説明

広告媒体

【課題】 広告は宣伝する商品を公衆に認知させ、購入意欲を刺激するためのものであり、そのためできる限り目立つように工夫されている。例えば、大きくする、照明を付ける、動くものを付ける等である。しかしながら、単に大きくするだけでは、場所を取る割にはその広告内容までは認知しないことが多い。また、照明を付与するのも単にそれだけでは効果は小さく、ネオンのようにすると非常に高価である。そこで、簡単な装置で従来より大きな認知効果、即ち宣伝効果を発揮する広告媒体を提供する。
【解決手段】 レンチキュラーシートを設けた面によって多角柱を構成し、該多角柱をモーターによって回転させるもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ここでいう広告媒体とは、いわゆる看板であり、広告文や広告画像を記載し公衆の面前に置くものである。
【0003】
広告は宣伝する商品を公衆に認知させ、購入意欲を刺激するためのものであり、そのためできる限り目立つように工夫されている。例えば、大きくする、照明を付ける、動くものを付ける等である。
【0004】
しかしながら、単に大きくするだけでは、場所を取る割にはその広告内容までは認知しないことが多い。また、照明を付与するのも単にそれだけでは効果は小さく、ネオンのようにすると非常に高価である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、簡単な装置で従来より大きな認知効果、即ち宣伝効果を発揮する広告媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上のような状況に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明広告媒体を完成させたものであり、その特徴とするところは、レンチキュラーシートを設けた面によって多角柱を構成し、該多角柱をモーターによって回転させる点にある。
【0007】
ここで、レンチキュラーシートとは、特殊なレンズと特殊な印刷とを組み合わせて、目を動かすことによって画像が動いたり、変化したり、又は立体的に見えるものである。特殊なレンズとは、1mm程度の幅を持ったかまぼこ型のレンズが多数横に並べたような構造であり、それと同様のピッチで複数の画像が1枚のシートに印刷されたものを張り合わせたものである。この小さい幅のレンズによって、見える部分と見えない部分を作り、目を動かすことによって異なる画像が見えるのである。
これは目の錯覚を利用したものであり、すでに市販されているものである。
本発明では、この中で画像の動くものが好適であるが、特にそれに限定するものではない。
【0008】
このレンチキュラーシートは、印刷したシートにレンズが貼付されているため、通常はこのシートのみで幕体を構成できる。勿論、これを他の板状体や支持体に固着してもよい。
【0009】
本発明はこのレンチキュラーシートによって多角柱を構成する。多角柱は、三角、四角、五角等であるが、8角等大きくなると1辺の長さが短くなるため、効果が減少する。通常は三角か四角である。
【0010】
多角柱を構成する方法は、簡単には金属板等で多角柱を構成してそれに貼付すれば簡単である。ここでいう多角柱は、側面のみの形状でも、上下にカバーを付けたものでも、柱のように中も詰まっていてもよい。枠体を設けて、それにレンチキュラーシートを掛け渡す方式でもよい。
【0011】
この多角柱の大きさは、テーブルにおける程度のものから、屋外で自動車からも見えるような、高さが数メートルまで自由である。テーブルタイプでは、店の新製品等の宣伝に最適である。
【0012】
この多角柱を全体として回転させるのである。これは、レンチキュラーシートは目を動かすことによって画像が変化したりアニメーション効果を発揮するのであるが、これを逆にしてレンチキュラーシートを動かすのである。それも、複雑な動きでは装置が大掛かりになるため、単なる回転にしている。よって、モーターで単に回転させるだけである。チェーンやギアで減速するだけでよく、簡単な従来技術でよい。回転速度調整やタイマーを設けてもよい。
【0013】
この回転速度は、ゆっくりでよく、1回転に数秒かかる程度でよい。勿論、回転数は自由である。
【0014】
このレンチキュラーシートの裏面に照明具を設けてもよい。特に夜はこの照明による効果が大きい。単に蛍光灯等を設けるだけでよい。
【0015】
上記のものは原則として、垂直に設けて、回転軸も当然垂直である。しかし、水平でも、傾斜させてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明広告媒体には次のような大きな利点がある。
(1) 目を動かさなくても、レンチキュラーのムービング効果が得られるため動く画像が簡単に見られる。
(2) 非常に安価で、人目につき宣伝効果が大きい。
(3) 照明具を裏面に設けて夜間の効果を増大させることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下実施例に沿ってより詳細に説明する。
【実施例】
【0018】
図1は、本発明広告媒体1の1例を示す斜視図である。レンチキュラーシート2の面(画像は省略している)が4面で四角柱を構成している。この四角柱は、中心の支柱3で支持され、回転駆動もされる。支柱3は支持枠4によって支持されている。底部5にこれらが固定されている。底部5には、モーターその他が内蔵されている。サイズが小さい場合や丈夫な場合には、この支持枠4は不要である。
【0019】
このレンチキュラーシートの1つの面に複数(通常は3か4程度)の画像があり、それが連続的な画像であれば動いたように見えるのである。更に、他の面の画像がそれに続くようなものであれば、4面連続した画像にすることもできる。従来のものは1枚であったため、アニメーションと言っても3画像や4画像でのことでありとてもアニメーションとは言えない程度のものであった。しかし、本発明のように、3面、4面と続くと連続画像が相当数になり、1つの物語も可能である。特に、画像の変化を見る者の目の動きに依存せず、定速度で回転しているため画像が戻ったりせずきれいに変化する。
【0020】
この四角柱の内部に蛍光灯が内蔵され内側から照明している。レンチキュラーシートの効果には影響はない。
【0021】
図2は、図1の横型タイプである。これは回転軸が水平であるため、レンチキュラーシートの壁貼り広告としては、ありえない上下に画像が変化していくものである。
【0022】
図3は、壁6に柱等に固定するタイプである。支持枠4又は底部5を壁に固定するだけでよい。店舗によく設置されている壁掛け看板の場所で十分である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明広告媒体の1例を示す斜視図である。
【図2】本発明広告媒体の他の例を示す斜視図である。
【図3】本発明広告媒体の他の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0024】
1 広告媒体
2 レンチキュラーシート
3 支柱
4 支持枠
5 底部
6 壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンチキュラーシートを設けた面によって多角柱を構成し、該多角柱をモーターによって回転させることを特徴とする広告媒体。
【請求項2】
該多角柱内に照明具を設けたものである請求項1記載の広告媒体。
【請求項3】
該多角柱は、水平に設置するものである請求項1又は2記載の広告媒体。
【請求項4】
該レンチキュラーシートの画像はムービングであり、すべての面が連続した画像になるものである請求項1〜3記載の広告媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−235458(P2006−235458A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−52746(P2005−52746)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(392003292)株式会社インターコスモス (3)
【Fターム(参考)】