説明

循環タンク及び液注入混合装置

【課題】循環方式にて液体と液体などのミキシングを行う場合、循環タンク内を含む全ての液体の循環回数を均一化する構造を有する循環タンクを提供する。
【解決手段】円筒状のタンク10の上部に設けられた循環液11が流入する循環液流入口21およびタンク10の下部に設けられた循環液11が流出する循環液流出口22のそれぞれが循環用配管2に接続され、循環用配管2に接続されたポンプ12により循環液11が循環する循環タンク10において、タンク内の中心に立設された支柱30に、複数の開口32が間隔をおいて形成された仕切板31が支持されて循環タンク内が仕切られている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液と液または液とガスの混合液の循環ライン途中に設けられ、混合液全量が均一に循環回数を獲得できる循環タンク及びこの循環タンクを利用した液注入混合装置に関する。
【背景技術】
【0002】
循環タンクは、液体の冷却や過熱および液−液の混合や気体を液体に溶解させる場合、例えば薬液製造ラインをはじめ医療品、飲料を含む食料品分野など幅広い分野で用いられており、主にバッチ方式において製造する容量に応じ、ライン途中に設けられる。
【0003】
特許文献1には、半導体及び液晶製造ライン等から排出される、非常用冷却手段を備えた有害ガスを処理するための除害装置において、循環タンク内の循環水を炉内に噴霧し、噴霧された循環水を再び循環タンク内に戻すことが記載されている。
【0004】
特許文献2には、半導体装置の製造工程の有機膜を剥離液で除去する処理において、循環タンク3に貯められた剥離液を処理ユニットに供給し、処理ユニットに供給された剥離液を回収して循環タンクに戻すことが記載されている。
【0005】
特許文献3には、酸化用空気の気泡径を小さくし、吸収液中の亜硫酸の酸化速度を上げて酸化性能を向上させる湿式排煙脱硫装置において、吸収塔内のスプレーノズルから噴霧した吸収液を循環させる循環タンクが記載されている。
【0006】
特許文献4には、循環タンクに貯蔵された生物脱硫生成物を洗浄除去する洗浄液を生物脱硫塔に供給して散水し、洗浄液を返送するバイオガス精製システムが記載されている。
【0007】
特許文献5には、浮遊スカムとスラッジの両方をラインタンクから排出し、循環タンクに戻すことで、常にラインタンク内の洗浄液を清浄に保てる鋼板の洗浄設備が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−296732号公報
【特許文献2】特閉2007−150148号公報
【特許文献3】特開2008−068161号公報
【特許文献4】特開2008−127407号公報
【特許文献5】特開2008−214716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前記特許文献に記載されている循環タンクは、何れも液体の冷却や加温、または単に製造する容量を確保することを目的としているため、循環タンク内部についての特段の構造は示されていない。
【0010】
そこで、本発明は、循環方式にて液体と液体などのミキシングを行う場合、循環タンク内を含む全ての液体の循環回数を均一化する構造を有する循環タンクを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の循環タンクは、円筒状のタンク上部に設けられた循環液が流入する循環液流入口およびタンク下部に設けられた循環液が流出する循環液流出口のそれぞれが循環用配管に接続され、循環用配管に接続されたポンプにより循環液が循環する循環タンクにおいて、 前記タンク内の中心に立設された支柱に、複数の開口が間隔をおいて形成された1枚又は複数枚の仕切板が支持されて循環タンク内が仕切られていることを特徴とする。
【0012】
複数の開口が間隔をおいて形成された仕切板により、循環タンク内でのよどみが形成されることなく循環するので、均一にミキシングされる。
【0013】
また、本発明の循環タンクを利用した液注入混合装置は、前記循環タンクと、分散媒の液体に注入する分散質となる注入液を収容する注入液用タンクが配置され、前記循環タンクの循環配管に液体に注入液を注入する注入液分散ノズルが接続され、前記注入液分散ノズルは注入液導入量調整弁を備えた注入液導入管を介して注入液を収容する注入液用タンクに接続され、前記注入液分散ノズルは、液注入分散ノズル内に前記注入液が導入される注入液導入流路と前記液体が流入し流出する複数の液体流路とを備え、前記注入液導入流路の流出側の注入液注入孔を囲んで前記液体流路の流出側の液体流出孔が混合室に開口し、前記混合室が前記液体流出孔から流出する前記液体に前記注入液注入孔から流出した前記注入液が注入される注入室と、この注入室に連続して設けられるとともに、液体と注入液を撹拌する、注入室より大径の撹拌室を備えていることを特徴とする。
【0014】
循環タンクと注入液分散ノズルを備えることにより、液と注入液とを均一に混合して分散させることが可能となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、循環方式にて液体と液体などのミキシングを行う場合において、開口を設けた仕切板によりタンク内によどみが形成されることなく循環液が流れ、循環タンク内の循環回数を均一化できる。
【0016】
本発明の循環タンクを備えた液注入混合装置においては、液と注入液とを均一にミキシングすることが可能となる。また、この液注入混合装置で液体と液体のエマルションを生成する場合においては、装置内すべでの液体の循環回数を合わせることで、より均一なサイズのエマルションを生成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の循環タンクの断面図である。
【図2】(a)は図1のA−A線矢視図、(b)は同B−B線矢視図、(c)は図2C-Cの矢視図である。
【図3】本発明の循環タンクの別実施例の断面図である。
【図4】本発明の循環タンクの仕切板の別実施例である。
【図5】(a)は図4のD−D線矢視図、(b)は図4のE−E線矢視図、(c)は図4のC−Cの矢視図である。
【図6】本発明の循環タンクを液注入混合装置に使用した場合の例を示す図である。
【図7】(a)は図6の液注入混合装置に使用することができる注入液分散ノズルの断面図、(b)は流入面を示す図、(c)は流出面を示す図、(d)は流出面からみた拡大側面図である。
【図8】(a)は試験例で生成したエマルションの平均径の分布グラフ、(b)はゼータ電位の測定グラフである。
【図9】本発明の循環タンクを複数の液を注入する液注入混合装置に使用した場合の例を示す図である。
【図10】(a)は図9の液注入混合装置に使用することができる注入液分散ノズルの断面図、(b)は流入面を示す図、(c)は流出面を示す図、(d)は流出面からみた拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0019】
図1、図2において、円筒状の循環タンク10は、タンク10の上部には、循環液が流入する循環液流入口21が設けられ、タンク10の下部にはタンク内の循環液を流出させる循環液流出口22が設けられている。循環液流入口21は、循環液が循環タンク10内を旋回する液流を形成するように接線方向に流入するように形成されている。
【0020】
循環液流入口21および循環液流出口22は、それぞれ循環用配管2(図3)に接続され、循環タンク10の循環液11が循環用配管2及び循環タンク10を通って循環する。
【0021】
循環タンク10内には、タンク10の中心に立設された支柱30に、上下方向に複数の仕切板31が間隔をおいて支持されている。支柱30は、仕切り板31の支持を兼ねるとともに旋回における凝集を回避することができる。
【0022】
仕切板31は循環液11が通る開口32が形成されており、開口32の配置が異なる2種類の仕切板31が交互に支柱30に支持されている。一方の仕切板31は開口32が外周側に外周に沿って間隔をおいて形成され、他方の仕切板31は開口32が中心部の周りに間隔をおいて形成されている。
【0023】
仕切板31の開口32は、循環液11が斜め下方に旋回する液流を伝播するよう、開口32の上下に旋回方向に流れを導く導入フィン32aを形成したりすることもでき、開口の形状については円形のみならず、楕円や三角形を含む多角形でも実施可能である。
【0024】
仕切板31の外周側の開口32と中心部周りの開口32が上下に交互に配置されることにより、循環タンク10に循環液流入口21から接線方向に流入した液体は仕切板31の外周側の開口32に向かって外周側に向かい、外周側32の開口を通過した液体は、次の仕切板31の中心部周りの開口32により中心側に向かい、次の仕切板31の開口32により外周側の開口32に向かって外周側に向かい、外周側32の開口を通過した液体は、循環液流出口22に向かって流れ循環する。したがって、循環タンク10では循環液が旋回流れを伴い仕切板の外周側と中心側を交互に通過するため、循環タンク内の液体が淀むことなく循環回数を均一化できる。
【実施例2】
【0025】
図3に示す循環タンク10において、図1に示す循環タンク10と同一構成には同一符号を伏してその説明は省略する。実施例1と異なる点は1枚の仕切板31でタンク内を仕切った構造である。タンク10の中心に立設された支柱30の中央に仕切板31支持されている。仕切板31は循環液11が通る開口32が形成されている。
【0026】
仕切板31の開口32は、実施例1と同様に、循環液11が斜め下方に旋回する液流を伝播するように形成する。開口32を有する仕切板31により、循環タンク内の液体が淀むことなく循環して均一化できる。
【実施例3】
【0027】
図4,図5に示す循環タンク10において、図1,図2に示す循環タンク10と同一構成には同一符号を伏してその説明は省略する。実施例1と異なる点は仕切板の構造である。
【0028】
図4,図5において、循環タンク10内の仕切板31の下部に気体が溜まるのを防止するため、仕切板31の外縁に図4に破線矢印で示す方向に気体を抜くためにガス抜孔33を設け、さらに気体が内側からタンク10の外周に向かうように、仕切板31を外周側に上向きに傾斜させた構造にする。
【0029】
また、循環タンク内の上部には、循環液流入口21から流入して旋回する循環液を下方向へ案内して下向流を形成する傾斜した下向流形成羽根34を設けてもよい。図5では、十字形に下向流形成羽根34を設けているが、下向流を形成するように設けられたものであれば、その形態は限定されるものではない。下向流を形成することにより、例えば、水と油のように比重差が大きく混じりにくい液体をミキシングする場合においても、水面に上がる油を下方へ巻き込ませることが可能となる。
【実施例4】
【0030】
本発明の循環タンクを使用した液注入混合装置について説明する。この液注入混合装置は、A液にB液を注入して混合するものである。
【0031】
図6に示すように、運転開始時にA液を貯留し、その後生成される混合液が循環する循環タンク10、注入液(B液)を貯留する注入液用タンク14が配置されている。循環タンク10には、タンク内の液体を循環させる循環用配管2が設けられている。
【0032】
循環用配管2の途中には循環液11を送液するポンプ12及び注入液を微細化して分散させる注入液分散ノズル1が接続されている。ポンプ12の出側には、圧力計13が設けられている。図5では自吸にて注入液を注入する形態となっているが、別途注入ポンプ等を使用して注入することも出来る。
【0033】
注入液用タンク14には注入液(B液)を注入液分散ノズル1に導入するための注入液導入配管6が接続されている。注入液導入管6には注入液導入量調整弁7が設けられ、この注入液導入量調整弁7の開度を調整して注入される注入液の送液量を調節するとともに、注入終了時には弁を閉じ、注入を停止させる。また、注入液の逆流を防止する逆止弁8が取り付けられる。
【0034】
また、液注入混合装置でエマルションの混合液を生成する場合、循環配管2には、エマルションの生成状態を検知する手段を設けてもよい。例えば、透過光測定装置により光の透過度を検出し、透過度が安定した時点で循環を終了する。
【0035】
図7において、その両端が循環用配管2に接続された注入液分散ノズル1には、循環用配管2で送液される液体が流入し流出する液体流路3が形成され、液体の流入側には液体流入孔3aが形成され、液体流路3の流出側には混合室4へ液体流出孔3bが開口している。本実施例では3個の液体流路3が端面でそれぞれが点対称位置になるように形成されている。
【0036】
注入液分散ノズル1には、液体に混合する注入液を自吸により導入する注入液導入流路5が配置され、注入液導入流路5は、導入側に注入液分散ノズル1の外側面に注入液導入孔5aが開口し、流出側に注入液注入孔5bが開口している。注入液注入孔5bは、3個の液体流出孔3bに囲まれる配置にする。この配置により、注入液が自吸により連続的に液体中に注入ができる。
【0037】
液体流路3の液体流出孔3bから流出する液体と、注入液導入流路5の液体注入孔5bから注入される注入液が混合される混合室4は、液体流出孔3bから流出する液体に注入液注入孔5bから流出した注入液が注入される注入室4aと、この注入室4aに連続して注入室4aより大きい径の撹拌室4bが形成される。
【0038】
注入室4aでは液体流出孔3bから吐出された液は、オリフィス効果による自吸作用により注入液が注入液注入孔5bから安定して連続的に吸入され、液体注入孔5bを有する吐出面にキャビテーションを伴う剥離域が発生することで、A液とB液の混合液を微細化することができる。注入室4aを出た混合液は、撹拌室4b内に発生する乱流によって均一に撹拌される。
【0039】
本実施例の液注入混合装置の動作は次のとおりである。
【0040】
ポンプ12を作動させると、循環タンク10に貯留されていたA液が循環用配管2に流れ、同時に注入液分散ノズル1の注入室4aの注入液注入孔5b近傍に負圧が発生し、注入液用タンク14から注入液導入管6を通してB液が自吸作用により自動的に注入される。注入量は注入液導入管6に取り付けた注入液導入量調整弁7の開度によって調整する。注入室4aでA液にB液が注入され、微細化されたB液が混合された混合液は撹拌室4bで撹拌されながら吐出され循環タンク10へ送られる。
【0041】
循環タンク10では、循環タンク10に循環液流入口21から接線方向に流入した液体は、仕切板31の外周側の開口32に向かって流れ、開口32を通って次の仕切板31の中心部周りの開口32により中心側に向かい、開口32を通って次の仕切板31の開口32に向かって外周側に向かい、開口32を通って循環液流出口22に向かって流れる。循環タンク10では、循環液が旋回流れを伴い仕切板の外周側と中心側を交互に通過するため、循環タンク内の液体が淀むことなく循環回数を均一化できる。
【0042】
循環タンク10の混合液は、タンク10の下部からポンプ12により吸込まれ循環用配管2を通って注入液分散ノズル1で注入液を注入しながら、混合して微細化され、分散される。
【0043】
所定量の注入液が注入されると、注入液導入量調整弁7を閉じる。注入停止後も循環を繰り返して循環タンク10で混合液の微細化、拡散を繰り返す。
【0044】
所定数循環させることにより、注入された液体はナノサイズの単分散となり、液滴がマイナスの電位を帯びでいるためオストワルド熟成などによる液滴の合一などを生じないエマルションが得られる。
【0045】
<試験例>
分散媒(A液):水、分散質(注入するB液):オレンジ油 ※O/Wエマルションの場合
【0046】
手順1
装置内を0.55Lの水で満たし、装置を0.35MPaの圧力で循環させながら、オレンジ油0.3容量%を微量ずつ注入液分散ノズル1へ連続注入する。
【0047】
手順2
オレンジ油の注入が完了したら、注入液導入量調整弁7を閉じて1000パスの間(本試験の場合、約5時間40分)運転を継続して、循環用配管2,循環タンク10を循環させる。仕切り板31及び開口32の配置は、図1、図2のとおりである。
【0048】
手順3
循環配管のエマルション液の透過光強度が循環液30パス程度の時間を置いて上昇しない安定した状態をもって、均一の混合液の生成の完了とする。
【0049】
試験結果は、図8に示すとおりであり、測定にはシスメックス社のゼータサイザナノ NZを使用し、平均径は動的光散乱法、ゼータ電位は電気泳動/レーザードップラー法により測定した。
【0050】
図8より、平均径36.36nm、ゼータ電位の平均値-40.4mVの混合液が製造されることが確認された。
【0051】
本実施例での混合液はエマルションとなっており、界面活性剤や乳化剤等を添加することなく、少なくとも生成後3ヶ月の静置状態においても分離しないことを合わせて確認した。
【実施例5】
【0052】
本実施例は、分散媒(A液)に複数のナノサイズの分散質(B液、C液、D液、E液)を注入して分散させたエマルションを製造する例である。
【0053】
図9において、運転開始時にA液を貯留し、その後製造されるエマルションを貯留する循環タンク10、注入するB液、C液、D液、E液をそれぞれ貯留する注入液用タンク14B、14C、14D、14Eが配置されている。循環タンク10にはタンク内の液体を循環させる循環用配管2が設けられている。
【0054】
循環用配管2の途中には循環液を送液するポンプ12及び注入液を微細化して分散させる注入液分散ノズル1が接続されている。ポンプ12の出側には、圧力計13が設けられている。
【0055】
注入液用タンク14B、14C、14D、14Eのそれぞれには、注入液であるB液、C液、D液、E液を注入液分散ノズル1に導入するための注入液導入配管6B、6C、6D、6Eが接続されている。各注入液導入配管6には開度を調整して注入される注入液の量を調節するとともに、注入を停止させる注入液注入量調整弁7、注入液の逆流を防止する逆止弁8が取り付けられている。
【0056】
本実施例の注入液分散ノズル1の基本的な構造は、図10に示すように、図7に示す注入液分散ノズル1と基本的には同じであるので、図10では同一構成には同一符号を付してその説明は省略する。ただし、図7では注入液が1本の注入液導入流路5が配置されているのに対して、本実施例では4本の注入液導入流路5を設けて4種の注入液を同時に注入することにより混合、微細化し分散させてエマルションが製造できるようにしたものである。
【0057】
本実施例において、ポンプ12を作動させると、循環タンク10に貯留されていたA液が循環用配管2に流れ、同時に注入液分散ノズル1の撹拌室4の注入液注入孔5b近傍に負圧が発生し、注入液用タンク14B、14C、14D、14Eから注入液導入管6B、6C、6D、6Eを通してB液が注入される。注入量は注入液導入管6B、6C、6D、6Eに取り付けた注入液導入量調整弁7の開度によって調整する。注入室4aでA液にB液、C液、D液、E液が注入されて微細化され、撹拌室4bで撹拌されながら流出して循環タンク10へ送られる。循環タンク10へ送られた循環液は、タンク10の下部からポンプ12により吸込まれ循環用配管2を通って注入液分散ノズル1で注入液を注入しながら、混合して微細化され、分散される。
【0058】
各注入液が所定量注入されると、注入液導入量調整弁7を閉じる。注入停止後も循環を繰り返して混合、微細化を繰り返す。所定数循環させることにより、ナノサイズの各液の粒子が分散した混合液が得られる。
【符号の説明】
【0059】
1:注入液分散ノズル
2:循環用配管
3:液体流路
3a:液体流入孔
3b:液体流出孔
4:混合室
4a:注入室
4b:撹拌室
5:注入液導入流路
5a:注入液導入孔
5b:注入液注入孔
6,6B〜E:注入液導入管
7:注入液導入量調整弁
8:逆止弁
10:循環タンク
11:循環液
12:ポンプ
13:圧力計
14,14B〜E:注入液用タンク
21:循環液流入口
22:循環液流出口
23:排気バルブ
30:支柱
31:仕切板
32:開ロ
32a:導入フィン
33:ガス抜孔
34:下向流形成羽根

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のタンク上部に設けられた循環液が流入する循環液流入口およびタンク下部に設けられた循環液が流出する循環液流出口のそれぞれが循環用配管に接続され、循環用配管に接続されたポンプにより循環液が循環する循環タンクにおいて、
前記タンク内の中心に立設された支柱に、複数の開口が間隔をおいて形成された1枚又は複数枚の仕切板が支持されて循環タンク内が仕切られていることを特徴とする循環タンク。
【請求項2】
前記タンク内の中心に立設された支柱に、開口が外周側に外周に沿って間隔をおいて形成された仕切板と開口が支柱の周りに間隔をおいて形成されている仕切板が上下方向に交互に支持されて循環タンク内が仕切られていることを特徴とする請求項1記載の循環タンク。
【請求項3】
循環液流入口は循環液を接線方向に導入して旋回流を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の循環タンク。
【請求項4】
仕切板の開口は、循環液の旋回流が伝播するように形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の循環タンク。
【請求項5】
仕切板が、支柱側から外周側に向けて上向きに傾斜するとともに、外縁に空気を抜くためにガス抜孔が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の循環タンク。
【請求項6】
循環タンク内の上部に流入する循環液を下方向へ案内して下向流を形成する下向流形成羽根が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の循環タンク。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の循環タンクと、分散媒の液体に注入する分散質となる注入液を収容する注入液用タンクが配置され、
前記循環タンクの循環配管に液体に注入液を注入する注入液分散ノズルが接続され、
前記注入液分散ノズルは注入液導入量調整弁を備えた注入液導入管を介して注入液を収容する注入液用タンクに接続され、
前記注入液分散ノズルは、液注入分散ノズル内に前記注入液が導入される注入液導入流路と前記液体が流入し流出する複数の液体流路とを備え、前記注入液導入流路の流出側の注入液注入孔を囲んで前記液体流路の流出側の液体流出孔が混合室に開口し、前記混合室が前記液体流出孔から流出する前記液体に前記注入液注入孔から流出した前記注入液が注入される注入室と、この注入室に連続して設けられるとともに、液体と注入液を撹拌する、注入室より大径の撹拌室を備えていることを特徴とする液注入混合装置。
【請求項8】
前記注入液分散ノズルの注入液注入孔が一個であることを特徴とする請求項7に記載の液注入混合装置。
【請求項9】
前記注入液分散ノズルの注入液注入孔が複数個であることを特徴とする請求項7に記載の液注入混合装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−105375(P2011−105375A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−265525(P2009−265525)
【出願日】平成21年11月20日(2009.11.20)
【出願人】(398005630)株式会社オ−ラテック (15)
【Fターム(参考)】