光子の汚染は、たとえば細胞が提示されないなど、システムの較正によって部分的に相殺されることができる。すなわち、各光源が、順次照射されることが可能であり、センサのそれぞれに対する効果を測定して、それにより、システムを正常化するために使用されるオフセット・データを提供することができる。追加の較正工程が、たとえば、光学特性が既知であり、かつ細胞撮像の対象となる密度範囲に及ぶ、ラテックス・ポリマー・ビーズまたは他の微小球または偏円長球の撮像を必要とする可能性がある。
【0067】
ここで図7を参照すると、TDI像センサの動作を示す流れ図の例50が概略的に示される。細胞の像要素に対応する電荷が、像と同期して、TDIセンサの画素要素51の列を下方に移送される。電荷の移送は、列からの累積電荷がセンサ26の底部レジスタにおいて読み取られるまで、順次行われる。
【0068】
本発明によって考慮される光学トモグラフィ・システムの一実施形態では、複数のTDIセンサ25が、z軸に沿った細胞運動20の方向に平行である線移送52の方向を各センサが有するように配向される。TDI像センサの線移送率は、コンピュータ13からのタイミング信号またはクロッキング信号によって、細胞の速度に同期される。
【0069】
図7の流れ図は、移動細胞1、および時間線34に沿った様々な時間におけるTDIセンサ25に対する位置を示す。時間=0において、細胞1は、TDIセンサ25のすぐ上にあり、像は感知されない。時間=1において、細胞1は、TDIセンサ25によって部分的に撮像される。細胞1の射影51が、1度に1つの線、撮像される。各像線に対応する電荷22が、時間=0から時間=5までTDI像センサを下方に像線の移動と同期して、センサ画素要素23の次の線に移送される。このようにして、各画素に対応する電荷が、時間=5に底部レジスタ26において読み取られるまで、TDI検出器25の各列24を下方に累積する。
【0070】
TDIセンサは、線移送52の方向がz軸に沿った細胞運動20の方向と平行であるように、配向される。TDI像センサ線移送率は、細胞の速度に同期される。TDI像センサの線またはステージの数に応じて、追加の光生成電荷が累積され、信号は、ブーストされる(たとえば、デルサIL−E2センサなどの96ステージTDIセンサでは最高で96倍)。
【0071】
光源
ここで図8を参照すると、本発明の実施形態によって考慮される平行光線ビーム光源の例示が、概略的に示される。この例では、平行光線ビーム光源は、光ファイバ110に結合されたレーザ105を含む。光ファイバ110は、個々のファイバまたは光ファイバ束もしくは等価物を備えることが可能である。動作時、複数の光ファイバ110は、レーザ・ビーム107を受取り、平行放射ビーム36を、流れ管または毛細管を囲む源位置に送達する。このようにして、たとえば上記の図5および図5Aを参照して記述されたような複数の光源システムに必要なレーザの数は、単一レーザからの光ビームをいくつかの光ファイバを通るように経路指定することによって低減されることが有利である可能性がある。レンズおよび/またはミラーなどの光学要素が、光ファイバ110の入力または出力、もしくはその両方において組み込まれることが可能である。
【0072】
動作時、各レーザ・ビームの直径は、数ミリメートルの2分の1の大きさにあることが可能であり、それにより、単一レーザが、各レーザ源から、約30ミクロンから100ミクロンのファイバにわたる、開口を有する多くの光ファイバを結合することが可能になる。
【0073】
各源は、同じ一般的な特性を有することが可能であり、好ましくは、
・小さい円形点源を近似することが可能である、
・レーザ、レーザ・ダイオード、または発光ダイオードとすることが可能である、
・既知のスペクトル定数を有するブライトとすることが可能である、
・源から放出される光子は、すべての光子光線が平行であるペンシル・ビームなど、既知のジオメトリのビームを形成することが可能である。
各源は、1つの投影角度についてデータを創出する。例示的なデータ収集ジオメトリでは、軸が物体包含管の中心軸であるらせんに沿って構成される複数の源が、細胞がモジュールを通って移動する際に、複数の投影角度からデータを創出する。センサのジオメトリに応じて、いくつかの点源が、投影がセンサにおいて重複しないような角度間隔で、同じ周上に配置されることができる。源の望ましい数は、各平面再構築(x−y面)または容積再構築内において必要とされる分解能の関数である。さらに、源の波長は、様々なダイオードまたは他のレーザを使用することによって、あるいは水銀またはキセノンのアーク灯など、白色源または他の広帯域源の帯域通過ろ過によって、選択可能である。光源点を創出するために使用することができるいくつかの選択肢があり、以下の通りである:
・レーザまたはレーザ・ダイオード、
・レーザ−ファイバ束の組合わせ、
・レーザまたは他の高強度光子源の前にある開口、
・ピンホールの入口側および出口側の両方の上において光子を集束させる表面プラズモンを使用する開口、
・小さい断面を有する光ファイバ、
・光子源の前にある短焦点距離からの仮想点源、
・蛍光体表面上の点を照射する電子ビーム(CRTの形態)、
・上記の様々な組合わせ。
【0074】
光の発散ビームを使用するジオメトリは、点源が対象物体1(たとえば、細胞)に近くなると、源により近い物体によって張られるより広い幾何学的角度のために、倍率が高くなるようなものである。簡単な投影システムの倍率は、ほぼ、M=(A+B)/A、Aは点源と物体(細胞)との距離、Bは物体と検出器との距離、である。反対に、必要な分解能が、システムの設計前に既知である場合、ジオメトリは、その特定の分解能について最適化されることができる。背景について、当業者は、ブラス(Blass),M、編集長、Handbook of Optics:Fiber Optics and Nonlinear Optics、第2版、Vol.IV、Mcgraw−Hill、2001年を参照されたい。
【0075】
ここで図9を参照すると、本発明の実施形態によって考慮される、細胞などの流れる物体1を包含する流れ管2を囲む再構築シリンダ12Eの例が概略的に示される。再構築シリンダ12Eが、たとえば、所定のらせんピッチで配置される複数の平行光線ビーム源72を含むらせん70を含む。感知要素39が、点源からの光を、細胞および他の対象物体1を通過して、図3、4、4A、5、および5Aを参照して上述された試験片後光学要素によって拡大された後、受け取るように配置される。
【0076】
複数の平行光線ビーム源72の構成はらせんであるが、本発明によって考慮される再構築シリンダにおいて使用される平行光線ビーム源のアレイが、電子機器の速度、細胞の速度、およびセンサ(検出器)において重複しない投影角度を達成するジオメトリに部分的に応じて、広範なジオメトリ・パターンを取ることが可能である。
【0077】
たとえば、図10を参照すると、物体包含管2を通ってZ軸に沿って構成された一連の部分周囲74を含む再構築シリンダ12Fが示され、各部分周囲74は、2つ以上の源−検出器対を含むことが可能である。
【0078】
固定光点源72は、管の周上に取り付けられた対向検出器39と関連して、細胞全体が源を通過して流れる際に、細胞全体を通る複数の投影角度をサンプリングすることができる。光源ならびに減衰透過されたおよび/または散乱されたおよび/または放出された光の放出または読取り、もしくはその両方を時間調整することによって、各検出信号は、流れる細胞のz方向の軸に沿った特定の既知の位置と一致する。このようにして、同期して放出する、または検出される光源に垂直な既知の軸に沿って既知の速度で流れる細胞が、x−y平面において2Dスライスを形成するように、再構築されることができる細胞を通る投影で光学的にセクション化されることができる。スライスを順次積み重ねる、または数学的に組み合わせることによって、細胞の3Dピクチャが出現する。また、たとえば細胞の3Dピクチャを創出するためにせん方式で、再構築することができるデータを生成するように、細胞の運動と流れ軸の回りの光源(または複数の源)の位置決めとを組み合わせることが可能である。3次元再構築は、線形(1D)投影から、または平面(2D)投影から直接、再構築された連続平面像を積み重ねることによって実施することができる。細胞の3Dピクチャは、診断情報を提供する細胞下構造ならびにタグ付き分子プローブの位置および量の定量的な尺度をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態によって考慮される、平行ビーム・フロー光学トモグラフィ・システムの例示を示す概略図である。
【図2】本発明の実施形態によって考慮される、可変モーション平行ビーム光学トモグラフィ・システムの例示を示す概略図である。
【図3】本発明の一例の実施形態によって考慮される単一源拡大凹形光学機器対を含む、システム照射ジオメトリの例示を示す概略図である。
【図4】本発明の代替実施形態によって考慮される単一源拡大凸形光学機器対を含む、システム照射ジオメトリの例示を示す概略図である。
【図4A】本発明の他の代替実施形態によって考慮される単一源拡大凸形光学機器対を含む、システム照射ジオメトリの例示を示す概略図である。
【図5】本発明の実施形態によって考慮される、複数の像拡大凹形光学機器対を有する照射ジオメトリおよび撮像サンプルの例示を示す概略図である。
【図5A】本発明の実施形態によって考慮される、複数の源拡大凸形光学機器対を有する照射ジオメトリおよび撮像サンプルの他の例示を示す概略図である。
【図6】本発明の実施形態によって考慮される、再構築シリンダの例示を示す非常に概略的な図である。
【図7】本発明の実施形態によって考慮される、TDI像センサの動作を概略的に示す例示的な流れ図である。
【図8】本発明の実施形態によって考慮される、平行光線ビーム光源システムの例示を示す概略図である。
【図9】本発明の実施形態によって考慮される、細胞などの流れる物体を含む流れ管を囲む再構築シリンダの例の概略図である。
【図10】各部分周囲が2つ以上の源−検出器対を含むことが可能である、管包含物体を通るZ軸に沿って構成された一連の部分周囲を含む再構築シリンダの例を示す概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物体(1)を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)であって、
前記対象物体を複数の平行放射ビーム(36)で照射する平行光線ビーム放射源(35)と、
前記対象物体(1)が、物体包含管(2)から放出放射を生成するために前記複数の平行放射ビーム(36)によって照射されるように、物体包含管(2)の内部に保持される、物体包含管(2)と、
前記放出放射(68)を受け取るために配置される検出器アレイ(39)とを備える、平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項2】
前記対象物体(1)が、細胞を備える、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項3】
前記平行光線ビーム放射源(35)が、レーザ(105)を備える、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項4】
前記レーザ(105)が、電磁スペクトルの可視光部分の放射を放出する、請求項3に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項5】
前記レーザ(105)が、電磁スペクトルの紫外線部分の放射を放出する、請求項3に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項6】
前記対象物体(1)が、分子プローブ(31)を含む、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項7】
前記検出器アレイ(39)が、固体状態センサ、電荷結合素子センサ、相補型金属酸化物半導体センサ、および時間遅延積分センサからなる群から選択される検出器アレイ(39)を備える、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項8】
前記物体包含管(2)が、前記対象物体(1)の様々なビューを提示するために、前記物体包含管(2)を回転させる機械ステージまたは微細加工装置(34)に結合される、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項9】
前記物体包含管(2)が、光学平坦入力表面および凹形出力表面(29)を有する外部管(32)の内部にあり、前記凹形外表面または平凹レンズが、前記外部管(32)から放出される放射を、前記対象物体(1)を通過した後発散させる、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項10】
前記外部管(32)が、前記外部管(32)および前記物体包含管(2)と同じ屈折率を有する光学的油で前記物体包含管(2)の回りの空間を充填するためのポートと連絡する前記物体包含管(2)の回りの空間をさらに備える、請求項9に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項11】
対象物体(1)を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)であって、
前記対象物体(1)を複数の平行放射ビーム(36)で照射するための平行光線ビーム放射源(35)と、
光学的平坦入力表面および凸形出力表面もしくは凸レンズを有する外部管(41A)であって、前記凸形出力表面または凸レンズが、外部管(41A)から放出される放射を、前記対象物体(1)を通過した後集束させる、外部管(41A)と、
前記外部管(41A)の内部に配置された物体包含管(2)であって、前記対象物体(1)が物体包含管(2)の内部に保持される、物体包含管(2)と、
前記対象物体(1)の様々なビューを提示するために、前記物体包含管(2)を回転させるように結合される機械ステージまたは微細加工装置(34)と、
前記凸レンズの焦点に配置され、かつ放出放射の円錐ビームを生成するように構成されるピンホール開口と、
前記ピンホール開口から放出放射の前記円錐ビームを受け取るために配置される検出器アレイ(39)とを備える、平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項12】
前記対象物体(1)が、細胞を備える、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項13】
前記平行光線ビーム放射源(35)が、レーザ(105)を備える、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項14】
前記レーザ(105)が、電磁スペクトルの可視光部分の放射を放出する、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項15】
前記レーザ(105)が、電磁スペクトルの紫外線部分の放射を放出する、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項16】
前記外部管(41A)が、ポートをさらに備え、前記物体包含管(2)の回りの空間が、前記外部官(41A)および物体包含管(2)と同じ屈折率を有する光学的油で充填される、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項17】
前記対象物体(1)が、分子プローブ(31)を含む、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項18】
前記検出器アレイ(39)が、固体状態センサ、電荷結合素子センサ、相補型金属酸化物半導体センサ、および時間遅延積分センサからなる群から選択される検出器アレイ(39)を備える、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項19】
前記ピンホール開口と前記検出器アレイ(39)との間に配置された平凹レンズ、または他の発散光学機器もしくは拡大光学機器をさらに備える、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項20】
対象物体(1)を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)であって、
前記対象物体(1)を照射する複数の平行光線ビーム放射源(35)であって、平行光線ビーム放射源(35)のそれぞれが、前記対象物体(1)に関して様々な視角において複数の平行放射光線経路を生成する、平行光線ビーム放射源(35)と、
複数の光学的平坦入力表面および複数の対応する凹形出力表面(65)または凹レンズを有する外部管(41)であって、前記複数の対応する凹形出力表面(65)または凹形レンズが、外部管(41)から放出される放射を、前記対象物体(1)を通過した後発散させる、外部管(41)と、
前記外部管(41)の内部に配置される物体包含管(2)であって、前記対象物体(1)が物体包含管(2)の内部に保持される、物体包含管(2)と、
それぞれが、前記複数の凹形出力表面(65)の1つまたは複数から前記放出放射(68)を受け取るために配置される、複数の検出器アレイ(39)とを備える、平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項21】
前記物体包含管(2)が、前記物体包含管(2)の運動機構を組み込む、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項22】
前記対象物体(1)が、細胞を備える、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項23】
前記複数の平行ビーム放射源(35)が、複数のレーザ(105)を備える、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項24】
前記複数のレーザ(105)が、電磁スペクトルの可視光部分の放射を放出する、請求項23に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項25】
前記複数のレーザ(105)が、電磁スペクトルの紫外線部分の放射を放出する、請求項23に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項26】
前記外部管(41)が、ポートをさらに備え、前記対象包含管(2)の回りの空間が、前記外部官(41)および前記物体包含管(2)と同じ屈折率を有する光学的油で充填される、請求項23に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項27】
前記対象物体(1)が、分子プローブ(31)を含む、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項28】
前記複数の検出器アレイ(39)が、固体状態センサ、電荷結合素子センサ、相補型金属酸化物半導体センサ、および時間遅延積分センサからなる群から選択される検出器アレイ(39)を備える、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項29】
前記複数の平行光線ビーム放射源(35)が、少なくとも1つのレーザ(105)に結合された複数の光ファイバ(110)または光ファイバ束を備える、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項30】
対象物体(1)を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)であって、
前記対象物体(1)を照射する複数の平行光線ビーム放射源(35)であって、複数の平行光線ビーム放射源(35)のそれぞれが、前記対象物体(1)の様々な視角において複数の平行放射光線を生成する、複数の平行光線ビーム放射源(35)と、
複数の光学的平坦入力表面および複数の対応する凸形出力表面(67)または凸レンズを有する外部管(41A)であって、前記複数の対応する凸形出力表面(67)または凸レンズが、外部管(41A)から放出される放射を、前記対象物体(1)を通過した後に集束させる、外部管(41A)と、
前記外部管(41A)の内部に配置された物体包含管(2)であって、前記対象物体(1)が物体包含管(2)の内部に保持される、物体包含管(2)と、
それぞれが、放出円錐ビームを生成するように、前記複数の対応する凸形出力表面(67)またはレンズの1つから放射を受け取る、複数のピンホール開口と、
それぞれが、前記複数のピンホール開口の1つから前記放出放射(68)を受け取るために配置される、複数の検出器アレイ(39)とを備える、平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項31】
前記管の運動機構を組み込むことが可能である、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項32】
前記対象物体(1)が、人の細胞を備える、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項33】
前記複数の平行光線ビーム放射源(35)が、複数のレーザ(105)を備える、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項34】
前記複数のレーザ(105)が、電磁スペクトルの可視光部分の放射を放出する、請求項33に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項35】
前記複数のレーザ(105)が、電磁スペクトルの紫外線部分の放射を放出する、請求項33に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項36】
前記複数の平行光線ビーム放射源(35)が、少なくとも1つのレーザ(105)に結合された複数の光ファイバ(110)または光ファイバ束を備える、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項37】
前記外部管(41A)が、ポートをさらに備え、前記物体包含管(2)の回りの空間が、前記外部管および前記物体包含管(2)と同じ屈折率を有する光学的油で充填される、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項38】
前記対象物体(1)が、分子プローブ(31)を含む、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項39】
前記複数の検出器アレイ(39)が、固体状態センサ、電荷結合素子センサ、相補型金属酸化物半導体センサ、および時間遅延積分センサからなる群から選択される検出器アレイ(39)を備える、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項40】
前記複数のピンホール開口と前記複数の検出器センサ・アレイとの間に複数の光学要素をさらに備える、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項41】
前記複数の光学要素が、平凹レンズ、拡大光学要素、および発散光学要素からなる群から選択される、請求項40に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項42】
対象物体(1)を3次元再構築する方法であって、
対象物体を線形容器に実装する工程と、
前記対象物体(1)を少なくとも1つの平行光線ビーム放射源(35)で照射する工程と、
時間遅延積分(TDI)像センサで少なくとも1つの投影像を生成し、線移送率が、前記物体の並進率に同期される工程とを含む、方法。
【請求項43】
前記対象物体(1)が、細胞または細胞核である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
再構築シリンダ設計を使用して対象物体(1)を3次元再構築する方法であって、点源の面およびセンサの面が、平行かつ同心状で、一方が他方の上にあり、前記再構築シリンダが、サンプルの周上に源および検出器の構成を有し、
(a)対象物体を一定速度の流れストリームに注入する工程と、
(b)前記対象物体(1)を複数の平行光投影ビームで照射する工程と、
(c)各物体が前記再構築シリンダを通って流れる際に、各物体について複数の角度において1セットの投影象を生成する工程とを含む、方法。
【請求項45】
前記再構築シリンダが、センサの関連付けられた面を有する点源の2つ以上の面を有し、源および関連付けられたセンサの各面が、異なる透視画を得るために、先行面から径方向にずれている、請求項40に記載の方法。
【請求項46】
一方が他方の上にある、点源の少なくとも1つの面と、点源の前記少なくとも1つの面に対して平行かつ同心状であるセンサの少なくとも1つの面とを含み、かつ少なくとも1つの対象物体(1)を含む線形容器においてサンプルの周上に構成される再構築シリンダを使用して、対象物体(1)を3次元再構築する方法であって、
(a)前記少なくとも1つの対象物体(1)を線形容器に注入する工程と、
(b)前記少なくとも1つの対象物体(1)を複数の平行光学投影ビームで照射する工程と、
(c)選択された対象物体(1)が、前記複数の光学投影ビームの領域内に配置されるまで、前記線形容器を並進させる工程と、
(d)必要に応じて前記選択された対象物体(1)を中心に配置する工程と、
(e)複数の角度において前記選択された対象物体(1)から1セットの投影象を生成する工程と、
(f)前記選択された対象物体(1)が走査されるまで、前記工程(b)から(e)を繰り返す工程とを含む、方法。
【請求項47】
前記再構築シリンダが、関連付けられたセンサの面を有する点源の2つ以上の面を有し、点源および関連付けられたセンサの各面が、異なる透視画を得るために、互いに径方向にずれている、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
複数の角度において1セットの投影象を生成する前記工程が、前記センサ・アレイによって得られた前記データのサブセットから再構築された撮像物体により、個々の軸横断像を選択する工程をさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記平行光線ビーム放射源(35)が、レーザ(105)と、
レーザ・ファイバ束の組合わせと、
レーザ(105)または他の高強度光子源の前にある開口と、
前記ピンホールの入り口側および出口側の両方において光子の表面プラズモン集束を使用する開口と、
小断面を有する光ファイバと、
光子源の前にある短焦点距離からの仮想点源と、
蛍光体表面上の点を照射する電子ビーム、および上述された要素の組合わせとからなる群から選択される、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項50】
前記物体包含管(2)が、流れ管を備え、再構築シリンダが、前記物体包含管(2)の回りに配置され、前記再構築シリンダが、対象物体を照射するための、対象物体を含むサンプルの周上のジオメトリ構成にある複数の平行光線ビーム光源を有し、前記再構築シリンダが、照射された対象物体から放出を受け取るために配置された検出器をさらに含む、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項51】
各対象物体(1)が、流れ速度を有し、前記ジオメトリ構成が、z軸の回りに構成された一連の部分周囲からなる群からの構成を備え、各部分周囲が、2つ以上の源−検出器対と、前記流れ速度の関数であるピッチを有するらせんとを含むことが可能である、請求項50に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項52】
前記物体包含管(2)が、流れ管を備え、再構築シリンダが、前記物体包含管(2)の回りに配置され、前記再構築シリンダが、対象物体を照射するための、対象物体を含むサンプルの周上のジオメトリ構成にある複数の平行光線ビーム光源を有し、前記再構築シリンダが、照射された対象物体から放出を受け取るために配置された検出器をさらに含む、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項53】
前記物体包含管(2)が、流れ管を備え、再構築シリンダが、前記物体包含管(2)の回りに配置され、前記再構築シリンダが、対象物体を照射するための、対象物体を含むサンプルの周上のジオメトリ構成にある複数の平行光線ビーム光源を有し、前記再構築シリンダが、照射された対象物体から放出を受け取るために配置される検出器をさらに含む、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項54】
各対象物体(1)が、流れ速度を有し、前記幾何学的構成が、z軸に沿って構成された一連の部分周囲からなる群からの構成を備え、各部分周囲が、2つ以上の源−検出器対と、前記流れ速度の関数であるピッチを有するらせんとを含むことが可能である、請求項53に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項55】
前記物体包含管(2)が、流れ管を備え、再構築シリンダが、前記物体包含管(2)の回りに配置され、前記再構築シリンダが、対象物体を照射するための、対象物体を含むサンプルの周上のジオメトリ構成にある複数の平行光線ビーム光源を有し、前記再構築シリンダが、照射された対象物体から放出を受け取るために配置される検出器をさらに含む、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項56】
各対象物体(1)が、流れ速度を有し、前記幾何学的構成が、z軸に沿って構成された一連の部分周囲からなる群からの構成を備え、各部分周囲が、2つ以上の源−検出器対と、前記流れ速度の関数であるピッチを有するらせんとを含むことが可能である、請求項55に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項1】
対象物体(1)を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)であって、
前記対象物体を複数の平行放射ビーム(36)で照射する平行光線ビーム放射源(35)と、
前記対象物体(1)が、物体包含管(2)から放出放射を生成するために前記複数の平行放射ビーム(36)によって照射されるように、物体包含管(2)の内部に保持される、物体包含管(2)と、
前記放出放射(68)を受け取るために配置される検出器アレイ(39)とを備える、平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項2】
前記対象物体(1)が、細胞を備える、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項3】
前記平行光線ビーム放射源(35)が、レーザ(105)を備える、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項4】
前記レーザ(105)が、電磁スペクトルの可視光部分の放射を放出する、請求項3に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項5】
前記レーザ(105)が、電磁スペクトルの紫外線部分の放射を放出する、請求項3に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項6】
前記対象物体(1)が、分子プローブ(31)を含む、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項7】
前記検出器アレイ(39)が、固体状態センサ、電荷結合素子センサ、相補型金属酸化物半導体センサ、および時間遅延積分センサからなる群から選択される検出器アレイ(39)を備える、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項8】
前記物体包含管(2)が、前記対象物体(1)の様々なビューを提示するために、前記物体包含管(2)を回転させる機械ステージまたは微細加工装置(34)に結合される、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項9】
前記物体包含管(2)が、光学平坦入力表面および凹形出力表面(29)を有する外部管(32)の内部にあり、前記凹形外表面または平凹レンズが、前記外部管(32)から放出される放射を、前記対象物体(1)を通過した後発散させる、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項10】
前記外部管(32)が、前記外部管(32)および前記物体包含管(2)と同じ屈折率を有する光学的油で前記物体包含管(2)の回りの空間を充填するためのポートと連絡する前記物体包含管(2)の回りの空間をさらに備える、請求項9に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項11】
対象物体(1)を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)であって、
前記対象物体(1)を複数の平行放射ビーム(36)で照射するための平行光線ビーム放射源(35)と、
光学的平坦入力表面および凸形出力表面もしくは凸レンズを有する外部管(41A)であって、前記凸形出力表面または凸レンズが、外部管(41A)から放出される放射を、前記対象物体(1)を通過した後集束させる、外部管(41A)と、
前記外部管(41A)の内部に配置された物体包含管(2)であって、前記対象物体(1)が物体包含管(2)の内部に保持される、物体包含管(2)と、
前記対象物体(1)の様々なビューを提示するために、前記物体包含管(2)を回転させるように結合される機械ステージまたは微細加工装置(34)と、
前記凸レンズの焦点に配置され、かつ放出放射の円錐ビームを生成するように構成されるピンホール開口と、
前記ピンホール開口から放出放射の前記円錐ビームを受け取るために配置される検出器アレイ(39)とを備える、平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項12】
前記対象物体(1)が、細胞を備える、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項13】
前記平行光線ビーム放射源(35)が、レーザ(105)を備える、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項14】
前記レーザ(105)が、電磁スペクトルの可視光部分の放射を放出する、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項15】
前記レーザ(105)が、電磁スペクトルの紫外線部分の放射を放出する、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項16】
前記外部管(41A)が、ポートをさらに備え、前記物体包含管(2)の回りの空間が、前記外部官(41A)および物体包含管(2)と同じ屈折率を有する光学的油で充填される、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項17】
前記対象物体(1)が、分子プローブ(31)を含む、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項18】
前記検出器アレイ(39)が、固体状態センサ、電荷結合素子センサ、相補型金属酸化物半導体センサ、および時間遅延積分センサからなる群から選択される検出器アレイ(39)を備える、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項19】
前記ピンホール開口と前記検出器アレイ(39)との間に配置された平凹レンズ、または他の発散光学機器もしくは拡大光学機器をさらに備える、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項20】
対象物体(1)を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)であって、
前記対象物体(1)を照射する複数の平行光線ビーム放射源(35)であって、平行光線ビーム放射源(35)のそれぞれが、前記対象物体(1)に関して様々な視角において複数の平行放射光線経路を生成する、平行光線ビーム放射源(35)と、
複数の光学的平坦入力表面および複数の対応する凹形出力表面(65)または凹レンズを有する外部管(41)であって、前記複数の対応する凹形出力表面(65)または凹形レンズが、外部管(41)から放出される放射を、前記対象物体(1)を通過した後発散させる、外部管(41)と、
前記外部管(41)の内部に配置される物体包含管(2)であって、前記対象物体(1)が物体包含管(2)の内部に保持される、物体包含管(2)と、
それぞれが、前記複数の凹形出力表面(65)の1つまたは複数から前記放出放射(68)を受け取るために配置される、複数の検出器アレイ(39)とを備える、平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項21】
前記物体包含管(2)が、前記物体包含管(2)の運動機構を組み込む、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項22】
前記対象物体(1)が、細胞を備える、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項23】
前記複数の平行ビーム放射源(35)が、複数のレーザ(105)を備える、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項24】
前記複数のレーザ(105)が、電磁スペクトルの可視光部分の放射を放出する、請求項23に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項25】
前記複数のレーザ(105)が、電磁スペクトルの紫外線部分の放射を放出する、請求項23に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項26】
前記外部管(41)が、ポートをさらに備え、前記対象包含管(2)の回りの空間が、前記外部官(41)および前記物体包含管(2)と同じ屈折率を有する光学的油で充填される、請求項23に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項27】
前記対象物体(1)が、分子プローブ(31)を含む、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項28】
前記複数の検出器アレイ(39)が、固体状態センサ、電荷結合素子センサ、相補型金属酸化物半導体センサ、および時間遅延積分センサからなる群から選択される検出器アレイ(39)を備える、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項29】
前記複数の平行光線ビーム放射源(35)が、少なくとも1つのレーザ(105)に結合された複数の光ファイバ(110)または光ファイバ束を備える、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項30】
対象物体(1)を撮像する平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)であって、
前記対象物体(1)を照射する複数の平行光線ビーム放射源(35)であって、複数の平行光線ビーム放射源(35)のそれぞれが、前記対象物体(1)の様々な視角において複数の平行放射光線を生成する、複数の平行光線ビーム放射源(35)と、
複数の光学的平坦入力表面および複数の対応する凸形出力表面(67)または凸レンズを有する外部管(41A)であって、前記複数の対応する凸形出力表面(67)または凸レンズが、外部管(41A)から放出される放射を、前記対象物体(1)を通過した後に集束させる、外部管(41A)と、
前記外部管(41A)の内部に配置された物体包含管(2)であって、前記対象物体(1)が物体包含管(2)の内部に保持される、物体包含管(2)と、
それぞれが、放出円錐ビームを生成するように、前記複数の対応する凸形出力表面(67)またはレンズの1つから放射を受け取る、複数のピンホール開口と、
それぞれが、前記複数のピンホール開口の1つから前記放出放射(68)を受け取るために配置される、複数の検出器アレイ(39)とを備える、平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項31】
前記管の運動機構を組み込むことが可能である、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項32】
前記対象物体(1)が、人の細胞を備える、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項33】
前記複数の平行光線ビーム放射源(35)が、複数のレーザ(105)を備える、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項34】
前記複数のレーザ(105)が、電磁スペクトルの可視光部分の放射を放出する、請求項33に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項35】
前記複数のレーザ(105)が、電磁スペクトルの紫外線部分の放射を放出する、請求項33に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項36】
前記複数の平行光線ビーム放射源(35)が、少なくとも1つのレーザ(105)に結合された複数の光ファイバ(110)または光ファイバ束を備える、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項37】
前記外部管(41A)が、ポートをさらに備え、前記物体包含管(2)の回りの空間が、前記外部管および前記物体包含管(2)と同じ屈折率を有する光学的油で充填される、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項38】
前記対象物体(1)が、分子プローブ(31)を含む、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項39】
前記複数の検出器アレイ(39)が、固体状態センサ、電荷結合素子センサ、相補型金属酸化物半導体センサ、および時間遅延積分センサからなる群から選択される検出器アレイ(39)を備える、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項40】
前記複数のピンホール開口と前記複数の検出器センサ・アレイとの間に複数の光学要素をさらに備える、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項41】
前記複数の光学要素が、平凹レンズ、拡大光学要素、および発散光学要素からなる群から選択される、請求項40に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項42】
対象物体(1)を3次元再構築する方法であって、
対象物体を線形容器に実装する工程と、
前記対象物体(1)を少なくとも1つの平行光線ビーム放射源(35)で照射する工程と、
時間遅延積分(TDI)像センサで少なくとも1つの投影像を生成し、線移送率が、前記物体の並進率に同期される工程とを含む、方法。
【請求項43】
前記対象物体(1)が、細胞または細胞核である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
再構築シリンダ設計を使用して対象物体(1)を3次元再構築する方法であって、点源の面およびセンサの面が、平行かつ同心状で、一方が他方の上にあり、前記再構築シリンダが、サンプルの周上に源および検出器の構成を有し、
(a)対象物体を一定速度の流れストリームに注入する工程と、
(b)前記対象物体(1)を複数の平行光投影ビームで照射する工程と、
(c)各物体が前記再構築シリンダを通って流れる際に、各物体について複数の角度において1セットの投影象を生成する工程とを含む、方法。
【請求項45】
前記再構築シリンダが、センサの関連付けられた面を有する点源の2つ以上の面を有し、源および関連付けられたセンサの各面が、異なる透視画を得るために、先行面から径方向にずれている、請求項40に記載の方法。
【請求項46】
一方が他方の上にある、点源の少なくとも1つの面と、点源の前記少なくとも1つの面に対して平行かつ同心状であるセンサの少なくとも1つの面とを含み、かつ少なくとも1つの対象物体(1)を含む線形容器においてサンプルの周上に構成される再構築シリンダを使用して、対象物体(1)を3次元再構築する方法であって、
(a)前記少なくとも1つの対象物体(1)を線形容器に注入する工程と、
(b)前記少なくとも1つの対象物体(1)を複数の平行光学投影ビームで照射する工程と、
(c)選択された対象物体(1)が、前記複数の光学投影ビームの領域内に配置されるまで、前記線形容器を並進させる工程と、
(d)必要に応じて前記選択された対象物体(1)を中心に配置する工程と、
(e)複数の角度において前記選択された対象物体(1)から1セットの投影象を生成する工程と、
(f)前記選択された対象物体(1)が走査されるまで、前記工程(b)から(e)を繰り返す工程とを含む、方法。
【請求項47】
前記再構築シリンダが、関連付けられたセンサの面を有する点源の2つ以上の面を有し、点源および関連付けられたセンサの各面が、異なる透視画を得るために、互いに径方向にずれている、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
複数の角度において1セットの投影象を生成する前記工程が、前記センサ・アレイによって得られた前記データのサブセットから再構築された撮像物体により、個々の軸横断像を選択する工程をさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記平行光線ビーム放射源(35)が、レーザ(105)と、
レーザ・ファイバ束の組合わせと、
レーザ(105)または他の高強度光子源の前にある開口と、
前記ピンホールの入り口側および出口側の両方において光子の表面プラズモン集束を使用する開口と、
小断面を有する光ファイバと、
光子源の前にある短焦点距離からの仮想点源と、
蛍光体表面上の点を照射する電子ビーム、および上述された要素の組合わせとからなる群から選択される、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項50】
前記物体包含管(2)が、流れ管を備え、再構築シリンダが、前記物体包含管(2)の回りに配置され、前記再構築シリンダが、対象物体を照射するための、対象物体を含むサンプルの周上のジオメトリ構成にある複数の平行光線ビーム光源を有し、前記再構築シリンダが、照射された対象物体から放出を受け取るために配置された検出器をさらに含む、請求項1に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項51】
各対象物体(1)が、流れ速度を有し、前記ジオメトリ構成が、z軸の回りに構成された一連の部分周囲からなる群からの構成を備え、各部分周囲が、2つ以上の源−検出器対と、前記流れ速度の関数であるピッチを有するらせんとを含むことが可能である、請求項50に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項52】
前記物体包含管(2)が、流れ管を備え、再構築シリンダが、前記物体包含管(2)の回りに配置され、前記再構築シリンダが、対象物体を照射するための、対象物体を含むサンプルの周上のジオメトリ構成にある複数の平行光線ビーム光源を有し、前記再構築シリンダが、照射された対象物体から放出を受け取るために配置された検出器をさらに含む、請求項11に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項53】
前記物体包含管(2)が、流れ管を備え、再構築シリンダが、前記物体包含管(2)の回りに配置され、前記再構築シリンダが、対象物体を照射するための、対象物体を含むサンプルの周上のジオメトリ構成にある複数の平行光線ビーム光源を有し、前記再構築シリンダが、照射された対象物体から放出を受け取るために配置される検出器をさらに含む、請求項20に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項54】
各対象物体(1)が、流れ速度を有し、前記幾何学的構成が、z軸に沿って構成された一連の部分周囲からなる群からの構成を備え、各部分周囲が、2つ以上の源−検出器対と、前記流れ速度の関数であるピッチを有するらせんとを含むことが可能である、請求項53に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項55】
前記物体包含管(2)が、流れ管を備え、再構築シリンダが、前記物体包含管(2)の回りに配置され、前記再構築シリンダが、対象物体を照射するための、対象物体を含むサンプルの周上のジオメトリ構成にある複数の平行光線ビーム光源を有し、前記再構築シリンダが、照射された対象物体から放出を受け取るために配置される検出器をさらに含む、請求項30に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【請求項56】
各対象物体(1)が、流れ速度を有し、前記幾何学的構成が、z軸に沿って構成された一連の部分周囲からなる群からの構成を備え、各部分周囲が、2つ以上の源−検出器対と、前記流れ速度の関数であるピッチを有するらせんとを含むことが可能である、請求項55に記載の平行ビーム光学トモグラフィ・システム(4)。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2006−509197(P2006−509197A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−557300(P2004−557300)
【出願日】平成15年11月25日(2003.11.25)
【国際出願番号】PCT/US2003/037713
【国際公開番号】WO2004/051565
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(503351962)ヴィジョンゲイト,インコーポレーテッド (7)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年11月25日(2003.11.25)
【国際出願番号】PCT/US2003/037713
【国際公開番号】WO2004/051565
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(503351962)ヴィジョンゲイト,インコーポレーテッド (7)
【Fターム(参考)】
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