説明

建具および建具の製造方法

【課題】組立および建込みの作業性が良好にでき、かつ外観バリエーションを容易に増加させることができる建具および建具の製造方法を提供すること。
【解決手段】上枠本体21、下枠本体31および縦枠本体が共通化され、これらの枠材本体21,31にそれぞれ形成された第1取付部26,36および第2取付部27,37に、適宜に選択した押縁材23,43や後付ビード33、アングル材22,32,42やカバー部材等が取り付けられる。従って、上下左右の各枠材において、任意の形態が選択可能になり、嵌め殺し窓1の外観バリエーションを容易に増やすことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、枠体および面材を備えた建具、および建具の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建具として、窓枠と窓枠内部に固定されるガラスパネルとを備えた嵌め殺し窓(Fix窓)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された嵌め殺し窓では、上下左右の枠材で囲まれた内部にガラスパネルがセットされ、各枠材に係合するガラス押え部材がガラスパネルを室内側から押圧し、このガラス押え部材と各枠材の室外側片との間にガラスパネルを挟持することによって、ガラスパネルを支持する構造となっている。そして、上下左右の各枠材は、アルミ製のアルミ枠材と、このアルミ枠材におけるガラスパネルよりも室内側に固定される樹脂製の樹脂枠材とを備え、この樹脂枠材に係合されてガラス押え部材が取り付けられるようになっている。
【0003】
【特許文献1】特許第3179048号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記特許文献1に記載されたような従来の建具では、押縁(ガラス押え部材)が樹脂枠材に係合されるようになっているため、樹脂枠材をアルミ枠材に固定してからでないと押縁を取り付けることができず、建具の組み立ておよび建物への建て込みにおける作業手順の自由度が低くなってしまうという問題がある。さらに、樹脂枠材に押縁を係合させることで面材(ガラスパネル)を保持することから、樹脂枠材と押縁との組み合わせが限定されてしまうため、建具の外観バリエーションを容易に増やすことができないという問題もある。
【0005】
本発明の目的は、組立および建込みの作業性が良好にでき、かつ外観バリエーションを容易に増加させることができる建具および建具の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の建具は、上下左右の枠材を四周枠組みして構成される枠体と、この枠体の内側に支持される面材とを備えた建具であって、前記枠材は、金属製の枠材本体を備え、この枠材本体には、前記面材よりも室内側に位置する第1取付部と、この第1取付部よりも室内側に位置する第2取付部とが形成され、前記面材を室内側から押圧する押縁材が前記第1取付部に取り付けられるとともに、建物側に固定される樹脂製の固定片が前記第2取付部に取り付けられる形態と、前記面材を室内側から押圧する気密部および建物側に固定される固定部を有した樹脂製のカバー部材が前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けられる形態と、のいずれかの形態で構成され、前記いずれの形態においても前記枠材本体の形状が同一であることを特徴とする。
【0007】
以上の本発明によれば、枠材本体に第1取付部と第2取付部とを形成しておき、これらの第1および第2の取付部にそれぞれ、押縁材および固定片を取り付けた形態の枠材を構成するか、または第1および第2の取付部に跨ってカバー部材を取り付けた形態の枠材を構成することで、共通の枠材本体を用いて建具の外観バリエーションを容易に増やすことができる。
【0008】
この際、本発明の建具では、前記固定片は、前記押縁材まで見込み方向室外側に延びかつ前記枠材本体を覆って設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、樹脂製の固定片を押縁材まで延ばして形成し、この固定片で金属製の枠材本体を覆ったことで、建具における室内側の見え掛かり部分を樹脂製の部材で統一することができ、建具の意匠性を向上させることができる。また、金属製の枠材本体が樹脂製の固定片で覆われることで、枠材本体の表面に結露水が付着した場合でも、この結露水が室内側に露出することなく、良好な外観を維持することができる。
【0009】
さらに、本発明の建具では、前記押縁材は、樹脂製であることが好ましい。
このような構成によれば、押縁と固定片とを樹脂製で統一感を出すことができ、良好な外観を維持することができる。
【0010】
また、本発明の建具は、上下左右の枠材を四周枠組みして構成される枠体と、この枠体の内側に支持される面材とを備えた建具であって、前記枠材は、金属製の枠材本体を備え、この枠材本体には、前記面材よりも室内側に位置する第1取付部と、この第1取付部よりも室内側に位置する第2取付部とが形成され、前記面材を室内側から押圧する止水材が前記第1取付部に取り付けられるとともに、建物側に固定される樹脂製の固定片が前記第2取付部に取り付けられる形態と、前記面材を室内側から押圧する気密部および建物側に固定される固定部を有した樹脂製のカバー部材が前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けられる形態と、のいずれかの形態で構成され、前記いずれの形態においても前記枠材本体の形状が同一であるものでもよい。
このような構成とすることで、形態を自由に選択でき、かつ、施工後の形態の変更も可能となる。
【0011】
この際、本発明の建具では、前記固定片は、前記止水材まで見込み方向室外側に延びかつ前記枠材本体を覆って設けられていることが好ましい。
以上の構成によれば、前述と同様に、共通の枠材本体を用いて建具の外観バリエーションを容易に増やすことができるとともに、必要に応じて止水材と固定片とが別体とされた形態の枠材を選択することで、それらの取付手順の自由度が高まり、建具の組立てや建込みの作業性を向上させることができる。
【0012】
一方、本発明の建具の製造方法は、上下左右の枠材を四周枠組みして構成される枠体と、この枠体の内側に支持される面材とを備えた建具の製造方法であって、前記面材よりも室内側に位置する第1取付部および当該第1取付部よりも室内側に位置する第2取付部を有する金属製の枠材本体と、前記第1取付部に取り付けられて前記面材を室内側から押圧可能な押縁材と、前記第2取付部に取り付けられて建物側に固定される樹脂製の固定片と、前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けられて前記面材を室内側から押圧する気密部および建物側に固定される固定部を有した樹脂製のカバー部材とを準備し、前記押縁材を前記第1取付部に取り付けるとともに前記固定片を前記第2取付部に取り付けて枠材を構成するか、または、前記カバー部材を前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けて枠材を構成することを特徴とする。
【0013】
以上の本発明によれば、金属製の枠材本体と、押縁材、樹脂製の固定片および樹脂製のカバー部材とを準備しておき、適宜に選択した部材を枠材本体に取り付けることで、複数の形態の枠材を構成することができ、共通の枠材本体を用いて建具の外観バリエーションを容易に増やすことができる。
【0014】
また、本発明の建具の製造方法は、上下左右の枠材を四周枠組みして構成される枠体と、この枠体の内側に支持される面材とを備えた建具の製造方法であって、前記面材よりも室内側に位置する第1取付部および当該第1取付部よりも室内側に位置する第2取付部を有する金属製の枠材本体と、前記第1取付部に取り付けられて前記面材を室内側から押圧可能な止水材と、前記第2取付部に取り付けられて建物側に固定される樹脂製の固定片と、前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けられて前記面材を室内側から押圧する気密部および建物側に固定される固定部を有した樹脂製のカバー部材とを準備し、前記止水材を前記第1取付部に取り付けるとともに前記固定片を前記第2取付部に取り付けて枠材を構成するか、または、前記カバー部材を前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けて枠材を構成するものであってもよい。
このような構成によっても、前述と同様に、建具の外観バリエーションを多様化することができるとともに、建具の組立てや建込みの作業性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る建具である嵌め殺し窓1を示す縦断面図である。図2は、嵌め殺し窓1を示す横断面図である。
嵌め殺し窓1は、建物の外壁開口部に設けられて建物の室内空間と室外空間とを仕切る建具であり、枠材である上枠2、下枠3および左右の縦枠4を四周枠組みした枠体である窓枠5と、この窓枠5の内部に移動不能に支持された面材であるガラスパネル(複層ガラス)6とを備えて構成されている。
【0016】
上枠2は、枠材本体であるアルミ形材製の上枠本体21と、この上枠本体21の室内側に位置して額縁などに固定される固定片である樹脂製の上枠アングル材22と、上枠本体21に着脱自在に取り付けられてガラスパネル6を室内側から押圧する樹脂製の上枠押縁材23とを備えて構成されている。下枠3は、枠材本体であるアルミ形材製の下枠本体31と、この下枠本体31の室内側に位置して床材などに固定される固定片である樹脂製の下枠アングル材32と、下枠本体31とガラスパネル6との間に圧入されてガラスパネル6を室内側から押圧する樹脂製の止水材である後付ビード33とを備えて構成されている。縦枠4は、枠材本体であるアルミ形材製の縦枠本体41と、この縦枠本体41の室内側に位置して額縁などに固定される固定片である樹脂製の縦枠アングル材42と、縦枠本体41に着脱自在に取り付けられてガラスパネル6を室内側から押圧する樹脂製の縦枠押縁材43とを備えて構成されている。
【0017】
上枠2において、上枠本体21は、上枠上面部211と、建物に固定される上枠固定面部212と、上枠上面部211に対向する上枠底面部213と、上枠上面部211から下方に延びる上枠延出面部214と、上枠本体21の室内端に位置する上枠見付け面部215とを有して一体形成されている。上枠延出面部214の下端部室内側には、ガラスパネル6の室外面に当接して上枠押縁材23とともにガラスパネル6の上端縁を保持する気密材(AT材)24が取り付けられている。また、上枠本体21における上枠見付け面部215の室外側に対向する位置には、この上枠見付け面部215とともに上枠アングル材22に係合する上枠係合片部216が設けられている。さらに、上枠底面部213の室内側端部には、室内側に突出して上枠押縁材23に係合する上枠突出片部217が設けられている。
【0018】
以上の上枠本体21において、上枠係合片部216および上枠突出片部217によって、ガラスパネル6よりも室内側に位置して上枠押縁材23を取付可能な第1取付部26が構成され、上枠見付け面部215および上枠係合片部216によって、第1取付部26よりも室内側に位置して上枠アングル材22を取付可能な第2取付部27が構成されている。
そして、上枠アングル材22は、見込み方向に延びるアングル材本体221と、このアングル材本体221の室外側端部から上方(見付け方向外側)に延びる第1係合片222と、この第1係合片222の室内側に対向してアングル材本体221から上方に延びる第2係合片223とを有して一体形成されている。このような上枠アングル材22は、第1係合片222の先端部が上枠係合片部216の突起に係合され、第2係合片223の先端部が上枠見付け面部215の突起に係合されることで、上枠本体21に取り付けられるようになっている。
【0019】
また、上枠押縁材23は、室内側側面部231と、底面部232と、室外側側面部233とを有し、上枠本体21に沿って長尺状に形成されている。上枠押縁材23の室外側側面部233下端部には、室外側に突出してガラスパネル6の室内面に当接する気密ヒレ部234が形成され、この気密ヒレ部234によってガラスパネル6を室外側に向かって押圧できるようになっている。さらに、上枠押縁材23において、室外側側面部233上端部には、第1係合部235が形成され、室内側側面部231の上端部よりも室外寄りの位置には、上方に延びる第2係合部236が形成されている。このような上枠押縁材23は、第1係合部235が上枠突出片部217に係合され、第2係合部236が上枠係合片部216下端部室外側端に当接されるとともに、室内側側面部231の上端縁が上枠係合片部216下端部に当接されることで、上枠本体21に取り付けられるようになっている。
【0020】
次に、下枠3において、下枠本体31は、下枠底面部311と、建物に固定される下枠固定面部312と、下枠底面部311に対向する下枠上面部313と、下枠上面部313から上方に延びる下枠延出面部314と、下枠本体31の室内端に位置する下枠見付け面部315とを有して一体形成されている。下枠延出面部314の上端部室内側には、ガラスパネル6の室外面に当接して後付ビード33とともにガラスパネル6の下端縁を保持する気密材(AT材)34が取り付けられている。また、下枠本体31における下枠見付け面部315の室外側には、この下枠見付け面部315とともに下枠アングル材32に係合する下枠係合片部316が設けられている。そして、下枠係合片部316の室外側には、室外側に延びて後付ビード33に係合する下枠突出片部317が設けられている。また、下枠上面部313上には、セッティングブロック35が適宜な間隔で設けられており、これらのセッティングブロック35に載置されてガラスパネル6が支持されるようになっている。
【0021】
以上の下枠本体31において、下枠突出片部317によって、ガラスパネル6よりも室内側に位置して後付ビード33を取付可能な第1取付部36が構成され、下枠見付け面部315および下枠係合片部316によって、第1取付部36よりも室内側に位置して下枠アングル材32を取付可能な第2取付部37が構成されている。
そして、下枠アングル材32は、前記上枠アングル材22と同一断面を有して形成され、アングル材本体321と、第1係合片322と、第2係合片323とを有して構成されている。このような下枠アングル材32は、第1係合片322の先端部が下枠係合片部316の室内側端部に係合され、第2係合片323の先端部が下枠見付け面部315の突起に係合されることで、下枠本体31に固定されるようになっている。
【0022】
次に、縦枠4において、縦枠本体41は、縦枠見込み面部411と、建物に固定される縦枠固定面部412と、縦枠見込み面部411から見付け方向内側に延びる縦枠延出面部414と、縦枠本体41の室内端に位置する縦枠見付け面部415とを有して一体形成されている。縦枠延出面部414の先端部室内側には、ガラスパネル6の室外面に当接して縦枠押縁材43とともにガラスパネル6の側端縁を保持する気密材(AT材)44が取り付けられている。また、縦枠本体41における縦枠見付け面部415の室外側に対向する位置には、この縦枠見付け面部415とともに縦枠アングル材42に係合する縦枠係合片部416が設けられている。さらに、縦枠係合片部416の室外側に対向する位置には、縦枠押縁材43に係合する縦枠突出片部417が設けられている。
【0023】
以上の縦枠本体41において、縦枠係合片部416および縦枠突出片部417によって、ガラスパネル6よりも室内側に位置して縦枠押縁材43を取付可能な第1取付部46が構成され、縦枠見付け面部415および縦枠係合片部416によって、第1取付部46よりも室内側に位置して縦枠アングル材42を取付可能な第2取付部47が構成されている。
そして、縦枠アングル材42は、前記上枠アングル材22および下枠アングル材32と同一断面を有して形成され、アングル材本体421と、第1係合片422と、第2係合片423とを有して構成されている。このような縦枠アングル材42は、第1係合片422の先端部が縦枠係合片部416の突起に係合され、第2係合片423の先端部が縦枠見付け面部415の突起に係合されることで、縦枠本体41に固定されるようになっている。
【0024】
また、縦枠押縁材43は、前記上枠押縁材23と同一断面を有して形成され、室内側側面部431と、見付け方向内周側の縦枠押縁材側面部432と、室外側側面部433とを有し、縦枠本体41に沿って長尺状に形成されている。縦枠押縁材43の室外側側面部433には、室外側に突出してガラスパネル6の室内面に当接して押圧する気密ヒレ部434が形成されている。このような縦枠押縁材43は、室外側側面部433の見付け方向外側端部に形成された第1係合部435が縦枠突出片部417に係合され、室内側側面部431の室外寄りかつ見付け方向外側端部に形成された第2係合部436が縦枠係合片部416の室外側に当接されるとともに、室内側側面部431の見付け方向外端縁が縦枠係合片部416先端部に当接されることで、縦枠本体41に取り付けられるようになっている。
【0025】
以上の嵌め殺し窓1において、上枠2および縦枠4では、上枠本体21および縦枠本体41の第1取付部26,46にそれぞれ樹脂製の上枠押縁材23および縦枠押縁材43が取り付けられ、第2取付部27,47にそれぞれ樹脂製の固定片である上枠アングル材22および縦枠アングル材42が取り付けられている(以下、第1形態とする)。一方、下枠3では、下枠本体31の第1取付部36に止水材である後付ビード33が取り付けられ、第2取付部37に樹脂製の固定片である下枠アングル材32が取り付けられている(以下、第4形態とする)。
【0026】
なお、上枠2や縦枠4において、上枠本体21や縦枠本体41の第1取付部26,46に止水材である後付ビードや先付ビードを取り付け、第2取付部27,47に樹脂製の固定片(上枠アングル材22や縦枠アングル材42)を取り付けることにより、上枠2や縦枠4を第4形態の枠材として構成してもよい。また、下枠3において、下枠本体31の第1取付部36に上枠押縁材23と同様の下枠押縁材を取り付け、第2取付部37に樹脂製の固定片(下枠アングル材32)を取り付けることにより、下枠3を第1形態の枠材として構成してもよい。さらに、以下の図6〜図8の各図に示すように、前記上枠本体21、下枠本体31および縦枠本体41と共通の部材を用いて、その他の形態の枠材を構成することもできる。
【0027】
図3には、その他の形態(以下、第2形態とする)の枠材としての上枠2Aが示されている。この上枠2Aは、前記上枠2と共通の上枠本体21と、この上枠本体21の第1取付部26に取り付けられるアルミ形材製の上枠押縁材28と、前記上枠2と共通の上枠アングル材22とを備えて構成されている。上枠押縁材28は、室内側側面部281と、底面部282と、室外側側面部283とを有し、室外側側面部283下端部に、前記後付ビード33と同様の気密材(AT材)29が取り付けられ、前記上枠延出面部214の気密材24とでガラスパネル6の上端縁を保持できるようになっている。さらに、上枠押縁材28において、室外側側面部283上端部には、第1係合部285が形成され、室内側側面部281の上端部には、上方に延びる第2係合部286が形成されている。このような上枠押縁材28は、第1係合部285を上枠突出片部217に係合させてから、上枠押縁材28を回転させ、第2係合部286を上枠係合片部216下端部室外側端に当接させるとともに、室内側側面部281の上端縁を上枠係合片部216下端部に当接させることで、上枠本体21に取り付けられるようになっている。
【0028】
図4には、第2形態の枠材としての縦枠4Aが示されている。この縦枠4Aは、前記縦枠4と共通の縦枠本体41と、この縦枠本体41の第1取付部46に取り付けられるアルミ形材製の縦枠押縁材48と、前記縦枠4と共通の縦枠アングル材42とを備えて構成されている。縦枠押縁材48は、室内側側面部481と、縦枠押縁材側面部482と、室外側側面部483とを有し、室外側側面部483の見付け方向内側端部に、前記後付ビード33と同様の気密材(AT材)49が取り付けられ、前記縦枠延出面部414の気密材44とでガラスパネル6の側端縁を保持できるようになっている。さらに、縦枠押縁材48において、室外側側面部483の見付け方向外側端部には、第1係合部485が形成され、室内側側面部481の見付け方向外側端部には、第2係合部486が形成されている。このような縦枠押縁材48は、第1係合部485を縦枠突出片部417に係合させてから、縦枠押縁材48を回転させ、第2係合部486を縦枠係合片部416室外側端に当接させるとともに、室内側側面部481の見付け方向外端縁を縦枠係合片部416先端部に当接させることで、縦枠本体41に取り付けられるようになっている。
【0029】
図5には、さらにその他の形態(以下、第3形態とする)の枠材としての下枠3Aが示されている。この下枠3Aは、前記下枠3と共通の下枠本体31と、この下枠本体31の第1取付部36と第2取付部37とに跨って取り付けられる樹脂製のカバー部材38とを備えて構成されている。カバー部材38は、前記下枠アングル材32と略同様に、見込み方向に延びて床材等に固定される固定部であるカバー部材本体381と、このカバー部材本体381の室外側端部から下方に延びる第1係合片382と、この第1係合片382の室内側に対向してカバー部材本体381から下方に延びる第2係合片383とを有して形成されている。さらに、カバー部材38は、カバー部材本体381の室外側端部から室外側に延びるカバー部材延出部385と、このカバー部材延出部385の室外側端部に形成された気密部である気密ヒレ部384とを有して構成されている。この気密ヒレ部384は、室外側に突出してガラスパネル6の室内面に当接して押圧し、前記気密材34とともにガラスパネル6の下端縁を保持できるようになっている。そして、カバー部材本体381は、第1係合片382の先端部が下枠係合片部316の室内側端部に係合され、第2係合片383の先端部が下枠見付け面部315の突起に係合されるとともに、カバー部材延出部385の先端部が下枠突出片部317の室外側端部に係合されることで、下枠本体31に固定されるようになっている。
【0030】
なお、図3および図4には、第2形態の枠材としての上枠2Aおよび縦枠4Aを示したが、下枠3において、下枠本体31の第1取付部36にアルミ形材製の下枠押縁材を取り付け、第2取付部37に樹脂製の固定片(下枠アングル材32)を取り付けることにより、下枠3を第2形態の枠材として構成してもよい。また、図8には、第3形態の枠材としての下枠3Aを示したが、上枠2や縦枠4において、上枠本体21や縦枠本体41の第1取付部26,46と第2取付部27,47とに跨って樹脂製のカバー部材を取り付けることにより、上枠2や縦枠4を第3形態の枠材として構成してもよい。この場合、上枠2や縦枠4に用いるカバー部材としては、前記上枠押縁材23や縦枠押縁材43と、前記上枠アングル材22や縦枠アングル材42とを一体化したような部材が利用可能である。
【0031】
次に、前記第4形態の枠材としての下枠3の変形例を図6に基づいて説明する。
図6に示す下枠3Bは、前記下枠3,3Aと共通の下枠本体31および後付ビード33と、固定片である樹脂製の下枠アングル材32Aとを備えて構成されている。下枠アングル材32Aは、前記下枠アングル材32と同様のアングル材本体321、第1係合片322および第2係合片323と、アングル材本体321の室外側端部からさらに室外側に延びる延出片部324とを備えて構成されている。この延出片部324の室外側端部は、後付ビード33に近接する位置であり、第1取付部36の上方位置まで延びて形成され、この延出片部324を備えた下枠アングル材32Aによって下枠本体31の上方が覆われ、これによりアルミ形材製の下枠本体31が室内側に露出しないようになっている。
【0032】
次に、前述した各形態の下枠3,3A,3Bにおける排水構造について、図7〜図9も参照して説明する。図7は、第4形態の下枠3の排水構造を示す縦断面図および横断面図である。図8は、第3形態の下枠3Aの排水構造を示す縦断面図および横断面図である。図9は、第4形態の変形例の下枠3Bの排水構造を示す縦断面図および横断面図である。
【0033】
図7に示すように、第4形態の下枠3においては、ガラスパネル6の室内面に付着した結露水が後付ビード33上に落下すると、この水が下枠本体31における下枠突出片部317と下枠係合片部316との間の第1水平面部318に導入される。第1水平面部318の上面は、下枠突出片部317の上端よりも低く形成され、一方、縦枠4における縦枠押縁材43の下端縁は、下枠突出片部317の上端に当接しており、縦枠押縁材43の下端縁と第1水平面部318との間には、隙間318Aが形成されている。このため、第1水平面部318上の水は、縦枠4側に流れて隙間318Aを通過し、図7(B)に示すように、縦枠本体41の縦枠係合片部416と縦枠突出片部417との間まで到達する。また、下枠3の下枠アングル材32は、縦枠本体41の縦枠見付け面部415に当接する位置で止まっているため、縦枠本体41側に流れた水は、下枠本体31における下枠係合片部316と下枠見付け面部315との間の第2水平面部319に落下する。この第2水平面部319には、長手方向の適宜な位置に排水孔319Aが形成されており、第2水平面部319上の水は、排水孔319Aを介して下枠上面部313に落下し、さらに、適宜な排水弁等を介して室外に排出されるようになっている。
【0034】
次に、図8に示すように、第3形態の下枠3Aにおいて、ガラスパネル6の室内面に付着した結露水は、下枠3Aのカバー部材38における上側の気密ヒレ部384上に落下する。この気密ヒレ部384の上面は、カバー部材延出部385の上面よりも低く形成され、一方、縦枠4における縦枠押縁材43の下端縁は、カバー部材延出部385の上面に当接しており、縦枠押縁材43の下端縁と気密ヒレ部384との間には、隙間384Aが形成されている。このため、気密ヒレ部384上の水は、縦枠4側に流れて隙間384Aを通過し、図8(B)に示すように、縦枠本体41の縦枠突出片部417位置まで到達する。また、カバー部材38は、縦枠本体41の縦枠見付け面部415に当接する位置で止まっているため、縦枠本体41側に流れた水は、下枠上面部313に落下し、さらに、適宜な排水弁等を介して室外に排出されるようになっている。一方、図8(A)に示すように、下枠本体31における第1水平面部318上に入った水(結露水等)は、前記第4形態の下枠3と同様に、縦枠本体41側に流れてから第2水平面部319に落下し、排水孔319Aを介して下枠上面部313に落下して排出されるようになっている。
【0035】
図9に示すように、第4形態の変形例の下枠3Bにおいて、ガラスパネル6の室内面に付着した結露水は、後付ビード33上に落下し、後付ビード33と下枠アングル材32Aの延出片部324先端縁との隙間から第1水平面部318に導入される。後付ビード33の上面は、室内側に向かって下がり勾配を有するとともに、その室内側端縁が下枠アングル材32Aの延出片部324の上面よりも低く形成され、一方、縦枠4における縦枠押縁材43の下端縁は、延出片部324の上面に当接しており、縦枠押縁材43の下端縁と後付ビード33の上面との間には、隙間324Aが形成されている。後付ビード33と下枠アングル材32Aの延出片部324先端縁との隙間から第1水平面部318に入った水は、前記第4形態の下枠3と同様に、縦枠本体41側に流れてから第2水平面部319に落下し、排水孔319Aを介して下枠上面部313に落下して排出されるようになっている。
【0036】
以上の嵌め殺し窓1の製造方法としては、先ず、それぞれアルミ形材製の枠材本体である上枠本体21、下枠本体31および縦枠本体41や、上枠押縁材28および縦枠押縁材48を製造するとともに、それぞれ樹脂製の上枠アングル材22、下枠アングル材32,32Aおよび縦枠アングル材42や、上枠押縁材23、後付ビード33、カバー部材38および縦枠押縁材43を製造する。また、ガラスパネル6を準備しておく。
そして、製造する嵌め殺し窓1が図1、図2に示すように、上枠2および縦枠4を第1形態の枠材とし、下枠3を第4形態の枠材とする場合には、上枠本体21、下枠本体31および縦枠本体41を四周枠組みするとともに、その内側にガラスパネル6をセットしてから、縦枠押縁材43を縦枠本体41の第1取付部46に取り付け、上枠押縁材23を上枠本体21の第1取付部26に取り付け、これらの縦枠押縁材43および上枠押縁材23でガラスパネル6を押圧するとともに、下枠本体31の第1取付部36とガラスパネル6との間に後付ビード33を圧入し、各枠材本体21,31,41と押縁材23,43および後付ビード33とによってガラスパネル6を支持する。
【0037】
次に、上枠アングル材22、下枠アングル材32および縦枠アングル材42をそれぞれ上枠本体21、下枠本体31および縦枠本体41の第2取付部27,37,47に取り付けて嵌め殺し窓1の製造が完了する。ただし、これらの各アングル材22,32,42の取り付け時期としては、工場における出荷前であってもよく、出荷後で建設現場における嵌め殺し窓1の建て込み前であってもよく、また建設現場で建て込んだ後であってもよい。すなわち、各アングル材22,32,42を取り付けなくても各押縁材23,43および後付ビード33によってガラスパネル6が支持されているので、枠組みした上枠本体21、下枠本体31および縦枠本体41とガラスパネル6とを一体的に搬送することができる。従って、各アングル材22,32,42を窓枠5から取り外した状態で搬送すれば、搬送中の窓枠5の見込み寸法が小さくでき、搬送効率を向上させることができるとともに、樹脂製の各アングル材22,32,42の破損も防止することができる。さらに、窓枠5を建物開口部に建て込んだ後に各アングル材22,32,42を取り付けるようにすれば、建て込み時の作業性向上および各アングル材22,32,42の破損防止の効果も期待することができる。なお、各押縁材23,43および後付ビード33の取り付け時期としても、工場における出荷前に限らず、出荷後で建設現場における嵌め殺し窓1の建て込み前であってもよく、また建設現場で建て込んだ後であってもよい。
【0038】
なお、上枠2、下枠3および縦枠4の形態が上述のものと相違する場合の製造手順も略同様であり、共通の上枠本体21、下枠本体31および縦枠本体41に対して、各形態ごとに適宜な押縁材やアングル材、カバー部材などを選択して取り付けることで、前述した各形態の枠材を構成することができる。
【0039】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、上枠本体21、下枠本体31および縦枠本体41が共通化され、これらの枠材本体21,31,41にそれぞれ形成された第1取付部26,36,46および第2取付部27,37,47に、適宜に選択した押縁材23,28,43,48や後付ビード33、アングル材22,32,32A,42やカバー部材38が取り付けられる。従って、上下左右の各枠材において、任意の形態が選択可能になり、嵌め殺し窓1の外観バリエーションを容易に増やすことができる。
【0040】
(2)さらに、嵌め殺し窓1の建物開口部への建て込み前あるいは建て込み後のいずれの時期であっても各アングル材22,32,32A,42が取り付け可能であるので、嵌め殺し窓1の製造、組立や建込みの作業手順を任意に選択することで作業性を向上させることができる。さらに、建て込み後に各アングル材22,32,32A,42を取り付けるようにすれば、搬送効率が向上できるとともに、アングル材の破損を防止することもできる。
【0041】
(3)また、図5に示す第3形態の下枠3Aのようにカバー部材38で下枠本体31を覆ったり、図6に示す第4形態の変形例の下枠3Bのように下枠アングル材32Aの延出片部324で下枠本体31を覆ったりすることで、アルミ形材製の下枠本体31が室内側に露出しないようにでき、嵌め殺し窓1の室内側見え掛かり部分の質感を統一し、嵌め殺し窓1の意匠性を向上させることができる。
【0042】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、嵌め殺し窓1の窓枠5を枠体とし、ガラスパネル6を面材として説明したが、このような構成に限られない。すなわち、枠体に支持される面材としては、ガラスパネル6等のパネル材に限らず、固定障子であってもよく、この場合には、窓枠の押縁材によって固定障子を押圧して支持するような構成が採用可能である。
また、前記実施形態では、嵌め殺し窓1における各枠材の形態として、第1形態の上枠2および縦枠4と第4形態の下枠3とを備えたもの(図1、図2)や、第2形態の上枠2Aおよび縦枠4Aを備えたもの(図3、図4)、第3形態の下枠3Aを備えたもの(図5)を図示して説明したが、本発明の建具における各枠材の形態の組み合わせは、前記実施形態のものに限定されない。すなわち、上下左右の枠材が全て同一形態の枠材から構成されてもよく、また、上枠、下枠および縦枠がそれぞれ異なる形態の枠材から構成されてもよい。
また、前記実施形態では、図7に示すように、縦枠押縁材43の下端縁を下枠3の下枠突出片部317の上端に当接させ、図8に示すように、縦枠押縁材43の下端縁を下枠3Aのカバー部材延出部385の上面に当接させ、図9に示すように、縦枠押縁材43の下端縁を下枠3Bの延出片部324の上面に当接させたが、このような構成に限定されない。すなわち、縦枠押縁材の長手方向端部は、上枠の下面や下枠の上面に当接されていてもよく、また当接せずに近接した状態で適宜な隙間を介して設けられていてもよい。
さらに、前記実施形態では、上枠押縁材23、28の室内側側面部231、281の上端縁を上枠係合片部216下端部に当接させ、縦枠押縁材43、48の室内側側面部431、481の見付け方向外端縁を縦枠係合片部416先端部に当接させたが、このような構成に限定されず、当接せずに近接した状態で適宜な隙間を介して設けられていてもよい。
【0043】
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施形態に係る建具を示す縦断面図である。
【図2】前記建具を示す横断面図である。
【図3】前記上枠と形態が異なる上枠部分を拡大して示す縦断面図である。
【図4】前記縦枠と形態が異なる縦枠部分を拡大して示す横断面図である。
【図5】前記下枠と形態が異なる下枠部分を拡大して示す縦断面図である。
【図6】前記下枠の変形例に係る下枠部分を拡大して示す縦断面図である。
【図7】前記建具の下枠における排水構造を示す縦断面図および横断面図である。
【図8】図7と形態が異なる下枠における排水構造を示す縦断面図および横断面図である。
【図9】図7の変形例に係る下枠における排水構造を示す縦断面図および横断面図である。
【符号の説明】
【0045】
1…嵌め殺し窓(建具)、2,2A…上枠、3,3A,3B…下枠、4,4A…縦枠、5…窓枠(枠体)、6…ガラスパネル(面材)、21…上枠本体(枠材本体)、22…上枠アングル材(固定片)、23,28…上枠押縁材、26,36,46…第1取付部、27,37,47…第2取付部、29,49…気密材、31…下枠本体(枠材本体)、32,32A…下枠アングル材(固定片)、33…後付ビード(止水材)、38…カバー部材、41…縦枠本体(枠材本体)、42…縦枠アングル材(固定片)、43,48…縦枠押縁材、381…カバー部材本体(固定部)、384…気密ヒレ部(気密部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下左右の枠材を四周枠組みして構成される枠体と、この枠体の内側に支持される面材とを備えた建具であって、
前記枠材は、金属製の枠材本体を備え、この枠材本体には、前記面材よりも室内側に位置する第1取付部と、この第1取付部よりも室内側に位置する第2取付部とが形成され、
前記面材を室内側から押圧する押縁材が前記第1取付部に取り付けられるとともに、建物側に固定される樹脂製の固定片が前記第2取付部に取り付けられる形態と、
前記面材を室内側から押圧する気密部および建物側に固定される固定部を有した樹脂製のカバー部材が前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けられる形態と、
のいずれかの形態で構成され、前記いずれの形態においても前記枠材本体の形状が同一である建具。
【請求項2】
前記固定片は、前記押縁材まで見込み方向室外側に延びかつ前記枠材本体を覆って設けられている請求項1に記載の建具。
【請求項3】
前記押縁材は、樹脂製である請求項1または請求項2に記載の建具。
【請求項4】
上下左右の枠材を四周枠組みして構成される枠体と、この枠体の内側に支持される面材とを備えた建具であって、
前記枠材は、金属製の枠材本体を備え、この枠材本体には、前記面材よりも室内側に位置する第1取付部と、この第1取付部よりも室内側に位置する第2取付部とが形成され、
前記面材を室内側から押圧する止水材が前記第1取付部に取り付けられるとともに、建物側に固定される樹脂製の固定片が前記第2取付部に取り付けられる形態と、
前記面材を室内側から押圧する気密部および建物側に固定される固定部を有した樹脂製のカバー部材が前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けられる形態と、
のいずれかの形態で構成され、前記いずれの形態においても前記枠材本体の形状が同一である建具。
【請求項5】
前記固定片は、前記止水材まで見込み方向室外側に延びかつ前記枠材本体を覆って設けられている請求項4に記載の建具。
【請求項6】
上下左右の枠材を四周枠組みして構成される枠体と、この枠体の内側に支持される面材とを備えた建具の製造方法であって、
前記面材よりも室内側に位置する第1取付部および当該第1取付部よりも室内側に位置する第2取付部を有する金属製の枠材本体と、
前記第1取付部に取り付けられて前記面材を室内側から押圧可能な押縁材と、
前記第2取付部に取り付けられて建物側に固定される樹脂製の固定片と、
前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けられて前記面材を室内側から押圧する気密部および建物側に固定される固定部を有した樹脂製のカバー部材とを準備し、
前記押縁材を前記第1取付部に取り付けるとともに前記固定片を前記第2取付部に取り付けて枠材を構成するか、
または、前記カバー部材を前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けて枠材を構成する建具の製造方法。
【請求項7】
上下左右の枠材を四周枠組みして構成される枠体と、この枠体の内側に支持される面材とを備えた建具の製造方法であって、
前記面材よりも室内側に位置する第1取付部および当該第1取付部よりも室内側に位置する第2取付部を有する金属製の枠材本体と、
前記第1取付部に取り付けられて前記面材を室内側から押圧可能な止水材と、
前記第2取付部に取り付けられて建物側に固定される樹脂製の固定片と、
前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けられて前記面材を室内側から押圧する気密部および建物側に固定される固定部を有した樹脂製のカバー部材とを準備し、
前記止水材を前記第1取付部に取り付けるとともに前記固定片を前記第2取付部に取り付けて枠材を構成するか、
または、前記カバー部材を前記第1取付部および第2取付部に跨って取り付けて枠材を構成する建具の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−43403(P2010−43403A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−205993(P2008−205993)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【出願人】(390005267)YKK AP株式会社 (776)
【Fターム(参考)】