説明

建具、装着ユニット、及び照明方法

【課題】光を用いて発電し、発電した電力を有効利用する建具を提供する。
【解決手段】建具1は、建具本体10と、建具本体10の一方の面に設けられ、光を用いて発電する発電部40と、建具本体10の他方の面に着脱可能に装着された装着ユニット70とを有する。装着ユニット70は、発電部40により発電された電力を蓄電する蓄電部202と、蓄電部202により蓄電された電力を用いて所定の機能を発揮する電化部(例えば、制御部204と照明器具110とから構成される電気器具)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、羽根板部に太陽電池の機能を付加したブラインドが開示されている。
また、例えば、特許文献2には、建物の窓ガラスにフィルム状の色素増感太陽電池を室内側から透明接着剤を用いて貼り付け、この色素増感太陽電池の電極に電線を接続し、この電線を建物の室内側に配線した太陽光発電装置が開示されている。
また、例えば、特許文献3には、建物内部の換気を行うソーラーパネル付換気扇において、太陽光を採り入れて発電した電力を供給する発電部と、この発電部から供給された電力により換気を実施する換気扇本体部とを備えて構成し、発電部を、太陽光を採り入れて発電するソーラーパネルと、このソーラーパネルにより発電された電気を蓄電する蓄電器とを有する構成とし、換気扇本体部を、ソーラーパネルの発電により回転駆動するモータと、このモータの回転駆動により回転されるファンと、これらのモータ及びファンを保持すると共に建物の第1の被取り付け部位に着脱可能に装着する枠体とを備えた構成とし、発電部を支持するパネル支持部により、ソーラーパネルを太陽光が当たる位置となるように建物の第2の被取り付け部位に支持したソーラーパネル付換気扇が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−322300号公報
【特許文献2】特開2009−167665号公報
【特許文献3】特開2009−109043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、光を用いて発電し、発電した電力を有効利用する建具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る建具は、建具本体と、前記建具本体の一方の面に設けられ、光を用いて発電する発電部と、前記建具本体の他方の面に着脱可能に装着された装着ユニットとを有し、前記装着ユニットは、前記発電部により発電された電力を蓄電する蓄電部と、前記蓄電部により蓄電された電力を用いて所定の機能を発揮する電化部とを有する。
【0006】
好適には、前記建具本体に設けられた二以上の接続部をさらに有し、前記装着ユニットは、いずれかの前記接続部を含む領域に装着された場合に、この接続部を介して、前記発電部から電力の供給を受けるように構成されてなる。
【0007】
好適には、前記発電部は、前記建具本体の室外側に設けられ、太陽光を用いて電力を発電し、前記装着ユニットは、前記建具本体の室内側に着脱可能に装着される。
【0008】
好適には、前記建具本体は、骨組と半透明シートとを有するものであり、前記装着ユニットは、筐体を前記骨組に着脱可能に装着させる装着部をさらに有する。装着部は、例えば、骨組に嵌めるための筐体凹部である。
【0009】
好適には、前記電化部は、前記建具本体の近傍を照らす照明器具である。
【0010】
好適には、前記装着ユニットは、筐体外部の照度を検知する照度検知部と、前記照度検知部により検知された照度が所定の閾値より小さい場合には、前記蓄電部により蓄電された電力を用いて前記電化部を発光させ、前記照度検知部により検知された照度が所定の閾値より大きい場合には、前記電化部の発光を禁止する制御部とをさらに有する。
【0011】
好適には、前記装着ユニットは、前記建具本体に前記装着ユニットが装着されているか否かを検知する着脱検知部と、前記建具本体に前記装着ユニットが装着されていないと前記着脱検知部により検知された場合に、前記蓄電部により蓄電された電力を用いて前記電化部を発光させる制御部とをさらに有する。
【0012】
好適には、前記装着ユニットは、装着ユニットの筐体において、振動を検知する振動検知部と、少なくとも、前記振動検知部により検知された振動が所定の閾値より大きい場合には、前記蓄電部により蓄電された電力を用いて、前記振動検知部により振動が検知されていない場合とは異なるパターンで前記電化部を発光させる制御部とをさらに有する。
【0013】
また、本発明に係る装着ユニットは、筐体と、この筐体を建具に着脱可能に装着させる装着部と、前記筐体に設けられ、建具から電力を受け取る電力入力部と、前記電力入力部により受け取られた電力を蓄電する蓄電部と、前記蓄電部に蓄電された電力を用いて所定の機能を発揮する電化部とを有する。
【0014】
また、本発明に係る照明方法は、建具に設けられた光発電装置が、光を用いて発電するステップと、前記光発電装置により発電された電力を蓄電部に蓄電するステップと、前記蓄電部を含む筐体が前記建具に装着されている場合には、前記蓄電部に接続された照明器具が、常夜灯として機能するステップと、前記蓄電部を含む筐体が前記建具に装着されていない場合には、前記蓄電部に接続された照明器具が、懐中電灯として機能するステップとを有する。
【0015】
懐中電灯としての機能とは、ユーザの消灯操作が無い限り、照明が点灯し続ける状態をいう。一方、常夜灯としての機能とは、周囲の明るさに応じて、照明が点灯又は照明する状態をいう。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、建具に当たる光を用いて発電し、発電した電力を有効利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】建具1を正面から見た模式図である。
【図2】建具1を背面から見た模式図である。
【図3】装着ユニット70を正面から見た模式図である。
【図4】装着ユニット70の機能構成200を例示する図である。
【図5】変形例1における、装着ユニット70の機能構成300を例示する図である。
【図6】変形例2における、装着ユニット70の機能構成400を例示する図である。
【図7】変形例3における、装着ユニット70の機能構成500を例示する図である。
【図8】変形例4における、装着ユニット70の機能構成600を例示する図である。
【図9】変形例5における、装着ユニット72を正面から見た模式図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0018】
図1及び図2は、建具1を正面及び背面から見た模式図である。
図1及び図2に例示するように、建具1は、建具本体10と、発電部40と、装着ユニット70とを有する。発電部40は、建具本体10の一方の面に設けられている。また、装着ユニット70は、建具本体10の他方の面に着脱可能に装着されている。本実施例では、発電部40は、太陽光が当たる建具本体10の室外側に設けられている。また、装着ユニット70は、建具本体10の室内側に着脱可能に装着されている。
【0019】
建具本体10は、建物の内部と外部、又は建物の内部を仕切る開閉可能なものである。例えば、建具本体10は、戸、障子、襖、アルミサッシ、又はドアなどである。本実施例では、建具本体10は、襖であり、さらに骨組20と半透明シート30とを設けられている。骨組20は、格子状に組まれている。半透明シート30は、この格子状に組まれた骨組20に貼着されている。なお、骨組20は、例えば、木又は樹脂などで形成される。また、半透明シートは、例えば、紙又は樹脂などで形成され、光を透過する。
【0020】
発電部40は、光を用いて発電する。例えば、発電部40は、太陽電池などを用いて発電する。発電部40により発電された電力は、電線50を介して、接続部60に導かれる。なお、電線50は、建具本体10の外部又は内部に配されればよいが、建具本体10の外観を害さないように、建具本体10の内部に配されることが好ましい。
接続部60は、建具本体10における任意の部位に設けられ、装着ユニット70を装着される。なお、接続部60は、建具本体10に複数個設けられてもよい。各接続部60は、電線50を介して、相互に直列又は並列接続される。そして、接続部70は、発電部40により発電された電力を装着された装着ユニット70に渡す。このとき、接続部70が電力を装着ユニット70に渡す手段は、特に限定するものではなく、例えば、コイル間の電磁誘導による非接触方式、又は電極端子を接触させる接触方式などを用いて実現されればよい。
本実施例では、接続部60は、建具本体10の骨組20の4箇所に設けられ、電線50を介して、相互に並列接続されている。接続部60は、リード線により電線50に接続している電極端子を有している。電極端子は、接続部60に装着された装着ユニット70の電力入力部130(図3を用いて後述する)に接触する。そして、接続部60は、電極端子を介して、装着ユニット70に、発電部40により発電された電力を渡す。
【0021】
装着ユニット70は、装着した接続部60から電力を受け取り、受け取った電力を蓄電する。そして、装着ユニット70は、蓄電した電力を用いて、電化製品又は電化部品を機能させる。電化製品及び電化部品は、電力を供給されることにより、所定の機能を発揮するものである。本実施例では、装着ユニット70は、電化製品の一例である照明器具110(図3を用いて後述)を、蓄電した電力を用いて発光させる。なお、本実施例における照明器具110は、LED豆電球である。
【0022】
図3は、装着ユニット70を正面から見た模式図である。
図3に例示するように、装着ユニット70は、筐体100と、照明器具110と、装着部120と、電力入力部130とを有する。なお、破線で表わされた装着部120及び電力入力部130は、装着ユニット70の背面に設けられている。
【0023】
筐体100は、装着ユニット70の外形を成す部分であり、例えば、建具本体10(骨組など)と同じ材質で構成される。筐体100には、照明器具110、装着部120、及び電力入力部130が設けられている。なお、筐体100の形状は、特に限定するものではない。本実施例では、装着ユニット70は、略台形台の形状に形成されている。
【0024】
照明器具110は、装着ユニット70に蓄電された電力を用いて発光する。本実施例では、照明器具110は、筐体100の下方に設けられ、装着した建具本体10の近傍を照らす。そして、照明器具110から発せられた光は、半透明シート30に反射して、間接照明として室内を照らすと共に、半透明シート30を透過して、建具1の室外側をも照らす。
【0025】
装着部120は、接続部60に装着ユニット70を固定する。なお、装着部120が装着ユニット70を接続部70に固定する手段は、特に限定するものではなく、例えば、凸部と凹部を嵌合させる方法、磁力により接合させる方法、引っ掛ける方法、又は受け皿により支持する方法などを用いて実現されればよい。
本実施例では、装着部120は、接続部60を設けられた骨組20に嵌合する溝である。装着ユニット70は、装着部120により、骨組20に嵌合され、接続部60に固定される。
【0026】
電力入力部130は、接続部60から電力を受け取る。本実施例では、電力入力部130は、電極端子である。装着ユニット70が接続部70に装着されると、電力入力部130の電極端子と接続部60の電極端子とが、接触する。そして、電力入力部130は、接触した電極端子を介して、接続部60から電力を受け取る。なお、電力入力部130が非接触で接続部60から電力を受け取れられるように、電力入力部130及び接続部60を構成してもよい。
【0027】
図4は、装着ユニット70の機能構成200を例示する図である。
図4に例示するように、機能構成200は、蓄電部202と、制御部204とを有する。なお、本実施例では、請求項に記載の電化部は、制御部204と、照明器具110とから構成される。また、蓄電部202及び制御部204は、装着ユニット70の筐体100内部に設けられた電気回路により実現される。
【0028】
蓄電部202は、電力入力部130が接続部60から受け取った電力を蓄電する。例えば、蓄電部202は、ニッカド電池、ニッケル水素電池、又はリチウムイオン電池などの二次電池であり、電力入力部130から入力される電力を蓄電する。蓄電部202は、コンデンサーなどであってもよい。なお、蓄電部202は、二次電池への過充電を防止するため、二次電池の端子電圧を監視し、二次電池の端子電圧が定格電圧以上に上昇したとき、二次電池への蓄電を停止することが好ましい。
【0029】
制御部204は、蓄電部202により蓄電された電力を、電化製品又は電化部品に供給し、電化製品又は電化部品を機能させる。なお、制御部204は、電力を供給される電化製品又は電化部品が交流電流を必要とする場合、蓄電された電力を直流電流から交流電流に変換することが好ましい。
本実施例では、制御部204は、蓄電部202により蓄電された電力を、直流電流のまま照明器具110に供給し、照明器具110を発光させる。
【0030】
以上のような構成により、建具1は、これまで見過ごされてきた建具本体10の室外側に当たる太陽光を用いて、発電を行い、発電した電力を接続部60に装着された装着ユニット70に渡すことができる。そして、装着ユニット70は、受け取った電力を蓄電し、蓄電した電力を用いて照明器具110などの電化製品又は電化部品を機能させることができる。
【0031】
[変形例1]
図5は、変形例1における、装着ユニット70の機能構成300を例示する図である。
図5に例示するように、機能構成300は、図4の機能構成200に照度検知部306を追加したものである。なお、照度検知部306は、装着ユニット70の筐体100内部に設けられた電気回路により実現される。また、本図に示される各構成のうち、図4に示された各構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
以下、本図に示される各構成のうち、図4に示された構成と異なるものについて説明する。
【0032】
照度検知部306は、筐体100外部の照度を検知する。例えば、照度検知部306は、照度センサーなどを用いて照度を検知する。そして、照度検知部306は、検知した照度を制御部204に送信する。
制御部204は、照度検知部306から受信した照度が所定の閾値より小さい場合には、蓄電部202により蓄電された電力を、照明器具110に供給し、照明器具110を発光させる。また、制御部204は、照度検知部306から受信した照度が所定の閾値より大きい場合には、蓄電部202により蓄電された電力を、照明器具110に供給せず、照明器具110を発光させない。なお、「所定の閾値」は、通常、人が暗いと感じる照度の値であればよく、任意である。
【0033】
以上のような構成により、装着ユニット70は、建具1に太陽光が当たる日中は、接続部60から渡される電力を蓄電し、建具1に太陽光が当たらない夜は、日中に蓄電された電力を用いて照明器具110を発光させることができる。つまり、装着ユニット70は、夜になると、日中に発電した電力を用いて常夜灯として機能することができる。
【0034】
[変形例2]
図6は、変形例2における、装着ユニット70の機能構成400を例示する図である。
図6に例示するように、機能構成400は、図5の機能構成300にスイッチ408を追加したものである。スイッチ408は、装着ユニット70の着脱を検知する着脱検知部の一例であり、装着部位に設けられたスイッチである。なお、本図に示される各構成のうち、図5に示された各構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
以下、本図に示される各構成のうち、図5に示された構成と異なるものについて説明する。
【0035】
スイッチ408は、建具本体10に装着ユニット70が装着されているか否かを物理的に検知する。より具体的には、スイッチ408は、建具本体10に装着ユニット70が装着されると、建具本体10により押下される。このとき、制御部204は、スイッチ408が押下されたことに反応して、上記実施例又は変形例で述べた通りに照明器具110に蓄電部202により蓄電された電力を供給し、照明器具110を発光させる通常モードに切り替わる。通常モードとは、例えば、常夜灯モードのことであり、外部の明るさによって、点灯又は消灯する。逆に、スイッチ408が、建具本体10に装着されず、建具本体10により押下されないとき、制御部204は、スイッチ408が押下されていないことに反応して、照明器具110に蓄電部202により蓄電された電力を常時供給し、照明器具110をユーザの消灯操作が無い限り常時発光させる懐中電灯モードに切り替わる。なお、スイッチ408は、装着部120の建具本体10に接触する部分に設けられる。
【0036】
以上のような構成により、装着ユニット70は、建具1の周囲が暗くなったとき、建具本体10に装着されている場合は、照明器具110を常夜灯として機能させ、建具本体10に装着されていない場合は、照明器具110を、常時発光させ、懐中電灯として機能させることができる。
【0037】
[変形例3]
図7は、変形例3における、装着ユニット70の機能構成500を例示する図である。
図7に例示するように、機能構成500は、図6の機能構成400に振動検知部510を追加したものである。なお、振動検知部510は、装着ユニット70の筐体100内部に設けられた電気回路により実現される。また、本図に示される各構成のうち、図6に示された各構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
以下、本図に示される各構成のうち、図6に示された構成と異なるものについて説明する。
【0038】
振動検知部510は、装着ユニット70の筐体100に伝わる振動を検知する。例えば、振動検知部510は、加速度センサーなどを用いて振動を検知する。そして、振動検知部510は、検知した振動の値(振動数及び振幅など)を制御部204に送信する。
制御部204は、振動検知部510から受信した振動の値が所定の閾値より大きい場合には、蓄電部202により蓄電された電力を、照明器具110に供給し、照明器具110を発光させる。このとき、制御部204は、筐体100に振動が伝わらないときとは異なるパターンで、照明器具110を発光させる。例えば、制御部204は、所定の閾値より大きい振動が筐体100に伝わると、照明器具110を点滅させたり、照明器具110の発光量を大きくしたり、又は発光させる照明器具110を切り換えたりする。なお、「所定の閾値」は、通常、人が建具1のそばを歩行したときに、建具1に装着された装着ユニット70の筐体100に伝わる振動の値であればよく、任意である。
【0039】
以上のような構成により、装着ユニット70は、建具1の周囲が暗くなったとき、照明器具110を、普段は、常夜灯として機能させ、誰かが建具1のそばを歩行したときには、その事を利用者に知らせるように、点滅などさせて警告灯として機能させる。例えば、利用者は、装着ユニット70の発光パターンを確認することで、建具1のそばを老人が徘徊したこと、又は泥棒が入ったことなどを知ることができる。
【0040】
[変形例4]
図8は、変形例4における、装着ユニット70の機能構成600を例示する図である。
図8に例示するように、機能構成600は、図7の機能構成500において、照度検知部306を、電力検知部612に置き換えたものである。なお、電力検知部612は、装着ユニット70の筐体100内部に設けられた電気回路により実現される。また、本図に示される各構成のうち、図7に示された各構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
以下、本図に示される各構成のうち、図7に示された構成と異なるものについて説明する。
【0041】
電力検知部612は、蓄電部202に蓄電される電力を検知する。本変形例では、電力検知部612は、電力センサーなどを用いて、電力入力部130から蓄電部202に供給される電力を検知する。そして、電力検知部612は、検知した電力の値を制御部204に送信する。
制御部204は、電力検知部612から受信した電力の値が所定の閾値より小さい場合には、蓄電部202により蓄電された電力を、照明器具110に供給し、照明器具110を発光させる。また、制御部204は、電力検知部612から受信した電力の大きさを表す値が所定の閾値より大きい場合には、蓄電部202により蓄電された電力を、照明器具110に供給せず、照明器具110を発光させない。なお、「所定の閾値」は、建具1に当たる太陽光が弱まり、発電部40が十分な発電を行えなくなったときの蓄電部202に蓄電される電力の値であればよく、任意である。
【0042】
以上のような構成により、装着ユニット70は、建具1に当たる太陽光が弱まり、発電部40が十分な発電を行えなくなったとき、つまり、建具1の周囲が暗くなってきたとき、常夜灯として照明器具110を発光させることができる。また逆に、建具1に当たる太陽光により発電部40が十分な発電を行えるとき、つまり、建具1の周囲が明るいときは、装着ユニット70は、照明器具110を発光させず、蓄電部202への蓄電に専念することができる。
【0043】
[変形例5]
図9は、変形例5における、装着ユニット72を正面から見た模式図である。
図9に例示するように、装着ユニット72は、図3の装着ユニット70において、照明器具110を電力出力部740に置き換えたものである。なお、本図に示される各構成のうち、図3に示された各構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。以下、本図に示される各構成のうち、図3に示された構成と異なるものについて説明する。
【0044】
電力出力部740は、制御部204から供給される電力を電化製品700に渡す。本変形例では、電力出力部740は、コンセントを介して、電化製品700に電力を渡しているが、装着ユニット70から電化製品700に電力を渡す手段は、これに限定するものではない。電力出力部740は、コンセント以外のインターフェースを有する接続端子を介して、電化製品700に電力を渡してもよい。
【0045】
以上のような構成により、装着ユニット72は、外付けの電化製品700に、蓄電部202により蓄電された電力を渡すことができる。
【符号の説明】
【0046】
1 建具
10 建具本体
20 骨組
30 半透明シート
40 発電部
50 電線
60 接続部
70 装着ユニット
72 装着ユニット(変形例5)
100 筐体
110 照明器具
120 装着部
130 電力入力部
200 装着ユニット70の機能構成
202 蓄電部
204 制御部
300 装着ユニット70の機能構成(変形例1)
306 照度検知部
400 装着ユニット70の機能構成(変形例2)
408 スイッチ
500 装着ユニット70の機能構成(変形例3)
510 振動検知部
600 装着ユニット70の機能構成(変形例4)
612 電力検知部
700 電化製品
740 電力出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建具本体と、
前記建具本体の一方の面に設けられ、光を用いて発電する発電部と、
前記建具本体の他方の面に着脱可能に装着された装着ユニットと
を有し、
前記装着ユニットは、
前記発電部により発電された電力を蓄電する蓄電部と、
前記蓄電部により蓄電された電力を用いて所定の機能を発揮する電化部と
を有する
建具。
【請求項2】
前記建具本体に設けられた二以上の接続部
をさらに有し、
前記装着ユニットは、いずれかの前記接続部を含む領域に装着された場合に、この接続部を介して、前記発電部から電力の供給を受けるように構成されてなる
請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記発電部は、前記建具本体の室外側に設けられ、太陽光を用いて電力を発電し、
前記装着ユニットは、前記建具本体の室内側に着脱可能に装着される
請求項1に記載の建具。
【請求項4】
前記建具本体は、骨組と半透明シートとを有するものであり、
前記装着ユニットは、
筐体を前記骨組に着脱可能に装着させる装着部
をさらに有する
請求項1に記載の建具。
【請求項5】
前記電化部は、前記建具本体の近傍を照らす照明器具である
請求項4に記載の建具。
【請求項6】
前記装着ユニットは、
筐体外部の照度を検知する照度検知部と、
前記照度検知部により検知された照度が所定の閾値より小さい場合には、前記蓄電部により蓄電された電力を用いて前記電化部を発光させ、前記照度検知部により検知された照度が所定の閾値より大きい場合には、前記電化部の発光を禁止する制御部と
をさらに有する
請求項5に記載の建具。
【請求項7】
前記装着ユニットは、
前記建具本体に前記装着ユニットが装着されているか否かを検知する着脱検知部と、
前記建具本体に前記装着ユニットが装着されていないと前記着脱検知部により検知された場合に、前記蓄電部により蓄電された電力を用いて前記電化部を発光させる制御部と
をさらに有する
請求項5に記載の建具。
【請求項8】
前記装着ユニットは、
装着ユニットの筐体において、振動を検知する振動検知部と、
少なくとも、前記振動検知部により検知された振動が所定の閾値より大きい場合には、前記蓄電部により蓄電された電力を用いて、前記振動検知部により振動が検知されていない場合とは異なるパターンで前記電化部を発光させる制御部と
をさらに有する
請求項5に記載の建具。
【請求項9】
筐体と、
この筐体を建具に着脱可能に装着させる装着部と、
前記筐体に設けられ、建具から電力を受け入れる電力入力部と、
前記電力入力部により受け入れた電力を蓄電する蓄電部と、
前記蓄電部に蓄電された電力を用いて所定の機能を発揮する電化部と
を有する装着ユニット。
【請求項10】
建具に設けられた光発電装置が、光を用いて発電するステップと、
前記光発電装置により発電された電力を蓄電部に蓄電するステップと、
前記蓄電部を含む筐体が前記建具に装着されている場合には、前記蓄電部に接続された照明器具が、常夜灯として機能するステップと、
前記蓄電部を含む筐体が前記建具に装着されていない場合には、前記蓄電部に接続された照明器具が、懐中電灯として機能するステップと
を有する照明方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−99199(P2011−99199A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−252537(P2009−252537)
【出願日】平成21年11月3日(2009.11.3)
【出願人】(506244777)田鶴浜建具工業協同組合 (1)
【Fターム(参考)】