説明

建設機械の操作ペダル装置

【課題】操作ペダルの回動方向を容易に変更することができ、かつ床下の設置スペースの低減を図ることができる建設機械の操作ペダル装置を提供する。
【解決手段】足踏式の操作ペダル25と、この操作ペダル25の回動方向一方側及び他方側の回動に応じて上下方向に移動する一対のプッシャ29A,29Bと、これらプッシャ29A,29Bの移動に応じて油圧操作信号を生成して出力する操作信号出力部33とを有する操作ペダル装置26において、操作ペダル25を縦方向に回動可能に支持する第1の回動機構31と、操作ペダル25を横方向に回動可能に支持する第2の回動機構32と、これら回動機構31,32のうちのいずれか一方を選択的に回動不能とするロックピン44とを有する。プッシャ29A,29Bは、操作ペダル25が縦方向及び横方向のうちのいずれに回動する場合でも移動するように、縦方向及び横方向に対して斜め方向となるように配列される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に係わり、特に、操作ペダルの回動方向一方側及び他方側の回動に応じて操作信号を出力する建設機械の操作ペダル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
建設機械の一つである油圧ショベルは、一般に、自走可能な下部走行体と、この下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体と、この上部旋回体に俯仰可能(言い換えれば、上下方向に回動可能)に設けられ、ブーム、アーム、及びアタッチメント(例えば標準装備のバケット)からなる多関節型の作業装置と、ブーム、アーム、及びアタッチメントを上下方向にそれぞれ回動するブーム用油圧シリンダ、アーム用油圧シリンダ、及びアタッチメント回動用油圧シリンダ等を備えている。この油圧ショベルの運転席の左側には、例えば、前後方向に操作することでアームの回動を指示し、左右方向に操作することで上部旋回体の旋回を指示する手動式操作レバーを有する操作レバー装置が設けられている。運転席の右側には、例えば、前後方向に操作することでブームの回動を指示し、左右方向に操作することでアタッチメントの回動を指示する手動式操作レバーを有する操作レバー装置が設けられている。運転席の前側には、例えば、前後方向に操作して下部走行体の走行を指示する左右の手動式走行用操作レバー及びこれらに連動した左右の足踏式走行用操作ペダルを有する操作レバー・ペダル装置が設けられている。
【0003】
また、油圧ショベルは、標準装備のアタッチメントであるバケットに代えて、オプション装備のアタッチメントであるクラッシャ(圧砕機)、ブレーカ(破砕機)、モア(草刈機)、又はオーガ(坑堀機)等を装着可能としている。クラッシャやブレーカ等のアタッチメントにはアタッチメント駆動用油圧アクチュエータが組込まれている。そこで、例えば、運転席の前側であって上述した走行用の操作レバー・ペダル装置の左側には、アタッチメントの駆動を指示する足踏式操作ペダルを有する操作ペダル装置が設けられている。
【0004】
また、油圧ショベルにおいては、作業装置の基端部すなわちブームの基端部を上部旋回体の前側にスイングポストを介し連結し、スイングポストを左右方向に回動する(ひいては、作業装置全体を左右方向にスイングする)スイング用油圧シリンダを備えたものが知られている。このようなスイング式の油圧ショベルでは、例えば、運転席の前側であって上述した走行用の操作レバー・ペダル装置の右側に、スイングポストの回動を指示する足踏式操作ペダルを有する操作ペダル装置が設けられている。
【0005】
油圧パイロット方式の操作ペダル装置は、操作ペダルと、この操作ペダルの回動方向一方側及び他方側の回動に応じて上下方向に移動する一対のプッシュと、これら一対のプッシャの移動に応じて操作パイロット圧(油圧操作信号)を生成して出力する一対の減圧弁とを有している。減圧弁は、対応するプッシュに連動する弁体(スプール)を有し、この弁体の移動によってパイロットポンプからの元圧を減圧してパイロット圧を生成し、生成したパイロット圧を出力するようになっている。
【0006】
ここで、上述したアタッチメント駆動用の操作ペダル装置は、例えばオプション装備のアタッチメントとしてクラッシャを装着した場合にクラッシャの前後方向の駆動を指示するため、一般的に、操作ペダルの回動方向が縦方向(ほぼ前後方向)となるように設けることが好ましい。また、上述したスイングポスト用の操作ペダル装置は、スイングポストの左右方向の回動を指示するため、一般的に、操作ペダルの回動方向が横方向(ほぼ左右方向)となるように設けることが好ましい。ところが、運転者の好みは様々であり、例えば操作ペダルの回動方向を縦方向又は横方向に統一したいという要望がある。また、例えば装着するアタッチメントに応じて操作ペダルの回動方向を変更したいという要望がある。
【0007】
そこで、これに対応するため、例えば、操作ペダル装置を脱着してその取付位置を変更することにより、操作ペダルの回動方向を変更可能とした油圧ショベルが提唱されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載の油圧ショベルでは、床板に、操作ペダル装置の下部(詳細には、一対の減圧弁からなるパイロット弁)を収容する弁収容孔が形成されている。また、弁収容孔の周囲に、操作ペダルの回動方向が横方向となるように操作ペダル装置を取付けることが可能な第1の取付孔と、操作ペダルの回動方向が縦方向となるように操作ペダル装置を取付けることが可能な第2の取付孔が形成されている。そして、操作ペダル装置の取付位置を第1の取付孔又は第2の取付孔に変更することにより、操作ペダルの回動方向を変更可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4567241号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来技術には以下のような課題が存在する。すなわち、上記特許文献1に記載の従来技術では、操作ペダルの回動方向を変更する場合に、操作ペダル装置の全体を脱着してその取付位置を変更する必要があり、作業が容易ではない。特に、操作ペダル装置の減圧弁には複数の配管が接続されており、それら配管の取り回しによっては配管も脱着する必要がある。また、減圧弁の配置変更に対応するためのスペース(デッドスペースを含む)を床下に確保する必要があることから、床下の設置スペースが大きくなっていた。
【0010】
本発明の目的は、操作ペダルの回動方向を容易に変更することができ、かつ床下の設置スペースの低減を図ることができる建設機械の操作ペダル装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、足踏式の操作ペダルと、前記操作ペダルの回動方向一方側及び他方側の回動に応じて上下方向に移動する一対のプッシャと、前記一対のプッシャの移動に応じて操作信号を生成して出力する操作信号出力部とを有する建設機械の操作ペダル装置において、前記操作ペダルを縦方向及び横方向のうちの一方向に回動可能に支持する第1の回動機構と、前記操作ペダルを縦方向及び横方向のうちの他方向に回動可能に支持する第2の回動機構と、前記第1の回動機構及び前記第2の回動機構のうちのいずれか一方の回動機構を選択的に回動不能とするロック手段とを有し、前記一対のプッシャは、前記操作ペダルが縦方向及び横方向のうちのいずれに回動する場合でも移動するように、縦方向及び横方向に対して斜め方向となるように配列される。
【0012】
このような本発明においては、ロック手段で第1の回動機構及び第2の回動機構のうちのいずれか一方の回動機構を選択的に回動不能とすることにより、操作ペダルの回動方向を縦方向又は横方向に変更することができる。したがって、従来技術のように操作ペダル装置の全体を脱着してその取付位置を変更する場合と比べ、操作ペダルの回動方向を容易に変更することができる。また、操作ペダル装置の下部に位置する操作信号出力部(詳細には、例えば一対の減圧弁又は一対のポテンションメータ)の配置を変更する必要がなく、その配置変更のためのスペース(デッドスペースを含む)を床下に確保する必要がないため、床下の設置スペースの低減を図ることができる。
【0013】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記第1の回動機構は、前記操作ペダルの下側に設けられ、前記一方向に対して直交する方向に延在する第1の軸と、前記第1の軸を前記一方向に回転可能に支持する第1の筒とを有し、前記第2の回動機構は、前記第1の筒の下側に接合され、前記他方向に対して直交する方向に延在する第2の筒と、前記第2の筒を前記他方向に回転可能に支持する第2の軸とを有する。
【0014】
(3)上記(2)において、好ましくは、前記ロック手段は、前記第1の軸の径方向に貫通した第1の軸貫通孔と、前記第1の筒の径方向に貫通した第1の筒貫通孔と、前記第2の筒の径方向に貫通した第2の筒貫通孔と、前記第2の軸に径方向に貫通した第2の軸貫通孔と、前記第1の軸貫通孔と前記第1の筒貫通孔との組合せ及び前記第2の筒貫通孔と前記第2の軸貫通孔との組合せのうちのいずれか一方の組合せを選択的に挿通して、前記第1の回動機構及び前記第2の回動機構のうちのいずれか一方の回動機構を選択的に回動不能とするロックピンとで構成される。
【0015】
(4)上記目的を達成するために、本発明は、足踏式の操作ペダルと、前記操作ペダルの回動方向一方側及び他方側の回動に応じて上下方向に移動する一対のプッシャと、前記一対のプッシャの移動に応じて操作信号を生成して出力する操作信号出力部とを有する建設機械の操作ペダル装置において、前記操作ペダルの下部に形成された軸挿通孔と、前記軸挿通孔に挿通して前記操作ペダルを回動可能に支持する軸と、前記操作ペダルを縦方向及び横方向のうちの一方向に回動させたい場合に、前記軸を前記一方向に対して直交する方向に延在するように取付けるための第1ブラケット部と、前記操作ペダルを縦方向及び横方向のうちの他方向に回動させたい場合に、前記軸を前記他方向に対して直交する方向に延在するように取付けるための第2ブラケット部とを有し、前記一対のプッシャは、前記操作ペダルが縦方向及び横方向のうちのいずれに回動する場合でも移動するように、縦方向及び横方向に対して斜め方向となるように配列される。
【0016】
このような本発明においては、操作ペダル及び軸を脱着してその取付位置を変更することにより、操作ペダルの回動方向を縦方向又は横方向に変更することができる。したがって、従来技術のように操作ペダル装置の全体を脱着してその取付位置を変更する場合と比べ、操作ペダルの回動方向を容易に変更することができる。また、操作ペダル装置の下部に位置する操作信号出力部(詳細には、例えば一対の減圧弁又は一対のポテンションメータ)の配置を変更する必要がなく、その配置変更のためのスペース(デッドスペースを含む)を床下に確保する必要がないため、床下の設置スペースの低減を図ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、操作ペダルの回動方向を容易に変更することができ、かつ床下の設置スペースの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態における油圧ショベルの構造を表す側面図であり、オプション装備のアタッチメントであるクラッシャが装着された状態を示す。
【図2】本発明の第1の実施形態における油圧ショベルの運転室内の構造を表す平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における油圧ショベルの油圧駆動装置のうちクラッシャの駆動及びスイングポストの回動に係わる要部構成を表す油圧回路図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における操作ペダル装置の構造を表す上面図であり、操作ペダルの回動方向が縦方向となるように第1の回動機構がロックされた状態を示す。
【図5】図4中矢印A方向から見た側面図である。
【図6】図4中矢印B方向から見た側面図である。
【図7】図5中断面C−Cにおける断面図であり、第1の回動機構がロックされた状態の詳細を示す。
【図8】図7中断面D−Dにおける断面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態における操作ペダル装置の構造を表す上面図であり、操作ペダルの回動方向が横方向となるように第2の回動機構がロックされた状態を示す。
【図10】図9中矢印E方向から見た側面図である。
【図11】図9中矢印F方向から見た側面図である。
【図12】図10中断面G−Gにおける断面図であり、第2の回動機構がロックされた状態の詳細を示す。
【図13】図12中断面H−Hにおける断面図である。
【図14】本発明の第2の実施形態における油圧ショベルの運転室内の構造を表す平面図であり、操作ペダルの回動方向が縦方向となるように操作ペダルが取付けられた状態を示す。
【図15】本発明の第2の実施形態における操作ペダル装置の構造を表す上面図であり、操作ペダルの回動方向が縦方向となるように操作ペダルが取付けられた状態を示す。
【図16】図15中矢印I方向から見た側面図である。
【図17】図15中矢印J方向から見た側面図である。
【図18】図16中断面K−Kにおける断面図である。
【図19】本発明の第2の実施形態における油圧ショベルの運転室内の構造を表す平面図であり、操作ペダルの回動方向が横方向となるように操作ペダルが取付けられた状態を示す。
【図20】本発明の第2の実施形態における操作ペダル装置の構造を表す上面図であり、操作ペダルの回動方向が横方向となるように操作ペダルが取付けられた状態を示す。
【図21】図20中矢印L方向から見た側面図である。
【図22】図20中矢印M方向から見た側面図である。
【図23】図21中断面N−Nにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の第1の実施形態を、図1〜図13により説明する。
【0020】
図1は、本実施形態における油圧ショベルの構造を表す側面図であり、オプション装備のアタッチメントであるクラッシャが装着された状態を示す。図2は、本実施形態における油圧ショベルの運転室内の構造を表す平面図である。なお、以降、油圧ショベルが図1に示す状態にて運転者が運転席に着座した場合における運転者の前側(図1中左側、図2中上側)、後側(図1中右側、図2中下側)、左側(図1中紙面に向かって手前側、図2中左側)、右側(図1中紙面に向かって奥側、図2中右側)を、単に前側、後側、左側、右側と称する。
【0021】
これら図1及び図2において、油圧ショベルは、自走可能なクローラ式の下部走行体1と、この下部走行体1上に旋回可能に設けられた上部旋回体2と、この上部旋回体2の前側にスイングポスト3を介し連結された作業装置4とを備えている。この油圧ショベルは、後方小旋回型のミニショベル(言い換えれば、運転質量6トン未満の油圧ショベル)であって、上部旋回体2は、その後端の旋回半径が下部走行体1の幅寸法にほぼ収まるように、上方から見て略円形状に構成されている。
【0022】
スイングポスト3は、上部旋回体2の前側に左右方向に回動可能に設けられ、スイング用油圧シリンダ5(後述の図3参照)により左右方向に回動するようになっている。これにより、作業装置4が左右方向にスイングするようになっている。
【0023】
作業装置4は、スイングポスト3に上下方向に回動可能に連結されたブーム6と、このブーム6に上下方向に回動可能に連結されたアーム7と、このアーム7に上下方向に回動可能に連結されたオプション装備のアタッチメントであるクラッシャ8とを備えている。ブーム6、アーム7、及びクラッシャ8は、ブーム用油圧シリンダ9、アーム用油圧シリンダ10、及びアタッチメント回動用油圧シリンダ11により上下方向に回動するようになっている。クラッシャ8には、クラッシャ駆動用油圧シリンダ12(後述の図3参照)が組込まれており、このクラッシャ駆動用油圧シリンダ12によりクラッシャ8が前後方向に開閉するようになっている。
【0024】
上部旋回体2は、その下部基礎構造をなす旋回フレーム13と、この旋回フレーム13上の前方左側に設けられた例えばキャノピタイプの運転室14と、旋回フレーム13の後側に設けられ作業装置4との釣り合いをとるためのカウンタウェイト15とを備えている。旋回フレーム13上には、原動機16(後述の図3参照)、油圧ポンプ17(後述の図3参照)、パイロットポンプ18(後述の図3参照)、燃料タンク(図示せず)、及び作動油タンク(図示せず)等の機器が搭載されており、外装カバー19等で覆われている。
【0025】
運転室14は、床フレーム20と、運転者が着座する運転席21とを備えている。運転席21の左側には、前後方向に操作することでアーム7の回動を指示し、左右方向に操作することで上部旋回体2の旋回を指示する手動式操作レバー22Lを有する操作レバー装置が設けられている。運転席21の右側には、前後方向に操作することでブーム6の回動を指示し、左右方向に操作することでクラッシャ8の回動を指示する手動式操作レバー22Rを有する操作レバー装置が設けられている。また、運転席21の前側には、前後方向に操作して下部走行体1の走行を指示する左右の手動式走行用操作レバー23L,23R及びこれらに連動する左右の足踏式走行用操作ペダル24L,24Rを有する操作レバー・ペダル装置が設けられている。
【0026】
また、運転席21の前側であって上述した走行用の操作レバー・ペダル装置の左側には、クラッシャ8の駆動を指示する足踏式操作ペダル25Lを有する操作ペダル装置26Lが設けられている。また、運転席21の前側であって上述した走行用の操作レバー・ペダル装置の右側には、スイングポスト3の回動を指示する足踏式操作ペダル25Rを有する操作ペダル装置26Rが設けられている。
【0027】
上述した下部走行体1、上部旋回体2、スイングポスト3、ブーム6、アーム7、及びクラッシャ8等は、油圧ショベルに備えられた油圧駆動装置により動作されるものである。
【0028】
図3は、油圧ショベルの油圧駆動装置のうちクラッシャ8の駆動及びスイングポスト3の回動に係わる要部構成を表す油圧回路図である。
【0029】
この図3において、原動機16(詳細には、例えばエンジン又は電動モータ)によって駆動する油圧ポンプ17及びパイロットポンプ18と、油圧ポンプ17からの圧油によって駆動するクラッシャ駆動用油圧シリンダ12及びスイング用油圧シリンダ5と、油圧ポンプ17からクラッシャ駆動用油圧シリンダ12への圧油の流れを制御するアタッチメント駆動用方向切換弁27と、油圧ポンプ17からスイング用油圧シリンダ5への圧油の流れを制御するスイング用方向切換弁28と、クラッシャ8の駆動を指示する足踏式操作ペダル25Lを有する操作ペダル装置26Lと、スイングポスト3の回動を指示する足踏式ペダル25Rを有する操作ペダル装置26Rとが設けられている。
【0030】
操作ペダル装置26Lは、上述した操作ペダル25Lと、この操作ペダル25Lの回動方向一方側及び他方側の回動に応じて上下方向に移動する一対のプッシャ29LA,29LBと、これらプッシャ29LA,29LBの移動に応じて油圧操作信号を生成して出力する一対の減圧弁30LA,30LBとを有している。減圧弁30LAは、プッシャ29LAに連動する弁体(スプール)を有しており、この弁体の移動によってパイロットポンプ18からの元圧を減圧してパイロット圧(油圧操作信号)を生成し、このパイロット圧をアタッチメント駆動用方向切換弁27の受圧部27aへ出力する。これにより、アタッチメント駆動用方向切換弁27が図中左側の作動位置に切換えられ、クラッシャ駆動用油圧シリンダ12が伸長駆動するようになっている。減圧弁30LBは、プッシャ29LBに連動する弁体(スプール)を有しており、この弁体の移動によってパイロットポンプ18からの元圧を減圧してパイロット圧(油圧操作信号)を生成し、このパイロット圧をアタッチメント駆動用方向切換弁27の受圧部27bへ出力する。これにより、アタッチメント駆動用方向切換弁27が図中右側の作動位置に切換えられ、クラッシャ駆動用油圧シリンダ12が縮短駆動するようになっている。
【0031】
同様に、操作ペダル装置26Rは、上述した操作ペダル25Rと、この操作ペダル25Rの回動方向一方側及び他方側の回動に応じて上下方向に移動する一対のプッシャ29RA,29RBと、これらプッシャ29RA,29RBの移動に応じて油圧操作信号を生成して出力する一対の減圧弁30RA,30RBとを有している。減圧弁30RAは、プッシャ29RAに連動する弁体(スプール)を有しており、この弁体の移動によってパイロットポンプ18からの元圧を減圧してパイロット圧(油圧操作信号)を生成し、このパイロット圧をスイング用方向切換弁28の受圧部28aへ出力する。これにより、スイング用方向切換弁28が図中左側の作動位置に切換えられ、スイング用油圧シリンダ5が伸長駆動するようになっている。減圧弁30RBは、プッシャ29RBに連動する弁体(スプール)を有しており、この弁体の移動によってパイロットポンプ18からの元圧を減圧してパイロット圧(油圧操作信号)を生成し、このパイロット圧をスイング用方向切換弁28の受圧部28bへ出力する。これにより、スイング用方向切換弁28が図中右側の作動位置に切換えられ、スイング用油圧シリンダ5が縮短駆動するようになっている。
【0032】
ここで、本実施形態の特徴として、操作ペダル装置26L,26Rは、操作ペダル25L,25Rの回動方向を縦方向(前後方向)又は横方向(左右方向)に変更可能としている。このような操作ペダル装置26L,26Rの構造を、以下説明する。なお、以降、便宜上、操作ペダル25L又は25Rを操作ペダル25と称し、操作ペダル装置26L又は26Rを操作ペダル装置26と称し、一対のプッシャ29LA,29LB又は一対のプッシャ29RA,29RBを一対のプッシャ29A,29Bと称し、一対の減圧弁30LA,30LB又は一対の減圧弁30RA,30RBを一対の減圧弁30A,30Bと称する。
【0033】
図4は、本実施形態における操作ペダル装置26の構造を表す上面図であり、操作ペダル25の回動方向が縦方向となるように後述する第1の回動機構がロックされた状態を示す。図5は、図4中矢印A方向から見た側面図であり、図6は、図4中矢印B方向から見た側面図(但し、便宜上、ボルトを図示せず)である。図7は、図5中断面C−Cにおける断面図であり、第1の回動機構がロックされた状態の詳細を示す。図8は、図7中断面D−Dにおける断面図である。
【0034】
同様に、図9は、本実施形態における操作ペダル装置26の構造を表す上面図であり、操作ペダル25の回動方向が横方向となるように後述する第2の回動機構がロックされた状態を示す。図10は、図9中矢印E方向から見た側面図であり、図11は、図9中矢印F方向から見た側面図(但し、便宜上、ボルトを図示せず)である。図12は、図10中断面G−Gにおける断面図であり、第2の回動機構がロックされた状態の詳細を示す。図13は、図12中断面H−Hにおける断面図である。
【0035】
これら図4〜図13において、操作ペダル装置26は、上述した操作ペダル25と、この操作ペダル25の下側に設けられ、操作ペダル25を横方向(図4、図9、及び前述の図2中左右方向)に回動可能に支持する第1の回動機構31と、この第1の回動機構31の下側に設けられ、第1の回動機構31を介して操作ペダル25を縦方向(図4、図9、及び前述の図2中前後方向)に回動可能に支持する第2の回動機構32と、この第2の回動機構32の下側に設けられ、上述した一対の減圧弁30A,30Bからなる操作信号出力部33と、上述した一対のプッシャ29A,29Bとを有している。操作ペダル25は、略正方形状の板材であり、その厚みが外縁から中央に向かって徐々に増すように下面側がテーパ状に形成されている。
【0036】
操作信号出力部33は、略直方体状に形成されており、その上側にフランジ板34が設けられている。フランジ板34は、複数(本実施形態では4つ)のボルト35を用いて床フレーム20に固定される部分であり、操作信号出力部33が床下に位置するようになっている(図5及び図10参照)。
【0037】
プッシャ29A,29Bは、フランジ板34を貫通するように配置されている。また、プッシャ29A,29Bは、操作ペダル25が縦方向及び横方向のうちのいずれに回動する場合でも移動するように、それら縦方向及び横方向に対して斜め方向(例えば45度の方向)となるように配列されている。これにより、プッシャ29Aは、操作ペダル25の縦方向の一方側(前側)又は横方向の一方側(左側)の回動に応じて下側に移動し、その移動によって減圧弁30Aの弁体が移動するようになっている。また、プッシャ30Bは、操作ペダル25の縦方向の他方側(後側)又は横方向の他方側(右側)の回動に応じて下側に移動し、その移動によって減圧弁30Bの弁体が移動するようになっている。なお、操作信号出力部33を構成する減圧弁30A,30Bも、プッシャ29A,29Bと同様、斜め方向となるように配列されている。そのため、操作信号出力部33は、その幅方向が斜め方向となるように配設されている(図7及び図12参照)。
【0038】
第1の回動機構31は、操作ペダル25の下面側に設けられ、縦方向(言い換えれば、横方向に対して直交する方向)に離間された一対の上側ブラケット部36A,36Bと、これら上側ブラケット部36A,36Bの間に縦方向に延在するように配置された第1の筒37と、上側ブラケット部36Aの軸挿通孔、第1の筒37、及び上側ブラケット部36Bの軸挿通孔を挿通する第1の軸38とで構成されている。第1の軸38の一端側には、上側ブラケット部36Aの軸挿通孔より大径である大径部38aが形成されている。第1の軸38の他端側にはピン挿通孔が形成されており、このピン挿通孔に抜止ピン39が挿通されて、第1の軸38が抜止めされるようになっている。また、第1の軸38の大径部38aは、周方向一部分(詳細には、上側部分)が切り欠かれており、その切欠部と上側ブラケット部36Aに設けられたストッパ部40とが嵌合している。これにより、第1の軸38と上側ブラケット部36Aとの相対的な回転が止められ、第1の軸38、上側ブラケット部36A,36B、及び操作ペダル25が第1の筒37に対して回動するようになっている。したがって、第1の回動機構31は、操作ペダル25を横方向に回動可能に支持するようになっている。
【0039】
第2の回転機構32は、フランジ板34の上側に設けられ、横方向(言い換えれば、縦方向に対して直交する方向)に離間された一対の下側ブラケット部41A,41Bと、これら下側ブラケット部41A,41Bの間に横方向に延在するように配置され、上述した第1の筒37の下側に溶接等で接合された第2の筒42と、下側ブラケット部41Aの軸挿通孔、第2の筒42、及び下側ブラケット部41Bの軸挿通孔を挿通する第2の軸43とで構成されている。第2の軸43の一端側には、下側ブラケット部41Aの軸挿通孔より大径である大径部43aが形成されている。第2の軸43の他端側にはピン挿通孔が形成されており、このピン挿通孔に抜止ピン39が挿通されて、第2の軸43が抜止めされるようになっている。また、第2の軸44の大径部44aは、周方向一部分(詳細には、下側部分)が切り欠かれており、この切欠部と下側ブラケット部41Aに設けられたストッパ部40とが嵌合している。これにより、第2の軸44と下側ブラケット部41Aとの相対的な回転が止められ、下側ブラケット部41A,41B及び第2の軸43に対して第2の筒42、第1の回動機構31、及び操作ペダル25が回動するようになっている。したがって、第2の回動機構32は、操作ペダル25を縦方向に回動可能に支持するようになっている。
【0040】
第1の筒37には、径方向に貫通する第1の筒貫通孔37aが形成されており、第1の軸38には、第1の筒貫通孔37aに対応する位置で、径方向に貫通する第1の軸貫通孔38bが形成されている。そして、図7等で示すように、第1の筒貫通孔37a及び第1の軸貫通孔38bにロックピン44を挿通した場合には、第1の回動機構31が回動不能となる。同様に、第2の筒42には、径方向に貫通する第2の筒貫通孔42aが形成されており、第2の軸43には、第2の筒貫通孔42aに対応する位置で、径方向に貫通する第2の軸貫通孔43bが形成されている。そして、図12等で示すように、第2の筒貫通孔42a及び第2の軸貫通孔43bにロックピン44を挿通した場合には、第2の回動機構32が回動不能となる。なお、ロックピン44の一端側には大径部44aが形成され、他端側にはピン挿通孔が形成されている。そして、ピン挿通孔にロック用抜止ピン45を挿通することにより、ロックピン44が抜き止めされるようになっている。
【0041】
そして、本実施形態では、第1の軸貫通孔37aと第1の筒貫通孔38bとの組合せ及び第2の筒貫通孔42aと第2の軸貫通孔43bとの組合せのうちのいずれか一方の組合せを選択してロックピン44を挿通することにより、第1の回動機構31及び第2の回動機構32のうちのいずれか一方の回動機構を選択的に回動不能とする。
【0042】
例えば第1の回動機構31を選択的に回動不能とした場合には、第2の回動機構32によって操作ペダル25が縦方向に回動可能となる。このとき、例えば操作ペダル25を前側に操作すると、プッシャ29Aが下側に移動し、これに応じて減圧弁30Aがパイロット圧を生成して出力する。一方、例えば操作ペダル25を後側に操作すると、プッシャ29Bが下側に移動し、これに応じて減圧弁30Bがパイロット圧を生成して出力する。
【0043】
また、例えば第2の回動機構32を選択的に回動不能とした場合には、第1の回動機構31によって操作ペダル25が横方向に回動可能となる。このとき、例えば操作ペダル25を左側に操作すると、プッシャ29Aが下側に移動し、これに応じて減圧弁30Aがパイロット圧を生成して出力する。一方、例えば操作ペダル25を右側に操作すると、プッシャ29Bが下側に移動し、これに応じて減圧弁30Bがパイロット圧を生成して出力する。
【0044】
このように本実施形態では、ロックピン40を脱着してその取付位置を変更することにより、操作ペダル25の回動方向を縦方向又は横方向に変更することができる。したがって、従来技術のように操作ペダル装置の全体を脱着してその取付位置を変更する場合と比べ、操作ペダル25の回動方向を容易に変更することができる。特に、操作ペダル装置26の操作信号出力部33の配置を変更する必要がなく、操作信号出力部33に接続された配管の脱着も行う必要がないことから、操作ペダル25の回動方向を容易に変更することができる。また、操作ペダル装置26の下部に位置する操作信号出力部34の配置を変更する必要がなく、その配置変更のためのスペース(デッドスペースを含む)を床下に確保する必要がないため、床下の設置スペースの低減を図ることができる。
【0045】
なお、上記第1の実施形態においては、操作ペダル25の下側に設けられた第1の回動機構31は、操作ペダル25を横方向に回動可能に支持し、この第1の回動機構31の下側に設けられた第2の回動機構32は、操作ペダル25を縦方向に回動可能に支持する構造を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、操作ペダル25の下側に設けられた第1の回動機構は、操作ペダル25を縦方向に回動可能に支持し、この第1の回動機構の下側に設けられた第2の回動機構は、操作ペダル25を横方向に回動可能に支持する構造としてもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0046】
本発明の第2の実施形態を、図14〜図23により説明する。なお、本実施形態において、上記第1の実施形態と同等の部分は同一の符号を付し、適宜説明を省略する。また、便宜上、操作ペダル25L又は25Rを操作ペダル25Aと称し、操作ペダル装置26L又は26Rを操作ペダル装置26Aと称する。
【0047】
図14は、本実施形態における油圧ショベルの運転室内の構造を表す平面図であり、図15は、本実施形態における操作ペダル装置の構造を表す平面図であり、これら図14及び図15は、操作ペダルの回動方向が縦方向となるように操作ペダルが取付けられた状態を示す。図16は、図15中矢印I方向から見た側面図であり、図17は、図15中矢印J方向から見た側面図(但し、便宜上、ボルトを図示せず)である。図18は、図16中断面K−Kにおける断面図である。
【0048】
同様に、図19は、本実施形態における油圧ショベルの運転室内の構造を表す平面図であり、図20は、本実施形態における操作ペダル装置の構造を表す平面図であり、これら図19及び図20は、操作ペダルの回動方向が横方向となるように操作ペダルが取付けられた状態を示す。図21は、図20中矢印L方向から見た側面図であり、図22は、図20中矢印M方向から見た側面図(但し、便宜上、ボルトを図示せず)である。図23は、図21中断面N−Nにおける断面図である。
【0049】
本実施形態では、操作ペダル装置26Aは、操作ペダル25Aと、この操作ペダル25Aを回動可能に支持する軸46と、操作ペダル26Aを縦方向に回動させたい場合に、軸46を横方向(言い換えれば、縦方向に対して直交する方向)に延在するように取付けるための一対の第1ブラケット部47A,47Bと、操作ペダル25Aを横方向に回動させたい場合に、軸46を縦方向(言い換えれば、横方向に対して直交する方向)に延在するように取付けるための一対の第2ブラケット部48A,48Bと、操作信号出力部33と、一対のプッシャ29A,29Bとを有している。
【0050】
操作ペダル25Aは、略長方形状の板部49と、この板部49の中央から下側に向かって突出する略四角柱状の支持部50と、この支持部50の下側に設けられ、板部49の短手方向(言い換えれば、長手方向に対して直交する方向)に延在する略円筒状の筒部51とで構成されており、筒部51には軸46が挿通する軸挿通孔51aが形成されている。板部49は、その厚みが長手方向両端から中央に向かって徐々に増すように下面側がテーパ状に形成されている。
【0051】
第1ブラケット部47A,47Bは、フランジ板34の上側に設けられ、互いに横方向に離間されている。そして、操作ペダル25Aの筒部51の延在方向が横方向となる状態で(言い換えれば、操作ペダル25Aの板部49の長手方向が縦方向となる状態で)、操作ペダル25Aの筒部51を第1ブラケット部47A,47Bの間に配置可能としている。そして、第1ブラケット部47Aの軸挿通孔、操作ペダル25Aの筒部51の軸挿通孔51a、及び第1ブラケット部47Bの軸挿通孔に軸46を挿通可能としている。したがって、第1ブラケット部47A,47Bは、軸46を横方向に延在するように取付けることが可能となっている。
【0052】
第2ブラケット部48A,48Bは、フランジ板34の上側に設けられ、互いに縦方向に離間されている。そして、操作ペダル25Aの筒部51の延在方向が縦方向となる状態で(言い換えれば、操作ペダル25Aの板部49の長手方向が横方向となる状態で)、操作ペダル25Aの筒部51を第2ブラケット部48A,48Bの間に配置可能としている。そして、第2ブラケット部48Aの軸挿通孔、操作ペダル25Aの筒部51の軸挿通孔51a、及び第2ブラケット部48Bの軸挿通孔に軸46を挿通可能としている。すなわち、第1ブラケット部48A,48Bは、軸46を縦方向に延在するように取付けることが可能となっている。
【0053】
なお、軸46の一端側には、ブラケット部の軸挿通孔より大径である大径部46aが形成されている。軸46の他端側には止め輪52が取付けられて、軸46が抜止めされるようになっている。
【0054】
以上のように構成された本実施形態では、操作ペダル25A及び軸46を脱着してその取付位置を変更することにより、操作ペダル25の回動方向を縦方向又は横方向に変更することができる。したがって、従来技術のように操作ペダル装置の全体を脱着してその取付位置を変更する場合と比べ、操作ペダル25Aの回動方向を容易に変更することができる。特に、操作ペダル装置26Aの操作信号出力部33の配置を変更する必要がなく、操作信号出力部33に接続された配管の脱着も行う必要がないことから、操作ペダル25Aの回動方向を容易に変更することができる。また、操作ペダル装置26Aの下部に位置する操作信号出力部34の配置を変更する必要がなく、その配置変更のためのスペース(デッドスペースを含む)を床下に確保する必要がないため、床下の設置スペースの低減を図ることができる。
【0055】
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、例えば操作ペダル25L,25Rの回動方向を縦方向とした場合にそれらの回動方向が前後方向となるように、操作ペダル装置26L,26Rを配置した場合を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、運転席21に着座する運転者が足踏みしやすいように、例えば操作ペダル25L,25Rの回動方向を縦方向とした場合にそれらの回動方向が操作ペダル25L,25Rの中心と運転席21の中心と結ぶ方向となるように、操作ペダル装置26L,26Rを配置してもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。
【0056】
また、上記第1及び第2の実施形態においては、油圧パイロット方式の操作ペダル装置であって、操作信号出力部33が一対の減圧弁で構成された場合を例にとって説明したが、これに限られず、電気レバー方式の操作ペダル装置であってもよい。すなわち、操作信号出力部は、一対のプッシャの変位を検出し、対応する電気操作信号を生成して出力する一対のポテンションメータで構成されてもよい。このような変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0057】
なお、以上においては、本発明の適用対象として、スイング式の油圧ショベル、すなわち、クラッシャ8等のアタッチメントの駆動を指示する操作ペダル装置26Lとスイングポスト3の回動を指示する操作ペダル装置26Rを備えた油圧ショベルを例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば、ブームをロアブームとアッパーブームで構成し、ロアブームに対してアッパーブームを左右方向に回動するオフセット用油圧シリンダを備えたオフセット式の油圧ショベルに適用してもよい。すなわち、クラッシャ8等のアタッチメントの駆動を指示する操作ペダル装置とアッパーブームの回動を指示する操作ペダル装置を備えた油圧ショベルに適用してもよい。また、操作ペダル装置を備えた建設機械であればよく、油圧ショベル以外の他の建設機械に適用してもよい。
【符号の説明】
【0058】
25,25A,25L,25R 操作ペダル
26,26A,26L,26R 操作ペダル装置
29A,29B,29LA,29LB,29RA,29RB プッシャ
31 第1の回動機構
32 第2の回動機構
33 操作信号出力部
37 第1の筒
37a 第1の筒貫通孔(ロック手段)
38 第1の軸
38b 第1の軸貫通孔(ロック手段)
42 第2の筒
42a 第2の筒貫通孔(ロック手段)
43 第2の軸
43b 第2の軸貫通孔(ロック手段)
44 ロックピン(ロック手段)
46 軸
47A,47B 第1ブラケット部
48A,48B 第2ブラケット部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
足踏式の操作ペダルと、前記操作ペダルの回動方向一方側及び他方側の回動に応じて上下方向に移動する一対のプッシャと、前記一対のプッシャの移動に応じて操作信号を生成して出力する操作信号出力部とを有する建設機械の操作ペダル装置において、
前記操作ペダルを縦方向及び横方向のうちの一方向に回動可能に支持する第1の回動機構と、
前記操作ペダルを縦方向及び横方向のうちの他方向に回動可能に支持する第2の回動機構と、
前記第1の回動機構及び前記第2の回動機構のうちのいずれか一方の回動機構を選択的に回動不能とするロック手段とを有し、
前記一対のプッシャは、前記操作ペダルが縦方向及び横方向のうちのいずれに回動する場合でも移動するように、縦方向及び横方向に対して斜め方向となるように配列されたことを特徴とする建設機械の操作ペダル装置。
【請求項2】
請求項1記載の建設機械の操作ペダル装置において、
前記第1の回動機構は、
前記操作ペダルの下側に設けられ、前記一方向に対して直交する方向に延在する第1の軸と、
前記第1の軸を前記一方向に回転可能に支持する第1の筒とを有し、
前記第2の回動機構は、
前記第1の筒の下側に接合され、前記他方向に対して直交する方向に延在する第2の筒と、
前記第2の筒を前記他方向に回転可能に支持する第2の軸とを有することを特徴とする建設機械の操作ペダル装置。
【請求項3】
請求項2記載の建設機械の操作ペダル装置において、
前記ロック手段は、
前記第1の軸の径方向に貫通した第1の軸貫通孔と、
前記第1の筒の径方向に貫通した第1の筒貫通孔と、
前記第2の筒の径方向に貫通した第2の筒貫通孔と、
前記第2の軸に径方向に貫通した第2の軸貫通孔と、
前記第1の軸貫通孔と前記第1の筒貫通孔との組合せ及び前記第2の筒貫通孔と前記第2の軸貫通孔との組合せのうちのいずれか一方の組合せを選択的に挿通して、前記第1の回動機構及び前記第2の回動機構のうちのいずれか一方の回動機構を選択的に回動不能とするロックピンとで構成されたことを特徴とする建設機械の操作ペダル装置。
【請求項4】
足踏式の操作ペダルと、前記操作ペダルの回動方向一方側及び他方側の回動に応じて上下方向に移動する一対のプッシャと、前記一対のプッシャの移動に応じて操作信号を生成して出力する操作信号出力部とを有する建設機械の操作ペダル装置において、
前記操作ペダルの下部に形成された軸挿通孔と、
前記軸挿通孔に挿通して前記操作ペダルを回動可能に支持する軸と、
前記操作ペダルを縦方向及び横方向のうちの一方向に回動させたい場合に、前記軸を前記一方向に対して直交する方向に延在するように取付けるための第1ブラケット部と、
前記操作ペダルを縦方向及び横方向のうちの他方向に回動させたい場合に、前記軸を前記他方向に対して直交する方向に延在するように取付けるための第2ブラケット部とを有し、
前記一対のプッシャは、前記操作ペダルが縦方向及び横方向のうちのいずれに回動する場合でも移動するように、縦方向及び横方向に対して斜め方向となるように配列されたことを特徴とする建設機械の操作ペダル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2013−109582(P2013−109582A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254225(P2011−254225)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000005522)日立建機株式会社 (2,611)
【Fターム(参考)】