説明

引掛シーリングボディ、引掛シーリングキャップおよび照明装置

【課題】設置面からの引掛シーリングキャップの出っ張り量を少なくできることが期待できる引掛シーリングボディを提供する。
【解決手段】引掛シーリングボディケース21を備える。引掛シーリングボディケース21の裏面22側に設けられた電源入力部29を備える。引掛シーリングボディケース21の側面24に、引掛シーリングキャップ接続用のボディ側端子37a,37bを有する複数のボディ側接続部33を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明装置を設置するための引掛シーリングボディ、この引掛シーリングボディと組み合わされる引掛シーリングキャップ、およびこの引掛シーリングキャップを備えた照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、設置面である例えば天井面に照明装置を設置する場合、その天井面に取り付けられる引掛シーリングボディと、この引掛シーリングボディに着脱可能に接続される引掛シーリングキャップとを用いることにより、天井面の引掛シーリングボディに対して、引掛シーリングキャップを備えた照明装置を簡単に着脱したり交換することが可能となっている。
【0003】
引掛シーリングボディは、埋込形、円形、角形などの各種の種類があるが、いずれも天井面側に対して反対の下面側に引掛シーリングキャップを接続するようになっている。そのため、照明装置の設置状態では、引掛シーリングボディと引掛シーリングキャップとが上下方向に重なって組み合わされた状態にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−77329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
照明装置の設置状態では、引掛シーリングボディと引掛シーリングキャップとが上下方向に重なって組み合わされた状態にあるため、引掛シーリングボディの厚み分を加えて引掛シーリングキャップが天井面より出っ張ることになる。照明装置では、天井面からの引掛シーリングキャップの出っ張り量が薄形化に影響する場合があり、特に、照明装置自体の薄形化が可能な半導体発光素子を用いた照明装置では、引掛シーリングキャップの出っ張り量が照明装置の薄形化に影響する場合がある。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、設置面からの引掛シーリングキャップの出っ張り量を少なくできることが期待できる引掛シーリングボディ、この引掛シーリングボディと組み合わされる引掛シーリングキャップ、およびこの引掛シーリングキャップを備えた照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の引掛シーリングボディは、引掛シーリングボディケースを備える。引掛シーリングボディケースの裏面側に設けられた電源入力部を備える。引掛シーリングボディケースの側面に、引掛シーリングキャップ接続用のボディ側端子を有するボディ側接続部を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の引掛シーリングボディによれば、引掛シーリングボディケースの側面に、引掛シーリングキャップ接続用のボディ側端子を有するボディ側接続部を備えるため、引掛シーリングボディの周囲に引掛シーリングキャップを配置して接続することが可能となり、設置面からの引掛シーリングキャップの出っ張り量を少なくできることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態を示す引掛シーリングボディと引掛シーリングキャップとを組み合わせた状態を示し、(a)は背面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図2】同上引掛シーリングボディを示し、(a)は背面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図3】同上引掛シーリングキャップを示し、(a)は背面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図4】同上引掛シーリングボディおよび引掛シーリングキャップを用いた照明装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態を、図1ないし図4を参照して説明する。
【0011】
図1ないし図4において、11は引掛シーリングボディ、12は引掛シーリングキャップ、13は照明装置であり、これら引掛シーリングボディ11および引掛シーリングキャップ12を用いて照明装置13が例えば天井面などの設置面14に設置される。
【0012】
図1、図2および図4に示すように、引掛シーリングボディ11は、絶縁性を有する例えば合成樹脂材料によって扁平な円板状に形成された引掛シーリングボディケース21を有している。この引掛シーリングボディケース21には、設置面14に対向して取り付けられる裏面22、この裏面22に対して反対側の前面23、および周囲の周面である側面24が形成されている。そして、この引掛シーリングボディケース21は、裏面22が形成されたカバー25と、前面23および側面24が形成されたケース本体26とを有し、これらカバー25とケース本体26とが組み合わされて複数のねじ27で固定されている。この引掛シーリングボディケース21には、設置面14に複数のねじで固定するための複数の取付孔28が前面23および裏面22を貫通して形成されている。
【0013】
引掛シーリングボディケース21の裏面22の中央には、電線接続用端子台であって、直流電源または交流電源を入力する電源入力部29が形成されており、この電源入力部29の一部が裏面22から突出されている。この電源入力部29には、裏面22に対して垂直な方向から一対の電線を挿入する一組の電線挿入孔30aと、一対の電線を挿入する他の一組の電線挿入孔30bとが、仕切部31で仕切られてそれぞれ形成されている。これら各電線挿入孔30a,30bの内側には、挿入される電線の芯線に食い付いて抜け止め状態として電気的に接続される速結端子を含む電線接続端子が配置されている。電源入力部29の各電線挿入孔30a,30bの近傍には、複数のリリースボタン32が配置されている。これらリリースボタン32は、各電線挿入孔30a,30bから電線を外す際に、裏面22に対して垂直な方向から押し込み操作されることによって速結端子を電線から離反させることが可能となっている。
【0014】
一方の組の電線挿入孔30aは、直流電源または交流電源を入力する電線を挿入して接続する電源入力用とされ、他方の組の電線挿入孔30bは、他の照明装置13などに直流電源または交流電源を送るための電線を挿入して接続する送り配線用とされている。あるいは、一方の組の電線挿入孔30aは、直流電源を入力する電線を挿入して接続する直流電源入力用とされ、他方の組の電線挿入孔30bは、交流電源を入力する電線を挿入して接続する交流電源入力用とされている。
【0015】
引掛シーリングボディケース21の側面24には、引掛シーリングキャップ12を接続するための複数のボディ側接続部33が形成されている。これらボディ側接続部33は、引掛シーリングボディケース21の側面24で、周方向に90°ずつ等間隔にずれた4箇所に設けられている。各ボディ側接続部33には、引掛シーリングボディケース21の側面24の厚み方向中間位置で周方向に沿って開口された接続溝部34、およびこの接続溝部34の一端から前面23に開口された着脱溝部35を有する略L字形の接続溝36が形成されている。
【0016】
4個所の接続溝部34のうち、引掛シーリングボディケース21の中央部を中心として、一方の対向する接続溝部34の内側に直流用のボディ側端子37aが配置され、他方の対向する接続溝部34の内側に交流用のボディ側端子37bが配置されている。なお、電源入力部29の電線接続端子とボディ側端子37a,37bとの接続を含む電気接続例については後述する。
【0017】
引掛シーリングボディケース21の側面24には、引掛シーリングボディキャップ支持用の複数のボディ側支持部38が設けられている。これらボディ側支持部38は、引掛シーリングボディケース21の側面24で、かつボディ側接続部33から外れた位置で、周方向に180°ずれた2箇所に設けられている。各ボディ側支持部38には、引掛シーリングボディケース21の側面24の厚み方向中間位置で周方向に沿って開口された支持溝部39、およびこの支持溝部39の一端から前面23に開口された着脱溝部40を有する略L字形の支持溝41が形成されている。
【0018】
また、図1、図3および図4に示すように、引掛シーリングキャップ12は、絶縁性を有する例えば合成樹脂材料によって扁平な円環状に形成された引掛シーリングキャップケース51を有している。この引掛シーリングキャップケース51には、設置面14に対向される裏面52、この裏面52に対して反対側の前面53、中央側の内周面54、および周囲の外周面55が形成され、中央に引掛シーリングボディ11の周囲に挿通可能に嵌り込む円形の挿通孔56が形成されている。そして、この引掛シーリングキャップケース51は、例えば、裏面52が形成されたカバーと、前面53、内周面54および外周面55が形成されたケース本体とを有し、これらカバーとケース本体とが組み合わされて固定されている。
【0019】
引掛シーリングキャップケース51の内周面54には、複数のキャップ側接続部57が形成されている。これらキャップ側接続部57は、引掛シーリングキャップケース51の内周面54で、周方向に90°ずつ等間隔にずれた4箇所に設けられている。各キャップ側接続部57には、引掛シーリングキャップケース51の内周面54の厚み方向中間位置から挿通孔56内に突出するキャップ側端子58a,58bが設けられている。4個所のキャップ側端子58a,58bのうち、引掛シーリングキャップケース51の中央部を中心として、一方の対向するキャップ側端子58aが直流用で、他方の対向するキャップ側端子58bが交流用とされている。
【0020】
引掛シーリングキャップケース51の外周面55には一対の直流用の出力端子59aが形成され、また、引掛シーリングキャップケース51の前面53には一対の交流用の出力端子59bが形成されている。これら出力端子59a,59bが引掛シーリングキャップ12から照明装置13に電源供給する電源出力部60として構成されている。なお、キャップ側端子58a,58bと出力端子59a,59bとの接続を含む電気接続例については後述する。
【0021】
引掛シーリングキャップケース51の内周面54には、引掛シーリングボディ11に支持される複数のキャップ側支持部61が設けられている。これらキャップ側支持部61は、引掛シーリングキャップケース51の内周面54で、かつキャップ側端子58a,58bから外れた位置で、周方向に180°ずれた2箇所に設けられている。各キャップ側支持部61は、引掛シーリングキャップケース51の内周面54の厚み方向中間位置から挿通孔56内に突出されている。
【0022】
また、照明装置は、例えば、引掛シーリングキャップ12が取り付けられた器具本体、この器具本体に配置された光源、および光源を覆う透光性カバーなどを備えている。光源としては、例えば、LED素子やEL素子などの半導体発光素子、あるいは蛍光灯などが用いられる。
【0023】
次に、照明装置13の設置について説明する。
【0024】
図4に示すように、設置面14を構成する例えば天井板などの設置板71に孔部72が形成され、この孔部72に電源供給用などの電線が配線されている。
【0025】
引掛シーリングボディ11を設置面14に設置する場合には、孔部72を通じて設置板71の下面に引き出した電線を引掛シーリングボディ11の電源入力部29の電線挿入孔30aまたは電線挿入孔30bに挿入して接続する。引掛シーリングボディ11の裏面22から突出する電源入力部29を孔部72に挿入し、引掛シーリングボディ11の裏面22を設置面14に当接させ、引掛シーリングボディ11の取付孔28を通じてねじを設置板71に螺着し、引掛シーリングボディ11を設置面14に設置する。
【0026】
設置面14に設置された引掛シーリングボディ11に照明装置13を取り付ける場合には(図2および図3参照)、照明装置13に取り付けられている引掛シーリングキャップ12の挿通孔56を引掛シーリングボディ11の周囲に合せるとともに、引掛シーリングキャップ12の内周面54から突出している各キャップ側端子58a,58bを引掛シーリングボディ11の前面23に開口している各着脱溝部35にそれぞれ合わせるとともに、各キャップ側支持部61を引掛シーリングボディ11の前面23に開口している各着脱溝部40にそれぞれ合わせる。このとき、引掛シーリングキャップ12の各キャップ側支持部61と引掛シーリングボディ11の各着脱溝部40とを合わせることにより、直流用のキャップ側端子58aは直流用のボディ側接続部33の着脱溝部35に、交流用のキャップ側端子58bは交流用のボディ側接続部33の着脱溝部40に、それぞれ合わせることができる。
【0027】
照明装置13を押し上げて、引掛シーリングキャップ12の各キャップ側端子58a,58bを引掛シーリングボディ11の各着脱溝部35の奥側に挿入するとともに、各キャップ側支持部61を各着脱溝部40の奥側に挿入する。その後、照明装置13の引掛シーリングキャップ12を引掛シーリングボディ11を中心として接続方向に対応した一方向に回動させ、引掛シーリングキャップ12の各キャップ側端子58a,58bを引掛シーリングボディ11の各接続溝部34に移動させるとともに、各キャップ側支持部61を各支持溝部39に移動させる。
【0028】
これにより、図1に示すように、引掛シーリングキャップ12の直流用の各キャップ側端子58aが引掛シーリングボディ11の各接続溝部34の内側の直流用のボディ側端子37aに電気的に接続され、交流用の各キャップ側端子58bが各接続溝部34の内側の交流用のボディ側端子37bに電気的に接続される。また、引掛シーリングキャップ12のキャップ側支持部61が引掛シーリングボディ11のボディ側支持部38に引っ掛かり、照明装置13を引掛シーリングボディ11に支持する。
【0029】
一方、照明装置13を設置面14から取り外す場合には、照明装置13の引掛シーリングキャップ12を接続方向とは反対の取外し方向に対応した他方向に回動させることにより、取り付け時とは逆の操作で、引掛シーリングキャップ12を引掛シーリングボディ11から外し、照明装置13を取り外すことができる。
【0030】
次に、引掛シーリングボディ11および引掛シーリングキャップ12の電気接続例について説明する。
【0031】
まず、引掛シーリングボディ11の電源入力部29に電線にて交流電源を入力し、例えば半導体発光素子を光源として用いた照明装置13に直流電源を供給する第1の電気接続例について説明する。
【0032】
この場合、引掛シーリングボディ11および引掛シーリングキャップ12のいずれか一方に交流電源を直流電源に変換する電源回路が内蔵される。
【0033】
この電源回路が引掛シーリングボディ11に内蔵される場合には、引掛シーリングボディ11において、電源入力部29の電線接続端子が電源回路の交流電源入力部に接続され、電源回路の直流電源出力部が直流用のボディ側端子37aにそれぞれ接続されている。また、引掛シーリングキャップ12において、直流用のキャップ側端子58aと直流用の出力端子59aとが一体に形成されるか別体で電気的に接続されている。
【0034】
これにより、引掛シーリングボディ11の電源入力部29に入力された交流電源を電源回路で直流電源に変換し、この直流電源をそれぞれ直流用のボディ側端子37a、キャップ側端子58aおよび出力端子59aを通じて照明装置13に供給する。そして、照明装置13では、引掛シーリングキャップ12から供給される直流電源によって半導体発光素子を点灯させる。
【0035】
一方、電源回路が引掛シーリングキャップ12に内蔵される場合には、引掛シーリングボディ11において、電源入力部29の電線接続端子が交流用のボディ側端子37bに一体に形成されるか別体で電気的に接続されている。また、引掛シーリングキャップ12において、交流用のキャップ側端子58bが電源回路の交流電源入力部に接続され、電源回路の直流電源出力部が直流用の出力端子59aに接続されている。
【0036】
これにより、引掛シーリングボディ11の電源入力部29に入力された交流電源をそれぞれ交流用のボディ側端子37bおよびキャップ側端子58bを通じて電源回路に入力し、この電源回路で変換した直流電源を直流用の出力端子59aを通じて照明装置13に供給する。そして、照明装置13では、引掛シーリングキャップ12から供給される直流電源によって半導体発光素子を点灯させる。
【0037】
また、引掛シーリングボディ11の電源入力部29に電線にて直流電源を入力し、例えば半導体発光素子を光源として用いた照明装置13に直流電源を供給する第2の電気接続例について説明する。すなわち、電源回路が引掛シーリングボディ11や引掛シーリングキャップ12の外部に配置されている場合である。
【0038】
この場合、引掛シーリングボディ11において、電源入力部29の電線接続端子と直流用のボディ側端子37aとが一体に形成されるか別体で電気的に接続され、また、引掛シーリングキャップ12において、直流用のキャップ側端子58aと直流用の出力端子59aとが一体に形成されるか別体で電気的に接続されている。
【0039】
これにより、引掛シーリングボディ11の電源入力部29に入力された直流電源をそれぞれ直流用のボディ側端子37a、キャップ側端子58aおよび出力端子59aを通じて照明装置13に供給する。そして、照明装置13では、引掛シーリングキャップ12から供給される直流電源によって半導体発光素子を点灯させる。
【0040】
また、引掛シーリングボディ11の電源入力部29に電線にて交流電源を入力し、照明装置13に交流電源を供給する第3の電気接続例について説明する。これは、照明装置13が、例えば半導体発光素子を光源として用いるとともに交流電源を直流電源に変換する電源回路を備えている場合、あるいは蛍光灯を光源として用いるとともに蛍光灯を点灯させる点灯回路を備えている場合などがある。
【0041】
この場合、引掛シーリングボディ11において、電源入力部29の電線接続端子と交流用のボディ側端子37bとが一体に形成されるか別体で電気的に接続され、また、引掛シーリングキャップ12において、交流用のキャップ側端子58bと交流用の出力端子59bとが一体に形成されるか別体で電気的に接続されている。
【0042】
これにより、引掛シーリングボディ11の電源入力部29に入力された交流電源をそれぞれ交流用のボディ側端子37b、キャップ側端子58bおよび出力端子59bを通じて照明装置13に供給する。そして、照明装置13では、引掛シーリングキャップ12から供給される交流電源を用いて電源回路や点灯回路により光源を点灯させる。
【0043】
また、引掛シーリングボディ11の電源入力部29の一方の組の電線挿入孔30aに交流電源を入力する電線を挿入して接続し、他方の組の電線挿入孔30bに直流電源を入力する電線を挿入して接続しておき、引掛シーリングボディ11に引掛シーリングキャップ12を介して接続される照明装置13の側で必要とする電源を使用することもできる。
【0044】
この場合、例えば、引掛シーリングボディ11に引掛シーリングキャップ12を介して接続される照明装置13が直流電源を用いるものであれば、この照明装置13において、引掛シーリングキャップ12の交流用の出力端子59bには接続されず、直流用の出力端子59aのみに接続されて直流電源の供給を受けられるように構成される。また、引掛シーリングボディ11に引掛シーリングキャップ12を介して接続される照明装置13が交流電源を用いるものであれば、この照明装置13において、引掛シーリングキャップ12の直流用の出力端子59aには接続されず、交流用の出力端子59bのみに接続されて交流電源の供給を受けられるように構成される。
【0045】
なお、引掛シーリングボディ11の前面23に、既存の引掛シーリングキャップを接続して交流電源を供給するための既存の引掛シーリングボディが備えている接続構造を設けてもよい。これにより、引掛シーリングボディ11に対して、本実施形態の引掛シーリングキャップ12の他、既存の引掛シーリングキャップを接続し、交流電源を供給することができ、引掛シーリングボディ11に高い汎用性を持たせることができる。
【0046】
以上のように、本実施形態によれば、引掛シーリングボディ11の側面24にボディ側端子37a,37bを有するボディ側接続部33を備え、また、環状の引掛シーリングキャップ12の内周面54にキャップ側端子58a,58bを備えているため、引掛シーリングボディ11の周囲に引掛シーリングキャップ12を配置して接続することが可能となり、設置面14からの引掛シーリングキャップ12の出っ張り量を少なくできる。
【0047】
そのため、これら引掛シーリングボディ11および引掛シーリングキャップ12を用いることにより、照明装置13を薄形化することができる。
【0048】
また、ボディ側接続部33のボディ側端子37a,37bは、引掛シーリングボディケース21の側面24の4箇所に設けられ、これら4個所のボディ側端子37a,37bのうち、2箇所のボディ側端子37aは直流用、残りの2箇所のボディ側端子37bは交流用であり、また、キャップ側端子58a,58bは、引掛シーリングキャップケース51の内周面54の4箇所に設けられ、これら4箇所のキャップ側端子58a,58bのうち、2箇所のキャップ側端子58aは直流用、残りの2箇所のキャップ側端子58bは交流用であるため、照明装置13側で必要とする電源を供給できる。
【0049】
また、引掛シーリングボディ11の側面24にボディ側支持部38が設けられ、また、引掛シーリングキャップ12の内周面54にキャップ側支持部61が設けられているため、引掛シーリングボディ11に対して照明装置13を確実に支持できる。
【0050】
なお、引掛シーリングボディ11のボディ側支持部38、および引掛シーリングキャップ12のキャップ側支持部61は、省いてもよい。この場合でも、引掛シーリングボディ11側に接続される引掛シーリングキャップ12の各キャップ側端子58a,58bで照明装置13を確実に支持することができる。また、この場合、引掛シーリングボディ11の交流用のボディ側端子37bおよび直流用のボディ側端子37aと、引掛シーリングキャップ12の交流用のキャップ側端子58bおよび直流用のキャップ側端子58aとが誤って接続されないように、例えば、引掛シーリングボディ11の着脱溝部35の幅および引掛シーリングキャップ12のキャップ側端子58a,58bの幅を、直流用と交流用とで異ならせることにより、誤接続を防止することができる。
【0051】
また、引掛シーリングボディ11と引掛シーリングキャップ12との接続構造は、前記実施形態の構造に限らず、どのような構造を用いてもよい。例えば、引掛シーリングキャップ12の内周面54から各キャップ側端子58a,58bを出没可能に設けることにより、引掛シーリングキャップ12を引掛シーリングボディ11に組み合わせる際に引掛シーリングボディ11に当接する各キャップ側端子58a,58bが一旦引っ込み、引掛シーリングキャップ12を引掛シーリングボディ11に対して所定の位置に組み合わせることで、各キャップ側端子58a,58bが引掛シーリングボディ11側に突出してボディ側端子37a,37bに接続でき、ワンタッチ取り付けできる。この場合、照明装置13を取り外すには、引掛シーリングキャップ12に設けたリリースボタンを操作してキャップ側端子58a,58bを引掛シーリングボディ11から外すようにすればよい。
【0052】
また、各実施形態において、引掛シーリングボディ11は直流用のボディ側端子37aと交流用のボディ側端子37bとを備え、引掛シーリングキャップ12は直流用のキャップ側端子58aおよび出力端子59aと交流用のキャップ側端子58bおよび出力端子59bとを備えることにより、交流電源および直流電源の両方に対応でき、共通化できるが、例えば、交流電源専用、あるいは直流電源専用とし、使用しない端子については省いてもよい。
【符号の説明】
【0053】
11 引掛シーリングボディ
12 引掛シーリングキャップ
13 照明装置
21 引掛シーリングボディケース
22 裏面
24 側面
29 電源入力部
33 ボディ側接続部
37a,37b ボディ側端子
38 ボディ側支持部
51 引掛シーリングキャップケース
54 内周面
56 挿通孔
58a,58b キャップ側端子
60 電源出力部
61 キャップ側支持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
引掛シーリングボディケースと;
引掛シーリングボディケースの裏面側に設けられた電源入力部と;
引掛シーリングボディケースの側面に設けられ、引掛シーリングキャップ接続用のボディ側端子を有するボディ側接続部と;
を具備していることを特徴とする引掛シーリングボディ。
【請求項2】
ボディ側接続部は、引掛シーリングボディケースの側面の4箇所に設けられ、これら4個所のボディ側接続部のボディ側端子のうち、2箇所のボディ側端子は交流用であり、残りの2箇所のボディ側端子は直流用である
ことを特徴とする請求項1記載の引掛シーリングボディ。
【請求項3】
引掛シーリングボディケースの側面に、引掛シーリングボディキャップ支持用のボディ側支持部が設けられている
ことを特徴とする請求項1または2記載の引掛シーリングボディ。
【請求項4】
引掛シーリングボディが挿通される挿通孔を有する環状の引掛シーリングキャップケースと;
引掛シーリングキャップケースに設けられた電源出力部と;
引掛シーリングキャップケースの内周面に設けられ、引掛シーリングボディ側に接続されるキャップ側端子と;
を具備していることを特徴とする引掛シーリングキャップ。
【請求項5】
キャップ側端子は、引掛シーリングキャップケースの内周面の4箇所に設けられ、これら4箇所のキャップ側端子のうち、2箇所のキャップ側端子は交流用であり、残りの2箇所のキャップ側端子は直流用である
ことを特徴とする請求項4記載の引掛シーリングキャップ。
【請求項6】
引掛シーリングキャップケースの内周面に、引掛シーリングボディに支持されるキャップ側支持部が設けられている
ことを特徴とする請求項4または5記載の引掛シーリングキャップ。
【請求項7】
請求項4ないし6いずれか一記載の引掛シーリングキャップを備えた
ことを特徴とする照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−258518(P2011−258518A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−134191(P2010−134191)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】