説明

床上操作式天井クレーン用感電防止装置

【課題】操作ボックスに給電される電圧を低くして、クレーン取扱者の感電事故を確実に防止できる床上操作式天井クレーン用感電防止装置を提供する。
【解決手段】天井クレーンは、ホイストに多数のコードが束ねられたケーブルが垂下した状態で取り付けられており、その下端には操作ボックス35が取り付けられている。操作ボックス35には電源入・切スイッチ36a,36b等が配設されている。ガーダの左端側上面に載置された感電防止装置44は、1つの200v/24v降圧トランス45と、8つの24v/200v昇圧トランス46a〜46hとを設けており、降圧トランス45は、動力電源48と電源入・切スイッチ36a,36bに接続されている。操作ボックス35の上昇・下降スイッチ37a,37b等は昇圧トランス46a〜46hに接続されている。これにより、操作ボックス35には降圧された低電圧が加えられるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレーン取扱者が天井側から垂下したケーブルの先端に設けられた操作ボックス内のスイッチを床面側から操作することにより、クレーンの走行動作、横行動作、ワイヤの巻上巻き下げ動作等が行われる床上操作式天井クレーンにおける感電防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の床上操作式天井クレーンとしては、例えば特許文献1に示すように、クラブ式天井クレーンやホイスト式天井クレーン等が知られている。クラブ式天井クレーンについては、屋内の天井側に配設された一対の走行レールに取り付けられたガーダが走行用の電動機により走行可能にされ、ガーダに取り付けられたトロリが横行用の電動機によってガーダに沿って横行可能にされ、さらにガーダに取り付けられた巻上装置から垂下されたワイヤ等を巻上用電動機によって巻上げたり巻下げたりすることにより、ワイヤ等の下端に取り付けられたフックに荷物を吊下げて上下に移動させることができるようになっている。これにより、所定の場所におかれた荷物を吊り上げて他の場所に移動させる作業が可能になっている。
【0003】
また、ホイスト式天井クレーンについては、ガーダに横行用の電動機や巻上用の電動機を搭載したホイストが取り付けられており、同様に荷物を吊り上げて他の場所に移動させて下ろすようになっている。床上操作式天井クレーンについては、巻上装置から垂下したケーブルの下端に設けた操作ボックスを床面上にいるクレーン取扱者が手で持ってスイッチを操作することにより、100ボルト以上の高い電圧の動力電源から電動機への給電停止と開始を切り替えることができる。そのため、簡便かつ迅速なクレーン操作が可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−75284号公報
【0005】
しかし、上記従来の床上操作式天井クレーンの場合、操作ボックス内に動力電源からの100v以上の高電圧が直接加えられるようになっているため、操作ボックスの破損や湿気等により漏電してクレーン取扱者が感電するという重大な事故の発生するするおそれがあり、クレーン取扱作業の安全を十分に確保できないという問題がある。人が電気機器等に触れたとき、電気機器等に地絡が生じると、電気機器等に危険電圧が生じる。人がこのような電圧に触れて危険にさらされる不都合を防止するのが保護接地であり、その時の電圧が許容接触電圧である。安全と考えられる許容接触電圧は40v以下と決められているため、上記操作ボックスに加わる電圧も少なくとも40v以下であることが必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記問題を解決しようとするものであり、操作ボックスに給電される電圧を低くして、クレーン取扱者の感電事故を確実に防止し、クレーン作業の安全を確保する床上操作式天井クレーン用感電防止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1の発明の構成上の特徴は、屋内の天井側に配設された一対の走行レール間に配設されて走行駆動手段により走行レースに沿って移動可能にされた走行装置と、走行装置のガーダに取り付けられて横行駆動手段によりガーダに沿って横行可能にされた横行装置と、横行装置に取り付けられて巻上駆動手段により下端に荷物を取り付けるフックを備えたワイヤの巻上げと巻下げを行う巻上装置と、巻上装置から垂下されたケーブルの下端に設けられて、動力電源から走行駆動手段、横行駆動手段及び巻上駆動手段への給電と給電停止を切り替える複数のスイッチを有する操作ボックスとを備えた天井クレーンの走行装置側又は横行装置側に取り付けられる感動防止装置であって、動力電源と複数のスイッチ間に介在して動力電源からの高電圧を低電圧に降下させる降圧手段と、複数のスイッチと走行駆動手段、横行駆動手段及び巻上駆動手段との間に介在して低電圧を該高電圧に昇圧させる昇圧手段とを設けたことにある。
【0008】
本発明においては、床上操作式天井クレーンの運転にあたって、クレーン取扱者が操作ボックスを手で持って走行駆動手段の駆動に相当する操作ボックスのいずれかの方向への走行に相当するスイッチを押すことにより、走行装置が該当する方向に移動し、横行駆動手段の駆動に相当する操作ボックスのいずれかの方向への横行に相当するスイッチを押すことにより、横行装置が該当する方向に移動する。このようなスイッチ操作を繰り返すことにより、クレーンは荷物が積まれた位置に移動させられる。さらに、クレーン取扱者が巻上駆動装置の巻下ろし駆動に相当する操作ボックスのスイッチを押すことにより、ワイヤが下降して先端のフックに荷物を吊るして、巻上げ駆動に相当するスイッチを押すことにより、荷物が持ち上げられる。その後、荷物を下ろす位置に向けて、走行駆動手段の駆動と横行駆動手段の駆動に相当する操作ボックスの相当するスイッチを押すことにより、クレーンを所定位置に移動させ、さらに上駆動装置の巻下ろし駆動に相当する操作ボックスのスイッチを押すことにより、荷物が所定位置に下ろされる。
【0009】
このようなクレーン操作においては、走行装置側あるいは横行装置側に設けた感電防止装置の降圧手段により、操作ボックスには動力電源からの高電圧が降圧された低電圧が加えられるようになっている。また、走行駆動手段、横行駆動手段、巻上げ駆動装置には、昇圧手段により低電圧を高電圧に昇圧して給電できるため、その駆動に問題はない。その結果、本発明においては、操作ボックスに多少の損傷があったりまた水にぬれていたりしても、クレーン取扱者に高圧が加えられることはないので、クレーン取扱者の感電事故を確実に防止でき、クレーン操作作業の安全が確保される。また、本発明によれば、感電防止装置の採用にあたって、従来からの天井クレーンの走行装置側あるいは横行装置側に感電防止装置を取り付けて、操作ボックスのスイッチと走行駆動手段等との接続を変更するのみよい。このように、感電防止装置の取り付けが容易であると共に、感電防止装置が簡易な構造で安価に提供されるため、感電防止装置の採用にあたって、小さな負担でクレーン取扱作業の安全を図ることができる。
【0010】
本発明において、降圧手段が高電圧を低電圧にする降圧トランスであり、昇圧手段が低電圧を高電圧にする昇圧トランスであることが好ましい。これにより、降圧手段と昇圧手段が簡易にかつ安価に構成される。また、降圧トランスと昇圧トランスを用いることにより感電防止装置の耐久性が確保されるため、感電防止装置の故障によるトラブルを確実に回避できる。
【0011】
本発明において、降圧手段が高電圧を低電圧にする安定化電源であり、昇圧手段が低電圧を高電圧にする高圧リレーであってもよい。これにより、降圧手段と昇圧手段をトランス以外の手段でも構成することができる。
【0012】
本発明において、降圧手段が高電圧を低電圧にする降圧トランスであり、昇圧手段が低電圧を高電圧に変換する交流変換リレーであってもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明においては、操作ボックスのスイッチを押すことにより荷物の移動や上げ下げ等のクレーン操作が行われる際に、走行装置側に設けた降圧手段と昇圧手段により、操作ボックスには低電圧が加えられるようになっているため、操作ボックスに多少の損傷があったりまた水に濡れていたりしても、操作ボックスを手で持ったクレーン取扱者に高圧が直接加えられることはなく、クレーン取扱者の感電事故を確実に防止でき、クレー作業の安全が確保される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施例1であるホイスト式天井クレーンの概略構成を示す正面図である。
【図2】天井クレーンの走行装置を概略的に示す平面図である。
【図3】天井クレーンホイストを概略的に示す一部破断正面図である。
【図4】天井クレーンの操作ボックスを示す正面図である。
【図5】実施例1の天井クレーンの電気回路構成を示すブロック図である。
【図6】実施例2の天井クレーンの電気回路構成を示すブロック図である。
【図7】実施例3の天井クレーンの電気回路構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、実施例1である感電防止装置を備えた床上操作式のホイスト式天井クレーン(以下、天井クレーンと記す。)の概略構成を正面図により示し、図2は天井クレーンの走行装置を平面図により示し、図3は天井クレーンのホイストを一部破断正面図により示したものである。天井クレーン10は、建物の両側壁Wに取り付けられた一対の走行レール11間に取り付けられた走行装置12を設けている。走行装置12は、両側壁間に延びたガーダ13とその両端に固定された一対のサドル14を設けている。サドル14は、走行用ブレーキと減速機を含めた走行用電動機15と、走行用電動機15に駆動されて回転する駆動輪16を設けており、駆動輪16が走行レール11に嵌め合わされて、走行レール11上を前後方向(図1紙面の前面・背面方向)に移動可能になっている。ガーダ13の底面にはI鋼からなる横行レール17が設けられており、横行レール17にはホイスト20が両側一対の車輪22で挟むようにして吊下げられた状態で横行レール17に沿って移動可能に取り付けられている。
【0016】
ホイスト20は、中空のケースであるハウジング21を有しており、ハウジング21内の上側には電磁ブレーキと横行用ギアボックスを含む横行用電動機23を設けている。横行電動機23は、ギア23aを介して両側の車輪22に連結されており、その回転によって両側の車輪22を回転させるようになっている。ホイスト20は、横行電動機23の駆動により両車輪22を回動させて横行レール17に沿って左右方向(図1の左右方向)移動できるようになっている。ホイスト20のハウジング21内には、感電防止装置44が配置されている。ハウジング21の右側には、ブレーキ、速度制御用ブレーキ、ギアボックスを含む巻上用電動機25が設けられている。ハウジング21内には、巻上用電動機25のワイヤ27を巻き付けるドラム26が設けられている。ワイヤ27は、一端にてホイスト20の下面に固定されると共に他端がドラム26に固定されて下方にループ状に垂れ下がり、ループ下端には滑車が取り付けられたフックシーブ28が配設されている。ワイヤ27のループ内側に滑車の溝を引っ掛けることにより、フックシーブ28がワイヤ27に回動可能に支持される。フックシーブ28の下端に荷物を引っ掛けるフック29が取り付けられている。ハウジング21の左下側には、異常時の発生を知らせるブザー32が設けられている。ガーダ13の下面には、支持金具により下方を照らす複数のランプ31が取り付けられている。
【0017】
ホイスト20のハウジング21には、多数のコードを束ねたケーブル34が垂下した状態で取り付けられており、その下端には操作ボックス35が取り付けられている。図4に示すように、操作ボックス35には電源入・切スイッチ36a,36b、上昇・下降スイッチ37a,37b、前後走行スイッチ38a,38b、左右横行スイッチ39a,39b、ランプスイッチ41、ブザースイッチ42が配設されている。電源入・切スイッチ36a,36bは、電源入れ36aを押すことによりオン状態でロックされ、電源切り36bを押すことによりオン状態が解除される。上昇・下降スイッチ37a,37b、前後走行スイッチ38a,38b及び左右横行スイッチ39a,39bは、いずれか一方を押したときオンにされると共に他方はオフにされるようになっている。ランプスイッチ41は、押すことによりオン状態でロックされ、再度押すことによりオフ状態に戻される。ブザースイッチ42は、押すことによりオン状態にされる。図5に示すように、1つの電源入・切スイッチ36a,36bに対して、並列にされた8つの上昇・下降スイッチ37a,37b、前後走行スイッチ38a,38b、左右横行スイッチ39a,39b、ランプスイッチ41、ブザースイッチ42が直列に接続されている。
【0018】
感電防止装置44は、1つの200v/24v降圧トランス45と、8つの24v/200v昇圧トランス46a〜46hとを設けており、各トランスの一端から延びたリード線を束ねたケーブル47がホイスト20内にてケーブル34等に接続されている。また、降圧トランス45は、200vないし400vの動力電源48に接続されている。これにより、ケーブル34に接続された操作ボックス35には、人体に悪影響を与えない24vという低電圧が供給される。
【0019】
図3に基づいて、操作ボックス35と感電防止装置44とを含めた天井クレーン10の電気回路構成を説明する。降圧トランス45は電源入・切スイッチ36a,36bに接続されている。上昇・下降スイッチ37a,37bは、昇圧トランス46a,46bを介して巻上用電動機25の巻上端子と巻下端子に接続されている。前後走行スイッチ38a,38bは昇圧トランス46c,46dを介して走行用電動機15の前進端子と後進端子に接続されている。左右横行スイッチ39a,39bは昇圧トランス46e、46fを介して横行用電動機23の左方端子と右方端子に接続されている。ランプスイッチ41は、昇圧トランス46gを介してランプ31に接続されている。ブザースイッチ42は昇圧トランス46hを介してブザー32に接続されている。また、巻上用電動機22、走行用電動機13、横行用電動機21、ランプ31、ブザー32の他端子は、動力電源48に接続されている。
【0020】
上記構成の実施例においては、天井クレーン10の運転にあたって、クレーン取扱者が操作ボックス35を手で握ってその前後走行スイッチ38a,8bを押すことにより、走行装置12を荷物の置かれた前後方向の位置に向けて走行させ、左右横行スイッチ39a,39bを押すことによりホイスト20を左右方向の荷物の置かれた位置に移動させる。さらに、クレーン取扱者が操作ボックス35の下降スイッチ37bを押すことにより、ワイヤ27が巻下げられて先端のフック29を荷物に吊るして、その後、上昇スイッチ37aを押すことにより、ワイヤ27が巻き上げられて、荷物が持ち上げられる。次に、クレーン取扱者が操作ボックス35の前後走行スイッチ38a,8bを押すことにより、走行装置12を荷物を下ろす前後方向の位置に向けて走行させ、左右横行スイッチ39a,39bを押すことによりホイスト20を左右方向の荷物を下ろす位置に移動させる。さらに、クレーン取扱者が操作ボックス35の下降スイッチ37bを押すことにより、ワイヤ27が下降して先端のフック29を荷物から外すことにより、荷物が所定位置に下ろされる。その後、上昇スイッチ37aを押すことにより、ワイヤ27が巻き上げられる。
【0021】
本実施例においては、上記天井クレーン10の操作の際に、ガーダ13左上に載置された感電防止装置44により、操作ボックス35には動力電源48の電圧200vに比べて大幅に低圧である24v低電圧が加えられるようになっているため、操作ボックス35に多少の損傷があったりまた水にぬれていたりしても、クレーン取扱者には200vの高電圧が加えられることはない。そのため、クレーン取扱者が感電する等の事故を確実に防止でき、クレーン作業の安全が確保される。また、また、本実施例によれば、感電防止装置44の採用にあたって、従来からの天井クレーンのガーダ側に感電防止装置44を設けて、操作ボックス35のスイッチ36a,36b,37a,37b,38a,38b39a,39b,41,42と走行用電動機15、横行用電動機23、巻上用電動機25、ランプ31、ブザー32との接続を調整するのみでよい。このように、感電防止装置44の取り付けが容易であると共に、感電防止装置44が簡易な構造で安価に提供されるため、感電防止装置44の採用にあたって、小さな負担でクレーン取扱作業の安全を図ることができる。また、実施例1においては、感電防止装置44として降圧トランス45と昇圧トランス46a〜46hを用いることにより感電防止装置44の耐久性が確保されるため、感電防止装置44の故障によるトラブルを確実に回避できる。
【0022】
次に、実施例2について説明する。
実施例2は、図6に示すように、感電防止装置51として、トランスを用いる代わりに、降圧手段として高圧を低圧にする安定化電源52とし、昇圧手段として低圧を高圧にする変換リレー53a〜53hとしたことにあり、天井クレーンのその他の構成については実施例1と同様である。本実施例2においても、実施例1と同様に操作ボックス35には電源電圧200vに比べて大幅に低圧である24v低電圧が加えられるようになっているため、操作ボックス35に多少の損傷があったりまた水にぬれていたりしても、クレーン取扱者に高圧が加えられることはない。そのため、実施例2においても、クレーン取扱者が感電する等の事故を確実に防止でき、その安全が確保される。
【0023】
次に、実施例3について説明する。
実施例3は、図7に示すように、感電防止装置55として、降圧手段としては実施例1における降圧トランス45であるが、昇圧手段としては低圧を高圧にする交流24vの変換リレー56a〜56hとしたことにあり、天井クレーンのその他の構成については実施例1と同様である。本実施例3においても、実施例1,2と同様の効果が得られる。
【0024】
なお、上記各実施例において、感電防止装置は、ホイスト20に取り付けられているが、これに代えてガーダ13や、あるいは押釦別移動中継ボックスに設けてもよい。また、走行装置やホイストの構成についてはこれに限るものではなく他の形式のものでもよい。さらに、上記各実施例においては、走行レールが屋内の左右側壁に設けられているが、走行レールが天井から吊下げられるものであってもよい。さらに、上記各実施例においては、本発明をホイスト式天井クレーンに適用した例を示しているが、これに代えてクラブトロリ式天井クレーンやロープトロリ式天井クレーンに対しても適用できる。その他、上記各実施例に示したものは一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することも可能である。
【符号の説明】
【0025】
10…ホイスト式天井クレーン、12…走行装置、13…ガーダ、15…走行用電動機、21…ホイスト、23…横行用電動機、25…巻上用電動機、27…ワイヤ、29…フック、35…操作ボックス、36a,36b…電源入・切スイッチ、37a,37b…上昇・下降スイッチ、38a,38b…前後走行スイッチ、39a,39b…左右横行スイッチ、41…ランプスイッチ、42…ブザースイッチ、44、51、55…感電防止装置、45…降圧トランス、46a〜46h…昇圧トランス、48…動力電源。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内の天井側に配設された一対の走行レール間に配設されて走行駆動手段により該走行レースに沿って移動可能にされた走行装置と、該走行装置のガーダに取り付けられて横行駆動手段により該ガーダに沿って横行可能にされた横行装置と、該横行装置に取り付けられて巻上駆動手段により下端に荷物を取り付けるフックを備えたワイヤの巻上げと巻下げを行う巻上装置と、該巻上装置から垂下されたケーブルの下端に設けられて、動力電源から前記走行駆動手段、前記横行駆動手段及び前記巻上駆動手段への給電と給電停止を切り替える複数のスイッチを有する操作ボックスとを備えた天井クレーンの前記走行装置側又は横行装置側に取り付けられる感動防止装置であって、
前記動力電源と前記複数のスイッチ間に介在して該動力電源からの高電圧を低電圧に降下させる降圧手段と、該複数のスイッチと前記走行駆動手段、横行駆動手段及び巻上駆動手段との間に介在して該低電圧を該高電圧に昇圧させる昇圧手段とを設けたことを特徴とする床上操作式天井クレーン用感電防止装置。
【請求項2】
前記降圧手段が高電圧を低電圧にする降圧トランスであり、前記昇圧手段が低電圧を高電圧にする昇圧トランスであることを特徴とする請求項1に記載の床上操作式天井クレーン用感電防止装置。
【請求項3】
前記降圧手段が高電圧を低電圧にする安定化電源であり、前記昇圧手段が低電圧を高電圧に変換する変換リレーであることを特徴とする請求項1に記載の床上操作式天井クレーン用感電防止装置。
【請求項4】
前記降圧手段が高電圧を低電圧にする降圧トランスであり、前記昇圧手段が低電圧を高電圧に変換する交流変換リレーであることを特徴とする請求項1に記載の床上操作式天井クレーン用感電防止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−46306(P2012−46306A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−189393(P2010−189393)
【出願日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【出願人】(508362310)八和エレック株式会社 (10)
【Fターム(参考)】